JP2002299120A - 平面磁気素子 - Google Patents

平面磁気素子

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JP2002299120A
JP2002299120A JP2001102737A JP2001102737A JP2002299120A JP 2002299120 A JP2002299120 A JP 2002299120A JP 2001102737 A JP2001102737 A JP 2001102737A JP 2001102737 A JP2001102737 A JP 2001102737A JP 2002299120 A JP2002299120 A JP 2002299120A
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coil
planar
magnetic
magnetic layer
thickness
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Yasutaka Fukuda
泰隆 福田
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 損失を有利に低減して、DC−DCコンバー
タの効率を効果的に向上させ、ひいては電子機器の省エ
ネルギー化に大きく貢献する。 【解決手段】 下部フェライト磁性層の上に、平面コイ
ルおよび上部フェライト磁性層を順次に積層した構造に
なる平面磁気素子において、下部フェライト磁性層の磁
性体体積密度を 80vol%以上、上部フェライト磁性層の
磁性体体積密度を30 vol%以上とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、損失の有利な低減
を図った平面磁気素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話やノート型パソコン等の
ような、電池で駆動される携帯機器の利用が進んでい
る。これらの携帯機器に対しては、従来から、より一層
の小型・軽量化が望まれており、最近ではこれに加え
て、マルチメディア化への対応、すなわち通信機能や表
示機能の充実、さらには画像データを含んだ大量情報の
高速処理化などの高機能が求められている。
【0003】これに伴い、電池からの単一電圧を、CP
U,LCDモジュールや通信用パワーアンプなどの様々
な搭載デバイスが必要とする電圧レベルに的確に変換で
きる電源の需要が増加してきた。このような状況下で、
携帯機器等の小型・軽量化と高機能化を両立させるため
には、電源に搭載されるトランスやインダクタなどの磁
気素子の小型化・薄型化がより重要な課題となってき
た。
【0004】従来、電源に搭載されるトランスやインダ
クタなどの磁気素子としては、焼結フェライトコアにコ
イルを巻いたものが使用されてきたが、このようなトラ
ンスやインダクタは薄型化が困難なため、電源の薄型化
を阻害していた。
【0005】上記の問題を解決し、小型化・軽量化を達
成したインダクタとして、Si基板上に、金属磁性膜層/
絶縁層/平面コイル層/絶縁層/金属磁性膜層を順次に
積層した構造になる平面インダクタが提案されている
(例えば、日本応用磁気学会誌20 (1996) 922 、特開平
4−363006号公報)。しかしながら、上記の平面インダ
クタは、製造コストと特性の両面から問題が残ってい
た。すなわち、まずコストの面について述べると、上記
の平面インダクタでは、6〜7μm 厚程度の金属磁性膜
をスパッタ法などで成膜する必要があり、また金属磁性
膜と平面コイルの間に絶縁層を形成する必要があるた
め、従来の磁気素子に比べて、コストアップが避けられ
なかった。
【0006】また、特性上の問題については次のとおり
である。すなわち、平面インダクタは、MHz 帯域の高周
波で駆動されるため、電気的に導体である金属磁性膜内
部での渦電流の発生により鉄損が増大するだけでなく、
