JP4142214B2 - 車両用ステアリング振動抑制装置 - Google Patents

車両用ステアリング振動抑制装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ダイナミックダンパによる車両用ステアリング振動抑制装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車のステアリングホイールには、エンジン作動中の振動や、走行時の振動により、ステアリングホイールが共振するのを抑制する振動抑制装置が設置されている。すなわち、ステアリングホイールのボス部に取付けられたベースプレートに柱状の弾性支持体を固定し、この柱状本体の先端部に重量のある質量体を支持することで、いわゆる「ダイナミックダンパ」を構成し、ステアリングホイールの振動を抑制するようにしている。
【0003】
質量体を支持している弾性支持体の両端部は、例えば、特開昭62−43359号公報のように、質量体とベースプレートのそれぞれに対して加硫接着する構造が採用されている。ただし、この構造では、ゴム等の弾性部材のインサート成形を行わなければならず、量産性の面で不利であると共に、ゴムの型食い切り等の成形上の問題もあり、設計上の制約も多い。
【0004】
そこで、特開平2−57476号公報のように、質量体を支持している弾性支持体の両端部に鍔部を形成し、基端部の鍔部はベースプレートとボス部との間に挟み込むようにし、先端部の鍔部は質量体に嵌合したコの字のクランプにより質量体との間で挟み込むようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような挟み込む構造の従来技術にあっても、弾性支持体の基端部のベースプレートに対する固定には問題がないものの、先端部の質量体に対する固定には、クランプを要するため、部品点数および作業工数の増加を招くことになる。
【0006】
この発明は、このような従来の技術に着目してなされたものであり、部品点数および作業工数を増加させず、弾性支持体と質量体との固定が容易な車両用ステアリング振動抑制装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、ステアリングホイールのボス部にベースプレートを取付け、該ベースプレートに対して固定された柱状の弾性支持体の先端部に、質量体を支持する車両用ステアリング振動抑制装置において、前記質量体縁部には切欠部が形成され、弾性支持体の柱状本体の先端部には第1鍔部と第2鍔部が形成され、該第1鍔部と第2鍔部の間の頸部を伸長させた状態で質量体の切欠部に嵌入し、第1鍔部と第2鍔部で切欠部の周辺を挟持してなり、前記第1鍔部の裏面が、中心から外側へ向けて漸次第2鍔部から離反する方向へ傾斜したテーパ状になっていることを特徴とする。
【0008】
請求項1記載の発明によれば、第1鍔部と第2鍔部の間の頸部を、伸長させた状態で質量体の切欠部に嵌入しているため、頸部の弾性復元力に応じた力で、第1鍔部と第2鍔部により切欠部の周辺を強く挟持することができる。従って、従来のようなクランプを用いなくても、弾性支持体の頸部を質量体の切欠部に嵌入するだけで確実に固定することができるため、部品点数及び作業工数の低減を図ることができ、また作業自体も容易である。第1鍔部の裏面が中心から外側へ向けて漸次第2鍔部から離反する方向へ傾斜したテーパ状になっているため、弾性支持体が振動している際も、質量体の切欠部から第1鍔部の裏面に加わる応力は一定で且つ分散された状態で伝達される。従って、弾性支持体と質量体との確実な保持力が維持されると共に、弾性支持体に亀裂が生じたりすることもない。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の車両用ステアリング振動抑制装置であって、第1鍔部のテーパ状の裏面に複数のリング状の段が形成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項2記載の発明によれば、第1鍔部の裏面に複数のリング状の段が形成されているため、弾性支持体が傾いた場合における切欠部と第1鍔部との滑りを防止し、質量体の揺れ幅を抑制する。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の車両用ステアリング振動抑制装置であって、第1鍔部の形状が円形であることを特徴とする。
