JP6128865B2 - ガス調理器具の最表面用組成物 - Google Patents

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本発明は、ガス調理器具の最表面用組成物に関する。また、本発明は、当該最表面用組成物を用いたガス調理器具にも関する。
近年、ガス調理器具で調理する際に、食品に対する防汚性、非粘着性、耐久性の向上が求められている。これらのガス調理器具で使用する、焼き網やグリル皿等は、防汚性を付与するために、フッ素樹脂を用いたコーティングが行われている。
しかしながら、フッ素樹脂の耐熱性は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を例にとると、約260℃程度であり、他のフッ素樹脂においても耐熱性は十分ではない。また、フッ素自体が柔らかく、耐摩耗性も不十分である。
また、シロキサン結合(Si−O−Si)を有するセラミックコーティングも一部の電気調理器具等に施工されている。セラミックコーティングを用いた電気調理器具に関する発明例としては、特許文献1等が知られている。
特開2011−056062号公報
特許文献1にはヒータ、マグネトロン、誘導加熱コイルのいずれかを加熱手段として加熱調理を行う調理部材の表面に微細な凹凸を設け、ゾルゲル法によりシロキサン結合を持つ三次元架橋マトリックス構造のセラミックコーティング皮膜を形成したことを特徴とする加熱調理器が記載されている。このセラミックコーティングの一例としてサーモロン・ジャパン社のサーモロンコーティングがあげられている。サーモロンコーティングは、同社のホームページ(http://www.thermolon.jp)によると、Si−O−Siの無機成分のみで構成されると明記されている。このことより、出発原料がSi(OCHCH等のテトラアルコキシシラン(四官能性シラン)であると考えられる。
また、特許文献1に耐熱温度が450℃のコーティングA、耐熱温度900℃のコーティングBがあると記載されており、同社のホームページには「サーモロンは基本的には単なる砂である」と記載されていることや、サーモロンの出発原料がテトラエトキシシランであること等(http://www.asge-national.org/Content/Files/Presentations/2012/ThermolonPresentation_HemantDandekar.pdf)からも、このセラミックコーティングには有機成分が含有されておらず、無機成分のシロキサン結合(Si−O−Si)のみで構成されていると考えられる。実際、有機成分が含有されている旨の記載はない。
しかしながら、無機成分だけのセラミックコーティングでは、ガス調理器具に使用するには、調理する食品に対する防汚性や非粘着性が不十分である。ガス調理器具は電気調理器具に比べて短時間で大容量の加熱を行うため、食品から水蒸気、油分、有機物質等の揮発成分が一気に排出され、調理器具に油汚れ等が付着しやすい傾向にあるためである。
これらの理由から、本発明は、安価で、且つ、十分な防汚性、非粘着性、耐久性を有するガス調理器具の最表面用組成物を提供することを目的とする。また、当該最表面用組成物を用いた調理器具を提供することも目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、アルキルトリアルコキシシランを出発原料としたシロキサン結合を有する三次元架橋マトリックス構造の有機−無機ハイブリッド物質を含むゾルゲルコーティングを、ガス調理器具に施工することにより、防汚性、非粘着性、耐久性を飛躍的に向上できることを見出した。このようなアルキルトリアルコキシシランを出発原料としたシロキサン結合を有する三次元架橋マトリックス構造の有機−無機ハイブリッド物質は、一般式(1):
Figure 0006128865
[式中、Rは同じか又は異なり、それぞれ炭素数1〜6のアルキル基である。]
で示される構造を有するものである。
本発明は、このような知見に基づき、さらに研究を重ね、完成したものである。すなわち、本発明は、以下の構成を包含する。
項1.一般式(1):
Figure 0006128865
[式中、Rは同じか又は異なり、それぞれ炭素数1〜6のアルキル基である。]
で示される構造を有する三次元架橋マトリックス構造の有機−無機ハイブリッド物質を含む、ガス調理器具の最表面用組成物。
項2.一般式(2):
Figure 0006128865
[式中、R〜Rは同じか又は異なり、それぞれ炭素数1〜6のアルキル基である。]
で示されるアルキルトリアルコキシシランを出発原料として得られるシロキサン結合を有する三次元架橋マトリックス構造の有機−無機ハイブリッド物質を含む、ガス調理器具の最表面用組成物。
