JP2000154883A - 電磁弁 - Google Patents

電磁弁

Info

Publication number
JP2000154883A
JP2000154883A JP10328113A JP32811398A JP2000154883A JP 2000154883 A JP2000154883 A JP 2000154883A JP 10328113 A JP10328113 A JP 10328113A JP 32811398 A JP32811398 A JP 32811398A JP 2000154883 A JP2000154883 A JP 2000154883A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core
press
solenoid valve
fitting
base
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10328113A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitomi Kada
日登海 加田
Mitsuaki Fukatsu
光朗 深津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP10328113A priority Critical patent/JP2000154883A/ja
Publication of JP2000154883A publication Critical patent/JP2000154883A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 弁取付穴への取付が適当に行われるように調
圧部の外形寸法精度を確保する。 【解決手段】 ソレノイド部3で磁力によりプランジャ
35を動かし、調圧部5で弁を開閉する。調圧部5は組
み付け対象の取付穴に挿入される。調圧部5は筒型のコ
ア17にベース25,27を圧入した構造を有する。さ
らに調圧部5には、ベース25,27の圧入に伴うコア
17の外形形状の変化を抑える圧入変形抑制構造とし
て、コア17に空隙部41が設けられている。圧入の際
は、専らコア内筒部43が変形して膨らむが、コア外筒
部45は変形しない。コア17の外形形状の変形が抑え
られるので、高い寸法精度が得られる。その他の態様と
して、圧入面に切欠き溝を設けたり、弾性突起を設けて
もよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、調圧部を取付穴に
取り付けて使用する電磁弁に関し、特に、調圧部の取付
寸法精度の向上に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、電磁弁(ソレノイドバル
ブ)は、コイルに給電することにより磁界を発生させ、
磁力によって弁を開閉する。例えば自動車の自動変速機
では、複数の電磁弁が油圧回路に設けられ、変速動作に
おける大きな役割を果たしている。電磁弁としては、O
N/OFFの切替を行う比較的単純なタイプ、ON/O
FF周期を制御するデューティタイプ、弁の移動量を制
御するリニアタイプなどが知られている。電磁弁は、例
えば特開平9−26039号公報に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図6は、デューティタ
イプの電磁弁(デューティソレノイドバルブ)の構成の
一例を示している。ソレノイド部ではコイル100の内
部にプランジャ102が配置されている。調圧部では筒
型のコア104の内部に、弁座としての第1ベース10
6、第2ベース108が配置されており、両ベース10
6、108の間に、弁体としてのボール110が配置さ
れている。そして、これらの部材によって、インポー
ト、アウトポートを含む流体通路が形成されている。コ
イル100に電流を供給/停止すると、プランジャ10
2が磁力で軸方向に移動し、ボール110が移動して弁
が開/閉する。
【0004】上記の構成において、ベース部材106、
108をコア104に圧入する構成を採用することも考
えられるが、しかしこの場合には以下の問題がある。す
なわち、ベース部材106、108の圧入により、コア
104の外形形状が変化して膨らんでしまう。両部材に
は圧入のための肉のラップ代があり、ラップした肉が逃
げようとするためにコア104が外側に膨らむのであ
る。
【0005】例えば、図6の弁の調圧部を自動変速機に
取り付け、コア104の外周面と取付穴の内周面の間で
