JP2002316545A - プロペラシャフト支持装置 - Google Patents

プロペラシャフト支持装置

Info

Publication number
JP2002316545A
JP2002316545A JP2001126982A JP2001126982A JP2002316545A JP 2002316545 A JP2002316545 A JP 2002316545A JP 2001126982 A JP2001126982 A JP 2001126982A JP 2001126982 A JP2001126982 A JP 2001126982A JP 2002316545 A JP2002316545 A JP 2002316545A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
propeller shaft
binding
center bearing
bracket
metal fitting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001126982A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Ikeda
政弘 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nok Vibracoustic Co Ltd
Original Assignee
Nok Vibracoustic Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nok Vibracoustic Co Ltd filed Critical Nok Vibracoustic Co Ltd
Priority to JP2001126982A priority Critical patent/JP2002316545A/ja
Publication of JP2002316545A publication Critical patent/JP2002316545A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Motor Power Transmission Devices (AREA)
  • Support Of The Bearing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の衝突時等に車体側への支持状態からプ
ロペラシャフトを脱落させることによる安全機構の信頼
性を向上させる。 【解決手段】 ブラケット12が、センターベアリング
サポート本体11の外周を取り囲むように配置されると
共に車体側3に固定された上部分割金具121及び下部
分割金具122,122と、この分割金具121,12
2をセンターベアリングサポート本体11の外環111
の外周に結束させる結束金具123とからなり、この結
束金具123が、プロペラシャフト側からの軸方向荷重
を受けて変位することによって各分割金具121,12
2に対する結束を解除する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のプロペラ
シャフトを、ベアリングを介して車体側に支持するプロ
ペラシャフト支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のプロペラシャフトを、その軸方
向中間部に外挿されるセンターベアリングを介して車体
側に支持するプロペラシャフト支持装置の典型的な従来
技術が、例えば実開平3−112427号公報に開示さ
れている。
【0003】図9は、上記従来の技術によるプロペラシ
ャフト支持装置を、プロペラシャフトの一部と共に示す
下面図で、この図9における左側がフロント側(車両走
行方向)である。すなわちこの支持装置100は、プロ
ペラシャフト200に取り付けられた軸受であるセンタ
ーベアリング(図示省略)の外周側にこのセンターベア
リングを弾性的に支持する環状のセンターベアリングサ
ポート本体101と、このセンターベアリングサポート
本体101の外周に設けられ車体側(例えばフロアパネ
ル)に固定されるブラケット102とからなる。
【0004】この支持装置100においては、万一、車
両が何らかの物体と正面衝突することによって、プロペ
ラシャフト200に走行方向と反対側への大きな荷重F
が作用した場合、プロペラシャフト200の中間部が上
側へ折れ曲がって車体を損傷させたり乗員を死傷させる
のを回避するために、支持装置100が車体から脱落
し、プロペラシャフト200の折れ曲がりが車両下方へ
向けて生じるようになっている。
