JP2002306690A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2002306690A JP2001112388A JP2001112388A JP2002306690A JP 2002306690 A JP2002306690 A JP 2002306690A JP 2001112388 A JP2001112388 A JP 2001112388A JP 2001112388 A JP2001112388 A JP 2001112388A JP 2002306690 A JP2002306690 A JP 2002306690A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 停電時にも未排出球数を記憶保持する遊技機
において、停電中も特別遊技の進行状況を表示する遊技
機を提供する。 【解決手段】 遊技機への電源供給が停止する際に、未
付与の遊技媒体の情報を記憶する第1の記憶手段(83
1)と、遊技機への電源供給の停止による遊技制御の中
断時点での遊技の状態に関する情報を記憶する第2の記
憶手段と(832)、これらの記憶手段に記憶された情
報に基づいて、遊技機への電源供給が再開した際に遊技
者へ新たに付与が見込まれる遊技媒体に関する情報を生
成する生成手段と、遊技媒体に関わる所定の情報を表示
する遊技媒体数表示手段と、を備え、遊技媒体数表示手
段は、遊技機への電源の供給停止時に、遊技機への電源
の供給停止時にバックアップ手段から供給される電源を
用いて、生成手段によって生成される情報を表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は遊技機に関し、特に
停電中の遊技機の表示に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、パチンコ遊技機、スロットマシン
遊技機は、遊技店の島設備から電源(AC24V)の供
給を受けて動作し、プログラムの実行に従って遊技のた
めの制御動作を行うマイクロコンピュータ等の処理手段
からなる複数の制御装置(遊技制御装置、排出制御装置
等)が設けられている。この制御装置はセンサ(賞球検
出手段、入賞球検出手段)の検出信号を定期的に監視し
つつ、遊技機内に設けられた被制御装置(入賞装置、表
示装置、排出ユニット等)の動作を制御して、遊技や遊
技に関連する動作(入賞口の開閉、遊技媒体(遊技球、
遊技コイン等)の払出等)を管理・制御して遊技を進行
させるように構成されている。
【0003】例えば、パチンコ機では、遊技制御装置が
入賞球を検出する入賞センサの検出信号を定期的に監視
し、入賞球が検出されると入賞記憶データを増加させ、
その入賞記憶データに基づいて、排出制御装置に賞球制
御指令信号を送信して、入賞の種類に応じた所定数の賞
球を排出させる構成となっている。この場合、具体的に
は、排出ユニット600の排出機構を駆動させて遊技球
を下方へ流下案内し、遊技球が、2条の流路の各々に設
けられた賞球検出センサ713A、713Bを通過する
ように制御する(図2、図3参照)。そして、これらの
排出球検出手段として機能する排出センサ(賞球検出セ
ンサ713A、713B、貸球検出センサ714A、7
14B)の検出信号を、遊技制御装置、排出制御装置が
定期的に監視して、賞球排出が正常であるかを監視し、
賞球排出数のデータを外部の管理装置に送信していた。
なお、本実施の形態等の説明において「賞球検出センサ
713」は、賞球検出センサ713Aと賞球検出センサ
713Bの双方を意味し、双方の賞球検出センサの出力
を読み込んで、いずれかの賞球検出センサで球が検出さ
れることを意味する。
【0004】このパチンコ機は24Vの交流電源で動作
しており、停電が発生すると排出ユニットは停止する。
また、停電検出後に排出されずに残された球数を、停電
時にも保持されるバックアップメモリに記憶している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したバックアップ
機能を有する遊技機では、停電発生時に、払い出されて
いない遊技球数が遊技機内部のバックアップメモリに記
憶保持されているが、記憶保持されたを外部から確認す
ることはできなかった。特に停電中にはバックアップ電
源の容量の問題もあり、表示をすることが困難であっ
た。
【0006】さらに、残賞球数を停電中に表示すると、
停電発生までに確定した賞球数を表示して、遊技者に付
与することができる。しかし、特別遊技中に停電が発生
した場合には、特別遊技により遊技者が獲得できる特典
(遊技球)を、遊技者に付与することができず。遊技者
にとって、特別遊技の権利を途中で奪われることになり
不利益であった。
【0007】本発明は、停電時にも未排出球数を記憶保
持する遊技機において、停電中も特別遊技の進行状況を
表示する遊技機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、遊技にお
ける賞価値として発生した遊技媒体を遊技者に付与可能
な遊技機において、遊技機への電源供給が停止する際
に、賞価値として発生した遊技媒体のうちで遊技者への
付与が済んでいない未付与の遊技媒体の情報を記憶する
第1の記憶手段と、遊技機への電源供給が停止する際に
遊技制御が中断されて、その中断時点での遊技の状態に
関する情報を記憶する第2の記憶手段と、前記第1の記
憶手段及び前記第2の記憶手段に記憶された情報に基づ
いて、遊技機への電源供給が再開した際に遊技者へ新た
に付与が見込まれる遊技媒体に関する情報を生成する生
成手段と、遊技媒体に関わる所定の情報を表示する遊技
媒体数表示手段と、遊技機への電源の供給停止時に前記
遊技媒体数表示手段に電源を供給するバックアップ手段
と、を備え、前記遊技媒体数表示手段は、前記遊技機へ
の電源の供給停止時に、前記バックアップ手段から供給
される電源を用いて、前記生成手段によって生成される
情報を表示する。
【0009】第2の発明は、第1の発明において、遊技
者に有利な特別遊技状態が発生しているときに、遊技機
への電源供給が停止して遊技制御が中断した場合には、
前記遊技媒体数表示手段に、特別遊技状態の進行状況の
表示をすることを特徴とする。
【0010】第3の発明は、第1の発明において、遊技
者に有利な特別遊技状態が発生しているときに、遊技機
への電源供給が停止して遊技制御が中断した場合には、
特別遊技状態が再開して新たに発生が見込まれる賞価値
としての遊技媒体数と、前記未付与の遊技媒体数とを、
個別に又は合計して前記遊技媒体数表示手段に表示する
ことを特徴とする。
【0011】第4の発明は、第2又は第3の発明におい
て、特別遊技状態が再開して新たに発生が見込まれる賞
価値としての遊技媒体数と、前記未付与の遊技媒体数と
の少なくとも一方を初期化する初期化手段を設けたこと
を特徴とする。
【0012】第5の発明は、第2〜第4の発明におい
