JP2008056881A - 植物性潤滑剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】 材料同士が互いに擦り合う場合、その減摩策として、従来の鉱物油系等の潤滑剤を用いた場合、潤滑性不良、あるいは油処理などの後処理などにおいて、作業がしにくいなど、あるいは環境に悪影響を及ぼすなどのいろいろな課題が生じる。
【解決手段】 材料同士が擦り合う場合、摩擦を軽減させるために材料の表面に潤滑剤を用いるが、従来の鉱物系潤滑剤の代わりに、適量のでんぷんを含む懸濁液の液状潤滑剤を塗布して用いることにより、環境にやさしく、かつ従来に比べて良好な作業を行うことができる。
【解決手段】 材料同士が擦り合う場合、摩擦を軽減させるために材料の表面に潤滑剤を用いるが、従来の鉱物系潤滑剤の代わりに、適量のでんぷんを含む懸濁液の液状潤滑剤を塗布して用いることにより、環境にやさしく、かつ従来に比べて良好な作業を行うことができる。
Description
本発明は、金属などの材料と材料とが互いに擦り合うような際に、材料の表面に従来のような鉱物油系等の潤滑剤を使用するのではなくて、でんぷん粉末を溶媒に混ぜて懸濁液とし、これを、互いに擦り合う材料の表面に塗布して潤滑性を向上させることのできる潤滑剤に関するものである。
従来、金属材料などの材料同士が互いに擦り合うような場合、両材料の間には、潤滑剤がないと良好な作業ができない場合が多い。このような場合、従来の作業工程では、材料表面に主に鉱物油系などの潤滑剤を塗布して減摩し作業が行われている。
従来使用されている潤滑剤は、鉱物油系が主なもので、油そのものの取り扱いにくさ、そして使用後取り除いて後処理しなければならない、あるいは、また作業終了後もそのまま付着したままになる場合も多い。いずれの場合でも、これらの潤滑剤が、環境に対して害を与えないようにしなければならない。
本発明は、材料と材料とが互いに擦り合う場合について、上記問題点を解決すべく種々検討した結果、従来の潤滑剤に代わって、でんぷん粉末を溶媒によって懸濁液とし、これを擦り合う材料の表面に塗布し、潤滑性能を発揮させるものである。また本発明潤滑剤は、使用後は材料表面から水などで容易に洗い落とすことができ、しかも後処理した液も環境に対して害を与えるものではない。本発明潤滑剤は、植物より得たでんぷんであり、食品の主原料でもあるので、環境に対してやさしく、またこのでんぷんを得る植物は、育成すれば得ることのできる半永久的資源であり、本発明潤滑剤は、これからの環境、資源の両面からの対策にもなり得るものである。
本発明において、互いに擦り合う材料とは、鉄鋼系、ステンレス系、チタン系、アルミ系、銅系あるいは非金属材料などのことであり、その材料の形状については特定しない。本発明でのでんぷんを主成分とする潤滑剤とは、植物より得たでんぷんの粉末状のものを、溶媒に混ぜて懸濁液とし、これを互いに擦り合う材料の表面に塗布して使用するものである。塗布後の付着性も良好である。
本発明における潤滑剤での懸濁液中でのでんぷんの適正な組成濃度は、でんぷん10%およびこれ以上が望ましく、また50%およびこれ以下を含むもので、50%を超えると懸濁液粘度も増して、取り扱いにくくなり、また潤滑性能も飽和して、これ以上含有させることは好ましくない。よって潤滑剤としての懸濁液中のでんぷんの適正な濃度は、でんぷん粉末を10%およびこれ以上で、また50%およびこれ以下を混ぜ含ませたものである。
でんぷんとは、じゃがいもでんぷん、さつまいもでんぷん、そしてとうもろこしでんぷんなどである。このときの懸濁液の溶媒は水などでよく、特に限定しない。
本発明の懸濁液の液状の潤滑剤を材料の表面へ塗布する方法は、通常行われている塗布方法でよく、はけもしくはスプレー状に噴霧させて塗布するのでよく、特に限定しない。
本発明潤滑剤は、材料と材料とが互いに擦り合う際に、両材料の表面に塗布して使われるもので、でんぷん粉末を混ぜた懸濁液とし、これを塗布して使用する潤滑剤を提供するものである。
材料と材料とが擦り合う場合に、じゃがいもでんぷん、さつまいもでんぷんおよびとうもろこしでんぷん粉末を5%から60%の範囲で混ぜ含む水との懸濁液として、これを材料表面に塗布して、その摩擦係数(動摩擦係数)を測定した。その結果を表1に示す。
この結果からもわかるように、懸濁液中にじゃがいもでんぷん、さつまいもでんぷん、あるいはとうもろこしでんぷん粉末を10%から50%までを混ぜ含ませた懸濁液として、これを材料表面に塗布させると、互いに擦り合う材料同士間での摩擦係数は著しく低くなり、優れた潤滑性を示すことがわかる。なおこれらのでんぷんの濃度が50%を越えると粘度が増して、塗布しにくくなるなど取り扱いにくくなり、また潤滑性能も飽和してくるので、適正濃度の上限は50%までとした。
本発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような産業上の利用可能性を有する。
すなわち、産業上において、材料と材料とが互いに擦り合うことは非常に多くあり、このときに、本発明のように材料の表面に、適量のでんぷん粉末を含む懸濁液を潤滑剤として塗布して使用すると、材料同士の摩擦を軽減し、良好な潤滑性能を発揮することができる。本発明潤滑剤は、植物性のでんぷんであるので、環境に対してやさしく、かつ資源的にも問題の少ない物資でもある。
Claims (5)
- 互いに擦り合う材料表面に塗布して使用する潤滑剤として、でんぷん懸濁液を用いる潤滑剤。
- 請求項1記載のでんぷんの含有量を、10%及びこれ以上、50%及びこれ以下とする懸濁液を用いる潤滑剤。
- 請求項2記載のでんぷんとして、じゃがいもでんぷんを用いる潤滑剤。
- 請求項2記載のでんぷんとして、さつまいもでんぷんを用いる潤滑剤。
- 請求項2記載のでんぷんとして、とうもろこしでんぷんを用いる潤滑剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006261438A JP2008056881A (ja) | 2006-08-29 | 2006-08-29 | 植物性潤滑剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006261438A JP2008056881A (ja) | 2006-08-29 | 2006-08-29 | 植物性潤滑剤 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2008056881A true JP2008056881A (ja) | 2008-03-13 |
Family
ID=39240001
Family Applications (1)
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JP2006261438A Pending JP2008056881A (ja) | 2006-08-29 | 2006-08-29 | 植物性潤滑剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008056881A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019013237A1 (ja) * | 2017-07-14 | 2019-01-17 | Jxtgエネルギー株式会社 | 低環境負荷グリース組成物 |
CN114569804A (zh) * | 2022-03-03 | 2022-06-03 | 上海中医药大学附属岳阳中西医结合医院 | 一种肠镜润滑剂及其制备方法和应用 |
US11890381B2 (en) | 2021-05-26 | 2024-02-06 | Nitika Pharmaceutical Specialities Pvt. Ltd. | Natural lubricant composition and a tablet |
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2006
- 2006-08-29 JP JP2006261438A patent/JP2008056881A/ja active Pending
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