JP2002309852A - 挟込防止機能付きパワーウインドウ装置 - Google Patents

挟込防止機能付きパワーウインドウ装置

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JP2002309852A
JP2002309852A JP2001118067A JP2001118067A JP2002309852A JP 2002309852 A JP2002309852 A JP 2002309852A JP 2001118067 A JP2001118067 A JP 2001118067A JP 2001118067 A JP2001118067 A JP 2001118067A JP 2002309852 A JP2002309852 A JP 2002309852A
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JP2001118067A
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Yuichi Nakazawa
勇一 中澤
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Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で確実に全閉挟込判定及び制御を
行うことのできる挟込防止機能付きパワーウインドウ装
置を提供する。 【解決手段】 ウインドウ22の閉動作を妨げる第1過
負荷が検出された後、ウインドウ22を所定距離だけ開
動作させて、この開動作中にウエザーストリップ部材2
3による接触抵抗を起因として発生する第2過負荷を検
出することによって、ウインドウ22の全閉状態を検出
する。また、この第2過負荷が検出されないことを利用
して挟込を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のウインドウ
の閉動作に伴う挟込を防止する挟込防止機能付きパワー
ウインドウ装置に関し、特に、簡単な構成で確実に全閉
挟込判定及び制御を行うことのできる挟込防止機能付き
パワーウインドウ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のパワーウインドウ装置
は、ウインドウの全閉検出のためにリミットスイッチ等
を必要とし、また挟込検出のためにパルスセンサ等を必
要としていた。このため、ハードウエアの増加により装
置を大型化及び複雑化させ、装置全体のコストアップ等
の問題をもたらしていた。
【0003】この問題を以下図7を用いて説明する。図
7は、従来の挟込防止機能付きパワーウインドウ装置を
示す機能ブロック図である。図7に示すように、従来の
パワーウインドウ装置90は、コントローラ93及びソ
レノイド駆動回路94を含んで構成される。このパワー
ウインドウ装置90は、自動車等の車両に使用されるウ
インドウの閉動作時に、頭や手等が挟まれた場合、すな
わち、挟込発生時に自動的にそれを検出し、ウインドウ
を駆動するモータに対して所定の駆動を行わせるもので
ある。
【0004】また、パワーウインドウ装置90には、ウ
インドウ22の開閉動作を行うための動力手段であるパ
ワーウインドウモータ21、ソレノイド駆動回路94に
よって駆動されるソレノイド20が接続されている。ま
た、モータ21はリミットスイッチ91を内蔵し、更に
モータ21にはパルスセンサ92が設けられている。
【0005】上記リミットスイッチ91は、コントロー
ラ93に対して入力回路91Aを介して接続されてお
り、ウインドウ22が全閉状態になったときオンして、
そのオン信号をコントローラ93に出力する。
【0006】パルスセンサ92は、モータ21に設けら
れ、モータ21の回転速度に比例したパルス周期のパル
ス信号を、入力回路92Aを介して、コントローラ93
に出力する。パルスセンサ92は、モータ21の回転速
