JP2002313278A - 冷陰極形電極、放電ランプおよび照明装置 - Google Patents

冷陰極形電極、放電ランプおよび照明装置

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JP2002313278A
JP2002313278A JP2001116635A JP2001116635A JP2002313278A JP 2002313278 A JP2002313278 A JP 2002313278A JP 2001116635 A JP2001116635 A JP 2001116635A JP 2001116635 A JP2001116635 A JP 2001116635A JP 2002313278 A JP2002313278 A JP 2002313278A
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cup
shaped electrode
discharge
cold cathode
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Yuji Takeda
雄士 武田
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Harison Toshiba Lighting Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アルゴンの消耗を抑制した冷陰極形電極、これ
を用いた放電ランプおよび照明装置を提供する。 【解決手段】冷陰極形電極1は、ほぼ円形の開口端部1
a1の背後に位置するとともに軸方向から見た開口端部
1a1の輪郭内に余裕をもって収まる輪郭を有する胴部
1a2を備えたカップ状電極基体1aの胴部1a2の外
面にゲッター部材1bを配設し、要すればカップ状電極
基体1aの内部に電流密度改善部材1cを配設してい
る。放電ランプは、横断面がほぼ円形の細長い透光性放
電容器2の両端に、開口端部1a1と透光性放電容器2
の内面との間の隙間が0.2mm以下になっているよう
に冷陰極形電極1を接続し、水銀、ネオンおよびアルゴ
ンを含む放電媒体を封入している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷陰極形電極、こ
れを用いた放電ランプおよび照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示パネルを背面側から照明するバ
ックライト用の光源として、冷陰極を備えた蛍光ランプ
は、小形化が可能で、しかも、低消費電力であることか
ら多用されている。この種の蛍光ランプは、ガラスバル
ブの内面に蛍光体層が形成され、放電媒体として水銀
と、ネオンおよびアルゴンの混合ガスとを封入し、ガラ
スバルブの両端内部に一対の冷陰極形電極が封装されて
いる。冷陰極形電極は、一端が開口し、他端に導入線が
溶接されたカップ状のニッケル製のカップ状電極基体
と、このカップ状電極基体の内部に装着されたゲッター
部材とを備えて構成されている。
【0003】ニッケル製のカップ状電極基体の外壁表面
に負グローが発生した場合、対面するガラスバルブの内
壁面に水銀がスパッタしやすくなり、したがって水銀が
消耗しやすい。これを抑制するために、カップ状電極基
体とガラスバルブ内壁面との間の距離を0.2mm以下
にして、負グローが形成されないようにしている。
【0004】一方、製造時にガラスバルブの内部に残留
する窒素、酸素および二酸化炭素などの不純物を吸着し
て除去するために、ゲッター部材を用いる。ゲッター部
材を用いることにより、暗黒中の放電遅れ現象や、また
高圧アルゴンの封入の場合、たとえばNe−Arを6:
4の割合に混合して約16kPaの圧力で水銀とともに
封入した場合の動作中において残留窒素などによって生
じる放電不安定現象に対して、大幅な改善を図ることが
