JP2002317733A - 燃料噴射弁 - Google Patents

燃料噴射弁

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JP2002317733A
JP2002317733A JP2001124760A JP2001124760A JP2002317733A JP 2002317733 A JP2002317733 A JP 2002317733A JP 2001124760 A JP2001124760 A JP 2001124760A JP 2001124760 A JP2001124760 A JP 2001124760A JP 2002317733 A JP2002317733 A JP 2002317733A
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JP
Japan
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press
fuel injection
injection valve
housing
seal ring
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Pending
Application number
JP2001124760A
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English (en)
Inventor
Yoshitomo Oguma
義智 小熊
Masao Okumura
正夫 奥村
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧入孔に対しハウジングが偏心していてもシ
ールリングの圧入孔に対する圧接力が偏らない燃料噴射
弁を提供する。 【解決手段】 本発明の燃料噴射弁は、ハウジング24
の下端部242の内周面とバルブボディ3の外周面との
間に、下方に開口し上方に底60を持つ隙間6を有す
る。圧入孔80に下端部242を圧入する際、下端部2
42はシールリング4とともに隙間6方向に縮径する。
このため、圧入孔80に対しハウジング24が偏心して
いても充分な拡径代を確保することができる。そして偏
心によるシールリング4の圧接力の偏りを抑制すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は燃料噴射弁、より詳
しくはエンジンの吸気マニホールドやシリンダヘッドに
設けられる燃料噴射弁に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料噴射弁は、エンジンの吸気マニホー
ルドや燃焼室内などに燃料を噴射供給する部材である。
図8に従来の燃料噴射弁100の下端部付近の拡大図を
示す。この燃料噴射弁100は、燃料を供給するデリバ
リパイプ(図略)と、シリンダヘッド102に形成され
た圧入孔104との間に介装されている。
【0003】図に示すように燃料噴射弁100は、ハウ
ジング105とバルブボディ106とを有する。ハウジ
ング105は、燃料噴射弁100の外殻をなし中空円筒
状を呈している。このハウジング105の下端部の外周
面には、リング溝103が周方向に形成されている。そ
してリング溝103には、シールリング101が嵌装さ
れている。またハウジング105の下端部の内周側に
は、バルブボディ106が挿入されている。
【0004】ここでシールリング101は弾性を有す
る。また燃料噴射弁100を圧入孔104に圧入する前
においては、シールリング101の外周径は圧入孔10
4の内周径よりも若干大きく設定されている。このため
燃料噴射弁100を圧入孔104に圧入すると、シール
リング101は圧入孔104の内周径と同径になるまで
縮径する。そして縮径によりシールリング101は拡径
方向の弾性力を有する。このシールリング101の弾性
力が、圧入孔104の内周面に対し、圧接力として働
く。そしてこの圧接力により、燃料噴射弁100と圧入
孔104とのシール性が確保されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来の燃料噴射
弁100においてはシールリング101の圧入孔104
に対する圧接力が偏るおそれがあった。以下、図を参照
