JP2002309990A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置

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JP2002309990A
JP2002309990A JP2001112094A JP2001112094A JP2002309990A JP 2002309990 A JP2002309990 A JP 2002309990A JP 2001112094 A JP2001112094 A JP 2001112094A JP 2001112094 A JP2001112094 A JP 2001112094A JP 2002309990 A JP2002309990 A JP 2002309990A
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throttle opening
target
target throttle
cylinder
air amount
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JP2001112094A
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Hiraki Matsumoto
平樹 松本
Mamoru Mabuchi
衛 馬渕
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Denso Corp
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Denso Corp
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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子スロットルシステムを搭載した車両にお
いて、ロバスト安定性に優れた高精度、高応答のスロッ
トル制御(空気量制御)を行う。 【解決手段】 運転者の要求するトルクに基づいて目標
筒内充填空気量の規範値を演算すると共に、エンジン運
転条件(スロットル通過空気量と吸気圧力)に基づいて
実際に筒内に充填される空気量(実筒内充填空気量)を
推定する。そして、目標筒内充填空気量の規範値に基づ
いてフィードフォワード的に目標スロットル開度を演算
すると共に、目標筒内充填空気量の規範値と実筒内充填
空気量の推定値との偏差に基づいて、目標スロットル開
度に対するフィードバック補正量を演算し、上記目標ス
ロットル開度を上記フィードバック補正量で補正して最
終目標スロットル開度を求める。そして、この最終目標
スロットル開度に基づいてスロットル開度を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スロットル開度を
アクチュエータ(モータ等)で制御する電子スロットル
システムを備えた内燃機関の制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年の電子制御化された自動車のエンジ
ン制御においては、運転者のアクセル操作に即応した応
答性の良いドライバビリティを実現するために、運転者
が操作したアクセル開度、エンジン回転速度等から運転
者の要求する加速力(要求トルク)を判断して、それに
応じて筒内充填空気量(スロットル開度)、燃料噴射
量、点火時期等を制御する、いわゆるトルクディマンド
制御を行うようにしたものがある。このトルクディマン
ド制御においても、スロットル開度の変化が筒内充填空
気量の変化として現れるまでの空気の遅れを無視できな
い条件下で、筒内充填空気量(スロットル開度)を目標
値に一致させるために、フィードバック制御と学習制御
を組み合わせて実施するようにしたものがあるが、シス
テムの特性ばらつきや経時変化、或は、運転条件や環境
条件の変化による動特性の変化に対して、従来のフィー
ドバック制御と学習制御を組み合わせた制御では、応答
性とロバスト安定性とを両立させることは困難である。
【0003】そこで、特開平5−65845公報に示す
ように、吸気系の空気の流れを状態推定モデルにより推
定し、筒内充填空気量が要求トルクに対応する目標筒内
充填空気量に一致するように、目標スロットル開度をフ
ィードフォワード的に演算してスロットル開度をフィー
ドフォワード的に制御する方法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報の制
御方法では、目標スロットル開度の演算過程において、
実際のスロットル開度の前回検出値と筒内充填空気量の