できる。ゲッター部材は、支持基材の表面にZr−Al
の焼結体からなるゲッター合金層を形成することによっ
て構成されている。なお、支持基材は、Fe−Ni合金
からなる。そして、支持基材の端部をカップ状電極基体
の開口端内に溶接している。すなわち、ゲッター部材
は、筒状電極基体の内部に配設されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の冷陰極
形電極を備えた蛍光ランプは、動作中に封入した希ガス
が消耗されやすく、特にアルゴンの消耗速度がネオンに
比較して速いという問題がある。このため、ネオンとア
ルゴンの封入量および封入割合によって決定される発光
効率や始動電圧などの特性を所要の程度に長時間維持す
るのが困難であった。
【0006】上記の原因は、以下のとおりである。すな
わち、蛍光ランプの動作中、カップ状電極基体と、ゲッ
ター部材を構成する支持基材およびゲッター合金層との
表面から放電を生じる。そのうち、特にゲッター合金層
の表面に生じた負グローにより加速されたネオンまたは
アルゴンのイオンがゲッター合金層の表面に衝突し、こ
のときアルゴンがゲッター合金層の内部に深く打ち込ま
れて吸蔵されるため、アルゴンの消耗速度が速くなる。
【0007】たとえば、Ne−Arが9:1の割合から
なる混合ガスを約6.5kPaの圧力で水銀とともに封
入した前記従来構造の蛍光ランプを、ランプ電流8mA
で100時間動作させた後に、封入した希ガスの動作初
期に対する残存割合を測定した結果、アルゴンは1%未
満、ネオンは98%であった。
【0008】さらに、蛍光ランプの各部材を加熱し、そ
の放出ガスを分析することで、アルゴンの吸蔵個所を確
認したところ、ゲッター合金層にアルゴンの放出が確認
された。また、カップ状電極基体の開口端付近に対向す
るガラスバルブの内面に形成されているスパッタリング
層を加熱したときにもアルゴンの放出が確認された。た
だし、この部位のアルゴン放出量は、ゲッター合金層の
それの1%以下であった。これに対して、カップ状電極
基体、ゲッターの支持基材およびガラスバルブのスパッ
タリング層以外の部位におけるガラスバルブおよび蛍光
体層からのアルゴン放出は確認されなかった。以上の事
実から、アルゴンの消耗個所は、主にゲッター合金層で
あることが分かった。
【0009】本発明は、一般的にはアルゴンの消耗を抑
制した冷陰極形電極、これを用いた放電ランプおよび照
明装置を提供することを目的とする。
【0010】本発明は、特にゲッター部材表面からの放
電が生じないようにすることで、ゲッター部材へのアル
ゴンの打ち込みによるアルゴンの消耗を抑制した冷陰極
形電極、これを用いた放電ランプおよび照明装置を提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を達成するための手段】請求項1の発明の冷陰極
形電極は、ほぼ円形の開口端部および開口端部の背後に
位置するとともに軸方向から見た開口端部の輪郭内に余
裕をもって収まる輪郭を有する胴部を備えた金属製のカ
ップ状電極基体と;軸方向から見た開口端部の輪郭内に
ほぼ収まるようにカップ状電極基体の胴部の外面に配設
されたゲッター部材と;を具備していることを特徴とし
ている。
【0012】本発明および以下の各発明において、特に
指定しない限り用語の定義および技術的意味は次によ
る。
【0013】<筒状電極基体について>カップ状電極基
体は、導電性であれば特に材質は限定されないが、ニッ
ケル、タングステンなどの電子放射性金属が好適であ
る。しかし、本発明においては、カップ状電極基体の電
子放射性は必須ではなく、別に電子放射性物質を担持さ
せることも許容されるので、電子放射性の低い金属たと
えばステンレス鋼などで筒状電極基体を形成してもよ
い。
【0014】また、カップ状電極基体の外径は、その開
口端部と冷陰極形電極を組み込む透光性気密容器の内面
との間の距離が0.2mm以下になればよいので、透光
