JP2002060469A - エポキシ樹脂組成物ならびにそれを用いたプリプレグ、金属箔張り積層板及びプリント配線板 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物ならびにそれを用いたプリプレグ、金属箔張り積層板及びプリント配線板

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JP2002060469A
JP2002060469A JP2000253243A JP2000253243A JP2002060469A JP 2002060469 A JP2002060469 A JP 2002060469A JP 2000253243 A JP2000253243 A JP 2000253243A JP 2000253243 A JP2000253243 A JP 2000253243A JP 2002060469 A JP2002060469 A JP 2002060469A
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aromatic polyamide
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Manabu Ochita
学 落田
Shigeru Kurumaya
茂 車谷
Koichi Hiraoka
宏一 平岡
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Shin Kobe Electric Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ポリパラフェニレン3,4’−ジフェニルエー
テルテレフルアミド繊維からなる又は同繊維を主成分と
しパラ系芳香族ポリアミド繊維パルプ、メタ系芳香族ポ
リアミド繊維チョップ、メタ系芳香族ポリアミドフィブ
リドより選ばれる成分をバインダとしてなる基材にエポ
キシ樹脂組成物を含浸して絶縁層を形成し、絶縁層形成
に際して一体化したプリント配線用金属箔の接着強度を
確保する。 【解決手段】上記基材に含浸するエポキシ樹脂組成物と
して、エポキシ基に対する硬化剤の当量比を0.5以上
1.0未満、好ましくは0.7以上0.95にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エポキシ樹脂組成
物に関する。このエポキシ樹脂組成物は、ポリパラフェ
ニレン3,4’−ジフェニルエーテルテレフタルアミド
繊維からなる又は当該繊維を主成分としてなるシート状
基材に含浸して電気絶縁層を形成するのに適する。ま
た、本発明は、このエポキシ樹脂組成物を適用したプリ
プレグ、金属箔張り積層板、プリント配線板に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器は部品組込みの高密度化により
小型軽量化され、電子機器に使用されるプリント配線板
もプリント配線の多層化が主流となっている。この多層
プリント配線板への電子部品の搭載も表面実装方式が主
流となってきた。多層プリント配線板の層間の絶縁層
は、一般に、ガラス繊維織布を基材としてこれにエポキ
シ樹脂を含浸し硬化させたもので構成されている。多層
プリント配線板に電子部品を搭載する場合、電子部品と
絶縁層の熱膨張係数をできるだけマッチングさせる必要
があるが、ガラス繊維織布とエポキシ樹脂の組合せによ
る絶縁層は、搭載する電子部品より熱膨張係数がかなり
大きい。絶縁層と絶縁層上のプリント配線に半田付によ
り搭載した電子部品との間の熱膨張係数差が大きいと、
使用中の冷熱サイクルで前記熱膨張係数差に起因して発
生した応力が半田接続部に集中し、半田接続部にクラッ
クを生じることがある。このような観点から、多層プリ
ント配線板の絶縁層として、負の熱膨張係数を有するパ
ラ系芳香族ポリアミド繊維不織布や織布を基材とし、こ
れにエポキシ樹脂を含浸した構成が注目されるようにな
ってきた。
【0003】上記パラ系芳香族ポリアミド繊維は、ポリ
パラフェニレン3,4’−ジフェニルエーテルテレフタ
ルアミド繊維(例えば、帝人製「テクノーラ」)とポリ
パラフェニレンテレフタルアミド繊維(例えば、デュポ
ン製「ケブラー」)が代表的である。ポリパラフェニレ
ン3,4’−ジフェニルエーテルテレフタルアミド繊維
とポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維を比較する
と、両者にはそれぞれ特徴があり、その繊維製造上の違
いから、前者の繊維は耐湿特性に優れ、これを基材とす
るプリント配線板は、吸湿時の耐熱特性に優れると認識
されている。
【0004】また、昨今の環境対応型製品開発において
は、電子部品をプリント配線板に実装するための半田付
に、無鉛半田を採用することが主流になると予測され
る。無鉛半田は含鉛半田に比べてその融点が高いため、
プリント配線板には一層の耐熱性が要求されることにな
る。このため、吸湿時の耐熱性に優れるポリパラフェニ
レン3,4’−ジフェニルエーテルテレフタルアミド繊
維は、プリプレグ、金属箔張り積層板及びプリント配線
板を構成する基材の繊維として適したものであると考え
られる。
【0005】ポリパラフェニレン3,4’−ジフェニル
エーテルテレフタルアミド繊維をシート状の基材(不織
布)に構成する手段としては、繊維同士をエポキシ樹脂
等の樹脂バインダで結着する技術、パラ系芳香族ポリア
ミド繊維パルプを混抄する技術、メタ系芳香族ポリアミ
ド繊維チョップ又はメタ系芳香族ポリアミドフィブリド
を混抄する技術が知られている。また、これら技術を併
用することができる。前記メタ系芳香族ポリアミド繊維
チョップは不織布のカレンダ処理工程の熱で軟化ないし
溶融してバインダの機能を発揮し、メタ系芳香族ポリア
ミドフィブリッドやパラ系芳香族ポリアミド繊維パルプ
はそれ自体に絡み合う性質がありバインダの機能を発揮
する。
【0006】繊維同士を前記エポキシ樹脂等の樹脂バイ
ンダで結着した基材を用いて、プリント配線板を構成し
た場合、絶縁層の板厚方向の熱膨張係数は、基材中に熱
膨張係数の大きい樹脂バインダが含まれることから、大
きくなる。一方、前記パラ系芳香族ポリアミド繊維パル
プを混抄した基材やメタ系芳香族ポリアミド繊維チョッ
プ又はメタ系芳香族ポリアミドフィブリドを混抄した基
材を用いてプリント配線板を構成した場合は、前記樹脂
バインダを用いた場合より絶縁層の板厚方向の熱膨張係
数が小さくなる。絶縁層の板厚方向の熱膨張係数が大き
いと、多層プリント配線板の層間接続用の金属粉ペース
ト導通ビアやスルーホールメッキの冷熱サイクル信頼性
に悪影響を及ぼす。このため、前記パラ系芳香族ポリア
ミド繊維パルプやメタ系芳香族ポリアミド繊維チョップ
又はメタ系芳香族ポリアミドフィブリドを混抄したポリ
パラフェニレン3,4’−ジフェニルエーテルテレフタ
ルアミド繊維を主体とする基材を採用し、これに含浸す
るのに最適なエポキシ樹脂組成物が望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、前記ポリパラフェニレン3,4’−ジフェ
ニルエーテルテレフタルアミド繊維からなる又はこれを
主成分とし下記(1)〜(3)より選ばれる成分をバイ
ンダとしてなるシート状基材にエポキシ樹脂を含浸して
絶縁層を形成し、絶縁層形成に際して一体化した金属箔
(プリント配線)の接着強度を確保することである。 (1)パラ系芳香族ポリアミド繊維のパルプ (2)メタ系芳香族ポリアミド繊維のチョップ (3)メタ系芳香族ポリアミドのフィブリド 本発明は、上記シート状基材への含浸用として適したエ
ポキシ樹脂組成物を提供する。また、このエポキシ樹脂
組成物を上記シート状基材に適用したプリプレグ、金属
箔張り積層板、プリント配線板を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明に係るエポキシ樹脂組成物は、エポキシ基に
対する硬化剤の当量比を0.5以上1.0未満、好まし
くは0.7以上0.95以下にする。前記において、硬
化剤は、好ましくはフェノール性水酸基を有する化合物
である。 本発明に係るプリプレグは、前記エポキシ樹
脂組成物をポリパラフェニレン3,4’−ジフェニルエ
ーテルテレフタルアミド繊維からなる又は当該繊維を主
成分とし下記(1)〜(3)より選ばれる成分をバイン
ダとしてなるシート状基材に含浸乾燥してなるものであ
る。 (1)パラ系芳香族ポリアミド繊維のパルプ (2)メタ系芳香族ポリアミド繊維のチョップ (3)メタ系芳香族ポリアミドのフィブリド ここで、パルプとは、繊維を機械的に摩耗してそのサイ
ズを小さくし、多くが繊維の幹についている状態又は付
着していない状態の繊維である。パラ系芳香族ポリアミ
ド繊維のパルプの径は通常μmオーダー未満である。チ
