JP2002306948A - 反応装置からの気体排出方法 - Google Patents

反応装置からの気体排出方法

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JP2002306948A
JP2002306948A JP2001036628A JP2001036628A JP2002306948A JP 2002306948 A JP2002306948 A JP 2002306948A JP 2001036628 A JP2001036628 A JP 2001036628A JP 2001036628 A JP2001036628 A JP 2001036628A JP 2002306948 A JP2002306948 A JP 2002306948A
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JP2001036628A
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Tomoyuki Iwamori
智之 岩森
Akira Suzuki
明 鈴木
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Organo Corp
Original Assignee
Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PCBを超臨界水反応処理する際、PCB濃
度が排出基準値以下の気体のみを超臨界水反応装置から
大気に放出する方法を提供する。 【解決手段】 本方法では、先ず、第1ステップでA系
統のガス収容槽44Aに気液分離器20からガス成分を
第1の所定時間収容する。第2ステップで、第1の所定
時間の経過後にガス収容槽44Aへのガス成分の収容を
停止し、ガス成分のPCB濃度を分析計52で第2の所
定時間内に測定する。同時にガス成分をB系統のガス収
容槽44Bに収容し始める。第3ステップで、ガス収容
槽44Aに収容したガス成分を、PCB濃度が排出基準
値以下であれば、直接、大気に、排出基準値を超えてお
れば、吸着槽46を介して大気に、第3の所定時間内に
放出する。第1から第2ステップに移行した後、第1の
所定時間の経過後、第2及び第3ステップと同様の第4
及び第5ステップを行う。以下、第1ステップから第5
ステップを繰り返す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機塩素化合物を
含む被処理液を超臨界水酸化法、熱水分解法、化学的脱
塩素化法、気相水素還元法、光触媒分解法等の各種反応
装置を運転する際の気体の排出方法に関し、更に詳細に
は、かかる反応装置の運転に際して、排出する気体中の
有機塩素系ガス成分濃度が排出基準値以下であることを
確認しつつ気体を排出する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】各種の熱媒や絶縁油として大量に使用さ
れてきたPCBsは、その毒性が認識された後には、そ
の製造及び使用が禁止されたものの、それまでに製造さ
れたPCBsのうちの相当量が処理されることなく保管
されていて、それらのPCBsを処分することが、現
在、緊急の課題となっている。しかし、PCBsの処分
は、思ったほど進展していない。それは、例えばPCB
sを焼却処分すると、種々の有機塩素系ガス成分が燃焼
排ガスに含まれて大気拡散するという危険が指摘されて
いるからである。
【0003】そのために、難分解性でかつ有害なPCB
s等の廃棄物及び廃液に対しては、完全な分解処理が求
められていて、超臨界水反応法、熱水分解法、化学的脱
塩素化法、気相水素還元法、光触媒分解法等が提案され
ている。
【0004】超臨界水反応装置とは、超臨界水の高い反
応性を利用して有機物を分解する装置であって、例え
ば、難分解性の有害な有機物を分解して無害な二酸化炭
素と水に転化したり、難分解性の高分子化合物を分解し
て有用な低分子化合物に転化したりするために、現在、
