JP2002317727A - 燃料噴射装置 - Google Patents

燃料噴射装置

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JP2002317727A
JP2002317727A JP2001121465A JP2001121465A JP2002317727A JP 2002317727 A JP2002317727 A JP 2002317727A JP 2001121465 A JP2001121465 A JP 2001121465A JP 2001121465 A JP2001121465 A JP 2001121465A JP 2002317727 A JP2002317727 A JP 2002317727A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ニードル弁の先端部がサック部に入ることに
よって形成されるシール部を介して燃料が噴孔まで漏れ
てしまうおそれを低減する。 【解決手段】 第一の機関運転条件下で燃料が噴射され
る第一噴孔1と、第二の機関運転条件下で燃料が噴射さ
れる第二噴孔4と、第一噴孔1を開閉する第一ニードル
弁2と、第二噴孔4を開閉する第二ニードル弁5を具備
し、第一ニードル弁の先端部21がサック部22に入る
ことによってシール部23が形成され、第一ニードル弁
の先端部21がサック部22に入った状態のまま第一噴
孔1及び第二噴孔4が開閉可能とされ、シール部23を
隔てて第一噴孔1と第二噴孔4とが配置され、第一ニー
ドル弁2が着座する第一シート位置3と第二ニードル弁
5が着座する第二シート位置6とがシール部23とは別
個に設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は燃料噴射装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、第一の機関運転条件下で燃料が噴
射される第一噴孔と、第二の機関運転条件下で燃料が噴
射される第二噴孔と、第一噴孔及び第二噴孔を開閉する
噴孔開閉弁を具備し、噴孔開閉弁の先端部がサック部に
入ることによってシール部が形成され、噴孔開閉弁の先
端部がサック部に入った状態のまま第一噴孔及び第二噴
孔が開閉され得る燃料噴射装置が知られている。この種
の燃料噴射装置の例としては、例えば特開平2000−
73905号公報の図13に記載されたものがある。特
開平2000−73905号公報の図13に記載された
燃料噴射装置では、噴孔開閉弁のリフト量が小さい時に
は、噴孔開閉弁の先端部によって第一噴孔が閉じられ、
その第一噴孔から燃料が噴射されず、噴孔開閉弁のリフ
ト量が大きい時には、噴孔開閉弁の先端部がサック部に
入った状態であるものの、噴孔開閉弁の先端部によって
第一噴孔が閉じられなくなり、その第一噴孔から燃料が
噴射されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特開平20
00−73905号公報の図13に記載された燃料噴射
装置では、噴孔開閉弁の先端部により、噴孔開閉弁のリ
フト量に応じて第一噴孔が開閉されるものの、噴孔開閉
弁の先端部がサック部内を摺動するように構成されてい
るため、噴孔開閉弁の先端部とサック部の壁面との間に
は所定のクリアランスが設けられている。従って、噴孔
開閉弁の先端部によって第一噴孔が閉じられている時で
あっても、シール部(噴孔開閉弁の最先端から第一噴孔
までの部分)の長さが比較的短い場合には、そのシール
部を介して燃料が第一噴孔まで漏れてしまうおそれがあ
る。一方で、特開平2000−73905号公報の図1
3に記載された燃料噴射装置では、そのシール部の長さ
は、噴孔開閉弁のフルリフト量に相当する長さよりも短
い長さになる。従って、特開平2000−73905号
公報の図13に記載された燃料噴射装置においては、燃
料噴射装置の構造上、そのシール部の長さを長くするこ
とが困難である。
【0004】また従来、第一の機関運転条件下で燃料が
噴射される第一噴孔と、第二の機関運転条件下で燃料が
噴射される第二噴孔と、第一噴孔及び第二噴孔を開閉す
る噴孔開閉弁とを具備する燃料噴射装置が知られてい
る。この種の燃料噴射装置の例としては、例えば特開平
2000−73905号公報の図13に記載されたもの
がある。特開平2000−73905号公報の図13に
記載された燃料噴射装置では、第一の機関運転条件下に
おいては、噴孔開閉弁のリフト量が大きくされ、第一噴
孔及び第二噴孔の両方から燃料が噴射される。また、第
二の機関運転条件下においては、噴孔開閉弁のリフト量
が小さくされ、第一噴孔からは燃料が噴射されず、第二
噴孔のみから燃料が噴射される。つまり、特開平200
0−73905号公報の図13に記載された燃料噴射装
置では、噴孔開閉弁がリフトされるときには、常に第二
噴孔から燃料が噴射されるようになっている。
【0005】ところが、機関運転条件に応じて最適な燃
料噴射を実行するためには、第二噴孔から燃料を噴射せ
ず、第一噴孔のみから燃料を噴射することが要求される
場合もあり得る。しかしながら、特開平2000−73
905号公報の図13に記載された燃料噴射装置では、
噴孔開閉弁がリフトされるときには常に第二噴孔から燃
料が噴射されるため、特開平2000−73905号公
報の図13に記載された燃料噴射装置によっては、第二
噴孔から燃料を噴射することなく第一噴孔のみから燃料
を噴射し、機関運転条件に応じた最適な燃料噴射を実行
することができない。
【0006】前記問題点に鑑み、本発明は噴孔開閉弁の
先端部がサック部に入ることによって形成されるシール
部の長さを長くし、そのシール部を介して燃料が噴孔ま
で漏れてしまうおそれを低減することができる燃料噴射
装置を提供することを目的とする。
【0007】更に本発明は第二噴孔から燃料を噴射する
ことなく第一噴孔のみから燃料を噴射し、機関運転条件
に応じた最適な燃料噴射を実行することができる燃料噴