性気密容器の内径に応じて設定することができる。さら
に、カップ状電極基体の軸方向の長さは、特に制限され
ないが、ゲッター部材を配設することができればよく、
たとえば透光性気密容器の内径が2.6mm以下の場
合、10mm以下、好適には3〜6mm程度である。
【0015】さらに、カップ状電極基体は、先端に開口
端部およびその背後に胴部を連続して備えている。開口
端部および胴部は、プレス成形により一体に形成するの
が好ましいが、要すれば、それぞれ別体に形成したもの
を溶接などにより接合してもよい。開口端部は、透光性
気密容器の内面形状に合わせて、カップ状電極基体の軸
方向から見てほぼ円形をなしている。なお、「ほぼ円
形」とは、透光性気密容器の内面との間に形成される隙
間が0.2mm以下となる範囲で非円形であることを許
容する意味である。これに対して、胴部は、カップ状電
極基体の軸方向から見て、後述するゲッター部材を配設
するための余裕をもって全体が開口端部のほぼ輪郭内に
収まるように形状が規制されている。しかし、胴部の具
体的な形状は、自由であり、たとえばほぼ楕円形、開口
端部に比較して縮径されたほぼ円形、一部が凹陥または
平坦化した開口端部とほぼ同径の円形などであってもよ
い。なお、カップ状電極基体の基端は、閉塞しているの
がよいが、要すれば、カップ状電極基体の内部から基端
を経由して放電がカップ状電極基体およびゲッター部材
の外面へ回り込まない程度に開放していてもよい。
【0016】<ゲッター部材について>ゲッター部材
は、既知のものを用いることができる。たとえば、Zr
−Al合金を用いる場合、Fe―Ni合金製の支持基材
の表面にZr−Al合金層を焼結してなるゲッター部材
を用いることができる。
【0017】また、ゲッター部材は、カップ状電極基体
の胴部のゲッター部材を配設するための余裕スペースの
部分に、たとえばゲッター部材の支持基材をカップ状電
極基体の胴部に溶接することによって、配設することが
できる。したがって、カップ状電極基体の軸方向から見
て、胴部およびゲッター部材が形成する輪郭は、開口端
部の輪郭内にほぼ収まるように構成される。なお、カッ
プ状電極基体の開口端部と透光性気密容器の内面との間
に形成され得る隙間である0.2mm以下の中に収まる
範囲において、ゲッター部材および胴部のいずれか一方
または双方の一部が開口端部の輪郭から突出するのは許
容される。
【0018】<その他の構成について>本発明の必須要
件ではないが、所要により以下の構成を付加することが
できる。すなわち、カップ状電極基体の内部にエミッタ
ーを配設することができる。その場合、導電性担持体を
介してエミッターを配設するのが好ましい。エミッター
としては、Ba、SrおよびCaの一種または複数種か
らなるアルカリ土類金属の酸化物たとえばBaO、Ba
Alなどを主体とする電子放射性物質やアルカリ
土類金属および遷移金属を含む焼結体を主体とする電子
放射性物質などを用いることができる。また、導電性担
持体としては、金属コイル、金属メッシュまたは金属繊
維などをカップ状電極基体の内面に配設するなどによ
り、用いることができる。
【0019】<本発明の作用について>本発明は、以上
の構成を具備していることにより、カップ状電極基体の
開口端部と透光性気密容器の内面との間に形成される隙
間が0.2mm以下になるように封装することができ、
カップ状電極基体およびゲッター部材の外面に負グロー
が生じにくくなる。このため、負グローにより加速され
たアルゴンイオンがゲッター部材に衝突し、このときア
ルゴンがゲッター部材の内部に深く打ち込まれるという
問題の現象が生じにくくなる。したがって、打ち込みに
よるアルゴンの消耗が抑制される。また、カップ状電極
基体およびゲッター部材の外面に生じる負グローによ
り、水銀が透光性気密容器の内壁にスパッタされて消耗
することも抑制される。
【0020】また、ゲッター部材が冷陰極形電極の胴部
に配設されていることにより、製造時に透光性気密容器