面シールを行う場合を考える。ここでいう面シールと
は、コア104の外周の隙間を小さくして外周面をシー
ルすることである。良好な面シールを達成するために
は、コア外周の隙間が非常に狭くなければならず、例え
ば10〜30μmという高い精度が要求される。
【0006】ところが、このような要求精度と比較する
と、ベース圧入工程で発生するコア外径のばらつきは相
当に大きい。そのため、調圧部の取付寸法を適当な公差
内に収めることができず、その結果、電磁弁の要求仕
様、すなわち嵌合寸法および油圧特性を満足できなくな
る可能性がある。
【0007】上記の問題を回避するために、前工程での
コア外径の加工精度を上げて、圧入によるばらつき分を
吸収することも考えられる。しかし、この場合には加工
公差を極端に狭くしなければならず、実際の所、そのよ
うな加工精度の実現は技術的にもコスト面でも困難であ
る。
【0008】以上に例を用いて説明したように、調圧部
の取付寸法は電磁弁の品質、性能に影響する大きな要素
であるにもかかわらず、ベース圧入構造を採用した場合
には取付寸法のばらつきが大きくなってしまうという問
題があった。
【0009】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、調圧部の適切な取付寸法が得られる
電磁弁を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、プランジャを磁力で駆動することにより
調圧部で弁を開閉し、前記調圧部が取付穴に挿入された
状態で使用される電磁弁において、前記調圧部は筒型コ
アにベース部材を圧入した構造を有しており、さらに前
記調圧部には、ベース部材の圧入に伴う筒型コアの外形
形状の変化を抑える圧入変形抑制構造が設けられている
ことを特徴とする。
【0011】好ましくは、前記圧入変形抑制構造は、前
記筒型コアをコア内筒部とコア外筒部に分けるコア内空
隙部であり、前記ベース部材の圧入時に前記コア内筒部
を変形させることで、前記コア外筒部の変形を抑える。
【0012】また好ましくは、前記圧入変形抑制構造
は、前記ベース部材の外周面または前記コア筒部の内周
面の少なくとも一方に設けられた切欠き溝であり、前記
ベース部材の圧入時に前記切欠き溝の周囲でつぶれ変形
が発生することにより、前記筒型コアの外形形状の変化
が抑制される。
【0013】また好ましくは、前記圧入変形抑制構造で
は、前記ベース部材の外周面および前記コア筒部の内周
面が隙間を開けて設けられ、両面の少なくとも一方から
他方に向けて弾性突起が突出しており、前記ベース部材
の圧入時に前記弾性突起が弾性変形することにより、前
記筒型コアの外形形状の変化が抑制される。
【0014】本発明によれば、ベース部材の圧入に伴う
筒型コアの外形形状の変化を抑える圧入変形抑制構造を
設けたことにより、コア外径、すなわち調圧部の適切な
取付寸法精度が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
(以下、実施形態という)について、図面を参照し説明
する。
【0016】「実施形態1」図1は本実施形態の電磁弁
1の構成を示しており、電磁弁1は、車両の自動変速機
用の3方式のデューティソレノイドバルブであり、主と
してソレノイド部3および調圧部5を有する。ソレノイ
ド部3では、ヨーク7の内部にコイル9が配置されてい
る。コイル9と周囲の樹脂部材11は樹脂成形により一
体化されている。樹脂部材11の一部が半径方向に突出
し、突出部分で端子ピン13が保持され、端子ピン13
がコイル9と接続されている。端子ピン13は、コイル
9に電流を供給するためのソケット15と結合される。
【0017】樹脂部材11の内側にコア17の後端部1
7aが配置されている。コア17のフランジ部17c
は、ウェーブワッシャ19を挟んで樹脂部材11と対面
している。コイル9のマイナス端子はウェーブワッシャ
19により複数箇所でアースされている。
【0018】コア17は筒型の鉄製部材であり、調圧部
5の外形形状を規定する。コア17の円筒面には、図示
のようにアウトポート21およびドレインポート23が
開けられている。
【0019】コア17には、弁座用のベース部材とし
て、ステンレス製で円筒型の第1ベース25および第2
ベース27が圧入されている。第1ベース25がコア先
端17b側に配置され、その後ろに第2ベース27が配
置され、両部材の間には弁体としての弁ボール29が位
置している。第1ベース25の中央を貫通してインポー
ト31が形成されている。また、第2ベース27にも弁
軸方向に中央貫通穴が設けられている。さらに、第2ベ