項3.前記有機−無機ハイブリッド物質は、前記アルキルトリアルコキシシランを出発原料として、酸を併用した加水分解により得られる、項2に記載のガス調理器具の最表面用組成物。
項4.前記アルキルトリアルコキシシランが、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ(n−プロポキシ)シラン、メチルトリ(i−プロポキシ)シラン、メチルトリ(n−ブトキシ)シラン、メチル(n−ペントキシ)シラン、メチル(n−ヘキトキシ)シラン、メチルトリ(フェノキシ)シラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ(n−プロポキシ)シラン、エチルトリ(i−プロポキシ)シラン、エチルトリ(n−ブトキシ)シラン、エチルトリ(n−ペントキシ)シラン、エチル(n−ヘキトキシ)シラン、エチルトリフェノキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリ(n−プロポキシ)シラン、n−プロピルトリ(i−プロポキシ)シラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリ(n−プロポキシ)シラン、i−プロピルトリ(i−プロポキシ)シラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ブチルトリ(n−プロポキシ)シラン、n−ブチルトリ(i−プロポキシ)シラン、n−ブチルトリ(n−ブトキシ)シラン、n−ペンチルトリメトキシシラン、n−ペンチルトリエトキシシラン、n−ペンチルトリ(n−プロポキシ)シラン、n−ペンチルトリ(i−プロポキシ)シラン、n−ペンチルトリ(n−ブトキシ)シラン、n−ペンチルトリ(n−ペントキシ)シラン、シクロペンチルトリメトキシシラン、シクロペンチルトリエトキシシラン、シクロペンチル(n−プロポキシ)シラン、シクロペンチル(i−プロポキシ)シラン、シクロペンチルトリ(n−ブトキシ)シラン、シクロペンチルトリ(n−ペントキシ)シラン、シクロペンチルトリ(シクロペントキシ)シラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリ(n−プロポキシ)シラン、n−ヘキシルトリ(i−プロポキシ)シラン、n−ヘキシルトリ(n−ブトキシ)シラン、n−ヘキシルトリ(n−ペントキシ)シラン、n−ヘキシルトリ(n−ヘキトキシ)シラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリ(n−プロポキシ)シラン、シクロヘキシルトリ(n−ブトキシ)シラン、シクロヘキシルトリ(n−ペントキシ)シラン、シクロヘキシルトリ(n−ヘキトキシル)シラン、シクロヘキシルトリ(シクロヘキトキシ)シラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリ(n−プロポキシ)シラン、フェニルトリ(n−ブトキシ)シラン、フェニルトリ(n−ペントキシ)シラン、フェニルトリ(n−ペントキシ)シラン、フェニルトリ(n−ヘキトキシ)シラン、フェニルトリ(フェノキシ)シランよりなる群から選ばれる少なくとも1種である、項2又は3に記載のガス調理器具の最表面用組成物。
項5.さらに無機粒子を含む、項1〜4のいずれかに記載のガス調理器具の最表面用組成物。
項6.前記無機粒子が、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化亜鉛、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化鉄及びマイカよりなる群から選ばれる少なくとも1種である、項5に記載のガス調理器具の最表面用組成物。
項7.ガス調理器具が、ガスコンロ、ガスレンジ、ガス炊飯器、ガスオーブン、ガススチームオーブン、ガススチームコンベクション、ガスパンオーブン、ガスかまど、ガスティルティングパン、ガス蒸し器、ガス餃子焼き器、ガス焼物器、ガスフライヤー、ガスゆで麺器、又はガス回転釜である、項1〜6のいずれかに記載のガス調理器具の最表面用組成物。
項8.項1〜7に記載の最表面用組成物を用いたゾルゲルコーティング皮膜。
項9.厚みが5μm以上である、項8に記載のゾルゲルコーティング皮膜。
項10.項8又は9に記載のゾルゲルコーティング皮膜からなる、ガス調理器具の最表面用部材。
項11.項10に記載のガス調理器具の最表面用部材を最表面に備える、ガス調理器具。
本発明によれば、安価で、且つ、十分な防汚性、非粘着性及び耐久性を有するガス調理器具の最表面用組成物を提供することができる。また、当該最表面用組成物を用いたガス調理器具最表面用部材、並びにガス調理器具を提供することもできる。また、本発明のガス調理器具の最表面用組成物を使用すれば、ガス調理器具の最表面のゾルゲルコーティング皮膜が有する防汚性、非粘着性、耐久性を損ねることなく、長期間に渡って使用することが可能となり、快適な調理を行うことができる。