て、遊技の実行に関わる所定の操作が行われたことを検
出する操作検出手段を備え、遊技機への電源供給が再開
した場合には、前記操作検出手段による遊技の実行に関
わる所定の操作の検出を待たずに遊技者に対して前記未
付与の遊技媒体の付与を開始し、前記操作検出手段によ
る遊技の実行に関わる所定の操作の検出があった場合
に、特別遊技状態を再開することを特徴とする。
【0013】
【発明の作用および効果】第1の発明の遊技機では、遊
技における賞価値として発生した遊技媒体を遊技者に付
与可能な遊技機において、遊技機への電源供給が停止す
る際に、賞価値として発生した遊技媒体のうちで遊技者
への付与が済んでいない未付与の遊技媒体の情報を記憶
する第1の記憶手段と、遊技機への電源供給が停止する
際に遊技制御が中断されて、その中断時点での遊技の状
態に関する情報を記憶する第2の記憶手段と、第1の記
憶手段及び第2の記憶手段に記憶された情報に基づい
て、遊技機への電源供給が再開した際に遊技者へ新たに
付与が見込まれる遊技媒体に関する情報を生成する生成
手段と、遊技媒体に関わる所定の情報を表示する遊技媒
体数表示手段と、遊技機への電源の供給停止時に遊技媒
体数表示手段に電源を供給するバックアップ手段と、を
備え、遊技媒体数表示手段は、遊技機への電源の供給停
止時に、バックアップ手段から供給される電源を用い
て、生成手段によって生成される情報を表示するので、
停電によって遊技が中断してしまった場合でも、本来な
らば遊技者に付与されるべきであった遊技媒体数を、停
電時の遊技状態に対応して表示するので、遊技機が停電
から復帰できない場合の保証をすることができる。
【0014】第2の発明では、遊技者に有利な特別遊技
状態が発生しているときに、遊技機への電源供給が停止
して遊技制御が中断した場合には、遊技媒体数表示手段
に、特別遊技状態の進行状況の表示をするので、特別遊
技状態発生から停電発生までの特別遊技の経過を遊技者
が理解することができる。
【0015】第3の発明では、遊技者に有利な特別遊技
状態が発生しているときに、遊技機への電源供給が停止
して遊技制御が中断した場合には、特別遊技状態が再開
して新たに発生が見込まれる賞価値としての遊技媒体数
と、未付与の遊技媒体数とを、個別に又は合計して遊技
媒体数表示手段に表示するので、電源供給再開後の特別
遊技状態にて、遊技者に付与される遊技媒体数を、遊技
者に理解させることができるとともに、電源供給再開後
の特別遊技状態によって新たに発生が見込まれる遊技媒
体数と未付与の遊技媒体数とを合わせた、実質的に遊技
者に付与すべき遊技媒体数を認識することができる。
【0016】第4の発明では、特別遊技状態が再開して
新たに発生が見込まれる賞価値としての遊技媒体数と、
未付与の遊技媒体数との少なくとも一方を初期化する初
期化手段を設けたので、他の手段により特別遊技状態に
おける遊技媒体を保証したときには、電源供給再開後に
特別遊技状態を無効とした状態で遊技制御を開始するこ
とができ、遊技者に対して重複して遊技媒体を付与する
ことがなくなる。
【0017】第5の発明では、遊技の実行に関わる所定
の操作が行われたことを検出する操作検出手段を備え、
遊技機への電源供給が再開した場合には、操作検出手段
による遊技の実行に関わる所定の操作の検出を待たずに
遊技者に対して未付与の遊技媒体の付与を開始し、操作
検出手段による遊技の実行に関わる所定の操作の検出が
あった場合に、特別遊技状態を再開するので、遊技者の
離席中に特別遊技状態が再開して、特別遊技状態のチャ
ンスを失うことが防止できるとともに、電源供給再開後
から特別遊技状態再開までの時間に未付与の遊技媒体の
付与を開始すれば、再開された特別遊技中に発生した遊
技媒体を迅速に付与することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0019】図1は、本発明の実施の形態の遊技機の全
体の構成を示す正面図である。
【0020】図1に示す遊技機(パチンコ遊技機)1は
カード球貸ユニット90を併設したCR機である。遊技
機1の前面枠3は本体枠(外枠)4にヒンジ5を介して
開閉回動可能に組み付けられ、遊技盤6は前面枠3の裏
面に取り付けられた収納フレームに収装される。
【0021】遊技盤6の表面には、変動表示装置8、大
入賞口を備えた変動入賞装置10、各入賞口11〜1
5、始動口16、普通図柄表示部7、普通変動入賞装置
9等が配設された遊技領域が形成される。前面枠3に
は、遊技盤6の前面を覆うカバーガラス18が取り付け
られている。
【0022】変動表示装置8は、表示領域に、左、中、
右の三つの表示図柄(識別情報)が表示される。これら
の表示図柄には、例えば「0」〜「9」までの各数字
と、「A」〜「E」のアルファベット文字が割り当てら
ている。
【0023】変動表示装置8は、始動口16へ遊技球の
入賞があると、前述した数字、文字で構成される表示図
柄が順に表示される。始動口16への入賞が所定のタイ
ミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の特別
図柄乱数カウンタ値が当たり値であるとき)には、大当
り状態となり、三つの表示図柄が揃った状態(大当たり
図柄)で停止する。このとき、遊技者に有利な特別遊技
状態が起生され、変動入賞装置10の大入賞口が所定の
時間(例えば30秒)だけ大きく開き、多くの遊技球を
獲得することができる。
【0024】この特別遊技状態は、30秒が経過又は1
0個の遊技球が入賞するまでのいずれかの条件が成立す
ると大入賞口が閉成し、1ラウンドが終了する。このラ
ウンド内での遊技球の入賞口数をカウント数という。ま
た、大入賞口の1回の開成中に特定の入賞口(継続入賞
口)に打球が入賞すると、大入賞口の次の開成の権利が
与えられ、所定回数(例えば15回)まで大入賞口が開
成して、特別遊技状態が終了する。
【0025】この始動口16への遊技球の入賞は、特別
図柄始動センサ52で検知される。この遊技球の通過タ
イミング(具体的には、入賞検出時点での遊技制御装置
100内に備えられた特別図柄乱数カウンタの値)は、
特別図柄入賞記憶として、遊技制御装置100内の所定
の記憶領域(特別図柄乱数記憶領域)に、最大で連続し
た4回分を限度に記憶される。この特別図柄入賞記憶の
記憶数は、変動表示装置8の上側に設けられた4つのL
EDからなる特別図柄記憶状態表示部21に表示され
る。遊技制御装置100は、特別図柄入賞記憶に基づい
て、変動表示装置8にて可変表示ゲームを行う。
【0026】普通図柄表示部7は、普通図柄始動ゲート
(図示省略)へ遊技球の入賞があると、普通図柄(例え
ば一つの数字からなる図柄)の変動表示を始める。普通
図柄始動ゲートへの入賞が所定のタイミングでなされた
とき(具体的には、入賞検出時の普通図柄乱数カウンタ
値が当たり値であるとき)には、普通図柄に関する当た
り状態となり、普通図柄が当たり図柄(当たり番号)で
停止する。このとき、始動口16の手前に設けられた普
