JP2002321958A - セメントコンクリート、急結性セメントコンクリート、及び施工方法 - Google Patents

セメントコンクリート、急結性セメントコンクリート、及び施工方法

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JP2002321958A
JP2002321958A JP2001127082A JP2001127082A JP2002321958A JP 2002321958 A JP2002321958 A JP 2002321958A JP 2001127082 A JP2001127082 A JP 2001127082A JP 2001127082 A JP2001127082 A JP 2001127082A JP 2002321958 A JP2002321958 A JP 2002321958A
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晃 渡辺
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昌浩 岩崎
Tsumoru Ishida
積 石田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配管内に所定時間放置しても十分な流動性が
あり、ポンプ圧送が可能であり、圧送性が良いので、配
管内のセメントコンクリートを無駄にしないで済む、セ
メントコンクリートの提供。 【解決手段】 消石灰類、有機酸類、石膏、及び減水剤
を含む凝結調整剤、セメント、並びに水を含有し、か
つ、配管内に放置したセメントコンクリート。セメント
コンクリートは配管内に1〜10時間放置してもよい。
該セメントコンクリートと急結剤を含有する急結性セメ
ントコンクリート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路、鉄道、及び
導水路等のトンネル掘削工事において露出した地山面や
地山が露出した法面において、崩落を防止するための吹
付材料に関する。尚、本発明でいうセメントコンクリー
トとは、ペースト、モルタル、及びコンクリートを総称
するものをいう。
【0002】
【従来の技術】従来、トンネル掘削等露出した地山面の
崩落を防止するために、エアー圧送又はポンプ圧送され
たセメントコンクリートと、エアー圧送された急結剤と
を、Y字管等で混合し、急結性セメントコンクリートと
して吹付ける吹付工法が行われている。
【0003】自動車トンネルや鉄道トンネル等の大断面
トンネル施工時には、コンクリートポンプや吹付ロボッ
ト等を切羽付近まで運搬し、吹付施工を行うが、導水路
や排水路トンネル等の小断面トンネル施工時には、コン
クリートポンプを坑口に設置したまま切羽付近まで鉄配
管を繋いだ後、セメントコンクリートを圧送し、吹付施
工を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、吹付施
工後に配管内に残ったセメントコンクリートは再利用で
きないので廃棄しなければならなかった。小断面トンネ
ルの距離を延長すると、配管内に残るセメントコンクリ
ートの量も多くなり、経済的に好ましくないという課題
があった。
【0005】本発明者は前期課題を解消すべく種々検討
した結果、セメントコンクリート中に特定の凝結調整剤
を添加したものを配管内に所定時間放置し、次の吹付施
工時に配管内のセメントコンクリートを圧送し、急結剤
と混合すると短時間で凝結硬化できる急結性セメントコ
ンクリートが得られるので、配管内のセメントコンクリ
ートを無駄にしないで済むことを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、消石灰
類、有機酸類、石膏、及び減水剤を含む凝結調整剤、セ
メント、並びに水を含有してなり、かつ、配管内に放置
してなるセメントコンクリートであり、配管内に1〜1
0時間放置してなる該セメントコンクリートであり、該
セメントコンクリートと急結剤を含有してなる急結性セ
メントコンクリートである。そして、消石灰類、有機酸
類、石膏、及び減水剤を含む凝結調整剤、セメント、並
びに水を含有してなるセメントコンクリートを配管内に
放置した後、圧送してなるセメントコンクリートの施工
方法であり、消石灰類、有機酸類、石膏、及び減水剤を
含む凝結調整剤、セメント、並びに水を含有してなるセ
