JP2002320759A - 遊技場用台間機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動ドライバーを用いてビス止めをする場合
でも支持枠の上辺部又は下辺部の溝幅が狭くならないよ
うにし、設置作業を容易にかつ迅速に行い得る遊技場用
台間機を提供する。 【解決手段】 遊技機に隣接して配置される遊技場用台
間機は、両縁にフランジ１ｄを有する溝状の上辺部１ａ
及び下辺部１ｂがそれぞれビス止めにより島機枠に固定
された支持枠１と、この支持枠の上辺部及び下辺部に対
し上端部及び下端部がそれぞれ前側より挿入されて支持
枠に嵌め込まれる台間機本体とからなる。上記支持枠の
少なくとも上辺部及び下辺部のいずれか一方に、ビス挿
入孔３４とフランジとの間で前後方向に延びる少なくと
も左右２つの切欠き部３６を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、遊技機に隣接して
配置される遊技場用台間機に関し、特に台間機を設置す
るための構造に係わる。

【０００２】

【従来の技術】一般に、パチンコホールなどの遊技場に
おいては、遊技者の便宜を図るために、パチンコ機やス
ロットマシンなどの各遊技機の側方に、カード又は現金
の投入によってパチンコ球やメダルなどの遊技媒体を貸
し出す台間機が設置されている。この種の台間機は、例
えば実開平６−３６６７９号公報開示されるように、通
常、紙幣識別機やカード処理装置などを有する台間機本
体と支持枠とに分離され、支持枠を遊技機島内の木材で
構成された島機枠に固定し、この支持枠に対し台間機本
体を前後方向に差し込んで取り付けたり、引き抜いて取
り外したりすることができるようになっている。

【０００３】上記支持枠は、各々両縁にフランジを有す
る溝状の上辺部及び下辺部を備え、この上辺部及び下辺
部に対しそれぞれ台間機本体の上端部及び下端部が前側
より挿入されて奥側にまで押し込まれ、台間機本体を支
持するようになっている。この支持枠の上辺部及び下辺
部には、上記例示の公報に開示され、図９にも示すよう
に、島機枠にビス止めするためのビス挿入孔ａが複数個
設けられており、また、この各ビス挿入孔ａの周囲に高
さ調整用のコ字状のスリットｂが設けられることもあ
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
ものでは、台間機の設置時に電動ドライバーを用いて支
持枠の上辺部又は下辺部をビス止めした場合、ビス止め
個所が島機枠に深く埋め込まれ、上辺部又は下辺部の両
縁のフランジがその先端側で溝幅を狭めるような変形を
し、この支持枠に対して台間機本体の挿入ができなくな
るという問題があった。この問題は、ビス挿入孔ａの周
囲に高さ調整用のスリットｂがない場合には特に顕著で
あり、また高さ調整用のスリットｂがある場合にもビス
止め時の力がスリットｂの先端から両縁のフランジｃ，
ｃに伝播してその部位で、図９に仮想線で示す如く溝幅
が狭くなることが生じているのが実情である。

【０００５】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、その課題とするところは、電動ドライバーを用い
てビス止めをする場合でも支持枠の上辺部又は下辺部の
溝幅が狭くならないようにし、設置作業を容易にかつ迅
速に行い得る遊技場用台間機を提供せんとするものであ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項１に係る発明は、遊技機に隣接して配置され
る遊技場用台間機が、両縁にフランジを有する溝状の上
辺部及び下辺部がそれぞれビス止めにより島機枠に固定
された支持枠と、この支持枠の上辺部及び下辺部に対し
上端部及び下端部がそれぞれ前側より挿入されて支持枠
に嵌め込まれる台間機本体とからなることを前提とす
る。そして、上記支持枠の少なくとも上辺部及び下辺部
のいずれか一方に、ビス挿入孔とフランジとの間で前後
方向に延びる少なくとも左右２つの切欠き部を設ける構
成とする。この構成では、台間機の設置時に支持枠の上
辺部又は下辺部を島機枠に電動ドライバーを用いてビス
止めする場合にそのビス止め個所であるビス挿入孔の周
囲が島機枠に深く埋め込まれる変形をしてもその影響は
ビス挿入孔両側の左右の切欠き部により遮られ、フラン
ジ側にまで伝播することがなく、溝幅が狭くなる変形を
生じることもない。