射装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、第一の機関運転条件下で燃料が噴射される第一
噴孔と、第二の機関運転条件下で燃料が噴射される第二
噴孔と、第一噴孔及び第二噴孔を開閉する噴孔開閉弁を
具備し、噴孔開閉弁の先端部がサック部に入ることによ
ってシール部が形成され、噴孔開閉弁の先端部がサック
部に入った状態のまま第一噴孔及び第二噴孔が開閉され
得る燃料噴射装置において、シール部を隔てて第一噴孔
と第二噴孔とを配置し、第一噴孔を開閉する第一噴孔開
閉弁と第二噴孔を開閉する第二噴孔開閉弁とを設け、第
一噴孔開閉弁の閉弁時に第一噴孔開閉弁が着座する第一
シート位置と第二噴孔開閉弁の閉弁時に第二噴孔開閉弁
が着座する第二シート位置とをシール部とは別個に設け
たことを特徴とする燃料噴射装置が提供される。
【0009】請求項1に記載の燃料噴射装置では、第一
噴孔開閉弁又は第二噴孔開閉弁の先端部がサック部に入
ることによって形成されるシール部を隔てて第一噴孔と
第二噴孔とが配置され、第一噴孔開閉弁の閉弁時に第一
噴孔開閉弁が着座する第一シート位置と第二噴孔開閉弁
の閉弁時に第二噴孔開閉弁が着座する第二シート位置と
がシール部とは別個に設けられている。つまり、請求項
1に記載の燃料噴射装置では、第一噴孔開閉弁又は第二
噴孔開閉弁の先端部によって第一噴孔が閉じられるので
はなく、第一噴孔開閉弁が第一シート位置に着座するこ
とによって第一噴孔が閉じられる。また、第一噴孔開閉
弁が第一シート位置に着座するか否かによって第一噴孔
が開閉されるようになっているため、特開平2000−
73905号公報の図13に記載された燃料噴射装置の
ように噴孔開閉弁の先端部によって第一噴孔を開閉でき
るようにするためにシール部の長さを短くする必要もな
い。そのため、例えばシール部の長さを長く設定してお
くことにより、シール部を介して燃料が第一噴孔又は第
二噴孔まで漏れてしまうおそれを低減することができ
る。つまり、第一噴孔開閉弁又は第二噴孔開閉弁の先端
部がサック部に入ることによって形成されるシール部の
長さを長くし、そのシール部を介して燃料が第一噴孔又
は第二噴孔まで漏れてしまうおそれを低減することがで
きる。
【0010】請求項2に記載の発明によれば、第一噴孔
開閉弁の先端部がサック部に入った状態のまま第一噴孔
が開閉され得るように第一噴孔開閉弁及び第一噴孔を形
成し、第一噴孔開閉弁及び第二噴孔開閉弁を閉弁すべき
とき、最初に第一噴孔開閉弁を第一シート位置に着座さ
せ、次いで第二噴孔開閉弁を第二シート位置に着座させ
ることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射装置が提
供される。
【0011】請求項2に記載の燃料噴射装置では、第一
噴孔開閉弁の先端部がサック部に入った状態のまま第一
噴孔が開閉され得るように第一噴孔開閉弁及び第一噴孔
が形成され、第一噴孔開閉弁及び第二噴孔開閉弁を閉弁
すべきときには、最初に第一噴孔開閉弁が第一シート位
置に着座せしめられ、次いで第二噴孔開閉弁が第二シー
ト位置に着座せしめられる。そのため、最初に第二噴孔
開閉弁が第二シート位置に着座せしめられ、次いで第一
噴孔開閉弁が第一シート位置に着座せしめられるのに伴
い、第一噴孔開閉弁が第一シート位置に着座せしめられ
る時にサック部内の燃料が第二噴孔を介して押し出され
てしまうのを回避することができる。
【0012】請求項3に記載の発明によれば、第一の機
関運転条件下で燃料が噴射される第一噴孔と、第二の機
関運転条件下で燃料が噴射される第二噴孔と、第一噴孔
及び第二噴孔を開閉する噴孔開閉弁とを具備する燃料噴
射装置において、第一噴孔を開閉するための第一噴孔開
閉弁と、第二噴孔を開閉するために第一噴孔開閉弁の内
側に配置された第二噴孔開閉弁とが設けられ、第一の機
関運転条件下では、第二噴孔から燃料が噴射されること
なく第一噴孔から燃料が噴射され、第二の機関運転条件
下では、第一噴孔から燃料が噴射されることなく第二噴
孔から燃料が噴射されることを特徴とする燃料噴射装置
が提供される。
【0013】請求項3に記載の燃料噴射装置では、機関
運転条件に応じて最適な燃料噴射を実行するためには第
二噴孔から燃料を噴射せず第一噴孔のみから燃料を噴射
することが要求される場合もあり得る点に鑑み、第一噴
孔を開閉するための第一噴孔開閉弁と、第二噴孔を開閉
するために第一噴孔開閉弁の内側に配置された第二噴孔
開閉弁とが設けられ、第一の機関運転条件下では第二噴
孔から燃料が噴射されることなく第一噴孔から燃料が噴
射され、第二の機関運転条件下では第一噴孔から燃料が
噴射されることなく第二噴孔から燃料が噴射される。そ
のため、第二噴孔から燃料を噴射することなく第一噴孔
のみから燃料を噴射できるようにすることにより、機関
運転条件に応じた最適な燃料噴射を実行することができ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を用いて本発明の
実施形態について説明する。
【0015】図1は本発明の燃料噴射装置の第一の実施
形態の部分断面側面図である。図1に示す燃料が噴射さ
れない第一モードにおいては、噴孔開閉弁としての第一
ニードル弁及び第二ニードル弁のリフト量がゼロになっ
ている。図1において、1は第一の機関運転条件下で燃
料が噴射される第一噴孔、2は第一噴孔1を開閉するた
めの第一ニードル弁、3は第一ニードル弁2の閉弁時に
第一ニードル弁2が着座する第一シート位置である。4
は第二の機関運転条件下で燃料が噴射される第二噴孔、
5は第二噴孔4を開閉するために第一ニードル弁2の内
側に配置された第二ニードル弁、6は第二ニードル弁5
の閉弁時に第二ニードル弁5が着座する第二シート位置
である。第一の実施形態では、第一ニードル弁2及び第
二ニードル弁5は上側にリフトするように配置されてい
る。
【0016】7は第一噴孔1に燃料を供給するための第
