JP2002310730A - 光結合素子 - Google Patents

光結合素子

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JP2002310730A
JP2002310730A JP2001111615A JP2001111615A JP2002310730A JP 2002310730 A JP2002310730 A JP 2002310730A JP 2001111615 A JP2001111615 A JP 2001111615A JP 2001111615 A JP2001111615 A JP 2001111615A JP 2002310730 A JP2002310730 A JP 2002310730A
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JP2001111615A
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Takayuki Morimoto
隆行 森本
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高分解能・高感度な光エンコーダ用フォトイ
ンタラプタを安価に提供する。 【解決手段】 従来の光エンコーダ用フォトインタラプ
タにおいて、発光素子前面に遮光手段を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光エンコーダ機能を
有する光結合素子に関する。より詳しくは、本発明は、
スケールの移動量および移動方向を検知する光エンコー
ダ用のフォトインタラプタに関し、プリンタのインクヘ
ッド位置制御、用紙送りの制御やモータの回転量の計測
などに用いることができる。
【0002】
【従来の技術】従来の光エンコーダの斜視図を図1に示
す。図1の光エンコーダを上部から見た断面図を図2に
示す。従来の光エンコーダは、透光部および遮光部の配
列により構成されたスリットを有するスケール1と、該
スケールのスリットを光学的に検知する光エンコーダ機
能を有する光結合素子、すなわちフォトインタラプタ2
とを含む。従来の光エンコーダを構成するフォトインタ
ラプタ2は、発光チップ3を透光性樹脂により封止して
形成された発光素子4と該発光素子から放射された光を
平行光線化するためのレンズ5とを含む第1の部分2a
および、受光チップ6を透光性樹脂により封止して形成
された受光素子7を含む第2の部分2bを有し、第1の
部分2aおよび第2の部分2bは、発光素子4と受光素
子7とが相対向するように第3の部分2cにより連結さ
れている。一般に、第1の部分2a、第2の部分2bお
よび第3の部分2cは遮光性の材質を用いて成型され
る。また、従来の光エンコーダを構成するスケール1
は、透光部と遮光部とをピッチLにて配列させて形成し
た複数のスリットからなるスリット列1aを有する。こ
のスケールをフォトンタラプタ2の第1の部分2aおよ
び第2の部分2bで形成される間隙に挿入し、該スリッ
トを通過した光を受光素子7で検出することによって、
スケール1の移動方向および移動量を計測することがで
きる。
【0003】従来の光エンコーダに用いられる受光チッ
プ6は、図3に示すごとく、スケールのスリットのピッ
チLに対応して、距離Lの中に4つの受光部A+、B
+、A−およびB−(8、9、10および11)からな
る受光部群12を1組有している。1つの発光素子から
放射される光をレンズ5により平行光線化し、スケール
1で光を透光および遮光し、受光素子7でその透過光を
受光する。光の平行光線化が充分であれば、図4に示す
ように、平行光線13によってスケールのピッチと同ピ
ッチの像が受光素子に映し出され、スケールの位置が変
化すると各受光部A+、B+、A−およびB−(8、
9、10および11)の受光量は図5に示す通り変化
し、スケールの移動方向と移動量とを知ることが可能と
なる。
【0004】しかしながら、解像度を向上させるために
スケールのピッチLを小さくすると、スケールのピッチ
Lに対応して設けられる受光部の受光面積も小さくな
り、フォトインタラプタとしての性能が低下してしま
う。すなわち、上記したごとく、従来のフォトインタラ
プタは4つの受光部からなる受光部群を1組しか有して
