JP2002303424A - ディーゼルエンジン用グロープラグ - Google Patents

ディーゼルエンジン用グロープラグ

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JP2002303424A
JP2002303424A JP2001103452A JP2001103452A JP2002303424A JP 2002303424 A JP2002303424 A JP 2002303424A JP 2001103452 A JP2001103452 A JP 2001103452A JP 2001103452 A JP2001103452 A JP 2001103452A JP 2002303424 A JP2002303424 A JP 2002303424A
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heater
fitting
housing
glow plug
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Arihito Tanaka
有仁 田中
Takashi Aota
隆 青田
Toshitsugu Miura
俊嗣 三浦
Kan Chiyou
艱 趙
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Bosch Corp
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Bosch Automotive Systems Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ヒータ4を圧入によりハウジング2に固定する
際の圧入荷重を制御することにより、焼き付きなどの不
具合をなくし、気密性を向上させるとともに、圧入時の
ヒータ4、50の損傷を防止する。しかも、従来不可能
であった細径のシースヒータ4やセラミックスヒータ5
0の圧入を可能にする。 【解決手段】ハウジング(シリンダヘッドへの取付金
具)2の外周面に、その内部孔22に形成されているヒ
ータ圧入部22aの外側に位置する部分に環状凹部2e
を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、ディーゼルエンジ
ンの始動補助用として用いられるグロープラグに係り、
特に、ヒータをハウジング(シリンダヘッドへの取付け
金具)内に圧入することによって固定したディーゼルエ
ンジン用グロープラグに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7は、発熱体としてシース型ヒータ4
を用いたディーゼルエンジン用グロープラグ101の従
来の構成の一例を示すもので、図(a)は正面図、図
(b)は縦断面図であり、この図7(a)、(b)によ
り従来のシース型グロープラグ101の構成について簡
単に説明する。
【0003】シース型ヒータ4は、金属製のシース42
内にコイル状の抵抗発熱線44を挿入し、さらに、シー
ス42内に耐熱絶縁粉体46を充填して、このシース4
2をスエージング加工等によって縮径することにより前
記耐熱絶縁粉体46を高密度化している。そして、前記
抵抗発熱線44の一端44aをシース42に接続すると
ともに、他端44bを電極取り出し金具10に接続して
いる。
【0004】前記シース型ヒータ4は、シリンダヘッド
(図示せず)への取付け金具となるハウジング102の
内部孔122の先端寄り(図7の右方)に、先端の発熱
部4aを突出させた状態で固定されている。また、ハウ
ジング102の内部孔122の、前記シース型ヒータ4
が固定されている先端部と逆の端部(後端部)側には、
前記電極取り出し金具10に連結される外部接続端子8
が挿入され、外周に嵌合した絶縁部材6を介して固定さ
れている。
【0005】ハウジング102の外径は、シース型ヒー
タ4が固定される先端部寄りの部分102aがやや細径
で、外部接続端子8が固定される後端部寄りの部分10
2bが大径になっており、これら細径部102aと大径
部102bとの中間に、シリンダヘッドに螺合固定する
ねじ部102cが形成され、後端部に設けられた六角部
102dを回転操作してシリンダヘッドに螺合する。ま
た、円筒状のハウジング102の内部孔122は、外部
接続端子8が挿通される後方部分がやや大径の孔122
bであり、シース型ヒータ4が固定される先端部よりや
