JP2002301713A - 生コンプラントにおける骨材の水分測定方法及びその装置 - Google Patents

生コンプラントにおける骨材の水分測定方法及びその装置

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JP2002301713A JP2001105206A JP2001105206A JP2002301713A JP 2002301713 A JP2002301713 A JP 2002301713A JP 2001105206 A JP2001105206 A JP 2001105206A JP 2001105206 A JP2001105206 A JP 2001105206A JP 2002301713 A JP2002301713 A JP 2002301713A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】骨材の水分測定をするに際し、骨材の状態が変
化しても連続的な水分測定ができるように骨材の表面水
率の測定を正確に行うこと。 【解決手段】水分センサー1に設ける水分測定部8の測
定角度を水分センサー1の回動によって骨材の流出方向
に対して調整し、制御部10にて測定値とあらかじめ記
憶部9へ蓄積した設定値とを比較して測定値の振幅巾が
一定になるように水分センサーの回動を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、骨材(砂、砂利)、セ
メント、水、混和剤などを混練して生コンクリートを製
造する生コンプラントにおける骨材の水分測定及びその
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】生コンプラントでは、骨材(砂、砂
利)、セメント、水、混和剤などの生コンクリート材料
を所定の配合に計量し、それらをミキサーで混練して生
コンクリートを製造している。(JIS−A5308を
参照) 生コンクリートの製造においては各種材料の配合設計が
重要であり、特に水の投入量はコンクリート強度などの
物性に大きな影響を与えるため、骨材の表面に含まれる
水分(以下、表面水率という)を測定して、水の投入時
には測定した表面水率から算出した水量を差し引く補正
を行い、水量の調整を行っている。
【0003】そのため、生コンプラントでは骨材の貯蔵
槽内部に水分測定部を備える水分センサーを設置し、貯
蔵槽内における骨材の表面水率を静止状態、つまり計量
ゲートが閉じていて貯蔵槽内の骨材が流出していない状
態において決められたタイミング、例えば骨材の計量開
始前や計量終了後に測定を行う静的測定や、より測定精
度を上げるために水分センサーを複数基設け、その平均
値を算出して補正水量を決定する方法がある。また、骨
材の流出する部分に水分センサーを設け流出する骨材の
表面水率を連続的に測定する動的測定として本出願人は
特願2000−358293号にて水分センサーを回動
させて滞留・付着した骨材を入れ替えた後、水分センサ
ーの測定角度を一定角度に設定して測定する方法を提案
している。
【0004】ここで水分センサーの表面水率測定の原理
について説明すると、水分センサーは水分測定部から水
分測定部上の骨材の水分量を感知しそれを電気信号(電
圧値)として取り込み、あらかじめ計測制御機器に格納
している電圧値に対する表面水率の検量線データから表
面水率を決定する。このとき水分センサーの特性から骨
材の水分量は、測定する骨材の密度が一定でないと正確
な数値を検出できず安定しない不正確な数値になるので
ある。骨材の水分量は骨材中で完全に均一に分布してい
ないため、微少量の範囲内で不安定な値が生じる。この
測定値をグラフ上に表した場合、振幅巾の大きさが一定
の振幅として表される。(図8(a)参照) ところが、水分測定部上の骨材の密度の不安定による測
定値の測定誤差はグラフ上では振幅巾の大きさが不揃い
で一定でない振幅として表される。(図8(b)参照)
【0005】図3に水分センサーの水分測定部の断面図
を示し、水分センサーの測定角度と表面水率の測定値に
ついて説明する。図3(a)のように水分センサーの測
定角度が大きいと、骨材の分布は骨材と空気がまばらに
混在する分布状態になって水分測定部上を通過する骨材
の密度が粗・密の一定しない密度状態となり測定される
表面水率の振幅巾の大きさにバラツキが生じる。また、
図3(b)のように水分センサーの測定角度が小さい
と、水分測定部上に骨材が押し流されることなく残りつ
づけ滞留・付着して常に同じ骨材を測定することから、
測定値は一定となり正確な水分測定にならない。
【0006】水分測定部上を流出する骨材の流出具合の
変化は、前記のような水分センサーの測定角度の違いの
ほかに骨材の質(粒度・粘度)も大きく影響を与える。
骨材の質(粒度・粘度)は日々の骨材の管理・天候・湿