【0014】
請求項3記載の発明によれば、第1鍔部の形状が円形であるため、弾性支持体自体の振動方向に対する特性をなくし、あらゆる方向の振動を均等に抑制することができる。しかも、第1鍔部に方向性がないため、質量体の切欠部に対し、弾性支持体をどの方向で嵌入しても良くなり、作業性が向上する。
【0015】
請求項4記載の発明は、請求項1〜の何れか1項に記載の車両用ステアリング振動抑制装置であって、柱状本体の断面形状が円形であることを特徴とする。
【0016】
請求項4記載の発明によれば、柱状本体の断面形状が円形であるため、前項の第1鍔部の場合と同様に、弾性支持体自体の振動方向に対する特性をなくし、あらゆる方向の振動を均等に抑制することができ、切欠部に嵌入する作業性も向上する。
【0017】
請求項5記載の発明は、請求項1〜の何れか1項に記載の車両用ステアリング振動抑制装置であって、第2鍔部の表面が中心から外側へ向けて漸次第1鍔部から離反する方向へ傾斜したテーパ状になっていることを特徴とする。
【0018】
請求項記載の発明によれば、第2鍔部の表面が中心から外側へ向けて漸次第1鍔部から離反する方向へ傾斜したテーパ状になっているため、前述の第1鍔部の裏面の場合と同様に、質量体の切欠部から第2鍔部の表面に加わる応力は一定で且つ分散された状態で伝達され、弾性支持体と質量体との確実な保持力も維持される。
【0019】
請求項6記載の発明は、請求項1〜5の何れか1項に記載の車両用ステアリング振動抑制装置であって、第2鍔部の表面が中心から外側へ向けて漸次第1鍔部に接近する方向へ傾斜したテーパ状になっていることを特徴とする。
【0020】
請求項6記載の発明によれば、第2鍔部の表面を前項の場合と逆のテーパ状にしているが、弾性支持体が振動しても、質量体に接触するのは、常に第2鍔部の周縁部なので、この場合も、質量体の切欠部から第2鍔部の表面に加わる応力は略一定となる。
【0021】
請求項7記載の発明は、請求項1〜の何れか1項に記載の車両用ステアリング振動抑制装置であって、第2鍔部の裏面に接する柱状本体の径を、頸部の径と同じか、それよりも大きくしたことを特徴とする。
【0022】
請求項7記載の発明によれば、第2鍔部の裏面に接する柱状本体の径を、頸部の径と同じか、それよりも大きくしたため、質量体が大きく揺れても、弾性支持体が座屈することはなく、振動抑制装置としての強度(耐久性)が向上する。
【0023】
請求項8記載の発明は、請求項1〜の何れか1項に記載の車両用ステアリング振動抑制装置であって、質量体の切欠部が対向する縁部に形成されていることを特徴とする。
【0024】
請求項8記載の発明によれば、質量体の切欠部が対向する縁部に形成されているため、対向する方向においてどちら側から振動入力を受けても、少なくとも、いずれか一方側は係合方向に作用することになり、弾性支持体が切欠部から抜け外れることはない。尚、対向する方向に直交する方向で加わる振動入力に対しては、どちら側の切欠部も抜け方向に作用しない。
【0025】
請求項9記載の発明は、請求項1〜の何れか1項に記載の車両用ステアリング振動抑制装置であって、ベースプレートには切欠部が形成され、弾性支持体の基端部に第3鍔部が形成され、弾性支持体の基端部を切欠部に挿入すると共に、ベースプレートの取付力により、第3鍔部をステアリングホイールのボス部とベースプレートとの間に挟持することを特徴とする。
【0026】
請求項9記載の発明によれば、弾性支持体の基端部に形成した第3鍔部を、ベースプレートの取付力により、ステアリングホイールのボス部とベースプレートとの間で挟持するため、弾性支持体の基端部の固定が確実である。
【0027】
請求項10記載の発明は、請求項記載の車両用ステアリング振動抑制装置であって、弾性支持体の柱状本体に、第3鍔部との間でベースプレートを挟持する第4鍔部を形成したことを特徴とする。
【0028】
請求項10記載の発明によれば、第3鍔部と第4鍔部の間でベースプレートを挟持することができるため、ベースプレートをボス部に対して強く取付ける前の状態において、弾性支持体をベースプレートに対して仮止めすることができる。
【0029】
請求項11記載の発明は、請求項10記載の車両用ステアリング振動抑制装置であって、第3鍔部の裏面に隆起部を形成したことを特徴とする。
