JP2002317853A - パワープラントのバランサ装置 - Google Patents

パワープラントのバランサ装置

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JP2002317853A
JP2002317853A JP2002046648A JP2002046648A JP2002317853A JP 2002317853 A JP2002317853 A JP 2002317853A JP 2002046648 A JP2002046648 A JP 2002046648A JP 2002046648 A JP2002046648 A JP 2002046648A JP 2002317853 A JP2002317853 A JP 2002317853A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピッチングモーメントを発生させることなく
バランスシャフト重量を低減する。 【構成】 パワープラント重心15からエンジンが発生
する慣性力Fの中心13までの距離LF よりも、パワー
プラント重心15からバランスシャフト12が発生する
慣性力FX の中心までの距離LX を長くし、パワープラ
ント重心15に作用する両慣性力によるモーメントをつ
り合せた。すなわち、FLF =FX X において、LX
>LF とすることにより、FX <Fをはかった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、往復運動型エンジンに
バランスシャフトを設けて往復動慣性質量により発生す
る振動を低減させるパワープラントのバランサ装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】往復運動型エンジンのバランサ装置は、
たとえば特公昭57−44863号公報により知られて
いる。そこでは、クランク軸に平行にバランスシャフト
が設けられ、クランク軸と連動してバランスシャフトが
回転される。そして、エンジン単体では、図2に示すよ
うに、ピストン・コネクティングロッド系の往復質量に
よる慣性力Fと、バランスシャフト2の発生する慣性力
(エンジン中心の各側でf)がエンジン1の長手方向中
心3でつり合うように設計されている。すなわち、F=
2fとなるように設計されている。
【0003】実際の車両搭載状態では、振動系は、図3
に示すように、エンジン+トランスミッション4のパワ
ープラントから成り、該パワープラントにはパワープラ
ント重心5を中心としてエンジン中心3にかかる慣性力
によりピッチングモーメントがかかっている。しかし、
上記のように2つの慣性力をつり合わせることにより、
ピッチングモーメントとしてもつり合っている。すなわ
ち、図3において、エンジンの発生するモーメント
E 、およびバランスシャフトの発生するモーメントM
B は、それぞれ次のように計算され、互いにつり合って
いる。 ME =F(a+l) MB =af+(a+2l)f =2f(a+l) =F(a+l) ∴ME =MB
【0004】
【発明が解決しようとする課題】バランスシャフト自体
はエネルギ損失につながるので、エネルギ損失をできる
だけ小さく抑えるために、バランスシャフトを軽量化さ
せバランス率を低下させた場合、エンジンの発生する慣
性力に対しバランスシャフトの発生する慣性力が小さく
なり、ピッチングモーメントが発生し、エンジン振動、
騒音が悪化する。つまり、振動、騒音の悪化なしではバ
ランスウエイトの重量を軽くできない。
【0005】本発明の目的は、本質的にピッチングモー
メントを発生させることなく、バランスシャフトの重量
を軽減させることができるパワープラントのバランサ装
置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、つぎのパワープラントのバランサ装置によって達
成される。すなわち、エンジンとトランスミッションか
ら成るパワープラントと、エンジンに回転可能に装着さ
れたバランスシャフトとから成るパワープラントのバラ
ンサ装置において、パワープラントの重心からエンジン
が発生する慣性力の中心までの距離(LF )よりも、パ
ワープラント重心からバランスシャフトが発生する慣性
力の中心までの距離(LX )を長くし、パワープラント
重心に作用する両慣性力によるモーメントをつり合わせ
たことを特徴とするパワープラントのバランサ装置。
【0007】
【作用】エンジンの発生する慣性力Fによる、パワープ
ラント重心まわりのピッチングモーメントME はME