ョップとは、原繊維を所定の長さに切断した繊維又は繊
維束である。フィブリドとは、柔らかい繊維質の、小さ
い非粒状の又はフィルム状の粒子である。芳香族ポリア
ミドのフィブリドは、通常、芳香族ポリアミドの溶液を
凝固液中に沈殿させ、米国特許第3018091号に開
示されている種類の装置等により製造することができ
る。
【0009】また、本発明に係る金属箔張り積層板は、
前記プリプレグの層とその少なくとも片面に配置した金
属箔とを加熱加圧成形により一体化してなるものであ
る。さらに、本発明に係るプリント配線板は、前記プリ
プレグの層とその層上に載置した金属箔とを加熱加圧成
形により一体化してなり、前記金属箔を配線加工したも
のである。
【0010】プリプレグの層と金属箔とを加熱加圧成形
により一体化し、プリプレグ層を成形した絶縁層と金属
箔との接着強度を大きくするためには、エポキシ樹脂の
硬化反応を十分に進める必要がある。そのためには、エ
ポキシ樹脂組成物中のエポキシ基に対する硬化剤の当量
比を1又はそれより多く設定するのが普通である。エポ
キシ基に対する硬化剤の当量比を1より少なくすると、
未硬化のエポキシ樹脂が残ってしまうからである。しか
しながら、上記特定の基材に対しては、エポキシ基に対
する硬化剤の当量比を1より少なくして、金属箔の接着
強度を大きくできることが判明した。ポリパラフェニレ
ン3,4’−ジフェニルエーテルテレフタルアミド繊維
からなる又はポリパラフェニレン3,4’−ジフェニル
エーテルテレフタルアミド繊維を主成分とし(1)パラ
系芳香族ポリアミド繊維パルプ(2)メタ系芳香族ポリ
アミド繊維チョップ(3)メタ系芳香族ポリアミドフィ
ブリドより選ばれる成分を混抄してなるシート状基材に
エポキシ樹脂を含浸して絶縁層を形成する場合に得られ
る特有の効果である。
【0011】ポリパラフェニレン3,4’−ジフェニル
エーテルテレフタルアミド繊維からなる又はポリパラフ
ェニレン3,4’−ジフェニルエーテルテレフタルアミ
ド繊維を主成分とし(1)パラ系芳香族ポリアミド繊維
パルプ(2)メタ系芳香族ポリアミド繊維チョップ
(3)メタ系芳香族ポリアミドフィブリドより選ばれる
成分を混抄してなるシート状基材にエポキシ樹脂を含浸
して金属箔張り積層板を作製した場合に、エポキシ基に
対する硬化剤の当量比を1より少なくして、金属箔の接
着強度を大きくできる理由は、以下のとおりと推察され
る。
【0012】フェノール性水酸基を持つ硬化剤を用い
て、エポキシ樹脂のエポキシ基を開環重合させる場合、
エポキシ基は、水酸基中の酸素イオンによる求核付加反
応で開環重合する。この場合、酸素原子のイオン化はア
ミン系等の効果促進剤を添加することにより行われる。
つまり、エポキシ樹脂中のエポキシ基の開環は、酸素イ
オンの存在によって誘起される。ポリパラフェニレン
3,4’−ジフェニルエーテルテレフタルアミド繊維
は、テレフタル酸クロライド、パラフェニレンジアミン
及びエーテル結合を持つジアミンを重合反応した高分子
化合物で、分子鎖はアミド結合でつながっている。この
分子鎖中のアミド結合同士が、他の分子鎖中のアミド結
合と水素結合して束状となり、繊維を形成している。水
素結合は、極性結合であるため、水素結合中の酸素原子
は、イオン化されている。ポリパラフェニレン3,4’
−ジフェニルエーテルテレフタルアミド繊維そのもの
が、エポキシ樹脂を開環重合させる硬化剤としての働き
を持っていることになる。よって、ポリパラフェニレン
3,4’−ジフェニルエーテルテレフタルアミド繊維か
らなる又はポリパラフェニレン3,4’−ジフェニルエ
ーテルテレフタルアミド繊維を主成分とし(1)パラ系
芳香族ポリアミド繊維パルプ(2)メタ系芳香族ポリア
ミド繊維チョップ(3)メタ系芳香族ポリアミドフィブ
リドより選ばれる成分を混抄してなるシート状基材に含
浸するエポキシ樹脂組成物は、エポキシ基に対する硬化
剤の当量比を1.0未満とし、エポキシ基を過剰にする
必要がある。
【0013】一方、ポリパラフェニレン3,4’−ジフ
ェニルエーテルテレフタルアミド繊維同士をエポキシ樹
脂等の樹脂バインダで結着したシート状基材の場合、こ
の樹脂バインダがポリパラフェニレン3,4’−ジフェ
ニルエーテルテレフタルアミド繊維中の水素結合性酸素
イオンと結合するため、シート状基材製造の段階で酸素
イオンが消費されている。よって、この基材に含浸する
エポキシ樹脂組成物のエポキシ基に対する硬化剤の当量
