JP2002307561A - インサート部品 - Google Patents
インサート部品Info
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Abstract
材から簡単に分別回収することのできるインサート部品
を提供する。 【解決手段】 管状の軸部5の上端部に六角形の挿着穴
24等のトルク伝達可能な部位を形成したうえに、軸部
5外周面には、軸部5の下端から上方にかけて金属を筋
状に抉り出して複数の凹溝条部22’を所要間隔をもっ
て形成するとともに、その凹溝条部22’終端には筋状
に抉り出した金属を集積して形成した突起23’を軸部
5の外周面に軸部5を周回する螺旋曲線C3上に配置し
てインサート部品1’を樹脂部材に確実に保持する。分
別回収時にはインサート部品1’をトルク回転して突起
23’を螺旋曲線C3上を移動させることにより容易に
樹脂部材から取り外すことができる。
Description
れて螺子等による締付け強度を確保するためのインサー
ト部品に関する。
く変形し易い。このため、樹脂部材に被取付部材をボル
ト等の金属製の螺子により取り付ける場合には、螺子の
締付け過ぎにより樹脂が変形して締付強度を確保できな
いという問題が発生し易い。このような問題を回避する
ため、従来においては図13〜15に示すようなナット
1やカラー2等の金属製インサート部品を樹脂に装着し
て締付強度を確保していた。ナット1の内周面にはボル
トを螺合するための雌ねじ3が形成され、カラー2の内
周面にはボルトの挿入孔4が形成されているが、このよ
うな従来のインサート部品は樹脂部材との密着性を高め
て脱落や締付け時における回転を防止するために、軸部
5の外周面にアヤメローレット6やセレーション7等の
凹凸が形成されている。また、これらのインサート部品
は、樹脂部品との同時成形によりインサート部品を樹脂
部品に装着したり、インサート部品を熱圧入によりイン
サート部品を樹脂部品に装着したりするものであった。
そのため、アヤメローレット6やセレーション7の凹溝
部に十分樹脂が食い込むこととなり、その接着強度は強
固なものであった。
補強した例を示す図である。この例は、樹脂部材8のボ
ス部9にナット1を熱圧入することにより、ナット1を
樹脂部材8に密着するように装着して、ボス部9を補強
するものである。このナット1を用いることによりボル
ト11による被取付部材10の締結を強固なものとして
いる。
有効利用の機運の高まりから、例えば自動車等に使用さ
れるこれら樹脂部材8やインサート部品を分別回収する
ことが求められている。しかしながら、従来のインサー
ト部品は、樹脂部材8やインサート部品を分別回収して
再利用するといったリサイクルの観点を特に考慮したも
のではなかった。上記したように樹脂部材8にインサー
ト部品を強固に取付ていたため、インサート部品の取り
外しは面倒な作業となっていた。即ち、装着されたイン
サート部品を取り外すときは、再度熱を加えて取り外し
を容易にしたり、むりやり樹脂部材8を破壊するなどの
分別作業を行わねばならず、多大な工数と回収コストを
必要としていた。
ン加工は、転造機を用いて行うので、インサート部品の
製造にはパーツフォーマー等の成形機と転造機と2種の
機械を必要とし、製造工程が複雑となってインサート部
品の製造コストが高騰するという問題があった。
開2000−141404号公報においては、インサー
ト金具の外周表面を押し上げることによりインサート金
具の表面に複数の係止突起を形成するインサート金具の
製造方法が開示されている。しかしながら、この従来の
製造方法によって形成される複数の係止突起は、インサ
ート金具の軸線方向に対して同一の位置に形成されるも
のであった。インサート部品をリサイクルすべく、イン
サート部品をその周囲の部材から取り外そうとしてイン
サート部品を回転させたときには、係止突起が周囲の部
材に対して相対的に回転する。この係止突起の回転によ
り、周囲の部材の内側表面には、インサート部品の回転
軸を中心として連続して繋がった円形の溝が形成される
こととなる。このため、インサート部品を回転させたと