【０００７】請求項２に係る発明は、請求項１記載の遊
技場用台間機において、上記支持枠の少なくとも上辺部
におけるビス挿入孔の周囲に高さ調整用のコ字状のスリ
ットを設け、上記切欠き部を、このスリットとフランジ
との間で前後方向に延ばして設ける構成とする。この構
成では、ビス止め時の力はスリットの先端からフランジ
側に伝播するまえに、その間に位置する切欠き部により
遮られる。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図１ないし図３は本発明の一実施
形態に係る遊技場用台間機Ａを示し、この台間機Ａは、
遊技機としてのパチンコ機Ｂの左側方に隣接して配置さ
れ、このパチンコ機Ｂに対し貸出データを送信して所定
個数のパチンコ球を放出させるとともにカード発行機能
を有するものである。

【０００９】すなわち、台間機Ａは、遊技機島内の木材
で構成された島機枠（図示せず）に固定された支持枠１
と、この支持枠１に対し前側より差し込んで脱着可能に
装着される台間機本体２とからなる。台間機本体２は、
本体ケース３内に紙幣識別機６、カードユニット７及び
制御部（図示せず）などを有しており、この台間機本体
２の本体ケース３の前面側を構成する前面パネル３ａに
は上側より順に紙幣投入口１１、カード挿入中ランプ１
２、稼働中表示ランプ１３、カード挿入排出口１４、カ
ード切れランプ１５、カード満杯ランプ１６及びカード
挿入ボタン１７が設けられている。そして、紙幣投入口
１１に紙幣を投入すると紙幣識別機６でその投入紙幣が
真正であることを確認した後カードユニット７がカード
挿入排出口１４よりカードを発行し、またカード挿入ボ
タン１７を押すとカードをカードユニット７に取り込
み、右隣りのパチンコ機Ｂに対し貸出データを送信して
所定個数のパチンコ球を放出させるようになっており、
これらの制御及び各ランプ１２，１３，１５，１６の点
灯又は点滅の制御は制御部によって行われる。

【００１０】上記支持枠１は、図４にも示すように、台
間機本体２（本体ケース３）の上端部及び下端部をそれ
ぞれ前後方向にガイドする上辺部１ａ及び下辺部１ｂ
と、この両辺部１ａ，１ｂ同士を連結しかつ台間機本体
２の装着状態でその本体ケース３の背面部３ｂに当接す
る垂直部１ｃとからなる。この垂直部１ｃには、外部機
器としての右隣りのパチンコ機Ｂ及び遊技場のホストコ
ンピュータや専用端末などの管理装置との間で信号を入
出力するための外部通信用制御基板（図示せず）などが
設けられているとともに、台間機本体２を支持枠１に装
着した時台間機本体２側に設けたフック部材２０と係合
してロックするロック機構２１が設けられている。

【００１１】上記支持枠１の上辺部１ａ及び下辺部１ｂ
は、いずれも両縁にフランジ１ｄ，１ｄを有する溝状に
形成され、その前側よりフランジ１ｄ，１ｄ間に挿入さ
れた台間機本体２の上端部又は下端部を挟んで奥側（つ
まり垂直部１ｃ側）にガイドするようになっている。支
持枠１の上辺部１ａは、垂直部１ｃに対する折り曲げ角
が変更可能に設けられているのに対し、支持枠１の下辺
部１ｂは、垂直部１ｃに対し当て板２６によって固定さ
れて折り曲げ角が略直角に設定されている。