や内部寄りの部分122aが小径になっており、この小
径孔122a内にシース型ヒータ4が圧入によって固定
される。
【0006】前記のようにシース42をハウジング10
2に圧入して固定したグロープラグ101では、 圧入
時の荷重を適切に管理することが極めて重要である。し
かしながら、このシース42の圧入は一般に極めて高い
面圧のもとで行われることから、その界面にかじりや焼
き付きなどが発生しやすく、その結果、圧入荷重が過大
となり規格外になってしまう等の不具合が発生する。
【0007】そこで、前記のような問題を防ぐ目的で、
圧入部に潤滑剤を塗布することが従来から一般に行われ
ている。潤滑剤としてグリースなどを用いた場合には、
有効に機能するが、万一塗布量が多すぎて電極とシース
との間に入り込むとショートが発生するおそれがあっ
た。また、固体潤滑剤を用いた場合には、前記のような
ショートのおそれはないが、潤滑効果が充分でなく、圧
入荷重のばらつきを押さえることが充分にはできなかっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記のような事情か
ら、圧入で製造されるシース型のグロープラグでは、前
記焼き付きなどが原因で、実際に必要な圧入荷重の数倍
の圧入荷重が発生する場合があるが、このような場合に
も品質上の問題が起こらないように、従来は、ヒータの
強度を過大に設定していた。
【0009】また、最近、排気ガスに対する効果等によ
り、その採用が次第に増加傾向にあるセラミックスヒー
タ型グロープラグについては、セラミックスが前述のよ
うな過大な圧入荷重に耐えられないことが理由で、圧入
工法による安価な製造方法を採用することができず、高
コストの製造方法を採用せざるを得ないという問題があ
った。
【0010】本発明は前記課題を解決するためになされ
たもので、ハウジングへの圧入力を低荷重で安定的に制
御することを可能にすることによって、より細径のシー
ス型グロープラグや、セラミックスヒータ型グロープラ
グでも圧入工法によって製造することを可能にしたディ
ーゼルエンジン用グロープラグを提供することを目的と
するものである。
【0011】ここで、シースをハウジングに圧入する場
合の適切な圧入荷重について考察するとともに、従来の
構造およびこの従来の構造による課題に対する本発明の
対策について説明する。一般に、エンジンでさらされる
燃焼圧力は150気圧程度であり、ハウジングへの圧入
部の径が例えばφ5.0のシース型ヒータの場合には、
ヒータを押さえる力は10kgf程度にすぎない。しか
しながら、従来は圧入工程において荷重を制御する能力
が充分でなかったために、安全率を10倍考慮したとし
ても100kgf程度の圧入荷重が得られれば製品機能
上問題がないにもかかわらず、800kgf程度の圧入
荷重が発生した場合でも座屈変形しない程度の強度およ
び形状のシース型ヒータが求められていた。
【0012】本発明者等が、前記従来の構成のグロープ
ラグにおける圧入荷重発生メカニズムについて研究した
結果、シース型ヒータの圧入にはハウジング(取付け金
具)の塑性変形が必ず伴っていることが判明した。この
ような塑性変形を伴う圧入に対しては、潤滑や径方向の
圧入代を制御するよりも、塑性に対する剛性を積極的に
制御して圧入界面の面圧をコントロールする方が有効で
あることは明らかである。
【0013】前記のような塑性変形に対する剛性につい
て、従来のグロープラグのハウジングでは、ヒータが圧
入される部分の肉厚を制御するという思想は全く欠落し
ていた。すなわち、ハウジングの外面に形成されたシリ
ンダヘッドへの取付けねじ部のボルトサイズを先ず決定
し、次に、ヒータの径を決定するという設計方法であ
り、通常は、ハウジングの先端面(シリンダヘッドへの
シート面)の面圧を軽減する目的で、ハウジングの外径
は前記ねじ部の下径(たとえばM10の場合には8m
m)に、また、シース型ヒータの径は、通常はハウジン
グへの圧入部分で5mmとされており、従って、ハウジ
ングの圧入部分の肉厚は1.5mm程度になるという、
成り行きにより決定するような状態であった。
【0014】そこで本発明の発明者等は、ヒータを圧入
する部分のハウジング(シリンダヘッドへの取付け金
具)の外周部に、小径の部分を形成することにより、こ
の圧入部分の剛性を意図的に低下させ、圧入部分の面圧
を下げるという技術思想に到達した。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係るディーゼルエンジン用グロープラグは、円筒状のハ
