JP2002308946A - N−ビニルアミド系共重合体、その製造方法およびその用途 - Google Patents

N−ビニルアミド系共重合体、その製造方法およびその用途

Info

Publication number
JP2002308946A
JP2002308946A JP2001111931A JP2001111931A JP2002308946A JP 2002308946 A JP2002308946 A JP 2002308946A JP 2001111931 A JP2001111931 A JP 2001111931A JP 2001111931 A JP2001111931 A JP 2001111931A JP 2002308946 A JP2002308946 A JP 2002308946A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vinylamide
copolymer
vinyl
polymerization
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001111931A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4633293B2 (ja
JP2002308946A5 (ja
Inventor
Tetsuo Wada
哲夫 和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP2001111931A priority Critical patent/JP4633293B2/ja
Publication of JP2002308946A publication Critical patent/JP2002308946A/ja
Publication of JP2002308946A5 publication Critical patent/JP2002308946A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4633293B2 publication Critical patent/JP4633293B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】耐塩性、耐アルコール性を有し、高分子型界面
活性剤として有用であり、土木建築、樹脂製造、コーテ
ィング及び石油化学等の幅広い分野において用いること
ができるN−ビニルアミド系共重合体を提供すること。 【解決手段】前記一般式(I)で表されるビニルエステ
ル類10〜79モル%と、N−ビニルアミド21〜90
モル%との共重合体であって、共重合体の1質量%水溶
液の表面張力が65dyn/cm以下であることを特徴
とするN−ビニルアミド系共重合体、該共重合体の製造
法およびその用途に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、N−ビニルアミド
系共重合体、その製造方法および用途に関する。さらに
詳しくは、耐イオン性,耐アルコール性に優れた高分子
界面活性剤として有用なN−ビニルアミド系共重合体と
該共重合体の製造方法、該製造方法により製造されたN
−ビニルアミド系共重合体、および該共重合体を用いた
界面活性剤、樹脂添加剤、コーティング剤、ガスハイド
レート形成抑制剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ビニルエステル類とN−ビニルアミドの
共重合体としては、Ind.Eng.Chem.Prod.Res.Dev. 1985,
24, 245-246 にR.W.Stackman, R.H.Summervill による
重合性研究の記載があり、米国特許5,730,760
号公報に繊維洗浄用組成物として、特開平6−1731
68号公報に糊料組成物として、特開平10−1762
2号公報に感熱性親水−疎水可逆性ポリマーとして、特
開平10−298038号公報にヘアケア組成物および
毛髪処理方法としての記載があり、共重合体自体は公知
である。
【0003】しかし、これらの中には、ビニルエステル
類とN−ビニルアミドの共重合体水溶液が表面張力低下
効果を有するとの記載は一切見られず、界面活性剤、樹
脂添加剤、コーティング剤としての応用の記載もされて
いない。
【0004】また、日本国特許第2729226号公
報、第3021839号公報、第3066130号公
報、第3066136号公報、第3053231号公
報、特開平5−59320号公報、特開2000−21
9706号公報には、ビニルエステル類とN−ビニルア
ミドの共重合体の加水分解物の記載があり、それぞれ、
再生紙の特性改良、コーティング剤、成形物、フィル
ム、繊維、分散剤、インクジェット用記録シート、経糸
糊剤、繊維の染料定着剤として使用している。これら
は、共重合体を加水分解することにより生じる加水分解
物の物性を利用しており、加水分解前の共重合体の物性
と利用については言及されていない。
【0005】さらには、日本国特許第3021839号
公報、第3066130号公報、第3066136号公
報、特開平5−59320号公報に記載のあるビニルエ
ステル類とN−ビニルアミドの共重合体中のN−ビニル
アミド含有量は20モル%以下である。
【0006】従来、高分子界面活性剤としていくつかの
ものが知られているが、良好な乳化特性を有し、しかも
同時に塩化ナトリウムなどの無機塩が相当量存在する水
溶液に溶解したときにも表面張力を低下させるような高
い耐イオン性を有し、さらに高濃度のアルコール水溶液
またはアルコール単独溶液中においても優れた溶解性を
示すような高い耐アルコール性を有する、実用性の高い
製品の開発は、未だ十分に進んでいるとはいい難いのが
現状である。
【0007】例えば、特開昭53−18490号公報に
は、アルキル基が10乃至30個の炭素原子を含むアク
リルエステルモノマーを約20乃至60質量%、および
分子量が約10,000以下であるオレフィン系不飽和
カルボン酸を80乃至40質量%含んでなるポリマー界
面活性剤が開示され、また、特開2000−17025
号公報には、アクリルエステル類とN−ビニルアミドと
の共重合体の高分子型界面活性剤が開示されている。
【0008】さらに、特開平7−2952号公報には、
N−ビニルアミドおよびこれと共重合可能な単量体を共
重合して得られる共重合体をポリオレフィンと他の樹脂
を用いてポリマーアロイやポリマーブレンドする際、両
樹脂の相溶性を向上させるための樹脂添加剤として使用