メントコンクリートを配管内に放置した後、圧送し、急
結剤と混合してなることを特徴とする急結性セメントコ
ンクリートの施工方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。
【0008】本発明に係る配管内に放置してなるセメン
トコンクリートとは、吹付施工等の後に配管内に残存す
るセメントコンクリートをいい、消石灰類、有機酸類、
石膏、及び減水剤を含む凝結調整剤、セメント、並びに
水を含有するものである。本発明では、吹付施工等の後
に、セメントコンクリートを配管内に所定時間放置し、
次の吹付施工時に配管内のセメントコンクリートを圧送
し、急結剤と混合することにより、短時間で凝結硬化で
きる急結性セメントコンクリートが得られるものであ
る。
【0009】本発明に係るセメントとしては、市販され
ている普通、早強、中庸熱、及び超早強等の各種ポルト
ランドセメント、並びにこれらのポルトランドセメント
にフライアッシュや高炉スラグ等を混合した各種混合セ
メントが挙げられる。セメントとしては、低リバウンド
率、粉塵量の低減、圧送性、強度発現性、及び施工容易
性等、吹付施工に要求される性能に適したセメントを選
択できる。これらの中では、安価で一般的に使用できる
点で、普通ポルトランドセメント及び/又は早強ポルト
ランドセメントが好ましい。
【0010】本発明に係る骨材は細骨材と粗骨材のいず
れも使用できる。細骨材としては、天然砂、珪砂、及び
石灰砂等が挙げられる。モルタルを用いた場合、細骨材
の最大粒径は2.5mm以下が好ましい。2.5mmを
越えると圧送性が低下し、吹付時の跳ね返りが多くなる
おそれがある。粗骨材を使用する場合、粗骨材として
は、川砂利、山砂利、及び石灰砂利等が挙げられる。粗
骨材の最大粒径は5〜15mmが好ましい。15mmを
越えると吹付時の跳ね返りが多くなるおそれがある。
【0011】本発明に係る凝結調整剤は、急結剤を配合
していないセメントコンクリートと混合する材料であ
り、消石灰類、有機酸類、石膏、及び減水剤を含有する
ものである。
【0012】本発明に係る消石灰類は、急結剤を配合し
ていないセメントコンクリートが長時間凝結硬化しない
という効果を有する。
【0013】さらに、有機酸類等を多く使用しても、
又、予定より早く急結剤を混合しても、急結剤と併存す
ることにより急結性セメントコンクリートの急結硬化を
促進するという効果を有するものである。
【0014】具体的には、消石灰や、カルシウムカーバ
イトからアセチレンを発生させる際副生するカーバイド
滓等が挙げられる。これらの中では、急結剤と混合した
後の強度発現性が最もよく、しかも、副生品のため安価
で経済的である点で、カーバイド滓が好ましい。
【0015】消石灰類の粒子径は、特に限定されるもの
ではないが、100μm以下が好ましく、60μm以下
がより好ましい。
【0016】本発明に係る有機酸類としては、クエン
酸、グルコン酸、酒石酸、及びリンゴ酸等の各種水溶性
カルボン酸やこれらの塩の一種又は二種以上の使用が可
能である。塩としては、ナトリウム塩やカリウム塩が好
ましい。これらの中では、使用量と正比例して凝結時間
が長くなり、コントロールがしやすい点で、有機酸塩が
好ましく、クエン酸ナトリウムがより好ましい。
【0017】有機酸類の使用量は、消石灰類100質量
部に対して、1〜400質量部が好ましく、4〜200
質量部がより好ましく、6〜50質量部が最も好まし
い。1質量部未満だと凝結遅延効果が小さくなり、配管
内に放置すると流動性が低下するおそれがあり、400
質量部を越えると急結剤と混合しても凝結硬化しにくく
なるおそれがある。
【0018】本発明に係る石膏は市販のいずれの石膏も
使用できるが、強度発現性の点で、II型無水石膏及び
/又は天然無水石膏が好ましい。
【0019】石膏の粒度はブレーン値で3000cm2
/g以上が好ましく、4000〜7000cm2/gが
より好ましい。3000cm2/g未満だと初期強度発
現性が低下するおそれがある。
【0020】石膏の使用量は、消石灰類100質量部に
対して、10〜500質量部が好ましく、20〜200
質量部がより好ましい。10質量部未満だと強度発現性
が小さいおそれがあり、500質量部を越えると初期凝
結しにくいおそれがある。
【0021】本発明に係る減水剤は、凝結遅延効果や流
動性を持続させるものであり、液体や粉体いずれも使用
できる。
【0022】減水剤としては、リグニンスルホン酸塩や