の内部に残留した不純物は、ゲッター部材によって所要
の程度に除去される。このため、暗黒中の放電遅れ時間
が短縮されるとともに、動作時の放電不安定化を防止す
ることができる。
【0021】請求項2の発明の冷陰極形電極は、請求項
1記載の冷陰極形電極において、カップ状電極基体を構
成する金属より電子放出性および耐スパッタリング性に
優れた金属からなる電流密度改善部材がカップ状電極基
体の内部に導電的に接続して配設されていることを特徴
としている。
【0022】電流密度改善部材は、カップ状電極基体表
面の電流密度を低下させるための部材であり、カップ状
電極基体を構成する金属より電子放出性および耐スパッ
タリング性に優れた金属から構成されている。また、電
流密度改善部材は、自らの表面の電流密度が相対的に高
くなることにより、動作中の温度が高くなるので、好ま
しくは高沸点、かつ、高密度の金属を用いるのがよい。
これらの条件を満足する金属としては、たとえばタング
ステンを用いることができる。なお、この場合、カップ
状電極基体としては、たとえばニッケルを用いることが
できる。
【0023】さらに、電流密度改善部材は、たとえばカ
ップ状電極基体に溶接などによって、カップ状電極基体
の内部に導電的に接続して配設されている。なお、電流
密度改善部材の形状は、板状、棒状など自由である。
【0024】そうして、本発明においては、電流密度改
善部材がカップ状電極基体より電子を放出しやすいの
で、その表面に負グローが形成されやすく、放電ランプ
の作動中の放電が主として電流密度改善部材の表面から
生じるので、したがってカップ状電極基体表面の電流密
度が相対的に低下する。その結果、放電ランプの作動中
におけるカップ状電極基体の消耗が抑制される。そのた
め、カップ状電極基体がゲッター部材の配設位置まで消
耗して、ゲッター部材が脱落する問題を効果的に防止す
ることができる。
【0025】請求項3の発明の放電ランプは、横断面の
内面形状がほぼ円形の細長い透光性気密容器と;透光性
気密容器の両端において先端が透光性気密容器の内部に
突出するように気密に封着された一対の導入線と;導入
線の先端に接続されて開口端部が放電空間に対向すると
ともに、開口端部と透光性気密容器の内面との間の隙間
が0.2mm以下になっている一対の請求項1または2
記載の冷陰極形電極と;透光性放電容器内に封入された
水銀、ネオンおよびアルゴンを含む放電媒体と;を具備
していることを特徴としている。
【0026】<透光性気密容器について>透光性気密容
器は、一般的にはガラスによって形成されるが、要すれ
ばガラス以外の透光性材料たとえばセラミックスなどで
あってもよい。また、ガラスは、硬質ガラス、半硬質ガ
ラスまたは軟質ガラス、石英ガラスなどであってもよ
い。なお、「透光性」とは、透光性気密容器の所要部分
が利用する光の波長に対して実質的に透光性であれば、
その他の部分は遮光性であってもよい。
【0027】また、透光性気密容器の横断面の内面形状
は、ほぼ円形で、その内径は、一般的には5mm以下、
好適には2.6mm以下に構成することができる。透光
性気密容器の軸方向の長さは、利用する照明装置の要求
に応じて設定することができるが、800mm以下であ
れば、実用上概ね任意所望の値にすることができる。さ
らに、透光性気密容器は、直管状だけでなく、湾曲また
は屈曲した形状であってもよい。たとえば、円環状、半
円状、L字状、M字状、U字状、コ字状、へ字状などで
あることを許容する。
【0028】さらにまた、透光性気密容器は、放電媒体
の放電により放射される紫外線または蛍光体層から発生
する紫外線を利用する場合には、当該紫外線を透過する
透過率特性を有し、また蛍光体層が発生する可視光を利
用する場合には、当該可視光を透過する透過率特性を有
するものとする。
【0029】<一対の導入線について>一対の導入線
は、透光性気密容器の内部に電流を導入するとともに、
冷陰極形電極を支持する。そして、透光性気密容器の両
端において、先端が透光性気密容器の内部に突出するよ
