JP2016005574A - 遊技機 - Google Patents

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JP2016005574A
JP2016005574A JP2015156932A JP2015156932A JP2016005574A JP 2016005574 A JP2016005574 A JP 2016005574A JP 2015156932 A JP2015156932 A JP 2015156932A JP 2015156932 A JP2015156932 A JP 2015156932A JP 2016005574 A JP2016005574 A JP 2016005574A
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game
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game control
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光一 松橋
Koichi Matsuhashi
光一 松橋
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Abstract

【課題】遊技制御装置から演出制御装置へのデータの送信制御を簡略化しながら、高速にデータを送信することが可能な遊技機を提供する。【解決手段】遊技を統括的に制御する遊技制御装置と、該遊技制御装置からの制御指令データに基づいて演出装置を制御する演出制御装置とを備えた遊技機において、遊技制御装置は、演出制御装置に送信する制御指令データを格納する格納手段と、格納された制御指令データを演出制御装置に1ビットずつ順次送信する送信手段と、送信手段によるデータの送信速度を設定する送信速度設定手段と、所定の割込信号を周期的に発生させる割込信号発生手段と、割込信号の発生タイミングで遊技を制御する遊技制御手段と、を備えるとともに、送信速度設定手段は、送信手段による1バイトあたりのデータ送信時間が、割込信号の発生間隔となる時間値を上限バイト数で除して算出される時間よりも短くなるように送信速度を設定する。【選択図】図6

Description

本発明は、遊技制御装置からの指令を受信して各種制御を行う従属制御装置を備える遊
技機に関する。
従来、表示装置において変動表示ゲームを実行し、当該変動表示ゲームの結果に応じて
遊技者に遊技価値を付与する遊技機(例えば、パチンコ機)がある。このような遊技機で
は、遊技制御装置が表示制御装置などの演出制御装置に制御指令データを送信し、受信し
た制御指令データに基づいて演出制御装置が各種演出装置を制御して演出を行う。
遊技制御装置は、タイマ割込が発生するたびに、このような制御指令データをパラレル
通信で演出制御装置に送信していたが、演出の進行状況などに応じて送信される制御指令
データのデータ量が相違するため、制御指令データのデータ量が多い場合には、複数のタ
イマ割込発生時に分割して一連の制御指令データが送信されることとなり、演出制御の実
行にタイムラグが生じることがあった。
そこで、制御指令データをシリアル通信で送信することによって、一連の制御指令デー
タを受信してから演出制御を行う遊技機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−195293号公報
しかしながら、特許文献1に開示された遊技機では、送信バッファの容量に上限がある
ため、送信バッファが満杯のときは、表示制御装置への指令送信を一時的に中断するなど
の処理が必要であった。また、指令送信の遅れなどによって、遊技制御装置と表示制御装
置との制御の進行状態がずれないように工夫する必要があり、遊技制御装置の制御プログ
ラムが複雑になってしまうものであった。
本発明は、遊技制御装置から演出制御装置への指令送信の制御を簡略化しながら、制御
指令データを高速に送信することが可能な遊技機を提供することを目的とする。
本発明の代表的な一形態では、遊技を統括的に制御する遊技制御装置と、該遊技制御装
置からの制御指令データに基づいて演出装置を制御する演出制御装置と、を備えた遊技機
において、前記遊技制御装置は、前記演出制御装置に送信する制御指令データを所定の上
限バイト数を限度に格納する格納手段と、前記格納された制御指令データを前記演出制御
装置に1ビットずつ順次送信する送信手段と、前記送信手段により送信されるデータの送
信速度を設定する送信速度設定手段と、所定の割込信号を周期的に発生させる割込信号発
生手段と、前記割込信号の発生タイミングで、遊技制御を行う遊技制御手段と、を備える
とともに、前記送信速度設定手段は、前記送信手段による1バイトあたりのデータ送信時
間が、前記割込信号の発生間隔となる時間値を前記上限バイト数で除して算出される時間
よりも短くなるように、送信速度を設定する。
本発明の一形態によれば、格納手段に格納された制御指令データが次回の割込信号の発
生タイミングのときにはすべてが送信されているので、制御指令データを分割する必要が
無く、高速な通信が可能となる。
本発明の実施の形態の遊技装置の構成を説明する図である。 本発明の実施の形態の遊技機の背面図である。 本発明の実施の形態の遊技盤の正面図である。 本発明の実施の形態の遊技装置のブロック図である。 本発明の実施の形態の遊技用演算処理装置(アミューズチップ)のブロック図である。 本発明の実施の形態の遊技制御装置におけるシリアル送信回路の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態の送信シリアルチャンネル設定レジスタの構成例を示す図である。 本発明の実施の形態の送信制御レジスタの構成例を示す図である。 本発明の実施の形態の送信データステータスレジスタの構成例を示す図である。 本発明の実施の形態の送信データレジスタ(1段分)の構成例を示す図である。 本発明の実施の形態の遊技制御装置に備わる遊技用演算処理装置(アミューズチップ)とその周辺のブロック図である。 本発明の実施の形態のユーザワークRAMの説明図である。 本発明の実施の形態のスタック領域の説明図である。 本発明の実施の形態の各装置(遊技制御装置、払出制御装置及び演出制御装置)の電源投入時処理のフローチャートである。 本発明の実施の形態の遊技制御装置メイン処理の前半部のフローチャートである。 本発明の実施の形態の遊技制御装置メイン処理の後半部のフローチャートである。 本発明の実施の形態のスタック領域を使用しないディレイ処理を説明する図である。 本発明の実施の形態のスタック領域を使用するディレイ処理を説明する図である。 本発明の実施の形態のタイマ割込処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態の遊技制御装置から、演出制御装置及び払出制御装置に初期化指令信号を送信する初期化指令送信処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態の遊技制御装置から、演出制御装置及び払出制御装置にコマンドを送信するためのコマンド送信処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態の電源投入時の遊技制御装置、払出制御装置、及び演出制御装置が行う処理、並びに、遊技制御装置に備わるシリアル送信回路の状態のタイミングチャートである。 本発明の実施の形態の遊技制御装置から払出制御装置に送信される排出指令の一例を示す図である。 本発明の実施の形態のスイッチの立ち上がりを検出する手順を示すタイムチャートである。 本発明の実施の形態の遊技制御装置から演出制御装置に送信される演出制御指令の一例を示す図である。 本発明の実施の形態の遊技制御装置から表示制御装置に送信される送信データの構成を示す説明図であり、(a)は送信データの概略構成、(b)は送信データの詳細構成を示している。 本発明の実施の形態の賞球排出監視メモリの一例を示す図である。 本発明の実施の形態の遊技装置の変形例を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
なお、以下の実施の形態の説明における前後左右とは、遊技者から見た、つまり遊技盤
(遊技機)に向かって見た方向を指すものとする。
図1は、本発明の実施の形態の遊技装置6の構成を説明する図である。
遊技装置6は、有価価値を記憶する記憶媒体が挿入されるカードユニット70及び実際
に遊技を行い、遊技媒体を払出可能な遊技機1を備える。
まず、遊技機1について説明する。
遊技機1の前面枠3は、本体枠(外枠)2にヒンジ4によって開閉回動可能に組み付け
られる。遊技盤5(図3参照)は前面枠3の表側に形成された収納部(図示省略)に収装
される。また、前面枠3には、遊技盤5の前面を覆うカバーガラス(透明部材)を備えた
ガラス枠18が取り付けられている。
ガラス枠18のカバーガラスの周囲には、装飾光が発光される装飾部材9が備えられて
いる。この装飾部材9の内部にはランプやLED等からなる装飾装置が備えられている。
この装飾装置を所定の発光態様によって発光させることによって、装飾部材9が所定の発
光態様で発光する。
ガラス枠18の左右には、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ30が備えられて
いる。また、ガラス枠18の上方には照明ユニット10が備えられている。照明ユニット
10の内部には、装飾装置が備えられている。
照明ユニット10の右側には、遊技機1のエラー発生や前面枠3の開放をホール店員に
通知するためのエラー報知LED29が備えられている。
前面枠3の下部の開閉パネル20には図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿
21が備えられている。さらに、固定パネル22には灰皿15、下皿23及び打球発射装
置の操作部24等が備えられている。下皿23には、下皿23に貯まった遊技球を排出す
るための下皿球抜き機構16が備えられる。前面枠3下部右側には、ガラス枠18を施錠
するための鍵25が備えられている。
また、遊技者が操作部24を回動操作することによって、打球発射装置は、上皿21か
ら供給される遊技球を発射する。
また、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるためのセレクトスイ
ッチ40及び操作スイッチ41が備えられている。
遊技者がセレクトスイッチ40を操作することによって、表示装置8(図3参照)にお
ける変動表示ゲームの演出内容を選択することができる。また、遊技者が操作スイッチ4
1を操作することによって、表示装置8における変動表示ゲームに、遊技者の操作を介入
させた演出を行うことができる。
上皿21の右上部には、遊技者が遊技媒体を借りる場合に操作する球貸ボタン26、及
び、カードユニット70からプリペイドカードを排出させるために操作される排出ボタン
27が設けられている。これらのボタン26、27の間には、プリペイドカードの残高を
表示する残高表示部28が設けられる。
次に、カードユニット70について説明する。
カードユニット70の下部には、プリペイドカード又は会員カード等のカードを挿入可
能なカード挿入口71が設けられる。
プリペイドカード又は会員カード等のカードには、当該カードの一意な識別子、当該カ
ードの所有者(遊技者)の会員情報、及び残高等が記憶されている。会員情報には、カー
ドの所有者の住所、氏名、年齢、及び職業等が含まれる。
カード挿入口71にプリペイドカード又は会員カード等のカードが挿入された場合、図
示しないカードリーダ・ライタによって、カードに記憶された情報が読み出される。そし
て、当該カードに記憶された残高が、遊技機1の残高表示部28及びカードユニット70
の中央付近に設けられた残高表示部72に表示される。
残高表示部72の上方には、紙幣を挿入可能な紙幣挿入口73が設けられる。紙幣挿入
口73に挿入された紙幣の有価価値は、カードに残高として記憶される。
紙幣挿入口73の上方には、動作表示部74が設けられる。動作表示部74は、カード
ユニット70の動作に対応して色で点灯する。
次に、図2を参照しながら遊技機1の裏面側について説明する。図2は、本発明の実施
の形態の遊技機1の背面図である。
遊技機1の裏面側、具体的には、前面枠3の裏面側には、中央に略正方形状の開口部を
有する枠状の裏機構盤310が取り付けられる。
裏機構盤310の上部には、島設備に設けられた補給装置(図示省略)から補給された
遊技球を貯留すると共に、貯留した遊技球を流下させる球貯留ユニット320が配設され
る。
裏機構盤310の側部(図2中右側)には、球貯留ユニット320から流下してきた遊
技球を、遊技機前面に配設された上皿21及び下皿23に払い出す球排出ユニット330
が配設される。
裏機構盤310の中央部には、遊技を統括的に制御する遊技制御装置100と、遊技制
御装置100から送信される演出制御指令に基づいて変動表示ゲームの演出を制御する演
出制御装置150とが配設される。
遊技制御装置100には、図示しない検査装置に接続される検査装置接続端子107が
配設される。
裏機構盤310の下部には、遊技制御装置100から送信されるデータに基づいて球排
出ユニット330の動作を制御し、遊技者に賞球を付与する払出制御装置(付与制御装置
)210と、電源装置160とが配設される。
払出制御装置210には、図示しない検査装置に接続される検査装置接続端子217及
び払出制御装置210に発生したエラーの種類を数字で表示するエラーナンバー表示器2
22が配設される。
また、電源装置160の右側の裏機構盤310には、遊技機1をカードユニット70に
接続するためのカードユニット接続端子340が配設される。
次に、遊技盤5について、図3を参照しながら説明する。図3は、本発明の実施の形態
の遊技盤5の正面図である。
遊技盤5の表面には、ガイドレール55で囲われた略円形状の遊技領域51が形成され
る。遊技領域51は、遊技盤5の四方に各々設けられた樹脂製のサイドケース52及びガ
イドレール55によって構成される。遊技領域51の右下側のサイドケース52は、前面
の中央部が黒色透明の証紙プレート53で覆われている。
遊技領域51には、ほぼ中央に表示装置8が設けられるセンターケース300が配置さ
れる。表示装置8はセンターケース300に設けられた凹部に、センターケース300の
前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース300は表示装
置8の表示領域の周囲を囲い、表示装置8の表示領域から突出して設けられている。
また、遊技領域51の右下の領域には、図4で後述する特図表示器120及び普図表示
器121を一体化した、図柄表示ユニット45が備えられる。
表示装置8は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等で表示画面が
構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の変動表示領
域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演
出するキャラクタが表示される。表示画面の変動表示領域には、識別情報として割り当て
られた三つの特別図柄が変動表示(可変表示)して特図変動表示ゲームが行われる。その
他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(例えば、大当り表示、ファンファーレ表示、
エンディング表示等)が表示される。
センターケース300の左側には、普通図柄始動ゲート31が設けられる。センターケ
ース300の左下側には、三つの一般入賞口32が備えられ、センターケース300の右
下側には、一つの一般入賞口32が備えられている。
センターケース300の下側には、開閉可能な普通変動入賞装置33を備える始動入賞
口34が配設される。
また、センターケース300に設けられた始動入賞口34の下方には、表示装置8の作
動結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入
賞装置(大入賞口)36が配設される。
遊技機1では、図示しない発射装置から遊技領域51に向けて遊技球(パチンコ球)が
打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域51内の各
所に配置された釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域51を
流下する。そして、普通図柄始動ゲート31、一般入賞口32、始動入賞口34、又は特
別変動入賞装置36に入賞するか、遊技領域51の最下部に設けられたアウト口39から
排出される。
また、始動入賞口34の状態には、普通変動入賞装置33の開閉によって、遊技球が入
賞しやすい状態(入賞容易状態)と遊技球が入賞しにくい状態(非入賞容易状態)とがあ
る。
通常、普通変動入賞装置33が閉状態の場合には、始動入賞口34は、遊技球が入賞し
にくい状態となる。普通図柄始動ゲート31を遊技球が通過することによって、普図変動
表示ゲームが実行され、普図変動表示ゲームの結果が当りとなると、普通変動入賞装置3
3が開状態に変換され、始動入賞口34は遊技球が入賞し易い状態となる。
一般入賞口32への遊技球の入賞は、一般入賞口32に備えられた入賞口SW(スイッ
チ)32A〜32N(図4参照)によって検出される。
始動入賞口34への遊技球の入賞は特図始動SW(スイッチ)34A(図4参照)によ
って検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された特別図柄乱数カウンタ
値は、遊技制御装置100内の特図記憶領域に特別図柄入賞記憶として所定回数(例えば
、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特別図柄入賞記憶の記憶数は、表示
装置8の特別図柄入賞記憶数表示部(複合記憶表示部)に表示される。遊技制御装置10
0は、特別図柄入賞記憶数表示部の表示に基づいて、表示装置8にて特図変動表示ゲーム
を行う。
始動入賞口34に遊技球の入賞があると、表示装置8では、前述した数字等で構成され
る特別図柄(識別情報)が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特別図柄
)の順に変動表示を開始して、特図変動表示ゲームに関する画像が表示される。つまり、
表示装置8では、特別図柄入賞記憶の記憶数に対応する特別図柄変動表示ゲームが行われ
、興趣向上のために多様な表示を演出する。
始動入賞口34への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時
の当り乱数値が当り値であるとき)には特図変動表示ゲームの結果として表示図柄により
特定の結果態様(特別結果態様)が導出されて、大当り状態となる。具体的には、表示装
置8の特別図柄入賞記憶表示部では、当り図柄である一桁の特別図柄で停止して、表示装
置8は、三つの特別図柄が揃った状態(大当り図柄)で停止する。このとき、特別変動入
賞装置36は、大入賞口ソレノイド38(図4参照)への通電によって、所定の時間(例
えば、30秒)だけ、遊技球を受け入れない閉状態から遊技球を受け入れやすい開状態に
変換される。すなわち、特別変動入賞装置36が所定の時間又は所定数の遊技球が入賞す
るまで大きく開くので、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという特典
が付与される。
なお、図柄表示ユニット45の特図表示器120(図4参照)においても、特図変動表
示ゲームに同期して図柄の変動表示が行われる。そして、特図変動表示ゲームの結果とし
て表示図柄により特別結果態様が導出される場合には、特図表示器120でも当りに対応
する特定の図柄(例えば、「1」〜「9」までのいずれかの数字等)が表示され、特図変
動表示ゲームがはずれの場合には、特図表示器120でもはずれに対応する図柄(例えば
「0」等)が表示される。
特別変動入賞装置36への遊技球の入賞は、カウントSW(スイッチ)36A(図4参
照)によって検出される。
普通図柄始動ゲート31への遊技球の通過は、普図始動SW(スイッチ)31A(図4
参照)で検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された普通図柄乱数カウ