してその理由を説明する。
【0006】上述したように燃料噴射弁100の上端部
はデリバリパイプに連結される。一方下端部は圧入孔1
04に圧入される。ここでデリバリパイプと圧入孔10
4との軸が同軸である場合は、圧入孔104に対し燃料
噴射弁100、すなわちハウジング105も同軸に圧入
される。図1に、圧入孔104とハウジング105とが
同軸である場合のリング溝103付近の径方向模式断面
図を示す。なお図8と対応する部材については同じ記号
で示す。またハウジング105の内周側に配設される部
材は、説明の便宜のためハッチングで示す。またハウジ
ング105を圧入孔104に圧入する前の、シールリン
グ101の外周面300を点線円で示す。
【0007】図に示すように圧入孔104の軸Aとハウ
ジング105の軸Bとは同軸である。このため圧入孔1
04の内周面とハウジング105のリング溝103との
間隔は全周的に一定である。したがって圧入前のシール
リング101の外周面300と圧入孔104の内周面と
の距離、すなわち圧入によるシールリング101の縮径
代も全周的に一定である。ここでシールリング101の
圧接力は縮径代に比例する。このためシールリング10
1の圧接力も全周的に一定である。
【0008】しかしながら、デリバリパイプと圧入孔1
04とが軸ずれしている場合がある。この場合に燃料噴
射弁100をデリバリパイプと圧入孔104との間に介
装すると、圧入孔104に対し燃料噴射弁100、すな
わちハウジング105が偏心して圧入されることにな
る。
【0009】図2に、圧入孔104に対しハウジング1
05が偏心して圧入されている場合のリング溝103付
近の径方向模式断面図を示す。なお図8と対応する部材
については同じ記号で示す。またハウジング105の内
周側に配設される部材は、説明の便宜のためハッチング
で示す。またハウジング105を圧入孔104に圧入す
る前の、シールリング101の外周面300を点線円で
示す。
【0010】図に示すように圧入孔104の軸Aに対し
てハウジング105の軸Bは、図の右側に偏っている。
このため圧入孔104の内周面とハウジング105のリ
ング溝103との間隔も、図の左側部分が広く右側部分
が狭くなっている。ここでシールリング101は、圧入
前の外周面300の径まで拡径するができる。このため
ハウジング105が偏心していても、偏心代をシールリ
ングの拡径代で吸収することができる。そこで図におい
ては、シールリング101が左側方向に拡径することに
より、左側部分にシールリング101と圧入孔104と
の間に隙間が発生するのを防いでいる。
【0011】しかしながらシールリング101の圧接力
は、圧接状態においてどれだけ拡径代が残っているかに
比例する。言い換えると残っている拡径代が大きい程、
圧接力は高くなる。図に示すシールリング101は、ハ
ウジング105の偏心により、左側部分が拡径し右側部
分が縮径している。すなわち、左側部分の拡径代は小さ
く右側部分の拡径代は大きい。このため右側部分では充
分な圧接力を確保することができる。ところが左側部分
では所望の圧接力を確保することが困難である。
【0012】本発明の燃料噴射弁は上記問題点に鑑みて
完成されたものである。すなわち本発明の目的は、圧入
孔に対しハウジングが偏心していてもシールリングの圧
入孔に対する圧接力が偏らない燃料噴射弁を提供するこ
とである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の燃料噴射弁は、上端部がデリバリパイプに連
結され下端部がケーシングの圧入孔に圧入されるハウジ
ングと、下端部の内周側に配設されるバルブボディと、
下端部の外周面に嵌装され該圧入孔との間を圧接シール
するシールリングと、を有する燃料噴射弁であって、下
端部の内周面とバルブボディの外周面との間に、下方に
開口しデリバリパイプと圧入孔との軸ずれによるシール
リングの圧接力の偏りを抑制する隙間が形成されること
を特徴とする。
【0014】つまり本発明の燃料噴射弁は、ハウジング
の下端部の内周面とバルブボディの外周面との間に隙間
を介在させるものである。ハウジングを圧入孔に圧入す
る際、ハウジングの下端部にはシールリングを介して縮
径力が伝達される。この縮径力により、ハウジングの下
端部は内周方向、すなわち隙間の方向に弾性的に縮径す
る。このため圧入後において、ハウジングの下端部は弾