ウジングの内部孔に、ヒータを圧入して固定したもの
で、特に、前記ハウジングの、ヒータが圧入される部分
の外周側を小径にしたものである。
【0016】また、請求項2に記載の発明に係るディー
ゼルエンジン用グロープラグは、前記凹部が前記ハウジ
ングジング外周側および内周面、またはいずれか一方に
形成した環状凹部であることを特徴とするものである。
【0017】さらに、請求項3に記載の発明は、前記ハ
ウジングの、ヒータが圧入される部分の外周側および内
周側、またはいずれか一方に形成した凹部が溝状凹部で
あることを特徴とするものである。
【0018】また、請求項4に記載の発明は、前記ヒー
タがシース型ヒータであることを特徴とするものであ
る。
【0019】また、請求項5に記載の発明は、前記ヒー
タがセラミックスヒータ部を有することを特徴とするも
のである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施の形態によ
り本発明を説明する。図1は本発明の一実施の形態に係
るシース型グロープラグ(全体を符号1で示す)を示す
もので、図(a)は正面図、図(b)は縦断面図であ
る。このグロープラグ1は、ハウジング(シリンダヘッ
ドへの取付け金具)2の先端部(図1の右端部)にシー
ス型ヒータ4が固定され、後端部に絶縁ブッシュ6を介
して外部接続端子8が固定されている。そして、シース
型ヒータ4と外部接続端子8とが、電極取り出し金具1
0を介して電気的に接続されている。
【0021】前記シース型ヒータ4は、金属製(例えば
ステンレス鋼等)の薄肉の有底円筒状のシース42内
に、コイル状の抵抗発熱線44(例えばニッケルクロム
合金、鉄クロム合金、タングステン線等)を挿入し、耐
熱絶縁粉体46(例えばマグネシア(MgO)等)を前
記シース42内に充填し、スエージング加工等によって
シース42を縮径することにより耐熱絶縁粉体46を高
密度化することにより、抵抗発熱線44と電極取り出し
金具10とをシース42内に固定している。前記抵抗発
熱線44の一端44aは、シース42の底部側先端(図
1の右端)に接続され、他端44bが電極取り出し金具
10に接続されている。
【0022】前述のように、シース型ヒータ4の抵抗発
熱線44の一端44bが電極取り出し金具10の先端1
0aに接続されてヒータ4の外部に取り出されており、
この電極取り出し金具10の後端10bがハウジング2
の内部孔22内で外部接続端子8の先端8aに連結され
ている。この外部接続端子8の後端のねじ部8bがハウ
ジング2の後端から外方へ突出しており、このねじ部8
b側からシール部材12および絶縁ブッシュ6が嵌合さ
れ、ハウジング2の内部孔22後端の大径部22c内に
内に挿入されている。さらにその外側からアルミ製のナ
ット14を締め付けることにより絶縁ブッシュ6を固定
している。
【0023】ハウジング2の、シース型ヒータ4および
外部接続端子8が固定されている内部孔22の構成は、
前記従来のシース型ヒータ1のハウジング2と同様の構
成を有している。つまり、ハウジング2の先端部にシー
ス型ヒータ4を挿入可能な、僅かに径の大きい部分22
dが、そして、その内部側に、シース型ヒータ4を圧入
するために、シース型ヒータ4の外径よりも僅かに径の
小さい部分22aが形成されている。さらに、その後方
側は、外部接続端子8を挿通するための前記圧入部22
aよりもやや大径の部分22bと、前記絶縁ブッシュ6
を挿入する大径孔22cとを有している。
【0024】また、ハウジング2の外面は、前記従来の
形状(図7参照)が、シリンダヘッドへの固定ねじ部1
02cよりも先端部寄りのやや細径の部分102aが、
全体に同一径であるのに対し、この実施の形態では、細
径部2aのほぼ中間部、すなわち、前記内部孔22の圧
入部22aのほぼ外周側に位置する部分2eが環状凹部
になっている。
【0025】前記シース型ヒータ4を組み立てる場合に
は、前述のように、先ず、シース42内に抵抗発熱線4
4と、この抵抗発熱線44の後端に接続された電極取り
出し金具10の先端10aを固定する。次に、この電極
取り出し金具10の後端10bに外部接続端子8の先端
8aを連結する。これらシース42、電極取り出し金具
10および外部接続端子8からなるサブアセンブリを前
記構成のハウジング2内に圧入して固定する。
【0026】前記ハウジング2の内部孔22にシース型
ヒータ4を圧入する工程について、図2(a)および
