JP2002306445A - 磁気共鳴イメージング装置及び画像処理方法 - Google Patents
磁気共鳴イメージング装置及び画像処理方法Info
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Abstract
MRIで撮影した場合でも、良好な水・脂肪分離画像を
得る。 【解決手段】 エコー時間の異なる複数枚の画像データ
を取得し、演算によって画像を得る制御手段を有する磁
気共鳴イメージング装置において、前記制御手段は、静
磁場不均一による位相回転量を表す分布図を求めるため
に位相回転量の主値周りを除去するアンラップ処理を複
数領域に対し実行すると共に、複数の各領域間の位相値
に基づいた評価値を複数求め、前記複数の評価値から所
望の評価値を選択し、前記所望の評価値に基づき前記各
領域間の位相値の整合を取るものである。
Description
ング装置(以下、MRI装置という)に係り、特により正
確な水・脂肪分離画像を取得する技術に関する。
床で普及しているものとしては、被検体の主たる構成物
質、プロトンである。プロトン密度の空間分布や、励起
状態の緩和現象の空間分布を画像化することで、人体頭
部、腹部、四肢等の形態または、機能を2次元もしくは3
次元的に撮影する。
励起し、傾斜磁場により異なる位相エンコードを与え、
それぞれの位相エンコードで得られるエコー信号を検出
する。位相エンコードの数は通常1枚の画像あたり128,
256,512等の値が選ばれる。各エコー信号は通常128,2
56,512,1024個のサンプリングデータからなる時系列
信号として得られる。これらのデータを2次元フーリエ
変換して1枚のMR画像を作成する。
E)や繰り返し時間(TR)等のパラメータを変化させた
り、画像演算を行うことによって、様々な組織コントラ
ストを持つ画像を得ることができる。臨床においては、
脂肪による信号を抑制した画像が求められることが多々
ある。脂肪を抑制した画像を得る方法の一例として、TE
の異なる画像を複数枚取得し、演算により水・脂肪分離
画像を得る方法があげられる。その代表的な方法として
は、「“Simple Proton Spectroscopic Imaging”; W.T
homas Dixon 他;RADIOLOGY, Vol.153,189-194(1984)」
に述べられているDixon法と呼ばれるものがある。このD
ixon法に静磁場不均一の影響を補正する機能を加えた、
2点 Dixon法、及び3点Dixon法等がありこれらは既に公
知のものとして知られている。
方法で上記Dixon法以外の方法として、以下の文献に記
されている方法が挙げられる:「“Water-Fat Imaging
with Three-Point Direct Phase Encoding”; Qing-San
Xiang and Li An; Proc., SMR3rd Meeting , 658(199
5)」、「“Quadrature 2-Point Water-Fat Imaging”;L
i An and Qing-San Xiang; Proc.,SMR 4th Meeting,154
1(1996)」、「“Water-Fat Imaging with Three Orthog
onal-Phase Acquisitions”;Li An and Qing-San Xian
g;Proc.,ISMRM 6th Scientific Meeting,1866(199
8)」。以上に述べた方法は、まずTEの異なる複数枚の画
像データを取得し、取得した画像データの演算によって
水信号と脂肪信号を分離し、画像化する方法という点で
Dixon法と共通する。
する。Dixon法は、水プロトンと脂肪プロトンの化学シ
フトの違いを利用した、水・脂肪画像分離法である。水
プロトンと脂肪プロトンは異なった共鳴周波数f0w、f0f
で歳差運動を行っているため、時間の経過につれ、水プ
ロトンと脂肪プロトンの磁化ベクトルの相対的な向きに
ずれが生じる。水プロトンと脂肪プロトンの共鳴周波数
の差をΔfとし、2τ=1/Δfとすれば、励起時に同じ方向
を向いている(同位相)水プロトンと脂肪プロトンは、
その後、τごとに逆位相(180°)、同位相(360°)、
…、を向く。脂肪プロトンは、水プロトンよりも歳差運
動の周波数が3.5ppm高くなっており、水プロトンと脂肪
のプロトンの共鳴周波数をそれぞれf0w、f0fとすると、
その差Δfは Δf(=f0f-f0w)〜γB0×3.5×10-6 と表すことができる。ここで、γはプロトンの磁気回転
比、B0は静磁場強度である。
τごとに同位相、逆位相、…、となる、すなわち、水の
MR信号と脂肪のMR信号が、同位相、逆位相、…、と変化
することを利用して水・脂肪分離の画像を得ている。
Dixon法では、グラジエントエコー(GE)シーケンスに
おいて、TEを異ならせて2回撮像を行う。なお、図1にお
いてはスライス傾斜磁場、位相エンコード傾斜磁場は省
