JP2002317801A - 油圧差動装置 - Google Patents

油圧差動装置

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JP2002317801A
JP2002317801A JP2001122262A JP2001122262A JP2002317801A JP 2002317801 A JP2002317801 A JP 2002317801A JP 2001122262 A JP2001122262 A JP 2001122262A JP 2001122262 A JP2001122262 A JP 2001122262A JP 2002317801 A JP2002317801 A JP 2002317801A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】差動機能および負荷保持機能を有する油圧差動
装置を、コンパクトで安価に構成する。 【解決手段】差動回路を構成するカウンタバランス弁3
0およびチェック弁31を単一の油圧弁ユニット11と
して構成した。該油圧弁ユニットはシリンダロッド側ボ
ートと接続される第1次ボート、シリンダチューブ側ボ
ートと接続される第2次ボートおよびおよびこれらボー
ト間の通路を開閉する開閉スプールを備え、該開閉スプ
ールに油圧シリンダ内に発生する圧力がパイロット圧と
して作用し、該圧力が所定圧力となった状態で上記通路
を開状態として上記第1次ボートから第2次ボートへの
流れを許容するカウンタバランス弁と、油圧源側に配置
され油圧源からシリンダロッド側ボートへのみの流れを
許容するチェック弁と、油圧源圧力上記開閉スプールが
閉状態となる方向二条記カウンタバランス弁にパイロッ
ト圧力として作用させるアシストパイロットラインとを
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】この発明は、差動回路を有
する油圧装置、すなわち油圧差動装置に関するものであ
る。ここで「差動回路」とは、油圧アクチュエータの戻
り側作動油をそのまま供給側作動油に送給するように構
成された回路であって、再生回路とも呼ばれる。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】油圧
装置においては油圧アクチュエータとして油圧シリンダ
が用いられることが多い。油圧シリンダでは作動油が作
用するチューブ側面積が大きく、ロッド側面積が小さ
い。このため、ロッド側に作動油を供給する場合には油
圧シリンダの作動速度は相対的に速くなるが、チューブ
側に作動油を供給する場合は作動速度は相対的に遅くな
る。
【0003】油圧装置によっては、チューブ側に作動油
を供給する場合であっても作動速度を速くしたい場合が
あり、このために従来から油圧装置には差動回路が組み
込まれたものがある。この差動回路の概念は、一般に図
2に示すようなものであり、たとえば油圧シリンダ1の
シリンダロッド2の伸長速度を上げるために、シリンダ
ロッド側ポート3とシリンダチューブ側ポート4とが油
圧配管で接続されている。このようにすれば、シリンダ
ロッド2を伸長させるために圧油をシリンダチューブ側
ポート4に供給した場合に、同時にシリンダロッド側ポ
ート3から戻される戻り油がシリンダチューブ側ポート
4に送給されるから、シリンダロッド2の伸長速度が上
がる。
【0004】ところで、油圧シリンダ1によって負荷5
を移動させる際に、油圧シリンダ1の作動を停止して負
荷5を保持したい場合もある。しかし、図2に示すよう
な回路構成では負荷を保持することはできない。このた
め、従来では図3に示すような回路構成の油圧装置が提
供されている。
【0005】すなわち、同図に示すように、この油圧装
置6では、差動回路7に加えて油圧シリンダ8にカウン
タバランス弁ユニット9が配設されており、このカウン
タバランス弁ユニット9によって負荷5を保持すること
ができるようになっている。なお、差動回路7を組み込
むには、実際は当該回路7を構成する差動回路ユニット
(一つの油圧部品)を構成し、これを所要の部位に配設
する。
【0006】したがって、かかる油圧装置6では、差動
回路ユニット7の他に別途カウンタバランス弁ユニット
9を独立して設置する必要があり、油圧装置6の構成が
複雑になるばかりか、カウンタバランス弁ユニット9の
設置スペースや配管スペースを考慮する必要があり、油
圧装置6全体が大型化してしまうという問題がある。