きには、係止突起は溝の内部を単に回転移動するだけ、
即ちインサート部品がいわゆる空回りをするだけとな
る。このため、インサート部品を周囲の部材から取り外
すためには、インサート部品に対して軸方向の力を強引
に加える必要が生じ、インサート部品を取り外すことを
極めて困難なものとしていた。また、インサート部品を
取り外す際に、円形の溝が形成されないように、インサ
ート部品に対して軸方向のみの力が加わるようにして
も、複数の係止突起が周囲の部材に食い込むようにイン
サート部品が保持されているが故に、極めて大きい力を
加えなければインサート部品を取り外すことができなか
った。上述した如きことから、従来の製造方法によって
製造されたインサート部品は、インサート部品のリサイ
クル性を高めて資源の有効利用を図ることができるもの
ではなかった。
の問題点を解決し、単一の機械で製造可能であって、樹
脂部材から簡単に分別回収することのできるインサート
部品を提供するためになされたものである。
めになされた本発明のインサート部品は、管状の軸部が
形成された金属製のインサート部品であって、前記管状
の軸部の外周面において、前記管状の軸部の軸方向にお
ける位置が異なる複数の突起が設けられていることを特
徴とするものであり、また、本発明のインサート部品
は、管状の軸部が形成された金属製のインサート部品で
あって、前記管状の軸部の外周面において、細長い単一
の突起が前記管状の軸部の軸方向に対して斜めに設けら
れていることを特徴とするものである。
前記の突起の近傍に、前記管状の軸部の軸方向に沿った
溝条部を設けることができ、前記管状の軸部の外周面を
前記管状の軸部の軸方向に沿って筋状に抉り出して前記
溝条部を形成し、かつ、筋状に抉り出した前記溝条部の
終端部において集積した集積体を前記突起とすることが
でき、前記突起は、前記管状の軸部の外周面において、
前記管状の軸部を周回する螺旋曲線上に沿うように設る
ことができ、前記管状の軸部にトルクを伝達するための
トルク伝達部を、軸方向における端部に設ることがで
き、また、前記管状の軸部の軸方向における一の軸端部
は、前記管状の軸部の軸方向における他の軸端部よりも
細いものとすることができ、さらに、前記突起は、前記
管状の軸部の軸回りの回転方向について、二つの端部を
有し、かつ、一の端部をなす角度は他の端部をなす角度
よりも小さい角度に設けたものとすることができる。
る位置が異なる複数の突起、又は軸方向に対して斜めに
細長い単一の突起を設けたことにより、軸部と軸部の周
りの周囲部材との間の抵抗力を大きくすることができ、
インサート部品を回転移動し難くできるとともに、回転
方向の溝を形成し難くすることができ、インサート部品
を的確に保持することができる。また、軸部を周回する
螺旋曲線上に沿うように突起を設けたことにより、イン
サート部品を空回りさせることなく、インサート部品を
周囲の部材から的確に取り外すことができ、インサート
部品のリサイクル性を高めて資源の有効利用を図ること
ができる。
好ましい実施形態を示す。本発明の第1の実施形態のイ
ンサート部品であるナットを示す図を図1及び図2に示
す。ナット1は金属製の部材からなり、ナット1の軸部
5の上端部には円板形の鍔部21が形成されている。ナ
ット1を樹脂部材(図示せず)に埋め込んだときには、
この鍔部21が樹脂部材に対する位置決めを行う。そし
て、ナット1の軸部5の下端から上方に向かって軸部5
の外周面を筋状に抉り出すことにより、所定の間隔だけ
離隔した複数本の凹溝条部22が軸部5の表面に形成さ
れ、その凹溝条部22の終端の近傍には抉り出した金属
が集積された集積体が突起23として形成される。この
複数の突起23は、軸部5の外周面において、軸線方向
における異なる二つの位置の円周C1及びC2上に沿う
ように所定の間隔だけ隔離するように配列されている。
けられたときには、これらの凹溝条部22と突起23と
が樹脂部材に係合することにより、ナット1の回転を阻
止することができるとともに、突起23は、ナット1が
上方へ抜け出すことを阻止する役目をも果たす。なお、
図1及び図2に示した例においては、軸部5の軸線方向