略する。1回目の撮像ではTEを2τの整数倍に設定し、高
周波励起パルス101、読み出し傾斜磁場パルス102を印加
する。2回目の撮像では1回目の撮像時よりTEをτだけ長
く設定し、高周波励起パルス101、読み出し傾斜磁場パ
ルス103を印加する。図1において、水信号104、106は黒
矢印、脂肪信号105、107は白矢印で示す。1回目の撮影
時には、水信号104と脂肪信号105は同位相となり、2回
目の撮影時には水信号106と脂肪信号107は逆位相とな
る。画像の(x,y)の位置での水による信号と脂肪による
信号の大きさを、それぞれW(x,y)、F(x,y)とすると、1
回目、2回目の信号S1(x,y)、S2(x,y)は、それぞれ次式
のように表される。
水画像が、減算画像としてS1(x,y)-S2(x,y)=2F(x,y)よ
り脂肪画像が得られることになる。図1はGEシーケンス
について描かれているが、スピンエコー(SE)シーケン
スを用いることも可能である。
Eシーケンスを用いた場合は、高周波励起パルス201と高
周波反転パルス202の印加タイミングは、1回目の撮影と
2回目の撮影とは同じタイミングで印加する。1回目の撮
影では、高周波励起パルス201の印加後読み出し傾斜磁
場パルス203を印加してTEに信号を取得し、2回目の撮影
では、高周波励起パルス201の印加後読み出し傾斜磁場
パルス204を印加して、1回目の撮影時よりτ後に信号を
取得する。そして、上述と同様にして水画像、脂肪画像
を得ることができる。
る静磁場は被検体の周囲の空間で均一であることが理想
であるが、磁石にひずみがある場合には、発生した静磁
場自身に不均一が存在することがある。また、被検体を
挿入したときに、被検体の部位ごとに磁気感受性が異な
ることによって静磁場に不均一が生じることもある。MR
Iの視野(Field of View:FOV)での静磁場の不均一
は、MR信号の周波数を変化させ、得られた画像に位置ず
れや流れ等の画質劣化を引き起こす要因となる。また、
静磁場の不均一により画像の位相が変化するため、画像
間で複素演算を行う場合、正しい結果が得られなくな
る。静磁場に不均一がある場合、式(1)、式(2)は次式の
ように表される。
不均一による位相回転の成分と高周波励起パルスの不均
一による位相回転の成分からなり、位置に依存するが、
エコー間では同一の値をとる。α'(x,y)は時間τで生じ
る静磁場不均一による位相回転の成分である。このよう
に、静磁場不均一がある場合、例えば1回目の撮像時の
水信号と2回目の撮像時の水信号との位相に静磁場不均
一による位相差が生じ、単純な加算・減算では水信号と
脂肪信号を分離することができないものとなってしま
う。
用いてFOV内の静磁場の不均一を直接補正するオートシ
ミングを行ったり、画像に後処理を施して静磁場不均一
の影響を補正したりする。後者の方法、すなわちDixon
法に静磁場不均一の分布図(静磁場不均一マップ)を用
いて信号の位相補正処理を追加した方法は3点Dixon法と
呼ばれ、図4によりその原理を説明する。
行う。1回目、2回目の撮像は2点Dixon法の場合と同様で
あり、高周波励起パルス401に対し、1回目の撮像ではTE
を2τの整数倍に設定し、読み出し傾斜磁場パルス402を
印加する。2回目の撮像では1回目の撮像時よりTEをτだ
け長く設定し、読み出し傾斜磁場パルス403を印加す
る。3回目の撮像では、TEを2回目の撮像時よりさらにτ
(1回目の撮像時より2τ) だけ延長し、読み出し傾斜磁
場パルス404を印加する。1回目と2回目の撮像時の信号
は上述の式(3)、式(4)で表され、3回目の撮像時の信号S
3(x,y)は次式のように表される。
の位相407をもつ。この値はαである。同様に、2回目の
撮影時には水信号408と脂肪信号409は逆位相となり、水
信号の位相410の値はα+α'である。3回目の撮影時に
は、水信号411と脂肪信号412は再び同位相となり、位相
413の値はα+2α'である。1回目と3回目の撮影時には水
信号と脂肪信号は同位相となっているので、S3(x,y)/S1
(x,y)の位相を求めることにより、静磁場不均一による
位相回転量を求めることができる。
ての(x,y)について求め、主値回りを除去するアンラッ
プ処理を施した後、2で割って静磁場不均一による位相
回転量α'(x,y)を得る。得られたα'(x,y)を用いて、 S2'(x,y)=S2(x,y)exp(-iα'(x,y)) (7) を計算すれば、加算画像としてS1'(x,y)+S2'(x,y)=2W
(x,y)exp (iα(x,y))より水画像が、減算画像としてS1'
(x,y)-S2'(x,y)=2F(x,y)exp(iα(x,y))より脂肪画像が
得られる。
なく、SEシーケンスを用いることが可能である。この場
合、2回目の撮影までは図2と同じであり、3回目の撮影
では読み出し傾斜磁場パルスを2回目の撮影時よりさら
にτ(1回目の撮像時より2τ)だけ遅らせて、信号を取得
する。