する技術が開示されているが、実質的には、スチレンと
の共重合体である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来知られている界面
活性剤は、乳化性を有し水に溶解したときに表面張力の
低下を示すものの、耐イオン性、アルコール溶解安定性
の面で十分ではなく、耐イオン性、耐アルコール性を有
し、種々の分野で利用可能な高分子型界面活性剤の開発
が要望されていた。
【0010】本明細書において、「耐イオン性」とは、
「塩化ナトリウムなどの塩が相当量存在する水溶液に溶
解したときにも表面張力を低下させる機能を失わないこ
と。」をいい、「耐アルコール性」とは、「高濃度のア
ルコール水溶液またはアルコール単独溶液中においても
優れた溶解性を示し、安定であること。」をいう。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記状況に
鑑みて鋭意研究した結果、特定のビニルエステル類10
〜79モル%とN−ビニルアミド21〜90モル%とか
ら重合され、かつこの共重合体の1質量%水溶液の表面
張力が65dyn/cm以下であるN−ビニルアミド系
共重合体が、耐イオン性、耐アルコール性に優れている
ことを見出し、さらに検討した結果、本発明の有用性の
高い高分子型界面活性剤の開発に成功したものである。
【0012】すなわち、本発明は以下の事項に関する。 (1)下記一般式(I)
【0013】
【化4】
【0014】(式中、R1は水素または炭素数1〜4の
アルキル基であり、R2は炭素数1〜20のアルキル基
を示す。)で表されるビニルエステル類10〜79モル
%と、N−ビニルアミド21〜90モル%との共重合体
であって、共重合体の1質量%水溶液の表面張力が65
dyn/cm以下であることを特徴とするN−ビニルア
ミド系共重合体。 (2)質量平均分子量が1,000〜300,000で
あることを特徴とする上記(1)に記載のN−ビニルア
ミド系共重合体。 (3)前記一般式(I)におけるRlが水素またはメチ
ル基であることを特徴とする上記(1)または(2)に
記載のN−ビニルアミド系共重合体。
【0015】(4)ビニルエステル類が酢酸ビニルであ
る上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のN−ビニ
ルアミド系共重合体。 (5)N−ビニルアミドが下記一般式(II)
【0016】
【化5】
【0017】(式中、R3およびR4は互いに独立して水
素またはメチル基を示す。)で表されることを特徴とす
る上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のN−ビニ
ルアミド系共重合体。 (6)N−ビニルアミドがN−ビニルアセトアミドであ
る上記(5)に記載のN−ビニルアミド系共重合体。
【0018】(7)4質量%塩化ナトリウム水溶液に共
重合体を1質量%溶解した水溶液の表面張力が65dy
n/cm以下であることを特徴とする(1)ないし
(6)のいずれかに記載のN−ビニルアミド系共重合
体。 (8)20℃において、イソプロピルアルコールに1質
量%以上溶解することを特徴とする(1)ないし(7)
のいずれかに記載のN−ビニルアミド系共重合体。 (9)上記(1)ないし(8)のいずれかに記載のN−
ビニルアミド系共重合体を含有することを特徴とする界
面活性剤。
【0019】(10)上記(1)ないし(8)のいずれ
かに記載のN−ビニルアミド系共重合体を含有すること
を特徴とする樹脂添加剤。 (11)上記(1)ないし(8)のいずれかに記載のN
−ビニルアミド系共重合体を含有することを特徴とする
コーティング剤。 (12)上記(1)ないし(8)のいずれかに記載のN
−ビニルアミド系共重合体を含有することを特徴とする
ガスハイドレート形成抑制剤。
【0020】(13)下記一般式(I)
【0021】
【化6】
【0022】(式中、R1は水素または炭素数1〜4の
アルキル基であり、R2は炭素数1〜20のアルキル基
を示す。)で表されるビニルエステル類10〜79モル
%、N−ビニルアミド21〜90モル%とを、水および
/または有機溶媒中で重合することを特徴とするN−ビ
ニルアミド系共重合体の製造法。 (14)重合開始剤を溶解した水および/または有機溶
媒を単量体と同時に滴下しながら重合することを特徴と
する上記(13)に記載のN−ビニルアミド系共重合体
の製造法。 (15)上記(13)または(14)に記載の製造方法
により製造されたN−ビニルアミド系共重合体。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明のN−ビニルアミド系共重
合体は,上述のとおり、少なくとも二種の基本的単量体
をそれぞれ特定の割合で含み、その一方は前記一般式
(I)で表されるように脂肪族炭化水素基を有するビニ
ルエステル類であり、他方はN−ビニルアミドであるこ
とを特徴とする。
【0024】ビニルエステル類としては、前記一般式
(I)で表されるものが使用できるが、その中でも特に
1が水素またはメチル基であり、R2は炭素数1〜20
のアルキル基であるものが好ましい。これらのアルキル
基は、直鎖状でもよく、分岐状でもよい。ビニルエステ
ル類は通常1種使用されるが、2種以上使用してもよい。
【0025】その代表例としては、酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、ラウリ
ン酸ビニル、デカン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、ヘ
キサン酸ビニル、オクタン酸ビニル、パルミチン酸ビニ
ル等が拳げられる。
【0026】一方、N−ビニルアミドとしては、とりわ
け前記一般式(II)で表されるものが好ましく、N−
ビニルホルムアミド、N−メチル−N−ビニルホルムア
ミド、N−ビニルアセトアミド、N−メチル−N−ビニ
ルアセトアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカ
プロラクタム等が例示できるが、その中でもとくにN−
ビニルアセトアミドが好ましい。その理由は、親水性、
水溶性が高く、かつイオンによる影響を受けにくく、ポ
リマーでの耐加水分解性も良好であるためである。本発
明において、N−ビニルアミドは通常1種使用される
が、2種以上使用しても構わない。
【0027】本発明のN−ビニルアミド系共重合体を構
成するビニルエステル類とN−ビニルアミドとの各単量
体の比率(モル)は、ビニルエステル類10〜79%、
