JP2002315171A - 電力ケーブル終端部 - Google Patents

電力ケーブル終端部

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JP2002315171A
JP2002315171A JP2001110030A JP2001110030A JP2002315171A JP 2002315171 A JP2002315171 A JP 2002315171A JP 2001110030 A JP2001110030 A JP 2001110030A JP 2001110030 A JP2001110030 A JP 2001110030A JP 2002315171 A JP2002315171 A JP 2002315171A
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cold
rubber
cable
stress cone
shrinkable
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JP2001110030A
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Tokui Yonemura
徳偉 米村
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Furukawa Electric Co Ltd
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Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は部品点数が少なく、現場における施
工が容易で、長年安定した性能を有するゴム、プラスチ
ック絶縁電力ケーブルの終端部を提供することにある。 【解決手段】 ケーブルの終端部に装着する常温収縮ゴ
ム製ストレスコーンと、該ストレスコーンを覆うように
ケーブル外周に設ける碍管と、前記碍管内に充填する絶
縁混和物とからなり、前記常温収縮ゴム製ストレスコー
ンは誘電率εが10〜100の高誘電シリコーンゴムで
構成されていることを特徴とする電力ケーブル終端部で
ある。碍管内に充填する絶縁混和物としては常温収縮ゴ
ム製ストレスコーン、常温収縮ゴムユニットを経年劣化
させない高粘度絶縁油或いは高分子ゲルを採用するとよ
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゴム、プラスチック
絶縁電力ケーブル終端部に関するものである。
【0002】
【従来の技術】碍管内に油等の絶縁混和物を充填したゴ
ム、プラスチック絶縁電力ケーブル終端部において、従
来の油止め構造は、次の2種類の構造が代表的である。
その1つは66〜154kV級で使用される構造で、エ
ポキシ座とゴムストレスコーンを用いたものであり、そ
の2は275kV級以上で採用されるコンデンサコーン
を使用したものである。前者のエポキシ座とゴムストレ
スコーンを用いた構造の終端部はエポキシ座なしでは油
止めができず、また、ストレスコーン押し金具、スプリ
ング、シャフト、座金等機械加工部品点数が多く、材料
費が嵩む欠点があった。一方、後者のコンデンサコーン
を使用した構造の終端部は、ストレスコーンの電解緩和
を配慮した取り付け作業、油止め構造の複雑さから生ず
る材料費の嵩み、また、施工品質管理が面倒であり、作
業に熟練と時間を要するという問題点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のゴム、プラスチック絶縁電力ケーブルの終端部におけ
る油止め構造は高価であると共に施工作業にも熟練と長
時間を要していたために、66〜154kV級ではエポ
キシ座なしでケーブル終端部が、275kV級以上では
より優れたコンデンサコーンの出現が求められていた。
このような要求に対し、エポキシ座とゴムストレスコー
ンを用いる代わりに、碍管内部の主絶縁が常温収縮ゴム
製ストレスコーンと絶縁混和物とで構成したケーブル終
端部が提案されている。
【0004】上記常温収縮ゴム製ストレスコーンを主絶
縁とするケーブル終端部においては、常温収縮ゴム製ス
トレスコーンは主にシリコーンゴムで成形され、該シリ
コーンゴムからなる常温収縮ゴム製ストレスコーンとケ
ーブル絶縁体界面の面圧はゴムの自己収縮力により維持
され、シリコーンゴムの材料伸縮特性及び製造条件か
ら、組立後の初期面圧は1〜2kg/cm2程度の面圧
しか得られず、従来のエポキシ座とゴムストレスコーン