【0005】具体的には、ブラケット102をボルト1
03で車体側へ取り付けるためにブラケット102に形
成された取付穴102aに、プロペラシャフト200の
軸心と平行な方向へ延びるスリット102bが形成され
ている。したがって、車両の衝突によってプロペラシャ
フト200が軸方向へ大きく変位し、このプロペラシャ
フト200に形成されたストッパ201によって、支持
装置100のブラケット102がF方向に強く押圧され
ると、スリット102bの外側の部分102cが変形し
てスリット102bが外側へ開き、図中に一点鎖線及び
参照符号102’で示されるように、ブラケット102
がボルト103から外れて走行方向と反対側(リア側)
へ移動し、脱落するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術によれ
ば、車両の衝突時にブラケット102がボルト103か
ら外れて脱落するためには、ブラケット102が走行方
向と反対側へ移動可能な十分なスペースが必要である
が、車体側の底面形状によっては、このようなスペース
が確保できない場合がある。すなわち、図10の側面図
に示されるように、例えばブラケット102が取り付け
られる車体側104に、ブラケット102のリア側に隣
接して段差部104aを有するような場合、正面衝突時
等のブラケット102の移動に対する障碍となり、プロ
ペラシャフト200を脱落させることができなくなる。
【0007】本発明は、上記のような問題に鑑みてなさ
れたもので、その技術的課題とするところは、衝突時等
に車体側に支持されたプロペラシャフトを脱落させるこ
とによる安全機構の信頼性を向上させることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の技術的課題を有効
に解決するための手段として、請求項1の発明に係るプ
ロペラシャフト支持装置は、プロペラシャフトに外挿さ
れるセンターベアリングの外周に装着される環状のセン
ターベアリングサポート本体と、このセンターベアリン
グサポート本体を車体側に連結するブラケットとを備
え、前記ブラケットが、前記センターベアリングサポー
ト本体の外周を取り囲むように配置されると共に下部が
分割され端部が前記車体側に固定され前記プロペラシャ
フト側の重量により曲げ変形可能な分割金具と、前記分
割金具を前記センターベアリングサポート本体の外周に
結束させる結束金具とからなり、この結束金具が、前記
プロペラシャフト側からの軸方向荷重によって前記分割
金具に対する結束を解除するものである。
【0009】また、請求項2の発明に係るプロペラシャ
フト支持装置は、請求項1の構成において、結束金具が
円周方向所要間隔で複数用いられる。
【0010】また、請求項3の発明に係るプロペラシャ
フト支持装置は、請求項1の構成において、結束金具が
分割金具に外挿される環状をなすものである。
【0011】また、請求項4の発明に係るプロペラシャ
フト支持装置は、請求項1〜3のいずれかの構成におい
て、結束金具が、センターベアリングサポート本体の外
環よりフロント側へ延びてプロペラシャフト側と軸方向
に対向する突出部と、この突出部と反対側の端部に設け
られて分割金具に軸方向移動自在に圧入された結束部と
を有し、前記突出部の軸方向突出長さL1と、各分割金
具に対する前記結束部の軸方向圧入幅L2を、 L1>L2 としたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】[第一の形態]図1は、本発明に
係るプロペラシャフト支持装置の第一の実施の形態を示
すもので、(A)は軸心と平行な方向から見た図、
(B)は(A)におけるI−I’線を通る鉛直面で切断
した断面図、図2は通常走行時における本形態のプロペ
ラシャフト支持装置1を軸心を通る鉛直面で切断してプ
ロペラシャフト4の一部と共に示す半断面図、図3は車
両の衝突時における本形態のプロペラシャフト支持装置
1を軸心を通る鉛直面で切断してプロペラシャフト4の
一部と共に示す半断面図である。また、図1(B)、図
2及び図3における左側がフロント側(車両の走行方
向)、右側がリア側(車両走行と反対の方向)である。
【0013】すなわち、図1に示されるように、本形態
のプロペラシャフト支持装置1は、センターベアリング
2の外周に装着される環状のセンターベアリングサポー
ト本体11と、このセンターベアリングサポート本体1
1をボルト13によって車体側(例えばフロアパネル)
3に連結するブラケット12とからなる。
【0014】センターベアリングサポート本体11は、
ブラケット12に固定された外環111と、この外環1
11の内周に配置され、図2に示されるように、支持対
象のプロペラシャフト4の外周面に装着されるセンター
