JP2002310437A - 調理器具用部材 - Google Patents

調理器具用部材

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JP2002310437A
JP2002310437A JP2001112314A JP2001112314A JP2002310437A JP 2002310437 A JP2002310437 A JP 2002310437A JP 2001112314 A JP2001112314 A JP 2001112314A JP 2001112314 A JP2001112314 A JP 2001112314A JP 2002310437 A JP2002310437 A JP 2002310437A
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cooking utensil
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heat resistance
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Shigeki Kawase
茂樹 河瀬
Akihiro Umeda
章広 梅田
Naoko Ubukawa
直子 生川
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は調理器具用部材に関するもので、調
理時の油煙、煮こぼれ汁分解生成物などに対する防汚性
を改善し、さらに耐熱耐久性も改善する。 【解決手段】 フッ素化合物微粒子1が金属酸化物2層
中に分散している被膜を調理器具部材に備えたものであ
る。フッ素化合物に由来する優れた防汚性と、金属酸化
物2に由来する優れた耐熱性により、高度な防汚性と耐
熱耐久性とを兼ね備えた調理器具部材となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フッ素化合物微粒
子が金属酸化物層中に分散している被膜を備えた調理器
具用部材およびそのような調理器具用部材を使用する調
理器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電磁調理器、電子レンジ、オーブン、ガ
ステーブル、ガスコンロなどの調理器具を用いて調理を
行う場合には、発生する油蒸気、油煙、煮こぼれ汁加熱
による分解生成物の凝縮物などにより調理器具の天板、
コンロ汁受け皿、焼き網などの部材が汚染される。よっ
て従来から、調理器具の表面に非粘着性を付与すること
により、汚染を軽減したり、あるいは汚染の除去を容易
にするための種々の提案がなされている。
【0003】特開平9−132428号公報は、「フッ
素が存在する表面構造を有するとともに、JIS−B0
601−94に規定される表面粗さRyが0.5〜25
μmである調理器具用トッププレート」を開示してい
る。
【0004】特開平4−98018号公報は、「ヒータ
を備えた調理庫と、この調理庫を形成する内筐体の内側
面に設けた内板とからなり、この内板にフッ素樹脂を被
着した加熱調理器」を開示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の調理器などにおいては、初期の段階ではある程度の非
粘着性は確保されるが、耐熱耐久性が劣る、あるいは被
膜自体の強度が不十分であるため、比較的短時間に被膜
特性が劣化するという課題があった。
【0006】本発明は、上記従来の課題を解決するもの
で、非粘着性、耐傷つき性、耐熱性などに優れ、また手
入れが容易なので長時間の使用後にも、初期の優れた特
性を維持しうる被膜を備えた調理器具部材を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、フッ素化合物微粒子が金属酸化物層中に分
散している被膜を調理器具部材に備えたものである。
【0008】フッ化黒鉛、フッ素樹脂(ポリテトラフル
オロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロ
アルキルビフェニルエーテル共重合体、テトラフルオロ
エチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体など)お
よびフッ化ピッチなどのフッ素化合物は、自己潤滑性、
低摩擦性、撥水性、撥油性、非粘着性などの性質に優れ
ている。このようなフッ素化合物の微粒子が金属酸化物
層中に分散している被膜は、フッ素化合物の優れた非粘