【0030】
請求項11記載の発明によれば、第3鍔部の裏面に隆起部を形成した分、ベースプレートの裏面に対する第3鍔部接触圧が増し、仮止め効果が増す。
【0031】
請求項12記載の発明は、請求項10又は請求項11記載の車両用ステアリング振動抑制装置であって、第4鍔部の上下寸法を増して厚くしたことを特徴とする。
【0032】
請求項12記載の発明によれば、第4鍔部の上下寸法を増して厚くしたため、質量体が振動した際に、第4鍔部が質量体の周辺部に当たりやすくなる。従って、第4鍔部が周辺部に当たることにより、質量体の振動幅を抑制し、質量体自体が周辺に干渉するのを防止できる。また、この第4鍔部には、振動して倒れようとする質量体も当たるため、質量体と第4鍔部との干渉により、弾性支持体が倒れる角度自体を小さくする役目もする。
【0033】
請求項13記載の発明は、請求項10〜12の何れか1項に記載の車両用ステアリング振動抑制装置であって、弾性支持体の柱状本体の第2鍔部と第4鍔部の間に第5鍔部を形成したことを特徴とする。
【0034】
請求項13記載の発明によれば、第2鍔部と第4鍔部の間に第5鍔部を形成したため、この第5鍔部が前項の厚さを増した第4鍔部と同じ役目をする。但し、第5鍔部は独立して形成されているため、周辺部と当たりやすいところを選んで形成することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下この発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
【0036】
図1〜図5は、この発明の第1実施形態を示す図である。ステアリングホイール1の中心のホーンパッド2の内部には、図2に示すように、図示せぬステアリングシャフトに固定されるボス部3が設けられており、そのボス部3に、ベースプレート4、弾性支持体5、質量体6から成る振動抑制装置が設置されている。ボス部3の一方の端部3a(図2参照)は、他の部品との干渉を回避するために、立ち上がり形成されている。また、ボス部3の端部3aとは反対側には、他の周辺機器7が近接状態で位置している。
【0037】
ベースプレート4は、一端が幅狭で、他端が幅広で、中央に円弧部が形成された概略「Fの字」形状をしている。そして、ベースプレート4の一端及び他端の外側には、それぞれ切欠部8が形成され、他端の内側にも切欠部8が形成されている。つまり、切欠部8が2対1で、相反する方向へ向けて形成されている。この切欠部8は、周辺が若干持ち上がった状態で形成されている。そして、このベースプレート4は、2つの取付孔9によりボス部3に対してネジ止めされる。
【0038】
一方、質量体6もベースプレート4に略相応する形状をしており、ベースプレート4の切欠部8に対応する位置に、それぞれ切欠部10が形成されている。従って、この切欠部10も、2対1で、互いに相反する方向へ向いた状態となる。質量体6における切欠部10を形成した部分は、厚さが薄く形成されている。
【0039】
次に、弾性支持体5を説明する。弾性支持体5は、弾性を有する材料で形成されている。弾性支持体5の材料としては、塩素化ブチル、イソプレンなどのゴム、エステル系、スチレン系、オレフィン系、ウレタン系などのエラストマーが好適である。そして、この弾性支持体5としては、断面円形の柱状本体11の先端部に第1鍔部12と第2鍔部13とが所定の間隔をおいて形成されており、基端部に第3鍔部14が形成されている。柱状本体11の第3鍔部14に接する部分は、ベースプレート4の切欠部8内に挿入される段部15が形成されている。柱状本体11は、径が長手方向で連続的に変化しているが、断面形状はいずれの部分も円形である。また、第1鍔部12、第2鍔部13、第3鍔部14、段部15も全て円形である。
【0040】
第1鍔部12の裏面12bは、中心から外側へ向けて漸次第2鍔部13から離反する方向へ傾斜したテーパ状になっている。また、柱状本体11のうち、第2鍔部13に接する柱状本体の径Dは、第1鍔部12と第2鍔部13との間に相当する頸部16の径dより大きく形成されている(同じでも可)。つまり、2つの径D、dの関係は、D≧dとなっている。また、この頸部16の長さは、質量体6に形成された切欠部10の深さ(厚み)よりも若干小さく形成されている。
【0041】
