JP2002321350A - インクジェット記録装置、インクジェット記録用反応液、インクジェット記録用記録液並びにインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録装置、インクジェット記録用反応液、インクジェット記録用記録液並びにインクジェット記録方法

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JP2002321350A
JP2002321350A JP2001201520A JP2001201520A JP2002321350A JP 2002321350 A JP2002321350 A JP 2002321350A JP 2001201520 A JP2001201520 A JP 2001201520A JP 2001201520 A JP2001201520 A JP 2001201520A JP 2002321350 A JP2002321350 A JP 2002321350A
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JP
Japan
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liquid
recording
ink jet
component
jet recording
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Application number
JP2001201520A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Kaneko
哲也 金子
Kakuji Murakami
格二 村上
Takesada Hirose
武貞 広瀬
Hitoshi Arita
均 有田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 フェザリングを生じることなく、細線再現性
に優れ、色境界にじみのない高品質の画像を低コストで
記録できるインクジェット記録装置及び記録用反応液、
記録液を提供する。 【解決手段】 中間転写体1に少なくとも記録液中の1
つの成分と反応する成分を含む前処理液を付着させる前
処理手段2と、中間転写体1に記録液を付着させ画像を
形成する画像形成手段3と、中間転写体1から記録媒体
5に画像を転写する転写手段6とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェット記録装
置、インクジェット記録用反応液、インクジェット記録
用記録液並びにインクジェット記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、ファクシミリ、複写装置等の
画像記録装置或いは画像形成装置として用いるインクジ
ェット記録装置においては、インクの目詰まり等の問題
からインクには着色剤として溶解性の高い染料が主に用
いられてきたが、耐水性、耐光性が要求されるポスター
等を作成するために着色剤として顔料を含有するインク
の使用も増加してきている。また、普通紙にインクジェ
ット記録によるカラー画像を印字する際には、2色重ね
部分等の色境界でのにじみを押さえるために、インクに
界面活性剤などを添加することによりインクの浸透性を
高めることが行われている(例えば特開昭55−652
69号公報等)。
【0003】ところが、インクの浸透性を高めることに
より、色境界でのにじみは防止できるが、その反面、浸
透性の高いインクを使用することにより、文字や細線で
フェザリングが発生し易くなる。この色境界にじみの防
止と、黒文字でのフェザリングを防止するために、黒文
字を印字する際のみに浸透性の低いインクを使用する等
の提案がなされているが、その場合には、黒色インクの
乾燥性が悪く高速記録が困難になるという問題が生じ
る。すなわち、色境界におけるにじみの抑制及び文字や
細線でのフェザリング発生の防止を両立させることが困
難である。
【0004】そこで、このような問題を解決するため
に、インク中の染料を定着するための材料を予め塗工し
た被記録材(記録媒体)や表面に白色顔料や水溶性高分
子を塗工したインクジェット記録用の被記録材が特開昭
56−86789号公報、特開昭55−144172号
公報、特開昭55−81992号公報、特開昭52−5
3012号公報、特開昭56−89594号公報等で開
示されている。
【0005】これらのインクジェット記録に適した専用
紙を用いることにより、画像品質は格段に改善される
が、専用紙においても、記録装置との適合性があり、一
定の専用紙で、どの記録装置でも良好な画像が得られる
までには至っておらず、専用紙はコスト的に不利であ
り、また、専用紙では、コート層が厚いため、一般に好
まれる紙の感触とはかけ離れたものとなってしまうとい
う問題がある。
【0006】そこで、更に次のようなインクジェット記
録装置或いはインクジェット記録方法が提案されてい
る。すなわち、(1)特開昭56−89595号公報に
は、普通紙などの一般的な被記録材に対応するため、被
記録材上に予めカルボキシメチルセルロース、ポリビニ
ルアルコール、ポリ酢酸ビニル等のポリマー溶液を噴射
し、ついでそのポリマー溶液が付着した部分にインクを
噴射して印字するインクジェット記録方法が開示されて
いる。
【0007】(2)特開平5−96720号公報には、
インクを吸収する吸水性樹脂粒子を被記録材に塗布し、
この吸水性樹脂粒子にインクで画像を形成する記録方法
と、その記録方法を実施するために、前記吸水性樹脂粒
子を被記録材に塗布する手段と、インクを被記録材に塗
布された吸水性樹脂粒子上に吐出させる手段と、前記吸
水性樹脂粒子を被記録材に定着させる手段とからなる画
像形成装置が開示されている。
【0008】(3)特開昭64−63185号公報、特
開平8−20159号公報、特開平8−20161号公
報等には、インク中の染料を不溶化する化合物を含む被
記録材の前処理液を被記録材上にインクジェット方法に
より付着した後、その被記録材の前処理液が付着した部
分にインクを噴射して印字するインクジェット記録方法
が開示されている。
【0009】(4)特開平8−142500号公報に
は、シリコーンオイルなどのシリコーン化合物とカチオ
ン性化合物とを少なくとも含有した無色の液体組成物を
記録媒体に塗布した後、アニオン性成分を含有する記録
インクをインクジェット記録方式により付着させること
を特徴とする画像形成方法が開示されている。
【0010】(5)特開平10−250216号公報に
は、記録液の浸透性や濡れ性を改善するため、着色剤を
不溶化する化合物および所定の界面活性剤を含有する画
像記録促進液を被記録材に対して付与した後、記録液を
液滴として吐出して被記録材に付着させることにより画
像を形成する方法が開示されている。
【0011】(6)特開平11−10856号公報、特
開2000−44855号公報、特開2000−637
19号公報等にも、水溶性の多価金属塩を35重量%の
濃度まで含有させた前処理液処方が開示されている。
【0012】(7)米国特許第4538156号、同第
5099256号には、中間転写体上にインクジェット
記録方法によりインク像を形成し、その後インク像を中
間転写媒体から記録媒体上に転写する中間転写方式と呼
ばれる方法が開示されている。
【0013】(8)特開昭62−92849号公報等に
は、上記米国特許第4538156号、同第50992
56号にかかる方法を改良するものとして、インク滴を
一旦転写媒体上に吐出してインク像を形成した後、中間
転写媒体上でインク中の大半の水分を蒸発させて、濃縮
したインクを紙等の記録媒体上に転写する方法が開示さ
れている。
【0014】(9)特開平5−200999号公報に
は、中間転写体の表面にポリアクリル酸のアルカリ金属
塩などの高分子吸水剤の層あるいは小径のメッシュ層を
設けて、中間転写体に付与される水溶性インク中の水成
分を吸収した後に、残る成分を記録媒体に転写する装置
が開示されている。
【0015】(10)再公表特許WO98/05504
には、インク中の成分と反応する材料を含んでなる第一
液を中間転写媒体上に付着させ、中間転写媒体上に付着
した第一液を被記録材に転写した後に、第一液を反応す
るインク組成物を被記録材に吐出せしめて画像を形成す
るインクジェット記録方法が開示されている。
【0016】(11)特開平6−40025号公報に
は、転写媒体表面上にインクを吐出し、その後、記録媒
体上にインク像を得るインクジェット記録方法であり、
インクジェットインクとして、溶媒と溶媒に対して分散