比を1.0未満とする必要はない。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に係るエポキシ樹脂組成物
は、エポキシ樹脂の種類を特に限定するものではなく、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(二官能エポキシ樹
脂)、三官能エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂やクレゾールノボラック型エポキシ樹脂さら
にはビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂などの
多官能エポキシ樹脂を、単独又は組合せて用いることが
できる。三官能エポキシ樹脂や多官能エポキシ樹脂など
耐熱性の高いエポキシ樹脂の選択は好ましいものであ
る。
【0015】また、硬化剤としては、フェノール性水酸
基を有する化合物やアミン系化合物を用いることができ
る。フェノール性水酸基を有する化合物は、フェノール
類ノボラック樹脂やビスフェノール類ノボラック樹脂、
ビスフェノール類など分子中に2個以上のフェノール性
水酸基を有する化合物である。フェノール類ノボラック
樹脂やビスフェノール類ノボラック樹脂とビスフェノー
ル類を併用する場合は、これら全ての水酸基の当量をエ
ポキシ基に対する硬化剤の当量比として考慮する。フェ
ノール類ノボラック樹脂やビスフェノール類ノボラック
樹脂の硬化剤としての使用は、耐熱性向上の上で好まし
いものである。
【0016】上記エポキシ樹脂組成物は、ポリパラフェ
ニレン3,4’−ジフェニルエーテルテレフタルアミド
繊維からなる又は当該繊維を主成分とし上述の(1)
(2)(3)より選ばれる成分を混抄してなるシート状
基材に含浸するが、シート状基材は不織布であっても織
布であってもよい。不織布は、ポリパラフェニレン3,
4’−ジフェニルエーテルテレフタルアミド繊維チョッ
プを抄造して製造するが、繊維同士を結着するために、
上記(1)(2)(3)より選ばれる成分をバインダと
して適用する。(1)(3)成分は繊維同士の絡み合い
を実現しバインダとして機能する。(2)(3)成分は
熱融着性を有し、これらを混抄した不織布に熱を加えカ
レンダ処理を施すことによりポリパラフェニレン3,
4’−ジフェニルエーテルテレフタルアミド繊維チョッ
プに熱融着しバインダとして機能する。
【0017】上記のシート状基材にエポキシ樹脂組成物
を含浸乾燥したプリプレグは、少なくとも金属箔に接す
る位置に配置して金属箔と加熱加圧成形し、金属箔張り
積層板やプリント配線板の製造に供する。プリント配線
板は、まず、前記プリプレグの層に金属箔を重ね、これ
らを加熱加圧成形して金属箔張り積層板とし、金属箔を
所定の回路にエッチング加工して製造する。多層プリン
ト配線板は、前記プリント配線板にプリプレグを介して
金属箔を重ね加熱加圧成形により一体化し、最表面の金
属箔を所定の回路にエッチング加工して製造する。さら
に表面にプリプレグを介して金属箔を重ね加熱加圧成形
により一体化し、最表面の金属箔を所定の回路にエッチ
ング加工して、回路層数を順次増やすこともできる。別
の方法では、複数枚のプリント配線板の間にプリプレグ
を介在させ、表面にはプリプレグを介して金属箔を重
ね、これらを加熱加圧成形により一体化し、最表面の金
属箔を所定の回路にエッチング加工する。
【0018】
【実施例】以下に、エポキシ樹脂組成物とプリプレグな
らびに銅張り積層板についての実施例を説明する。以下
には、プリント配線板については具体的に説明していな
いが、その構成と製造法は上述したとおりであるので説
明を省略する。
【0019】従来例1 ポリパラフェニレン3,4’−ジフェニルエーテルテレ
フタルアミド繊維チョップ(帝人製「テクノーラ」)を
水中に分散させ、シート状に抄造した。これに、ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業製)
を主成分とする樹脂バインダを水分散媒のエマルジョン
形態でスプレーし、160℃−30分間乾燥して、60
g/m2の不織布原紙とした。この不織布原紙に、カレ
ンダロールを用いて、350℃,0.5MPaでカレン
ダ処理を行ない、不織布とした。樹脂バインダの付着量
は、8質量%である。上記不織布に含浸するエポキシ樹
脂組成物として、(a)多官能エポキシ樹脂(東都化成
製「YDCN−704」)、(b)二官能エポキシ樹脂
