JP2002307054A - オゾン水生成装置の気液分離器、及びオゾン水生成装置 - Google Patents

オゾン水生成装置の気液分離器、及びオゾン水生成装置

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JP2002307054A
JP2002307054A JP2001113859A JP2001113859A JP2002307054A JP 2002307054 A JP2002307054 A JP 2002307054A JP 2001113859 A JP2001113859 A JP 2001113859A JP 2001113859 A JP2001113859 A JP 2001113859A JP 2002307054 A JP2002307054 A JP 2002307054A
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JP
Japan
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ozone water
gas
ozone
liquid separator
water tank
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Application number
JP2001113859A
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English (en)
Inventor
Yoshinori Masuda
芳則 増田
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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  • Degasification And Air Bubble Elimination (AREA)
  • Physical Water Treatments (AREA)
  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 オゾン水に旋回流を発生させて気液分離する
気液分離器において、構成を複雑にせずに、オゾン水へ
のオゾンガス溶解効率を高める。 【解決手段】 縦型円筒容器状のオゾン水槽(10)の流入
口(14)に、オゾン水槽(10)の周壁(11)の内面の接線にほ
ぼ平行で上または下方向に傾斜するように流入管(17)を
接続し、原料水とオゾンガスの混合流がオゾン水槽(10)
内で螺旋状に流れるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オゾンガスと原料
水とを混合してオゾン水を生成するオゾン水生成装置に
用いられる気液分離器に関し、特に、オゾン水からの未
溶解オゾンガスの分離とともに溶解も行うための構造に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、オゾン水生成装置は、例え
ば、オゾンの酸化作用を利用して殺菌、除菌、脱臭など
を行う機器に用いられている。オゾン水生成装置(1)
は、例えば図1に概要を示すように、オゾンガスを生成
するオゾン発生器(オゾナイザ)(2) と、オゾンガスを
原料水に混合してオゾン水を生成するエジェクタ(3)
と、このオゾン水に含まれる未溶解オゾンガスをオゾン
水から分離する気液分離器(4)と、気液分離器(4) でオ
ゾン水から分離された廃オゾンガスを分解して酸素に還
元する触媒装置(5) とを備え、これらの機器が配管接続
されている。そして、上記オゾン水生成装置(1) は、気
液分離器(4) でオゾンガスが除去されたオゾン水を殺菌
などの用途に供する一方、触媒装置(5) で生成した酸素
を外気中に放出するように構成されている。
【0003】ところで、上記気液分離器(4) は、単にオ
ゾンガスをオゾン水から分離する機能だけでなく、オゾ
ン水に未溶解オゾンガスを十分に溶け込ませることでオ
ゾン水濃度を高める機能も備えていることが好ましい。
この場合、気液分離器は、気液分離と混合とを行う機能
から気液混合分離器と呼ぶことも可能であるが、本明細
書では、一般的な名称である「気液分離器」を用いるこ
ととする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように気液分離と
混合とを行うものとして、例えば特開平10−2022
47号公報には、エジェクタから供給されるオゾン水を
断面円形のオゾン水貯留室に内壁の接線方向へ流入させ
て旋回流を発生させるようにした気液分離器が開示され
ている。この公報の気液分離器では、旋回流による遠心
分離作用により、オゾン水中に気泡状態で混在する未溶
解オゾンガスを浮上させて気液分離による脱泡効果を高
めている。また、該公報の気液分離器では、オゾン水を
撹拌する撹拌板などの手段を別途設けることにより、気
液混合による溶解効果も高めるようにしている。
【0005】しかし、このように撹拌板を設けると気液
分離器の構成が複雑になってしまう。また、上記公報の
構成では、撹拌板をオゾン水の流入口近傍に設けるよう
にしているため、旋回流の邪魔になるおそれもあり、場
合によっては旋回流による気液分離効果が低下してしま
うことも考えられる。
【0006】本発明は、このような問題点に鑑みて創案
されたものであり、その目的とするところは、オゾン水
に旋回流を発生させる気液分離器において気液分離(脱
泡)効果を落とさずにオゾン水へのオゾンガスの溶解効
率を高め、同時に構成が複雑になるのも防止することで
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、オゾン水をオ
ゾン水槽(10)内で旋回させながら旋回流の軸方向(オゾ
ン水槽の縦方向)へも流すことによって、旋回流による
気液分離効果とともに、軸方向流による気液混合効果も
得られるようにしたものである。
【0008】具体的に、本発明が講じた第1の解決手段
は、縦型円筒容器状のオゾン水槽(10)を備え、該オゾン
水槽(10)に、原料水とオゾンガスの混合流を供給する流
