JP2002310936A - 外観検査方法および外観検査装置 - Google Patents

外観検査方法および外観検査装置

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JP2002310936A
JP2002310936A JP2001121802A JP2001121802A JP2002310936A JP 2002310936 A JP2002310936 A JP 2002310936A JP 2001121802 A JP2001121802 A JP 2001121802A JP 2001121802 A JP2001121802 A JP 2001121802A JP 2002310936 A JP2002310936 A JP 2002310936A
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JP2001121802A
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English (en)
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Tatsugo Komae
竜吾 小前
Shintaro Koike
慎太郎 小池
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子部品の電極等の金属部位の欠陥を外観検
査によって自動的に検出する。 【解決手段】 外観検査装置によるチップ型電子部品の
外観検査では、まず、撮像部13が載置台によって搬送
された対象ワークの電極部を撮像し、画像データを制御
部へ送信する。次に、面積算出部15Bが、画像記憶部
15Aに記憶された画像データに対して、基準輝度以下
の画素を数えて低輝度領域の占有率を算出する。次に、
欠陥判断部15Cが上記占有率が基準占有率を超えてい
るかを判別し、基準占有率以上であれば対象ワークの電
極部に欠陥があると判断する。ここで、上記の基準輝度
や基準占有率、撮像部13での撮像の際に対象ワークに
照射する光の照明角度は、対象ワークや検出する欠陥に
応じてあらかじめ実験に基づいて設定されている。よっ
て、チップ型電子部品の外部電極の外観検査を、画像処
理によって自動的に行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属部位の欠陥を
外観検査によって検出する外観検査方法および外観検査
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、検査対象に光を照射して、肉眼や
外観検査装置により検査対象の欠陥を検出することが行
われている。そして、外観検査装置には、検査対象の外
観を撮像した画像データを画像処理することによって、
欠陥を自動検出するものもある。例えば、チップ型の電
子部品の外観検査装置では、セラミック素体に生じた割
れや欠け等の欠陥を、画像処理により自動検出すること
ができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、外観検査装置
では、撮像時の照明角度や強度等の照明条件によって、
検出したい欠陥が見えやすかったり、見えにくかったり
する。そのため、外観検査装置では、検査対象や欠陥に
応じて、照明条件を最適に設定する必要がある。例え
ば、従来の電子部品の外観検査装置では、セラミック素
体の欠陥の検出を目的としていたため、撮像時の照明が
セラミック素体の欠陥の検出に適した照明条件に設定さ
れていた。
【0004】ここで、チップ型の電子部品では、通常、
セラミック素体に金属電極が形成されている。そして、
金属電極にも、傷、剥がれ、異物付着等の欠陥が生じ
る。しかし、セラミック素体と金属電極とでは構造も光
の反射率も異なるため、従来の外観検査装置では、照明
条件が金属電極の外観検査には不適当であった。それゆ
え、従来の外観検査装置では、金属電極部位の欠陥の検
出が困難であった。
【0005】実際の外観検査工程においても、セラミッ
ク素体の欠陥検出用にあらかじめ設定された照明条件の
光を照射して撮像した画像データに基づいて、セラミッ
ク素体の欠陥を検査すると同時に、金属電極については
セラミック素体の撮像時の光により、肉眼で見て金属電
極が白く光っていれば正常であると判断していた。この
ように、従来の外観検査装置では、電子部品の金属電極
部位の厳密な検査が困難であった。
【0006】また、従来、欠陥検出のための画像処理の
アルゴリズムとしては、2値化や微分値が一般に利用さ
れているが、これらは対象ワークの姿勢の変動や照明の
変動などの影響を受けやすく、誤認識が多かった。
【0007】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、電子部品の電極等の金属
部位の欠陥を外観検査によって自動的に検出することが
できる外観検査方法および外観検査装置を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の外観検査方法
は、上記の課題を解決するために、検査対象である金属
部位の外観を撮像する撮像処理と、上記撮像処理で撮像
された画像において所定の基準輝度以下の低輝度領域が
占める占有率を算出する面積算出処理と、上記占有率が
所定の基準占有率を超えていれば、当該検査対象に欠陥
が存在すると判断する欠陥判断処理と、を含むことを特
徴としている。
【0009】また、本発明の外観検査装置は、上記の課
題を解決するために、検査対象である金属部位の外観を
撮像する撮像手段と、上記撮像手段が撮像した画像にお
いて所定の基準輝度以下の低輝度領域が占める占有率を
算出する面積算出手段と、上記占有率が所定の基準占有
率を超えていれば、当該検査対象に欠陥が存在すると判
断する欠陥判断手段と、を具備することを特徴としてい
る。
【0010】ここで、欠陥がない状態では表面の光反射
率が高くほぼ一定である金属部位に、表面に生じた凹凸
の傷、表面が浮き上がった剥がれ、表面への異物付着な
どの欠陥があると、適当な照明角度の光を照射すること
により、欠陥の部分だけが暗く見える。
【0011】上記の構成では、このような特性を利用し
て、金属部位の外観検査を行う際、金属部位の画像を撮
像して、欠陥部位を示す基準輝度以下の低輝度領域が画
