JP2002302012A - リヤシートのシートベルト装置の取付構造 - Google Patents

リヤシートのシートベルト装置の取付構造

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修二 村岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数を削減し、コストの低減化を可能と
し、所定の強度を得ることのできるリヤシートのシート
ベルト装置の取付構造を提供する。 【解決手段】 本発明は、ルーフ31の後縁部に沿って
車幅方向に設けられたリヤレール33と、前記ルーフ3
1の側縁部に沿って車体前後方向に設けられたサイドレ
ール34と、リヤゲート35の側部に沿って車体上下方
向に設けられたリヤピラー36と、前記リヤレール33
の端部に設けられ、前記リヤゲート35のヒンジが設け
られたヒンジ補強部材39と、前記リヤピラー36から
前記サイドレール34に延設されると共に前記ヒンジ補
強部材39に重合するように延設されたルーフコーナー
補強部材44とを備え、該ルーフコーナー補強部材44
と前記ヒンジ補強部材39との重合部分45にシートベ
ルトリトラクタ50が取付けられていることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リヤシートのシー
トベルト装置の取付構造に関し、特に、ワゴン等のリヤ
ゲートを有する車両における3人掛けリヤシートの中央
シート用3点式シートベルト装置の取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、車両の乗員に対する安全性の向上
のため、3人掛けのリヤシートにおいて、左右両側のシ
ートのみならず、中央シートにも3点式シートベルト装
置を装備した車両が製造されている。
【0003】図4は、そのような車両のリヤシート1を
示しており、該リヤシート1は、右側シート2、左側シ
ート3、及び中央シート4を備えた3人掛け用である。
そして、前記右側及び左側シート2,3には、それぞれ
周知の3点式シートベルト装置5,6が設けられ、該各
シートベルト装置5,6のシートベルトリトラクタ7,
8はそれぞれ各シート2,3の横のセンターピラー(図
示せず)に取付けられている。また、前記中央シート4
のシートベルト装置9は、一端部が前記リヤシート1の
下方のアンダボディ(図示せず)に固定されると共に他
端部にタングプレート10を有する第1シートベルト1
1と、該第1シートベルト11に沿って移動可能に設け
られたスルータング12と、一端部が前記アンダボディ
に固定されると共に他端部に前記スルータング12が係
合可能な第1バックル13を有する第2シートベルト1
4と、一端部にタングプレート10が係合可能な第2バ
ックル15を有すると共に他端部がシートベルトリトラ
クタ16に収納される第3シートベルト17とを備え、
前記シートベルトリトラクタ16は、車両のルーフ部分
(図示せず)に取付けられるようになっている。
【0004】このような3人掛けリヤシートの中央シー
ト用3点式シートベルト装置の取付構造の従来例とし
て、特開2000−1156号公報や特開平11−20
611号公報に開示されているものがある。
【0005】特開2000-1156号公報には、図5
に示されているように、ルーフ18の側縁部に沿って車
体前後方向に設けられたサイドレール19と前記ルーフ
18の後縁部に沿って車幅方向に設けられたリヤレール
20とにブラケット21を架設し、該ブラケット21に
前記シートベルトリトラクタ16を取付ける構造が開示
されている。
【0006】また、特開平11-20611号公報に
は、図6及び7に示されているように、シートベルトリ
トラクタ16をリヤレール22に取付け、この取付箇所
を補強部材23により補強すると共に、前記リヤレール
22の変形を防止するため、ヒンジ補強部材24を前方
に延設し、その延設部分25を、前記シートベルトリト
ラクタ16の取付用ナット26と干渉しないように山型
に折曲加工した取付構造が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した特
開2000−1156号公報に開示されたリヤシートの
シートベルト装置の取付構造では、前記ブラケット21
や、該ブラケット21を固定するためのボルト27が必
要となり、部品点数が増えると共に、前記ブラケット2
1を固定する部分を補強する必要があるため、コスト増
の要因となっていた。
【0008】一方、上記した特開平11-20611号