その実用化が盛んに研究されている。超臨界水とは、超
臨界状態にある水、即ち、水の臨界点を越えた状態にあ
る水を言い、詳しくは、374.1℃以上の温度で、か
つ22.04MPa以上の圧力下にある状態の水を言
う。
【0005】ここで、図3を参照して、PCB、ダイオ
キシン等の有機塩素化合物を超臨界水反応処理して酸化
分解する超臨界水反応装置の基本的な構成を説明する。
図3は代表的な超臨界水反応装置の構成を示すフローシ
ートである。超臨界水反応装置10は、有機塩素化合物
を含む被処理液を超臨界水の存在下で超臨界水反応によ
り処理する装置であって、図3に示すように、超臨界水
反応を行う反応器として、縦型の耐圧密閉型反応器12
を備え、反応器12から処理流体を流出させる処理流体
系統13として、反応器12の処理流体出口に接続され
た処理流体管14に、処理流体にアルカリ水溶液を注入
して中和急冷する中和急冷器15、処理流体を更に冷却
する冷却器16、反応器12内の圧力を制御する圧力制
御弁18、及び、処理流体をガス成分と液成分とに気液
分離する気液分離器20を、順次、備えている。
【0006】中和急冷器15は、アルカリ水溶液注入管
17からアルカリ水溶液を処理流体に注入して、反応器
12内で被処理液中の有機塩素化合物の超臨界水反応に
より発生した塩酸等を中和すると共に処理流体を急激に
冷却する。気液分離器20の上部には、分離したガス成
分を流出させるガス流出管22が接続され、下部には分
離した液成分を流出させる液流出管24が接続されてい
る。更に、ガス流出管22には、気液分離器20の圧力
を制御する背圧弁26が、液流出管24には流出流量を
調整して気液分離器20の液面を制御する液面制御弁2
7が設けてある。
【0007】超臨界水反応装置10は、超臨界水反応に
供する被処理液を反応器12に供給する供給系統とし
て、被処理液ポンプ28と、空気圧縮機30とを備え、
被処理液管32を介して有機塩素化合物を含む被処理液
を反応器12に送入し、かつ、被処理液管32に接続さ
れた空気送入管34を介して酸化剤として空気を被処理
液と共に反応器12に送入する。また、超臨界水反応装
置10には、反応器12内で超臨界水反応を維持するた
めの常温水あるいは超臨界水を補給する補給水管36を
被処理液管32に接続させる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、PCBを処
理する際の大気中へのPCBの排出基準として、大気に
放出する気体中のPCB濃度は、いかなる場合でも、
0.15mg/m3を越えないこと(平均0.10mg
/m3)と暫定的に定められている。従って、PCBを
分解する処理に際して、大気に放出するガス成分のPC
B濃度が排出基準値を越えないようにすること必要であ
る。以上の説明では、PCBを例にしているが、PCB
以外の有機塩素化合物についても同様であって、大気に
放出する気体中の有機塩素系ガス成分を排出基準値以下
に維持することが要求されている。
【0009】そこで、本発明の目的は、各種反応装置を
運転して有機塩素化合物を含む被処理液を処理する際、
有機塩素化合物濃度が排出基準値以下の気体のみを大気
に放出する方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る反応装置からの気体の排出方法は、有
機塩素化合物を含む被処理液を分解処理する反応装置か
ら気体流出系を介して排出基準値以下の有機塩素系ガス
成分濃度の気体を排出する方法であって、反応装置から
の流出気体を、第1の所定時間、気体流出系の第1の系
統のガス収容槽に収容する第1のステップと、第1の所
定時間の経過後に、第1の系統のガス収容槽への流出気
体の収容を停止すると共に流出気体を気体流出系の第2
の系統のガス収容槽に収容し始め、かつ第1の系統のガ
ス収容槽に収容した流出気体の有機塩素系ガス成分濃度
を第2の所定時間内に測定する第2のステップと、第1
の系統のガス収容槽に収容した流出気体を、その有機塩
素系ガス成分濃度が排出基準値以下であれば、直接、大
気に、排出基準値を超えておれば、十分な吸着能力を有