像全体に対して占める占有率を算出し、この占有率が基
準占有率以上であれば欠陥があると判断する。
【0012】これにより、欠陥の検出を画像処理のみに
よって行うことが可能となるため、金属部位、例えばチ
ップ型電子部品の外部電極の外観検査を自動化すること
ができる。しかも、欠陥の有無の判定を画像の輝度ヒス
トグラムの面積に基づいて行うため、ワーク姿勢や照明
に変動があっても、安定して欠陥を検出できる。
【0013】本発明の外観検査方法は、上記の課題を解
決するために、さらに、上記撮像処理において、撮像す
る際に上記検査対象に照射する光の照明角度を、検出す
る欠陥である検査欠陥に応じて設定する照明条件設定処
理を含むことを特徴としている。
【0014】また、本発明の外観検査装置は、上記の課
題を解決するために、さらに、上記撮像手段は、撮像す
る際に上記検査対象に照射する光の照明角度が、検出す
る欠陥である検査欠陥に応じて設定されていることを特
徴としている。
【0015】ここで、金属部位に生じた表面の傷、剥が
れ、異物付着などの欠陥は、撮像時の照明条件、特に照
明角度によって、欠陥が見えやすかったり、見えにくか
ったりする。
【0016】そこで、上記の構成では、さらに、外観検
査によって検出する欠陥に応じて、照明角度を最適に設
定する。具体的には、欠陥部位を示す低輝度領域の面積
が大きく、かつ、正常部位を示す高輝度領域との輝度差
が大きい画像を撮像できるように、検出する欠陥ごとに
照明角度を設定する。
【0017】よって、検査する欠陥ごとに、輝度ヒスト
グラムが低輝度領域と高輝度領域とにはっきりと2分さ
れた画像を撮像することが可能となる。したがって、検
査対象の画像の輝度ヒストグラムに基づき、基準輝度お
よび基準占有率を用いて、何れの欠陥も精度良く検出で
きる。
【0018】本発明の外観検査方法は、上記の課題を解
決するために、さらに、上記検査対象がチップ型電子部
品の外部電極であり、上記検査欠陥が上記外部電極の表
面に生じた傷である場合、上記照明条件設定処理におい
て、上記照明角度を30度以上、50度以下の範囲で設
定することを特徴としている。
【0019】また、本発明の外観検査装置は、上記の課
題を解決するために、さらに、上記検査対象がチップ型
電子部品の外部電極であり、上記検査欠陥が上記外部電
極の表面に生じた傷である場合、上記撮像手段における
上記照明角度が30度以上、50度以下の範囲で設定さ
れていることを特徴としている。
【0020】上記の構成により、さらに、チップ型電子
部品の外部電極の表面に生じた傷を検出するために、照
明角度が30度以上、50度以下の範囲で設定された光
を照射した状態で、外部電極を撮像する。
【0021】このように、撮像時の照明条件を、外部電
極の表面に生じた傷を検出するために最適に設定するこ
とによって、電極表面の傷をはっきりと撮像できる。す
なわち、画像の輝度ヒストグラムが電極表面に傷がある
欠陥部位を示す低輝度の山と正常部位を示す高輝度の山
とにはっきりと2分された画像を取得することが可能と
なる。よって、上記輝度ヒストグラムに対して、あらか
じめ最適に設定された基準輝度および基準占有率を用い
た判定を行うことにより、外部電極の表面の傷の有無を
判断できる。
【0022】したがって、従来難しかったチップ型電子
部品の電極表面の傷の欠陥が検出可能となり、良品・不
良品の自動判別が可能となる。それゆえ、チップ型電子
部品の品質を向上させることができる。
【0023】なお、上記のように、チップ型電子部品の
外部電極の表面に生じた傷を検出する際に、照明角度が
30度以上、50度以下の範囲で設定された照明光を照
射して撮像する場合、電極表面からみた照明光の幅が光
軸より±2度以内となる拡散光でない光を照射すること
が望ましい。この場合、基準輝度の輝度レベルを撮像可
能な最高輝度の40/256から80/256に相当す
る輝度の範囲で、また基準占有率を1%から3%の範囲
で、それぞれ設定することが望ましい。
【0024】本発明の外観検査方法は、上記の課題を解
決するために、さらに、上記検査対象がチップ型電子部
品の外部電極であり、上記検査欠陥が上記外部電極の剥
がれである場合、上記照明条件設定処理において、上記
照明角度を50度以上、70度以下の範囲で設定するこ
とを特徴としている。
【0025】また、本発明の外観検査装置は、上記の課
題を解決するために、さらに、上記検査対象がチップ型
電子部品の外部電極であり、上記検査欠陥が上記外部電
極の剥がれである場合、上記撮像手段における上記照明
角度が50度以上、70度以下の範囲で設定されている
ことを特徴としている。
【0026】上記の構成により、さらに、チップ型電子
部品の外部電極の剥がれを検出するために、照明角度が
50度以上、70度以下の範囲で設定された光を照射し
た状態で、外部電極を撮像する。
【0027】このように、撮像時の照明条件を、外部電
極の剥がれを検出するために最適に設定することによっ
て、電極の剥がれをはっきりと撮像できる。すなわち、
画像の輝度ヒストグラムが電極が剥がれている欠陥部位
を示す低輝度の山と正常部位を示す高輝度の山とにはっ
きりと2分された画像を取得することが可能となる。よ
って、上記輝度ヒストグラムに対して、あらかじめ最適
に設定された基準輝度および基準占有率を用いた判定を
行うことにより、外部電極の剥がれの有無を判断でき
る。
【0028】したがって、従来難しかったチップ型電子
部品の外部電極の剥がれの欠陥が検出可能となり、良品
・不良品の自動判別が可能となる。それゆえ、チップ型
電子部品の品質を向上させることができる。
【0029】なお、上記のように、チップ型電子部品の
外部電極の剥がれを検出する際に、照明角度が50度以
上、70度以下の範囲で設定された照明光を照射して撮
像する場合、電極表面からみた照明光の幅が光軸より±
2度以内となる拡散光でない光を照射することが望まし
い。この場合、基準輝度の輝度レベルを撮像可能な最高
輝度の70/256から110/256に相当する輝度
の範囲で、また基準占有率を8%から12%の範囲で、
それぞれ設定することが望ましい。
【0030】本発明の外観検査方法は、上記の課題を解
決するために、さらに、上記検査対象がチップ型電子部
品の外部電極であり、上記検査欠陥が上記外部電極の表
面への異物付着である場合、上記照明条件設定処理にお
いて、上記照明角度を70度以上、85度以下の範囲で
設定することを特徴としている。
【0031】また、本発明の外観検査装置は、上記の課