【0007】そこで、本発明は、負荷保持機能を備えつ
つ、簡単かつ小型で安価な油圧差動装置を提供すること
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】(1) 本願発明者は、カ
ウンタバランス弁を内蔵する油圧弁ユニットを構成し、
この油圧弁ユニット内に差動回路を一体的に構成するこ
とができれば、上記目的を達成することができると考え
た。
【0009】(2) そこで、本願に係る油圧差動装置
は、シリンダチューブ側ポートおよびシリンダロッド側
ポートを備え、負荷を保持した際にシリンダロッド側ポ
ートに背圧が生じるように配置された油圧シリンダと、
オイルタンクに接続された油圧ポンプおよび方向切換弁
を備え、油圧ポンプから吐出された作動油を方向切換弁
によって上記油圧シリンダに供給すると共に油圧シリン
ダからの戻り油をオイルタンクに戻す油圧源と、油圧源
と上記シリンダロッド側ポートとを接続する第1油圧ラ
インと、油圧源と上記シリンダチューブ側ポートとを接
続する第2油圧ラインと、上記シリンダロッド側ポート
とシリンダチューブ側ポートとを接続するように配設さ
れた油圧弁ユニットとを有し、当該油圧弁ユニットは、
上記シリンダロッド側ポートと油圧的に接続される第1
次ポート、上記シリンダチューブ側ポートと油圧的に接
続される第2次ポートおよびこれらポート間の通路を開
閉する開閉スプールを備え、当該開閉スプールに上記油
圧シリンダ内に発生する圧力がパイロット圧として作用
し、当該圧力が所定圧力となった状態で上記通路を開状
態として上記第1次ポートから第2次ポートへの作動油
の流れを許容するカウンタバランス弁と、上記第1油圧
ラインの上記油圧源側に配置され、上記油圧源から上記
シリンダロッド側ポートへのみ作動油の流れを許容する
チェック弁と、上記第1油圧ラインに発生する油圧源圧
力を、上記開閉スプールが閉状態となる方向に上記カウ
ンタバランス弁にパイロット圧として作用させるアシス
トパイロットラインとを備えていることを特徴とするも
のである。
【0010】この構成によれば、負荷を操作する油圧ア
クチュエータとして油圧シリンダを用いているから、シ
リンダロッドを伸長させる場合には次のようにして差動
回路が働き、油圧シリンダの作動速度を上げることがで
きる。
【0011】すなわち、一般に油圧シリンダでは、シリ
ンダチューブ側の作動有効面積がシリンダロッド側の作
動有効面積よりも大きいから、油圧ポンプから作動油を
シリンダチューブ側に供給した場合は、シリンダロッド
側に作動油を供給したときよりも作動速度は低下する。
つまり、シリンダロッドを伸長させる場合は、縮短させ
る場合に比べて作動速度が低下する。
【0012】しかしながら上記構成の油圧差動装置で
は、作動油が油圧源からシリンダチューブ側に供給され
たときは、油圧シリンダ内に一定の圧力が発生する。こ
の圧力が所定圧力よりも小さい場合はカウンタバランス
弁が閉じたままであるから、当該カウンタバランス弁お
よびチェック弁によってシリンダロッド側ポートからの
作動油の流出が規制され、シリンダロッドが伸長するこ
とはない。
【0013】ところが、油圧シリンダ内部に発生する圧
力が所定圧力以上となったときは、この圧力によってカ
ウンタバランス弁の開閉スプールが開かれ、これによ
り、シリンダロッド側ポートから作動油が流出し、当該
カウンタバランス弁の第1次ポートから第2次ポートへ
作動油が流れる。一方、チェック弁により、この作動油
が油圧源側へ流れることはない。つまり、カウンタバラ
ンス弁が開いてシリンダロッド側ポートから流出した作
動油は、その全量が油圧シリンダのシリンダチューブ側
ポートへ流入し、これにより差動回路が構成される。し
たがって、シリンダロッドの伸長速度(油圧シリンダの
作動速度)が上がる。
【0014】一方、シリンダロッドを縮短させる場合に
は次のように作動油が流れる。すなわち、油圧源から作
動油が第1油圧ラインへ送給されると、チェック弁を通
過して油圧シリンダのシリンダロッド側ポートに供給さ
れる。このとき、油圧シリンダ内には一定の圧力が発生
し、この圧力がカウンタバランス弁にパイロットされる
が、アシストパイロットラインによって油圧源圧力が開
閉スプールにパイロットされているから開閉スプールが
開状態となることはなく、その結果、カウンタバランス
弁は常時閉じたままである。
【0015】したがって、作動油がカウンタバランス弁
を通過することはないから、第1油圧ラインに送給され
た作動油は、全量がシリンダロッド側ポートに流入し、