ンタ値は、遊技制御装置100内の普図記憶領域に普通図柄入賞記憶として所定回数(例
えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この普図入賞記憶の記憶数は、図柄
表示ユニット45の図示しない普図入賞記憶数表示部に表示される。
普図記憶領域に普図入賞記憶が記憶されている場合には、遊技制御装置100は、当該
普図入賞記憶に基づいて普図入賞記憶数表示部における普図変動表示ゲームを開始する。
すなわち、普通図柄始動ゲート31への通過検出が所定のタイミングでなされたとき(具
体的には、通過検出時の普図乱数カウンタ値が当り値であるときには)には、普図入賞記
憶数表示部に表示される普通図柄が当り状態で停止し、普図変動表示ゲームが当りとなる
。このとき、普通変動入賞装置33は、普電ソレノイド90(図4参照)への通電により
、始動入賞口34への入口が所定の時間(例えば、0.5秒〜2.9秒の範囲内で予め定
められた時間)だけ開放するように変換され、遊技球の始動入賞口34への入賞が許容さ
れる。これによって、遊技球が始動入賞口34へ入賞しやすくなり、特図変動表示ゲーム
の始動が容易となる。
このようにして、一般入賞口32、始動入賞口34、又は特別変動入賞装置36に遊技
球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が払出制御装置210によって
制御される払出ユニットから、前面枠3の上皿21又は下皿23に排出される。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機は、特図変動表示ゲームの結果に対応して(厳密に
は、特図変動表示ゲームに同期して実行される特図表示器120の表示態様に対応して)
、以後の特図変動表示ゲームの当り確率が変化する場合があり、遊技状態は、常時、特図
変動表示ゲームが低確率で当りとなる低確率状態か、当該低確率状態よりも特図変動表示
ゲームが大当りとなる確率の高い高確率状態のいずれかに設定されている。なお、低確率
状態を非確変遊技状態と称したり、高確率状態を確変遊技状態(確変状態)と称したりす
る場合もある。
さらに、本実施形態のパチンコ遊技機の遊技状態は、特図変動表示ゲームの結果に対応
して、普通変動入賞装置33の開放頻度が変化する場合があり、遊技状態は、常時、普通
変動入賞装置33の開放頻度が低い入賞抑制状態か、当該入賞抑制状態よりも普通変動入
賞装置33の開放頻度が高い入賞促進状態のいずれかに設定されている。なお、入賞抑制
状態を非時短遊技状態と称したり、入賞促進状態を時短遊技状態(時短状態)と称したり
する場合もある。
この入賞促進状態においては、普図変動表示ゲームの実行時間が入賞抑制状態における
実行時間より短くなるように制御される(例えば、入賞抑制状態で10秒に対し、入賞促
進状態で1秒)。これによって、単位時間当りの普通変動入賞装置33の開放回数が実質
的に多くなるように制御される。
また、入賞促進状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞
装置33が開放される場合に、開放時間が通常遊技状態の開放時間より長くなるように制
御されてもよい(例えば、入賞抑制状態で0.5秒に対し、入賞促進状態で2.9秒)。
また、入賞促進状態においては、普通図柄変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普
通変動入賞装置33が1回ではなく、複数回(例えば、2回)開放してもよい。さらに、
入賞促進状態においては、普図変動表示ゲームの結果が当りとなる確率が入賞抑制状態よ
り高くなるように制御してもよい。すなわち、入賞促進状態では、入賞抑制状態よりも普
通変動入賞装置33の開放頻度が増加し、普通変動入賞装置33に遊技球が入賞しやすく
なり、特図変動表示ゲームの始動が容易となる特典が付与される。
図4は、本発明の実施の形態の遊技装置6のブロック図である。
遊技制御装置100は、遊技用マイコン(遊技用演算処理装置600)101、入力I
/F(Interface)105、出力I/F(Interface)106及び検査
装置接続端子107を備える。
遊技用マイコン101は、CPU102、ROM(Read Only Memory
)103及びRAM(Random Access Memory)104を備える。
CPU102は、遊技を統括的に制御する主制御装置であって、遊技制御を行う。RO
M103は、遊技制御のための不変の情報(プログラム、データ等)を記憶する。RAM
104は、遊技制御時にワークエリアとして利用される。
遊技制御装置100には、遊技用マイコン101に一意に設定された識別番号を出力す
ることが可能な検査装置接続端子107が設けられている。検査装置接続端子107に図
示しない検査装置を接続すると、検査装置は遊技機1を識別することができる。
CPU102は、入力I/F105を介して各種検査装置(特図始動SW34A、普図
始動SW31A、カウントSW36A、及び入賞口SWa32A〜入賞口SWn32N、
オーバーフローSW(スイッチ)109、球切れSW(スイッチ)110、及び枠開放S
W(スイッチ)111)からの検出信号を受けて、大当り抽選等、種々の処理を行う。
オーバーフロースイッチ109は、下皿23に遊技球が所定数以上貯留されていること
を検出する。球切れスイッチ110は、球貯留ユニット320に配設され、球貯留ユニッ
ト320に貯留される遊技球が所定数以下になることを検出する。枠開放スイッチ111
は、前面枠3の開放を検出する。
また、CPU102は、出力I/F106を介して、普図表示器121、特図表示器1
20、普電SOL(ソレノイド)90、大入賞口SOL(ソレノイド)38、払出制御装
置210及び演出制御装置150に指令信号を送信し、遊技を統括的に制御する。
普図表示器121は、遊技球が普通図柄始動ゲート31に入賞した場合に行われる(普
図)変動表示ゲームが表示される。特図表示器120には、遊技球が始動入賞口34に入
賞した場合に行われる(特図)変動表示ゲームが表示される。
普電SOL90は、始動入賞口34に遊技球が入賞可能となるように、始動入賞口34
に備えられた開閉部材で構成された普通変動入賞装置33を所定の時間だけ開放させる。
大入賞口SOL38は、特別変動入賞装置36の大入賞口を所定の時間だけ、遊技球を
受け入れない閉状態(遊技者に不利な状態)から遊技球を受け入れやすい開状態(遊技者
に有利な状態)にする。
また、遊技制御装置100は、遊技機1に関する情報を、外部情報端子108を介して
、遊技店に設置された情報収集端末や遊技場内部管理装置(図示省略)に出力する。
遊技制御装置100は、変動開始コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマ
ンド、確率情報コマンド、及びエラー指定コマンド等を、演出制御指令信号として、演出
制御装置150へ送信する。
次に、払出制御装置210及び演出制御装置150について説明する。
演出制御装置(表示制御装置)150は、遊技制御装置100から入力される各種信号
に基づいて、エラー報知LED29、スピーカ30、発光により遊技演出を行う装飾部材
9(図1)及び表示装置8を制御する。
演出制御装置150は、遊技用マイコン(遊技用演算処理装置600)151、ドライ
バ155、音回路156、及びVDP157を備える。
遊技用マイコン151は、CPU152、ROM153及びRAM154を備える。
CPU152は、演出制御を行う制御装置である。ROM153は、演出制御に必要な
不変の情報(プログラム、データ等)を記憶している。RAM154は、演出制御時にワ
ークエリアとして利用される。
ドライバ155は、CPU152からの指令により、エラー報知LED29及び装飾部
材9を制御する。音回路156は、CPU152からの指令により、効果音を生成してス
ピーカ30から出力する。VDP157は、CPU152からの指令により、画像データ
を生成して表示装置8へ出力する。
払出制御装置210は、遊技制御装置100からの賞球指令信号に基づいて、払出装置
の払出モータ220を駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御
装置210は、カードユニット70からの貸球要求信号に基づいて、遊技制御装置100
が送信する排出指令信号に基づいて、払出装置の払出モータ220を駆動させ、貸球を払
い出させるための制御を行う。
払出制御装置210は、遊技用マイコン(遊技用演算処理装置600)211、入力I
/F(Interface)215、入出力I/F(Interface)216及び検
査装置接続端子217を備える。
遊技用マイコン211は、CPU212、ROM213及びRAM214を備える。
CPU212は、払い出しを統括的に制御する制御装置であって、払出制御を司る。R
OM213は、払出制御のための不変の情報(プログラム、データ等)を記憶している。
RAM214は、払出制御時にワークエリアとして利用される。
CPU212は、入力I/F215を介して払出球検出スイッチ112、オーバーフロ
ースイッチ109、球切れスイッチ110、エラー解除スイッチ223、税率設定スイッ
チ226、及び貸出料金設定スイッチ227からの入力を受ける。
エラー解除スイッチ223は、払出制御装置210にエラーが発生した場合に、遊技店
の店員等が発生したエラーの原因を解消した際に、遊技店の店員等によって操作され、エ
ラー状態を解除するためのスイッチである。
税率設定スイッチ226は、遊技球の貸し出しに対して課税される間接税の税率を設定
するスイッチである。貸出料金設定スイッチ227は、貸し出される遊技球の有価価値を
設定するためのスイッチである。
また、CPU212は、入出力I/F216を介して、払出モータ220、発射制御装
置221、エラーナンバー表示器222、税率表示器224及び貸出料金表示器225に
指令信号を送信する。また、CPU212は、入出力I/F216を介して遊技制御装置
100から送信された各種信号を受信する。
払出モータ220は、実際に払出装置で遊技球を払い出すために駆動されるモータであ
る。具体的には、払出モータ220は、1個の遊技球を貯留可能な凹部を所定個数有する
スプロケットを回転させることによって、遊技球を払い出す。
発射制御装置221は、遊技球を遊技盤5に発射するための発射装置を制御する。エラ
ーナンバー表示器222は、払出制御装置210の裏面側に配設され、払出制御装置21
0で発生したエラーの種類を特定可能に表示する。
税率表示器224は、払出制御装置210の裏面側に配設され、税率設定スイッチ22
6によって設定された間接税の税率を表示する。貸出料金表示器225は、払出制御装置
210の裏面側に配設され、貸出料金設定スイッチ227によって設定された貸し出され
る遊技球の有価価値を表示する。
電源装置160は、バックアップ電源161、RAMクリアスイッチ162を備える。
遊技制御装置100、演出制御装置150、及び払出制御装置210は、電源装置160
に接続される。
バックアップ電源161は、停電時においても、遊技制御装置100、演出制御装置1
50、及び払出制御装置210に電源を供給する。なお、演出制御装置150には必ずし
も電源を供給しなくてもよく、停電復帰後、遊技制御装置100からコマンドを送信する
ようにしてもよい。
RAMクリアスイッチ162は、遊技制御装置100に備わるRAM104及び払出制
御装置210に備わるRAM214に記憶されている情報を初期化するスイッチである。
また、遊技機1に備わる球貸ボタン26が操作されると、カードユニット70は、プリ
ペイドカード又は会員カード等のカードに記憶されている有価価値から貸し出される遊技
球分の有価価値を減算して、減算した有価価値の値を遊技機1の残高表示部28に表示す
る。また、遊技機1に備わる排出ボタン27が操作されると、カードユニット70は、カ
ード挿入口71に挿入されたカードを排出する。
遊技制御装置100に備わる遊技用マイコン101と払出制御装置210に備わる遊技
用マイコン211とは、暗号化された暗号化信号(暗号化データ)を双方向通信可能に接
続される。また、暗号化されない非暗号化信号(平文データ)については、遊技制御装置
100に備わる遊技用マイコン101から払出制御装置210に備わる遊技用マイコン2
11に単方向通信が可能に接続される。
また、遊技制御装置100に備わる遊技用マイコン101と演出制御装置150に備わ
る遊技用マイコン151とは、暗号化されない非暗号化信号(平文データ)を遊技制御装
置100から演出制御装置150への単方向で通信可能に接続される。
なお、遊技制御装置100に備わる遊技用マイコン101、演出制御装置150に備わ
る遊技用マイコン151及び払出制御装置210に備わる遊技用マイコン211は、これ
らの接続に必要なポートを備えている。
次に、遊技制御装置100に備わる遊技用マイコン101、演出制御装置150に備わ
る遊技用マイコン151及び払出制御装置210に備わる遊技用マイコン211(以下、
総称して遊技用演算処理装置600という)について、図5を用いて詳細に説明する。
図5は、本発明の実施の形態の遊技用演算処理装置(アミューズチップ)600のブロ
ック図である。
遊技用演算処理装置600はいわゆるアミューズチップ用のICとして製造され、遊技
制御を行う遊技領域部600Aと情報管理を行う情報領域部600Bとに区分される。
まず、遊技領域部600AはCPUコア601、ユーザプログラムROM602、HW
パラメータROM603、ユーザワークRAM604、ミラードRAM605、外部バス
インターフェース(I/F)606、バス切替回路607、乱数生成回路608、クロッ
ク生成回路609、割込制御回路610A、リセット回路610B、アドレスデコーダ6
11、出力制御回路612、ブートブロック613、復号化・ROM書込回路614、シ
リアル送信回路615A、シリアル送信回路615B、シリアル受信回路625、暗号化
送受信回路616、及びバス617によって構成される。なお、シリアル送信回路615
A及びシリアル送信回路615Bを総称して、シリアル送信回路615という。
CPUコア601は、図4のCPU102、CPU152又はCPU212に相当する
。ユーザプログラムROM602は、図4のROM103、ROM153又はROM21
3に相当する。また、ユーザプログラムROM602及びHWパラメータROM603を
総称して、ROM(不揮発性記憶手段)という。
ユーザワークRAM604は、図4のRAM104、RAM154又はRAM214に
相当する。また、ユーザワークRAM604及びミラードRAM605を総称して、RA
M(揮発性記憶手段)という。
CPUコア601は、遊技制御のための演算処理を行う演算処理手段として機能する。
ユーザプログラムROM602は、制御プログラムを格納する。制御プログラムは、遊技
用演算処理装置600が遊技制御装置100に備わる遊技用マイコン101である場合に
は、遊技の制御を行うための遊技制御プログラムである。また、遊技用演算処理装置60
0が払出制御装置210に備わる遊技用マイコン211である場合には、遊技球の払い出
しを行うための払出制御プログラムである。さらに、遊技用演算処理装置600が演出制
御装置150に備わる遊技用マイコン151である場合には、演出の制御を行うための演
出制御プログラムである。
HWパラメータROM603は、正当性確認情報を格納する。正当性確認情報とは、遊
技用演算処理装置600の正当性の簡易チェックを行う場合の情報であり、例えば、遊技
機1の一意な識別子を示す固有ID、メーカコード(遊技機1の製造メーカ毎に割り振ら
れた固有の製造メーカの一意な識別子)、遊技機1のランク(1種、2種等)を示すラン
クコード、製造メーカが遊技機1の種類に設定する機種コード、検査番号を示す検査コー
ド、電源投入時にRAMをバックアップするか否かを示すRAMバックアップコード、税
率設定スイッチ226によって設定された税率、貸出料金設定スイッチ227によって設
定された貸出料金等である。また、HWパラメータROM603には、最初に貸出情報要
求を送信した検査装置の一意な識別子である固有IDが一つのみ記憶される。
第三者機関又は遊技機1の製造メーカがユーザプログラムROM602にプログラムを
書き込む際に、正当性確認情報がHWパラメータROM603に書き込まれる。遊技用演
算処理装置600は、電源立ち上がり時に、ユーザプログラムROM602に書き込まれ
たプログラムが正当であるか否かについて簡易チェックを行うことができる。具体的には
、遊技用演算処理装置600の電源立ち上がり時に、遊技用演算処理装置600自身が演
算した演算値と、正当性確認情報(すなわち、第三者機関等によって予め設定された結果
値)とを比較判定することで、簡易的な遊技用演算処理装置600のチェックを行うこと
が可能になっている。
ユーザワークRAM604は、遊技領域部600Aにおけるプログラムに基づく処理を
実行する際にワークエリア(作業領域)として用いられるものである。このユーザワーク
RAM604には、バックアップ電源161(図4)からのバックアップ電源が供給され
ているので、遊技機1への電源供給が途絶えても、記憶データが保持されるように構成さ
れている。ミラードRAM605は、クロックの立ち下がり時にユーザワークエリアに記
憶された情報を複製し、複製した情報を記憶する(CPUコアがZ80の場合には、クロ
ックの立ち上がり時に処理を実行するため、同期して動くことがないようにしている)。
外部バスインターフェース606は、メモリリクエスト信号MREQ、入出力リクエス
ト信号IORQ、メモリ書込み信号WR、メモリ読み出し信号RD及びモード信号MOD
Eなどのインターフェースであり、また、バス切替回路607は、16ビットのアドレス
信号A0〜A15や8ビットのデータ信号D0〜D7のインターフェースである。
例えば、MODE信号をハイレベルにした状態で、アドレス信号A0〜A15を順次に
インクリメントしながら、データ信号D0〜D7を加えると、ユーザプログラムROM6
02への書き込みモードとなって遊技機1の製造メーカ又は第三者機関によるプログラム
の書き込みが可能になる。なお、書き込みモードはプログラムの書き込みを可能にするも
のであり、ブートブロック613に記憶されるブートプログラムを書き込みできるように
するものではない。
また、ユーザプログラムROM602へのプログラムの書き込みが終了すると、HWパ
ラメータROM603の所定領域に書込終了コードが記録(例えば、所定のコード若しく
は所定ビットを物理的に切断することで記録)されるようになっており、HWパラメータ
ROM603に書込終了コードが記録されている場合には、ユーザプログラムROM60
2への新たなプログラムの書き込みができないようになっている。
乱数生成回路608は遊技の実行過程において遊技価値(例えば、大当り)を付加する
か否か等に係わる乱数(乱数は、大当りの決定や停止時の図柄の決定等に使用)を生成す
るもので、一様性乱数を生成する数学的手法(例えば、合同法又はM系列法等)を利用し
ている。なお、遊技用演算処理装置600が払出制御装置210に備わる遊技用マイコン
211である場合には、乱数生成回路608は必要よい。
クロック生成回路609は、所定周期(例えば、4ミリ秒)で生成されるタイマ割込信
号と、クロック信号を生成する。クロック生成回路609が生成したタイマ割込信号及び
クロック信号はCPUコア102に入力される。CPUコア102は、タイマ割込信号が
入力されると、図19に示すタイマ割込処理を実行する。
割込制御回路610Aは、所定の割り込み条件の発生を検出すると、割り込みの発生を
CPUコア601に知らせる。また、リセット回路610Bは、外部から入力されたリセ
ット信号(RST)を検出すると、遊技用演算処理装置600の内部に備えられた各回路
にリセット信号を伝達する。
アドレスデコーダ611は、内蔵デバイス及び内蔵コントロール/ステータスレジスタ
群のロケーションをメモリマップドI/O方式及びI/OマップドI/O方式によりデコ
ードする。
出力制御回路612は、アドレスデコーダ611からの信号制御を行って外部端子より
8ビットのチップセレクト信号(CS0〜CS7)を外部に出力するとともに、遊技用演
算処理装置600の内部に備えた回路を選択するチップセレクト信号を発生する機能を有
する。ブートブロック613は、ブートプログラムを記憶し、電源投入時に遊技用演算処
