JP2000336319A - 車両塗装面用処理剤 - Google Patents

車両塗装面用処理剤

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JP2000336319A
JP2000336319A JP11146225A JP14622599A JP2000336319A JP 2000336319 A JP2000336319 A JP 2000336319A JP 11146225 A JP11146225 A JP 11146225A JP 14622599 A JP14622599 A JP 14622599A JP 2000336319 A JP2000336319 A JP 2000336319A
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wax
melting point
painted surface
vehicle
treatment agent
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JP11146225A
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English (en)
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Okinobu Okamura
起宜 岡村
Shinji Takano
伸二 高野
Shogo Shinohara
生悟 篠原
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Taiho Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Taiho Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた艶出し効果を有し、水あか汚れ
が発生し難い車両塗装面用処理剤の提供 【解決手段】 酸価が120以上であり、融点が50
℃以上のワックスと融点が115℃以上のポリオレフィ
ンワックスと溶剤とを含有し、前記ワックスとポリオレ
フィンワックスとの合計量が1〜20重量%である車両
塗装面用処理剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両塗装面用処理
剤に関し、更に詳しくは、車両塗装面に塗布することに
より前記車両塗装面を汚れにくくでき、しかも長期間持
続する優れた艶出し効果を有する車両塗装面用処理剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両における塗装面の艶出し
に用いられる車両塗装面用処理剤としては、従来、油性
タイプのペーストワックス及び水性タイプのエマルショ
ンワックス等が一般的であった。
【0003】前記ペーストワックスとしては、例えば、
カルナウバワックス等のエステル系ワックス、及びパラ
フィン系ワックス等の炭化水素系ワックス等のワックス
類と、ジメチルシリコーン及びアミノ変性シリコーン等
のシリコーン類と、研磨剤とを石油系溶剤に分散した製
品等があった。
【0004】前記エマルションワックスとしては、前記
ペーストワックスと同様のワックス類及び研磨剤を乳化
剤で水中に分散させた製品等があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記車両塗装
面用処理剤は前記ワックス類とシリコーン類とを含有す
る故に、前記艶出し剤を自動車等の塗装面に塗布して形
成される被膜は、帯電し易く、微小な塵埃を吸着し易か
った。
【0006】前記塗装面に雨水等がかかると、前記塗装
面上の被膜に吸着された塵埃が雨水に溶解して塗装面上
を流れ、前記塗装面上の微小な割れ目等に浸入し、いわ
ゆる水あかとして塗装面に固着することが多かった。
【0007】塗装面に固着した水あかは、通常の水洗い
及び洗車機による洗浄等によっては容易には除去できな
いので、前記水あかを効果的に除去するには、研磨剤入
りのクリーナーで塗装面を拭く必要があった。
【0008】したがって、従来の車両塗装面用処理剤を
用いた場合には、頻繁に、クリーナーを用いて水あか落
としをする必要があった。
【0009】本発明は、従来の車両塗装面用処理剤の有