から静磁場不均一による位相回転量を求め、水・脂肪分
離画像を求める方法(静磁場補正付き2点Dixon法)もあ
り、「“Two-Point Dixon Technique for Water-Fat Si
gnal Decomposition with B0Inhomogeneity Correctio
n”;Bernard D.Cooms 他;Magnetic Resonance in Medic
ine,Vol.38,884-889(1997)」の文献に述べられている。
るいは静磁場補正付き2点Dixon法において静磁場不均一
による位相回転量を求める際には、アンラップあるいは
巻き戻しと呼ばれる処理を行う必要が生じる。アンラッ
プについては、上記文献の他にも「“Direct Calculati
on of Wrap-Free Phase Image”;M.Patel and X.Hu;Pro
ceedings of Annual Meetings of the Society of Magn
etic Resonance in Medicine=SMRM), No.721,1993」,
「“Phase unwrapping in the Three-point Dixon Meth
od for Fat Suppression MR Imaging”;Jerzy Szumowsk
i et al.;Radiology,Vol.192,555-561(1994)」の文献で
も述べられている。
る。位相は-πから+πまでの値であれば、一義的に決定
される。しかし、静磁場不均一が大きかったり、TE1とT
E2の時間間隔が開いていたりすると、ある位置での位相
が-π以下、あるいは+π以上になった場合になってしま
う。この状態を主値周りをおこしているという。主値周
りをおこしている位置では、位相値が折り返されて-π
から+πまでの値が得られてしまう。
検体508を撮影した場合の静磁場不均一マップであり、
図5(a)は、図5(b)のAA'の線上の位相値をプロットした
図である。図5(a)で、横軸は位置を示し、縦軸は静磁場
不均一による位相の回転量を表している。そして、被検
体内の静磁場不均一による位相回転量の分布501を示
す。被検体508の外部は信号成分はほぼ0なので、位相値
は計測ノイズ(ランダム位相)となってしまうので、通
常、信号の絶対値でしきい値を設け、信号値が一定値以
下の領域の位相値は使用しない。
る値502は-πから+πの間に折り返された値503を取る。
また、-π以下である値504、505も-πから+πの間に折
り返された値506、507を取る。このように、折り返され
た部分では位相値が-πから+πと不連続な飛び(図中点
線)が生じる。しかし、実際の磁場ではこのような不連
続な飛びが生じることはありえない。そこで、不連続な
飛びを除去し、滑らかな静磁場不均一マップを得るため
に、USP5,701,074等に記載されているアンラップ(巻き
戻し)処理を行う。
on growing)法が用いられるが、1つの連続した領域し
か処理することができない。そこで、空間的に離れた複
数の部分からなる被検体や、被検体中に空気等信号のな
い部分が存在する被検体などを撮影する場合(例えば、
大腿部を左右同時に撮影する場合、頭部脳底部を横断面
で撮影する場合、腹部を冠状断面で撮影する場合な
ど)、アンラップすべき領域が島状にいくつかに分断さ
れているときは、まず、分断された各島状領域に対して
領域拡張法によるアンラップ処理を行う。これを領域内
アンラップと呼ぶことにする。
ップが行われた後でも、島状領域間では、各島状領域内
でのアンラップ開始点の位相値に依存して2nπ(nは整
数)のオフセットが生じている。そのため、島状領域間
で位相値の整合をとり、オフセットを取り除く必要があ
る。このオフセットを取り除く処理を、領域間アンラッ
プと呼ぶことにする。
ほとんど考察されておらず、わずかに次の文献でごく初
歩的な手法が述べられているのみである:「“A New Tw
o-Dimensional Phase Unwrapping Algorithm for MRI I
mages”;M.Hedley and D.Rosenfeld;Magnetic Resonanc
e in Medicine,Vol.24,177-181(1992)」。すなわち、上
記文献では、2つの分断された島状領域がある場合を仮
定したとき、第1の領域と第2の領域間の最近接点の位相
のみを単純に比較している。このため、局所的に急激な
位相変化が起こっている場所や、分断された領域間があ
る程度離れている場合には、うまく処理を行えない可能
性がある。
にいくつかに分断されているときは、領域内アンラップ
を行った後に領域間アンラップを行う必要がある。しか
し、特に、局所的に急激な位相変化が起こっている場所
や、分断された島状領域間がある程度離れている場合に
は、うまく処理を行えないことがあった。領域間アンラ
ップがうまくいかなかった場合は、水画像、脂肪画像を
分離することができず、1枚の画像の中に、水信号が描
