JP2003073305A - 水熱反応装置 - Google Patents

水熱反応装置

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JP2003073305A JP2001262302A JP2001262302A JP2003073305A JP 2003073305 A JP2003073305 A JP 2003073305A JP 2001262302 A JP2001262302 A JP 2001262302A JP 2001262302 A JP2001262302 A JP 2001262302A JP 2003073305 A JP2003073305 A JP 2003073305A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温高圧の水熱反応における反応器内の圧力
が異常に上昇しても、安全弁が作動する前に、種々の対
策をとることのできる水熱反応装置を提供する。 【解決手段】 高温高圧流体の存在下に有機物を水熱反
応により分解する反応器4と、反応器4に設置された安
全弁5とを有する水熱反応装置において、安全弁5のラ
インと並列に安全弁の設定圧力よりやや低い圧力で作動
する圧力制御弁6を設けたことを特徴とする水熱反応装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【従来の技術】本発明は、水熱反応装置に関し、さらに
詳しくは、安全に運転操作することが可能な水熱反応装
置に関するものである。
【0002】
【発明の属する技術分野】従来より、難分解性の廃棄物
・廃液や有害物質を含む廃棄物・廃液など、環境に排出
されると問題を招く物質を完全に分解して安全な物質に
する技術が求められ、これらの廃棄物・廃液等を完全分
解処理するのに適した種々の水熱反応法が提案されてい
る。
【0003】水熱反応法の一種に超臨界水酸化法が提案
(例えば特公平1−38532号公報)されており、従
来の焼却炉で行われる燃焼法では、部分的な低温部分の
発生による分解の不十分性によって例えば塩素化合物の
分解ではダイオキシン等の毒性の強い物質を生成する虞
れがあり、また燃焼ガスを大気に放出するために有害物
質が拡散してしまう虞れがあるという問題があるのに対
し、超臨界水酸法は、水の超臨界条件下(温度374℃
以上で圧力22MPa以上)で、超臨界水を分解反応の
媒体として利用して、分解対象の有機物を水と二酸化炭
素にまで完全に分解できる方法であって、熱分解、加水
分解及び酸化分解が同時に進行して非常に大きな反応速
度を達成できるだけでなく、クローズドな系で完全分解
ができる点で優れている。
【0004】すなわち超臨界水酸化法は、水の臨界条
件、すなわち臨界温度374℃及び臨界圧力22MPa
を越えた条件下の水(超臨界水)はその極性が温度と圧
力で制御可能となってパラフィン形炭化水素やベンゼン
等の非極性物質も溶解することができ、酸素等のガスと
も任意の割合で単一相で混在するという有機物酸化分解
用の反応溶媒として極めて優れた特性を示すこと、分解
対象物の炭素含有率が数%あれば酸化熱だけで臨界温度
以上に昇温可能であるため、熱エネルギー的に非常に優
れていること、特に、ほとんどの難分解性有機物や有害
有機廃棄物を超臨界水中で加水分解反応や熱分解反応を
適切にコントロールすることにより完全に分解できると
いう極めて優れた作用があること、また、処理を閉鎖系
の装置内で行えることなどの点で、有害有機物の分解処
理に極めて適している。
【0005】図5に、従来における有機物を超臨界水酸
化分解するための超臨界水反応装置の一例を挙げ説明す
る。
【0006】分解処理の対象となる難分解性有機物等の
被処理物は、水および酸化剤とともに、高圧ポンプ等の
加圧供給手段(51、52、53)により、水の超臨界
領域の圧力以上となるように、反応器54へ加圧供給さ
れる。水は反応器54内で超臨界水となり、超臨界水酸
化分解反応が進行し、被処理物は二酸化炭素と水に分解