する前記問題点を解消した車両塗装面用処理剤を提供す
ることを目的とする。即ち、本発明は、優れた艶出し効
果を有し、自動車等の車両の塗装面を、長期間塵埃が付
着し難く、しかも水あかによる汚れが発生し難い状態に
することができる車両塗装面用処理剤を提供することを
目的とする。
【0010】更に、本発明は、自動車等の塗装面が水あ
か等によって汚れている場合に、前記塗装面に塗擦する
ことにより、塗装面の水あかを容易に除去できる車両塗
装面用処理剤を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明は、酸価が120以上であり、融点が50℃以上のワ
ックスと、融点が115℃以上のポリオレフィン系ワッ
クスと、溶剤とを含有し、前記ワックスと前記ポリオレ
フィン系ワックスとの合計量が1〜20重量%であるこ
とを特徴とする車両塗装面用処理剤に関する。
【0012】前記車両塗装面用処理剤の好ましい態様と
しては、前記ワックスと前記ポリオレフィン系ワックス
との重量比が1:2〜3:1である車両塗装面用処理
剤、及び親水性有機粉体が0.05〜5重量%分散され
てなる前記車両塗装面用処理剤が挙げられる。
【0013】
【発明の実施の形態】(1)各成分の説明 (1−1)酸価が120以上であり、融点が50℃以上
のワックス 酸価が120以上であり、融点が50℃以上のワックス
(以下、「高酸価・高融点ワックス」という。)として
は、常温で固体状であり、高温では液化して油状になる
物質の中から酸価が120以上、好ましくは酸価が13
0以上であり、融点が50℃以上である物質が使用さ
れ、例えば前記範囲の融点を有するロウ類、脂肪酸及び
脂肪酸誘導体を挙げることができる。
【0014】ここで、酸価は、ワックス1gに含まれる
遊離脂肪酸を中和するのに要する水酸化カリウムのミリ
グラム数、又は脂肪酸1gを中和するのに要する水酸化
カリウムのミリグラム数として示される。この酸価は、
JIS K5902に従って測定することができる。
【0015】前記高酸価・高融点ワックスに代えて酸化
が120よりも小さなワックスを用いた外は本発明と同
様の車両塗装面用処理剤で塗装面を処理すると、塗装面
の極性が低くなって疎水性になり、静電気を帯びやすく
なる。そうすると、その塗装面に微細な塵埃が付着し易
くなり、その結果、塗装面に水あかが発生し易くなる。
換言すれば、本発明の塗装面用処理剤においては前記高
酸価・高融点ワックスが配合されている故に、本発明の
車両塗装面用処理剤で塗装面を処理すると、塗装面に遊
離の脂肪酸が多く分布する故に塗装面が帯電し難くな
り、その結果塵埃の付着が防止されると推定される。
【0016】更に、前記高酸価・高融点ワックスに代え
て、酸価は120以上であるが、融点は50℃未満であ
るワックスを配合した他は本発明と同様である車両塗装
面用処理剤で塗装面を処理すると、処理面に汚れが浸入
し易くなり、水あかが付着し易くなるという問題点があ
る。
【0017】本発明における高酸価・高融点ワックス
は、いずれの高酸価・高融点ワックスであっても脂肪酸
を含有する。前述したように、この脂肪酸が塗装面に適
度の非帯電性を付与して前記効果が奏されるものと、思
われる。
【0018】前記高酸価・高融点ワックスに包含される
脂肪酸としては、例えば炭素数14〜31の直鎖脂肪酸
を挙げることができ、具体的にはミリスチン酸、パルミ
チン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベ
ヘニン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、
メリシン酸、及びヘントリアコンタン酸等を挙げること
ができる。前記脂肪酸としては、他に、ノルマルパラフ
ィンの空気酸化によって得られる酸化パラフィン等を挙
げることができる。
【0019】脂肪酸誘導体としては、例えば、ジカルボ
ン酸モノアルキルエステル等を挙げることができる。
【0020】前記高酸価・高融点ワックスとしては、他
に、120以上の酸価及び50℃以上の融点を有する蝋
類(以下「高酸価・高融点蝋」という。)を挙げること
ができる。蝋類は、長鎖脂肪酸と長鎖一価アルコールと
のエステルを主成分とし、遊離脂肪酸、遊離アルコー
ル、炭化水素、樹脂などを含む複雑な混合物であるが、
本発明における好適な高酸価・高融点蝋は、酸価が12
0以上であり、融点が50℃以上であるという点で他の