ース27には、ドレインポート23に対応する位置に弁
軸と直角方向の第2の貫通穴が設けられている。
【0020】第2ベース27の中央貫通穴にはシャフト
33が挿入されている。シャフト33は、第2ベース2
7により軸受部27aでスライド自在に支持されてい
る。シャフト33は、コイル9の内側に配置されたプラ
ンジャ35と圧入により結合されている。プランジャ3
5はスプリング37により調圧部5(弁ボール29)の
方向に付勢されている。ヨーク7とプランジャ35の間
にはスペーサ39が挿入されており、プランジャ35と
スペーサ39の隙間は約0.25mm程度である。この
隙間は、プランジャ35および弁ボール29のストロー
ク量に相当する。
【0021】ここで、コア17には、図1に示すように
本実施形態の特徴である空隙部41が設けられている。
空隙部41により、コア17は、コア内筒部43とコア
外筒部45とに分割されている。
【0022】空隙部41は、コア17の先端から始ま
り、そしてベース部材が圧入される領域に設けられてい
る。すなわち、第1ベース25は、その全体がコア17
の先端部17bに圧入されている。一方、第2ベース2
7は、弁ボール29に近い部分でコア17に圧入されて
いるが、軸受部27aは圧入されていない。空隙部41
は、コア17の先端から上記圧入領域の終わりまで延
び、ドレインポート23の近傍で終わっている。
【0023】次に、電磁弁1の動作を説明する。図1
は、コイル9が磁力を発生していない状態である。プラ
ンジャ35はスプリング37に押されており、弁ボール
29はシャフト33に押されて第1ベース25に接触し
ている。従って、インポート31が閉じ、アウトポート
21とドレインポート23が通じている。
【0024】コイル9に電流が供給されると、ヨーク
7、コア17およびプランジャ35が形成する磁気回路
のはたらきで、プランジャ35が磁力により移動する。
プランジャ35は、スプリング37の力に打ち勝って弁
の後端側に移動する。弁ボール29はインポート31に
作用する油圧で第2ベース27に押し付けられ、インポ
ート31とアウトポート21が通じる。
【0025】電磁弁1はデューティソレノイドバルブで
あり、電流の制御により短い周期で弁の開閉が繰り返さ
れる。そして、弁開閉の周期を変えることにより、すな
わち、弁の開いている時間と閉じている時間を調整する
ことにより、アウトポート21の油圧を所望の大きさに
することができる。
【0026】次に、図1の電磁弁1の組立方法の概略を
説明する。下記の組立方法は一例であり、適宜、組立順
序、組立方向が変更されてもよいことはもちろんであ
る。コイル9および樹脂部材11は、一体モールド成形
されたコイルサブアッセンブリのかたちで用意され、ヨ
ーク7に挿入される。ヨーク7には、さらにスプリング
37、スペーサ39、プランジャ35、ウェーブワッシ
ャ19およびコア17が、順次、軸方向に組み付けられ
る。
【0027】コア17には、予め第2ベース27が圧入
され、弁ボール29がはめ込まれ、さらに第1ベース2
5が圧入されている。本実施形態では、両ベースを圧入
しているので、ベースの位置決めを正確に行えるという
利点がある。両ベース部材の位置は、弁の開閉ストロー
クを規定するので、電磁弁の性能にとって重要な要素で
ある。ベース・コア間の段付き構造などによる位置決め
と比べ、本実施形態の圧入構造によれば、部品の寸法誤
差に起因するベースの位置ずれが少なく、高い位置精度
が得られる。
【0028】コア17は、上記の圧入が行われた後にヨ
ーク7に組み付けられ、そしてヨーク7にかしめ等によ
り固定される。さらにソケット15が端子ピン13に結
合され、コイル9と電気的に接続される。
【0029】このようにして組み立てられた電磁弁1
は、図2に示すように、自動変速機の油圧制御装置(バ
ルブボディアッシー47)に組み付けられる。このと
き、調圧部5が取付穴49にはめ込まれる。取付穴49
は、油圧制御回路内に設けられている。電磁弁1をブラ
ケット(図示せず)でバルブボディアッシー47に固定
すると、電磁弁1の各ポートがボディ側の油通路と連通
する。
【0030】ここで、調圧部5(コア17)の外周面と
取付穴49の内周面は、面シールされており、両者の間
にO−リング等のシール部材は設けられていない。調圧
部5の外周の隙間を小さくすることにより、外周隙間を
通ってポート間にオイルが流れないように構成されてい
る。そして、このような構成によってコストの低減を図
っている。
【0031】このような面シールを実現するためには、
コア17の外径と取付穴49の内径に高い寸法精度が要
求される。バルブストロークが小さいことからも(約