性的な拡径力を有する。
【0015】図3にグラフで示すように、シールリング
の圧接力fはシールリングの拡径代xと弾性率kとに比
例する。したがって所望の圧接力f0を確保するには、
拡径代xを大きくするか、弾性率kを高くすればよい。
【0016】ここで汎用のシールリング単体の弾性率k
1は比較的高い。このため従来の燃料噴射弁において
は、図中一点鎖線で示すように、シールリングの高い弾
性率k1のみで所望の圧接力f0を確保していた。
【0017】しかしながら、弾性率kが高いと拡径代x
の変化に対する圧接力fの応答性が高くなる。このため
ハウジングが△xだけ偏心して圧入孔に圧入され、拡径
代x1が偏心代△xの分だけ小さくなる部分が発生する
と、この部分の圧接力fが大きく低下してしまう。
【0018】この場合、シールリングを大径化すれば拡
径代xが大きくなるため圧接力fを高くすることでき
る。そして偏心により圧接力fが低下する部分が発生し
ても、所望の圧接力f0を確保することができる。とこ
ろがシールリングの弾性率k1は比較的高いため、シー
ルリングを大径化すると圧入孔への圧入が困難になる。
つまり従来の燃料噴射弁においては、シールリングの弾
性率kが高いために、拡径代xを大きくすることができ
なかった。
【0019】これに対し本発明の燃料噴射弁は、図中実
線で示すように、拡径代xを大きくして所望の圧接力f
0を確保するものである。
【0020】すなわちハウジング下端部は隙間に隣接し
ているため、シールリング単体よりも縮径しやすい。こ
のためハウジングおよびシールリングの合成弾性率k2
は、シールリング単体の弾性率k1よりも低くなる。し
たがって従来の燃料噴射弁よりも大きな拡径代x2を確
保することが容易である。また弾性率kが低いと拡径代
xの変化に対する圧接力fの応答性も低くなる。このた
めハウジングが圧入孔に△xだけ偏心し、この偏心代△
xの分だけ拡径代x2が小さくなる部分が発生しても、
圧接力fの低下幅は小さい。すなわち本発明の燃料噴射
弁は、圧入孔に対し偏心していても、従来の燃料噴射弁
よりも圧接力fの低下幅が小さい。
【0021】このように本発明の燃料噴射弁は、弾性率
ではなく拡径代により所望の圧接力を確保している。こ
のため拡径代の変化に対する圧接力の変動が小さい。し
たがって、ハウジングが圧入孔に対し偏心して圧入され
ている場合であっても、充分な圧接力を確保することが
できる。
【0022】またデリバリパイプの軸と圧入孔の軸とが
大きくずれている場合、燃料噴射弁はこれらの両部材間
に傾斜を持って介装されることになる。すなわち燃料噴
射弁は圧入孔に対して湾曲しながら圧入されることにな
る。燃料噴射弁が湾曲しながら圧入されると、燃料噴射
弁を構成する部材に歪みが生じるおそれがある。特にバ
ルブボディの内部には弁座が配置されており、この弁座
が歪むと弁密性が低下する。したがってバルブボディの
歪みは極力抑制する必要がある。
【0023】この点本発明の燃料噴射弁によると、燃料
噴射弁の軸、すなわちハウジングの軸が圧入孔の軸に対
し傾斜を有する場合であっても、この傾斜を隙間で吸収
することができる。すなわちハウジング下端部の内周側
に、バルブボディは隙間を介して径方向に可動的に設置
されている。したがって、ハウジングだけが圧入孔に沿
って湾曲することにより、内周側のバルブボディが歪む
ことを抑制することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】隙間は下方に開口し上方に底を有
する。シールリングは軸方向に一定の幅を有する。本構
成は、このシールリングの幅内に隙間を配置するもので
ある。この構成によると、底よりも軸方向下の部分、す
なわち圧接力の偏りを抑制する隙間が配置されている部
分については、上述した作用によりハウジングの偏心に
よる圧接力の偏りを抑制することができる。
【0025】以上、本発明の燃料噴射弁のシール機構の
実施の形態について説明したが、実施の形態は上記形態
に特に限定されるものではない。当業者が容易に行いう
る種々の変形的、応用的形態で実施することもできる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の燃料噴射弁を実施例により具
体的に説明する。
【0027】〈実施例1〉まず、本実施例の燃料噴射弁
の構成について説明する。
【0028】図4に本実施例の燃料噴射弁の軸方向断面