される。分解物を含む処理流体は反応器54から流出
し、冷却器56で冷却された後、圧力制御弁57により
減圧される。減圧された処理流体は、気液分離器58に
より気体と液体に分離される。分離された気体は、圧力
制御弁59により圧力が調整されて排ガスとして排出さ
れ、分離された液体は液面制御弁60により液面が制御
され、排出される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】反応器54は、圧力容
器であるため、実際に超臨界水酸化分解反応を行うため
には、高圧ガスの法規上、図5にあるように、反応器5
4には安全弁55を取付け、反応器54が異常圧力によ
り破損するのを防がなければならない。
【0008】安全弁55はその構造上、反応器54内の
圧力が設定圧力以上に達すると、開放して反応器54内
のガスを瞬時に排出する。ガスの排出は、安全弁の吹き
止まり圧力になるまで行われる。
【0009】従って、圧力弁が作動すると、反応器内に
存在する流体が反応器害に放出される。
【0010】また、分解しようとする被処理物が、塩素
等のハロゲン原子を含むジクロロベンゼン等の場合、分
子中のハロゲンが分解され、塩酸等の酸となり、塩酸ガ
ス等を含む排ガスがそのまま環境中へ放出されることに
なり、環境汚染につながる。また、被処理物がジクロロ
ベンゼンのような有害な難分解性化合物の場合は、未分
解物として、そのままジクロロベンゼン等が環境中に放
出されてしまう。
【0011】本発明が解決しようとする課題は、このよ
うな水熱反応装置における反応器内の圧力が異常に上昇
しても、安全弁が作動する前に、種々の対策をとること
のできる水熱反応装置を提供することにある。
【0012】また本発明が解決しようとするその他の課
題は、被処理物が有害物質の場合、たとえ安全弁が作動
して反応器内のガスが放出されても、周囲の環境に悪影
響を及ぼすことのない水熱反応装置を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の第1の本発明は、高温高圧流体の存在下に有機物を水
熱反応により分解する反応器と、反応器に設置された安
全弁とを有する水熱反応装置において、安全弁のライン
と並列に安全弁の設定圧力よりやや低い圧力で作動する
圧力制御弁を設けたことを特徴とする水熱反応装置に関
するものである。
【0014】上記課題を解決するための第2の本発明
は、前記第1の発明であって、前記圧力制御弁の下流に
ガス吸収手段を設けたことを特徴とするものである。
【0015】上記課題を解決するための第3の本発明
は、前記第2の発明であって、前記ガス吸収手段の下流
に有害物質吸着手段を設けたことを特徴とするものであ
る。
【0016】上記課題を解決するための第4の本発明
は、前記第2または第3の発明であって、前記ガス吸収
手段もしくは有害物質吸着手段の下流にバッファタンク
を設けたことを特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の水熱反応装置は、温度1
80℃以上、圧力1MPa以上に流体を保持できる反応
器内で有機物を水熱反応によって分解する装置であっ
て、その反応器は、前記水熱反応に対応しうる耐圧性容
器である。
【0018】本発明の水熱反応装置における反応器の形
状は特に限定されるものではないが、例えばベッセル型
反応器やチューブ型反応器を挙げることができる。
【0019】本発明における安全弁とは、バネ式安全弁
であり、低揚程式、高揚程式、全揚程式を含み、反応器
の設計圧力と同じかあるいはそれよりやや低い圧力(吹
き出し圧力)で弁が開口し、反応器の破損を防止するた
めに設置されるものである。なお吹き出し圧力によって
弁が開口し、ガスが放出された場合、ある一定の圧力
(吹き止まり圧力)に低下した場合、弁は閉じるように
なっている。
【0020】本発明おいて、安全弁のラインと並列に設
ける圧力制御弁とは、バネ式と空気作動式、モータ作動
式等を含み、安全弁の吹き出し圧力よりやや低い圧力
(作動圧力)になった場合、弁が開口するものである。