における異なる二つの位置の円周C1及びC2上に沿う
ように突起23を設ける場合を示したが、軸線方向にお
ける複数の、例えば3つ、4つ等の異なる位置の円周上
に沿って突起23を設けることとしてもよい。
部品としてナット1の軸部5の周面に凹溝条部22と突
起23とを設けた場合を示したが、ナット1の鍔部21
の周面部に設けたり、雌ねじ3を有しないカラー(図示
せず)の周面部に設けることとしてもよい。なお、イン
サート部品の材質として、鋼、アルミニウム合金等の金
属を適宜用いることができる。
び突起23は、図3及び図4に示す如き特殊な形状を有
するダイスを用いて形成することができる。即ち、ダイ
ス31には孔34が形成されており、この孔34の内径
φ1はインサート部品素形材の軸部5の外径φ2よりや
や大きく、孔34の内周面には、金属抉り出し用の小突
部32が突出するように設けられている。なお、ダイス
31は、インサート部品素形材の圧入処理ができるよう
に、固定部材(図示せず)に予め固定されている。
にして、ダイス31の孔34の中にインサート部品素形
材の軸部5を、図3及び図4に示す矢印方向に向かって
圧入、例えば、パーツフォーマーやプレス機等の成形機
を用いて衝撃的に圧入する。ダイス31の孔34の中に
軸部5を圧入することによって、軸部5の表面近傍の金
属が塑性変形するとともに、小突部32に圧接された軸
部5の表面近傍の金属が抉られる。軸部5の表面を小突
部32が通過した後には、筋状の凹溝条部22が軸部5
の下端から上方に向かって軸部5の表面に形成される。
これと同時に、抉り出された金属は、小突部32の上
側、即ち凹溝条部22の終端の近傍に集積されて集積体
として突起23を形成することとなる。
さや位置を変えることにより、必要とされる数や形状や
大きさの突起23や凹溝条部22を、ナット1の軸部5
の表面の必要とされる位置に形成することができる。従
って、本発明によるインサート部品は、従来におけるア
ヤメローレット6やセレーション7の加工とは異なり、
パーツフォーマーやプレス機等の成形機とは別の種類の
転造機等を用いることなく凹溝条部22を形成できるも
のであり、単一の加工機のみにより凹溝条部22や突起
23を成形することができる。
は、「管状の軸部(5)が形成された金属製のインサー
ト部品(1)であって、前記管状の軸部(5)の外周面
において、前記管状の軸部(5)の軸方向における位置
が異なる複数の突起(23)が設けられていること」の
条件を満足するものである。「軸方向における位置が異
なる複数の突起(23)」を設けたことにより、軸部5
と軸部5の周りの周囲部材との間の抵抗力を大きくする
ことができ、インサート部品を回転移動し難くできると
ともに、回転方向の溝を形成し難くすることができ、イ
ンサート部品を的確に保持することができる。
は、「前記管状の軸部(5)の外周面において、前記突
起(23)の近傍に、前記管状の軸部(5)の軸方向に
沿った溝条部(22)が設けられていること」の条件を
も満足するものである。軸部の外周面に突起23のみな
らず「軸方向に沿った溝条部(22)」をも設けたこと
により、インサート部品び周囲の部材を溝条部22の内
側にも係合させることができ、インサート部品を周囲の
部材に対してより的確に保持することができる。
は、「前記管状の軸部(5)の外周面を前記管状の軸部
(5)の軸方向に沿って筋状に抉り出して前記溝条部
(22)を形成し、かつ、筋状に抉り出した前記溝条部
(22)の終端部において集積した集積体を前記突起
(23)とすること」の条件をも満足するものである。
軸部5を「筋状に抉り出して」「溝条部(22)を形成
し」、抉り出されたものを集積させて「突起(23)」
とするので、インサート部品の製造工程を簡略化するこ
とができ、溝条部22と突起23とを軸部5に効率よく
形成することができる。
のインサート部品であるナットを示す図である。なお、
上述した第1の実施形態と同様の要素については、同一
の符号を付して示した。ナット1’の軸部5の上端部に
は、第1の実施形態で示したものと同様の円板形の鍔部
21’が形成されており、ナット1’を樹脂部材(図示