題を解決するために、さらに、上記検査対象がチップ型
電子部品の外部電極であり、上記検査欠陥が上記外部電
極の表面への異物付着である場合、上記撮像手段におけ
る上記照明角度が70度以上、85度以下の範囲で設定
されていることを特徴としている。
【0032】上記の構成により、さらに、チップ型電子
部品の外部電極の表面への異物付着を検出するために、
照明角度が70度以上、85度以下の範囲で設定された
光を照射した状態で、外部電極を撮像する。
【0033】このように、撮像時の照明条件を、外部電
極の表面への異物付着を検出するために最適に設定する
ことによって、電極表面に付着した異物をはっきりと撮
像できる。すなわち、画像の輝度ヒストグラムが電極表
面に異物が付着している欠陥部位を示す低輝度の山と正
常部位を示す高輝度の山とにはっきりと2分された画像
を取得することが可能となる。よって、上記輝度ヒスト
グラムに対して、あらかじめ最適に設定された基準輝度
および基準占有率を用いた判定を行うことにより、外部
電極の表面への異物付着の有無を判断できる。
【0034】したがって、従来難しかったチップ型電子
部品の電極表面への異物付着の欠陥が検出可能となり、
良品・不良品の自動判別が可能となる。それゆえ、チッ
プ型電子部品の品質を向上させることができる。
【0035】なお、上記のように、チップ型電子部品の
外部電極の表面への異物付着を検出する際に、照明角度
が70度以上、85度以下の範囲で設定された照明光を
照射して撮像する場合、電極表面からみた照明光の幅が
光軸より±2度以内となる拡散光でない光を照射するこ
とが望ましい。この場合、基準輝度の輝度レベルを撮像
可能な最高輝度の130/256から170/256に
相当する輝度の範囲で、また基準占有率を34%から4
4%の範囲で、それぞれ設定することが望ましい。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について図
1から図10に基づいて説明すれば、以下のとおりであ
る。
【0037】本実施の形態では、チップ型電子部品の外
部電極(検査対象)の外観検査を、画像処理によって自
動的に行うことができる外観検査方法および外観検査装
置について説明する。
【0038】図2は、上記外観検査方法および外観検査
装置の検査対象である対象ワークTを示す説明図であ
る。
【0039】上記対象ワークTは、多層構造を有し、通
常5mm角以下の直方体形状である電子部品のチップ型
部品である。図2に示すように、対象ワークTは、セラ
ミックの素体部T1と、その両端部に形成された電極部
(外部電極)T2とからなっている。
【0040】上記素体部T1は、セラミックを主体とす
る多層構造体であり、光反射率が低い。一方、上記電極
部T2は、ニッケルやはんだ等の金属および金属メッキ
の多層構造体であり、表面がほぼ平滑で、光反射率が高
くほぼ一定である。
【0041】ここで、対象ワークTには、外観検査によ
って検出可能な欠陥として、以下のような欠陥が生じ
る。上記素体部T1には、表面の割れ・欠け、ひび、セ
ラミックくず等の異物付着、内部の割れ、層の剥がれな
どの欠陥が生じる。また、上記電極部T2には、表面の
凹凸である傷、電極が浮いて下地が露出した電極の剥が
れ、電極表面へのセラミックくず等の異物付着などの欠
陥(検査欠陥)が生じる。
【0042】以下では、電極部T2に生じた上記のよう
な欠陥を画像処理によって検出するアルゴリズムについ
て説明する。
【0043】図3(a)は、良品の電極部T2の検査領
域S(図2)を撮像した画像データである。図3(b)
は、良品の電極部T2の検査領域S(図2)を撮像した
画像データの輝度ヒストグラムである。
【0044】また、図4(a)は、不良品の電極部T2
の検査領域S(図2)を撮像した画像データである。図
4(b)は、不良品の電極部T2の検査領域S(図2)
を撮像した画像データの輝度ヒストグラムである。
【0045】図3(b)と図4(b)とを比較すると、
不良品の輝度ヒストグラムは、低輝度領域に分布する割
合が高い。このように、電極部T2の欠陥は、輝度デー
タとしては、低輝度の欠陥部(低輝度領域)Dとなって
現れる。すなわち、電極部T2の欠陥は、正常部Nより
も暗く見える。
【0046】そこで、上記外観検査方法は、電極部T2
の欠陥が正常部Nの明るさに比べ、ずっと低い明るさ
(輝度)の欠陥部Dとして見えることを利用した判定ア
ルゴリズムを用いる。すなわち、上記外観検査方法は、
電極部T2に検査領域Sを設定して撮像し(撮像処
理)、得られた画像データの低輝度領域の占有率を算出
して(面積算出処理)、この占有率が閾値以上であれば
欠陥のある不良品であると判断する(欠陥判断処理)。
【0047】ここで、電極部T2の欠陥は、撮像時の照
明角度や強度等の照明条件によって、検出したい欠陥が
見えやすかったり、見えにくかったりする。そこで、上
記外観検査方法では、対象ワークTおよび検出する欠陥
に応じて、あらかじめサンプルワークを用いた実験によ
り、輝度ヒストグラムの山がはっきりと2分されるよう
に、照明条件を最適に設定する(照明条件設定処理)。
すなわち、欠陥部Dの面積が大きく、かつ、欠陥部Dと
正常部Nとの輝度差が大きい照明条件を選択する。な
お、電極部T2の材料やメッキ方法によっても、最適な
照明条件は異なる。
【0048】これにより、対象ワークTに応じて、検出
したい欠陥ごとに照明条件を最適に設定するので、欠陥
をはっきりと撮像することができる。よって、上記外観
検査方法によれば、欠陥部Dの面積やフェレ径などの幾
何学情報を得ることができるため、その情報を基に欠陥
を判定することが可能となる。
【0049】例えば、図5は、電極部T2の表面に傷が
あるサンプルワークに対する実験で得られた、欠陥部D
の面積と照明角度θ1(0度<θ1≦90度、図8参
照)との関係、および欠陥部Dと正常部Nとの輝度差と
照明角度θ1との関係を示すグラフである。この場合、
上記外観検査方法では、電極部T2の表面に生じた傷を
外観検査する際の照明角度θ1として40度を選択す
る。
【0050】なお、セラミックの素体部T1の外観検査
には、従来より行われていたように、大きな照明角度θ
1が適しており、60度以下の照明角度θ1は不適当で
ある。逆に、素体部T1に適した照明角度θ1では、電
極部T2の欠陥は見えない。すなわち、従来の照明角度
θ1では、電極部T2の外観検査を行うことができな