蝋類と区別される。
【0021】本発明においては、高酸価・高融点ワック
スとして、酸価が120となるように調整された量の脂
肪酸及び脂肪酸エステルからなる群から選択される少な
くとも一種を含有するところの、融点が50℃以上であ
り、加熱により油状に変化する化合物又は混合物が好適
であり、さらには、高酸価・高融点ワックスとして、酸
価が120となるように調整された量の脂肪酸及び酸化
ワックスよりなる群から選択される少なくとも一種を含
有するところの、融点が50℃以上であり、加熱により
油状に変化する化合物又は混合物が好適である。このよ
うな高酸価・高融点ワックスを配合してなる本発明の車
両用塗装面処理剤は、本発明の目的をよく達成すること
ができる。
【0022】(1−2)融点が115℃以上のポリオレ
フィン系ワックス 融点が115℃以上のポリオレフィン系ワックス(以下
「高融点ポリオレフィン系ワックス」という。)として
は、例えば炭素数1〜5のオレフィン類、具体的にはエ
チレン、プロピレン、1−ブテン、及び4−メチルペン
テン−1等からなる群より選択される1種以上のオレフ
ィン類を(共)重合して得られるポリオレフィンワック
ス、並びに前記ポリオレフィンワックスを酸化、酸変
性、及び他のビニルモノマーとの共重合等各種の操作に
より変性して得られる変性ポリオレフィンワックスから
選択される1種以上のポリオレフィンのうち、115℃
以上の融点を有するポリオレフィンワックスを挙げるこ
とができる。この場合、ワックスの融点は、DSC法に
より測定された値である。
【0023】前記ポリオレフィンワックスとしては、例
えば、三井石油化学工業(株)製のハイワックス(商品
名)100P(融点:116℃)、ハイワックス200
P(融点:122℃)、ハイワックス400P(融点:
126℃)、ハイワックス800P(融点:127
℃)、ハイワックス410P(融点:118℃)、ハイ
ワックス405MP(融点:121℃)、ハイワックス
4400G(融点:120℃)、アライド・シグナル社
製ACポリエチレン(商品名)AC−8(融点116
℃)、AC−8A(融点116℃)、AC−9(融点1
19℃)、及びAC−9A(融点119℃)、並びにペ
トロライト社製のポリワックス(商標名)2000(融
点126℃)及びポリワックス3000(融点126
℃)等のポリエチレンワックス等が挙げられる。前記ポ
リオレフィンワックスとしては、他に、ハイワックスN
P055(融点135〜145℃)、ハイワックスNP
105(融点140〜148℃)、及びハイワックスN
P805(融点145〜152℃)等のポリプロピレン
ワックス等が挙げられる。
【0024】前記変性ポリオレフィンワックスとして
は、例えば、三井石油化学工業(株)製のハイワックス
405MP(融点121℃)及びハイワックス4051
E(融点115℃)、並びにアライド・シグナル社製A
C−316(融点140℃)、AC−316A(融点1
40℃)、AC−325(融点137℃)、AC−33
0(融点137℃)、AC−392(融点138℃)、
及びAC−395(融点137℃)等を挙げることがで
きる。
【0025】(1−3)溶剤 溶剤としては、前記高酸価・高融点ワックスと高融点ポ
リオレフィン系ワックスとを溶解又は分散することがで
き、しかも、ある程度の揮発性を有する有機溶剤が挙げ
られる。
【0026】前記有機溶剤としては、例えば炭化水素系
溶剤等を挙げることができ、前記炭化水素系溶剤として
は、例えば石油系溶剤、脂肪族炭化水素系溶剤、及び芳
香族炭化水素系溶剤等を挙げることができる。
【0027】前記石油系溶剤としては、例えば15〜3
25℃の範囲の沸点を有する石油系溶剤を挙げることが
でき、具体的には、灯油、ミネラルスピリット、石油ナ
フサ、ソルベントナフサ、オーダレスソルベント、石油
ベンジン、石油エーテル、及びリグロイン等を挙げるこ
とができる。
【0028】前記脂肪族炭化水素系溶剤としては、ペン
タン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、
ノナン、デカン、ウンデカン、及びドデカン等のパラフ
ィン系炭化水素、2ーメチルブタン、2ーメチルペンタ
ン、2,3−ジメチルブタン、2,2−ジメチルブタ
ン、2,2,3−トリメチルペンタン、及び2,2,5
−トリメチルヘキサン等のイソパラフィン系炭化水素、
並びにシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロ
ヘキサン、メチルシクロペンタン、エチルシクロヘキサ
ン、p−メンタン、及びデカリン等のシクロパラフィン
系炭化水素等を挙げることができる。
【0029】前記芳香族炭化水素系溶剤の例としては、
ベンゼン、トルエン、及びキシレン等を挙げることがで
きる。
【0030】前記炭化水素系溶剤としては、前記石油系
溶剤が、安価であり、臭気及び毒性が少ない故に好まし
く、前記石油系溶剤の内、特に灯油、ミネラルスピリッ
ト、石油ナフサ、ソルベントナフサ、及びオーダレスソ
ルベント等が好ましい。
【0031】(1−4)親水性有機粉体 前記車両塗装面用処理剤には、更に、親水性有機粉体を
配合することができる。
【0032】前記親水性有機粉体としては、親水性高分
子物質から形成された粉体を挙げることができ、具体的
にはセルロース、ポリウレタン、メラミン系合成樹脂、
ポリアミド系合成樹脂、及び尿素系合成樹脂等から形成
された粉体を挙げることができる。
【0033】前記セルロースから形成されたセルロース
粉体としては、例えば、木材セルロースを酸加水分解処
理した後に乾燥し、粉砕して得られる精製木材セルロー
ス粉末等を挙げることができ、具体的には、山陽国策パ
ルプ(株)製のKCフロック(商品名)W−200、W
−300、及びW−400等を挙げることができる。前
記KC−フロックW−200、W−300、及びW−4
00の内では、粒径の点からKC−フロックW−400
が特に好ましい。
【0034】前記ポリウレタンから形成されたポリウレ
タン粉体としては、具体的には、根上工業(株)製のア
ートパール(商品名)C−400等を挙げることができ
る。
【0035】メラミン系合成樹脂粉体としては、例え
ば、メラミン、アセトグアナミン、及びベンゾグアナミ
ン等のメラミン類と、ホルムアルデヒド、アセトアルデ
ヒド、パラホルムアルデヒド、パラアセトアルデヒド、
及びトリオキサン等の低級アルデヒド類とを重縮合させ
て得られるメラミン類・低級アルデヒド樹脂から形成さ
れたメラミン類・低級アルデヒド樹脂粉体等を挙げるこ
とができる。
【0036】前記メラミン類・低級アルデヒド樹脂粉体
としては、例えばメラミンホルムアルデヒド樹脂粉体、
アセトグアナミンホルムアルデヒド樹脂粉体、及びベン
ゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂粉体等が挙げられ、
具体的には(株)日本触媒製エポスター(商品名)S及
びエポスターMS等が挙げられる。
【0037】ポリアミド系合成樹脂粉体としては、例え
ばポリアミド6粉体、ポリアミド66粉体、ポリアミド
46粉体、ポリアミド12粉体、及びポリアミドMXD
6粉体等が挙げられる。
【0038】尿素系合成樹脂粉体の例としては、例えば
尿素と、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、パラホ
ルムアルデヒド、パラアセトアルデヒド、及びトリオキ
サン等の低級アルデヒド類とを重縮合させて得られる尿
素・低級アルデヒド樹脂から形成された尿素・低級アル
デヒド樹脂粉体等を挙げることができる。
【0039】前記尿素・低級アルデヒド樹脂粉体として
は、例えば尿素ホルムアルデヒド樹脂粉体等が挙げら
れ、具体的にはMertins Werk社製PERG
OPAK(商品名)M、M3、及びM4等が挙げられる。
【0040】前記親水性有機粉体の平均粒径は、通常1
〜50μmの範囲であり、好ましくは1〜40μmの範
囲である。
【0041】前記親水性有機粉体を含有する車両塗装面
用処理剤は、自動車等の塗装面における水あか等の汚れ
を容易に除去できる故に好ましい。これは、雨水等によ
り自動車等の塗装面にもたらされる水あかと、前記親水
性有機粉体との親和性が高いことによると考えられる。
【0042】(1−5)その他の成分 前記車両塗装面用処理剤には、更に低粘度シリコーン油
を配合できる。前記低粘度シリコーン油としては、例え
ば粘度が20cSt(25℃)以下、好ましくは10c
St(25℃)以下である低粘度直鎖状ジメチルポリシ
ロキサン、及び4〜8員環構造を有する環状ジメチルポ
リシロキサン等が挙げられる。
【0043】前記低粘度直鎖状ジメチルポリシロキサン
は、低粘度ジメチルシリコーン油とも称される。前記低
粘度ジメチルシリコーン油としては、例えばトーレ・シ