した顔料および/または溶解した染料および分散及び/
または溶解した樹脂からなる色材固形成分から構成さ
れ、前記溶媒は、(a)前記転写媒体に対する浸透性を
有するインク溶媒浸透成分と、(b)前記転写媒体に対
する浸透性を持たないインク溶媒非浸透成分、とからな
り、転写媒体上にインク像を形成する工程と、転写
媒体上のインク像からインク溶媒浸透成分を転写媒体に
浸透させる工程と、インク溶媒浸透成分の浸透後の溶
媒非浸透成分と顔料及び/または染料及び樹脂からなる
インク像を転写媒体から記録媒体に転写する工程と、
転写媒体からインク溶媒浸透成分を除去する工程とから
なるインクジェット記録方法が開示されている。
【0017】(12)特開平11−188858号公報
には、液滴を画像信号に応じて中間転写体上に噴射して
該中間転写体上に可視画像を形成し、次いで、前記可視
画像を記録紙上に転写する記録方法において、前記中間
転写体上全面に予め前記液滴により溶解又は膨潤可能で
かつ該液滴の粘度を上昇させることができ、かつ、前記
中間転写体から剥離可能な粉末の層を形成し、次いで、
前記粉末の上に前記液滴を噴射して前記中間転写体上に
形成された前記可視画像を記録紙に転写することを特徴
とする記録方法が開示されている。
【0018】(13)特開平7−89067号公報に
は、中間転写体に界面活性剤を付与し、その界面活性剤
が付与された中間転写体にインクジェット記録方法によ
り画像を形成し、その形成された画像を被記録材に転写
せしめる方法および装置が開示されている。
【0019】(14)特開平11−28862号公報に
は、転写体にインク薄膜を塗布し、そこにインクを固化
せしめる液をインクジェット記録で印字し、未固化イン
ク部分を記録紙に転写する方法が開示されている。
【0020】(15)特開平10−58664号公報に
は、中間転写体にカチオン交換性を有するアニオン系の
イオン交換樹脂層を設けて、アンモニウムをカウンター
イオンとするアニオン染料をインクに使用して、インク
が中間転写体に付与されたときに、染料中のイオンを交
換して、親水性を低下せしめて転写特性を向上する装置
が開示されている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た各種のインクジェット記録装置或いはインクジェット
記録方法は、次のような課題がある。すなわち、上記
(1)のポリマー溶液を噴射し、次いでそのポリマー溶
液が付着した部分にインクを噴射して印字する記録方法
にあっては、これらのポリマー溶液ではフェザリングは
抑えられず、また耐水性もなんら改善されない。
【0022】上記(2)のインクを吸収する吸水性樹脂
粒子を被記録材に塗布し、この吸水性樹脂粒子にインク
で画像を形成する記録方法並びにそれを実施する画像形
成装置にあっては、インクの吸収に時間がかかり、高速
での印字の場合、境界滲みを生じやすいく、吸水性樹脂
粒子は吸湿しやすく、装置内あるいは保管時に吸湿によ
り塊状となり、被記録材に吸水性樹脂粉体を均一に塗布
することが困難になるなどの不具合を生じやすい。
【0023】上記(3)の被記録材の前処理液を被記録
材上にインクジェット方法により付着した後にその被記
録材の前処理液が付着した部分にインクを噴射して印字
する記録方法にあっては、色境界にじみとフェザリング
の両者がある程度の水準で改善されるが、前処理液を安
定して吐出せしめるために、前処理液の粘度を低くする
必要があり、よって染料を不溶化せしめる化合物を低濃
度にせざるをえず、このような前処理液で十分な画質改
善効果を得るためには、前処理液を比較的多量に付与し
なければならず、水分を含む液体を多量に被記録材に付
与するため、被記録材のカールやコックリングが発生し
やすい。特に、緑色、青色、赤色の画像など、2色重ね
部での前処理液とインクの付着量が大きく、コックリン
グが発生するのみならず、インクの裏抜けが発生しやす
く、両面印字が困難になるという課題もある。
【0024】上記(4)のシリコーンオイルなどのシリ
コーン化合物とカチオン性化合物とを少なくとも含有し
た無色の液体組成物を記録媒体に塗布した後、アニオン
性成分を含有する記録インクを付着させる画像形成方法
にあっては、シリコーン化合物が付着した部分はインク
の浸透性が著しく低いため画像部の乾燥が遅く、また、
この画像形成方法で高速印字を行うと、低浸透に加え記
録媒体への濡れ性が悪いので隣接ドットの合一を生じ、
べた画像部等にヘッド主走査方向に沿って白筋が発生す
るなど、著しく画質が悪化する。また、この無色液体組
成物は、長期保存するとシリコーンオイルが相分離を生
じてしまい、安定な記録特性が得られないという課題も
ある。
【0025】上記(5)の着色剤を不溶化する化合物お
よび所定の界面活性剤を含有する画像記録促進液を被記
録材に対して付与した後、記録液を付着させることによ
り画像を形成する方法にあっては、画像記録促進液中の
界面活性剤が、記録液の被記録材に対する浸透性や濡れ
性を改善するため、画像の乾燥性が向上し、高速記録に
対応が可能となるものの、前処理液中のインク中の色材
を不溶化せしめる成分量が少ないため、色境界にじみや
フェザリングの防止効果が不十分である。
【0026】上記(6)の水溶性の多価金属塩を35重
量%の濃度まで含有させた前処理液にあっては、いずれ
も、オンディマンド・インクジェット法により前処理液
が被記録材に付与されることから、前処理液の粘度は2
0mPas・sec未満のものが使用されているものと推定され
るが、このように低粘度の前処理液を使用した場合に
は、画像品質を高める効果が弱く、ポリマー粒子を含む
記録液を用いるなど、特殊な記録液を用いる必要があ
る。
【0027】上記(7)の中間転写体上にインクジェッ
ト記録方法によりインク像を形成し、その後インク像を
中間転写媒体から記録媒体上に転写する方法にあって
は、記録ヘッドを記録紙から離して配置することがで
き、紙粉の付着による記録ヘッドのノズルの目詰まりを
防止することが目的であるため、インク液滴が中間転写
体上に付与された時に、中間転写体上で不均一に拡がっ
たり、流れたり、カラー記録の場合には、不均一な混色
(カラー・ブリード)を生じ、画像の乱れを防止するこ
とが困難であり、画像品質が低下する。
【0028】上記(8)のインク滴を一旦転写媒体上に
吐出してインク像を形成した後、中間転写媒体上でイン
ク中の大半の水分を蒸発させて、濃縮したインクを記録
媒体上に転写する方法にあって、常温ではインクの濃縮
に時間を要するため、中間転写媒体を加熱してインク中
の溶媒の蒸発を促進する必要があったり、非吸収性の表
面を有する中間転写媒体上では、異色のインクの不均一
な混合(カラーブリード)が生じ易いという問題があ
る。また、中間転写体表面の濡れ性が、繰り返し使用に
より変化するとインク滴の拡がりが変化し、画像品質を
一定に保つことが困難である。
【0029】上記(9)の中間転写体の表面にポリアク
リル酸のアルカリ金属塩などの高分子吸水剤の層あるい
は小径のメッシュ層を設けて、中間転写体に付与される
水溶性インク中の水成分を吸収した後に、残る成分を記
録媒体に転写する装置にあっては、小径のメッシュの孔
や高分子吸水剤に、顔料、染料などのインク成分が定着
され易く、繰り返し使用することにより、中間転写体の
吸水性が低下したり、色材が残るために画像が汚れてし
まい、画像品質が低下する。また、中間転写体に吸収し
たインク中の液媒体を蒸発せしめたり、吸引除去する手
段が必要であり、高速印字や省エネルギーという要請に
十分に応えられない。
【0030】上記(10)のインク中の成分と反応する
材料を含んでなる第一液を中間転写媒体上に付着させ、
中間転写媒体上に付着した第一液を被記録材に転写した
後に、第一液を反応するインク組成物を吐出せしめて画
像を形成する記録方法にあっては、被記録材に付着する
第一液を少なくし、被記録材として用いる紙の生じるカ
ールやコックリングを低減できるが、そのためにはイン
ク組成物を画像に従い被記録材に付与する手段とは、別
系統の中間転写体に第一液を付与する手段が必要であ
り、この方法を実施するための画像形成装置が複雑、高
コストになる。また、被記録材にインク組成物の液滴を
吐出して画像を形成した後、中間転写媒体上に付着した
第一液を被記録材に転写する場合には、インクが記録媒
体中に浸透してしまうため、十分な画質改善効果が得ら
れない。また、中間転写媒体上に付着した第一液を記録
媒体に転写した後、その被記録材にインク組成物を用い
て画像を形成した場合にも、第一液が被記録材に浸透し
てしまうため、画質の改善効果が不十分であり、本質的
には、記録紙に反応液を塗布するものであるため、紙の
