JP3942840B2 - 油圧差動装置 - Google Patents

油圧差動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3942840B2
JP3942840B2 JP2001122262A JP2001122262A JP3942840B2 JP 3942840 B2 JP3942840 B2 JP 3942840B2 JP 2001122262 A JP2001122262 A JP 2001122262A JP 2001122262 A JP2001122262 A JP 2001122262A JP 3942840 B2 JP3942840 B2 JP 3942840B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydraulic
cylinder
pressure
port
side port
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2001122262A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002317801A (ja
Inventor
幹人 松田
清治 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Precision Machinery KK
Original Assignee
Kawasaki Precision Machinery KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Precision Machinery KK filed Critical Kawasaki Precision Machinery KK
Priority to JP2001122262A priority Critical patent/JP3942840B2/ja
Publication of JP2002317801A publication Critical patent/JP2002317801A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3942840B2 publication Critical patent/JP3942840B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fluid-Pressure Circuits (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術の分野】
この発明は、差動回路を有する油圧装置、すなわち油圧差動装置に関するものである。ここで「差動回路」とは、油圧アクチュエータの戻り側作動油をそのまま供給側作動油に送給するように構成された回路であって、再生回路とも呼ばれる。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
油圧装置においては油圧アクチュエータとして油圧シリンダが用いられることが多い。油圧シリンダでは作動油が作用するチューブ側面積が大きく、ロッド側面積が小さい。このため、ロッド側に作動油を供給する場合には油圧シリンダの作動速度は相対的に速くなるが、チューブ側に作動油を供給する場合は作動速度は相対的に遅くなる。
【0003】
油圧装置によっては、チューブ側に作動油を供給する場合であっても作動速度を速くしたい場合があり、このために従来から油圧装置には差動回路が組み込まれたものがある。この差動回路の概念は、一般に図2に示すようなものであり、たとえば油圧シリンダ1のシリンダロッド2の伸長速度を上げるために、シリンダロッド側ポート3とシリンダチューブ側ポート4とが油圧配管で接続されている。このようにすれば、シリンダロッド2を伸長させるために圧油をシリンダチューブ側ポート4に供給した場合に、同時にシリンダロッド側ポート3から戻される戻り油がシリンダチューブ側ポート4に送給されるから、シリンダロッド2の伸長速度が上がる。
【0004】
ところで、油圧シリンダ1によって負荷5を移動させる際に、油圧シリンダ1の作動を停止して負荷5を保持したい場合もある。しかし、図2に示すような回路構成では負荷を保持することはできない。このため、従来では図3に示すような回路構成の油圧装置が提供されている。
【0005】
すなわち、同図に示すように、この油圧装置6では、差動回路7に加えて油圧シリンダ8にカウンタバランス弁ユニット9が配設されており、このカウンタバランス弁ユニット9によって負荷5を保持することができるようになっている。なお、差動回路7を組み込むには、実際は当該回路7を構成する差動回路ユニット(一つの油圧部品)を構成し、これを所要の部位に配設する。
【0006】
したがって、かかる油圧装置6では、差動回路ユニット7の他に別途カウンタバランス弁ユニット9を独立して設置する必要があり、油圧装置6の構成が複雑になるばかりか、カウンタバランス弁ユニット9の設置スペースや配管スペースを考慮する必要があり、油圧装置6全体が大型化してしまうという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、負荷保持機能を備えつつ、簡単かつ小型で安価な油圧差動装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1) 本願発明者は、カウンタバランス弁を内蔵する油圧弁ユニットを構成し、この油圧弁ユニット内に差動回路を一体的に構成することができれば、上記目的を達成することができると考えた。
【0009】