シリンダロッドが縮短する。これにより、シリンダチュ
ーブ側から作動油が流出するが、この作動油は、そのま
ま油圧源へと戻される。なお、シリンダロッドを縮短さ
せる場合には、油圧シリンダのシリンダロッド側の作動
有効面積が小さいので差動回路を作動させなくても、作
動速度は速い。
【0016】また、シリンダロッドが伸長中に作動油の
供給を止めた場合は、油圧シリンダのシリンダロッド側
ポートに負荷による背圧が発生する。この背圧はカウン
タバランス弁にパイロットされ、開閉スプールが開く方
向に作用する。しかし、通常カウンタバランス弁の開閉
スプールは、バネによって所定のばね力で開閉スプール
が閉状態となるように付勢されており、カウンタバラン
ス弁の機能を達成するためにこのばね力を当該背圧によ
る力よりも大きく設定されているから、当該背圧によっ
て開閉スプールが開状態となることはない。しかも、第
1油圧ラインにはチェック弁が設けられているから、シ
リンダロッド側に上記背圧が発生したとしても、シリン
ダロッド側ポートから作動油が流出することはない。し
たがって、負荷を保持することができる。
【0017】さらに、上記カウンタバランス弁およびチ
ェック弁は、単一の油圧弁ユニットとして構成されてい
るから、軽量かつ小型に構成することができ、実際に油
圧差動装置として構成する場合であっても、上記単一の
油圧弁ユニットを配設するだけのスペースだけがあれば
十分となる。
【0018】(3) 上記油圧弁ユニットは、第2油圧ラ
インに発生する油圧源圧力を、上記開閉スプールが開状
態となる方向に上記カウンタバランス弁にパイロット圧
として作用させるパイロットラインを備えるように構成
することができる。
【0019】このようにすれば、シリンダロッドを伸長
させるときに、油圧源圧力をカウンタバランス弁が開く
ためのパイロット圧として利用することができる。した
がって、カウンタバランス弁を開くために必要なパイロ
ット圧を低く設定することができ、回路の効率を良くす
ることができる。
【0020】(4) 加えて、上記油圧弁ユニットは、上
記第1次ポートに発生する圧力を、上記開閉スプールが
開状態となる方向に上記カウンタバランス弁にパイロッ
ト圧として作用させる第2パイロットラインをさらに備
えることもできる。
【0021】このようにすれば、シリンダに過大な外力
が作用したときに、カウンタバランス弁を回路保護のた
めの安全弁として機能させることもできる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0023】図1は、本発明の一実施形態に係る油圧差
動装置の構成を油圧系統図として示したものである。
【0024】この油圧差動装置10は、いわゆる差動機
能と負荷保持機能とを有し、これらの機能を達成するた
めにコンパクトに構成された単一の油圧弁ユニット11
を備えている点が特徴である。油圧差動装置10の概略
構成について説明すると、油圧差動装置10は、油圧源
12と、油圧源12から作動油の供給を受け、負荷13
を操作する油圧シリンダ14と、上記油圧弁ユニット1
1とを備えている。
【0025】油圧シリンダ14は、シリンダロッド19
を備え、このシリンダロッド19により負荷13が操作
される。本実施形態では、油圧シリンダ14は、シリン
ダロッド19が鉛直下方に伸長するように配置されてお
り、負荷13を保持する際には、シリンダロッド側に背
圧が発生するように配置されている。もっとも、図1で
は模式的に図示したものであるから、実際の油圧差動装
置10では油圧シリンダ14を図のように配置する必要
はない。
【0026】すなわち、実際の油圧差動装置10では、
負荷13としては、搬送等されるワークであってもよい
し、駆動される作業用アタッチメントであってもよい。
要するに、アクチュエータとしての油圧シリンダ10に
よって負荷13を保持する際に、シリンダロッド側に背
圧が発生するような態様で油圧シリンダ14が配設され
ていればよい。
【0027】また、油圧シリンダ14は、チューブ側ポ
ート15およびロッド側ポート16とを有し、ロッド側
ポート16と油圧源12とは第1油圧ライン17により
接続され、チューブ側ポート15と油圧源12とは第2
油圧ライン18により接続されている。したがって、作
動油が第2油圧ライン18に送給されてチューブ側ポー
ト15に供給されたときはシリンダロッド19が伸長
し、また、作動油が第1油圧ライン17に送給されてロ
ッド側ポート16に供給されたときはシリンダロッド1