【００１２】また、上記支持枠１の下辺部１ｂには、図
５に拡大詳示するように、左右方向（幅方向）の略中心
線上に一列で略等間隔に複数個（図で３個）のビス挿入
孔３１，…が設けられているとともに、これらのビス挿
入孔３１，…と両縁のフランジ１ｄ，１ｄとの間で前後
方向に直線状に延びる左右一対の切欠き部３２，３２が
設けられている。支持枠１の上辺部１ａには、図６に拡
大詳示するように、左右方向の略中心線上に一列で略等
間隔に複数個（図で３個）のビス挿入孔３４，…が設け
られているとともに、この各ビス挿入孔３４の周囲にそ
れぞれ高さ調整用の後向きコ字状のスリット３５，…が
設けられ、更にこれらのスリット３５，…と両縁のフラ
ンジ１ｄ，１ｄとの間で前後方向に直線状に延びる左右
一対の切欠き部３６，３６が設けられている。

【００１３】次に、上記台間機Ａを遊技機島内に設置す
る場合の作業手順について説明する。先ず始めに、台間
機Ａの支持枠１を遊技機島内の所定位置（隣接する２台
のパチンコ機Ｂの間など）に配置し、この支持枠１の下
辺部１ｂの各ビス挿入孔３１において電動ドライバーを
用いてねじ止めをすることにより下辺部１ｂを島機枠に
固定する。その際、各ビス挿入孔３１の周囲が島機枠に
深く埋め込まれる変形をしてもその影響はビス挿入孔３
１の両側に設けた前後方向に延びる左右一対の切欠き部
３２，３２により遮られ、下辺部１ｂ両縁のフランジ１
ｄ，１ｄ側にまで伝播することがないので、下辺部１ｂ
の溝幅が狭くなるような変形を生じることはない。

【００１４】続いて、支持枠１の垂直部１ｃに対する上
辺部１ａの折り曲げ角を直角前後で変更して上辺部１ａ
の高さを調整するとともに、この上辺部１ａの適宜個所
のビス挿入孔３１の周囲をスリット３５を利用して島機
枠に当接する。しかる後、このビス挿入孔３１におい
て、電動ドライバーを用いてねじ止めをすることにより
上辺部１ｂを島機枠に固定する。その際、このビス挿入
孔３１の周囲が島機枠に深く埋め込まれる変形をしても
その影響はスリット３５の両側に設けた前後方向に延び
る左右一対の切欠き部３６，３６により遮られ、上辺部
１ａ両縁のフランジ１ｄ，１ｄ側にまで伝播することが
ないので、上述の下辺部１ｂの場合と同様に上辺部１ａ
の溝幅が狭くなるような変形を生じることはない。

【００１５】その後、上記支持枠１の上辺部１ａ及び下
辺部１ｂに対しその前側より台間機本体２の上端部及び
下端部をそれぞれ挿入して台間機本体２を支持枠１の奥
側に押し込むことにより、台間機本体２を支持枠１に装
着する。その際、支持枠１の上辺部１ａ及び下辺部１ｂ
は、共に上述の如くビス止めに伴って溝幅が狭くなるよ
うな変形を生じていないので、台間機本体２の支持枠１
への装着作業を円滑に行うことができ、作業の効率化を
図ることができる。

【００１６】尚、本発明は上記実施形態に限定されるも
のではなく、その他種々の実施形態を包含するものであ
る。例えば上記実施形態では、支持枠１の上辺部１ａに
おいてのみビス挿入孔３１の周囲に高さ調整用のコ字状
のスリット３５を設けた場合について述べたが、本発明
は、支持枠１の上辺部１ａ及び下辺部１ｂの両方におい
てビス挿入孔３１の周囲にコ字状のスリット３５を設け
た場合にも同様に適用することができるのは勿論であ
る。