(2) そこで、本願に係る油圧差動装置は、シリンダチューブ側ポートおよびシリンダロッド側ポートを備え、負荷を保持した際にシリンダロッド側ポートに背圧が生じるように配置された油圧シリンダと、オイルタンクに接続された油圧ポンプおよび方向切換弁を備え、油圧ポンプから吐出された作動油を方向切換弁によって上記油圧シリンダに供給すると共に油圧シリンダからの戻り油をオイルタンクに戻す油圧源と、油圧源と上記シリンダロッド側ポートとを接続する第1油圧ラインと、油圧源と上記シリンダチューブ側ポートとを接続する第2油圧ラインと、上記シリンダロッド側ポートとシリンダチューブ側ポートとを接続するように配設された油圧弁ユニットとを有し、当該油圧弁ユニットは、上記シリンダロッド側ポートと油圧的に接続される第1次ポート、上記シリンダチューブ側ポートと油圧的に接続される第2次ポートおよびこれらポート間の通路を開閉する開閉スプールを備え、当該開閉スプールに上記油圧シリンダ内に発生する圧力がパイロット圧として作用し、当該圧力が所定圧力となった状態で上記通路を開状態として上記第1次ポートから第2次ポートへの作動油の流れを許容するカウンタバランス弁と、上記第1油圧ラインの上記油圧源側に配置され、上記油圧源から上記シリンダロッド側ポートへのみ作動油の流れを許容するチェック弁と、上記第1油圧ラインに発生する油圧源圧力を、上記開閉スプールが閉状態となる方向に上記カウンタバランス弁にパイロット圧として作用させるアシストパイロットラインとを備えた油圧作動装置において、上記油圧弁ユニットは、上記第1次ポートに発生する圧力および第2油圧ラインに発生する油圧源圧力を、上記開閉スプールが開状態となる方向に上記カウンタバランス弁にパイロット圧として作用させるパイロットラインを備えていることを特徴とするものである。
【0010】
この構成によれば、負荷を操作する油圧アクチュエータとして油圧シリンダを用いているから、シリンダロッドを伸長させる場合には次のようにして差動回路が働き、油圧シリンダの作動速度を上げることができる。
【0011】
すなわち、一般に油圧シリンダでは、シリンダチューブ側の作動有効面積がシリンダロッド側の作動有効面積よりも大きいから、油圧ポンプから作動油をシリンダチューブ側に供給した場合は、シリンダロッド側に作動油を供給したときよりも作動速度は低下する。つまり、シリンダロッドを伸長させる場合は、縮短させる場合に比べて作動速度が低下する。
【0012】
しかしながら上記構成の油圧差動装置では、作動油が油圧源からシリンダチューブ側に供給されたときは、油圧シリンダ内に一定の圧力が発生する。この圧力が所定圧力よりも小さい場合はカウンタバランス弁が閉じたままであるから、当該カウンタバランス弁およびチェック弁によってシリンダロッド側ポートからの作動油の流出が規制され、シリンダロッドが伸長することはない。
【0013】
ところが、油圧シリンダ内部に発生する圧力が所定圧力以上となったときは、この圧力によってカウンタバランス弁の開閉スプールが開かれ、これにより、シリンダロッド側ポートから作動油が流出し、当該カウンタバランス弁の第1次ポートから第2次ポートへ作動油が流れる。一方、チェック弁により、この作動油が油圧源側へ流れることはない。つまり、カウンタバランス弁が開いてシリンダロッド側ポートから流出した作動油は、その全量が油圧シリンダのシリンダチューブ側ポートへ流入し、これにより差動回路が構成される。したがって、シリンダロッドの伸長速度(油圧シリンダの作動速度)が上がる。
【0014】
一方、シリンダロッドを縮短させる場合には次のように作動油が流れる。すなわち、油圧源から作動油が第1油圧ラインへ送給されると、チェック弁を通過して油圧シリンダのシリンダロッド側ポートに供給される。このとき、油圧シリンダ内には一定の圧力が発生し、この圧力がカウンタバランス弁にパイロットされるが、アシストパイロットラインによって油圧源圧力が開閉スプールにパイロットされているから開閉スプールが開状態となることはなく、その結果、カウンタバランス弁は常時閉じたままである。
【0015】
したがって、作動油がカウンタバランス弁を通過することはないから、第1油圧ラインに送給された作動油は、全量がシリンダロッド側ポートに流入し、シリンダロッドが縮短する。これにより、シリンダチューブ側から作動油が流出するが、この作動油は、そのまま油圧源へと戻される。なお、シリンダロッドを縮短させる場合には、油圧シリンダのシリンダロッド側の作動有効面積が小さいので差動回路を作動させなくても、作動速度は速い。
【0016】
また、シリンダロッドが伸長中に作動油の供給を止めた場合は、油圧シリンダのシリンダロッド側ポートに負荷による背圧が発生する。この背圧はカウンタバランス弁にパイロットされ、開閉スプールが開く方向に作用する。しかし、通常カウンタバランス弁の開閉スプールは、バネによって所定のばね力で開閉スプールが閉状態となるように付勢されており、カウンタバランス弁の機能を達成するためにこのばね力を当該背圧による力よりも大きく設定されているから、当該背圧によって開閉スプールが開状態となることはない。しかも、第1油圧ラインにはチェック弁が設けられているから、シリンダロッド側に上記背圧が発生したとしても、シリンダロッド側ポートから作動油が流出することはない。したがって、負荷を保持することができる。
【0017】
さらに、上記カウンタバランス弁およびチェック弁は、単一の油圧弁ユニットとして構成されているから、軽量かつ小型に構成することができ、実際に油圧差動装置として構成する場合であっても、上記単一の油圧弁ユニットを配設するだけのスペースだけがあれば十分となる。
【0019】
また、シリンダロッドを伸長させるときに、油圧源圧力をカウンタバランス弁が開くためのパイロット圧として利用することができる。したがって、カウンタバランス弁を開くために必要なパイロット圧を低く設定することができ、回路の効率を良くすることができる。
【0020】
そして、上記油圧弁ユニットは、上記第1次ポートに発生する圧力を、上記開閉スプールが開状態となる方向に上記カウンタバランス弁にパイロット圧として作用させる第2パイロットラインを備えるので、シリンダに過大な外力が作用したときに、カウンタバランス弁を回路保護のための安全弁として機能させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態に係る油圧差動装置の構成を油圧系統図として示したものである。