FLF である。一方、バランスシャフトの発生する慣性
力FX による、パワープラント重心まわりのピッチング
モーメントMB は、MB=FX X である。両慣性力に
よるピッチングモーメントを相殺させた場合は、FLF
=FX X である。ここで、パワープラント重心からエ
ンジンの発生する慣性力の中心までの距離LF よりも、
パワープラント重心からバランスシャフトが発生する慣
性力の中心までの距離LX を長くすることにより、すな
わちLX >LF とすることにより、FX <Fとすること
ができる。したがって、バランスウエイトの重量を、従
来必要とされていたFに対応する重量から、それよりも
小さいFX に対応する重量に、ピッチングモーメントの
発生を伴なうことなく、低減できる。
【0008】
【実施例】図1は、本発明に係るパワープラントのバラ
ンサ装置の望ましい実施例を示している。図1におい
て、往復運動型エンジン11とトランスミッション14
は、一体的に連結されて、パワープラント17を構成し
ている。エンジン11のシリンダブロックには、バラン
スシャフト12がクランク軸軸芯に平行に、クランク軸
の両側に配設されており、クランク軸の回転に同期させ
て回転されることにより、エンジン11のピストン・コ
ネクティングロッド系の質量の往復によって生じる振動
を低減している。
【0009】エンジン11とトランスミッション14と
から成るパワープラント17の重心15は、エンジン1
1の中心13よりもトランスミッション14側にあり、
パワープラント重心15とエンジン中心13との間の距
離をLF とおく。エンジン11のピストン・コネクティ
ングロッド系の往復運動時の慣性力Fはエンジン中心1
3にかかるので、慣性力Fによるパワープラント重心1
5まわりのピッチングモーメントME はME =FLF
ある。
【0010】一方、バランスシャフト12の重心、すな
わちバランスシャフト12の発生する慣性力中心16と
パワープラント重心15との間の距離をLX とおくと、
バランスシャフト12の発生する慣性力FX がパワープ
ラント重心15まわりに発生するピッチングモーメント
B は、MB =FX X である。
【0011】ピストン・コネクティングロッド系の慣性
力Fがパワープラント重心15まわりに発生するピッチ
ングモーメントME と、バランスシャフト12の慣性力
Xがパワープラント重心15まわりに発生するピッチ
ングモーメントMB をつり合わせて、パワープラント重
心15まわりのピッチングモーメントを0にするには、
FLF =FX X でなければならない。いま、パワープ
ラント重心15からバランスシャフト重心16までの距
離LX を、パワープラント重心15からピストン・コネ
クティングロッド系の重心13までの距離LF より大に
設定すれば、すなわちLX >LF と設定すれば、FX
Fとすることができる。したがって、バランスシャフト
12の発生する慣性力FX が、従来必要とされていたF
よりも小さくでき、パワープラント重心15まわりのピ
ッチングモーメントを生じることなく、バランスシャフ
ト12のバランス率を小にして、バランスウエイトを軽
量化することができる。
【0012】上記のように、パワープラント重心15か
らバランスシャフト重心16までの距離LX を、パワー
プラント重心15からピストン・コネクティングロッド
系の重心13までの距離LF より大とするための構造は
次の通りである。すなわち、バランスシャフト12は、
ピストン・コネクティングロッド系の重心13に対応す
る位置にジャーナル部を有し、ジャーナル軸受を介して
シリンダブロックに回転自在に支持される。バランスウ
エイトはバランスシャフト軸方向に2分割されて前記ジ
ャーナル部の両側に配置され、このジャーナル部よりも
パワープラント重心15から遠い方のバランスウエイト
12cのアンバランス成分のマス(慣性力f1 )を他方
のバランスウエイト12dのアンバランス成分のマス
(慣性力f 2 )よりも大としてある。ただし、f1 +f
2 =FX である。これによって、バランスシャフト12
の重心16がピストン・コネクティングロッド系重心1
3よりも、パワープラント重心から離れる方向に移る。
【0013】つぎに、作用を説明する。LX >LF によ
り、FX <Fとすることができ、バランスウエイトを従
来より軽量化でき、車両の軽量化、バランスウエイト回
転のフリクション低減、エンジン出力向上がはかられ
る。
【0014】また、バランスウエイトをエンジン中心1
3に対して前後に均等に分配する必要がなくなったた
め、バランスシャフト12を短かくでき、かつ2点支持
にすることができる。このため、更なるフリクション低