一燃料供給通路である。第一燃料供給通路7内の燃料に
より、第一ニードル弁2は開弁側(図1の上側)に付勢
される。8は第一ニードル弁2を閉弁側(図1の下側)
に付勢するための第一制御室、9は第一ニードル弁2を
閉弁側(図1の下側)に付勢するためのスプリング、1
0は第一制御室8内に流入する燃料量を設定するための
第一インレットオリフィス、11は第一制御室8から流
出する燃料量を設定するための第一アウトレットオリフ
ィスである。12は第二噴孔4に燃料を供給するための
第二燃料供給通路である。第二燃料供給通路12内の燃
料により、第二ニードル弁5は開弁側(図1の上側)に
付勢される。13は第二ニードル弁5を閉弁側(図1の
下側)に付勢するための第二制御室、14は第二ニード
ル弁5を閉弁側(図1の下側)に付勢するためのスプリ
ング、15は第二制御室13内に流入する燃料量を設定
するための第二インレットオリフィス、16は第二制御
室13から流出する燃料量を設定するための第二アウト
レットオリフィスである。
【0017】17は第一制御室8内の圧力及び第二制御
室13内の圧力を制御するための圧力制御弁である。第
一の実施形態では、圧力制御弁17は下側にリフトする
ように配置されている。18は圧力制御弁17を収容す
る制御弁室、19は制御弁室17内に流入する燃料量を
設定するための第三インレットオリフィスである。第三
インレットオリフィス19は第一ニードル弁2及び第二
ニードル弁5の閉弁速度を確保するために設けられてい
るが、他の実施形態では、この第三インレットオリフィ
ス19を排除することも可能である。20は圧力制御弁
17を駆動するためのピエゾ式アクチュエータである。
第一の実施形態では、圧力制御弁17を駆動するために
ピエゾ式アクチュエータが用いられているが、他の実施
形態では、圧力制御弁17を駆動するために他の任意の
アクチュエータを使用可能である。
【0018】21は第一ニードル弁2の先端部、22は
サック部である。第一の実施形態では、第一ニードル弁
2がリフトしても、第一ニードル弁2の先端部21がサ
ック部22に入ったままになるように、第一ニードル弁
2の先端部21及びサック部22は形成されている。つ
まり、第一ニードル弁2及び第二ニードル弁5は、第一
ニードル弁2の先端部21がサック部22に入った状態
のまま第一噴孔1及び第二噴孔4を開閉することができ
る。23は第一ニードル弁2の先端部21とサック部2
2の内壁面とにより形成されるシール部である。つま
り、このシール部23は、第一ニードル弁2の先端部2
1がサック部22に入ることにより形成される。図1に
示すように、第一噴孔1と第二噴孔4とはシール部23
を隔てて配置されている。また、シール部23とは別個
に第一シート位置3と第二シート位置6とが設けられて
いる。
【0019】図1に示す第一噴孔1及び第二噴孔4から
燃料が噴射されない第一モードにおいては、圧力制御弁
17のリフト量がゼロとされ、そのため、制御弁室18
内の燃料がリターン通路に流出できなくなり、制御弁室
18、第一制御室8及び第二制御室13内の圧力が上昇
する。その結果、第一ニードル弁2及び第二ニードル弁
5が閉弁側(図1の下側)に付勢され、第一ニードル弁
2及び第二ニードル弁5のリフト量はゼロになってい
る。
【0020】図2は第一噴孔から燃料が噴射され第二噴
孔から燃料が噴射されない第二モードを示した図1と同
様の図である。図2に示すように、第一噴孔1から燃料
が噴射され第二噴孔4から燃料が噴射されない第二モー
ドにおいては、圧力制御弁17がフルリフト位置に配置
される。そのため、図1に示した場合と同様に、第二制
御室13内の燃料は第二アウトレットオリフィス16及
び制御弁室18を介してリターン通路に流出することが
できず、第二制御室13内の圧力が高い状態のまま維持
される。その結果、第二ニードル弁5のリフト量がゼロ
のまま維持され、第二噴孔4から燃料は噴射されない。
一方、第一制御室8内の燃料は第一アウトレットオリフ
ィス11及び制御弁室18を介してリターン通路に流出
できるようになり、第一制御室8内の圧力が減少する。
その結果、第一ニードル弁2はリフトせしめられ、第一
噴孔1から燃料が噴射される。図2に示した第二モード
は、例えば燃費を向上させるための実用モード域におい
て使用され、微粒化のよい噴霧が提供される。
【0021】図3は第一噴孔及び第二噴孔の両方から燃
料が噴射される第三モードを示した図1と同様の図であ
る。図3に示すように、第一噴孔1及び第二噴孔4の両
方から燃料が噴射される第三モードにおいては、圧力制
御弁17が中間リフト位置に配置される。そのため、図
2に示した場合と同様に、第一制御室8内の燃料が第一
アウトレットオリフィス11及び制御弁室18を介して
リターン通路に流出できるようになり、第一制御室8内
の圧力が減少する。その結果、図2に示した場合と同様
に、第一ニードル弁2がリフトせしめられ、第一噴孔1
から燃料が噴射される。更に、第二制御室13内の燃料
も第二アウトレットオリフィス16及び制御弁室18を
介してリターン通路に流出できるようになり、第二制御
室13内の圧力が減少する。その結果、第二ニードル弁
5がリフトせしめられ、第二噴孔4から燃料が噴射され
る。図3に示した第三モードは、例えば高出力が要求さ
れる出力域において使用され、高噴射率の噴射が行われ
る。
【0022】図示しないが、図3に示した第三モードか
ら図1に示した第一モードに切換えられるとき、つま
り、第一ニードル弁2及び第二ニードル弁5が開弁され
た状態から第一ニードル弁2及び第二ニードル弁5が閉
弁された状態に切換えられるとき、最初に第一ニードル
弁2が第一シート位置3に着座せしめられ、次いで第二
ニードル弁5が第二シート位置6に着座せしめられるよ
うに、第一インレットオリフィス10、第一アウトレッ
トオリフィス11、第二インレットオリフィス15及び
第二アウトレットオリフィス16は設定されている。
【0023】第一の実施形態によれば、図1〜図3に示
