JP2002306774A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2002306774A
JP2002306774A JP2001110759A JP2001110759A JP2002306774A JP 2002306774 A JP2002306774 A JP 2002306774A JP 2001110759 A JP2001110759 A JP 2001110759A JP 2001110759 A JP2001110759 A JP 2001110759A JP 2002306774 A JP2002306774 A JP 2002306774A
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Takaaki Ichihara
高明 市原
Atsushi Saito
篤 齋藤
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Daiichi Shokai Co Ltd
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Daiichi Shokai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯電可能な遊技媒体を用いて遊技を行う遊技
機において、スパイク状ノイズの発生を抑止しながら遊
技媒体に帯電した静電気を速やかに除去する。 【解決手段】 遊技媒体を貯留し、遊技状態に応じて受
皿に遊技媒体を払出す裏機構16を備える。その裏機構
16は、遊技媒体から流れた静電気を集電する複数の集
電部材(71a,73a,74a,76a,78a)が
設けられる。そして、集電部材(71a,73a,74
a,76a,78a)が、集電部材毎に設定された抵抗
部材を介してアース回路に接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、帯電可能な遊技
媒体(例えば、パチンコ球等)を用いて遊技を行う遊技
機に関し、詳しくは、遊技媒体に帯電した静電気を除去
するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】 例えば、パチンコ機のような遊技機で
は、遊技者の遊技結果等に基づいて、遊技機の裏側に設
けられた裏機構(一般的に、遊技媒体を貯留する貯留部
と、この貯留部と受皿(遊技機前面に設けられる)とを
連通する遊技媒体通路とを含んで構成される)から遊技
媒体を払出すようにしている。かかる遊技機の裏機構で
は、遊技機の外部から遊技媒体が供給される際や、供給
された遊技媒体が受皿に移動する際等に、遊技媒体が裏
機構の壁面に衝突又は遊技媒体同士が衝突する。このた
め、この衝突によって静電気が発生し、遊技媒体が帯電
することがあり、これが原因で遊技機全体を制御する制
御回路装置に誤動作が生じる場合があった。このため、
従来から遊技媒体に帯電した電荷を除去するための技術
が開発されている。この従来の技術では、裏機構の遊技
媒体と接触する部位(例えば、遊技媒体通路等)に導電
性材料(いわゆる、除電部)を配置し、この導電性材料
に遊技媒体に帯電した電荷が流れるようにして遊技媒体
に帯電した静電気を除去するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、上述
した技術では遊技媒体で発生する静電気の量が多くなっ
て遊技媒体から導電性材料に流れる静電気の量が多くな
ると、導電性材料が電気的に飽和し遊技媒体から静電気
を除去できなくなる場合があった。
【0004】本発明は上述した実情に鑑みなされたもの
であり、その目的は、遊技媒体から発生する静電気の量
が多くなった場合においても、遊技媒体に帯電した静電
気を除去することができる遊技機を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段及び効果】 上記課題を解
決するため請求項1に記載の遊技機は、帯電可能な遊技
