JP2002306620A - 防火区画形成システム - Google Patents

防火区画形成システム

Info

Publication number
JP2002306620A
JP2002306620A JP2001114794A JP2001114794A JP2002306620A JP 2002306620 A JP2002306620 A JP 2002306620A JP 2001114794 A JP2001114794 A JP 2001114794A JP 2001114794 A JP2001114794 A JP 2001114794A JP 2002306620 A JP2002306620 A JP 2002306620A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fire
gas
building
curtain
forming system
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001114794A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Uetake
徹 植竹
Toshio Shimizu
壽雄 清水
Toshihiko Ariyama
敏彦 有山
Kensho Iwase
憲昭 岩瀬
Yasunobu Oshima
泰伸 大島
Naoto Kumagai
尚登 熊谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bunka Shutter Co Ltd
Original Assignee
Bunka Shutter Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bunka Shutter Co Ltd filed Critical Bunka Shutter Co Ltd
Priority to JP2001114794A priority Critical patent/JP2002306620A/ja
Publication of JP2002306620A publication Critical patent/JP2002306620A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Emergency Lowering Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 防火カーテン装置によって区画された防火区
画間での延焼の発生や非火災側におけるカーテンの温度
上昇を有効に防止できるようにする。 【解決手段】 防火カーテン14は建物内に設けられ、
火災発生時などに建物内部からまぐさ26を介して下降
する。防火カーテン14が下降すると建物内部の空間は
仕切られ、所定の防火区画が形成される。このとき、防
火カーテン14の近傍の床面に設けられたガス放出口4
1〜46から冷却用のガスが導入される。また、導入さ
れた冷却用のガスは温度が上昇するので天井25に設け
られたガス排出口61〜66から外部に排出される。ま
た、ノズル81〜83は水粒子を噴霧したり、消火器な
どで用いられている粉末や泡状の消火剤を放出又は噴霧
したりして防火カーテン14を冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビル等の建物内部
で発生した火災の延焼や煙の拡散を防止するために建物
内部の通路などの空間をシート状やシャッター状の防火
カーテンなどの遮蔽部材で仕切って防火区画を形成する
防火区画形成システムに係り、特に防火カーテンなどの
遮蔽部材が加熱されることによって生じる輻射熱による
延焼防止や建物内を避難する者がその熱によって火傷な
どの損傷をなるべく受けないようにすることのできる防
火区画形成システムに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、床面積の大きいビル等の建物内
部の通路などには、火災発生時の延焼や煙の拡散を防止
するために火災発生と同時に自動的に閉じるシート状又
はシャッター状の防火カーテンなどの遮蔽部材を用い
て、柱、壁、床などと共に3次元的に囲まれた空間、す
なわち防火区画を形成するように動作する防火区画形成
システムが備え付けられている。
【0003】図1及び図2は、この防火区画形成システ
ムの概略構成を示す図であり、図1は防火区画形成シス
テムを側面側から見た図であり、図2はこれを正面側か
ら見た図である。防火カーテン装置は、基本的にブラケ
ット11,12、巻取シャフト13、スラットカーテン
14から構成される。防火カーテン装置はこれ以外に
も、自動閉鎖装置などの構成部品を有するが従来から知
られているのでその詳細は省略する。ブラケット11,
12は、両側の柱21と柱22との間の上階スラブ23
側に形成されている梁24の側面(図2では前面側)に
取り付けられている。巻取シャフト13は、ブラケット
11,12間に回転可能に取り付けられている。スラッ
トカーテン14は、巻取シャフト13に取り付けられて
おり、図示していない自動閉鎖装置によってスラットカ
ーテン14が降下する。
【0004】天井25には、スラットカーテン14の出
入口となるスリット状の開口部の両側にまぐさ26が設
けられている。また、柱21,22の側面にはスラット
カーテン14の案内となるガイドレール15,16が設
けられている。スラットカーテン14は、ガイド15,
16に沿ってまぐさ26を介して上昇下降するようにな
っている。スラットカーテン14が巻取シャフト13に
巻き取られている状態が通常の状態である。通常の状態
の時にスラットカーテン14の最下部の座板がまぐさ2
6に密着しており、火災が発生すると、防火カーテン装
置は、煙感知器(又は熱感知器)27,28からの信号
に対応してスラットカーテン14を自動的に下降させ、
柱21,22、天井25、スラブ20によって形成され
る空間を閉鎖する。なお、図1では、ガイドレール16
の図示は省略してあり、図2では、天井25は点線で示
してある。また、図1はスラットカーテン14の全閉状
態を示し、図2は半閉状態を示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来は、図1及び図2
に示すように防火カーテン装置を用いて防火区画を形成
しているので、図1に示すように防火カーテン装置のス
ラットカーテン14を挟んで両側に可燃物31,32が
存在する場合、火災側の可燃物31の量が多かったり、
可燃物31の発熱量が大きかったり、また、可燃物31