理装置600の初期化に係わる処理を行う。
復号化・ROM書込回路614は、ユーザプログラムROM602及びHWパラメータ
ROM603への書込みモードの際に使用されるもので、モード信号MODEが[H]レ
ベルになっている間、バス切替回路607を介してアドレス信号A0〜A15やデータ信
号D0〜D7を取り込み、そのデータ信号D0〜D7に含まれる情報(暗号化されたプロ
グラム及び暗号化された変更後の固有ID)を復号化処理した後、バス617を介してユ
ーザプログラムROM602及びHWパラメータROM603に出力する(書き込む)。
シリアル送信回路615A及びシリアル送信回路615Bは、暗号化されていない平文
データを送信するための回路である。シリアル送信回路615Aは、SIOTX0端子を
介して演出制御装置150に接続される。また、シリアル送信回路615Bは、SIOT
X1端子を介して払出制御装置210に接続される。シリアル受信回路625は、暗号化
されていない平文データを、SIORX端子を介して受信するための回路である。
暗号化送受信回路616は、NJLINK端子を介して暗号化された暗号化データを送
受信する回路である。例えば、遊技制御装置100から払出制御装置210にデータを送
信する場合に使用される、また、遊技制御装置100と払出制御装置210との間は、N
ACLINK接続で接続され、暗号化送受信回路616には、NACLINK信号線が接
続される。暗号化送受信回路616は、NACLINK信号線を介してデータを送受信す
る。
バス617はデータバス(図11のデータバス660)、アドレスバス(図11のアド
レスバス650)及び制御バスを含むものであり、情報領域部600Bまで延びている。
次に、遊技用演算処理装置600における情報管理を行う情報領域部600Bは、HP
GプログラムROM618、IDプロパティメモリ619、バスモニタ回路620、HP
GワークRAM621、制御回路622、外部通信制御回路623、バス624、及び遊
技領域部600Aから延びるバス617の一部を含んで構成される。
HPGプログラムROM618には、各種検査動作を行うHPGプログラムが格納され
る。
IDプロパティメモリ619には、図示しない検査装置から外部通信制御回路623を
介して受信した要求に基づいて、HWパラメータROM603に記憶されている情報を図
示しない検査装置にすぐに出力できるように、遊技用演算処理装置600の電源投入時(
システムリセット時)にHWパラメータに記憶されている情報を複製して記憶する。なお
、IDプロパティメモリ619は、遊技領域部600A側及び情報領域部600B側の双
方よりアクセスが可能な構成になっている。
バスモニタ回路620は、情報領域部600B側より遊技領域部600A側のバス61
7の状態監視及び制御を行う。ここでの制御とは、HWパラメータROM603の内容を
IDプロパティメモリ619に複写する際のタイミング制御や、ユーザプログラムROM
602に格納されたプログラムを外部に出力する際(遊技領域部600A側のバス617
を開放してユーザプログラムROM602からプログラムを読み込んで情報領域部600
B側より外部に出力する際)のタイミング制御である。なお、プログラムは、外部通信制
御回路623で暗号化されてから出力される。
HPGワークRAM621は、情報領域部600Bにおけるプログラムに基づく処理を
実行する際にワークエリア(作業領域)として用いられるものである。
制御回路622は情報領域部600B側を制御するもので、バッファメモリを有してい
る。制御回路622は、例えば、バスモニタ回路620を介してCPUコア102の動作
を監視し、非動作中に遊技領域部600AのユーザワークRAM604に記憶された内容
をミラードRAM605へコピーする。また、図示しない検査装置からの要求に応答して
情報領域部600BのIDプロパティメモリ619の内容を外部へ転送したり、プログラ
ム要求に応答してバスモニタ回路620を介してユーザプログラムROM602内のプロ
グラムを外部へ転送したりする。制御回路622のメモリは、転送時のタイミング調節の
ために用いられる。
外部通信制御回路623は図示しない検査装置との通信を行うもので、例えば、外部か
らの指令に基づいて遊技用演算処理装置600内に格納されている情報(例えば、固有I
D、プログラム、実払出数等)を暗号化した後、外部へ転送する等の処理を行う。
遊技用演算処理装置600では、遊技領域部600Aと情報領域部600Bがバスモニ
タ回路620を介して独立して動作する。すなわち、情報領域部600B側は遊技領域部
600AにおけるCPUコア102の作動に関係なく(プログラム実行に関係なく)動作
可能である。
なお、図5では図示されていないが、遊技用演算処理装置600には、図11にて後述
するセキュリティ回路630及びRAMアクセス規制回路640を備えている。
図6は、本発明の実施の形態の遊技制御装置100におけるシリアル送信回路615の
構成例を示すブロック図である。
シリアル送信回路615は、送信シリアルチャンネル設定レジスタ633、送信データ
ステータスレジスタ631、送信制御レジスタ632、送信データレジスタ635(送信
データバッファレジスタ635A、送信データシフトレジスタ635B)、ボーレート生
成回路(送信速度設定手段)634を含んで構成される。
シリアル送信回路615は、出力制御回路612から入力された選択信号に基づいて、
送信先を選択する。また、リセット信号の入力を受け付けると、各種レジスタに設定され
た値を0クリアする。
送信シリアルチャンネル設定レジスタ633は、データ送信時の通信速度及び通信フォ
ーマットを指定するレジスタである。送信シリアルチャンネル設定レジスタ633には、
後述するメイン処理におけるシリアル通信設定処理によって各値が設定される。
図7は、本発明の実施の形態の送信シリアルチャンネル設定レジスタ633の構成例を
示す図である。図7に示すように、送信シリアルチャンネル設定レジスタ633は、16
ビットで構成されており、ビット0〜15はすべて書き込み/読み出し可能とされる。
送信シリアルチャンネル設定レジスタ633において、ビット0〜12には、送信ボー
レート(通信速度)を算出するためのボーレート設定値(例えば、分周比)が設定される
具体的には、遊技用演算処理装置600に入力されるシステムクロック(MCLK)の
周波数(単位Hz:ヘルツ)を32で除した値を、さらに、このボーレート設定値で除し
た値が、送信ボーレート(1秒間に送信されるデータのビット数)として設定される。例
えば、ボーレート設定値として100を設定すると、システムクロックの周波数が20M
Hzであった場合には、送信ボーレートは、20,000,000÷32÷100=625
0(bps)となる。
ビット13には、送信データ長を8ビットとする場合に“0”が設定され、9ビットと
する場合に“1”が設定される。
ビット14には、送信データにパリティを付加しない場合に“0”が設定され、パリテ
ィを付加する場合に“1”が設定される。ビット15には、送信データに付加するパリテ
ィを偶数パリティとする場合に“0”が設定され、奇数パリティとする場合に“1”が設
定される。なお、ビット15は、ビット14に“1”(パリティ有り)が設定されている
場合に有効となる。
なお、遊技用演算処理装置600にリセット信号(RST0)が入力されると、シリア
ル送信回路615がリセットされ、送信シリアルチャンネル設定レジスタ633の全ビッ
トが“0”に設定される(図6等も参照)。
図6の説明に戻り、送信制御レジスタ632は、シリアル送信回路615の動作を制御
するためのレジスタである。
図8は、本発明の実施の形態の送信制御レジスタ632の構成例を示す図である。図8
に示すように、送信制御レジスタ632は、例えば8ビットで構成され、ビット6は読み
出し専用とされ、他のビット0、4、5、7は書き込み/読み出し可能とされる。なお、
本実施形態では送信制御レジスタ632のビット1〜3は未使用としているため、図8で
は記載を省略している。
送信制御レジスタ632のビット0には、送信回路(シリアル送信回路615)を初期
化する場合に“1”が設定される。送信回路が初期化されると送信データレジスタ635
のデータも含めて全てのレジスタが初期値とされる。
ビット4には、送信データレジスタ635(送信データシフトレジスタ635B)から
のデータ送信を禁止する場合に“0”が設定され、データ送信を許可する場合に“1”が
設定される。
ビット5には、送信データレジスタ635が空になったときに送信割り込みを要求しな
い場合に“0”が設定され、送信割り込みを要求する場合に“1”が設定される。
ビット6には、送信割り込み要求が発生しているか否か(送信割り込み状態)を示す値
が設定される。ビット6に“0”が設定されている場合には送信割り込みを要求していな
い状態であることを示し、“1”が設定されている場合には送信割り込みを要求している
状態であることを示す。
ビット7には、送信データレジスタのビット8の値(データ長が9ビットの場合)が設
定される。
なお、遊技用演算処理装置600にリセット信号(RST0)が入力されると、シリア
ル送信回路615がリセットされ、送信制御レジスタ632の全ビットが“0”に設定さ
れる(図6等も参照)。その結果、送信制御レジスタ632のビット4が“0”になるの
で、送信データレジスタ635(送信データシフトレジスタ635B)からのデータ送信
が禁止され、データ出力がオフされた状態になる。
図6の説明に戻り、送信データステータスレジスタ631は、送信データレジスタ63
5の状態を示すレジスタである。CPU102は、送信データステータスレジスタ631
の設定値によって、送信データレジスタ635の状態を確認することができる。
図9は、本発明の実施の形態の送信データステータスレジスタ631の構成例を示す図
である。送信データステータスレジスタ631は、例えば8ビットで構成され、ビット0
〜5、7はすべて読み出し専用とされる。なお、本実施形態では送信データステータスレ
ジスタ631のビット6は未使用としているため、図9では省略している。
送信データステータスレジスタ631において、ビット0〜5には、送信データの残量
を示す値が設定される。例えば、ビット0〜5に“00h”(16進数の“0”)が設定
されていると送信データがないことを示し、“01h”が設定されていると送信データが
1バイト残っていることを示し、“20h”が設定されていると送信データが32バイト
残っていることを示す。
ビット7には、送信データレジスタ635におけるデータの送信状態を示す値が設定さ
れる。ビット7に“1”が設定されているとデータを送信していない状態であることを示
し、“0”が設定されているとデータを送信している状態であることを示す。
なお、遊技用演算処理装置600にリセット信号(RST0)が入力されると、シリア
ル送信回路615がリセットされ、送信データステータスレジスタ631の全ビットが“
0”に設定される(図6等も参照)。その結果、送信データステータスレジスタ631の
ビット0〜5が“00h”となり、送信データの残量がない状態となる。
図6の説明に戻り、送信データレジスタ635は、シリアル送信回路615が送信する
データを格納するレジスタである。送信データレジスタ635は、例えば、1段の送信デ
ータシフトレジスタ635Bと、31段の送信データバッファレジスタ635Aで構成さ
れる。
図10は、本発明の実施の形態の送信データレジスタ635(1段分)の構成例を示す
図である。1段の送信データレジスタ635は、例えば8ビットで構成され、ビット0〜
7はすべて書き込み専用とされる。
この送信データレジスタ635には、タイマ割り込み処理で生成される制御指令データ
が格納され、送信制御レジスタのビット4に“1”(送信許可)が設定されていれば、格
納された制御指令データは自動的に演出制御装置150に送信される。
制御指令データは、例えば、1バイトのモードデータと1バイトのアクションデータの
2バイトで構成されるので、2段の送信データレジスタ635に1つの制御指令データが
格納されることとなる。そして、本実施形態では、送信データレジスタ635を32段で
構成しているので、1回のタイマ割り込み処理で最大16の制御指令データが生成される
場合、これをすべて送信データレジスタ635に格納することができる。
但し、CPU102によって、新たな送信データを送信データレジスタ635に格納で
きるのは、送信データステータスレジスタ631のビット0〜5の値(送信データの残量
を示す値)が“00h”〜“1Fh”の場合(送信データレジスタ635に、0〜31バ
イトの未送信データが残っている場合)に限られる。
送信データステータスレジスタ631のビット0〜5の値が“20h”の場合は、送信
データレジスタ635に空きがないので、CPU102によって送信データレジスタ63
5に書き込もうとされたデータは廃棄される。これにより、送信データレジスタ635が
満杯のときは、誤ってCPU102によるデータ書き込みが発生しても、既に格納されて
いる送信データレジスタ635のデータが破壊されないようになっている。
なお、遊技用演算処理装置600にリセット信号(RST0)が入力されると、シリア
ル送信回路615がリセットされ、送信データレジスタ635の全ビットが“0”に設定
される(図6等も参照)。
図6の説明に戻り、ボーレート生成回路634は、クロック生成回路609から分周回
路629を介して出力されるクロック信号(遊技用演算処理装置600に入力されるシス
テムクロック(MCLK)を分周した信号)及び送信シリアルチャンネル設定レジスタ6
33に設定されている設定値(ボーレート設定値)に基づいて、シリアル送信回路615
が用いる送信ボーレートを生成する。このとき、ボーレート生成回路634は、クロック
信号及びボーレート設定値に基づいて、前述の計算式を用いて送信ボーレートを求める。
また、分周回路629は、CPU102にも分周されたクロック信号を入力する。なお、
分周回路629は、クロック生成回路609に含まれるように構成してもよい。
シリアル送信回路615では、送信許可の設定(送信制御レジスタ632のビット4を
“1”)がなされた後、送信するデータを送信データレジスタ635(送信データバッフ
ァレジスタ635A)に書き込む、又は、送信するデータを送信データレジスタ635に
書き込んだ後、送信許可の設定がなされると、自動的に送信が開始される。送信が開始さ
れると、送信データバッファレジスタ635Aのデータが送信データシフトレジスタ63
5Bに転送され、送信データシフトレジスタ635Bからシリアル変換されて、最下位ビ
ット(ビット0)から1ビットずつ順次出力される。そして、データの送信が完了すると
送信データシフトレジスタ635Bは空になるので、送信データバッファレジスタ635
Aに書き込まれている次のデータが送信データシフトレジスタ635Bに転送され、出力
される。
したがって、シリアル送信回路615では、送信データレジスタ635(送信データシ
フトレジスタ635B、送信データバッファレジスタ635A)に書き込まれたデータ(
制御指令データ)が、演出制御装置150に1ビットずつ順次送信されることとなる。
このように、シリアル送信回路(制御指令送信手段)615は、送信データ(例えば、
制御指令データ)を格納する送信データレジスタ635を備え、送信データレジスタ63
5に送信データが格納されると、遊技制御装置100から演出制御装置150へ向かう方
向に、格納された送信データを1ビットずつ順次送信する(いわゆるシリアル通信)よう
に構成されている。
具体的には、送信データレジスタ635は、格納されたデータをすぐに送信する送信デ
ータシフトレジスタ635Bと、格納されたデータを保持するとともに、送信データシフ
トレジスタ635Bがデータを格納可能な状態(データの送信が完了した状態)となった
ときに、保持しているデータを送信データシフトレジスタ635Bに転送する送信データ
バッファレジスタ635Aと、で構成される。
これにより、従来のパラレル通信では必須とされていたタイマ割り込み処理における制
御指令データの送信処理を省略できるので、CPU102の負担を軽減することができる
また、シリアル通信とすることで、制御指令データを送信するための配線本数を比較的
少なくすることができる。
また、遊技制御装置100と演出制御装置150との間の通信は、遊技制御装置100
から演出制御装置150へのみデータを送信可能な単方向通信とされ、遊技制御装置10
0にデータは入力されないので、不正が行われることを防止できる。
なお、本実施形態においては、送信データレジスタ635に最大で32バイトの送信デ
ータが格納可能であるが、この32バイトのデータが、1回のタイマ割り込み処理におい
て全て出力できるように、ボーレート設定値(送信シリアルチャンネル設定レジスタ63
3のビット0〜12)の値が設定されている。
具体的には、送信データレジスタ635から出力される1バイトあたりのデータ送信に
必要な時間Tbと、タイマ割込信号の発生周期Fと、送信データレジスタ635に格納で
きるデータの上限バイト数Bとの関係が、F/B>Tbとなるように、ボーレート設定値
を設定して送信の速度を決めればよい。
例えば、タイマ割込信号の発生周期F=4ミリ秒で、送信データレジスタ635に格納
できるデータの上限バイト数B=32バイトであれば、F/B=4000/32=125
マイクロ秒よりも短くなるようにTbの値を決定し、遊技用演算処理装置600に入力さ
れるシステムクロック(MCLK)の周波数を考慮したうえで、ボーレート設定値の値を
定めればよい。
このような構成とすることで、シリアル送信回路(制御指令送信手段、送信手段)61
5は、1回のタイマ割り込み処理において生成される一連の制御指令データをすべて格納
することが可能となり、タイマ割り込み毎に生成される制御指令データを確実に送信する
ことができる。
図11は、本発明の実施の形態の遊技制御装置100に備わる遊技用演算処理装置(ア
ミューズチップ)600とその周辺のブロック図である。
遊技用演算処理装置600は、セキュリティ回路630、CPUコア102(図11で
は601)、RAMアクセス規制回路640、ユーザワークRAM104(図11では6
04)、アドレスデコーダ611、出力制御回路612、及び、ユーザプログラムROM
103(図11では602)を備える。
なお、遊技用演算処理装置600に備わるこれらの回路等は、アドレスバス650及び
データバス660を介して接続されている。アドレスバス650は、A0〜A15の16
ビットの信号線によって構成され、データバス660は、D0〜D7の8ビットの信号線
によって構成される。
また、遊技制御装置100は、演出制御装置150に接続されるシリアル送信回路61
5A、及び、払出制御装置210に接続されるシリアル送信回路615Bを備える。
遊技用演算処理装置600に電源が投入される際には、RST0端子(図5)を介して
電源装置160からリセット信号(起動信号)が入力され、リセット回路610B(図5
)が作動する。
セキュリティ回路630は、このリセット信号が入力されるとHWパラメータROM6
03に記憶された正当性確認情報を用いて、セキュリティチェック処理を実行する。この
セキュリティチェック処理は、ユーザプログラムROM103に記憶されたプログラムの
正当性の判定を行う処理である。
セキュリティ回路630は、このセキュリティチェック処理を実行している間は、CP
Uコア102のリセット端子(RES0(負論理))にリセット信号を継続して出力する
ことで、CPUコア102の起動を待機させる。
CPUコア102は、前述のリセット端子(RES0(負論理))と、書込指令出力端
子(WR(負論理))、及び読出指令出力端子(RD(負論理))を備える。リセット端
子はセキュリティ回路630に接続されており、遊技用演算処理装置600にリセット信
号が入力されると、前述のように、セキュリティチェック処理を実行している間、CPU
コア102に対するリセット信号がリセット端子に入力される。
CPUコア102のリセット端子にリセット信号が入力されると、CPUコア102は
、CPUコア102に備わるレジスタ(REG)を初期化する。
また、CPUコア102がユーザワークRAM104にデータの書き込みを指令する書
込指令を出力する場合には、CPUコア102の書込指令出力端子からは所定値よりも低
い電圧のローレベルの信号が出力される。同様に、CPUコア102がユーザワークRA
M104からデータの読み出しを指令する読出指令を出力する場合には、CPUコア10