出された領域と脂肪信号が描出された領域が混在してし
まう。この結果、3点Dixon法、2点Dixon法は処理が不安
定と指摘されることもあり、広く実用に供するに至って
いない。
域がある被検体を撮影する場合でも、確実に最適なアン
ラップ処理を行ない、良好な水・脂肪分離画像を提供す
ることにある。
に、本発明は、エコー時間の異なる複数枚の画像データ
を取得し、演算によって画像を得る制御手段を有する磁
気共鳴イメージング装置において、前記制御手段は、静
磁場不均一による位相回転量を表す分布図を求めるため
に位相回転量の主値周りを除去するアンラップ処理を複
数領域に対し実行すると共に、複数の各領域の位相値に
基づいた評価関数を用いて前記各領域間の位相値の整合
を取るものである。
ータを取得し、演算によって画像を得る制御手段を有す
る磁気共鳴イメージング装置において、前記制御手段
は、静磁場不均一による位相回転量を表す分布図を求め
るために位相回転量の主値周りを除去するアンラップ処
理を複数領域に対し実行すると共に、複数の各領域間の
位相値に基づいた評価値を複数求め、前記複数の評価値
から所望の評価値を選択し、前記所望の評価値に基づき
前記各領域間の位相値の整合を取るものであり、前記制
御手段は、前記評価値を前記位相回転量の分布図をアン
ラップ後にフィッティングした位相値とフィッティング
前の位相値とに基づいて求めてもよいし、前記複数の評
価値のうち最小となる評価値を選択してもよい。
生するための静磁場発生手段と、前記被検体に対し核磁
気共鳴現象を起こすための高周波パルスを繰り返し印加
する高周波パルス印加手段と、前記被検体にスライス、
位相エンコード、読み出し方向の各傾斜磁場を印加する
傾斜磁場発生手段と、前記被検体からの複数のエコー信
号を検出する受信手段と、前記高周波パルスの1回の繰
り返し時間内にエコー時間を異ならせた複数のエコー信
号を発生させると共に前記各エコー信号の発生と共に読
み出し傾斜磁場を印加し、繰り返し毎に位相エンコード
を変化させるよう各手段を制御する制御手段を有する磁
気共鳴イメージング装置において、前記制御手段は、分
断された領域を持つ被検体に対し各領域毎に位相値の整
合を行なう第1のアンラップ処理を実行し、各領域間の
位相値の整合を行なう第2のアンラップ処理を実行する
と共に、前記第2のアンラップ処理は複数の位相値整合
のパターンを求め、この複数のパターンから所望のパタ
ーンを選択して位相値整合を行なうものである。
に対し水と脂肪に分離した画像を得るための画像処理を
するための画像処理方法において、(a)分断された領
域が複数存在する画像に対し各領域毎に静磁場不均一に
よる位相回転量の分布図を求めるためのアンラップ処理
を行なうステップ、(b)各領域間の位相値の整合を取
るため複数のパラメータを求め、複数のパラメータから
所望のパラメータを選択し、選択されたパラメータに基
づいて各領域間のアンラップ処理を行なうステップ、を
含むものである。
画像に対し水と脂肪に分離した画像を得るための画像処
理をするための画像処理方法において、(a)分断され
た領域が複数存在する画像に対し基準となる領域に対し
静磁場不均一による位相回転量の分布図を求めるための
アンラップ処理を行なうステップ、(b)前記基準領域
の静磁場不均一による位相回転量の分布図に対しフィッ
ティング処理を行なうステップ、(c)前記基準領域と
隣り合う第1の領域の位相値と、ステップ(b)により得
られた基準領域の位相値とにより評価値を求めるステッ
プ、(d)第1の領域に対しアンラップ処理を行なうステ
ップ、(e)基準領域と第1の領域に対しフィッティング
処理を行なうステップ、(f)基準領域と第1の領域の位
相値と、ステップ(e)により得られた基準領域と第1の
領域の位相値とにより評価値を求めるステップ、(g)
第nの領域に対し所望のオフセットを与えるステップ、
(h)基準領域と第1の領域に対しフィッティング処理を
行なうステップ、(i)基準領域と第1の領域の位相値
と、ステップ(h)により得られた基準領域と第1の領域
の位相値とにより評価値を求めるステップ、(j)オフ
セット値を変えて(g)〜(i)を所望の回数繰り返すス
テップ、(k)ステップ(c),(f),(i)及びステッ
プ(j)の繰り返しにて得られた複数の評価関数を比較
するステップ、(l)ステップ(k)の比較結果に基づい
て所望の評価値を選択するステップ、(m)ステップ
(l)にて選択された評価値に基づいて基準領域と第1の
領域との位相値の整合を行なうステップ、を含むもので
あり、分断された領域が3個以上存在する場合において
は、(n)ステップ(m)で位相値整合された基準領域と
第1の領域とを新たな基準領域とし、ステップ(a)〜
(n)を繰り返すステップ、を含んでもよい。
明する。まず、本発明が適用されるMRI装置の構成を図3
により説明する。被検体301の周囲に静磁場を発生する
磁石302と、該空間に傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイ
ル303と、この領域に高周波磁場を発生するRFコイル 30
4と被検体301が発生するMR信号を検出するRFプローブ30
5がある。傾斜磁場コイル303は、X、Y、Zの3方向の傾斜
磁場コイルで構成され、傾斜磁場電源309からの信号に
応じてそれぞれ傾斜磁場を発生する。RFコイル304はRF
送信部310の信号に応じて高周波磁場を発生する。RFプ
ローブ305の信号は、信号検出部306で検出され、信号処
理部307で信号処理され、また計算により画像信号に変
換される。画像は表示部308で表示される。傾斜磁場電
源309、RF送信部310、信号検出部306は制御部311で制御
され、制御のタイムチャートは一般にパルスシーケンス
と呼ばれている。ベッド312は被検体が横たわるための
ものである。
ラップ対象が2つの分断された島状領域となっている場
合を図9に示す。図9(b)は領域面積の大きいほうを第1の
領域910、小さいほうを第2の領域911としたときの静磁
場不均一マップを示し、図9(a)は図9(b)のAA'の線上の
位相値をプロットした図である。図9(a)で、横軸は位置
を示し、縦軸は静磁場不均一による位相の回転量を表し
ており、第1の領域910と第2の領域911の間に空隙913が
存在している。
領域間アンラップアルゴリズムを適用する。まず、第1
の領域910に対して領域内アンラップを行う(601)。次
に、第1の領域910のアンラップ(601)後の位相値のみ
に対して2次元フィッティングを行う(602)。本実施形
態ではフィッティング次数を例えば4次とする。そし
て、第2の領域911に対してこのフィッティング結果に基
づく評価関数によって評価値f0を求める(603)。評価
関数としては、例えば上記フィッティング結果と第2の
領域におけるフィッティング前位相値の差の2乗和(S
D:Standard Diviation標準偏差)を用いる。
ラップを行う(604)。次に、第1の領域910のアンラッ
プ(601)後の位相値と第2の領域のアンラップ(604)
後の位相値に対して、フィッティングを行う(605)。
そして、同様に評価関数によって評価値f1を求める(60
6)。ステップ606はステップ603と同じくフィッティン
グ前後の位相値の差の2乗和を用いて求める。
領域の位相値に+2πのオフセットを与え(607)、同様
にフィッティングを行い(608)、評価値f2を求める(6
09)。さらに、領域内アンラップを行った第2の領域の
位相値に-2πのオフセットを与え(610)、フィッティ
ングを行い(611)、この状態において評価値f3を求め
る(612)。ここで、それぞれ求めた評価値f0,f1,f
2,f3を比較し、どの状態が最適であるかを判定する(6
13)。
択する。このことを図7、図8を用いて説明する。図7は
空間的に離れた2つの部分701、702からなる被検体を撮
影した画像を示し、図8はこの画像の位相のB-B'で示し
たラインでのプロファイルを示す。図7における範囲70
3、704が、図8の範囲801、802に対応している。曲線803
は範囲801で位相アンラップした結果を示し、曲線804は
先に示した領域内アンラップ処理を用いて、範囲802を
領域内アンラップした結果を示す。この曲線804は2nπ
のオフセットを持ち、実際の位相は曲線805であること
を示している。曲線803と曲線804、もしくは、曲線803
と曲線805を使って、それぞれフィッティングした結果
を曲線806、曲線807で示す。
線807を比較すると、曲線805と曲線807の軌跡はほぼ一
致しているのに対し、曲線804と曲線806の軌跡は範囲80
2 内において、値の差が大きくなっている。このことか
ら、領域内アンラップ後の位相とフィッティング結果の
差の2乗和が最小になる状態が最も適切と判定される。
なわち第2の領域において領域内アンラップ前の位相値
が最適とみなされた場合は、第2の領域の領域内アンラ
ップを行う前の値に戻す(614)。評価値f1、すなわち
第2の領域において領域内アンラップ後の位相値が最適
とみなされた場合は、第2の領域の領域内アンラップ後
の値を採用する(615)。評価値f2、すなわち第2の領域
において領域内アンラップ後の位相値に+2πのオフセッ
トを与えたものが最適とみなされた場合は、さらに+4
π,+6π,…とオフセットの値を変化させて評価値fnを求
めていき、最適なオフセット値を求め、その値を採用す
る(616)。同様に、評価値f3、すなわち位相値に-2π
のオフセットを与えた場合が最適と判断された場合も、
-4π,-6π,…とオフセットの値を変化させて評価関数の
値を求めていき、最適なオフセット値を求め、その値を
採用する(616)。
に示す。(a)はステップ601、602の結果である。区間100
1の太線(実際の位相値)と細線1002(フィッティング
結果)のずれが大きいと、評価値f0は大きくなる。(b)
はステップ604、605の結果である。区間1003の太線と細