中に浸透する分の反応液量を加えて塗布する必要があ
り、塗布量が多くなる。
【0031】上記(11)の転写媒体表面上にインクを
吐出し、その後、記録媒体上に溶媒と溶媒に対して分散
した顔料および/または溶解した染料および分散及び/
または溶解した樹脂からなる色材固形成分から構成され
たインクを吐出して画像を形成する方法にあっては、転
写媒体への溶媒種による選択的浸透現象を利用したこの
方式は、材料面での制約が大きく、例示されている構
成、すなわち転写媒体としてシリコーンゴムを用いた場
合、インクが石油系溶剤など、環境上好ましくない液媒
体を使用しなくてはならない。また、繰り返し使用する
ためには、乾燥、吸引などにより、中間転写媒体に浸透
した液媒体を除去する手段が必要であり、このために装
置のコストが高くなったり、乾燥により、インク媒体が
空気中に蒸散し、環境上好ましくない。
【0032】上記(12)の中間転写体上全面に予め液
滴により溶解又は膨潤可能でかつ該液滴の粘度を上昇さ
せることができ、かつ、中間転写体から剥離可能な粉末
の層を形成し、次いで、粉末の上に液滴を噴射して中間
転写体上に形成された可視画像を記録紙に転写する記録
方法にあっては、インクの吸収に時間がかかり、高速で
の印字の場合、境界滲みを生じやすく、また、吸水性樹
脂粒子は吸湿しやすく、装置内あるいは保管時に吸湿に
より塊状となり、被記録材に吸水性樹脂粉体を均一に塗
布することが困難になる。
【0033】上記(13)の中間転写体に界面活性剤を
付与し、その界面活性剤が付与された中間転写体にイン
クジェット記録方法により画像を形成し、その形成され
た画像を被記録材に転写せしめる方法及び装置にあって
は、界面活性剤がインクと反応性の無いものであるため
に、転写体上で形成される画像の品位が低く、カラーブ
リードなどを生じ易い。
【0034】上記(14)の転写体にインク薄膜を塗布
し、そこにインクを固化せしめる液をインクジェット記
録で印字し、未固化インク部分を記録紙に転写するにあ
っては、インクを転写体全面に塗布するため、不使用イ
ンクの量が多くなり、無駄なインクの消費を生じる。
【0035】上記(15)の中間転写体にカチオン交換
性を有するアニオン系のイオン交換樹脂層を設けて、ア
ンモニウムをカウンターイオンとするアニオン染料をイ
ンクに使用して、インクが中間転写体に付与された時
に、染料中のイオンを交換して、親水性を低下せしめて
転写特性を向上する装置にあっては、イオン交換層が中
間転写体に固定化されているため、繰り返し使用により
劣化した中間転写体を再生する必要がある。 また、イ
オン交換樹脂に吸収された水分を蒸発するためや、イオ
ン交換樹脂のイオン交換能を維持するために、中間転写
体を加熱する必要があり、消費電力が大きくなるなど、
高速印字には適さない。
【0036】このように、従来、普通紙に対し高画質か
つ高速で記録するために提案されている種々の装置、方
法では、普通紙に普通紙にインクジェット記録を行った
場合に生じるフェザリングや色境界にじみ、裏抜けとい
った不具合を低コストで同時に解決することが困難であ
るという課題がある。
【0037】本発明は上記の課題に鑑みてなされたもの
であり、フェザリングを生じることなく、細線再現性に
優れ、色境界にじみのない高品質の画像が得られるイン
クジェット記録装置及びインクジェット記録方法を提供
するとともに、本発明に係るインクジェット記録装置及
びインクジェット記録方法に適したインクジェット記録
用反応液及び記録液を提供することを目的とする。
【0038】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明に係るインクジェット記録装置は、転写体に
記録液中の少なくとも1つの成分と反応する成分を含む
前処理液を付着させる前処理手段と、転写体に記録液を
付着させ画像を形成する画像形成手段と、転写体から記
録媒体に画像を転写する転写手段とを備えたものであ
る。
【0039】ここで、前処理手段は転写体上で記録媒体
のほぼ全面に相当する範囲に前処理液を付着させる、前
処理手段は転写体上で記録媒体のほぼ画像形成範囲に相
当する範囲に前処理液を付着させる、前処理手段は転写
体上で記録媒体のほぼ画像情報に相当する範囲に前処理
液を付着させるものとすることができる。
【0040】また、前処理手段は前処理液の液滴を吐出
飛翔させて転写体に付着させる、前処理手段は前処理液
を塗布ローラで転写体に付着させる、前処理手段は前処
理液をスプレイノズルで転写体に付着させるものとする
ことができる。
【0041】さらに、画像形成手段は前処理手段より後
工程に配置されていることが好ましい。また、転写手段
は転写体に記録媒体を押し付けて形成された画像を記録
媒体に転写することが好ましい。さらに、転写手段によ
る転写後に転写体を清掃するクリーニング手段を設ける
ことが好ましい。
【0042】また、前処理液が少なくとも着色剤を含む
記録液中の少なくとも1つの成分と反応し得る成分を含
有することが好ましい。さらに、前処理液の成分と記録
液の成分との反応がイオン反応であることが好ましい。
また、転写体上での前処理液と記録液の混合物の粘度が
該記録剤の粘度より高くなることが好ましい。さらにま
た、前処理液が、記録液中の少なくとも1つの成分と反
応し得る成分を10〜80重量%含有し、粘度が20〜
10000mPa・secであることが好ましい。
【0043】さらに、転写体上の前処理液の付着量が
0.5g/m〜10g/mの範囲内になることが好
ましい。
【0044】また、記録液が前処理液と反応する成分と
してアニオン性化合物を含有し、前処理液が記録液と反
応する成分としてカチオン性化合物を含有すること、或
いは、記録液が前処理液と反応する成分として、染料、
顔料、着色された樹脂成分の群からなる化合物の少なく
とも一つの成分を含むこと、若しくは、記録液が前記前
処理液と反応する成分として、アニオン性基を有する染
料、アニオン性基が結合している顔料、アニオン性の分
散剤で分散されている顔料、アニオン性界面活性剤で乳
化された着色エマルジョン、アニオン性基が結合してい
る着色樹脂の群からなる化合物の少なくとも一つの成分
を含むことが好ましい。
【0045】さらに、前処理液が記録液中の少なくとも
1つの成分と反応する成分として少なくともカチオン性
高分子を含むことが好ましい。
【0046】本発明に係るインクジェット記録用反応液
は、少なくとも着色剤を含む記録液中の少なくとも1つ
の成分と反応する成分を含有し、転写体上で記録液と反
応させるインクジェット記録用反応液であって、記録液
中の少なくとも1つの成分と反応し得る成分を10〜8
0重量%含有し、粘度が20〜10000mPa・se
cであるものである。
【0047】また、本発明に係るインクジェット記録用
反応液は、少なくとも着色剤を含む記録液中の少なくと
も1つの成分と反応する成分を含有し、転写体上で記録
液と反応させるインクジェット記録用反応液であって、
記録液中のアニオン性化合物とカチオン性化合物を含有
するものである。この場合、カチオン性高分子を含有す
ることが好ましい。
【0048】本発明に係るインクジェット記録用記録液
は、転写体上で少なくとも1つの成分が反応液と反応さ
れるインクジェット記録用記録液であって、反応液と反
応する成分として、染料、顔料、着色された樹脂成分の
群からなる化合物の少なくとも一つの成分を含むもので
ある。
【0049】また、本発明に係るインクジェット記録用
記録液は、転写体上で少なくとも1つの成分が反応液と
反応されるインクジェット記録用記録液であって、反応
液と反応する成分として、アニオン性基を有する染料、
アニオン性基が結合している顔料、アニオン性の分散剤
で分散されている顔料、アニオン性界面活性剤で乳化さ
れた着色エマルジョン、アニオン性基が結合している着
色樹脂の群からなる化合物の少なくとも一つの成分を含
むものである。
【0050】本発明に係るインクジェット記録方法は、
少なくとも着色剤を含んでなる記録液を画像信号に応じ
て液滴として吐出して転写体上に付与する工程と、記録
液中の少なくとも一つの成分と反応しうる成分を含有す
る反応液を転写体に付与する工程と、記録液と反応液と
を前記転写体上で接触混合せしめる工程と、該混合物を
記録媒体に転写する工程とを含むものである。
【0051】ここで、記録液中の成分と反応液中の成分
との反応が、イオン反応であることが好ましい。また、
反応液を転写体に付与した後記録液を転写体に付与し、
この記録液の付与で接触混合が生じることが好ましい。
この場合、転写体上に反応液を付与した後、この反応液
が乾燥固化する前に記録液を転写体上に付与することが