【0024】
この油圧差動装置10は、いわゆる差動機能と負荷保持機能とを有し、これらの機能を達成するためにコンパクトに構成された単一の油圧弁ユニット11を備えている点が特徴である。油圧差動装置10の概略構成について説明すると、油圧差動装置10は、油圧源12と、油圧源12から作動油の供給を受け、負荷13を操作する油圧シリンダ14と、上記油圧弁ユニット11とを備えている。
【0025】
油圧シリンダ14は、シリンダロッド19を備え、このシリンダロッド19により負荷13が操作される。本実施形態では、油圧シリンダ14は、シリンダロッド19が鉛直下方に伸長するように配置されており、負荷13を保持する際には、シリンダロッド側に背圧が発生するように配置されている。もっとも、図1では模式的に図示したものであるから、実際の油圧差動装置10では油圧シリンダ14を図のように配置する必要はない。
【0026】
すなわち、実際の油圧差動装置10では、負荷13としては、搬送等されるワークであってもよいし、駆動される作業用アタッチメントであってもよい。要するに、アクチュエータとしての油圧シリンダ10によって負荷13を保持する際に、シリンダロッド側に背圧が発生するような態様で油圧シリンダ14が配設されていればよい。
【0027】
また、油圧シリンダ14は、チューブ側ポート15およびロッド側ポート16とを有し、ロッド側ポート16と油圧源12とは第1油圧ライン17により接続され、チューブ側ポート15と油圧源12とは第2油圧ライン18により接続されている。したがって、作動油が第2油圧ライン18に送給されてチューブ側ポート15に供給されたときはシリンダロッド19が伸長し、また、作動油が第1油圧ライン17に送給されてロッド側ポート16に供給されたときはシリンダロッド19が縮短する。なお、第1油圧ライン17および第2油圧ライン18は、たとえば鋼管や油圧ホース等により構成することができる。
【0028】
油圧源12は、オイルタンク20と、油圧ポンプ21と、方向切換弁22と、安全弁としてのリリーフ弁23とを備えている。すなわち、油圧源12は、油圧シリンダ14へ作動油を供給すると共に油圧シリンダ14からの戻り油をオイルタンク20へ戻すためのものである。
【0029】
油圧源12は、第1ポート24および第2ポート25を有し、方向切換弁22は、第1ないし第4ポート26〜29を有している。方向切換弁22の第1ポート26および第2ポート27は、それぞれ油圧源12の第1ポート24および第2ポート25に連通されている。また、方向切換弁22の第3ポート28には油圧ポンプ21の吐出側が接続され、油圧ポンプ21の吸込側はオイルタンク20に接続されている。さらに、方向切換弁22の第4ポート29は、オイルタンク20に接続されている。
【0030】
方向切換弁22は、中立モードであるAモード(図に示すモード)と、BモードまたはCモードに切り換えることができる。この切り換えは、手動で行うようにしてもよいし、電磁力により切り換えるようにしてもよい。Bモードに切り換わったときは、作動油は第2油圧ライン18を経て油圧シリンダ14のチューブ側ポート15に送給され、第1油圧ライン17がオイルタンク20に連通される。また、Cモードに切り換わったときは、作動油は第1油圧ライン17を経て油圧シリンダ14のロッド側ポート16に送給され、第2油圧ライン18がオイルタンク20に連通される。
【0031】
油圧弁ユニット11は、カウンタバランス弁30とチェック弁31とを備えており、本実施形態では、これらカウンタバランス弁30およびチェック弁31が一体的に一つの部品として構成されている。具体的には、たとえば、後述する油圧配管32等が形成された基板33を設け、この基板33に上記カウンタバランス弁30およびチェック弁31を組み込んで構成することができる。これらカウンタバランス弁30およびチェック弁31は、公知のものである。
【0032】
この場合、基板33は、たとえば鋼板等を採用することができ、この基板33に上記油圧配管32,34が形成されている。これら油圧配管32,34は、それぞれ上記第2油圧ライン18,第1油圧ライン17の一部を構成するものである。
【0033】
油圧配管34中に、上記チェック弁31が組み込まれている。チェック弁31は、油圧配管34の油圧源12側に配置されており、油圧源12側から油圧シリンダ14のロッド側ポート16側への作動油の流れのみを許容するようになっている。
【0034】
上記カウンタバランス弁30は、その第1次ポート35が第1油圧ライン17に接続され、第2次ポート36が第2油圧ライン18に接続されている。すなわち、カウンタバランス弁30の第1次ポート35は、油圧シリンダ14のロッド側ポート16と油圧的に接続され、第2次ポート36は、油圧シリンダ14のチューブ側ポート15と油圧的に接続されている。そして、第1次ポート35の圧力が所定圧力となったときに、カウンタバランス弁30が開き、第1次ポート35と第2次ポート36とが連通される。
【0035】
また、基板33には、第1パイロットライン37および第2パイロットライン38と、アシストパイロットライン39が形成されている。これら第1パイロットライン37および第2パイロットライン38は、カウンタバランス弁30の開閉スプール40を閉状態から開状態へ変位させるためのものである。
【0036】
すなわち、通常カウンタバランス弁30は、バネ41によって開閉スプール40が閉状態とされているが、カウンタバランス弁30を開いて上記第1次ポート35と第2次ポート36とを連通するためには、パイロット圧を開閉スプール40に導く必要があり、そのためにこれら第1および第2パイロットライン37,38が設けられている。そして、第1パイロットライン37は、第2油圧ライン18に発生する圧力を開閉スプール40にパイロットし、第2パイロットライン38は、カウンタバランス弁30の第1次ポート35に発生する圧力を開閉スプール40にパイロットするようになっている。
【0037】