度・貯蔵時の結露状態・骨材輸送時の状況などによって
刻々と変わってくる。骨材の質(粒度・粘度)が変化す
ると、水分測定部上を流出する骨材の流出具合が変わり
水分測定部上の骨材の密度分布も大幅に変わってくる。
このため、水分測定時での水分測定部の測定角度を特定
するのは非常に困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明は
骨材の水分測定をするに際し、骨材の状態が変化しても
連続的な水分測定ができるように水分測定部の測定角度
を調整することにより骨材の表面水率の測定を正確に行
うことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は生コンプラント内に骨材を貯蔵する貯蔵部
と、計量した骨材を混練する混練部との間に設置される
水分測定部を用いて骨材の表面水率を測定する水分測定
方法において、前記水分測定部を備え回動自在に設けら
れて骨材の表面水率を連続的に測定する水分センサー
と、該水分センサーを回動させる動力源を備える駆動部
と、前記水分センサーを回動させる制御を行う制御部
と、該制御部の制御指標となる表面水率の振幅巾の設定
値を蓄えておく記憶部とからなり、前記水分センサーで
測定した表面水率の測定値と前記設定値を比較して測定
値の振幅巾を一定にするべく水分センサーを回動させて
測定角度を調整することを特徴とする生コンプラントに
おける骨材の水分測定方法及びその装置である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、水分センサーに設ける
水分測定部の測定角度を水分センサーの回動によって、
骨材の流出方向に対して調整し、測定値とあらかじめ記
憶部へ蓄積した設定値とを比較して測定値の振幅巾が一
定になるように水分センサーの回動を制御することであ
る。
【0010】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明
する。図1は本発明の実施例の側断面図を示し、図2は
図1中のA−A矢視図を示す。また、図7は本発明の構
成ブロック図を示す。図1において、生コンプラントの
骨材貯蔵槽6は下方に計量ゲート7を備えており、該計
量ゲート7直下に設置された図示しない骨材計量器は計
量ゲート7の開閉によって投入される所定量の骨材を計
量する。前記骨材貯蔵槽6内部の側壁には骨材の表面水
率を測定するために水分測定部8を備える水分センサー
1が骨材の流出する部分にその水分測定部8を位置する
ように配設する。水分センサーは図6で示すように直径
7.5cm、長さ38cmの円筒形の一部を切り欠いた
形状をしており、縦7cm、横15cm、面積105c
m2の平方な水分測定部8を備え、水分測定部8上にあ
る骨材の表面水率を測定する。
【0011】図2に示すように、水分センサー1は回動
自在になされるように軸受を設けたセンサー取り付け部
材2を介して、骨材貯蔵槽6下部の計量ゲート7に近い
位置へ取り付けられている。前記水分センサー1を回動
させるための駆動源としてシリンダー4を有する駆動部
3が備えられており、シリンダー4の往復運動を水分計
センサー1の回動運動に変換するためにカム5を水分セ
ンサー1とシリンダー4の間へ取り付ける。前記水分セ
ンサー1の回動を制御する制御部10を設ける。この時
に測定値と比較するためにあらかじめ設定する設定値を
入力し蓄えておく記憶部9を設ける。
【0012】実施例について図4のフロー図、図5の測
定値のグラフを用いて説明する。図5にはそれぞれの位
置での水分計センサーの測定角度を図示する。 「水分センサー回動開始」水分センサー1は水分測定部
8が水平面より90°の位置で固定されている。骨材計
量開始と同時に水分センサー1の回動が始まる。駆動部
3であるシリンダー4が伸びて水分センサー1に取り付
けられているカム5によって水分センサー1の測定角度
が小さくなる方向に回動される。この時、水分測定部8
の測定角度が水平より45°になるまでは水分測定部8
上の骨材の密度が粗・密の一定しない状態にあるため測
定される表面水率は正確な値にならない。そこで、水分
センサー1の回動は90°から45°までを高速で回動
させ、この間は水分測定は行わない。
【0013】「水分測定開始、測定値と設定値を比較」
水分センサー1の測定角度が45°以下になると回動速
度を遅くして水分測定を開始する。水分センサー1の測
定角度が小さくなると水分測定部8上の骨材の密度が一
定となり、測定値の振幅巾の大きさが一定に近づく。こ
れは水分センサーの回動によって骨材の流出方向に対し
て水分測定部8で抵抗をつくり、骨材の流れる速度を抑
え、さらに骨材の自重による一定圧力によって水分測定
部上の骨材を押圧させることにより水分測定部上の骨材
の密度分布が不安定な状態から密度が安定した状態に近