ベアリング2を保持する内環112と、これら外環11
1及び内環112の間を弾性的に連結する弾性体113
とからなる。外環111及び内環112は、共に鋼材等
の金属材料で製作されており、弾性体113はゴム等の
エラストマ材料で成形されたものであって、外周端部及
び内周端部が外環111及び内環112に一体的に加硫
接着され、径方向中間部が軸方向へ折り返すように略U
字形に屈曲した断面形状を呈する。
【0015】ブラケット12は、センターベアリングサ
ポート本体11における外環111の外周を取り囲むよ
うに配置された上部分割金具121及び一対の下部分割
金具122,122と、これらの各分割金具121,1
22,122を前記外環111の外周面に結束させる三
個の結束金具123からなる。これら分割金具121,
122,122及び結束金具123は、鋼鈑等で形成さ
れている。
【0016】上部分割金具121は、センターベアリン
グサポート本体11の外環111の上半部外周面に沿っ
て延びる円弧状部分121aと、その両端から略水平に
延びる一対の固定端部121b,121bを有する。ま
た、下部分割金具122,122は、それぞれ前記外環
111の側部外周面の下部に沿って延びる円弧状部分1
22aと、その上端から略水平に延び、上部分割金具1
21の固定端部121bの下面と重合した状態で、この
固定端部121bと共にボルト13により車体側3に固
定される固定端部122bを有する。下部分割金具12
2,122の円弧状部分122aは、プロペラシャフト
4の重量により容易に曲げ変形可能な強度であり、その
下端は、外環111のボトム部分111aの両側で適当
な距離をもって互いに対向している。
【0017】各結束金具123は、フロント側へ延びる
突出部123aと、この突出部123aと反対側すなわ
ちリア側の端部から内周側へ鈎状に屈曲して延びる鈎状
結束部123bとを有する。突出部123aは、センタ
ーベアリングサポート本体11の外環111及びブラケ
ット12における分割金具121,122よりフロント
側へ突出しており、鈎状結束部123bは、外環111
とその外周に配置された上部分割金具121の円弧状部
分121a又は下部分割金具122の円弧状部分122
aとを、重合させるようにクランプしている。また、突
出部123aの軸方向突出長さL1と、外環111に対
する鈎状結束部123bの軸方向圧入幅L2との関係
は、 L1>L2 となっている。
【0018】図2及び図3に示されるプロペラシャフト
4は、センターベアリングサポート本体11の装着位置
よりフロント側に、フランジ41を有し、プロペラシャ
フト支持装置1におけるブラケット12の突出部123
aは、フランジ41と距離L3をもって軸方向に対向し
ている。
【0019】センターベアリング2は、基本的には互い
に同心配置されたアウターレース21及びインナーレー
ス22と、その間に円周方向等間隔で回転自在に保持さ
れた多数の鋼球23とからなる既知の構造を有するボー
ルベアリングであり、鋼球23とアウターレース21及
びインナーレース22との間は、グリース24により潤
滑されている。このセンターベアリング2は、アウター
レース21が、センターベアリングサポート本体11の
内環112に適当な締め代をもって嵌着され、インナー
レース22が、プロペラシャフト4の外周面に嵌合され
る。
【0020】通常の状態では、図2に示されるように、
プロペラシャフト4は、センターベアリング2、当該プ
ロペラシャフト支持装置1におけるセンターベアリング
サポート本体11及びブラケット12を介して、車体側
3に弾性的にかつ回転自在に支持されている。そして、
プロペラシャフト4に振動が発生すると、プロペラシャ
フト4側の内環112とブラケット12側の外環111
との相対偏心運動に伴って弾性体113が屈伸変形し、
車体側3への振動伝達が有効に絶縁される。
【0021】また、この通常状態では、上部分割金具1
21の円弧状部分121a及び一対の下部分割金具12
2,122の円弧状部分122a,122aが、それぞ
れ結束金具123を介して外環111と結合されている
ことによって、ブラケット12の支持強度が確保され、
すなわちプロペラシャフト4に対する所要の支持力を有
する。
【0022】車両の走行中に、万一、この車両が過って
何らかの物体と正面衝突すると、フロント側のパワーユ
ニット(図示省略)からプロペラシャフト4に伝達され
る荷重によって、図3に示されるように、プロペラシャ
フト4がリア側へ変位し、そのフランジ41がブラケッ
ト12における結束金具123の突出部123aに当接
して、これをリア側へ強く押し出す。そして、図1
(B)に示されるように、この結束金具123における
上部分割金具121又は下部分割金具122への鈎状結