一方、アシストパイロットライン39は、第1油圧ラインに発生する油圧源12の圧力を開閉スプール40にパイロットするものであるが、このパイロット圧が作用する方向は、開閉スプール40が閉状態となる方向である。
【0038】
かかる構成の油圧差動装置10は、つぎのような動作を行う。
【0039】
方向切換弁22を操作してAモードからBモードに切り換えると、作動油が油圧源12から第2油圧ライン18を経て(すなわち油圧弁ユニット11を経て)油圧シリンダ14のチューブ側ポート15に供給される。これにより、油圧シリンダ14のチューブ側に一定の圧力が発生する。このとき、カウンタバランス弁30は閉じており、しかもチェック弁31が配置されているから、油圧シリンダ14のロッド側にも一定の圧力が発生する。
【0040】
これらの圧力は、第1および第2パイロットライン37,38によってカウンタバランス弁30の開閉スプール40にパイロットされるが、このパイロット圧が所定圧力(すなわちカウンタバランス弁30のバネ41のばね力に対応する圧力)よりも小さい場合はカウンタバランス弁30が閉じたままであり、油圧シリンダ14のシリンダロッド19が伸長することはない。
【0041】
しかし、上記パイロット圧がカウンタバランス弁30のバネ41のばね力に対応する圧力以上となったときは、この圧力によって開閉スプール40が開かれ、これにより、油圧シリンダ14のロッド側ポート16から作動油が流出し、カウンタバランス弁30の第1次ポート35から第2次ポート36へ作動油が流れる。しかも、このとき、第1油圧ライン17にはチェック弁31が配置されているから、ロッド側ポート16から流出した作動油が油圧源12側へ流れることはない。
【0042】
つまり、カウンタバランス弁30が開いてロッド側ポート16から流出した作動油は、その全量が油圧シリンダ14のチューブ側ポート15へ流入し、これにより差動回路が構成され、差動機能が達成される。したがって、シリンダロッド19の伸長速度が上がる。
【0043】
一方、方向切換弁22を操作してAモードからCモードに切り換えると、作動油が油圧源12から第1油圧ライン17を経て(すなわち油圧弁ユニット11を経て)油圧シリンダ14のロッド側ポート16に供給される。これにより、油圧シリンダ14のロッド側に一定の圧力が発生する。この圧力は、第2パイロットライン38によりカウンタバランス弁30にパイロットされるが、アシストパイロットライン39によって油圧源12圧力がカウンタバランス弁30の開閉スプール40にパイロットされている。すなわち、この開閉スプール40は、油圧源12の圧力およびバネ41による圧力で閉状態となるように付勢されている。したがって、常にカウンタバランス弁30は閉じたままとなる。
【0044】
したがって、作動油がカウンタバランス弁30を通過することはないから、第1油圧ライン17に送給された作動油は、全量がロッド側ポート16に流入してシリンダロッド19が縮短する。これにより、チューブ側ポート15から作動油が流出するが、この作動油は、そのまま油圧源12へと戻される。
【0045】
ここで、シリンダロッド19が伸長している最中に作動油の供給を止めた場合は、油圧シリンダ14のロッド側ポート16に負荷13による背圧が発生する。この背圧は、第2パイロットライン38によりカウンタバランス弁30にパイロットされ、開閉スプール40が開く方向に作用する。しかし、カウンタバランス弁30のバネ41を所定のばね力(当該背圧による力よりも大きく)に設定しておくことにより、当該背圧によって開閉スプール40が開状態となることはない。しかも、第1油圧ライン17には上記チェック弁31が設けられているから、油圧シリンダ14のロッド側に上記背圧が発生したとしても、ロッド側ポート16から作動油が流出することはない。このことは、シリンダロッド19が伸長している最中に作動油の供給を止めた場合であっても、確実に負荷13を保持することを意味する。
【0046】
このように本実施形態に係る油圧差動装置10では、差動機能および負荷保持機能を発揮でき、しかも、これらの機能を達成するためのカウンタバランス弁30およびチェック弁31が単一の油圧弁ユニット11として構成されているから、軽量かつ小型で安価に構成することができる。
【0047】
また、本実施形態では、第2油圧ライン18に発生する高圧の油圧源12の圧力を、開閉スプール40を開くためのパイロット圧として利用するから、回路全体の作動圧力を低く設定することができ、効率を良くすることができる。
【0048】
特に本実施形態では、第2油圧ライン18に発生する高圧の油圧源12の圧力を開閉スプール40に導くだけでなく、カウンタバランス弁30の第1次ポート35に発生する圧力を、開閉スプール40を開くためのパイロット圧として利用するから、過大な外力が油圧シリンダ14に作用した場合であっても、シリンダカウンタバランス弁30が回路を保護するための安全弁として機能するという利点もある。
【0049】
【発明の効果】
以上のように本願発明によれば、カウンタバランス弁およびチェック弁を単一の油圧弁ユニットとしてコンパクトに構成することができるから、大きな配管スペースや設置スペースを必要とすることなく、構造が簡単かつ小型であり、しかも安価な油圧差動装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る油圧差動装置の構成を油圧系統図として示したものである。
【図2】差動回路の概念を示す模式図である。
【図3】従来の油圧差動装置の構成を油圧系統図として示したものである。
【符号の説明】
10 油圧差動回路
11 油圧弁ユニット
12 油圧源
13 負荷
14 油圧シリンダ
15 チューブ側ポート
16 ロッド側ポート
17 第1油圧ライン
18 第2油圧ライン
19 シリンダチューブ
20 オイルタンク
21 油圧ポンプ
22 方向切換弁
30 カウンタバランス弁
31 チェック弁
35 第1次ポート
36 第2次ポート
37 第1パイロットライン
38 第2パイロットライン
39 アシストパイロットライン
40 開閉スプール
41 バネ