次に、振動抑制装置の組み付け方について説明する。まず、第1鍔部12と第2鍔部13との間の頸部16を、質量体6の切欠部10内に嵌入させる。頸部16の長さが切欠部10の深さよりも小さいため、嵌入することで、頸部16は伸ばされた状態となる。従って、嵌入した状態で、頸部16の弾性復元力に応じた力で、第1鍔部12と第2鍔部13により切欠部10の周辺を強く挟持することができる。
【0042】
ベースプレート4は、ボス部3(図2参照)に対して、図示せぬネジでゆるく取付けておく。そして、このベースプレート4の切欠部8に、前記質量体6に固定された弾性支持体5の段部15を挿入し、第3鍔部14をベースプレート4の下側に差し込む。弾性支持体5は、質量体6に固定した状態でも、弾性支持体5の基端部側は自由に撓むため、段部15をベースプレート4の切欠部8へ挿入する作業は、容易である。段部15と切欠部8とは、サイズが合致しているため、切欠部8内でガタつかない。次に、ベースプレート4をネジにより強く取付けると、第3鍔部14が強く挟持され、弾性支持体5の基端部側の固定も確実になる。
【0043】
従って、質量体6が弾性支持体5を介して支持された状態になるため、ステアリングホイール1に、エンジン作動中の振動や、走行時の振動が加わっても、質量体6が揺れることによるダイナミックダンパ効果により、ステアリングホイール1の振動発生を抑制することができる。そして、従来のようなクランプを用いずに、弾性支持体5の頸部16を質量体6の切欠部10に対し確実に固定することができるため、部品点数及び作業工数の低減を図ることができる。
【0044】
また、この実施形態によれば、第1鍔部12の裏面12bをテーパ状にしたため、弾性支持体5が振動している際も、質量体6の切欠部10から第1鍔部12の裏面12bに加わる応力は一定で且つ分散された状態で伝達される。従って、弾性支持体5と質量体6との確実な保持力が維持されると共に、弾性支持体5に亀裂が生じたりすることもない。
【0045】
更に、この実施形態では、柱状本体11及び第1鍔部12等が全て円形であるため、弾性支持体自体5の振動方向に対する特性をなくし、あらゆる方向の振動を均等に抑制することができる。しかも、質量体6の切欠部10に対して、弾性支持体5をどの方向で嵌入しても良くなり、作業性も向上する。
【0046】
加えて、第2鍔部13に接する柱状本体の径Dが頸部16の径dより大きく形成されているため、質量体6が大きく揺れても、弾性支持体5が座屈することはなく、振動抑制装置としての強度(耐久性)が向上する。
【0047】
そして、ベースプレート4及び質量体6において、切欠部8、10を相対する方向の縁部にそれぞれ形成したため、対向する方向で、どちら側から振動入力を受けても、少なくともいずれか一方側は係合方向に作用することになり、弾性支持体5が各切欠部8、10から抜け外れることはない。尚、対向する方向に直交する方向で加わる振動入力に対しては、どちら側の切欠部8、10も抜け方向に作用しない。
【0048】
図6は、この発明の第2実施形態を示す図である。尚、第2実施形態以降では、弾性支持体のみを図示し、その他の部分の図示は第1実施形態と共通のため省略する。また、説明中で、第1実施形態と共通する部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0049】
この第2実施形態に係る弾性支持体17では、第1鍔部12の裏面12b′に複数のリング状の段を形成した。このようにしたことにより、弾性支持体17が傾いた場合における切欠部10と第1鍔部12との滑りを防止し、質量体6の揺れ幅を抑制する効果がある。頸部16は第2鍔部13に接する柱状本体11と略同径になっている。
【0050】
図7は、この発明の第3実施形態を示す図である。この第3実施形態に係る弾性支持体18では、第2鍔部13の表面13aを、中心から外側へ向けて漸次第1鍔部12から離反する方向へ傾斜したテーパ状にした。このようにしたことにより、第1鍔部12の裏面12bの場合と同様に、質量体6の切欠部10から第2鍔部13の表面13aに加わる応力が一定で且つ分散された状態で伝達され、弾性支持体18と質量体6との確実な保持力も維持される。
【0051】