媒体を用いて遊技を行う遊技機であって、遊技媒体を貯
留し、遊技状態に応じて受皿に遊技媒体を払出す裏機構
を備える。裏機構には、遊技媒体と接触する部位の少な
くとも一部に複数の除電部が設けられ、それら除電部
が、除電部毎に設定された抵抗部材を介してアース回路
に接続されている。上記遊技機では、遊技媒体に帯電し
た静電気は裏機構に設けられた除電部に流れ、この除電
部から抵抗部材を介してアース回路に流れる。したがっ
て、除電部が電気的に飽和することが防止される。ま
た、除電部とアース回路の間には抵抗部材が介装されて
いるため、除電部からアース回路に流れる電流のピーク
が抑えられ、これによって制御回路の誤動作の原因とな
るスパイク状ノイズを抑制することができる。さらに、
この抵抗部材は除電部毎(除電部が設けられる部位毎)
に設定されているため、除電部から流れる静電気の量の
違いに応じて電流のピークを抑えつつ静電気を効果的に
除去することができる。
【0006】請求項1に記載の遊技機においては、前記
アース回路は独立した一つの基板として構成されている
ことが好ましい(請求項2)。このような構成による
と、アース回路が独立した一つの基板であるため、遊技
機の仕様変更に容易に適応することができる。例えば、
除電部の数等を増加したい場合等には、アース回路(基
板)のみを別途作成し、この基板のみを変えることで対
応することができる。
【0007】請求項1又は2に記載の遊技機において
は、前記抵抗部材は巻線抵抗であることが好ましい(請
求項3)。このような構成によると、他のタイプの抵抗
素子に比較し、ピーク時の電流値を低く抑えることがで
きる。
【0008】請求項1乃至3のいずれか一つに記載の遊
技機においては、前記除電部の少なくとも一つは、遊技
媒体と直接接触する部位に配された導電性部材と、この
導電性部材より電気抵抗値が低く、かつ、導電性部材と
電気的に接続された集電部材とを含んで構成され、この
集電部材が抵抗部材を介してアース回路に接続されてい
ても良い(請求項4)。このような構成によると、集電
部材が導電性部材より電気抵抗値が低くされているた
め、遊技媒体から導電性部材に流れた静電気は、速やか
に集電部材に流れ、抵抗部材を介してアース回路へ流れ
る。したがって、遊技媒体に帯電した静電気を効率的に
除去することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】 上記各請求項に記載の発明は、
下記に記載した実施の形態により好適に実施することが
できる。 (形態1) 請求項2に記載の遊技機においては、前記
基板が遊技機に着脱可能となっていることが好ましい。
このような形態によると、基板交換等の作業を容易に行
うことができる。 (形態2) 請求項2又は形態1に記載の遊技機におい
ては、前記基板には、除電部と電気的に接続される除電
部毎に対応する端子と、それら端子とアース部とを電気
的に接続する接続部材とが設けられ、各接続部材には対
応する除電部に応じた抵抗部材が介装されていることが
好ましい。このような形態によると、除電部と接続され
る端子が基板に設けられるため、除電部と基板、すなわ
ちアース回路との接続を容易に行うことができる。ま
た、基板に抵抗部材が設けられているため、抵抗部材の
電気抵抗値を変更するとき等には基板のみを変えれば良
い。 (形態3) 形態2に記載の遊技機においては、前記抵
抗部材は電気抵抗値が調整可能なものとされても良い。
このような形態によると、遊技機毎の違いによる静電気
の発生量のバラツキに応じ抵抗部材の抵抗値を微調整す
ることができる。
【0010】
【実施例】 本発明をパチンコ機に具現化した一実施例
を図1〜図9にしたがって説明する。図1〜4に示すよ
うに、パチンコ機1は、外枠2、ベース枠10及び表枠
30を主体として構成されている。外枠2は、方形枠状
に形成され、その前面の一側縁には、ベース枠用ヒンジ
機構100によってベース枠10が開閉可能に組み付け
られている。また、外枠2の前面下部には、ベース枠1
0の下端面を受ける下受板3が取り付けられている。ベ
ース枠10は、図1と図2に示すように、遊技盤13の