前回演算値を用いて目標スロットル開度を演算するた
め、上記公報の中に、「スロットルバルブをフィードフ
ォワード制御する」という記載があるものの、実質的に
はフィードバック制御と同じ構成となっている。しか
も、上記公報の制御方法では、システムの特性ばらつき
や経時変化による制御系の特性変動の影響が全く考慮さ
れておらず、ロバスト安定性に優れた高精度、高応答の
スロットル制御(空気量制御)を行うことが困難であ
る。
【0005】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、従ってその目的は、システムの特性ばら
つきや経時変化、或は運転条件や環境条件の変化による
動特性の変化に対しても、ロバスト安定性に優れた高精
度、高応答のスロットル制御(空気量制御)を行うこと
ができる内燃機関の制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1の内燃機関の制御装置は、図1に
例示するように、目標筒内充填空気量規範値演算手段1
により運転者の要求するトルクに基づいて目標筒内充填
空気量の規範値を演算すると共に、実筒内充填空気量推
定手段2により内燃機関の運転条件に基づいて実際に筒
内に充填される空気量(以下「実筒内充填空気量」とい
う)を推定する。そして、F/F系目標スロットル開度
演算手段3により目標筒内充填空気量の規範値に基づい
てフィードフォワード的に目標スロットル開度を演算す
ると共に、F/B系目標スロットル開度補正手段4によ
り目標筒内充填空気量の規範値と実筒内充填空気量の推
定値との偏差に基づいて目標スロットル開度に対するフ
ィードバック補正量を演算する。そして、最終目標スロ
ットル開度演算手段5により、上記F/F系の目標スロ
ットル開度を上記フィードバック補正量により補正して
最終的な目標スロットル開度を求め、この最終的な目標
スロットル開度に基づいてスロットル開度をアクチュエ
ータ6で制御する。
【0007】この構成では、目標筒内充填空気量の規範
値に基づいてフィードフォワード的に目標スロットル開
度を演算するため、目標スロットル開度の演算過程で、
過去のデータを用いる必要がなく、内燃機関の運転条件
や環境条件の変化による動特性の変化に対して、応答性
良く目標スロットル開度を演算することができる。しか
も、フィードフォワード的に演算した目標スロットル開
度を、目標筒内充填空気量の規範値と実筒内充填空気量
の推定値との偏差が小さくなる方向にフィードバック補
正するようにしているので、システムの特性ばらつきや
経時変化による目標スロットル開度の誤差をフィードバ
ック補正により補償することができ、ロバスト安定性に
優れた高精度、高応答のスロットル制御(空気量制御)
を行うことができる。
【0008】この場合、請求項2のように、最終目標ス
ロットル開度演算手段5で演算した最終的な目標スロッ
トル開度の時系列データと、実筒内充填空気量の推定値
の時系列データとに基づいて、吸気系の過渡特性を表す
特性パラメータを吸気系過渡特性パラメータ推定手段7
で逐次推定し、この特性パラメータに基づいてF/F系
目標スロットル開度演算手段3及び/又はF/B系目標
スロットル開度補正手段4で使用する制御パラメータを
制御パラメータ調整手段8で逐次更新するようにしても
良い。このようにすれば、システムの特性ばらつきや経
時変化、或は、運転条件や環境条件の変化による動特性
の変化に対応して、F/F系やF/B系の制御パラメー
タを自動的に更新することができ、応答性とロバスト安
定性を更に向上させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図2
乃至図8に基づいて説明する。まず、図2に基づいてエ
ンジン制御システム全体の概略構成を説明する。内燃機
関であるエンジン11の吸気管12の最上流部には、エ
アクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ13の下
流側には、吸入空気量を検出するエアフローメータ14
が設けられている。このエアフローメータ14の下流側
には、モータ10(アクチュエータ)によって駆動され
るスロットルバルブ15と、スロットル開度を検出する
スロットル開度センサ16とが設けられている。
【0010】更に、スロットルバルブ15の下流側に
は、サージタンク17が設けられ、このサージタンク1
7に、吸気圧力を検出する吸気圧力センサ18が設けら
れている。また、サージタンク17には、エンジン11
の各気筒に吸入空気を導入する吸気マニホールド19が
設けられ、各気筒の吸気マニホールド19の吸気ポート
近傍に、それぞれ燃料を噴射する燃料噴射弁20が取り
付けられている。
【0011】一方、エンジン11の排気管21の途中に