好ましい。
【0052】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して説明する。本発明の第1実施形態に係る
インクジェット記録装置について図1を参照して説明す
る。このインクジェット記録装置は、円筒状で矢示方向
に回転される転写体(以下、記録媒体と区別するため
「中間転写体」という。)1と、この中間転写体1に対
して記録液中の少なくとも1つの成分と反応する成分を
含む反応液である前処理液8の液滴を吐出して付着させ
る液滴吐出ヘッドを含む前処理手段(反応液付与手段)
2と、この前処理手段2で前処理液が付着された中間転
写体1に対して記録画像に応じて記録液9の液滴(イン
ク滴)を吐出して画像を形成するインクジェットヘッド
を含む画像形成手段(記録液付与手段)3と、中間転写
体1上に形成されたインク画像を搬送ローラ4で搬送さ
れる記録媒体5に対して転写させる加圧ローラを含む転
写手段6と、転写手段6による転写工程後に中間転写体
1を清掃するクリーニング手段7とを備えている。
【0053】ここで、中間転写体1は、形状として、上
記のローラ状以外にも、ドラム状、ベルト状など種々の
形状をとることが可能である。中間転写体1の表面は、
転写が均一に行われるために平滑であることが好まし
い。繰り返し使用するためには、記録液あるいは反応液
のいずれもが浸透しない表面であることが好ましい。
【0054】すなわち、中間転写体1中に液が浸透する
ことは、表面が記録液あるいは反応液等で汚染されやす
く、逆に表面の清浄化が極めて困難になる。また、中間
転写体1は、記録液や反応液に対して中間転写体表面が
溶解或いは腐食しないものであることが好ましい。
【0055】さらに、中間転写体1に求められる特性と
しては、広く中間転写体に通じる特性であるが、反応液
並びに記録液に対する適度な濡れ性と、反応液と記録液
の混合物に対する適度な離型性を持ち合わせることが好
ましい。濡れが悪ければ、中間転写体上での画像劣化が
生じ、また離型性が不十分であれば、画像の欠落などを
生じることがある。
【0056】このような中間転写体を構成する材料とし
ては、具体的には、例えばシリコーン系樹脂やその他各
種樹脂を用いることができる。また、これら樹脂表面を
化学的あるいは物理的表面処理することで、表面特性を
制御することもできる。
【0057】反応液付与手段(前処理手段)2で付与す
る反応液は、記録液の少なくとも1つの成分と反応する
成分を含有するものである。ここで、記録液中の成分と
反応液中の成分との間に生じる「反応」とは、化学的反
応全般を意味するが、特にイオン反応であることが好ま
しい。イオン反応では、記録液と反応液の混合のみで反
応を開始するため、迅速な反応が可能であり、それによ
って高速で画像を形成した場合でも、境界滲みなどを生
じず、良好が画像を得ることができる。また、反応開始
にあたって熱や光などの外部エネルギーの投入や反応開
始剤の添加の必要がなく、簡素な工程、装置での画像形
成が可能になる。
【0058】また、記録液と反応液との混合物が中間転
写体1から被記録材(記録媒体)5に転写するとき、該
混合物の粘度は記録液の粘度よりも大きくなることが好
ましい。この混合物の粘度は、中間転写体1の材質や転
写プロセスにより、変わるものの、少なくとも20mP
a・sec以上となることが好ましい。
【0059】すなわち、記録液は、画像信号に応じて液
滴として付与されうるために数mPa・secの比較的低粘
度に調製されるが、中間転写体1から被記録材5へ不足
なく転写するには、このような粘度では低すぎて、中間
転写体1上に着色剤の一部が転写不良として残ることに
より、次に画像形成するためにクリーニング工程が必須
になるとともに、十分な量の着色剤を被記録材5に転写
できない場合が生じ、画像濃度の低下や画像欠落を引き
起こすおそれがある。
【0060】したがって、転写されるべき記録液と反応
液との混合物は粘度がある程度高くなくてはならない。
前述のように記録液を液滴として吐出するため、記録液
自体の粘度は低く抑えられているので、記録液と反応液
との混合物の粘度が、ある程度高くなる必要がある。具
体的には、中間転写体1の材質や転写プロセスにより、
変わるものの、混合物粘度が20mPa・sec以上であれ
ば、転写が容易になる。また、混合物の粘度が高くなる
ことは、中間転写体1上で過度に流動したり、あるいは
被記録材5上で浸透したり濡れ広がったりすることを抑
制することができるため、フェザリングや境界滲みのな
いシャープで高発色な画像を得ることができる。
【0061】特に好ましくは、反応液中に、記録液中の
少なくとも一つの成分と反応しうる成分を、10〜80
重量%という高濃度で含有せしめ、且つ、反応液の粘度
を20〜10000mPas・secとすることが好まし
い。これにより、混合物粘度を記録液粘度よりも増大さ
せうる上に、反応液の中間転写体への付与量が極めて少
ない状態においても、色境界にじみ、フェザリング、裏
抜けの無い良好な画像が得られる。
【0062】すなわち、本発明にかかる反応液は、中間
転写体への反応液の付着量が0.5g/m〜10g/
という小さな付与量においても、良好な画像が得ら
れる。本発明における、反応液中の、記録液中の少なく
とも一つの成分と反応しうる成分の含有量は、10〜8
0重量%である。
【0063】反応液中の、記録液中の少なくとも一つの
成分と反応しうる成分の含有量が10重量%未満では、
従前の反応液の使用時に見られたように、画像を改善す
るためには、およそ10g/m2〜30g/m2の付与量
が必要であり、且つ、従前の反応液では、液中の水分含
有量が高いこともあって、付与した被記録材にコックリ
ングが発生するという問題が生じ得る。また、このよう
に、多量の前処理液を付与したとしても、色境界にじ
み、フェザリングの十分な改善効果が得られない。
【0064】一方、記録液中の少なくとも一つの成分と
反応しうる成分が80重量%を超える含有量とした場合
には、液中の液体成分が蒸発したり、液の冷却など熱履
歴の影響で、液中に沈殿を生じやすく、液の付与の信頼
性を保つことが困難になる。また、80重量%を超える
含有量とした場合には、液を均一に被記録材に付与する
ことも困難となる。
【0065】この場合、反応液中の記録液中の少なくと
も一つの成分と反応しうる成分の最適な含有量は、反応
液中の成分、記録液の処方、単位面積当たりに印字され
る記録液の量などの要素により変わるが、20〜60重
量%が特に好ましい範囲である。
【0066】また、被記録材の前処理液の粘度は、回転
粘度計、振動式粘度計、流動型粘度計などにより測定で
きるが、本発明においては、20〜10000mPas
・secの粘度の反応液を用いることが好ましい。従来に
ない高粘度の反応液を用いることにより、画像の改善効
果が大きいのは、次のように説明できる。
【0067】すなわち、従前の低粘度の反応液では、反
応液を浸透性の液にすると、被記録材、特に普通紙の奥
深くまで入り込んでしまい、記録液との反応が被記録材
の表面で生じないために、裏抜けの防止、フェザリング
の防止、色境界にじみの防止効果が小さくなってしま
う。逆に、低粘度の反応液において、液を被記録材への
浸透性を低下した処方とすると、記録液との反応は、被
記録材の表面で生じるが、記録液が被記録材の表面に長
時間残留するために、色境界にじみ防止効果が弱くなっ
たり、高速印字を行う場合には、浸透性不良、すなわ
ち、画像の乾燥性が悪くなる。
【0068】一方、反応液の粘度が、10000mPa
s・secを超えると、液を均一に被記録材に付与するこ
とが困難になるばかりでなく、反応液が、被記録材に全
く浸透しないために、印字後の被記録材にべたべた感が
残り、好ましくない。したがって反応液の粘度として特
に好ましい範囲は、100〜3000mPas・secで
あり、とりわけ、300〜2000mPas・secが、
画像品質の向上効果、前処理液の乾燥性のバランスが良
く、好ましい。
【0069】反応液の中間転写体1への付着量として
は、0.5g/m〜10g/mであることが好まし
い。10g/mよりも多量に付与した場合、反応液に
よる画質改善効果は得られるものの、単位面積あたりの
転写量が多いことにより、転写不良を起こしやすく、一
部画像の欠落を生じたり、転写時に画像が押しつぶされ
ることでシャープさを欠いた画像になることもある。ま
た、被記録材上に多量の反応液(正確には反応液と記録
液との混合物)が転写されることにより、被記録材の質
感を変えたり、カールを引き起こす場合もある。一方、
付着量として、0.5g/mに満たないと十分な画質
改善がない。したがって、反応液の付着量としては0.