1.ガス調理機具の最表面用組成物
本発明のガス調理器具の最表面用組成物は、シロキサン結合を有する三次元架橋マトリックス構造の有機−無機ハイブリッド物質を含む。
ゾルゲルシリカコーティング皮膜を構成する有機−無機ハイブリッド物質の出発原料は三官能基性のアルキルトリアルコキシシランが好ましい。三官能基性のアルキルトリアルコキシシランを使用することにより、シリカマトリックスの架橋密度が小さくなり、成膜性に優れたコーティング皮膜が得られる。
このような三官能基性のアルキルトリアルコキシシランとしては、一般式(2):
Figure 0006128865
[式中、R〜Rは同じか又は異なり、それぞれ炭素数1〜6のアルキル基である。]
で示される化合物が挙げられる。
一般式(2)において、R〜Rは同じか又は異なり、それぞれ炭素数1〜6のアルキル基である。なお、Rとしては長いほうが疎水性に優れる傾向にあるが、炭素数が1、2、3、4、5、6のいずれも使用可能である。また、R〜Rとしては長いと加水分解速度が遅くなることから、炭素数1〜4、特に1〜2のアルキル基が好ましい。
このような三官能基性のアルキルトリアルコキシシランとしては、具体的には、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ(n−プロポキシ)シラン、メチルトリ(i−プロポキシ)シラン、メチルトリ(n−ブトキシ)シラン、メチル(n−ペントキシ)シラン、メチル(n−ヘキトキシ)シラン、メチルトリ(フェノキシ)シラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ(n−プロポキシ)シラン、エチルトリ(i−プロポキシ)シラン、エチルトリ(n−ブトキシ)シラン、エチルトリ(n−ペントキシ)シラン、エチル(n−ヘキトキシ)シラン、エチルトリフェノキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリ(n−プロポキシ)シラン、n−プロピルトリ(i−プロポキシ)シラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリ(n−プロポキシ)シラン、i−プロピルトリ(i−プロポキシ)シラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ブチルトリ(n−プロポキシ)シラン、n−ブチルトリ(i−プロポキシ)シラン、n−ブチルトリ(n−ブトキシ)シラン、n−ペンチルトリメトキシシラン、n−ペンチルトリエトキシシラン、n−ペンチルトリ(n−プロポキシ)シラン、n−ペンチルトリ(i−プロポキシ)シラン、n−ペンチルトリ(n−ブトキシ)シラン、n−ペンチルトリ(n−ペントキシ)シラン、シクロペンチルトリメトキシシラン、シクロペンチルトリエトキシシラン、シクロペンチル(n−プロポキシ)シラン、シクロペンチル(i−プロポキシ)シラン、シクロペンチルトリ(n−ブトキシ)シラン、シクロペンチルトリ(n−ペントキシ)シラン、シクロペンチルトリ(シクロペントキシ)シラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリ(n−プロポキシ)シラン、n−ヘキシルトリ(i−プロポキシ)シラン、n−ヘキシルトリ(n−ブトキシ)シラン、n−ヘキシルトリ(n−ペントキシ)シラン、n−ヘキシルトリ(n−ヘキトキシ)シラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリ(n−プロポキシ)シラン、シクロヘキシルトリ(n−ブトキシ)シラン、シクロヘキシルトリ(n−ペントキシ)シラン、シクロヘキシルトリ(n−ヘキトキシル)シラン、シクロヘキシルトリ(シクロヘキトキシ)シラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリ(n−プロポキシ)シラン、フェニルトリ(n−ブトキシ)シラン、フェニルトリ(n−ペントキシ)シラン、フェニルトリ(n−ペントキシ)シラン、フェニルトリ(n−ヘキトキシ)シラン、フェニルトリ(フェノキシ)シラン等が挙げられる。これらのアルキルトリアルコキシシランは、原料として1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらのなかでも、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン等の1種以上を出発原料とすると、ゾルゲルコーティング皮膜が柔軟で非粘着性をより向上させることができるため、特に好ましい。なお、出発物質として三官能基性のアルキルトリアルコキシシランではなく、四官能基性のテトラアルコキシシランを使用すると、シリカ皮膜が得られるが、硬くてもろい皮膜になるため、1μm以上の厚膜にした場合にクラック等が発生する。また、有機成分がないため、非粘着性が不十分である。