9が縮短する。なお、第1油圧ライン17および第2油
圧ライン18は、たとえば鋼管や油圧ホース等により構
成することができる。
【0028】油圧源12は、オイルタンク20と、油圧
ポンプ21と、方向切換弁22と、安全弁としてのリリ
ーフ弁23とを備えている。すなわち、油圧源12は、
油圧シリンダ14へ作動油を供給すると共に油圧シリン
ダ14からの戻り油をオイルタンク20へ戻すためのも
のである。
【0029】油圧源12は、第1ポート24および第2
ポート25を有し、方向切換弁22は、第1ないし第4
ポート26〜29を有している。方向切換弁22の第1
ポート26および第2ポート27は、それぞれ油圧源1
2の第1ポート24および第2ポート25に連通されて
いる。また、方向切換弁22の第3ポート28には油圧
ポンプ21の吐出側が接続され、油圧ポンプ21の吸込
側はオイルタンク20に接続されている。さらに、方向
切換弁22の第4ポート29は、オイルタンク20に接
続されている。
【0030】方向切換弁22は、中立モードであるAモ
ード(図に示すモード)と、BモードまたはCモードに
切り換えることができる。この切り換えは、手動で行う
ようにしてもよいし、電磁力により切り換えるようにし
てもよい。Bモードに切り換わったときは、作動油は第
2油圧ライン18を経て油圧シリンダ14のチューブ側
ポート15に送給され、第1油圧ライン17がオイルタ
ンク20に連通される。また、Cモードに切り換わった
ときは、作動油は第1油圧ライン17を経て油圧シリン
ダ14のロッド側ポート16に送給され、第2油圧ライ
ン18がオイルタンク20に連通される。
【0031】油圧弁ユニット11は、カウンタバランス
弁30とチェック弁31とを備えており、本実施形態で
は、これらカウンタバランス弁30およびチェック弁3
1が一体的に一つの部品として構成されている。具体的
には、たとえば、後述する油圧配管32等が形成された
基板33を設け、この基板33に上記カウンタバランス
弁30およびチェック弁31を組み込んで構成すること
ができる。これらカウンタバランス弁30およびチェッ
ク弁31は、公知のものである。
【0032】この場合、基板33は、たとえば鋼板等を
採用することができ、この基板33に上記油圧配管3
2,34が形成されている。これら油圧配管32,34
は、それぞれ上記第2油圧ライン18,第1油圧ライン
17の一部を構成するものである。
【0033】油圧配管34中に、上記チェック弁31が
組み込まれている。チェック弁31は、油圧配管34の
油圧源12側に配置されており、油圧源12側から油圧
シリンダ14のロッド側ポート16側への作動油の流れ
のみを許容するようになっている。
【0034】上記カウンタバランス弁30は、その第1
次ポート35が第1油圧ライン17に接続され、第2次
ポート36が第2油圧ライン18に接続されている。す
なわち、カウンタバランス弁30の第1次ポート35
は、油圧シリンダ14のロッド側ポート16と油圧的に
接続され、第2次ポート36は、油圧シリンダ14のチ
ューブ側ポート15と油圧的に接続されている。そし
て、第1次ポート35の圧力が所定圧力となったとき
に、カウンタバランス弁30が開き、第1次ポート35
と第2次ポート36とが連通される。
【0035】また、基板33には、第1パイロットライ
ン37および第2パイロットライン38と、アシストパ
イロットライン39が形成されている。これら第1パイ
ロットライン37および第2パイロットライン38は、
カウンタバランス弁30の開閉スプール40を閉状態か
ら開状態へ変位させるためのものである。
【0036】すなわち、通常カウンタバランス弁30
は、バネ41によって開閉スプール40が閉状態とされ
ているが、カウンタバランス弁30を開いて上記第1次
ポート35と第2次ポート36とを連通するためには、
パイロット圧を開閉スプール40に導く必要があり、そ
のためにこれら第1および第2パイロットライン37,
38が設けられている。そして、第1パイロットライン
37は、第2油圧ライン18に発生する圧力を開閉スプ
ール40にパイロットし、第2パイロットライン38
は、カウンタバランス弁30の第1次ポート35に発生
する圧力を開閉スプール40にパイロットするようにな
っている。
【0037】一方、アシストパイロットライン39は、
第1油圧ラインに発生する油圧源12の圧力を開閉スプ
ール40にパイロットするものであるが、このパイロッ
ト圧が作用する方向は、開閉スプール40が閉状態とな
る方向である。