入口(14)と、オゾン水を流出させる流出口(15)と、未溶
解オゾンガスを排出するオゾンガス排出口(16)とが形成
されたオゾン水生成装置の気液分離器を前提としてい
る。そして、この気液分離器は、上記混合流がオゾン水
槽(10)内で螺旋状に流れるように、上記流入口(14)に、
オゾン水槽(10)の周壁(11)の内面の接線に略平行で上ま
たは下方向に傾斜した流入管路(17)が接続されているこ
とを特徴としている。なお、オゾン水槽(10)は多角形の
筒状などでもよく、要するに概ね円筒状であれば具体的
な形状を円筒形状のみに限定するものではない。
【0009】この第1の解決手段において、原料水とオ
ゾンガスとの混合流は、流入口(14)からオゾン水槽(10)
に流入すると、流入管(17)がオゾン水槽(10)の周壁(11)
の内面の接線にほぼ平行で上または下方向に傾斜して配
設されているため、単なる旋回流になるのではなく、オ
ゾン水槽(10)内を螺旋状に流れる。このため、螺旋流の
旋回成分による遠心分離作用で該気泡がオゾン水槽(10)
の中心部で集合・合体して浮上する一方、螺旋流の上下
方向成分によりオゾン水が撹拌される作用も生じて未溶
解オゾンガスの溶解が促進される。浮上したオゾンガス
は、オゾンガス排出口(16)から排出した後、触媒装置な
どで酸素に還元して外気中に放出することができる。
【0010】また、本発明が講じた第2の解決手段は、
上記第1の解決手段において、流入管路(17)が矩形管に
より形成され、矩形管の幅寸法が高さ寸法より小さく設
定されていることを特徴としている。
【0011】このように構成すると、流入管路(17)から
オゾン水槽(10)へ放出されるオゾン水の流れを薄膜状の
流れとすることができるため、未溶解オゾンガスの遠心
分離作用を高めることが可能となる。
【0012】また、本発明が講じた第3の解決手段は、
上記第1または第2の解決手段において、オゾン水槽(1
0)の底面(20a) が、周縁部から中心に向かって凸状の円
錐面または角錐面により構成されていることを特徴とし
ている。
【0013】さらに、本発明が講じた第4の解決手段
は、上記第1または第2の解決手段において、オゾン水
槽(10)の底面(20a) が、周縁部から中心に向かって凸状
の円錐面または角錐面により構成され、その中心付近が
凹状の円錐面若しくは角錐面(20c) または平面(20d) に
より構成されていることを特徴としている。
【0014】上記第3,第4の解決手段においては、オ
ゾン水の上下方向の流れが、オゾン水槽(10)の底面(20
a) 近傍において、円錐面または角錐面に沿う方向に変
化する。そして、遠心分離作用によってオゾン水槽(10)
の中心部に未溶解オゾンガスの気泡が集中する一方、オ
ゾン水槽(10)の底面(20a) を中心が凸状となるように形
成しているので、オゾン水はオゾン水槽(10)の底部にお
いて中心から外周へ向かって、周壁(11)の内面との間に
撹拌作用が働く。
【0015】また、本発明が講じた第5の解決手段は、
上記第1または第2の解決手段において、オゾン水槽(1
0)の底面(20b) が、周縁部から中心に向かって凹状の円
錐面または角錐面により構成されていることを特徴とし
ている。
【0016】さらに、本発明が講じた第6の解決手段
は、上記第1または第2の解決手段において、オゾン水
槽(10)の底面(20b) が、周縁部から中心に向かって凹状
の円錐面または角錐面により構成され、その中心付近が
凸状の円錐面若しくは角錐面(20e) または平面(20f) に
より構成されていることを特徴としている。
【0017】上記第5,第6の解決手段においては、オ
ゾン水の上下方向の流れが、オゾン水槽(10)の底面(20
a) 近傍において、円錐面または角錐面に沿う方向に変
化する。そして、オゾン水槽(10)の底面(20b) を中心が
凹状となるように形成しているので、オゾン水はオゾン
水槽(10)の底部において外周から中心へ向かって流れ、
オゾン水槽(10)の中心付近で撹拌作用が働くとともに、
気泡も中心部に集合しやすくなる。
【0018】また、本発明が講じた第7の解決手段は、
上記第1から第6のいずれか1の解決手段において、オ
ゾン水の水位の変動に伴って上下動するフロート(31)
と、該フロート(31)が基準位置よりも低いときにオゾン
ガス排出口(16)を開放する一方でフロート(31)が基準位
置に達するとオゾンガス排出口(16)を閉塞するように該
フロート(31)と連動する開閉弁(32)と、フロート(31)の
周辺部のオゾン水の流れによる水位の変動を抑制する整
流手段(22)とを備えていることを特徴としている。
【0019】さらに、本発明が講じた第8の解決手段
は、上記第7の解決手段において、整流手段(22)が、フ
ロート(31)を包囲するように配設された網体(22)により
構成されていることを特徴としている。
【0020】また、本発明が講じた第9の解決手段は、
上記第7の解決手段において、整流手段(26)が、フロー
ト(31)を包囲するように配設された筒体(26b) を備え、
該筒体(26b) に1つ又は複数のスリット(26c) が形成さ
れていることを特徴としている。
【0021】上記第7〜第9の解決手段では、水位が低
くてフロート(31)が基準位置に達していない状態では、
開閉弁(32)が開いてオゾンガス排出口(16)が開放される
ため、余剰オゾンガスは外部に排出される。また、水位
が上がってフロート(31)が基準位置に達すると開閉弁(3
2)が閉じてオゾンガス排出口(16)が閉塞されるので、オ
ゾン水がオゾンガス排出口(16)から流出しない。そし
て、網体や筒体などの整流手段(22,26) を設けたこと
で、旋回流によるオゾン水槽(10)内の波がフロート(31)
の位置に影響しにくくなるので、オゾンガス排出口(16)
の開閉がオゾン水の水位に応じて正確に行われる。
【0022】また、本発明が講じた第10の解決手段
は、上記第7から第9のいずれか1の解決手段におい
て、整流手段(22)が、フロート(31)を包囲する周面部(2
2b) と、該周面部(22b) に連接する底面部(22a) とを備
え、該底面部(22a) が、下に凸状の円錐面または角錐面
に形成されていることを特徴としている。