い。
【0051】さらに、上記外観検査方法では、欠陥部D
(低輝度領域)の輝度の上限である輝度の閾値(基準輝
度)、および、欠陥部Dの面積の許容範囲を示し、不良
品であるか否かを判定する際の欠陥部Dの占有率の閾値
(基準占有率)も、サンプルワークに対する実験に基づ
いて設定する。
【0052】例えば、図6は、電極部T2の表面に傷が
ある不良品のサンプルワークと、良品のサンプルワーク
とに対して、照明角度θ1を40度に設定して行った実
験で得られた256階調画像の輝度レベル60以下の領
域(低輝度領域)の占有率を示すグラフである。なお、
上記の輝度レベル60は、撮像可能な最低輝度を第0階
調、最低輝度を第255階調とする256階調のうちの
第60階調に相当する。
【0053】図6に示すように、基準輝度を輝度レベル
60に設定すると、良品と不良品とが明確に選別できる
ことがわかる。そして、基準輝度以下の領域の全領域
(検査領域S)に対する占有率が2%以上であれば、不
良品であることがわかる。この場合、上記外観検査方法
では、基準輝度を輝度レベル60に、基準占有率を2%
にそれぞれ設定する。
【0054】以下では、図1,図7から図9を参照しな
がら、上記外観検査方法に従ってチップ型電子部品の外
部電極の外観検査を自動的に行う外観検査装置10につ
いて説明する。
【0055】まず、図7は、上記外観検査装置10の構
成の概略を示す説明図であり、上方より見た状態を示
す。
【0056】上記外観検査装置10は、載置台(搬送
部)11、供給部12、撮像部(撮像手段)13、選別
排出部14、制御部15を少なくとも備えて構成されて
いる。
【0057】上記載置台11は、水平に回転する円盤状
の載置面を備えたガラステーブルである。載置台11
は、検査する電極部T2の表面を上にして載置した対象
ワークTを、載置面の回転によって、載置面の周縁部に
順に設けられた撮像部13および選別排出部14へ搬送
する。
【0058】上記供給部12は、対象ワークTを載置台
11の載置面上に1個ずつ供給するリニアフィーダーで
ある。
【0059】上記撮像部13は、搬送された対象ワーク
Tの電極部T2に検査領域Sを設定して撮像し、取得し
た画像データを制御部15へ送信する。なお、載置台1
1によって対象ワークTが高速で移動するため、1つの
撮像部13では1つの照明条件での撮像を行う。よっ
て、複数の撮像データに基づいて、良品・不良品の判定
を行う場合には、複数の撮像部13を適宜配設すればよ
い。
【0060】上記選別排出部14は、搬送された対象ワ
ークTを制御部15による良品・不良品の判定結果に従
ってそれぞれ排出する。
【0061】上記制御部15は、外観検査装置10の全
体の制御を行う。例えば、供給タイミングに基づき、撮
像部13での撮像や選別排出部14での排出のタイミン
グを管理する。また、上記外観検査方法に従って、対象
ワークTの良品・不良品の判定を行う。
【0062】次に、図1は、上記外観検査装置10にお
ける欠陥検出および良品・不良品の選別処理の概略を示
す機能ブロック図である。なお、撮像部13および選別
排出部14は、図7に示したものと同一である。また、
画像記憶部15Aは制御部15に設けられ、面積算出部
(面積算出手段)15Bおよび欠陥判断部(欠陥判断手
段)15Cは制御部15によって実行される。
【0063】撮像部13は、載置台11に載置されて搬
送された対象ワークTの電極部T2に検査領域Sを設定
し、撮像した画像データを制御部15へ送信する(撮像
処理)。次に、制御部15では、第1に、撮像部13が
撮像した画像データを画像記憶部15Aに記憶する。第
2に、面積算出部15Bが、画像記憶部15Aに記憶さ
れた画像データに対して、あらかじめ設定されている基
準輝度以下の画素を数えて低輝度領域の占有率を算出す
る(面積算出処理)。第3に、欠陥判断部15Cが、面
積算出部15Bによって算出された低輝度領域の占有率
が基準占有率を超えているか否かを判別し、基準占有率
以上であれば対象ワークTの電極部T2に欠陥があると
判断する(欠陥判断処理)。最後に、制御部15は、欠
陥判断部15Cにおける判断結果に従って、対象ワーク
Tを良品と不良品とを別にして回収するように、選別排
出部14を制御する。
【0064】なお、面積算出部15Bおよび欠陥判断部
15Cには、対象ワークTおよび検出する欠陥に応じ
て、あらかじめサンプルワークに対する実験によって求
められた基準輝度および基準占有率がそれぞれ設定され
ている。
【0065】ここで、図8は、上記撮像部13の構成の
概略を示す説明図である。図8に示すように、上記撮像
部13は、載置台11に載置されて搬送中の対象ワーク
Tの電極部T2を撮像するために、カメラ41およびリ
ング照明器42を備えて構成されている。
【0066】上記カメラ41は、搬送中の対象ワークT
の電極部T2に検査領域Sを設定して、当該検査領域S
を撮像する撮像装置である。
【0067】上記リング照明器42は、カメラ41によ
る撮像のために対象ワークTへ光を照射する照明装置で
ある。リング照明器42は、光源からの光を光ファイバ
によって中心下方の所定の撮像位置に搬送された対象ワ
ークTに周囲から均等に照明できるようにリング状に形
成されている。特に、リング照明器42は、あらかじめ
設定された照明角度θ1で対象ワークTの上方から光を
照射するように配設されている。さらに、リング照明器
42は、対象ワークTからみた照明の幅θ2を調整する
ことができる。よって、リング照明器42は、照明の幅
θ2を光軸より例えば±1度以内に設定した拡散光でな
い光を照射できる(図9)。
【0068】つづいて、電極部T2に生じた傷、剥が
れ、異物付着の検出について、具体的に説明する。な
お、これらの欠陥を同時に検出する場合、外観検査装置
10には検出する欠陥ごとに照明条件が設定(照明条件
設定処理)された撮像部13がそれぞれ設けられる。
【0069】(1)表面傷 電極部T2の表面に生じた傷を検出するための画像デー
タを撮像する撮像部13では、照明角度θ1を40度に
設定する。そして、リング照明器42から、対象ワーク
Tからみた照明の幅θ2が光軸より±1度以内となる拡
散光でない光を照射する。なお、照明角度θ1は、下限
値が30度以上、好ましくは35度以上、上限値が50
度以下、好ましくは45度以下の範囲で設定することが
望ましい。また、照明の幅θ2は、±2度以内、好まし
くは±0.5度以内であることが望ましい。