したように、第一ニードル弁2の先端部21がサック部
22に入ることによって形成されるシール部23を隔て
て第一噴孔1と第二噴孔4とが配置され、第一ニードル
弁2の閉弁時に第一ニードル弁2が着座する第一シート
位置3と第二ニードル弁5の閉弁時に第二ニードル弁5
が着座する第二シート位置6とがシール部23とは別個
に設けられている。つまり、第一ニードル弁2の先端部
21によって第一噴孔1が閉じられるのではなく、第一
ニードル弁2が第一シート位置3に着座することによっ
て第一噴孔1が閉じられる。また、第一ニードル弁2が
第一シート位置3に着座するか否かによって第一噴孔1
が開閉されるようになっているため、特開平2000−
73905号公報の図13に記載された燃料噴射装置の
ようにニードル弁の先端部によって第一噴孔を開閉でき
るようにするためにシール部の長さを短くする必要もな
い。そのため、例えばシール部23の長さを長く設定し
ておくことにより、シール部23を介して燃料が第一噴
孔1又は第二噴孔4まで漏れてしまうおそれを低減する
ことができる。つまり、第一ニードル弁2の先端部21
がサック部22に入ることによって形成されるシール部
23の長さを長くし、そのシール部23を介して燃料が
第一噴孔1又は第二噴孔4まで漏れてしまうおそれを低
減することができる。
【0024】更に第一の実施形態によれば、図1〜図3
に示したように、第一ニードル弁2の先端部21がサッ
ク部22に入った状態のまま第一噴孔1が開閉され得る
ように第一ニードル弁2及び第一噴孔1が形成され、第
一ニードル弁2及び第二ニードル弁5を閉弁すべきとき
(図1)には、最初に第一ニードル弁2が第一シート位
置3に着座せしめられ、次いで第二ニードル弁5が第二
シート位置6に着座せしめられる。そのため、最初に第
二ニードル弁5が第二シート位置6に着座せしめられ、
次いで第一ニードル弁2が第一シート位置3に着座せし
められるのに伴い、第一ニードル弁2が第一シート位置
3に着座せしめられる時にサック部22内の燃料が第一
ニードル弁2の先端部21によって第二噴孔4を介して
押し出されてしまうのを回避することができる。
【0025】以下、本発明の燃料噴射装置の第二の実施
形態について説明する。図4は本発明の燃料噴射装置の
第二の実施形態の図1と同様の部分断面側面図である。
図4に示す燃料が噴射されない第一モードにおいては、
噴孔開閉弁としての第一ニードル弁及び第二ニードル弁
のリフト量がゼロになっている。図4において、図1〜
図3に示した参照番号と同一の参照番号は図1〜図3に
示した部品又は部分と同一の部品又は部分を示してい
る。211は第一制御室8から流出する燃料量を設定す
るための第一アウトレットオリフィスである。216は
第二制御室13から流出する燃料量を設定するための第
二アウトレットオリフィスである。
【0026】図4に示す第一噴孔1及び第二噴孔4から
燃料が噴射されない第一モードにおいては、圧力制御弁
17のリフト量がゼロとされ、そのため、制御弁室18
内の燃料がリターン通路に流出できなくなり、制御弁室
18、第一制御室8及び第二制御室13内の圧力が上昇
する。その結果、第一ニードル弁2及び第二ニードル弁
5が閉弁側(図4の下側)に付勢され、第一ニードル弁
2及び第二ニードル弁5のリフト量はゼロになってい
る。
【0027】図5は第一噴孔から燃料が噴射されず第二
噴孔から燃料が噴射される第二モードを示した図4と同
様の図である。図5に示すように、第一噴孔1から燃料
が噴射されず第二噴孔4から燃料が噴射される第二モー
ドにおいては、圧力制御弁17がフルリフト位置に配置
される。圧力制御弁17がフルリフト位置に配置される
と、第一制御室8内の燃料は第一アウトレットオリフィ
ス211及び制御弁室18を介してリターン通路に流出
することができず、第一制御室8内の圧力が高い状態の
まま維持される。その結果、第一ニードル弁2のリフト
量がゼロのまま維持され、第一噴孔1から燃料は噴射さ
れない。一方、第二制御室13内の燃料は第二アウトレ
ットオリフィス216及び制御弁室18を介してリター
ン通路に流出できるようになり、第二制御室13内の圧
力が減少する。その結果、第二ニードル弁5はリフトせ
しめられ、第二噴孔4から燃料が噴射される。図5に示
した第二モードは、例えば燃費を向上させるための実用
モード域において使用され、微粒化のよい噴霧が提供さ
れる。
【0028】図6は第一噴孔及び第二噴孔の両方から燃
料が噴射される第三モードを示した図4と同様の図であ
る。図6に示すように、第一噴孔1及び第二噴孔4の両
方から燃料が噴射される第三モードにおいては、圧力制
御弁17が中間リフト位置に配置される。圧力制御弁1
7が中間リフト位置に配置されると、第二制御室13内
の燃料が第二アウトレットオリフィス216及び制御弁
室18を介してリターン通路に流出できるようになり、
第二制御室13内の圧力が減少する。その結果、第二ニ
ードル弁5がリフトせしめられ、第二噴孔4から燃料が
噴射される。更に、第一制御室8内の燃料も第一アウト
レットオリフィス211及び制御弁室18を介してリタ
ーン通路に流出できるようになり、第一制御室8内の圧
力が減少する。その結果、第一ニードル弁2がリフトせ
しめられ、第一噴孔1から燃料が噴射される。つまり、
第一噴孔1及び第二噴孔4の両方から燃料が噴射され
る。図6に示した第三モードは、例えば高出力が要求さ
れる出力域において使用され、高噴射率の噴射が行われ
る。
【0029】図示しないが、図6に示した第三モードか
ら図4に示した第一モードに切換えられるとき、つま
り、第一ニードル弁2及び第二ニードル弁5が開弁され
た状態から第一ニードル弁2及び第二ニードル弁5が閉
弁された状態に切換えられるとき、最初に第一ニードル
弁2が第一シート位置3に着座せしめられ、次いで第二
ニードル弁5が第二シート位置6に着座せしめられるよ
うに、第一インレットオリフィス10、第一アウトレッ
トオリフィス211、第二インレットオリフィス15及