【0023】この第10の解決手段では、整流手段(22)
の底面部(22a) を下に凸状の円錐面または角錐面として
いるので、円錐分離作用によってオゾン水槽(10)の中心
部に集中した気泡が該底面部(22a) の円錐面または角錐
面に沿って周囲へ移動しやすくなる。そして、気泡が整
流手段(22)の底面部(22a) から周面部(22b) を伝って上
方へ流れるので、オゾンガス排出口(16)から抜けやすく
なる。
【0024】また、本発明が講じた第11の解決手段
は、オゾンガスを原料水に混合してオゾン水を生成する
とともに、オゾン水の生成後に余剰オゾンガスをオゾン
水から分離する気液分離器(4) を備えたオゾン水生成装
置を前提とし、上記気液分離器(4) が、請求項1から1
0のいずれか1記載の気液分離器によって構成されてい
ることを特徴としている。
【0025】
【発明の効果】上記第1及び第11の解決手段によれ
ば、未溶解オゾンガスの気泡が旋回流の遠心分離作用に
よりオゾン水槽(10)内の中心部で集合・合体して水面に
浮上する一方、旋回流が上下方向にも流れることからオ
ゾン水が撹拌される作用も生じて未溶解オゾンガスの溶
解が促進されるため、未溶解オゾンガスの脱泡効果と溶
解効果の両方が高められる。また、流入口(14)に接続さ
れる流入管路(17)の向きを特定することでこれらの効果
が得られるようにしているため、撹拌のための手段を別
途設ける必要がなく、構成が複雑になることもない。
【0026】また、上記第2及び第11の解決手段によ
れば、流入管路(17)の形状を特定したことで未溶解オゾ
ンガスに対する遠心分離作用が高められるので、構成を
複雑にせずに、より高い気液分離効果を得ることができ
る。
【0027】また、上記第3,第4及び第11の解決手
段によれば、オゾン水槽(10)の底面(20a) を中心部が凸
状の円錐面または角錐面としてオゾン水槽(10)の周縁部
でオゾン水に撹拌作用を与えるようにしているので、オ
ゾン水におけるオゾンガスの溶解効果をより高めること
ができる。また、オゾン水がオゾン水槽(10)の底部に沿
って中心から外周へ斜め下に流れるのに対してオゾンガ
スには浮力があることから、該底面(20a) に沿って流れ
るオゾン水には気泡は殆ど含まれない。したがって、オ
ゾン水槽(10)の流出口(15)を上記底面(20a) の周縁部の
近傍に設けると、未溶解オゾンガスを殆ど含まないオゾ
ン水を取水することができるので、気液分離性能が向上
する。
【0028】また、上記第5,第6及び第11の解決手
段によれば、オゾン水槽(10)の底面(20a) を中心部が凹
状の円錐面または角錐面としているので、オゾン水槽(1
0)の中心に気泡が集中しやすくなり、遠心分離作用が高
められる。また、オゾン水槽(10)の中心付近で撹拌作用
も働くので、気液分離された未溶解オゾンガスをオゾン
水に溶解させる作用も高められる。
【0029】また、上記第7,第8,第9及び第11の
解決手段によれば、オゾン水槽(10)内での水位の変化に
伴うフロート(31)の位置の変化に応じてオゾンガス排出
口(16)を開閉するようにして、水位が上昇したときには
オゾン水がオゾンガス排出口(16)から流出しないように
している。さらに、整流手段(22)を用いることで、水流
による波の影響でのフロート(31)の位置の変化を抑える
ようにしている。このため、旋回流が生じる気液分離器
においてオゾン水の水位の変動に伴うフロート(31)によ
る開閉弁(32)の動作を確実にして、気液分離器(4) から
触媒装置(5) へオゾン水が流入して触媒を濡らしてしま
うことを確実に防止できる。
【0030】特に、第8及び第11の解決手段によれ
ば、網体(22)を用いてフロート(31)の周囲の水位の変動
を抑え、第9及び第11の解決手段によれば、スリット
(26c)を形成した筒体(26b) を用いてフロート(31)の周
囲の水位の変動を抑えるようにしているので、構成を簡
単にすることができる。
【0031】また、上記第10及び第11の解決手段に
よれば、整流手段(22)の底面部(22a) を下に凸状の円錐
面または角錐面としたことで、円錐分離作用によってオ
ゾン水槽(10)の中心部に集中した気泡がオゾンガス排出
口(16)から抜けやすくなるため、気泡が整流手段(22)の
中に溜まってしまうことがなく、フロート(31)が誤動作
するのを防止できる。
【0032】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0033】まず、図1を参照して、本実施形態のオゾ
ン水生成装置の全体構成について説明する。このオゾン
水生成装置(1) は、オゾン発生器(オゾナイザ)(2)
と、エジェクタ(3) と、気液分離器(4) と、オゾン分解
触媒装置(5) とを備え、各機器が配管接続されて構成さ
れている。
【0034】オゾン発生器(2) は、酸素を含む原料ガス
からオゾンガスを生成するものである。該オゾン発生器
(2) は、例えば、原料ガスの流路中に配設した電極板に
数Kvの高周波高電圧を印加して沿面放電を発生させ、
その放電部の周辺で原料ガス中の酸素をオゾン化するよ
うに構成されている。
【0035】このオゾン発生器(2) は、オゾンガス配管
(P1)を介してエジェクタ(3) に接続されている。エジェ
クタ(3) は、一端に接続された水供給管(P2)から原料水
が供給される一方、他端はオゾン水配管(P3)を介して気
液分離器(4) に接続されている。このエジェクタ(3)
は、加圧された原料水が流れる流路を内部で絞って原料
水の流速を高めたところにオゾンガス配管(P1)が接続さ
れた構成であり、オゾンガスを負圧で吸引して原料水に
混合し、溶解させるものである。
【0036】気液分離器(4) は、オゾン水に溶解してい
ない余剰のオゾンガスを該オゾン水から分離して、分離
後のオゾン水をオゾン水供給配管(P4)に流す一方、分離
した廃オゾンガスを廃オゾンガス配管(P5) から排出す
る。この廃オゾンガス配管(P5) は、オゾン分解触媒装
置(5) に接続されている。オゾン分解触媒装置(5) は、
廃オゾンガスを触媒下で分解して酸素に還元し、この酸
素を排ガスとして外気中に放出するように構成されてい
る。