束部123bの軸方向圧入幅L2が、突出部123aの
長さL1よりも短いため、プロペラシャフト4のフラン
ジ41がセンターベアリングサポート本体11の外環1
11と当接するまで結束金具123を押し出す過程で、
その鈎状結束部123bが外環111の内周面から外
れ、各分割金具121,122と外環111との結合が
解除される。
【0023】そして、外環111との結合が解除された
状態では、下部分割金具122,122の円弧状部分1
22a,122aの曲げ強度のみでは、プロペラシャフ
ト4の重量に対抗できないため、この円弧状部分122
a,122aが下側へ開くように曲げ変形され、プロペ
ラシャフト4が、センターベアリング2及びセンターベ
アリングサポート本体11と共にブラケット12から脱
落する。したがって、プロペラシャフト4の折れ曲がり
が車体の下方へ向けて生じるため、プロペラシャフト4
の中間部が上側へ折れ曲がって車体を損傷させたり、乗
員を死傷させるのを有効に防止することができる。
【0024】ここで、本形態によれば、ボルト13によ
る車体側3へのブラケット12の結合位置、すなわち上
部分割金具121及び下部分割金具122,122の結
合位置は不変であるため、車体側3に、ブラケット12
のリア側への移動を妨げるような段差部等があっても、
このような段差部等の有無は、結束金具123の結束解
除動作に関係しない。したがって、車両の衝突時に、プ
ロペラシャフト4を確実に脱落させることができる。
【0025】また、本形態においては、各結束金具12
3が、略J字形に屈曲した金属板からなる単純な形状で
あるため、安価に製作することができる。
【0026】[第二の形態]図4は、本発明に係るプロ
ペラシャフト支持装置1の第二の実施の形態を示すもの
で、(A)は軸心と平行な方向から見た図、(B)は
(A)におけるIV−O−IV’線を通る鉛直面で切断
した断面図であり、図5は、図4(B)の矢印V方向か
ら見た平面図である。また、図4(B)及び図5におけ
る左側がフロント側、右側がリア側である。
【0027】本形態のプロペラシャフト支持装置1にお
いて、上述した第一の実施の形態と異なるところは、ブ
ラケット12における結束金具123の形状である。す
なわち、本形態における結束金具123は、図4(A)
に示されるように、上部分割金具121及び下部分割金
具122,122の円弧状部分121a,122a,1
22aを外周から結束するように外挿される環状をなし
ている。詳しくは、結束金具123は鋼材等の金属材料
で製作されたものであって、図4(B)及び図5に示さ
れるように、フロント側へ延びる複数の突出部123c
と、この突出部123cの突出方向と反対側の端部間す
なわちリア側の端部から円周方向に連続して形成され上
部分割金具121及び下部分割金具122,122にお
ける円弧状部分121a,122a,122aの外周に
圧入される環状結束部123dとを有する。
【0028】突出部123cは、例えば結束金具123
のトップ位置123Tと、ボトム位置123Bに形成さ
れており、下部分割金具122の円弧状部分122aの
外周に圧入された部分は環状結束部123dのみからな
る。また、突出部123cは、センターベアリングサポ
ート本体11の外環111及びブラケット12における
分割金具121,122よりもフロント側へ突出してい
る。環状結束部123dは、上部分割金具121及び下
部分割金具122,122における円弧状部分121
a,122a,122aのリア側の端部から軸方向幅L
2でまで圧入されている。そして、センターベアリング
サポート本体11の外環111又はブラケット12の分
割金具121,122からの突出部123cの軸方向突
出長さL1と、分割金具121,122に対する環状結
束部123dの軸方向圧入幅L2との関係は、 L1>L2 となっている。
【0029】その他の部分の構成、すなわちセンターベ
アリング2と、センターベアリングサポート本体11
と、ブラケット12における上部分割金具121及び下
部分割金具122,122は、先に説明した第一の実施
の形態と同様の構成を有する。
【0030】図6は通常走行時における本形態のプロペ
ラシャフト支持装置1を、軸心を通る鉛直面で切断して
プロペラシャフト4の一部と共に示す半断面図、図7は
車両の衝突時における本形態のプロペラシャフト支持装
置1を、軸心を通る鉛直面で切断してプロペラシャフト
4の一部と共に示す断面図で、図1(B)と同様、左側
がフロント側、右側がリア側である。
【0031】図6に示されるように、通常は、ブラケッ
ト12における結束金具123の環状結束部123dに
よって、上部分割金具121の円弧状部分121a及び
一対の下部分割金具122,122の円弧状部分122