び第二アウトレットオリフィス216は設定されてい
る。
【0030】第二の実施形態によれば、第一の実施形態
とほど同様の効果を奏することができる。
【0031】以下、本発明の燃料噴射装置の第三の実施
形態について説明する。図7は本発明の燃料噴射装置の
第三の実施形態の図1と同様の部分断面側面図である。
図7に示す燃料が噴射されない第一モードにおいては、
噴孔開閉弁としての第一ニードル弁及び第二ニードル弁
のリフト量がゼロになっている。図7において、図1〜
図6に示した参照番号と同一の参照番号は、図1〜図6
に示した部品又は部分と同一の部品又は部分を示してい
る。302は第一噴孔1を開閉するための第一ニードル
弁、305は第二噴孔4を開閉するために第一ニードル
弁2の内側に配置された第二ニードル弁である。第三の
実施形態では、第一ニードル弁302及び第二ニードル
弁305は上側にリフトするように配置されている。
【0032】第一燃料供給通路7内の燃料により、第一
ニードル弁302は開弁側(図7の上側)に付勢され
る。308は第一ニードル弁302を閉弁側(図7の下
側)に付勢するための第一制御室、309は第一ニード
ル弁302を閉弁側(図7の下側)に付勢するためのス
プリング、310は第一制御室308内に流入する燃料
量を設定するための第一インレットオリフィス、311
は第一制御室308から流出する燃料量を設定するため
の第一アウトレットオリフィスである。第二燃料供給通
路12内の燃料により、第二ニードル弁305は開弁側
(図7の上側)に付勢される。313は第二ニードル弁
305を閉弁側(図7の下側)に付勢するための第二制
御室、314は第二ニードル弁305を閉弁側(図7の
下側)に付勢するためのスプリング、315は第二制御
室313内に流入する燃料量を設定するための第二イン
レットオリフィス、316は第二制御室313から流出
する燃料量を設定するための第二アウトレットオリフィ
スである。
【0033】図7に示す第一噴孔1及び第二噴孔4から
燃料が噴射されない第一モードにおいては、圧力制御弁
17のリフト量がゼロとされ、そのため、制御弁室18
内の燃料がリターン通路に流出できなくなり、制御弁室
18、第一制御室308及び第二制御室313内の圧力
が上昇する。その結果、第一ニードル弁302及び第二
ニードル弁305が閉弁側(図7の下側)に付勢され、
第一ニードル弁302及び第二ニードル弁305のリフ
ト量はゼロになっている。
【0034】図8は第一噴孔から燃料が噴射され第二噴
孔から燃料が噴射されない第二モードを示した図7と同
様の図である。図8に示すように、第一噴孔1から燃料
が噴射され第二噴孔4から燃料が噴射されない第二モー
ドにおいては、圧力制御弁17が中間リフト位置に配置
される。そのため、第一制御室308内の燃料は第一ア
ウトレットオリフィス311及び制御弁室18を介して
リターン通路に流出できるようになり、第一制御室30
8内の圧力が減少する。その結果、第一ニードル弁30
2はリフトせしめられ、第一噴孔1から燃料が噴射され
る。一方、第二制御室313内の燃料も第二アウトレッ
トオリフィス316及び制御弁室18を介してリターン
通路に流出できるように圧力制御弁17が中間リフト位
置に配置されているものの、第一制御室308内の燃料
よりも第二制御室313内の燃料の方が流出しづらいよ
うに第二アウトレットオリフィス316が形成されてい
る。そのため、第一ニードル弁302がリフトせしめら
れた時点において、第二ニードル弁305はリフトする
ことができないようになっている。その結果、第二モー
ドにおいては、第一噴孔1のみから燃料が噴射され、第
二噴孔4からは燃料が噴射されない。図8に示した第二
モードは、例えば高出力が要求される出力域において使
用され、高噴射率の噴射が行われる。そのために、第一
噴孔1の直径は比較的大きくされている。
【0035】図9は第一噴孔から燃料が噴射されず第二
噴孔から燃料が噴射される第三モードを示した図7と同
様の図である。図9に示すように、第一噴孔1から燃料
が噴射されず第二噴孔4から燃料が噴射される第三モー
ドにおいては、圧力制御弁17がフルリフト位置に配置
される。そのため、図7に示した場合と同様に、第一制
御室308内の燃料が第一アウトレットオリフィス31
1及び制御弁室18を介してリターン通路に流出するこ
とができず、第一制御室308内の圧力が高い状態のま
ま維持される。その結果、第一ニードル弁302のリフ
ト量がゼロのまま維持され、第一噴孔1から燃料は噴射
されない。一方、第二制御室313内の燃料は第二アウ
トレットオリフィス316及び制御弁室18を介してリ
ターン通路に流出できるようになり、第二制御室313
内の圧力が減少する。その結果、第二ニードル弁305
はリフトせしめられ、第二噴孔4から燃料が噴射され
る。図9に示した第三モードは、例えばエミッションを
向上させるための実用モード域において使用され、微粒
化のよい噴霧が提供される。そのために、第二噴孔4の
直径は比較的小さくされている。
【0036】第三の実施形態によれば、図7〜図9に示
したように、第一ニードル弁302の先端部21がサッ
ク部22に入ることによって形成されるシール部23を
隔てて第一噴孔1と第二噴孔4とが配置され、第一ニー
ドル弁302の閉弁時に第一ニードル弁302が着座す
る第一シート位置3と第二ニードル弁305の閉弁時に
第二ニードル弁305が着座する第二シート位置6とが
シール部23とは別個に設けられている。つまり、第一
ニードル弁302の先端部21によって第一噴孔1が閉
じられるのではなく、第一ニードル弁302が第一シー
ト位置3に着座することによって第一噴孔1が閉じられ
る。また、第一ニードル弁302が第一シート位置3に
着座するか否かによって第一噴孔1が開閉されるように
なっているため、特開平2000−73905号公報の
図13に記載された燃料噴射装置のようにニードル弁の
先端部によって第一噴孔を開閉できるようにするために
シール部の長さを短くする必要もない。そのため、例え