【0037】次に、気液分離器(4) の具体的な構成につ
いて説明する。図2はオゾン水槽(10)の構造を示し、図
2(a)は縦断面図、図2(b)は図2(a)のB−B
線断面図、図2(c)は図2(a)のC方向矢視図であ
る。
【0038】気液分離器(4) は、縦型円筒容器状のオゾ
ン水槽(10)を本体としている。オゾン水槽(10)は、円筒
状の周壁(11)と、周壁(11)の上端部を閉塞する上壁(12)
と、周壁(11)の下端部を閉塞する底壁(13)とから一体に
構成されている。このオゾン水槽(10)の周壁(11)には、
原料水とオゾンガスの混合流を供給する流入口(14)が上
部に形成され、オゾン水の流出する流出口(15)が下部に
形成されている。また、オゾン水槽(10)の上壁(12)に
は、未溶解オゾンガスを排出するオゾンガス排出口(16)
が形成されている。オゾンガス排出口(16)は、上記上壁
(12)の上下面に設けられた短管を貫通するように形成さ
れている。
【0039】上記流入口(14)には流入管(17)が接続さ
れ、流出口(15)には流出管(18)が接続されている。上記
流入管(17)にはオゾン水配管(P3)が、流出管(18)にはオ
ゾン水供給配管(P4)が接続されるようになっている。ま
た、オゾンガス排出口(16)には、廃オゾンガス配管(P5)
が接続されるように構成されている。
【0040】上記流入管(17)は、オゾン水槽(10)内の吹
出側の端部(17a) が、オゾン水槽(10)の周壁(11)の内面
の接線方向にほぼ平行で、流出側端が下向きに傾斜する
ように配設されている。このため、水とオゾンの混合流
は、オゾン水槽(10)内において、下向きの螺旋状に流れ
るようになっている。なお、流入管(17)は、オゾン水槽
(10)の構成によっては流出側端が上向きに傾斜するよう
に構成してもよい。
【0041】また、流出管(18)の内部には、微細なメッ
シュの気泡フィルタ(19)が配設されている。この気泡フ
ィルタ(19)は、流出管(18)から流出するオゾン水中に未
溶解オゾンガスが含まれている場合に、この未溶解オゾ
ンガスを捕捉するものである。該気泡フィルタ(19)は、
オゾン水の流れ方向に対して直交する配置としてもよい
し、適当な角度をつけて配置してもよい。
【0042】上記オゾン水槽(10)の底面(底壁(13)の上
面)は、周縁部から中心に向かって凸状になった角錐面
により構成されている。より具体的には、オゾン水槽(1
0)の底壁(13)の上面に、図3に示すように上面(20a) が
6角錐状に緩やかに傾斜したオゾン水撹拌部材(20)が設
けられている。なお、オゾン水槽(10)の底面は、角錐面
の代わりに円錐面としてもよい。
【0043】一方、オゾン水槽(10)の下部には、その内
面に沿って網状体(21)が配設されている。この網状体(2
1)は、微細な凹凸面からなる気泡捕捉面を構成してい
る。この網状体(21)は、オゾン水槽(10)の内面におい
て、流入管(17)から流出管(18)に至る領域の少なくとも
一部に設けるとよく、配設する領域をオゾン水槽(10)の
下部に限るものではない。例えば、上記網状体(21)は、
オゾン水槽(10)の中間部分に設けてもよいし、あるいは
オゾン水槽(10)の全体に設けてもよい。
【0044】また、この気液分離器(4) は、オゾンガス
排出口(16)を開閉するフロート式の開閉機構(30)を備え
ている。オゾンガス排出口(16)の開閉機構(30)は、オゾ
ン水槽(10)内でのオゾン水の水位の変動に伴って上下す
るように水よりも比重の小さな材料で形成されたフロー
ト(31)と、フロート(31)が基準位置よりも低いときにオ
ゾンガス排出口(16)を開放する一方、フロート(31)が基
準位置に達するとオゾンガス排出口(16)を閉塞するよう
に該フロート(31)と連動する開閉弁(32)とから構成され
ている。図2は、オゾンガス排出口(16)を開放した状態
を示している。
【0045】開閉弁(32)は板状であり、一端がオゾン水
槽(10)の天井面(上壁(12)の下面)に連結部(32a) を介
して揺動可能に連結され、他端がフロート(31)に連結さ
れていて、フロート(31)が所定位置(基準位置)まで上
昇するとオゾンガス排出口(16)が閉塞されるように構成
されている。そして、開閉弁(32)には、フロート(31)が
所定位置まで上昇したときにオゾンガス排出口(16)を閉
鎖する弁体(33)が設けられている。この弁体(33)にはゴ
ムや樹脂などの材料が用いられ、オゾンガス排出口(16)
に密着することにより該オゾンガス排出口(16)を確実に
封止するように構成されている。
【0046】また、この開閉機構(30)の周囲には、フロ
ート(31)の周辺部でのオゾン水の波打ちによるフロート
(31)の上下動を抑制する整流手段(22)が設けられてい
る。整流手段は、フロート(31)の周囲に配設された網体
(22)により構成されている。この網体(22)は、フロート
(31)の下方に位置する底面部(22a) と、フロート(31)の
周囲に位置する周面部(22b) とから構成されている。そ
して、この網体(22)によりオゾン水の波を打ち消して、
該波によるフロート(31)の位置変動を抑えるようにして
いる。また、上記底面部(22a) は、オゾン水の水位が低
いときにはフロート(31)を下から支持するような位置に
配置されている。
【0047】−運転動作− 次に、このオゾン水生成装置(1) の運転時の動作につい
て具体的に説明する。
【0048】まず、運転中、オゾン発生器(2) では、原
料ガスの流路中に設けられている電極板での放電によ
り、酸素を含む原料ガスからオゾンガスが生成される。
一方、エジェクタ(3) には原料水が加圧供給され、この
原料水がエジェクタ(3) の絞りを通過する際にオゾン発
生器(2) からオゾンガスを吸引する。オゾンガスは、オ
ゾンガス配管(P1)を介してエジェクタ(3) に吸引され
る。
【0049】エジェクタ(3) 内では、オゾンガスが微細
な泡沫状になって原料水に混合され、かつ溶解してオゾ
ン水が生成される。エジェクタ(3) で生成されたオゾン
水は、その中に含まれている未溶解オゾンガスとともに
オゾン水配管(P3)から気液分離器(4) に供給される。気
液分離器(4) は、オゾン水に溶解していない余剰のオゾ