前面の略全体が露出する開口部を有する方形額縁状に形
成されている。ベース枠10の裏面には、その開口部周
縁に沿って支持枠体11が設けられ、支持枠体11に遊
技盤13が着脱可能に嵌込まれている。遊技盤13の裏
面側には、その遊技盤13に装着された各種の入賞装
置、役物装置、表示装置等を制御する制御ボックス装置
6が装着されている(図4参照)。
【0011】また、上記ベース枠10の裏面側には、図
1と図4に示すように、支持枠体11の片側の枠部11
aにおいて、裏セット用ヒンジ機構120によって裏セ
ット部材16(請求項にいう裏機構に相当する。)が開
閉可能に組み付けられている。裏セット部材16は、閉
じた状態(図4に示す状態)においては、制御ボックス
装置6を取り囲むように形成されている。この裏セット
部材16の裏面側には、図4〜図6に示すように、その
上部から下部に向けて球タンク70、球誘導樋71、上
部払出樋72、球払出装置73、下部払出樋74及び球
排出樋76が順次に連通して配設されている。球タンク
70は、島設備から供給されるパチンコ球を一時的に貯
留する機能を有し、球誘導樋71及び上部払出樋72
は、球タンク70に貯留するパチンコ球を球払出装置7
3に誘導する機能を有する。球払出装置73は、パチン
コ球が入賞装置に入賞した際には所定個数の賞球を払出
し、一方、球抜き作業時には球タンク70内に貯留され
るパチンコ球が無くなるまで連続的にパチンコ球を排出
する機能を有する。下部払出樋74は、賞球払出時には
球払出装置73から排出されたパチンコ球を球排出樋7
6に導き、球抜き作業時には球払出装置73から排出さ
れたパチンコ球をパチンコ機1外に導く機能を有する。
そして、球排出樋76は、下部払出樋74から流下する
パチンコ球を上皿93又は下皿21(図2と図3に図
示)に導く機能を有する。したがって、上述した球誘導
樋71、上部払出樋72、球払出装置73、下部払出樋
74及び球排出樋76によって、球タンク70と上皿9
3又は下皿21とを連通する球通路が形成される(図6
参照)。なお、この球通路は、図4から明らかなように
制御ボックス装置6を取囲むように設けられている。
【0012】ここで、本実施例の裏セット部材16は、
球タンク70、球誘導樋71、上部払出樋72、球払出
装置73、下部払出樋74及び球排出樋76等を導電性
樹脂(炭素繊維入り樹脂)で一体成形することにより製
作されており、その電気抵抗値は10〜10オーム
に調整されている。このように裏セット部材16(パチ
ンコ球と直接接触する部分)の電気抵抗値を調整するの
は、この部分の電気抵抗値が余り低すぎるとパチンコ球
から裏セット部材16に静電気が急激に流れ、これによ
ってスパイク状のノイズが発生するためである。また、
裏セット部材16は、裏セット部材16を構成する部分
毎に、電気抵抗値が調整されている。これは、裏セット
部材16の部分が異なると発生する静電気量(除去する
静電気量)が異なるためである。また、球タンク70、
球誘導樋71、球払出装置73、下部払出樋74及び球
排出樋76には、図5に示すように集電部材70a、7
1a、73a、74a、76a、78a〔裏セット部材
16を形成する導電性樹脂よりも電気抵抗値の低い部材
(典型的には、鉄板等の金属板)〕がそれぞれ配設され
る。これらの集電部材70a〜78aは、図5及び図6
から明らかなように、球タンク70においては島設備か
らパチンコ球が補給される近辺の内壁(集電部材70
a)、球誘導樋71においては球タンク70の球排出口
近辺の外壁(集電部材71a)、球払出装置73におい
てはパチンコ球がスプロケットや通路壁と衝突する近辺
の外壁(集電部材73a)、下部払出樋74においては
球払出装置73から払出されたパチンコ球が通路壁に衝
突して流れが変わる部位の外壁(集電部材74a)、ま
た、球排出樋76においては上皿払出口93a近辺の外
壁(集電部材76a)、下皿払出口21a近辺の外壁
(集電部材78a)に配設されている。このように球タ
ンク70に配設される集電部材70aのみが球タンク7
0の内壁に配設されるのは、島設備から球タンク70に
供給されるパチンコ球は高エネルギの静電気が帯電して