いないため、スケールのピッチLを小さくすることは、
フォトインタラプタの受光感度が弱くなることを意味
し、結果としてノイズや外乱光に弱くなる。
【0005】このピッチLが小さくなるときの受光部の
受光面積が狭くなることを解決するために、図6に示す
ごとく、4つの受光部A+、B+、A−およびB−
(8、9、10および11)からなる受光部群12の複
数をスケールのスリット列と同方向に、スケールのピッ
チLと同じピッチLにて配列させてなる受光部群列を有
する受光チップを用いたフォトインタラプタが製品化さ
れている。これら複数の受光部群はスケールと同じピッ
チ、同じ方向に配列されているので、図7に示すよう
に、スケールの位置が変化すると、各群の受光部におけ
る受光量が同じ位相で変化する。すなわち、例えば、受
光部A+のみに着目すると、各群の受光部A+の受光量
は、スケールの移動に従って、いずれも図5に示す通り
に変化するので、受光素子全体でのA+の総受光量も図
5に示す通りに変化する。また、受光量は複数組分合計
されるため、受光感度が増大し、ノイズや外乱光に対し
て強くなる。他の受光部A−、B+およびB−について
も同様である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
エンコーダフォトインタラプタは、一般に、発光チップ
として、発光部の面積が比較的大きなLED素子を用い
るために、次のような問題が生じる。すなわち、LED
素子の発光部の異なる場所から発光された光は平行とな
らず、特に、分解能を向上させるためにスケールのピッ
チLを小さくすると、図8および9に示すように発光チ
ップの中央領域のA点からの発光光線14と発光チップ
の周辺領域のB点からの発光光線15は、それぞれ、受
光部の異なる部位を照射することとなり(以下、この現
象を「クロストーク」という)、スケール像が受光素子
上に結ばれなくなる。この結果、受光素子の各受光部の
受光量は、図5に示すような変化を示さなくなり、光エ
ンコーダとして機能しなくなる。
【0007】上記の問題を解決する手段として、レンズ
および発光素子間の距離を大きくするか、あるいは発光
部の面積を小さくすることが考えられる。しかしなが
ら、レンズおよび発光素子間の距離を大きくすれば、フ
ォトインタラプタ全体が大きくなってしまう。あるい
は、発光部の面積を小さくするために、LEDを小さく
すれば、LEDからの発光量が減少し、フォトインタラ
プタの感度が低下し、その結果、外乱光やノイズの影響
を受けやすくなる。また、発光部が小さい高出力のレー
ザーダイオードは、高価であるので望ましくない。
【0008】かくして、本発明の目的は、高分解能・高
感度な光エンコーダ用フォトインタラプタを安価に提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、図10および
11に示すごとく、発光素子と、受光素子と、レンズ
と、該発光素子および該受光素子を相対向させ、該レン
ズを該発光素子および該受光素子の間に配置するように
支持するケースとを含む光結合素子であり、ここに、該
受光素子は、4つの受光部からなる受光部群を複数有
し、前記複数の受光部群は一方向に配列されており、該
発光素子および該受光素子の間に複数のスリットを有す
るスケールを配置させて該スケールの移動量および移動
方向を検知する光エンコーダ機能を有する光結合素子に
おいて、さらに、該発光素子からの光を選択的に該受光
素子へ入射させるための1または複数の透光部を該発光
素子の光放出方向前面に形成する遮光手段を該発光素子
と該レンズとの間に配置したことを特徴とする光結合素
子を提供する。すなわち、本発明の第1の実施形態の光
結合素子によれば、クロストークの原因となるほどの大
きな面積の発光部を持つ従来の発光チップを用いても、
図10および11に示すように、発光チップからの光を
選択的に受光素子へ入射させることが可能な遮光手段を
設けたことにより、発光部の大きさに起因するクロスト
ークを防ぎ、光エンコーダとしての機能を保持すること
が可能となる。以下、「従来の発光チップ」とは、図8
に示す従来のフォトインタラプタに用いた場合、クロス
トークを発生させる程度の大きさの発光部面積を有する
ものを意味する。
【0010】より詳しくは、1の局面において、本発明
の第1の実施形態の光結合素子は、1の透光部を該発光