このような三官能基性のアルキルトリアルコキシシランを出発物質とするシロキサン結合を有する三次元架橋マトリックス構造の有機−無機ハイブリッド物質は、一般式(1):
Figure 0006128865
[式中、Rは同じか又は異なり、それぞれ炭素数1〜6のアルキル基である。]
で示される構造を有する。つまり、本発明で使用する有機−無機ハイブリッド物質は、シリコーン樹脂とは異なるものである。
このような有機−無機ハイブリッド物質は、上記の三官能基性のアルキルトリアルコキシシランを出発物質とし、酸を併用して加水分解させることが好ましい。酸を併用して加水分解させることにより、加水分解速度をより適度に調整できるため、得られるゾルゲルコーティング皮膜の硬さをより適度に調整し、より柔軟性のある皮膜とすることができる。
このような酸としては、具体的には、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、塩酸、硫酸、硝酸等の1種以上が好適に使用されるが、これらに限定されない。
なお、加水分解は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化カルシウム、グアニジン等の塩基を併用して行ってもよいが、塩基は加水分解速度がより速く、酸を使用することで得られるゾルゲルコーティング皮膜がより柔軟になることから、酸を併用することが好ましい。
また、加水分解を行う際の溶媒としては、水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール等のアルコール;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のプロピレングリコール誘導体;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;1−メチル−2−ピロリドン;N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。これらの溶媒は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の組成物中には、有機−無機ハイブリッド物質だけでなく、無機粒子を含有していてもよい。無機粒子の平均一次粒子径は、1〜50nmが好ましく、5〜30nmがより好ましい。この範囲とすることで、無機粒子同士の凝集をより抑制し、有機−無機ハイブリッド物質との均一な混合(分散)をより可能とするとともに、ゾルゲルコーティング皮膜表面をより平滑にし、無機粒子がより脱落しにくくすることができる。
なお、無機粒子の平均一次粒子径は、例えば、電子顕微鏡(SEM、TEM等)観察、X線回折等により測定することができる。
無機粒子としては、特に制限されるわけではないが、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化亜鉛、炭化ケイ素、窒素化ケイ素、酸化鉄、マイカ等が挙げられる。無機粒子は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の組成物には、上記ゾルゲルコーティング成分及び無機粒子以外にも、炭素粒子(カーボンブラック、グラファイト等)、顔料、流動助剤、帯電助剤、脱ガス剤、増粘剤、沈降防止剤、タレ防止剤、分散剤、消泡剤、界面活性剤等の1種以上を、本発明の効果を損なわない範囲内で含ませてもよい。
本発明の組成物の形態は特に制限されない。
例えば、溶媒に分散された無機粒子を含むA剤と、出発原料であるアルキルトリアルコキシシラン、溶媒及び酸を含むB剤を混合して、液体組成物として液体塗料としてもよい。この場合、A剤と混合する前のB剤のみの時点で、アルキルトリアルコキシシランのアルコキシ基は水酸基に置換されていると考えられるが、A剤と混合することにより、重合反応が開始されて、Si−O−Siネットワークが形成される。なお、A剤とB剤との混合比は、A剤中の無機粒子の含有量が、B剤中のアルキルトリアルコキシシラン100重量部に対して50〜400重量部、好ましくは100〜300重量部となるように調製することが好ましい。また、ガス調理器具にコーティングする際には、エアースプレーを用いて塗装を行うことが好ましい。