おり、この高エネルギの静電気を速やかに除去するため
には集電部材70aを内壁に設けた方が好ましいためで
ある。
【0013】また、図5に示すように、集電部材70
a,71a,73a,74a,76a,78aはそれぞ
れ導電線70b,71b,73b,74b,76b,7
8bによってアース基板79に取り付けられる。なお、
アース基板79は、電源ボックス装置201内に収容さ
れており、電源ボックス装置201のケースを外すと、
パチンコ機から取外し可能となっている(したがって、
アース基板79は、図4及び図6では図示されていな
い。)。このアース基板79は、図9に良く示されるよ
うに各集電部材70a〜78aに接続されるアース入力
端子70c〜78cを備え、各アース入力端子70c〜
78cはそれぞれ巻線型の抵抗素子70d〜78dを介
してアース回路79aに接続されている。各抵抗素子7
0d〜78dは、接続される集電部材70a〜78aに
応じた電気抵抗値に調整されており、アース回路79a
は、アース基板79に設けられたアース出力端子79b
を介して接地(グランド)されている。ここで、各集電
部材70a〜78aが、抵抗素子70d〜78dを介し
てアースされているのは、集電部材70a〜78aから
アース回路79aに流れる電流のピークを抑えるためで
あり、また、集電部材70a〜78aからアース回路7
9aに流れた電流が、他の集電部材70a〜78a等に
逆流するのを防止するためである。また、各抵抗素子7
0d〜78dが、集電部材70a〜78aに応じた電気
抵抗値に調整されているのは、集電部材70a〜78a
で除去される静電気の量が異なるためである。すなわ
ち、速やかに静電気を除去する観点からは抵抗素子の電
気抵抗値は低いほど良いが、低すぎるとスパイク状ノイ
ズが発生する。このため、本実施例では、集電部材70
a〜78aによって除去する静電気の量に応じて抵抗素
子70d〜78dの電気抵抗値を調整し、集電部材70
a〜78aからアース回路79aに流れる電流のピーク
を低く押さえつつ、速やかに静電気を除去する。なお、
各抵抗素子70d〜78dの電気抵抗値は、抵抗素子7
0d〜78dの電気抵抗値を種々に変更して各導電線7
0b〜78bに流れる電流値を実測し、その測定結果に
基づいて決定した。なお、集電部材70aとアース基板
79を接続する導電線70bは、パチンコ機1の上方の
外枠2側を通って配線されている。これは、導電線70
bと制御ボックス装置6との物理的な距離を離すことに
より、導電線70bに流れる電流によって制御ボックス
装置6が誤動作することを防止するためである。また、
上述した実施例においては、球タンク70から排出され
たパチンコ球から静電気(球タンク70で除去できなか
った静電気)を除去するため集電部材71aを球タンク
70の球排出口近辺の外壁に配したが、球タンク70の
静電気除去能力が高い場合等には、球誘導樋71の払出
装置73側の通路(どの部位でも良い)に設けるように
しても良い。このような構成によれば、集電部材71a
とアース基板79の配線71bが短くなって好ましく、
また、球誘導樋71内を流れる際にパチンコ球同士が衝
突(離散・再接触)することで発生する静電気を除去し
易くなる。
【0014】また、前記ベース枠10の支持枠体11に
は、図1に示すように、裏セット部材16を閉じた状態
に保持するための複数の締付具19が組み付けられてい
る。そして、支持枠体11に遊技盤13が嵌込まれ、次
に、裏セット部材16が閉じられ、その裏セット部材1
6が複数の締付具19によって閉じた状態に保持される
と、ベース枠10の支持枠体11に遊技盤13が固定さ
れるようになっている。また、これとは逆に、複数の締
付具19を外して裏セット部材16を開いた状態とする
と、ベース枠10の裏面側からその支持枠体11に対し
遊技盤13が着脱可能となる。
【0015】なお、図1に示すように、前記ベース枠1
0の裏面の自由端側には、上下二つのベース枠施錠用フ
ック17が上下方向にスライド可能に組み付けられてい
る。このベース枠施錠用フック17は、外枠2に対しベ
