JP2002302893A - 電気絶縁用不織布ならびにプリプレグ及び積層板 - Google Patents
電気絶縁用不織布ならびにプリプレグ及び積層板Info
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Abstract
体とする不織布を基材に用いたプリプレグの熱による寸
法収縮と積層板の熱によるそりを小さくし、レーザー光
を照射してあけた穴の穴壁の凹凸も小さくする。 【解決手段】繊維同士が、熱硬化性樹脂バインダと、軟
化温度220℃以上の熱可塑性樹脂の繊維チョップと繊
維パルプとフィブリドから選ばれる第二バインダとによ
り結着された不織布である。そして、ポリ−p−フェニ
レンテレフタラミド繊維は、そのパルプ又はチョップと
パルプであり、両者の配合質量比率をチョップ/パルプ
=0/100〜95/5、好ましくは50/50〜90
/10とする。ポリ−p−フェニレンテレフタラミド繊
維の繊維長は、好ましくは3〜6mmとする。不織布中の
熱硬化性樹脂バインダ配合量は5〜30質量%、同第二
バインダ配合量は5〜15質量%が適当である。
Description
維を主体とする電気絶縁用不織布に関する。また、前記
電気絶縁用不織布を基材とするプリプレグや積層板(プ
リント配線板、多層プリント配線板をその概念に含む)
に関するものである。このプリント配線板や多層プリン
ト配線板は、抵抗、IC等のリードレスチップ部品を表
面実装するのに適したものである。
子部品(抵抗、IC等)を搭載する場合、これら部品を
チップにして表面実装方式で搭載することが主流になっ
てきた。表面実装方式は、電子機器の小型軽量化、高密
度化の点から好ましい態様である。また、プリント配線
板の高密度化に伴い、絶縁層を介する配線間の接続を当
該絶縁層に開けたIVH(Interstitial Via Hole)に
おいて行なうために、レーザ光の照射によるIVH加工
が主流になってきており、プリント配線板にはレーザ光
の照射による穴あけ加工が容易であることが望まれる。
また、プリント配線板にリードレスチップ部品を表面実
装する場合、プリント配線板の熱膨張係数をリードレス
チップ部品の熱膨張係数(2〜7ppm/℃)とできるだ
けマッチングさせる必要がある。さらに、絶縁層を介す
る配線間の接続信頼性を向上させるために、寸法変化
(加熱収縮)ができるだけ小さいことが望ましい。特
に、多層プリント配線板においては、寸法変化が小さい
ことが重要である。
縁層を構成する基材として、負の熱膨張係数を有するパ
ラ型アラミド繊維を主体とする不織布が開発された。こ
の電気絶縁用不織布は、例えば次のようなものである。 (1)パラ型アラミド繊維(ポリ−p−フェニレン−
3,4’−ジフェニルエーテルテレフタラミド繊維)チ
ョップと軟化温度220℃以上の熱可塑性樹脂繊維チョ
ップを混抄し、繊維同士を熱硬化性樹脂バインダで結着
すると共に、軟化温度220℃以上の熱可塑性樹脂繊維
チョップをパラ型アラミド繊維チョップに熱融着した不
織布(特開平10−138381号公報)。 (2)パラ型アラミド繊維(ポリ−p−フェニレンテレ
フタラミド繊維)チョップとメタ型アラミドのフィブリ
ドを混抄し、メタ型アラミドのフィブリドをパラ型アラ
ミド繊維チョップに絡み合わせた不織布(特公平5−6
5640号公報)。
ドアップ工法により多層プリント配線板を製造するとき
の絶縁層基材として用いられる。前記基材に熱硬化性樹
脂を含浸し加熱乾燥したプリプレグの表面にPETフィ