(b)により説明する。シース型ヒータ4の後端4b
を、ハウジング2の内部孔22の前記圧入部22aより
もやや径の大きい先端部22d内に挿入し、これらシー
ス型ヒータ4とハウジング2とを、下型30に形成され
たシース型ヒータ支持孔30a内に支持させる。さら
に、このハウジング2の後端部(六角部)2d上に上型
32を配置する(図2(a)参照)。この時点では、シ
ース42はハウジング2内に全く圧入されていないの
で、外部接続端子8の後端のねじ部8bはハウジング2
の内部に位置している。なお、上型の中心部には、外部
接続端子8のねじ部8bを挿入可能な孔32aが形成さ
れている。
【0027】この状態から上型32を下降させて加圧す
ることにより、シース型ヒータ4の後端部(図の上端
部)4bをハウジング2の内部孔22の最も小径の部分
(圧入部)22a内に圧入する。この圧入時に、前記内
部孔22に形成された最も小径の圧入部22aの外周側
に環状凹部2eが形成されているので、この部分の剛性
が従来の構成よりも低くなっており、この部分の面圧を
低下させて、圧入荷重の上限を必要充分な低荷重に制御
することができる。
【0028】前記のように圧入荷重の上限を抑制するこ
とができるので、より細径のシース型グロープラグ18
でも圧入により製造することができ、圧入時に発生する
ヒータ4の変形や損傷を押さえることができる。また、
圧入荷重の上限を容易に抑制することができるので、従
来圧入によって製造することが困難であったセラミック
スヒータ型グロープラグも、低コストな圧入工法により
製造することができ、大幅なコストダウンを図ることが
できる。
【0029】しかも、圧入界面での面圧を適度にコント
ロールできるので、焼き付きなどの不具合がなくなり、
気密性が向上する。また、圧入荷重の上限を従来の構成
のように極度に高い値にならないように制御でき、適正
な範囲の圧入荷重を得られるので、抜け出し強度等のば
らつきが減少する。さらに、同一の圧入荷重で設計した
場合には圧入長さを長めに設定できるので、ヒータ4と
ハウジング2との同芯度を向上させることができる。ま
た、ハウジング2の外周面の環状凹部2eを、内部孔2
2の小径圧入部22aの長さ全体ではなく、適度の長さ
に、しかも、任意の位置に設定することができる。この
ように外周面の環状凹部2eの位置およびサイズを任意
に設定することにより、圧入界面の面圧を最適に設定す
ることができる。従って、例えば、先端部寄りはガイド
としての機能を重視して肉厚を薄くすることにより低面
圧にし、内部側は、気密性を重視し、圧入荷重を確保す
るために肉厚を先端部寄りよりも厚くして高面圧にする
というような設定も可能である。
【0030】前記のようにこの実施の形態では圧入荷重
を容易に制御することができるので、種々の効果を奏す
ることができるが、この圧入荷重について具体的な実施
例により試験を行い確認をした。図3(a)は従来のシ
ース型ヒータ101(図7参照)のハウジング102だ
けを示す縦断面図であり、先端部側の細径部102aの
外径をφ8.0、内部孔122の最も小径の部分(圧入
部)122aの径をφ5.0に設定している。
【0031】一方、図3(b)は、本発明の前記実施の
形態に係るシース型ヒータ1(図1参照)のハウジング
2だけを示す縦断面図であり、前記従来の構成に係るハ
ウジング102と同様のサイズ(先端部寄りの細径部2
aの外径がφ8.0、圧入部22aの内径がφ5.0)
のハウジング2の外周面に、小径の部分2eを形成した
ものである。そして、前記外周面の小径の部分2eの径
(φX)を、φ7.5、φ7.0、φ6.5と三種の異
なるサイズの試験試料を用意し、前記従来のハウジング
102とともに、シース型ヒータ4の圧入試験を行っ
た。圧入方法は、前記図2に示す方法により行った。
【0032】前記確認試験による結果は、図4に示すと
おりであり、従来の構成(図中に実線で示す)に比較し
て、本発明の実施例に係るハウジング2については、前
記環状凹部2eの外径(φX)を減少させるに従って圧
入荷重が低下していることが明白である。また、前述の
ように(段落0011参照)、100kgf(図4のグ
ラフ中の1000Nに相当する)程度の圧入荷重が得ら
れればグロープラグとしての機能上何ら問題なく、充分
な抜け出し強度や気密性を得ることができる。
【0033】また、図5は、トルクと締め付け角度との
関係を示すグラフであり、前記試験試料のうち環状凹部
2eの外径(φX)を最も細くしたもの(φ6.5)つ
まり肉厚が最も薄いものと、従来のハウジング(φ8.