ース枠10が閉じられたときに、外枠2に設けられた係
合部(図示しない)に係合し、これにより外枠2に対しベ
ース枠10が閉じた状態に施錠されるようになってい
る。また、外枠2に対するベース枠10の解錠は、図3
に示すように、ベース枠10の前面の自由端側下部寄り
に配設された鍵穴22に鍵を挿入し、その鍵を一方向に
回動操作することで、ベース枠施錠用フック17が下方
にスライドして外枠2の係合部から外れ、解錠されるよ
うになっている。
【0016】また、前記ベース枠10の前面下部には、
図2と図3に示すように、パチンコ球発射用の発射ハン
ドル装置20や下皿21等が組み付けられ、また、図2
に示すように、ベース枠10の前面の一側には表枠用ヒ
ンジ機構140によって表枠30が開閉可能に組み付け
られている。この表枠30は、表枠本体31、補強部材
31a、ガラス枠33等を備えている。この表枠本体3
1は合成樹脂材料よりなり、図2、図3に示すように、
その略中央部に遊技盤13の遊技領域14を透視可能な
略円形の開口窓32が形成されている。また、図3に示
すように、表枠本体31の前面には、その開口窓32の
周囲において凹凸の装飾が施された合成樹脂製の装飾部
材50が組み付けられている。装飾部材50には、光が
出射されるレンズを備えた飾り窓51が適宜に形成され
る他、遊技盤13の盤面に貼り付けられた証紙を透視可
能な窓52が形成されている。また、表枠本体31と装
飾部材50との間の空間部には装飾部材50の各レンズ
を照明するランプを備えたランプ基板(図示省略)が配
設されている。このような表枠本体31の裏面に装着さ
れる補強部材31aは、表枠本体31の裏面の略全域に
わたる面積を有する鉄板等の導電性金属板よりなり、静
電気の放電部材及び表枠本体31を補強する機能を有す
る。
【0017】また、表枠30に設けられるガラス枠33
は、図2に示すように、表枠本体31の開口窓32を透
視可能に塞ぐ前後二枚の方形のガラス板29を保持する
ためのもので、このガラス枠33は、補強部材31aの
裏面側に設けられている。このガラス枠33は、開口窓
32の下方において左右方向に延びる下枠部34と、そ
の下枠部34の左右両端から上方に延びる左右の両側枠
部37とを備えて略U字枠状に形成されている。また、
上述したガラス枠33は、鉄板等の導電性金属板よりな
り、補強部材31aと一体または補強部材31aと別個
に形成されかつ溶接によって一体状に固着されて電気的
に導通可能となっている。したがって、このガラス枠3
3も静電気の放電部材として機能するようになってい
る。
【0018】なお、表枠本体31と補強部材31aとの
間の自由端側には、図1に示すように、上下及び中間の
計三つの施錠用フック80が上下方向にスライド可能に
組み付けられられている。そして、ベース枠10に対し
表枠30が閉じられたときには、その施錠用フック80
がベース枠10に形成された係合穴81に係合し、これ
によって、ベース枠10に対し表枠30が閉じた状態に
施錠されるようになっている。また、ベース枠10に対
する表枠30の解錠は、ベース枠10の鍵穴22に対し
鍵を挿入し、その鍵を、前記外枠2に対するベース枠1
0の解錠方向とは逆の方向に回動操作することで、施錠
用フック80が下方にスライドして係合穴81から外れ
る。これによって、ベース枠10に対し表枠30が解錠
されるようになっている。また、図2と図3に示すよう
に、ベース枠10の前面の一側には、前記表枠30の下
方に隣接しかつ図示しないヒンジ機構によって下板90
が開閉可能に組み付けられている。この下板90の裏面
の自由端側には、ベース枠10に対し下板90を閉じた
状態に係脱可能に保持する閉止爪92を備えた係合金具
91が配設され、下板90の前面には上皿93が配設さ
れている。
【0019】上述した表枠30の補強部材31aは、図
7と図8に示すように、ベース枠用ヒンジ機構100、
裏セット用ヒンジ機構120及び表枠用ヒンジ機構14
0を介して取付ネジ126に電気的に接続されている。
具体的に説明すると、図7に示すように、ベース枠用ヒ
ンジ機構100の上側のヒンジ構成部品は、外枠2の上