うに封着している。導入線は、少なくとも透光性気密容
器への封着部が透光性気密容器の熱膨張率に近似した熱
膨張率を有する金属からなる。
【0030】<一対の冷陰極形電極について>一対の冷
陰極形電極は、請求項1または2記載の冷陰極形電極が
用いられる。
【0031】<放電媒体について>放電媒体は、水銀、
ネオンおよびアルゴンを含み、透光性気密容器内に封入
されている。
【0032】水銀は、その適当量を液体水銀や水銀蒸気
圧特性が液体水銀に比較的近いZnHgのようなアマル
ガムやジェメディスの形で水銀を封入することができ
る。
【0033】ネオンおよびアルゴンは、始動ガスおよび
緩衝ガスとして作用し、封入に先立って予め所定割合で
混合することができる。また、所望によりクリプトン、
キセノンおよびヘリウムなどの希ガスの一種または複数
種を付加することができる。
【0034】<その他の構成について>本発明の必須構
成ではないが、必要に応じて以下の構成を選択的に付加
することができる。
【0035】1 蛍光体層について 蛍光体層は、透光性放電容器の内面に直接形成してもよ
いし、たとえば保護膜、反射膜などを介して間接的に形
成してもよい。
【0036】また、使用する蛍光体は、その用途に応じ
て任意所望のものを用いることができる。たとえば、バ
ックライト装置、車載計器照明用およびカラー読取用な
どの放電ランプの場合は、3波長発光形蛍光体またはハ
ロリン酸塩蛍光体などの白色系の蛍光体を用いることが
できる。また、モノクローム読取用の蛍光ランプの場合
は、希土類のリン酸塩蛍光体(LaPO:Ce3+
Tb3+)のような単色蛍光体またはこれを含んだ蛍光
体を用いることができる。
【0037】さらに、蛍光体層は、透光性放電容器の内
面側の全周にわたり形成してもよいし、透光性放電容器
の軸方向に沿って一部に蛍光体層を形成しないことによ
り、アパーチャを形成することができる。
【0038】2 保護膜について 必要に応じて透光性気密容器の内面にアルミナ微粒子な
どからなる保護膜や易電子放射物質膜を形成することが
できる。蛍光体層を形成する場合には、蛍光体層と透光
性気密容器の内面との間に保護膜を形成してもよいし、
蛍光体層の放電空間側の内面に保護膜を形成してもよ
い。また、易電子放射性物質膜を形成することができ、
この場合には放電ランプの暗黒特性の発生を回避する
か、軽減するのに効果的である。
【0039】3.反射膜について 透光性気密容器の内面に反射膜を配設することができ
る。反射膜の構成物質としては、たとえばTiOやA
の微粒子を用いることができる。これらの材料
の分散液を調整して透光性気密容器の内面にアパーチャ
の部分を除いて塗布し、焼成することにより、反射膜を
形成することができる。
【0040】そうして、反射膜を形成することにより、
放電ランプの発光を所望方向へ指向させることができ
る。
【0041】<本発明の作用について>本発明において
は、一対の電極として請求項1または2記載の冷陰極形
電極を封装して、かつ、開口端部と透光性気密容器の内
面との間の隙間を0.2mm以下にしていることによ
り、カップ状電極基体およびゲッター部材の表面に負グ
ローが形成されなくなる。このため、負グローにより加
速されたアルゴンイオンがゲッター部材に衝突し、アル
ゴンがゲッター合金層の内部に深く打ち込まれて生じる
アルゴンの消耗が抑制される。
【0042】また、その他請求項1および2における作
用、効果を奏する。
【0043】請求項4の発明の照明装置は、照明装置本
体と;照明装置本体に支持された請求項3記載の放電ラ
ンプと;放電ランプを点灯する点灯回路と;を具備して
いることを特徴としている。
【0044】本発明において、「照明装置」とは、放電
ランプの発光を利用する全ての装置を含む広い概念であ
り、たとえばバックライト装置およびこれを備えた液晶
表示装置、ならびに液晶表示装置を組み込んだ機器を含
む。液晶表示装置を組み込んだ機器は、たとえば、パー