N−ビニルアミド21〜90%である。N−ビニルアミ
ドが90モル%を超えると、得られる共重合体が親水性
に偏りすぎ、一方、N−ビニルアミドが21モル%未満
であるときは逆に疎水性に偏りすぎるために、いずれも
良好な界面活性機能を果たせなくなるため好ましくな
い。N−ビニルアミドのより好ましい比率は、40〜8
0モル%である。
【0028】本発明における界面活性機能の尺度として
は、共重合体をイオン交換水中に溶解し、その液の表面
張力をデュヌイ表面張力計を用い、JIS K 336
2に準拠する方法で、液温20℃にて測定したものを用
いる。表面張力が65dyn/cm以下、好ましくは6
2dyn/cm以下、より好ましくは60dyn/cm
以下で良好な界面活性機能が発現する。
【0029】本発明のN−ビニルアミド系共重合体の質
量平均分子量は1,000〜300,000であるが、
好ましくは8,000〜100,000である。質量平
均分子量が1,000未満のときは界面活性剤としての
機能である水−油系エマルジョンの安定化効果、顔料等
の分散効果が低下するため好ましくなく、質量平均分子
量が300,000を超えると界面活性剤の機能を果た
さなくなり、逆に顔料等を凝集させる凝集剤としての効
果が発現してしまうため好ましくない。本明細書におい
て、「質量平均分子量」は、光散乱法により測定した質
量平均分子量の値を意味する。
【0030】また、式(I)で表されるビニルエステル
類およびN−ビニルアミドに加え、目的物である共重合
体がその界面活性剤としての機能を阻害されない限りに
おいて、さらにその他の重合性単量体を構成単量体とし
て含んでいても構わない。
【0031】その他の重合性単量体の例としては、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メ
タ)アクリル酸(イソ)プロピル、(メタ)アクリル酸ブ
チル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2
−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、ポリオキシアルキレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリ
ル酸エステル系単量体;メチルビニルエーテル、ブチル
ビニルエーテル、ビニルベンジルエーテル等のビニルエ
ーテル系単量体;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメ
チル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)ア
クリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、
N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アク
リルアミド系単量体;スチレン、α−メチルスチレン、
p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、m−クロ
ロスチレン等のスチレン系単量体;(メタ)アクリル酸
およびその塩、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチル
プロパンスルホン酸およびその塩、マレイン酸またはそ
の塩、フマル酸またはその塩等のアニオン性単量体;ビ
ニルピリジン、ビニルイミダゾール、N,N−ジメチル
アミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチル
アミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチル
アミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジブチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート等のカチオン性単
量体;マレイン酸ジメチルエステル、フマル酸ジエチル
エステル等のジカルボン酸エステル系単量体;アリルア
ルコール、アリルフェニルーテル、アリルアセテート等
のアリル系単量体;(メタ)アクリロニトリル、無水マ
レイン酸、アクロイルモルホリン、N−ビニルピロリド
ン、N−ビニルカプロラクタム、塩化ビニル、エチレ
ン、プロピレン等の単量体を拳げることができる。
【0032】本発明におけるN−ビニルアミド系共重合
体は、実質的に架橋結合を有していないものである。こ
れは架橋結合によってゲル状物を呈するようになれば、
界面活性作用が失われるからである。
【0033】本発明のN−ビニルアミド系共重合体は、
以下のような方法により製造することができる。前記一
般式(I)のビニルエステル類およびN−ビニルアミド
を単量体として、重合開始剤の存在下において重合反応
を行う。重合反応は、生成する共重合体を実質的に溶解
しないかもしくは生成する共重合体を溶解する有機溶媒
中、有機溶媒含有水溶液中、または水溶液中で行うこと
ができる。
【0034】使用する有機溶媒の例としては、酢酸エチ
ル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、ベンゼン、トルエン、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール等が挙げられるがこの限りではな
い。
【0035】用いる重合開始剤としては、例えばナトリ
ウム、カリウムおよびアンモニウム等の過硫酸塩;過酸
化ラウロイル、過酸化カプロイル、過酸化ベンゾイル、
過酸化水素、過酸化ペラルゴニル、クメンヒドロパーオ
キシド、t−ブチルパーフタレート、t−ブチルパーベ
ンゾエート、t−ブチルパーオキシピバレート、ナトリ
ウムパーアセテート、ナトリウムパーカーボネート等の
過酸素化合物;アゾビスイソブチロニトリル、2,2′
−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,
2′−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)
プロパン]二塩酸塩、2,2′−アゾビス[N−(2−カ
ルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミド] 、
2,2’−アゾビス{2−[N−(2−カルボキシエチ
ル)アミジノ]プロパン}、ジメチル2,2’−アゾビ
ス(2−メチルプロピオネート)、4,4’−アゾビス
(4−シアノバレイン酸)、2,2’−アゾビス(2−
