JP2002309176A - 異音発生防止用処理剤およびそれを用いた異音発生防止処理方法 - Google Patents

異音発生防止用処理剤およびそれを用いた異音発生防止処理方法

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貞子 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種防錆油や油脂類などの油分の付着した金
属面にウレタン発泡体が接触して生ずるきしみ音の発生
を防止する異音発生防止用処理剤およびそれを用いた異
音発生防止処理方法を提供すること。 【解決手段】 アニオン系界面活性剤の有効成分が3.
5%〜8.5%、水溶性ワックスエマルジョン溶液の有
効成分が1.0%〜3.5%の範囲で且つpHが8.0
〜9.5に調整された混合溶液よりなる異音発生防止用
処理剤と、この異音発生防止用処理剤を油分が付着した
金属面に塗布することにより、金属面に付着した油分を
乳化・吸収してて非粘性で水はじきの起きない親水性の
乳化状または溶解した液状物質に変化させ、その乾燥し
た薄膜により金属面にウレタン発泡体が接触してきしみ
音が発生するのを防止するようにした異音発生防止処理
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の防錆油や油
脂類などの油分の付着した金属面とこれに当接されるウ
レタン発泡体との間で生ずるきしみ音の発生を防止する
異音発生防止用処理剤およびそれを用いた異音発生防止
処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、ウレタン発泡体は防錆油など
の油分が付着した金属パイプや板金を成形加工した各種
金属部品と組み合わせて適用される場合が多いが、ウレ
タン発泡体の表面は成形品または切断品何れも材質的に
非常に摩擦抵抗が大きく滑りにくい特性を有するため、
金属と擦れ合うと押さえられる圧力により不快な異音を
発生するという問題点があった。
【0003】特に、ウレタン発泡体が自動車の座席にク
ッション体として利用される場合、この異音は快適な乗
り心地を阻害するため、これを防止する方法としてクッ
ション体のウレタン発泡体が直接金属部品に接触しない
ようにウレタン発泡体を成形する際、予めフレームの金
属部品と擦れ合う個所の金型の内面に不織布などをセッ
トしておきウレタン発泡体と一体成形したり、またウレ
タン発泡体のクッションを金属部品のフレームに組み合
わせる際、フエルトや不織布などを中間に挟んできしみ
音の発生を防止したりしていた。
【0004】一方、最近では金属面と擦れ合うウレタン
発泡体の表面にペースト状物質からなる処理剤を塗布し
ておき、きしみ音の発生を防ぐ方法も提案されている。
ところが、この場合は前記処理剤が非常に高価であるこ
とと、きしみ音の発生する個所の特定が非常に困難でウ
レタン発泡体の側面及び座面部全体に塗布しなければな
らず塗布量が多量になるうえに、乾燥が遅いため、塗布
面がべとべとして作業性を著しく阻害するという問題点
があった。また、このペースト状の処理剤はある程度乾
燥すると逆にきしみ音が発生し易くなる現象があり、殆
ど利用されていないのが現状である。
【0005】また、最近座席のフレームの金属面に塗布
してクッション体のウレタン発泡体とのきしみ音を防止
する処理剤が開発され、一部で使用に供されている。こ
れはHLB (分子内の親水性と親油性が相対する指数)が
8.0〜10に調整された非イオン系界面活性剤を水で
希釈したものであり、きしみ音防止の効果は認められる
ものの、界面活性剤のみからなる処理剤であり腐食に対
する環境条件によっては金属面を腐食させる恐れがある
うえに、非常に高価であるという問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