ルムをラミネートし、その所定箇所にレーザ光を照射し
て穴をあけ、この穴にペースト状導電材料を充填する
(充填した導電材料は絶縁層を介するプリント配線間を
導通させるためのものである)。前記ペースト状導電材
料を充填したプリプレグ層(PETフィルムを剥離済
み)の両面に銅箔を載置して加熱加圧成形により一体化
し、銅箔をプリント配線に加工する。このプリント配線
板に、さらに前記と同様にペースト状導電材料を充填し
たプリプリプレグ層を介して銅箔を加熱加圧成形により
一体化し、この銅箔もまたプリント配線に加工する。こ
のようにしてプリント配線を順次積み重ね(ビルドアッ
プし)、プリント配線を多層化する(特開平5−175
650号公報、特開平7−176846号公報)。
下に位置しているプリント配線間の接続を完全なIVH
によって実現した多層プリント配線板を製造することが
できる。また、ペースト状導電材料が固化してできた導
体の直上にさらにIVHを形成できる。
一つであるポリ−p−フェニレン−3,4’−ジフェニ
ルエーテルテレフタラミド繊維は、繊維の強度を上げる
ために紡糸の際に延伸しなければならず、延伸された繊
維は熱をかけると収縮する。この繊維を主体とした不織
布を絶縁層の基材に用いたプリント配線板は、リフロー
時の寸法収縮(熱収縮)が大きく、表面実装した部品の
接続信頼性や絶縁層を介するプリント配線間の接続信頼
性に改良の余地がある。
−p−フェニレンテレフタラミド繊維は、液晶紡糸され
ており結晶性が非常に高く、分子同士の結合が強い。こ
の繊維を主体とした不織布を基材とするプリプレグやプ
リント配線板は、レーザ光の照射による穴あけ加工性に
問題がある。ポリ−p−フェニレンテレフタラミド繊維
は熱分解温度が高く、レーザ光の照射による熱分解・飛
散性が、不織布に含浸している樹脂に比べて悪い。その
ため、あけた穴壁に凹凸ができ、充填したペースト状導
電材料のにじみが発生したり、メッキ付き性が悪く、I
VHにおいて接続不良を起こす心配がある。この繊維
は、延伸紡糸ではなく液晶紡糸されているので、熱収縮
が少なく寸法安定性が良好である。そこで、この繊維を
抄造し熱硬化性樹脂バインダで結着した不織布を用いる
と、寸法安定性が良好でそりの小さい積層板を提供でき
ると期待される。しかし、必ずしもそのとおりにはなら
ないことが判明した。プリプレグに熱をかけると収縮し
てうねりが発生し、積層板を熱処理するとやはりそりが
発生する。
アラミド繊維、特にポリ−p−フェニレンテレフタラミ
ド繊維を主体とする不織布を絶縁層の基材に用いたプリ
ント配線板の熱によるそりを小さくし、プリプレグにレ
ーザ光を照射してあけた穴にペースト状導電材料を充填
したときのペーストにじみを抑制し、また、プリント配
線板の絶縁層にレーザ光を照射してあけたIVHやスル
ーホールの穴壁の凹凸を小さくして、接続信頼性を高め
ることである。同時に、プリプレグの熱による収縮を抑
制することである。また、そのようなプリント配線板の
ための電気絶縁用不織布を提供することである。
不織布は、パラ型アラミド繊維を主成分とし、繊維同士
がバインダで結着された不織布である。上記課題を解決
するために、繊維同士が、熱硬化性樹脂バインダと、軟
化温度220℃以上の熱可塑性樹脂の繊維チョップと繊
維パルプとフィブリドから選ばれる第二バインダとによ
り結着される。そして、前記パラ型アラミド繊維とし
て、ポリ−p−フェニレンテレフタラミド繊維パルプ又
はポリ−p−フェニレンテレフタラミド繊維チョップと