その誘導体、及び高性能減水剤等が挙げられ、これらの
一種又は二種以上が使用できる。これらの中では、凝結
遅延効果、流動性、及び圧送性が大きい点で、高性能減
水剤が好ましい。
【0023】高性能減水剤としては、ポリエチレングリ
コール等のポリオール誘導体、芳香族スルホン酸系高性
能減水剤、ポリカルボン酸系高性能減水剤、メラミン系
高性能減水剤、及びこれらの混合物等が挙げられる。こ
れらの中では、凝結遅延効果、流動性、及び圧送性が大
きい点で、芳香族スルホン酸系高性能減水剤が好まし
い。
【0024】芳香族スルホン酸系高性能減水剤の芳香族
スルホン酸系としては、芳香族スルホン酸及び/又は芳
香族スルホン酸ホルマリン縮合物が挙げられる。
【0025】芳香族スルホン酸としては、ナフタレンス
ルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、ビスフェノ
ールAスルホン酸、フェノールスルホン酸、トリスフェ
ノールスルホン酸、4−フェノキシベンゼン−4’−ス
ルホン酸、メチルジフェニルエーテルスルホン酸、及び
アントラセンスルホン酸等が挙げられる。又、芳香族環
がアルキル基を有してもよい。芳香族スルホン酸ホルマ
リン縮合物としては、これらの芳香族スルホン酸のホル
マリン縮合物等が挙げられる。これらの中では、凝結遅
延効果、流動性、及び圧送性が大きい点で、芳香族スル
ホン酸ホルマリン縮合物が好ましく、ナフタレンスルホ
ン酸ホルマリン縮合物、アルキルナフタレンスルホン酸
ホルマリン縮合物、及びビスフェノールAスルホン酸ホ
ルマリン縮合物からなる群のうちの1種以上がより好ま
しく、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物(以
下β−NSという)が最も好ましい。
【0026】減水剤の使用量は、消石灰類100質量部
に対して、1〜10質量部が好ましく、3〜7質量部が
より好ましい。1質量部未満だと凝結遅延効果と圧送性
が小さく、配管内に放置すると流動性が低下するおそれ
があり、10質量部を越えるとセメントコンクリートが
分離するおそれがある。
【0027】本発明に係る凝結調整剤は、粉体や液体い
ずれでもよいが、セメントコンクリートが分離しにくい
点で、粉体を使用することが好ましい。
【0028】凝結調整剤の使用量は、セメント100質
量部に対して、0.5〜15質量部が好ましく、1〜1
0質量部がより好ましい。0.5質量部未満だと凝結遅
延効果が劣り、配管内に放置すると流動性が低下して圧
送できなくなり、急結剤と混合しても凝結硬化しにく
く、初期強度発現性が悪くなり、跳ね返りや粉塵が多く
なるおそれがあり、15質量部を越えると急結剤と混合
しても凝結硬化しにくく、初期強度発現性が悪くなり、
跳ね返りが多くなるおそれがある。
【0029】本発明に係る急結剤は、吹付セメントコン
クリートに混入できるものであれば特に制限はなく、急
結剤としては、アルミン酸ナトリウムやケイ酸ナトリウ
ム等の無機塩系や、カルシウムアルミネート類等のセメ
ント鉱物系等が挙げられる。これらの中では、セメント
コンクリートの凝結硬化が早い等の凝結性状が優れ、強
度発現性が良好な点で、セメント鉱物系急結剤の使用が
好ましく、カルシウムアルミネート類がより好ましい。
【0030】本発明で使用するカルシウムアルミネート
類とは、カルシアを含む原料と、アルミナを含む原料等
とを混合して、キルンでの焼成や、電気炉での溶融等の
熱処理をして得られる、CaOとAl23 とを主たる
成分とし、水和活性を有する物質の総称であり、CaO
及び/又はAl23の一部が、アルカリ金属酸化物、ア
ルカリ土類金属酸化物、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化
鉄、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロ
ゲン化物、アルカリ金属硫酸塩、及びアルカリ土類金属
硫酸塩等と置換した物質、あるいは、CaOとAl23
とを主成分とするものに、これらが少量固溶した物質で
ある。鉱物形態としては、結晶質、非晶質いずれであっ
てもよい。
【0031】カルシウムアルミネート類の中では、反応
活性に優れる点で、C127(CはCaOの略、AはA
23の略)が好ましく、非晶質のC127がより好ま
しい。
【0032】カルシウムアルミネート類の粒度は、ブレ
ーン値で3000cm2/g以上が好ましく、5000
cm2/g以上がより好ましい。3000cm2/g未満