通変動入賞装置9が所定の時間(例えば0.5秒)だけ
大きく開き、遊技球の始動口16への入賞可能性が高め
られる。
【0027】この普通図柄始動ゲートへの遊技球の通過
は、普通図柄始動センサ53で検知される。この遊技球
の通過タイミング(具体的には、遊技制御装置100内
に備えられた普通図柄乱数カウンタの通過検出時点での
値)は、普通図柄入賞記憶として、遊技制御装置100
内の所定の記憶領域(普通図柄乱数記憶領域)に、最大
で連続した4回分を限度に記憶される。この普通図柄入
賞記憶の記憶数は、変普通図柄表示部7の左右に設けら
れた4つのLEDからなる普通図柄記憶状態表示部19
に表示される。遊技制御装置100は、普通図柄入賞記
憶に基づいて、普通図柄に関する当たりの抽選を行う。
【0028】前面枠3の下部の開閉パネル20には球を
打球発射装置500に供給する上皿21が、固定パネル
22には下皿23及び打球発射装置500の操作部24
等が配設される。操作部24にはタッチスイッチ24A
が設けられており、遊技者が操作部24のハンドルに触
れているか否かを検出することができる。タッチスイッ
チ24Aからの信号は発射制御装置550に入力され、
タッチスイッチ24Aからの信号がないと、打球発射装
置500から打球が発射されないように制御される。ま
た、タッチスイッチ24Aからの信号は遊技制御装置1
00にも入力され、遊技者による遊技の準備が整ってい
るかを検出し、タッチスイッチ24Aからの信号により
停電復帰後の遊技制御が進行する。
【0029】カード球貸ユニット90には、前面のカー
ド挿入部25に挿入されたカード(プリペイドカード
等)のデータの読込、書込等を行うカードリーダライタ
と球貸制御装置が内蔵され、カード球貸ユニット用の操
作パネル26は遊技機1の上皿21の外面に形成され
る。
【0030】カード球貸ユニット用の操作パネル26に
は、カードの残高を表示するカード残高表示部27、球
貸しを指令する球貸しスイッチ28と、カードの返却を
指令するカード返却スイッチ30等が設けられている。
後述するように、カード残高表示部27は停電時にも継
続して表示をすることから、消費電力の少ない液晶ディ
スプレイ(LCD)で構成されている。
【0031】カバーガラス18の枠の上部の、遊技機の
前面から視認できる位置には、点灯により球の排出の異
常等の状態を報知する第1報知ランプ31、第2報知ラ
ンプ32、残賞球数表示部33が設けられている。
【0032】図2は、本発明の実施の形態の遊技機の全
体の構成を示す背面図である。
【0033】遊技盤6の裏面側には、大入賞口、各入賞
口11〜15、始動口16に入賞した入賞球を案内する
入賞球集合カバー(図示せず)が取り付けられている。
【0034】前面枠3の収納フレームの裏面側には、裏
機構盤60が取り付けられている。この裏機構盤60の
中央部には、変動表示装置8等を制御する表示制御装置
150、遊技制御装置100からの装飾制御指令信号に
より遊技盤6と前面枠3に設けられた装飾用のランプの
点灯/消灯を制御する装飾制御装置200、スピーカ9
5からの音響出力を制御する音制御装置300、遊技盤
用外部端子41が遊技盤カバーの内部に配置されてい
る。また、裏機構盤60の中央部右側には、各制御装置
(遊技制御装置100、表示制御装置150、装飾制御
装置200、音制御装置300、排出制御装置400、
発射制御装置550等)に供給する所定の電圧を発生す
る電源供給装置250が設けられている。
【0035】裏機構盤60の開放軸側の上部には、ター
ミナル基板42が装着されている。このターミナル基板
42には、遊技機1の外部(遊技店の島設備)から24
ボルトの交流電源を取り入れて電源供給装置250へ中
継するとともに、電源スイッチ、過電流防止手段として
のヒューズ等が配置されており、遊技機からの情報を収
集する管理装置との間の外部信号線を接続する枠用外部
情報出力部(外部ターミナル)42Aが配置されてい
る。ターミナル基板42に接続される電源線はカールコ
ードとなっており、遊技機の裏面において下方まで垂れ
下がらないようになっている。また、この電源線の先端
には電源コネクタが設けられおり、遊技店の島設備のA
C24Vの電源供給用端子に接続される。
【0036】さらに、裏機構盤60の上部には、遊技球
を貯留する球貯留タンク61、球貯留タンク61の球を
半端球検出センサ64を備えた樋ユニット部(半端セン
サユニット)63に導く誘導樋62が取り付けられてい
る。誘導樋62及び樋ユニット部63には2条の流路が
形成されている。
【0037】裏機構盤35の右側には、樋ユニット部3
8の球を遊技機1の前面側の受皿に払い出す排出装置
(排出ユニット600、流路切換ユニット700)が取
り付けられており、この排出装置の作動によって、賞価
値である賞球や、プリペイドカードの金額データから変
換された貸球が遊技者に付与される。
【0038】裏機構盤60の下部には、遊技を統括的に
制御する遊技制御装置100、排出ユニット600を制
御する排出制御装置400、打球発射装置500、打球
発射装置500を制御する発射制御装置550、カード
球貸ユニット用中継基板43等が取り付けられている。
【0039】カード球貸ユニット90はプリペイドカー
ドにより遊技球を貸し出す。貸球の排出は、カード球貸
ユニット90からカード球貸ユニット用中継基板43を
経由して入力された貸球制御指令信号により、排出制御
装置400により制御された球排出装置(排出ユニット
600、流路切換ユニット700)によりなされる。
【0040】排出ユニット600と流路切換ユニット7
00とは、上下に一体に組み付けられて、球排出装置を
構成している。また、排出ユニット600および流路切
換ユニット700は、遊技球を効率的に排出するため、
2系統の球流路を設けている。
【0041】排出ユニット600には、球送出部とし
て、球排出用パルスモータ620に連結されたスプロケ
ットが設けられており、球排出用パルスモータ620の
回転に基づく、スプロケットの回転により、遊技球が排
出される。
【0042】流路切換ユニット700には、賞球として
の遊技球が導入される賞球流路と、貸球としての遊技球
が導入される貸球流路に分岐している。この分岐部に
は、流路切換弁が設けられ、賞球流路と貸球流路の入口
を選択的に閉鎖する。賞球流路には賞球検出センサ71
3A、713Bが設けられ、貸球流路には、それぞ貸球
検出センサ714A、714Bが設けられ、通過した遊
技球の数を流路毎にカウントできるようになっている。
【0043】この排出ユニット600の球送出部と、流
路切換ユニット700の検出センサ(賞球検出センサ7
13、貸球検出センサ714)の間にはある程度の距離
があるため、排出ユニット600から排出された遊技球
が流路切換ユニット700で検出されるまでには時間的
なずれが生じる。このため、排出動作中に停電があり、
排出用パルスモータ620が停止し、排出ユニット60
0が停止した後にも流路切換ユニット700を通過する
遊技球が残ることになる。