が長時間に渡って燃焼したりすると、その輻射熱が増大
したりスラットカーテン14の非火災側の温度が上昇し
たりして、非火災側の可燃物32が延焼するということ
がある。また、非火災側に人が居たりして、スラットカ
ーテン14に接触したり、その傍らに留まったりした場
合、火傷などの損傷を受けてしまうというおそれもあ
る。
【0006】また、図3に示すように、防火カーテン装
置を二重に配置して、防火区画を形成するようにした防
火区画形成システムも提案されている。このように防火
カーテン装置を二重に配置することによって、可燃物3
1からの輻射熱を2枚のスラットカーテン14A,14
Bによって有効に遮蔽することができるし、また、非火
災側のスラットカーテン14B自体の温度上昇も小さく
することができる。ところが、図3のように、防火カー
テン装置は梁24の両側面に配置されているので、スラ
ットカーテン14Aとスラットカーテン14Bとの間の
距離は梁24の幅によって規定された小さなものであ
る。従って、可燃物31がスラットカーテン14Aに近
い位置で燃えている場合、その輻射熱は非火災側のスラ
ットカーテン14Bに到達してしまい、スラットカーテ
ン14B自体の温度を上昇させてしまうという問題があ
った。このときに可燃物32がスラットカーテン14B
に近接して配置されていると、可燃物31からの輻射熱
によって非火災側の可燃物32までも延焼してしまうお
それがあった。
【0007】本発明の目的は、防火カーテン装置によっ
て区画された防火区画間での延焼の発生や非火災側にお
けるカーテンの温度上昇を有効に防止することのできる
防火区画形成システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る防火区画
形成システムは、遮蔽部材を建物内に繰り出してその空
間を仕切ることによって前記建物内に所定の防火区画を
形成する防火手段と、前記遮蔽部材の近傍の前記建物の
一部に形成され、前記遮蔽部材を冷却するための媒体を
供給する媒体供給手段とを備えたものである。遮蔽部材
が防火カーテンの場合には、建物上部に設けられ、まぐ
さなどを介して防火カーテンが下降してくる。これ以外
にも防火のための遮蔽部材が横引き方式で繰り出された
り、上昇方式で繰り出されたりすることもある。このよ
うに遮蔽部材が建物内に繰り出されることによって、建
物内部の空間が仕切られ、所定の防火区画が形成され
る。可燃物の量が多い火災や可燃物の発熱量が大きい火
災、可燃物の燃焼時間の長い火災などの場合は、その火
炎による輻射熱が遮蔽部材を介して非火災側の可燃物に
伝達する可能性がある。また、遮蔽部材の近傍を避難す
る者が火傷などの損傷を受ける可能性もある。そこで、
媒体供給手段を用いて、遮蔽部材を冷却するための媒
体、例えば空気、不活性ガス、ハロゲンガスなどの気
体、水粒子などの液体、あるいは消火器などで用いられ
ている粉末や泡状の消火剤などを、建物の一部に形成さ
れた開口部やノズルなどから放出したり、噴霧したりす
ることによって、遮蔽部材の温度上昇を極力押さえてい
る。遮蔽部材の温度上昇が抑制されると、それによって
遮蔽部材を介しての延焼が発生しにくくなると共に避難
者は火傷などの損傷を受けにくくなるという効果があ
る。なお、冷却するための媒体が火炎部に直接的又は間
接的に供給されると、それによって火炎を弱めたり延焼
を防止することもあり得る。
【0009】請求項2に係る防火区画形成システムは、
請求項1において、前記遮蔽部材の近傍の前記建物の一
部に形成され、前記媒体を外部に排出するように構成さ
れた媒体排出手段を備えたものである。これは、請求項
1に記載された媒体供給手段から冷却用の媒体が供給さ
れた場合に、例えば気体の場合はその気体の温度が上昇
するし、液体の場合は気化によって温度の高い蒸気が発
生したりするので、媒体排出手段によって温度の上昇し
た媒体などを外部に排出するようにしたものである。
【0010】請求項3に係る防火区画形成システムは、
請求項1又は2において、前記媒体供給手段が、前記建
物の床面の一部に形成された第1の開口部から冷却用の
気体を放出するように構成されたものである。これは、
媒体供給手段が床面に形成された開口部から冷却用の空
気、不活性ガス、ハロゲンガスなどを放出するようにし
たものである。気体の場合、遮蔽部材によって熱せられ
ると上昇するので、開口部は床面に設けることによって
効率的に遮蔽部材を冷却することができる。なお、遮蔽
部材の近傍であれば、柱などの側面に開口部を設け、そ
こから気体を放出するようにしてもよい。なお、この開
口部は媒体を供給する場合に開口部として形成されるよ
うなものでもよいし、常時開口しているようなものでも
よい。
【0011】請求項4に係る防火区画形成システムは、
請求項3において、前記媒体排出手段が、前記建物の天
井の一部に形成された第2の開口部から前記気体を排出
するように構成されたものである。これは、請求項3に
記載のように媒体供給手段が気体を放出するので、それ
に対応して、上昇する気体を有効に排出するために、天
井の一部に気体を排出するための開口を設け、そこから
気体を排出するようにしたものである。
【0012】請求項5に係る防火区画形成システムは、
請求項4において、前記第1及び第2の開口部が前記遮
蔽部材を前後に挟むように複数設けられているものであ
る。これは、気体を放出する開口部、気体を排出する開
口部をそれぞれ複数設けて、効率的に遮蔽部材を冷却す
るようにしたものである。
【0013】請求項6に係る防火区画形成システムは、
第1の遮蔽部材を建物内に繰り出してその空間を仕切る
ことによって前記建物内に所定の防火区画を形成する第
1の防火手段と、前記第1の防火手段の第1の遮蔽部材
に対して所定の間隔で第2の遮蔽部材を繰り出し、前記
第1の遮蔽部材と共に前記防火区画を形成する第2の防
火手段と、前記第1及び第2の遮蔽部材間の前記建物の
一部に形成され、前記第1及び第2の遮蔽部材を冷却す
るための媒体を供給する媒体供給手段とを備えたもので
ある。これは、防火カーテン装置などを二重に配置し
て、防火区画を形成するようにした防火区画形成システ
ムに関するものである。第1及び第2の遮蔽部材は互い
に対向するように建物内に設けられ、火災発生時などに
建物内部から繰り出される。このように第1及び第2の
遮蔽部材が建物内に繰り出されることによって、建物内
部の空間が仕切られ、所定の防火区画が形成される。こ
のとき、第1及び第2の遮蔽部材間には、小さな空間が
形成されるので、この部分に媒体供給手段から冷却用の
媒体を供給して、遮蔽部材を効率的に冷却するようにし
た。
【0014】請求項7に係る防火区画形成システムは、