a,122aがセンターベアリングサポート本体11の
外環111に抱きついた状態に結束されている。このた
め、プロペラシャフト4に対するブラケット12の所要
の支持力が確保され、プロペラシャフト4は、センター
ベアリング2、当該プロペラシャフト支持装置1におけ
るセンターベアリングサポート本体11及びブラケット
12を介して、車体側3に弾性的にかつ回転自在に支持
され、弾性体113によって、車体側3への振動伝達が
有効に絶縁される。また、この通常状態では、結束金具
123の突出部123cが、プロペラシャフト4のフラ
ンジ41と距離L3をもって軸方向に対向している。
【0032】車両の走行中に、万一、この車両が何らか
の物体と正面衝突した場合は、フロント側のパワーユニ
ット(図示省略)からプロペラシャフト4に伝達される
荷重によって、図7に示されるように、プロペラシャフ
ト4がリア側へ変位し、そのフランジ41がブラケット
12における結束金具123の突出部123cに当接し
て、これをリア側へ押し出す。そして、この結束金具1
23における上部分割金具121又は下部分割金具12
2への環状結束部123dの軸方向圧入幅L2は、突出
部123cの長さL1よりも短いため、プロペラシャフ
ト4のフランジ41がセンターベアリングサポート本体
11の外環111と当接するまで結束金具123を押し
出す過程で、環状結束部123dが上部分割金具121
及び下部分割金具122,122の円弧状部分121
a,122a,122aの外周面からリア側へ外れて、
各分割金具121,122の結束状態が解除される。
【0033】したがって、第一の実施の形態と同様、車
体側3に、ブラケット12のリア側への移動を妨げるよ
うな段差部等が存在するか否かに拘らず、車両の衝突時
に、プロペラシャフト4が、センターベアリング2及び
センターベアリングサポート本体11と共にブラケット
12から確実に脱落し、プロペラシャフト4の折れ曲が
りが車体の下方へ向けて生じるため、プロペラシャフト
4の中間部が上側へ折れ曲がって車体を損傷させたり、
乗員を死傷させるのを有効に防止することができる。
【0034】また、本形態によれば、結束金具123が
環状をなすため、複数の結束金具を各分割金具121,
122に対して個別に圧入装着する場合に比較して、装
着を容易に行うことができる。
【0035】[第三の形態]図8は、本発明に係るプロ
ペラシャフト支持装置1の第三の実施の形態を示すもの
で、(A)は軸心と平行な方向から見た図、(B)は
(A)におけるVIII−VIII’線を通る鉛直面で切断し
た断面図である。また、図8(B)における左側がフロ
ント側、右側がリア側である。
【0036】この図8に示されるように、本形態のプロ
ペラシャフト支持装置1は、ブラケット12における結
束金具123が、上部分割金具121及び下部分割金具
122,122を外周から結束するように外挿される環
状をなしており、フロント側へ延びる突出部123e
と、そのリア側の端部から内周側へ屈曲して延びる鈎状
結束部123fと、この鈎状結束部123fの基部から
円周方向に連続して形成され、上部分割金具121及び
下部分割金具122,122における円弧状部分121
a,122a,122aの外周に圧入される環状結束部
123gとを有する。
【0037】詳しくは、結束金具123は鋼材等の金属
材料で製作されたものであって、その突出部123e
は、センターベアリングサポート本体11の外環111
及びブラケット12における分割金具121,122よ
りフロント側へ突出しており、鈎状結束部123fは、
外環111とその外周に配置された上部分割金具121
の円弧状部分121a又は下部分割金具122の円弧状
部分122aとを、重合させるようにクランプしてい
る。
【0038】突出部123eの軸方向突出長さL1と、
外環111に対する鈎状結束部123fの軸方向圧入幅
L2との関係は、 L1>L2 となっている。また、分割金具121,122の円弧状
部分121a,122aに対する環状結束部123gの
軸方向圧入幅は、鈎状結束部123fの軸方向圧入幅L
2と同じである。
【0039】その他の部分の構成、すなわち、センター
ベアリング2と、センターベアリングサポート本体11
と、ブラケット12における上部分割金具121及び下
部分割金具122,122は、先に説明した第一の実施
の形態及び第二の実施の形態と同様の構成を有する。
【0040】したがって、通常は、ブラケット12にお
ける結束金具123の鈎状結束部123fと環状結束部
123gによって、上部分割金具121の円弧状部分1
21a及び下部分割金具122,122の円弧状部分1
22a,122aがセンターベアリングサポート本体1
1の外環111に抱きついた状態に結束されている。こ
