JP2016120128A - 磁気共鳴装置およびプログラム - Google Patents
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Description
前記第1のデータに基づいて第1の画像を作成するとともに、前記第2のデータに基づいて第2の画像を作成する画像作成手段と、
前記第1の画像と前記第2の画像とに基づいて、前記撮影部位の中で、水が主成分の領域と脂肪が主成分の領域とを識別するための識別マップを作成する識別マップ作成手段と、
を有する、磁気共鳴装置である。
前記第1のデータに基づいて第1の画像を作成するとともに、前記第2のデータに基づいて第2の画像を作成する画像作成処理と、
前記第1の画像と前記第2の画像とに基づいて、前記撮影部位の中で、水が主成分の領域と脂肪が主成分の領域とを識別するための識別マップを作成する識別マップ作成処理と、
をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
磁気共鳴装置(以下、「MR装置」と呼ぶ。MR:Magnetic Resonance)100は、マグネット2、テーブル3、受信RFコイル(以下、「受信コイル」と呼ぶ)4などを有している。
補正手段96は、識別マップに基づいて、フィールドマップの位相を補正する。
MR装置100は、上記のように構成されている。
本形態では、スキャンA1、スキャンA2、およびスキャンBが実行される。
ステップST1では、スキャンA1、スキャンA2、およびスキャンBが順に実行される。以下では、先ず、スキャンA1、スキャンA2、およびスキャンBについて順に説明する。
図5は、スキャンA1の説明図、図6は、スキャンA1によりデータの取得が行われるスライスSL1〜SLmを示す図である。
スキャンA1では、第1のシーケンスV1〜Vmが実行される。シーケンスV1〜Vmは、それぞれ被検体の胴部を横切るように設定されたスライスSL1〜SLm(図6参照)からMR信号を収集するためのスキャンである。本形態では、スライスSL1〜SLmはアキシャル面のスライスであるが、スライスはアキシャル面に限定されることはなく、コロナル面、サジタル面、又はオブリーク面であってもよい。シーケンスV1〜Vmの各々は、1回の励起でk空間の全ビューのデータを取得するシングルショット高速スピンエコー(SSFSE)のシーケンスである。シーケンスV1〜Vmの各々では、脂肪抑制は行われていないので、各スライスにおける水の含有量および脂肪の含有量を反映したMR信号を発生させることができる。以下、シーケンスV1〜Vmについて順に説明する。
シーケンスV1は、スライスSL1のk空間の全ビューのデータを取得するためのシーケンスである。したがって、シーケンスV1を実行することにより、スライスSL1のk空間の全ビューのデータを表すイメージングデータDV1を取得することができる。画像作成手段91(図2参照)は、イメージングデータDV1をフーリエ変換し、スライスSL1の画像IV1を再構成する。上記のように、シーケンスV1では脂肪抑制が行われていないので、水の含有量と脂肪の含有量とを反映した画像IV1を得ることができる。シーケンスV1を実行した後、次のシーケンスV2が実行される(図8参照)。
シーケンスV2は、スライスSL2のk空間の全ビューのデータを取得するためのシーケンスである。したがって、シーケンスV2を実行することにより、スライスSL2のk空間の全ビューのデータを表すイメージングデータDV2を取得することができる。画像作成手段91は、イメージングデータDV2をフーリエ変換し、スライスSL2の画像IV2を再構成する。上記のように、シーケンスV2では脂肪抑制が行われていないので、水の含有量と脂肪の含有量とを反映した画像IV2を得ることができる。
以下同様に、シーケンスVmが実行されるまで、残りのシーケンスが順に実行される。
シーケンスVmは、スライスSLmのk空間の全ビューのデータを取得するためのシーケンスである。したがって、シーケンスVmを実行することにより、スライスSLmのk空間の全ビューのデータを表すイメージングデータDVmを取得することができる。画像作成手段91は、イメージングデータDVmをフーリエ変換し、スライスSLmの画像IVmを再構成する。上記のように、シーケンスVmでは脂肪抑制が行われていないので、水の含有量と脂肪の含有量とを反映した画像IVmを得ることができる。
スキャンA1を実行した後、スキャンA2が実行される。
図10は、スキャンA2の説明図である。