素子の光放出方向前面に形成する遮光手段が、該1の透
光部の中心が該発光素子の発光部中心と該受光素子の受
光部中心とを結んだ直線上に位置するように、配置され
たことを特徴とする。発光チップとして一般的なLED
は、その特性として、発光部中心から垂直方向に放射さ
れる光量が最も強い。また、一般的な光結合素子におい
ては、受光チップは発光チップから放射される光量の最
も強い方向に配置されている。すなわち、本発明によれ
ば、発光チップの発光部の中央領域からの光のみを透光
させる遮光手段を設けたことにより、発光部の面積が大
きい従来のLEDを用いても、該LEDからの光を選択
的に受光素子へ入射させることができるので、光結合素
子としての感度が良くなる。
【0011】さらに、もう一つの局面において、本発明
の第1の実施形態の光結合素子は、複数の透光部を該発
光素子の光放出方向前面に形成する遮光手段が、該スケ
ールを移動させたときに該複数の透光部の各々からの透
過光により該受光素子の受光部が受ける受光量の変化が
等しく、すなわち同位相となるように、該複数の透光部
を形成することを特徴とする。本発明が解決しようとす
る課題で説明したように発光チップの発光部の面積が大
きい場合、図8および9に示すように、発光チップの発
光部中央領域のA点からの光および発光部周辺領域のB
点からの光は、スケールのスリット部を通過した後、そ
れぞれ、受光部の異なる部位を照射するので、スケール
が移動したとき、各受光部における受光量は異なる位相
で変化する。また、左右対称で同様に、発光部の中央領
域のA点からの光および発光部の周辺領域のB点とは対
称位置にあるC点からの光も、スケールのスリット部を
通過した後、それぞれ、受光部の異なる部位を照射する
ので、スケールが移動したとき、各受光部における受光
量は異なる位相で変化する。結果として、エンコーダ機
能を保持できない。
【0012】本発明の光結合素子は、図11および12
に示すように、発光チップの中央領域からの光のみを遮
光し、発光チップの周辺領域からの光を透過させる遮光
手段を設けたので、従来の発光チップを用いても、発光
部の中央領域のA点からの光は遮光手段により遮光され
て受光素子に入射できず。また、発光部の周辺領域の対
称な位置にあるB点およびC点からの光は、スリット部
を通過した後、受光部の同じ部位を照射するので、スケ
ールが移動したときの各受光部における受光量変化は等
しく、すなわち同位相となる。結果として、エンコーダ
機能を保持することができる。この目的のため、本発明
に用いることができる遮光手段としては、広い面積の遮
光性の板に中央領域からの光を遮光できる遮光部を残
し、周辺領域からの光を透過させる透光部を設けたもの
でもよいし、中央領域からの光のみを遮光する細長い形
状の遮光手段であってもよい。発光チップの中央領域か
らの光を遮光する遮光部の形状および配置する位置は、
発光チップの発光領域のサイズと、受光チップの受光部
の配列ピッチと、レンズ形状と、発光チップと受光チッ
プとレンズとの位置関係を考慮して決定され、結果とし
て、受光素子の受光部にスケールの像を明瞭に写し出せ
るようにすればよい。
【0013】また、本発明は、図13に示すごとく、発
光チップを透光性樹脂により封止して形成された発光素
子と、受光素子と、レンズと、該発光素子および該受光
素子を相対向させ、該レンズを該発光素子および該受光
素子の間に配置するように支持する遮光性ケースとを含
む光結合素子であり、ここに、該受光素子は、4つの受
光部からなる受光部群を複数有し、前記複数の受光部群
は一方向に配列されており、該発光素子および該受光素
子の間に複数のスリットを有するスケールを配置させて
該スケールの移動量および移動方向を検知する光エンコ
ーダ機能を有する光結合素子において、遮光性ケースの
一部を該発光素子と該レンズとの間に設けることによっ
て、該発光素子の光放出方向前面に1または複数の透光
部を形成したことを特徴とする光結合素子を提供する。
すなわち、本発明の第2の実施形態によれば、第1の実
施形態において1または複数の透光部を形成する遮光手
段と同等の機能を遮光性のケースに持たせることによ
り、部品を1点減らすことが可能となり、コストを減ら
すことが可能となる。
【0014】また、本発明は、図14に示すごとく、発