0.25mm)、外周隙間は相当に小さくなければなら
ず、適当な隙間の大きさは例えば10〜30μm程度で
ある。従って、コア17の外径公差の幅は、約10μ程
度であることが求められる。
【0032】しかしながら、圧入工程で発生する通常の
寸法ばらつきは相当に大きく、単純にベース部材を圧入
すると、10μm程度という高い要求精度を達成するこ
とは困難である。加工段階で発生するばらつきに、圧入
工程で発生するばらつきが上乗せされ、最終寸法が公差
から外れてしまう。さらに変形が大きい場合には、電磁
弁1を取付穴49に挿入することまでが不可能になり得
る。
【0033】圧入変形を抑えるために圧入ラップ代を少
なくすることも考えられるが、ベース抜け荷重が低くな
ってしまい、機械的強度の面で好ましくない。また、加
工公差を狭めて寸法精度を確保することも考えられる
が、圧入工程のばらつきを吸収できる程に加工公差を狭
めることは事実上は非常に困難であり、コストの大幅増
加を招く。これでは、O−リングを採用したことによる
コスト低減効果が損なわれてしまう。
【0034】これに対し、本実施形態では、ベース圧入
に伴うコア外形形状の変化を抑える圧入変形抑制構造と
して、コア17に空隙部41が設けられている。第1ベ
ース25および第2ベース27が圧入されるとき、コア
17のコア内筒部43が専ら変形し、外側に膨らむ。し
かし、圧入応力は空隙部41で遮断、吸収され、コア外
筒部45には伝わらない。
【0035】従って、本実施形態によれば圧入の際のコ
ア17の外周部の膨らみが抑えられ、調圧部5の取付寸
法の精度を向上することができる。前工程の加工段階の
外径寸法が圧入前後で維持されるからである。また、圧
入ラップ代を低減しないでもよいので、圧入部の機械的
強度、ベース抜け荷重を容易に確保できる。そして、嵌
合寸法要求値の達成により、電磁弁1と取付穴49の良
好な面シールを得ることができる。高い寸法精度により
歩留まりが向上するので、コストの低減も図ることがで
きる。
【0036】なお、本実施形態では、空隙部41はコア
17の先端面から始まっており、先端面で空隙部41が
開口している。この構造は、コア内筒部43の剛性を下
げ、より積極的にコア内筒部43を変形させ、その代わ
りにコア外筒部45の変形を抑えられる、という点で好
適である。ただし、必要な寸法精度が得られる条件下で
は空隙部41がコア先端部で閉じていてもよい。
【0037】また、本実施形態では、空隙部41はベー
ス圧入領域の全体に渡って設けられている。しかし、必
要な寸法精度が得られる範囲で、空隙部41を設ける領
域を変更してもよい。空隙部41が図1より狭く設けら
れてもよく(例えば、第1ベース25に対面する場所の
み)、あるいは、より奥底まで空隙部41が設けられて
もよい。
【0038】また、本実施形態ではデューティソレノイ
ドバルブに本発明が適用されたが、他のタイプの電磁
弁、例えば、単純なON/OFFタイプや、リニアタイ
プの電磁弁にも本発明を同様に好適に適用できる。
【0039】また、本実施形態では、調圧部5と取付穴
49の間にわずかな隙間が設けられており、O−リング
等のシール構造は設けられていない。しかし、本発明は
このような構成には限定されず、他の方法で調圧部5を
取付穴49に挿入する構成にも適用できる。例えば、調
圧部5を取付穴49に圧入する構成にも本発明は好適に
採用される(圧入面には高い寸法精度が要求される)。
また、コア外周にO−リング等のシール構造が設けられ
ていたとしても、外径寸法精度の要求が低くなる場合も
あるが、本発明を適用可能であることには変わりない。
【0040】「実施形態2」次に、本発明の第2の実施
形態を説明する。本実施形態ではコア17に空隙部41
は設けられていない。その代わりに、コアの外形形状の
変形を抑制する別の構造として、ベース部材の外周面に
切り欠き溝が設けられている。
【0041】図3は、図1のコア17、第1ベース25
および第2ベース27を抜き出して模式的に示してい
る。第1ベース25は、その外周の全長に渡ってコア1
7に圧入される。また、第2ベース27は、先端側の一
部の圧入領域でコア17に圧入されるが、後端側の残り
の部分はコア17に圧入されない。後者の部分ではコア
17との間に微小な隙間が設けられている。
【0042】本実施形態の特徴として、第1ベース25
および第2ベース27の圧入領域の外周面に周方向に切
欠き溝51が設けられており、外周部は雄ねじのような
形状をもっている。ただし、ねじ山は螺旋状には設けら
れておらず、隣合う切欠き溝51は互いに隔離されてい
る。
【0043】図3は、このような切欠き溝51をもった