2の読出指令出力端子からは所定値よりも低い電圧のローレベルの信号が出力される。
つまり、書込指令出力端子及び読出指令出力端子は、通常電圧がハイレベルに維持され
ており、ユーザワークRAM104への読み書きを行うときにのみ電圧がローレベルにな
る。
まず、ユーザワークRAM104のデータの読み出しについて説明する。
CPUコア102から、ユーザワークRAM104の読出指令入力端子(RD(負論理
))に読出指令が入力されると、アドレスバス650及びデータバス660を介してCP
Uコア102に読出データが出力される。
このとき、CPUコア102からアドレスバス650へは、ユーザワークRAM104
のアドレスが出力され、アドレスデコーダ611からユーザワークRAM104のチップ
選択端子(所謂CS端子に相当、図示は略)に選択信号が入力されることによって、ユー
ザワークRAM104が選択される。次いで、選択されたユーザワークRAM104は、
アドレスバス650が指定する記憶領域のデータをデータバス660へ出力する。次いで
、CPUコア102は、データバス660へ出力されたデータを内部へ取り込む。このよ
うな手順により、CPUコア102はユーザワークRAM104からデータを読み出す。
次に、ユーザワークRAM104へのデータの書き込みについて説明する。
CPUコア102に備わる書込指令出力端子は、RAMアクセス規制回路640のOR
ゲート回路642に備わる二つの入力端子のうち一方の入力端子に接続される。ORゲー
ト回路642の他方の入力端子は、RAMアクセス規制回路640のフリップフロップ回
路641の出力端子(Q(負論理))に接続され、ORゲート回路642の出力端子は、
ユーザワークRAM104の書込指令入力端子(WR(負論理))に接続されている。
また、ユーザワークRAM104の書込指令入力端子に所定値以下の電圧であるローレ
ベルの信号が入力されると、ユーザワークRAM104への書き込みが許容される。
このため、ORゲート回路642の二つの入力端子にそれぞれローレベルの信号が入力
されなければ、ユーザワークRAM104への書き込みが許容されない。言い換えれば、
ORゲート回路642の少なくとも一方の入力端子にハイレベルの信号が入力されている
と、ユーザワークRAM104への書き込みが規制(禁止)される。
ここで、RAMアクセス規制回路640のフリップフロップ回路641について説明す
る。
フリップフロップ回路641は、D型のフリップフロップ回路であり、入力端子として
、データ端子(D)、リセット端子(R(負論理))、及び出力イネーブル端子(OE(
負論理))を備えるとともに、出力端子(Q(正論理),Q(負論理))を備える。
データ端子には、データバス660を構成する信号線D0〜D7のうち所定の一本の信
号線(例えば、D0)が接続されている。
リセット端子には電源装置160からリセット信号線が接続され、リセット信号が入力
されるとリセット端子はローレベルとなる。このときフリップフロップ回路641は、出
力端子Q(正論理)からローレベルの信号を出力させ、出力端子Q(負論理)からハイレ
ベルの信号を出力させる。出力端子Q(正論理)からの出力と、出力端子Q(負論理)か
らの出力は、相互に反転するレベルとなっている。
また、出力イネーブル端子は、出力制御回路612から送信された出力イネーブル信号
が入力される。出力イネーブル信号がハイレベルの場合には、出力端子から信号の出力が
可能な状態となる。
このフリップフロップ回路641に備えた出力端子Q(負論理)からの信号レベルは、
CPUコア102によって、自在に設定できるようになっている。この設定は、CPUコ
ア102が、フリップフロップ回路641に割り当てられたアドレスの記憶領域に所定の
データを書き込むことで実現される。
具体的には、CPUコア102によってフリップフロップ回路641に割り当てられた
アドレスの記憶領域にデータを書き込む処理が行われると、CPUコア102からアドレ
スバス650へは、フリップフロップ回路641のアドレスが出力される。次に、アドレ
スデコーダ611から、出力制御回路612を介して、フリップフロップ回路641の出
力イネーブル端子にクロック信号が入力され、出力イネーブル端子の電圧レベルが立ち上
がり、ハイレベルとなる。
このときフリップフロップ回路641は、データ端子に入力されている信号を取り込ん
で、取り込んだ信号を出力端子Q(正論理)から出力し、取り込んだ信号の反転値を出力
端子Q(負論理)から出力する。
また、フリップフロップ回路641は、出力制御回路612がクロック信号の入力を終
了した場合には、出力イネーブル端子の電圧レベルは立ち下がりローレベルとなり、出力
端子Q(正論理)及び出力端子Q(負論理)の電圧レベルを保持する。
また、出力端子Q(負論理)は、ORゲート回路642の入力端子に信号を出力する。
出力端子Q(正論理)には何も接続されない。
次に、フリップフロップ回路641の入力状態に応じた各種動作について説明する。
フリップフロップ回路641は、前述したように、出力イネーブル端子の電圧レベルの
立ち上り、つまり出力イネーブル信号の入力開始時に、データ端子の電圧レベルを読み取
り、読み取った電圧レベルの反転値を出力端子Q(負論理)から出力する。
一方、フリップフロップ回路641は、出力イネーブル端子の電圧レベルの立ち下がり
、つまり、出力イネーブル信号の入力終了時に、出力イネーブル端子の電源レベルの立ち
上がり時の出力端子Q(負論理)からの出力を保持する。
出力端子Q(負論理)からハイレベルの信号がORゲート回路642の入力端子に出力
されていると、ORゲート回路642の他方の入力端子にローレベル及びハイレベルのい
ずれの信号が入力されても、ORゲート回路642の出力端子からはハイレベルの信号が
出力される。
このため、フリップフロップ回路641の出力端子Q(負論理)からハイレベルの信号
が出力されていれば、ORゲート回路642の他方の入力端子に書込指令信号が入力され
ても(当該他方の入力端子にローレベルの信号が入力されても)、ユーザワークRAM1
04の書込指令入力端子にはローレベルが入力されなくなり、RAM書込禁止状態が発生
する。
RAMアクセス規制回路640をRAM書込禁止状態にするかRAM書込許可状態にす
るかは、クロック信号がフリップフロップ回路641に入力されたときのフリップフロッ
プ回路641のデータ端子に入力される電圧レベル、又はリセット信号の入力の有無に基
づく。
前述のようにCPUコア102は、出力制御回路612を制御してクロック信号の出力
を制御でき、データバス660の信号線の出力も制御できるので、フリップフロップ回路
641の出力端子Q(負論理)から出力される信号は、CPUコア102によって制御可
能である。言い換えると、CPUコア102は、データバス660の信号レベルを制御す
ることによってRAMアクセス規制回路640の書込状態を制御できる。
さらに、前述のようにフリップフロップ回路641のリセット端子にリセット信号が入
力された場合には、フリップフロップ回路641は、出力端子Qの電圧レベルをローにす
るため、出力端子Q(負論理)の電圧レベルはハイになる。このため、フリップフロップ
回路641にリセット信号が入力された場合には、RAMアクセス規制回路640では、
RAM書込禁止状態が発生することになる。
前述のように、出力制御回路612が払出制御装置210に接続されるシリアル送信回
路615Bにクロック信号を入力すると、シリアル送信回路615Bは、クロック信号が
入力されたタイミングで、データバス617からデータを読み取り、読み取ったデータを
送信データバッファレジスタ635Aに格納する。そして、送信データバッファレジスタ
635Aに格納されたデータを送信データシフトレジスタ635Bに格納し、払出制御装
置210に順次出力する。
なお、前述したセキュリティ回路630、RAMアクセス規制回路640、及びシリア
ル送信回路615の起動(リセット)は、電源装置160からのリセット信号を、前述の
リセット回路610B(図5)を介して受け入れた場合に実行される。ただし、電源装置
160からのリセット信号は、必ずしもリセット回路610Bを介して各回路に入力され
る必要はなく、リセット回路610Bを経由しない別個の信号線を介して各回路に入力さ
れるような構成でもよい。
なお、シリアル送信回路615(615A、615B)においては、図7〜図10の説
明で前述したように、リセット信号によって、演出制御装置150や排出制御装置210
へのデータ出力がオフ状態となる
また、払出制御装置210は、シリアル送信回路615を備えてはいない点が、図6に
示した遊技制御装置100と異なっている。その他の構成は、図11に示した遊技制御装
置100と同じ構成である。
また、演出制御装置150は、シリアル送信回路615を備えてはいない点、さらに、
遊技用演算処理装置600にRAMアクセス規制回路640を備えていない点が、図6に
示した遊技制御装置100と異なっている。その他の構成については、図11に示した遊
技制御装置100と同じ構成である。
なお、払出制御装置210及び演出制御装置150に備えたシリアル受信回路625は
、払出制御装置210(又は演出制御装置150)のCPU102が起動した後であれば
、遊技制御装置100のシリアル送信回路615からの信号を受け入れられる状態となっ
ている。なお、払出制御装置210(又は演出制御装置150)のシリアル受信回路62
5とCPU102とは、データバス617によって相互に接続される構成となっている。
図12は、本発明の実施の形態のユーザワークRAM104の一例を示す図である。
ユーザワークRAM104は、第1停電復旧領域701、ワークエリア702、第2停
電復旧領域703、チェックサム領域704、使用禁止領域705、及びスタック領域7
06を有する。
ユーザワークRAM104には、アドレス「2800H」〜「29FFH」が割り当て
られており、第1停電復旧領域701にはアドレス「2800H」が割り当てられ、ワー
クエリア702にはアドレス「2801H」〜「2917H」が割り当てられ、第2停電
復旧領域703にはアドレス「2918H」が割り当てられ、チェックサム領域704に
はアドレス「2919H」が割り当てられ、使用禁止領域705にはアドレス「291A
H」〜「297FH」が割り当てられ、スタック領域706にはアドレス「2980H」
〜「29FFH」が割り当てられる。
ユーザワークRAM104の各領域について説明する。
第1停電復旧領域701及び第2停電復旧領域703は、遊技機1への電源供給開始時
に参照される情報が格納されており、直前の電源供給停止のとき(停電発生や遊技機1の
電源スイッチをオフにしたとき)に、電源遮断の処理が正しく実行されていたか否かを示
す情報(電源遮断確認フラグ)が格納されている。
ワークエリア702には、遊技制御で必要な変数等が格納され、図15及び図16に示
す遊技制御装置メイン処理並びに図19に示すタイマ割込処理等で、これらの変数が更新
される。チェックサム領域704には、停電発生時に算出されたユーザワークRAM10
4の第1停電復旧領域701、ワークエリア702、及び第2停電復旧領域703のチェ
ックサムが格納される。
使用禁止領域705は使用されない記憶領域であり、当該領域へのアクセスがあると、
CPUコア102がリセットされるようになっている。
スタック領域706には、CPUコア102で演算されているデータの一部を一時的に
退避させる場合に、退避データが格納される。また、割込みが発生した場合の戻りアドレ
スや、サブルーチンや関数を呼び出す場合の戻りアドレスも格納される。
図13は、本発明の実施の形態のスタック領域706の一例を示す図である。図13で
は、スタック領域706に戻りアドレスが格納される場合について説明する。
まず、スタック領域706に何もデータが格納されていない状態では、スタックポイン
タ(SP)は、スタック領域の最終領域(29FFH)に隣接する領域(2A00H)を
スタックポインタ初期値として示している。なお、このスタックポインタ初期値が示す領
域は、スタック領域には含まれない領域(本実施形態では、ユーザワークRAM104の
記憶領域にも含まれていない領域)である。
次に、スタック領域706に退避データが格納されたり、割込み発生やサブルーチン呼
び出しによって、スタック領域706に戻りアドレスが格納されたりすると、最後にデー
タ(又はアドレス)が格納された領域を、スタックポインタによって示すことになる。
そして、スタック領域706から退避データが復帰した際、又は、戻りアドレスを取り
出した際(割込み処理やサブルーチンの処理が終了して呼び出し元に戻る際)には、その
時点でスタックポインタが示しているデータ(又はアドレス)が取り出され、次にデータ
が取り出される予定の格納領域が、スタックポインタによって示される。
このようにして、スタック領域706に格納された戻りアドレスは、後に格納された戻
りアドレスから先に読み出される。
なお、図13では、スタックポインタが第3戻りアドレスを指しているときに、新たに
、割込みやサブルーチン呼び出しが発生して、戻りアドレスを第4戻りアドレスとして格
納した様子を示している。この後、第4戻りアドレスの格納領域(29F8H)が、スタ
ックポインタによって示されることになる。
図14は、本発明の実施の形態の各装置(遊技制御装置100、払出制御装置210、
及び演出制御装置150)の電源投入時処理のフローチャートである。
具体的には、図14(A)は、遊技制御装置100の電源投入時処理のフローチャート
であり、図14(B)は、払出制御装置210の電源投入時処理のフローチャートであり
、図14(C)は、演出制御装置150の電源投入時処理のフローチャートである。
最初に、遊技制御装置100の電源投入時処理(図14(A))から説明する。この電
源投入時処理は、最初からCPU102によって実行される処理ではなく、まず遊技制御
装置100に備わる各種ハードウェアによって実行され、後にCPU102によって実行
される処理である。
まず、遊技制御装置100は、電源装置160から出力されたリセット信号が伝達され
る(1401)。
このリセット信号は、電源装置160から、セキュリティ回路630(図11参照)、
RAMアクセス規制回路640のフリップフロップ回路641のリセット端子(図11参
照)、及びシリアル送信回路615のリセット端子に入力される。具体的には、これらの
リセット端子には、電源が投入されると、所定時間、所定の電圧(例えば、5V)以下の
電圧が印加されることによってリセット信号が入力され、所定時間経過後に所定の電圧が
印加されることによって、リセット信号が入力されなくなる。
なお、セキュリティ回路630は、電源装置160からリセット信号が入力されると、
後述のセキュリティチェック処理が終了するまでCPUコア102のリセット端子にリセ
ット信号を出力し続けて、CPUコア102の起動を待機させる。
そして、シリアル送信回路615のリセット端子にリセット信号が入力されると、シリ
アル送信回路615の入力端子及び出力端子の電圧レベルがローに制御され、各種装置(
普電SOL90、大入賞口SOL38等)に接続される出力I/F106のポートをすべ
て0に設定することにより、シリアル送信回路615、及び出力I/F106がハードウ
ェアにより初期化される(1402)。
次に、RAMアクセス規制回路640によって、ユーザワークRAM104への書き込
み規制されるRAM書込禁止状態が発生する(1403)。
具体的には、図11で説明したように、フリップフロップ回路641のクリア端子には
リセット信号が入力されるため、フリップフロップ回路641の出力端子Q(負論理)か
らハイレベルの信号が出力される状態となる。これにより、ORゲート回路642の他方
の入力端子にハイレベルの信号が入力されても、ローレベルの信号が入力されても、ユー
ザワークRAM104の書込指令入力端子にはハイレベルの信号が入力されることになる
ため、RAM書込禁止状態が発生する。
次に、リセット信号が入力された図11に示すセキュリティ回路630が自己診断処理
を実行する(1404)。自己診断処理は、セキュリティ回路630が初期化されている
か否かを判定する処理である。
そして、自己診断処理によって、セキュリティ回路630が初期化されていると判定さ
れた場合には、セキュリティ回路630は、セキュリティチェック処理を実行する(14
05)。セキュリティチェック処理は、図11で説明したように、HWパラメータROM
603(図5参照)に記憶された正当性確認情報を用いて、ユーザプログラムROM60
2(図5参照)に記憶されたプログラムの正当性の判定を行う処理である。
ステップ1405の処理で、セキュリティチェック処理を実行すると、遊技制御装置1
00のメイン処理へ移行する。このとき、セキュリティ回路630は、CPUコア102
のリセット端子に出力していたリセット信号を停止することで、CPUコア102が起動
する。このため、遊技制御装置100のメイン処理は、CPUコア102によって実行さ
れる。遊技制御装置100のメイン処理は図15にて後述する。
次に、払出制御装置210の電源投入時処理(図14(B))を説明する。前述したよ
うに、払出制御装置210は、シリアル送信回路615を備えていない点を除き、図11
に示した遊技制御装置100と同じ構成である。図11に示す遊技制御装置100の構成
部と同じ構成部については、同じ符号を付与して説明する。
まず、払出制御装置210は、電源装置160から出力されたリセット信号が伝達され
る(1411)。なお、ステップ1411の処理は、ステップ1401の処理と同じであ
る。
そして、払出制御装置210にリセット信号が入力されると、払出制御装置210の出
力ポート(図4の入出力I/F216に含まれる)の電圧レベルが0に設定され、各種装
置(払出モータ220、及び発射制御装置221等)に接続される入出力I/F216の
ポートがすべて0に設定され、入出力I/F216がハードウェアにより初期化される(
1412)。
次に、払出制御装置210のRAMアクセス規制回路640によって、RAM214へ
の書き込み規制されるRAM書込禁止状態が発生する(1413)。なお、ステップ14
13の処理の具体的な説明は、ステップ1403の処理と同じである。
次に、リセット信号が入力された払出制御装置210のセキュリティ回路630が自己
診断処理を実行する(1414)。なお、ステップ1414の処理の具体的な説明は、ス
テップ1404の処理と同じである。
そして、自己診断処理によって、セキュリティ回路630が初期化されていると判定さ
れた場合には、セキュリティ回路630は、セキュリティチェック処理を実行する(14
15)。なお、ステップ1415の処理の具体的な説明は、ステップ1405の処理と同
じである。
そして、払出制御装置210は、電源投入時の初期化処理を実行する(1416)。電
源投入時の初期化処理は、RAM214等を初期化する処理であって、CPU212によ
って実行される。また、RAM214を初期化する前に、ステップ1413の処理で発生
したRAM書込禁止状態が解除されて、RAM214はRAM書込可能状態となる。
次に、払出制御装置210は、遊技制御装置100からの指令を受信可能な状態を発生
させる(1417)。そして、払出制御装置210のCPU212は、遊技制御装置10
0から送信された指令が初期化指令であるか否かを判定する(1419)。ステップ14
19の処理で、遊技制御装置100から送信された指令が初期化指令でないと判定された
場合には(1419の結果が「N」)、初期化指令が取り込まれるまで待機する。
一方、ステップ918の処理で、遊技制御装置100から送信された指令が初期化指令
であると判定された場合、払出制御装置210は通信開始時の初期化処理を実行して(1
420)、払出制御装置メイン処理へ移行する。
次に、演出制御装置150の電源投入時処理(図14(C))を説明する。前述したよ
うに、演出制御装置150は、シリアル送信回路615を備えていない点、及び、遊技用
演算処理装置600がRAMアクセス規制回路640を備えていない点以外は、図11に
示した遊技制御装置100と同じ構成である。図11に示す遊技制御装置100の構成部
と同じ構成部については、同じ符号を付与して説明する。
まず、演出制御装置150は、電源装置160から出力されたリセット信号が伝達され
る(1421)。なお、ステップ1421の処理は、ステップ1401の処理と同じであ
る。
そして、演出制御装置150にリセット信号が入力されると、演出制御装置150の出