だと初期強度発現性が低下するおそれがある。
【0033】急結剤の使用量は、セメント100重量部
に対し、3〜25質量部が好ましく、5〜15質量部が
より好ましい。3質量部未満だと凝結性状や初期強度発
現性が小さいおそれがあり、25質量部を越えると、粉
塵や跳ね返りが増加し、配管内に放置したセメントコン
クリートと急結剤を混合した場合、圧送性が低下するお
それがある。
【0034】本発明に係る水セメント比(W/C)は3
0〜75%が好ましく、35〜70%がより好ましく、
35〜65%が最も好ましい。30%未満だとセメント
コンクリートの粘性が大きく吹付作業性が低下し、75
%を越えると強度発現性や凝結性に悪影響を与えるおそ
れがある。
【0035】本発明は、例えば、急結剤を配合していな
いセメントコンクリートに凝結調整剤を混合した後、配
管内にセメントコンクリートを圧送して吹付施工を行
い、吹付施工終了時にセメントコンクリートの圧送を中
止して配管内にセメントコンクリートを放置し、その後
吹付施工再開時に配管内のセメントコンクリートを圧送
するものである。尚、配管内に放置されたセメントコン
クリートは圧送再開後、急結剤と混合し、速やかに凝結
硬化するものである。
【0036】配管内にセメントコンクリートを放置でき
る時間はセメントコンクリートの圧送を中止してから1
0時間以内が好ましく、1〜10時間がより好ましく、
2〜6時間が最も好ましい。10時間を越えて配管内に
放置すると配管が閉塞して圧送性が低下するおそれがあ
る。
【0037】本発明の吹付工法については、従来使用の
吹付設備等が使用できる。吹付設備は吹付が十分に行わ
れれば、特に限定するものではなく、例えば、セメント
コンクリートの圧送にはピストン式のコンクリートポン
プ「160−40−8」(シンテック社製)等が使用で
きる。急結剤の圧送には急結剤圧送装置「ナトムクリー
ト」等が使用できる。
【0038】
【実施例】以下、実験例に基づき詳細に説明する。尚、
試験温度は20℃とした。
【0039】実験例1 W/C=60%、セメント/細骨材比(C/S)=1/
3のモルタルを調製した。このモルタルに、消石灰類1
00質量部、表1に示す量の有機酸類、石膏100質量
部、及び減水剤5質量部からなる粉体凝結調整剤を、セ
メント100質量部に対して5質量部添加し、表1に示
す時間放置した。粉体凝結調整剤を添加したモルタルに
つき、フロー値を測定した。結果を表1に示す。
【0040】(使用材料) セメント:市販品、普通ポルトランドセメント、比重
3.16 細骨材:新潟県姫川産天然砂、骨材の最大粒径2.5m
m以下、比重2.62 消石灰類:カーバイト滓、粒子径60μm以下 有機酸類:市販品、クエン酸ナトリウム 石膏:市販品、天然無水石膏、ブレーン値4000cm
2/g 減水剤:β−NS、粉状、市販品
【0041】(測定方法) フロー値:粉体凝結調整剤を添加してから、所定時間経
過後の急結剤を添加しないモルタルにつき、フロー値を
測定した。測定方法はJIS A 1101に準じた。
尚、2時間経過後以降はブリージング水をスポイトで吸
い取ったモルタルにつき、測定した。
【0042】
【表1】
【0043】実験例2 W/C=60%、セメント/細骨材比(C/S)=1/
3のモルタルを調製した。このモルタルに、消石灰類1
00質量部、表1に示す量の有機酸類、石膏100質量
部、及び減水剤5質量部からなる粉体凝結調整剤を、セ
メント100質量部に対して5質量部添加し、4時間放
置した。その後、ブリージング水をスポイドで吸い取っ
たのち、急結剤をセメント100質量部に対して7質量
部添加し、急結性モルタルを調製した。急結性モルタル
につき、プロクター貫入抵抗値を測定した。結果を表2
に示す。
【0044】(使用材料) 急結剤:カルシウムアルミネート系粉体急結剤、カルシ
ウムアルミネート類として、非晶質、C127、ブレー
ン値6050cm2/gのものを使用
【0045】(測定方法) プロクター貫入抵抗値:急結性モルタルにつき、土木学
会基準「吹付けコンクリート用急結剤品質規格(JSC
ED−102)」に準じて測定した。
【0046】
【表2】
【0047】実験例3 消石灰類100質量部、有機酸類25質量部、表3に示
す量の石膏、及び減水剤5質量部からなる粉体凝結調整
剤を、セメント100質量部に対して5質量部添加して
4時間放置し、急結剤を添加した急結性モルタルにつ
き、圧縮強度とプロクター貫入抵抗値を測定したこと以