請求項6において、前記所定の間隔を人が通過すること
のできる間隔以上にしたものである。これは、第1及び
第2の遮蔽部材の間隔を規定したものであり、具体的に
は標準的な体格の大人が通過することのできる程度の間
隔、例えば約60cm以上とする。この間隔がこれ以上
であればそこに商品などの物品を配置することができ、
デッドスペースが発生することは少なくなる。また、第
1及び第2の遮蔽部材間同士の距離が比較的大きいの
で、可燃物の量が多い火災や可燃物の発熱量が大きい火
災、可燃物の燃焼時間の長い火災による輻射熱が非火災
側の遮蔽部材に伝達しにくくなるので、防火手段を挟ん
での延焼が発生しにくくなると共に避難者は火傷などの
損傷を受けにくくなる。なお、人が通過することができ
る間隔とは、あくまで間隔自体のことを問題にしている
のであって、人が通過するか、又は人が通過することが
ありうることを前提としているのではない。従って、こ
の間隔内に商品などの物品が置かれることによって人が
通過することができない状態になったり、又はなりうる
場合も含むことは言うまでもない。
【0015】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
る防火区画形成システムの好ましい実施の形態について
説明する。図4、図5及び図6は、この防火区画形成シ
ステムの概略構成を示す図であり、図4は防火区画形成
システムを側面から見た図であり、図2はこれを正面か
ら見た図であり、図6はこれを上面の天井から見た図で
ある。この実施の形態に係る防火区画形成システムは、
図に示すように防火カーテン装置のスラットカーテン1
4の前後であって建物上方の天井25及び下方のスラブ
20のそれぞれ上下に対向する位置にガス放出口41〜
46及びガス排出口61〜66を有するものである。
【0016】防火カーテン装置の構成は、従来のものと
同様にブラケット11,12、巻取シャフト13、スラ
ットカーテン14、ガイドレール15,16及びケース
(図示せず)から構成される。なお、防火カーテン装置
は、これ以外にもスラットカーテン14の速度を制御し
ながら閉鎖させる自動閉鎖装置などを有するがここでは
省略してある。また、図では、スラットカーテン14だ
け示してあるが、避難用の防火戸が設けられていたり、
スラットカーテン自体に、避難用の通過可能な扉やスリ
ットが設けられていたりする。この防火カーテン装置の
近傍には煙感知器(又は熱感知器)27,28が設けら
れている。
【0017】ブラケット11,12は、両側の柱21と
柱22との間の上階スラブ23側の梁24の側面に取り
付けられている。巻取シャフト13は、ブラケット1
1,12間に回転されて巻取可能に取り付けられてい
る。スラットカーテン14は、この巻取シャフト13に
それぞれ取り付けられており、手動装置あるいは図示し
ていない自動閉鎖装置によってカーテンが降下するよう
になっている。
【0018】天井25には、スラットカーテン14の出
入口となるスリット状の開口部の両側にまぐさ26が設
けられている。スラットカーテン14の両側面の柱2
1,22にはガイドレール15,16が設けられてい
る。スラットカーテン14は、これらのガイドレール1
5,16に沿ってまぐさ26を介して上昇下降するよう
になっている。スラットカーテン14が巻取シャフト1
3にそれぞれ巻き取られている状態が通常の状態であ
る。この状態ではスラットカーテン14の最下部の座板
がまぐさ26にそれぞれ密着している。
【0019】床スラブ20の上面であって、ガイドレー
ル15,16及びスラットカーテン14を挟んでガイド
レール15,16の正面側にはガス放出口41〜43が
設けられ、その反対側にはガス放出口44〜46が設け
られている。床スラブ20の下側空間には、ガス放出口
41〜46に冷却用ガスを導入するためのガス導入ダク
ト51〜56が配設されている。天井25の下面であっ
て、ガイドレール15,16及びスラットカーテン14
を挟んで正面側にはガス排出口61〜63が設けられ、
その反対側にはガス排出口64〜66が設けられてい
る。天井25と上階スラブ23との間の空間には、ガス
排出口61〜66に導入された高温のガスを排出するた
めのガス排出ダスト71〜76が配設されている。な
お、ガス放出口41〜46とガス排出口61〜66は、
上下方向でそれぞれ対向して配置されている。
【0020】火災が発生し可燃物31が燃焼していると
仮定すると、防火カーテン装置は、煙感知器(又は熱感
知器)28からの信号に対応してスラットカーテン14
を自動的に下降させる。そして、ガス導入ダクト54〜
56を介して冷却用ガスがガス放出口44〜46から吹
き出され、スラットカーテン14の表面が冷却される。
そして、スラットカーテン14に吹きつけられることに
よって気温の上昇したガスがガス排出口64〜66及び
ガス排出ダクト74〜76を介して外部に排出される。
これによって、可燃物31の燃焼熱がスラットカーテン
14を介して反対側の防火区画に位置する可燃物32に
影響を与えることは極力少なくなり、可燃物32が燃焼
する可能性は極めて低くなる。なお、このときにガス放
出口41〜43からも冷却用のガスとして不活性ガスや
ハロゲンガスなどを吹き出すようにしてもよい。この場
合には、ガス排出口61〜63からは温度の上昇したガ
スを排出せずに、不活性ガスやハロゲンガスが燃焼側の
防火区画内に充満するようにすることによって、可燃物
31の燃焼を抑制する可能性が高まる。
【0021】なお、不活性ガスやハロゲンガスなどは、
別の設備室のボンベに収納されたものがガス導入ダクト
51〜56を介して供給されるような構造になっていて
もよいし、天井25の上部、上階スラブ23の下部又は
スラブ20の下部に設置されたボンベから供給されるよ
うになっていてもよい。また、ガスの放出は、ガス温度
を検知する感知器を天井や柱、壁面などに設け、排出さ
れるガスの温度が所定の以下となるようにガスの放出量
を調整するような制御システムを設けてもよい。
【0022】上述の実施の形態のようにガスを放出する
方法以外に、水粒子を噴霧したり、消火器などで用いら
れている粉末や泡状の消火剤をノズルから放出又は噴霧
し、スラットカーテン14を冷却するようにしてもよ
い。図7及び図8は、ガス放出口41〜46に水粒子を
噴霧するノズルを設けた場合の別の実施の形態を示す図
であり、図7は、ノズルとガス放出口との関係を側面か
ら見た一部断面図であり、図8はそれを正面から見た一
部断面図である。図8では、ガス放出口41に設けられ
たノズル81〜83について示してあるが、他のガス放
出口42〜46についても同様にそれぞれ3つのノズル
が設けられている。ガス放出口41〜46には、クレー