隅部に固定された隅金具として機能するヒンジ板101
と、ベース枠10の上部隅部に固定されたヒンジ板10
2と、これら両ヒンジ板101,102を回動可能に連
結しているヒンジ軸103とを備えている。この両ヒン
ジ板101、102及びヒンジ軸103は、導電性金属
材によりそれぞれ形成されている。また、ベース枠10
に固定のヒンジ板102は、断面略L字状をなし、その
一辺102aがベース枠10の裏面に対し導電性金属材
よりなる固定ピン104によって固定されている。
【0020】また、図7と図8に示すように、裏セット
用ヒンジ機構120の上側のヒンジ構成部品は、ベース
枠10の裏面に設けられた支持枠体11の枠部11a裏
面に固定されたヒンジ板121と、裏セット部材16の
所定位置に固定されたヒンジ板122と、これら両ヒン
ジ板121、122を回動可能に連結しているヒンジ軸
123とを備えている。この両ヒンジ板121、122
及びヒンジ軸123は、導電性金属材によりそれぞれ形
成されている。また、支持枠体11側のヒンジ板121
は、断面略L字状をなし、その一辺121aが枠部11
aの裏面に対し導電性金属材よりなる取付ネジ125に
よって固定されている。また、裏セット部材16側のヒ
ンジ板122は、導電性金属材よりなる取付ねじ126
によって裏セット部材16の所定位置に固定されてい
る。
【0021】また、図7と図2に示すように、表枠用ヒ
ンジ機構140の上側のヒンジ構成部品は、表枠30の
補強部材31aの一側縁寄り上部に折り曲げ加工によっ
て一体に形成された筒状の軸受け筒部141と、その軸
受け筒部141の軸受け孔に上下動可能に支持されたヒ
ンジ軸142と、ベース枠10の前面上部に固定されか
つ前記ヒンジ軸142が回動可能に嵌挿されるヒンジ板
143とを備えている。上記軸受け筒部141、ヒンジ
板143及びヒンジ軸142は、導電性金属材によりそ
れぞれ形成されている。上述したベース枠10のヒンジ
板143は断面略L字状をなし、その一辺143aがベ
ース枠10の前面に対し、同ベース枠10の裏面に固定
されたヒンジ板102(ベース枠用ヒンジ機構100)
を固定する固定ピン104によって固定されている。ま
た、このヒンジ板143の他辺143bには、ヒンジ軸
142が回動並びに上下動可能に嵌挿されるヒンジ孔が
形成されている。したがって、表枠30の補強部材31
aは、表枠用ヒンジ機構140における軸受け筒部14
1、ヒンジ軸142、ヒンジ板143及び固定ピン10
4を介してベース枠用ヒンジ機構100のヒンジ板10
2に電気的に接続されるようになっている。
【0022】また、上記ヒンジ板102は、図7に示す
ように、導電接続部材160(金属製で弾性を有するワ
イヤよりなる)によって裏セット用ヒンジ機構120の
ヒンジ板121と電気的に接続される。すなわち、図7
と図8に示すように、導電接続部材160の一端部(上
端部)はベース枠10に固定のヒンジ板102に向けて
延出し、この導電接続部材160の上端部にはベース枠
10に固定されたヒンジ板102に弾性的に圧接する接
続部161が略駒形状に屈曲されて形成されている。一
方、導電接続部材160の他端部(下端部)は支持枠体1
1の片側の枠部11aに固定されたヒンジ板121に向
けて延出し、この導電接続部材160の下端部には略直
角状に折り曲げられた接続部162が形成される。この
接続部162は、ヒンジ板121を固定するために枠部
11aの内面に架設されたボス部152の中心孔に嵌挿
されかつその接続部162の先端が取付ネジ125の先
端部に弾性的に圧接するようになっている。したがっ
て、ベース枠10に固定のヒンジ板102と、枠部11
aに固定のヒンジ板121とが電気的に接続され、これ
により取付ネジ126と表枠30の補強部材31aとが
電気的に接続されるようになっている。なお、導電接続
部材160は、その略中央部が巻回されて枠部11aの
内面の所定位置に突設されたボス部150に取付ネジ1
51によって装着されている。
【0023】上述したように表枠30の補強部材31a
と電気的に接続される取付ネジ126は、図4に示すよ
うに、ベース枠10の裏面側の所定位置に配置された電