光チップを透光性樹脂により封止して形成された発光素
子と、受光素子と、レンズと、該発光素子および該受光
素子を相対向させ、該レンズを該発光素子および該受光
素子の間に配置するように支持する遮光性ケースとを含
む光結合素子であり、ここに、該受光素子は、4つの受
光部からなる受光部群を複数有し、前記複数の受光部群
は一方向に配列されており、該発光素子および該受光素
子の間に複数のスリットを有するスケールを配置させて
該スケールの移動量および移動方向を検知する光エンコ
ーダ機能を有する光結合素子において、該発光素子の発
光チップを封止した透光性樹脂の光放出方向の面に凹部
が設けられ、該凹部の形状は、発光チップからの光が該
透光性樹脂と該透光性樹脂の外部との境界面で全反射し
て透過できない部分と透過できる部分とから構成されて
いることを特徴とする光結合素子を提供する。一般に
は、発光素子とレンズとの間は空気層となっている。発
光チップを封止する透光性樹脂の屈折率nは、空気の屈
折率nよりも大きいため、発光チップから放射され、透
光性樹脂を通過してきた光は、該透光性樹脂と空気層と
の境界面への入射角によっては、全反射されて空気層に
出ることができなくなる。すなわち、本発明の第3の実
施形態によれば、発光チップの周辺領域からの光が該透
光性樹脂と空気層との境界面で全反射するように、該周
辺領域に対向する透光性樹脂の部分を、光の入射角度が
空気の屈折率nと該透光性樹脂の屈折率nから算出さ
れる全反射の臨界角θよりも大きくなるようにすること
によって、発光チップ周辺領域からの光は透光性樹脂を
通過できず、レンズにまで到達できず、一方、発光チッ
プ中央領域に対向する部分は発光チップと平行になるよ
うに形成することによって、発光チップ中央領域からの
光は効率よく受光素子に照射されることができる。その
結果、第1の実施形態における透光部を形成する遮光手
段と同等の機能を、受光チップを封止した透光性樹脂に
持たせることにより、部品を1点減らすことが可能とな
り、コストを減らすことが可能となる。
【0015】さらに、本発明は、図15に示すごとく、
発光チップを透光性樹脂により封止して形成された発光
素子と、受光素子と、レンズと、該発光素子および該受
光素子を相対向させ、該レンズを該発光素子および該受
光素子の間に配置するように支持する遮光性ケースとを
含む光結合素子であり、ここに、該受光素子は、4つの
受光部からなる受光部群を複数有し、前記複数の受光部
群は一方向に配列されており、該発光素子と該受光素子
との間に複数のスリットを有するスケールを配置させて
該スケールの移動量および移動方向を検知する光エンコ
ーダ機能を有する光結合素子において、該発光素子は複
数の発光チップを有し、該スケールを移動させたときに
該複数の発光チップの各々から放射される光により該受
光素子の受光部が受ける受光量の変化が等しく、すなわ
ち同位相となるように、該複数の発光チップが配置され
たことを特徴とする光結合素子提供する。すなわち、本
発明の第4の実施形態によれば、発光部の面積が小さい
ために1つではエンコーダ機能を有する光結合素子に充
分な感度を付与できない発光チップを複数用いることに
より、クロストークを生じることなく、その発光チップ
の数に応じて、光結合素子の感度を増大させことができ
るので、充分な感度を持つエンコーダ機能つき光結合素
子が作成可能となる。
【0016】さらに、本発明は、図17に示すごとく、
発光チップを透光性樹脂により封止して形成された発光
素子と、受光素子と、レンズと、該発光素子および該受
光素子を相対向させ、該レンズを該発光素子および該受
光素子の間に配置するように支持する遮光性ケースとを
含む光結合素子であり、ここに、該受光素子は、4つの
受光部からなる受光部群を複数有し、前記複数の受光部
群は一方向に配列されており、該発光素子と該受光素子
との間に複数のスリットを有するスケールを配置させて
該スケールの移動量および移動方向を検知する光エンコ
ーダ機能を有する光結合素子において、該発光チップは
2以上の発光部を有し、該2以上の発光部が、該スケー
ルを移動させたときに各領域から放射される光により受
光素子の受光部が受ける受光量の変化が等しく、すなわ
ち同位相となるように、配置されたことを特徴とする光
結合素子を提供する。すなわち、本発明の第5の実施形
態においては、図16に示すごとく、発光部一つではク