スキャンA2では、シーケンスW1〜Wmが実行される。シーケンスW1〜Wmは、それぞれスライスSL1〜SLm(図6参照)からMR信号を収集するためのスキャンである。シーケンスW1〜Wmは、ぞれぞれ、シーケンスV1〜Vm(図5参照)と同様に、1回の励起でk空間の全ビューのデータを取得するシングルショット高速スピンエコー(SSFSE)シーケンスである。しかし、シーケンスW1〜Wmは、シーケンスV1〜Vmとは異なり、脂肪を抑制するための脂肪抑制パルスFを有している。シーケンスW1〜Wmの各々は、脂肪抑制パルスFと、脂肪抑制パルスFが印加された後でスライスからデータを取得するためのデータ取得シーケンス部DAQとを有している。脂肪抑制パルスFは、例えば、反転パルスである。シーケンスW1〜Wmの各々では、脂肪抑制が行われるので、脂肪信号が抑制されたMR信号を発生させることができる。以下、シーケンスW1〜Wmについて順に説明する。
シーケンスW1は、スライスSL1(図6参照)のk空間の全ビューのデータを取得するためのシーケンスである。したがって、シーケンスW1を実行することにより、スライスSL1のk空間の全ビューのデータを表すイメージングデータDW1を取得することができる。画像作成手段91は、イメージングデータDW1をフーリエ変換し、スライスSL1の画像IW1を再構成する。上記のように、シーケンスW1では、脂肪抑制パルスFにより脂肪信号が抑制されるので、水に対して脂肪が抑制された画像を得ることができる。シーケンスW1を実行した後、次のシーケンスW2が実行される(図12参照)。
シーケンスW2は、スライスSL2のk空間の全ビューのデータを取得するためのシーケンスである。したがって、シーケンスW2を実行することにより、スライスSL2のk空間の全ビューのデータを表すイメージングデータDW2を取得することができる。画像作成手段91は、イメージングデータDW2をフーリエ変換し、スライスSL2の画像IW2を再構成する。
以下同様に、シーケンスWmが実行されるまで、残りのシーケンスが順に実行される。
シーケンスWmは、スライスSLmのk空間の全ビューのデータを取得するためのシーケンスである。したがって、シーケンスWmを実行することにより、スライスSLmのk空間の全ビューのデータを表すイメージングデータDWmを取得することができる。画像作成手段91は、イメージングデータDWmをフーリエ変換し、スライスSLmの画像IWmを再構成する。
スキャンA2実行した後、スキャンBを実行する。
図14は、スキャンBの説明図、図15はスキャンBにおける撮影部位を概略的に示す図である。
スキャンBでは、撮影部位Rを3D励起し、水と脂肪が同位相(In phase)になるときのMR信号と、水と脂肪が逆位相(Out of phase)になるときのMR信号とを収集する2-point Dixon法を用いた3Dシーケンスが実行される。本形態では、スキャンA1およびA2においてスライスSL1〜SLmが設定された部位が、スキャンBにおける撮影部位Rとして設定される。
画像IV1には、体外領域R1、脂肪が主成分の領域(以下、「脂肪領域」と呼ぶ)R2、水が主成分の領域(以下、「水領域」と呼ぶ)R3が示されている。体外領域R1は、空気の影響を受けて低信号となる。一方、脂肪領域R2および水領域R3は、比較的高信号となる。ここでは、脂肪領域R2の信号が最も高く、次いで、水領域R3の信号が高いとする。
画像IW1にも、画像IV1と同様に、体外領域R1、脂肪領域R2、水領域R3が示されている。尚、図16では、画像IV1における各領域と、画像IW1における各領域とを区別するために、画像IW1の各領域を表す符号には、ダッシュ「´」を付してある。体外領域R1´は、空気の影響を受けて低信号となる。また、脂肪領域R2´は、脂肪抑制パルスF(図13参照)の効果により、比較的低信号となる。一方、水領域R3´は、脂肪抑制パルスFの影響を受けないので、比較的高信号となる。
2値化をした後、ステップST22に進む。
2値画像BV1は、水領域R3に信号値「1」が割り当てられている。一方、2値画像BW1は、水領域R3´には信号値「2」が割り当てられる。したがって、2値画像BV1から2値画像BW1を差分すると、2値画像BV1の水領域R3の信号値「1」から、2値画像BW1の水領域R3´の信号値「2」が減算されるので、差分画像M1の水領域R3の信号値は「−1」となる。
図28(a)は、スキャンA1により得られた画像DA1を示し、図28(b)はスキャンA2により得られた画像DA2を示している。図28(c)は、画像DA1およびDA2に基づいて作成された識別マップDMを示す。識別マップDAにおいて、黒の領域は水が主成分の領域を表しており、白の領域は脂肪が主成分の領域を表しており、グレーの領域はノイズ領域を表している。図28から、スキャンA1およびスキャンA2を実行することにより、好適な識別マップが得られることがわかる。
また、静磁場が急激に変化する領域においては、識別マップM1〜Mmを、領域拡張のトラジェクトリの方向を決定するときにも使用することができる。
3 テーブル
3a クレードル
4 受信コイル
5 送信器
6 勾配磁場電源
7 受信器
8 コンピュータ
9 プロセッサ
10 メモリ
11 操作部
12 表示部
13 被検体
21 ボア