この際無機粒子を分散させるために使用できる溶媒(例えばA剤に使用する溶媒)としては、特に制限されないが、例えば、水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール等のアルコール;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のプロピレングリコール誘導体;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;1−メチル−2−ピロリドン;N,N−ジメチルホルムアミド等が使用できる。これらの溶媒は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
塗装後は、乾燥及び焼成を行うことが好ましい。乾燥条件としては、10〜120分程度室温で乾燥させてもよいし、50〜100℃程度で1〜60分間程度強制的に乾燥させてもよい。また、焼成することにより、アルキルトリアルコキシシランを脱水重合させてより均一なコーティング膜とすることができる。焼成温度は80〜250℃程度が好ましく、100〜230℃程度がより好ましい。加熱時間は、基材の大きさや熱容量によって決めればよく、特に限定されるものではないが、通常は10〜120分程度が好ましい。これにより、本発明のゾルゲルコーティング皮膜が得られる。
本発明の組成物は、ガス調理器具の最表面用に使用されるものであるが、使用できるガス調理器具は特に制限されない。ガス調理器具としては、例えば、ガスコンロ、ガスレンジ、ガス炊飯器、ガスオーブン、ガススチームオーブン、ガススチームコンベクション、ガスパンオーブン、ガスかまど、ガスティルティングパン、ガス蒸し器、ガス餃子焼き器、ガス焼物器、ガスフライヤー、ガスゆで麺器、ガス回転釜等のいずれにも適用可能である。
2.ガス調理器具の最表面用部材
本発明のガス調理器具の最表面用部材は、上記説明した本発明の組成物を用いたゾルゲルコーティング皮膜からなる。より具体的には、本発明の組成物が、液体塗料である場合にはエアースプレーを用いて塗装されたコーティング膜が好ましい。
塗装後は、乾燥及び焼成を行うことが好ましい。乾燥条件としては、10〜120分程度室温で乾燥させてもよいし、50〜100℃程度で1〜60分間程度強制的に乾燥させてもよい。また、焼成することにより、アルキルトリアルコキシシランを脱水重合させてより均一なコーティング膜とすることができる。焼成温度は80〜250℃程度が好ましく、100〜230℃程度がより好ましい。加熱時間は、基材の大きさや熱容量によって決めればよく、特に限定されるものではないが、通常は10〜120分程度が好ましい。
このゾルゲルコーティング皮膜の厚みは、5μm以上が好ましく、10μm以上がより好ましい。ゾルゲルコーティング皮膜の厚みを5μm以上とすることで、より耐久性を向上させることができる。また、コーティング膜の厚みの上限値は特に制限はないが、通常50μm程度である。
3.ガス調理器具
本発明のガス調理器具は、上記説明した本発明のガス調理器具の最表面用部材を備える。このガス調理器具は、具体的には、焼き網、グリル受け皿、天板、排気口カバー、ゴトク、バーナー受け皿、炊飯器内釜、オーブン皿、スチームコンベクション網、パンを焼く皿、かまど釜、ティルティングパン、蒸し器の容器、餃子を焼くプレート、フライヤー容器、ゆで麺釜、回転釜等の基材上に、本発明のガス調理器具の最表面用部材を順に備えることが好ましい。
基材の材質としては、特に制限されない。例えば、一般鋼、特殊鋼、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属類;プラスチック等の樹脂類;炭素材、セラミックス等の非金属類;繊維強化プラスチック(FRP)、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)等の複合材料等のいずれもが使用できる。また、基材の形状も特に制限されない。
基材と本発明の調理器具の最表面用部材との密着性を高めるため、基材の表面は凹凸状態にしておく(表面を粗す)ことが好ましい。基材の表面を凹凸状態にする手法としては、酸またはアルカリ水溶液中でのエッチング処理、粗面形成剤の塗布、金属又はセラミック溶射、ショットブラスト等があるが、この中でも金属、セラミックス、サーメット溶射が均一に表面を凹凸状態にすると同時にゾルゲルコーティング層を強固に保持できるため、好ましい。
本発明の調理器具においては、基材とゾルゲルコーティング層の密着性を高めるために、基材と本発明の調理器具の最表面用部材との間にプライマー層を設けてもよい。プライマー層としては、市販のシリコーン樹脂コーティング用の製品を用いた層が使用できる。プライマー層の主成分としては、ビニルトリメトキシシラン等が挙げられる。
プライマー層の厚みは、凹凸状態にした基材の表面を均一にコーティングして、最表面のゾルゲルコーティング層との密着性を高める点から、5〜25μmが好ましく、10〜20μmがより好ましい。