外は、実験例2と同様に行った。結果を表3に示す。
【0048】(測定方法) 圧縮強度:急結性モルタルにつき、JIS R 520
1に準じて、所定の材齢で測定した。
【0049】
【表3】
【0050】実験例4 消石灰類100質量部、有機酸類25質量部、石膏10
0質量部、及び表4に示す量の減水剤からなる粉体凝結
調整剤を、セメント100質量部に対して5質量部添加
して表4に示す時間放置し、粉体凝結調整剤を添加した
モルタルにつき、フロー値を測定したこと以外は、実験
例1と同様に行った。結果を表4に示す。
【0051】
【表4】
【0052】実験例5 セメント360kg/m3、粗骨材708kg/m3、細
骨材1013kg/m 3、及び水216kg/m3とし、
プレーンスランプ10cmのコンクリートを調製した。
このコンクリートに、消石灰類100質量部、有機酸類
25質量部、石膏100質量部、及び表5に示す量の減
水剤からなる粉体凝結調整剤を、セメント100質量部
に対して5質量部添加し、コンクリートポンプ「160
−40−8」(シンテック社製)によりホース(長さ1
5m)へ圧送した。その後圧送を中止し、ホースにコン
クリートを残したまま4時間放置した。4時間放置後圧
送を再開し、ホース圧送されたコンクリートにつき、圧
送性と分離性を測定した。結果を表5に示す。
【0053】(使用材料) 粗骨材:新潟県姫川産砂利、骨材の最大粒径15mm、
比重2.65
【0054】(測定方法) 圧送性:圧送再開後の急結剤を添加しないコンクリート
の圧送状況を観察した。コンクリートが硬化・分離して
圧送できなかった場合を×とし、圧送できたもののホー
スが詰まり気味の場合を△、コンクリートが硬化・分離
せず、速やかに圧送できた場合を○とした。 分離性:急結剤を添加しないコンクリートの分離性を測
定した。2000mlのメスシリンダーにコンクリート
2000mlを投入し、10分間放置した。その後、メ
スシリンダー1000mlのラインより上のコンクリー
トを採取し、目開き5mmの篩でふるい、篩上に残った
ものの質量を測定した。
【0055】
【表5】
【0056】実験例6 消石灰類100質量部、有機酸類25質量部、石膏10
0質量部、及び減水剤5質量部からなる粉体凝結調整剤
を、セメント100質量部に対して表6に示す量添加し
て表6に示す時間放置し、粉体凝結調整剤を添加したモ
ルタルにつき、フロー値を測定したこと以外は、実験例
1と同様に行った。結果を表6に示す。
【0057】
【表6】
【0058】実験例7 消石灰類100質量部、有機酸類25質量部、石膏10
0質量部、及び減水剤5質量部からなる粉体凝結調整剤
を、セメント100質量部に対して表7に示す量添加し
て4時間放置し、急結剤を添加した急結性モルタルにつ
き、圧縮強度とプロクター貫入抵抗値を測定したこと以
外は、実験例2と同様に行った。結果を表7に示す。
【0059】
【表7】
【0060】実験例8 消石灰類100質量部、有機酸類25質量部、石膏10
0質量部、及び減水剤5質量部からなる粉体凝結調整剤
を、セメント100質量部に対して表8に示す量添加
し、ホースへ圧送し、4時間放置後圧送を再開し、ホー
ス圧送されたコンクリートにつき、圧送性を測定したこ
と以外は、実験例5と同様に行った。結果を表8に示
す。
【0061】
【表8】
【0062】実験例9 セメント360kg/m3、粗骨材708kg/m3、細
骨材1013kg/m 3、及び水216kg/m3とし、
プレーンスランプ10cmのコンクリートを調製した。
このコンクリートに、消石灰類100質量部、有機酸類
25質量部、石膏100質量部、及び減水剤5質量部か
らなる粉体凝結調整剤を、セメント100質量部に対し
て表9に示す量添加し、コンクリートポンプによりホー
ス(長さ15m)へ圧送した。その後圧送を中止し、ホ
ースにコンクリートを残したまま4時間放置した。4時
間放置後圧送を再開し、ホース圧送されたコンクリート
に、セメント100質量部に対して7質量部の急結剤を
添加して急結性コンクリートを調製し、吹付を行った。
急結性コンクリートにつき、跳ね返り率と粉塵量を測定
した。結果を表9に示す。
【0063】(測定方法) 跳ね返り率:幅5.5m×高さ5.5mの馬蹄径のトン
ネルに急結性コンクリートを吹付け、(跳ね返り落下し
た急結性コンクリートの量)/(吹付に使用した急結性
コンクリート全体の量)×100(%)で示した。 粉塵量:急結性コンクリートを4m3/hの圧送速度で