の組合せを使用したときの初期面圧5kg/cm2程度
と比べてはるかに低く、耐電圧性能が厳しくなってい
る。また、エポキシ座を無くすることにより新たに常温
収縮ゴム製ストレスコーンと絶縁混和物(絶縁油)との
界面が形成され、この界面における電界集中を低減する
耐電圧設計も重要なポイントになっている。
【0005】本発明は上述したような従来の問題点を解
決し、設計、施工が容易で現場作業が短時間で済み、部
品点数も少なく、従って、安価であり、かつ、施工品質
管理の容易なゴム、プラスチック絶縁電力ケーブル終端
部を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明のゴ
ム、プラスチック絶縁電力ケーブル終端部は、ケーブル
の終端部に装着する常温収縮ゴム製ストレスコーンと、
該ストレスコーンを覆うようにケーブル外周に設ける碍
管と、前記碍管内に充填する絶縁混和物とからなり、前
記常温収縮ゴム製ストレスコーンは誘電率εが10〜1
00の高誘電シリコーンゴムで構成されていることを特
徴とする電力ケーブル終端部である。
【0007】また、請求項2に記載の発明は、ケーブル
の終端部に装着する常温収縮ゴム製ストレスコーンと、
該ストレスコーンを覆うようにケーブル外周に設ける碍
管と、前記碍管内に充填する絶縁混和物と、該絶縁混和
物が碍管内から流出するのを防止する油止用フランジと
からなり、前記油止用フランジは、碍管開口部を封止す
る平板部と、ケーブル外周を覆う円筒部とから構成され
ており、該円筒部とケーブル外周との間は常温収縮性ゴ
ムユニットによって液密に処理され、前記常温収縮ゴム
製ストレスコーンは誘電率εが10〜100の高誘電シ
リコーンゴムで構成されていることを特徴とする電力ケ
ーブル終端部である。
【0008】また、請求項3に記載の発明は、前記油止
用フランジの円筒部とケーブル外周との常温収縮性ゴム
ユニットによる液密処理は、該油止用フランジの円筒部
とケーブル外周とに跨って取り付けた常温収縮性ゴムユ
ニットによってなされていることを特徴とする請求項2
に記載の電力ケーブル終端部である。
【0009】また、請求項4に記載の発明は、前記油止
用フランジの円筒部の常温収縮性ゴムユニットによる液
密処理は、該油止用フランジの円筒部の少なくとも先端
部が常温収縮性ゴムユニットに液密に埋め込まれること
によっておこなわれることを特徴とする請求項2に記載
の電力ケーブル終端部である。
【0010】また、請求項5に記載の発明は、前記常温
収縮ゴム製ストレスコーンと、前記常温収縮性ゴムユニ
ットとが一体に構成されていることを特徴とする請求項
1乃至4のいずれかに記載の電力ケーブル終端部であ
る。
【0011】また、請求項6に記載の発明は、前記常温
収縮ゴム製ストレスコーンと、前記常温収縮性ゴムユニ
ットとが別体に構成されていることを特徴とする請求項
1乃至4のいずれかに記載の電力ケーブル終端部であ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電力ケーブル終端
部を図示した実施形態に基づいて説明する。なお、図に
おいて、同一部分は同一符号を付してある。図1は本発
明の第1の実施形態を示すものである。図において1は
ポリエチレン絶縁電力ケーブル等のゴム、プラスチック
絶縁電力ケーブルで、中心導体を絶縁被覆するゴムまた
はプラスチック絶縁層2、該絶縁層2の外周に設けた外
部半導電層3、該外部半導電層3の外周に設けた金属遮
蔽層4等で構成されている。
【0013】11は常温収縮ゴム製ストレスコーンで、
電界を緩和する電界緩和部12と該電界緩和部12の下
端を覆い下方に延びる絶縁部13とからなる。該ストレ
スコーンの少なくとも電界緩和部12はε=10〜10
0の高誘電シリコーンゴムで構成され電極14が埋め込
まれている。15は後述する油止用フランジ24の円筒
部26をケーブル外周に液密に取り付ける常温収縮ゴム
ユニットで、該常温収縮ゴムユニット15は、本実施形
態では常温収縮シリコーンゴム製ストレスコーン11の
絶縁部13の延長線に該絶縁部13と一体に成形されて
いる。
【0014】21は碍管で、該碍管21の下部には碍管
下部金具22が設けられている。 24は碍管下部金具
22に取り付けられる油止用フランジで、該油止用フラ
ンジ24は碍管下部金具22に取り付けられ碍管21の
開口部を液密に覆う平板部25と、ケーブル外周を覆う
円筒部26とで構成されている。なお、図中27は油止
用フランジ24と碍管1とを液密にシールするパッキン
グ(O-リング)である。31は絶縁油、高分子ゲル等、
絶縁性に優れた流動性の絶縁混和物で、碍管21内に充
填されている。