減がはかられるとともに、ベアリング数低減によるコス
トダウン、給油必要部位が減ることによるオイルポンプ
容量の低減が可能となる。
【0015】さらに、バランスシャフト12を短かくで
きることにより、エンジンオイルを撹拌する部位が減る
ことと、バランスシャフト配置の自由度が高いため、シ
リンダヘッドからシリンダブロックへのエンジンオイル
落し穴を避けることが容易となる。その結果、PCV
(ポジティブクランクケースベンチレーション)システ
ムからのオイル持ち去り量を低減できること、オイルフ
ィラーキャップ締め忘れ時のオイル飛散量を低減できる
こと、エンジンオイルへの気泡混入を低減できるため、
各部ベアリングの焼付きに対して有利になること、など
の種々の作用効果が得られる。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、パワープラントの重心
からエンジンが発生する慣性力の中心までの距離LF
りも、パワープラント重心からバランスシャフトが発生
する慣性力の中心までの距離LX を長く設定したので、
パワープラント重心まわりにピッチングモーメントを発
生させることなく、バランスシャフトの重量を低減でき
きる。その結果、エンジン出力向上、バランスシャフト
フリクション低減、バランスシャフトの長さの低減等の
種々の効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るパワープラントのバラ
ンサ装置の概略側面図である。
【図2】従来のエンジンのバランサ装置の概略側面図で
ある。
【図3】従来のパワープラントのバランサ装置の概略側
面図である。
【符号の説明】
11 エンジン 12 バランスシャフト 13 エンジン中心(エンジンの発生する慣性力中心) 14 トランスミッション 15 パワープラント重心 16 バランスシャフトの発生する慣性力中心 17 パワープラント
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年3月14日(2002.3.1
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 パワープラントのバランサ装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、往復運動型エンジンに
バランスシャフトを設けて往復動慣性質量により発生す
る振動を低減させるパワープラントのバランサ装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】往復運動型エンジンのバランサ装置は、
たとえば特公昭57−44863号公報により知られて
いる。そこでは、クランク軸に平行にバランスシャフト
が設けられ、クランク軸と連動してバランスシャフトが
回転される。そして、エンジン単体では、図2に示すよ
うに、ピストン・コネクティングロッド系の往復質量に
よる慣性力Fと、バランスシャフト2の発生する慣性力
(エンジン中心の各側でf)がエンジン1の長手方向中
心3でつり合うように設計されている。すなわち、F=
2fとなるように設計されている。
【0003】実際の車両搭載状態では、振動系は、図3
に示すように、エンジン+トランスミッション4のパワ
ープラントから成り、該パワープラントにはパワープラ
ント重心5を中心としてエンジン中心3にかかる慣性力
によりピッチングモーメントがかかっている。しかし、
上記のように2つの慣性力をつり合わせることにより、
ピッチングモーメントとしてもつり合っている。すなわ
ち、図3において、エンジンの発生するモーメント
E 、およびバランスシャフトの発生するモーメントM
B は、それぞれ次のように計算され、互いにつり合って
いる。 ME =F(a+l) MB =af+(a+2l)f =2f(a+l) =F(a+l) ∴ME =MB
【0004】
【発明が解決しようとする課題】バランスシャフト自体
はエネルギ損失につながるので、エネルギ損失をできる
だけ小さく抑えるために、バランスシャフトを軽量化さ
せバランス率を低下させた場合、エンジンの発生する慣
性力に対しバランスシャフトの発生する慣性力が小さく
なり、ピッチングモーメントが発生し、エンジン振動、
騒音が悪化する。つまり、振動、騒音の悪化なしではバ
ランスウエイトの重量を軽くできない。
【0005】本発明の目的は、本質的にピッチングモー
メントを発生させることなく、バランスシャフトの重量
を軽減させることができるパワープラントのバランサ装
置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、つぎのパワープラントのバランサ装置によって達