する吸着槽を介して大気に、それぞれ、第3の所定時間
内に放出する第3のステップと、第1のステップから第
2のステップに移行した後、第1の所定時間の経過後、
第2の系統のガス収容槽への流出気体の収容を停止する
と共に流出気体を気体流出系の第1の系統のガス収容槽
に収容し始め、かつ第2の系統のガス収容槽に収容した
流出気体の有機塩素系ガス成分濃度を第2の所定時間内
に測定する第4のステップと、第2の系統のガス収容槽
に収容した流出気体を、その有機塩素系ガス成分濃度が
排出基準値以下であれば、直接、大気に、排出基準値を
超えておれば、吸着槽を介して大気にそれぞれ、第3の
所定時間内に放出する第5ステップと、を有し、第2の
所定時間と第3の所定時間との和より第1の所定時間を
長く設定し、第1のステップから第5のステップを繰り
返すことを特徴としている。
【0011】本発明で、有機塩素系ガス成分とは、被処
理液に含まれた有機塩素化合物に由来するガス成分であ
って、例えばPCB、ダイオキシン類等の有機塩素系ガ
ス成分である。有機塩素系ガス成分の分析計として公定
法として定められている分析法を適用しても良いが、好
適には同定機能を有するガスクロマトグラフィと質量分
析計とを組み合わせたガスクロマトグラフィ/質量分析
法を使用する。
【0012】ガス収容槽は、第1の所定時間の間、分離
気体を収容できる大きさにする必要がある。また、設定
した第2の所定時間内に有機塩素系ガス成分濃度を測定
できる分析法を使用することが必要であり、換言すれば
有機塩素系ガス成分濃度の測定に要する時間以上の時間
を第2の所定時間として設定する必要がある。また、第
3の所定時間内にガス収容槽内の気体を排出できるよう
な大きさの配管径を備えた排出配管を使用する。換言す
れば、ガス収容槽から気体を排出するのに要する時間以
上の時間を第3の所定時間として設定する。そして、第
1の所定時間は、第2の時間と第3の時間との和以上の
時間に設定する必要がある。吸着槽には、第1の所定時
間内にガス収容槽に収容した気体中の有機塩素系ガス成
分を第3の所定時間で完全に吸着する十分に大きな吸着
能力を備える吸着剤充填層を備える。吸着剤には、例え
ば活性炭、合成吸着剤等を使用する。必要に応じて、複
数個の吸着槽を備え、交互に再生操作を行いつつ使用す
るようにしても良い。
【0013】好適には、第1から第3の所定時間に基づ
いて第1のステップから第5のステップをシーケンス制
御する。これにより、有機塩素系ガス成分濃度が排出基
準値以下の気体を自動的に排出することができる。本発
明方法によれば、各種反応装置からの流出気体を第1及
び第2の2系統のガス収容槽に交互に収容し、流出気体
中の有機塩素系ガス成分が排出基準値以下であることを
確認した後、大気に放出しているので、排出基準値以下
の有機塩素系ガス成分濃度の気体しか反応装置から大気
に放出しない。第1及び第2の系統のガス収容槽は、そ
れぞれ、一つである必要はなく、複数個のガス収容槽を
備えるようにしても良い。更には、第1及び第2の系統
自体がそれぞれ、一つである必要はなく、安全を見て、
第1の系統及び/又は第2の系統自体が、それぞれ、複
数の系統で構成されていても良い。この場合、例えば第
1の系統のガス収容槽に流出気体を収容する際には、第
1の系統のうちの、ガス収容槽の流出気体の排出が終了
している系統を使用する。
【0014】本発明方法を超臨界水反応装置の気体排出
方法に適用したときには、本発明方法は、有機塩素化合
物を含む被処理液を分解処理して気体流出系を介して排
出基準値以下の有機塩素系ガス成分濃度の気体を排出す
る方法であって、分解装置からの流出気体を、第1の所
定時間、気体流出系の第1の系統のガス収容槽に収容す
る第1のステップと、第1の所定時間の経過後に、第1
の系統のガス収容槽への流出気体の収容を停止すると共
に流出気体を気体流出系の第2の系統のガス収容槽に収
納し始め、かつ第1の系統のガス収容槽に収容した流出
気体の有機塩素系ガス成分濃度を第2の所定時間内に測
定する第2のステップと、第1の系統のガス収容槽に収
容した流出気体を、その有機塩素系ガス成分濃度が排出