Claims (1)

  1. シリンダチューブ側ポートおよびシリンダロッド側ポートを備え、負荷を保持した際にシリンダロッド側ポートに背圧が生じるように配置された油圧シリンダと、
    オイルタンクに接続された油圧ポンプおよび方向切換弁を備え、油圧ポンプから吐出された作動油を方向切換弁によって上記油圧シリンダに供給すると共に油圧シリンダからの戻り油をオイルタンクに戻す油圧源と、
    油圧源と上記シリンダロッド側ポートとを接続する第1油圧ラインと、
    油圧源と上記シリンダチューブ側ポートとを接続する第2油圧ラインと、
    上記シリンダロッド側ポートとシリンダチューブ側ポートとを接続するように配設された油圧弁ユニットとを有し、
    当該油圧弁ユニットは、
    上記シリンダロッド側ポートと油圧的に接続される第1次ポート、上記シリンダチューブ側ポートと油圧的に接続される第2次ポートおよびこれらポート間の通路を開閉する開閉スプールを備え、当該開閉スプールに上記油圧シリンダ内に発生する圧力がパイロット圧として作用し、当該圧力が所定圧力となった状態で上記通路を開状態として上記第1次ポートから第2次ポートへの作動油の流れを許容するカウンタバランス弁と、
    上記第1油圧ラインの上記油圧源側に配置され、上記油圧源から上記シリンダロッド側ポートへのみ作動油の流れを許容するチェック弁と、
    上記第1油圧ラインに発生する油圧源圧力を、上記開閉スプールが閉状態となる方向に上記カウンタバランス弁にパイロット圧として作用させるアシストパイロットラインとを備えた油圧作動装置において、
    上記油圧弁ユニットは、
    上記第1次ポートに発生する圧力および第2油圧ラインに発生する油圧源圧力を、上記開閉スプールが開状態となる方向に上記カウンタバランス弁にパイロット圧として作用させるパイロットラインを備えていることを特徴とする油圧差動装置。
JP2001122262A 2001-04-20 2001-04-20 油圧差動装置 Expired - Lifetime JP3942840B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001122262A JP3942840B2 (ja) 2001-04-20 2001-04-20 油圧差動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001122262A JP3942840B2 (ja) 2001-04-20 2001-04-20 油圧差動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002317801A JP2002317801A (ja) 2002-10-31
JP3942840B2 true JP3942840B2 (ja) 2007-07-11