ポリ−p−フェニレンテレフタラミド繊維パルプを含
み、両者の配合質量比率がポリ−p−フェニレンテレフ
タラミド繊維チョップ/ポリ−p−フェニレンテレフタ
ラミド繊維パルプ=0/100〜95/5であることを
特徴とする。
として、ポリ−p−フェニレンテレフタラミド繊維を主
体とし、特にその繊維パルプを含むことにより、熱によ
る積層板の寸法収縮を抑えることができる。
ポリ−p−フェニレンテレフタラミド繊維パルプの存在
により改善される。ポリ−p−フェニレンテレフタラミ
ド繊維パルプは、その繊維チョップを叩解して細かく枝
別れさせたものである。枝別れの程度は、叩解度(フリ
ーネス,csf)という指標で表される。フリーネスが小
さいほど叩解度が進んでいることを示す。フリーネス
は、好ましくは、550csf以下、より好ましくは0〜
200csf以下、最も好ましくは0〜50csfである。な
お、本発明における叩解度(csf)は、JIS−P−8
121に規定される「カナダ標準ろ水度試験方法」に従
って測定されるミリリットル値である。細かく枝別れし
た繊維パルプは繊維チョップの間隙を埋めるので、熱分
解温度の高いポリ−p−フェニレンテレフタラミド繊維
が不織布の厚さ方向全体に均一に分散することになる。
その結果、レーザ光を照射して穴をあける際に、昇華し
やすい箇所としにくい箇所といった不均一がなくなり、
穴壁の仕上がり状態が良好になる。穴壁の凹凸が少なく
なり接続信頼性が向上する。繊維パルプだけ、又は繊維
チョップと繊維パルプの混抄で繊維パルプの配合比率を
高くするほど、細い繊維の比率が多くなるので、レーザ
光の照射による穴あけが容易になる。繊維チョップと繊
維パルプの混抄で、繊維チョップの配合質量比率が95
を越えると、繊維チョップの間隙を埋める繊維パルプが
不足し、レーザ光の照射によりあけた穴の穴壁凹凸が大
きくなる。尚、この不織布を基材とする絶縁層の耐熱性
を考慮し、穴壁凹凸をより小さくすることを考慮する
と、上記の繊維チョップと繊維パルプの配合質量比率
は、好ましくは、50/50〜90/10である。
よるそりを抑制するためには、不織布の弾性率を上げる
ことが重要である。そのことが、プリプレグや積層板の
弾性率を大きくすることに寄与し、プリプレグの熱によ
る収縮と積層板の熱によるそりを抑制することにつなが
る。本発明においては、熱硬化性樹脂バインダは繊維同
士の交叉点に付着して繊維同士を結着し、第二バインダ
はパラ型アラミド繊維チョップに熱融着し及び/又は絡
みついて繊維同士を結着する。このバインダの組合せ
が、弾性率の向上、言い換えれば、プリプレグや積層板
の熱による弾性率低下の抑制に寄与している。第二バイ
ンダは、軟化温度220℃以上の熱可塑性樹脂の繊維チ
ョップと繊維パルプとフィブリドの形態から選ばれる少
なくとも一つであるが、繊維チョップはまっすぐな繊維
を抄造可能な所定寸法に裁断したもの、繊維パルプは繊
維チョップを叩解したもの、フィブリドはフィルム状の
樹脂を叩解したものである。繊維チョップは、熱融着や
熱軟化による変形で絡み合うことが可能となり、繊維同
士を結着する。繊維パルプやフィブリドは、それ自体で
絡み合う能力があり、パラ型アラミド繊維と一緒に抄造
することにより繊維同士を結着することができる。適
宜、熱をかけて、熱融着や熱軟化による変形で絡み合い
を強くすることもできる。
に熱硬化性樹脂を含浸乾燥したものであって、シート状
基材を上記の電気絶縁用不織布としたものである。ま
た、本発明に係る積層板は、シート状基材に熱硬化性樹