【0021】また、圧力制御弁の作動圧力に達し、弁が
開口し、ガスが当該弁から放出されて、その結果、反応
器の圧力が作動圧力より低い圧力になった時点で直ちに
当該弁は閉じるようになっている。
【0022】安全弁のラインと並列に圧力調整弁を設け
ることにより、安全弁が作動する前に、反応器内の圧力
を制御することができるので、水熱反応を停止すること
なく、様々な対策を講ずることができる。
【0023】本発明の水熱反応装置の圧力制御弁の下流
側に設けるガス吸収手段とは反応器中から放出されるガ
ス中の有害ガスがそのまま大気中に放出されるのを防ぐ
ためのものであり、有害ガスを吸収しうる液体中に放出
ガスを接触させ、当該液体中に有害ガスを吸収させうる
構造であればいかなるものも用いることができ、例えば
充填塔式、スプレー塔式、気泡塔式を挙げることができ
る。
【0024】被処理物の種類によっては、ガス吸収手段
では、吸収除去しきれないジクロロベンゼンやPCB等
の有害物質が含まれることがあるため、このような被処
理物を分解処理する超臨界水反応装置の場合は、ガス吸
収手段の下流に、有害物質を吸着除去する有害物質吸着
手段を設けることが好ましい。有害物質吸着手段として
は、粒状活性炭、繊維状活性炭を充填した活性炭塔や合
成吸着剤等を充填した充填塔が挙げられる。
【0025】前述のガス吸収手段として、気泡塔を採用
した場合、気泡塔から排出される気体は液沫を同伴する
ことがあり、そのまま活性炭塔に導入すると、活性炭の
表面が同伴された液沫により濡れて吸着力が低下するの
で、気泡塔と活性炭塔の間にミストセパレータやヒータ
を設け、気泡塔から排出される気体に含まれる液沫をミ
ストセパレータにより除去するとともにヒータによって
気体の相対湿度を低下させることが好ましい。
【0026】反応器に取付けられた安全弁や圧力制御弁
が作動すると、反応器中の気体が放出されるが、放出さ
れた気体には、ガス吸収手段や有害物質吸着手段では除
去しきれない有害物質が残存している可能性がある。従
って、放出された気体を分析し、有害物質が含まれてい
ないことを確認したうえで、環境中に排出することが好
ましい。従って、第4の発明では、前記ガス吸収手段も
しくは有害物質吸着手段の下流にバッファタンクを設け
ることを特徴とするものである。前記ガス吸収手段もし
くは有害物質吸着手段から排出された気体を、一度バッ
ファタンクに貯留し、有害物質の有無を分析する。分析
の結果、有害物質が含まれていないときは、環境中にそ
のまま排出し、有害物質が含まれているときは、再度有
害物質吸着手段により有害物質を除去した後、放出すれ
ばよい。
【0027】以下図面により、本発明を超臨界水酸化分
解反応に実施する場合の実施形態を説明する。
【0028】(第1実施形態)図1は、被処理物を超臨
界水酸化分解する場合の本発明の第1実施形態を説明す
るためのフロー図である。
【0029】1は、酸化剤を反応器4へ加圧供給するた
めの加圧供給手段である。酸化剤の加圧供給手段は、酸
化剤の種類により、高圧ポンプ、コンプレッサー等を挙
げることができる。酸化剤としては、例えば空気、純酸
素、過酸化水素、液体酸素等を用いることができる。
【0030】2は、超臨界水酸化分解の対象となる被処
理物を反応器4へ加圧供給するための加圧供給手段であ
る。被処理物の加圧供給手段は、被処理物の物理的性状
により、プランジャーやダイヤフラム型等の高圧ポンプ
等を挙げることができる。被処理物が液状もしくは溶媒
に可溶な場合は、高圧ポンプにより加圧供給が可能であ
るが、被処理物が溶媒に不溶な場合は、被処理物を粉砕
してスラリーとしてプランジャーにより反応器4へ供給
することができる。
【0031】3は、水を反応器4へ加圧供給するための
加圧供給手段であり、前記高圧ポンプ等を挙げることが
できる。水の超臨界領域の圧力まで加圧し、反応器4へ
供給する。なお、被処理物と水を混合して供給する場合
は、加圧供給手段3を省略することができる。
【0032】酸化剤、被処理物および水は、供給ライン
aを介して反応器4へ供給される。