第1ベース25および第2ベース27をコア17に圧入
した状態を示している。圧入の際に、切欠き溝51の周
囲の山部がつぶれて隣の隙間溝に入る。従って、圧入工
程ではベース部材が専ら変形し、相手側のコア17の内
周面の変形量は小さい。内周面の変形が少なければ、コ
ア17の外周面の変形量がさらに小さく、実質的にゼロ
に抑えることが可能である。
【0044】このように、本実施形態によれば、第1ベ
ース25および第2ベース27の外周面に切欠き溝51
を設けることにより、コア17の外径寸法精度を向上で
き、前述した実施形態1と同様の効果を得ることができ
る。
【0045】なお、本実施形態では、ベース部材側に切
欠き溝が設けられているが、切欠き溝はコア側に設けら
れてもよく、この場合にも上記と同様の効果が得られる
(図5(a)参照)。
【0046】また、本実施形態では、切り欠き溝が圧入
面に周方向に設けられている。これは図1の構成の弁に
おいて、ポート間が切欠き溝により連通してしまうのを
防止できる点で好適であり、また、加工が容易な点でも
好適である。しかし、図1と異なる構成の弁に本発明を
適用した場合のように、弁の仕様によっては、適宜、切
り欠きを軸方向に沿って設けたり、螺旋形状にしてもよ
い。
【0047】「実施形態3」次に、本発明の第3の実施
形態を説明する。本実施形態では、コアの外形形状の変
形を抑制する構造として、ベース部材の外周面およびコ
ア筒部の内周面が隙間を開けて設けられる。そして、ベ
ース部材から弾性突起が突出しており、この弾性突起部
分で圧入が行われる。
【0048】図4は、図1のコア17、第1ベース25
および第2ベース27を抜き出して模式的に示してい
る。実施形態2と同様に、第1ベース25は全体がコア
17に圧入されるが、第2ベース27は部分的にコア1
7に圧入される。ただし、第2ベース27の非圧入領域
では、コア17との隙間が比較的大きく設定されてい
る。
【0049】さて、本実施形態の特徴として、各ベース
の圧入領域では、ベース部材の外周面とコア17の内周
面に隙間が開けてある。ベース部材の圧入領域の両端
で、外周面からつば形状の弾性突起53が突出してい
る。この弾性突起53はベース部材と一体であり、弾性
突起53の先端が圧入面を形成している。
【0050】第1ベース25および第2ベース27をコ
ア17に圧入すると、図4の下段に示すように弾性突起
53が弾性変形し、これにより、弾性突起53の生じる
スプリング力でベース部材がコア17に固定される。ベ
ースを固定できる適度なスプリングが発生するように、
弾性突起53の幅、高さ(ベース・コア間隙間)、弾性
突起53とコア17のラップ代が設定されている。
【0051】本実施形態によれば、ベース部材を圧入し
たとき、弾性突起53が専ら変形し、相手側のコア17
の内周面の変形量は小さい。内周面の変形が少なけれ
ば、コア17の外周面の変形量はさらに小さく、実質的
にゼロに抑えることが可能である。従って、コア17の
外径寸法精度を向上でき、前述した実施形態1と同様の
効果を得ることができる。
【0052】なお、本実施形態では、ベース部材側に弾
性突起が設けられているが、弾性突起はコア側に設けら
れてもよく、この場合にも上記と同様の効果が得られる
(図5(b)参照)。
【0053】また、本実施形態では、弾性突起が圧入面
に周方向に設けられている。これは、図1の構成の弁に
おいて、ポート間が連通してしまうのを防止できる点で
好適であり、また、加工が容易な点でも好適である。し
かし、弁の仕様に応じて適宜、弾性突起を軸方向に沿っ
て設けたり、螺旋形状にしてもよい。
【0054】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、ベース部材の圧入に伴う筒型コアの外形形状の変化
を抑えることができ、コア外径すなわち調圧部の適切な
取付寸法が得られる。その結果、弁の組付け性を確保
し、必要な性能を満足し、さらには歩留まり向上による
コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の電磁弁の断面図
である。
【図2】 図1の電磁弁を取付対象部品とともに示す図
である。
【図3】 本発明の第2の実施の形態の電磁弁の断面図
である。
【図4】 本発明の第3の実施の形態の電磁弁の断面図
である。
【図5】 第2の実施の形態および第3の実施の形態の
変形例を示す図である。
【図6】 本発明を適用しない電磁弁の一例の断面図で
ある。
【符号の説明】 1 電磁弁、3 ソレノイド部、5 調圧部、7 ヨー
ク、9 コイル、17コア、21 アウトポート、23