力ポートがハードウェアにより初期化される(1422)。
そして、演出制御装置150は、電源投入時の初期化処理を実行する(1423)。電
源投入時の初期化処理は、RAM154等を初期化する処理であって、CPU152によ
って実行される。
次に、演出制御装置150は、遊技制御装置100からの指令を受信可能な状態を発生
させる(1424)。そして、遊技制御装置100から送信された指令が初期化指令であ
るか否かを判定する(1426)。
演出制御装置150は、遊技制御装置100から送信された指令が初期化指令でないと
判定された場合には(1426の結果が「N」)、初期化指令が取り込まれるまで待機す
る。
一方、演出制御装置150は、遊技制御装置100から送信された指令が初期化指令で
あると判定された場合(1426の結果が「Y」」、演出制御装置150は通信開始時の
初期化処理を実行し(1427)、演出制御装置メイン処理へ移行する。
次に、遊技制御装置100のCPU102によって実行される遊技制御装置メイン処理
を、図15及び図16を用いて説明する。
図15は、本発明の実施の形態の遊技制御装置メイン処理の前半部のフローチャートで
あり、図16は、本発明の実施の形態の遊技制御装置メイン処理の後半部のフローチャー
トである。
まず、遊技制御装置100は、CPU102への割込みを禁止する(1501)。
そして、遊技制御装置100は、図12に示すスタック領域706の予め設定された所
定のアドレス(図12で前述したスタックポインタ初期値)にスタックポインタを設定し
(1502)、割込モードを設定する(1503)。割込モードは、CPU102が内蔵
デバイスからの割込要求の処理を可能とし、また、プログラムにおいて割込要求の処理を
実行する位置を設定することを可能とするものである。
次に、遊技制御装置100は、入力I/F105からRAMクリアSW信号の状態を取
り込み、取り込んだRAMクリアSW信号の状態をCPU102のレジスタに記憶する(
1504)。
そして、遊技制御装置100は、RAM104を使用しないディレイ処理を実行する(
1405)。このディレイ処理は、所定時間、処理を待機させる処理であり、具体的には
、チェックサムが算出されない記憶領域にて、所定の数が0になるまでデクリメントし続
ける処理である。ディレイ処理は、この所定の数を待機させる時間に対応する時間に設定
することによって、所定時間を計時するタイマ計時手段となる。なお、ディレイ処理の詳
細については、図17及び図18にて後述する。
次に、遊技制御装置100は、再度、入力I/F105からRAMクリアSW信号の状
態を取り込み、取り込んだRAMクリアSW信号の状態をCPU102のレジスタに記憶
する(1506)。なお、CPU102が二つのRAMクリア信号の状態を比較できるよ
うに、ステップ1504の処理でRAMクリアSW信号の状態を記憶するレジスタの領域
、及び、ステップ1506の処理でRAMクリアSW信号の状態を記憶するレジスタの領
域は、異なる領域である。
次に、遊技制御装置100は、ステップ1403の処理で発生したRAM書込禁止状態
をRAM書込可能状態にする(1507)。
具体的には、CPU102の指令によって、フリップフロップ回路641のクロック端
子にクロック信号を出力制御回路612から入力させ、かつ、フリップフロップ回路64
1のデータ端子に接続された信号線の信号レベルをハイレベルにする。これにより、フリ
ップフロップ回路641の出力端子Q(正論理)からハイレベルの信号が出力され、出力
端子Q(負論理)からローレベルの信号が出力されるため、ORゲート回路642の入力
端子にローレベルの信号が入力されることにより、RAM書込可能状態になる。
次に、遊技制御装置100は、スタック領域706を使用して、各種設定処理を実行す
る(1508)。この設定処理は、例えば、サブルーチンや関数を呼び出して、遊技制御
に必要な各種記憶領域に初期データを設定する処理である。この設定処理において、CP
U102により、図7〜図9で前述した、送信シリアルチャンネル設定レジスタ633、
送信制御レジスタ632、送信データステータスレジスタ631の各ビットの初期値が設
定されることで、送信ボーレート等の設定が行われる。
これらのサブルーチンや関数は、遊技制御プログラムに記述した複数の箇所から呼び出
される形態となっており、遊技制御プログラムの容量削減に貢献している。一方で、サブ
ルーチンや関数を呼び出す際には、前述したように、戻りアドレスをスタック領域706
に待避する処理を必要とする。
そして、遊技制御装置100は、ステップ1504の処理でレジスタに記憶されたRA
MクリアSW信号の状態とステップ1508の処理でレジスタに記憶されたRAMクリア
SW信号の状態とを比較して、どちらのRAMクリアSW信号の状態も、RAMクリアS
W162が操作されたことを示しているか否かを判定する(1509)。
ステップ1509の処理では、異なるタイミングで取得したRAMクリア信号の状態に
基づいてRAMクリアSW162が操作されたか否かを判定しているので、ノイズ等によ
る誤判定を防止できる。
ステップ1509の処理で、RAMクリアSW162が操作されたと判定された場合、
遊技制御装置100は、ユーザワークRAM104のすべての記憶領域を初期化する(1
510)。
そして、遊技制御装置100は、初期化指令信号を払出制御装置210及び演出制御装
置150へ送信し(1511)、図16に示すステップ1517の処理に進む。
一方、ステップ1509の処理で、RAMクリアSW162が操作されていないと判定
された場合、遊技制御装置100は、ユーザワークRAM104の第1停電復旧領域70
1及び第2停電復旧領域703に、電源遮断確認フラグが格納されているか(正確には、
電源遮断確認フラグがオンとなっているか)を確認する(1512)。
そして、遊技制御装置100は、直前の電源供給停止のときに、電源遮断の処理が正し
く実行されていたか否かを判定する(1513)。具体的には、遊技制御装置100は、
第1停電復旧領域701及び第2停電復旧領域703の両方に電源遮断確認フラグが格納
されている場合には、電源遮断の処理が正しく実行されているものであると判定し、一方
、第1停電復旧領域701及び第2停電復旧領域703の少なくとも一方に電源遮断確認
フラグが格納されていない場合(少なくとも一方の電源遮断確認フラグがオフの場合)に
は、電源遮断の処理が正しく実行されていないと判定する。
ステップ1513の処理で電源遮断の処理が正しく実行されていたと判定された場合に
は、遊技制御装置100は、ユーザワークRAM104の第1停電復旧領域701、ワー
クエリア702、及び第2停電復旧領域703を用いてチェックサムを算出して、算出し
たチェックサムがチェックサム領域704に格納されているチェックサムと一致するか否
かを照合する(1514)。
なお、チェックサム領域704に格納されているチェックサムは、停電検出時のユーザ
ワークRAM104の第1停電復旧領域701、ワークエリア702、及び第2停電復旧
領域703を用いてチェックサムを算出して、格納されたものである。
つまり、ステップ1514の処理は、停電検出時のユーザワークRAM104に格納さ
れた情報と電源投入時のユーザワークRAM104に格納された情報とが一致するか否か
を照合する処理である。
そして、ステップ1514の処理の照合結果が、算出したチェックサムとチェックサム
領域704に格納されたチェックサムとが一致するものであるか否かを判定する(151
5)。
ステップ1514の処理で算出したチェックサムとチェックサム領域704に格納され
たチェックサムとが一致しないとステップ1515の処理で判定された場合、つまり、停
電検出時のユーザワークRAM104に格納された情報と電源投入時のユーザワークRA
M104に格納された情報とが一致しない場合には、遊技制御装置100は、ステップ1
510の処理に進み、ユーザワークRAM104のすべての領域を初期化し、ステップ1
511の処理にて初期化指令を払出制御装置210及び演出制御装置150に送信する。
一方、ステップ1514の処理で、ステップ1514の処理で算出したチェックサムと
チェックサム領域704に格納されたチェックサムとが一致するとステップ1515の処
理で判定された場合、つまり、停電検出時のユーザワークRAM104に格納された情報
と電源投入時のユーザワークRAM104に格納された情報とが一致する場合には、遊技
制御装置100は、遊技制御装置100の起動に必要な領域(ユーザワークRAM104
の一部の領域)を初期化する(1516)。このとき、ユーザワークRAM104の第1
停電復旧領域701及び第2停電復旧領域703の各々にて、電源遮断確認フラグが消去
(正確には、各領域にて電源遮断確認フラグがオフ)される。そして、遊技制御装置10
0は、初期化指令を払出制御装置210及び演出制御装置150に送信する(1511)
これらの処理が完了すると、遊技制御装置100に関する初期化処理が完了となる。次
いで、図16に示すステップ1517の処理に進む。
次に、ステップ1511の処理で初期化指令が払出制御装置210及び演出制御装置1
50に送信された後、遊技制御装置100は、各種時間を計測やタイマ割込みを行うため
のCTC(Counter Timer Circuit)を起動し(1517)、遊技制御に関する乱数を生
成する乱数回路を初期化する(1518)。そして、遊技制御装置100は、ステップ1
501の処理で禁止されたCPU102への割込みを許可する(1519)。
次に、遊技制御装置100は、初期値乱数を更新する初期値乱数更新処理を実行する(
1520)。初期値乱数とは、遊技制御に関する乱数のカウンタ(例えば、始動入賞口3
4へ入賞したタイミングで取得される乱数のカウンタ)が上限値に達した場合に初期値に
戻るが、その初期値を決定するための乱数である。
そして、遊技制御装置100は、停電検出信号が入力されたか否かを確認し(1521
)、ステップ1521の処理での確認結果が、停電検出信号が入力されたことを示すか否
かを判定する(1522)。
ステップ1522の処理で、停電検出信号が入力されていないと判定された場合、停電
は発生していないので、ステップ1520の処理に戻る。
一方、ステップ1522の処理で、停電検出信号が入力されたと判定された場合、遊技
制御装置100は、CPU102への割込みを禁止し(1523)、出力I/F106に
備わる出力ポートの電圧レベルをローレベルに設定する(1524)。
次に、遊技制御装置100は、ユーザワークRAM104の第1停電復旧領域701及
び第2停電復旧領域703に、電源遮断確認フラグを格納(正確には、各領域にて電源遮
断確認フラグをオン)し(1525)、ユーザワークRAM104の第1停電復旧領域7
01、ワークエリア702、及び第2停電復旧領域703を用いてチェックサムを算出し
て、算出したチェックサムをチェックサム領域704に格納する(1526)。
次に、遊技制御装置100は、RAMアクセス規制回路640によってユーザワークR
AM104をRAM書込禁止状態にする(1527)。
具体的には、CPU102の指令によって、フリップフロップ回路641のクロック端
子にクロック信号を出力制御回路612から入力させ、かつ、フリップフロップ回路64
1のデータ端子に接続された信号線の信号レベルをローレベルにする。これにより、フリ
ップフロップ回路641の出力端子Q(正論理)からローレベルの信号が出力され、出力
端子Q(負論理)からハイレベルの信号が出力されるため、ORゲート回路642の入力
端子にハイレベルの信号が入力されることにより、RAM書込禁止状態になる。
そして、遊技制御装置100は、遊技機1の電源が切れるまで待機する(1528)。
なお、遊技制御装置100には、バックアップ電源が接続されているので、停電が発生し
ても、すぐに電源が切れることはない。
なお、本実施形態では、ステップ1014の処理で電源断時のユーザワークRAM10
4と電源投入時のユーザワークRAM104との正当性を判定する前のステップ1507
の処理でRAM書込可能状態にしたが、RAM書込可能状態にするタイミングは、遅くと
もステップ1514の処理の正当性に応じて行われるステップ1510又は1516の処
理におけるユーザワークRAM104の初期化処理の実行直前であればよい。
このように、遊技機1にて電源供給が遮断した場合には、必要な電源遮断処理を実行し
た後は、ユーザワークRAM104をRAM書込禁止状態に設定し、遊技機1にて再度電
源供給が復帰したときでも、すぐにユーザワークRAM104をRAM書込可能状態とし
ないで、ハードウェアに関する初期化処理を一定時間実行し、ステップ1514の処理の
正当性に応じて行われるステップ1510又は1516の処理におけるユーザワークRA
M104の初期化処理の実行直前になって、ようやくRAM書込可能状態にすることによ
って、ユーザワークRAM104の初期化まで不用意なユーザワークRAM104の書き
込みを防止できる。
そのため、ステップ1514の処理における正当性判定が行われる直前には、RAM書
込禁止状態になっているので、電源投入後にユーザワークRAM104に誤った書き込み
がなされ、ステップ1514の処理で誤った判定がされることを防止できる。
なお、本実施形態では、ステップ1508の処理でスタック領域706を用いた各種設
定処理を実行するために、ステップ1514の処理における正当性判定処理の前のステッ
プ1507の処理でRAM書込可能状態にしている。
これによって、正当性判定を行う前に正当性判定の対象とはならないスタック領域70
6を用いた各種設定処理を行うことができるようになるため、遊技制御装置100の各種
設定を早い段階で行うことができるので遊技制御装置100の起動を高速化でき、また、
スタック領域706を用いるので処理プログラムが共通化でき、プログラム容量を削減で
きる。
なお、図15では、ステップ1510又は1516の処理でユーザワークRAM104
を初期化した後、ステップ1515の処理で初期化指令信号を送信しているが、ステップ
1514における正当性判定の実行前のステップ1508の処理の実行後に初期化指令信
号を送信してもよい。
この場合には、ステップ1514の処理における正当性判定の実行前であるので、正当
性判定に寄与しないスタック領域706又はCPU102に備わるレジスタを用いて、初
期化指令信号を送信する。
なお、CPU102に備わるレジスタを用いなくても、例えば、ユーザワークRAM1
04とは別個に、遊技制御装置100に所定のタイマ回路などを設けて、このタイマ回路
に備えられた記憶領域を更新させるような方法でも実現可能である。言い換えれば、正当
性判定に影響のない記憶領域であれば、どのようなものを用いても適用が可能であり、好
ましくは、ユーザワークRAM104と記憶領域とを分離できれば、CPU102のプロ
グラムも簡素化されるということである。
ステップ1510又は1516の処理では、RAM104の一部領域を初期化する処理
であるステップ1516の処理が、RAM104の全領域を初期化する処理であるステッ
プ1510の処理よりも実行時間が長いため、ステップ1510の処理を実行するかステ
ップ1516の処理を実行するかによって、初期化指令信号が送信される時間が異なって
しまう。
ステップ1514の処理における正当性判定の実行前に初期化指令信号を送信すること
によって、ステップ1511の処理で初期化指令信号を送信するよりも早く初期化指令信
号を送信できる。また、電源投入から一定時間で初期化指令信号を送信することができる
図17は、本発明の実施の形態のスタック領域を使用しないディレイ処理を説明する図
である。
図17に示すディレイ処理は、図15のステップ1505で実行されるが、当該ディレ
イ処理を実行している時点では、ユーザワークRAM104の値が更新できないようにR
AM書込禁止状態となっている。これは、直前の停電発生時に格納されたチェックサムと
、電源投入直後となる現時点でのチェックサムとの照合を行うためである。
このため、図15に示すステップ1505におけるディレイ処理では、正当性の判定が
行われる記憶領域が含まれたユーザワークRAM104を用いずに、他の記憶領域(正当
性判定の対象とならない判定対象外記憶領域)を用いてディレイ処理を実行しなければな
らない。したがって、本実施形態のディレイ処理は、CPUコア102に備わるレジスタ
(汎用レジスタ)を用いて実行される。
以下に、判定対象外記憶領域を含むユーザワークRAM104の記憶領域をまったく利
用せずに、レジスタを用いたディレイ処理を説明する。なお、CPUコア102として、
Z80系のCPUを用いるものとするので、Z80系のCPUで使用されるレジスタ及び
アセンブリ言語を用いて説明を行う。
まず、行1701は、当該ディレイ処理の最初の処理に相当し、CPUコア102のレ
ジスタ(図11参照)のHレジスタ及びLレジスタを1つのペアとして構成したHLレジ
スタに、「0603H」をロードする。具体的には、Hレジスタに「06H」がロードさ
れ、Lレジスタには「03H」がロードされる。
次に、行1703を実行し、HLレジスタの値をデクリメント(1減算)する。したが
って、行1703が最初に実行された後、HLレジスタの値は「0602H」となる。
続いて、行1704を実行し、Hレジスタに格納された値をAレジスタにロードする。
そして、行1705を実行し、AレジスタとLレジスタとの論理和を算出する。行170
6では、行1705で算出された論理和がゼロでなければ(NZ)、行1702(LOO
P)に戻る(JR)。したがって、Hレジスタ及びLレジスタの両方が「00H」となる
まで、行1703から1706までの処理を繰り返すことになる。
つまり、図17では、維持タイマとして使用されるHレジスタ及びLレジスタに格納さ
れた「0603H」(=1539)が「0000H」になるまでデクリメントされるもの
で、合計1539回デクリメントが行われる。この間、図15に示す遊技制御装置メイン
処理は、ステップ1505の処理で待機するため、遊技制御装置100の起動が遅延する
こととなる。
ここで遅延時間を具体的に算出する。遅延時間は、行1703から1706までの処理
を、繰り返し回数(「0603H」=1539)分だけ実行した時間となる。そこで、行
1703から1706までの各行の実行時間を算出する。各行には実行される命令が定義
されており、各命令には、実行に必要なCPUのクロックサイクル数(ステート数)が対
応している。したがって、1ステート当りの時間を各命令に対応するステート数に乗じる
ことによって各命令の実行時間を算出することができる。
本発明の実施の形態では、クロック数20Mhzを2倍に分周した10MhzがCPU
の動作クロックとなるため、1/10000000=100n秒が1ステート当りの処理
時間となる。以下、具体的に各行の処理時間を算出する。
行1703で実行されるデクリメント「DEC」命令のステート(数)は6となってい
る。したがって、行1703の処理時間は6×100n秒=600n秒となる。同様に、
行1704で実行されるロード「LD」命令のステート(数)は4、及び、行1705で
実行されるロード「OR」命令のステート(数)は4となっており、それぞれの処理時間
は4×100n秒=400n秒となっている。さらに、行1706で実行されるロード「
JR」命令のステート(数)は行1705の演算結果が非0の場合には12、0の場合に
は7となっている。0の場合は遅延時間終了時だけであるため、ステート数を12とする
と、処理時間は12×100n秒=1200n秒となる。
以上より、1回の繰り返しにおける処理時間は、600n秒+400n秒+400n秒
+1200n秒=2600n秒となる。そして、繰り返し回数は、1539回であるため
、2600n秒×1539=4.0014m秒となり、約4秒の遅延時間となる。したが
って、この場合のディレイ処理は、4秒間を計時するタイマ計時手段となっている。
また、このディレイ処理中は、ユーザワークRAM104へのアクセスが全く行われな
い。すなわち、正当性の判定が行われる記憶領域が含まれたユーザワークRAM104の
値を書き換えることなく、ディレイ処理を実行することができる。
図18は、本発明の実施の形態のスタック領域を利用するディレイ処理の変形例を説明
する図である。
図17のディレイ処理は、ユーザワークRAM104の記憶領域(スタック領域)を全
く使用しないで処理を行うものであったが、この変形例では、ユーザワークRAM104
の記憶領域のうち、正当性判定の対象となっている第1停電復旧領域701、ワークエリ