度が速くなるとそれに比例した短いパルス周期のパルス
信号をコントローラ93に出力する。逆に、モータ21
の回転速度が遅くなると、それに応じて長いパルス周期
のパルス信号をコントローラ93に出力する。したがっ
て、ウインドウ22の閉動作中に、挟込があった時点か
らパルス信号のパルス周期は徐々に長くなり、これを利
用して挟込が検出される。但し、リミットスイッチ91
からのオン信号がコントローラ93で検知された後に上
記パルス信号のパルス周期が徐々に長くなる場合は、全
閉とみなされる。
【0007】上記コントローラ93は、ROM、RAM
及びCPUを含むMPUによって構成される。このコン
トローラ93のCPUは、ROMに予め格納されるウイ
ンドウ22の開閉制御に関する制御プログラムにしたが
って、ウインドウ全閉検出及び挟込検出等を行う。この
コントローラ93には、ウインドウ開閉を手動で指令す
るための開閉スイッチ15が接続されている。この開閉
スイッチ15は、開側に切り替えられるとウインドウ2
2の開指令を出し、閉側に切り替えられると閉指令を出
す。
【0008】ソレノイド駆動回路94は動作電源Vcが
供給されており、上記コントローラ93に指令制御され
ていずれか一方のソレノイド20を駆動させ、モータ2
1に対して電源Vaからの極性の異なる駆動電力を供給
する。
【0009】ソレノイド20は、ソレノイド駆動回路9
4に駆動制御されて、モータ21に対する駆動電力の極
性を変える。2つのソレノイド20には、図7で示すよ
うに、モータ21のそれぞれの端子及び電源Vaが接続
される。このソレノイド20によって、モータ21は回
転方向を変えて、これに応じてウインドウ22の開閉動
作が行われる。
【0010】このような構成において、開閉スイッチ1
5の操作に応じて、コントローラ93の制御によりモー
タ21の回転方向が変化して、ウインドウ22が開閉動
作する。そして、ウインドウ22の閉動作中に、ウイン
ドウ22がウエザーストリップ部材23に接触したこと
により、パルスセンサ92からのパルス信号の周期が長
くなったことがコントローラ93で検知されると、挟込
とみなされモータ21は逆回転制御されて、ウインドウ
22は所定距離だけ開動作する。但し、ウインドウ22
の閉動作中に、リミットスイッチ91からのオン信号が
コントローラ93で検知された後、パルスセンサ92か
らのパルス信号の周期が長くなったことがコントローラ
93で検知された場合には、全閉とみなされモータ21
は回転停止制御され、ウインドウ22は移動停止する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように従来の挟込防止機能付きパワーウインドウ装置に
よると、全閉検出のためにリミットスイッチ91及び入
力回路91Aが必要となり、また挟込検出のためにパル
スセンサ92及び入力回路92Aが必要となる。更に、
これらの信号線や接続線も必要となる。したがって、ハ
ードウエアの増加により、装置の大型化及び複雑化をも
たらし、装置全体のコストアップの原因となる。複雑化
により信頼性も低下する。
【0012】よって本発明は、上述した現状に鑑み、簡
単な構成で確実に全閉挟込判定及び制御を行うことので
きる挟込防止機能付きパワーウインドウ装置を提供する
ことを課題としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた請求項1記載の挟込防止機能付きパワーウイ
ンドウ装置は、図1の基本構成図に示すように、車両の
ウインドウ22の閉動作に伴う挟込を防止する挟込防止
機能付きパワーウインドウ装置であって、前記ウインド
ウ22が全閉状態になった際このウインドウ22の外縁
が接触する位置に配置されて、前記全閉状態からの前記
ウインドウ22の開動作に対して一時的な接触抵抗を有
する部材で形成された接触抵抗部材23Aと、前記ウイ
ンドウ22の閉動作中に、この閉動作を妨げる過負荷で