チングのような隙間がスリット状に開いたものが設けら
れている。この隙間を介してノズル81〜83から水粒
子が噴霧されたり、消火剤が放出されたりする。また、
この隙間から冷却用のガスが放出される。このノズル8
1〜86は、通常は建物の使用に障害を与えることな
く、非常時に限り床から大量の水粒子を放出するように
なっている。
【0023】このノズル81〜83には、水供給管80
を介して所定圧力の水が供給されるようになっている。
水供給管80は、市水給水本管などから供給される所定
圧力の水をノズル81〜83に供給しても良いし、ポン
プにより加圧してもよく、この途中に電磁バルブ(図示
せず)が設けられている。電磁バルブは、制御信号に応
じて、ノズル81〜83に対して水の供給をオン・オフ
制御するものであり、オン時間の長さによってウォータ
ミストの噴霧量を適宜調節することができる。また、水
は別の設備室の貯水槽に貯水されたものを加圧ポンプで
所定圧力にして水供給管80に供給するようにしてもよ
いし、天井25の上部、上階スラブ23の下部又はスラ
ブ20の下部に貯水槽を設置し、そこから供給するよう
にしてもよい。このように、ノズル81〜83から下か
ら上方に向かって継続的に水粒子が噴霧してスラットカ
ーテン14の表面を冷却する。なお、ノズルの位置によ
っては上から下方に向かって噴霧する場合もある。この
とき、発生した水は床面のガス放出口41〜46及びガ
ス導入ダクト51〜56をドレーンとして外部に流出さ
れるので、この防火区画から他の区画や階下に水が漏れ
ないようになっている。また、ノズル81〜83から噴
霧される水粒子が粒径40〜400ミクロンのウォータ
ミストの場合、空中の水微粒子が気化しやすいので、そ
の気化によって火災による輻射熱を有効に遮熱すること
ができるようになる。本願において粒径とはザウター平
均粒径を指す。このザウター平均粒径について説明す
る。サンプリングした噴霧粒群を計測して、直径xi
(x1−Δx〜x1+Δx)の粒子の個数がΔniであ
ったとすれば、噴霧の総体積はΣxi3 Δniに比例
し、総表面積はΣxi2 Δniに比例する。表面積基準
の平均粒径は噴霧の総体積を総表面積で除した値(Σx
3 Δni/Σxi2 Δni)で表される。また、水微
粒子の気化によって防火区画内の酸素濃度が低下するの
で、可燃物31,32に着火しにくくすることができる
ようになる。このような不活性ガス、ハロゲンガス、消
火剤、スプンリクラーによる水粒子、ウォータミストに
よる水微粒子などの放出又は噴霧については、建物内に
配置される可燃物の種類等に応じた適当なものを適宜選
択的に設置すればよい。このとき、これらを単独又は複
合的に設置してもよいことは言うまでもない。このよう
に消火剤やウォータミストなどの水粒子を単独又は併用
することによって防火カーテン装置を効果的に冷却する
ことができるので、防火区間を跨がる延焼を有効に防止
できると共に人が避難する上でも有効である。
【0024】次に、図3に示すように、防火カーテン装
置を二重に配置して、防火区画を形成するものに本発明
を適用した場合について説明する。図9、図10及び図
11は、本発明に係る防火区画形成システムの概略構成
を示す図であり、図9は防火区画形成システムを側面か
ら見た図であり、図10はこれを正面から見た図であ
り、図11はこれを上面の天井から見た図である。防火
カーテン装置を二重に配置し、その間に冷却用ガスを流
すことによって、可燃物31からの輻射熱を2枚のスラ
ットカーテン14A,14Bによって有効に遮蔽するこ
とができるし、また、非火災側のスラットカーテン14
B自体の温度上昇も小さくすることができる。この二重
の防火カーテン装置は、ブラケット11A,12A,1
1B,12B、巻取シャフト13A,13B、スラット
カーテン14A,14B及びガイドレール15A,16
A,15B,16Bから構成される。また、防火カーテ
ン自体に、避難等のために通過可能な扉やスリットが設
けられている場合もある。なお、防火カーテン装置はこ
れ以外にもスラットカーテン14A,14Bを速度を制
御しながら閉鎖させる自動閉鎖装置などを有するがここ
では省略してある。
【0025】ブラケット11A,12Aは、柱21と柱
22との間の梁24の側面に取り付けられ、ブラケット
11B,12Bは、梁24の反対側の側面に取り付けら
れている。すなわち、一対の防火カーテン装置は梁24
の両側面にそれぞれ取り付けられている。巻取シャフト
13Aは、ブラケット11A,12A間に、巻取シャフ
ト13Bは、ブラケット11B,12B間に、それぞれ
回転可能に取り付けられている。巻取シャフト13A,
13Bにそれぞれ取り付けられており、手動装置あるい
は図示していない自動閉鎖装置によって巻き取られるよ
うになっている。このように防火カーテン装置が梁24
の両側面に配置されている関係上、スラットカーテン1
4Aとスラットカーテン14Bとの間の距離は梁24の
幅によって規定されて小さいものであり、ガス放出口や
ガス排出口を設けることが困難であった。
【0026】この実施の形態では、図9に示すように建
物上方の梁24の側面に設けられた一対の防火カーテン
装置のうちの一方の巻取シャフト13Aを梁24から遠
ざけ、巻取シャフト13Aと梁24との間にガス排出ダ
スト71〜73を通過させるようにした。すなわち、巻
取シャフト13Aと梁24との間にガス排出ダスト71
〜73を通過させるために、ブラケット11A,12A
の長さをブラケット11B,12Bよりも十分に長く構
成している。なお、ブラケット11A,12Aを長くす
ることによって巻取シャフト13Aを梁24から遠ざけ
るようにしても良いが、梁24の側面に凸部を設け、同
じ長さのブラケット11A,12A,11B,12Bを
用いて巻取シャフト13A,13Bを保持するようにし
ても良い。すなわち、スラットカーテン14Aとスラッ
トカーテン14Bとの間の間隔が人が通過することので
きる間隔以上又は約30cm以上の大きさの商品を配置
することができるだけの間隔以上が取れるように配置さ
れればよい。
【0027】天井25には、スラットカーテン14A,
14Bの出入口となるスリット状の開口部の両側にまぐ
さ26A,26Bが設けられている。スラットカーテン
14の両側面の柱21,22にはガイドレール15A,
15B,16A,16Bが設けられている。スラットカ
ーテン14A,14Bは、これらのガイドレール15
A,15B,16A,16Bに沿ってまぐさ26A,2
6Bを通過して上昇下降するようになっている。スラッ
トカーテン14A,14Bが巻取シャフト13A,13
Bにそれぞれ巻き取られている状態が通常の状態であ
る。この状態ではスラットカーテン14A,14Bの最