(油化シェルエポキシ製「Ep−828」)13質量
部、(c)ビスフェノール類ノボラック樹脂(油化シェ
ルエポキシ製「YLH−129」)、(d)テトラブロ
モビスフェノールA30質量部、硬化促進剤として2−
エチル4−メチルイミダゾール0.2質量部を、メチル
エチルケトン30質量部に溶解して樹脂ワニス(エポキ
シ樹脂組成物)を調製した。この樹脂ワニスは、(a)
〜(d)の合計を100質量部とし、(a)と(c)の
配合質量部を変えることにより、(a)と(b)の合計
エポキシ基に対する(c)と(d)の合計水酸基の当量
比を0.4〜1.1の範囲で変化させた。上記エポキシ
基に対する水酸基の当量比を変えて用意した樹脂樹脂ワ
ニス(エポキシ樹脂組成物)を上記不織布に含浸し、1
50℃−5分間乾燥してプリプレグを得た。プリプレグ
中の樹脂含有量は、52質量%である。そして、このプ
リプレグを5枚重ねた両側に18μm厚の粗化銅箔を配
し、温度190℃,圧力4.9MPaの条件で60分間
加熱加圧成形し銅張り積層板を得た。
【0020】実施例1 ポリパラフェニレン3,4’−ジフェニルエーテルテレ
フタルアミド繊維チョップ(帝人製「テクノーラ」)と
パラ系芳香族ポリアミド繊維パルプ(ポリパラフェニレ
ン3,4’−ジフェニルエーテルテレフタルアミド繊
維,帝人製「テクノーラ」)を質量部90:10で水中
に分散させ、シート状に抄造した。これを、120℃−
30分間乾燥して、60g/m2の不織布原紙とした。
この不織布原紙に、カレンダロールを用いて、350
℃,0.5MPaでカレンダ処理を行ない、不織布とし
た。この不織布を用いて従来例と同様に銅張り積層板を
得た。
【0021】実施例2 ポリパラフェニレン3,4’−ジフェニルエーテルテレ
フタルアミド繊維チョップ(帝人製「テクノーラ」)と
パラ系芳香族ポリアミド繊維パルプ(ポリパラフェニレ
ンテレフタルアミド繊維,デュポン製「ケブラー」)を
質量部90:10で水中に分散させ、シート状に抄造し
た。これを、120℃−30分間乾燥して、60g/m
2の不織布原紙とした。この不織布原紙に、カレンダロ
ールを用いて、350℃,0.5MPaでカレンダ処理
を行ない、不織布とした。この不織布を用いて従来例と
同様に銅張り積層板を得た。
【0022】実施例3 ポリパラフェニレン3,4’−ジフェニルエーテルテレ
フタルアミド繊維チョップ(帝人製「テクノーラ」)と
メタ系芳香族ポリアミド繊維チョップ(ポリメタフェニ
レンテレフタルアミド繊維,帝人製「コーネックス」)
を質量部90:10で水中に分散させ、シート状に抄造
した。これを、120℃−30分間乾燥して、60g/
2の不織布原紙とした。この不織布原紙に、カレンダ
ロールを用いて、350℃,0.5MPaでカレンダ処
理を行ない、不織布とした。この不織布を用いて従来例
と同様に銅張り積層板を得た。
【0023】実施例4 ポリパラフェニレン3,4’−ジフェニルエーテルテレ
フタルアミド繊維チョップ(帝人製「テクノーラ」)と
メタ系芳香族ポリアミドフィブリド(ポリメタフェニレ
ンテレフタルアミド(帝人製「コーネックス」))を質
量部90:10で水中に分散させ、シート状に抄造し
た。これを、120℃−30分間乾燥して、60g/m
2の不織布原紙とした。この不織布原紙に、カレンダロ
ールを用いて、350℃,0.5MPaでカレンダ処理
を行ない、不織布とした。この不織布を用いて従来例と
同様に銅張り積層板を得た。
【0024】実施例5 ポリパラフェニレン3,4’−ジフェニルエーテルテレ
フタルアミド繊維(帝人製「テクノーラ」)を収束した
糸を織って、60g/m2の織布とした。この織布を用
いて従来例と同様に銅張り積層板を得た。
【0025】上記従来例と実施例1から5の銅張り積層
板の銅箔ピール強度と絶縁層のガラス転移温度を測定
し、これらの特性とエポキシ基に対する水酸基の当量比
との関係を表1に示した。ピール強度の測定は、JIS
C−6481に準拠した。ガラス転移温度の測定は、
TMA法にて厚み方向で測定した。
【0026】
【表1】
【0027】表1において、二重線の枠で囲んだ範囲が
本発明に係る実施例に相当する。ポリパラフェニレン
3,4’−ジフェニルエーテルテレフルアミド繊維から
なる又は同繊維を主成分としパラ系芳香族ポリアミド繊
維パルプ、メタ系芳香族ポリアミド繊維チョップ、メタ
系芳香族ポリアミドフィブリドより選ばれる成分をバイ
ンダとしてなる基材に対しては、これに含浸するエポキ