ある第1過負荷を検出する第1過負荷検出手段101
と、前記第1過負荷が検出された後、前記ウインドウ2
2を駆動するモータ21を制御して、前記ウインドウ2
2を所定の全閉挟込判定距離だけ開動作させる開動作制
御手段102と、前記全閉挟込判定距離における開動作
中、前記接触抵抗を起因として発生し、この開動作に対
する過負荷である第2過負荷を検出する第2過負荷検出
手段103と、前記第2過負荷が検出された場合には前
記全閉状態と判定して前記ウインドウ22の開閉動作を
停止させ、さもなければ挟込と判定して前記ウインドウ
22を開動作させる全閉挟込判定制御手段104とを含
むことを特徴とする。
【0014】請求項1記載の発明によれば、接触抵抗部
材23A、第1過負荷検出手段101、開動作制御手段
102、第2過負荷検出手段103及び全閉挟込判定制
御手段104が含まれる。上記接触抵抗部材23Aは、
ウインドウ22が全閉状態になった際このウインドウ2
2の外縁が接触する位置に配置されて、全閉状態からの
ウインドウ22の開動作に対して一時的な接触抵抗を有
する部材で形成されている。第1過負荷検出手段101
は、ウインドウ22の閉動作中に、この閉動作を妨げる
過負荷である第1過負荷を検出する。開動作制御手段1
02は、第1過負荷が検出された後、ウインドウ22を
駆動するモータ21を制御して、ウインドウ22を所定
の全閉挟込判定距離だけ開動作させる。開動作制御手段
102は、全閉挟込判定距離における開動作中、接触抵
抗を起因として発生し、この開動作に対する過負荷であ
る第2過負荷を検出する。そして、全閉挟込判定制御手
段104は、第2過負荷が検出された場合には全閉状態
と判定してウインドウ22の開閉動作を停止させ、さも
なければ挟込と判定してウインドウ22を開動作させ
る。このように、ウインドウ22の閉動作を妨げる第1
過負荷が検出された後、ウインドウ22を所定距離だけ
開動作させて、この開動作中に接触抵抗部材23Aによ
る接触抵抗を起因として発生する第2過負荷を検出する
ことによって、ウインドウ22の全閉状態を検出する。
換言すれば、この第2過負荷が検出されないことを利用
して挟込を検出する。
【0015】上記課題を解決するためになされた請求項
2記載の挟込防止機能付きパワーウインドウ装置は、図
1の基本構成図に示すように、請求項1記載の挟込防止
機能付きパワーウインドウ装置において、前記接触抵抗
部材23Aは、前記外縁にあわせて前記車両のドアフレ
ームに設けられたウエザーストリップ部材23であるこ
とを特徴とする。
【0016】請求項2記載の発明によれば、接触抵抗部
材23Aは外縁にあわせて車両のドアフレームに設けら
れたウエザーストリップ部材23であるので、車両の既
存の部品を全閉及び挟込検出に利用できる。
【0017】上記課題を解決するためになされた請求項
3記載の挟込防止機能付きパワーウインドウ装置は、図
1の基本構成図に示すように、請求項1又は2記載の挟
込防止機能付きパワーウインドウ装置において、前記第
1過負荷検出手段101及び前記第2過負荷検出手段1
03はそれぞれ、前記モータ21の特定パターンの動作
電流波形に基づいて前記第1過負荷及び前記第2過負荷
を検出することを特徴とする。
【0018】請求項3記載の発明によれば、第1過負荷
及び前記第2過負荷は、モータ21の特定パターンの動
作電流波形に基づき検出されるので、汎用性のある電流
検出方法を利用できる。
【0019】上記課題を解決するためになされた請求項
4記載の挟込防止機能付きパワーウインドウ装置は、図
1の基本構成図に示すように、請求項1、2又は3記載
の挟込防止機能付きパワーウインドウ装置において、前
記全閉挟込判定制御手段にて前記全閉状態と判定された
場合、前記ウインドウ22を、前記全閉挟込判定距離に
相当する距離だけ再度開動作させる閉動作制御手段10
5を更に含むことを特徴とする。
【0020】請求項4記載の発明によれば、全閉状態と
判定された場合、閉動作制御手段105により、ウイン