0)について、シリンダヘッドへの締め付け試験を行っ
た。その結果、環状凹部2eの外径を最も細くしたハウ
ジング2であっても、従来のハウジング102と略同じ
トルクを得ることができ、シリンダヘッドに対する締め
付けによって破損するおそれはない。
【0034】前記実施の形態では、シース型ヒータ4を
用いたグロープラグ1について説明したが、本発明は発
熱体としてセラミックスヒータを用いたセラミックスヒ
ータ型グロープラグにも適用することができる。このセ
ラミックスヒータ型グロープラグに本発明を適用した場
合について、図6により説明する。この実施の形態に係
るセラミックヒータ型グロープラグ201は、セラミッ
クスヒータ50およびこのセラミックスヒータ50が固
定されている金属製外筒60を除いて、前記シース型ヒ
ータ4と同様の構成なので、同一の部分には同一の符号
を付してその説明を省略する。
【0035】この実施の形態に係るグロープラグ201
のセラミックスヒータ50は、その本体部を構成するセ
ラミックス絶縁体52の内部に発熱体54が埋め込ま
れ、この発熱体54の一端54aに負極側のリード線5
6が接続されるとともに、他端側に正極側のリード線5
8が接続されている。負極側のリード線56はセラミッ
クス絶縁体52の外周面に取り出され、後に説明する金
属製外筒60の内面にロウ付けにより接合されて電気的
に接続されている。一方、正極側リード線58は、発熱
体54の埋設された位置と逆の端部側に伸び、この端面
に形成された取付孔50a内で、電極取り出し用リード
線62の先端部62aにロウ付けにより電気的に接続さ
れている。
【0036】電極取り出し用リード線62は、後端部6
2bがコイル状に形成されており、このコイル部62b
の内部に電極取り出し金具10の先端小径部10aが挿
入されて固定されている。この電極取り出し金具10の
後端部10bは、前記第1の実施の形態と同様に、外部
接続端子8の先端部8aに結合されている。
【0037】前記構成のセラミックスヒータ50は、金
属製外筒60内にロウ付けにより接合され、この金属製
外筒60を介してハウジング2(シリンダヘッドへの取
付け金具)に固定されている。ここで、前記セラミック
スヒータ50の正極側リード線58に、電極取り出し用
リード線62を介して電気的に接続された電極取り出し
金具10を、スエージング加工により金属製外筒60に
固定する工程について説明する。先ず、セラミックスヒ
ータ50の正極用リード線58と電極取り出し用リード
線62を接合するとともに、セラミックスヒータ50を
金属製外筒60のセラミックスヒータ固定側の端部60
a寄りにロウ付けによって固定する。このとき、セラミ
ックスヒータ50の先端の発熱部50a側は金属製外筒
60の外部に露出させておくことは勿論である。
【0038】次に、金属製外筒60の開口部60bから
電極取り出し金具10の先端部10aを挿入して、電極
取り出し用リード線62のコイル部62b内に嵌合させ
てこれら両者10、62を連結する。セラミックスヒー
タ50が固定される金属製外筒60は、セラミックスヒ
ータ50が固定されている側と逆の電極取り出し金具1
0の固定側に大径部60cが形成された段付き形状とな
っており、電極取り出し用リード線62と電極取り出し
金具10との接続部は、この大径部60c内に位置して
いる。
【0039】段付き形状の金属製外筒60内にセラミッ
クスヒータ50を固定した後、金属製外筒60の大径部
60c側の開口部60bから、電極取り出し用リード線
62と電極取り出し金具10との接続部が収容されてい
る空間内に耐熱絶縁粉体(例えば、マグネシア(Mg
O)等)64を充填する。次に、金属製外筒60の開口
部60bに、ゴム製のシール部材(シリコンゴム、フッ
素ゴム等)66を挿入する。このシール部材66を金属
製外筒60の開口部60b内に挿入することにより、後
の工程でスエージングを行う際に前記耐熱絶縁粉体64
がこぼれてしまうことを防止できる。また、電極取り出
し金具10が金属製外筒60に接触することも防止でき
る。その後、金属製外筒60の端部をかしめて、前記シ
ール部材66が脱落しないようにする。