成される。すなわち、エンジンとトランスミッションか
ら成るパワープラントと、エンジンに回転可能に装着さ
れたバランスシャフトとから成るパワープラントのバラ
ンサ装置において、パワープラントの重心からエンジン
が発生する慣性力の中心までの距離(LF )よりも、パ
ワープラント重心からバランスシャフトが発生する慣性
力の中心までの距離(LX )を長くし、パワープラント
重心に作用する両慣性力によるモーメントをつり合わ
、バランスシャフトが発生する慣性力をエンジンが発
生する慣性力より小としたことを特徴とするパワープラ
ントのバランサ装置。
【0007】
【作用】エンジンの発生する慣性力Fによる、パワープ
ラント重心まわりのピッチングモーメントME はME
FLF である。一方、バランスシャフトの発生する慣性
力FX による、パワープラント重心まわりのピッチング
モーメントMB は、MB=FX X である。両慣性力に
よるピッチングモーメントを相殺させた場合は、FLF
=FX X である。ここで、パワープラント重心からエ
ンジンの発生する慣性力の中心までの距離LF よりも、
パワープラント重心からバランスシャフトが発生する慣
性力の中心までの距離LX を長くすることにより、すな
わちLX >LF とすることにより、FX <Fとすること
ができる。したがって、バランスウエイトの重量を、従
来必要とされていたFに対応する重量から、それよりも
小さいFX に対応する重量に、ピッチングモーメントの
発生を伴なうことなく、低減できる。
【0008】
【実施例】図1は、本発明に係るパワープラントのバラ
ンサ装置の望ましい実施例を示している。図1におい
て、往復運動型エンジン11とトランスミッション14
は、一体的に連結されて、パワープラント17を構成し
ている。エンジン11のシリンダブロックには、バラン
スシャフト12がクランク軸軸芯に平行に、クランク軸
の両側に配設されており、クランク軸の回転に同期させ
て回転されることにより、エンジン11のピストン・コ
ネクティングロッド系の質量の往復によって生じる振動
を低減している。
【0009】エンジン11とトランスミッション14と
から成るパワープラント17の重心15は、エンジン1
1の中心13よりもトランスミッション14側にあり、
パワープラント重心15とエンジン中心13との間の距
離をLF とおく。エンジン11のピストン・コネクティ
ングロッド系の往復運動時の慣性力Fはエンジン中心1
3にかかるので、慣性力Fによるパワープラント重心1
5まわりのピッチングモーメントME はME =FLF
ある。
【0010】一方、バランスシャフト12の重心、すな
わちバランスシャフト12の発生する慣性力中心16と
パワープラント重心15との間の距離をLX とおくと、
バランスシャフト12の発生する慣性力FX がパワープ
ラント重心15まわりに発生するピッチングモーメント
B は、MB =FX X である。
【0011】ピストン・コネクティングロッド系の慣性
力Fがパワープラント重心15まわりに発生するピッチ
ングモーメントME と、バランスシャフト12の慣性力
Xがパワープラント重心15まわりに発生するピッチ
ングモーメントMB をつり合わせて、パワープラント重
心15まわりのピッチングモーメントを0にするには、
FLF =FX X でなければならない。いま、パワープ
ラント重心15からバランスシャフト重心16までの距
離LX を、パワープラント重心15からピストン・コネ
クティングロッド系の重心13までの距離LF より大に
設定すれば、すなわちLX >LF と設定すれば、FX
Fとすることができる。したがって、バランスシャフト
12の発生する慣性力FX が、従来必要とされていたF
よりも小さくでき、パワープラント重心15まわりのピ
ッチングモーメントを生じることなく、バランスシャフ
ト12のバランス率を小にして、バランスウエイトを軽
量化することができる。
【0012】上記のように、パワープラント重心15か
らバランスシャフト重心16までの距離LX を、パワー
プラント重心15からピストン・コネクティングロッド
系の重心13までの距離LF より大とするための構造は
次の通りである。すなわち、バランスシャフト12は、
ピストン・コネクティングロッド系の重心13に対応す
る位置にジャーナル部を有し、ジャーナル軸受を介して
シリンダブロックに回転自在に支持される。バランスウ
エイトはバランスシャフト軸方向に2分割されて前記ジ
ャーナル部の両側に配置され、このジャーナル部よりも
パワープラント重心15から遠い方のバランスウエイト