シ樹脂組成物のエポキシ基に対する水酸基の当量比を
0.5以上1.0未満にすることにより、金属箔の接着
強度を大きく、絶縁層のガラス転移温度を高くできるこ
とが分かる。特に、エポキシ基に対する水酸基の当量比
を0.7以上0.95以下にすることが望ましいことも
分かる。一方、エポキシ樹脂バインダによりポリパラフ
ェニレン3,4’−ジフェニルエーテルテレフタルアミ
ド繊維同士を結着した基材に対しては、従来例に示すよ
うに、これに含浸するエポキシ樹脂組成物のエポキシ基
に対する水酸基の当量比を1.0以上にすることで、金
属箔の接着強度が大きくなっている。
【0028】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、ポリパ
ラフェニレン3,4’−ジフェニルエーテルテレフルア
ミド繊維からなる又は同繊維を主成分としパラ系芳香族
ポリアミド繊維パルプ、メタ系芳香族ポリアミド繊維チ
ョップ、メタ系芳香族ポリアミドフィブリドより選ばれ
る成分をバインダとしてなる基材に対して、これに含浸
するエポキシ樹脂組成物のエポキシ基に対する水酸基の
当量比を特定の範囲に限定することにより、金属箔の接
着強度を大きく、絶縁層のガラス転移温度を高くするこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 1/03 610 H05K 1/03 610L // C08L 63:00 C08L 63:00 Fターム(参考) 4F072 AA04 AA07 AB06 AB28 AB29 AB31 AB33 AC02 AD23 AE01 AF24 AG03 AH21 AK14 AL09 4F100 AB01B AB01C AH02H AK01A AK47A AK53A AK54A AL05A BA02 BA03 BA06 BA07 BA10B BA10C CA02 DG01A DG02A DG03A DG15 DH01A EH41 EH412 EJ19 EJ192 EJ86 EJ862 GB43 JL11 YY00A 4J036 AA01 AD01 AD08 AF01 AF06 AF07 FB07 JA08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ樹脂と硬化剤を配合した樹脂組成
    物であって、ポリパラフェニレン3,4’−ジフェニル
    エーテルテレフタルアミド繊維からなる又は当該繊維を
    主成分とし下記(1)〜(3)より選ばれる成分をバイ
    ンダとしてなるシート状基材への含浸に用いられ、エポ
    キシ基に対する硬化剤の当量比が0.5以上1.0未満
    であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。 (1)パラ系芳香族ポリアミド繊維のパルプ (2)メタ系芳香族ポリアミド繊維のチョップ (3)メタ系芳香族ポリアミドのフィブリド
  2. 【請求項2】エポキシ基に対する硬化剤の当量比が0.
    7以上0.95以下であることを特徴とする請求項1記
    載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】硬化剤がフェノール性水酸基を有する化合
    物である請求項2記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載のエポキシ
    樹脂組成物を、ポリパラフェニレン3,4’−ジフェニ
    ルエーテルテレフタルアミド繊維からなる又は当該繊維
    を主成分とし下記(1)〜(3)より選ばれる成分をバ
    インダとしてなるシート状基材に含浸乾燥してなるプリ
    プレグ。 (1)パラ系芳香族ポリアミド繊維のパルプ (2)メタ系芳香族ポリアミド繊維のチョップ (3)メタ系芳香族ポリアミドのフィブリド
  5. 【請求項5】請求項4記載のプリプレグの層と、少なく
    ともその片面に配置した金属箔とを加熱加圧成形により
    一体化してなることを特徴とする金属箔張り積層板。
  6. 【請求項6】請求項4記載のプリプレグの層とその層上
    に載置した金属箔とを加熱加圧成形により一体化してな
    り、前記金属箔を配線加工したことを特徴とするプリン
    ト配線板。
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