91 画像作成手段
92 識別マップ作成手段
93 2値化手段
94 差分手段
95 フィールドマップ作成手段
96 補正手段
100 MR装置
Claims (11)
- 水および脂肪を含む撮影部位から、水信号と脂肪信号とを含む第1のデータを取得するための第1のシーケンスを含む第1のスキャンと、前記撮影部位における脂肪信号を抑制するための脂肪抑制パルスを有し、前記脂肪抑制パルスが印加された後に、前記撮影部位から、水信号を含むとともに脂肪信号が抑制された第2のデータを取得するための第2のシーケンスを含む第2のスキャンとを実行するスキャン手段と、
前記第1のデータに基づいて第1の画像を作成するとともに、前記第2のデータに基づいて第2の画像を作成する画像作成手段と、
前記第1の画像と前記第2の画像とに基づいて、前記撮影部位の中で、水が主成分の領域と脂肪が主成分の領域とを識別するための識別マップを作成する識別マップ作成手段と、
を有する、磁気共鳴装置。 - 前記第1のスキャンは、
前記撮影部位に設定された複数のスライスの各々から前記第1のデータを取得し、
前記第2のスキャンは、
前記複数のスライスの各々から前記第2のデータを取得する、請求項1に記載の磁気共鳴装置。 - 前記スキャン手段は、
前記撮影部位から、エコー時間が異なる複数のMR信号を収集するための第3のスキャンを実行し、前記複数のMR信号の情報を含む複数の第3のデータを取得し、
前記画像作成手段は、
前記複数の第3のデータに基づいて、複数の第3の画像を作成する、請求項2に記載の磁気共鳴装置。 - 前記複数の第3の画像に基づいて、静磁場不均一の情報を含むフィールドマップを作成するフィールドマップ作成手段と、
前記識別マップに基づいて、前記フィールドマップの位相を補正する補正手段と、
を有する、請求項3に記載の磁気共鳴装置。 - 前記補正手段は、領域拡張法を用いて、前記フィールドマップの位相を補正する、請求項4に記載の磁気共鳴装置。
- 前記補正手段は、
前記フィールドマップの位相を補正している間、前記識別マップに基づいて、前記フィールドマップ内の各位置が、水を主成分とした位置なのか、脂肪を主成分とした位置なのかを判断する、請求項5に記載の磁気共鳴装置。 - 前記補正手段は、
前記識別マップに基づいて、前記フィールドマップの中に、前記領域拡張法を行うためのシードを設定する、請求項6に記載の磁気共鳴装置。 - 前記識別マップは、複数の部位のデータを含んでおり、
前記補正手段は、
前記識別マップの中から前記複数の部位のデータを特定し、前記複数の部位のデータに基づいて、前記フィールドマップに、前記複数の部位の各々に対応したシードを設定する、請求項7に記載の磁気共鳴装置。 - 前記第3のスキャンは、エコー時間が異なる2つのMR信号を収集する2-point Dixon法を用いたスキャン、又はエコー時間が異なる3つのMR信号を収集する3-point Dixon法を用いたスキャンである、請求項3〜8のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴装置。
- 前記識別マップ作成手段は、
前記第1の画像の水領域および脂肪領域に第1の信号値が割り当てられ、前記第1の画像の体外領域に第2の信号値が割り当てられるように、前記第1の画像を2値化するとともに、前記第2の画像の水領域に第3の信号値が割り当てられ、前記第1の画像の脂肪領域および体外領域に前記第2の信号値が割り当てられるように、前記第2の画像を2値化する2値化手段と、
前記第1の画像を2値化することにより得られた第1の2値画像と、前記第2の画像を2値化することにより得られた第2の2値画像との差分を行うことにより、前記識別マップを求める差分手段と、
を有する、請求項1〜9のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴装置。 - 水および脂肪を含む撮影部位から、水信号と脂肪信号とを含む第1のデータを取得するための第1のシーケンスを含む第1のスキャンと、前記撮影部位における脂肪信号を抑制するための脂肪抑制パルスを有し、前記脂肪抑制パルスが印加された後に、前記撮影部位から、水信号を含むとともに脂肪信号が抑制された第2のデータを取得するための第2のシーケンスを含む第2のスキャンとを実行する磁気共鳴装置に適用されるプログラムであって、
前記第1のデータに基づいて第1の画像を作成するとともに、前記第2のデータに基づいて第2の画像を作成する画像作成処理と、
前記第1の画像と前記第2の画像とに基づいて、前記撮影部位の中で、水が主成分の領域と脂肪が主成分の領域とを識別するための識別マップを作成する識別マップ作成処理と、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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