ソナルコンピュータ、携帯情報端末機、液晶テレビジョ
ン受像装置、カーナビゲーション機器などの液晶表示装
置組込み機器、ならびに自動車などの移動体用計器パネ
ル照明装置、装飾用照明器具などである。また、放電ラ
ンプが発生する光は、可視光だけでなく、要すれば紫外
線であってもよい。
【0045】また、点灯回路は、放電ランプを点灯する
ことができれば、どのような構成であってもよいが、小
形、軽量化および高効率の観点から、好ましくは高周波
インバータを主体とするものである。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
【0047】図1は、本発明の冷陰極形電極の第1の実
施形態を示す正面図である。
【0048】図2は、同じく平面断面図である。
【0049】図3は、図2におけるa−a´線に沿う断
面図である。
【0050】図4は、図2におけるb−b´線に沿う断
面図である。
【0051】各図において、冷陰極形電極1は、カップ
状電極基体1aおよびゲッター部材1bからなる。な
お、図中符号4は導入線で、冷陰極形電極1を支持す
る。
【0052】カップ状電極基体1aは、全体として有底
筒状をなしていて、開口端部1a1および胴部1a2を
有している。開口端部1a1は、円形をなしている。胴
部1a2は、図4に示すように、略楕円形状をなしてい
て、カップ状電極基体1aの軸方向から見た輪郭が開口
端部1a1の同様な輪郭線OL内にほぼ収まるような大
きさに形成されている。すなわち、胴部1a2の略楕円
形状は、楕円の長径が開口端部1a1の直径にほぼ等し
く、短径が上記直径より小さい。
【0053】ゲッター部材1bは、支持基材1b1およ
びゲッター合金層1b2からなる。支持基材1b1は、
Fe―Ni合金の板からなり、ゲッター担持部分および
固着部分を有している。固着部分は、カップ状電極基体
1aの胴部1a2の短径部の外面に溶接により固着され
る。なお、符号1b3は、溶接点を示す。ゲッター担持
部分は、ゲッター合金層1b2を担持する。ゲッター合
金層1b2は、Zr−Al合金の焼結体からなり、ゲッ
ター担持部分の上に担持されている。
【0054】そうして、ゲッター部材1bは、電極基体
1aの軸方向から見た輪郭が開口端部1a1の同様な輪
郭線OL内にほぼ収まるように配設されている。
【実施例1】冷陰極形電極1の実施例は、次のとおりで
ある。
【0055】カップ状電極基体1a:Ni板のプレス成
形体からなり、長さ4.0mm、肉厚0.1mm、開口
端部1a1は直径が外径1.7mm、内径1.5mm、
長さが1.0mm、胴部1a2は長径が外径1.7m
m、短径は外径が1.6mmゲッター部材1b:支持基
材1b1は幅0.70mm、厚さ0.15mm、長さ
1.50mmのFe−Ni合金板、ゲッター合金層1b
2はZr−Al合金の焼結体図5は、本発明の放電ラン
プの第1の実施形態を示す要部正面断面図である。
【0056】図6は、図5のa−a´線に沿う断面図で
ある。
【0057】図7は、図5のb−b´線に沿う断面図で
ある。
【0058】図8は、同じく要部平面断面図である。
【0059】各図において、図1ないし図4と同一部分
については同一符号を付して説明は省略する。符号2は
透光性気密容器、3は蛍光体層、4は導入線である。
【0060】透光性気密容器2は、細長いガラスバルブ
の両端をビード封止して形成されている。
【0061】蛍光体層3は、透光性気密容器2の内面の
両端領域を除いて形成されている。
【0062】導入線4は、透光性気密容器2の両端にガ
ラスビードを介して封着され、先端が透光性気密容器2
の内部に突出している。
【0063】冷陰極形電極1は、図1ないし図4に示す
実施例1の構成のものを用いていて、そのカップ状電極
基体1aの胴部1a2の背面中央が導入線4の先端にス
ポット溶接されることにより、導入線4に支持されてい
る。
【0064】放電媒体は、水銀、アルゴンおよびネオン
の混合ガスである。
【実施例2】放電ランプの実施例は次のとおりである。