公報に開示されたリヤシートのシートベルト装置の取付
構造では、前記シートベルトリトラクタ16の取付部分
を補強するために、前記補強部材23が必要となり、部
品点数が増加し、また、前記ヒンジ補強部材24を前方
に延設すると共に、該延設部分25を折曲加工する必要
があり、製造に手間が掛かるため、コスト増の要因とな
っていた。
【0009】本発明は、上記課題を解決すべくなされた
ものであり、部品点数を削減し、コストの低減化を可能
とし、所定の強度を確保することのできるリヤシートの
シートベルト装置の取付構造を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、リヤゲートを
有する車両のリヤシートのシートベルト装置の取付構造
であって、ルーフの後縁部に沿って車幅方向に設けられ
たリヤレールと、前記ルーフの側縁部に沿って車体前後
方向に設けられたサイドレールと、前記リヤゲートの側
部に沿って車体上下方向に設けられたリヤピラーと、前
記リヤレールの端部に設けられ、前記リヤゲートのヒン
ジが設けられたヒンジ補強部材と、前記リヤピラーから
前記サイドレールに延設されると共に前記ヒンジ補強部
材に重合するように延設されたルーフコーナー補強部材
とを備え、該ルーフコーナー補強部材と前記ヒンジ補強
部材との重合部分にシートベルトリトラクタが取付可能
となっていることを特徴とする。
【0011】また、前記シートベルトリトラクタの取付
箇所の近傍に廻り止め部が突設され、該廻り止め部によ
り前記シートベルトリトラクタの回転を規制し、該シー
トベルトリトラクタを所要の取付姿勢に保持可能となっ
ている。
【0012】このような構成により、シートベルトリト
ラクタの取付けのために新たに部材を追加したり、部材
に複雑な加工を行う必要がないので、製造が容易とな
り、製造コストを低減することが可能となる。
【0013】また、前記ルーフコーナー補強部材とヒン
ジ補強部材との重合部分にシートベルトリトラクタを取
付けているので、シートベルトリトラクタの取付箇所の
強度を容易に増大させることができる。
【0014】さらに、前記シートベルトリトラクタの取
付箇所の近傍に廻り止め部を設けた場合には、前記シー
トベルトリトラクタの回転を規制することができ、該シ
ートベルトリトラクタを所要の取付姿勢に保持すること
が可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
の実施の形態を説明する。
【0016】図1〜図3は、本発明の実施の形態に係る
リヤシートのシートベルト装置の取付構造を車体のルー
フ31の後方左側コーナー部32に適用した場合を示し
ている。
【0017】前記ルーフ31の後方左側コーナー部32
には、前記ルーフ31の後縁部に沿って車幅方向に設け
られたリヤレール33と、前記ルーフ31の側縁部に沿
って車体前後方向に設けられたサイドレール34と、リ
ヤゲート35の左側部に沿って車体上下方向に設けられ
たリヤピラー36とが放射状に設けられている。
【0018】前記リヤレール33は、リヤヘッダーアッ
パーパネル37とリヤヘッダーロアパネル38とを端部
同士で結合することにより形成され、前記リヤレール3
3の端部には、ヒンジ補強部材39が設けられている。
図2からよく分かるように、前記ヒンジ補強部材39
は、左側端部40が前記リヤヘッダーアッパーパネル3
7とリヤヘッダーロアパネル38の各端部に挟持される
と共に、右側端部41が前記リヤヘッダーアッパーパネ
ル37に結合され、さらに、中央部分42が前記リヤヘ
ッダーロアパネル38の上面に接触するように形成され
ている。また、前記ヒンジ補強部材39の左側後縁部に
は、前記リヤゲート35のヒンジ(図示せず)を取付け
るためのヒンジ固定部43が形成されている。
【0019】また、前記後方左側コーナー部32には、
ルーフコーナー補強部材44が設けられ、該ルーフコー
ナー補強部材44は、前記リヤピラー36から前記サイ
ドレール34に延設されている。さらに、前記ルーフコ
ーナー補強部材44は前記リヤヘッダーロアパネル38
の下面に沿って延設され、前記ヒンジ補強部材39の中
央部分42に重合するように形成されている。
【0020】前記ルーフコーナー補強部材44と前記ヒ
ンジ補強部材39との重合部分45の前側部分には、取
付孔46が穿設されており、前記ルーフコーナー補強部
材44の下面にブラケット47を宛がい、前記取付孔4
6にボルト48を挿通し、ナット49を締付けることに
より、シートベルトリトラクタ50が前方に延出した状
態で取付けられるようになっている。また、前記取付孔