【0044】打球発射装置500より遊技領域に発射さ
れた球が各入賞口11〜15、大入賞口に入賞すると、
遊技制御装置100から賞球制御指令信号が排出制御装
置400に送られ、排出制御装置400により排出ユニ
ット600が駆動され、排出装置から所定数の賞球が排
出される。
【0045】図3は、本発明の実施の形態の遊技機の全
体の構成を示すブロック図である。
【0046】遊技制御装置100、装飾制御装置20
0、排出制御装置400は、それぞれ、CPU、RA
M、ROM、入出力インターフェース(I/F)で構成
されている。
【0047】遊技制御装置100には各種検出装置から
の検出信号が入力され、入出力インターフェースを介し
てCPUに入力される。これらの各種検出装置には、一
般入賞口11〜15への入賞を検出する一般入賞口セン
サ51.1〜51.N、始動口16への入賞球の検出に
よって変動表示装置8による可変表示ゲームを開始する
ための特別図柄始動センサ52、球の検出によって普通
変動入賞装置9の作動を決定するための普通図柄表示装
置7の変動を開始させる普通図柄始動センサ53、大入
賞口への入賞を検出するカウントセンサ54及び大入賞
口継続センサ55、遊技盤前面のガラス枠の開放を検出
する金属枠開放センサ56、排出ユニット600によっ
て排出された遊技球が貯留過多となったことを検出する
オーバーフローセンサ57、排出ユニット600への遊
技球の供給が不十分であることを検出する半端球検出セ
ンサ64などが含まれる。
【0048】遊技制御装置100のCPUは、これらの
検出信号に基づいて、ROMに記録されたプログラム
(遊技プログラム)を実行し、遊技の統括的な制御(遊
技制御)を行う。具体的には、遊技制御装置100は装
飾制御装置200、排出制御装置400にそれぞれ装飾
制御指令信号、賞球制御指令信号を出力し、これらを制
御する。なお、遊技制御装置100から装飾制御装置2
00、排出制御装置400へのデータは単方向で通信さ
れ、装飾制御装置200、排出制御装置400から遊技
制御装置100へのデータの送信は行われないようにな
っている。
【0049】遊技制御装置100は、大入賞口ソレノイ
ド10A、普通変動入賞口ソレノイド9Aに制御信号を
送信し、これらのソレノイドへの通電を制御することに
より、特別変動入賞装置10、普通変動入賞装置9の開
閉を制御する。さらに、普通図柄表示装置7に制御信号
を送信し、この表示を制御する。
【0050】また、遊技制御装置100は、賞球排出が
正確に行われているかを監視する。具体的には、排出制
御装置400へ賞球制御指令信号として送信した排出を
指令した賞球数と、賞球検出センサ713A、713B
により計数された実際の排出数が一致するかの監視及び
賞球排出指令が送信されていないにも関わらず賞球排出
がなされていないかの監視を行う。賞球排出指令信号が
送信されていないにも関わらず、賞球排出がされている
等の異常が認められたときは、異常対応処理を行う。例
えば、枠用外部情報出力部42Aから異常検出信号を管
理装置(ホールコンピュータ)に出力し、装飾制御装置
200に装飾制御指令信号を送信して、賞球異常報知L
ED31を点滅させて異常を報知する。あるいは、遊技
制御の停止、打球発射の停止等により、遊技を強制的に
中止させる。
【0051】また、遊技制御装置100は、残賞球表示
コントロールユニット800に対して、残賞球表示部3
3の表示内容を送信して制御している。
【0052】排出制御装置400には、排出された球を
検出する賞球検出センサ713A、713Bからの検出
信号が入力される。具体的には、排出ユニット600か
ら賞球として排出された球を検出する賞球検出センサ7
13A、713Bの各検出信号と、排出ユニット600
から貸球として排出された球を検出する貸球検出センサ
714A、714Bの各検出信号とが入力される。そし
て、排出制御装置400は、賞球制御指令信号に基づい
て、排出ユニット600からの遊技球の排出及び流路切
換ユニット700における流路切換を制御する。また、
排出制御装置400には、遊技制御装置100からの賞
球制御指令信号とは別に、カードユニット90から貸球
要求信号が入力される。排出制御装置400は、賞球制
御指令及び貸球要求信号に基づいて排出ユニット600
を制御し、排出球検出手段としての排出センサ(賞球検
出センサ713A、713B、貸球検出センサ714
A、714B)の検出信号を用いて、賞球及び貸球の排
出を行う。
【0053】なお、賞球検出センサ713A、713B
の各検出信号は、中継基板710を介して遊技制御装置
100へも入力されている。
【0054】遊技制御装置100、排出制御装置400
は、通常動作中は、所定時間(2ミリ秒)間隔で発生す
るクロックパルスに基づいて(又は所定時間(2ミリ
秒)のウェイトを設けることにより)呼び出される割込
処理により、所定時間間隔で賞球検出センサ713の出
力を読み込みカウンタ(確認カウンタ、貯留カウンタ)
を減算する。また、遊技制御装置100、排出制御装置
400の通常動作中に停電が発生すると、電圧検出回路
253により発生する停電検出信号に基づくNMI割込
により、後述する停電検出処理が実行される。
【0055】装飾制御装置200には、遊技制御装置1
00からのランプを点灯(点滅)させる指令信号である
装飾制御指令信号が入力され、各種ランプを点灯駆動す
る。具体的には、遊技制御装置100が遊技機1の異常
を検出すると、異常報知ランプ31を点灯させる。ま
た、遊技制御装置100から排出制御装置400に賞球
制御指令信号が送られ、賞球の排出が始まると、賞球排
出ランプ32を点灯させる。さらに、遊技機1が大当り
状態となると、遊技に抑揚をつけるように、装飾ランプ
45.1〜45.Nを点灯(点滅)させる。
【0056】電源供給装置250は、電源回路251、
電圧検出回路253、バックアップ電源回路256を有
している。電源回路251は、遊技店の島設備から遊技
機1が外部ターミナル42Aを介して受電した24ボル
トの交流電源を、各制御装置(遊技制御装置100、排
出制御装置400等)の動作に必要な電圧(12V、1
8V等)の直流電源に変換して、各制御装置100、4
00等に供給する。電圧検出回路253は、遊技機に供
給される電圧の変動を監視し、電圧の低下を検出する
と、停電検出信号を出力して、各制御回路(遊技制御回
路100、排出制御装置400)に停電処理を実行させ
る。バックアップ電源回路256は電源回路251から
の5Vの出力が常時印加されている大容量素子(二次電
池、スーパーキャパシタ等)によって構成され、遊技機
への電源の供給が停止した状態(停電時)で、電源回路
からの出力が消滅しても、停電時にも動作をする必要が
ある回路に電源を供給するものであり、停電時にも記憶
内容を保持する必要があるバックアップメモリ、停電時
にも動作が必要な回路(例えば、表示コントロールユニ
ット800全体)に電源を供給する。
【0057】残賞球表示コントロールユニット800