せず)に埋め込んだときには、この鍔部21’の下面が
樹脂部材に対する位置決めを行うことができる。この鍔
部21’の上側には、取り外し工具を装着できる六角形
の装着穴24が設けられている。ナット1’を樹脂部材
(図示せず)から取り外す際においては、六角レンチ等
の取り外し工具を装着穴24に装着することによりナッ
ト1’の取り外しが可能となる。
端から上方に向かって軸部5の外周面における金属を筋
状に抉り出した凹溝条部22’が、軸部5の外周面に形
成されているとともに、その凹溝条部22’の終端の近
傍には抉り出した金属を集積した集積体が突起23’と
して形成されている。これら複数の突起23’は軸部5
の外周面に軸部5を周回する螺旋曲線上に沿うように配
置されている。なお、突起23’の長手方向が螺旋曲線
上に沿うように形成されている。
と突起23’とを軸部5に形成する場合には、第1の実
施形態のナット1と同様に図3に示した如きダイス31
を用いる。なお、この場合には、ダイス31の孔34の
内周面には、孔34の中心軸を周回する螺旋曲線上に沿
うように金属抉り出し用の小突部32が突出するように
設けられている。このダイス31の孔34の中にインサ
ート部品素形材の軸部5の下端を先にして、図3に示し
た矢印方向に向かって、軸部5を衝撃的に圧入すること
によって軸部5の外周面に凹溝条部22’と突起23’
とを形成することができる。なお、取り外し工具を装着
する部位は、上述した如き六角形の装着穴24の他に、
プラスドライバー、マイナスドライバーやトルクスドラ
イバー等の工具をセットできる形状とすることとしても
よい。
は、「管状の軸部が形成された金属製のインサート部品
(1’)であって、前記管状の軸部(5)の外周面にお
いて、前記管状の軸部(5)の軸方向における位置が異
なる複数の突起(23’)が設けられていること」の条
件を満足するものである。「軸方向における位置が異な
る複数の突起(23’)」を設けたことにより、軸部5
と軸部5の周りの周囲部材との間の抵抗力を大きくする
ことができ、インサート部品を回転移動し難くできると
ともに、回転方向の溝を形成し難くすることができ、イ
ンサート部品を的確に保持することができる。
は、「前記管状の軸部(5)の外周面において、前記複
数の突起(23’)の近傍に、前記管状の軸部(5)の
軸方向に沿った溝条部(22’)が設けられているこ
と」の条件をも満足するものである。軸部の外周面に突
起23’のみならず「軸方向に沿った溝条部(2
2’)」をも設けたことにより、インサート部品の周囲
の部材を溝条部22’の内側にも係合させることがで
き、インサート部品を周囲の部材に対してより的確に保
持することができる。
は、「前記管状の軸部(5)の外周面を前記管状の軸部
(5)の軸方向に沿って筋状に抉り出して前記溝条部
(22’)を形成し、かつ、筋状に抉り出した前記溝条
部(22’)の終端部において集積した集積体を前記突
起(23’)とすること」の条件をも満足するものであ
る。軸部5を「筋状に抉り出して」「溝条部(22’)
を形成し」、抉り出されたものを集積させて「突起(2
3’)」とするので、インサート部品の製造工程を簡略
化することができ、溝条部22’と突起23’とを軸部
5に効率よく形成することができる。
部品は、「前記突起(23’)は、前記管状の軸部
(5)の外周面において、前記管状の軸部(5)を周回
する螺旋曲線(C3)上に沿うように設けられているこ
と」の条件をも満足するものである。「突起(2
3’)」が、「前記管状の軸部(5)を周回する螺旋曲
線(C3)上に沿うように設けられている」ので、イン
サート部品が何らかの理由で回転した場合であっても、
インサート部品の周囲の部材に連続して繋がった円形の
溝が形成されるようなことはなくなり、インサート部品
を回転させ難くして周囲の部材に確実に保持することが
できる。また、インサート部品は、「前記突起(2
3’)は、前記管状の軸部(5)の外周面において、前
記管状の軸部(5)を周回する螺旋曲線(C3)上に沿
うように設けられている」ことに加え、突起23’の長