脂を含浸乾燥したプリプレグの層を加熱加圧成形したも
のであって、シート状基材を上記の電気絶縁用不織布と
したものである。
一例を次に説明する。この例は、ポリ−p−フェニレン
テレフタラミド繊維チョップ(繊維径1.5デニール以
下が望ましい)とポリ−p−フェニレンテレフタラミド
繊維パルプを混抄し、熱硬化性樹脂バインダと軟化温度
220℃以上の熱可塑性樹脂繊維チョップ(第二バイン
ダ)により繊維同士を結着した例である。熱硬化性樹脂
バインダは、繊維同士の交叉点に付着して繊維同士を結
着する。熱可塑性樹脂繊維チョップは、熱融着により繊
維同士を結着する。又は、熱軟化により変形して繊維に
絡み合う。このような熱融着や熱軟化による絡み合い
は、不織布を熱ロール間で加圧するカレンダ工程により
実現する。
維チョップの繊維長は3〜6mmにしておくのがよい。繊
維長が短くなると、繊維同士の結着点が少なくなり、不
織布の弾性率が低くなる。一方、繊維長が長くなると不
織布の弾性率は高くなるが、抄造の際に繊維結束や分散
むらが発生し、不織布密度が不均一になる。
プは上記繊維長3〜6mm程度のチョップを、前記したよ
うに叩解により、好ましくはフリーネス0〜200csf
程度に微細化するのであるが、その結果、平均繊維長は
0.6〜2mm程度になる。フリーネスが0に近く測定し
にくい場合でも、平均繊維長をこの範囲にコントロール
することにより、所望のパルプが得られる。パルプの平
均繊維長が0.6mm未満では、抄紙機における歩留り低
下のおそれがあり、平均繊維長が2mmを越えると、レー
ザ穴あけ時の平滑性が不十分となるおそれがある。な
お、平均繊維長は、バルメットオートメーションカヤニ
社のFiberLab又はOp TestEquipm
ent社のFQA等で測定可能である。
は、5〜30質量%にしておくのがよい。熱硬化性樹脂
バインダ含有率は、それが少ないと繊維同士の結着が弱
くなる。前記5質量%は、熱ロールによるカレンダ工程
へ不織布を導入するに際し、予め不織布に十分な強度を
付与しておく上で考慮することになる含有率であると同
時に、プリプレグの製造工程において不織布の耐溶剤性
強度を確保するためとペーストにじみを抑制するために
考慮する含有率である。また、前記30質量%は、熱硬
化性樹脂バインダが多いと熱ロールによるカレンダ工程
で繊維が熱ロールに付着するのでこれを防いで不織布の
密度管理を容易にし、また、プリプレグの熱による収縮
をより好ましい範囲に抑制する上で考慮する含有率であ
る。しかし、30質量%を越えることを妨げるものでは
ない。
ありイソシアネート系樹脂を硬化剤とするものがよい。
この場合、エポキシ樹脂とイソシアネート系樹脂の配合
質量は、エポキシ樹脂10に対しイソシアネート系樹脂
0.5〜5とする。この範囲であると、エポキシ樹脂バ
インダの硬化反応が円滑に進行して未反応のままの官能
基が少なくなる。これにより、プリプレグの熱による弾
性率低下をより少なくすることができる。 また、不
織布中の第二バインダ含有率は、繊維同士の結着を確実
にし、プリプレグの熱収縮ならびに積層板のそり・ねじ
れ抑制の観点からは多い程よいが、積層板の耐熱性の観
点からは少ない方がよい。好ましくは、前記第二バイン
ダの含有率は、5〜15質量%である。第二バインダと
して軟化温度220℃以上の熱可塑性樹脂繊維チョップ
は、メタ型アラミド繊維(ポリ−m−フェニレンイソフ
タラミド繊維)、ポリエステル繊維、6ナイロン繊維、
66ナイロン繊維、ポリアリレート繊維などのチョップ
が上げられるが、軟化温度220℃以上の熱可塑性樹脂