10分間、鉄板でアーチ状に制作した高さ3.5m、幅
2.5m、長さ20mの模擬トンネルに、吹付ノズル先
端から吹付けた。その後、吹付ノズル先端から3m手前
の定位置で粉塵量を測定し、得られた測定値の平均値で
示した。
【0064】
【表9】
【0065】実験例10 消石灰類100質量部、有機酸類25質量部、石膏10
0質量部、及び減水剤5質量部からなる粉体凝結調整剤
を、セメント100質量部に対して5質量部添加して表
10に示す時間放置し、急結剤を添加した急結性モルタ
ルにつき、プロクター貫入抵抗値を測定したこと以外
は、実験例2と同様に行った。結果を表10に示す。
【0066】
【表10】
【0067】実験例11 消石灰類100質量部、有機酸類25質量部、石膏10
0質量部、及び減水剤5質量部からなる粉体凝結調整剤
を、セメント100質量部に対して5質量部添加し、ホ
ースへ圧送し、表11に示す時間放置後圧送を再開し、
ホース圧送されたコンクリートにつき、圧送性を測定し
たこと以外は、実験例5と同様に行った。結果を表11
に示す。
【0068】
【表11】
【0069】実験例12 消石灰類100質量部、有機酸類25質量部、石膏10
0質量部、及び減水剤5質量部からなる粉体凝結調整剤
を、セメント100質量部に対して5質量部添加して4
時間放置し、急結剤をセメント100質量部に対して表
12に示す量添加した急結性モルタルにつき、圧縮強度
とプロクター貫入抵抗値を測定したこと以外は、実験例
2と同様に行った。結果を表12に示す。
【0070】
【表12】
【0071】実験例13 消石灰類100質量部、有機酸類25質量部、石膏10
0質量部、及び減水剤5質量部からなる粉体凝結調整剤
を、セメント100質量部に対して5質量部添加し、急
結剤をセメント100質量部に対して表13に示す量添
加した急結性コンクリートにつき、跳ね返り率と粉塵量
を測定したこと以外は、実験例9と同様に行った。結果
を表13に示す。。結果を表9に示す。
【0072】
【表13】
【0073】
【発明の効果】本発明のセメントコンクリートは、配管
内に所定時間放置しても十分な流動性があり、ポンプ圧
送が可能であり、圧送性が良い。そして、急結剤を添加
すると直ちに凝結硬化し、強度発現性が良くなり、粉塵
や跳ね返りを少なくできる。よって、配管内のセメント
コンクリートを無駄にせず、配管の水洗い作業も節約で
きる為、極めて経済的な吹付施工方法を実施できる。そ
のため、導水路や排水路トンネル等の小断面トンネル施
工時において小断面トンネルの距離を延長した場合、コ
ンクリートポンプを坑口に設置したまま切羽付近まで鉄
配管を繋いでセメントコンクリートを圧送しても、良好
な吹付施工を行うことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 24:22 C04B 22:14 B 22:14 22:08 Z 22:08) Fターム(参考) 2D055 BA05 DB00 DB03 KA08 LA10 4G012 PA04 PB03 PB05 PB11 PB16 PB24 PC03 PC04 PC06 PC11 PE01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 消石灰類、有機酸類、石膏、及び減水剤
    を含む凝結調整剤、セメント、並びに水を含有してな
    り、かつ、配管内に放置してなるセメントコンクリー
    ト。
  2. 【請求項2】 配管内に1〜10時間放置してなる請求
    項1記載のセメントコンクリート。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のセメントコンクリ
    ートと急結剤を含有してなる急結性セメントコンクリー
    ト。
  4. 【請求項4】 消石灰類、有機酸類、石膏、及び減水剤
    を含む凝結調整剤、セメント、並びに水を含有してなる
    セメントコンクリートを配管内に放置した後、圧送して
    なるセメントコンクリートの施工方法。
  5. 【請求項5】 消石灰類、有機酸類、石膏、及び減水剤
    を含む凝結調整剤、セメント、並びに水を含有してなる
    セメントコンクリートを配管内に放置した後、圧送し、
    急結剤と混合してなることを特徴とする急結性セメント
    コンクリートの施工方法。
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