【0038】かかる構成の油圧差動装置10は、つぎの
ような動作を行う。
【0039】方向切換弁22を操作してAモードからB
モードに切り換えると、作動油が油圧源12から第2油
圧ライン18を経て(すなわち油圧弁ユニット11を経
て)油圧シリンダ14のチューブ側ポート15に供給さ
れる。これにより、油圧シリンダ14のチューブ側に一
定の圧力が発生する。このとき、カウンタバランス弁3
0は閉じており、しかもチェック弁31が配置されてい
るから、油圧シリンダ14のロッド側にも一定の圧力が
発生する。
【0040】これらの圧力は、第1および第2パイロッ
トライン37,38によってカウンタバランス弁30の
開閉スプール40にパイロットされるが、このパイロッ
ト圧が所定圧力(すなわちカウンタバランス弁30のバ
ネ41のばね力に対応する圧力)よりも小さい場合はカ
ウンタバランス弁30が閉じたままであり、油圧シリン
ダ14のシリンダロッド19が伸長することはない。
【0041】しかし、上記パイロット圧がカウンタバラ
ンス弁30のバネ41のばね力に対応する圧力以上とな
ったときは、この圧力によって開閉スプール40が開か
れ、これにより、油圧シリンダ14のロッド側ポート1
6から作動油が流出し、カウンタバランス弁30の第1
次ポート35から第2次ポート36へ作動油が流れる。
しかも、このとき、第1油圧ライン17にはチェック弁
31が配置されているから、ロッド側ポート16から流
出した作動油が油圧源12側へ流れることはない。
【0042】つまり、カウンタバランス弁30が開いて
ロッド側ポート16から流出した作動油は、その全量が
油圧シリンダ14のチューブ側ポート15へ流入し、こ
れにより差動回路が構成され、差動機能が達成される。
したがって、シリンダロッド19の伸長速度が上がる。
【0043】一方、方向切換弁22を操作してAモード
からCモードに切り換えると、作動油が油圧源12から
第1油圧ライン17を経て(すなわち油圧弁ユニット1
1を経て)油圧シリンダ14のロッド側ポート16に供
給される。これにより、油圧シリンダ14のロッド側に
一定の圧力が発生する。この圧力は、第2パイロットラ
イン38によりカウンタバランス弁30にパイロットさ
れるが、アシストパイロットライン39によって油圧源
12圧力がカウンタバランス弁30の開閉スプール40
にパイロットされている。すなわち、この開閉スプール
40は、油圧源12の圧力およびバネ41による圧力で
閉状態となるように付勢されている。したがって、常に
カウンタバランス弁30は閉じたままとなる。
【0044】したがって、作動油がカウンタバランス弁
30を通過することはないから、第1油圧ライン17に
送給された作動油は、全量がロッド側ポート16に流入
してシリンダロッド19が縮短する。これにより、チュ
ーブ側ポート15から作動油が流出するが、この作動油
は、そのまま油圧源12へと戻される。
【0045】ここで、シリンダロッド19が伸長してい
る最中に作動油の供給を止めた場合は、油圧シリンダ1
4のロッド側ポート16に負荷13による背圧が発生す
る。この背圧は、第2パイロットライン38によりカウ
ンタバランス弁30にパイロットされ、開閉スプール4
0が開く方向に作用する。しかし、カウンタバランス弁
30のバネ41を所定のばね力(当該背圧による力より
も大きく)に設定しておくことにより、当該背圧によっ
て開閉スプール40が開状態となることはない。しか
も、第1油圧ライン17には上記チェック弁31が設け
られているから、油圧シリンダ14のロッド側に上記背
圧が発生したとしても、ロッド側ポート16から作動油
が流出することはない。このことは、シリンダロッド1
9が伸長している最中に作動油の供給を止めた場合であ
っても、確実に負荷13を保持することを意味する。
【0046】このように本実施形態に係る油圧差動装置
10では、差動機能および負荷保持機能を発揮でき、し
かも、これらの機能を達成するためのカウンタバランス
弁30およびチェック弁31が単一の油圧弁ユニット1
1として構成されているから、軽量かつ小型で安価に構
成することができる。
【0047】また、本実施形態では、第2油圧ライン1
8に発生する高圧の油圧源12の圧力を、開閉スプール
40を開くためのパイロット圧として利用するから、回
路全体の作動圧力を低く設定することができ、効率を良
くすることができる。
【0048】特に本実施形態では、第2油圧ライン18
に発生する高圧の油圧源12の圧力を開閉スプール40
に導くだけでなく、カウンタバランス弁30の第1次ポ