【0033】反応器4において行なわれる超臨界水酸化
分解反応は、水を超臨界状態とする温度、圧力条件であ
れば特に限定されるものではないが、例えば、温度37
4℃以上、好ましくは550〜650℃、かつ圧力22
MPa以上、好ましくは22〜25MPaの条件とすれ
ばよい。
【0034】反応器4内で水は超臨界水となり、被処理
物および酸化剤と均一な単一相を形成し、被処理物は超
臨界水酸化分解される。
【0035】反応器4には、安全弁5が設けられ、さら
に安全弁5のラインbと並列に圧力制御弁6が設けられ
ている。圧力制御弁6は反応器に設定した圧力計(図示
せず)の信号により作動するか、あるいは安全弁5と同
様にバネ式によって作動するもので、安全弁5の吹き出
し圧力より5〜10%低い圧力で反応器4内の流体を開
放するものである。
【0036】従って、反応器4内の圧力が圧力制御弁6
の作動圧力より高くなると、安全弁5の作動より早く圧
力制御弁6が作動し、反応器4内の流体を放出する。
【0037】反応器4中では、超臨界水酸化分解反応が
進行し、被処理物は、二酸化炭素と水に分解される。超
臨界水酸化分解後の処理流体は、排出ラインcを介して
排出し、熱交換器型の冷却器7で冷却される。冷却され
た処理流体は、圧力制御弁8を介して気液分離器9へ流
入する。気液分離器9で分離された排ガスは圧力制御弁
10を介して排出する。気液分離器9で分離された液体
は、気液分離器9内の液面レベルをコントロールする液
面制御弁11を介して排出される。
【0038】(第2実施形態)図2は、被処理物を超臨
界水酸化分解する場合の本発明の第2実施形態を説明す
るためのフロー図である。
【0039】図1の第1実施形態と同一の要素には同一
の番号を付し、詳細な説明を省略する。第2実施形態が
第1実施形態と異なる点は、圧力制御弁6の下流にガス
吸収手段としてのガス吸収塔12を設けた点である。
【0040】被処理物中に塩素等のハロゲン原子を含む
有機物が混入していると、超臨界水酸化分解により、塩
素ガス等が生成する場合がある。このような被処理物を
超臨界水酸化分解中に、反応器4内の圧力が異常に上昇
した場合、安全弁5が作動する前に圧力制御弁6が作動
する。圧力制御弁6が作動すると、反応器4から塩素ガ
ス等を含むガスが排出されるが、圧力制御弁6の下流に
ガス吸収塔12を設けることにより、塩素ガス等を吸収
除去できる。
【0041】なお、安全弁5の出口も共通管30に連接
しているので、たとえ安全弁5が作動しても同様に排出
ガス中の塩素ガス等を吸収除去できる。
【0042】(第3実施形態)図3は、被処理物を超臨
界水酸化分解する場合の本発明の第3実施形態を説明す
るためのフロー図である。
【0043】図2の第2実施形態と同一の要素には同一
の番号を付し、詳細な説明を省略する。第3実施形態が
第2実施形態と異なるのは、ガス吸収塔12の下流に活
性炭塔13を設けた点である。
【0044】圧力制御弁6が作動すると、反応器4中の
ガスが放出されるが、ガス中にガス吸収手段では除去で
きないジクロロベンゼン等の有害物質が含まれると、そ
のまま環境中に放出することはできない。そこでガス吸
収塔12の下流に活性炭塔13を設けることにより、ジ
クロロベンゼン等の有害物質を吸着除去して、排ガスを
排出する。
【0045】(第4実施形態)図4は、被処理物を超臨
界水酸化分解する場合の本発明の第4実施形態を説明す
るためのフロー図である。
【0046】図3の第3実施形態と同一の要素には同一
の番号を付し、詳細な説明を省略する。
【0047】第4実施形態が第3実施形態と異なる点
は、ガス吸収塔12もしくは活性炭塔13の下流にバッ
ファタンク14,15を設けた点である。
【0048】圧力制御弁6が作動した場合、反応器4中
のガスが圧力制御弁6から放出されるが、バッファタン
クはこの放出されるガスを1MPa以下で貯留できる大
きさとしておく。
【0049】図4は、上述の考え方によって決定された
大きさのバッファタンクを2基有するものであるが、こ
れは、上述のように決定された1基のバッファタンクで