基準値以下であれば、直接、大気に、排出基準値を超え
ておれば、十分な吸着能力を有する吸着槽を介して大気
に、それぞれ、第3の所定時間内に放出する第3のステ
ップと、第1のステップから第2のステップに移行した
後、第1の所定時間の経過後、第2の系統のガス収容槽
への流出気体の収容を停止すると共に流出気体を気体流
出系の第1の系統のガス収容槽に収容し始め、かつ第2
の系統のガス収容槽に収容した流出気体の有機塩素系ガ
ス成分濃度を第2の所定時間内に測定する第4のステッ
プと、第2の系統のガス収容槽に収容した流出気体を、
その有機塩素系ガス成分濃度が排出基準値以下であれ
ば、直接、大気に、排出基準値を超えておれば、吸着槽
を介して大気にそれぞれ、第3の所定時間内に放出する
第5ステップと、を有し、第2の所定時間と第3の所定
時間との和より第1の所定時間を長く設定し、第1のス
テップから第5のステップを繰り返すことを特徴として
いる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、実施形態例を挙げ、添付
図面を参照して、本発明の実施の形態を具体的かつ詳細
に説明する。実施形態例1 本実施形態例は、PCB処理の超臨界水反応装置からの
気体排出に、本発明に係る反応装置からの気体排出方法
を適用した実施形態の一例であって、図1は本実施形態
例の気体排出方法を適用した超臨界水反応装置の構成を
示すフローシート、及び図2は分析計の機能を示す流れ
図である。本実施形態例の方法を適用する超臨界水反応
装置40は、気液分離器20のガス流出管22に接続さ
れた気体成分流出系42の構成が、従来の超臨界水反応
装置10と異なることを除いて、従来の超臨界水反応装
置10と同じ構成を備えている。
【0016】即ち、気体成分流出系42は、それぞれ、
気液分離器20から流出したガス成分を収容するA、B
2系統のガス収容槽44A、Bと、ガス収容槽44A、
Bの下流に設けられた1個の吸着槽46とを備えてい
る。A、B2系統のガス収容槽44A、Bは、前後に、
それぞれ、開閉弁48A、B及び開閉弁50A、Bを備
え、独立して交互に、気液分離器20から流出したガス
成分を収容する。ガス収容槽44は、ガス収容槽44の
許容最高圧力又は設計圧力を高くすることにより、従っ
て気液分離器20の運転圧力を高くすることにより、小
型化することができる。尚、ガス収容槽44の圧力、従
って気液分離器20の運転圧力は、ガス収容槽44にガ
ス成分を収容するにつれて高くなる。
【0017】本実施形態例の超臨界水反応装置40で
は、ガス収容槽44A、Bに収容されたガス成分中のP
CB濃度が基準値以下であることを確認するために、分
析計52が設けてある。分析計52は、ガスクロマトグ
ラフィ/質量分析法或いはガスクロマトグラフィ/EC
D検出器を適用した分析計であって、図2に示すよう
に、定流量ポンプ54を使ってガス収容槽44から一定
流量のガス成分を吸引し、フィルタ56で脱塵、脱湿
し、次いで濃縮部58で吸着剤層にPCB成分を吸着さ
せて濃縮しつつPCB成分以外の残りのガス成分を排出
する。次いで、分析計52は、濃縮部58で濃縮したP
CB成分を加熱して脱着させ、ガスクロマトグラム60
で分離し、質量分析計からなる検出器62でPCB成分
を検出し、演算器64で濃度を算出してデータ出力す
る。尚、図示しないが、定流量ポンプ54で排気された
ガス成分は、吸着槽46と同様な小型の吸着槽を経て大
気に放出される。
【0018】分析計52として、例えばパーキンエルマ
ージャパン(株)販売のSTS25×Turbo Matrix ATD
−Turbo Mass、及び東亜ディーケーケー(株)製のモデ
ルGDX−2000型を使用することができる。或い
は、質量分析法に代えて銀イオンで滴定分析する塩素分
析法を使用する検出器を備えた、電源開発(株)が開発
した熱脱着式−TOX計を使用しても良い。更には、
R.M.JORDANカンパニー製のレーザーイオン化
TDF−MS計測装置を使用しても良い。吸着槽46
は、活性炭の充填層を有し、それぞれ、開閉弁66A、