のため、プロペラシャフト4に対するブラケット12の
所要の支持力が確保され、プロペラシャフト4は、セン
ターベアリング2、当該プロペラシャフト支持装置1に
おけるセンターベアリングサポート本体11及びブラケ
ット12を介して、車体側3に弾性的にかつ回転自在に
支持され、弾性体113によって、車体側3への振動伝
達が有効に絶縁される。また、この通常状態では、結束
金具123の突出部123eが、プロペラシャフト4の
フランジ41と距離L3をもって軸方向に対向してい
る。
【0041】このてき、結束金具123は、鈎状結束部
123fによる挟圧力と、環状結束部123gの緊迫力
の双方によって、上部分割金具121及び下部分割金具
122,122を結束しているため、通常状態における
ブラケット12の一層優れた強度を確保することができ
る。
【0042】車両の走行中に、万一、この車両が何らか
の物体と正面衝突することによって、フロント側のパワ
ーユニット(図示省略)からプロペラシャフト4に大荷
重が伝達された時の動作は、第一の実施の形態と同様で
ある。すなわち、プロペラシャフト4のフランジ41
が、ブラケット12における結束金具123の突出部1
23eをリア側へ押し出すと、この結束金具123にお
ける鈎状結束部123f及び環状結束部123gの軸方
向圧入幅L2は、突出部123eの突出長さL1よりも
短いため、フランジ41がセンターベアリングサポート
本体11の外環111と当接するまで結束金具123を
押し出す過程で、鈎状結束部123fが外環111の内
周面から外れ、外環111に対する各分割金具121,
122の結合状態が解除される。
【0043】したがって、第一の実施の形態と同様、車
体側3に、ブラケット12のリア側への移動を妨げるよ
うな段差部等が存在するか否かに拘らず、プロペラシャ
フト4が、センターベアリング2及びセンターベアリン
グサポート本体11と共にブラケット12から確実に脱
落し、プロペラシャフト4の折れ曲がりが車体の下方へ
向けて生じるため、プロペラシャフト4の中間部が上側
へ折れ曲がって車体を損傷させたり、乗員を死傷させる
のを有効に防止することができる。
【0044】また、本形態によれば、第一の実施の形態
における複数の結束金具123を、環状結束部123g
を介して環状に連結した形状であるため、この結束金具
123の圧入装着作業を容易に行うことができる。
【0045】なお、上述した各実施の形態においては、
ブラケット12における分割金具が、上部分割金具12
1及び下部分割金具122,122からなるが、これら
上部分割金具121及び下部分割金具122,122
は、連続した一体のものとし、下端部のみが分割されて
外環111のボトム部分の両側で適当な距離をもって互
いに対向してなる構成とすることもできる。
【0046】
【発明の効果】請求項1の発明に係るプロペラシャフト
支持装置によれば、車体が何らかの物体に衝突すること
によって、車両走行と反対の方向へ大きな力が働き、ブ
ラケットの結束金具が押し出されると、この結束金具が
ブラケットを構成する複数の分割金具に対する結束を解
除するため、これによってブラケットとしての機能を失
墜して、プロペラシャフトが車体から脱落するものであ
る。そして、従来の技術のように車体側に対するブラケ
ットの結合部を押し出すものではなく、結束金具だけの
動作でブラケットの支持力を解除するものであるため、
車体側がブラケットの結合部の移動を妨げる形状になっ
ていても、正面衝突時等にプロペラシャフトを確実に脱
落させて、安全性を高めることができる。
【0047】請求項2の発明に係るプロペラシャフト支
持装置によれば、複数の結束金具によって、各分割金具
をセンターベアリングサポート本体の外周に個別に係止
するものであるため、結束金具が単純な形状となり、安
価に製作することができる。
【0048】請求項3の発明に係るプロペラシャフト支
持装置によれば、結束金具が分割金具に外挿される環状
をなすものであるため、複数の結束金具によって、各分
割金具をセンターベアリングサポート本体の外周に個別
に係止する場合に比較して、装着作業を容易に行うこと
ができる。
【0049】請求項4の発明に係るプロペラシャフト支
持装置によれば、結束金具が請求項2の発明によるもの
と請求項3の発明によるものの特徴を併せ持つものであ
るため、通常の状態でのブラケットの強度を一層向上さ
せることができると共に、複数の結束金具によって、各
分割金具をセンターベアリングサポート本体の外周に個
別に係止する場合に比較して、装着作業を容易に行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプロペラシャフト支持装置の第一