線1004は非常に近い値をとり、評価値f1は小さい値をと
る。(c)、(d)はそれぞれ、ステップ607、608、及びステ
ップ610、611の結果である。区間1005の太線と細線100
6、区間1007の太線と細線1008のずれは大きく、評価値f
2、f3も大きな値をとる。図10の例では、評価値f1が最
小値をとり、ステップ613で比較、判定の結果、ステッ
プ615が最適となる。
(横断面、冠状断面)や腹部横断面同冠状断面などのマ
ルチスライス撮影、大FOVでの撮影、頭部横断面の撮
影、足首の撮影などに適用し、300枚以上の撮影を行っ
たところ、全画像において、領域間アンラップが正しく
行われ、アーチファクトのない水・脂肪分離画像が得ら
れた。また、本手法は、グラジエントエコータイプの3
点Dixon、スピンエコータイプの3点Dixonの双方に適用
できた。
は、次のようなものも考えられる。 (a)静磁場不均一による位相回転量分布図を多項式で
フィッティングしたときの、最高次数項の係数がすべて
定めたしきい値以下であるか否かを判定し、しきい値以
下なら正しいとする。 (b)上記フィッティングにおいて、最高次数項の係数
の2乗和を求め、その最小値を採用する。
緩やかに変化し、位相マップは局所的な変化をもたず、
フィッティング結果において、高次項の係数は大きな値
になることはない」ということを根拠としている。実際
の処理では4次程度のフィッティングを行い、4次項
(x4,x3y,x2y2,xy3,y4)の係数がある値以下であればよ
いとした。実験の結果、この評価関数である程度の処理
の安定化ができた。なお、適切なしきい値はFOVや部位
に依存して変化した。
かじめしきい値を与えるのでなく、各状態での評価関数
の値を相対的に比較し、どの状態が最適かを判断する。
この場合、(a)と同じ理由により、(b)の値が最小に
なる状態が最適であると考えられた。この手法は(a)
よりも安定であった。なお、(a)と同様に撮影条件が
異なると処理結果に違いが生じた。
第1の領域と第2の領域の決定は、面積の大小以外の方法
で決定しても良い。例えば、画像のより中心部に存在す
る島状領域を第1の領域とし、周辺部に存在する島状領
域を第2の領域とする。すなわち、処理の手順として面
積が多く中心部に位置する領域からアンラップをスター
トすることが、早く安定にアンラップを行うために重要
である。
いてフィッティング前後の位相差の2乗和を求めたが、
他の方法として第1と第2の合計の領域に対してフィッテ
ィング前後の位相差の2乗和を求めても良い。この場
合、評価は局所的なフィッティングの状況ではなく被検
体全体のフィッティング効果を評価することになる。た
だし、対象面積が増え評価値の計算に時間を要するた
め、より高速な処理が必要となる。
き島状領域が2つの場合で説明したが、島状領域は3つ以
上であっても良い。この場合、第1の領域と第2の領域の
領域間アンラップ処理が完成してから、第3の領域の領
域間アンラップを行う方法で、短時間で安定な結果を得
ることができる。なお、第3の領域に対する評価値は、
第1の領域と第2の領域の領域間アンラップ、つまり、第
1の領域と第2の領域との間で整合された位相値に基づく
評価関数にて求められる。さらに、第4の領域がある場
合には第1〜第3の領域間で整合された位相値に基づく評
価関数にて評価値が求められる。
どの程度までにするかは、本処理を安定に動作させるた
めに十分な検討が必要である。小さくて画像の端にある
島状領域を静磁場マップの計算に組み込むことがどの程
度のメリットがあるかを考えれば、この判断は自然につ
く。典型的には、256×256の画像において、画素数100
程度以下の島状領域については、無視して静磁場マップ
の確定に使用しないことが望ましい。その理由は、あま
り小さな領域は例えば血流アーチファクトや体動アーチ
ファクトである可能性があり、その位相値が静磁場分布
を反映している可能性が低いからである。また、小さな
島状領域で評価値(2乗和)を求めても、その精度が必
ずしも高い保証が無い。さらに、小さな島状領域が、フ
ィッティング関数の全体に与える影響は小さいので、静
磁場分布の結果に大きな影響を与えない場合が多い。ま
た、島状領域の数が増えると、演算時間が延長すること
の考慮も必要である。また画像の端部に臨床上重要な部
位が少ないことも判断の基準になる。アンラップ処理の
対象とする島状領域の数を制限する方法も有効である。
例えば島状領域を画素数の大きい順に5個のみ演算対象
とする。このような制限を用いれば、演算時間をある範
囲以内に制限できるメリットがある。
グ関数を4次としたが、その次数は変更可能である。こ
の場合、次数の決定には下記の配慮が必要である。次数
が低いと得られるフィッティング結果の静磁場不均一マ
ップはなだらかになる。従って、処理結果は安定になる
が局所的な磁場の変動に追随できない欠点がある。例え
ば、オープン型磁石を使ったMRI装置では一般に磁場中
心から離れると急激に磁場均一性が低下することが知ら