手方向が螺旋曲線上に沿うように形成されているので、
インサート部品を周囲の部材ら取り外すべくインサート
部品を回転させたときには、インサート部品の周囲の部
材に螺旋形状の溝を形成させながら、突起23’が螺旋
曲線C3上に沿って移動することとなり、インサート部
品を空回りさせることなく、インサート部品を周囲の部
材から的確に取り外すことができる。
は、「前記管状の軸部(5)にトルクを伝達するための
トルク伝達部(24’)が、軸方向における端部に設け
られていること」の条件をも満足するものである。「ト
ルク伝達部(24’)」を、「軸方向における端部に設
け」たので、インサート部品を周囲の部材から取り外す
ときには、取り外すための特殊な装置や工程を容易する
ことなく、取り外し工具のみで取り外すことができるの
で、インサート部品の取り外し作業を容易なものとする
ことができる。
態においては、インサート部品であるナット1やナット
1’の軸部5の外周面に複数の突起23や突起23’を
設ける場合を示したが、単一の突起23’を設けること
としてもよい。このような構成とした本発明の第3の実
施形態のインサート部品であるナットを図7、図8及び
図11に示す。なお、上述した第1の実施形態又は第2
の実施形態と同様の要素については、同一の符号を付し
て示した。ナット1”の軸部5の上端部には、第2の実
施形態で示したものと同様の円板形の鍔部21’が形成
されており、ナット1”を樹脂部材(図示せず)に埋め
込んだときには、この鍔部21’の下面が樹脂部材にた
いする位置決めを行うことができる。この鍔部21’の
上側には、取り外し工具を装着できる六角形の装着穴2
4が設けられている。ナット1”を樹脂部材(図示せ
ず)から取り外す際においては、六角レンチ等の取り外
し工具を挿着穴24に装着することによりナット1”の
取り外しが可能となる。
部5の外周面を筋状に抉り出すことにより、細長い単一
の凹溝条部22”が軸部5の表面に形成され、その凹溝
条部22”の終端の近傍には抉り出した金属が集積され
た集積体が単一の突起23”として形成される。この突
起23”は軸部5を周回する螺旋曲線4上に突起23”
の長手方向が沿うように軸部5の外周面に形成されてい
る。
と突起23”とを軸部5に形成する場合には、第1の実
施形態のナット1や第2の実施形態のナット1’と同様
に図3に示した如きダイス31を用いる。なお、ダイス
31の孔34の内周面には、単一の金属抉り出し用の小
突部32が突出するように設けられている。この金属抉
り出し用の小突部32の長手方向が、孔34の中心軸を
周回する螺旋曲線上に沿うように、金属抉り出し用の小
突部32は配置されている。このダイス31の孔34の
中にインサート部品素形材の軸部5の下端を先にして、
図3に示した矢印方向に向かって、軸部5を衝撃的に圧
入することによって軸部5の外周面に凹溝条部22”と
突起23”とを形成することができる。
に、第2の実施形態及び第3の実施形態においては、突
起23’の端部27’の角度と端部28’の角度が異な
るように、また、突起23”の端部27”の角度と端部
28”の角度が異なるように、突起23’又は突起2
3”を形成することとしてもよい。なお、図9及び図1
0は、第2の実施形態に対応するものであり、図9は、
図5や図6に示した螺旋曲線C3に沿った軸部5の断面
を示す図である。
り外すべく、取り外し工具によりナット1’が回転され
たときには、軸部5も回転する。図5、図6及び図9に
おいては、ナット1’の取り外し回転方向を矢印Aで示
し、取り外し回転方向とは反対の回転方向を矢印Bで示
す。
り外し回転方向Aの端部27’の角度θ1が、取り外し
回転方向とは反対の回転方向Bの端部28’の角度θ2
よりも小さくなるように、かつ、図10(a)に示す如
く、突起23’の中心線が、螺旋曲線C3に沿うよう
に、突起23’が形成されている。
るものであり、図7や図8に示した螺旋曲線C4に沿っ
た軸部5の断面を示す図である。この場合においても、
ナット1”を樹脂部材(図示せず)から取り外すべく、
取り外し工具によってナット1”が回転されたときに
は、軸部5も回転する。図7、図8及びず10において