は排出ガス中のCO,HC,NOx等を浄化する三元触
媒等の触媒22が設置されている。この触媒22の上流
側には、排出ガスの空燃比(又はリッチ/リーン)を検
出する空燃比センサ23(又は酸素センサ)が設けられ
ている。また、エンジン11のシリンダブロックには、
冷却水温を検出する冷却水温センサ24や、エンジン回
転速度を検出するためのクランク角センサ25が取り付
けられている。また、アクセルペダルの開度(アクセル
開度)を検出するアクセルセンサ26が設けられてい
る。
【0012】これら各種センサの出力は、エンジン制御
回路(以下「ECU」と表記する)27に入力される。
このECU27は、マイクロコンピュータを主体として
構成され、内蔵されたROM(記憶媒体)に記憶された
図7及び図8のプログラムを実行することで、図1の目
標筒内充填空気量規範値演算手段1、実筒内充填空気量
推定手段2、F/F系目標スロットル開度演算手段3、
F/B系目標スロットル開度補正手段4、最終目標スロ
ットル開度演算手段5、吸気系過渡特性パラメータ推定
手段7、制御パラメータ調整手段8としての役割を果た
す。
【0013】この制御系の設計目的は、トルクディマン
ド制御における目標筒内充填空気量を満たす目標スロッ
トル開度を演算する制御系で、最初に実機特性より同定
した吸気系モデルに対して、不特定多数の量産品の特性
ばらつきや経時変化により実機の動特性が変動しても、
実出力が最初に設計した特性モデルの出力に一致するよ
うにコントローラの制御パラメータを自動調整して、ロ
バスト性と応答性に優れた制御系を実現することであ
る。
【0014】この機能を実現するため、以下に説明する
適応制御理論の1つであるモデル規範型適応制御系(M
RACS:Model Reference Adaptive Control System)
を用いて、図3に示すような制御系を構成する。
【0015】ここで、制御対象(実プラント)は、スロ
ットル開度を入力、筒内充填空気量を出力とする吸気系
であり、これを次のようなむだ時間(d)+遅れ要素の
線形モデルで近似する(図4参照)。
【0016】
【数1】
【0017】一方、ある規範入力(スロットル開度)が
与えられた時の、目標とする望ましい出力の特性を規範
モデルとして次式で与える。
【0018】
【数2】
【0019】この規範モデルは、開発段階で実機特性よ
り同定した動特性を表すモデルに相当する。この制御系
の設計目的は、実プラントの動特性を表すA(z-1)や
B(z-1)がばらついても、実出力y(k)[スロット
ル開度]が規範出力ym(k)[筒内充填空気量]に一
致するようなコントローラを設計することである。以
下、このコントローラの具体的な設計手法を説明する。
【0020】まず、A(z-1)と同次数で、漸近安定な
多項式D(z-1)を次式のように与える。 D(z-1)=d0 +d1 z-1+d2 z-2+……+dn z
-n 次に、この多項式D(z-1)が、次式で表されるDiopha
ntine 方程式 D(z-1)=A(z-1)R(z-1)+z-dS(z-1) を満たす唯一解R(z-1)とS(z-1)を以下のように
求める。
【0021】R(z-1)=1+r1 z-1+r2 z-2+…
…+r(d-1) z-(d-1) [R(z-1)を(d−1)次式で表す場合] S(z-1)=s0 +s1 z-1+s2 z-2+……+s(n-
1) z-(n-1) [S(z-1)を(n−1)次式で表す場合] これらD(z-1)、R(z-1)、S(z-1)を用いた制
御系の全体構成を図5に示す。この制御系において、フ
ィードフォワード項(以下「F/F項」と表記する)の
d D(z-1)と、フィードバック項(以下「F/B
項」と表記する)のS(z-1)を図5のように与えるこ
とにより、実出力y(k)を規範出力ym(k)に一致
させることができる。
【0022】次に、上記制御系の基本構成に対し、コン
トローラを構成するために必要な多項式R(z-1)、S
(z-1)のパラメータを自動調整する方法を説明する。
実プラントの動特性を表す多項式A(z-1)及びB(z
-1)がばらついたときに、実出力y(k)を規範出力y
m(k)に一致させるためには、R(z-1)及びS(z
-1)を逐次更新しなければならない。そこで、本実施形
態では、実プラントの入力u(k)[スロットル開度]
と出力y(k)[筒内充填空気量]の検出値からパラメ
ータを逐次推定する。具体的には、入力u(k)と出力
y(k)の過去の所定数のデータ群をメモリに記憶し、
これらのデータ群から例えば逐次最小二乗法により、特
性多項式A(z-1)及びB(z-1)のパラメータを逐次
同定する。そして、これらのパラメータと前記Diophant
ine 方程式からR(z-1)及びS(z-1)のパラメータ
を逐次更新すれば良い。