46の右側近傍には、廻り止め部51が下方に突設され
ている。したがって、図1における、前記ブラケット4
7の右方向の回転は前記廻り止め部51により規制さ
れ、また、左方向の回転は前記サイドレール34により
規制されるため、前記シートベルトリトラクタ50は所
要の取付姿勢に保持される。
【0021】また、前記シートベルトリトラクタ50及
びブラケット47の下方には、トップシーリング52が
設けられ、該トップシーリング52には、前記シートベ
ルトリトラクタ50にシートベルト53が出入り可能な
ようにスリット孔54が開口されている。
【0022】なお、本発明の実施の形態に係るリヤシー
トのシートベルト装置の取付構造は、上述した車体のル
ーフ31の後方左側コーナー部32ではなく、後方右側
コーナー部に設けられてもよい。
【0023】また、上記実施の形態においては、リヤシ
ートの中央シート用シートベルト装置について説明した
が、本発明は、リヤシートの右側又は左側シート用のシ
ートベルト装置についても適用可能であることは言う迄
もない。
【0024】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明は、ルーフコー
ナー補強部材を延設し、その延設部分とヒンジ補強部材
との重合部分にシートベルトリトラクタを取付けるよう
にしているため、部材の複雑な加工が不要であり、シー
トベルトリトラクタの取付けのために新たに部材を追加
する必要もない。したがって、製造が容易となり、製造
コストを低減することが可能となる。さらに、前記ルー
フコーナー補強部材とヒンジ補強部材との重合部分にシ
ートベルトリトラクタを取付けているので、シートベル
トリトラクタの取付箇所の強度を容易に増大させること
ができる。
【0025】また、前記シートベルトリトラクタの取付
箇所の近傍に廻り止め部を設けた場合には、前記シート
ベルトリトラクタの回転を規制することができるため、
該シートベルトリトラクタを所要の取付姿勢に保持する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す平面図である。
【図2】本発明の実施の形態を示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態を示す斜視図である。
【図4】リヤシートのシートベルト装置を示す斜視図で
ある。
【図5】従来例を示す斜視図である。
【図6】別の従来例を示す断面図である。
【図7】別の従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
31 ルーフ 33 リヤレール 34 サイドレール 35 リヤゲート 36 リヤピラー 39 ヒンジ補強部材 44 ルーフコーナー補強部材 45 重合部分 50 シートベルトリトラクタ 51 廻り止め部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松原 宏 広島県広島市南区仁保2丁目4番1号 マ ツダ産業株式会社内 Fターム(参考) 3D003 AA01 BB01 CA35 CA40 DA19 3D018 CA08

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リヤゲートを有する車両のリヤシートの
    シートベルト装置の取付構造であって、 ルーフの後縁部に沿って車幅方向に設けられたリヤレー
    ルと、 前記ルーフの側縁部に沿って車体前後方向に設けられた
    サイドレールと、 前記リヤゲートの側部に沿って車体上下方向に設けられ
    たリヤピラーと、 前記リヤレールの端部に設けられ、前記リヤゲートのヒ
    ンジが設けられたヒンジ補強部材と、 前記リヤピラーから前記サイドレールに延設されると共
    に前記ヒンジ補強部材に重合するように延設されたルー
    フコーナー補強部材と、を備え、該ルーフコーナー補強
    部材と前記ヒンジ補強部材との重合部分にシートベルト
    リトラクタが取付可能となっていることを特徴とするリ
    ヤシートのシートベルト装置の取付構造。
  2. 【請求項2】 前記シートベルトリトラクタの取付箇所
    の近傍に廻り止め部が突設され、該廻り止め部により前
    記シートベルトリトラクタの回転を規制し、該シートベ
    ルトリトラクタを所要の取付姿勢に保持可能となってい
    る請求項1に記載のリヤシートのシートベルト装置の取
    付構造。
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