ンガスを除去し、未溶解オゾンガスを実質的に含まない
オゾン水をオゾン水供給配管(P4)から殺菌などの用途に
供する一方、除去された廃オゾンガスを、廃オゾンガス
配管(P5)からオゾン分解触媒装置(5) へ供給する。オゾ
ン分解触媒装置(5) は、触媒下でオゾンガスを酸素に還
元し、この酸素を排ガスとして外気中に放出する。
【0050】次に、気液分離器(4) における作用につい
て詳細に説明する。
【0051】この実施形態1の気液分離器(4) は、オゾ
ン水に溶解していない余剰オゾンガスの一部分をオゾン
水から分離する気液分離機能を備える一方で、残りの余
剰オゾンガスをオゾン水に溶解させる気液混合機能も備
えている。
【0052】具体的に、この実施形態1の気液分離器
(4) においては、流入管(17)の吹出方向をオゾン水槽(1
0)の周壁(11)の内面の接線方向とほぼ平行にして先端を
下向きに傾斜させているため、原料水とオゾンガスとの
混合流は、流入口(14)からオゾン水槽(10)に流入する
と、単なる旋回流にはならずに、オゾン水槽(10)内を螺
旋状に流れる。つまり、該混合流は、旋回流となりなが
ら旋回流の軸方向(上下方向)へも流れることになる。
このため、螺旋方向への流れの旋回成分の作用で未溶解
オゾンガスの気泡に遠心分離作用が働いて該気泡がオゾ
ン水槽(10)内の中心部で集合・合体して浮上する脱泡機
能が生じる一方、螺旋方向への流れの上下方向(下向
き)成分の作用でオゾン水が撹拌される混合機能も生じ
て未溶解オゾンガスの溶解が促進されることになる。
【0053】また、オゾン水槽(10)の底面が周縁部から
中心に向かって上方へ突出する角錐面(または円錐面)
(20a) に構成されているため、オゾン水槽(10)の中心部
では、下向きに流れるオゾン水が角錐面(円錐面)に沿
って径方向外向きに流れるようにその向きを変え、さら
に、オゾン水槽(10)の周壁(11)に当たって向きを変え
る。このため、オゾン水には撹拌作用が働くことにな
り、オゾンガスの溶解効果が高められる。また、オゾン
水槽(10)内では一部に上昇液流も生じる。この上昇液流
は、未溶解の気泡を上昇させ、脱泡効果を高める作用を
する。
【0054】以上のことから、オゾン水槽(10)内におい
て、オゾン水にはオゾンガスが十分に溶解する一方で、
未溶解のオゾンガスは遠心分離作用によりオゾン水槽(1
0)の中心部で集合し、比較的大きな泡になって浮上す
る。また、オゾン水には遠心分離されなかった微細な気
泡が残存するが、オゾン水槽(10)の内面に気泡捕捉面と
して網状体(21)を設けているので、オゾン水槽(10)の中
心部に集合せずに周縁部に残存する気泡はオゾン水が螺
旋状に流れる際に上記網状体(21)によって捕捉され、小
さな気泡が集合して浮上する。
【0055】一方、この気液分離器(4) においては、オ
ゾン水の水位が低いときは、フロート(31)は整流手段(2
2)の網体(22)の底面部(22a) の上に載っており、基準位
置に達していない。このとき、開閉弁(32)が開いてオゾ
ンガス排出口(16)が開放されているため、余剰オゾンガ
スはオゾン水槽(10)から排出され、オゾン分解触媒装置
(5) へ向かって流れる。また、水位が上がるとフロート
(31)も上昇する。そして、該フロート(31)が基準位置に
達すると開閉弁(32)が閉じてオゾンガス排出口(16)が閉
塞されるので、オゾン水がオゾンガス排出口(16)から流
出することはない。
【0056】以上の開閉機構(30)の動作に関し、整流手
段として網体(22)を設け、旋回流及び軸方向流によるオ
ゾン水槽(10)内の波がフロート(31)の位置に影響しにく
くなるようにしているので、オゾンガス排出口(16)の開
閉は、オゾン水の水位に応じて正確に行われる。
【0057】−実施形態1の効果− 本実施形態1によれば、オゾン水の螺旋流の旋回成分に
より未溶解オゾンガスの気泡が遠心分離作用により集合
・合体して浮上する一方、下向き成分によりオゾン水が
撹拌される作用も生じて未溶解オゾンガスの溶解が促進
されるため、気液分離による脱泡効果と気液混合による
溶解効果の両方が高められる。また、流入管(17)の向き
をオゾン水槽(10)の周壁(11)の接線方向に沿わせながら
下向きにするだけでこれらの効果が得られるようにして
いるため、オゾンガスの溶解や脱泡に専用の部品を追加
する必要がなく、構成が複雑になることもない。
【0058】また、オゾン水槽(10)の周壁(11)の内面に
網状体(21)を設けていることにより、遠心分離作用でオ
ゾン水槽(10)の中心部へ移動しなかったオゾンガスは、
オゾン水に含まれてオゾン水槽(10)内を螺旋状に流れる
際に、該網状体(21)によって捕捉される。このため、気
液分離作用を高められる。
【0059】さらに、オゾン水槽(10)の底面を角錐状と
して、オゾン水槽(10)内の底面部分でオゾン水を中心か
ら外向きに流し、撹拌作用が働くようにしているため、
気液混合による未溶解オゾンガスの溶解効果を高められ
る。
【0060】また、オゾン水槽(10)の底面(20a) の周縁
部よりも中心部の高さが高いのでオゾン水がオゾン水槽
(10)の底部において中心から外周へ斜め下に流れるのに
対して、オゾンガスには浮力があるため、該底面(20a)
に沿って流れるオゾン水には気泡は殆ど含まれない。そ
して、オゾン水槽(10)の流出口(15)を上記底面(20a)の
周縁部の近傍に設けて、該流出口(15)の高さを上記底面
(20a) の中心部よりも低くしているので、未溶解オゾン
ガスを殆ど含まないオゾン水を取水できることとなり、
気液分離性能が向上する。
【0061】さらに、流出管(18)内に気泡フィルタ(19)
を配設し、この気泡フィルタ(19)により流出管(18)の内
部でも気泡を捕捉するようにしているので、オゾン水が
未溶解オゾンガスの気泡を含んだまま流出するのを確実
に防止できる。
【0062】また、この実施形態1では、オゾン水槽(1
0)内での水位の変化に伴うフロート(31)の位置の変化を
利用してオゾンガス排出口(16)を開閉する構成におい
て、水位が上昇したときにはオゾン水がオゾンガス排出
口(16)から流出しないようにしている。このため、フロ