は、遊技制御装置100に接続されており、残賞球表示
部33に表示する内容を記憶し、表示内容を制御するも
ので、その構成は図4を用いて詳述する。また、残賞球
数表示部33は、残賞球表示コントロールユニット80
0により制御され、停電時に未排出の賞球数を表示する
ものであるが、本発明では、特別遊技の起生中に停電が
発生したならば、該特別遊技により獲得が見込まれる遊
技球数を表示する。
【0058】図4は、本発明の実施の形態の遊技機の残
賞球表示コントロールユニット及びその周辺のブロック
図である。
【0059】残賞球表示コントロールユニット800は
制御部810、ドライバ部820を備え、外部から書込
可能なレジスタ(831〜834)を記憶する記憶部を
備えている。
【0060】表示コントロールユニット800は遊技制
御装置100に接続されており、遊技制御装置100か
ら停電発生、残賞球数、遊技進行情報の各信号を受信
し、対応するレジスタに記憶する。また、表示コントロ
ールユニット800はバックアップ内容を消去するクリ
アスイッチ255にも接続されており、クリアスイッチ
255からの入力は制御部810に入力され、制御部8
10によりクリア指示レジスタ834が設定される。こ
のクリア指示レジスタ834の情報により遊技制御装置
100の排出球数に関するカウンタがクリアされる。
【0061】停電発生レジスタ833は、その値が通常
は”0”であり、停電が発生すると、その値が”1”に
書き換わる。すなわち、電源装置250の電圧検出回路
253が電源電圧の低下を検出すると、遊技制御装置1
00に停電検出信号が出力され、遊技制御装置100は
表示コントロールユニット800に停電発生信号を出力
する。停電発生信号を受けた表示コントロールユニット
800は、停電発生レジスタを”1”に書き換えて、記
憶する(図6のS30)。また、遊技制御装置100の
電源投入時の初期化処理にて、停電発生レジスタは”
0”に書き換えられる(図5のS5)。
【0062】遊技進行情報レジスタ832には、変動表
示装置8による図柄変動ゲームの結果により起生される
遊技者に有利な特別遊技状態の進行に関する情報が記憶
保持されている。すなわち、遊技進行情報レジスタ83
2には、停電発生時の遊技の状態(例えば、大当り中、
確率変動中、大当りのラウンド数、大当りのカウント数
等)を記憶保持する。遊技進行情報レジスタ832は、
遊技制御装置100からの信号により内容が書き換えら
れ(図6のS29)、制御部810により読み出され、
残賞球表示部33に表示される。
【0063】残賞球数レジスタ831には、未排出の賞
球数が記憶されている。すなわち、遊技制御装置100
が入賞口センサ51により賞球を検出すると、確認カウ
ンタに排出すべき賞球数を加算し、賞球を排出する毎に
このカウンタ値を減算する。遊技制御装置100から表
示コントロールユニット800には、賞球排出毎及び停
電が発生したときの、確認カウンタに記憶されている残
賞球数データが送信される。具体的には、遊技機に電源
が投入されたとき、賞球を排出したり、入賞球が検出さ
れることにより確認カウンタ値が変化したときに(図5
のS12等)、遊技制御装置100から表示コントロー
ルユニット800に残貸球数を出力する。また、電源装
置250が遊技制御装置100に停電検出信号を出力す
ると、遊技制御装置100は停電発生処理を実行し、停
電発生処理で計数した賞球数も考慮した残賞球数を表示
コントロールユニット800に出力して、残賞球レジス
タに書き込むクリア指示レジスタ834は、クリアスイ
ッチ255が操作されると、制御部810により設定さ
れる。このクリア指示レジスタの内容は、排出制御装置
100にも出力され、排出制御装置100内のRAMに
記憶された確認カウンタの値をクリアするのに用いられ
る。
【0064】本実施の形態では、クリア指示スイッチ2
55は遊技機の裏面側(電源供給装置250)に設けた
が、遊技機の正面側に鍵により操作するスイッチとして
設けたり、或いは、遊技店の従業員に赤外線(或いは電
波)を発するリモコンを持たせ、このリモコンが発する
赤外線を受信する受信手段を遊技機のクリア指示スイッ
チと電気的に接続する構成にして、遊技店の従業員によ
りクリアを指示させる構成であってもよい。このよう
に、クリア指示スイッチ255を遊技盤の裏面側に設け
るか、鍵或いはリモコンといった従業員が可搬な操作器
具によってクリア指示が行えるようにしておけば、遊技
者が誤ってクリア操作をしてしまうことがなくなる。
【0065】図5は、本発明の実施の形態の遊技機の遊
技制御装置の動作のうちメイン処理を示すフローチャー
トである。
【0066】遊技制御装置100のCPUは電源投入時
(停電復帰時)に、表示コントロールユニット800を
通常状態に設定し、停電発生レジスタ833を通常状態
を意味する”0”にクリアする初期化処理を行う(S
1)。この遊技制御装置100の初期化と同様に、排出
制御装置400も初期化され、未排出の賞球(残賞球)
の排出を開始する。
【0067】そして、遊技制御装置100は、クリア操
作部255の操作に基づき設定されるクリア指示レジス
タ834を参照して、バックアップメモリのクリアが必
要かを判定する(S2)。クリア指示レジスタ834に
クリア指示が記憶されていれば(S2で”Y”)、ステ
ップS3にて、バックアップメモリに記憶された停電発
生時の遊技の状態(大当り中、確率変動中、現在の大当
りのラウンド数、現在の大当りのカウント数等)をクリ
アして、遊技状態を初期化する。また、確認カウンタの
値をクリアして、確認カウンタに記憶保持された遊技球
数が停電復旧後に排出されないようにする(S4)。一
方、クリア指示レジスタ834にクリア指示が記憶され
ていなければ(S2で”N”)、確認カウンタの値をク
リアせず、停電復旧後の動作を開始する。この賞球排出
の基礎となる確認カウンタは、入賞球を検出したら、排
出制御装置400に賞球制御指令信号を送信するととも
に、入賞口毎に定められた賞球数分だけ加算、更新され
る。また、確認カウンタは、賞球を排出する(賞球排出
が検出される)と、排出された数量分だけ減算、更新さ
れる。
【0068】その後、残賞球表示コントロールユニット
800に停電状態から通常状態に移行したことを通知
し、停電発生レジスタ833に通常状態を意味する”
0”を書き込んで、電源が正常な状態で、通常の動作
(停電処理でない動作)を始めたことを記憶する(S
5)。
【0069】そして、タッチスイッチ24Aがオン状態
にあるかを判定する(S6)。すなわち、遊技者が打球
発射装置の操作部24に触れていれば、タッチスイッチ
24Aからの出力が得られるので、遊技の準備が整って
いると判断し、入賞球の検出(S7)、賞球の検出(S
10)、特別遊技の再開(S13)等の処理に進む。
【0070】そして、入賞球を検出する入賞口センサ5
1等の出力を判定する(S7)。入賞口センサ51等に
より入賞球が検出されたなら(S7で”Y”)、排出制
御装置400に、入賞口毎に定められた賞球数に対応す