ドウ22を全閉挟込判定のために開動作分だけ、再度開
動作させる。したがって、全閉状態と判定された場合に
はウインドウ22が更に密閉されて、より快適な空調制
御や防音対策が可能となる。
【0021】上記課題を解決するためになされた請求項
5記載の挟込防止機能付きパワーウインドウ装置は、図
1の基本構成図に示すように、請求項4記載の挟込防止
機能付きパワーウインドウ装置において、前記全閉挟込
判定距離は、5mm程度であることを特徴とする。
【0022】請求項5記載の発明によれば、全閉挟込判
定距離は5mm程度であるので、短時間に全閉挟込判定
することが可能である。また、ウエザーストリップ部材
23がウインドウ22の外縁付近に接触する距離と比較
してこの判定用距離は短いので、この全閉挟込判定時の
ウインドウ22の開動作は実用上問題となることなく、
全閉挟込判定が可能になる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図2は、本発明の実施形態に関わ
る挟込防止機能付きパワーウインドウ装置の機能ブロッ
ク図である。図2に示すように、本パワーウインドウ装
置10は、シャント抵抗11、電流検出回路12、コン
トローラ13及びソレノイド駆動回路14を含んで構成
される。このパワーウインドウ装置10は、自動車等の
車両に使用されるウインドウの閉動作時に、頭や手等が
挟まれた場合、すなわち、挟込発生時に自動的にそれを
検出し、ウインドウを駆動するモータに対して所定の駆
動を行わせるものである。
【0024】また、パワーウインドウ装置10には、ウ
インドウ22の開閉動作を行うための動力手段であるパ
ワーウインドウモータ21、ソレノイド駆動回路14に
よって駆動されるソレノイド20が接続されている。
【0025】上記電流検出回路12は、抵抗12A、1
2B及び12C、並びに第1コンパレータ12D及び第
2コンパレータ12Eを含んで構成される。基準電源V
bからの出力信号は、抵抗12A、12B及び12Cの
結合点を介して、異なる基準値として、すなわち、後述
の第1基準レベルLa及び第2基準レベルLbに相当す
る基準信号として、第1コンパレータ12D及び第2コ
ンパレータ12Eの一端にそれぞれ供給される。上記シ
ャント抵抗11により分流されたモータ21の動作電流
は、分岐されてそれぞれ第1コンパレータ12D及び第
2コンパレータ12Eの他端に供給される。
【0026】上記第1コンパレータ12Dは、モータ動
作電流と後述する第1基準レベルLaとの比較に基づい
て検出信号を出力する。上記第2コンパレータ12E
は、モータ動作電流と後述する第2基準レベルLbとの
比較に基づいて検出信号を出力する。
【0027】コントローラ13は、ROM、RAM及び
CPUを含むMPUによって構成される。ROMには、
図6で示すような本発明に関わる制御プログラム等が予
め格納される。RAMは、CPUの行う処理動作の過程
で発生するデータ等を一時的に格納するワークエリア等
を含む。このコントローラ13のCPUは、ROMに予
め格納される図6で示すような制御プログラムにしたが
って、本発明に関わるウインドウ全閉検出及び挟込検出
等を行う。またコントローラ13、後述する所定時間T
を計測するタイマ機能も有する。なお、このコントロー
ラ13には、ウインドウ開閉を手動で指令するための開
閉スイッチ15が接続されている。
【0028】ソレノイド駆動回路14は動作電源Vcが
供給されており、上記コントローラ13に指令制御され
ていずれか一方のソレノイド20を駆動させ、モータ2
1に対して電源Vaからの極性の異なる駆動電力を供給
する。このソレノイド駆動回路14は、例えば、公知の
リレー回路等を利用して具現化される。
【0029】ソレノイド20は、ソレノイド駆動回路1
4に駆動制御されて、モータ21に対する駆動電力の極
性を変える。2つのソレノイド20は、図2で示すよう
に、モータ21のそれぞれの端子及び電源Vaが接続さ
れる公知の電磁リレー回路によって具現化される。この