は、ナット1”の取り外し回転方向を矢印Aで示し、取
り外し回転方向とは反対の回転方向を矢印Bで示す。図
8に示す如く、突起23”の中心線が螺旋曲線C4に沿
うように、かつ、図11に示す如く、突起23”の取り
外し回転方向Aの端部27”の角度θ1”が、取り外し
回転方向とは反対の回転方向Bの端部28”の角度θ
2”よりも小さくなるように、突起23”が形成されて
いる。
3”を軸部5に形成することにより、ナット1”を樹脂
部材から取り外す際には、突起23”が樹脂部材に食い
込み易くなり、突起23”が樹脂部材に螺旋曲線上の溝
を形成し易くすることができ、ナット1”の取り外しの
際に必要となる回転トルクを小さくすることができる、
また、樹脂部材に形成された螺旋曲線上の溝に沿って突
起23”が回転移動するので、インサート部品全体は回
転するとともに上昇することとなり、インサート部品を
樹脂部材から容易に取り外すことができる。
りの深さを浅くし、端部28’に対応する凹溝条部2
2’の抉りの深さを深くして、ナット1の軸部5の表面
を抉ることにより、上述した如き突起23’をナット1
の軸部5に形成することができる。また、端部27”に
対応する凹溝条部22”の抉りの深さを浅くし、端部2
8”に対応する凹溝条部22”の抉りの深さを深くし
て、ナット1”の軸部5の表面を抉ることにより、上述
した如き突起23”をナット1”の軸部5に形成するこ
とができる。
状の軸部(5)が形成された金属製のインサート部品で
あって、前記管状の軸部(5)の外周面において、細長
い単一の突起(23”が前記管状の軸部(5)の軸方向
に対して斜めに設けられていること」の条件を満足する
ものである。「細長い単一の突起(23”)が軸方向に
対して斜めに設けられ」たことにより、軸部5と軸部5
の周りの周囲部材との間の抵抗力を大きくすることがで
き、インサート部品を回転移動し難くできるとともに、
回転方向の溝を形成し難くすることができ、インサート
部品を的確に保持することができる。また、「細長い単
一の突起(23”)が軸方向に対して斜めに設け」られ
たうえに、突起23”の長手方向がが軸部5を周回する
螺旋曲線上に沿うように形成されているので、インサー
ト部品を周囲の部材ら取り外すべくインサート部品を回
転させたときには、インサート部品の周囲の部材に螺旋
形状の溝を形成させながら、突起23”が螺旋曲線C4
上に沿って移動することとなり、インサート部品を空回
りさせることなく、インサート部品を周囲の部材から的
確に取り外すことができる。
のインサート部品は、「前記突起は、前記管状の軸部
(5)の軸回りの回転方向について、二つの端部(2
7’と28’、27”と28”)を有し、かつ、一の端
部(27’、27”)をなす角度は他の端部(28’、
28”)をなす角度よりも小さい角度となる突起(2
3’、23”)が設けられていること」の条件を満足す
るものである。突起の「一の端部(27’、27”)を
なす角度は他の端部(28’、28”)をなす角度より
も小さい角度となる」ように、突起(23’、23”)
が設けられているので、一の端部(27’、27”)が
先端になるようにインサート部品(1’、1”)を回転
させたときには、回転させやすくすることができ、他の
端部(28’、28”)が先端になるようにインサート
部品(1’、1”)を回転させたときには、回転させ難
くすることができ、インサート部品(1’、1”)の取
り外し方向を明確に定めることができる。また、突起
(23’、23”)が周囲の部材に食い込み易くなり、
突起(23’、23”)が周囲の部材に螺旋曲線状の溝
を形成し易くすることができ、インサート部品(1’、
1”)の取り外しの際に必要となる回転トルクを小さく
することができる。
3’、23”)は、前記管状の軸部(5)を周回する螺
旋曲線(C3、C4)上に沿うように設けられているこ
と」の条件をも満足するものである。「軸部(5)を周
回する螺旋曲線(C3、C4)上に沿うように」突起
(23’、23”)が設けられているので、インサート
部品(1’、1”)が何らかの理由で回転したときであ
っても、インサート部品(1’、1”)の周囲の部材に