【0065】透光性気密容器2:外径2.6mm、内径
2.0mm、長さ300mm程度 蛍光体層3:3波長発光形蛍光体 導入線4:タングステン線 放電媒体:水銀およびNe−Ar9:1の混合ガスが約
6.6kPa 周囲温度25℃、ランプ電流8mAで1000時間動作
後に残存ガスを測定した結果、動作初期に対してArが
97%、Neが99%以上であった。さらに、同一条件
で10000時間動作後に同様に測定した結果、Arが
89%、Neが95%であった。また、カップ状電極基
体1aの質量を測定した結果、動作初期に対して94%
であった。
【0066】図9は、本発明の冷陰極形電極および放電
ランプの第2の実施形態を示す要部正面断面図である。
【0067】図10は、図9のa−a´線に沿う断面図
である。
【0068】図11は、図9のb−b´線に沿う断面図
である。
【0069】図12は、同じく要部平面断面図である。
【0070】各図において、図5ないし図8と同一部分
については同一符号を付して説明は省略する。符号1c
は電流密度改善部材である。
【0071】電流密度改善部材1cは、板状をなし、カ
ップ状電極基体1aの開口端部1a1および胴部1a2
の長径部の内面に溶接されている。
【実施例3】放電ランプの他の実施例は、実施例2の構
成に加えて以下の構成である。
【0072】電流密度改善部材1c:幅1.5mm、長
さ3.8mm、厚さ0.1mmのタングステン板 周囲温度25℃、ランプ電流8mAで10000時間動
作後のカップ状電極基体1aの質量を測定した結果、動
作初期に対して98%であった。また、電流密度改善部
材1cの質量を測定した結果、動作初期の99%であっ
た。
【0073】図13は、本発明の照明装置の一実施形態
としての液晶用バックライト装置を示す概念的断面図で
ある。
【0074】液晶用バックライト装置は、バックライト
装置本体11、一対の放電ランプ12、12および図示
しない点灯回路を備えて構成されている。なお、図中の
符号13は、液晶表示ユニットである。
【0075】<バックライト装置本体11について>バ
ックライト装置本体11は、導光体11a、一対の樋状
反射板11b、11b、背面反射板11c、拡散板11
d1および集光板11d2備え、図示しないケースに収
納される。
【0076】導光体11aは、透明アクリル樹脂などの
高屈折率を有する透明板体から構成されている。一対の
樋状反射板11b、11bは、それぞれ放電ランプ12
から導光体11aに直接入射しない方向へ放射された光
を反射して導光体11aに入射させるとともに、放電ラ
ンプ12の発光が導光体11a以外の箇所へ漏光しない
ように遮蔽する。背面反射板11cは、導光体11aの
背面から出る光を反射して導光体11aの前面から出射
させる。また、その際に光がなるべく面全体から均一に
出射するように、背面反射板11cの反射率を部分的に
制御することができる。拡散板11d1は、導光体11
aの前面に配設されて、導光体11aから前方へ出射す
る光を拡散して輝度分布をなるべく均一化する。集光板
11d2は、拡散板11d1から出射した光を集光し
て、液晶表示ユニット13に対する入射効率を高める。
【0077】<放電ランプ12、12について>放電ラ
ンプ12、12は、図9ないし図12に示す構造を備え
ていて、導光体の対向する一対の端面に配設されてい
る。
【0078】<液晶表示ユニット13について>液晶表
示ユニット13は、バックライト装置の前面に重ねて配
設され、その背面からバックライト装置本体11により
照明され、透過式の液晶表示が行われる。
【0079】
【発明の効果】請求項1および2の発明によれば、ほぼ
円形の開口端部の背後に位置するとともに軸方向から見
た開口端部の輪郭内に余裕をもって収まる輪郭を有する
胴部を備えたカップ状電極基体の胴部の外面にゲッター
部材を配設していることにより、カップ状電極基体の開
口端部と透光性気密容器の内面との間の距離を負グロー
が生じないようにして配設して、放電媒体中のアルゴン