る賞球制御指令信号を送信して賞球の排出を指示する
(S8)。そして、入賞口毎に定められた賞球数分だけ
確認カウンタを加算・更新する(S9)。一方、入賞球
が検出されていなければ(S7で”N”)、確認カウン
タの更新等(S8、S9)をせずに、次のステップへ進
む。
【0071】その後、排出ユニット600を動作(パル
スモータ620の回転)により排出された賞球を、賞球
検出センサ713によって検出する(S10)。賞球検
出センサ713によって賞球排出が検出されたら(S1
0で”Y”)、検出された賞球の排出数を確認カウンタ
から減算・更新する(S11)。一方、賞球排出が検出
されなかったら(S10で”N”)、確認カウンタを更
新せずに次のステップに進む。
【0072】そして、確認カウンタに記憶されている未
排出の賞球数(残賞球数)を表示コントロールユニット
800に転送し、未排出の賞球数を残賞球数レジスタ8
31に書き込んで、未排出の賞球数を表示コントロール
ユニット800に記憶する(S12)。その後、その他
の遊技制御として、装飾制御指令信号、賞球制御指令信
号の出力や、特別変動入賞装置10、普通変動入賞装置
9の開閉の制御等をして、遊技制御を再開する(S1
3)。
【0073】このように、入賞球を検出し、賞球排出を
検出すると残賞球数レジスタ831が書き込まれるの
で、残賞球数レジスタ831には最新の残賞球数データ
が記憶・保持されている。
【0074】本実施の形態では、停電復旧にともなっ
て、遊技制御装置100の初期化とほぼ同時に、自動的
に排出制御装置400が未排出の賞球(残賞球)の排出
を開始するのに対して、特別遊技状態はタッチスイッチ
24Aによる検出後に開始されるので、特別遊技状態が
開始する前に未排出の賞球を排出することができ、特別
遊技状態での賞球排出とタイミングをずらして残賞球を
排出できることから、全体として早く賞球を排出するこ
とができる。
【0075】なお、本実施の形態では、タッチスイッチ
がオン状態にあるかにより、停電復帰後の遊技制御を再
開するか否かを判定したが(S6)、遊技店の従業員が
操作する操作部を設け、遊技店の従業員が遊技者の状態
を確認して該操作部に所定の操作をすることにより遊技
を再開するように構成してもよい。また、この操作は遊
技制御装置100に接続された管理装置における操作と
してもよい。
【0076】図6は、本発明の実施の形態の遊技機の遊
技制御装置の停電検出処理を示すフローチャートであ
る。この停電検出処理は、電源供給装置250の電圧検
出回路253が電源電圧を監視した結果、電圧の低下
(停電)を検出したならば、遊技制御装置100のCP
UにNMI割込をかけることにより実行されるものであ
る。
【0077】この停電検出処理では、まず、タイマ割込
を禁止して、通常時の手順による賞球検出センサ713
による賞球の検出が行われないようにする(S21)。
これにより通常処理と停電検出処理との両方で賞球が重
複して検出されることが防止できる。そして、賞球検出
センサ713の読み込み回数を定めるタイマの初期値
(例えばT=500)を設定し、タイマを起動して(S
22)、タイマのループ(S23〜S27)に入る。こ
のタイマのループ内では、所定時間間隔で賞球検出セン
サ713の出力を読み込む処理が行われる。
【0078】具体的には、賞球検出センサ713の出力
を、所定時間(2ミリ秒)間隔で検出し、読み込むため
に検出ディレイにて待ち時間を設定し(S23)、2ミ
リ秒後に賞球検出センサ713の出力を読み込む(S2
4)。この2ミリ秒間に賞球検出センサ713の出力
が”0”から”1”へ変化したならば、賞球が賞球検出
センサ713の位置の、賞球が通過を始めたことを検出
したと判断して(S24で”Y”)、確認カウンタを減
算する(S25)。一方、この2ミリ秒間で賞球検出セ
ンサ713の出力の”0”から”1”への変化が検出さ
れなければ、球が通過し始めたものでない(球通過の立
ち上がりでない)と判断し(S24で”N”)、確認カ
ウンタを減算(S25)することなく、次のステップに
進む。
【0079】その後、未排出賞球数を表示コントロール
ユニット800に転送して、残賞球数レジスタ831に
書き込む(S26)。そして、タイマカウンタ(T)か
ら1を減じ(S27)、タイマカウンタが0になったか
を判定し、タイマカウンタ値が”0”より大きければ
(S28で”N”)、所定回数の賞球検出センサ713
の読み込み処理が終了していないので、S23に戻り、
前回の賞球検出センサ713の読み込みから2ミリ秒の
ディレイの後(S23)、再度賞球検出センサ713の
出力を読み込む処理(S24)を繰り返す。
【0080】一方、タイマカウンタ値が”0”になった
ら(S28で”Y”)、所定回数(500回)の賞球検
出センサ713の読み込み処理が終了しているので、遊
技制御装置100から表示コントロールユニット800
に、現在の遊技状態に関する情報を転送し、大当り中で
あるか、確率変動中であるか、大当りのラウンド数、大
当りのカウント数等の遊技状態を、遊技進行情報レジス
タ832に設定する(S29)。そして、遊技制御装置
100から表示コントロールユニット800に停電発生
中であることを通知し、停電発生レジスタ833を停電
状態を示す”1”に設定する(S30)。これの停電発
生レジスタ833の設定により、表示コントロールユニ
ットは、残賞球数表示部33に表示する内容を通常時の
表示から停電発生時の表示へと切り替える。
【0081】本停電検出処理で、タイムアップとなった
(S28で”Y”)後は、賞球が賞球検出センサ713
を通過しても、賞球検出センサ713の読み込みが終了
しているので、この停電発生処理においては確認カウン
タはこれ以上減算されず、該停電発生における確認カウ
ンタ値は確定する。よって、確定した確認カウンタ値が
残賞球表示部33に表示される。
【0082】その後、遊技制御装置100は、電源が遮
断されるまで、アイドリング処理として、何も演算、デ
ータの入出力をせずに待機する(S31)。
【0083】本実施の形態では賞球の排出について説明
したが、スロットマシン遊技機のようにコインを排出す
る遊技機おいても同様の制御が可能である。
【0084】図7は、本発明の実施の形態の遊技機の残
賞球表示コントローラの処理を示すフローチャートであ
る。この残賞球表示コントローラは、表示コントロール
ユニット800の制御部810の作用により実現され
る。
【0085】まず、残賞球表示コントローラは表示コン
トロールユニット800の各レジスタの値を順次読み取
る(S41〜S43)。具体的には、未排出賞球数を記
憶・保持している残賞球数レジスタ831の数値を確認
する(S41)。さらに、残賞球表示部33に表示する
遊技進行情報を記憶・保持している遊技進行情報レジス
タ832の記憶内容を確認する(S42)。最後に、現
在が停電状態か通常状態かを保持している停電発生レジ
スタ833の値を確認する(S43)。
【0086】各レジスタ値の読み取りが終了すると、ど