【0070】この場合、面積算出部15Bは、画素単位
でサンプリングされた256階調画像に対し、基準輝度
として設定された輝度レベル60以下の画素が、画像デ
ータ全体の何%であるかを計算する。なお、基準輝度の
輝度レベルは、撮像可能な最高輝度の40/256から
80/256に相当する輝度の範囲で設定することが望
ましい。
【0071】また、欠陥判断部15Cは、基準占有率と
して設定された2%を超える占有率を有する対象ワーク
Tを不良品と判断する。良品の対象ワークTは電極全体
が白く艶があるため占有率が2%以下であるのに対し、
電極表面に傷がある不良品は2%より大きい値となる。
なお、基準占有率は、1%から3%の範囲で設定するこ
とが望ましい。
【0072】上記のように、撮像部13における照明条
件を、電極部T2の表面の傷を検出するために最適に設
定することによって、電極の傷をはっきりと撮像するこ
とができる。そして、面積算出部15Bの基準輝度およ
び欠陥判断部15Cの基準占有率を、電極部T2の表面
の傷を検出するために最適に設定することによって、低
輝度領域に分布する画素の数が閾値を超えるか否かを判
定するだけで、対象ワークTが傷による不良品か否かを
判断することができる。よって、従来難しかったチップ
型電子部品の電極表面の傷の欠陥が検出可能となり、良
品・不良品の自動判別が可能となる。
【0073】(2)剥がれ 電極部T2の電極の剥がれを検出するための画像データ
を撮像する撮像部13では、照明角度θ1を60度に設
定する。そして、リング照明器42から、対象ワークT
からみた照明の幅θ2が光軸より±1度以内となる拡散
光でない光を照射する。なお、照明角度θ1は、下限値
が50度以上、好ましくは55度以上、上限値が70度
以下、好ましくは65度以下の範囲で設定することが望
ましい。また、照明の幅θ2は、±2度以内、好ましく
は±0.5度以内であることが望ましい。
【0074】この場合、面積算出部15Bは、画素単位
でサンプリングされた256階調画像に対し、基準輝度
として設定された輝度レベル90以下の画素が、画像デ
ータ全体の何%であるかを計算する。なお、基準輝度の
輝度レベルは、撮像可能な最高輝度の70/256から
110/256に相当する輝度の範囲で設定することが
望ましい。
【0075】また、欠陥判断部15Cは、基準占有率と
して設定された10%を超える占有率を有する対象ワー
クTを不良品と判断する。良品の対象ワークTは電極全
体が白く艶があるため占有率が10%以下であるのに対
し、電極の剥がれが発生している不良品は10%より大
きい値となる。なお、基準占有率は、8%から12%の
範囲で設定することが望ましい。
【0076】上記のように、撮像部13における照明条
件を、電極部T2の電極の剥がれを検出するために最適
に設定することによって、電極の剥がれをはっきりと撮
像することができる。そして、面積算出部15Bの基準
輝度および欠陥判断部15Cの基準占有率を、電極部T
2の電極の剥がれを検出するために最適に設定すること
によって、低輝度領域に分布する画素の数が閾値を超え
るか否かを判定するだけで、対象ワークTが電極の剥が
れによる不良品か否かを判断することができる。よっ
て、従来難しかったチップ型電子部品の電極の剥がれの
欠陥が検出可能となり、良品・不良品の自動判別が可能
となる。
【0077】(3)異物付着 電極部T2の表面への異物の付着を検出するための画像
データを撮像する撮像部13では、照明角度θ1を80
度に設定する。そして、リング照明器42から、対象ワ
ークTからみた照明の幅θ2が光軸より±1度以内とな
る拡散光でない光を照射する。なお、照明角度θ1は、
下限値が70度以上、好ましくは75度以上、上限値が
85度以下、好ましくは82度以下の範囲で設定するこ
とが望ましい。また、照明の幅θ2は、±2度以内、好
ましくは±0.5度以内であることが望ましい。
【0078】この場合、面積算出部15Bは、画素単位
でサンプリングされた256階調画像に対し、基準輝度
として設定された輝度レベル150以下の画素が、画像
データ全体の何%であるかを計算する。なお、基準輝度
の輝度レベルは、撮像可能な最高輝度の130/256
から170/256に相当する輝度の範囲で設定するこ
とが望ましい。
【0079】また、欠陥判断部15Cは、基準占有率と
して設定された40%を超える占有率を有する対象ワー
クTを不良品と判断する。良品の対象ワークTは電極全
体が白く艶があるため占有率が40%以下であるのに対
し、電極表面に異物が付着している不良品は40%より
大きい値となる。なお、基準占有率は、36%から44
%の範囲で設定することが望ましい。
【0080】上記のように、撮像部13における照明条
件を、電極部T2の表面への異物の付着を検出するため
に最適に設定することによって、電極に付着した異物を
はっきりと撮像することができる。そして、面積算出部
15Bの基準輝度および欠陥判断部15Cの基準占有率
を、電極部T2の表面への異物の付着を検出するために
最適に設定することによって、低輝度領域に分布する画
素の数が閾値を超えるか否かを判定するだけで、対象ワ
ークTが異物付着による不良品か否かを判断することが
できる。よって、従来難しかったチップ型電子部品の電
極表面への異物の付着の欠陥が検出可能となり、良品・
不良品の自動判別が可能となる。
【0081】なお、上記外観検査装置10では、電極部
T2の電極表面の欠陥の検出するために、照明角度θ1
を30〜80度の範囲から選択し、対象ワークTからみ
た照明の幅θ2が光軸より±1度以内となる拡散光でな
い照明条件で、対象ワークTの電極部T2を撮像しても
よい。なお、照明の幅θ2は、±2度以内、好ましくは
±0.5度以内であることが望ましい。
【0082】この場合、面積算出部15Bは、画素単位
でサンプリングされた256階調画像に対し、基準輝度
として設定された輝度レベル60以下の画素が、画像デ
ータ全体の何%であるかを計算する。なお、基準輝度の
輝度レベルは、撮像可能な最高輝度の40/256から
80/256に相当する輝度の範囲で設定することが望
ましい。
【0083】また、欠陥判断部15Cは、基準占有率と
して設定された0%を超える占有率を有する対象ワーク
Tを不良品と判断する。良品の対象ワークTは電極全体
が白く艶があるため占有率が0%であるのに対し、電極
表面に欠陥がある不良品では0%とならない。なお、基
準占有率は、0%から1%の範囲で設定することが望ま