5g/m〜10g/mであることが好ましい。
【0070】さらに、本発明で用いる記録液は、従前か
ら通常のインクジェッ記録方法に用いられている記録液
を用いることができるが、特に、上述の画像形成方法あ
るいは画像形成装置に用いたときに好ましいものとして
は、反応液中の成分と速やかに反応することが可能な材
料が添加された記録液が挙げられる。また、記録液とし
て水性記録液を用いることが好ましい。
【0071】記録液中に含む着色剤としては、種々の染
料、顔料が使用可能である。また、他に保湿剤や表面張
力調整剤、pH調整剤、粘度調整剤、防腐防黴剤などを
適宜添加することが可能である。
【0072】現在、一般的に用いられている水性の記録
液には、着色剤としてアニオン性化合物または、負に帯
電した粒子が含まれている場合が大多数であり、そのよ
うな材料は種類も多い。画像の色調や堅牢性などは着色
剤の種類に依存することが多く、また、それらを加味し
て記録液が処方されるため、材料選択肢の広い方が一般
的に好ましいといえる。着色剤以外の添加剤について
も、逆極性の化合物では記録液の保存安定性を損なうた
め、同じアニオン性化合物で構成されることが多い。
【0073】したがって、記録液はアニオン性化合物を
含有し、かつ、反応液はカチオン性化合物を含有する組
合せが、広範な処方設計を可能にするため、好ましいと
いえる。
【0074】また、記録液中に含まれる、反応液と反応
する成分が、着色剤であることは、本発明の画像形成原
理から、特に好ましい。反応により着色剤の溶解性ある
いは分散性が低下し、それにより、にじみや画像濃度低
下、裏抜けの増大などの画質劣化が生じにくくなるから
である。
【0075】記録液中の反応液と反応する成分が着色剤
である場合には、着色剤がイオン性の基を有する染料、
イオン性の基が結合している顔料、イオン性の分散剤で
分散されている顔料、イオン性界面活性剤で乳化された
着色エマルジョン、イオン性基が結合している着色樹脂
のいずれかであることが好ましい。特に、イオン性基が
アニオンであることが材料の安全性が高く、コストも安
価になる。例えば、アニオン性基を有する染料とカチオ
ン性材料を含む反応液とは、イオン反応で着色剤の凝
集、記録液の増粘を生じるが、イオン反応は極めて迅速
に生じるため、特に、高速で記録する場合に、画像にじ
みの発生、カラーブリードの発生を防止することができ
る。
【0076】また、反応液の構成成分であって、記録液
中の成分と反応する成分としては、上述したように、カ
チオン性の化合物が好ましい。これによって、記録液と
反応液との混合により、記録液中の一成分の溶解性ある
いは分散性を低下させることができる。特に、反応液中
の記録液と反応する成分が、カチオン性高分子であるこ
とにより、反応後の成分の流動性が著しく低下し、それ
によりフェザリングや境界滲みを抑えることができる。
【0077】この記録装置により繰り返し画像を形成す
るにあたり、中間転写体1は常に清浄な状態であること
が好ましい。上述したように、記録液と反応液との混合
物が中間転写体に残存しないように材質等を決定する
が、別途クリーニング手段7を設けることで、中間転写
体1は常に清浄な状態に維持できる。クリーニング手段
7の具体的構成としては、フェルトやスポンジなどの多
孔質構造を有する弾性体や、樹脂や金属製のブレードな
どを、所定圧力にて中間中間転写体に当接する構成など
が挙げられるが、これに限るものではない。
【0078】このように構成したので、前処理手段2の
液滴吐出ヘッドから前処理液(反応液)8を吐出させて
中間転写体1表面に付着させ、画像形成手段3によって
記録画像に応じてインク滴(記録液9の液滴)を吐出し
て中間転写体1上に画像を形成する。このとき、インク
(記録液)は反応液と反応して高粘度状態となる。
【0079】そして、転写手段6の加圧ローラによって
記録媒体5が中間転写体1上に押しつけられることによ
り、中間転写体1のインク画像が記録媒体5に転写され
る。その後、中間転写体1はクリーニング手段7によっ
て前処理液などの残存物が清掃されて、次の記録工程に
移行することができる。
【0080】このように、前処理液を中間転写体に付着
させ、そこに記録液を付着させていったん高粘度の画像
を形成した後、中間転写体から記録媒体に画像を転写す
るので、記録媒体に直接記録液を付着させて画像を形成
させる場合に比較し、記録媒体の繊維や表面の凹凸の影
響を受けないため、高品質の画像を得ることができる。
【0081】また、乾燥に要する時間を必要としないの
で高速記録を行うことができる。さらに、記録媒体に前
処理液を付着させて、記録液との反応を行わせる場合に
比較し、記録媒体の繊維や表面の凹凸の影響を受けない
ため、高品質の画像を得ることができる。さらにまた、
中間転写体上で記録液と前処理液の反応が行われ画像形
成がされるので、記録媒体に前処理液を付着させて記録
液との反応を行わせる場合に比較し、記録媒体への前処
理液の浸透もないので、前処理液の使用量を少なくする
ことができ低コスト化を図れる。
【0082】また、前処理手段として液滴吐出ヘッドを
用いて前処理液を中間転写体上に付着させることによ
り、中間転写体上で記録媒体の画像情報範囲に相当する
範囲に前処理液を付着することができ、前処理液の使用
量を低減することができ、或いは、中間転写体上で記録
媒体の画像形成範囲に相当する範囲に前処理液を付着す
ることができ、前処理液の付着量を低減でき、また中間
転写体上で記録媒体の全面に相当する範囲に、前処理液
を付着させることができ、種々の条件で前処理液を付着
させるための構成が簡単になる。
【0083】なお、液滴吐出ヘッドとしては、駆動手段
が前処理液に接液しないタイプのもの、例えば加圧室の
壁面を形成する振動板を圧電素子で変形させて液滴を吐
出させるピエゾ型ヘッド、或いは、加圧室の壁面を形成
する振動板とこれに対向する電極とを有し、振動板を静
電力で変形させて液滴を吐出させる静電型型ヘッドを用
いることが好ましい。
【0084】本記録装置によれば、多用な被記録材(記
録媒体)に対して、被記録材の種類によらず一様に優れ
た画質を得ることができ、その意味では種々の被記録材
が適用できる。画質改善が最も効果的であるのは、イン
クジェット用途として特別に作製されたコート紙や光沢
紙などではなく、いわゆる普通紙である。
【0085】このインクジェット記録装置における画像
形成工程(記録方法)は、少なくとも着色剤を含んでな
る記録液を、画像信号に応じて液滴として吐出し、中間
転写体上に付与する工程(工程A)と、記録液中の少な
くとも一つの成分と反応しうる成分を含有する反応液
(前処理液)を、中間中間転写体に付与する工程(工程
B)と、記録液と反応液とを中間転写体上で接触混合せ
しめる工程(工程C)と、この混合物を被記録材に転写
する工程(工程D)とからなる画像記録方法である。
【0086】このように転写により画像を形成するた
め、被記録材の種類・品質によらず一様な画像品質を得
ることが可能になる。
【0087】この場合、好ましくは、上述した記録装置
のように、前記工程Bが工程Aに先んじて行われ、前記
工程Cが工程Aに包含される。すなわち、あらかじめ中
間転写体上に反応液を付与し、そこに記録液を画像信号
に応じて液滴として付与することにより、反応液と記録
液とを混合する工程及びそれらを反応せしめる工程を兼
ねることができ、全体として簡素な工程となる。また、
記録液を液滴として付与するため、中間中間転写体上で
のみ記録液と反応液とが混合され、付与手段等を反応物
で汚染されることがない。
【0088】また、反応液および記録液ともに液状であ
るため、固液反応にしばしば見られる固体物質の溶解が
反応の律速となることもなく、速やかに反応せしめるこ
とが可能である。言いかえれば、本発明においては、反
応液を中間転写体に付与した後、この反応液が乾燥固化
する前に、記録液を付与することが好ましい。中間転写
体上で、一旦反応液が乾燥してしまうと、反応液と記録
液との混合に際し、固形分を再溶解するための時間を要
するため、反応の開始時間が遅れ、それにより、特に高
速で画像形成する場合、中間転写体上ひいては被記録材
上の最終画像おいて色境界にじみやフェザリングが発生
する。
【0089】本発明の目的は、多用な被記録材に対し
て、被記録材の種類によらず一様に優れた画質を得るこ
とであり、その意味では種々の被記録材が適用できる。
画質改善が最も効果的であるのは、インクジェット用途
として特別に作製されたコート紙や光沢紙などではな
く、いわゆる普通紙である。
【0090】次に、本発明の第2実施形態に係るインク
ジェット記録装置について図2を参照して説明する。こ
のインクジェット記録装置では、中間転写体1に対して
前処理液(反応液)8を塗布する塗布ローラ12aを含
む前処理手段12を備えている。このように前処理液を
付着させるために塗布ローラを用いることで構成が簡単
になり、特に中間転写体上で記録媒体の全面に相当する
範囲に前処理液を付着させる場合の構成が簡単になる。
【0091】すなわち、上述したように、特に反応液の
粘度が比較的高い場合は、インクジェット法などの非当
接手段により中間転写体に反応液(前処理液)付与する
ことが困難になることがある。そこで、反応液を中間転
写体に当接して付与する手段として、例えば上述したロ
ーラ塗布機、ワイヤーバーやコーティングブレード、反
応液を含浸せしめた発泡体を当接するなどの手段を用い
る。非当接の付与手段の中でも、ローラを用いることに
より、反応液が高濃度であっても簡素な装置構成で、十
分な画像品質の向上効果が得られる付与量になるよう
に、均一に付与することが可能であり、付与手段を低コ
ストで、かつコンパクトに作製することが可能になる。
【0092】次に、本発明の第3実施形態に係るインク
ジェット記録装置について図3を参照して説明する。こ
のインクジェット記録装置では、中間転写体1に対して
前処理液8を霧化して塗布するスプレイノズルを含む前
処理手段22を備えている。このように前処理液を付着
させるためにスプレイノズルを用いることで、前処理液
を付着させるための構成が簡単になり、特に中間転写体