【0040】その後、電極取り出し用リード線62と電
極取り出し金具10との接続部が収容されている金属製
外筒60の大径部60cを、スエージング加工すること
により金属製外筒60の外径を縮径し、耐熱絶縁粉体6
4を高密度化して電極取り出し金具10を金属製外筒6
0内に固定する
【0041】このようなセラミックスヒータ50は、従
来のハウジング102の構造では、ハウジング102内
に圧入により固定しようとすると、極度に圧入荷重が増
大する場合があるため圧入による固定は実際上不可能で
あったが、本実施の形態のように、ハウジング2の金属
製外筒60が圧入される部分の外周面に環状凹部2eを
形成しているので、圧入荷重の上限を容易に制御するこ
とができ、従って、セラミックスヒータ50を破損する
ことなく圧入によりハウジング2に固定することが可能
になった。
【0042】前記実施の形態では、ハウジング2のヒー
タ4を圧入する部分の外周側に環状の凹部2eを形成す
ることにより、この圧入部の剛性を下げ、圧入荷重をコ
ントロールするようにしているが、その他の構成でも、
ヒータ圧入部の剛性を低下させることは可能である。
【0043】図8は、第3の実施の形態に係るグロープ
ラグのハウジング202の要部(ヒータ圧入部)を示す
図であり、図(a)は縦断面図、図(b)はその横断面
図である。この実施の形態では、ヒータが圧入される部
分202aの外周側に軸方向に延びる複数本の溝202
bが形成されている。このように溝202bを形成する
ことにより前記実施の形態と同様に、ハウジング202
のヒータ圧入部202aの剛性を下げ、圧入荷重をコン
トロールすることができる。なお、この実施の形態では
軸方向溝202bの数を8本としているが、この数に限
定されるものではなく、必要に応じて適宜設定できるも
のである。また、軸方向溝202bの数、溝幅および深
さ等を選択することにより、圧入荷重を任意にコントロ
ールすることができる。
【0044】図9は、第4の実施の形態を示すもので、
この実施の形態では、ハウジング302のヒータを圧入
する部分302aの外面側に螺旋状の溝302bを形成
している。この構成でも、螺旋溝302bを形成したこ
とにより前記実施の形態と同様の効果を奏することがで
きる。また、螺旋溝302bのピッチ、溝幅、深さ等を
適宜選択することによりハウジング302のヒータ圧入
部302aの剛性を任意にコントロールすることができ
る。
【0045】図10は、第5の実施の形態を示す図であ
り、この実施の形態では、ハウジング402のヒータを
圧入する部分402aの内面側に、複数本の軸方向に延
びる有底の溝402bを形成している。これらの溝40
2bは、気密を保持するために底面を有していることは
いうまでもない。この実施の形態でも、前記各実施の形
態と同様の効果を奏することができる。なお、この実施
の形態では8本の溝402bを形成しているが、8本に
限るものではなく、また、溝402bの長さ、幅等を適
宜設定することによりハウジング402のヒータ圧入部
402aの剛性を任意にコントロールすることができ
る。
【0046】なお、前記各実施の形態では、ハウジング
のヒータ圧入部の外面側または内面側の一方に凹部や溝
を形成しているが、これらの凹部や溝を逆の面側に形成
しても良く、また、外面側と内面側の両方に形成しても
良い。
【0047】
【発明の効果】以上述べたように請求項1に記載の発明
によれば、円筒状のハウジングの内部孔に、ヒータを圧
入したディーゼルエンジン用グロープラグにおいて、前
記ハウジングの、ヒータが圧入される部分の外周側およ
び内周側、またはいずれか一方に凹部を形成したことに
より、この部分の剛性が従来の構成よりも低くなってお
り、この部分の面圧を低下させて、圧入荷重の上限を必
要充分な低荷重に制御することができる。しかも、この
ように圧入荷重の上限を抑制することができるので、よ
り細径のシース型グロープラグでも圧入により製造する
ことができ、圧入時に発生するヒータの変形や損傷を押
さえることができる。また、圧入荷重の上限を容易に抑
制することができるので、従来圧入によって製造するこ
とが困難であったセラミックスヒータ型グロープラグ