の消耗を抑制する冷陰極形電極を提供することができ
る。
【0080】請求項2の発明によれば、加えてカップ状
電極基体の内部に電子放出性および耐スパッタリング性
に優れた金属からなる電流密度改善部材が配設されてい
ることにより、カップ状電極基体の消耗を抑制して、ゲ
ッター部材外れを防止する冷陰極形電極を提供すること
ができる。
【0081】請求項3の発明によれば、横断面の内面形
状がほぼ円形の細長い透光性放電容器の両端に封着され
た一対の導入線の先端に接続されて開口端部が放電空間
に対向するとともに、開口端部と透光性放電容器の内面
との間の隙間が0.2mm以下になっている一対の請求
項1または2記載の冷陰極形電極を具備するとともに、
水銀、ネオンおよびアルゴンを含む放電媒体を封入して
いることにより、請求項1および2の効果を有する放電
ランプを提供することができる。
【0082】請求項4の発明によれば、照明装置本体に
支持された請求項3記載の放電ランプおよび点灯回路を
具備していることにより、請求項1および2の効果を有
する照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷陰極形電極の第1の実施形態を示す
正面図
【図2】同じく平面断面図
【図3】図2におけるa−a´線に沿う断面図
【図4】図2におけるb−b´線に沿う断面図
【図5】本発明の放電ランプの第1の実施形態を示す要
部正面断面図
【図6】図5のa−a´線に沿う断面図
【図7】図5のb−b´線に沿う断面図
【図8】同じく要部平面断面図
【図9】本発明の冷陰極形電極および放電ランプの第2
の実施形態を示す要部正面断面図
【図10】図9のa−a´線に沿う断面図
【図11】図9のb−b´線に沿う断面図
【図12】同じく要部平面断面図
【図13】本発明の照明装置の一実施形態としての液晶
用バックライト装置を示す概念的断面図
【符号の説明】
1…冷陰極形電極 1a…カップ状電極基体 1a1…開口端部 1a2…胴部 1b…ゲッター部材 1b1…支持基材 1b2…ゲッター合金層 1c…電流密度改善部材 2…透光性気密容器 3…蛍光体層 4…導入線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ほぼ円形の開口端部および開口端部の背後
    に位置するとともに軸方向から見た開口端部の輪郭内に
    余裕をもって収まる輪郭を有する胴部を備えた金属製の
    カップ状電極基体と;軸方向から見た開口端部の輪郭内
    にほぼ収まるようにカップ状電極基体の胴部の外面に配
    設されたゲッター部材と;を具備していることを特徴と
    する冷陰極形電極。
  2. 【請求項2】カップ状電極基体を構成する金属より電子
    放出性および耐スパッタリング性に優れた金属からなる
    電流密度改善部材がカップ状電極基体の内部に導電的に
    接続して配設されていることを特徴とする請求項1記載
    の冷陰極形電極。
  3. 【請求項3】横断面の内面形状がほぼ円形の細長い透光
    性放電容器と;透光性気密容器の両端において先端が透
    光性気密容器の内部に突出するように気密に封着された
    一対の導入線と;導入線の先端に接続されて開口端部が
    放電空間に対向するとともに、開口端部と透光性放電容
    器の内面との間の隙間が0.2mm以下になっている一
    対の請求項1または2記載の冷陰極形電極と;透光性放
    電容器内に封入された水銀、ネオンおよびアルゴンを含
    む放電媒体と;を具備していることを特徴とする放電ラ
    ンプ。
  4. 【請求項4】照明装置本体と;照明装置本体に支持され
    た請求項3記載の放電ランプと;放電ランプを点灯する
    点灯回路と;を具備していることを特徴とする照明装
    置。
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