着性などの性質と金属酸化物の優れた耐熱性などの性質
を併せ持つ。このような被膜を調理器具部材に備えるこ
とにより、調理物と直接接する部材、調理器具の化粧さ
れた面を含む表面、側面、裏面などの調理器具用部材の
汚れを低減させるとともに、汚れが発生した場合にも、
その除去を容易に行うことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、金属酸
化物層中にフッ素化合物微粒子が分散している被膜を備
えた調理器具部材としたものである。この被膜は、ま
ず、フッ素化合物に由来する優れた防汚性、耐焦げ付き
性、潤滑性、耐摩耗性、耐候性などを有し、さらに、良
好な耐久性、耐熱性、耐薬品性、撥水性、撥油性などを
発揮する。また、被膜のマトリックスを形成する金属酸
化物に由来する優れた強度、硬度、耐熱性などを備え、
且つ、基板材である調理器具部材に対する優れた密着性
を発揮する。したがって、本発明による被膜を備えた調
理器具部材は、バーナー、ヒータ−などの近傍の高温部
で使用される場合でも、耐熱性に優れているので焦げ付
きなども効果的に防止できる。また、強度に優れ傷付き
にくいので、鍋底などの接触による傷付きなどが低減さ
れる。
【0010】請求項2に記載の発明は、特に請求項1記
載のフッ化化合物がフッ化黒鉛微粒子である調理器具部
材としたものである。フッ化黒鉛の特に良好な耐熱性と
被膜のマトリックスである金属酸化物の耐熱性などによ
り、バーナー、ヒータ−などの近傍の高温部での使用で
も焦げ付きなどを効果的に防止できる。
【0011】請求項3に記載の発明は、特に請求項1記
載のフッ化化合物がフッ化黒鉛微粒子およびポリテトラ
フルオロエチレン微粒子である調理器具部材としたもの
である。フッ化黒鉛およびポリテトラフルオロエチレン
の特に良好な耐熱性とポリテトラフルオロエチレンの特
に良好な防汚性、また、被膜のマトリックスである金属
酸化物の耐熱性などにより、バーナー、ヒータ−などの
近傍の高温部での使用でも焦げ付きなどを効果的に防止
できる。
【0012】請求項4に記載の発明は、特に請求項1記
載のフッ化化合物がフッ化黒鉛微粒子およびポリテトラ
フルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体
微粒子である調理器具部材としたものである。フッ化黒
鉛微粒子およびポリテトラフルオロエチレン−ヘキサフ
ルオロプロピレン共重合体の特に良好な耐熱性とポリテ
トラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重
合体の特に良好な防汚性、また、被膜のマトリックスで
ある金属酸化物の耐熱性などにより、バーナー、ヒータ
−などの近傍の高温部での使用でも焦げ付きなどを効果
的に防止できる。
【0013】請求項5に記載の発明は、特に請求項1記
載のフッ化化合物がフッ化ピッチ微粒子である調理器具
部材としたものである。フッ化ピッチの特に良好な撥水
性により、高度な撥水性を有する防汚性に優れた被膜を
備えた調理器具部材となる。
【0014】請求項6に記載の発明は、特に請求項1記
載のフッ化化合物がポリテトラフルオロエチレン微粒子
である調理器具部材としたものである。ポリテトラフル
オロエチレンの特に良好な耐熱性と防汚性、および被膜
のマトリックスである金属酸化物の耐熱性などにより、
により高温部での使用でも焦げ付きなどを効果的に防止
できる。
【0015】請求項7に記載の発明は、特に請求項1記
載のフッ化化合物がポリテトラフルオロエチレン−パー
フルオロアルキルビニルエーテル共重合体微粒子である
調理器具部材としたものである。ポリテトラフルオロエ
チレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体
の特に良好な耐熱性と防汚性、および被膜のマトリック
スである金属酸化物の耐熱性などにより、高温部での使
用でも焦げ付きなどを効果的に防止できる。
【0016】請求項8に記載の発明は、特に請求項1〜
7のいずれか1項の金属酸化物がケイ素の酸化物である
調理器具としたものである。金属酸化物がケイ素の酸化
物とすることにより、透明で硬度が高く、耐久性に富ん
だ被膜が形成できる。
【0017】フッ素化合物1(フッ化黒鉛、フッ化ピッ
チ、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチ
レン−パーフルオロアルキルビフェニルエーテル共重合
体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレ
ン共重合体などおよびその他のフッ素樹脂)は、いずれ
も公知の物質であり、その原料、製造方法などは特に限
定されない。また、これらのフッ素化合物1を単独で使
用してもよく、あるいは2種以上を任意の混合割合で併
用してもよい。フッ素化合物1微粒子の平均粒子径は好
ましくは1μm以下であり、被覆用組成物の分散安定
性、貯蔵安定性さらに被膜の透明性を必要とする場合、
0.2μm以下であることがもっとも好ましい。
【0018】被膜のマトリックスを形成する金属酸化物
は、Li,Na,Cu,Ca,Ba,Zn,B,Al,
Ga,Ti,Zr,Si,Ge,Sbなどの金属の酸化
物があげられるが、透明で硬度が高く、耐久性に富んだ
被膜を形成できる点からSi,Al,Ti,またはZr
から選ばれるものが好ましい。被膜中のフッ素化合物微
粒子と金属酸化物の割合(体積比)は、フッ素化合物微
粒子/金属酸化物が1〜85/15〜99、特に透明
性、を必要とする場合、および被膜強度の点から5〜7
5/25〜95であるのが好ましい。
【0019】実施例における調理器具用部材の被膜は、
いわゆるゾル/ゲル法で作製する。フッ素化合物微粒子
1と前記金属酸化物2の前駆体である金属酸化物ゾルと
溶剤とからなる被覆用組成物を調理器具用部材の基体3
に塗布し、焼成し、金属酸化物ゾルの重縮合をさらに進
め、硬質で高強度の金属酸化物2被膜を形成する。その
被膜中にフッ素化合物微粒子1が均一に分散した金属酸
化物2被膜となる。
【0020】金属酸化物ゾルは、相当する金属アルコキ
シド、金属アセチルアセテート、金属カルボキシレー
ト、金属硝酸塩、金属塩化物またはこれらの内2種以上
の加水分解、重縮合により調整することができる。これ
らの内でも金属アルコキシドが反応性に富み、加水分解
と重縮合反応を受けて、金属酸化物を生成しやすいため
好ましい。金属アルコキシドは、本実施例ではSi(O
C2H5)4としたが、具体的にはLiOCH3,Na
OCH3,Cu(OCH3)2,Ca(OCH3)2,
Ba(OC2H5)2,Zn(OC2H5)2,Al
(OCH3)3,Al(OC2H5)3,Al(OC4H
9)3,Ga(OC2H5)3,Ti(OCH3)4,
Ti(OC2H5)4,Ti(OC4H9)4,Zr
(OCH3)4,Zr(OC2H5)4,Zr(OC3
H7)4,Zr(OC4H9)4,Si(OCH3)
4,Si(iso−−OC3H7)4,Si(t−OC
4H9)4,Ge(OC2H5)4,Pb(OC4H
9)4,P(OCH3)3,Sb(OC2H5)3,T
a(OC3H7)5などでもよい。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。
【0022】(実施例1)次に本実施例の調理器具用部
材の被膜の作製方法について説明する。
【0023】図1は本発明の一実施例における被膜を備
えた基体の断面部を示す模式図である。1はポリテトラ
フルオロエチレン微粒子に代表されるフッ素化合物微粒
子である。2はケイ素の酸化物に代表される金属酸化物
である。3はガラスに代表される基体である。フッ素化
合物微粒子1は金属酸化物2中に分散している。
【0024】500mlのビーカにエタノール200g、
金属酸化物2の前駆体であるテトラエトキシシラン10
0gを入れ、スターラで攪拌しながら、3vol%塩酸5ml
を滴下し、その後1時間攪拌し、シリカゾル溶液を得、
得られたシリカゾル溶液にフッ素化合物微粒子1である
テトラフルオロエチレン微粒子(平均粒径2μm以下)
8gを界面活性剤0.4gとともに添加し、室温で2時間
攪拌し、コーテイング液を得る。その後、基体3である
厚さ4mm、大きさ5cm角のガラス板を板面が液面に対し
て垂直になるようにゆっくり液に浸漬し、基材を1mm/s
の速度で引き上げた。そして、基体3を室温で1時間乾
燥後、100℃で10分間、300℃で30分間焼成し
た。
【0025】このようにして作製された被膜はガラス表
面に均一な被膜となる。
【0026】(実施例2)次に本発明の他の実施例の調
理器具用部材の被膜の作製方法について説明する。
【0027】500mlのビーカにエタノール200g、
金属酸化物2の前駆体であるテトラエトキシシラン10
0gを入れ、スターラで攪拌しながら、3vol%塩酸5ml
を滴下し、その後1時間攪拌し、シリカゾル溶液を得、
得られたシリカゾル溶液にフッ素化合物微粒子1である
フッ化黒鉛微粒子(平均粒径1μm以下)5gを界面活性
剤0.2gとともに添加し、室温で2時間攪拌し、コー
テイング液を得る。その後、基体3である厚さ4mm、大
きさ5cm角のガラス板を板面が液面に対して垂直になる