連続して繋がった円形の溝は形成されるようなことはな
くなり、インサート部品(1’、1”)を回転させ難く
して周囲の部材に確実に保持することができる。また、
インサート部品(1’、1”)を周囲の部材から取り外
すべくインサート部品(1’、1”)を回転させたとき
には、抵抗力を回転方向に応じて異ならしめることがで
き、取り外すべき方向を明確にすることができるととも
に、インサート部品(1’、1”)の回転とともに、イ
ンサート部品(1’、1”)の周囲の部材に螺旋形状の
溝を形成させながら、突起(23’、23”)が螺旋曲
線上に沿って移動することとなり、インサート部品
(1’、1”)を周囲の部材から的確に取り外すことが
できる。
23’の端部27’に於ける角度Θ1が端部28’にお
ける角度Θ2よりも小さくなるように突起23を形成し
たり、突起23”の端部27”における角度Θ1”が、
端部28”における角度Θ2”よりも小さくなるよう
に、突起23を形成することとしても同様の効果が得ら
れる。
施形態又は第3の実施形態においては、インサート部品
の軸部5の太さは、鍔部21又は31’の近傍では略同
一の太さであり、軸部5の鍔部21又は21’とは反対
側の端部の近傍においては、端部に近づくに従って太さ
が徐々に細くなる場合を示したが、軸部5の太さが軸部
5の途中で変化していくような構成としてもよい。特
に、鍔部21又は21’の近傍から鍔部21又は21’
とは反対側の端部に向かって軸部5の太さが徐々に細く
なるようにした場合、例えば木ねじ等の如きものとした
場合に、インサート部品を樹脂部材から取り外すときに
は、軸部5が樹脂部材に対して摺動することを低減化す
ることができ、インサート部品の取り外しの途中におい
て樹脂部材やその破片を巻き込むことなくインサート部
品を回転させることができ、インサート部品を容易に取
り外すことができる。
記管状の軸部(5)の軸方向における一の軸端部は、前
記管状の軸部(5)の軸方向における他の軸端部よりも
細いこと」の条件を満足するものである。「軸方向にお
ける一の軸端部」は「軸方向における他の軸端部よりも
細い」ので、他の軸端部から抉り出し加工を開始する時
には、軸部の抉り出しを容易かつ的確に開始することが
できるとともに、また、インサート部品を周囲の部材か
ら取り外すときには、取り外しの途中において他の軸端
部が周囲の部材やその破片を巻き込むことなくインサー
ト部品を回転させることができ、インサート部品を容易
に取り出すことができる。
ート部品は、管状の軸部外周面に、軸部の軸方向におけ
る位置が異なる複数の突起、又は軸方向に対して斜めに
細長い単一の突起を設けたを設けたことにより、インサ
ート部品を回転移動し難くできるとともに、インサート
部品を的確に保持することができる。また、軸部を周回
する螺旋曲線上に沿うように突起を設けたことにより、
インサート部品を空回りさせることなく、インサート部
品を周囲の部材から的確に取り外すことができ、インサ
ート部品のリサイクル性を高めて資源の有効利用を図る
ことができる可能性も生ずる。
示す斜視図である。
示す側面図と平面図である。
部と突起とを形成する過程を説明する拡大斜視図であ
る。
示す斜視図である。
示す側面図と平面図である。
示す斜視図である。
示す側面図と平面図である。
らみた断面図である。
からみた断面図である。
説明する部分断面図である。
である。
である。
取付部材を締結した状態を示す断面図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 管状の軸部が形成された金属製のインサ
ート部品であって、前記管状の軸部の外周面において、
前記管状の軸部の軸方向における位置が異なる複数の突
起が設けられていることを特徴とするインサート部品。 - 【請求項2】 管状の軸部が形成された金属製のインサ
ート部品であって、前記管状の軸部の外周面において、
細長い単一の突起が前記管状の軸部の軸方向に対して斜
めに設けられていることを特徴とするインサート部品。 - 【請求項3】 前記管状の軸部の外周面において、前記
の突起の近傍に、前記管状の軸部の軸方向に沿った溝条