【0023】以上の考え方に基づく制御系全体のブロッ
ク図を図6に示す。実プラントの出力y(k)[筒内充
填空気量]は、実際にはセンサ等で直接検出することが
困難であるため、本実施形態では、図3に示すように、
スロットル通過空気量(エアフローメータ14の検出値
AMF)と、吸気圧力(吸気圧力センサ18の検出値P
m)とに基づいて、筒内充填空気量推定モデルを用いて
実筒内充填空気量を推定し、この実筒内充填空気量の推
定値を実プラントの出力y(k)として代用する。
【0024】上記の筒内充填空気量推定モデルは、スロ
ットルバルブ15からエンジン11の吸気口までの吸気
通路(以下「スロットル下流吸気通路」という)を流れ
る吸入空気の挙動をモデル化したものであり、質量保存
の法則と気体の状態方程式から次のようにして導き出さ
れる。スロットル下流吸気通路の吸入空気の流れに質量
保存の法則を適用すると、次の(1)式で表される関係
が得られる。 ΔMim=Mth−Me ……(1) ここで、ΔMimはスロットル下流吸気通路内の空気質量
の変化量、Mthはスロットル通過空気量(エアフローメ
ータ14の検出値AMF)、Me は筒内充填空気量であ
る。ΔMim、Mth、Me は、いずれも単位時間当たり
(又はサンプリング間隔)の値である。
【0025】また、スロットル下流吸気通路に気体の状
態方程式を適用すると、次の(2)式で表される関係が
得られる。 ΔMim=Vim/(R・T)・dPm/dt ……(2) ここで、Vimはスロットル下流吸気通路の内容積、Rは
気体定数、Tは吸入空気の温度(吸気温度)、dPm/
dtは単位時間当たり(又はサンプリング間隔)の吸気
圧力Pm(吸気圧力センサ18の検出値)の変化量であ
る。
【0026】上記(1)式と(2)式から次の(3)式
が得られる。 Vim/(R・T)・dPm/dt=Mth−Me ……(3) 従って、筒内充填空気量Me は、上記(3)式を整理し
て求めた次の(4)式によって算出される。 Me =Mth−Vim/(R・T)・dPm/dt ……(4)
【0027】尚、筒内充填空気量Me の推定方法は、こ
れに限定されるものではなく、例えば、定常運転時に
は、スロットル通過空気量Mth(エアフローメータ14
の検出値AMF)のみから筒内充填空気量Me を推定
し、過渡運転時には、吸気圧力センサ18で検出した吸
気圧力Pmのみから筒内充填空気量Me を次式により推
定するようにしても良い。 Me =η・Ne・Vim・Pm/(2・R・T) ここで、ηは体積効率、Neはエンジン回転速度であ
る。
【0028】次に、実プラントの動特性を表す多項式A
(z-1)及びB(z-1)のパラメータ推定値に基づいて
コントローラのパラメータR(z-1)、S(z-1)を算
出する方法を説明する。
【0029】まず、最初に重み付き最小二乗法により実
プラントの動特性を逐次推定する方法を説明する。ここ
で、実プラントの特性多項式を次式のように表す。
【0030】
【数3】
【0031】上式より、入力のデータ列u(k-1) と出力
のデータ列y(k-1) から、パラメータb0 ,b1 ,b2
及びa1 ,a2 を推定することになる。上式を展開する
と、次式のようになる。
【0032】
【数4】
【0033】重み付き最小二乗法は、上記のベクトルか
らパラメータベクトルθ(k)を逐次更新していく方法
であり、その更新は次の漸化式により順次算出される。
【0034】
【数5】
【0035】次に、上記の漸化式で算出されたパラメー
タベクトルθ(k)より、コントローラのパラメータR
(z-1)、S(z-1)を算出する方法を説明する。ま
ず、A(z-1)と同次数で、漸近安定な多項式D
(z-1)を次式のように与える。 D(z-1)=d0 +d1 z-1+d2 z-2
【0036】また、このときのコントローラのパラメー
タR(z-1)、S(z-1)を次式のように置く。 R(z-1)=1+r1 z-1+r2 z-2 (2次式の場合) S(z-1)=s0 +s1 z-1 (1次式の場合) このような条件下で、次式で表されるDiophantine 方程
式 D(z-1)=A(z-1)R(z-1)+z-3S(z-1) を満たす唯一解から、R(z-1)とS(z-1)の各係数
が次のように求まる。
【0037】 d0 +d1 z-1+d2 z-2 =(1+a1 z-1+a2 z-2)(1+r1 z-1+r2 z-2) +z-3(s0 +s1 z-1) =1+(a1 +r1 )z-1+(a2 +a1 r1 +r2 )z-2 +(a1 r2 +a2 r1 +s0 )z-3+(a2 r2 +s1 )z-4
【0038】上式の左辺と右辺の係数を比較すると、次
の関係が求められる。 d0 =1 d1 =a1 +r1 d2 =a2 +a1 r1 +r2 0=a1 r2 +a2 r1 +s0 0=a2 r2 +s1