図を示す。本実施例の燃料噴射弁1は、ハウジング2と
バルブボディ3とシールリング4とを備える。
【0029】ハウジング2は、燃料ジャンクション20
とパイプ21とコイル部22とハウジングプレート23
とバルブホルダー24とからなる。
【0030】燃料ジャンクション20の上端は、燃料を
供給するデリバリパイプ9の内周側にOリング200を
介して圧入されている。この燃料ジャンクション20は
中空円筒状を呈している。また燃料ジャンクション20
の内周側上方には、デリバリパイプ9から供給される燃
料を濾過する燃料フィルタ201が設置されている。
【0031】燃料ジャンクション20の下端は、中空円
筒状のパイプ21の内周側に挿入され溶接されている。
このパイプ21の内周側には、中空円筒状の固定コア2
10が圧入され溶接されている。また固定コア210の
下方には、中空円筒状の可動コア211が軸方向に往復
可能に設置されている。また固定コア210の内周側上
方には、中空円筒状のアジャスタ212が設置されてい
る。またアジャスタ212と可動コア211の内周側上
端部との間には、スプリング213が介装されている。
【0032】パイプ21の外周側には、樹脂製のコイル
部22が摺動自在に環装されている。コイル部22は、
リング部220とコネクタ部221とからなる。リング
部220の内部には、コイル222が捲装され収納され
ている。またリング部220の外周面には、軸方向に延
びる凸部223が立設されている。そしてコネクタ部2
21は、この凸部223の上端から径方向外周側に突出
している。このコネクタ部221には、コイル222に
電子制御装置(図略)からの電気信号を送るターミナル
224が設置されている。
【0033】コイル部22のリング部220の外周に
は、一対の半円弧状のハウジングプレート23が凸部2
23を挟持した状態で設置されている。ハウジングプレ
ート23の上端部230は、パイプ21の外周側面に溶
接されている。またハウジングプレート23の下端部2
31は、後述するバルブホルダー24の上端部240に
溶接されている。ハウジングプレート23の内周壁23
2は、軸方向上端部と下端部とが縮径し中央部のみが拡
径した形状をしている。このため、ハウジングプレート
23の内周側には、内周壁232によりリング状の空間
が形成される。コイル部22のリング部220は、この
リング状の空間内に収納される。
【0034】コイル部22およびパイプ21の下方に
は、中空円筒状のバルブホルダー24が設置されてい
る。このバルブホルダー24の内周側中央には、バルブ
ニードル241が軸方向に延びて設置されている。バル
ブニードル241の上端部は、可動コア211の内周側
下端部に挿入され溶接されている。
【0035】バルブホルダー24の外周側上方には、鍔
部245が形成されている。鍔部245の下端面はシリ
ンダヘッド8の上端面と当接している。また鍔部245
の上端面はクランプ10により上から押圧されている。
このクランプ10により燃料噴射弁1は軸方向に固定さ
れている。鍔部245より下方の部分は、シリンダヘッ
ド8に形成された圧入孔80に圧入されている。この圧
入孔80は下方に向かって段状に縮径している。
【0036】一方、図5に拡大して示すように、バルブ
ホルダー24の下端部242の外周面には、リング溝2
43が配置されている。またリング溝243には、シー
ルリング4が嵌装されている。そしてシールリング4の
外周面は圧入孔80の内周面に圧接している。なお下端
部242の内周面は、段差244を境に下方に向かって
縮径している。
【0037】バルブホルダー24の下端部242の内周
側には、カップ状のバルブボディ3が挿入されている。
このバルブボデイ3の外周面は、肩部30を境に下方に
向かって縮径している。そして肩部30が上方から下端
部242の段差244と当接することにより、燃圧でバ
ルブボディ3がバルブホルダー24から脱落するのを防
止している。バルブボディ3の内周側底面には、バルブ
ニードル241の円錐状の下端が当接するテーパ状の弁
座31が形成されている。そして、弁座31の中央には
燃焼室(図略)と連通する噴孔32が配置されている。
【0038】バルブホルダー24の内周面とバルブボデ
ィ3の外周面との間には、下方に開口するリング状の隙
間6が形成されている。この隙間6は、上方に向かって
肩部30まで延出している。すなわちバルブボディ3の