上で記録媒体の全面に相当する範囲或いは画像形成範囲
に相当する範囲に前処理液を付着させる場合の構成が簡
単になる
【0093】ここで、中間転写体1に対する前処理液の
付着範囲について図4乃至図6を参照して説明する。図
4は中間転写体1上の記録媒体のほぼ全面に相当する範
囲(図の斜線部分)に前処理液を付着させた場合の例で
あり、このようにほぼ全面に相当する範囲に前処理液を
付着させると、前処理液を付着させるための前処理手段
の構成が簡単になる。
【0094】図5は中間転写体1の記録媒体の画像形成
範囲に相当する範囲(図の斜線部分)に前処理液を付着
させた場合の例であり、このように画像形成範囲に相当
する範囲に前処理液を付着させると、前処理液の使用量
を低減できる。
【0095】図6は中間転写体1の記録媒体の画像情報
範囲に相当する範囲(図の文字部分)に前処理液を付着
させた場合の例であり、このように画像情報範囲に相当
する範囲に前処理液を付着させると、前処理液の使用量
を更に低減することができる。このような制御を行う場
合には上述した液滴吐出ヘッドを用いる構成が最も簡単
であり、液滴吐出ヘッドを画像情報に応じて駆動制御す
ればよい。なお、同図は、中間転写体1上での文字は鏡
像になるが、図示の都合上正像で示している。
【0096】次に、反応液(前処理液)の具体例につい
て説明する。(実施例1)《顔料分散液の調製》下記分
散液処方にて各色顔料の分散液組成物を混合攪拌した
後、直径2mmのジルコニアビーズを用い、ビーズミル
にて8時間の分散を行い、顔料分散液を調製した。
【0097】 [イエロー顔料分散液1] C.I.ピグメントイエロー74 …15 重量%ヘキシルアクリレートーメタクリル 酸共重合体ナトリウム塩 … 3重量% ジエチレングリコール …15重量% イオン交換水 …残量 (分散後の粒径最頻値 118nm)
【0098】 [マゼンタ顔料分散液1] C.I.ピグメントレッド122 …15 重量%スチレン −ヘキシルアクリレート−メタクリル酸共重合体シ゛エタノールアミン塩 … 5重量% エチレングリコール …13重量% イオン交換水 …残量 (分散後の粒径最頻値 110nm )
【0099】 [シアン顔料分散液1] C.I.ピグメントブルー15:3 …15 重量%スチレン −ヘキシルアクリレート−メタクリル酸共重合体シ゛エタノールアミン塩 … 4重量% エチレングリコール …15重量% イオン交換水 …残量 (分散後の粒径最頻値 85nm )
【0100】 [ブラック顔料分散液1] カーボンブラック …15 重量% ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体 … 3重量% ジエチレングリコール … 15重量% イオン交換水 … 残量 (分散後の粒径最頻値 120nm )
【0101】《記録液の調製》下記記録液処方にて混合
攪拌した後、pHが9になるように水酸化リチウム10
%水溶液にて調整して記録液とした。その後、平均孔径
1.0μmのメンブレンフィルターで濾過を行い記録液
組成物を得た。
【0102】 [イエロー記録液1] イエロー顔料分散液1 …26.7重量% (顔料4重量%) グリセリン …10重量% 2-ピロリドン …10重量% ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸ナトリウム塩 …1重量% 2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(浸透剤) …2重量% マイクロジェルE−5002(樹脂エマルジョン) …3重量% 2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム(防腐剤)…0.2重量% イオン交換水 …残量
【0103】 [マゼンタ記録液1] マゼンタ顔料分散液1 …26.7重量% (顔料4重量%) グリセリン …10重量% 2-ピロリドン …10重量% ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸リチウム塩 … 1重量% 2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(浸透剤) … 2重量% マイクロジェルE−5002(樹脂エマルジョン) … 3重量% 2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム(防腐剤)…0.2重量% イオン交換水 …残量
【0104】 [シアン記録液1] シアン顔料分散液1 …20重量% (顔料3重量%) グリセリン …10重量% 2-ピロリドン …10重量% ジヘキシルスルホ琥珀酸塩(アニオン性界面活性剤) … 1重量% 2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(浸透剤) … 2重量% マイクロジェルE−5002(樹脂エマルジョン) … 3重量% 2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム(防腐剤)…0.2重量% イオン交換水 …残量
【0105】 [ブラック記録液1] ブラック顔料分散液1 …33.3重量% (顔料5重量%) グリセリン …10重量% 2-ピロリドン …10重量% ジヘキシルスルホ琥珀酸塩(アニオン性界面活性剤) …1重量% 2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(浸透剤) …2重量% マイクロジェルE−5002(樹脂エマルジョン) …3重量% 2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム(防腐剤)…0.2重量% イオン交換水 …残量
【0106】《反応液の調製》下記組成物を攪拌混合し
被記録材の反応液1を作製し、pHが7になるように水
酸化リチウムで調整した。
【0107】 [反応液例1] ジシアンジアミド樹脂 …15重量% 第4級アンモニウム塩素塩(シ゛メチルト゛テ゛シルヘ゛ンシ゛ルアンモニウム) …3重量% グリセリン …20重量% ポリオキシエチレンアルキルエーテル(界面活性剤) …5重量% N−メチル−2−ピロリドン …20重量% 1,6−ヘキサンジオール …15重量% デヒドロ酢酸ナトリウム …1重量% イオン交換水 …残量
【0108】《画像記録評価》上記処理液2を図2に示
す画像記録装置の反応液塗布用ローラ装置7に充填し、
イエロー記録液1、マゼンタ記録液1、シアン記録液
1、ブラック記録液1を、画像記録用インクジェットヘ
ッド(画像形成手段)3から吐出できるように充填し
た。
【0109】インクジェットヘッドには、PZTを用い
た長尺のオンディマンド型のインクジエットヘッドを用
い、最高周波数60KHz、記録液の液滴体積8pl、
で、画素密度1200dpiで、反応液も画像に従って
中間転写体1に付与し、画像記録を行った。
【0110】被記録材としては、市販のコピー用紙(ゼ
ロックス社:4024)を用いた。反応液の中間転写体
への付着量は、湿潤付着量で1.3g/m2中となるよ
うにローラの回転速度を調整した。
【0111】画像評価は次の内容で判定した。 (1)黒色画像濃度 黒色記録液のベタ画像の印字を行い、乾燥後、黒色記録
液のベタ画像の濃度を反射型カラー分光測色濃度計(X
−Rite社製)により測定した。1.45以上は◎、
1.2〜1.44は○、1.2未満は×とした。
【0112】(2)色境界にじみ 被記録材にイエローのベタ画像内にマゼンタ、シアン、
ブラックの10ドットの線幅の線画像をそれぞれ形成
し、色境界にじみの発生を目視により観察した。同様に
シアンのベタ画像内にマゼンタ、イエロー、ブラックの
10ドットの線幅の線画像をそれぞれ形成した場合とマ
ゼンタのベタ画像内にシアン、イエロー、ブラックの1
0ドットの線幅の線画像をそれぞれ形成した場合につい
ても色境界にじみの発生を観察した。
【0113】そして、目視で色境界にじみの発生が全く
確認出来ない場合は◎、目視で色境界にじみの発生がほ
とんど確認出来ない場合は○、目視で色境界にじみの発
生が若干ある場合は△、目視で明らかに色境界にじみの
発生がありる場合は×と評価した。
【0114】(3)フェザリング 記録媒体にマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの1
0ドットの線幅の線画像をそれぞれ被記録材の上に形成
し、フェザリングの有無を観察した。10倍ルーペで観
察してもほとんど認められない場合を◎、10倍ルーペ
で観察した場合に確認できるが、目視で確認できないレ
ベルで、実用上問題なければ○、目視で発生が若干ある
場合は△、目視であきらかに確認できる場合を×とし
た。
【0115】(4)裏抜け ベタ画像を裏面から目視観察し、ベタ画像と白地部分の
境界が完全に不明確で両面印字物の読み取りに支障の無
い場合は◎、ベタ画像と白地部分の境界がほとんど不明
確で両面印字物の読み取りにほとんど支障の無いレベル
の場合は○、ベタ画像と白地部分の境界が観察されるが
両面印字物の読み取りに気にならない場合は△、ベタ画
像の着色剤が裏面まで抜けており、両面印字物の読み取
りに支障がある場合は×、として判定した。
【0116】(5)コックリング ベタ部におけるコックリングの有無の観察を行った。2
次色にもコックリングの発生がほとんど認められない場
合は◎、2次色に若干の発生が認められるが、単色では
ほとんど発生が認められない場合を○、単色に若干のコ
ックリングが観察される場合を△、単色にも明らかに場
合は×とした。
【0117】(比較例1)中間転写体1に、実施例1で
用いたものと同様な被記録材を貼り付け、反応液の付与
をせずに、実施例1で用いた記録液を使用して、実施例
1と同様に画像を形成した。得られた画像を実施例1と
同様に評価を行った。
【0118】(比較例2)中間転写体1に、実施例1で
用いたものと同様な被記録材を貼り付け、反応液を実施
例1と同様に付与、すなわち、被記録材に直接付与し、
実施例1で用いた記録液を使用して、実施例1と同様に