上下金属磁性層がわずかな非磁性空間を介して対峙して
いるため、垂直交番磁束が平面コイルに鎖交し、渦電流
が発生することによって損失の増大を招く。前者の問題
に対しては、金属磁性膜と同一の平面に高抵抗領域を形
成して渦電流を細分化することにより(特開平6−7705
5 号)、一方後者の問題に対しては、平面コイル導体を
複数に分割した導体ラインとすることにより(特開平9
−134820号)、特性の改善が試みられたが、これらの方
法では、十分な改善効果を得ることができなかった。
【0007】上記の問題を解決するために、金属磁性膜
の代わりに印刷法やシート法で形成したフェライト磁性
膜を用いる平面型磁気素子が提案された(特開平11−26
239号公報)。この技術は、フェライト粉にバインダを
混ぜた磁性ペーストをSi基板上に印刷、焼成することに
よって高抵抗のフェライト磁性膜を形成し、ついでこの
膜上にコイルパターンをメッキ法などで形成したのち、
さらにその上に磁性膜を形成して磁気素子とするもので
ある。この技術の開発によって、トランスやインダクタ
などの磁気素子の小型化・薄型化がかなり達成されるよ
うになった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最近の
電子機器における省エネルギーの流れを考慮すると、D
C−DCコンバータの効率を一層向上させることが必要
とされる。本発明は、上記の要請に有利に応えるもの
で、損失を有利に低減して、DC−DCコンバータの効
率を一層向上させ、ひいては電子機器の省エネルギー化
に大きく貢献できる、新規な構造になる平面磁気素子を
提案することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】以下、本発明の解明経緯
について説明する。さて、発明者らは、DC−DCコン
バータの損失解析を行ったところ、特にインダクタの損
失が大きいことが判明した。ここに、インダクタの損失
は、コイル損失(銅損)と磁性体損失(鉄損)の2つに
分けられる。そこで、これらの損失を有利に低減すべく
鋭意検討を行ったところ、インダクタを構成するフェラ
イト磁性層について、その磁性体体積密度を所定のレベ
ル以上にし、さらに好ましくは平面コイルのコイル線の
厚みおよび幅をそれぞれ適正な範囲に調整することによ
って、所期した目的が有利に達成されることの知見を得
た。本発明は、上記の知見に立脚するものである。
【0010】すなわち、本発明の要旨構成は次のとおり
である。 1.下部フェライト磁性層の面上に、平面コイルを形成
し、さらに該平面コイルのコイル線間の空隙も含めてそ
の上に上部フェライト磁性層を形成した平面磁気素子で
あって、下部フェライト磁性層の磁性体体積密度を 80v
ol%以上、上部フェライト磁性層の磁性体体積密度を 3
0vol%以上としたことを特徴とする平面磁気素子。
【0011】上記1の発明は、磁性層の損失を低減する
のに有効な手段であり、またコイルの損失低減にも有効
な手段である。ここで、下部フェライト磁性層における
磁性体の体積密度を 80vol%以上としたのは、これ未満
では磁性体の保磁力が大きくなってヒステリシスに起因
する損失が増大するからである。一方、上部フェライト
磁性層についても、理想的には上述した下部フェライト
磁性層と同程度の体積密度にすることが好ましいが、上
部フェライト磁性層は、製造工程上、銅コイルの存在下
でこれを形成しなくてはならないため、例えば樹脂で硬
化させるなどして低温合成を行うことが必要となる。従
って、この場合には樹脂部分などの非磁性部分を補うた
めに、層厚を下部フェライト磁性層よりも厚くする必要
がある。ここで、上部フェライト磁性層の磁性体体積密
度が 30vol%に満たないと、この層が厚くなりすぎて全
体の素子厚みを損なうので、この層の磁性体体積密度は
30vol%以上に限定した。また、コイル線間もこの状態
のフェライト層で埋められるが、この部分のフェライト
磁性体体積率が 30vol%に満たないと、上下磁性層間の
渡り磁束がコイルを横切る頻度が大きくなり、コイル損