れている。従って、撮影視野(FOV)を大きくしたり、
磁場中心以外の位置で撮影を行ったりするときに、静磁
場の変化を正しく求められなくなる。その結果として、
静磁場補正を施した水脂肪分離画像に水と脂肪が混在す
ることになり、臨床診断の制度は著しく低下する。ま
た、生体起因の静磁場乱れとして、例えば鼻腔、副鼻腔
など空隙が複雑に入り込んでいる部位は局所的に静磁場
が乱れる事が知られている。このような部位について
も、次数を下げると正しくフィッティングが出来なくな
る。他方、フィッティング次数を増やすとこれらの問題
はなくなるが、被検体の周辺部でフィッティング結果が
発散し不安定になる場合がある。また、フィッティング
の演算時間が延びる傾向もある。発明者らはこのような
経験から、フィッティング次数を4次として良好な結果
を得た。具体的には、オープンMRI装置において、FOV32
0mm程度まで安定な処理が行えた。
は、前述したように、信号の絶対値が小さい画素をノイ
ズとみなして、演算対象からはずすためである。この処
理は、同業者にとっては当然の処理であるが、その閾値
をどこにするかは、処理を安定に行うために十分検討す
る必要がある。典型的には、画像の最大値の5%から40
%程度が望ましい。あまり閾値が大きいと各島状領域の
面積が小さくなり、少ないデータで静磁場不均一マップ
を作るため、求める静磁場不均一マップの精度が下が
る。また島状領域の数が増える傾向がある。閾値が小さ
いと島状領域が分断される数は減るがノイズ成分が入り
込むので、やはり静磁場不均一マップの精度が下がる。
発明者らの検討によれば、閾値は10%から30%の範囲が
安定に処理を行うために適当であった。
ーの特質によっても変わる。水と脂肪が同相になるエコ
ー(インフェイズエコー)同士の演算で位相マップを作
成すると、島状領域の数は少なくなる。しかし、水と脂
肪が逆相になるエコー(アウトフェイズエコー)を位相
マップを作成する演算に使用すると、島状領域の分断数
は多くなる。その理由は、アウトフェイズ画像では、水
と脂肪が混在する画素においてそれぞれの信号成分が打
ち消し合い、信号値が小さくなるためである。従って、
静磁場不均一マップを安定に作成するには、インフェイ
ズエコーと本発明の島状領域間の位相アンラップを併用
することが最も望ましい。なお、本発明の効果は、アウ
トフェイズエコーとの併用であっても、従来の処理に比
べ大幅に処理の安定性と精度が向上することは、前述の
説明で明らかである。また、インフェイズエコーとアウ
トフェイズエコーの位相差で静磁場不均一マップを求め
る場合にも本発明は適用できる。実際にこのようなデー
タに本処理を適用した結果、脳底部の画像や、腹部TRS
断面、腹部COR断面のアンラップ処理が著しく向上し
た。
プしていくかも重要である。経験的には、画像中心部に
近い領域から行うのが望ましい。その理由は、画像中心
は磁場中心に一致することが多いので、静磁場均一度が
高く空隙内でのアンラップ数も少なく、得られる結果が
正しい確率が高いからである。または、大きな島状領域
から行うのがよい。その理由は、大きな島状領域では前
述のように評価値の精度が高いので正確な判定が出来る
ため、得られる結果が正しい確率が高いからである。さ
らには、アンラップ済みの領域との空隙が狭い島状領域
から行うのが良い。これも空隙内でのアンラップ数も少
なく、得られる結果が正しい確率が高いからである。す
なわち正しい結果が得られやすい領域から順にアンラッ
プを適用していく。また、これらの処理順番は、すべて
簡単な数式のみで記述できるため、処理の自動化を妨げ
ることは無い。
階として、フィッティングを用いている。フィッティン
グ結果と元データを比較する方法は適切な方法の一つで
はあるが、上記実施形態に限定されるものではない。す
なわち、分断された島状領域間のアンラップを行う際
に、複数のアンラップ状態を想定し、それぞれの結果に
対して評価関数を使って判定を行い、最も適切と思われ
る評価値、つまりアンラップ条件を採用することができ
ればよい。
明を行ったが、3次元画像への拡張は当然可能であるこ
とは、言うまでも無い。
で、アンラップすべき領域が島状にいくつかに分断され
ているときでも、適切に領域間アンラップ行うことがで
きる。よって、位相回転量を正確に求めることができる
ため、1枚の画像の中に水信号が描出された領域と脂肪
信号が描出された領域が混在するようなアーチファクト
の発生を抑制することが可能となる。
図。
図。
ク図。
図。
図。
影した画像を示す図。
影した画像の位相のプロファイルを示す図。
OV内の静磁場不均一分布を説明する図。
Claims (8)
- 【請求項1】 エコー時間の異なる複数枚の画像データ
を取得し、演算によって画像を得る制御手段を有する磁
気共鳴イメージング装置において、前記制御手段は、静
磁場不均一による位相回転量を表す分布図を求めるため
に位相回転量の主値周りを除去するアンラップ処理を複
数領域に対し実行すると共に、複数の各領域の位相値に