ソレノイド20によって、モータ21は回転方向を変え
て、これに応じてウインドウ22の開閉動作が行われ
る。例えば、開動作時には動作電流Iuが流れ、閉動作
時には動作電流Idが流れて、これらは上述した電流検
出回路12に供給される。
【0030】このような構成において、開閉スイッチ1
5の操作に応じて、コントローラ13の制御によりモー
タ21の回転方向が変化して、ウインドウ22が開閉動
作する。そして、ウインドウ22の閉動作中に、ウイン
ドウ22が車両のドアフレームに装着されたウエザース
トリップ部材やその他腕等に接触し、挟込又は全閉検出
があるとモータ21は逆回転制御され、ウインドウ22
は微少開動作する。この微少開動作中のモータ動作電流
が、電流検出回路12及びコントローラ13に供給され
て、全閉挟込判定がされてそれに応じたウインドウ22
の動作制御が行われる。この動作制御については、以下
の図3〜図6を用いた説明により明らかになる。
【0031】まず、図3〜図5を用いて、上述した本発
明の全閉検出及び挟込検出の原理、並びにそれらの区別
の原理について説明する。図3(A)及び(B)は本発
明に関わる全閉検出の原理を示す説明図であり、図4
(A)及び(B)は本発明に関わる挟込検出の原理を示
す説明図である。また、図5(A)〜(D)は、全閉検
出時、挟込検出時に発生するモータ動作電流の例を示す
グラフである。
【0032】まず、図3(A)に示すように、閉動作中
に、ウインドウ22の外縁が車両のドアフレームに装着
されるウエザーストリップ部材23に接触した後、ウイ
ンドウ22が図3(A)の矢印Dで示す方向に開動作さ
れたとする。そうすると、図3(B)に示すように開動
作開始後、ウインドウ22の外縁付近がウエザーストリ
ップ部材23に接触している期間(請求項1の一時的と
いう記載に相当)において、ウインドウ22は矢印Fd
で示す開動作に伴う力に対して、ウエザーストリップ部
材23の材質上の特性に起因する矢印Fuで示す接触抵
抗を受ける。この接触抵抗Fuにより、図5(A)で後
述する特有のモータ動作電流が発生し、これをウインド
ウ全閉検出に利用する。このウエザーストリップ部材2
3は請求項の接触抵抗部材に相当する。
【0033】一方、図4(A)に示すように、閉動作中
に、ウインドウ22の外縁が人間の腕、金属棒、紙類等
の被挟込物体24に接触した後、ウインドウ22が図4
(A)の矢印Dで示す方向に開動作されたとする。しか
しながらこの場合には、図4(B)に示すように開動作
を開始しても、ウインドウ22は、ウエザーストリップ
部材23のような接触抵抗Fuを受けない。そしてこの
場合には、図5(B)〜(D)で後述するような、図5
(A)とは異なるモータ動作電流が発生し、これを挟込
検出に利用する。
【0034】上記のように車両の既存の部品であるウエ
ザーストリップ部材23を全閉及び挟込検出に利用で
き、より一層の装置全体のコストダウンが達成される。
【0035】次に、図5(B)〜(D)を用いて、全閉
検出時、挟込検出時に発生するモータ動作電流について
説明する。図5(A)〜(D)に示すグラフにおいて、
縦軸はモータ21の動作電流であり、横軸は時間であ
る。なお、横軸の時間0の時点は、全閉検出又は挟込検
出をして、ウインドウ22を閉動作から開動作へと変え
るためのモータ21を反転させた時点としている。
【0036】図5(A)〜(D)に示すグラフでは共
に、ウインドウ22の閉動作中に、モータ動作電流(絶
対値)が第1基準レベルLaを超え、これが所定時間T
継続すると(時点0で)、ウインドウ22を微少距離、
例えば、5mm程度だけ開動作させるようにモータ21
を反転させたものである。そして、この反転の要因は、
図5(A)ではウエザーストリップ部材23、図5
(B)、(C)及び(D)ではトイレットペーパー、金
属棒及び人間の腕とする。
【0037】図5(A)に示すウエザーストリップ部材
23の場合には、時点0の反転開始時から0.1〜0.