【0015】かかるケーブル終端部の組み立ては、先ず
常温収縮ゴムユニット15を一体とした常温収縮シリコ
ーンゴム製ストレスコーン11を準備する。常温収縮シ
リコーンゴム製ストレスコーン11の電界緩和部12は
前述したように誘電率ε=10〜100の高誘電シリコ
ーンゴム、例えばシリコーンゴムにカーボン、酸化チタ
ン、炭酸けい素等を適量練混み誘電率を調整した絶縁ゴ
ムからなる。また、常温収縮シリコーンゴム製ストレス
コーン11の絶縁部13並びに常温収縮ゴムユニット1
5は、シリコーンゴムあるいはエチレン・プロピレンゴ
ムからなり、常温収縮シリコーンゴム製ストレスコーン
11並びに常温収縮ゴムユニット15はケーブル絶縁層
2の外径よりもやや小さい内径の円筒状に成形される。
【0016】この常温収縮シリコーンゴム製ストレスコ
ーン11と常温収縮ゴムユニット15の成形体は、次工
程で、後述する油止用フランジ24の円筒部26より大
きい内径にまで拡径され、その状態で内部に紐状物を螺
旋巻き状にした拡径保持材を挿入し、内径を大きいまま
に保持する。このように常温収縮シリコーンゴム製スト
レスコーン11と常温収縮ゴムユニット15は内径を大
きくされ、ケーブル外周の所定位置にセットされた後、
前記拡径保持材を抜き取ることにより成形時の内径にま
で収縮させることができる常温で収縮可能な状態に構成
されている。
【0017】ケーブル終端部の組立は、ケーブル端末部
の金属遮蔽層4、ケーブル外部半導電層3を図示するよ
うに段剥ぎし、油止用フランジ24をケーブルの外周、
本実施形態では金属遮蔽層4の所定位置にセットする。
次いで、拡径されている常温収縮ゴムユニット15と一
体の常温収縮シリコーンゴム製ストレスコーン11をユ
ニット15が油止用フランジ24の円筒部26を覆うよ
うに被せるとともに、金属遮蔽層4、ケーブル半導電層
3、ケーブル絶縁層2に跨がるように所定の位置に装着
し、ゴムユニット15並びに常温収縮シリコーンゴム製
ストレスコーン11を拡径している拡径保持材をゴムユ
ニット15の下方から、即ち、油止用フランジ24の円
筒部26側からゴムユニット15上方に引き抜いてゴム
ユニット15を下方から縮径させていく。
【0018】常温収縮ゴムユニット15並びに常温収縮
シリコーンゴム製ストレスコーン11は内部の紐状保持
部材が除かれると、縮径して成形時の内径にまで戻るの
で、油止用フランジ24の円筒部26とケーブルの金属
遮蔽層4との間を液密に固定する。また、常温収縮シリ
コーンゴム製ストレスコーン11はケーブル外部半導電
層3、ケーブル絶縁層2に取り付けられるとともにケー
ブルを締付けて電気的に安定した状態に固定される。こ
のように、ゴムユニット15で油止用フランジ24の円
筒部26とケーブルの金属遮蔽層4との間は液密に固定
され、円筒部26とケーブルの金属遮蔽層4との間は液
密に接続処理される。
【0019】最後に碍管21をケーブル端末部に被せ、
碍管21の下端に取り付けてある碍管下部金具22に油
止用フランジ24の平板部25を、パッキング27を装
着して液密に接続処理し、碍管21内に絶縁混和物31
を充填して組み立てを完了する。
【0020】本発明は常温収縮シリコーンゴム製ストレ
スコーン11の電界緩和部12に高誘電シリコーンゴム
を使用する。常温収縮シリコーンゴム製ストレスコーン
11の電界緩和部12に高誘電シリコーンゴムを使用す
ると該ストレスコーン11とケーブル絶縁体2との界面
及びストレスコーン11と絶縁油31界面の最大電界が
低減し、また、ストレスコーンの電界緩和部(導電ゴム
部)12の近傍の最大電界が大きく低減され、誘電率を
高くすることによりシリコーン材料特有の耐電圧性能の
低下を充分にカバーできる。シリコーン材料の誘電率ε
を10〜100に限定するのは、誘電率が10以下では
本発明の効果が得られず、100を超えるとシリコーン
ゴム特有の耐電圧性能の低下を充分にカバーできなくな
り、電界緩和機能が低下してしまうためである。
【0021】実施例 先ず、図1に示す154kVポリエチレン絶縁電力ケー
ブルの終端部を、碍管長さ1700mm、内径248m
mとし、常温収縮シリコーンゴム製ストレスコーン11
の電界緩和部の材料の誘電率εが20のシリコーンゴム
を採用することとして終端部の各部の最大電界値を解析
した。比較例として、常温収縮シリコーンゴム製ストレ
スコーン電界緩和部の材料の誘電率εを2.9とした従
来のシリコーンゴム材料を使用して実施例と同様、終端
部の各部の最大電界値を解析した。
【0022】実施例、比較例の各解析結果を図4に示
す。図4から明らかなように、ストレスコーンと絶縁油
との界面においては電界最大部の低減率が18%、スト