Bを有するライン68A、Bによってガス収容槽44
A、Bに接続され、ガス収容槽44A、Bから流出した
ガス成分中の残存PCBを完全に吸着して、PCBを同
伴しないガス成分を排出する。吸着槽46は、後述する
第1の所定時間内にガス収容槽44に収容したガス成分
中のPCBを完全に吸着する吸着能力を備える吸着剤充
填層、例えば活性炭充填層を備えている。
【0019】開閉弁48A、B、50A、B、66A、
Bは、自動開閉弁であって、後述する第1の所定時間か
ら第3の所定時間に基づいてシーケンスに従ってシーケ
ンス制御されるように構成されている。また、ガス収容
槽44A、Bは、設定した第1の所定時間の間、気液分
離器20から流出したガス成分を収容できる大きさにな
っており、かつ第1の所定時間の経過時のガス収容槽4
4A、Bの圧力はガス収容槽44A、Bの最高許容圧力
より低い圧力になっていることが必要である。分析計5
2は、設定した第2の所定時間内に有機塩素系ガス成分
濃度を測定できる分析計である。また、ガス収容槽44
A、Bから直接ガス成分を大気放出する放出管70A、
Bの配管径、又はガス収容槽44A、Bから吸着槽46
を経て大気放出する系統のライン68A、Bの配管径及
び吸着槽46の寸法は、設定した第3の所定時間内にガ
ス収容槽44からガス成分を排出できるように流体力学
的に定められている。尚、第1の所定時間は、第2の所
定時間と第3の所定時間との和より長く設定されてい
る。
【0020】以下に、図1を参照して、本実施形態例の
気体排出方法を説明する。先ず、第1のステップでは、
開閉弁50A、66Aを閉止し、一方、開閉弁48Aを
開放して、A系統のガス収容槽44Aに気液分離器20
からガス成分を導入し、第1の所定時間、収容する。ガ
ス収容槽44A内の圧力は徐々に上昇する。第2のステ
ップでは、第1の所定時間の経過後に、開閉弁48Aを
閉止してA系統のガス収容槽44Aへのガス成分の収容
を停止し、同時に開閉弁50B、66Bを閉止し、開閉
弁48Bを開放して、ガス成分をB系統のガス収容槽4
4Bに収容し始める。ガス収容槽44B内の圧力は徐々
に上昇する。更に、A系統のガス収容槽44Aに収容し
たガス成分の有機塩素系ガス成分濃度を分析計52で第
2の所定時間内に測定する。第3のステップでは、A系
統のガス収容槽44Aに収容したガス成分を、その有機
塩素系ガス成分濃度が排出基準値以下であれば、開閉弁
50Aを開放して、直接、大気に、排出基準値を超えて
おれば、開閉弁66Aを開放して吸着槽46を介して大
気に、それぞれ、第3の所定時間内に放出する。また、
吸着槽46の後段にチェック用のガス収容槽72を設
け、ガス収容槽44A又はガス収容槽44Bから排出さ
れ、そして吸着槽46を通過した処理ガスの全量を前記
チェック用のガス収容槽72に一旦収容し、そして収容
したガス成分の有機塩素系ガスを分析計52で測定し、
排出基準値以下であることを確認してから大気に放出す
るようにすることが好ましい。このように、吸着槽46
の後段にチェック用のガス収容槽72を設けることによ
り、更に安全性を保つことが可能となる。
【0021】第4のステップでは、第1のステップから
第2のステップに移行した後、第1の所定時間の経過
後、開閉弁48Bを閉止してB系統のガス収容槽44B
へのガス成分の収容を停止し、同時に開閉弁50A、6
6Aを閉止し、開閉弁48Aを開放してガス成分をA系
統のガス収容槽44Aに収容し始める。更に、B系統の
ガス収容槽44Bに収容したガス成分の有機塩素系ガス
成分濃度を分析計52で第2の所定時間内に測定する。
第5のステップでは、B系統のガス収容槽44Bに収容
したガス成分を、その有機塩素系ガス成分濃度が排出基
準値以下であれば、開閉弁50Bを開放して、直接、大
気に、排出基準値を超えておれば、開閉弁66Bを開放
して吸着槽46を介して大気に、それぞれ、第3の所定
時間内に放出する。以下、超臨界水反応装置40の運転
中、シーケンス制御によって、第1のステップから第5
のステップを繰り返す。
【0022】本実施形態例の方法では、気液分離器20
から流出したガス成分をガス収容槽44に一旦収容し、