肩部30の段差面が、隙間6の底60となっている。
【0039】次に、本実施例の燃料噴射弁の組み付け方
法について説明する。まずバルブボディ3をバルブホル
ダー24の内周側に通し、バルブホルダー24の図示し
ない内周側に溶接する。次にパイプ21の下端を、バル
ブホルダー24の上端部240の内周側に挿入して溶接
する。それから、バルブニードル241の上端を可動コ
ア211の内周側に挿入して溶接し、これらの部材をパ
イプ21の内周側に上方から挿入する。そしてさらに、
これらの部材の上方から、これらの部材が所定量往復自
在となるよう固定コア210を圧入して溶接する。その
後、パイプ21の外周に、コイル部22のリング部22
0を摺動自在に環装する。それから一対のハウジングプ
レート23の端面で、コイル部22の凸部223の両側
面を挟持する。そしてこの状態で、ハウジングプレート
23の上端部230をパイプ21の外周面に、また下端
部231をバルブホルダー24の上端部240の外周面
に、それぞれ溶接する。その後、固定コア210の内周
側に、可動コア211の内周側上端面に当接するまでス
プリング213を挿入する。またこの上方からアジャス
タ212を挿入する。そして、パイプ21の内周側の上
端に燃料ジャンクション20の下端を挿入して溶接す
る。最後に、燃料ジャンクション20の外周面にOリン
グ200を嵌装する。また、燃料ジャンクション20の
内周側上方に、燃料フィルタ201を設置する。
【0040】次に、以上のようにして組み立てた燃料噴
射弁1の上端を、デリバリパイプ9の内周側下端に圧入
する。このときOリング200をデリバリパイプ9の内
周面に圧接させる。
【0041】それから、燃料噴射弁1の鍔部245より
下の部分を、シリンダヘッド8に形成された圧入孔80
に圧入する。圧入すると、シールリング4の外周面は圧
入孔80の内周面と圧接する。このため、バルブホルダ
ー24のリング溝243に嵌装されたシールリング4は
弾性的に縮径する。またこのリング溝243が配置され
た下端部242も、隙間6の方向に湾曲して縮径する。
【0042】最後に、鍔部245の上端面をクランプ1
0で押圧する。すなわち鍔部245は、シリンダヘッド
8とクランプ10との間に挟持された状態で固定される
ことになる。
【0043】本実施例の燃料噴射弁1においては、シー
ルリング4および下端部242がともに縮径することに
より、大きな拡径代を確保している。そしてハウジング
2が圧入孔80に対し偏心して圧入された場合における
圧接力の偏りを抑制している。
【0044】〈実施例2〉図6に本実施例の燃料噴射弁
におけるバルブホルダー下端部の拡大断面図を示す。な
お図5と対応する部材については同じ記号を用いる。本
実施例と実施例1との構成上の相違点は、隙間6の径方
向長さが極めて狭小な点である。その他の構成について
は実施例1と同一である。
【0045】ハウジングと圧入孔80との偏心程度によ
っては、本実施例のようにバルブホルダー24の下端部
242を圧入孔80に圧入した後において隙間6がつぶ
れてしまう場合がある。特に周方向の一部で隙間6aが
小さくなり、その反対側で隙間6bが大きくなることが
ある。しかしながら圧入前において隙間6が形成されて
いれば、下端部242は隙間6の方向に湾曲することが
できる。したがって本実施例のように圧入後の隙間が極
めて狭小な場合であっても、圧入時の偏心による圧接力
の偏りを抑制することができる。
【0046】〈実施例3〉図7に本実施例の燃料噴射弁
におけるバルブホルダー下端部の拡大断面図を示す。な
お図5と対応する部材については同じ記号を用いる。本
実施例と実施例1との構成上の相違点は、バルブボディ
3の肩部30、すなわち隙間6の底60が、軸方向にお
いてシールリング4の上端位置と下端位置との間に配置
されている点である。その他の構成については実施例1
と同一である。
【0047】燃料はバルブニードル241とバルブボデ
ィ3との間を圧送される。このとき燃圧によりバルブボ
ディ3は膨張して拡径する。ところで本実施例において
は底60よりも上方では、バルブボディ3の外周面とバ
ルブホルダー24の内周面とが当接している。このため
バルブボディ3が拡径するとバルブホルダー24も拡径
する。またバルブホルダー24が拡径するとシールリン
グ4の底60より上方の部分も拡径する。本実施例で
は、このシールリング4の拡径力により、圧入孔80に