図8は、この発明の第4実施形態を示す図である。この第4実施形態に係る弾性支持体19では、第2鍔部13の表面13a′を、中心から外側へ向けて漸次第1鍔部12に接近する方向へ傾斜したテーパ状にした。また、第2鍔部13の裏面13bも逆側のテーパ状にした。このようにしたことにより、弾性支持体19が振動しても、質量体6に接触するのは、常に第1鍔部12の周辺部と第2鍔部13の周縁部なので、この場合も、質量体6の切欠部10から第1鍔部12の裏面12b及び第2鍔部13の表面13a′に加わる応力は一定となる。また、第2鍔部13の裏面13bを逆のテーパ状にすることにより、第2鍔部13の根元が薄くなり、第2鍔部13が撓み易くなるため、この第2鍔部13が撓んだ状態から復元する力が、頸部16の伸長状態から復元しようとする力に加味されて、第1鍔部12と第2鍔部13とで、質量体6の切欠部10の周辺を挟持する力が増す。
【0052】
図9は、この発明の第5実施形態を示す図である。この第5実施形態に係る弾性支持体20では、弾性支持体20の段部15の上に第4鍔部21を形成し、この第4鍔部21と第3鍔部14とで、ベースプレート4の切欠部8の周辺を挟持するようにした。また、第3鍔部14の裏面に隆起部22を形成した。このようにしたことにより、第3鍔部14と第4鍔部21の間でベースプレート4を挟持することで、ベースプレート4を強く取付ける前の状態において、弾性支持体20をベースプレート4に対して仮止めすることができる。特に、第3鍔部14の裏面に隆起部22を形成したことにより、第3鍔部14の表面のベースプレート4に対する接触圧が増し、仮止め効果が増す。尚、隆起部22に代えて、第3鍔部14の裏面に、複数の小突起を形成しても良い。
【0053】
図10は、この発明の第6実施形態を示す図である。この第6実施形態に係る弾性支持体23では、第4鍔部21′の上下寸法を増して厚く形成したものである。このようにしたことにより、質量体6が設定値以上の過度な振動が生じた場合において、第4鍔部21′が質量体6の下方周辺部に当たって、質量体6の振動幅を抑制し、質量体6自体が周辺に干渉するのを防止できる。
【0054】
図11は、この発明の第7実施形態を示す図である。この第7実施形態に係る弾性支持体24では、第2鍔部13と第4鍔部21の間に第5鍔部25を形成したものである。このようにしたことにより、第6実施形態の第4鍔部21′と同じ役目をする。第6実施形態と違うところは、第5鍔部25が第4鍔部との兼用でなく、独立して形成されているため、第5鍔部25を周辺部と当たりやすいところを選んで形成することができるという利点がある。
【0055】
【発明の効果】
この発明によれば、従来のようなクランプを用いなくても、弾性支持体の頸部を質量体の切欠部に対して嵌入するだけで確実に固定することができるため、部品点数及び作業工数の低減を図ることができ、また作業自体も容易である。第1鍔部の裏面が中心から外側へ向けて漸次第2鍔部から離反する方向へ傾斜したテーパ状になっているため、弾性支持体が振動している際も、質量体の切欠部から第1鍔部の裏面に加わる応力は一定で且つ分散された状態で伝達される。従って、弾性支持体と質量体との確実な保持力が維持されると共に、弾性支持体に亀裂が生じたりすることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1実施形態を示すステアリングホイールの全体図。
【図2】 図1中SA−SA線に沿った断面図である。
【図3】 第1実施形態に係る振動抑制装置の組付図。
【図4】 第1実施形態に係る振動抑制装置の分解図。
【図5】 第1実施形態に係る弾性支持体を示す側面図。
【図6】 この発明の第2実施形態に係る弾性支持体を示す側面図。
【図7】 この発明の第3実施形態に係る弾性支持体を示す側面図。
【図8】 この発明の第4実施形態に係る弾性支持体を示す一部断面の側面図。
【図9】 この発明の第5実施形態に係る弾性支持体を示す側面図。
【図10】 この発明の第6実施形態に係る弾性支持体を示す側面図。
【図11】 この発明の第7実施形態に係る弾性支持体を示す側面図。
【符号の説明】
1 ステアリングホイール
3 ボス部
4 ベースプレート
5、17、18、19、20、23、24 弾性支持体
6 質量体
8 ベースプレートの切欠部
10 質量体の切欠部
11 柱状本体
12 第1鍔部
12b 第1鍔部の裏面
12b’ 第1鍔部の裏面
13 第2鍔部
13a 第2鍔部の表面
13a’ 第2鍔部の表面