レスコーンとケーブル絶縁体との界面においては電界最
大部の低減率が33%、電界緩和部の導電ゴム部近傍に
おいては電界最大部の低減率が60%と低減した。この
ような電界低減に対して碍管表面の電界は両者を比較し
ても殆ど変化がなくストレスコーンの電界緩和部に高誘
電率のシリコーンゴムを使用することによる影響は現れ
ていない。この解析結果に基づき、前記実施例に従った
終端部を実際に組立て、各部の最大電界値を測定した結
果、上述した結果にほぼ等しい結果が得られた。この実
施例で明らかなように、常温収縮シリコーンゴム製スト
レスコーン11の電界緩和部12の材料の誘電率εを高
くすることにより上記各部の最大電界を大きく低減で
き、終端部の耐電圧性能の向上に大きな効果がある。ま
た、各部の電界が低減されるため、電気設計上の裕度が
えられ、より小さいストレスコーンの選定が可能とな
る。
【0023】図2は本発明の第2の実施形態で、第1の
実施形態と相違するところは常温収縮シリコーンゴム製
ストレスコーン11と、常温収縮ゴムユニット15とを
別体に成形したところにある。上述したように、常温収
縮シリコーンゴム製ストレスコーン11と常温収縮ゴム
ユニット15とを別体とすることにより、ケーブル終端
部の組立て作業が容易となる。即ち、油止用フランジ2
4の取付け位置が常温収縮シリコーンゴム製ストレスコ
ーン11の取付け位置に制約されることなく選定できる
ため、ケーブル端末の電界を緩和するために適正な位置
に取付けなければならない常温収縮シリコーンゴム製ス
トレスコーン11の位置に関係なくゴムユニット15を
取付けられるからである。また、終端部組立て作業も常
温収縮シリコーンゴム製ストレスコーン11と常温収縮
ゴムユニット15の取付け作業を別々に行えるため容易
となる。
【0024】更に、このようにストレスコーン11とゴ
ムユニット15とを別体に構成することにより、ストレ
スコーン11とゴムユニット15とを別の材質で構成す
ることもできる。しかし、部品点数が多くなる欠点もあ
る。
【0025】図3は本発明の第3の実施形態で、第1ま
たは第2の実施形態と相違するところは常温収縮ゴムユ
ニット15と油止用フランジ24との取り付け構造にあ
る。即ち、本実施形態では常温収縮ゴムユニット15の
下端に油止用フランジ24の円筒部26先端部が液密に
埋め込まれている。このように、常温収縮ゴムユニット
15の下端に円筒部26の先端部を液密に埋め込むこと
で碍管内に充填する絶縁混和物が流出することなくケー
ブル終端部を組立てることができる。
【0026】常温収縮ゴムユニット15の下端部に円筒
部26先端を埋め込む方法としてはゴムユニットを成型
するときに同時に円筒部26先端を埋め込んで成型する
ことができる。なお、このとき円筒部26がゴムユニッ
ト15を拡径処理するのに支障となることがある。その
ような時には円筒部26を埋め込んだ位置のゴムユニッ
ト15の内径を予め大きく(拡径した時の大きさ、即ち
ケーブル外径よりやや大きい大きさ)成型しておき、ゴ
ムユニット先端側のみを拡径処理してケーブル外周と液
密に密着するようにすればよい。
【0027】他の方法としては、円筒部26をゴムユニ
ット15の外周近傍に埋め込むようにし、即ち、ゴムユ
ニットの内側部分の肉厚を厚くするようにして拡径でき
るように構成することも可能である。また、円筒部26
に拡径代を設けるようにしてもよい。なお、図3に示し
たケーブル終端部は常温収縮シリコーンゴム製ストレス
コーン11と常温収縮ゴムユニット15とを一体に成形
した成形体に油止用フランジ24の円筒部26先端を埋
め込み、部品点数を最小とした実施形態であるが、図2
に示す常温収縮シリコーンゴム製ストレスコーン11と
常温収縮ゴムユニット15とを別体に成形し、常温収縮
ゴムユニット15に油止用フランジ24の円筒部26先
端を埋め込むように構成しても良いことは勿論であ
る。、
【0028】上述したように本発明のケーブル終端部
は、常温収縮ゴム製ストレスコーンを誘電率εが10〜
100の高誘電シリコーンゴムで構成したことにより電
界が集中するストレスコーンの近傍の最大電界を大きく
低減でき、終端部の耐電圧性能を向上することができ
る。また、従来のようにエポキシ座やケーブル外周に直
接ゴムモールドすることなしに構成することができるた
めに、部品点数が少なく、あるいは現場での作業に熟練
を要さず、常温収縮ゴムユニット15の縮径作業のみで
油止めができるので、その作業は短時間で済み、材料
費、工事費共に大幅に安く、しかも高い信頼性を有する
ケーブル終端部を提供することができる。
【0029】碍管1内に充填する絶縁混和物31として
は常温収縮シリコーンゴム製ストレスコーン11および