2sだけ経過した期間で、モータ動作電流(絶対値)は
第2基準レベルLb(絶対値)より一旦小さくなった
後、再び大きくなるという小さなピークを持つ特有の波
形になる。一方、図5(B)のトイレットペーパー、図
5(C)の金属棒、及び図5(D)の人間の腕の場合に
は、時点0の反転開始時から0.1〜0.2sだけ経過
した期間で、モータ動作電流(絶対値)は基準レベルL
b(絶対値)より小さくなることはない。
【0038】このようなモータ動作電流の際に基づい
て、本実施形態では全閉挟込判定及び制御を行う。上記
のように、動作電流波形を利用するので、汎用性のある
電流検出方法を利用でき、容易に確実に全閉及び挟込検
出ができるようになる。また、全閉挟込判定距離は5m
m程度であるので、短時間に全閉挟込判定することが可
能である。また、ウエザーストリップ部材23がウイン
ドウ22の外縁付近に接触する距離と比較してこの判定
用距離は短いので、この全閉挟込判定時のウインドウ2
2の開動作は実用上問題となることはない。
【0039】更に、上記のようなモータ動作電流のパタ
ーンの差異を利用して、全閉検出時及び挟込検出時を区
別するようにした本発明の実施形態に関わる挟込防止機
能付きパワーウインドウ装置について図6を用いて説明
する。図6は、本発明の実施形態に関わる全開挟込制御
の処理動作を示すフローチャートである。
【0040】図6のステップS1においては、ウインド
ウ22が閉動作するのが待機されており(S1のN)、
開閉スイッチ15がウインドウ22を閉動作させるよう
に操作された結果、ウインドウ22が閉動作中になると
過負荷を検出すべくステップS2に移行する(ステップ
S1のY)。
【0041】ステップS2においては上記過負荷の検出
が待機されている(ステップS2のN)。この過負荷は
ウインドウ22の外縁が上記ウエザーストリップ部材2
3又は被挟込物体24に接触したことにより発生するウ
インドウ22の閉動作を妨げるものであり、請求項の第
1過負荷に相当する。このステップS2では、前述の図
5を用いて説明したように、例えば、モータ動作電流
(絶対値)が第1基準レベルLaを超えたことが第1コ
ンパレータ12Dにより検知され、これがコントローラ
13により所定時間T継続した際に過負荷検出とする。
ここで、過負荷検出があると全閉及び挟込の区別をすべ
く、処理はステップS3以降に移行する(ステップS2
のY)。なお、このステップS2は請求項の第1過負荷
検出手段に相当する。
【0042】ステップS3においては、ウインドウ22
を微少距離、例えば、5mmだけ開動作させるように、
モータ21に反転指令が出されて、処理はステップS4
に移行する。この5mmは、全閉及び挟込を区別するた
めの上記モータ動作電流のパターンを検出するためのも
ので請求項の全閉挟込判定距離に相当する。また、この
ステップS3は請求項の開動作制御手段に相当する。
【0043】ステップS4においては、ウエザーストリ
ップパターンが検出される。すなわち、ここでは、図5
で説明したように、反転開始時から0.1〜0.2sだ
け経過した期間において、第2コンパレータ12Eから
の検出信号により、モータ動作電流(絶対値)が第2基
準レベルLbより一旦小さくなった後、再び大きくなる
特有の波形パターンが検出され、更にこのパターン検出
の有無による全閉及び挟込の区別が行われる。このステ
ップS4で、反転開始時から0.1〜0.2sだけ経過
した期間において図5(A)で示したような特有の波形
パターンが検出されると全閉検出として処理はステップ
S5に移行し(ステップS4のY)、さもなければ挟込
検出として処理はステップS7に移行する(ステップS
4のN)。なお、このステップS4は請求項の第2過負
荷検出手段に相当する。
【0044】ステップS5においては、全閉検出されて
いるのでウインドウ22の動作は停止指令されて処理は
ステップS6に移行する。ステップS6においては、上
記ステップS3において、ウインドウ22が上記微少距
離だけ全閉から開いた状態にあるので、モータ21を制
御して、この距離、例えば、5mmだけウインドウ22
を閉動作させる。なお、通常のウエザーストリップ部材
23は10mm〜15mm程度あるので、このステップ
S6の5mmの戻し処理がなくても実用的には問題はな
いが、このステップS6によりより完全な閉状態を作る
ことができるようになる。このステップS6は、請求項
の閉動作制御手段に相当する。
【0045】一方、ステップS7においては、挟込検出
されているのでモータ21を制御して、ウインドウ22