従来の問題点を解決して、従来の処理剤以上の安定した
きしみ音防止効果と耐食性を発揮することができるとと
もに、座席フレームの油分の付着した金属面等に対して
も簡単に塗布できて優れた作業性を発揮することがで
き、更にはコスト的にも安価で優れた経済性を発揮する
ことができる異音発生防止用処理剤およびそれを用いた
異音発生防止処理方法を提供することを目的として完成
されたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明は、各種防錆油や油脂類などの油分
が付着した金属面にウレタン発泡体が接触して発生する
きしみ音を防止するためにその金属面に塗布する異音発
生防止用処理剤であって、アニオン系界面活性剤の有効
成分が3.5%〜8.5%、水溶性ワックスエマルジョ
ン溶液の有効成分が1.0%〜3.5%の範囲で、かつ
pHが8.0〜9.5に調整された混合溶液よりなるこ
とを特徴とする異音発生防止用処理剤と、このような異
音発生防止用処理剤を前記金属面に薄く塗布することに
より金属面に付着した油分を乳化・吸収して非粘性で水
はじきの起きない親水性の乳化状または溶解した液状物
質に変化させ、この液状物質が乾燥して金属面に非粘性
の薄膜を形成し、この非粘性の薄膜によりきしみ音の発
生を防止すると同時に被膜形成面の金属の耐食性を向上
させることを特徴とする異音発生防止処理方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好ましい実施の
形態を示す。本発明の処理液は、各種の防錆油や油脂類
などの油分が付着した金属面に塗布処理して用いられる
ものであり、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル
メチルアラニン塩などよりなる有効成分が30%以上の
アニオン系界面活性剤を3.5%〜8.5%、好ましく
は4.5%〜6.5%になる割合で調整されている。ま
た、天然または合成ワックスを非イオン系界面活性剤で
乳化した有効成分が30%以上の水溶性ワックスエマル
ジョン溶液をその有効成分が1.0%〜ら3.5%、好
ましくは1.5%〜3.0%の割合になるように調整さ
れている。更には、処理液のpHが8.0〜9.5、好
ましくは8.5〜9.0となるように水で希釈・混合し
調整されている。
【0009】このようにして得られた処理液を、油分が
付着した金属面へ空気圧が約2Kg/cm2 でスプレー
または刷毛塗りなどによって1平方メートル当たり90
gから150g位をできるだけ均一に塗布することによ
り、油分を乳化・吸収または溶解し、水はじきを起こさ
ない薄肉厚で親水性の液状被膜が形成される。前記した
処理液は後記するようにその独特な配合によって消滅し
にくい泡を比較的消滅しやすい状態に変化させる特長が
あり、塗布時に生じる泡の消泡性が改善されたものであ
るが、スプレーする場合には表面に小さな多数の泡が発
生する。この場合でも、スプレーされる金属部品を少し
傾斜しておけば、溶液が下の方へ流れる際にあるいは水
分が蒸発し始めると、泡は比較的早く消滅して一様な被
膜となるため、水分が局部的に留まることがなくて均等
に蒸発し乾燥し易くなり、部品の取り扱いが非常に安易
で優れた生産性を発揮できることとなる。
【0010】また、この液状被膜は未乾燥状態でも完全
に乾燥した状態の何れにおいても非粘性であるため、金
属面に重ね合わせたウレタン発泡体のクッション体に圧
力を加えて接触面で擦り合わせても、摩擦抵抗の小さい
この被膜が緩衝体となってウレタン発泡体特有のきしみ
音(異音)の発生を確実に防止できることとなる。ま
た、この乾燥被膜は、ウレタン発泡体と長期間擦れ合っ
ても有効成分がウレタン発泡体の表面に留まるために耐
久性は極めて良好であり、従って、きしみ音発生防止効
果は長時間持続できることとなる。
【0011】一方、前記水溶性ワックスエマルジョン溶