下部の座板がまぐさ26A,26Bにそれぞれ密着して
いる。
【0028】床スラブ20の上面であって、スラットカ
ーテン14A,14Bのほぼ中間付近にはガス放出口4
1〜43が設けられている。床スラブ20の下側空間に
は、ガス放出口41〜43に冷却用ガスを導入するため
のガス導入ダクト51〜53が配設されている。天井2
5の下面であって、同じくスラットカーテン14A,1
4Bのほぼ中間付近、すなわちまぐさ26A,26Bの
ほぼ中間付近にはガス排出口61〜63が設けられてい
る。天井25と上階スラブ23との間の空間には、ガス
排出口61〜66に導入された高温のガスを排出するた
めのガス排出ダスト71〜73が配設されている。ガス
排出ダスト71〜73は、前述のように巻取シャフト1
3Aと梁24との間を通過し、巻取シャフト13Aと上
階スラブ23との間を通過するように配設されている。
なお、ガス放出口41〜43とガス排出口61〜63
は、上下方向でそれぞれ対向して配置されている。
【0029】火災が発生し可燃物31が燃焼していると
仮定すると、二重の防火カーテン装置は、煙感知器(又
は熱感知器)28からの信号に対応してスラットカーテ
ン14A,14Bを自動的に下降させる。そして、ガス
導入ダクト51〜53を介して供給された冷却用ガスが
ガス放出口44〜46から吹き出され、スラットカーテ
ン14A,14Bとの間に放出される。このとき、冷却
用ガスはスラットカースン14A,14Bを上昇するの
で、そのときにスラットカーテン14A,14B表面の
熱を奪い、カーテン表面を冷却する。スラットカーテン
14A,14B間を上昇したガスはガス排出口61〜6
3及びガス排出ダクト71〜73を介して外部に排出さ
れる。これによって、可燃物31の燃焼熱がスラットカ
ーテン14A,14Bを介して反対側の防火区画に位置
する可燃物32に影響を与えることは極力少なくなり、
可燃物32が燃焼する可能性は極めて低くなる。なお、
図7及び図8に示すように、水粒子を噴霧したり、消火
器などで用いられている粉末や泡状の消火剤を放出又は
噴霧するノズルを設けて、スラットカーテン14A,1
4Bを効果的に冷却するようにしてもよい。このような
二重の防火カーテン装置において、冷却用の媒体が供給
されると、例えば気体の場合はその気体の温度が上昇す
るし、液体の場合は気化によって温度の高い蒸気が発生
し、その体積が大きくなることで、気圧が高くなって、
カーテン部材等の隙間から蒸気が噴出したり、カーテン
部材が圧力で変形したりする恐れがあるので、ガス排出
口61〜63及びガス排出ダクト71〜73によってこ
のような温度の上昇した媒体などを外部に排出するよう
にしている。また、防火カーテン装置を同じ梁に設ける
場合について説明したが、異なる梁に設けるようにして
もよいし、梁24に相当するような防火カーテン装置保
持用のブラケットを上階スラブ23に設けるようにして
もよい。
【0030】なお、スラットカーテンとしては、防火用
であって気密性が比較的低いものを用いてもよいし、気
密性の高いものを用いてもよい。また、スラットカーテ
ンの厚さは従来用いられている防火カーテン装置の厚さ
1.6mmよりも十分に薄くて軽いものを用いてもよ
い。例えば0.8mm程度のものを用いてもよい。
【0031】上述の実施の形態では、防火戸については
何ら言及してないが、防火カーテン装置と共に防火戸を
設けてもよいことは言うまでもない。防火戸には常時閉
鎖式のものや常時開放式のものなどどのようなものを用
いてもよい。常時閉鎖式の防火戸は、その防火区画から
外側に、つまり避難方向に防火戸が開き、ドアチェック
等により自動的に閉鎖するようになっている。常時開放
式の防火戸は、通常時は柱などの側面に防火戸が収納さ
れており、煙感知器(又は熱感知器)27,28に連動
して自動的に閉鎖するようになっている。常時開放式の
防火戸の場合には、閉鎖した防火戸に別途設けられた潜
り戸によって避難通路が確保されることもある。この実
施の形態に使用される防火戸としては、建物の構造に応
じて、常時閉鎖式でも常時開放式でもいずれの防火戸で
もよい。また、防火カーテンがシート状の場合には、そ
こに避難通路用の開口(スリット)が設けられている場
合もある。図12は、この実施の形態に係る防火形成シ
ステムに用いた場合に冷却効果を有効に発揮させること
のできるスラットカーテンの変形例を示す図である。こ
れらのスラットカーテンは表面積が通常のものよりも大
きくしてあり、冷却効果が高いものである。図12
(A)及び(B)の場合は、スラットカーテンの断面形
状が矩形をしており、図12(C)の場合は三角形状を
しており、図12(D)の場合は台形状をしている。な
お、図12(E)は二重防火カーテン装置に適用した場
合に効果的なスラットカーテンの構造を示すものであ
る。二重防火カーテン装置の場合、スラットカーテンの
間を冷却用ガスが通過するので、スラットカーテンの対
向面側を図12(B)〜(D)のような構造にしてその
表面積を拡大するようにした。従って、図12(E)で
は、対向面側の断面形状が矩形状であるが、三角形状や
台形状でも良い。なお、二重防火カーテン装置の場合で
も、図12(A)〜(D)のようなものを用いても良い
ことはいうまでもない。
【0032】なお、図4〜図6の実施の形態では、スラ
ットカーテン14を挟んでその前後両側にガス放出口4
1〜46とガス排出口61〜66を設ける場合について
説明したが、片側に可燃物が存在し、反対側には可燃物
が存在しない避難経路のような場合には、避難経路側に
のみガス放出口41〜46とガス排出口61〜66を配
設しても良い。これによって避難時における避難者の火
傷を極力防止することが可能となる。また、図13に示
すように、片側には大量の可燃物35が存在し、その反
対側には少ない可燃物34が存在する場合には、その可
燃物の量に応じてガス放出口とガス排出口を防火区画の
一部に配設するようにしてもよい。すなわち、可燃物3
4側にはガス放出口41,42とガス排出口61,62
を設け、可燃物35側にはガス放出口44とガス排出口
64を設ける。これは、可燃物34又は可燃物35が燃
焼した場合に、可燃物34と可燃物35とを結ぶ線上に
ガス放出口及びガス排出口を配設することによって両者
間における延焼を効果的に防止することが可能となるか
らである。すなわち、防火区画部分で冷却しないと延焼
の恐れがあるところや、避難上の障害の発生する恐れの
あるとこにガス放出口及びガス排出口、あるいはノズル
などを適宜配置すればよい。
【0033】なお、図7及び図8の実施の形態では、床
面から上方に向かってガスと水粒子などを放出及び噴霧
する場合について説明したが、床面に水粒子などを放出
するするノズルだけを設けて、水粒子などだけを噴霧又