ロストークを発生させない程度の大きさの面積の発光部
を複数有する発光チップを用いることにより、クロスト
ークを発生させることなく、その発光部の数に応じて、
発光強度を増大させることができ、充分な感度を持つエ
ンコーダ機能つき光結合素子が作成可能となる。
【0017】
【実施例】本発明を図面を用いて詳細に説明するが、本
発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
【0018】実施例1 本発明による第1の実施形態のフォトインタラプタは、
図10に示すごとく、従来の発光チップ103を透光性
樹脂により封止して形成された発光素子104、レンズ
105および、図6に示すような4つの受光部からなる
受光部群の複数を一方向に配列させた受光部列を有する
受光チップ106を透光性樹脂により封止して形成した
受光素子107を含み、ここに、発光素子103と受光
素子107とは相対向し、発光素子103と受光素子1
07との間にレンズ105が配置されるように遮光性ケ
ースで支持して形成した。
【0019】また、この実施例において用いた従来の発
光チップはその発光部の面積が大きいため、従来のフォ
トインタラプタに用いた場合、クロストークを発生させ
て、光エンコーダ機能を発揮することができなかった。
さらに、この実施例においては、半球面レンズを用いた
が、本発明において用いることができるレンズは、球面
レンズに限定されず、半円筒型レンズ等の別の形状のレ
ンズも用いることができる。
【0020】ここまでの構成は従来のフォトインタラプ
タと同様であるが、この実施例においては、さらに、図
10に示すごとく、発光チップ103の前面に1の透光
部が形成された遮光手段110を配置した。ここでは、
発光チップからの光を効率よく受光素子に入射させるよ
うに、該1の透光部の中心を、発光チップの発光部中心
と受光チップの受光部中心を結んだ直線上に配置させて
いる。本発明による遮光手段110を配置したフォトイ
ンラプタにおいては、発光チップの中央領域のA点から
発する光のみが遮光板の透光部からレンズを通過して平
行光線化され、スケールで透光および遮光され受光素子
列に入射した。すなわち、発光チップの周辺領域のB点
およびC点からの光は、A点からの光とは受光素子の受
光部の異なる部位を照射するので、遮光手段の遮光部に
より光が遮断され、レンズを透過し受光素子に入射する
ことはできない。この結果、発光部の面積が大きな従来
の発光チップを用いても、クロストークを発生させるこ
となく、光エンコーダとしての機能を持つことが可能で
あった。
【0021】実施例2 図11に示すごとく、実施例1に記載のフォトインタラ
プタにおいて、1の透光部が形成された遮光手段110
の代りに、細長い遮光手段210を発光チップ203前
部に配置した。細長い遮光手段210を発光チップの発
光部中心と受光チップの受光部中心とを結んだ直線上に
配置することによって、発光チップ203の中央領域の
A点からの光を遮光し、周辺領域のB点およびC点から
の光を透過させる構成のフォトインタラプタを作製し
た。すなわち、発光チップ203の中央領域の発光部A
点からの光は遮光手段210により遮光されて受光素子
に入射できず、その一方、発光チップ203の周辺領域
のB点およびC点から発光した光は、図11および12
に示すように、遮光されずにレンズ205に到達し、そ
れぞれの光がレンズにより平行光線化される。また、そ
れらは互いには角度を持つ光線となるが、B点からの光
とC点からの光は受光素子の受光部列に1ピッチずれて
入射するように、遮光手段210のサイズおよび位置を
調整する。遮光手段210のサイズおよび配置は発光チ
ップの発光領域のサイズ、受光チップの受光部の配列ピ
ッチ、レンズ形状、発光チップと受光チップとレンズと
の位置関係を考慮して決定した。これにより、発光部の
周辺領域のB点およびC点からの光は、スリット部を通
過した後、受光部の同じ部位を照射し、受光素子面上に
スケールの像を明瞭に映し出すことができた。従って、
スケールが移動したとき、B点およびC点からの光から
受光素子の受光部受ける受光量の変化が等しく、すなわ
ち同位相となり、光エンコーダとしての機能を保持する
ことが可能となった。
【0022】実施例3 実施例1および2においては、発光素子の前面に透光部