液の有効成分のワックスは、水で希釈されて腐食され易
くなったアニオン系界面活性剤の作用を抑制し、錆の発
生を遅らせる適切な耐食性を維持するものであり、処理
剤を塗布しない油脂類の付着した金属面の発錆よりも錆
の発生を遅らせて十分な耐食性を維持する。
【0012】一般にアニオン系界面活性剤は、通常油分
の乳化性や溶解性については非イオン系界面活性剤と同
等以上の効果を発揮し、コストも界面活性剤の中で最も
安価で非常に優れた界面活性剤であるが、特に起泡性が
高く泡が非常に消滅しにくいものである。このため用途
が限定されてしまい、異音発生防止用処理剤に用いられ
ることはなく、該処理剤には従来からコストの高い非イ
オン系界面活性剤が使用される場合が多かった。
【0013】しかしながら、本発明者は種々研究をした
結果、3.5%〜8.5%に希釈した上記アニオン系界
面活性剤に天然または合成ワックスを非イオン系界面活
性剤で乳化処理した有効成分が30%以上のワックスエ
マルジョン溶液を有効成分が1.0%〜3.5%の割合
になるように混合することにより、今まで大きな欠点で
あった消滅しにくい泡を比較的消滅しやすい状態に変化
させる作用のあることを見出した。
【0014】また、アニオン系界面活性剤のもう一つの
欠点は化学成分の特性上、金属を腐食させ易いとともに
油分を強力に乳化・吸収し、完全に水はじきの起きない
親水性の液状物に変化させるため、金属を腐食し易くす
ることである。しかしながら、本発明者はこの欠点も上
記アニオン系界面活性剤の希釈液に特に上記ワックスエ
マルジョン溶液を上記の割合で混合し、その溶液のpH
を8.0〜 9.5に調整することによって、腐食し易
いアニオン系界面活性剤の特性を改質し錆の発生を抑制
するワックス自身の作用で、非イオン系界面活性剤より
優れた腐食しにくい特性が得られることを解明した。
【0015】従って、本発明の処理液を油分の付着した
金属面に塗布すると、優れた乳化力によって油分を乳化
すると同時に、吸収し粘性の強い油分を全く非粘性の水
はじきを起こさない親水性の均一な薄肉厚の液状被膜に
変化させることとなる。この結果、形成した均一な被膜
は水分の蒸発が非常に起こり易くなり乾燥が速くなる利
点が得られるとともに、この被膜は溶液状態でも、ある
いは完全に乾燥した状態でも非粘性なことから、摩擦抵
抗が小さくなったこの被膜が緩衝材となってウレタン発
泡体の滑りをスムースにさせてスティックスリップ現象
の起きるのを抑制し、きしみ音の発生を防止させること
となるのである。
【0016】ウレタン発泡体とスチール製金属面(以下
金属面と言う)とが擦れ合って生じるきしみ音は、防錆
油などの粘性の油分が金属面に付着している場合に起き
ることが知られている。また、本発明者は別の実験によ
って、この油分が長時間たって半乾性の状態になり粘性
が増大するときしみ音は更に起こり易くなる反面、新し
い防錆油を多量に金属面に塗布し潤滑性を向上させる
と、きしみ音は一時的に非常に起こりにくくなることも
見出した。これらのことから、金属面に付着している粘
性の大きい油分を非粘性の親水性被膜に変化させると、
きしみ音が緩和されるものと考え、各種界面活性剤によ
るきしみ音発生の実験を行った。
【0017】なお、これらの実験の結果を評価するため
に必要な各種の試験方法は次のとおりである。 (1)分離試験: 水で希釈したり、あるいは2種類以
上の成分の異なるものを各種の割合で十分混合した後、
試験管または細長い試薬瓶に入れ、5℃に保った冷蔵庫
内に3日間静置し、溶液の層分離や不溶物による懸濁、
沈殿の有無を肉眼で確認する。 (2)濡れ性試験:試料溶液を防錆油などの油分が付着
した金属面へスプレーして、2分以内に水はじきが起き
るかどうかを肉眼で調べる。 (3)消泡性試験: 試料溶液を防錆油などの油分が付
着した金属面へスプレーして、発生した泡が3〜5分後
に消滅する程度を肉眼で確認する。 (4)耐食性試験: 試料溶液を防錆油などの油分が付
