JP2002306073A - 嚥下障害者用緑茶パウダーおよびその製造方法 - Google Patents

嚥下障害者用緑茶パウダーおよびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 嚥下障害者の症状および障害の程度、並びに
各人の好みに応じた、様々なトロミを有する嚥下障害者
用緑茶を簡便に調製することが可能な嚥下障害者用緑茶
パウダー、およびその製造方法を提供すること。 【解決手段】 嚥下障害者用緑茶を調製するための原料
となる嚥下障害者用緑茶パウダーであって、パウダー成
分として、緑茶エキスの顆粒物、増粘多糖類、サイクロ
デキストリン、および抹茶を含有し、前記抹茶が全パウ
ダーの1〜20重量%を占める嚥下障害者用緑茶パウダ
ー、並びに、嚥下障害者用緑茶を調製するための原料と
なる嚥下障害者用緑茶パウダーを製造する方法であっ
て、緑茶エキスの顆粒物、増粘多糖類、サイクロデキス
トリン、および抹茶を混合する工程を具備する嚥下障害
者用緑茶パウダーを製造する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、嚥下障害者用緑茶
を調製するための原料となる嚥下障害者用緑茶パウダ
ー、およびその製造方法に関する。また本発明は、前記
嚥下障害者用緑茶パウダーを用いた嚥下障害者用緑茶の
製造方法、およびその方法により製造される嚥下障害者
用緑茶に関する。
【0002】
【従来の技術】高齢で嚥下機能の低下した老人や嚥下障
害のある患者(以下、嚥下障害者ともいう)は、食べ物
が飲み込み困難になる、喉につかえる、むせるなどの症
状により、普通の食事を摂ることが困難な状態に陥る。
このような嚥下障害は、老化や種々の疾患が原因となっ
て、飲食物の咀嚼や飲み込みが困難となる障害の総称で
あり、その症状および障害の程度は各障害者によって様
々である。
【0003】嚥下障害者のために食物の形態を変えて食
べやすく、飲み込みやすく工夫したものを嚥下食とい
う。一般に嚥下食は、障害の程度に応じて調製される必
要があり、軽度の障害者には、ある程度の歯ごたえを有
していてもよいが、重度の障害者には、すぐに飲み込め
るもの(例えば、ゼリー状のもの)が望まれる。しか
し、各障害者のその時々の状態や意識レベル、食欲など
によっても嚥下能力に違いが生じるため、同じ障害者で
あっても臨機応変に嚥下食の調整をすることが望まれて
いる。
【0004】嚥下障害者のために、これまでに種々の嚥
下食がつくられている。例えば、水分を含んだ食物を嚥
下障害者にあった大きさに細かく刻むなどし、その後ガ
ム剤等を添加して飲み込みやすく工夫したものが知られ
ている。しかし、一般に使用されているガム類は少量で
増粘効果を発揮するものや、多量に使用しないと増粘効
果を発揮しないものなどがあるため、所望の粘度(トロ
ミ)を有する嚥下食を作成する際、その添加する割合を
調整することが難しかった。
【0005】また、これら冷温の水分を含んだ食物にガ
ム類をそのまま添加すると、粉っぽさが残ったり、ダマ
になったりするという欠点があった。特に、ダマはいく
ら攪拌してもその大きさを小さくすることは難しく、問
題となっていた。
【0006】なかでも、嗜好飲料としての緑茶を用いた
嚥下食は、急須で入れた緑茶にガム類を添加し、トロミ
を出したものしか知られていない。このような嚥下食
は、緑茶の風味を損なうばかりか、見た目にも食欲をそ
そらず、色鮮やかなものではなかった。一般に、嚥下障
害者の食欲を高めるためには、見た目、香りなどが重要
な要素であるとされている。日本人に好まれる嗜好飲料
としての緑茶は、コーヒーや牛乳などに比べ風味を損な
い易く、経時的な変化が大きいことから、嚥下障害者の
風味欲求を満足させることが望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記事情により、本発
明は、嚥下障害者の症状および障害の程度、並びに各人
の好みに応じた、様々な粘度(トロミ)を有する嚥下障
害者用緑茶を簡便に調製することができる嚥下障害者用