ばシール部23の長さを長く設定しておくことにより、
シール部23を介して燃料が第一噴孔1又は第二噴孔4
まで漏れてしまうおそれを低減することができる。つま
り、第一ニードル弁302の先端部21がサック部22
に入ることによって形成されるシール部23の長さを長
くし、そのシール部23を介して燃料が第一噴孔1又は
第二噴孔4まで漏れてしまうおそれを低減することがで
きる。
【0037】更に第三の実施形態によれば、機関運転条
件に応じて最適な燃料噴射を実行するためには第二噴孔
4から燃料を噴射せず第一噴孔1のみから燃料を噴射す
ることが要求される場合もあり得る点に鑑み、第一噴孔
1を開閉するための第一ニードル弁302と、第二噴孔
4を開閉するために第一ニードル弁302の内側に配置
された第二ニードル弁305とが設けられ、第一の機関
運転条件下では図8に示したように第二噴孔4から燃料
が噴射されることなく第一噴孔1から燃料が噴射され、
第二の機関運転条件下では図9に示したように第一噴孔
1から燃料が噴射されることなく第二噴孔4から燃料が
噴射される。そのため、第二噴孔4から燃料を噴射する
ことなく第一噴孔1のみから燃料を噴射できるようにす
ることにより、機関運転条件に応じた最適な燃料噴射を
実行することができる。
【0038】以下、本発明の燃料噴射装置の第四の実施
形態について説明する。図10は本発明の燃料噴射装置
の第四の実施形態の図1と同様の部分断面側面図であ
る。図10に示す燃料が噴射されない第一モードにおい
ては、噴孔開閉弁としての第一ニードル弁及び第二ニー
ドル弁のリフト量がゼロになっている。図10におい
て、図1〜図9に示した参照番号と同一の参照番号は、
図1〜図9に示した部品又は部分と同一の部品又は部分
を示している。402は第一噴孔1を開閉するための第
一ニードル弁、404は第二の機関運転条件下で燃料が
噴射される第二噴孔、421は第一ニードル弁302の
先端部である。図11は第一ニードル弁の先端部の断面
図である。図11に示すように、第一ニードル弁302
の先端部421には、スワールを形成するための穴44
0が設けられている。
【0039】図10に示す第一噴孔1及び第二噴孔40
4から燃料が噴射されない第一モードにおいては、圧力
制御弁17のリフト量がゼロとされ、そのため、制御弁
室18内の燃料がリターン通路に流出できなくなり、制
御弁室18、第一制御室308及び第二制御室313内
の圧力が上昇する。その結果、第一ニードル弁402及
び第二ニードル弁305が閉弁側(図10の下側)に付
勢され、第一ニードル弁402及び第二ニードル弁30
5のリフト量はゼロになっている。
【0040】図12は第一噴孔から燃料が噴射され第二
噴孔から燃料が噴射されない第二モードを示した図10
と同様の図である。図12に示すように、第一噴孔1か
ら燃料が噴射され第二噴孔404から燃料が噴射されな
い第二モードにおいては、圧力制御弁17が中間リフト
位置に配置される。そのため、第一制御室308内の燃
料は第一アウトレットオリフィス311及び制御弁室1
8を介してリターン通路に流出できるようになり、第一
制御室308内の圧力が減少する。その結果、第一ニー
ドル弁302はリフトせしめられ、第一噴孔1から燃料
が噴射される。一方、第二制御室313内の燃料も第二
アウトレットオリフィス316及び制御弁室18を介し
てリターン通路に流出できるように圧力制御弁17が中
間リフト位置に配置されているものの、第一制御室30
8内の燃料よりも第二制御室313内の燃料の方が流出
しづらいように第二アウトレットオリフィス316が形
成されている。そのため、第一ニードル弁402がリフ
トせしめられた時点において、第二ニードル弁305は
リフトすることができないようになっている。その結
果、第二モードにおいては、第一噴孔1のみから燃料が
噴射され、第二噴孔404からは燃料が噴射されない。
図12に示した第二モードは、例えば高出力が要求され
る出力域において使用される。この第二モードでは、高
噴射率の噴射が行われ、貫徹力の高い噴霧が形成され
る。そのために、第一噴孔1の直径は比較的大きくされ
ている。
【0041】図13は第一噴孔から燃料が噴射されず第
二噴孔から燃料が噴射される第三モードを示した図10
と同様の図である。図13に示すように、第一噴孔1か
ら燃料が噴射されず第二噴孔404から燃料が噴射され
る第三モードにおいては、圧力制御弁17がフルリフト
位置に配置される。そのため、図10に示した場合と同
様に、第一制御室308内の燃料が第一アウトレットオ
リフィス311及び制御弁室18を介してリターン通路
に流出することができず、第一制御室308内の圧力が
高い状態のまま維持される。その結果、第一ニードル弁
302のリフト量がゼロのまま維持され、第一噴孔1か
ら燃料は噴射されない。一方、第二制御室313内の燃
料は第二アウトレットオリフィス316及び制御弁室1
8を介してリターン通路に流出できるようになり、第二
制御室313内の圧力が減少する。その結果、第二ニー
ドル弁305はリフトせしめられ、第二噴孔404から
燃料が噴射される。図13に示した第三モードは、例え
ば予混合圧縮着火燃焼を実現し、エミッションを向上さ
せるためのモード域において使用され、貫徹力が低く拡
散度合いが高い噴霧が提供される。そのために、第二噴
孔4の直径は比較的小さくされている。図13に示すよ
うに、第四の実施形態では、貫徹力が低く拡散度合いが
高い噴霧を、インジェクタの下側であってピストン(図
示せず)の上部空間内に形成可能である。
【0042】第四の実施形態によれば、図10〜図13
に示したように、第一ニードル弁402の先端部421
がサック部22に入ることによって形成されるシール部
23を隔てて第一噴孔1と第二噴孔404とが配置さ
れ、第一ニードル弁402の閉弁時に第一ニードル弁4
02が着座する第一シート位置3と第二ニードル弁30
5の閉弁時に第二ニードル弁305が着座する第二シー
ト位置6とがシール部23とは別個に設けられている。