【0039】この連立方程式を解くと、次の関係が求め
られる。 r1 =d1 −a1 r2 =d2 −a2 −a1 (d1 −a1 ) s0 =−a1 r2 −a2 r1 =−a1 {d2 −a2 −a1 (d1 −a1 )}−a2 (d1 −a1 ) s1 =−a2 r2 =−a2 {d2 −a2 −a1 (d1 −a1 )} 以上の計算から求められたパラメータR(z-1)及びS
(z-1)により、MRACSコントローラのF/F項及
びF/B項の制御パラメータを逐次更新していくことに
なる。
【0040】以上説明したMRACSコントローラを用
いた制御は、ECU27により図7及び図8のプログラ
ムに従って実行される。以下、これらのプログラムの処
理内容を説明する。
【0041】図7のスロットル制御プログラムは、所定
時間毎又は所定クランク角毎に実行される。本プログラ
ムが起動されると、まず、ステップ101で、アクセル
センサ26の出力からアクセル開度を検出し、次のステ
ップ102で、このアクセル開度に基づいて要求トルク
を算出する。この際、アクセル開度の他に、エンジン回
転速度や車速等も考慮して要求トルクを算出するように
しても良い。
【0042】この後、ステップ103に進み、要求トル
クに基づいて目標筒内充填空気量の規範値を演算する。
この際、例えば、要求トルクをなまし処理(一次遅れ処
理)して、そのなまし処理値に所定のゲインを乗算して
目標筒内充填空気量の規範値を求めるようにしても良
い。
【0043】この後、ステップ104に進み、MRAC
SコントローラのF/F項によって目標筒内充填空気量
の規範値に基づいてフィードフォワード的に目標スロッ
トル開度を算出する。このF/F項の制御パラメータ
は、後述する図8の制御パラメータ調整プログラムによ
って逐次更新される。この後、ステップ105に進み、
MRACSコントローラのF/B項によって目標スロッ
トル開度に対するF/B補正量を算出する。このF/B
項の制御パラメータも、後述する図8の制御パラメータ
調整プログラムによって逐次更新される。
【0044】この後、ステップ106に進み、F/F項
によって算出した目標スロットル開度を、F/B項で算
出したF/B補正量により補正して最終目標スロットル
開度を求める。これにより、目標筒内充填空気量の規範
値と実筒内充填空気量の推定値との偏差が小さくなる方
向にスロットル開度をフィードバック補正する。そし
て、次のステップ107で、最終目標スロットル開度に
応じた制御信号を電子スロットルシステムのモータ10
に出力して、スロットル開度を最終目標スロットル開度
に一致させるように制御する。このステップ107の処
理が特許請求の範囲でいうスロットル制御手段としての
役割を果たす。
【0045】一方、図8の制御パラメータ調整プログラ
ムは、所定時間毎又は所定クランク角毎に実行される。
本プログラムが起動されると、まず、ステップ201
で、エアフローメータ14の出力によってスロットル通
過空気量を検出し、次のステップ202で、吸気圧力セ
ンサ18の出力によって吸気圧力を検出する。この後、
ステップ203に進み、筒内充填空気量推定モデルによ
ってスロットル通過空気量と吸気圧力に基づいて実際に
筒内に充填される空気量(実筒内充填空気量)を推定す
る。
【0046】この後、ステップ204に進み、実筒内充
填空気量の推定値の時系列データと最終目標スロットル
開度の時系列データとに基づいて吸気系の過渡特性を表
す特性パラメータを推定する。そして、次のステップ2
05で、MRACSコントローラのF/F項の制御パラ
メータを、吸気系の過渡特性を表す特性パラメータとDi
ophantine 方程式とによって更新する。この後、ステッ
プ206に進み、MRACSコントローラのF/B項の
制御パラメータを、吸気系の過渡特性を表す特性パラメ
ータとDiophantine 方程式とによって更新する。
【0047】以上説明した本実施形態によれば、MRA
CSコントローラのF/F項によって目標筒内充填空気
量の規範値に基づいてフィードフォワード的に目標スロ
ットル開度を算出するため、目標スロットル開度の演算
過程で、過去のデータを用いる必要がなく、エンジン運
転条件や環境条件の変化による動特性の変化に対して応
答性良く目標スロットル開度を演算することができる。
しかも、フィードフォワード的に演算した目標スロット
ル開度を、目標筒内充填空気量の規範値と実筒内充填空
気量の推定値との偏差が小さくなる方向にフィードバッ
ク補正するようにしているので、量産品のシステムの特
性ばらつきや経時変化による目標スロットル開度の誤差
をフィードバック補正により補償することができ、ロバ
スト安定性に優れた高精度、高応答のスロットル制御
(空気量制御)を実行することができる。