ようにゆっくり液に浸漬し、基体3を1mm/sの速度で引
き上げる。そして、基体3を室温で1時間乾燥後、10
0℃で10分間、300℃で30分間焼成した。
【0028】このようにして作製された被膜はガラス表
面に均一な被膜となる。
【0029】(実施例3)次に本発明の他の実施例の調
理器具用部材の被膜の作製方法について説明する。
【0030】500mlのビーカにエタノール200g、
金属酸化物2の前駆体であるテトラエトキシシラン10
0gを入れ、スターラで攪拌しながら、3vol%塩酸5ml
を滴下し、その後1時間攪拌し、シリカゾル溶液を得、
得られたシリカゾル溶液にフッ素化合物微粒子1である
フッ化黒鉛微粒子(平均粒径1μm以下)2gおよびフッ
素化合物微粒子1であるテトラフルオロエチレン微粒子
(平均粒径2μm以下)5gを界面活性剤0.5gととも
に添加し、室温で2時間攪拌し、コーテイング液を得
る。その後、基体3である厚さ4mm、大きさ5cm角のガ
ラス板を板面が液面に対して垂直になるようにゆっくり
液に浸漬し、基材を1mm/sの速度で引き上げる。そし
て、基体3を室温で1時間乾燥後、100℃で10分
間、300℃で30分間焼成した。
【0031】このようにして作成された被膜はガラス表
面に均一な被膜となる。
【0032】(実施例4)次に本発明の他の実施例の調
理器具用部材の被膜の作製方法について説明する。
【0033】500mlのビーカにエタノール200g、
金属酸化物2の前駆体であるテトラエトキシシラン10
0gを入れ、スターラで攪拌しながら、3vol%塩酸5ml
を滴下し、その後1時間攪拌し、シリカゾル溶液を得、
得られたシリカゾル溶液にフッ素化合物微粒子1である
テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共
重合体微粒子(平均粒径2μm以下)8gを界面活性剤
0.4gとともに添加し、室温で2時間攪拌し、コーテ
イング液を得た。その後、基体3である厚さ4mm、大き
さ5cm角のガラス板を板面が液面に対して垂直になるよ
うにゆっくり液に浸漬し、基体3を1mm/sの速度で引き
上げた。そして、基体3を室温で1時間乾燥後、100
℃で10分間、300℃で30分間焼成した。
【0034】このようにして作成された被膜はガラス表
面に均一な被膜となる。
【0035】(実施例5)次に本発明の他の実施例の調
理器具用部材の被膜の作製方法について説明する。
【0036】500mlのビーカにエタノール200g、
金属酸化物2の前駆体であるテトラエトキシシラン10
0gを入れ、スターラで攪拌しながら、3vol%塩酸5ml
を滴下し、その後1時間攪拌し、シリカゾル溶液を得、
得られたシリカゾル溶液にフッ素化合物微粒子1である
テトラフルオロエチレン微粒子(平均粒径0.3μm以
下)5gを界面活性剤0.2gとともに添加し、室温で2
時間攪拌、分散し、コーテイング液を得た。その後、厚
さ4mm、大きさ5cm角のガラス板を板面が液面に対して
垂直になるようにゆっくり液に浸漬し、基体3である基
材を1mm/sの速度で引き上げた。そして、基体3を室温
で1時間乾燥後、100℃で10分間、300℃で30
分間焼成した。
【0037】このようにして作成された被膜はガラス表
面に均一な被膜となる。
【0038】(比較例)500mlのビーカにエタノール
200g、テトラエトキシシラン100g、パーフルオロ
アルキルメトキシシラン(CF3(CF2)7C2H4
Si(OCH3)3)10gを入れ、スターラで攪拌し
ながら、3vol%塩酸5mlを滴下し、その後1時間攪拌
し、シリカゾル溶液をえた。その後、厚さ4mm、大きさ
5cm角のガラス板を板面が液面に対して垂直になるよう
にゆっくり液に浸漬した。その後、基材を1mm/sの速度
で引き上げた。そして、基材を室温で1時間乾燥後、1
00℃で10分間、300℃で30分間焼成した。
【0039】このようにして作成された被膜はガラス表
面に均一な被膜となった。
【0040】実施例1〜3で得られたガラス板表面の被
膜の各種評価を行った。なお、物性の測定は、下記の方
法により行った。
【0041】(1)接触角:協和界面科学製の接触角測
定装置(CA−Z型)を用いて、液滴法により、水の接
触角を測定した。その結果を(表1)に示す。
【0042】
【表1】
【0043】(2)耐熱性試験:各試料を300℃で1
00時間放置した後、常温に戻し、水の接触角を測定
し、評価した。その結果を(表2)に示す。
【0044】
【表2】
【0045】(3)耐摩耗性試験:各試料を水で濡らし