着した金属面へスプレーして1日放置し、自然乾燥後、
3.5%の食塩水を試料溶液を塗布しない金属面の両方
へ1日2回均等にスプレーし、何日目にどちらが速く発
錆するかを肉眼で調べる。ただし、食塩水の2回目のス
プレーは1回目のスプレーの水分が完全に自然乾燥した
後1時間以上経ってから行った。 (5)きしみ音試験: 確認しようとする金属面を、自
動車用座席クッションのウレタン発泡成形品の表面の薄
皮をつけて約3cm×3cmの大きさに切り取り、手で
薄皮を金属面に当て少し力をいれて擦り、きしみ音発生
の有無を調べる。
【0018】
【表1】
【0019】表1は、各種の界面活性剤のきしみ音(異
音)発生防止効果を調べた結果を示すものであり、この
表に示す有効成分の割合に希釈して油分が付着した金属
面へスプレー塗布するだけで油分が容易に乳化・吸収さ
れ、水はじきの起きない濡れ性の良好な親水性被膜に変
り、液状態あるいは完全に乾燥した被膜状態でもきしみ
音の発生が起きないことが確認できる。実験例1、2、
3は界面活性剤の有効成分が6.5%程度ではアニオン
系およびカチオン系界面活性剤は、非イオン系界面活性
剤より錆易いが非イオン系界面活性剤でも3.3%の低
成分に希釈すれば耐食性は著しく低下することが確認で
きる(実験例4)。
【0020】
【表2】
【0021】次に、表2は工業的に広く利用され、最も
安価なアニオン系界面活性剤の代表的な有効成分の違い
による各種の影響を表わしたものである。実験例5〜1
1に示すように、きしみ音は各有効成分の割合とも認め
られず良好であるが、スプレー時、発生する泡の消泡性
や被膜が乾燥後の耐食性は余り良好ではない。特に、消
泡性は実験例5と12に示すように有効成分が3.5〜
8.5%の範囲以外は悪く、有効成分の割合が少な過ぎ
ても却って泡の発生が多くなり、また、反対に有効成分
が多すぎても泡の被膜の濃度が高くなって粘度が上昇し
泡の消滅がしにくくなることが判る。また、実験例12
では有効成分の低い2.5%あたりでは水はじきが起こ
り油分の乳化・吸収が不十分で濡れ性が不良な外、きし
み音防止効果も耐食性も非常に悪いことを示している。
【0022】
【表3】
【0023】また、表3はアニオン系界面活性剤の相対
的に良好と思われる有効成分が5.5%における該ワッ
クスエマルジョンの混合有効成分の割合の違いによるき
しみ音、耐食性などに及ぼす影響を示している。きしみ
音は、該ワックスエマルジョンの有効成分の各割合とも
全く認められず良好である。実験例15〜18、20、
21、23、24では表1、2で問題となったアニオン
系界面活性剤の耐食性も改良され、ワックスエマルジョ
ンの有効成分が1.0%〜3.5%の割合の範囲で混合
される場合は極めて良好なことが解る。しかし、ワック
スエマルジョンが1.0%未満の有効成分の場合は耐食
性が悪く腐食し易くなる。また、組成液のpHが錆の発
生や濡れ性に非常に関連があることも判る(実験19、
22)。
【0024】また、アニオン系界面活性剤の消泡性もワ
ックスエマルジョン溶液の添加によってかなり改良され
るが、実験例13のように有効成分が高くなって4.5
%以上になるとかえって悪くなることが判った。なお、
該ワックスエマルジョンの代わりに天然または合成ワッ
クスをアニオン界面活性剤で乳化した水溶性ワックスエ
マルジョンは、いかなる割合で混合し、またpHをいろ
いろ調整してもアニオン系界面活性剤が腐食し易く、ま
た消泡性も悪く特性を改良することはできなかった(実
験結果は示さず)。
【0025】
【表4】
【0026】さらに、表4は本発明によるアニオン系界
面活性剤とワックスエマルジョン溶液の有効成分による
混合割合の実施例と、その有効な範囲の両境界部付近に
於ける各種の影響の実験例を示したものである。
【0027】以上の表中の実施例1〜6に示されるよう
に、有効成分がアニオン系界面活性剤は3.5%〜8.