この後、本発明の組成物を用いて、最表面を形成する。本発明の組成物が、液体塗料である場合にはエアースプレーを用いて塗装することが好ましい。この際、上述のように、最表面層の厚みが5μm以上となるように調整することが好ましい。
塗装後は、乾燥及び焼成を行うことが好ましい。乾燥条件としては、10〜120分程度室温で乾燥させてもよいし、50〜100℃程度で1〜60分間程度強制的に乾燥させてもよい。また、焼成することにより、アルキルトリアルコキシシランを脱水縮合させてより均一なゾルゲルコーティング膜とすることができる。焼成温度は80〜250℃程度が好ましく、100〜230℃程度がより好ましい。加熱時間は、基材の大きさや熱容量によって決めればよく、特に限定されるものではないが、通常は10〜120分程度が好ましい。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらのみに限定されるものではない。
なお、各実施例及び比較例の評価は以下のようにして行った。
[醤油、砂糖及び卵で作製した汚染汁による焦げ付き試験]
コーティング加工した平板テストピース(厚さ1mm、60mm×90mm、材質アルミニウム)に醤油、砂糖及び卵を重量比で1:1:1にて混合した汚染汁をスポイトで1cc滴下して電気炉の中に入れ、250℃で30分間加熱した。室温まで自然冷却した後、汚染汁により発生した炭化物の除去のしやすさについて、以下のように評価した。
◎:炭化物が指で簡単に除去でき、コーティング面に焦げ付き跡が残らない。
○:炭化物が指で簡単に除去できるが、コーティング面に焦げ付き跡が残る。
△:炭化物の一部がコーティング面に残留する。
×:炭化物がコーティング面に付着して除去できない。
[生サンマによる魚焼き試験]
コーティング加工した焼き網(幅220mm、長さ315mm、高さ60mm、材質SPCC)に生サンマ(体長約30cm)を置き、大阪ガス(株)製テーブルコンロ(型番110R−211)のコンロのグリルで5分間加熱調理を行った。グリルから調理されたサンマを乗せた状態の焼き網を取り出し、調理されたサンマをフォーク型形状のアルミ製治具を使用してテンションゲージで引き上げ、焼き網から調理されたサンマが剥離する際の荷重を測定した。
実施例1
3リットルのポリプロピレン容器に水300g、シリカ粉末(日本アエロジル(株)製、平均一次粒子径16nm)100g、マイカ250g、エタノール200g、非イオン系界面活性剤(トリトンX100)40g、カーボンブラック10gを加えた。300rpmプロペラ撹拌(2時間)と超音波ホモジナイザー撹拌(15分)して、A剤1000gを調製した。
次に3リットルのポリプロピレン容器にメチルトリメトキシシラン910g、エタノール50g、水30g、酢酸10gを加えた。300rpmプロペラ撹拌(2時間)と超音波ホモジナイザー撹拌(15分)して、B剤1000gを調製した。
1Lのポリプロピレン容器にA剤400gとB剤100gを加えて、25℃の環境下、容器ごと100rpmにて12時間ローリング撹拌を実施し、ゾルゲルコーティング液体塗料を作製した。
基材として、平板テストピース(厚さ1mm、60mm×90mm、材質アルミニウム)の片面、焼き網(幅220mm、長さ315mm、高さ60mm、材質SPCC)の全面をメチルエチルケトンにて溶剤脱脂処理した後、#80番のアルミナ粒子を用いてショットブラスト加工を行った。
この基材に上記のゾルゲルコーティング液体塗料を使用して、エアースプレーにてゾルゲルコーティング層の塗装を行った。塗装後に100℃で20分間の乾燥を行った。その後、さらに200℃で20分間の焼成を行った。平板テストピースを用いて膜厚を測定したところ、30μmであった。
平板テストピースを用いて、焦げ付き試験を行った。同じテストピースの同じ箇所に繰り返し10回試験を行った。結果を表1に示した。また、焼き網を用いて生サンマによる魚焼き試験を10回行った。但し、生サンマを1回焼くごとに中性洗剤を用いてスポンジたわしで洗浄した。結果を表2に示した。
実施例2
3リットルのポリプロピレン容器に水300g、シリカ粉末(日本アエロジル(株)製、平均一次粒子径16nm)100g、マイカ250g、エタノール200g、非イオン系界面活性剤(トリトンX100)40g、カーボンブラック10gを加えた。300rpmプロペラ撹拌(2時間)と超音波ホモジナイザー撹拌(15分)して、A剤1000gを調製した。
次に3リットルのポリプロピレン容器にエチルトリメトキシシラン910g、エタノール50g、水30g、酢酸10gを加えた。300rpmプロペラ撹拌(2時間)と超音波ホモジナイザー撹拌(15分)して、B剤1000gを調製した。
1Lのポリプロピレン容器にA剤400gとB剤100gを加えて、25℃の環境下、容器ごと100rpmにて12時間ローリング撹拌を実施し、ゾルゲルコーティング液体塗料を作製した。