のデータを表示するかを選択する(S44〜S47)。
【0087】まず、取り込んだ停電発生レジスタの値に
より、現在が停電状態か否かが判定される(S44)。
停電状態であれば、停電発生レジスタは”1”に設定さ
れているので、ステップS47に進み、残賞球数レジス
タ831から残賞球数データを読み取り、残賞球表示部
33に残賞球数を表示するとともに、遊技進行情報レジ
スタ832に記憶・保持されている遊技進行情報を表示
する(S47)。
【0088】一方、通常状態(電源が正常である停電発
生時以外の状態)であれば、停電発生レジスタは”0”
にクリアされているので、残賞球数クリア指示レジスタ
をクリア(消去)して、後の処理(図5のS2)にてバ
ックアップメモリの記憶値が消去されないようにする
(S45)。そして、残賞球表示部33に残賞球数レジ
スタ831に記憶された未排出の賞球数を表示する。
【0089】その後、クリア操作部255が操作されて
いるかのチェックのために、クリア操作部255からの
信号検出する(S48)。そして、クリア操作部255
が操作されているかを判定する(S49)。クリア操作
部255が操作されていれば(S49で”Y”)、ステ
ップS49にて残賞球数レジスタ831の値をクリアす
る。さらに、遊技進行情報レジスタ832をクリアし、
大当り状態の表示がされないようにする。そして、クリ
ア指示レジスタ834をセットする(S50)。このク
リア指示レジスタ834の値は、後の遊技制御装置10
0のメイン処理で確認カウンタの値をクリアする(図5
のS3)のに用いられる。その後、処理の初め(S4
1)に戻る。
【0090】一方、クリア指示レジスタ834にクリア
指示が記憶されていなければ(S48で”N”)、残賞
球数レジスタ831、遊技進行情報レジスタ832の記
憶内容を消去せず、処理の初め(S41)に戻る。
【0091】なお、本実施の形態では、残賞球数は停電
時のみに表示されるが、通常時にも残賞球数を表示する
ように構成してもよい。そのときには、停電時と通常時
とで異なる表示態様(例えば、表示色を変える、点滅の
有無等)により残賞球数を表示すると好適である。
【0092】さらに、本実施の形態では、遊技機の状態
により機種仕様情報と残賞球数との一方を選択的に表示
するが、機種仕様情報と残賞球数とを交互に表示させ
(例えば、表示がスクロールして両者が順に表れるよう
に表示させ)てもよい。
【0093】図8は、本発明の実施の形態の遊技機の残
賞球表示部の表示例を示す図である。
【0094】図8に示す表示例では、残賞球表示部33
には、残賞球数の他、大当り中に既に進行したラウンド
数と、該ラウンドでの大入賞口への入賞球数を示すカウ
ント数とが表示されている。このように、残賞球表示部
33に、中断した特別遊技(大当り中の遊技)の進行状
態を特定可能にラウンド数、カウント数を表示をする
と、特別遊技状態の起生から停電発生までの特別遊技の
経過を遊技者が理解することができ、残りの特別遊技に
対して、遊技店で定めたルールに従って、最大獲得賞球
数を遊技者に付与するとか、平均獲得賞球数を遊技者に
付与するとかの対応が可能となり、特別遊技により付与
が見込まれる遊技媒体数を、的確に遊技者に保証するこ
とができる。
【0095】図9は、本発明の実施の形態の遊技機の残
賞球表示部の別の表示例を示す図である。
【0096】図9に示す表示例では、残賞球表示部33
には、残賞球数の他、残りの特別遊技(大当り中の遊
技)において獲得が見込まれる賞球数、及び、残賞球数
と特別遊技において獲得が見込まれる賞球数とが表示さ
れている。このように、残賞球表示部33に、中断した
特別遊技が終了するまでに遊技者により獲得が見込まれ
る賞球数を表示をすると、電源供給再開後に再開される
特別遊技状態において遊技者に付与される賞球数を、遊
技者に理解させることができる。
【0097】ちなみに、この場合における「獲得が見込
まれる賞球数」とは、遊技機1への電源供給復帰後の大
当り遊技にて新たに発生する賞球の予測数であるので、
電源供給復帰後の大当り遊技で実際に獲得できる賞球の
数とは、差異が生じてしまう。そのため、この「獲得が
見込まれる賞球数」には、統計学的な平均値や、遊技者
が最も有利になるような数値など、遊技機のゲーム内容
に応じた適切な値を予め定めておく。
【0098】また、残賞球表示部33に、中断された特
別遊技が終了するまでに遊技者により獲得が見込まれる
賞球数と、未排出の賞球数との合計を表示すると、電源
供給再開後に再開される特別遊技状態において遊技者に
よって獲得が見込まれる賞球数と、停電発生時に未排出
の賞球数とを切り替えて表示する必要がなく、遊技店の
従業員が面倒な計算をすることなく、遊技者に付与すべ
き賞球数を認識することができる。
【0099】このように、本発明の実施の形態では、遊
技機への電源供給が停止する際に、賞価値として発生し
た遊技媒体のうちで遊技者への付与が済んでいない未付
与の遊技媒体の情報を記憶するバックアップメモリ(残
賞球数レジスタ)と、遊技機への電源供給が停止する際
に中断された遊技状態に関する情報を記憶するバックア
ップメモリ(遊技進行情報レジスタ)と、残賞球数レジ
スタ及び遊技進行情報レジスタに記憶された情報に基づ
いて、遊技機への電源供給が再開した際に遊技者へ新た
に付与が見込まれる賞球数に関する情報を生成する生成
手段と、遊技球に関わる所定の情報(例えば、未排出賞
球数)を表示する残賞球表示部33と、遊技機への電源
の供給停止時に残賞球表示部33に電源を供給するバッ
クアップ電源回路256と、を備え、残賞球表示部33
は、停電時(遊技機への電源の供給停止時)にバックア
ップ電源回路256から供給される電源を用いて、生成
手段によって生成される情報を(例えば、未排出賞球
数)を表示をするので、停電によって遊技が中断してし
まった場合でも、本来ならば遊技者に付与されるべきで
あった賞球数(例えば、停電により中断された特別遊技
が最終ラウンドまで終了したときに獲得が見込まれる賞
球)を、停電時の遊技状態に対応して表示するので、遊
技機が停電から復帰できない場合に、他の手段(例え
ば、この賞球数に相当する景品を渡す)で遊技者に付与
することができ、特別遊技の発生により獲得が見込まれ
る賞球数を、遊技者に保証することができる。
【0100】また、遊技者に有利な特別遊技状態が発生
しているときに、遊技機への電源供給が停止して遊技制
御が中断した場合には、残賞球数表示部33に、特別遊
技状態の進行状況の表示をするので、特別遊技状態発生
から停電発生までの特別遊技の経過を遊技者が理解する
ことができ、残りの特別遊技に対して、遊技店で定めた
ルールに従った対応が可能となり、特別遊技により付与
が見込まれる賞球数を、遊技者に保証することができ
る。
【0101】また、遊技者に有利な特別遊技状態が発生
しているときに、遊技機への電源供給が停止して遊技制
御が中断した場合には、特別遊技状態が再開して新たに
発生が見込まれる賞球数と、未付与の賞球数とを、個別