しい。
【0084】上記のように、撮像部13における照明条
件を、電極部T2の電極表面の欠陥を検出するために最
適に設定することによって、電極表面の欠陥をはっきり
と撮像することができる。そして、面積算出部15Bの
基準輝度および欠陥判断部15Cの基準占有率を、電極
部T2の電極表面の欠陥を検出するために最適に設定す
ることによって、低輝度領域に分布する画素の数が閾値
を超えるか否かを判定するだけで、対象ワークTが電極
表面の欠陥による不良品か否かを判断することができ
る。よって、従来難しかったチップ型電子部品の電極表
面の欠陥が検出可能となり、良品・不良品の自動判別が
可能となる。
【0085】以上のように、対象ワークTに応じて、検
出したい欠陥ごとに照明条件,基準輝度および基準占有
率を最適に設定することによって、それぞれの欠陥をは
っきりと撮像し、欠陥を自動検出することが可能とな
る。
【0086】したがって、上記外観検査方法および外観
検査装置によれば、欠陥のある不良品を後工程に流すこ
とがない。また、欠陥の大きさを知ることができるた
め、どのくらいのレベルの欠陥が発生しているかという
情報を、製造工程へフィードバックできるため、検査対
象である製品の品質を向上させることができる。さら
に、形状や大きさが欠陥に至っていないものを欠陥とし
て過剰に選別することを防止できる。
【0087】つぎに、撮像部13における照明条件の抽
出に好適な照明条件抽出装置80について説明する。
【0088】図10(a)は、上記照明条件抽出装置8
0の構成の概略を示す正面図である。図10(b)は、
上記照明条件抽出装置80の平面図である。
【0089】図10(a)(b)に示すように、上記照
明条件抽出装置80は、カメラ81、ライト82、ライ
ト位置可動支持器83を備えて構成されている。さら
に、照明条件抽出装置80は、図示しない駆動装置およ
び制御部を備えている。
【0090】上記ライト位置可動支持器83は、上記回
動リング83aと、アーム83bとを備えている。回動
リング83aは、リング状であり、リングの中心を回動
軸として平面内で回動する。上記アーム83bは、半円
弧状であり、両端が回動リング83aの直径の両端部
に、アーム回動軸83c・83cに回動可能にそれぞれ
軸支されている。
【0091】そして、回動リング83aの中心に、検査
するサンプルワークTsが配置される。また、アーム8
3bの円弧の中央には、ライト82が、回動リング83
aの中心に配置されたサンプルワークTsを照射する方
向に配設されている。
【0092】よって、アーム83bが、アーム回動軸8
3c・83cを回動軸として、回動リング83aの一方
の半円周の外側に沿った状態から、他方の半円周の外側
に沿った状態まで移動することにより、ライト82がサ
ンプルワークTsを一方側面から上面を経て他方側面ま
でを、任意の照明角度θ1(0度<θ1≦90度)で照
射できる。さらに、アーム83bは、回動リング83a
によって、少なくとも180度の範囲で回動できる。
【0093】したがって、ライト位置可動支持器83に
よれば、サンプルワークTsを中心とする仮想的な半球
面上の任意の位置から光を照射して、サンプルワークT
sをカメラ81で撮像できる。
【0094】上記照明条件抽出装置80を用いて、上記
外観検査装置10の撮像部13における照明条件を抽出
する処理の手順としては、例えば、以下のとおりであ
る。まず、検出対象の欠陥を有するサンプルワークTs
を回動リング83aの中心に配置し、撮像部13におい
て実際にライトを配置可能な位置に相当する角度から撮
像する。次に、欠陥部Dの面積が大きく、かつ、欠陥部
Dと正常部Nとの輝度差が大きくなる画像データを選択
する。このとき、複数の画像データを合成してもよい。
これは、撮像部13に複数のライトを設けることに相当
する。さらに、複数の画像データを、それぞれ重み付け
して合成してもよい。これは、各ライトの強度をそれぞ
れ設定することに相当する。
【0095】なお、上記外観検査装置10は、撮像部1
3の照明角度θ1を30度〜80度の範囲から選択し、
検査対象(対象ワークT)からみた照明の幅θ2が光軸
より±1度以内となる拡散光でない照明装置(リング照
明器42)と、光が照射された検査対象を撮像する撮像
装置(カメラ41)と、撮像した画像を記憶する画像記
憶装置(画像記憶部15A)と、記憶された画像から検
査対象部分(検査領域S)の低輝度領域の占有率を求め
る面積算出部15Bと、求められた占有率から電極表面
の欠陥の有無を判断する欠陥判断部15Cと、を備えて
いてもよい。
【0096】これにより、電極表面の欠陥を検出するた
めに適した照明条件で、電極表面の欠陥をはっきりと撮
像することができ、誤判定することなく良品、不良品の
判定を行うことができる。
【0097】また、上記外観検査装置10は、電子部品
の電極表面の傷を検出するために、撮像部13の照明角
度θ1を40度程度とし、検査対象(対象ワークT)か
らみた照明の幅θ2が光軸より±1度以内となる拡散光
でない照明装置(リング照明器42)と、光が照射され
た検査対象を撮像する撮像装置(カメラ41)と、撮像
された画像を記憶しておく画像記憶装置(画像記憶部1
5A)と、記憶された画像から検査対象部分の低輝度領
域の占有率を求める面積算出部15Bと、求められた占
有率から電極表面の傷の有無を判断する欠陥判断部15
Cと、を備えていてもよい。
【0098】これにより、電極の傷欠陥を検出するため
に最も適した照明条件で、電極の傷をはっきりと撮像す
ることができ、誤判定することなく良品、不良品の判定
が行うことができる。
【0099】また、上記外観検査装置10は、電子部品
の電極のはがれを検出するために、撮像部13の照明角
度θ1を60度程度とし、検査対象(対象ワークT)か
らみた照明の幅θ2が光軸より±1度以内となる拡散光
でない照明装置(リング照明器42)と、光が照射され
た検査対象を撮像する撮像装置(カメラ41)と、撮像
された画像を記憶しておく画像記憶装置(画像記憶部1
5A)と、記憶された画像から検査対象部分の低輝度領
域の占有率を求める面積算出部15Bと、求められた占
有率から電極のはがれの有無を判断する欠陥判断部15
Cと、を備えていてもよい。
【0100】これにより、電極のはがれ欠陥を検出する
ために最も適した照明条件で、電極はがれをはっきりと
撮像することができ、誤判定することなく良品、不良品
の判定を行うことができる。