画像を形成した。得られた画像を実施例1と同様に評価
を行った。なお、このとき被記録材への反応液の付着量
は、1.6g/mであった。
【0119】以上の実施例1、比較例1、2の評価結果
は表1に示している。
【0120】
【表1】
【0121】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るイン
クジェット記録装置によれば、中間転写体に少なくとも
記録液中の1つの成分と反応する成分を含む前処理液を
付着させる前処理手段と、中間転写体に記録液を付着さ
せ画像を形成する画像形成手段と、中間転写体から記録
媒体に画像を転写する転写手段とを備えたので、記録媒
体の表面性による影響を受けることなく、高品質画像を
高速で記録することができる。
【0122】ここで、前処理手段は中間転写体上で記録
媒体のほぼ全面に相当する範囲に前処理液を付着させる
ものとすることで、前処理手段の構成が簡単になる。ま
た、前処理手段は中間転写体上で記録媒体のほぼ画像形
成範囲に相当する範囲に前処理液を付着させるものとす
ることで、前処理液の使用量を低減できる。さらに、前
処理手段は中間転写体上で記録媒体のほぼ画像情報に相
当する範囲に前処理液を付着させるものとすることで、
前処理液の使用量を更に低減できる。
【0123】また、前処理手段は前処理液の液滴を吐出
飛翔させて中間転写体に付着させるものとすることで、
前処理液の付着範囲を容易に制御でき、特に中間転写体
上で記録媒体のほぼ画像情報に相当する範囲に前処理液
を付着させることができるようになる。さらに、前処理
手段は前処理液を塗布ローラで中間転写体に付着させる
ものとすることで、特に中間転写体上で記録媒体のほぼ
全面に相当する範囲に前処理液を付着させる構成が簡単
になる。さらにまた、前処理手段は前処理液をスプレイ
ノズルで中間転写体に付着させるものとすることで、特
に中間転写体上で記録媒体の画像形成範囲に相当する範
囲に前処理液を付着させる構成が簡単になる。
【0124】さらに、画像形成手段は前処理手段より後
工程に配置されていることで、記録媒体の繊維や表面の
凹凸の影響を受けないため、フェザリングや、色境界に
じみのない高品質の画像を得ることができる。また、転
写手段は中間転写体に記録媒体を押し付けて形成された
画像を記録媒体に転写することで、特別な制御を必要と
せず、簡単な構成で画像を転写することができる。
【0125】さらに、転写手段による転写後に中間転写
体を清掃するクリーニング手段を設けることで、記録媒
体に画像を転写後に中間転写体上に一部残存する前処理
液や記録液を清掃する事ができ、中間転写体に前処理液
を塗布する場合に均一な塗布を行うことができる。
【0126】また、前処理液が少なくとも着色剤を含む
記録液中の少なくとも1つの成分と反応し得る成分を含
有することで、種々の被記録材、例えばオフィス等で通
常使用されているPPC用紙などにおいても、画像濃度
が高く、カラー部分の発色がよく、フェザリングや境界
にじみのないシャープな画像を得ることができる。
【0127】さらに、前処理液の成分と記録液の成分と
の反応がイオン反応であることで、高速画像形成の場合
でも境界滲みなどを生じない良好が画像を得ることがで
きるとともに、簡素な工程、装置での画像形成が可能に
なる。
【0128】また、転写体上での前処理液と記録液の混
合物の粘度が該記録剤の粘度より高くなることで、転写
不良による画像濃度低下や画像欠落などの発生を防止す
ることができるとともに、転写効率が向上し、使用可能
な被記録材の種類を増やすことができる。
【0129】さらにまた、前処理液が、記録液中の少な
くとも1つの成分と反応し得る成分を10〜80重量%
含有し、粘度が20〜10000mPa・secである
ことで、より少量の反応液で高画像濃度かつシャープな
画像を得ることができる。
【0130】さらに、転写体上の前処理液の付着量が
0.5g/m〜10g/mの範囲内になることで、
被記録材への転写不良が防止されるとともに、十分な画
質改善効果が得られ、また被記録材のカールの発生が低
減して画像形成前後で質感が変かしない。
【0131】また、記録液が前処理液と反応する成分と
してアニオン性化合物を含有し、前処理液が記録液と反
応する成分としてカチオン性化合物を含有することで、
記録液処方に用いることができる材料の選択幅が広が
り、種々の特性に調整された記録液を容易に作製するこ
とができるようになる。
【0132】或いは、記録液が前処理液と反応する成分
として、染料、顔料、着色された樹脂成分の群からなる
化合物の少なくとも一つの成分を含むことで、転写体上
で着色成分自体の溶解性や分散性が低下し、流動性を失
うことから、画像滲みが抑えられ、また被記録材に転写
されたときにも浸透が抑制され、画像濃度が向上すると
ともに裏抜け濃度が低下する。
【0133】若しくは、記録液が前記前処理液と反応す
る成分として、アニオン性基を有する染料、アニオン性
基が結合している顔料、アニオン性の分散剤で分散され
ている顔料、アニオン性界面活性剤で乳化された着色エ
マルジョン、アニオン性基が結合している着色樹脂の群
からなる化合物の少なくとも一つの成分を含むことで、
記録液処方に用いることができる材料の選択幅が広が
り、種々の特性に調整された記録液を容易に作製するこ
とが可能であるとともに、転写体上で着色成分自体の溶
解性や分散性が低下し、流動性を失うことから、画像滲
みが抑えられ、また被記録材に転写されたときにも浸透
が抑制され、画像濃度が向上するとともに裏抜け濃度が
低下する。
【0134】さらに、前処理液が記録液中の少なくとも
1つの成分と反応する成分として少なくともカチオン性
高分子を含むことで、反応後の成分の流動性が著しく低
下し、フェザリングや境界滲みを一層抑えることができ
る。
【0135】本発明に係るインクジェット記録用反応液
によれば、転写体上で記録液中の少なくとも1つの成分
と反応し得る成分を10〜80重量%含有し、粘度が2
0〜10000mPa・secであるので、より少量の
反応液で高画像濃度かつシャープな画像を得ることがで
きるようになる。
【0136】また、本発明に係るインクジェット記録用
反応液によれば、転写体上で記録液中のアニオン性化合
物と反応するカチオン性化合物を含有するので、記録液
処方に用いる材料の選択幅が広がり、種々の特性に調整
された記録液を容易に作製することができるようにな
る。
【0137】この場合、カチオン性高分子を含有するこ
とで、反応後の成分の流動性が著しく低下し、フェザリ
ングや境界滲みを一層抑えることができるようになる。
【0138】本発明に係るインクジェット記録用記録液
によれば、転写体上で反応液と反応する成分として、染
料、顔料、着色された樹脂成分の群からなる化合物の少
なくとも一つの成分を含むので、画像滲みが抑えられ、
画像濃度が向上するとともに裏抜け濃度が低下する。
【0139】また、本発明に係るインクジェット記録用
記録液によれば、転写体上で反応液と反応する成分とし
て、アニオン性基を有する染料、アニオン性基が結合し
ている顔料、アニオン性の分散剤で分散されている顔
料、アニオン性界面活性剤で乳化された着色エマルジョ
ン、アニオン性基が結合している着色樹脂の群からなる
化合物の少なくとも一つの成分を含むので、記録液処方
に用いることができる材料の選択幅が広がり、種々の特
性に調整された記録液を容易に作製することが可能にな
るとともに、画像滲みが抑えられ、画像濃度が向上する
とともに裏抜け濃度が低下する。
【0140】本発明に係るインクジェット記録方法によ
れば、少なくとも着色剤を含んでなる記録液を画像信号
に応じて液滴として吐出して転写体上に付与する工程
と、記録液中の少なくとも一つの成分と反応しうる成分
を含有する反応液を転写体に付与する工程と、記録液と
反応液とを前記転写体上で接触混合せしめる工程と、該
混合物を記録媒体に転写する工程とを含むので、種々の
被記録材においても、画像濃度が高く、カラー部分の発
色がよく、フェザリングや境界にじみのないシャープな
画像を得ることができる。
【0141】ここで、記録液中の成分と反応液中の成分
との反応が、イオン反応であることで、高速画像形成で
も、境界滲みなどを生じず、良好が画像を得ることがで
きるとともに、画像形成の工程が簡素になる。
【0142】また、反応液を転写体に付与した後記録液
を転写体に付与し、この記録液の付与で接触混合が生じ
ることで、より一層簡素な画像形成工程で良質な画像を
得ることができる。
【0143】この場合、転写体上に反応液を付与した
後、この反応液が乾燥固化する前に記録液を転写体上に
付与することで、反応を迅速に開始させることができ、
よって高速な画像形成でもフェザリングや境界滲みなど
を発生することなく、良好な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るインクジェット記
録装置の要部概略構成図
【図2】本発明の第実施形態に係るインクジェット記録
装置の要部概略構成図
【図3】本発明の第3実施形態に係るインクジェット記
録装置の要部概略構成図
【図4】中間転写体に対する前処理液の付着範囲の一例
の説明に供する説明図
【図5】中間転写体に対する前処理液の付着範囲の他の
例の説明に供する説明図
【図6】中間転写体に対する前処理液の付着範囲の更に
他の例の説明に供する説明図
【符号の説明】
1…中間転写体、2、12、22…前処理手段、3…画
像形成手段、5…記録媒体、6…転写手段、7…クリー
ニング手段、8…前処理液(反応液)、9…記録液(イ
ンク)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 広瀬 武貞 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 有田 均 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2C056 EA04 FC01 FD13 HA40 HA60 JB18 2H086 BA02 BA55 BA56 BA59 BA60 BA61 4J039 AD02 AD10 BA04 BC07 BC09 BC10 BC11 BC50 BC54 BE01 BE02 BE22 CA06 EA15 EA16 EA17 EA19 EA47 EA48 GA24