ア702、第2停電復旧領域703、チェックサム領域704の各記憶領域にはアクセス
しないが、正当性判定の対象外のスタック領域706を使用して処理するように構成され
ている。
そのため、図15のステップ1505にて、図18の手順でディレイ処理を実行する場
合には、ステップ1505の実行前に、ユーザワークRAM104をRAM書込可能状態
に設定しておく必要がある。例えば、図15のステップ1507のRAM書込可能状態へ
の変更の処理を、ステップ1505の処理の直前で実行する。
以下にスタック領域706を用いたディレイ処理を説明する。
まず、行1801は、当該ディレイ処理の最初の処理に相当し、CPUコア102のレ
ジスタのAレジスタ及びFレジスタ(フラグレジスタ)に格納されている情報を、AFレ
ジスタペアとして、スタック領域706に退避させる。
行1802では、CPUコア102のレジスタのHレジスタ及びLレジスタに格納され
ている情報を、1つのペアとして構成したHLレジスタと見なして、スタック領域706
に退避させる。
行1803では、このHLレジスタに、「0603H」をロードする。具体的には、H
レジスタに「06H」がロードされ、Lレジスタには「03H」がロードされる。
次に、行1805を実行しHLレジスタの値をデクリメントする。1回目に行1805
が実行された場合には、HLレジスタの値は「03FFH」となる。
そして、行1806を実行し、Hレジスタに格納された値をAレジスタにロードする。
さらに、行1807を実行し、AレジスタとLレジスタとの論理和を算出する。行18
08では、行1807で算出された論理和がゼロでなければ、行1804に戻る。したが
って、Hレジスタ及びLレジスタの両方が「00H」となるまで、行1805〜1808
の処理を繰り返すことになる。
また、行1808では、行1807で算出された論理和がゼロである場合には、行18
09を実行し、スタック領域706に退避させたHレジスタに格納された情報をCPUコ
ア102のHレジスタに戻し、スタック領域706に退避させたLレジスタに格納された
情報をCPUコア102のLレジスタに戻す。
そして、行1810を実行し、スタック領域706に退避させたAレジスタに格納され
た情報をCPUコア102のAレジスタに戻し、スタック領域706に退避させたFレジ
スタに格納された情報をCPUコア102のFレジスタに戻す。
このように、図18のディレイ処理では、ディレイ処理で使用されるCPUコア102
のAレジスタ、Fレジスタ、Hレジスタ、及びLレジスタに格納されていた情報を、ディ
レイ処理が行われる前にスタック領域706に退避させるので、Aレジスタ、Fレジスタ
、Hレジスタ、及びLレジスタに格納されていた情報がディレイ処理により消失してしま
うことを防止できる。
図17及び図18で説明したように、本実施形態では、ハードウェアを用いずに、正当
性判定に寄与しない、つまり、チェックサムを算出しない領域を用いてソフトウェアによ
り実現(維持タイマを計時)しているので、図15に示すステップ1514の正当性判定
を正確に行うことができるとともに、ハードウェアでディレイ処理を実現するよりも安価
に実現することができる。
図17及び図18に示した各手法を比較すると、CPUコア102で使用できるレジス
タの数が少ない場合には、図18に示したスタック領域を利用する手法の方が有効である
。ただし、正当性判定の対象となっている第1停電復旧領域701、ワークエリア702
、第2停電復旧領域703、チェックサム領域704の各記憶領域を、ノイズ等によって
書き換えてしまうことを極力防止したいのであれば、ディレイ処理中を通してユーザワー
クRAM104をRAM書込禁止状態とし、スタック領域を利用しない図17に示した手
法の方が有効ともいえる。
また、動作クロック数を高く設定することによってCPUによる演算処理速度を高速化
することが可能となるが、演算処理速度を高速化すると、ディレイ処理におけるループ回
数(図17及び図18では「0603H」=1539回)を高速化した分だけ大きくする
必要がある。しかしながら、演算処理速度を高速化しすぎると、ループ回数が大きくなり
すぎてしまい、ループ回数を格納するレジスタのバイト数が所定バイト数(例えば、2バ
イト)を超えてしまい、プログラムの容量が大きくなってしまう。そこで、図17及び図
18にて説明したように、ループ回数を格納するレジスタのバイト数が2バイトに収まる
ようにCPU102の動作速度(クロック数)を設定することによって、高速通信を実現
しながらもプログラム容量の増大を抑えることが可能となる。
図19は、本発明の実施の形態のタイマ割込処理を示すフローチャートである。このタ
イマ割込処理は、遊技制御装置100のCPUコア102によって実行される。
遊技機の電源が投入されると、遊技制御装置メイン処理(図15及び図16参照)が実
行される。そして、ステップ1517の処理で起動させたCTCによって、所定時間周期
(例えば、4ミリ秒周期)でタイマ割込みが発生すると、遊技制御装置100のCPU1
02によって、タイマ割込処理が繰り返し実行される。ただし、これらの処理(1912
〜1922の処理)は、割り込み発生毎に必ずしもすべて行なわれなくてもよい。例えば
、ステップ1912の入出力処理においては、毎回入力信号を監視するが、出力処理は割
り込みの発生の1回おきに実行されてもよい。つまり、1回の割り込み処理で一通りの処
理をすべて完了するのではなく、この割込処理が複数回繰り返し実行されて一連の遊技制
御処理が完了するようにしてもよい。
本実施形態のタイマ割込処理において、遊技制御装置100のCPUコア102は、ま
ず、レジスタのデータを退避する(1911)。
次に、遊技制御装置100のCPUコア102は、入出力処理を実行する(1912)
。入出力処理は、入力処理と出力処理とを含む。入力処理は、入力I/F105を介して
各種センサ(特図始動SW34A、普図始動SW31A、カウントSW36A、入賞口S
W32A〜32N、オーバーフローSW109、球切れSW110、枠開放SW111な
ど)から入力される信号にチャタリング除去等の処理をし、入力情報を確定する処理であ
る。
出力処理は、出力I/F106を介して、特図ゲーム処理(1919)及び普図ゲーム
処理(1920)にて設定されたパラメータに基づいて、特図表示器120、普図表示器
121、普電SOL90、及び大入賞口SOL38を制御するための信号を出力する。
なお、前述したように、入力処理と出力処理とは1回のタイマ割り込みで同時に実行さ
れなくてもよい。
次に、遊技制御装置100のCPUコア102は、各種処理で送信バッファにセットさ
れた(コマンド)を演出制御装置150及び払出制御装置210等に出力するコマンド送
信処理を行う(1913)。具体的には、演出制御装置150に特別図柄変動表示ゲーム
に係わる演出指令信号(演出コマンド)を出力したり、払出制御装置210に排出指令信
号(払出指令信号、払出コマンド)を出力したりする。コマンド送信処理の詳細について
は、図21にて後述する。なお、払出コマンドについては図23にて詳細を説明し、演出
コマンドについては図25にて詳細を説明する。
その後、遊技制御装置100のCPUコア102は、特別図柄変動表示ゲームの当りは
ずれを判定するための当り乱数カウンタの値を1ずつ加算する乱数更新処理1を行う(1
914)。なお、この乱数更新処理1では、特別図柄変動表示ゲームの停止図柄を決定す
る当り図柄乱数カウンタの値、普通図柄変動表示ゲームの当りはずれを判定するための普
図当り乱数にも1ずつ加算する。
次に、遊技制御装置100のCPUコア102は、乱数の初期値を更新し、乱数の時間
的な規則性を崩すための初期値乱数更新処理を実行する(1915)。ステップ1915
の初期値乱数更新処理は、図16に示す初期値乱数更新処理(1520)と同じなので、
説明を省略する。
そして、遊技制御装置100のCPUコア102は、特別図柄変動表示ゲームに関連し
た飾り特別図柄変動表示ゲームにおける変動表示パターンを決定する乱数を更新するため
の変動表示パターン乱数カウンタの値を1ずつ加算する乱数更新処理2を行う(1916
)。
次に、遊技制御装置100のCPUコア102は、各入賞口に遊技球が入賞していない
かを監視するために、入賞口監視処理を行う(1917)。具体的には、特図始動SW3
4A、普図始動SW31A、カウントSW36A、入賞口SW32A〜32N、から信号
の入力があるか否か(遊技球の検出を示す信号が入力されているか否か)を監視する。こ
のとき、特図始動SW34Aによる遊技球の検出があれば、特図乱数カウンタ値(特別図
柄変動表示ゲームの結果態様に関する乱数)が特図始動入賞記憶領域に記憶され、普図始
動SW31Aによる遊技球の検出があれば、普図乱数カウンタ値(普通図柄変動表示ゲー
ムの結果態様に関する乱数)が普図始動入賞記憶領域に記憶される。
その後、遊技制御装置100のCPUコア102は、排出球の球詰まりや、各種スイッ
チ、センサ等の異常などを監視するエラー監視処理を行う(1918)。
その後、遊技制御装置100のCPUコア102は、特別図柄変動表示ゲームに関する
処理を行う特図ゲーム処理(1919)、普通図柄変動表示ゲームに関する処理を行う普
図ゲーム処理(1920)を行う。
特図ゲーム処理(1919)は、特図始動SW34Aで検出された始動入賞口34への
遊技球の入賞に基づいて抽出され、特別図柄始動入賞記憶に記憶された特別図柄乱数カウ
ンタ値(1917の処理で抽出・記憶された特別図柄変動表示ゲームの結果に関する乱数
)が当りか否か判定し、特図表示器120で特別図柄変動表示ゲームを実行する。なお、
特図始動入賞記憶には、直ちに前記変動表示ゲームを実行することができない状態で始動
入賞口34へ遊技球が入賞した場合に、抽出された乱数が始動入賞記憶として記憶される
また、特図ゲーム処理(1919)では、特図表示器120の表示に対応する識別情報
の変動表示のための処理を行う。抽出された乱数が所定の値であれば、特別図柄に関する
当り状態となり、識別情報の変動表示が当り図柄で停止する。また、当り状態になると、
特別変動入賞装置36に遊技球を受け入れやすい開状態になる。
普図ゲーム処理(1920)は、普図始動SW31Aで検出された普通図柄始動ゲート
31への遊技球の通過に基づいて抽出され、普通図柄始動入賞記憶に記憶された普通図柄
乱数カウンタ値(1917の処理で抽出・記憶された普通図柄変動表示ゲームの結果に関
する乱数)が当りか否かを判定し、普図表示器121で普通図柄の変動表示ゲームを実行
する。普図乱数カウンタ値が所定の値であれば、普図に関する当り状態となり、普通図柄
の変動表示が当り状態で停止するためのパラメータを設定する。
次に、遊技制御装置100のCPUコア102は、遊技機1に設けられ、遊技に関する
各種情報を表示するセグメントLED(特図表示器120及び普図表示器121)に出力
する信号を編集する処理を行う(1921)。具体的には、特別図柄変動表示ゲームが開
始されると、今回開始した特別図柄変動表示ゲームの実行回数を減じた特別図柄入賞記憶
数を特図表示器120の特図記憶表示部に表示するためのパラメータを編集する。同様に
、普通図柄の変動表示ゲームが開始されると、今回開始した普通図柄変動表示ゲームの実
行回数を減じた普通図柄入賞記憶数を普図表示器121の普図記憶表示器に表示するため
のパラメータを編集する。
その後、遊技制御装置100のCPUコア102は、検査装置接続端子107を介して
接続される管理用コンピュータに遊技機1の状態を出力するための外部情報を編集する外
部情報編集処理を行う(1922)。外部情報には、図柄が確定したか、当りであるか、
確率変動中であるか、変動時間短縮中であるか、変動表示ゲームのスタート等、変動表示
ゲームの進行状態に関連する情報が含まれる。また、エラーが発生したことを示すエラー
信号も含まれる。
次に、遊技制御装置100のCPUコア102は、タイマ割り込み処理の終了を宣言す
る(1923)。
その後、遊技制御装置100のCPUコア102は、一時退避していたレジスタを復帰
する復帰処理(1924)及び禁止設定されていた割り込みの許可設定をする処理を行う
(1925)。そして、タイマ割り込み処理を終了し、遊技制御装置メイン処理(図15
及び図16)に戻る。そして、次のタイマ割り込みが発生するまで初期値乱数更新処理等
(図16のステップ1620〜1622の処理)を繰り返す。
図20は、本発明の実施の形態の遊技制御装置100から、演出制御装置150及び払
出制御装置210に初期化指令信号を送信する初期化指令送信処理の手順を示すフローチ
ャートである。本処理は、図15のステップ1511の初期化指令送信処理に対応する。
遊技制御装置100は、まず、演出指令及び排出指令の送信を禁止状態に設定する(2
001)。具体的には、送信制御レジスタ632(図8)のビット4を“0”に設定して
、送信データレジスタ635からの信号の出力を禁止した状態に設定する。
次に、遊技制御装置100は、起動時の演出指令を送信データレジスタ635に格納す
る(2002)。そして、起動時の演出指令がすべて送信データレジスタ635に格納さ
れるまで処理を継続する(2003)。
遊技制御装置100は、すべての演出指令が送信データレジスタ635に格納されると
(2003の結果が「N」)、起動時の排出指令を送信データレジスタ635に格納する
(2004)。そして、起動時の排出指令がすべて送信データレジスタ635に格納され
るまで処理を継続する(2005)。
最後に、遊技制御装置100は、ステップ2001の処理で禁止状態に設定されていた
演出指令及び排出指令の送信を許可状態に設定する(2006)。具体的には、送信制御
レジスタ632(図8)のビット4を“1”に設定して、送信データレジスタ635から
の信号の出力を許可した状態に設定する。
図21は、本発明の実施の形態の遊技制御装置100から、演出制御装置150及び払
出制御装置210にコマンドを送信するためのコマンド送信処理の手順を示すフローチャ
ートである。本処理は、図19のステップ1913のコマンド送信処理に対応する。
遊技制御装置100は、初期化指令送信処理と同様に送信制御レジスタ632(図8)
のビット4を“0”に設定して、まず、演出指令及び排出指令の送信を禁止状態に設定す
る(2101)。
次に、遊技制御装置100は、送信待ちの演出指令が存在するか否か(今回のタイマ割
込処理のタイミングで、演出制御装置151に対応する送信データレジスタ635に書き
込むべきデータが存在するか否か)を判定する(2102)。送信待ちの演出指令が存在
しない場合には(2102の結果が「N」)、ステップ2112以降の排出指令に関する
処理を実行する。
一方、遊技制御装置100は、送信待ちの演出指令が存在する場合には(2102の結
果が「Y」)、送信待ちの演出指令に変動開始の演出指令が含まれているか否かを判定す
る(2103)。変動開始の演出指令とは、図25にて後述する「図柄変動開始の通知(
MODE=40H)」に相当するコマンドであり、演出制御装置151は、このコマンド
を受信したことを契機に、表示装置8にて変動表示ゲームの実行を開始する。
遊技制御装置100は、送信待ちの演出指令に変動開始の演出指令が含まれている場合
には(2103の結果が「Y」)、変動開始の演出指令を送信データレジスタに格納する
(2104)。そして、送信待ちの演出指令に含まれているすべての変動開始の演出指令
が送信データレジスタに格納されるまで処理を継続する(2105)。
遊技制御装置100は、送信待ちの演出指令に変動開始の演出指令が含まれていなかっ
た場合(2103の結果が「N」)、又は送信待ちの演出指令に含まれている変動開始の
演出指令をすべて送信データレジスタに格納した場合には(2105の結果が「Y」)、
送信待ちの演出指令に他の演出指令が含まれているか否かを判定する(2106)。
遊技制御装置100は、送信待ちの演出指令に変動開始以外の演出指令が含まれていな
い場合には(2106の結果が「N」)、ステップ2111の処理を実行し、続いて、排
出指令に関する処理を実行する。
一方、遊技制御装置100は、送信待ちの演出指令に変動開始以外の演出指令が含まれ
ている場合には(2106の結果が「Y」)、送信バッファ(送信データバッファレジス
タ635A)に空きがあるか否かを判定する(2107)。具体的には、送信データステ
ータスレジスタ631(図9)のビット0〜5の値(送信データの残量を示す値)が“0
0h”〜“1Fh”であれば、空きがあると判定される。
送信バッファに空きがない場合には(2107の結果が「N」)、送信待ちの演出指令
を次回の送信タイミングに持ち越し(2108)、ステップ2111の処理を実行し、続
いて、排出指令に関する処理を実行する。
遊技制御装置100は、送信バッファに空きがある場合には(2107の結果が「Y」
)、送信データレジスタに変動開始以外の演出指令を格納する(2109)。そして、送
信バッファの空きが無くなるか、すべての演出指令が送信データレジスタに格納されるま
で、ステップ2107から2110までの処理を継続する(2110)。
遊技制御装置100は、送信待ちの演出指令を送信バッファに格納する処理が終了する
と、送信制御レジスタ632(図8)のビット4を“1”に設定することで、ステップ2
101の処理で禁止状態に設定されていた演出指令の送信を許可状態に設定する(211
1)。
以上のように、コマンド送信処理において演出指令を演出制御装置150に送信する場
合、変動開始指令を優先して送信する。変動開始の演出指令を優先して送信することによ
って、遊技制御装置100における変動表示ゲームの進行状態と、演出制御装置150に
おける変動表示ゲームの進行状態との時間差が常に固定されたものとなる。そのため、変
動表示ゲームが開始される毎にこの時間差が変化するような不具合を防止できるようにな
り、遊技制御装置100と演出制御装置150とを同期させながら、表示装置8で実行さ
れる変動表示ゲームをより確実に実行させることができる。演出指令の送信が終了すると
、続いて、排出指令を払出制御装置210に送信するための処理を実行する。
遊技制御装置100は、まず、SW制御領域を検査し、賞球排出対象スイッチ(SW)
の立ち上がりがあるか否かを監視する(2112)。賞球を排出する入賞口に遊技球が入
賞すると、賞球排出対象SWがオンに設定される。そして、遊技制御装置100は、賞球
の排出に該当するスイッチが存在するか否かを判定する(2113)。
なお、SW制御領域とは、遊技機に備えられた各種スイッチの検出状態を、タイマ割込
毎に記憶しておく記憶領域のことであり、詳細は図24で後述する。ここでは、SW制御
領域のうち、遊技球検出によって賞球が排出されるスイッチのみが対象とされ、これら対
象となったスイッチのうちで、「立ち上がり情報」がオンとなっているものがあるか否か
を判定している。
遊技制御装置100は、賞球の排出に該当するスイッチが存在する場合(「立ち上がり
情報」がオンとなっている賞球排出対象のSWが存在する場合)には(2113の結果が
「Y」)、オンとなっている賞球排出対象SWの1つを選択し、選択されたSWに該当す
る排出指令を送信データレジスタに格納する(2114)。
次に、その時点で「立ち上がり情報」がオンとなっている賞球排出対象のSWが、他に
も存在するかを確認する。他の賞球排出対象のSWがオンになっていれば、オンとなって
いる賞球排出対象SWの1つをさらに選択し、選択されたSWに該当する排出指令を送信
データレジスタに格納する。そして、すべての賞球を排出する指令が送信データレジスタ
に格納されるまで処理を継続する(2115)。
遊技制御装置100は、賞球の排出に該当するスイッチが存在しない場合には(S21
13の結果が「N」)、又は賞球の排出に該当するスイッチに対応する排出指令をすべて
送信データレジスタに格納した場合には、送信待ちの他の排出指令(排出制御装置210
へエラー発生やエラー解除を指令するコマンドなど)が存在するか否かを判定する(21
16)。
遊技制御装置100は、送信待ちの他の排出指令が存在しない場合には(2116の結
果が「N」)、排出指令に関する送信を許可状態に設定し(2121)、呼び出し元に戻
る。
一方、遊技制御装置100は、送信待ちの他の排出指令が存在する場合には(2116
の結果が「Y」)、送信バッファに空きがあるか否かを判定する(2117)。具体的に
は、送信データステータスレジスタ631(図9)のビット0〜5の値(送信データの残
量を示す値)が“00h”〜“1Fh”であれば、空きがあると判定される。