ート(31)を利用した簡単な構造でありながら、気液分離
器(4) から触媒装置(5) へオゾン水が流入してしまうこ
とがなく、オゾン水により触媒を濡らしてしまうことを
防止できるので、触媒装置(5) の故障のおそれが少なく
なる。
【0063】さらに、上記気液分離効果と気液混合効果
を得るためにオゾン水に螺旋流を発生させながらも、フ
ロート(31)の周囲では整流手段(22)を用いて波を打ち消
すことでフロート(31)の位置が変化するのを抑えている
ので、フロート(31)による開閉弁(32)の動作を確実にす
ることができる。また、整流手段として網体(22)を用い
ることでフロート(31)の周囲の水の水位変化を抑えるよ
うにしているので、構成が複雑になってしまうのも防止
できる。さらに、このようにフロート(31)による開閉弁
(32)の動作を可能としたため、電磁弁、水位計などの電
子的な制御は不要であり、簡単な構造で製作が容易、低
コストなどのメリットがある。
【0064】また、フロート(31)をオゾン水槽(10)内に
配設してその周囲に網体(22)からなる整流手段を設けて
いるため、オゾン水に旋回流(螺旋流)を起こすタイプ
でありながらオゾン水槽(10)を単一の筒状容器として構
成することも可能としている。これに対して、前述の特
開平10−202247号公報のものでは、オゾン水貯
留室の上方にフロート室を配置してこれらの間に仕切壁
を設け、該仕切壁に連通孔を形成するようにしているの
で、複雑な形状の部品を成形する必要があり、コストが
高くなるが、本実施形態1の構造を採用することによ
り、容器形状を簡単にして低コスト化を図ることができ
る。
【0065】−実施形態1の変形例− 上記実施形態1において、オゾン水撹拌部材(20)の上面
(20a) は、図4に示すように形成してもよい。この例
は、オゾン水槽(10)の底面(20a) となるオゾン水撹拌部
材(20)の上面(20a) を、周縁部から中心に向かって凸状
の円錐面または角錐面にしたうえで、その中心付近に、
凹状の円錐面若しくは角錐面(20c) を設けた例である。
また、オゾン水撹拌部材(20)の上面(20a) は、その中心
付近を凹状の円錐面若しくは角錐面(20c) とする代わり
に、仮想線で示すように平面(20d)としてもよい。
【0066】このように構成しても、図3のオゾン水撹
拌部材(20)を用いる場合と同様の効果を奏することがで
きる。
【0067】
【発明の実施の形態2】本発明の実施形態2は、オゾン
水槽(10)への流入管の形状を実施形態1とは異なる形状
に変更した例である。つまり、上記実施形態1では流入
管(17)に円形管を用いているが、本実施形態2では、図
5に示すように縦長矩形断面の矩形管を用いている。こ
の図5では、オゾン水槽(10)の流入管(17)部分の形状の
みを示している。
【0068】図示の矩形管は、高さ寸法に比べて幅寸法
が十分に小さいため、オゾン水槽(10)の内壁面に沿って
螺旋状に流れる旋回流の厚さが薄くなり、未溶解オゾン
ガスの気泡がオゾン水から脱離しやすくなる。このこと
により、脱泡効果を高めることができる。
【0069】
【発明の実施の形態3】本発明の実施形態3は、オゾン
水槽(10)の底面の形状を実施形態1とは異なるようにし
た例である。つまり、上記実施形態1では、オゾン水槽
(10)の底面を、上に凸状の角錐面(20a) または円錐面に
より構成しているが、本実施形態3では、オゾン水槽(1
0)の底面を、図6に示すように、上面が周縁部から中心
に向かって下に凹状の円錐面または角錐面(20b) に形成
されたオゾン水撹拌部材(20)により構成するようにして
いる。
【0070】このように構成すると、オゾン水槽(10)内
で下向きに流れる旋回流がこの円錐面または角錐面(20
b) に沿うように向きを変えることで、オゾン水槽(10)
の底部のオゾン水が中心に向かって流れ、オゾン水槽(1
0)の中心付近で撹拌作用が働くとともに気泡も中心部に
集中する。そして、気泡が中心部で集合し、これらが水
面に浮上することで気液分離作用が高められる。また、
オゾン水には撹拌作用も働くため、気液混合による未溶
解オゾンガスの溶解効果も高められる。
【0071】−実施形態3の変形例− オゾン水撹拌部材(20)の上面(20b) は、図7に示すよう
に形成してもよい。この例は、オゾン水槽(10)の底面(2
0b) となるオゾン水撹拌部材(20)の上面(20b)を、周縁
部から中心に向かって凹状の円錐面または角錐面にした
うえで、その中心付近に、凸状の円錐面若しくは角錐面
(20e) を設けた例である。また、オゾン水撹拌部材(20)
の上面(20b) は、その中心付近を凸状の円錐面若しくは
角錐面(20e) とする代わりに、仮想線で示すように平面
(20f) としてもよい。
【0072】このように構成しても、図6のオゾン水撹
拌部材(20)を用いる場合と同様の効果を奏することがで
きる。
【0073】
【発明の実施の形態4】本発明の実施形態4は、整流手
段を実施形態1とは異なる構成にした例である。図8に
示すように、この整流手段(26)は、環状のフランジ部(2
6a) と、このフランジ部(26a) に固定された筒体(26b)
とから構成されている。筒体(26b) は、上記フロート(3
1)を包囲するようにオゾン水槽(10)内に配設されるもの
であり、フランジ部(26a) がオゾン水槽(10)の上壁(12)
の下面に固定される。上記筒体(26b) には、該筒体(26
b) の軸方向(上下方向)の中心線に沿って4本のスリ
ット(26c) が90°間隔で等分に形成されている。
【0074】このように、スリット(26c) を形成した筒
体(26b) を有する整流手段(26)を用いた場合でも、オゾ
ン水槽(10)内を螺旋状に流れるオゾン水の波を抑えるこ
とができるので、実施形態1と同様にフロート(31)の無
駄な上下動を抑えることにより開閉弁(32)の動作を確実
にすることができる。
【0075】
【発明の実施の形態5】本発明の実施形態5は、整流手
段を実施形態1とはさらに異なる構成にした例である。
図9に示すように、この整流手段(22)は、実施形態1と
同様に網体からなり、フロート(31)を包囲する周面部(2
2b) と、該周面部(22b) に連接する底面部(22a) とを備