対する圧接力を補強している。
【0048】〈その他〉以上説明した実施例の燃料噴射
弁は、いずれもシリンダヘッドに圧入されるいわゆる直
噴エンジン用のものである。しかしながら本発明の燃料
噴射弁は、吸気マニホールドに圧入される燃料噴射弁と
して具現化することもできる。また以上説明した実施例
の燃料噴射弁のハウジングは、複数の部材の組合せによ
り構成されている。しかしながら本発明の燃料噴射弁
は、ハウジングが一体的に形成されている燃料噴射弁と
して具現化することもできる。
【0049】
【発明の効果】本発明によると、圧入孔に対しハウジン
グが偏心していてもシールリングの圧入孔に対する圧接
力が偏らない燃料噴射弁を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 圧入孔とハウジングとが同軸である場合のリ
ング溝付近の径方向模式断面図である。
【図2】 圧入孔に対しハウジングが偏心している場合
のリング溝付近の径方向模式断面図である。
【図3】 拡径代と圧接力との関係を示すグラフであ
る。
【図4】 実施例1の燃料噴射弁の軸方向断面図であ
る。
【図5】 実施例1の燃料噴射弁のバルブホルダー下端
部付近の拡大断面図である。
【図6】 実施例2の燃料噴射弁のバルブホルダー下端
部付近の拡大断面図である。
【図7】 実施例3の燃料噴射弁のバルブホルダー下端
部付近の拡大断面図である。
【図8】 従来の燃料噴射弁の下端部付近の拡大断面図
である。
【符号の説明】
1:燃料噴射弁 2:ハウジング 20:燃料ジャンク
ション 200:Oリング 201:燃料フィルタ 21:パイ
プ 210:固定コア 211:可動コア 212:アジャ
スタ 213:スプリング 22:コイル部 220:リング
部 221:コネクタ部 222:コイル 223:凸部
224:ターミナル 23:ハウジングプレート 230:上端部 231:
下端部 232:内周壁 24:バルブホルダー 240:上端
部 241:バルブニードル 242:下端部 243:リ
ング溝 244:段差 245:鍔部 3:バルブボディ 30:肩部 31:
弁座 32:噴孔 4:シールリング 6:隙間 60:底 8:シリンダ
ヘッド(ケーシング) 80:圧入孔 9:デリバリパイプ 10:クランプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G024 AA04 BA11 BA20 BA21 EA01 FA08 FA14 FA15 GA29 GA35 HA14 3G066 AA01 AB02 BA31 BA36 BA48 BA50 BA51 BA56 BA58 BA61 BA65 CC03 CD04 CD10 CD17

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端部がデリバリパイプに連結され下端
    部がケーシングの圧入孔に圧入されるハウジングと、該
    下端部の内周側に配設されるバルブボディと、該下端部
    の外周面に嵌装され該圧入孔との間を圧接シールするシ
    ールリングと、を有する燃料噴射弁であって、 該下端部の内周面と該バルブボディの外周面との間に、
    下方に開口し該デリバリパイプと該圧入孔との軸ずれに
    よる該シールリングの圧接力の偏りを抑制する隙間が形
    成されることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 【請求項2】 前記隙間の底は、軸方向において前記シ
    ールリングの上端位置の上に配置される請求項1に記載
    の燃料噴射弁。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005052360A1 (ja) 2003-11-25 2005-06-09 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 燃料噴射弁用燃焼ガスシール
WO2007058103A1 (ja) * 2005-11-16 2007-05-24 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 燃料噴射弁

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