PCB濃度が基準値以下になっていることを確認した後
に大気に放出しているので、大気をPCBで汚染するよ
うなことが生じない。また、万一、PCB濃度が基準値
を超えているときには、活性炭吸着層を通して大気に放
出しているので、大気をPCBで汚染するようなことが
生じない。
【0023】また、本実施態様例では、反応装置として
超臨界水反応装置又は超臨界水酸化装置を例にして説明
したが、本発明における反応装置としては超臨界水反応
装置又は超臨界水酸化装置に限定されることはなく、熱
水分解法、化学的脱塩素化法、気相水素還元法、光触媒
分解法等を用いる各種の反応装置から排出される気体排
出方法にも適応できることは言うまでもない。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、気液分離器から流出し
た分離気体を少なくとも2系統の第1及び第2の系統の
ガス収容槽を交互に収容し、分離気体中の有機塩素系ガ
ス成分濃度が排出基準値以下であることを確認した後、
また、万一、有機塩素系ガス成分濃度が排出基準値を超
えているときには吸着槽を経て、大気に放出しているの
で、排出基準値以下の有機塩素系ガス成分濃度の気体し
か超臨界水反応装置から大気に放出しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例の方法を適用する超臨界水反応装置
の要部の構成を示すフローシートである。
【図2】分析計の機能を説明する流れ図である。
【図3】超臨界水反応装置の構成を示すフローシートで
ある。
【符号の説明】 10 従来の超臨界水反応装置 12 反応器 13 処理流体系統 14 処理流体管 15 中和急冷器 16 冷却器 18 圧力制御弁 20 気液分離器 22 ガス流出管 24 液流出管 26 背圧弁 27 液面制御弁 28 被処理液ポンプ 30 空気圧縮機 32 被処理液管 34 空気送入管 36 補給水管 40 実施形態例の方法を適用する超臨界水反応装置 42 気体流出系 44 ガス収容槽 46 吸着槽 48、50、66 開閉弁 52 分析計 54 定流量ポンプ 56 フィルタ 58 濃縮部 60 ガスクロマトグラム 62 検出器 64 演算器 68 ライン 70 放出管 72 チェック用のガス収容槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E191 BA12 BA13 BD11 4D002 AA21 AC10 BA04 DA41 GA02 GA03 GB01 GB02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機塩素化合物を含む被処理液を分解処
    理する反応装置から気体流出系を介して排出基準値以下
    の有機塩素系ガス成分濃度の気体を排出する方法であっ
    て、 反応装置からの流出気体を、第1の所定時間、気体流出
    系の第1の系統のガス収容槽に収容する第1のステップ
    と、 第1の所定時間の経過後に、第1の系統のガス収容槽へ
    の流出気体の収容を停止すると共に流出気体を気体流出
    系の第2の系統のガス収容槽に収容し始め、かつ第1の
    系統のガス収容槽に収容した流出気体の有機塩素系ガス
    成分濃度を第2の所定時間内に測定する第2のステップ
    と、 第1の系統のガス収容槽に収容した流出気体を、その有
    機塩素系ガス成分濃度が排出基準値以下であれば、直
    接、大気に、排出基準値を超えておれば、十分な吸着能
    力を有する吸着槽を介して大気に、それぞれ、第3の所
    定時間内に放出する第3のステップと、 第1のステップから第2のステップに移行した後、第1
    の所定時間の経過後、第2の系統のガス収容槽への流出
    気体の収容を停止すると共に流出気体を気体流出系の第
    1の系統のガス収容槽に収容し始め、かつ第2の系統の
    ガス収容槽に収容した流出気体の有機塩素系ガス成分濃
    度を第2の所定時間内に測定する第4のステップと、 第2の系統のガス収容槽に収容した流出気体を、その有