に又は合計して残賞球数表示部33に表示するので、電
源供給再開後の特別遊技状態にて、遊技者に付与される
賞球数を、遊技者に理解させることができるとともに、
電源供給再開後の特別遊技状態によって新たに付与が見
込まれる賞球数と未付与の賞球数とを合わせた、実質的
に遊技者に付与すべき賞球数を認識することができる。
【0102】また、特別遊技状態が再開して新たに発生
が見込まれる賞球数と、未付与の賞球数との少なくとも
一方を初期化するクリア操作部255を設けたので、他
の手段により特別遊技状態において獲得が見込まれる賞
球数や、未排出の賞球数を、遊技者に保証したときに
は、電源供給再開後に特別遊技状態や、残賞球の排出を
無効とした状態で遊技を再開することができ、遊技者に
対して重複して賞球を付与することがなくなる。
【0103】また、遊技の実行に関わる所定の操作が行
われたことを検出する操作検出手段を備え、遊技機への
電源供給が再開した場合には、操作検出手段による遊技
の実行に関わる所定の操作の検出を待たずに遊技者に対
して未付与の遊技媒体の付与を開始し、操作検出手段に
よる遊技の実行に関わる所定の操作の検出があった場合
に、特別遊技状態を再開するので、遊技者の離席中に特
別遊技状態が再開して、特別遊技状態のチャンスを失う
ことが防止できるとともに、電源供給再開後から特別遊
技状態再開までの時間に未付与の賞球の付与を開始すれ
ば、再開された特別遊技中に発生した賞球を迅速に付与
することができる。
【0104】すなわち、停電復帰時に特別遊技を自動的
に再開すると、遊技者が気が付かない間に特別遊技が進
行してしまい、遊技者に不利益となる。一方、停電復帰
直後から遊技者が特別遊技状態で遊技をすると、停電発
生前の未排出賞球と特別遊技により獲得した賞球とが同
時に排出されることから、全体としての賞球の排出が遅
くなる問題がある。しかし、本実施の形態に係る遊技機
では、停電復帰後、何らの操作を要さずに未排出賞球を
排出するので、停電復帰後から特別遊技状態の開始まで
の間に未排出賞球を排出する。さらに、発射ハンドル2
4への接触を検出した後に、特別遊技を再開するので、
遊技者に不利益を及ぼすことがない。よって、全体とし
て、早く賞球を排出することができる。
【0105】今回開示した実施の形態は、全ての点で例
示であって制限的なものではないと考えられるべきであ
る。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の
範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び
内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の遊技機全体の構成を示
す正面図である。
【図2】 同じく遊技機全体の構成を示す背面図であ
る。
【図3】 同じく遊技機全体の構成を示すブロック図で
ある。
【図4】 同じく表示コントロールユニット周辺のブロ
ック図である。ある。
【図5】 同じく排出制御装置の動作を示すフローチャ
ートである。
【図6】 同じく遊技機の停電検出処理を示すフローチ
ャートである。
【図7】 同じく遊技機の残度数コントローラの処理を
示すフローチャートである。
【図8】 同じく残賞球表示部の表示例を示す図であ
る。
【図9】 同じく残賞球表示部の表示例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 遊技機 3 前面枠 4 本体枠 5 ヒンジ 6 遊技盤 8 変動表示装置 35 裏機構盤 90 カード球貸ユニット 100 遊技制御装置 150 表示制御装置 200 装飾制御装置 250 電源供給装置 300 音制御装置 400 排出制御装置 500 打球発射装置 550 発射制御装置 600 排出ユニット 700 流路切換ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C088 BA13 BC14 BC22 BC58 BC70 EA10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技における賞価値として発生した遊技
    媒体を遊技者に付与可能な遊技機において、 遊技機への電源供給が停止する際に、賞価値として発生
    した遊技媒体のうちで遊技者への付与が済んでいない未
    付与の遊技媒体の情報を記憶する第1の記憶手段と、 遊技機への電源供給が停止する際に遊技制御が中断され
    て、その中断時点での遊技の状態に関する情報を記憶す
    る第2の記憶手段と、 前記第1の記憶手段及び前記第2の記憶手段に記憶され
    た情報に基づいて、遊技機への電源供給が再開した際に
    遊技者へ新たに付与が見込まれる遊技媒体に関する情報
    を生成する生成手段と、 遊技媒体に関わる所定の情報を表示する遊技媒体数表示
    手段と、 遊技機への電源の供給停止時に前記遊技媒体数表示手段
    に電源を供給するバックアップ手段と、 を備え、 前記遊技媒体数表示手段は、前記遊技機への電源の供給
    停止時に、前記バックアップ手段から供給される電源を
    用いて、前記生成手段によって生成される情報を表示す
    ることを特徴とする遊技機。
  2. 【請求項2】 遊技者に有利な特別遊技状態が発生して
    いるときに、遊技機への電源供給が停止して遊技制御が
    中断した場合には、前記遊技媒体数表示手段に、特別遊
    技状態の進行状況の表示をすることを特徴とする請求項
    1に記載の遊技機。
  3. 【請求項3】 遊技者に有利な特別遊技状態が発生して
    いるときに、遊技機への電源供給が停止して遊技制御が
    中断した場合には、特別遊技状態が再開して新たに発生
    が見込まれる賞価値としての遊技媒体数と、前記未付与
    の遊技媒体数とを、個別に又は合計して前記遊技媒体数
    表示手段に表示することを特徴とする請求項1に記載の
    遊技機。
  4. 【請求項4】 特別遊技状態が再開して新たに発生が見
    込まれる賞価値としての遊技媒体数と、前記未付与の遊
    技媒体数との少なくとも一方を初期化する初期化手段を
    設けたことを特徴とする請求項2又は3に記載の遊技
    機。
  5. 【請求項5】 遊技の実行に関わる所定の操作が行われ
    たことを検出する操作検出手段を備え、 遊技機への電源供給が再開した場合には、前記操作検出
    手段による遊技の実行に関わる所定の操作の検出を待た
    ずに遊技者に対して前記未付与の遊技媒体の付与を開始
    し、前記操作検出手段による遊技の実行に関わる所定の
    操作の検出があった場合に、特別遊技状態を再開するこ
    とを特徴とする請求項2から4のいずれか一つに記載の
    遊技機。
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