え、底面部(22a) がフロート(31)の下方に位置するとと
もに、周面部(22b) がフロート(31)の周囲に位置するよ
うにしている。そして、この実施形態5では、網体(22)
の底面部(22a) を、下に凸状の円錐面または角錐面とし
て形成している。
【0076】このように構成すると、網体(22)によりオ
ゾン水の波を打ち消して、該波によるフロート(31)の位
置変動を抑えることに加えて、円錐分離作用によってオ
ゾン水槽(10)の中心部に集中した気泡が底面部(22a) の
円錐面または角錐面から周囲へ移動しやすくなる。この
ため、気泡が整流手段(22)の底面部(22a) から周面部(2
2b) を伝って上方へ流れるので、オゾンガス排出口(16)
から抜けやすくなる。したがって、気泡が溜まってフロ
ート(31)が誤動作するのを防止できる。
【0077】なお、整流手段(22)の底面部(22a) を下に
凸状の円錐面または角錐面とすることは、図8の実施形
態4に適用することも可能である。つまり、実施形態4
の整流手段(26)に、筒体(26b) の下端に連接する底面部
(図示せず)を設け、この底面部を下に凸状の円錐面ま
たは角錐面にしてもよい。
【0078】
【発明の実施の形態6】本発明の実施形態6は、オゾン
ガス排出口(16)の開閉機構(30)と整流手段(22)を実施形
態1とは異なるようにした例である。
【0079】図10に示すように、この実施形態6で
は、整流手段(22)の網体(22)を縦長の円筒状としてオゾ
ン水槽(10)の中心部分に配置し、網体(22)の底面部(22
a) 上に縦長のフロート(31)を載せるようにして収納し
た構成としている。この例では、オゾン水槽(10)の天井
面の中心にオゾンガス排出口(16)が形成され、フロート
(31)の上面にオゾンガス排出口(16)を閉鎖する弁体(33)
が形成されている。
【0080】この例は、実施形態1の開閉弁(32)をフロ
ート(31)と一体にした構成例であるが、このようにして
も実施形態1と同様にオゾン水の水位に合わせてオゾン
ガス排出口(16)を開閉できる。また、オゾン水の波は網
体(22)により打ち消せるため、オゾン水に旋回流(螺旋
流)を起こす構成でフロート(31)をオゾン水槽内に設け
ているにもかかわらず、オゾン水の水位の変動に伴うオ
ゾンガス排出口(16)の開閉を正確に行うことができる。
【0081】
【発明の実施の形態7】本発明の実施形態7は、オゾン
ガス排出口(16)の開閉機構(30)をさらに異なる構成とし
た例である。
【0082】図11に示すように、この実施形態7で
は、オゾン水槽(10)の側方に縦長のフロート室(34)を設
け、このフロート室(34)の上下の端部をオゾン水槽(10)
の内部に連通させるようにしている。フロート室(34)に
は該フロート室(34)よりも断面形状が僅かに小さなフロ
ート(31)が収納され、板状の開閉弁(32)でオゾンガス排
出口(16)を開閉するようにしている。開閉弁(32)は実施
形態1とほぼ同様に構成され、オゾンガス排出口(16)を
封じるための弁体(33)を備えている。この例では、フロ
ート室(34)をオゾン水槽(10)の側方に設けていて、オゾ
ン水槽(10)内でのオゾン水の波によるフロート室(34)の
水位の変動はほとんど生じないので、フロート室(34)に
は網体を設けない構成としている。つまり、この場合は
フロート室(34)の配置自体がオゾン水の波を打ち消す整
流手段を構成している。
【0083】この構成においても、実施形態1と同様に
オゾン水の水位に合わせてオゾンガス排出口(16)を開閉
できるので、オゾンガス排出口(16)からのオゾン水の逆
流を確実に防止できる。
【0084】
【発明のその他の実施の形態】本発明は、上記実施形態
について、以下のような構成としてもよい。
【0085】例えば、図2に示す実施形態1において、
気泡捕捉面は、網状体(21)で構成する以外に、起毛素材
などで構成してもよい。
【0086】また、流入管(17)は、円形管や矩形管に限
らず、他の形状のノズルとしてもよい。
【0087】さらに、オゾン水槽(10)の底面を円錐面ま
たは角錐面にする代わりに、図12に示すようにオゾン
水槽(10)の底部に超音波発振器(23)を設け、原料水とオ
ゾンガスの混合流に超音波振動を与えるように構成する
ことができる。
【0088】この例では、超音波発振器(23)には、制御
部(24)を介して高周波電源(25)が接続され、超音波発振
器(23)に高周波交流電圧を印加することで超音波振動を
オゾン水に与えるようにしている。
【0089】このように構成すると、超音波振動によっ
て発生するキャビテーションとともに未溶解オゾンガス
の気泡を超音波の正圧エネルギーで潰すことにより、脱
泡が確実に行われる。したがって、遠心力による気液分
離に加えて、超音波脱泡の作用で気液分離効果をいっそ
う高めることが可能となる。また、超音波の縦波により
気液混合効果も高めることができる。
【0090】なお、超音波発振器(23)は、オゾン水槽(1
0)内に設けていればよく、必ずしもオゾン水槽(10)の底
面に設けなくてもよい。その場合、オゾン水槽(20)の底
面(20a,20b) は、図3,4または図6,7に示した形状
を適宜適用すればよい。
【0091】また、図3,4及び図6,7に示したオゾ
ン水撹拌部材(20)や、図2,8,9に示した整流手段(2
2,26) などは、気液分離器の実施に当たって任意に組み
合わせて使用すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係るオゾン水生成装置の
概略構成図である。
【図2】気液分離器の断面構造を示し、図2(a)は縦
断面図、図2(b)は図2(a)のB−B線断面図、図
2(c)は図2(a)のC方向矢視図である。
【図3】図2の気液分離器の底面に設けられているオゾ
ン水撹拌部材の外観図である。
【図4】実施形態1の変形例に係る気液分離器のオゾン
水撹拌部材を示す断面図である。
【図5】本発明の実施形態2に係る気液分離器の流入管
を示す部分断面図である。
【図6】本発明の実施形態3に係る気液分離器のオゾン
水撹拌部材を示す断面図である。
【図7】実施形態3の変形例に係る気液分離器のオゾン