緑茶パウダー、およびその製造方法を提供することを目
的とする。また本発明は、上記の嚥下障害者用緑茶パウ
ダーを用いた嚥下障害者用緑茶の製造方法を提供するこ
とを目的とする。更に本発明は、前記方法により調製さ
れる嚥下障害者用緑茶であって、風味、色など障害者の
食欲をそそり、かつトロミ付与成分により発生するダマ
の問題を解消した嚥下障害者用緑茶を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、以下の手段を採用する。
【0009】(1) 嚥下障害者用緑茶を調製するための
原料となる嚥下障害者用緑茶パウダーであって、パウダ
ー成分として、緑茶エキスの顆粒物、増粘多糖類、サイ
クロデキストリン、および抹茶を含有し、前記抹茶が全
パウダーの1〜20重量%を占めることを特徴とする嚥
下障害者用緑茶パウダー。
【0010】(2) 嚥下障害者用緑茶を調製するための
原料となる嚥下障害者用緑茶パウダーであって、パウダ
ー成分として、緑茶エキスの顆粒物、増粘多糖類、サイ
クロデキストリン、および抹茶を含有し、各パウダー成
分の全パウダー中に占める割合が、 緑茶エキスの顆粒物(緑茶固形分38〜42重量%) 20〜40重量% 増粘多糖類 35〜50重量% サイクロデキストリン 5〜20重量% 抹茶 1〜20重量% であることを特徴とする嚥下障害者用緑茶パウダー。
【0011】(3) 嚥下障害者用緑茶を調製するための
原料となる嚥下障害者用緑茶パウダーを製造する方法で
あって、パウダー成分として、緑茶エキスの顆粒物、増
粘多糖類、サイクロデキストリン、および全パウダーの
1〜20重量%を占める抹茶を混合する工程を具備する
ことを特徴とする嚥下障害者用緑茶パウダーを製造する
方法。
【0012】(4) パウダー成分として、緑茶エキスの
顆粒物、増粘多糖類、サイクロデキストリン、および抹
茶を混合して嚥下障害者用緑茶パウダーを調製する工程
と、前記緑茶パウダーを水に溶解させる工程とを具備す
ることを特徴とする嚥下障害者用緑茶の製造方法。
【0013】(5) (4)に記載の方法により製造される
嚥下障害者用緑茶。
【0014】
【発明の実施の形態】[嚥下障害者用緑茶パウダーおよ
びその製造方法]以下、本発明の嚥下障害者用緑茶を調
製するための原料となる嚥下障害者用緑茶パウダーにつ
いて説明する。
【0015】本発明の嚥下障害者用緑茶パウダーは、パ
ウダー成分として、緑茶エキスの顆粒物、増粘多糖類、
サイクロデキストリン、および抹茶を含有し、前記抹茶
が全パウダーの1〜20重量%を占める。以下、順に各
パウダー成分について説明する。
【0016】本発明の嚥下障害者用緑茶パウダーに含有
される緑茶エキスの顆粒物は、緑茶葉を温水等で抽出
し、その抽出液として緑茶固形分を含有したものを、賦
形剤等と共にスプレードライ乾燥させたものであれば特
に限定されない。本発明において緑茶エキスの顆粒物
は、一般に、緑茶固形分を含有したものを賦形剤等と共
にスプレードライ乾燥させたものを使用することができ
る。賦形剤は、不安定物質の安定化、揮発性物質の保持
など、特に緑茶固形分の劣化を防止するために含有され
るものであり、主としてデキストリンである。なお、本
発明において緑茶エキスの顆粒物は、38〜42重量%
の緑茶固形分を含有した顆粒物が好ましいが、これに限
定されない。その理由として、本発明の嚥下障害者用緑
茶パウダーでは、緑茶エキスの顆粒物に含まれる緑茶固
形分が問題となるからである。ただし、緑茶固形分が多
ければ、それだけ劣化が早くなり、少なければ飲用時の
使用量を多くする必要があるなど不都合な点を考慮する
必要がある。
【0017】本発明において、パウダー成分として、3
8〜42重量%の緑茶固形分を含有した顆粒物を使用し
た場合、この顆粒物が全パウダーの20重量%未満であ
ると、緑茶自体の風味を保持することが難しく、全パウ
ダーの40重量%を超えるとコスト的に割高となるため
好ましくない。よって、この顆粒物を使用した場合、本
発明の嚥下障害者用緑茶パウダーは、好ましくは20〜