メチルプロピオン酸)等のアゾ化合物など、重合反応で
一般に使用されるものを限定なく使用することができ
る。
【0036】上記重合開始剤のうちでも、有機溶媒に溶
解可能なアゾビスイソブチロニトリル、水に溶解可能な
2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩
等を使用するのが最も好ましい実施態様である。重合開
始剤の使用量は、その種類や重合方法によって異なるも
のの、重合反応が速やかに進行し、適切な質量平均分子
量が得られるように適宜決定すればよく、例えば、総単
量体全量の0.1〜3質量%程度用いる。
【0037】本発明において重合反応は、通常、不活性
雰囲気下で行うことが好ましい。重合温度は、生成する
共重合体の質量平均分子量の大きさに影響を及ぼすため
一概に規定できないが、本発明で目的とする質量平均分
子量の共重合体を得ようとする場合においては、約0〜
100℃の間で反応させるのが好ましい。
【0038】本発明において、目的物であるN−ビニル
アミド系共重合体の質量平均分子量をの範囲に調整する
ために、分子量調整剤を使用することも有効である。
【0039】本発明において用いられる分子量調整剤と
しては、例えばメルカプタン化合物等が挙げられ、具体
的には、ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプ
タン、チオ酢酸またはその塩、チオエタノール、チオグ
リセロールやその他のアルキルメルカプタン等を使用す
ることができる。その他用いることができる分子量調整
剤としては、ハロゲン化物質;二硫化ジアルキルキサン
トーゲン,二硫化ジアリル等の硫化物;置換ホスフィン
等のリン化合物;アルキルアミン等が拳げられる。
【0040】分子量調整剤の使用量は、目的物である共
重合体の質量平均分子量が上記の範囲となるように適宜
選択されるが、一般的に原料単量体をベースとして0〜
10質量%用いることが好ましい。分子量調整剤を10
質量%よりも多く加えるときには重合反応が充分に進行
せずに残留単量体が多くなり、質量平均分子量が1,0
00に達しないものが生成され易くなる傾向がある。具
体例として、分子量調整剤としてアルキルメルカプタン
を使用する場合には、添加量は原料単量体をベースとし
て0.5〜5質量%であることが好ましい。
【0041】本発明において用いる重合方法としては、
溶液静置重合、溶液攪拌重合、滴下重合、逆相懸濁重
合、乳化重合、沈殿重合等の一般的重合法が使用可能で
あるが、特に本発明のN−ビニルアミド系共重合体を得
る方法としては滴下重合が好適であり、水溶液またはア
ルコール溶液での単量体滴下沸点重合がさらに好適であ
る。
【0042】本発明において、全単量体中のビニルエス
テル類の比率が高い場合にはアルコール溶液、N−ビニ
ルアミドの比率が高い場合には水溶液とするのが好まし
い。具体的には、全単量体中のビニルエステル類の比率
が30モル%を超える場合には、水溶液中での重合で
は、得られる共重合体溶液がエマルジョン様となり易
く、この場合にはアルコール溶液での重合の方が均一な
透明溶液となり、より幅広い用途に使用が可能である。
当然、エマルジョン様でも使用可能な用途に用いる場合
には、全単量体中のビニルエステル類の比率が30モル
%を超える場合であっても水溶液での重合が可能であ
る。
【0043】本発明においては、得られるN−ビニルア
ミド系共重合体自身が界面活性機能を有するため、得ら
れるエマルジョンは安定化され、特に界面活性剤やその
他の乳化安定剤等の添加を必要としない。
【0044】本発明において用いるビニルエステル類と
N−ビニルアミドの単量体は、前もって混合したものを
滴下しても、別々に同時に滴下してもよい。また、単量
体単独で滴下しても、単量体を溶解する水および/また
は有機溶媒に溶解したものを滴下してもよい。さらに
は、単量体の片方または両方の一部を仕込んだ反応容器
中に残りの単量体を滴下していく方法も本発明において
使用可能であるが、より好ましくは、全単量体を反応容
器中に仕込んだ水および/または有機溶媒中に同時に滴
下する方法が用いられる。
【0045】滴下重合以外の重合方法を用いた場合に
は、ビニルエステル類単量体とN−ビニルアミド単量体
が「高温」で「長時間」接触することになり、ビニルエ
ステル類が分解した有機酸が遊離し、酸性条件下で加溶
媒分解し易いN−ビニルアミドを不安定化する。それを
避ける為に液性をアルカリにするか、アミン類等を添加
すると、今度はアルカリ性条件下では不安定なビニルエ
ステル類が分解してしまうため好ましくない。
【0046】これら単量体の分解を避け、収率よく純度
の高いN−ビニルアミド系共重合体を得るには、単量体
同士が「高温」で「長時間」接触することのない滴下重
合が最も好適である。
【0047】重合の際、重合開始剤は、単量体と同時に
滴下されることが好ましく、これにより、得られるN−
ビニルアミド系共重合体の分子量分布を容易に調整する
ことが可能である。重合開始剤全量を前もって反応容器
に仕込む方法では、単量体の滴下開始時と滴下終了時に
得られる共重合体の分子量が大きく異なる場合が多く、
分子量分布もかなり幅の広いものとなる場合が多いので
好ましくない。
【0048】本重合反応の反応時間は通常1〜30時間
程度である。反応終了後、共重合体が析出している場合
は濾過等により溶媒を除去し、必要により乾燥させるこ
とにより、粒子、粉体状のN−ビニルアミド系共重合体
を得ることができる。また、溶液に溶解している場合に
は、使用状況に応じてそのまま用いることも可能であ
る。さらには、必要に応じて、スプレードライヤー、ベ
ルトドライヤー、ドラムドライヤー等を用いて溶媒を除
去し粉体状にすることも可能である。
【0049】重合後に重合溶液全体がゲル状に固まる条
件では、ゲルを取り出して解砕してから乾燥し、水もし
くは溶媒を除去し、さらに粉砕して粒状、粉末状の共重
合体を得ることができる。本発明のN−ビニルアミド系
共重合体は、高分子型界面活性剤として有用であり、そ
の優れた特徴として、耐イオン性、耐アルコール性を有
するものである。
【0050】本発明における「耐イオン性」とは、先に
定義した通り「塩化ナトリウム等の塩が相当量存在する
水溶液に溶解したときにも表面張力を低下させる機能を
失わないこと。」を指し、その定量的な指標としては
「4質量%塩化ナトリウム水溶液に共重合体を1質量%
溶解した水溶液の表面張力が65dyn/cm以下であ
ること。」と言う定義を用いるものとする。この条件で
の表面張力が65dyn/cm以下、好ましくは62d