は放出するようにしても良い。この場合は、床埋め込み
又は床下空間などに配管施工を行なえばよい。また、上
述の実施の形態では、ガス放出口又はノズルを床面側に
設ける場合について説明したが、柱21,22の側面に
設けても良いし、床面と柱の側面の両方に設けても良
い。このようにガス放出口又はノズルが床面以外に設け
られる場合には、ガスや水粒子の放出及び噴霧方向は、
下から上方に向かったり、上から下方に向かったり様々
である。また、ガス放出口及び/又はノズルを柱側面及
び/又は床面に設けても良い。なお、ガス排出口は天井
側に設けるのが望ましいが、天井近傍であれば柱の側面
に設けてもよいことは言うまでもない。
【0034】上述のように、カーテンを効果的に冷却す
ることによって、従来用いられているカーテンの表面板
よりも薄い板厚の表面板を用いて所定の遮熱性能を得る
ことができるようになる。なお、防火カーテンの材質
は、使用目的に応じた防火性能を有するものであれば、
どのようなものでもよい。具体的には、鉄製、耐火シー
ト製、木製、耐火プラスチック製、これらの複合された
ものなどで構成することができる。また、上述の実施の
形態では、火災発生時に建物内部から下降してくる防火
カーテン装置を例に説明したが、これ以外にも防火のた
めの遮蔽部材が横引き方式で繰り出されたり、上昇方式
で繰り出されたりするものであっても同様に適用するこ
とができる。
【0035】なお、天井部分にダクトを配置する場合、
高温の排気がダクト部を通過するとダクト部の熱により
天井内あるいはその付近の可燃物が延焼する恐れがある
ので、約200〜300度以上に温度が上昇した場合に
はダクト内の羽を閉じるダンパーが設けられている。こ
のダンパーが閉じると熱を排気できないので熱が室内に
こもるようになる。それが起きないように、床部分のガ
ス放出口から大量の気体を供給し、天井部のダンパーが
閉じないようにする。また、天井部分のダンパー付近に
温度感知器ーを設置し、ダンパーの温度が高くならない
ように床部分のガス放出口からの気体の供給量を自動制
御しても良い。
【0036】各請求項の実施の態様として次のようなも
のが考えられるので、これらを(1)〜(10)として
列記する。 (1)前記媒体供給手段が、前記建物の床面の一部に設
けられたノズル手段を介して冷却用の水を噴霧したり、
消火剤などを放出したりするように構成されたものであ
る。これは、媒体供給手段が床面に設けられたノズル手
段から冷却用の水粒子を噴霧したり、粉末や泡状の消火
剤などを放出するようにしたものである。水粒子の場合
も遮蔽部材によって熱せられると気化してその蒸気が上
昇するので、ノズル手段を床面に設けることによって効
率的に遮蔽部材を冷却することができる。また、遮蔽部
材の近傍であれば、柱などの側面にノズル手段を設け、
そこから水粒子などを放出するようにしてもよい。 (2)前記建物の天井の一部に形成された第2の開口部
から前記遮蔽部材近傍の気体を外部に排出するように構
成された気体排出手段を備えたものである。これは、媒
体供給手段が液体を放出するので、その気化によって発
生した蒸気を有効に排出するために、天井の一部に気体
を排出するための開口を設け、そこから気体と共に蒸気
を排出するようにしたものである。 (3)前記第1の開口部を介して冷却用の水を噴霧した
り、消火剤などを放出したりするノズル手段を設けたも
のである。これは、開口部から冷却用の気体を放出する
と共に冷却用の液体を放出するようにし、両方の冷却媒
体によって効率的に遮蔽部材を冷却できるようにしたも
のである。 (4)前記第1及び第2の遮蔽部材間の前記建物の一部
に形成され、前記媒体を外部に排出する媒体排出手段を
備えたものである。これは、媒体供給手段から冷却用の
媒体が供給された場合に、例えば気体の場合はその気体
の温度が上昇するし、液体の場合は気化によって温度の
高い蒸気が発生したりして、第1及び第2の遮蔽部材間
に形成された比較的小さな空間に充満するようになるの
で、温度の上昇した媒体などを媒体排出手段によって外
部に排出するようにしたものである。なお、媒体供給手
段や媒体排出手段は、第1及び第2の遮蔽部材間に設け
ることが好ましいが、それぞれの遮蔽部材を前後に挟む
ように設けてもよい。 (5)前記媒体供給手段が、前記第1及び第2の遮蔽部
材間の前記建物の床面の一部に形成された第1の開口部
から冷却用の気体を放出するように構成されたものであ
る。これは、開口部から冷却用の空気、不活性ガス、ハ
ロゲンガスなどを放出するようにしたものである。 (6)前記媒体排出手段が、前記第1及び第2の遮蔽部
材間の前記建物の天井の一部に形成された第2の開口部
から前記気体を排出するように構成されたものである。
これは、媒体供給手段が気体を放出するので、天井の一
部に気体を排出するための開口を設け、そこから気体を
排出するようにしたものである。 (7)前記第1及び第2の開口部が複数設けられている
ものである。これは、気体を放出する開口部、気体を排
出する開口部をそれぞれ複数設けて、効率的に第1及び
第2の遮蔽部材を冷却するようにしたものである。 (8)前記媒体供給手段が、前記第1及び第2の遮蔽部
材間の前記建物の床面の一部に設けられたノズル手段を
介して冷却用の水を噴霧したり、消火剤などを放出した
りするように構成されたものである。これは、媒体供給
手段が床面に設けられたノズル手段から冷却用の水粒子
を噴霧したり、粉末や泡状の消火剤などを放出するよう
にしたものである。 (9)前記第1及び第2の遮蔽部材間の前記建物の天井
の一部に形成された第2の開口部から前記第1及び第2
の遮蔽部材間の気体を外部に排出するように構成された
気体排出手段を備えたものである。これは、媒体供給手
段が液体を放出する場合、その気化によって発生した蒸
気を有効に排出するために、天井の一部に気体を排出す
るための開口を設け、そこから気体と共に蒸気を排出す
るようにしたものである。 (10)前記第1の開口部を介して冷却用の水を噴霧し
たり、消火剤などを放出したりするノズル手段を設けた
ものである。これは、開口部から冷却用の気体を放出す
ると共に冷却用の液体を放出し、両方の冷却媒体によっ
て効率的に遮蔽部材を冷却できるようにしたものであ
る。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明の防火区画形
成システムによれば、防火カーテン装置によって区画さ
れた防火区画間での延焼の発生や非火災側におけるカー
テンの温度上昇を有効に防止することができるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の防火区画形成システムの概略構成を示