40重量%、より好ましくは、25〜35重量%の緑茶
エキスの顆粒物を含有する。
【0018】次に、本発明の嚥下障害者用緑茶パウダー
に含有される増粘多糖類について説明する。本発明にお
いて増粘多糖類は、嚥下障害者用緑茶に所望の粘度(ト
ロミ)を付与するものであって、緑茶の風味に影響を及
ぼすものでなければ特に限定されない。本発明におい
て、好ましくは、グアーガム、アラビアガム、キサンタ
ンガム、トラガントガム、ローカストビーンガム、およ
びタマリンドガムからなる群より選択される少なくとも
一種類の増粘多糖類が使用される。
【0019】本発明の緑茶パウダー中に占める増粘多糖
類の割合は、嚥下障害者用緑茶に所望の粘度(トロミ)
を付与する割合で適宜設定される。増粘多糖類の占める
割合が、35重量%未満であると、嚥下障害者用として
供する嚥下食の機能を保持することが難しく、50重量
%を超えると緑茶自体の風味を阻害するばかりか、かえ
ってベタベタして嚥下しにくくなり、飲料としての特有
の風味も損なわれるため好ましくない。よって、増粘多
糖類の占める割合は、好ましくは全パウダーの35〜5
0重量%、より好ましくは40〜45重量%である。
【0020】次いで、本発明の嚥下障害者用緑茶パウダ
ーに含有されるサイクロデキストリンは、好ましくは全
パウダーの5〜20重量%、より好ましくは全パウダー
の10〜15重量%を占める。本発明においてサイクロ
デキストリンは、緑茶以外の風味(増粘多糖類)の吸着
剤としての機能を有する。
【0021】最後に、本発明の嚥下障害者用緑茶パウダ
ーに含有される抹茶は、茶葉を蒸した後、揉まないで乾
燥してできた碾茶を茶臼等で粉末化したものをいう。本
発明の嚥下障害者用緑茶パウダー中の抹茶の割合は、全
パウダーの1〜20重量%、好ましくは5〜15重量%
である。
【0022】抹茶の占める割合が、1重量%未満である
と抹茶自体のエキス分の抽出が少なく緑茶の風味を保持
しないばかりか、緑茶エキス顆粒物由来の黄色い色調と
なり、経時的にも色鮮やかな色調を保持し得ない。逆に
20重量%を超えると、抹茶自体の風味が強くなり緑茶
とは言い難く、コスト的にも割高となるため好ましくな
い。本発明では抹茶を添加することにより、緑茶自体の
風味を保持し、見た目にも食欲をそそる色鮮やかな嗜好
飲料としての機能を保持することができる。
【0023】上記各パウダー成分を全てパウダーで含有
する本発明の嚥下障害者用緑茶パウダーは、冷水および
温水にも溶解させることが可能で、溶解時にダマになら
ないという利点を有する。
【0024】続いて、本発明の嚥下障害者用緑茶パウダ
ーの製造方法は、パウダー成分として、緑茶エキスの顆
粒物(例えば、緑茶固形分を38〜42重量%含有する
もの)、増粘多糖類、サイクロデキストリン、および抹
茶を混合する工程を具備する。なお、本発明の嚥下障害
者用緑茶パウダーは、パウダー成分を混合することによ
り、各パウダー成分が混在した状態であってもよいし、
水に溶解可能な状態にあらかじめ成形されていてもよ
い。
【0025】以上、本発明の嚥下障害者用緑茶パウダー
についての説明は、緑茶エキスの顆粒物として、38〜
42重量%の緑茶固形分を含有した顆粒物を使用した場
合を例になされた。しかし、上述のとおり、本発明にお
いて緑茶エキスの顆粒物は、38〜42重量%の緑茶固
形分を含有した顆粒物に限定されない。緑茶エキスの顆
粒物は、その製造上、賦形剤等の成分を含んでいるが、
本発明において緑茶エキスの顆粒物は、賦形剤等の成分
を任意の比率で含有し得る。
【0026】[嚥下障害者用緑茶の製造方法および嚥下
障害者用緑茶]本発明の嚥下障害者用緑茶の製造方法
は、パウダー成分として、緑茶エキスの顆粒物(例え
ば、緑茶固形分を38〜42重量%含有するもの)、増
粘多糖類、サイクロデキストリン、および抹茶を混合し
て嚥下障害者用緑茶パウダーを調製する工程と、前記緑
茶パウダーを水に溶解させる工程とを具備する。
【0027】嚥下障害者用緑茶パウダーを溶解させるた
めの水量は、緑茶パウダー1gあたり、例えば40〜6