部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に
記載のインサート部品。 - 【請求項4】 前記管状の軸部の外周面を前記管状の軸
部の軸方向に沿って筋状に抉り出して前記溝条部を形成
し、かつ、筋状に抉り出した前記溝条部の終端部におい
て集積した集積体を前記突起とすることを特徴とする請
求項3に記載のインサート部品。 - 【請求項5】 前記突起は、前記管状の軸部の外周面に
おいて、前記管状の軸部を周回する螺旋曲線上に沿うよ
うに設けられていることを特徴とする請求項1〜4の何
れかに記載のインサート部品。 - 【請求項6】 前記管状の軸部にトルクを伝達するため
のトルク伝達部が、軸方向における端部に設けられてい
ることを特徴とする請求項5に記載のインサート部品。 - 【請求項7】 前記管状の軸部の軸方向における一の軸
端部は、前記管状の軸部の軸方向における他の軸端部よ
りも細いことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載
のインサート部品。 - 【請求項8】 前記突起は、前記管状の軸部の軸回りの
回転方向について、二つの端部を有し、かつ、一の端部
をなす角度は他の端部をなす角度よりも小さい角度に設
けられている請求項5〜7の何れかに記載のインサート
部品。
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Applications Claiming Priority (3)
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JP2001029834 | 2001-02-06 | ||
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ID=26608998
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002026578A Expired - Fee Related JP3810001B2 (ja) | 2001-02-06 | 2002-02-04 | インサート部品 |
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JP (1) | JP3810001B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007058049A1 (ja) * | 2005-11-18 | 2007-05-24 | Katsuyuki Totsu | ねじ具の緩み止め締結具及びその製造方法並びに製造装置 |
GB2436133A (en) * | 2006-03-15 | 2007-09-19 | Guard Uk Ltd K | Anchoring device |
JP2009544904A (ja) * | 2006-07-26 | 2009-12-17 | アー ライモント エ カンパニュイ | 取付け部材と支持部材を相互に間隔をおいて固定するための装置 |
JP2013044341A (ja) * | 2011-08-22 | 2013-03-04 | Yazaki Corp | 金属部材及び金属部材付き樹脂製品 |
JP2016178762A (ja) * | 2015-03-19 | 2016-10-06 | 矢崎総業株式会社 | 挿通孔補強部材、被締結部材、および、電気接続箱 |
-
2002
- 2002-02-04 JP JP2002026578A patent/JP3810001B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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---|---|
JP3810001B2 (ja) | 2006-08-16 |
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