ート35に発生する圧力を、開閉スプール40を開くた
めのパイロット圧として利用するから、過大な外力が油
圧シリンダ14に作用した場合であっても、シリンダカ
ウンタバランス弁30が回路を保護するための安全弁と
して機能するという利点もある。
【0049】
【発明の効果】以上のように本願発明によれば、カウン
タバランス弁およびチェック弁を単一の油圧弁ユニット
としてコンパクトに構成することができるから、大きな
配管スペースや設置スペースを必要とすることなく、構
造が簡単かつ小型であり、しかも安価な油圧差動装置を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る油圧差動装置の構成
を油圧系統図として示したものである。
【図2】差動回路の概念を示す模式図である。
【図3】従来の油圧差動装置の構成を油圧系統図として
示したものである。
【符号の説明】
10 油圧差動回路 11 油圧弁ユニット 12 油圧源 13 負荷 14 油圧シリンダ 15 チューブ側ポート 16 ロッド側ポート 17 第1油圧ライン 18 第2油圧ライン 19 シリンダチューブ 20 オイルタンク 21 油圧ポンプ 22 方向切換弁 30 カウンタバランス弁 31 チェック弁 35 第1次ポート 36 第2次ポート 37 第1パイロットライン 38 第2パイロットライン 39 アシストパイロットライン 40 開閉スプール 41 バネ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H089 AA20 AA35 CC01 DA02 DB08 DB33 DB43 DB46 DB49 DB73 DB75 GG02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダチューブ側ポートおよびシリン
    ダロッド側ポートを備え、負荷を保持した際にシリンダ
    ロッド側ポートに背圧が生じるように配置された油圧シ
    リンダと、 オイルタンクに接続された油圧ポンプおよび方向切換弁
    を備え、油圧ポンプから吐出された作動油を方向切換弁
    によって上記油圧シリンダに供給すると共に油圧シリン
    ダからの戻り油をオイルタンクに戻す油圧源と、 油圧源と上記シリンダロッド側ポートとを接続する第1
    油圧ラインと、 油圧源と上記シリンダチューブ側ポートとを接続する第
    2油圧ラインと、 上記シリンダロッド側ポートとシリンダチューブ側ポー
    トとを接続するように配設された油圧弁ユニットとを有
    し、 当該油圧弁ユニットは、 上記シリンダロッド側ポートと油圧的に接続される第1
    次ポート、上記シリンダチューブ側ポートと油圧的に接
    続される第2次ポートおよびこれらポート間の通路を開
    閉する開閉スプールを備え、当該開閉スプールに上記油
    圧シリンダ内に発生する圧力がパイロット圧として作用
    し、当該圧力が所定圧力となった状態で上記通路を開状
    態として上記第1次ポートから第2次ポートへの作動油
    の流れを許容するカウンタバランス弁と、 上記第1油圧ラインの上記油圧源側に配置され、上記油
    圧源から上記シリンダロッド側ポートへのみ作動油の流
    れを許容するチェック弁と、 上記第1油圧ラインに発生する油圧源圧力を、上記開閉
    スプールが閉状態となる方向に上記カウンタバランス弁
    にパイロット圧として作用させるアシストパイロットラ
    インとを備えていることを特徴とする油圧差動装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の油圧差動装置において、 上記油圧弁ユニットは、 第2油圧ラインに発生する油圧源圧力を、上記開閉スプ
    ールが開状態となる方向に上記カウンタバランス弁にパ
    イロット圧として作用させるパイロットラインを備えて
    いることを特徴とする油圧差動装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の油圧差動装置において、 上記油圧弁ユニットは、 上記第1次ポートに発生する圧力を、上記開閉スプール
    が開状態となる方向に上記カウンタバランス弁にパイロ
    ット圧として作用させる第2パイロットラインをさらに
    備えていることを特徴とする油圧差動装置。
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