常温収縮ゴムユニット15を長年に亘り劣化させない
(ゴムの膨潤度が安定して小さい)物を選定する必要が
ある。常温収縮ゴムユニット15としてシリコーンゴム
を選定した場合には高粘度の絶縁油、シリコーンゴム等
の高分子ゲルを採用するとよい。このような高分子ゲル
は碍管内に注入するときは液体で、注入後に常温で硬化
するものであり、絶縁特性に優れ、経年劣化しない性能
を有しており、本発明絶縁混和物として好ましいもので
ある。
【0030】
【発明の効果】本発明はケーブルの終端部に装着する常
温収縮ゴム製ストレスコーンと、該ストレスコーンを覆
うようにケーブル外周に設ける碍管と、前記碍管内に充
填する絶縁混和物とからなり、前記常温収縮ゴム製スト
レスコーンは誘電率εが10〜100の高誘電シリコー
ンゴムで構成されている電力ケーブル終端部であり、常
温収縮ゴム製ストレスコーンを誘電率εが10〜100
の高誘電シリコーンゴムで構成したことにより電界が集
中するストレスコーンの近傍の最大電界を大きく低減で
き、終端部の耐電圧性能を向上することができる。
【0031】また、常温収縮ゴムユニットの自己収縮力
によりケーブル外周と油止用フランジの円筒部との界面
を液密に保持し、碍管内に充填した絶縁混和物の漏れを
有効に止める構造としたもので、その構造が簡単で部品
数も少なく、施工も極めて簡単に短時間で行え、施工品
質管理が容易である等の優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す説明図である。
【図2】本発明の第2の実施形態を示す説明図である。
【図3】本発明の第3の実施形態を示す説明図である。
【図4】本発明の終端部と従来の終端部の電界を比較し
たグラフである。
【符号の説明】
1 ケーブル 2 ケーブル絶縁層 3 ケーブル外部半導電層 4 ケーブル金属遮蔽層 11 常温収縮ゴム製ストレスコーン 15 常温収縮ゴムユニット 21 碍管 22 碍管下部金具 24 油止用フランジ 26 円筒部 27 パッキング

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケーブルの終端部に装着する常温収縮ゴム
    製ストレスコーンと、該ストレスコーンを覆うようにケ
    ーブル外周に設ける碍管と、前記碍管内に充填する絶縁
    混和物とからなり、前記常温収縮ゴム製ストレスコーン
    は誘電率εが10〜100の高誘電シリコーンゴムで構
    成されていることを特徴とする電力ケーブル終端部。
  2. 【請求項2】ケーブルの終端部に装着する常温収縮ゴム
    製ストレスコーンと、該ストレスコーンを覆うようにケ
    ーブル外周に設ける碍管と、前記碍管内に充填する絶縁
    混和物と、該絶縁混和物が碍管内から流出するのを防止
    する油止用フランジとからなり、前記油止用フランジ
    は、碍管開口部を封止する平板部と、ケーブル外周を覆
    う円筒部とから構成されており、該円筒部とケーブル外
    周との間は常温収縮性ゴムユニットによって液密に処理
    され、前記常温収縮ゴム製ストレスコーンは誘電率εが
    10〜100の高誘電シリコーンゴムで構成されている
    ことを特徴とする電力ケーブル終端部。
  3. 【請求項3】 前記油止用フランジの円筒部とケーブル
    外周との常温収縮性ゴムユニットによる液密処理は、該
    油止用フランジの円筒部とケーブル外周とに跨って取り
    付けた常温収縮性ゴムユニットによってなされているこ
    とを特徴とする請求項2に記載の電力ケーブル終端部。
  4. 【請求項4】 前記油止用フランジの円筒部の常温収縮
    性ゴムユニットによる液密処理は、該油止用フランジの
    円筒部の少なくとも先端部が常温収縮性ゴムユニットに
    液密に埋め込まれることによっておこなわれることを特
    徴とする請求項2に記載の電力ケーブル終端部。
  5. 【請求項5】 前記常温収縮ゴム製ストレスコーンと、
    前記常温収縮性ゴムユニットとが一体に構成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電
    力ケーブル終端部。
  6. 【請求項6】 前記常温収縮ゴム製ストレスコーンと、
    前記常温収縮性ゴムユニットとが別体に構成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電
    力ケーブル終端部。
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