は収容できない場合を想定して、予備のバッファタンク
を設けたものであり、十分に収容可能な余裕をもって設
計しておくのならば、バッファタンクは1基でもよい。
【0050】図4において、圧力制御弁6が開口し、次
いで前述した通り圧力制御弁6が閉じるが、圧力制御弁
6が開口している際に放出されたガスはガス吸着塔12
に流入し、当該ガス中の塩素ガス等はガス吸収塔12内
の吸収液に吸収される。ガス吸着塔12から流出するガ
スは次いで活性炭塔13に流入し、ガス吸着塔12で吸
収することができなかったジクロロベンゼン等の有害物
質を活性炭で吸着する。次いで活性炭塔13から流出す
るガスは、バッファタンク14に流入する。
【0051】分析計24によってバッファタンク14内
の貯留ガス中の有害物質を分析し、有害物質が検出され
ない場合はバッファタンク14内のガスは大気に放出さ
れ、有害物質が検出された場合は、有害物質が検出され
なくなるまでバッファタンク14内のガスは活性炭塔1
9に循環処理され、無害化後大気に放出される。
【0052】例えば、バッファタンク14におけるガス
の貯蔵から排出までの、ブロワー18の運転および各弁
の開閉を表1に示す。表1において○印は、弁の開口あ
るいはブロワーの運転を示し、空白の部分は弁が閉じて
いる状態あるいはブロワーが運転されていない状態を示
す。
【0053】
【表1】
【0054】なおバッファタンク15においても表1に
準じて操作される。
【0055】
【実施例】実施例1 図1に示すような構成の超臨界水反応装置を用いて、超
臨界水酸化分解反応を行った。反応器4は、設定圧力3
0MPaの容積100Lのインコネル625製の耐圧容
器を用いた。
【0056】表2に示すような条件で、酸化剤、被処理
物(IPA:イソプロピルアルコール)および水を反応
器4に供給し、600℃、25MPaの条件で超臨界水
酸化分解反応を行った。
【0057】
【表2】
【0058】処理流体を排出ラインcから取り出し、冷
却器7で冷却した後、圧力調整弁8を介して、気液分離
器9により気液分離した。分離された排ガスは、気液分
離器9の圧力を10MPaに調整する圧力制御弁10を
介して排出し、分離された液体は、気液分離器9内の液
面レベルを調整する液面制御弁11を介して排出した。
【0059】また、反応器4に直結する安全弁5と圧力
制御弁6を設置し、安全弁5は吹き出し圧力を30MP
aとし、26MPa以上の圧力で圧力制御弁6が作動す
るように設定した。
【0060】本条件で運転中に冷却器7で閉塞を起こ
し、圧力が26MPaに上昇した。この時、圧力制御弁
6が作動し、さらなる圧力上昇を回避し、安全弁5が作
動することはなかった。
【0061】実施例2 図3に示すような構成の超臨界水反応装置を用いて、超
臨界水酸化分解反応を行った。使用した反応器4および
安全弁5の吹き出し圧力、圧力制御弁6の作動圧力は、
実施例1で使用したものと同一である。
【0062】表3に示すような条件で、酸化剤、被処理
物(DCB:ジクロロベンゼン)および水を反応器4に
供給し、600℃、25MPaの条件で超臨界水酸化分
解反応を行った。
【0063】
【表3】
【0064】本条件で運転中に、冷却器7で閉塞を起こ
し、圧力が26MPaに上昇した。この時圧力制御弁6
が作動し、塩酸ガスおよびDCBを含む反応器内の気体
が排出された。塩酸ガスはガス吸収塔12で除去し、水
への溶解度が低いDCBは活性炭塔13により除去し
た。環境中への、塩酸排出濃度は2ppm以下、DCB
排出濃度は1ppb以下であった。
【0065】実施例3 図4に示すような構成の超臨界水反応装置を用いて、超
臨界水酸化分解反応を行った。使用した反応器4および
安全弁5の吹き出し圧力、圧力制御弁6の作動圧力は、
実施例1で使用したものと同一である。
【0066】表4に示すような条件で、酸化剤、被処理
物(DCB:ジクロロベンゼン)および水を反応器4に
供給し、600℃、25MPaの条件で超臨界水酸化分
解反応を行った。
【0067】
【表4】
【0068】本条件で運転中に、冷却器7で閉塞を起こ