繊維であれば特に限定しない。但し、軟化温度は、パラ
型アラミド繊維の熱分解温度以下である。前記メタ型ア
ラミド繊維チョップを選択する場合、繊維径3デニール
以下、繊維長3〜10mmが望ましい。メタ型アラミド繊
維の融着ないし熱軟化による絡み合い箇所を多くするた
めに、その繊維長は長い程よいが、抄造時の繊維の分散
性をよくするには、短い方がよいので適宜調整する。ま
た、上記第二バインダとしての各繊維チョップは、未延
伸であることが望ましい。未延伸とは、延伸の程度が少
ないものもその概念に含む。未延伸であると、熱ロール
による融着ないしは絡み合いの工程をたやすく行なうこ
とができる。第二バインダの形態として、上記繊維チョ
ップのほか、繊維パルプ、フィブリドを選択することが
できるが、繊維チョップを採用すると、抄造した不織布
の空隙率が大きくなるので、積層板を製造するに際して
不織布への樹脂含浸性がよくなる。繊維チョップの選択
は、積層板の耐湿絶縁性向上の点から望ましい。
製造する。まず、エポキシ樹脂ワニスを上記不織布に含
浸し加熱乾燥してプリプレグを製造する。次いで、前記
プリプレグを1枚又は複数枚重ねて加熱加圧成形する。
通常、表面に金属箔を重ねて加熱加圧成形し、金属箔張
り積層板とする。プリント配線板は、前記金属箔張り積
層板の金属箔をエッチングして配線加工する。そのほ
か、前記プリプレグの層を絶縁層として多層プリント配
線板を製造する。
フタラミド繊維(デュポン製「ケブラー」)チョップと
ポリ−p−フェニレンテレフタラミド繊維パルプと第二
バインダとしてポリ−m−フェニレンイソフタラミド繊
維(帝人製「コーネックス」)チョップを水中に分散し
混抄する。これら繊維は、いずれも、繊維径1.5デニ
ール、繊維長3mmである。ポリ−p−フェニレンテレフ
タラミド繊維パルプは、前記繊維長3mmのポリ−p−フ
ェニレンテレフタラミド繊維チョップを叩解しフリーネ
ス50csfとしたものである。適用する熱硬化性樹脂バ
インダは、エポキシ樹脂エマルジョン(大日本インキ化
学工業製「VコートA」)とブロックイソシアネート樹
脂(大日本インキ化学工業製「CR−60B」)を主成
分とし、エポキシ樹脂の質量10に対するブロックイソ
シアネート樹脂の配合質量(硬化剤質量)を1とした。
この熱硬化性樹脂バインダを上記繊維の抄造後にスプレ
ーして加熱乾燥し不織布を製造した。さらに、この不織
布を、線圧力200kN/m、温度333℃に設定した一
対の熱ロールの間に通すことにより加熱圧縮した。この
不織布は、単位質量72g/m2で、ポリ−p−フェニ
レンテレフタラミド繊維チョップとポリ−p−フェニレ
ンテレフタラミド繊維パルプの配合質量比率(ポリ−p
−フェニレンテレフタラミド繊維チョップ/ポリ−p−
フェニレンテレフタラミド繊維パルプ)80/20、不
織布中の熱硬化性樹脂バインダ含有量17質量%、不織
布中の第二バインダ含有量8質量%の成分組成である。 (プリプレグの製造)上記不織布に臭素化ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂ワニスを含浸し加熱乾燥して、樹脂
含有量52質量%のプリプレグを得た。 (積層板の製造)上記プリプレグを4枚重ね合わせて、
その上下面に銅箔(18μm厚)を載置し、温度170
℃,圧力4MPaで加熱加圧成形し銅張り積層板を得た。
ド繊維チョップ/ポリ−p−フェニレンテレフタラミド
繊維パルプ、ポリ−p−フェニレンテレフタラミド繊維