が所定距離、開動作するように制御される。この所定距
離は安全基準で定められている、少なくとも、50mm
あればよいが、万全を期してウインドウ22を全開状態
にするような距離であってもよい。そして、この処理が
終わると、ステップS1に戻り再びウインドウ22が閉
動作するのが待機される。なお、上記ステップS5及び
ステップS7は、請求項の全閉挟込判定制御手段に相当
する。
【0046】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、ウインドウ22の閉動作を妨げる過負荷が検出され
た後、ウインドウ22を所定距離だけ開動作させて、こ
の開動作中にウエザーストリップ部材23による接触抵
抗を起因として発生する過負荷を検出することによっ
て、ウインドウ22の全閉状態を検出する。また、この
過負荷が検出されないことを利用して挟込を検出する。
したがって、従来のようにリミットスイッチやパルスセ
ンサが不要になる。また、これらに伴い必要であった信
号線も不要になる。この結果、装置の小型化及び簡素化
が促進され、装置全体のコストダウンが達成される。簡
素化により信頼性も向上する。
【0047】なお、上記実施形態においては、コンパレ
ータ12D及び12Eを含む電流検出回路12とコント
ローラ13とは別ブロックで記載しているが、これらは
一体化してもよい。例えば、モータ動作電流をインター
フェース回路を介してコントローラ13に導入し、コン
トローラ13において、ソフトウエア的に上記実施形態
のコンパレータ12D及び12Eと同様の機能を持たせ
るようにしてもよい。また、ウインドウ22の開閉時の
移動方向は、上下方向でもよいし、場合によっては左右
方向、又はその他の方向でもよい。本発明は、その趣旨
を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、ウインドウ22の閉動作を妨げる第1過負
荷が検出された後、ウインドウ22を所定距離だけ開動
作させて、この開動作中に接触抵抗部材23Aによる接
触抵抗を起因として発生する第2過負荷を検出すること
によって、ウインドウ22の全閉状態を検出する。換言
すれば、この第2過負荷が検出されないことを利用して
挟込を検出する。したがって、従来のようにリミットス
イッチやパルスセンサが不要になる。また、これらに伴
い必要であった信号線も不要になる。この結果、装置の
小型化及び簡素化が促進され、装置全体のコストダウン
が達成される。簡素化により信頼性も向上する。
【0049】請求項2記載の発明によれば、接触抵抗部
材23Aは外縁にあわせて車両のドアフレームに設けら
れたウエザーストリップ部材23であるので、車両の既
存の部品を全閉及び挟込検出に利用でき、より一層の装
置全体のコストダウンが達成される。
【0050】請求項3記載の発明によれば、第1過負荷
及び前記第2過負荷は、モータ21の特定パターンの動
作電流波形に基づき検出されるので、汎用性のある電流
検出方法を利用でき、容易に確実に全閉及び挟込検出が
できるようになる。
【0051】請求項4記載の発明によれば、全閉状態と
判定された場合、閉動作制御手段105により、ウイン
ドウ22を全閉挟込判定のために開動作分だけ、再度開
動作させる。したがって、全閉状態と判定された場合に
はウインドウ22が更に密閉されて、より快適な空調制
御や防音対策が可能となる。
【0052】請求項5記載の発明によれば、全閉挟込判
定距離は5mm程度であるので、短時間に全閉挟込判定
することが可能である。また、ウエザーストリップ部材
23がウインドウ22の外縁付近に接触する距離と比較
してこの判定用距離は短いので、この全閉挟込判定時の
ウインドウ22の開動作は実用上問題となることなく、
全閉挟込判定が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の挟込防止機能付きパワーウインドウ装
置の基本構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に関わる挟込防止機能付きパ
ワーウインドウ装置の機能ブロック図である。
【図3】図3(A)及び(B)は、本発明に関わる全閉
検出の原理を示す説明図である。
【図4】図4(A)及び(B)は、本発明に関わる挟込
検出の原理を示す説明図である。
【図5】図5(A)〜(D)は、全閉検出時、挟込検出
時に発生するモータ動作電流の例を示すグラフである。
【図6】本発明の実施形態に関わる全開挟込制御の処理