リコーン(株)製のSH200、信越化学工業(株)製
のKF96L−0.65、KF96L−1、KF96L
−1.5、KF96L−2、KF96L−5、KF96
−10、及びKF96−20、並びに東芝シリコーン
(株)製TSF451−5、TSF451−10、及び
TSF451−20等が挙げられる。
【0044】前記環状ジメチルポリシロキサンとして
は、例えば、東芝シリコーン(株)製TSF404、T
SF405、及びTSF406等が挙げられる。
【0045】(1−6)車両塗装面用処理剤の形態 前記車両塗装面用処理剤は、前記各成分を溶剤中に分散
させたワックス分散液、換言すればスラリー状の形態を
有していてもよく、前記各成分を溶剤中に溶解させた溶
液の形態を有していても良い。
【0046】前記車両塗装面用処理剤は、前記スラリー
又は溶液を水中に乳化分散させたエマルション状の形態
を有していてもよい。前記エマルション状の形態を有す
る車両塗装面用処理剤においては通常、乳化剤が配合さ
れる。
【0047】前記乳化剤としては、アニオン系界面活性
剤、ノニオン系界面活性剤、及び両性界面活性剤等を挙
げることができる。
【0048】前記アニオン系界面活性剤としては、アル
キルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン塩、アル
キルベンゼンスルホン酸アンモニウム塩、及びアルキル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム塩等のアルキルベンゼン
スルホン酸塩、並びにアルキル硫酸エステルトリエタノ
ールアミン塩、アルキル硫酸エステルアンモニウム塩、
及びアルキル硫酸エステルナトリウム塩等のアルキル硫
酸エステル塩等を挙げることができる。
【0049】前記ノニオン系界面活性剤としては、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン
アルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレン脂肪
酸エステル等を挙げることができる。
【0050】前記両性界面活性剤としては、例えばラウ
リルジメチルアミノ酢酸ベタイン、及びイミダゾリニウ
ムベタイン等のベタイン型両性界面活性剤等が挙げられ
る。
【0051】(1−7)各成分の配合量 前記車両塗装面用処理剤における高酸価・高融点ワック
スと高融点ポリオレフィン系ワックスとの合計量は、本
発明の車両塗装面用処理剤全体に対して1〜20重量%
であり、好ましくは3〜15重量%である。
【0052】前記高酸価・高融点ワックスと高融点ポリ
オレフィン系ワックスとの合計量が1重量%未満である
場合には、車両塗装面用処理剤により塗装面上に形成さ
れる被膜の厚さが薄くなり過ぎる故に本発明の効果が得
られないという問題がある。一方、前記高酸価・高融点
ワックスと高融点ポリオレフィン系ワックスとの合計量
が20重量%を超える車両塗装面用処理剤により自動車
等の塗装面を処理した場合には、前記塗装面の汚れが落
ちにくく、又、艶が長時間持続しないという問題があ
る。
【0053】前記車両塗装面用処理剤における溶剤の配
合量については、例えばスラリー状又は溶液状の形態を
有する車両塗装面用処理剤の場合には、通常99〜55
重量%であり、好ましくは90〜65重量%であり、エ
マルション状の形態を有する車両塗装面用処理剤におい
ては、通常89〜20重量%であり、好ましくは60〜
30重量%である。
【0054】前記エマルション状の形態を有する車両塗
装面用処理剤においては、水の量は、通常10〜50重
量%であり、好ましくは30〜45重量%である。前記
エマルション状の車両塗装面用処理剤において乳化剤を
配合する場合には、前記乳化剤の配合量は、通常5重量
%以下であり、好ましくは0.5〜3重量%である。
【0055】前記車両塗装面用処理剤に親水性有機粉体
を配合する場合には、前記親水性有機粉体の配合量は、
前記車両塗装面用処理剤の全体量に対し、通常0.05
〜0.5重量%であり、好ましくは0.1〜3重量%で
ある。親水性有機粉体の配合量が前記範囲である車両塗
装面用処理剤は、自動車等の塗装面に付着した水あか等
が特に容易に除去できる故に好ましい。
【0056】前記車両塗装面用処理剤に低粘度シリコー
ン油を配合する場合には、前記低粘度シリコーン油の配