ドレインポート、25 第1ベース、27第2ベー
ス、29 弁ボール、31 インポート、33 シャフ
ト、35 プランジャ、41 空隙部、43 コア内筒
部、45 コア外筒部、51 切欠き溝、53 弾性突
起。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プランジャを磁力で駆動することにより
    調圧部で弁を開閉し、前記調圧部が取付穴に挿入された
    状態で使用される電磁弁において、 前記調圧部は筒型コアにベース部材を圧入した構造を有
    しており、 さらに前記調圧部には、ベース部材の圧入に伴う筒型コ
    アの外形形状の変化を抑える圧入変形抑制構造が設けら
    れていることを特徴とする電磁弁。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電磁弁において、 前記圧入変形抑制構造は、前記筒型コアをコア内筒部と
    コア外筒部に分けるコア内空隙部であり、前記ベース部
    材の圧入時に前記コア内筒部を変形させることで、前記
    コア外筒部の変形を抑えることを特徴とする電磁弁。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の電磁弁において、 前記圧入変形抑制構造は、前記ベース部材の外周面また
    は前記コア筒部の内周面の少なくとも一方に設けられた
    切欠き溝であり、前記ベース部材の圧入時に前記切欠き
    溝の周囲でつぶれ変形が発生することにより、前記筒型
    コアの外形形状の変化が抑制されることを特徴とする電
    磁弁。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の電磁弁において、 前記圧入変形抑制構造では、前記ベース部材の外周面お
    よび前記コア筒部の内周面が隙間を開けて設けられ、両
    面の少なくとも一方から他方に向けて弾性突起が突出し
    ており、前記ベース部材の圧入時に前記弾性突起が弾性
    変形することにより、前記筒型コアの外形形状の変化が
    抑制されることを特徴とする電磁弁。
JP10328113A 1998-11-18 1998-11-18 電磁弁 Pending JP2000154883A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10328113A JP2000154883A (ja) 1998-11-18 1998-11-18 電磁弁

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10328113A JP2000154883A (ja) 1998-11-18 1998-11-18 電磁弁

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000154883A true JP2000154883A (ja) 2000-06-06

Family

ID=18206645

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10328113A Pending JP2000154883A (ja) 1998-11-18 1998-11-18 電磁弁

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000154883A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010520979A (ja) * 2007-03-10 2010-06-17 コンチネンタル・テベス・アーゲー・ウント・コンパニー・オーハーゲー バルブ組体
JP2011134766A (ja) * 2009-12-22 2011-07-07 Denso Corp 車両用ターミナル付きリニアソレノイド
JP2013108573A (ja) * 2011-11-22 2013-06-06 Aisin Seiki Co Ltd 電磁弁
KR20150044009A (ko) * 2013-10-15 2015-04-23 컨티넨탈 오토모티브 시스템즈 인코포레이티드 노멀리 하이 솔레노이드 조립체
KR20150044008A (ko) * 2013-10-15 2015-04-23 컨티넨탈 오토모티브 시스템즈 인코포레이티드 노멀리 로우 솔레노이드 조립체
JP2017089832A (ja) * 2015-11-13 2017-05-25 株式会社テージーケー 電磁弁