が形成された遮光手段を配置したが、この実施例では、
図13に示すごとく、遮光ケースの一部を遮光手段11
0と同様の形状に加工した。これにより、B点とC点か
らの光は、遮光性のケースの遮光部302aにより遮断
され、レンズを透過し受光素子に入射することはできな
い。この結果、大きな発光部の面積を有する従来の発光
素子を用いても、光エンコーダとしての機能を保持する
ことが可能となった。
【0023】実施例4 この実施例においては、図14に示すごとく、実施例1
記載のフォトインタラプタにおいて、遮光手段を設ける
ことなく、発光チップを封止する透光性樹脂の発光チッ
プからの光線が通過する領域に凹部を設けた。この凹部
の断面形状は、発光チップに近い側の幅が狭く、発光チ
ップから離れる程、幅が広くなる台形状となっている。
この実施例において、発光素子404とレンズ405と
の間は空気層となっている。。そこで、発光チップの周
辺領域のB点およびC点からの光が該透光性樹脂と空気
層との境界面で全反射するように、B点およびC点に対
向する透光性樹脂の部分を加工した。このとき、該境界
面に対する光の入射角度が空気の屈折率nと該透光性
樹脂の屈折率nから算出される全反射の臨界角θよりも
大きくなるようにした。その結果、発光チップ周辺領域
のB点およびC点からの光は透光性樹脂を通過できず、
レンズにまで到達しなかった。一方、発光チップ中央領
域のA点に対向する部分は発光チップと平行になるよう
に形成したので、A点からの光は効率よく受光素子に照
射された。この結果、大きな発光部面積を有する従来の
発光素子を用いても、光エンコーダとしての機能を保持
することが可能となった。この実施例においては、凹部
を溝状に加工したが、その断面が発光チップ側の領域が
狭く、離れる程広くなる形状であって、発光チップから
の光がレンズまで到達できる形状であれば、発光チップ
の大きさ、レンズ形状等に応じて、例えば、円錘台状で
も、角錐台状でもよい。
【0024】実施例5 この実施例においては、図15に示すごとく、実施例1
に記載のフォトインタラプタにおいて、遮光手段を設け
ることなく、また、発光チップを一つではなく、2つ用
いてフォトインタラプタを形成した。これら2つの発光
チップ503、503は、単独ではクロストークを生じ
させるほどの発光部の面積を有しないが、そのために発
光量が小さく、外乱光に弱い。図15に示すごとく、1
の発光チップおよび他方の発光チップから発したそれぞ
れの光は、レンズ505により平行光線化される。また
互いには角度を持つ光線となるが、該2つの発光チップ
の間隔は、該1の発光チップからの光および該他方の発
光チップからの光が受光素子の受光部列に1ピッチずれ
て入射するように設計されているので(図12を参
照)、スケールの像が受光素子の受光面に明瞭に映し出
された。従って、スケールを移動させたとき、該2つの
発光チップから放射された光からの受光部が受ける受光
量変化は等しく、すなわち同位相となり、光エンコーダ
としての機能を保持しつつ、感度を大きくすることが可
能となった。
【0025】実施例6 この実施例においては、図16に示すごとく、2つの発
光部603aおよび603bを有する発光チップを用い
てフォトインタラプタを形成した。それぞれの発光部の
面積は単独では、クロストークを発生させるほど大きく
はないが、発光部が小さいため、発光量が小さく外乱光
に弱い。図17に示すように、発光部603aおよび6
03bから発したそれぞれの光は、レンズにより平行光
線化される。また互いには角度を持つ光線となるが、2
つの発光部の間隔は、発光部603aからの光と発光部
603bからの光が受光素子の受光部列に1ピッチずれ
て入射するように設計されているので(図12を参
照)、スケール像が受光素子の受光面に明瞭に映し出さ
れた。この結果、スケールが移動したとき、発光部60
3aからの光と発光部603bからの光により受光素子
の受光部が受ける受光量変化は等しく、すなわち同位相
となり、光エンコーダとしての機能を保持しつつ、感度
を大きくすることが可能となる。
【0026】なお、上記実施例1、2、4、5、6にお
いて、ケースを遮光性のものとしているが、これは、外
部からの外乱光の侵入を防止するためである。従って、
そのような機能を持つ遮光部を別途設ければ、ケースを
遮光性のものとしなくてもよい。
【0027】