    機塩素系ガス成分濃度が排出基準値以下であれば、直
    接、大気に、排出基準値を超えておれば、吸着槽を介し
    て大気にそれぞれ、第3の所定時間内に放出する第5ス
    テップと、 を有し、第2の所定時間と第3の所定時間との和より第
    1の所定時間を長く設定し、第1のステップから第5の
    ステップを繰り返すことを特徴とする反応装置からの気
    体の排出方法。
  2. 【請求項2】 被処理液の超臨界水反応を行う反応器か
    ら処理流体を流出させる処理流体系の末端に、処理流体
    を気液分離する気液分離器と、気液分離器で分離された
    分離気体を流出させる気体流出系とを備える超臨界水反
    応装置を運転して、有機塩素化合物を含む被処理液に超
    臨界水反応処理を施す際に、気体流出系を介して排出基
    準値以下の有機塩素系ガス成分濃度の気体を排出する方
    法であって、 気液分離器からの分離気体を、第1の所定時間、気体流
    出系の第1の系統のガス収容槽に収容する第1のステッ
    プと、 第1の所定時間の経過後に、第1の系統のガス収容槽へ
    の分離気体の収容を停止すると共に分離気体を気体流出
    系の第2の系統のガス収容槽に収容し始め、かつ第1の
    系統のガス収容槽に収容した分離気体の有機塩素系ガス
    成分濃度を第2の所定時間内に測定する第2のステップ
    と、 第1の系統のガス収容槽に収容した分離気体を、その有
    機塩素系ガス成分濃度が排出基準値以下であれば、直
    接、大気に、排出基準値を超えておれば、十分な吸着能
    力を有する吸着槽を介して大気に、それぞれ、第3の所
    定時間内に放出する第3のステップと、 第1のステップから第2のステップに移行した後、第1
    の所定時間の経過後、第2の系統のガス収容槽への分離
    気体の収容を停止する共に分離気体を気体流出系の第1
    の系統のガス収容槽に収容し始め、かつ第2の系統のガ
    ス収容槽に収容した分離気体の有機塩素系ガス成分濃度
    を第2の所定時間内に測定する第4のステップと、 第2の系統のガス収容槽に収容した分離気体を、その有
    機塩素系ガス成分濃度が排出基準値以下であれば、直
    接、大気に、排出基準値を超えておれば、吸着槽を介し
    て大気に、それぞれ、第3の所定時間内に放出する第5
    のステップとを有し、第2の所定時間と第3の所定時間
    との和より第1の所定時間を長く設定し、第1のステッ
    プから第5のステップを繰り返すことを特徴とする反応
    装置からの気体の排出方法。
  3. 【請求項3】 吸着槽の下流にチェック用ガス収容槽を
    設置し、吸着槽の処理気体の全量を収容し、チェック用
    ガス収容槽内の気体の有機塩素系ガス成分濃度が排出基
    準以下である事を確認してから処理気体を大気に放出す
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の反応装置か
    らの気体排出方法。
  4. 【請求項4】 分離気体の有機塩素系ガス成分濃度を測
    定する際には、有機塩素系ガス成分を濃縮し、ガスクロ
    マトグラフィを使うことを特徴とする請求項1から3の
    うちのいずれか1項に記載の反応装置からの気体の排出
    方法。
  5. 【請求項5】 第1から第3の所定時間に基づいて第1
    のステップから第5のステップをシーケンス制御するこ
    とを特徴とする請求項1から4のうちのいずれか1項に
    記載の反応装置からの気体の排出方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101621485B1 (ko) 2013-10-31 2016-05-17 세메스 주식회사 기판 처리 장치, 그리고 기판 처리 장치를 이용한 재생 방법

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