【0101】また、上記外観検査装置10は、電子部品
の電極表面の異物付着を検出するために、撮像部13の
照明角度θ1を80度程度とし、検査対象(対象ワーク
T)からみた照明の幅θ2が光軸より±1度以内となる
拡散光でない照明装置(リング照明器42)と、光が照
射された検査対象を撮像する撮像装置(カメラ41)
と、撮像された画像を記憶しておく画像記憶装置(画像
記憶部15A)と、記憶された画像から検査対象部分の
低輝度領域の占有率を求める面積算出部15Bと、求め
られた占有率から電極表面の異物付着の有無を判断する
欠陥判断部15Cと、を備えていてもよい。
【0102】これにより、電極に異物が付着した欠陥を
検出するために最も適した照明条件で、異物をはっきり
と撮像することができ、誤判定すること無く良品、不良
品の判定を行うことができる。
【0103】
【発明の効果】本発明の外観検査方法は、以上のよう
に、検査対象である金属部位の外観を撮像する撮像処理
と、上記撮像処理で撮像された画像において所定の基準
輝度以下の低輝度領域が占める占有率を算出する面積算
出処理と、上記占有率が所定の基準占有率を超えていれ
ば、当該検査対象に欠陥が存在すると判断する欠陥判断
処理と、を含む方法である。
【0104】また、本発明の外観検査装置は、以上のよ
うに、検査対象である金属部位の外観を撮像する撮像手
段と、上記撮像手段が撮像した画像において所定の基準
輝度以下の低輝度領域が占める占有率を算出する面積算
出手段と、上記占有率が所定の基準占有率を超えていれ
ば、当該検査対象に欠陥が存在すると判断する欠陥判断
手段と、を具備する構成である。
【0105】それゆえ、欠陥の検出を画像処理のみによ
って行うことが可能となるため、金属部位、例えばチッ
プ型電子部品の外部電極の外観検査を自動化することが
できるという効果を奏する。しかも、欠陥の有無の判定
を画像の輝度ヒストグラムの面積に基づいて行うため、
ワーク姿勢や照明に変動があっても、安定して欠陥を検
出できるという効果を奏する。
【0106】本発明の外観検査方法は、以上のように、
さらに、上記撮像処理において、撮像する際に上記検査
対象に照射する光の照明角度を、検出する欠陥である検
査欠陥に応じて設定する照明条件設定処理を含む方法で
ある。
【0107】また、本発明の外観検査装置は、以上のよ
うに、さらに、上記撮像手段は、撮像する際に上記検査
対象に照射する光の照明角度が、検出する欠陥である検
査欠陥に応じて設定されている構成である。
【0108】それゆえ、さらに、検査する欠陥ごとに、
輝度ヒストグラムが低輝度領域と高輝度領域とにはっき
りと2分された画像を撮像することが可能となる。した
がって、検査対象の画像の輝度ヒストグラムに基づき、
基準輝度および基準占有率を用いて、何れの欠陥も精度
良く検出できるという効果を奏する。
【0109】本発明の外観検査方法は、以上のように、
さらに、上記検査対象がチップ型電子部品の外部電極で
あり、上記検査欠陥が上記外部電極の表面に生じた傷で
ある場合、上記照明条件設定処理において、上記照明角
度を30度以上、50度以下の範囲で設定する方法であ
る。
【0110】また、本発明の外観検査装置は、以上のよ
うに、さらに、上記検査対象がチップ型電子部品の外部
電極であり、上記検査欠陥が上記外部電極の表面に生じ
た傷である場合、上記撮像手段における上記照明角度が
30度以上、50度以下の範囲で設定されている構成で
ある。
【0111】それゆえ、さらに、撮像時の照明条件を、
外部電極の表面に生じた傷を検出するために最適に設定
することによって、電極表面の傷をはっきりと撮像でき
る。すなわち、画像の輝度ヒストグラムが電極表面に傷
がある欠陥部位を示す低輝度の山と正常部位を示す高輝
度の山とにはっきりと2分された画像を取得することが
可能となる。よって、上記輝度ヒストグラムに対して、
あらかじめ最適に設定された基準輝度および基準占有率
を用いた判定を行うことにより、外部電極の表面の傷の
有無を判断できる。
【0112】したがって、従来難しかったチップ型電子
部品の電極表面の傷の欠陥が検出可能となり、良品・不
良品の自動判別が可能となるという効果を奏する。それ
ゆえ、チップ型電子部品の品質を向上させることができ
るという効果を奏する。
【0113】本発明の外観検査方法は、以上のように、
さらに、上記検査対象がチップ型電子部品の外部電極で
あり、上記検査欠陥が上記外部電極の剥がれである場
合、上記照明条件設定処理において、上記照明角度を5
0度以上、70度以下の範囲で設定する方法である。
【0114】また、本発明の外観検査装置は、以上のよ
うに、さらに、上記検査対象がチップ型電子部品の外部
電極であり、上記検査欠陥が上記外部電極の剥がれであ
る場合、上記撮像手段における上記照明角度が50度以
上、70度以下の範囲で設定されている構成である。
【0115】それゆえ、さらに、撮像時の照明条件を、
外部電極の剥がれを検出するために最適に設定すること
によって、電極の剥がれをはっきりと撮像できる。すな
わち、画像の輝度ヒストグラムが電極が剥がれている欠
陥部位を示す低輝度の山と正常部位を示す高輝度の山と
にはっきりと2分された画像を取得することが可能とな
る。よって、上記輝度ヒストグラムに対して、あらかじ
め最適に設定された基準輝度および基準占有率を用いた
判定を行うことにより、外部電極の剥がれの有無を判断
できる。
【0116】したがって、従来難しかったチップ型電子
部品の外部電極の剥がれの欠陥が検出可能となり、良品
・不良品の自動判別が可能となるという効果を奏する。
それゆえ、チップ型電子部品の品質を向上させることが
できるという効果を奏する。
【0117】本発明の外観検査方法は、以上のように、
さらに、上記検査対象がチップ型電子部品の外部電極で
あり、上記検査欠陥が上記外部電極の表面への異物付着
である場合、上記照明条件設定処理において、上記照明
角度を70度以上、85度以下の範囲で設定する方法で
ある。
【0118】また、本発明の外観検査装置は、以上のよ
うに、さらに、上記検査対象がチップ型電子部品の外部
電極であり、上記検査欠陥が上記外部電極の表面への異
物付着である場合、上記撮像手段における上記照明角度
が70度以上、85度以下の範囲で設定されている構成
である。
【0119】それゆえ、さらに、撮像時の照明条件を、
外部電極の表面への異物付着を検出するために最適に設
定することによって、電極表面に付着した異物をはっき