基づいた評価関数を用いて前記各領域間の位相値の整合
を取ることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 【請求項2】 エコー時間の異なる複数枚の画像データ
を取得し、演算によって画像を得る制御手段を有する磁
気共鳴イメージング装置において、 前記制御手段は、静磁場不均一による位相回転量を表す
分布図を求めるために位相回転量の主値周りを除去する
アンラップ処理を複数領域に対し実行すると共に、複数
の各領域間の位相値に基づいた評価値を複数求め、前記
複数の評価値から所望の評価値を選択し、前記所望の評
価値に基づき前記各領域間の位相値の整合を取ることを
特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 【請求項3】 前記制御手段は、前記評価値を前記位相
回転量の分布図をアンラップ後にフィッティングした位
相値とフィッティング前の位相値とに基づいて求めるこ
とを特徴とする請求項2記載の磁気共鳴イメージング装
置。 - 【請求項4】 前記制御手段は、前記複数の評価値のう
ち最小となる評価値を選択することを特徴とする請求項
2又は3記載の磁気共鳴イメージング装置。 - 【請求項5】 被検体の置かれた空間に静磁場を発生す
るための静磁場発生手段と、前記被検体に対し核磁気共
鳴現象を起こすための高周波パルスを繰り返し印加する
高周波パルス印加手段と、前記被検体にスライス、位相
エンコード、読み出し方向の各傾斜磁場を印加する傾斜
磁場発生手段と、前記被検体からの複数のエコー信号を
検出する受信手段と、前記高周波パルスの1回の繰り返
し時間内にエコー時間を異ならせた複数のエコー信号を
発生させると共に前記各エコー信号の発生と共に読み出
し傾斜磁場を印加し、繰り返し毎に位相エンコードを変
化させるよう各手段を制御する制御手段を有する磁気共
鳴イメージング装置において、前記制御手段は、分断さ
れた領域を持つ被検体に対し各領域毎に位相値の整合を
行なう第1のアンラップ処理を実行し、各領域間の位相
値の整合を行なう第2のアンラップ処理を実行すると共
に、前記第2のアンラップ処理は複数の位相値整合のパ
ターンを求め、この複数のパターンから所望のパターン
を選択して位相値整合を行なうことを特徴とする磁気共
鳴イメージング装置。 - 【請求項6】 エコー時間の異なる複数枚の画像に対し
水と脂肪に分離した画像を得るための画像処理をするた
めの画像処理方法において、 (a)分断された領域が複数存在する画像に対し各領域
毎に静磁場不均一による位相回転量の分布図を求めるた
めのアンラップ処理を行なうステップ、 (b)各領域間の位相値の整合を取るため複数のパラメ
ータを求め、複数のパラメータから所望のパラメータを
選択し、選択されたパラメータに基づいて各領域間のア
ンラップ処理を行なうステップ、を含むことを特徴とす
る画像処理方法。 - 【請求項7】エコー時間の異なる複数枚の画像に対し水
と脂肪に分離した画像を得るための画像処理をするため
の画像処理方法において、 (a)分断された領域が複数存在する画像に対し基準と
なる領域に対し静磁場不均一による位相回転量の分布図
を求めるためのアンラップ処理を行なうステップ、 (b)前記基準領域の静磁場不均一による位相回転量の
分布図に対しフィッティング処理を行なうステップ、 (c)前記基準領域と隣り合う第1の領域の位相値と、ス
テップ(b)により得られた基準領域の位相値とにより
評価値を求めるステップ、 (d)第1の領域に対しアンラップ処理を行なうステッ
プ、 (e)基準領域と第1の領域に対しフィッティング処理を
行なうステップ、 (f)基準領域と第1の領域の位相値と、ステップ(e)
により得られた基準領域と第1の領域の位相値とにより
評価値を求めるステップ、 (g)第nの領域に対し所望のオフセットを与えるステッ
プ、 (h)基準領域と第1の領域に対しフィッティング処理を
行なうステップ、 (i)基準領域と第1の領域の位相値と、ステップ(h)
により得られた基準領域と第1の領域の位相値とにより
評価値を求めるステップ、 (j)オフセット値を変えて(g)〜(i)を所望の回数
繰り返すステップ、 (k)ステップ(c),(f),(i)及びステップ(j)
の繰り返しにて得られた複数の評価関数を比較するステ
ップ、 (l)ステップ(k)の比較結果に基づいて所望の評価値
を選択するステップ、 (m)ステップ(l)にて選択された評価値に基づいて基
準領域と第1の領域との位相値の整合を行なうステッ
プ、を含むことを特徴とする画像処理方法。 - 【請求項8】 前記画像処理方法において、分断された
領域が3個以上存在する場合において、さらに (n)ステップ(m)で位相値整合された基準領域と第1
の領域とを新たな基準領域とし、ステップ(a)〜(n)
を繰り返すステップ、を含むことを特徴とする請求項7
記載の画像処理方法。
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