す側面図
【図2】 図1の従来の防火区画形成システムの概略構
成を示す正面図
【図3】 二重防火カーテン装置を用いた従来の防火区
画形成システムの概略構成を示す側面図
【図4】 本発明に係る防火区画形成システムを側面か
ら見た一部断面構成図
【図5】 図4の防火区画形成システムを正面から見た
一部断面構成図
【図6】 図4の防火区画形成システムを上面から見た
【図7】 ガス放出口に水粒子を噴霧するノズルを設け
た場合の別の実施の形態を示す図であり、ノズルとガス
放出口との関係を側面から見た一部断面図
【図8】 図7を正面から見た一部断面図
【図9】 防火カーテン装置を二重に配置して、防火区
画を形成するものに本発明を適用した場合の防火区画形
成システムを側面から見た一部断面構成図
【図10】 図9の防火区画形成システムを正面から見
た一部断面構成図
【図11】 図9の防火区画形成システムを上面から見
た図
【図12】 この実施の形態に係る防火形成システムに
用いた場合に冷却効果を有効に発揮させることのできる
スラットカーテンの変形例を示す図
【図13】 スラットカーテンを介して可燃物の量が異
なる場合のガス放出口とガス排出口との配置の仕方を示
す図
【符号の説明】
11,12,11A,11B,12A,12B…ブラケ
ット、13,13A,13B…巻取シャフト、14,1
4A,14B…スラットカーテン、15,16,15
A,15B,16A,16B…ガイドレール、20…ス
ラブ、21,22…柱、23…上階スラブ、24…梁、
25…天井、26,26A,26B…まぐさ、27,2
8…煙感知器(又は熱感知器)、31,32,34,3
5…可燃物(商品)、42…ノズル、41〜46…ガス
放出口、51〜56…ガス導入ダクト、61〜66…ガ
ス排出口、71〜76…ガス排出ダスト、80…水供給
管、81〜83,91…ノズル
フロントページの続き (72)発明者 有山 敏彦 東京都板橋区志村3丁目26番4号 文化シ ヤッター株式会社内 (72)発明者 岩瀬 憲昭 東京都板橋区志村3丁目26番4号 文化シ ヤッター株式会社内 (72)発明者 大島 泰伸 東京都板橋区志村3丁目26番4号 文化シ ヤッター株式会社内 (72)発明者 熊谷 尚登 東京都板橋区志村3丁目26番4号 文化シ ヤッター株式会社内 Fターム(参考) 2E184 EE13 FF02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遮蔽部材を建物内に繰り出してその空間
    を仕切ることによって前記建物内に所定の防火区画を形
    成する防火手段と、 前記遮蔽部材の近傍の前記建物の一部に形成され、前記
    遮蔽部材を冷却するための媒体を供給する媒体供給手段
    とを備えたことを特徴とする防火区画形成システム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記遮蔽部材の近傍
    の前記建物の一部に形成され、前記媒体を外部に排出す
    るように構成された媒体排出手段を備えたことを特徴と
    する防火区画形成システム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記媒体供給
    手段は、 前記建物の床面の一部に形成された第1の開口部から冷
    却用の気体を放出するように構成されたことを特徴とす
    る防火区画形成システム。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記媒体排出手段
    は、前記建物の天井の一部に形成された第2の開口部か
    ら前記気体を排出するように構成されたことを特徴とす
    る防火区画形成システム。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記第1及び第2の
    開口部が前記遮蔽部材を前後に挟むように複数設けられ
    ていることを特徴とする防火区画形成システム。
  6. 【請求項6】 第1の遮蔽部材を建物内に繰り出してそ
    の空間を仕切ることによって前記建物内に所定の防火区
    画を形成する第1の防火手段と、 前記第1の防火手段の第1の遮蔽部材に対して所定の間
    隔で第2の遮蔽部材を繰り出し、前記第1の遮蔽部材と
    共に前記防火区画を形成する第2の防火手段と、 前記第1及び第2の遮蔽部材間の前記建物の一部に形成
    され、前記第1及び第2の遮蔽部材を冷却するための媒
    体を供給する媒体供給手段とを備えたことを特徴とする
    防火区画形成システム。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記所定の間隔を
    人が通過することのできる間隔以上にしたことを特徴と
    する防火区画形成システム。
JP2001114794A 2001-04-13 2001-04-13 防火区画形成システム Pending JP2002306620A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001114794A JP2002306620A (ja) 2001-04-13 2001-04-13 防火区画形成システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001114794A JP2002306620A (ja) 2001-04-13 2001-04-13 防火区画形成システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002306620A true JP2002306620A (ja) 2002-10-22

Family

ID=18965794

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001114794A Pending JP2002306620A (ja) 2001-04-13 2001-04-13 防火区画形成システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002306620A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007097812A (ja) * 2005-10-04 2007-04-19 Taisei Corp 耐火間仕切壁
KR101379996B1 (ko) * 2013-04-19 2014-04-03 노강석 방화벽 시스템
JP2019058257A (ja) * 2017-09-25 2019-04-18 能美防災株式会社 火災実験設備