合量は、車両塗装面用処理剤の全体量に対して20重量
%以下が好ましい。
【0057】(2)その他 本発明の車両塗装面用処理剤には、本発明の目的の達成
を阻害しない範囲で、更に、前記低粘度ジメチルシリコ
ーン油以外のジメチルシリコーン油、並びにアミノ変性
シリコーン油、ポリエーテル変性シリコーン油、及びカ
ルボキシル変性シリコーン油等の艶出し剤、研磨剤、香
料、防腐剤、並びに紫外線吸収剤等を配合することもで
きる。
【0058】本発明の車両塗装面用処理剤は、通常の瓶
又は缶に充填してもよく、エアゾール用の噴射剤と共に
エアゾール缶に充填してもよく、又、内容物を噴射する
手押し式のポンプが設けられたポンプ付き缶に充填して
もよい。
【0059】(3)本発明の車両塗装面用処理剤の使用
方法 本発明の車両塗装面用処理剤は、例えば自動車、オート
バイ、及び鉄道車両等の車両の塗装面に対して使用でき
る。
【0060】本発明の車両塗装面用処理剤は、例えば以
下の手順に従って使用できる。先ず、前記車両塗装面用
処理剤をスポンジ又は雑巾等に含浸させて、前記スポン
ジで前記車両の塗装面を塗擦する。又、前記車両塗装面
用処理剤がエアゾール缶又はポンプ付き缶に充填されて
いる場合には、前記エアゾール缶又はポンプ付き缶から
前記塗装面に前記車両塗装面用処理剤を噴射してスポン
ジ又はタオルで塗擦してもよい。次いで、前記車両塗装
面用処理剤を乾燥させ、乾いたタオル等で拭き上げる。
【0061】
【実施例】(実施例1〜15、比較例1〜13)下記の
表1〜表7に示される配合量に従って各成分を混合して
車両塗装面用処理剤を調製した。
【0062】市販されている白色ボディーの乗用車の塗
装面と同様の方法により、軟鋼板を白色に塗装した塗装
板に、前記車両塗装面用処理剤をスポンジに含浸して塗
擦し、自然乾燥させた。前記車両塗装面用処理剤が乾燥
した後、前記塗装板を乾いたタオルで拭き上げた。
【0063】前記塗装板につき、以下のようにして、水
あかの付着性、及び艶の持続性を評価した。
【0064】<水あかの付着性>前記塗装板を屋外に曝
露し、5日毎に、前記塗装板の白色度をJIS−P−8
123に準拠して測定した。
【0065】水あかの付着性について、以下の評価基準
に従って評価した。結果を表1〜表4に示す。 5点…白色度が65%以上である状態が120日以上持
続した。 4点…白色度が65%以上である状態が90〜120日
間持続した。 3点…白色度が65%以上である状態が60〜 90日
間持続した。 2点…白色度が65%以上である状態が30〜 60日
間持続した。 1点…白色度が65%以上である状態が30日以内しか
持続しなかった。
【0066】尚、白色度の測定は、東京電色(株)製オ
ートマチックカラーアナライザーTOPSCAN TC
−1800MkIIを使用して行った。
【0067】<艶の持続性>前記塗装板につき、1日毎
に、JIS K2236に準拠して耐水光沢度を測定
し、下記の評価基準に基づいて艶の持続性を評価した。
結果を表1〜表7に示す。 ◎…耐水光沢度が−8以内である状態が10日間以上持
続した。 ○…耐水光沢度が−8以内である状態が6〜9日間持続
した。 △…耐水光沢度が−8以内である状態が3〜5日間持続
した。 ×…耐水光沢度が−8以内である状態が2日間以内しか
持続しなかった。
【0068】前記耐水光沢度については、スガ試験機
(株)製AU−G型光沢計(光沢度測定機)を用いて測
定した。
【0069】<洗浄性>更に、前記車両塗装面用処理剤
について、以下のようにして洗浄性、即ち車両の塗装面
を塗擦等したときに塗装面の汚れが落ちる度合いについ
て評価した。
【0070】白色の乗用車を6ヶ月屋外に放置した後、
前記乗用車のボンネットを、前記実施例1〜15及び比
較例1〜13に係る車両塗装面用処理剤を含浸させたス
ポンジで、往復5回擦り、前記ボンネット上に汚れが残
存した度合いを、以下の評価基準に従って目視で比較評
価した。結果を表1〜表7に示す。 ◎…スポンジで擦った部分は、きれいにむら無く汚れが
除去されていた。 ○…スポンジで擦った部分の約10%程度に汚れが残っ
ていた。 △…スポンジで擦った部分の約30%程度に汚れが残っ
ていた。 ×…スポンジで擦った部分の約50%程度に汚れが残っ
ていた。
【0071】