し、圧力が26MPaに上昇した。この時圧力制御弁6
が作動し、塩酸ガスおよびDCBを含む反応器内の気体
が排出された。塩酸ガスはガス吸収塔12で除去し、水
への溶解度が低いDCBは活性炭塔13により除去し
た。活性炭塔13から排出される排ガスが無害化されて
いるかどうかを確認するため、バッファタンク14に一
旦貯留した。バッファタンク14内の排ガスを分析した
結果、塩酸排出濃度は2ppm以下、DCB排出濃度は
1ppb以下であったので、環境中へそのまま排出し
た。
【0069】なお、圧力制御弁6が開口している間に放
出されたガスは、バッファタンク14内に圧力1MPa
以内で貯留することができ、バッファタンク15を用い
る必要がなかった。
【0070】
【発明の効果】請求項1に記載の発明により、反応器内
の圧力が異常上昇しても、安全弁が作動する前に圧力制
御弁で反応器内の圧力を制御することができるので、水
熱反応を緊急停止することなく、種々の対策を講ずるこ
とができる。
【0071】請求項2に記載の発明により、圧力制御弁
が作動して、反応器内のガスが排出されても、排出ガス
中に含まれる塩酸等の有害ガスを除去することができ
る。
【0072】請求項3に記載の発明により、圧力制御弁
が作動して、反応器内のガスが排出されても、排出ガス
中に含まれる水に不溶の有害物質を除去することができ
る。
【0073】請求項4に記載の発明により、圧力制御弁
が作動して、反応器内のガスが排出されても、排出ガス
中に含まれる有害物質の有無を分析した後、安全性を確
認して、ガスを環境中に放出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のフロー図
【図2】本発明の第2実施形態のフロー図
【図3】本発明の第3実施形態のフロー図
【図4】本発明の第4実施形態のフロー図
【図5】従来の超臨界水反応装置のフロー図
【符号の説明】
1 加圧供給手段 2 加圧供給手段 3 加圧供給手段 4 反応器 5 安全弁 6 圧力調整弁 7 冷却器 8 圧力制御弁 9 気液分離器 10 圧力調整弁 11 液面制御弁 12 ガス吸収塔 13 活性炭塔 14、15 バッファタンク 30 共通管
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 3/00 B01D 53/34 134B 3/04 ZAB 19/00 134E C07C 25/08 Fターム(参考) 4D002 AA19 AA21 AC10 BA02 BA04 CA01 CA02 CA07 DA35 DA41 DA44 EA02 GA03 GB03 GB04 4G075 AA03 AA37 AA51 BB04 CA54 CA65 CA66 DA01 EB01 ED01 EE31 FB02 4H006 AA05 AC13 BD82 BD84

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温高圧流体の存在下に有機物を水熱反
    応により分解する反応器と、反応器に設置された安全弁
    とを有する水熱反応装置において、安全弁のラインと並
    列に安全弁の設定圧力よりやや低い圧力で作動する圧力
    制御弁を設けたことを特徴とする水熱反応装置。
  2. 【請求項2】 前記圧力制御弁の下流にガス吸収手段を
    設けたことを特徴とする請求項1に記載の水熱反応装
    置。
  3. 【請求項3】 前記ガス吸収手段の下流に有害物質吸着
    手段を設けたことを特徴とする請求項2に記載の水熱反
    応装置。
  4. 【請求項4】 前記ガス吸収手段もしくは有害物質吸着
    手段の下流にバッファタンクを設けたことを特徴とする
    請求項2または請求項3に記載の水熱反応装置。
JP2001262302A 2001-08-30 2001-08-30 水熱反応装置 Pending JP2003073305A (ja)

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