0mLの範囲で適宜増やしたり減らしたりして、緑茶の
粘度(トロミ)を調整することができる。なお、溶解さ
せるための水は、冷水であっても温水であってよい。
【0028】本発明の嚥下障害者用緑茶パウダーにより
製造される嚥下障害者用緑茶は、増粘効果を維持しなが
ら、緑茶自体の風味を保持し、見た目にも食欲をそそる
色鮮やかな嗜好飲料としての機能を有している。
【0029】また、本発明の嚥下障害者用緑茶パウダー
は、加える水の量を調節することにより、嚥下障害者用
緑茶の食感を簡単に調整することができる。このように
製造される本発明の嚥下障害者用緑茶は、咀嚼すること
なく嚥下することができ、嚥下障害のある老人や患者の
嚥下欲求や風味欲求を充分に満足させるものである。ま
た、ゲル状食品であるので、誤って気管に流入する恐れ
もなく安全に供することができる。
【0030】
【実施例】以下、実施例により、本発明をさらに詳細に
説明する。
【0031】[実施例1]緑茶エキスの顆粒物(40重
量%の緑茶固形分、賦形剤として主にデキストリンを含
有したもの)、増粘多糖類(キサンタンガム)、サイク
ロデキストリン、および抹茶から成る混合パウダーにお
いて、下記表1に示すとおり、抹茶の配合割合を種々変
更させた。混合パウダーを、パウダー1gあたり50m
Lの水に溶解し、嚥下障害者用緑茶を調製した。
【0032】
【表1】
【0033】得られた各配合割合の緑茶について官能検
査を行った。その結果を下記表2に示す。
【0034】
【表2】
【0035】パウダー成分として抹茶を含有していない
試料1に対し、抹茶を含有している試料2〜6は、色調
だけでなく風味に関しても、緑茶エキス顆粒物との相乗
効果を示した。また、抹茶を含有している試料の方が、
常温で12時間経過後の色の褪色が少なかった。ただ
し、抹茶を入れすぎると、色調は緑色が濃くなりすぎて
黒っぽくなり、風味は緑茶よりも抹茶の方が強くなりそ
の相乗効果が失われ、更に粉っぽくなって喉越しが悪く
なった。
【0036】[実施例2]緑茶エキスの顆粒物(40重
量%の緑茶固形分、賦形剤として主にデキストリンを含
有したもの)、増粘多糖類(キサンタンガム)、サイク
ロデキストリン、および抹茶から成る混合パウダーにお
いて、下記表3に示すとおり、緑茶エキスの顆粒物の配
合割合を種々変更させた。混合パウダーを、パウダー1
gあたり50mLの水に溶解し、嚥下障害者用緑茶を調
製した。
【0037】
【表3】
【0038】得られた各配合割合の緑茶について官能検
査を行った。その結果を下記表4に示す。
【0039】
【表4】
【0040】表4より、緑茶エキス顆粒物の配合割合を
変化させることで抹茶とのバランスがくずれると、風味
に関して、両成分による相乗効果が失われることが分か
る。
【0041】[実施例3]緑茶エキスの顆粒物(40重
量%の緑茶固形分、賦形剤として主にデキストリンを含
有したもの)、増粘多糖類(キサンタンガム)、サイク
ロデキストリン、および抹茶から成る混合パウダーにお
いて、下記表5に示すとおり、サイクロデキストリンの
配合割合を種々変更させた。混合パウダーを、パウダー
1gあたり50mLの水に溶解し、嚥下障害者用緑茶を
調製した。
【0042】
【表5】
【0043】得られた各配合割合の緑茶について官能検
査を行った。その結果を下記表6に示す。
【0044】
【表6】
【0045】パウダー成分としてサイクロデキストリン
を含有していないか、配合割合が少ない場合、緑茶以外
の風味(増粘多糖類)が残り、サイクロデキストリンの
配合割合が多い場合には緑茶の風味が失われた。この結
果は、サイクロデキストリンが緑茶以外の風味(増粘多
糖類)の吸着剤として機能し得ることを示す。
【0046】[実施例4]緑茶エキスの顆粒物(40重
量%の緑茶固形分、賦形剤として主にデキストリンを含
有したもの)、増粘多糖類(キサンタンガム)、サイク
ロデキストリン、および抹茶から成る混合パウダーにお
いて、下記表7に示すとおり、増粘多糖類の配合割合を
種々変更させた。混合パウダーを、パウダー1gあたり