づくためである。この測定値の振幅巾の大きさを制御部
10にてあらかじめ記憶部9に蓄積された振幅巾の設定
値と比較する。このとき測定値の振幅巾が設定値と等し
くならなければ水分センサー1の回動を続け、さらに測
定値の振幅巾を一定に近づける。
【0014】「水分センサー回動停止」水分センサー1
の回動により測定値の振幅巾の大きさが設定値と等しく
なると、(図5中の水分センサー1の測定角度45°の
位置)水分センサー1の回動を停止するように制御部1
0で回動の制御を行う。水分センサー1の回動停止後の
安定した測定値を用いて生コンクリート混練時における
水投入の水量調整を行う。
【0015】他の実施例として、前記実施例では測定値
の振幅巾が一度でも設定値に達すればそれ以降は水分セ
ンサー1の回動の制御は行わないが、それ以降でも骨材
の状態が変化すれば骨材の密度も変わり測定値の振幅巾
のバラツキが発生してしまう。そこで、一度設定値に達
して水分センサー1の回動の停止を行った以降も回動を
停止したままにせず常に水分センサー1の回動を行う。
微少量の回動運動が必要となるため、駆動部3の駆動源
にはモーターを用いたほうが最適である。もちろん、他
の実施例にも駆動源にモーターを用いてもよい。これに
より測定値の振幅巾の大きさは常に設定値に止まり、よ
り正確な水分測定を行うことができる。
【0016】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、骨
材の質にとらわれない最適な測定角度での水分測定がで
き、連続的に測定する動的測定による安定した正確な骨
材の表面水率の測定が可能となる。また、正確に測定さ
れた表面水率に合った水量調整が行えるので高品質な生
コンクリートの製造が容易になる。さらに、本発明は設
定値に振幅巾を設定するため、水分測定部上に骨材が滞
留・付着しない状態で正確な水分測定を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の側断面図を示す。
【図2】図1のA−A矢視図を示す。
【図3】水分測定状態図を示す。
【図4】本発明のフロー図を示す。
【図5】本発明の表面水率の測定値のグラフと水分セン
サー測定角度を示す。
【図6】水分センサーの斜視図を示す。
【図7】本発明の構成ブロック図を示す。
【図8】表面水率の測定値のグラフを示す。
【符号の説明】
1 水分センサー 3 駆動部 6 骨材貯蔵槽 7 計量ゲート 8 水分測定部 9 記憶部 10 制御部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生コンプラント内に骨材を貯蔵する貯蔵部
    と、計量した骨材を混練する混練部との間に設置される
    水分測定部を用いて骨材の表面水率を測定する水分測定
    方法において、前記水分測定部を備え回動自在に設けら
    れて骨材の表面水率を連続的に測定する水分センサー
    と、該水分センサーを回動させる動力源を備える駆動部
    と、前記水分センサーを回動させる制御を行う制御部
    と、該制御部の制御指標となる表面水率の振幅巾の設定
    値を蓄えておく記憶部とからなり、前記水分センサーで
    測定した表面水率の測定値と前記設定値を比較して測定
    値の振幅巾を一定にするべく水分センサーを回動させて
    測定角度を調整することを特徴とする生コンプラントに
    おける骨材の水分測定方法。
  2. 【請求項2】前記水分センサーの測定角度の調整におい
    て、測定値の振幅巾が設定値になった時点で水分センサ
    ーの回動を停止するように制御することを特徴とする請
    求項1記載の生コンプラントにおける骨材の水分測定方
    法。
  3. 【請求項3】前記水分センサーの測定角度の調整におい
    て、水分測定の間は常に水分センサーを回動させること
    を特徴とする請求項1記載の生コンプラントにおける骨
    材の水分測定方法。
  4. 【請求項4】生コンプラント内に骨材を貯蔵する貯蔵部
    と、計量した骨材を混練する混練部との間に設置される
    水分測定部を用いて骨材の表面水率を測定する水分測定
    装置において、前記水分測定部を備え回動自在に設けら
    れて骨材の表面水率を連続的に測定する水分センサー
    と、該水分センサーを回動させる駆動源を備える駆動部
    と、骨材の表面水率の振幅巾の設定値を蓄えておく記憶
    部と、前記水分センサーで測定した表面水率の測定値と
    記憶部に蓄えられた設定値を比較して測定値の振幅巾が
    一定となるように水分測定部の測定角度を調整する制御
    部とを備えることを特徴とする生コンプラントにおける
    骨材の水分測定装置。
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