12cのアンバランス成分のマス(慣性力f1 )を他方
のバランスウエイト12dのアンバランス成分のマス
(慣性力f 2 )よりも大としてある。ただし、f1 +f
2 =FX である。これによって、バランスシャフト12
の重心16がピストン・コネクティングロッド系重心1
3よりも、パワープラント重心から離れる方向に移る。
【0013】つぎに、作用を説明する。LX >LF によ
り、FX <Fとすることができ、バランスウエイトを従
来より軽量化でき、車両の軽量化、バランスウエイト回
転のフリクション低減、エンジン出力向上がはかられ
る。
【0014】また、バランスウエイトをエンジン中心1
3に対して前後に均等に分配する必要がなくなったた
め、バランスシャフト12を短かくでき、かつ2点支持
にすることができる。このため、更なるフリクション低
減がはかられるとともに、ベアリング数低減によるコス
トダウン、給油必要部位が減ることによるオイルポンプ
容量の低減が可能となる。
【0015】さらに、バランスシャフト12を短かくで
きることにより、エンジンオイルを撹拌する部位が減る
ことと、バランスシャフト配置の自由度が高いため、シ
リンダヘッドからシリンダブロックへのエンジンオイル
落し穴を避けることが容易となる。その結果、PCV
(ポジティブクランクケースベンチレーション)システ
ムからのオイル持ち去り量を低減できること、オイルフ
ィラーキャップ締め忘れ時のオイル飛散量を低減できる
こと、エンジンオイルへの気泡混入を低減できるため、
各部ベアリングの焼付きに対して有利になること、など
の種々の作用効果が得られる。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、パワープラントの重心
からエンジンが発生する慣性力の中心までの距離
(LF )よりも、パワープラント重心からバランスシャ
フトが発生する慣性力の中心までの距離(LX )を長く
設定し、パワープラント重心に作用する両慣性力による
モーメントをつり合わせ、バランスシャフトが発生する
慣性力をエンジンが発生する慣性力より小としたので、
パワープラント重心まわりにピッチングモーメントを発
生させることなく、バランスシャフトの重量を低減でき
きる。その結果、エンジン出力向上、バランスシャフト
フリクション低減、バランスシャフトの長さの低減等の
種々の効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るパワープラントのバラ
ンサ装置の概略側面図である。
【図2】従来のエンジンのバランサ装置の概略側面図で
ある。
【図3】従来のパワープラントのバランサ装置の概略側
面図である。
【符号の説明】 11 エンジン 12 バランスシャフト 13 エンジン中心(エンジンの発生する慣性力中心) 14 トランスミッション 15 パワープラント重心 16 バランスシャフトの発生する慣性力中心 17 パワープラント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水野 直比古 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンとトランスミッションから成る
    パワープラントと、エンジンに回転可能に装着されたバ
    ランスシャフトとから成るパワープラントのバランサ装
    置において、パワープラントの重心からエンジンが発生
    する慣性力の中心までの距離(LF )よりも、パワープ
    ラント重心からバランスシャフトが発生する慣性力の中
    心までの距離(LX )を長くし、パワープラント重心に
    作用する両慣性力によるモーメントをつり合わせたこと
    を特徴とするパワープラントのバランサ装置。
JP2002046648A 2002-02-22 2002-02-22 パワープラントのバランサ装置 Expired - Lifetime JP3785102B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008045438A (ja) * 2006-08-11 2008-02-28 Suzuki Motor Corp エンジンのバランサ装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008045438A (ja) * 2006-08-11 2008-02-28 Suzuki Motor Corp エンジンのバランサ装置

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