基材として、平板テストピース(厚さ1mm、60mm×90mm、材質アルミニウム)の片面、焼き網(幅220mm、長さ315mm、高さ60mm、材質SPCC)の全面をメチルエチルケトンにて溶剤脱脂処理した後、#80番のアルミナ粒子を用いてショットブラスト加工を行った。
この基材に上記のゾルゲルコーティング液体塗料を使用して、エアースプレーにてゾルゲルコーティング層の塗装を行った。塗装後に100℃で20分間の乾燥を行った。その後、さらに200℃で20分間の焼成を行った。平板テストピースを用いて膜厚を測定したところ、30μmであった。
平板テストピースを用いて、焦げ付き試験を行った。同じテストピースの同じ箇所に繰り返し10回試験を行った。結果を表1に示した。また、焼き網を用いて生サンマによる魚焼き試験を10回行った。但し、生サンマを1回焼くごとに中性洗剤を用いてスポンジたわしで洗浄した。結果を表2に示した。
実施例3
3リットルのポリプロピレン容器に水300g、シリカ粉末(日本アエロジル(株)製、平均一次粒子径16nm)100g、マイカ250g、エタノール200g、非イオン系界面活性剤(トリトンX100)40g、カーボンブラック10gを加えた。300rpmプロペラ撹拌(2時間)と超音波ホモジナイザー撹拌(15分)して、A剤1000gを調製した。
次に3リットルのポリプロピレン容器にn−プロピルトリメトキシシラン910g、エタノール50g、水30g、酢酸10gを加えた。300rpmプロペラ撹拌(2時間)と超音波ホモジナイザー撹拌(15分)して、B剤1000gを調製した。
1Lのポリプロピレン容器にA剤400gとB剤100gを加えて、25℃の環境下、容器ごと100rpmにて12時間ローリング撹拌を実施し、ゾルゲルコーティング液体塗料を作製した。
基材として、平板テストピース(厚さ1mm、60mm×90mm、材質アルミニウム)の片面、焼き網(幅220mm、長さ315mm、高さ60mm、材質SPCC)の全面をメチルエチルケトンにて溶剤脱脂処理した後、#80番のアルミナ粒子を用いてショットブラスト加工を行った。
この基材に上記のゾルゲルコーティング液体塗料を使用して、エアースプレーにてゾルゲルコーティング層の塗装を行った。塗装後に100℃で20分間の乾燥を行った。その後、さらに200℃で20分間の焼成を行った。平板テストピースを用いて膜厚を測定したところ、30μmであった。
平板テストピースを用いて、焦げ付き試験を行った。同じテストピースの同じ箇所に繰り返し10回試験を行った。結果を表1に示した。また、焼き網を用いて生サンマによる魚焼き試験を10回行った。但し、生サンマを1回焼くごとに中性洗剤を用いてスポンジたわしで洗浄した。結果を表2に示した。
比較例1
3リットルのポリプロピレン容器に水300g、シリカ粉末(日本アエロジル(株)製、平均一次粒子径16nm)100g、マイカ250g、エタノール200g、非イオン系界面活性剤(トリトンX100)40g、カーボンブラック10gを加えた。300rpmプロペラ撹拌(2時間)と超音波ホモジナイザー撹拌(15分)して、A剤1000gを調製した。
次に3リットルのポリプロピレン容器にテトラエトキシシラン910g、エタノール50g、水30g、酢酸10gを加えた。300rpmプロペラ撹拌(2時間)と超音波ホモジナイザー撹拌(15分)して、B剤1000gを調製した。
1Lのポリプロピレン容器にA剤400gとB剤100gを加えて、25℃の環境下、容器ごと100rpmにて12時間ローリング撹拌を実施し、ゾルゲルコーティング液体塗料を作製した。
基材として、平板テストピース(厚さ1mm、60mm×90mm、材質アルミニウム)の片面、焼き網(幅220mm、長さ315mm、高さ60mm、材質SPCC)の全面をメチルエチルケトンにて溶剤脱脂処理した後、#80番のアルミナ粒子を用いてショットブラスト加工を行った。
この基材に上記のゾルゲルコーティング液体塗料を使用して、エアースプレーにてゾルゲルコーティング層の塗装を行った。塗装後に100℃で20分間の乾燥を行った。その後、さらに200℃で20分間の焼成を行った。平板テストピースを用いて膜厚を測定したところ、30μmであった。
平板テストピースを用いて、焦げ付き試験を行った。同じテストピースの同じ箇所に繰り返し10回試験を行った。結果を表1に示した。また、焼き網を用いて生サンマによる魚焼き試験を10回行った。但し、生サンマを1回焼くごとに中性洗剤を用いてスポンジたわしで焼き網を洗浄した。結果を表2に示した。
Figure 0006128865
Figure 0006128865

Claims (10)

  1. 一般式(1):
    Figure 0006128865
    [式中、Rは同じか又は異なり、それぞれ炭素数1〜6のアルキル基である。]