動作を示すフローチャートである。
【図7】従来の挟込防止機能付きパワーウインドウ装置
を示す機能ブロック図である。
【符号の説明】
10 パワーウインドウ装置 11 シャント抵抗 12 電流検出回路 13 コントローラ 14 ソレノイド駆動回路 15 開閉スイッチ 20 ソレノイド 21 パワーウインドウモータ 22 ウインドウ 23 ウエザーストリップ部材
フロントページの続き Fターム(参考) 2E052 AA09 BA02 CA06 EA14 EB01 EC01 GA08 GB06 GC06 GC07 GD03 GD09 HA01 KA02 3D127 AA02 CB05 CC05 DF04 DF34 DF35 DF36 FF06 FF20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のウインドウの閉動作に伴う挟込を
    防止する挟込防止機能付きパワーウインドウ装置であっ
    て、 前記ウインドウが全閉状態になった際このウインドウの
    外縁が接触する位置に配置されて、前記全閉状態からの
    前記ウインドウの開動作に対して一時的な接触抵抗を有
    する部材で形成された接触抵抗部材と、 前記ウインドウの閉動作中に、この閉動作を妨げる過負
    荷である第1過負荷を検出する第1過負荷検出手段と、 前記第1過負荷が検出された後、前記ウインドウを駆動
    するモータを制御して、前記ウインドウを所定の全閉挟
    込判定距離だけ開動作させる開動作制御手段と、 前記全閉挟込判定距離における開動作中、前記接触抵抗
    を起因として発生し、この開動作に対する過負荷である
    第2過負荷を検出する第2過負荷検出手段と、 前記第2過負荷が検出された場合には前記全閉状態と判
    定して前記ウインドウの開閉動作を停止させ、さもなけ
    れば挟込と判定して前記ウインドウを開動作させる全閉
    挟込判定制御手段と、 を含むことを特徴とする挟込防止機能付きパワーウイン
    ドウ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の挟込防止機能付きパワー
    ウインドウ装置において、 前記接触抵抗部材は、前記外縁にあわせて前記車両のド
    アフレームに設けられたウエザーストリップ部材である
    ことを特徴とする挟込防止機能付きパワーウインドウ装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の挟込防止機能付き
    パワーウインドウ装置において、 前記第1過負荷検出手段及び前記第2過負荷検出手段は
    それぞれ、 前記モータの特定パターンの動作電流波形に基づいて前
    記第1過負荷及び前記第2過負荷を検出することを特徴
    とする挟込防止機能付きパワーウインドウ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の挟込防止機能
    付きパワーウインドウ装置において、 前記全閉挟込判定制御手段にて前記全閉状態と判定され
    た場合、前記ウインドウを、前記全閉挟込判定距離に相
    当する距離だけ再度開動作させる閉動作制御手段を更に
    含むことを特徴とする挟込防止機能付きパワーウインド
    ウ装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の挟込防止機能付きパワー
    ウインドウ装置において、 前記全閉挟込判定距離は、5mm程度であることを特徴
    とする挟込防止機能付きパワーウインドウ装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009108493A (ja) * 2007-10-26 2009-05-21 Asmo Co Ltd 開閉部材制御装置
JP2016148151A (ja) * 2015-02-10 2016-08-18 アスモ株式会社 車両窓開閉装置

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009108493A (ja) * 2007-10-26 2009-05-21 Asmo Co Ltd 開閉部材制御装置
JP2016148151A (ja) * 2015-02-10 2016-08-18 アスモ株式会社 車両窓開閉装置

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