【発明の効果】本発明による光エンコーダ機能を持つ光
結合素子を用いれば、サイズや製造コストを維持したま
ま、高分解能化が可能となる。すなわち、本発明によ
り、安価で、高分解能・高感度の光エンコーダ機能を有
する光結合素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の光エンコーダの斜視図である。
【図2】 図1に示した従来の光エンコーダの断面図で
ある。
【図3】 従来の受光チップの受光部を示す平面図であ
る。
【図4】 従来の光エンコーダにおける受光部群とスケ
ールと光線の関係を示す模式図である。
【図5】 従来の光エンコーダにおける各受光部の光入
射量グラフである。
【図6】 従来の改良された受光チップの受光部を示す
平面図である。
【図7】 従来の改良された光エンコーダにおける受光
部群列とスケールと光線の関係を示す模式図である。
【図8】 従来の改良された光エンコーダにおいて発光
チップの異なる2点から放射された光線を示す概略図で
ある。
【図9】 従来の改良された光エンコーダにおける受光
部群列とスケールと発光チップの異なる2点から放射さ
れた光線の関係を示す模式図である。
【図10】 本発明の一の実施形態の光結合素子の断面
図である。
【図11】 本発明の一の実施形態の光結合素子の断面
図である。
【図12】 本発明の一の実施形態の受光部群列とスケ
ールと発光チップの異なる2点から放射された光線の関
係を示す模式図である。
【図13】 本発明一の実施形態の光結合素子の断面図
である。
【図14】 本発明の一の実施形態の光結合素子の断面
図である。
【図15】 本発明の一の実施形態の光結合素子の断面
図である。
【図16】 本発明の一の実施形態における発光部を2
つ持つ発光チップの斜視図である。
【図17】 本発明の一の実施形態の光結合素子の断面
図である。
【符号の説明】
1・・・スケール 1a・・・スリット列 2・・・フォトインタラプタ 3・・・発光チップ 4・・・発光素子 5・・・レンズ 6・・・受光チップ 7・・・受光素子 8・・・受光部 9・・・受光部 10・・・受光部 11・・・受光部 12・・・受光部群 13・・・平行光線 14・・・発光チップ中央領域のA点からの発光光線 15・・・発光チップ周辺領域のB点からの発光光線 103、203、303、403、503、603・・
・発光チップ 603a、603b・・・発光チップの発光部 105、205、305、405、505、605・・
・レンズ 106、206、306、406、506、606・・
・受光チップ 211・・・発光チップの1の周辺部Bからの発光光線 212・・・発光チップの反対側の周辺部Cからの発光
光線 302a・・・ケースの遮光部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F103 BA31 BA37 CA02 DA13 EA02 EA12 EB06 EB16 5F089 BA02 BB04 BC07 BC11 BC15 CA21 GA01 GA10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光素子と、受光素子と、レンズと、該
    発光素子および該受光素子を相対向させ、該レンズを該
    発光素子および該受光素子の間に配置するように支持す
    るケースとを含む光結合素子であり、ここに、該受光素
    子は、4つの受光部からなる受光部群を複数有し、前記
    複数の受光部群は一方向に配列されており、該発光素子
    および該受光素子の間に複数のスリットを有するスケー
    ルを配置させて該スケールの移動量および移動方向を検
    知する光エンコーダ機能を有する光結合素子において、
    さらに、該発光素子からの光を選択的に該受光素子へ入
    射させるための1または複数の透光部を該発光素子の光
    放出方向前面に形成する遮光手段を該発光素子と該レン
    ズとの間に配置したことを特徴とする光結合素子。
  2. 【請求項2】 1の透光部を該発光素子の光放出方向前
    面に形成する遮光手段が、該1の透光部の中心が該発光
    素子の発光部中心と該受光素子の受光部中心とを結んだ
    直線上に位置するように、配置された請求項1記載の光
    結合素子。