50mLの水に溶解し、嚥下障害者用緑茶を調製した。
【0047】
【表7】
【0048】得られた各配合割合の緑茶について官能検
査を行った。その結果を下記表8に示す。
【0049】
【表8】
【0050】パウダー成分として増粘多糖類を含有して
いない試料19は、嚥下障害者用緑茶としての機能を果
たさないばかりか、室温で12時間経過した後には、容
器下部に混濁/沈澱(クリームダウン)を形成した。一
方、増粘多糖類を含有している試料20〜24は、上記
クリームダウンを形成せず、その配合割合に応じた粘性
を緑茶に付与することができた。
【0051】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の嚥下障害
者用緑茶パウダーによれば、各障害者の要望に応じたト
ロミを有する嚥下障害者用緑茶を調製することが可能と
なる。なお、パウダーを原料とするため、冷水にも溶解
させることができ、ダマの発生を抑えることができる。
【0052】また、本発明の嚥下障害者用緑茶パウダー
が1〜20重量%の抹茶を含有しているため、このパウ
ダーから調製される緑茶は、その風味、色調に関して、
緑茶との相乗効果を発揮し得る。更に、抹茶を配合成分
として含有しているため、経時的な変化を抑制すること
ができる。このように本発明により、嚥下障害者の嚥下
欲求や風味欲求を充分満足させることが可能となる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 嚥下障害者用緑茶を調製するための原料
    となる嚥下障害者用緑茶パウダーであって、パウダー成
    分として、緑茶エキスの顆粒物、増粘多糖類、サイクロ
    デキストリン、および抹茶を含有し、前記抹茶が全パウ
    ダーの1〜20重量%を占めることを特徴とする嚥下障
    害者用緑茶パウダー。
  2. 【請求項2】 嚥下障害者用緑茶を調製するための原料
    となる嚥下障害者用緑茶パウダーであって、 パウダー成分として、緑茶エキスの顆粒物、増粘多糖
    類、サイクロデキストリン、および抹茶を含有し、各パ
    ウダー成分の全パウダー中に占める割合が、 緑茶エキスの顆粒物(緑茶固形分38〜42重量%) 20〜40重量% 増粘多糖類 35〜50重量% サイクロデキストリン 5〜20重量% 抹茶 1〜20重量% であることを特徴とする嚥下障害者用緑茶パウダー。
  3. 【請求項3】 嚥下障害者用緑茶を調製するための原料
    となる嚥下障害者用緑茶パウダーを製造する方法であっ
    て、パウダー成分として、緑茶エキスの顆粒物、増粘多
    糖類、サイクロデキストリン、および全パウダーの1〜
    20重量%を占める抹茶を混合する工程を具備すること
    を特徴とする嚥下障害者用緑茶パウダーを製造する方
    法。
  4. 【請求項4】 パウダー成分として、緑茶エキスの顆粒
    物、増粘多糖類、サイクロデキストリン、および抹茶を
    混合して嚥下障害者用緑茶パウダーを調製する工程と;
    前記緑茶パウダーを水に溶解させる工程とを具備するこ
    とを特徴とする嚥下障害者用緑茶の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の方法により製造される
    嚥下障害者用緑茶。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005341848A (ja) * 2004-06-02 2005-12-15 Q P Corp 嚥下困難者用飲料粉末
JP2006006252A (ja) * 2004-06-28 2006-01-12 Sanei Gen Ffi Inc 水溶性高分子のランピングを防止する方法及びその応用
CN104996627A (zh) * 2015-06-30 2015-10-28 彭呈悦 一种颗粒型茶固体饮料及其制备方法

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