チョップの繊維長、ポリ−p−フェニレンテレフタラミ
ド繊維パルプのフリーネス、不織布中の熱硬化性樹脂バ
インダ含有量、不織布中の第二バインダ含有量、熱硬化
性樹脂バインダの硬化剤質量のそれぞれを、表1に示す
ように変更して不織布を製造し、以下実施例1と同様に
して、プリプレグ、銅張り積層板を得た。
テレフタラミド繊維(帝人製「テクノーラ」)チョップ
とポリ−m−フェニレンイソフタラミド繊維(帝人製
「コーネックス」)チョップと実施例1と同様の熱硬化
性樹脂バインダを用い、そのほかは実施例1と同様にし
て、不織布、プリプレグ、銅張り積層板を得た。この不
織布は、単位質量72g/m2で、ポリ−p−フェニレ
ン−3,4’−ジフェニルエーテルテレフタラミド繊維
チョップ77質量%、ポリ−m−フェニレンイソフタラ
ミド繊維チョップ15質量%、熱硬化性樹脂バインダ8
質量%の成分組成であり、ポリ−m−フェニレンイソフ
タラミド繊維チョップがポリ−p−フェニレン−3,
4’−ジフェニルエーテルテレフタラミド繊維チョップ
に熱融着した構成となっている。
ュポン製「ケブラー」)と実施例1と同様の熱硬化性樹
脂バインダを用い、そのほかは実施例1と同様にして、
不織布、プリプレグ、銅張り積層板を得た。この不織布
は、単位質量72g/m2で、ポリ−p−フェニレンテ
レフタラミド繊維チョップ80質量%、熱硬化性樹脂バ
インダ20質量%の成分組成であり、熱硬化性樹脂バイ
ンダがポリ−p−フェニレンテレフタラミド繊維チョッ
プ同士を結着した構成となっている。
板の特性を評価した結果を表2に示す。評価項目と評価
方法は次のとおりである。 (1)ペーストにじみ プリプレグにPETフィルムを熱をかけてラミネート
し、これにパルス幅0.03ms、パルス周期3ms、パル
ス数3パルス、アパチャー径0.2mmの条件でレーザ光
を照射し穴あけをする(穴あけは、支持台に直接プリプ
レグを載せずに擬似的に中に浮かした状態で実施)。前
記穴に銅ペーストを充填した後PETフィルムを剥離
し、温度170℃、圧力4.9MPaで加熱加圧成形後、
穴壁断面を観察する。ペーストにじみが少ないことは、
穴壁凹凸が小さく穴壁がきれいに仕上がっていることを
示す。 (2)寸法変化率 プリプレグにレーザ光を照射して所定間隔の基準穴を2
個あけた後、2個の穴間距離を測定する。次に、前記プ
リプレグにPETフィルムを熱をかけてラミネートし、
ラミネート後の前記穴間距離を測定する。そして、ラミ
ネート前後の穴間距離の寸法変化率を算出する。 (3)積層板のそり 0.1mm厚,330×500mmサイズの銅張り積層板を
エッチング工程に供し、表裏それぞれの残銅面積比率が
30%,80%のプリント配線板を作製し、120℃−
35分間の熱処理後のそりを測定する。 (4)半田耐熱性 25×25mmサイズの銅箔付き試験片を300℃の半田
槽に浮かべ、表面にふくれが発生するまでの時間を測定
する。 (5)不織布強度 250×15mmサイズの不織布をアセトンに5分間浸漬
した後の引張強度を測定する。 (6)プリプレグ弾性率 250×15mmサイズのプリプレグの引張弾性率を測定
する。 (7)繊維結束 不織布中の繊維結束なし:○ 不織布中の繊維結束あ
り:×
1〜6と比較例1は、ポリ−p−フェニレンテレフタラ
ミド繊維チョップとポリ−p−フェニレンテレフタラミ
ド繊維パルプの配合質量比率が、0/100〜95/
5、好ましくは50/50〜90/10であることを示
す。実施例1,7〜11は、ポリ−p−フェニレンテレ
フタラミド繊維チョップの繊維長が、好ましくは3〜6