失が増大するので、この理由からも上部フェライト磁性
層の磁性体体積密度は30 vol%以上に限定した。
【0012】図1に、コイル形状としてスパイラル型を
採用した場合を例にとって、本発明に従う代表的な平面
磁気素子を模式で示す。図1(a) は平面図(上部磁性層
を除いた状態)、同図(b) はそのA−A断面図であり、
図中番号1は下部フェライト磁性層、2は平面コイル、
3は上部フェライト磁性層、そして4が端子、5が基板
である。ここに、下部フェライト磁性層の厚みは5〜20
0 μm 程度とすることが好ましい。というのは、この厚
みが5μm に満たないとインダクタンスが小さくなり、
一方 200μm を超えると基板の反りが大きくなったり、
下部フェライト磁性層の剥離が生じ易くなるからであ
る。また、コイルの厚みは10〜200 μm 程度とすること
が好ましい。というのは、この厚みが10μm に満たない
とコイルの直流抵抗が大きくなるため、損失が大きくな
り、一方 200μm を超えるとレジストの露光やコイル線
間の空隙をフェライトで埋めることが困難となるからで
ある。さらに、上部フェライト磁性層の厚みは10〜400
μm 程度とすることが好ましい。というのは、この厚み
が10μm に満たないとインダクタンスが小さくなり、一
方 400μm を超えると磁気素子の厚みが厚くなったり、
端子孔の形成が困難となるからである。
【0013】2.上記1において、下部フェライト磁性
層が焼結板からなることを特徴とする平面磁気素子。 上記2の発明に従い、下部フェライト磁性層として焼結
板を用いると、次の点で有利である。すなわち、別途、
焼結板のみを製造すれば良いわけであるから、より高い
焼結密度の板材とすることができ、その分板厚を薄くす
ることができる。また、その他、かかる焼結板上に端子
を設けることができる等の利点もある。
【0014】3.上記1または2において、平面コイル
のコイル線の厚みおよび幅をそれぞれ、次式で示される
表皮厚みδの 0.5倍以上、8倍以下としたことを特徴と
する平面磁気素子。 δ={2/(μ・σ・ω)}1/2 ここで、μ:透磁率 σ:電気伝導率(S) ω:角振動数(=2πf) なお、透磁率および電気伝統率は、平面コイルの透磁率
および電気伝統率である。
【0015】上記3の発明では、コイル線の厚みおよび
幅をそれぞれ、好適範囲に規定したものである。コイル
線の厚みや幅が表皮厚み以上のコイルに高周波電流を流
すと、コイル表面にしか電流が流れず、交流抵抗が大き
くなる。しかしながら、これらの値を表皮厚みに揃える
と、コイル断面積が小さくなり、直流抵抗が大きくなっ
て、その結果損失が大きくなる。これを避けるために、
コイル線の幅を表皮厚み程度に分割したコイルが用いら
れることが多い。しかしながら、この場合、コイル線間
のスペースが大きくなるため、素子の小型化が損なわれ
る。
【0016】そこで、交流抵抗による損失と直流抵抗に
よる損失の和が最小となる組み合わせについて種々検討
を重ねたところ、図2に示すコイル線の厚みaおよび幅
bをそれぞれ、次式で示される表皮厚みδの 0.5倍以
上、8倍以下とすることが有効であることが分かった。 δ={2/(μ・σ・ω)}1/2 なお、コイル線の厚みおよび幅が表皮厚みδの 0.5倍に
満たないと、実質的にコイル断面積が小さくなり、直流
抵抗が大きくなってしまう。一方、8倍を超えると、直
流抵抗は小さくなるものの、表皮効果による交流抵抗が
大きくなって、全体としての損失の増大を招く。また、
磁気素子の寸法が大きくなる不利も生じる。より好適に
は2倍以上、4倍以下である。
【0017】なお、コイル形状については、スパイラル
型やミアンダー型のどちらでも良く、特にスパイラル型
に関してはこれを2つ以上直列、並列に配置しても良
い。さらに、電気的に絶縁されたコイルを2つ以上配置
した場合はトランスとしての機能を発揮するが、本発明
はこのような構造のものに対しても有効である。
【0018】また、本発明におけるフェライトとして
は、絶縁体であるNiZn系フェライト、中でも焼成温度を
低くしたNiCuZn系フェライトが好適である。その組成に