14 第3鍔部(基端部)
16 頸部
21 第4鍔部
22 隆起部
25 第5鍔部

Claims (13)

  1. ステアリングホイールのボス部にベースプレートを取付け、該ベースプレートに対して固定された柱状の弾性支持体の先端部に、質量体を支持する車両用ステアリング振動抑制装置において、
    前記質量体縁部には、切欠部が形成され、前記弾性支持体の柱状本体の先端部には、第1鍔部と第2鍔部とが形成され、該第1鍔部と第2鍔部との間の頸部を伸長させた状態で質量体の切欠部に嵌入し、第1鍔部と第2鍔部とで切欠部の周辺を挟持してなり、
    前記第1鍔部の裏面が、中心から外側へ向けて漸次第2鍔部から離反する方向へ傾斜したテーパ状になっていることを特徴とする車両用ステアリング振動抑制装置。
  2. 請求項1記載の車両用ステアリング振動抑制装置であって、
    前記第1鍔部のテーパ状の裏面には、複数のリング状の段が形成されていることを特徴とする車両用ステアリング振動抑制装置。
  3. 請求項1又は請求項2記載の車両用ステアリング振動抑制装置であって、
    前記第1鍔部の形状が、円形であることを特徴とする車両用ステアリング振動抑制装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用ステアリング振動抑制装置であって、
    前記柱状本体の断面形状が、円形であることを特徴とする車両用ステアリング振動抑制装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用ステアリング振動抑制装置であって、
    前記第2鍔部の表面が、中心から外側へ向けて漸次第1鍔部から離反する方向へ傾斜したテーパ状になっていることを特徴とする車両用ステアリング振動抑制装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用ステアリング振動抑制装置であって、
    前記第2鍔部の表面が、中心から外側へ向けて漸次第1鍔部に接近する方向へ傾斜したテーパ状になっていることを特徴とする車両用ステアリング振動抑制装置。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の車両用ステアリング振動抑制装置であって、
    前記第2鍔部の裏面に接する柱状本体の径を、頸部の径と同じか、それよりも大きくしたことを特徴とする車両用ステアリング振動抑制装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の車両用ステアリング振動抑制装置であって、
    前記質量体の切欠部が、対向する縁部に形成されていることを特徴とする車両用ステアリング振動抑制装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の車両用ステアリング振動抑制装置であって、
    前記ベースプレートには、切欠部が形成され、弾性支持体の基端部に第3鍔部が形成され、弾性支持体の基端部を切欠部に挿入すると共に、ベースプレートの取付力により、第3鍔部をステアリングホイールのボス部とベースプレートとの間に挟持することを特徴とする車両用ステアリング振動抑制装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の車両用ステアリング振動抑制装置であって、
    前記弾性支持体の柱状本体に、第3鍔部との間でベースプレートを挟持する第4鍔部を形成したことを特徴とする車両用ステアリング振動抑制装置。
  11. 請求項10記載の車両用ステアリング振動抑制装置であって、
    前記第3鍔部の裏面に、隆起部を形成したことを特徴とする車両用ステアリング振動抑制装置。
  12. 請求項10又は請求項11に記載の車両用ステアリング振動抑制装置であって、
    前記第4鍔部の上下寸法を増して厚くしたことを特徴とする車両用ステアリング振動抑制装置。
  13. 請求項10〜12のいずれか1項に記載の車両用ステアリング振動抑制装置であって、
    前記弾性支持体の柱状本体の第2鍔部と第4鍔部の間に、第5鍔部を形成したことを特徴とする車両用ステアリング振動抑制装置。
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