水撹拌部材を示す断面図である。
【図8】本発明の実施形態4に係る気液分離器の整流手
段を示す断面図である。
【図9】本発明の実施形態5に係る気液分離器の整流手
段を示す断面図である。
【図10】本発明の実施形態6に係る気液分離器の縦断
面図である。
【図11】本発明の実施形態7に係る気液分離器の縦断
面図である。
【図12】気液分離器に超音波発振器を設けた変形例を
示す縦断面図である。
【符号の説明】
(1) オゾン水生成装置 (2) オゾン発生器 (3) エジェクタ (4) 気液分離器 (5) オゾン分解触媒装置 (10) オゾン水槽 (11) 周壁 (12) 上壁 (13) 底壁 (14) 流入口 (15) 流出口 (16) オゾンガス排出口 (17) 流入管 (18) 流出管 (19) 気泡フィルタ (20) オゾン水撹拌部材 (20a) 上面 (20b) 上面 (20c) 角錐面または円錐面 (20d) 平面 (20e) 角錐面または円錐面 (20f) 平面 (21) 網状体(気泡捕捉面) (22) 網体(整流手段) (22a) 底面部 (22b) 周面部 (23) 超音波発振器 (24) 制御部 (25) 高周波電源 (26) 整流手段 (26a) フランジ部 (26b) 筒体 (26c) スリット (30) 開閉機構 (31) フロート (32) 開閉弁 (33) 弁体 (34) フロート室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/78 C02F 1/78 Fターム(参考) 4D011 AA05 AC03 AC05 AD06 4D037 AA01 AB03 AB04 BA23 CA12 4D050 AA02 AB04 AB06 BB02 CA03 4G035 AA01 AC15

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦型円筒容器状のオゾン水槽(10)を備
    え、該オゾン水槽(10)に、原料水とオゾンガスの混合流
    を供給する流入口(14)と、オゾン水を流出させる流出口
    (15)と、未溶解オゾンガスを排出するオゾンガス排出口
    (16)とが形成されたオゾン水生成装置の気液分離器であ
    って、 上記流入口(14)には、上記混合流がオゾン水槽(10)内で
    螺旋状に流れるように、オゾン水槽(10)の周壁(11)の内
    面の接線に略平行で上または下方向に傾斜した流入管路
    (17)が接続されていることを特徴とするオゾン水生成装
    置の気液分離器。
  2. 【請求項2】 流入管路(17)が矩形管により形成され、
    矩形管の幅寸法が高さ寸法より小さく設定されているこ
    とを特徴とする請求項1記載のオゾン水生成装置の気液
    分離器。
  3. 【請求項3】 オゾン水槽(10)の底面(20a) が、周縁部
    から中心に向かって凸状の円錐面または角錐面により構
    成されていることを特徴とする請求項1または2記載の
    オゾン水生成装置の気液分離器。
  4. 【請求項4】 オゾン水槽(10)の底面(20a) が、周縁部
    から中心に向かって凸状の円錐面または角錐面により構
    成され、その中心付近が凹状の円錐面若しくは角錐面(2
    0c) または平面(20d) により構成されていることを特徴
    とする請求項1または2記載のオゾン水生成装置の気液
    分離器。
  5. 【請求項5】 オゾン水槽(10)の底面(20b) が、周縁部
    から中心に向かって凹状の円錐面または角錐面により構
    成されていることを特徴とする請求項1または2記載の
    オゾン水生成装置の気液分離器。
  6. 【請求項6】 オゾン水槽(10)の底面(20b) が、周縁部
    から中心に向かって凹状の円錐面または角錐面により構
    成され、その中心付近が凸状の円錐面若しくは角錐面(2
    0e) または平面(20f) により構成されていることを特徴
    とする請求項1または2記載のオゾン水生成装置の気液
    分離器。
  7. 【請求項7】 オゾン水の水位の変動に伴って上下動す
    るフロート(31)と、該フロート(31)が基準位置よりも低
    いときにオゾンガス排出口(16)を開放する一方でフロー
    ト(31)が基準位置に達するとオゾンガス排出口(16)を閉
    塞するように該フロート(31)と連動する開閉弁(32)と、
    フロート(31)の周辺部のオゾン水の流れによる水位の変
    動を抑制する整流手段(22,26) とを備えていることを特
    徴とする請求項1から6のいずれか1記載のオゾン水生
    成装置の気液分離器。
  8. 【請求項8】 整流手段(22)が、フロート(31)を包囲す
    るように配設された網体により構成されていることを特
    徴とする請求項7記載のオゾン水生成装置の気液分離
    器。
  9. 【請求項9】 整流手段(26)が、フロート(31)を包囲す
    るように配設された筒体(26b) を備え、該筒体(26b) に
    1つ又は複数のスリット(26c) が形成されていることを
    特徴とする請求項7記載のオゾン水生成装置の気液分離
    器。
  10. 【請求項10】 整流手段(22)が、フロート(31)を包囲
    する周面部(22b) と、該周面部(22b) に連接する底面部
    (22a) とを備え、該底面部(22a) が、下に凸状の円錐面
    または角錐面に形成されていることを特徴とする請求項
    7から9のいずれか1記載のオゾン水生成装置の気液分
    離器。
  11. 【請求項11】 オゾンガスを原料水に混合してオゾン
    水を生成するとともに、オゾン水の生成後に余剰オゾン
    ガスをオゾン水から分離する気液分離器(4)を備えたオ
    ゾン水生成装置であって、 上記気液分離器(4) が、請求項1から10のいずれか1
    記載の気液分離器によって構成されていることを特徴と
    するオゾン水生成装置。
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