つまり、第一ニードル弁402の先端部421によって
第一噴孔1が閉じられるのではなく、第一ニードル弁4
02が第一シート位置3に着座することによって第一噴
孔1が閉じられる。また、第一ニードル弁402が第一
シート位置3に着座するか否かによって第一噴孔1が開
閉されるようになっているため、特開平2000−73
905号公報の図13に記載された燃料噴射装置のよう
にニードル弁の先端部によって第一噴孔を開閉できるよ
うにするためにシール部の長さを短くする必要もない。
そのため、例えばシール部23の長さを長く設定してお
くことにより、シール部23を介して燃料が第一噴孔1
又は第二噴孔4まで漏れてしまうおそれを低減すること
ができる。つまり、第一ニードル弁402の先端部42
1がサック部22に入ることによって形成されるシール
部23の長さを長くし、そのシール部23を介して燃料
が第一噴孔1又は第二噴孔4まで漏れてしまうおそれを
低減することができる。
【0043】更に第四の実施形態によれば、機関運転条
件に応じて最適な燃料噴射を実行するためには第二噴孔
404から燃料を噴射せず第一噴孔1のみから燃料を噴
射することが要求される場合もあり得る点に鑑み、第一
噴孔1を開閉するための第一ニードル弁402と、第二
噴孔404を開閉するために第一ニードル弁402の内
側に配置された第二ニードル弁305とが設けられ、第
一の機関運転条件下では図12に示したように第二噴孔
404から燃料が噴射されることなく第一噴孔1から燃
料が噴射され、第二の機関運転条件下では図13に示し
たように第一噴孔1から燃料が噴射されることなく第二
噴孔404から燃料が噴射される。そのため、第二噴孔
404から燃料を噴射することなく第一噴孔1のみから
燃料を噴射したり、第一噴孔1から燃料を噴射すること
なく第二噴孔404のみから燃料を噴射したりすること
により、機関運転条件に応じた最適な燃料噴射を実行す
ることができる。
【0044】以下、本発明の燃料噴射装置の第五の実施
形態について説明する。第五の実施形態は、上述した第
一の実施形態又は第二の実施形態を改良したものであ
る。図14は本発明の燃料噴射装置の第五の実施形態の
一部を示した部分断面側面図である。図14に示す燃料
が噴射されない第一モードにおいては、噴孔開閉弁とし
ての第一ニードル弁及び第二ニードル弁のリフト量がゼ
ロになっている。図14において、第二噴孔は省略され
ており、また、図1〜図6に示した参照番号と同一の参
照番号は図1〜図6に示した部品又は部分と同一の部品
又は部分を示している。502は第一噴孔1を開閉する
ための第一ニードル弁、550は第二シート位置6を通
って第一噴孔1内に流入する燃料量を設定するためのオ
リフィスである。図14に示すように、第五の実施形態
では、第一及び第二の実施形態に設けられていたシール
部23が設けられていない。
【0045】図14に示す第一噴孔1及び第二噴孔から
燃料が噴射されない第一モードにおいては、圧力制御弁
17のリフト量がゼロとされ、そのため、制御弁室18
内の燃料がリターン通路に流出できなくなり、制御弁室
18、第一制御室8及び第二制御室13内の圧力が上昇
する。その結果、第一ニードル弁502及び第二ニード
ル弁5が閉弁側(図14の下側)に付勢され、第一ニー
ドル弁502及び第二ニードル弁5のリフト量はゼロに
なっている。
【0046】図15は第一噴孔から燃料が低噴射圧で噴
射される第二モードを示した図14と同様の図である。
図15に示すように、第一噴孔1から燃料が低噴射圧で
噴射される第二モードにおいては、圧力制御弁17がフ
ルリフト位置に配置される。圧力制御弁17がフルリフ
ト位置に配置されると、第一制御室8内の燃料は第一ア
ウトレットオリフィス211及び制御弁室18を介して
リターン通路に流出することができず、第一制御室8内
の圧力が高い状態のまま維持される。その結果、第一ニ
ードル弁502のリフト量がゼロのまま維持され、第一
シート位置3を介して第一噴孔1に燃料は供給されな
い。一方、第二制御室13内の燃料は第二アウトレット
オリフィス216及び制御弁室18を介してリターン通
路に流出できるようになり、第二制御室13内の圧力が
減少する。その結果、第二ニードル弁5はリフトせしめ
られ、第二シート位置6及びオリフィス550を介して
第一噴孔1に燃料が供給され、第一噴孔1から燃料が低
噴射圧で噴射される。図15に示した第二モードは、例
えばパイロット噴射を噴射すべきときに使用され、貫徹
力が低く、噴射率が低いパイロット噴霧が提供される。
【0047】図16は第一噴孔から燃料が高噴射圧で噴
射される第三モードを示した図14と同様の図である。
図16に示すように、第一噴孔1から燃料が高噴射圧で
噴射される第三モードにおいては、圧力制御弁17が中
間リフト位置に配置される。圧力制御弁17が中間リフ
ト位置に配置されると、第二制御室13内の燃料が第二
アウトレットオリフィス216及び制御弁室18を介し
てリターン通路に流出できるようになり、第二制御室1
3内の圧力が減少する。その結果、第二ニードル弁5が
リフトせしめられ、第二シート位置6及びオリフィス5
50を介して第一噴孔1に燃料が供給される。更に、第
一制御室8内の燃料も第一アウトレットオリフィス21
1及び制御弁室18を介してリターン通路に流出できる
ようになり、第一制御室8内の圧力が減少する。その結
果、第一ニードル弁502がリフトせしめられ、第一シ
ート位置3を介して第一噴孔1に燃料が供給される。つ
まり、第一シート位置3及び第二シート位置6の両方を
介して第一噴孔1に燃料が供給され、第一噴孔1から燃
料が高噴射圧で噴射される。図16に示した第三モード
は、例えばメイン噴射を噴射すべきときに使用され、貫
徹力が高く、噴射率が高いメイン噴霧が提供される。
【0048】第五の実施形態の変形例では、第一ニード
ル弁502の作動タイミングと第二ニードル弁5の作動
タイミングとをずらし、初期噴射率が低い所謂ブーツ噴