の実施の形態を示すもので、(A)は軸心と平行な方向
から見た図、(B)は(A)におけるI−I’線を通る
鉛直面で切断した断面図である。
【図2】通常走行時における第一の実施の形態のプロペ
ラシャフト支持装置を、軸心を通る鉛直面で切断してプ
ロペラシャフトの一部と共に示す半断面図である。
【図3】車両の衝突時における第一の実施の形態のプロ
ペラシャフト支持装置を、軸心を通る鉛直面で切断して
プロペラシャフトの一部と共に示す半断面図である。
【図4】本発明に係るプロペラシャフト支持装置の第二
の実施の形態を示すもので、(A)は軸心と平行な方向
から見た図、(B)は(A)におけるIV−O−IV’
線を通る鉛直面で切断した断面図である。
【図5】図4(B)の矢印V方向から見た平面図であ
る。
【図6】通常走行時における第二の実施の形態のプロペ
ラシャフト支持装置を、軸心を通る鉛直面で切断してプ
ロペラシャフトの一部と共に示す半断面図である。
【図7】車両の衝突時における第二の実施の形態のプロ
ペラシャフト支持装置を、軸心を通る鉛直面で切断して
プロペラシャフトの一部と共に示す断面図である。
【図8】本発明に係るプロペラシャフト支持装置の第三
の実施の形態を示すもので、(A)は軸心と平行な方向
から見た図、(B)は(A)におけるVIII−VIII’線
を通る鉛直面で切断した断面図である。
【図9】従来の技術によるプロペラシャフト支持装置
を、プロペラシャフトの一部と共に示す下面図である。
【図10】上記従来の技術によるプロペラシャフト支持
装置を、プロペラシャフトの一部と共に示す側面図であ
る。
【符号の説明】
1 プロペラシャフト支持装置 11 センターベアリングサポート本体 111 外環 112 内環 113 弾性体 12 ブラケット 121 上部分割金具 121a,122a 円弧状部分 121b,122b 固定端部 122 下部分割金具 123 結束金具 123a,123c,123e 突出部 123b,123f 鈎状結束部 123d,123g 環状結束部 2 センターベアリング 3 車体側

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロペラシャフト(4)に外挿されるセ
    ンターベアリング(2)の外周に装着される環状のセン
    ターベアリングサポート本体(11)と、このセンター
    ベアリングサポート本体(11)を車体側(3)に連結
    するブラケット(12)とを備え、 前記ブラケット(12)が、前記センターベアリングサ
    ポート本体(11)の外周を取り囲むように配置される
    と共に下部が分割され端部(121b,122b)が前
    記車体側(3)に固定され前記プロペラシャフト(4)
    側の重量により曲げ変形可能な分割金具(121,12
    2)と、前記分割金具(121,122)を前記センタ
    ーベアリングサポート本体(11)の外周に結束させる
    結束金具(123)とからなり、この結束金具(12
    3)が、前記プロペラシャフト(4)側からの軸方向荷
    重によって前記分割金具(121,122)に対する結
    束を解除することを特徴とするプロペラシャフト支持装
    置。
  2. 【請求項2】 結束金具(123)が円周方向所要間隔
    で複数用いられることを特徴とする請求項1に記載のプ
    ロペラシャフト支持装置。
  3. 【請求項3】 結束金具(123)が分割金具(12
    1,122)に外挿される環状をなすことを特徴とする
    請求項1に記載のプロペラシャフト支持装置。
  4. 【請求項4】 結束金具(123)が、センターベアリ
    ングサポート本体(11)の外環(111)よりフロン
    ト側へ延びてプロペラシャフト(4)側と軸方向に対向
    する突出部(123a,123c,123e)と、この
    突出部(123a,123c,123e)と反対側の端
    部に設けられて分割金具(121,122)に軸方向移
    動自在に圧入された結束部(123b,123d,12
    3f,123g)とを有し、 前記突出部(123a,123c,123e)の軸方向
    突出長さL1と、分割金具(121,122)に対する
    前記結束部(123b,123d,123f,123
    g)の軸方向圧入幅L2は、 L1>L2 であることを特徴とする請求項1又は2に記載のプロペ
    ラシャフト支持装置。