【0048】更に、最終目標スロットル開度の時系列デ
ータと、実筒内充填空気量の推定値の時系列データとに
基づいて、吸気系の過渡特性を表す特性パラメータを逐
次推定し、この特性パラメータに基づいてMRACSコ
ントローラのF/F項とF/B項の制御パラメータを逐
次更新するようにしたので、量産品のシステムの特性ば
らつきや経時変化、或は、運転条件や環境条件の変化に
よる動特性の変化に対応して、F/F項やF/B項の制
御パラメータを自動的に更新することができ、応答性と
ロバスト安定性を更に向上させることができる。
【0049】尚、本発明は、吸気ポート噴射エンジンに
限定されず、筒内噴射エンジンにも適用して実施できる
ことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概要を示すブロック図
【図2】本発明の一実施形態を示すエンジン制御システ
ム全体の概略構成図
【図3】制御系全体の機能を詳細に示すブロック図
【図4】実プラントの入力u(k)(スロットル開度)
と出力y(k)(筒内充填空気量)との関係を説明する
【図5】MRACSコントローラを説明する図
【図6】制御系全体の機能を概略的に示すブロック図
【図7】スロットル制御プログラムの処理の流れを示す
フローチャート
【図8】制御パラメータ調整プログラムの処理の流れを
示すフローチャート
【符号の説明】
1…目標筒内充填空気量規範値演算手段、2…実筒内充
填空気量推定手段、3…F/F系目標スロットル開度演
算手段、4…F/B系目標スロットル開度補正手段、5
…最終目標スロットル開度演算手段、6…アクチュエー
タ、7…吸気系過渡特性パラメータ推定手段、8…制御
パラメータ調整手段、10…モータ(アクチュエー
タ)、11…エンジン(内燃機関)、12…吸気管、1
4…エアフローメータ、15…スロットルバルブ、18
…吸気圧力センサ、20…燃料噴射弁、25…クランク
角センサ、26…アクセルセンサ、27…ECU(目標
筒内充填空気量規範値演算手段,実筒内充填空気量推定
手段,F/F系目標スロットル開度演算手段,F/B系
目標スロットル開度補正手段,最終目標スロットル開度
演算手段,スロットル制御手段,吸気系過渡特性パラメ
ータ推定手段,制御パラメータ調整手段)。
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Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スロットル開度をアクチュエータで制御
    する電子スロットルシステムを備えた内燃機関の制御装
    置において、 運転者の要求するトルクを判断して目標筒内充填空気量
    の規範値を演算する目標筒内充填空気量規範値演算手段
    と、 内燃機関の運転条件に基づいて実際に筒内に充填される
    空気量(以下「実筒内充填空気量」という)を推定する
    実筒内充填空気量推定手段と、 前記目標筒内充填空気量の規範値に基づいてフィードフ
    ォワード的に目標スロットル開度を演算するF/F系目
    標スロットル開度演算手段と、 前記目標筒内充填空気量の規範値と前記実筒内充填空気
    量の推定値との偏差に基づいて前記目標スロットル開度
    に対するフィードバック補正量を演算するF/B系目標
    スロットル開度補正手段と、 前記F/F系目標スロットル開度演算手段で演算した目
    標スロットル開度を前記F/B系目標スロットル開度補
    正手段で演算したフィードバック補正量により補正して
    最終的な目標スロットル開度を求める最終目標スロット
    ル開度演算手段と、 前記最終的な目標スロットル開度に基づいてスロットル
    開度を前記アクチュエータで制御するスロットル制御手
    段とを備えていることを特徴とする内燃機関の制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記最終的な目標スロットル開度の時系
    列データと前記実筒内充填空気量の推定値の時系列デー
    タとに基づいて吸気系の過渡特性を表す特性パラメータ
    を逐次推定する吸気系過渡特性パラメータ推定手段と、 前記吸気系過渡特性パラメータ推定手段で逐次推定した
    特性パラメータに基づいて前記F/F系目標スロットル
    開度演算手段及び/又は前記F/B系目標スロットル開
    度補正手段で使用する制御パラメータを逐次更新する制
    御パラメータ調整手段とを備えていることを特徴とする
    請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
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