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写体に記録液中の少なくとも1つの成
    分と反応する成分を含む前処理液を付着させる前処理手
    段と、前記転写体に記録液を付着させ画像を形成する画
    像形成手段と、前記転写体から記録媒体に画像を転写す
    る転写手段とを備えたことを特徴とするインクジェット
    記録装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のインクジェット記録装
    置において、前記前処理手段は前記転写体上で前記記録
    媒体のほぼ全面に相当する範囲に前記前処理液を付着さ
    せることを特徴とするインクジェット記録装置記録装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のインクジェット記録装
    置において、前記前処理手段は前記転写体上で前記記録
    媒体のほぼ画像形成範囲に相当する範囲に前記前処理液
    を付着させることを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のインクジェット記録装
    置において、前記前処理手段は前記転写体上で前記記録
    媒体のほぼ画像情報に相当する範囲に前記前処理液を付
    着させることを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載のイン
    クジェット記録装置において、前記前処理手段は前記前
    処理液の液滴を吐出飛翔させて前記転写体に付着させる
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至4のいずれかに記載のイン
    クジェット記録装置において、前記前処理手段は前記前
    処理液を塗布ローラで前記転写体に付着させることを特
    徴とするインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至4のいずれかに記載のイン
    クジェット記録装置において、前記前処理手段は前記前
    処理液をスプレイノズルで前記転写体に付着させること
    を特徴とするインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかに記載のイン
    クジェット記録装置において、前記画像形成手段は前記
    前処理手段より後工程に配置されていることを特徴とす
    るインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれかに記載のイン
    クジェット記録装置において、前記転写手段は前記転写
    体に前記記録媒体を押し付けて形成された画像を記録媒
    体に転写することを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれかに記載のイ
    ンクジェット記録装置において、前記転写手段による転
    写後に前記転写体を清掃するクリーニング手段を設けた
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10のいずれかに記載の
    インクジェット記録装置において、前記前処理液が少な
    くとも着色剤を含む記録液中の少なくとも1つの成分と
    反応し得る成分を含有することを特徴とするインクジェ
    ット記録装置。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至11のいずれかに記載の
    インクジェット記録装置において、前記前処理液の成分
    と記録液の成分との反応がイオン反応であることを特徴
    とするインクジェット記録装置。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至12のいずれかに記載の
    インクジェット記録装置において、前記転写体上での前
    処理液と記録液の混合物の粘度が該記録剤の粘度より高
    くなることを特徴とするインクジェット記録装置。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至13のいずれかに記載の
    インクジェット記録装置において、前記前処理液が、前
    記記録液中の少なくとも1つの成分と反応し得る成分を
    10〜80重量%含有し、粘度が20〜10000mP
    a・secであることを特徴とするインクジェット記録
    装置。
  15. 【請求項15】 請求項1乃至14のいずれかに記載の
    インクジェット記録装置において、前記転写体上の前処
    理液の付着量が0.5g/m〜10g/m の範囲内
    になることを特徴とするインクジェット記録装置。
  16. 【請求項16】 請求項1乃至15のいずれかに記載の
    インクジェット記録装置において、前記記録液が前記前
    処理液と反応する成分としてアニオン性化合物を含有
    し、前記前処理液が前記記録液と反応する成分としてカ
    チオン性化合物を含有することを特徴とするインクジェ
    ット記録装置。
  17. 【請求項17】 請求項1乃至16のいずれかに記載の
    インクジェット記録装置において、前記記録液が前記前
    処理液と反応する成分として、染料、顔料、着色された
    樹脂成分の群からなる化合物の少なくとも一つの成分を
    含むことを特徴とするインクジェット記録装置。
  18. 【請求項18】 請求項1乃至17のいずれかに記載の
    インクジェット記録装置において、前記記録液が前記前
    処理液と反応する成分として、アニオン性基を有する染
    料、アニオン性基が結合している顔料、アニオン性の分
    散剤で分散されている顔料、アニオン性界面活性剤で乳
    化された着色エマルジョン、アニオン性基が結合してい
    る着色樹脂の群からなる化合物の少なくとも一つの成分
    を含むことを特徴とするインクジェット記録装置。
  19. 【請求項19】 請求項1乃至18のいずれかに記載の
    インクジェット記録装置において、前記前処理液が前記
    記録液中の少なくとも1つの成分と反応する成分として
    少なくともカチオン性高分子を含むことを特徴とするイ
    ンクジェット記録装置。
  20. 【請求項20】 少なくとも着色剤を含む記録液中の少
    なくとも1つの成分と反応する成分を含有し、転写体上
    で記録液と反応させるインクジェット記録用反応液であ
    って、前記記録液中の少なくとも1つの成分と反応し得
    る成分を10〜80重量%含有し、粘度が20〜100
    00mPa・secであることを特徴とするインクジェ
    ット記録用反応液。
  21. 【請求項21】 少なくとも着色剤を含む記録液中の少
    なくとも1つの成分と反応する成分を含有し、転写体上
    で記録液と反応させるインクジェット記録用反応液であ
    って、前記記録液中のアニオン性化合物とカチオン性化
    合物を含有することを特徴とするインクジェット記録用
    反応液。
  22. 【請求項22】 請求項21に記載のインクジェット記
    録用反応液において、カチオン性高分子を含有すること
    を特徴とするインクジェット記録用反応液。
  23. 【請求項23】 転写体上で少なくとも1つの成分が反
    応液と反応されるインクジェット記録用記録液であっ
    て、前記反応液と反応する成分として、染料、顔料、着
    色された樹脂成分の群からなる化合物の少なくとも一つ
    の成分を含むことを特徴とするインクジェット記録用記
    録液。
  24. 【請求項24】 転写体上で少なくとも1つの成分が反
    応液と反応されるインクジェット記録用記録液であっ
    て、前記反応液と反応する成分として、アニオン性基を
    有する染料、アニオン性基が結合している顔料、アニオ
    ン性の分散剤で分散されている顔料、アニオン性界面活
    性剤で乳化された着色エマルジョン、アニオン性基が結
    合している着色樹脂の群からなる化合物の少なくとも一
    つの成分を含むことを特徴とするインクジェット記録用
    記録液。
  25. 【請求項25】 少なくとも着色剤を含んでなる記録液
    を画像信号に応じて液滴として吐出して転写体上に付与
    する工程と、前記記録液中の少なくとも一つの成分と反
    応しうる成分を含有する反応液を前記転写体に付与する
    工程と、前記記録液と反応液とを前記転写体上で接触混
    合せしめる工程と、該混合物を記録媒体に転写する工程
    とを含むことを特徴とするインクジェット記録方法。
  26. 【請求項26】 請求項25に記載のインクジェット記
    録方法において、前記記録液中の成分と反応液中の成分
    との反応が、イオン反応であることを特徴とするインク
    ジェット記録方法。
  27. 【請求項27】 請求項25又は26に記載のインクジ
    ェット記録方法において、前記反応液を前記転写体に付
    与した後前記記録液を転写体に付与し、この記録液の付
    与で前記接触混合が生じることを特徴とするインクジェ
    ット記録方法。
  28. 【請求項28】 請求項27に記載のインクジェット記
    録方法において、前記転写体上に反応液を付与した後、
    この反応液が乾燥固化する前に前記記録液を転写体上に
    付与することを特徴とするインクジェット記録方法。
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