JP2001126982A 2001-04-25 2001-04-25 プロペラシャフト支持装置 Withdrawn JP2002316545A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001126982A JP2002316545A (ja) 2001-04-25 2001-04-25 プロペラシャフト支持装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001126982A JP2002316545A (ja) 2001-04-25 2001-04-25 プロペラシャフト支持装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002316545A true JP2002316545A (ja) 2002-10-29

Family

ID=18975934

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001126982A Withdrawn JP2002316545A (ja) 2001-04-25 2001-04-25 プロペラシャフト支持装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002316545A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006290174A (ja) * 2005-04-12 2006-10-26 Hitachi Ltd プロペラシャフトの支持装置
JP2010173590A (ja) * 2009-02-02 2010-08-12 Hitachi Automotive Systems Ltd プロペラシャフトの支持装置
JP2019166979A (ja) * 2018-03-23 2019-10-03 Nok株式会社 センターベアリングサポート

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006290174A (ja) * 2005-04-12 2006-10-26 Hitachi Ltd プロペラシャフトの支持装置
JP4535924B2 (ja) * 2005-04-12 2010-09-01 日立オートモティブシステムズ株式会社 プロペラシャフトの支持装置
JP2010173590A (ja) * 2009-02-02 2010-08-12 Hitachi Automotive Systems Ltd プロペラシャフトの支持装置
JP2019166979A (ja) * 2018-03-23 2019-10-03 Nok株式会社 センターベアリングサポート
JP7026548B2 (ja) 2018-03-23 2022-02-28 Nok株式会社 センターベアリングサポート

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN106151305B (zh) 支架组合体
US9623712B2 (en) Vehicle front structure for vehicle
CN101263316B (zh) 隔离器
JP3747783B2 (ja) 鉄道車両の軸ハリ連結用防振ゴムブッシュ組付体
CN109398057B (zh) 车辆
WO2006050595A1 (en) Seat assembly pivot bushing
JP2002316545A (ja) プロペラシャフト支持装置
US6880665B2 (en) Safety device in the pedal region of a motor car
JP4535924B2 (ja) プロペラシャフトの支持装置
JP3627406B2 (ja) 筒形防振支持体
JP4137167B2 (ja) プロペラシャフトの支持装置
EP2017163A2 (en) Vehicle body front part structure
JP2017120110A (ja) マウント装置
JP3244591B2 (ja) チルト式ステアリング装置
KR101428303B1 (ko) 마운팅 부시
JP2000177402A (ja) 車両用駆動ユニットのマウント構造
JP2002248956A (ja) センターベアリングサポート
JPH11125290A (ja) 筒型防振装置
JPS641567Y2 (ja)
JP4142214B2 (ja) 車両用ステアリング振動抑制装置
JPH02118228A (ja) エンジンのフライホイール装置
WO2020202703A1 (ja) センターベアリング
JP6936109B2 (ja) 軸受構造体のブラケット
JP4158630B2 (ja) ステアリング装置
JP2010078052A (ja) 防振装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080701