【００１７】また、上記実施形態では、支持枠１の上辺
部１ａ及び下辺部１ｂのビス挿入孔３１又はスリット３
５の両側に両縁のフランジ１ｄ，１ｄとの間で前後方向
に直線状に延びる左右一対の切欠き部３２又は３６を設
けたが、本発明は、例えば図７に示すように一端が屈曲
した切欠き部４０を設けたり、図８に示すように複数の
切欠き部４１，…を直線状に配列して設けたりしてもよ
い。要は、ビス挿入孔３１又は３４でのビス止めによる
変形が両縁のフランジ１ｄ，１ｄ側に伝播するのを遮断
し得る切欠き部を設ければよいのである。それ故、切欠
き部は、左右一対つまりビス挿入孔３１又は３４を対称
軸として左右対称に設ける必要はなく、例えば一方に図
６に示す如き直線状に延びる１つの切欠き部３６を設
け、他方に図８に示す如く複数の切欠き部４１，…を直
線状に配列して設けてもよい。

【００１８】さらに、上記実施形態では、支持枠１の上
辺部１ａ及び下辺部１ｂの両方において、それぞれビス
挿入孔３１又は３４と両縁のフランジ１ｄ，１ｄとの間
で前後方向に直線状に延びる左右２つの切欠き部３２又
は３６を設けたが、本発明は、支持枠１の上辺部１ａ及
び下辺部１ｂのいずれか一方のみで電動ドライバーを用
いてビス止めをする場合などには、その辺部においての
み切欠き部を設けるようにしてもよい。

【００１９】加えて、上記実施形態では、遊技場用台間
機として、隣接するパチンコ機Ｂに対し貸出データを送
信して所定個数のパチンコ球を放出させるとともにカー
ド発行機能を有するパチンコ球貸出用台間機Ａについて
述べたが、本発明は、現金（紙幣又は硬貨）の投入によ
りパチンコ球の貸出を行う現金機用台間機、磁気カード
やＩＣカードの投入によりパチンコ球の貸出を行うカー
ド式台間機の他、スロットマシンの側方に配置されそれ
に使用するメダルを貸し出し、あるいは貸出メダルをク
レジット記録できるスロットマシン用の台間機などにも
同様に適用することができるのは勿論である。

【００２０】

【発明の効果】以上のように、本発明の遊技場用台間機
によれば、台間機の設置時に支持枠の少なくとも上辺部
及び下辺部のいずれか一方を島機枠に電動ドライバーを
用いてビス止めする場合その力はビス挿入孔両側の左右
の切欠き部によって遮られ、フランジ側にまで伝播する
ことがないので、溝幅が狭くなるような変形を確実に防
止することができ、設置作業の容易・迅速化ひいては効
率化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態に係る台間機及びパチンコ機
の斜視図である。

【図２】上記台間機の側面図である。

【図３】台間機を台間機本体と支持枠とに分離した状態
の側面図である。

【図４】上記支持枠の斜視図である。

【図５】図３のＸ方向から支持枠の下辺部を見た矢視図
である。

【図６】図３のＹ方向から支持枠の上辺部を見た矢視図
である。

【図７】別の実施形態を示す図６相当図である。

【図８】同じく別の実施形態を示す図６相当図である。

【図９】従来例を示す図６相当図である。

【符号の説明】

Ａ 台間機 Ｂ パチンコ機（遊技機） １ 支持枠 １ａ 上辺部 １ｂ 下辺部 １ｄ フランジ ２ 台間機本体 ３１，３４ ビス挿入孔 ３２，３６，４０，４１ 切欠き部 ３５ スリット

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 遊技機に隣接して配置される遊技場用台
   間機であって、 両縁にフランジを有する溝状の上辺部及び下辺部がそれ
   ぞれビス止めにより島機枠に固定された支持枠と、 この支持枠の上辺部及び下辺部に対し上端部及び下端部
   がそれぞれ前側より挿入されて支持枠に嵌め込まれる台
   間機本体とからなり、 上記支持枠の少なくとも上辺部及び下辺部のいずれか一
   方にはビス挿入孔とフランジとの間で前後方向に延びる
   少なくとも左右２つの切欠き部が設けられていることを
   特徴とする遊技場用台間機。
2. 【請求項２】 上記支持枠の少なくとも上辺部にはビス
   挿入孔の周囲に高さ調整用のコ字状のスリットが設けら
   れており、上記切欠き部は、このスリットとフランジと
   の間で前後方向に延びて設けられている請求項１記載の
   遊技場用台間機。