yn/cm以下、より好ましくは60dyn/cm以下
で良好な界面活性機能が発現する。
【0051】本発明のN−ビニルアミド系共重合体が耐
イオン性をしめす塩水溶液としては、例えば、ナトリウ
ム、カリウム、リチウム、ストロンチウム、マグネシウ
ム、カルシウム、バリウム等のアルカリ金属またはアル
カリ土類金属;チタニウム、ジルコニウム、鉄、コバル
ト、ニッケル、銅、亜鉛、カドミウム等の金属カチオン
を含む塩水溶液、あるいは、フッ化物イオン、塩化物イ
オン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、硝
酸イオン、リン酸イオン、炭酸イオン等のアニオンを含
む塩水溶液が挙げられる。
【0052】また、「耐アルコール性」とは、先に定義
した通り、「高濃度のアルコール水溶液またはアルコー
ル単独溶液中においても優れた溶解性を示し、安定であ
ること。」を指し、その定量的な指標としては「20℃
において、イソプロピルアルコールに1質量%以上溶解
すること。」とする。この条件での溶解度は、1質量%
以上、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質
量%以上である。本発明のN−ビニルアミド系共重合体
が溶解できるアルコールとしては、例えば、メチルアル
コール、エチルアルコール、(イソ)プロピルアルコー
ル、ブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、グリセリン等が挙げられる。
【0053】本発明のN−ビニルアミド系共重合体の具
体的な用途としては、土木建築においては土壌安定剤、
セメントの湿潤・分散剤に、また樹脂製造においては乳
化重合用乳化剤、懸濁重合用分散剤、ポリマーアロイや
ポリマーブレンドなどの樹脂混合物に添加して樹脂混合
物を構成する異種樹脂間の相溶性を改善するための樹脂
添加剤として、さらにコーティングにおける表面処理剤
や塗料に添加して顔料や添料の分散安定剤、塗布時の濡
れ性や浸透性改良剤等として用いることができ、金属、
樹脂、紙、繊維等の素材のコーティング等に好適に用い
ることができる。
【0054】さらに、本発明のN−ビニルアミド系共重
合体は、ガスハイドレート形成抑制剤として、石油およ
び/またはガスを含むパイプラインにおけるガスハイド
レートの形成、集塊、閉塞を抑制、阻害、防止するため
に系中に添加するポリマー添加剤としても好適に用いる
ことができる。ガスハイドレートとは、水分子の結晶格
子中に、窒素、二酸化炭素、硫化水素、塩素、臭素、メ
タン、エタン、プロパン、イソブタン、n−ブタン、ネ
オペンタン、エチレン、シクロペンタン、シクロヘキサ
ン、ベンゼン等の小分子が取り込まれるクラスレート
(包接化合物)であり、これらのガスハイドレート形成
分子が高圧低温下で水と共存していると、混合物はガス
ハイドレート結晶を形成する傾向を持つ。天然ガスおよ
び/または石油の輸送に用いられるパイプライン中でガ
スハイドレートが形成されると、それによりポンプの詰
まり、ラインの閉塞等の深刻なトラブルが発生する。
【0055】従来、ガスハイドレート形成抑制には、ポ
リビニルピロリドン、ポリビニルピロリドンとN−ビニ
ルカプロラクタムまたは/およびN−イソプロピルメタ
クリルアミドまたは/およびアクロイルピロリジンまた
は/およびアクロイルピペリジンまたは/およびアクロ
イルモルフォリン等の共重合体が用いられてきたが、こ
れらの重合体に用いられるモノマーは高価であり、それ
らに比べると、本発明の共重合体は、工業的に一般に使
用されている安価なモノマーを使用しているので、コス
トパフォーマンスの面からも有用性が高い。
【0056】例えば、第1の実施態様としては、以下に
記載のタイプの抑制剤1種以上の濃縮溶液または混合物
を、水性相を有する石油流体流中に導入する。本発明の
抑制剤溶液または混合物が、実質的に水性相中に溶解さ
れまたは流体流中に分散されると、それにより、クラス
レート水和物が形成される割合が低減され、それによ
り、流動性が制限される程度が低減される。
【0057】さらに、好ましい実施態様としては、本発
明のN−ビニルアミド系共重合体を、最初に、適切なキ
ャリアー溶剤または液体中に溶解して、濃縮溶液または
混合物を製造する。キャリアー溶剤としては、水、ブラ
イン、海水、生成水、メタノール、エタノール、プロパ
ノール、イソプロパノール、グリコール、またはそのよ
うな溶剤の混合物があるが、それらに限定される訳では
ない。当業者に知られている他の溶剤を使用してもよ
い。
【0058】石油流体等の水性相中において所望の最終
濃度が得られる限り、キャリアー溶剤中における抑制剤
の濃度は、いかなるものであってもよい。特定の用途に
おいて使用する実際の濃度は、選択するキャリアー溶
剤、抑制剤の化学的組成、システムの温度、適用条件で
のキャリアー溶剤中における抑制剤の溶解性に依存して
変動する。抑制混合物は、機械装置(化学的注入ポン
プ、Tパイプ、注入部品等)、および他のデバイスを用
いて、石油流体の水性相中に導入することができるが、
そのような装置は、必須のものではない。
【0059】抑制剤混合物を用いて石油流体等を十分有
効に処理することを確実なものにするためには、まず、
好ましくは抑制剤溶液が流体中に導入される位置に水性
相を存在させて、さらには、抑制剤はクラスレート水和
物の形成を元に戻すというよりは、主にその形成を抑制
する作用をするので、クラスレート水和物の実質的な形
成の前にその流体を処理することが重要である。湿潤石
油流体が冷却されると、最終的に、水和物平衡解離温
度、即ちTeqとして知られる温度(それ以下の温度で
は、水和物の形成が、熱力学的に支持される温度)まで
達する。好ましくは、流体は、そのTeqよりも高い温度
にある時に、抑制剤を用いて処理する。本発明のガスハ
イドレート抑制剤は、オイルまたはガス流中に存在する
水の約0.01〜5質量%(好ましくは0.5〜3重量
%)の濃度範囲で使用可能なガス水和物抑制剤として、
水相を有する石油流体等を効果的に処理することができ
る。
【0060】本発明において、N−ビニルアミド系共重
合体の使用量は、具体的な用途によって異なるものの、
一般的には対象とする系全体に対して、約0.01〜5
0質量%用いるのが好ましく、0.05〜30質量%が
より好ましい。
【0061】
【実施例】以下、実施例により本発明をより具体的に説
明するが、本発明はこれに実施例によりなんら限定され
るものではない。
【0062】なお、本発明における各種試験方法を以下
に示す。 (評価試験方法) 1.表面張力の測定 共重合体をイオン交換水中に溶解し、表面張力をデュヌ