    で示される構造を有する三次元架橋マトリックス構造の有機−無機ハイブリッド物質と、平均一次粒子径が1〜50nmの無機粒子とを含む、ガス調理器具の最表面用組成物。
  2. 一般式(2):
    Figure 0006128865
    [式中、R〜Rは同じか又は異なり、それぞれ炭素数1〜6のアルキル基である。]
    で示されるアルキルトリアルコキシシランを出発原料として得られるシロキサン結合を有する三次元架橋マトリックス構造の有機−無機ハイブリッド物質と、平均一次粒子径が1〜50nmの無機粒子とを含む、ガス調理器具の最表面用組成物。
  3. 前記有機−無機ハイブリッド物質は、前記アルキルトリアルコキシシランを出発原料として、酸を併用した加水分解により得られる、請求項2に記載のガス調理器具の最表面用組成物。
  4. 前記アルキルトリアルコキシシランが、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ(n−プロポキシ)シラン、メチルトリ(i−プロポキシ)シラン、メチルトリ(n−ブトキシ)シラン、メチル(n−ペントキシ)シラン、メチル(n−ヘキトキシ)シラン、メチルトリ(フェノキシ)シラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ(n−プロポキシ)シラン、エチルトリ(i−プロポキシ)シラン、エチルトリ(n−ブトキシ)シラン、エチルトリ(n−ペントキシ)シラン、エチル(n−ヘキトキシ)シラン、エチルトリフェノキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリ(n−プロポキシ)シラン、n−プロピルトリ(i−プロポキシ)シラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリ(n−プロポキシ)シラン、i−プロピルトリ(i−プロポキシ)シラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ブチルトリ(n−プロポキシ)シラン、n−ブチルトリ(i−プロポキシ)シラン、n−ブチルトリ(n−ブトキシ)シラン、n−ペンチルトリメトキシシラン、n−ペンチルトリエトキシシラン、n−ペンチルトリ(n−プロポキシ)シラン、n−ペンチルトリ(i−プロポキシ)シラン、n−ペンチルトリ(n−ブトキシ)シラン、n−ペンチルトリ(n−ペントキシ)シラン、シクロペンチルトリメトキシシラン、シクロペンチルトリエトキシシラン、シクロペンチル(n−プロポキシ)シラン、シクロペンチル(i−プロポキシ)シラン、シクロペンチルトリ(n−ブトキシ)シラン、シクロペンチルトリ(n−ペントキシ)シラン、シクロペンチルトリ(シクロペントキシ)シラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリ(n−プロポキシ)シラン、n−ヘキシルトリ(i−プロポキシ)シラン、n−ヘキシルトリ(n−ブトキシ)シラン、n−ヘキシルトリ(n−ペントキシ)シラン、及びn−ヘキシルトリ(n−ヘキトキシ)シランよりなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項2又は3に記載のガス調理器具の最表面用組成物。
  5. 前記無機粒子が、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化亜鉛、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化鉄及びマイカよりなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜4のいずれかに記載のガス調理器具の最表面用組成物。
  6. ガス調理器具が、ガスコンロ、ガスレンジ、ガス炊飯器、ガスオーブン、ガススチームオーブン、ガススチームコンベクション、ガスパンオーブン、ガスかまど、ガスティルティングパン、ガス蒸し器、ガス餃子焼き器、ガス焼物器、ガスフライヤー、ガスゆで麺器、又はガス回転釜である、請求項1〜5のいずれかに記載のガス調理器具の最表面用組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の最表面用組成物を用いたゾルゲルコーティング皮膜。
  8. 厚みが5μm以上である、請求項7に記載のゾルゲルコーティング皮膜。
  9. 請求項7又は8に記載のゾルゲルコーティング皮膜からなる、ガス調理器具の最表面用部材。
  10. 請求項9に記載のガス調理器具の最表面用部材を最表面に備える、ガス調理器具。
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