たスポンジを用いて、50g/cm2の加重で1000回往
復した、水洗、乾燥の後水の接触角を測定し、評価し
た。さらに、傷の有無を目視で調べた。傷ありの場合は
“×”とし、傷なしの場合は“○”とした。その結果を
(表3)に示す。
【0046】
【表3】
【0047】(4)耐焦げ付き性試験:各試料に砂糖醤
油(砂糖と醤油を1:1で混合)を1滴乗せ、300℃
で30分間加熱し焦げ付かせ、炭化物を生成させた後、
常温に戻し、塗れ布巾で軽く擦り、焦げ付き性を評価し
た。なお、生成した炭化物が塗れ布巾で軽く擦って除去
できる場合は“○”とし、除去できない場合は“×”と
した。その結果を(表4)に示す。
【0048】
【表4】
【0049】(表1)、(表2)、(表3)および(表
4)に示す結果から、実施例1〜3の調理器具用部材の
被膜がきわめて優れた撥水性、耐熱性、耐摩耗性、非粘
着性などを備えていることが明らかである。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、フッ素化
合物に由来する優れた防汚性、耐焦げ付き性、潤滑性、
耐摩耗性、耐候性などを有し、さらに、良好な耐久性、
耐熱性、耐薬品性、撥水性、撥油性などを発揮する。ま
た、被膜のマトリックスを形成する金属酸化物に由来す
る優れた強度、硬度、耐熱性などを備え、且つ、基板材
である調理器具部材に対する優れた密着性を発揮する。
したがって、バーナー、ヒータ−などの近傍の高温部で
使用される場合でも、耐熱性に優れているので焦げ付き
なども効果的に防止できる。また、強度に優れ傷付きに
くいので、鍋底などの接触による傷付きなどが低減され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における被膜を備えた基体の
断面部を示す模式図
【符号の説明】
1 フッ素化合物微粒子 2 金属酸化物 3 基体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 生川 直子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3K051 AB02 AD38 CD44 3L086 AA02 AA12 AA13 BB03 BB14 DA08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属酸化物層中にフッ素化合物微粒子が
    分散している被膜を備えた調理器具用部材。
  2. 【請求項2】 フッ化化合物微粒子がフッ化黒鉛微粒子
    である請求項1記載の調理器具用部材。
  3. 【請求項3】 フッ化化合物微粒子がフッ化黒鉛微粒子
    およびポリテトラフルオロエチレン微粒子である請求項
    1記載の調理器具用部材。
  4. 【請求項4】 フッ化化合物微粒子がフッ化黒鉛微粒子
    およびテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピ
    レン共重合体微粒子である請求項1記載の調理器具用部
    材。
  5. 【請求項5】 フッ化化合物微粒子がフッ化ピッチ微粒
    子である請求項1記載の調理器具用部材。
  6. 【請求項6】 フッ化化合物微粒子がポリテトラフルオ
    ロエチレン微粒子である請求項1記載の調理器具用部
    材。
  7. 【請求項7】 フッ化化合物微粒子がポリテトラフルオ
    ロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重
    合体微粒子である請求項1記載の調理器具用部材。
  8. 【請求項8】 金属酸化物がケイ素の酸化物である請求
    項1〜7のいずれか1項に記載の調理器具用部材。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102009000420A1 (de) * 2009-01-27 2010-08-05 BSH Bosch und Siemens Hausgeräte GmbH Garraummuffeleinheit
US20150260412A1 (en) * 2009-11-04 2015-09-17 Ssw Holding Company, Inc. Cooking appliance surfaces having spill containment pattern and methods of making the same

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