mmであることを示す。実施例1,12,13は、ポリ−
p−フェニレンテレフタラミド繊維パルプのフリーネス
が、好ましくは550csf以下であることを示す。実施
例1と実施例14〜17は、不織布中の第二バインダ含
有量が、好ましくは5〜15質量%であることを示す。
実施例1と実施例18〜21は、不織布中の熱硬化性樹
脂バインダ含有量が、好ましくは5〜30質量%である
ことを示す。実施例1と実施例22〜25は、熱硬化性
樹脂バインダがイソシアネート系樹脂を硬化剤とするエ
ポキシ樹脂である場合に、前記エポキシ樹脂とイソシア
ネート系樹脂の配合質量が、好ましくはエポキシ樹脂1
0に対しイソシアネート系樹脂0.5〜5であることを
示す。
不織布は、これを基材とするプリプレグや絶縁層にレー
ザー光を照射して穴明けをした時の穴壁仕上がりを良好
にする。また、プリプレグの熱による寸法変化ならびに
積層板の熱によるそりも小さく抑制することができる。
Claims (9)
- 【請求項1】パラ型アラミド繊維を主成分とし、繊維同
士を、熱硬化性樹脂バインダと、軟化温度220℃以上
の熱可塑性樹脂の繊維チョップと繊維パルプとフィブリ
ドから選ばれる第二バインダとにより結着した不織布で
あり、前記パラ型アラミド繊維として、ポリ−p−フェ
ニレンテレフタラミド繊維パルプ又はポリ−p−フェニ
レンテレフタラミド繊維チョップとポリ−p−フェニレ
ンテレフタラミド繊維パルプを含み、両者の配合質量比
率がポリ−p−フェニレンテレフタラミド繊維チョップ
/ポリ−p−フェニレンテレフタラミド繊維パルプ=0
/100〜95/5であることを特徴とする電気絶縁用
不織布。 - 【請求項2】ポリ−p−フェニレンテレフタラミド繊維
パルプの叩解度(フリーネス)が550csf以下である
ことを特徴とする請求項1記載の電気絶縁用不織布。 - 【請求項3】ポリ−p−フェニレンテレフタラミド繊維
チョップとポリ−p−フェニレンテレフタラミド繊維パ
ルプの配合質量比率がポリ−p−フェニレンテレフタラ
ミド繊維チョップ/ポリ−p−フェニレンテレフタラミ
ド繊維パルプ=50/50〜90/10であることを特
徴とする請求項1又は2記載の電気絶縁用不織布。 - 【請求項4】ポリ−p−フェニレンテレフタラミド繊維
チョップの繊維長が3〜6mmであることを特徴とする請
求項1〜3のいずれかに記載の電気絶縁用不織布。 - 【請求項5】不織布中の熱硬化性樹脂バインダ含有量が
5〜30質量%であることを特徴とする請求項1〜4の
いずれかに記載の電気絶縁用不織布。 - 【請求項6】熱硬化性樹脂バインダがエポキシ樹脂であ
りイソシアネート系樹脂を硬化剤とし、前記エポキシ樹
脂とイソシアネート系樹脂の配合質量が、エポキシ樹脂
10に対しイソシアネート系樹脂0.5〜5であること
を特徴とする請求項5記載の電気絶縁用不織布。 - 【請求項7】不織布中の第二バインダ含有量が5〜15
質量%であることを特徴とする請求項5又は6記載の電
気絶縁用不織布。 - 【請求項8】シート状基材に熱硬化性樹脂を含浸し乾燥
してなり、シート状基材が請求項1〜7のいずれかに記
載の電気絶縁用不織布であることを特徴とするプリプレ
グ。 - 【請求項9】シート状基材に熱硬化性樹脂を含浸し乾燥
したプリプレグの層を加熱加圧成形してなり、シート状
基材が請求項1〜7のいずれかに記載の電気絶縁用不織
布であることを特徴とする積層板。
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