【表1】 ヘキストS: モンタン系ワックスハイワックス 100P: ホ゜リエチレンワックス、融点127℃ハイワックス 405MP:ホ゜リエチレンワックス、融点121℃ KCフロックW400: 精製木材セルロース粉末 TSF405:環状シ゛メチルホ゜リシロキサン EA-120: POE(12)アルキルフェノールエーテル
【0072】
【表2】 ヘキストS: モンタン系ワックスハイワックス 405MP:ホ゜リエチレンワックス、融点121℃ AC-8: ホ゜リエチレンワックス、融点116℃ AC-395: ホ゜リエチレンワックス、融点137℃ KCフロックW400: 精製木材セルロース粉末アートハ゜ール C400:ホ゜リウレタン粉末ネオケ゛ン T: アルキルヘ゛ンセ゛ンスルホン酸トリエタノールアミン塩
【0073】
【表3】 ヘキストL: モンタン系ワックス AC-8: ホ゜リエチレンワックス、融点116℃ AC-395: ホ゜リエチレンワックス、融点137℃ハイワックス 100P: ホ゜リエチレンワックス、融点127℃ハイワックス 400P: ホ゜リエチレンワックス、融点126℃ KCフロックW400: 精製木材セルロース粉末エホ゜スター MS:(株)日本触媒製、ホ゜リウレタン樹脂系粉体 TSF405:環状シ゛メチルホ゜リシロキサン
【0074】
【表4】 ヘキストL: モンタン系ワックス AC-8: ホ゜リエチレンワックス、融点116℃ AC-395: ホ゜リエチレンワックス、融点137℃ハイワックス 100P: ホ゜リエチレンワックス、融点127℃ハイワックス 405MP: ホ゜リエチレンワックス、融点121℃ TSF405: 環状シ゛メチルホ゜リシロキサン
【0075】
【表5】 ヘキストS: モンタン系ワックス BASF LS: モンタン系ワックス
【0076】
【表6】 ヘキストS: モンタン系ワックスヘキスト WAX U: エステル系ワックスヘキスト WAX KFO: エステル系ワックスハイワックス 100P: ホ゜リエチレン系ワックス、融点127℃ハイワックス 400P: ホ゜リエチレン系ワックス、融点126℃ KCフロックW400: 精製木材セルロース粉末
【0077】
【表7】 ホ゜リワックス500: ホ゜リエチレンワックス、融点86℃(ASTM D-127) KCフロックW400: 精製木材セルロース粉末 TSF405:環状シ゛メチルホ゜リシロキサン
【0078】
【発明の効果】本発明によれば、従来の艶出し剤と同様
の容易さで使用でき、自動車等の車両の塗装面に塗擦し
て拭き上げることにより、塗装面の水あかを容易に除去
でき、前記塗装面を、長期間塵埃が付着し難く、水あか
による汚れが発生し難い状態にすることのできる車両塗
装面用処理剤が提供される。
【0079】本発明によって提供される車両塗装面用処
理剤のうち、親水性有機粉体を含有する車両塗装面用処
理剤は、特に、前記塗装面における水あか汚れを容易に
落とすことができるという特長を有する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸価が120以上であり、融点が50
    ℃以上のワックスと、融点が115℃以上のポリオレフ
    ィン系ワックスと、溶剤とを含有し、前記ワックスと前
    記ポリオレフィン系ワックスとの合計量が1〜20重量
    %であることを特徴とする車両塗装面用処理剤。
  2. 【請求項2】 前記請求項1におけるワックスと前記
    請求項1におけるポリオレフィン系ワックスとの重量比
    が1:2〜3:1である請求項1に記載の車両塗装面用
    処理剤。
  3. 【請求項3】 親水性有機粉体が0.05〜5重量%
    分散されてなる請求項1又は2に記載の車両塗装面用処
    理剤。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007112889A (ja) * 2005-10-20 2007-05-10 Kansai Paint Co Ltd キャップ用塗料組成物
US7700159B2 (en) 2001-09-25 2010-04-20 Daikin Industries, Ltd. Hydrophilizing wax composition
JP2019531110A (ja) * 2016-08-10 2019-10-31 エルジー ハウスホールド アンド ヘルスケア リミテッド 高耐熱性芳香剤組成物

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