5%でワックスエマルジョン溶液は1.0%〜3.5%
の割合で混合されpHを8.0〜9.5に調整した組成液
は、安定したきしみ音防止効果と耐食性を発揮するもの
であることが解る。なお、実施例1、2はアニオン系界
面活性剤の有効成分の低い限界における混合ワックスエ
マルジョンの最も低い方と高い方の有効成分含有量との
組合わせであり、また、実施例5,6はこれとは反対に
アニオン系界面活性剤の有効成分の高い限界における上
記混合ワックスエマルジョンとの組み合わせを表わした
ものである。更に、実施例3、4は実施例1、2と実施
例5、6の中間を示したもので何れも問題のないことが
確認できた。
【0028】実験例26、27は、本発明のアニオン系
界面活性剤の有効成分の低い限界をはずれた場合で、ア
ニオン系界面活性剤の有効成分が3.0%以下の低成分
になってもある程度のきしみ音を防止することはできる
が、耐食性、消泡性、濡れ性の改良は本発明のワックス
エマルジョンを混合しても不可能であることが判る。ま
た、実験例28、29は高い限界を越えた場合で、アニ
オン系界面活性剤の有効成分が9.0%以上の高成分に
なっても本発明のワックスエマルジョンではきしみ音を
防止することはできるが、消泡性、耐食性の改良は十分
できないことが判る。更に、実施例7〜10は、もう一
種類の代表的なラウリルメチルアラニン塩のアニオン系
界活性剤について、有効成分を揃え上記ワックスエマル
ジョン溶液を混合した場合の例で、全く同じ傾向を示
す。
【0029】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の処理剤は、油分が付着した金属面に塗布すると、金
属面上にアニオン系界面活性剤とワックスエマルジョン
と乳化・吸収された油分が一体となった非粘性の薄層を
形成し、該薄膜が金属面とウレタン発泡体との緩衝材と
して作用してきしみ音の発生を確実に防止することとな
る。また、前記非粘性の薄層は、アニオン界面活性剤と
前記ワックスエマルジョンのワックスとの相乗効果によ
る化学的作用と、完全に水分が蒸発して乾燥被膜となり
金属面を覆って金属面を保護する物理的作用とによっ
て、錆の発生を防ぐ効果も奏することとなる。更には、
前記非粘性の薄層は、水はじきの起きない親水性のた
め、濡れ性が良好で水分の蒸発が速く乾燥し易いことか
ら、各種部品の取り扱いが便利で作業性が良好である。
このように本発明により、従来起泡性が高く消泡性も悪
いうえに、比較的錆を発生し易いアニオン系界面活性剤
を前記ワックスエマルジョンによって改質することによ
り、界面活性剤の中でも最も安価なアニオン系界面活性
剤を有効に使用できるようになった。よって、本発明は
従来の問題点を一掃した異音発生防止用処理剤およびそ
れを用いた異音発生防止処理方法として、産業の発展に
寄与するところは極めて大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村瀬 三代子 愛知県愛知郡東郷町和合神ノ木(番地な し) Fターム(参考) 4D075 CA05 CA06 CA33 CA35 CA37 DA23 DA33 DB02 DC13 EA06 EA07 EA13 EA37 EC07 EC35 EC51 EC54 4J038 BA211 CB001 KA09 MA08 MA10 NA03 NA23 PA18 PB07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防錆油や油脂類などの油分が付着した金
    属面とこれに当接されるウレタン発泡体との接触面にお
    いて発生するきしみ音を防止するために前記金属面に塗
    布しておく異音発生防止用処理剤であって、アニオン系
    界面活性剤の有効成分が3.5%〜8.5%、水溶性ワ
    ックスエマルジョン溶液の有効成分が1.0%〜3.5
    %の範囲で、かつpHが8.0〜9.5に調整された混
    合溶液よりなることを特徴とする異音発生防止用処理
    剤。
  2. 【請求項2】 アニオン系界面活性剤は、アルキルベン
    ゼンスルホン酸塩やラウリルメチルアラニン塩などの有
    効成分が30%以上の界面活性剤である請求項1に記載
    の異音発生防止用処理液。
  3. 【請求項3】 ワックスエマルジョンは、天然または合
    成ワックスを非イオン系界面活性剤で乳化した有効成分
    が30%以上の水溶性溶液である請求項1または2に記
    載の異音発生防止用処理液。
  4. 【請求項4】 防錆油や油脂類などの油分が付着した金
    属面とこれに当接されるウレタン発泡体との接触面にお
    いて発生するきしみ音を防止するために前記金属面に施
    す異音発生防止処理方法であって、請求項1に記載の異
    音発生防止用処理液を前記金属面に薄く塗布することに
    より金属面に付着した油分を乳化・吸収して非粘性で水
    はじきの起きない親水性の乳化状または溶解した液状物
    質に変化させ、この液状物質が乾燥して金属面に非粘性
    の薄膜を形成し、この非粘性の薄膜によりきしみ音の発
    生を防止すると同時に被膜形成面の金属の耐食性を向上
    させることを特徴とする異音発生防止処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006047221A2 (en) * 2004-10-21 2006-05-04 Premier Wood Treating, L.L.C. Water repellent cellulose preservative

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006047221A2 (en) * 2004-10-21 2006-05-04 Premier Wood Treating, L.L.C. Water repellent cellulose preservative
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