JP2020162878A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 能美防災株式会社 トンネル防災システム
KR102262150B1 (ko) * 2020-12-28 2021-06-09 주식회사 신일이앤씨 차열 기능과 소화 기능이 구비된 방화 셔터 시스템

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1522413A (en) * 1975-03-21 1978-08-23 Maschf Augsburg Nuernberg Ag Lift shaft door
JPH08294543A (ja) * 1995-04-25 1996-11-12 Ohbayashi Corp 防火防煙設備
JPH09268852A (ja) * 1996-03-28 1997-10-14 Sanwa Shutter Corp 建築用遮熱シャッタ−
JPH09317350A (ja) * 1996-05-27 1997-12-09 Kajima Corp 耐火スクリーン装置
JP2000073469A (ja) * 1998-08-28 2000-03-07 Bunka Shutter Co Ltd 板状部材、空間仕切り装置、耐火耐熱シート及び防火システム
JP2000337052A (ja) * 1999-05-25 2000-12-05 Taisei Corp 窓際のエアバリア装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1522413A (en) * 1975-03-21 1978-08-23 Maschf Augsburg Nuernberg Ag Lift shaft door
JPH08294543A (ja) * 1995-04-25 1996-11-12 Ohbayashi Corp 防火防煙設備
JPH09268852A (ja) * 1996-03-28 1997-10-14 Sanwa Shutter Corp 建築用遮熱シャッタ−
JPH09317350A (ja) * 1996-05-27 1997-12-09 Kajima Corp 耐火スクリーン装置
JP2000073469A (ja) * 1998-08-28 2000-03-07 Bunka Shutter Co Ltd 板状部材、空間仕切り装置、耐火耐熱シート及び防火システム
JP2000337052A (ja) * 1999-05-25 2000-12-05 Taisei Corp 窓際のエアバリア装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007097812A (ja) * 2005-10-04 2007-04-19 Taisei Corp 耐火間仕切壁
KR101379996B1 (ko) * 2013-04-19 2014-04-03 노강석 방화벽 시스템
JP2019058257A (ja) * 2017-09-25 2019-04-18 能美防災株式会社 火災実験設備
JP2020162878A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 能美防災株式会社 トンネル防災システム
JP7319802B2 (ja) 2019-03-29 2023-08-02 能美防災株式会社 トンネル防災システム
KR102262150B1 (ko) * 2020-12-28 2021-06-09 주식회사 신일이앤씨 차열 기능과 소화 기능이 구비된 방화 셔터 시스템

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4077474A (en) Flame and smoke shutoff system
JP4579942B2 (ja) トンネル防災システム
KR102113241B1 (ko) 제연설비 및 그 제연설비의 제어방법
KR101289865B1 (ko) 화연을 이용한 에어커튼식 화연 확산 방지 장치 및 이를 적용한 토목 건축 구조물
JPH114905A (ja) ウォーターミストを利用した消火、消煙装置及び方法
KR101994223B1 (ko) 차열 성능을 강화한 방화셔터 시스템
WO2004089474A1 (ja) 防火防煙区画形成設備
JP2004065417A (ja) トンネル防災システム
JP2004008566A (ja) 乗物用防災設備
JP2003111858A (ja) 防火防煙区画形成システム
JP2002306620A (ja) 防火区画形成システム
CN1929892B (zh) 防火装置
JP2002224232A (ja) 防火区画形成システム
JP3791768B2 (ja) 防火防煙区画形成システム
JP2001161842A (ja) 排煙システム併用火災煙制御装置
JP2003019221A (ja) 附室加圧排煙システム
CN210977191U (zh) 一种具有阻燃功能的安全门
JP2014054475A (ja) 防煙設備
KR102080793B1 (ko) 건물 내 제연을 위한 레버형 제연 댐퍼 및 레버형 제연 댐퍼를 이용한 통합 제연 시스템
KR101748346B1 (ko) 소방전용 도어를 갖는 방화문
CN217581912U (zh) 玻纤增强聚氨酯平推窗系统防火阻燃结构
JPH10118214A (ja) ウォーターミストを利用した消火、消煙方法及びその装置
JP2003111857A (ja) 防火防煙区画形成システム
KR102619702B1 (ko) 화재진압 효율이 향상된 소방용 방재기기
JP2000110230A (ja) 建築物の延焼防止装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080317

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100816

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100824

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101022

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110419

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110920