も、低コストな圧入工法により製造することができ、大
幅なコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るシース型のグロー
プラグを示すもので、図(a)は正面図、図(b)はそ
の縦断面図である。
【図2】前記シース型グロープラグを圧入により製造す
る場合の工程を示す縦断面図であり、図(a)は圧入
前、図(b)は圧入後を示す。
【図3】前記実施例に係るシース型グロープラグと従来
のシース型グロープラグとの圧入試験を行った際の、ハ
ウジングの形状を示す図であり、図(a)は従来のハウ
ジング、図(b)は本発明のハウジングを示す。
【図4】前記圧入試験の結果を示すもので、圧入長さと
圧入荷重の関係を示すグラフである。
【図5】前記圧入試験の結果を示すもので、トルクと締
め付け角度の関係を示すグラフである。
【図6】第2の実施の形態に係るセラミックスヒータ型
グロープラグの縦断面図である。
【図7】従来のシース型グロープラグの一例を示すもの
で、図(a)は正面図、図(b)はその縦断面図であ
る。
【図8】第3の実施の形態に係るグロープラグのハウジ
ングの要部を示すもので、図(a)は縦断面図、図
(b)はその横断面図である。
【図9】第4の実施の形態に係るグロープラグのハウジ
ングの要部を示す縦断面図である。
【図10】第5の実施の形態に係るグロープラグのハウ
ジングの要部を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 ディーゼルエンジン用グロープラグ 2 ハウジング 2e 外周の環状凹部 4 ヒータ 22 内部孔 22a ヒータが圧入される部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青田 隆 埼玉県東松山市箭弓町3丁目13番26号 株 式会社ボッシュオートモーティブシステム 東松山工場内 (72)発明者 三浦 俊嗣 埼玉県東松山市箭弓町3丁目13番26号 株 式会社ボッシュオートモーティブシステム 東松山工場内 (72)発明者 趙 艱 埼玉県東松山市箭弓町3丁目13番26号 株 式会社ボッシュオートモーティブシステム 東松山工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状のハウジングの内部孔に、ヒータ
    を圧入したディーゼルエンジン用グロープラグにおい
    て、 前記ハウジングの、ヒータが圧入される部分の外周側お
    よび内周側、またはいずれか一方に凹部を形成したこと
    を特徴とするディーゼルエンジン用グロープラグ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のディーゼルエンジン用
    グロープラグにおいて、 前記凹部が前記ハウジング外周側および内周側、または
    いずれか一方に形成した環状凹部であることを特徴とす
    るディーゼルエンジン用グロープラグ。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のディーゼルエンジン用
    グロープラグにおいて、 前記ハウジングの、ヒータが圧入される部分の外周側お
    よび内周側、またはいずれか一方に形成した凹部が溝状
    凹部であることを特徴とするディーゼルエンジン用グロ
    ープラグ。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3に記載のディー
    ゼルエンジン用グロープラグにおいて、 前記ヒータがシース型ヒータであることを特徴とするデ
    ィーゼルエンジン用グロープラグ。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項3に記載のディー
    ゼルエンジン用グロープラグにおいて、 前記ヒータがセラミックスヒータ部を有することを特徴
    とするディーゼルエンジン用グロープラグ。
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