イ表面張力計を用い、JIS K 3362に準拠する
方法で、液温20℃にて測定した。 2.乳化安定性試験 目盛付き試験管に、共重合体の0.02質量%水溶液4
ml、酢酸ビニルモノマー1mlを入れ、タッチミキサ
ーにて1分間激しく攪拌を行った後、静置して、上層1
mlのところに酢酸ビニルモノマー層が形成されるまで
の時間を測定した。
【0063】3.質量平均分子量の測定 光散乱法 GPC−MALLSにより絶対分子量を測定
した。 検出器:多角度光散乱検出器 DAWN−F 溶離液:0.1M リン酸二水素ナトリウム+0.1M
リン酸水素二ナトリウム水溶液 または 5mM 臭
化リチウム DMF溶液 カラム:Shodex(昭和電工株式会社登録商標)KB-G +
SB-806HQ またはShodex(昭和電工株式会社登録商
標)KD-80M 2本 カラム温度:40℃ 流量:0.6ml/min または 0.93ml/m
in
【0064】4.浸透性試験 クロマトグラフィー用濾紙No.50(アドバンテック東
洋株式会社製)(20×400mm、0.25mm厚、
140g/m2)を用い、ペーパークロマトグラフィー
類似の方法で、各種共重合体水溶液のt秒後の浸透高さ
hを読んで浸透速度を測定した。tとhとの関係は、h
2=α×t+C で表されるので、測定値から縦軸に
2、横軸にtをとったグラフの傾きより各種共重合体
の各種濃度のαを求め、これを浸透性の尺度とした。
【0065】5.溶解性試験 擦り栓付きガラス製三角フラスコに99.00gのイソ
プロピルアルコールを入れ、それを恒温水槽中で液温を
20℃に調製した。そこに各共重合体の乾燥粉末1.0
0gを攪拌下に投入して10時間攪拌を行い、粉末が完
全に溶解したかを目視により確認した。
【0066】(実施例1〜4、比較例1〜3)表1およ
び表2に示した内容で重合を行った。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】窒素導入管、攪拌機、単量体定量滴下装
置、温度計および還流冷却管を取り付けた4つ口セパラ
ブルフラスコに、イオン交換水またはイソプロピルアル
コールを入れて所定の重合開始温度まで昇温した。ビニ
ルエステル類とN−ビニルアミドを、イオン交換水また
はイソプロピルアルコールに溶解して、そこに分子量調
整剤および重合開始剤を溶解した後10℃以下に冷却し
た。昇温したセパラブルフラスコ中に、単量体溶液を一
定速度で滴下し、滴下終了後、所定温度、所定時間で熟
成を行い反応を終了した。
【0070】ここで得られた共重合体の質量平均分子量
および1質量%水溶液の表面張力の値を表3に示した。
【0071】
【表3】
【0072】(表面張力測定)実施例1〜4および比較
例1〜3で得られた共重合体について表面張力を測定し
た。水溶液の場合はイオン交換水で所定濃度に希釈し、
イソプロピルアルコール溶液の場合は一度真空乾燥で溶
剤を除去してからイオン交換水で所定濃度に希釈したも
のを用いた。結果をグラフ1〜2に示す。
【0073】また、実施例2、3で得られた共重合体を
用い、4質量%塩化ナトリウム水溶液中での表面張力を
測定した結果をグラフ3に示す。本発明のN−ビニルア
ミド系共重合体は耐イオン性に優れていることがわか
る。
【0074】比較例1のN−ビニルアセトアミド単独重
合体、比較例2のN−ビニルピロリドン/N−ビニルア
セトアミド共重合体、比較例3のアクロイルモルホリン
/N−ビニルアセトアミド共重合体では、表面張力低下
作用が無いことがわかる。(表1中、他単量体(C)に
記載のN−ビニルピロリドンはN−ビニルアミドの1種
である。)
【0075】(乳化安定性)実施例3、4および比較例
1で得られた共重合体を用いて乳化安定性試験を行っ
た。結果を表4に示す。
【0076】
【表4】
【0077】ポリマーが無い場合には、10秒で酢酸ビ
ニル単量体層が形成されるのに対し、共重合体を添加し
た場合には、単量体層形成が遅くなり、乳化安定化作用
が発現していることがわかる。さらに、共重合体の濃度
を0.001質量%とした場合には、実施例3、4のみ
乳化安定化が見られ、比較例1のN−ビニルアセトアミ
ド単独重合体では作用が見られない。
【0078】(紙への浸透性)実施例3、4および比較
例1で得られた共重合体を用いて浸透性試験を行った結
果をグラフ4に示す。実施例4の共重合体で特に浸透性
が良好であり、本発明の共重合体は、一般的な紙用途コ
ーティング用ポリマーであるPVAに比較して特に高濃
度での浸透性に優れることがわかる。
【0079】(溶解性)実施例1〜4で得られた共重合
体およびPVAについて20℃におけるイソプロピルア
ルコールに対しての溶解性を測定した。水溶液の場合は
一度真空乾燥で水を除去した物を、イソプロピルアルコ
ール溶液の場合は一度真空乾燥で溶剤を除去した物を用
いた。結果を表5に示す。
【0080】
【表5】
【0081】
【発明の効果】本発明のN−ビニルアミド系共重合体
は、耐イオン性、高いアルコール溶解性と安定性を有
し、高分子型界面活性剤として有用であり、土木建築、
樹脂製造、コーティング、石油化学等の幅広い分野にお
いて有用である。
【0082】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1〜4および比較例1のポリマ
ー水溶液の表面張力を示すグラフである。
【図2】本発明の比較例1〜3のポリマー水溶液の表面
張力を示すグラフである。
【図3】本発明の実施例2〜3のポリマー水溶液および
塩溶液の表面張力を示すグラフである。
【図4】本発明の実施例3〜4および比較例1のポリマ
ー水溶液の紙への浸透性を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 131/02 C09D 131/02 139/00 139/00 C09K 3/00 C09K 3/00 Z 17/20 17/20 P // C09K 103:00 103:00 Fターム(参考) 4D077 AA10 AC05 BA02 BA07 BA20 CA15 DC32Z DC48Z DD45X DD45Y DE02X DE02Y DE09X DE09Y 4H026 CB08 CC06 4J011 BB01 BB02 BB12 4J038 CF021 CF091 CR071 LA02 MA14 NA26 PB05 PC02 PC08 PC10 4J100 AG02Q AG04Q AG05Q AG06Q AN06P AQ06P AQ08P CA03 CA04 DA01 FA03 FA39 JA01 JA15