送信バッファに空きがない場合には(2117の結果が「N」)、送信待ちの排出指令
を次回の送信タイミングに持ち越し(2118)、排出指令に関する送信を許可状態に設
定し(2121)、呼び出し元に戻る。
遊技制御装置100は、送信バッファに空きがある場合には(2117の結果が「Y」
)、送信待ちの排出指令を送信データレジスタに格納する(2119)。そして、送信バ
ッファの空きが無くなるか、すべての排出指令が送信データレジスタに格納されるまで、
ステップ2117から2120までの処理を継続する(2120)。最後に、排出指令に
関する送信を許可状態に設定し(2121)、呼び出し元に戻る。
以上のように、本実施形態では、コマンド送信処理において排出指令を払出制御装置2
10に送信する場合に賞球排出指令を、その他の排出指令(エラー発生/解除の指令)よ
りも優先して送信することによって、賞球排出対象の複数のスイッチが、同一のタイマ割
込周期内で同時にオンした場合であっても、確実に賞球を排出させるように構成されてい
る。
このように、演出指令や賞球排出指令などの制御指令を内容に応じて優先して送信して
遊技が円滑に進行するように制御し、さらに、優先されなかった制御指令については次回
割込発生時に送信することによって、送信漏れのない正確な指令送信を実現することが可
能となる。
図22は、本発明の実施の形態の電源投入時の遊技制御装置100、払出制御装置21
0、及び演出制御装置150が行う処理、並びに、遊技制御装置100に備わるシリアル
送信回路615の状態のタイミングチャートである。
リセット信号が払出制御装置210に接続されるシリアル送信回路615B及び演出制
御装置150に接続されるシリアル送信回路615Aに伝達されると、図14に示すステ
ップ1402の処理により、各シリアル送信回路615が不定状態(2201)から初期
状態(2202)に移行する。
この不定状態では、シリアル送信回路615(シリアル送信回路615A、615B)
から出力される信号線のレベルは、ハイレベルであるのかロウレベルであるのか保証され
ない状態である。一方、シリアル送信回路615がリセット信号により初期化されて初期
状態に遷移すると、シリアル送信回路615Bからの出力信号はオフを示すレベルに確定
される。
シリアル送信回路615の初期状態は、遊技制御装置100が図15に示すステップ1
511の処理で初期化指令を送信するために、初期化指令が各シリアル送信回路615に
設定されるまで(2203)継続する。
一方、遊技制御装置100のセキュリティ回路630にリセット信号が伝達されると、
図14に示すステップ1404の処理で自己診断処理を実行し、ステップ1405の処理
でセキュリティチェック処理を実行する(2204)。セキュリティチェック処理の実行
後にCPU102が起動し、CPU102によって遊技制御装置メイン処理(図15及び
図16)が実行される。
CPU102は、ディレイ処理の実行(2206)前に1回目のRAMクリア信号の取
り込み(2205)と、ディレイ処理の実行後に2回目のRAMクリア信号の取り込み(
2207)と、を行う。言い換えると、1回目のRAMクリア信号取り込み(2205)
と2回目のRAMクリア信号取り込み(2207)とは、ディレイ処理(2206)を挟
んで実行される。
このように、2205及び2207の各時点で実行されるRAMクリア信号取り込みの
間に、ディレイ処理を実行するので、ディレイ処理の間に、1回目のRAMクリア信号取
り込みで取り込んだチャタリング除去等を行うことができる。
ディレイ処理(2206)で処理を待機させた後に、図15に示すステップ1516及
び1510の処理でRAM104の初期化処理を行い(2208)、ステップ1511の
処理で初期化指令を送信してから、通常の遊技制御を行う(2209)。
なお、通常の遊技制御を実行すると、遊技状態に応じて、払出制御指令を払出制御装置
210に送信するために、払出制御指令が払出制御装置210に接続されるシリアル送信
回路615Bに設定される(2210)。また、通常の遊技制御の実行中には、遊技状態
に応じて、演出制御指令を演出制御装置150に送信するために、演出制御指令が演出制
御装置150に接続されるシリアル送信回路615Aに設定される(2211)。
一方で、払出制御装置210のセキュリティ回路にリセット信号が伝達されると、払出
制御装置210のセキュリティ回路は、図14に示すステップ1414の処理で自己診断
処理を実行し、ステップ1415の処理でセキュリティチェック処理を実行する(221
2)。セキュリティチェック処理の実行後にCPU212が起動し、CPU212によっ
て、図14のステップ1416の処理で電源投入時の初期化処理を実行する(2213)
。払出制御装置210の初期化処理が実行されると、払出制御装置210のシリアル受信
回路625を、遊技制御装置100からの指令を受信可能な状態にする(2214)。
また、演出制御装置150にリセット信号が伝達されると、演出制御装置150は、図
14のステップ1423の処理で電源投入時の初期化処理を実行する(2215)。演出
制御装置150の初期化処理が実行されると、演出制御装置150のシリアル受信回路6
25を、遊技制御装置100からの指令を受信可能な状態にする(2216)。
遊技制御装置100は、ディレイ処理を実行することで、RAM104の初期化処理の
実行開始のタイミングを遅延させている。言い換えると、ディレイ処理によって、演出制
御装置150や払出制御装置210へ初期化指令を送信するタイミングを遅延させている
このため、ディレイ処理によって、払出制御装置210に接続されるシリアル送信回路
615B及び演出制御装置150に接続されるシリアル送信回路615Aが初期状態を維
持する時間を十分に確保し、その間に、払出制御装置210及び演出制御装置150は、
初期化処理を実行し、自身のシリアル受信回路625を介して遊技制御装置100からの
指令を受信可能な状態にすることができる。
したがって、ディレイ処理を設けることで、図15のように、リセット信号が、遊技制
御装置100、払出制御装置210及び演出制御装置150に同時に伝達される構成の遊
技機であっても、ハードウェア等で構成した遅延回路を設けることなく、各制御装置が起
動を開始するタイミングを適切に設定することができる。
よって、図22のように、まず、払出制御装置210に接続されるシリアル送信回路6
15B及び演出制御装置150に接続されるシリアル送信回路615Aが初期状態に維持
され、その状態で、払出制御装置210及び演出制御装置150のシリアル受信回路62
5が指令受信可能状態になり、次いで、払出制御装置210及び演出制御装置150に初
期化指令を送信させることを確実に実行できるようになる。
仮に、遊技機1への電源投入直後において、遊技制御装置100の払出制御装置210
に接続されるシリアル送信回路615B及び演出制御装置150に接続されるシリアル送
信回路615Aが初期状態に維持される以前に、払出制御装置210若しくは演出制御装
置150のシリアル受信回路625が指令受信可能状態になると、払出制御装置210に
接続されるシリアル送信回路615B及び演出制御装置150に接続されるシリアル送信
回路615Aから出力される信号レベルが不安定であるから、払出制御装置210若しく
は演出制御装置150にてこの不安定な信号レベルの情報を、正規な信号であると誤って
受信するおそれがあり、誤作動を引き起こす可能性がある。
また、払出制御装置210若しくは演出制御装置150のシリアル受信回路625が指
令受信可能状態になる前に、遊技制御装置100から、払出制御装置210若しくは演出
制御装置150へ初期化指令を送信してしまうと、払出制御装置210や演出制御装置1
50で初期化指令を受信できなくなり、誤作動を引き起こす可能性がある。
特に、本実施形態の遊技機のように、遊技制御装置100から払出制御装置210へ単
方向で指令を送信する構成や、遊技制御装置100から演出制御装置150へ単方向で指
令を送信する構成の場合には、指令された情報が正しく送信されているか否かを確認する
ことが困難であるため、初期化時に処理を遅延させることが有効である。
また、図22では、RAMクリア信号の取り込みが2回である例を示したが、複数回で
あればよい。この複数回の間にディレイ処理を実行することによって、ディレイ処理実行
直前のRAMクリア信号取り込みのチャタリング除去等にかかる時間をディレイ処理によ
る遅延時間と重複させることができるので、処理を効率化させることができる。
図23は、本発明の実施の形態の遊技制御装置100から払出制御装置210に送信さ
れる排出指令の一例を示す図である。
払出制御装置210に送信される排出指令は、払出制御装置210を初期化する指令(
初期化指令信号)と、賞球を排出する指令(排出指令信号)と、エラーの発生及び解除を
通知する指令(エラー通知信号)があり、モード部及びアクション部からなる共通のフォ
ーマットで送信される。
まず、初期化指令信号について説明すると、初期化指令信号は、モード部が「40H」
であり、アクション部は「00H〜7FH」のいずれかの値となる。初期化指令信号のア
クション部は、払出制御装置210に設定されている認証コードに対応する値(「00H
〜7FH」のいずれかの値)となる。この払出制御装置210に設定されている認証コー
ドに対応する値は、例えば、RAM104に設定されているものとする。
初期化指令信号の出力時期は、遊技制御装置100に電源投入時であり、具体的には、
図15に示すステップ1511の処理である。
次に、排出指令信号について説明する。払出制御装置210によって払い出される遊技
媒体の個数に対応して、15個の排出指令信号が用意されている。
排出指令信号のモード部は「21H〜2FH」である。なお、このモード部の二桁目は
、排出指令信号が払い出しを指令する遊技媒体の個数と一致する。また、排出指令信号の
アクション部は「5EH〜50H」となる。このアクション部は、モード部の値の負論理
となっている。
例えば、1個の遊技媒体の払い出しを指令する排出指令信号のモード部は「21H」で
あり、アクション部は「5EH」である。
なお、排出指令信号の出力時期は、一般入賞口32、始動入賞口34、特別変動入賞装
置(大入賞口)36に遊技球が入賞したタイミングで出力される。
また、払出制御装置210は、排出指令信号を受信すると、受信した排出指令信号のモ
ード部の負論理となる値が、アクション部の負論理となる値と一致しなければ、受信した
排出指令信号に対応する個数の遊技媒体の払い出しを許可しない。
最後に、エラー通知信号について説明する。排出指令がエラー発生通知の場合には、モ
ード部にエラーが発生したことを示す「80H」が設定される。また、エラー通知信号の
アクション部は、発生したエラーの種類に対応する値(「00H〜7FH」のいずれかの
値)が設定される。
排出指令がエラー解除通知の場合には、モード部にエラーが解除されたことを示す「9
0H」が設定される。また、エラー解除信号のアクション部は、エラー通知信号の場合と
同様に、発生したエラーの種類に対応する値(「00H〜7FH」のいずれかの値)が設
定される。
図24は、本発明の実施の形態のスイッチの立ち上がりを検出する手順を示すタイムチ
ャートである。なお、図中のfは割込周期であり、割込周期の先頭でタイマ割込が発生す
る。また、dは遅延時間を示す。スイッチの立ち上がり、すなわち、スイッチがオンにな
ったか否かの判定は、図19に示したタイマ割込処理のステップ1912の入出力処理で
行われる。なお、以下に示す、第1物理レベル、第2物理レベル、論理レベル、立上り情
報は、タイマ割込が発生する毎に更新され、遊技機に備えられたスイッチ毎に整理されて
SW制御領域(図21で前述)に記憶される。
まず、スイッチの立ち上がり時(2401)及び立ち下がり時(2402)について説
明する。CPU102は、タイマ割込発生時の入出力処理(図19のステップ1912)
において、スイッチの検出信号のレベルが第1物理レベルと相違すると(ローレベルから
ハイレベル、又は、ハイレベルからローレベルに変化)、第1物理レベルを検出信号のレ
ベルに新たに設定する。そして、所定の遅延時間が経過した後、スイッチの検出信号が第
2物理レベルと相違する場合には、第2物理レベルを検出信号のレベルに設定する。なお
、第1物理レベルと第2物理レベルとは、検出タイミングが異なるだけである。
このとき、第1物理レベルと、第2物理レベルとが一致していれば、検出信号が変化し
たものと判断し、論理レベルに当該レベルを設定する。そして、論理レベルがローレベル
からハイレベルに変化した場合には、次のタイマ割込発生から遅延時間が経過するまで、
立ち上がり情報をオンに設定する。すなわち、立ち上がり情報をオンに設定した後、次の
タイマ割込発生でオフに設定する。
また、本発明の実施の形態では、第1物理レベルと第2物理レベルの信号レベルが相違
する場合、すなわち、2403に示すように、第1物理レベル検出時と、第2物理レベル
検出時とで、スイッチの検出信号のレベルが相違する場合には、ノイズが発生したものと
して、論理レベルを変更しないように構成されている。このように構成することによって
、ノイズ発生時に誤って立上り情報がオンに設定されることを防ぎ、後述するように、賞
球排出指令が誤って払出制御装置210に送信されることを防ぐことができる。
また、本発明の実施の形態では、図24のタイミングチャートに示した立上り情報がオ
ンの状態で、タイマ割込が発生した場合に遊技制御装置100から払出制御装置210に
賞球排出指令が送信される。また、賞球排出指令は、入賞スイッチ(払出球検出SW11
2)ごとに定義される。なお、本発明の実施の形態では、払出球検出SW112が16個
備えられている。
このとき、1回のタイマ割込周期内での送信ですべての賞球排出指令が送信されないと
、次回送信時まで賞球排出指令を保持していなければならならず、送信できない賞球排出
指令を保持するための記憶領域(例えば、前述したSW制御領域)を必要としてしまう。
また、この記憶領域に送信されていない賞球排出指令を退避させる処理も必要となってし
まう。
例えば、賞球排出対象のスイッチが5個であり、賞球排出指令のサイズが2バイトであ
るならば、払出制御装置210に指令を送信するためのバッファ(送信データレジスタ6
35)に格納できるデータの最大バイト数を10バイトとしておけば、同一タイマ割込周
期内で賞球排出対象の全てのスイッチが同時にオンしたとしても、全ての賞球排出指令を
バッファに取り込むことが出来る。しかしながら、賞球排出対象のスイッチが5個を超え
た場合には、バッファにはより多くの容量を必要とすることになる。
本発明の実施の形態では、送信バッファの容量を32バイトに設定しているので、賞球
排出対象のスイッチが16個以下であれば、1回の割り込み発生時にすべての賞球排出指
令を遊技制御装置100から払出制御装置210に送信できるように構成されている。し
たがって、送信されなかった賞球排出指令を保持するための記憶領域を必要とせず、また
、送信されていない賞球排出指令を退避させる処理も不要となるため、必要な記憶容量を
削減し、遊技制御装置100の制御プログラムを簡略化することができる。
図25は、本発明の実施の形態の遊技制御装置100から演出制御装置150に送信さ
れる演出制御指令の一例を示す図である。
演出制御装置150に送信される信号は、初期化指令信号と通常時の指令信号である演
出指令信号とがあり、これらのモード部及びアクション部によって構成される共通のフォ
ーマットで送信される。
まず、初期化指令信号について説明する。
初期化指令信号には、RAM104のすべての領域が初期化されたか否かを示す電源投
入通知信号と、遊技機1のシリーズを特定するためのシリーズ特定信号とが含まれる。ま
た、直前の電源遮断時における遊技機1の遊技状態(低確率状態、高確率状態、入賞抑制
状態、入賞促進状態)を通知する信号や直前の電源遮断時における特別図柄入賞記憶の数
を通知する信号も初期化指令信号に含まれる。
図25に示すように、RAM104のすべての領域が初期化されたことを示す電源投入
信号のモード部は「10H」であり、アクション部は「01H」である。RAM104の
すべての領域が初期化されたこととは、図15に示すステップ1510の処理が実行され
たことである。
一方、RAM104のすべての領域が初期化されていないこと、つまり、RAM104
の一部の領域が初期化されたことを示す電源投入信号のモード部は「10H」であり、ア
クション部は「02H」である。RAM104のすべての領域が初期化されていないこと
、つまり、RAM104の一部の領域が初期化されたこととは、図15に示すステップ1
516の処理が実行されたことである。
したがって、図15に示すステップ1510の処理が実行された場合には、ステップ1
511の処理で、モード部が「10H」でアクション部が「01H」である初期化指令信
号が送信される。図15に示すステップ1516の処理が実行された場合には、ステップ
1511の処理で、モード部が「10H」でアクション部が「02H」である初期化指令
信号が送信される。
演出制御装置150は、RAM104のすべての領域が初期化されたことを示す電源投
入信号を受信すると、RAM104のすべての領域が初期化されたことを表示装置8に表
示する。
また、演出制御装置150は、RAM104のすべての領域が初期化されていないこと
を示す電源投入信号を受信すると、RAM104のすべての領域が初期化されていないこ
とを表示装置8に表示する。
また、シリーズ機特定信号のモード部は「11H」であり、アクション部は「01H〜
7FH」である。アクション部は、遊技機1のシリーズに対応する「01H」〜「7FH
」のいずれかの値である。なお、遊技機1のシリーズに対応する値は、ROM103に設
定されている。
また、遊技状態(低確率状態、高確率状態、入賞抑制状態、入賞促進状態)を通知する
信号は、モード部が「20H」となっており、アクション部には、直前の電源遮断時にお
ける遊技状態別に対応付けられた値が格納される。例えば、低確率状態であればアクショ
ン部は「01H」であり、高確率状態であればアクション部は「02H」となる。演出制
御装置150は、遊技状態を通知する信号を受信すると、遊技状態を報知するための演出
を行う。
また、特別図柄入賞記憶の数を通知する信号は、モード部が「30H」となっており、
アクション部は「00H〜04H」のいずれかの値である。アクション部は、直前の電源
遮断時における始動記憶数(0〜4)に対応した値である。演出制御装置150は、始動
記憶数演出指令信号を受信すると、表示装置8の図示しない飾り始動記憶数表示部に、受
信した始動記憶数演出指令信号に対応する始動記憶数を表示する。
これらのシリーズ機特定信号、遊技状態を通知する信号、及び特別図柄入賞記憶の数を
通知する信号の出力時期は、電源投入時であり、図15に示すステップ1511の処理で
送信される。なお、これらの各信号と電源投入通知信号の出力順序は、いずれが先であっ
ても後であってもよい。さらに、電源投入時に、遊技制御装置100から演出制御装置1
50へ通知すべき情報が他にもあれば、初期化指令信号として一緒に送信してもよい。
次に、各演出指令信号について説明する。
まず、表示装置8で実行される変動表示ゲームにおいて図柄の変動開始を指示する変動
開始演出指令信号について説明する。
変動開始演出指令信号のモード部は「40H」であり、アクション部は「01H〜7F
H」のいずれかの値である。アクション部は、図柄の変動表示を開始してから停止するま
での変動時間に対応する値である。
演出制御装置150は、変動開始演出指令信号を受信すると、表示装置8において図柄
の変動表示を開始し、変動表示ゲームを開始する。
変動開始演出指令信号は、表示装置8において変動表示ゲームの図柄の変動表示を開始
するタイミングで送信する。具体的には、表示装置8で変動表示ゲームが終了した場合に
始動記憶がある場合、又は表示装置8で変動表示ゲームが実行されていない場合に始動入
賞口34に遊技球が入賞した場合である。
表示装置8における変動表示ゲームにおける停止図柄を特定する停止図柄演出指令信号
について説明する。
停止図柄演出指令信号のモード部は「41H」であり、アクション部は「01H〜7F
H」のいずれかの値である。アクション部は、停止図柄に対応する値である。
演出制御装置150は、停止図柄演出指令信号を受信すると、受信した停止図柄演出指
令信号に基づいて、表示装置8における変動表示ゲームの停止図柄を特定する。
停止図柄演出指令信号は、表示装置8の変動表示ゲームの変動表示を開始するときであ