源ボックス装置201(電源基板200を収納)と接続
線231により接続される。この電源ボックス装置20
1に収納される電源基板200は、図9に示すように、
電源から供給される交流(例えば24ボルト)を入力して
直流(例えば、5ボルト、12ボルト等)に変換して出力
する安定化電源回路202が設けられている。この安定
化電源回路202の直流出力は、制御ボックス装置6内
に収容された制御基板300等に供給される。また、電
源基板200には、前述したアース基板79とは別に、
パチンコ機1の各部で発生した静電気を逃がすためのア
ース回路210が設けられている。すなわち、電源基板
200には、アース回路210の入力側において、複
数、例えば、第1,第2アース入力端子215,216
がそれぞれ配設されている。これら第1,第2アース入
力端子215,216とアース回路210との間には、
アース回路210側から第1,第2アース入力端子21
5,216に向けて電気が逆流するのを防止するための
逆流防止素子221,222がそれぞれ個別に配設され
ている。また、上記アース回路210は、安定化電源回
路202の直流出力の電源線207と逆流防止素子21
7を介して接続されている。この逆流防止素子217
は、アース回路210から電源線207側に電流が流れ
ることを防止するためのものである。なお、本実施例に
おいては、第1アース入力端子215には補強部材31
aが接続され、第2アース入力端子216には発射ハン
ドル装置20が接続されている。また、電源基板200
には、アース回路210の出力側においては、1つのア
ース出力端子204が配設されている。このアース出力
端子204にはアース線203が接続されて接地されて
いる。
【0024】なお、電源基板200のアース回路210
は、必要に応じて逆流防止素子208を介して交流入力
の電源線208に接続されてもよい。また、アース回路
210においても、必要に応じて電源基板200の基板
アースに対し逆流防止素子212を介して接続されても
よい。さらには、前述したアース基板79を、アース出
力端子79c,接続線242,アース入力端子214を
介して電源基板200のアース回路210に接続するよ
うにしても良い。なお、電流の逆流を防止する逆流防止
素子208,212,217,220,221,222
としては、例えば、抵抗器、ダイオード、アレスタ等が
用いられる。
【0025】上述のように構成されるパチンコ機1にお
いて、パチンコ球(遊技媒体)に帯電した静電気は、以
下に説明するようにして除去される。すなわち、裏セッ
ト部材16の球誘導樋71、上部払出樋72、球払出装
置73、下部払出樋74、球排出樋76等の通路(制御
ボックス装置6の周囲を取囲むように形成される通路)
を流れるパチンコ球の摩擦等によって発生しパチンコ球
に帯電した静電気(内因性の静電気)は、パチンコ球か
ら導電性樹脂で成形された裏セット部材16に流れる。
裏セット部材16に流れた静電気は、裏セット部材16
から裏セット部材16に配設された集電部材71a,7
3a,74a,76a,78a及び導電線71b,73
b,74b,76b,78bを介してアース基板79に
流れる。アース基板79に流れた静電気は、各抵抗素子
70d,71d,73d,74d,76d,78dを介
してアース回路79aに流れ、アース出力端子79bよ
りアースに流れる。ここで、各抵抗素子70d,71
d,73d,74d,76d,78dは、接続される集
電部材71a,73a,74a,76a,78aに応じ
て電気抵抗値が調整されているため、流れる電流のピー
クが低く抑えられている。したがって、各集電部材71
a,73a,74a,76a,78aからアースに流れ
る電流の大きさに起因するスパイク状ノイズが抑えら
れ、制御ボックス装置6等の電子部品等が誤動作される
不具合を防止することができる。
【0026】また、発射ハンドル装置20(遊技者から
流れる静電気)や、補強部材31a(遊技盤面を流下す
るパチンコ球等から発生する静電気)に帯電した静電気
は、それぞれ電気的接続手段240,231、アース入
力端子216,215、逆流防止素子222,221を