Family

ID=18971996

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001122262A Expired - Lifetime JP3942840B2 (ja) 2001-04-20 2001-04-20 油圧差動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3942840B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102005059238B4 (de) * 2005-12-12 2016-03-31 Linde Hydraulics Gmbh & Co. Kg Steuerventileinrichtung zur Steuerung eines Verbrauchers
CN101982399B (zh) * 2010-09-01 2013-02-20 安徽天康(集团)股份有限公司 液压举升独立铁塔杆差动叠加背压液压系统
CN108561358B (zh) * 2018-01-22 2020-05-08 威海钰辉机械有限公司 一种差动回路切换阀及液压差动回路
CN113650252B (zh) * 2021-07-05 2023-05-12 海天塑机集团有限公司 一种用于加快pet原料成型的液压控制回路
CN114105014A (zh) * 2021-10-28 2022-03-01 湖南三一中型起重机械有限公司 副臂变幅液压系统及作业机械

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002317801A (ja) 2002-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5113449B2 (ja) 走行直進用油圧回路
US6715403B2 (en) Independent and regenerative mode fluid control system
US9650232B2 (en) Hydraulic drive apparatus for work machine
JP5671610B2 (ja) 建設機械の油圧制御弁
EP1143151B1 (en) Pipe breakage control valve device
US7540231B2 (en) Control valve device for the control of a consumer
US6745564B2 (en) Hydraulic variable control apparatus for heavy construction equipment
US6453585B1 (en) Hydraulic drive device of working machine
JP3942840B2 (ja) 油圧差動装置
US20140345268A1 (en) Travel control system for construction machinery
JP3670406B2 (ja) アクチュエータ作動回路
WO1995005546A1 (fr) Vanne distributrice d'ecoulement pour circuit hydraulique
KR100652871B1 (ko) 건설중장비용 유량제어장치
GB2383381A (en) Actuator retraction controller
JP4895595B2 (ja) フォークリフト用制御回路
JP4933299B2 (ja) 建設機械の油圧制御装置
JP4217634B2 (ja) 作業車両用制御装置
JP4083093B2 (ja) 両回転形液圧ポンプ回路
JPH09329106A (ja) 液圧回路
JP2001187903A (ja) 配管破断制御弁装置
WO2000055509A1 (fr) Controleur d'actionneur
US5615991A (en) Variable priority device for heavy construction equipment
JP2013513770A (ja) 負荷部駆動用バルブ装置
KR100816661B1 (ko) 에너지 절감형 유압회로
JP4778721B2 (ja) フォークリフト用制御回路

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040315

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040330

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040727

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040922

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040903

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20041007

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20041105

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061019

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070404

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3942840

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110413

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120413

Year of fee payment: 5

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120413

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120413

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130413

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130413

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140413

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140413

Year of fee payment: 7

EXPY Cancellation because of completion of term