りと撮像できる。すなわち、画像の輝度ヒストグラムが
電極表面に異物が付着している欠陥部位を示す低輝度の
山と正常部位を示す高輝度の山とにはっきりと2分され
た画像を取得することが可能となる。よって、上記輝度
ヒストグラムに対して、あらかじめ最適に設定された基
準輝度および基準占有率を用いた判定を行うことによ
り、外部電極の表面への異物付着の有無を判断できる。
【0120】したがって、従来難しかったチップ型電子
部品の電極表面への異物付着の欠陥が検出可能となり、
良品・不良品の自動判別が可能となるという効果を奏す
る。それゆえ、チップ型電子部品の品質を向上させるこ
とができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図7に示した外観検査装置における選別処理の
概略を示す機能ブロック図である。
【図2】図7に示した外観検査装置の検査対象であるチ
ップ型電子部品の構成を示す説明図である。
【図3】図3(a)は、図2に示したチップ型電子部品
の良品の輝度分布を示す説明図であり、図3(b)は、
それのヒストグラムである。
【図4】図4(a)は、図2に示したチップ型電子部品
の欠陥を有する不良品の輝度分布を示す説明図であり、
図4(b)は、それのヒストグラムである。
【図5】図2に示したチップ型電子部品の電極表面に傷
があるサンプルワークに対する実験で得られた、欠陥部
の面積と照明角度との関係、および欠陥部と正常部との
輝度差と照明角度との関係を示すグラフである。
【図6】図2に示したチップ型電子部品の電極表面に傷
がある不良品のサンプルワークと、良品のサンプルワー
クとに対して、照明角度を40度に設定して行った実験
で得られた256階調画像の輝度レベル60以下の領域
の占有率を示すグラフである。
【図7】本発明の一実施の形態に係る外観検査装置の構
成の概略を示す説明図である。
【図8】図7に示した外観検査装置に含まれる撮像部の
構成の概略を示す説明図である。
【図9】図8に示した撮像部で対象ワークに照射される
光を示す説明図である。
【図10】図10(a)(b)は、図8に示した撮像部
における照明条件を抽出するための照明条件抽出装置の
正面図および平面図である。
【符号の説明】
10 外観検査装置 13 撮像部(撮像手段) 15B 面積算出部(面積算出手段) 15C 欠陥判断部(欠陥判断手段) D 欠陥部(低輝度領域) T2 電極部(外部電極) θ1 照明角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G051 AA61 AB02 BB01 BC10 CA04 ED04 5B057 AA03 AA20 BA02 CA08 CA12 CA16 DA03 DB02 DB09 DC02 DC23 5L096 AA06 BA03 CA02 DA02 FA37 FA54 JA11

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検査対象である金属部位の外観を撮像する
    撮像処理と、 上記撮像処理で撮像された画像において所定の基準輝度
    以下の低輝度領域が占める占有率を算出する面積算出処
    理と、 上記占有率が所定の基準占有率を超えていれば、当該検
    査対象に欠陥が存在すると判断する欠陥判断処理と、を
    含むことを特徴とする外観検査方法。
  2. 【請求項2】上記撮像処理において、撮像する際に上記
    検査対象に照射する光の照明角度を、検出する欠陥であ
    る検査欠陥に応じて設定する照明条件設定処理を含むこ
    とを特徴とする請求項1に記載の外観検査方法。
  3. 【請求項3】上記検査対象がチップ型電子部品の外部電
    極であり、上記検査欠陥が上記外部電極の表面に生じた
    傷である場合、 上記照明条件設定処理において、上記照明角度を30度
    以上、50度以下の範囲で設定することを特徴とする請
    求項2に記載の外観検査方法。
  4. 【請求項4】上記検査対象がチップ型電子部品の外部電
    極であり、上記検査欠陥が上記外部電極の剥がれである
    場合、 上記照明条件設定処理において、上記照明角度を50度
    以上、70度以下の範囲で設定することを特徴とする請
    求項2に記載の外観検査方法。
  5. 【請求項5】上記検査対象がチップ型電子部品の外部電
    極であり、上記検査欠陥が上記外部電極の表面への異物
    付着である場合、 上記照明条件設定処理において、上記照明角度を70度
    以上、85度以下の範囲で設定することを特徴とする請
    求項2に記載の外観検査方法。
  6. 【請求項6】検査対象である金属部位の外観を撮像する
    撮像手段と、 上記撮像手段が撮像した画像において所定の基準輝度以
    下の低輝度領域が占める占有率を算出する面積算出手段
    と、 上記占有率が所定の基準占有率を超えていれば、当該検
    査対象に欠陥が存在すると判断する欠陥判断手段と、を
    具備することを特徴とする外観検査装置。
  7. 【請求項7】上記撮像手段は、撮像する際に上記検査対
    象に照射する光の照明角度が、検出する欠陥である検査
    欠陥に応じて設定されていることを特徴とする請求項6
    に記載の外観検査装置。
  8. 【請求項8】上記検査対象がチップ型電子部品の外部電
    極であり、上記検査欠陥が上記外部電極の表面に生じた
    傷である場合、 上記撮像手段における上記照明角度が30度以上、50
    度以下の範囲で設定されていることを特徴とする請求項
    7に記載の外観検査装置。
  9. 【請求項9】上記検査対象がチップ型電子部品の外部電
    極であり、上記検査欠陥が上記外部電極の剥がれである
    場合、 上記撮像手段における上記照明角度が50度以上、70
    度以下の範囲で設定されていることを特徴とする請求項
    7に記載の外観検査装置。
  10. 【請求項10】上記検査対象がチップ型電子部品の外部
    電極であり、上記検査欠陥が上記外部電極の表面への異
    物付着である場合、 上記撮像手段における上記照明角度が70度以上、85
    度以下の範囲で設定されていることを特徴とする請求項
    7に記載の外観検査装置。
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