介してアース回路210に流れ、アース回路210から
アース出力端子204を経てアース線203に流れる。
【0027】なお、電源基板200のアース回路210
にアース基板79が接続されている場合においては、各
集電部材71a,73a,74a,76a,78aの静
電気が電源基板200のアース回路210にも流れるた
め、裏セット部材16に帯電した静電気を速やかに除去
することができる。このため、制御ボックス装置6等の
電子部品が誤動作される不具合を一層確実に防止するこ
とができる。
【0028】以上、本発明の好適な一実施例について説
明したが、本発明は上述した実施例に限られることな
く、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した
形態で実施することができる。
【0029】例えば、上述した実施例は本発明をパチン
コ機に適用した例であったが、本発明はこの他にも、例
えば、アレンジボール機(一定数の鋼球を遊技盤上に射
出して所定の当たり状態を成立させるもの)、スロット
マシン、雀球遊技機、パチスロ機等の各種遊技機にも適
用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例に係るパチンコ機の外枠に対してベ
ース枠が開かれた状態を示す斜視図。
【図2】 同じく外枠に対しベース枠が開かれ、そのベ
ース枠に対し表枠が開かれた状態を示す斜視図。
【図3】 同じくパチンコ機の全体を示す正面図。
【図4】 同じくパチンコ機の全体を示す背面図。
【図5】 裏セット部材に配された集電部材の電気的な
接続を説明するための斜視図。
【図6】 パチンコ機の背面に設けられる球通路を説明
するための図。
【図7】 裏セット部材と表枠の補強部材との電気的接
続構造を説明するための図。
【図8】 裏セット部材と表枠の補強部材との電気的接
続構造を説明するための図。
【図9】 電源基板に設けられたアース回路の構成を説
明するための図。
【符号の説明】
1 ・・パチンコ機 2 ・・外枠 10・・ベース枠 11・・支持枠体 13・・遊技盤 16・・裏セット部材 30・・表枠 31a・補強部材 70・・球タンク 71・・球誘導樋 72・・上部払出樋 73・・球払出装置 74・・下部払出樋 76・・球排出樋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C088 BC54 BC63 EA02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯電可能な遊技媒体を用いて遊技を行う
    遊技機であって、 遊技媒体を貯留し、遊技状態に応じて受皿に遊技媒体を
    払出す裏機構を備え、 その裏機構には、遊技媒体と接触する部位の少なくとも
    一部に複数の除電部が設けられ、 それら除電部が、除電部毎に設定された抵抗部材を介し
    てアース回路に接続されていることを特徴とする遊技
    機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の遊技機であって、前記
    アース回路が独立した一つの基板として構成されている
    ことを特徴とする遊技機。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の遊技機であっ
    て、前記抵抗部材が巻線抵抗であることを特徴とする遊
    技機。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか一つに記載の
    遊技機であって、前記除電部の少なくとも一つは、遊技
    媒体と直接接触する部位に配された導電性部材と、この
    導電性部材より電気抵抗値が低く、かつ、導電性部材と
    電気的に接続された集電部材とを含んで構成され、この
    集電部材が抵抗部材を介してアース回路に接続されてい
    ることを特徴とする遊技機。
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