射を実行し、騒音を低減し、エミッションを向上させる
ことも可能である。
【0049】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、例えば
シール部の長さを長く設定しておくことにより、シール
部を介して燃料が第一噴孔又は第二噴孔まで漏れてしま
うおそれを低減することができる。つまり、第一噴孔開
閉弁又は第二噴孔開閉弁の先端部がサック部に入ること
によって形成されるシール部の長さを長くし、そのシー
ル部を介して燃料が第一噴孔又は第二噴孔まで漏れてし
まうおそれを低減することができる。
【0050】請求項2に記載の発明によれば、最初に第
二噴孔開閉弁が第二シート位置に着座せしめられ、次い
で第一噴孔開閉弁が第一シート位置に着座せしめられる
のに伴い、第一噴孔開閉弁が第一シート位置に着座せし
められる時にサック部内の燃料が第二噴孔を介して押し
出されてしまうのを回避することができる。
【0051】請求項3に記載の発明によれば、第二噴孔
から燃料を噴射することなく第一噴孔のみから燃料を噴
射できるようにすることにより、機関運転条件に応じた
最適な燃料噴射を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料噴射装置の第一の実施形態の部分
断面側面図である。
【図2】第一噴孔から燃料が噴射され第二噴孔から燃料
が噴射されない第二モードを示した図1と同様の図であ
る。
【図3】第一噴孔及び第二噴孔の両方から燃料が噴射さ
れる第三モードを示した図1と同様の図である。
【図4】本発明の燃料噴射装置の第二の実施形態の図1
と同様の部分断面側面図である。
【図5】第一噴孔から燃料が噴射されず第二噴孔から燃
料が噴射される第二モードを示した図4と同様の図であ
る。
【図6】第一噴孔及び第二噴孔の両方から燃料が噴射さ
れる第三モードを示した図4と同様の図である。
【図7】本発明の燃料噴射装置の第三の実施形態の図1
と同様の部分断面側面図である。
【図8】第一噴孔から燃料が噴射され第二噴孔から燃料
が噴射されない第二モードを示した図7と同様の図であ
る。
【図9】第一噴孔から燃料が噴射されず第二噴孔から燃
料が噴射される第三モードを示した図7と同様の図であ
る。
【図10】本発明の燃料噴射装置の第四の実施形態の図
1と同様の部分断面側面図である。
【図11】第一ニードル弁の先端部の断面図である。
【図12】第一噴孔から燃料が噴射され第二噴孔から燃
料が噴射されない第二モードを示した図10と同様の図
である。
【図13】第一噴孔から燃料が噴射されず第二噴孔から
燃料が噴射される第三モードを示した図10と同様の図
である。
【図14】本発明の燃料噴射装置の第五の実施形態の一
部を示した部分断面側面図である。
【図15】第一噴孔から燃料が低噴射圧で噴射される第
二モードを示した図14と同様の図である。
【図16】第一噴孔から燃料が高噴射圧で噴射される第
三モードを示した図14と同様の図である。
【符号の説明】
1…第一噴孔 2…第一ニードル弁 3…第一シート位置 4…第二噴孔 5…第二ニードル弁 6…第二シート位置 7…第一燃料供給通路 8…第一制御室 12…第二燃料供給通路 13…第二制御室 17…圧力制御弁 18…制御弁室 20…ピエゾ式アクチュエータ 21…第一ニードル弁の先端部 22…サック部 23…シール部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G066 AA07 AB02 AC09 AD12 BA04 BA06 CC14 CC28 CC34 CC70 DA08 DB16 DB17

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一の機関運転条件下で燃料が噴射され
    る第一噴孔と、第二の機関運転条件下で燃料が噴射され
    る第二噴孔と、第一噴孔及び第二噴孔を開閉する噴孔開
    閉弁を具備し、噴孔開閉弁の先端部がサック部に入るこ
    とによってシール部が形成され、噴孔開閉弁の先端部が
    サック部に入った状態のまま第一噴孔及び第二噴孔が開
    閉され得る燃料噴射装置において、シール部を隔てて第
    一噴孔と第二噴孔とを配置し、第一噴孔を開閉する第一
    噴孔開閉弁と第二噴孔を開閉する第二噴孔開閉弁とを設
    け、第一噴孔開閉弁の閉弁時に第一噴孔開閉弁が着座す
    る第一シート位置と第二噴孔開閉弁の閉弁時に第二噴孔
    開閉弁が着座する第二シート位置とをシール部とは別個
    に設けたことを特徴とする燃料噴射装置。
  2. 【請求項2】 第一噴孔開閉弁の先端部がサック部に入
    った状態のまま第一噴孔が開閉され得るように第一噴孔
    開閉弁及び第一噴孔を形成し、第一噴孔開閉弁及び第二
    噴孔開閉弁を閉弁すべきとき、最初に第一噴孔開閉弁を
    第一シート位置に着座させ、次いで第二噴孔開閉弁を第
    二シート位置に着座させることを特徴とする請求項1に
    記載の燃料噴射装置。
  3. 【請求項3】 第一の機関運転条件下で燃料が噴射され
    る第一噴孔と、第二の機関運転条件下で燃料が噴射され
    る第二噴孔と、第一噴孔及び第二噴孔を開閉する噴孔開
    閉弁とを具備する燃料噴射装置において、第一噴孔を開
    閉するための第一噴孔開閉弁と、第二噴孔を開閉するた
    めに第一噴孔開閉弁の内側に配置された第二噴孔開閉弁
    とが設けられ、第一の機関運転条件下では、第二噴孔か
    ら燃料が噴射されることなく第一噴孔から燃料が噴射さ
    れ、第二の機関運転条件下では、第一噴孔から燃料が噴
    射されることなく第二噴孔から燃料が噴射されることを
    特徴とする燃料噴射装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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