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I) 【化1】 (式中、R1は水素または炭素数1〜4のアルキル基で
    あり、R2は炭素数1〜20のアルキル基を示す。)で
    表されるビニルエステル類10〜79モル%と、N−ビ
    ニルアミド21〜90モル%との共重合体であって、共
    重合体の1質量%水溶液の表面張力が65dyn/cm
    以下であることを特徴とするN−ビニルアミド系共重合
    体。
  2. 【請求項2】質量平均分子量が1,000〜300,0
    00であることを特徴とする請求項1に記載のN−ビニ
    ルアミド系共重合体。
  3. 【請求項3】前記一般式(I)におけるR1が水素また
    はメチル基であることを特徴とする請求項1または2に
    記載のN−ビニルアミド系共重合体。
  4. 【請求項4】ビニルエステル類が酢酸ビニルである請求
    項1ないし3のいずれかに記載のN−ビニルアミド系共
    重合体。
  5. 【請求項5】N−ビニルアミドが下記一般式(II) 【化2】 (式中、R3およびR4は互いに独立して水素またはメチ
    ル基を示す。)で表されることを特徴とする請求項1な
    いし4のいずれかに記載のN−ビニルアミド系共重合
    体。
  6. 【請求項6】N−ビニルアミドがN−ビニルアセトアミ
    ドである請求項5に記載のN−ビニルアミド系共重合
    体。
  7. 【請求項7】4質量%塩化ナトリウム水溶液に共重合体
    を1質量%溶解した水溶液の表面張力が65dyn/c
    m以下であることを特徴とする請求項1ないし6のいず
    れかに記載のN−ビニルアミド系共重合体。
  8. 【請求項8】20℃において、イソプロピルアルコール
    に1質量%以上溶解することを特徴とする請求項1ない
    し7のいずれかに記載のN−ビニルアミド系共重合体。
  9. 【請求項9】請求項1ないし8のいずれかに記載のN−
    ビニルアミド系共重合体を含有することを特徴とする界
    面活性剤。
  10. 【請求項10】請求項1ないし8のいずれかに記載のN
    −ビニルアミド系共重合体を含有することを特徴とする
    樹脂添加剤。
  11. 【請求項11】請求項1ないし8のいずれかに記載のN
    −ビニルアミド系共重合体を含有することを特徴とする
    コーティング剤。
  12. 【請求項12】請求項1ないし8のいずれかに記載のN
    −ビニルアミド系共重合体を含有することを特徴とする
    ガスハイドレート形成抑制剤。
  13. 【請求項13】下記一般式(I) 【化3】 (式中、R1は水素または炭素数1〜4のアルキル基で
    あり、R2は炭素数1〜20のアルキル基を示す。)で
    表されるビニルエステル類10〜79モル%およびN−
    ビニルアミド21〜90モル%を、水および/または有
    機溶媒中に滴下しながら重合することを特徴とするN−
    ビニルアミド系共重合体の製造法。
  14. 【請求項14】重合開始剤を溶解した水および/または
    有機溶媒を単量体と同時に滴下しながら重合することを
    特徴とする請求項13に記載のN−ビニルアミド系共重
    合体の製造法。
  15. 【請求項15】請求項13または14に記載の製造方法
    により製造されたN−ビニルアミド系共重合体。
JP2001111931A 2001-04-10 2001-04-10 N−ビニルアミド系共重合体を含有する界面活性剤 Expired - Lifetime JP4633293B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001111931A JP4633293B2 (ja) 2001-04-10 2001-04-10 N−ビニルアミド系共重合体を含有する界面活性剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001111931A JP4633293B2 (ja) 2001-04-10 2001-04-10 N−ビニルアミド系共重合体を含有する界面活性剤