  3. 【請求項3】 複数の透光部を該発光素子の光放出方向
    前面に形成する遮光手段が、該スケールを移動させたと
    きに該複数の透光部の各々からの透過光により該受光素
    子の受光部が受ける受光量の変化が等しく、すなわち同
    位相となるように、該複数の透光部を形成する請求項1
    記載の光結合素子。
  4. 【請求項4】 発光素子と、受光素子と、レンズと、該
    発光素子および該受光素子を相対向させ、該レンズを該
    発光素子および該受光素子の間に配置するように支持す
    る遮光性ケースとを含む光結合素子であり、ここに、該
    受光素子は、4つの受光部からなる受光部群を複数有
    し、前記複数の受光部群は一方向に配列されており、該
    発光素子および該受光素子の間に複数のスリットを有す
    るスケールを配置させて該スケールの移動量および移動
    方向を検知する光エンコーダ機能を有する光結合素子に
    おいて、遮光性ケースの一部を該発光素子と該レンズと
    の間に設けることによって、該発光素子の光放出方向前
    面に1または複数の透光部を形成したことを特徴とする
    光結合素子。
  5. 【請求項5】 発光チップを透光性樹脂により封止して
    形成された発光素子と、受光素子と、レンズと、該発光
    素子および該受光素子を相対向させ、該レンズを該発光
    素子および該受光素子の間に配置するように支持するケ
    ースとを含む光結合素子であり、ここに、該受光素子
    は、4つの受光部からなる受光部群を複数有し、前記複
    数の受光部群は一方向に配列されており、該発光素子お
    よび該受光素子の間に複数のスリットを有するスケール
    を配置させて該スケールの移動量および移動方向を検知
    する光エンコーダ機能を有する光結合素子において、該
    発光素子の発光チップを封止した透光性樹脂の光放出方
    向の面に凹部が設けられ、該凹部の形状は、発光チップ
    からの光が該透光性樹脂と該透光性樹脂の外部との境界
    面で全反射して透過できない部分と透過できる部分とか
    ら構成されていることを特徴とする光結合素子。
  6. 【請求項6】 発光チップを透過性樹脂により封止して
    形成された発光素子と、受光素子と、レンズと、該発光
    素子および該受光素子を相対向させ、該レンズを該発光
    素子および該受光素子の間に配置するように支持するケ
    ースとを含む光結合素子であり、ここに、該受光素子
    は、4つの受光部からなる受光部群を複数有し、前記複
    数の受光部群は一方向に配列されており、該発光素子と
    該受光素子との間に複数のスリットを有するスケールを
    配置させて該スケールの移動量および移動方向を検知す
    る光エンコーダ機能を有する光結合素子において、該発
    光素子は複数の発光チップを有し、該スケールを移動さ
    せたときに該複数の発光チップの各々から放射される光
    により該受光素子の受光部が受ける受光量の変化が等し
    く、すなわち同位相となるように、該複数の発光チップ
    が配置されたことを特徴とする光結合素子。
  7. 【請求項7】 発光チップを透過性樹脂により封止して
    形成された発光素子と、受光素子と、レンズと、該発光
    素子および該受光素子を相対向させ、該レンズを該発光
    素子および該受光素子の間に配置するように支持するケ
    ースとを含む光結合素子であり、ここに、該受光素子
    は、4つの受光部からなる受光部群を複数有し、前記複
    数の受光部群は一方向に配列されており、該発光素子と
    該受光素子との間に複数のスリットを有するスケールを
    配置させて該スケールの移動量および移動方向を検知す
    る光エンコーダ機能を有する光結合素子において、該発
    光チップは2以上の発光部を有し、該2以上の発光部
    が、該スケールを移動させたときに各領域から放射され
    る光により受光素子の受光部が受ける受光量の変化が等
    しく、すなわち同位相となるように、配置されたことを
    特徴とする光結合素子。
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