って、変動開始演出指令信号の送信が完了した直後に送信される。
変動時間が経過し、変動表示中の図柄を停止するための停止通知演出指令信号について
説明する。
停止通知演出指令信号のモード部は「50H」であり、アクション部は「01H」であ
る。
演出制御装置150は、停止通知演出指令信号を受信すると、表示装置8で変動表示し
ている図柄を停止させる。
停止通知演出指令信号は、変動時間が経過したタイミングで送信される。
続いて、特別遊技状態発生中に送信される大当り関連演出指令信号について説明する。
大当り関連演出指令信号のモード部は「60H」であり、アクション部は「01H〜7
FH」のいずれかの値である。アクション部は、特別遊技状態の進行状況に応じた値であ
る。
演出制御装置150は、大当り関連演出指令信号を受信すると、受信した大当り関連演
出指令信号に基づいて、特別遊技状態に関連する演出を行う。
遊技機1においてエラーが発生した場合にエラーの発生を報知するためのエラー関連演
出指令信号について説明する。
エラー関連演出指令信号のモード部は「70H」であり、アクション部は「01H〜7
FH」のいずれかの値である。アクション部は発生したエラーに対応した値である。
演出制御装置150は、エラー関連演出指令信号を受信すると、エラー関連演出指令信
号に基づいて、発生したエラーを報知するための演出を行う。
エラー関連演出指令信号は、遊技制御装置100がエラーを検出したタイミングで送信
される。
なお、前述の遊技状態を通知する信号(モード部=「20H」)は、電源投入時だけで
なく、通常の遊技中において遊技状態が変化した場合にも送信される。例えば、遊技中に
おいて低確率状態が発生したときに、モード部=「20H」かつアクション部=「01H
」の信号が送信され、遊技中において、高確率状態が発生したときに、モード部=「20
H」かつアクション部=「02H」の信号が送信される。
また、前述の特別図柄入賞記憶の数を通知する信号(モード部=「30H」)は、電源
投入時だけでなく、通常の遊技中において始動入賞口34に遊技球が入賞して始動記憶数
が増加した場合にも、指令信号が送信される。例えば、遊技中において始動入賞口34に
遊技球が入賞して始動記憶数が「3」に変化したときには、モード部=「30H」かつア
クション部=「03H」の信号が送信される。
したがって、これらの遊技状態を通知する信号、及び特別図柄入賞記憶の数を通知する
信号は、演出指令信号としても機能することになる。
なお、前述したように、これらの信号のうち、変動開始演出指令信号は、他の信号より
も優先して演出制御装置150へのデータ送信を行うためのバッファ(送信データレジス
タ635)に取り込まれる。これにより、遊技制御装置100における変動表示ゲームの
進行状態と、演出制御装置150における変動表示ゲームの進行状態との時間差を常に固
定させる。
図26は、本発明の実施の形態の遊技制御装置100から演出制御装置150に送信さ
れる送信データの構成を示す説明図である。図26(a)は送信データの概略構成を示し
、図26(b)は送信データの詳細構成を示している。
図26(a)に示すように、1組の制御指令データは、コマンドの分類を識別するため
のモードデータDCmと、実行されるコマンドの内容(機能)を示すアクションデータD
Caで構成される。
また、本実施形態では、送信バッファに設定されたすべての制御指令データ(最大32
バイト)を1回の割込周期ですべて送信可能となるようにデータの送信速度が設定されて
いる。したがって、遊技制御装置100の制御プログラムを複雑化させずに、演出制御装
置150への指令送信を一時的に中断するなどの処理を必要とせず、また、指令送信の遅
れなどによって、遊技制御装置100と演出制御装置150の各制御の進行状態がずれな
いようにすることが可能となる。
また、図26(b)に示すように、1組の制御指令データを構成するモードデータDC
m及びアクションデータDCaは、8ビットのコマンドデータに、1フレームの開始であ
ることを示すスタートビット、1ビットのパリティデータ、1フレームの終わりであるこ
とを示すストップビットが付加され、1フレームを処理単位として送信される。従って、
この1フレームの時間が、1バイトあたりのデータ送信時間(送信バッファに格納された
制御指令データを1バイト送信するために必要な時間)となる。
すなわち、本実施形態では、非同期方式(調歩同期式)によるシリアル通信を利用して
制御指令データを送信する。
演出制御装置150は、受信した1組の制御指令データ(モードデータDCm+アクシ
ョンデータDCa)を解析し、表示装置8、音回路156、装飾制御装置等を制御するた
めの制御データを生成する。
本実施形態では、1回の割り込み処理で生成された一連の制御指令データを送信すると
きに、全ての制御指令データを、タイマ割込周期内で一時に送信するようにしている。す
なわち、一連の制御指令データを全て送信データレジスタ635に格納した後で、シリア
ル送信回路615を送信許可状態として(送信制御レジスタ632の送信イネーブルを送
信許可に設定)送信を開始する。
従属制御装置としての演出制御装置150は、連続して受信したデータを、一連の制御
指令データとして認識する。そして、この一連の制御指令データを処理単位として演出装
置(例えば、表示装置8)を制御する。
これにより、演出制御装置150は、タイマ割り込み処理毎に生成された一連の制御指
令データを特定でき、1回のタイマ割り込み処理で生成された一連の制御指令データを処
理単位として演出装置を制御するので、一連の制御指令データに基づく演出を連続して(
タイムラグなく)実行することができる。
なお、本発明の実施の形態のおいては、遊技制御装置100から払出制御装置210に
向かう一方向にのみ制御指令データを送信する構成としているので、指令送信を行うため
のハードウエアが簡素化されるという利点がある反面、制御指令データが遊技制御装置1
00から払出制御装置210へ正確に伝達されていることを確認できる構成ではないこと
も事実である。
そこで、遊技制御装置100から払出制御装置210に制御指令データが正しく送信さ
れ、払出制御装置210によって賞球排出が行われたことを遊技制御装置100にて確認
できるような構成の遊技機を、変形例として考えることにする。
図27は、本発明の実施の形態の変形例の賞球排出監視メモリの一例を示す図である。
この遊技機では、払出制御装置210から遊技制御装置100へ向けて、賞球排出が行わ
れたことを応答するための通信構成が備えられているものとする。
賞球排出監視メモリは、遊技制御装置100から払出制御装置210に送信された排出
命令を記録する記憶領域であり、遊技制御装置100の遊技用マイコン101のRAM1
04に領域が確保される。なお、払出制御装置210の遊技用マイコン211のRAM2
14にも賞球排出監視メモリを保持し、排出指令を受信するたびに対応する領域に格納さ
れた情報を更新する。なお、本発明の実施の形態では、賞球(入賞SW)の種類ごとに2
バイトの領域が確保されている。
このとき、遊技制御装置100と払出制御装置210との間で双方向通信が可能となっ
ており、遊技制御装置100から所定数(1〜15)の賞球を排出する指令が送信される
と、対応する領域に格納された値がインクリメントされる。払出制御装置210で賞球の
排出が完了すると、払出制御装置210から完了通知が遊技制御装置100に送信される
。遊技制御装置100は、排出完了通知を受信すると、賞球排出監視メモリ内の対応する
領域に格納された値をデクリメントする。すなわち、賞球排出監視メモリには賞球の排出
が完了していない排出指令が記憶される。
遊技制御装置100は、停電が発生すると、RAM104に記憶された情報がバックア
ップされるように構成されている。また、払出制御装置210のRAM214の内容は停
電発生時にバックアップされない。したがって、賞球を排出するタイミングで停電が発生
した場合に、賞球排出監視メモリに記憶された情報に基づいて払出制御装置210に排出
指令を再送することが可能となり、停電発生時であっても正しく賞球(賞価値)を遊技者
に付与することが可能となる。
図28は、本発明の実施の形態の遊技装置の変形例を示すブロック図である。
図28に示す遊技装置6の変形例では、払出制御装置210に接続されるシリアル送信
回路615Bには、払出制御装置210の他に外部情報端子108にも接続される。この
とき、払出制御装置210及び外部情報端子108に接続される接続線上にそれぞれスリ
ーステートバッファが備えられており、遊技用マイコン101によって接続先が制御され
る。例えば、払出制御装置210に信号を送らない場合に、外部情報端子108に信号を
出力するようにしてもよい。
図28に示すように遊技装置を構成することによって、遊技制御装置100から指令を
送信する従属制御装置の数がシリアル送信回路615よりも多い場合であっても、送信先
を切り替えることによってすべての従属制御装置に指令を送信することが可能となる。
以上より、本発明の実施の形態によれば、遊技制御装置100への電源投入時において
、正当性が判定されるRAM104の記憶領域を使用せずにレジスタを使用してディレイ
処理を行うので、遊技制御装置100の制御指令出力手段であるシリアル送信回路615
が初期状態で維持されている時間を延長することが可能となる。そして、延長時間期間中
に従属制御装置(演出制御装置150、払出制御装置210)の制御指令入力手段である
シリアル受信回路625が遊技制御装置100からの指令を受信可能な状態に移行するこ
とができる。したがって、遊技用装置起動時に、遊技制御装置100から従属制御装置に
安定して指令を送信することが可能となる。
なお、本発明の実施の形態では、シリアル通信を行うために、制御指令出力手段として
シリアル送信回路615を用い、制御指令入力手段としてシリアル受信回路625を用い
ているが、別のものを用いても良い。例えば、遊技制御装置100から従属制御装置(演
出制御装置150、払出制御装置210)に、パラレル通信を用いて制御指令データを行
うように構成してもよい。この場合、制御指令出力手段をフリップフロップ回路を用いた
出力ポートにより構成し、制御指令入力手段をスリーステートバッファ回路を用いた入力
ポートにより構成しても良い。
本発明の実施の形態によれば、1バイトあたりのデータ送信時間(Tb)が、タイマ割
込信号の発生間隔となる時間値(F)を、格納手段(送信データレジスタ635)の上限
バイト数(B)で除して算出される時間(F/B)よりも短くなるように(つまり、F/
B>Tbとなるように)、従属制御装置に送信されるデータの送信速度を設定しているた
め、次回のタイマ割込信号の発生タイミングのときには、格納手段に格納された制御指令
データがすべてが送信されていることになり、制御指令データを分割しなくても高速な通
信が可能となる。
さらに、本発明の実施の形態によれば、ソフトウェアを用いて所定時間のタイマ計時を
行うことによってディレイ処理を実行するため、遊技機が起動した際の、遊技制御装置と
従属制御装置との開始タイミングの調整を行う際に、ハードウェアを用いる場合よりもコ
ストを削減することが可能となる。また、タイマ計時(ディレイ処理)は正当性判定の記
憶領域を用いずに行うので、正当性判定の処理も正確に行うことが可能となる。
その結果、従属制御装置に送信されるデータの送信速度の高速化のみならず、データの
送信開始タイミングをも正確に制御することが可能となる。
本発明の実施の形態によれば、スタック領域を用いた処理を行うことによって、処理プ
ログラムが共通化されるので、プログラム容量を削減することができる。また、スタック
領域に記憶されているデータの正当性は判定されないので、正当性判定の領域のデータを
更新してしまうことを防止できる。
本発明の実施の形態によれば、正当性判定を行うまでの間は、必要に応じて書込規制状
態にすることができるので、記憶手段へ不用意な書き込みがなされることを防止できる。
また、タイマ計時中に、記憶手段へ不用意な書き込みをすることを防止できる。
なお、今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。ま
た、本発明の範囲は前述した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許
請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。
以上のように、本発明は、遊技制御装置と遊技制御装置からの指令により制御を行う従
属制御装置とを備える遊技機に適用可能である。
1 遊技機
2 本体枠(外枠)
3 前面枠
5 遊技盤
6 遊技装置
8 表示装置
31 普通図柄始動ゲート
33 普通変動入賞装置
34 始動入賞口
36 特別変動入賞装置(大入賞口)
38 大入賞口ソレノイド
45 図柄表示ユニット
51 遊技領域
90 普電ソレノイド
100 遊技制御装置(遊技制御手段)
101 遊技用マイコン(演算処理手段)
107 検査装置接続端子
108 外部情報端子
120 特図表示器
121 普図表示器
150 演出制御装置(表示制御装置)
151 遊技用マイコン
152 CPU
153 ROM
154 RAM
160 電源装置
161 バックアップ電源
162 RAMクリアスイッチ
210 払出制御装置(付与制御装置)
211 遊技用マイコン
217 検査装置接続端子
600 遊技用演算処理装置(アミューズチップ)
600A 遊技領域部
600B 情報領域部
601 CPUコア
602 ユーザプログラムROM
603 HWパラメータROM
604 ユーザワークRAM
605 ミラードRAM
609 クロック生成回路
610A 割込制御回路
610B リセット回路(初期化手段)
615 シリアル送信回路(送信手段)
625 シリアル受信回路
629 分周回路
630 セキュリティ回路
631 送信データステータスレジスタ
632 送信制御レジスタ
633 送信シリアルチャンネル設定レジスタ
634 ボーレート生成回路(送信速度設定手段)
635 送信データレジスタ(格納手段)
635A 送信データバッファレジスタ
635B 送信データシフトレジスタ
640 RAMアクセス規制回路(更新規制手段)
641 フリップフロップ回路
642 ORゲート回路
701 第1停電復旧領域
702 ワークエリア
703 第2停電復旧領域
704 チェックサム領域
705 使用禁止領域
706 スタック領域
本発明は、遊技制御を行う遊技制御手段を備える遊技機に関する。
従来、表示装置において変動表示ゲームを実行し、当該変動表示ゲームの結果に応じて遊技者に遊技価値を付与する遊技機(例えば、パチンコ機)がある。このような遊技機では、遊技制御手段によって更新される情報を記憶可能なRAMを備え、RAM初期化スイッチが操作された場合に初期化を行うようにしている
しかしながら、特許文献1に開示された遊技機では、RAM初期化スイッチが操作されたか否かの判定を正確にできない虞があった。
本発明は、RAM初期化スイッチが操作されたか否かの判定をより正確にすることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
本発明の代表的な一形態では、遊技制御を行う遊技制御手段と、前記遊技制御手段によって更新される情報が記憶され、停電が発生したとしても記憶された情報の記憶保持が可能な保持記憶手段と、を備え、前記遊技制御手段は、前記保持記憶手段の初期化を指示するための初期化指示の読み込みを複数回行い、前記複数回のすべての読み込みで、前記保持記憶手段の初期化を指示したことを示す初期化指示を受け付けたと判定された場合に、前記保持記憶手段を初期化するようにしたことを特徴とする。
本発明の一形態によれば、RAM初期化スイッチが操作されたか否かの判定をより正確にすることが可能となる。
そして、遊技制御装置100は、ステップ1504の処理でレジスタに記憶されたRAMクリアSW信号の状態とステップ150の処理でレジスタに記憶されたRAMクリアSW信号の状態とを比較して、どちらのRAMクリアSW信号の状態も、RAMクリアSW162が操作されたことを示しているか否かを判定する(1509)。

Claims (7)

  1. 遊技を統括的に制御する遊技制御装置と、該遊技制御装置からの制御指令データに基づ
    いて演出装置を制御する演出制御装置と、を備えた遊技機において、
    前記遊技制御装置は、
    前記演出制御装置に送信する制御指令データを所定の上限バイト数を限度に格納する格
    納手段と、
    前記格納された制御指令データを前記演出制御装置に1ビットずつ順次送信する送信手
    段と、
    前記送信手段により送信されるデータの送信速度を設定する送信速度設定手段と、
    所定の割込信号を周期的に発生させる割込信号発生手段と、
    前記割込信号の発生タイミングで、遊技制御を行う遊技制御手段と、
    を備えるとともに、
    前記送信速度設定手段は、前記送信手段による1バイトあたりのデータ送信時間が、前
    記割込信号の発生間隔となる時間値を前記上限バイト数で除して算出される時間よりも短
    くなるように、送信速度を設定することを特徴とする遊技機。
  2. 前記遊技制御装置は、
    所定の起動信号に対応して前記送信手段を初期状態にする初期化手段と、
    遊技制御プログラムにより所要の演算処理を行う演算処理手段と、
    前記演算処理手段によって更新される情報が記憶され、当該遊技機への電源供給が停止
    しても前記記憶された情報の記憶保持が可能な記憶手段と、
    前記起動信号が出力された後に、前記記憶手段に記憶保持された情報の正当性を判定す
    る正当性判定手段と、
    前記送信手段を前記初期状態のまま所定時間維持するための維持タイマを計時するタイ
    マ計時手段と、を備え、
    前記演出制御装置は、前記送信手段が前記初期状態を維持している間に起動し、該送信
    手段からの制御指令データを受信可能な指令受信可能状態となるとともに、
    前記タイマ計時手段は、前記正当性判定手段によって正当性が判定される前記記憶手段
    に記憶された情報を更新することなく、前記維持タイマを計時することを特徴とする請求
    項1に記載の遊技機。
  3. 前記遊技制御装置には、更新可能な情報が記憶され、かつ、前記正当性判定手段による
    正当性判定の対象とならない判定対象外記憶領域が備えられ、
    前記タイマ計時手段は、前記判定対象外記憶領域を用いて前記維持タイマを計時するこ
    とを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記判定対象外記憶領域は、前記記憶手段とは別個に設けられるタイマ回路に備えられ
    た記憶領域であることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記演算処理手段による演算処理速度は、前記送信速度設定手段により設定される送信
    速度に比例するように設定され、
    前記タイマ計時手段は、前記演算処理手段によって所定の処理を所定回数実行すること
    によって前記維持タイマを計時するとともに、この計時結果を該演算処理手段に備わるレ
    ジスタに記憶し、
    前記送信速度設定手段は、前記計時結果が記憶されるレジスタの記憶領域が2バイトを
    超えないように前記データの送信速度を設定することを特徴とする請求項3に記載の遊技
    機。
  6. 前記遊技制御装置は、
    前記記憶手段に記憶された情報の更新を規制する更新規制手段と、
    前記正当性判定手段によって判定された前記正当性に応じて前記記憶手段を初期化する
    記憶手段初期化手段と、を備え、
    前記更新規制手段は、
    前記起動信号が出力されると前記演算処理手段による前記記憶手段の更新を規制し、
    前記記憶手段初期化手段によって前記記憶手段が初期化される場合には当該記憶手段の
    更新の規制を解除することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一つに記載の遊
    技機。
  7. 前記更新規制手段は、前記タイマ計時手段が前記維持タイマを計時している間、前記記
    憶手段の更新を規制していることを特徴とする請求項6に記載の遊技機。
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