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2002308946A true JP2002308946A (ja) 2002-10-23
JP2002308946A5 JP2002308946A5 (ja) 2008-04-10
JP4633293B2 JP4633293B2 (ja) 2011-02-16

Family

ID=18963433

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001111931A Expired - Lifetime JP4633293B2 (ja) 2001-04-10 2001-04-10 N−ビニルアミド系共重合体を含有する界面活性剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4633293B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010100766A (ja) * 2008-10-24 2010-05-06 Asahi Glass Co Ltd 撥水撥油剤組成物およびその製造方法
JP2010134222A (ja) * 2008-12-05 2010-06-17 Canon Inc 電子写真感光体
CN106404610A (zh) * 2016-10-20 2017-02-15 中国石油大学(北京) 一种水合物动力学抑制剂的评价方法及其在筛选中的应用
CN113508147A (zh) * 2019-03-22 2021-10-15 昭和电工株式会社 N-乙烯基羧酸酰胺共聚物水溶液的制造方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05294358A (ja) * 1992-02-17 1993-11-09 Showa Denko Kk 水溶性熱可塑性フィルムおよびその用途
JPH0770232A (ja) * 1985-09-26 1995-03-14 Basf Ag ビニルアミン単位を共重合含有する水溶性共重合体の製法
JPH1017622A (ja) * 1996-07-04 1998-01-20 Mitsuru Akashi 新規共重合高分子化合物およびその製造方法
JPH1129445A (ja) * 1997-05-16 1999-02-02 Showa Denko Kk 毛髪化粧料
JPH1143374A (ja) * 1997-07-24 1999-02-16 Showa Denko Kk セラミックス成形用バインダー及びセラミックス成形用組成物

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0770232A (ja) * 1985-09-26 1995-03-14 Basf Ag ビニルアミン単位を共重合含有する水溶性共重合体の製法
JPH05294358A (ja) * 1992-02-17 1993-11-09 Showa Denko Kk 水溶性熱可塑性フィルムおよびその用途
JPH1017622A (ja) * 1996-07-04 1998-01-20 Mitsuru Akashi 新規共重合高分子化合物およびその製造方法
JPH1129445A (ja) * 1997-05-16 1999-02-02 Showa Denko Kk 毛髪化粧料
JPH1143374A (ja) * 1997-07-24 1999-02-16 Showa Denko Kk セラミックス成形用バインダー及びセラミックス成形用組成物

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010100766A (ja) * 2008-10-24 2010-05-06 Asahi Glass Co Ltd 撥水撥油剤組成物およびその製造方法
JP2010134222A (ja) * 2008-12-05 2010-06-17 Canon Inc 電子写真感光体
CN106404610A (zh) * 2016-10-20 2017-02-15 中国石油大学(北京) 一种水合物动力学抑制剂的评价方法及其在筛选中的应用
CN113508147A (zh) * 2019-03-22 2021-10-15 昭和电工株式会社 N-乙烯基羧酸酰胺共聚物水溶液的制造方法
KR20210125535A (ko) * 2019-03-22 2021-10-18 쇼와 덴코 가부시키가이샤 N-비닐카르복실산아미드 공중합체 수용액의 제조 방법
CN113508147B (zh) * 2019-03-22 2023-06-16 株式会社力森诺科 N-乙烯基羧酸酰胺共聚物水溶液的制造方法
KR102649514B1 (ko) 2019-03-22 2024-03-21 가부시끼가이샤 레조낙 N-비닐카르복실산아미드 공중합체 수용액의 제조 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP4633293B2 (ja) 2011-02-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101410420A (zh) 通过碘转移聚合反应由膦酸乙烯酯单体制备调聚物或嵌段共聚物类的具有可控结构共聚物的方法
CA2378850C (en) Water soluble anionic or nonionic dispersion polymer
EP0107226B1 (en) Water-in-oil emulsions of water-soluble cationic polymers and a process for preparing such emulsions
US20100105832A1 (en) Process for preparing aqueous polyacrylic acid solutions by means of controlled free-radical polymerization
CN103209999B (zh) 制造吸水性树脂的方法
JP2020535255A (ja) Raft乳化重合による界面活性剤を含まないポリ(フッ化ビニリデン)ラテックスの合成
BRPI0519305B1 (pt) dispersão polimérica água em água, método para a produção de dispersões poliméricas água em água, e, uso da dispersão polimérica água em água
US5124376A (en) Use of phenol as rapid inverse latex inversion promoter and solution viscosity enhancer
JP4091092B2 (ja) 金属腐食抑制剤
JP2002308946A (ja) N−ビニルアミド系共重合体、その製造方法およびその用途
Lazaridis et al. Semi‐batch emulsion copolymerization of vinyl acetate and butyl acrylate using oligomeric nonionic surfactants
CN106574021B (zh) 丙烯酸系共聚物及其制造方法以及水处理剂
US8329622B2 (en) Alcohol compatible copolymer
IE922621A1 (en) Process for manufacturing acrylamide microemulsified homopolymer
JPH0680736A (ja) 小さいk−値のポリアクリルニトリル、その製造方法およびその用途
JP5187927B2 (ja) 水溶性高分子分散液及びその製造方法
JP2009144124A (ja) アクリル酸(塩)/マレイン酸(塩)系共重合体水溶液およびその製造方法
JP4793997B2 (ja) 製紙方法
JPH08512352A (ja) ポリマーからニトリル基含有不純物を除去するための方法
US5932671A (en) Polymerization process
JPH11292908A (ja) N−ビニルカルボン酸アミドの重合方法、重合体及び重合体の製造方法
JP3945067B2 (ja) 水性分散液及びその製造方法
US8877864B2 (en) Anionic dispersion polymerization process
JP2000017024A (ja) N−ビニルカルボン酸系共重合樹脂含有溶液、その製造方法および用途
JP2003096113A (ja) 無機粒子含有水溶性重合体分散液、その製造方法及びその使用方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080221

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080221

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20080221

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100721

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100803

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100922

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20100922

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101109

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101117

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4633293

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131126

Year of fee payment: 3

EXPY Cancellation because of completion of term