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010520979A (ja) * 2007-03-10 2010-06-17 コンチネンタル・テベス・アーゲー・ウント・コンパニー・オーハーゲー バルブ組体
JP2011134766A (ja) * 2009-12-22 2011-07-07 Denso Corp 車両用ターミナル付きリニアソレノイド
US8264313B2 (en) 2009-12-22 2012-09-11 Denso Corporation Linear solenoid for vehicle
JP2013108573A (ja) * 2011-11-22 2013-06-06 Aisin Seiki Co Ltd 電磁弁
CN104776260A (zh) * 2013-10-15 2015-07-15 大陆汽车系统公司 常低的螺线管阀组件
KR20150044008A (ko) * 2013-10-15 2015-04-23 컨티넨탈 오토모티브 시스템즈 인코포레이티드 노멀리 로우 솔레노이드 조립체
KR20150044009A (ko) * 2013-10-15 2015-04-23 컨티넨탈 오토모티브 시스템즈 인코포레이티드 노멀리 하이 솔레노이드 조립체
CN104791540A (zh) * 2013-10-15 2015-07-22 大陆汽车系统公司 常高的螺线管组件
KR101628235B1 (ko) * 2013-10-15 2016-06-21 컨티넨탈 오토모티브 시스템즈 인코포레이티드 노멀리 로우 솔레노이드 조립체
US9377124B2 (en) 2013-10-15 2016-06-28 Continental Automotive Systems, Inc. Normally low solenoid valve assembly
KR101685909B1 (ko) * 2013-10-15 2016-12-13 컨티넨탈 오토모티브 시스템즈 인코포레이티드 노멀리 하이 솔레노이드 조립체
US9945492B2 (en) 2013-10-15 2018-04-17 Continental Automotive Systems, Inc. Normally high solenoid assembly
JP2017089832A (ja) * 2015-11-13 2017-05-25 株式会社テージーケー 電磁弁

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5577322A (en) Process of assembling electromagnetic valve
JP4329250B2 (ja) 電磁式アクチュエータの製造方法
US6268784B1 (en) Magnetic valve
US8427263B2 (en) Proportional magnet for a hydraulic directional control valve and method for the production thereof
US5845672A (en) Solenoid coil positioning assembly
US20050073194A1 (en) Brake fluid control device
JPH06241342A (ja) 電磁弁装置
US6811137B2 (en) Solenoid valve
JP4294501B2 (ja) 電磁弁の製造方法
JP2000154883A (ja) 電磁弁
JP2000220762A (ja) 電磁弁
JP5234037B2 (ja) 電磁弁
JP2000142352A (ja) Absアクチュエータにおける電磁弁の組付け構造
JP4627114B2 (ja) ソレノイドバルブ
JP2002327856A (ja) 電磁弁
JP4627116B2 (ja) ソレノイドバルブ
US6715509B2 (en) Electromagnetic valve and assembling method
KR100541244B1 (ko) 솔레노이드 밸브 구조
JP2007263302A (ja) ソレノイドバルブの取付構造
JP3624557B2 (ja) 電磁弁の端子構造
JP2576420Y2 (ja) 電磁弁
JP6094059B2 (ja) 比例電磁弁
JP4188250B2 (ja) 電磁弁
JP3390787B2 (ja) 電磁駆動ソレノイドバルブ
KR100537794B1 (ko) 솔레노이드 밸브 구조