ついては特に限定されることはないが、代表組成を示す
と次のとおりである。なお、この組成は、磁気素子全体
おいて、必ずしも同一組成とする必要はなく、下部フェ
ライト、上部フェライトおよびコイル線間に充填するフ
ェライトなど、場所に応じて適宜組成を変更することが
できる。
【0019】Fe203 :40〜50 mol% Fe203 が50 mol%を超えると、Fe2+イオンの存在により
電気抵抗値が急激に低下する。電気抵抗の低下は高周波
領域で使用するとき渦電流の発生でフェライトコアでの
損失を急増させてしまう。また、40 mol%未満になると
フェライトの透磁率低下にともなうインダクタンスの劣
化が大きいため、Fe203 は40〜50 mol%程度とすること
が好ましい。
【0020】ZnO:15〜35mol % ZnOは、インダクタンスとキュリー温度に大きな影響を
与える。キュリー温度は磁気素子の耐熱性を決める重要
なパラメータである。15 mol%未満ではキュリー温度は
高いもののインダクタンスが低下する。一方、35 mol%
を超えるとインダクタンスは高いものの、キュリー温度
が低下する。従って、ZnOは15〜35 mol%程度とするこ
とが好ましい。
【0021】CuO:20 mol%以下 CuOは、焼成温度を下げるために加える。しかしなが
ら、20 mol%を超えると焼成温度は低下するがインダク
タンスが劣化するので、CuOは 20mol%以下程度とする
ことが好ましい。
【0022】Bi203 :10 mol%以下 Bi203 は、CuOと同じく、焼成温度を低下する効果があ
る。しかしながら、10mol %を超えると焼成温度は低下
するものの、インダクタンスが劣化するため、Bi203
10mol%以下程度とすることが好ましい。残部はNiOで
ある。
【0023】以上、好適フェライトとして、NiZn系フェ
ライトについて主に説明したが、これ以外のフェライト
であってもNiZn系フェライトと同等の特性を持つもので
あれば、いずれもが使用できるのはいうまでもない。
【0024】次に、本発明の平面磁気素子の好適製造方
法について説明する。まず初めに、下部フェライト磁性
層を形成するが、これはSiやアルミナなどの基板上にス
クリーン印刷法のような厚膜形成法を用いて、フェライ
ト磁性粉を含んだペーストを塗布したのち、 800〜1000
℃程度で焼成することによってフェライト磁性層を形
成しても良いし、あるいは別途製造しておいた薄手の焼
結板をそのまま用いても良い。このような焼結板の好適
厚みは 500〜1000 μm 程度である。
【0025】ついで、必要に応じて、数μm 厚程度の樹
脂コート(ポリイミド等)を施して表面を平滑化したの
ち、この上にコイル形成の下地層として無電解めっきに
よりCu膜を 0.5μm 厚程度に成膜する。ついで、この下
地めっき層の上にフォトレジストを塗布したのち、フォ
トエッチングにより所望のコイル形状のレジストフレー
ムを形成する。引き続き、電気めっきにより、レジスト
フレーム内にCuを析出させたのち、レジストを剥離し、
ついで化学エッチングによりコイル線間の下地めっき層
を除去して、平面コイルを下部フェライト磁性層の上に
形成する。この時、コイル端子も併せて形成することが
好ましい。
【0026】その後、コイル線間を含めて平面コイルの
上に、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂などの樹脂とフェ
ライト粉末を混ぜた樹脂ペーストを印刷法にて塗布した
後、熱硬化処理を施して、上部フェライト磁性層を形成
する。この上部フェライト磁性層の形成に際し、樹脂ペ
ーストの硬化処理温度は 150〜400 ℃程度とすることが
好ましい。
【0027】
【実施例】実施例1 Fe2O3 :49 mol%、ZnO :23 mol%、CuO :12 mol%、
NiO :16 mol%の組成になる下部フェライト磁性層を作
製した。作製方法と得られた下部フェライト磁性層中の
磁性体体積密度を表1に示す。同表中、「焼結板」と
は、下部フェライト磁性層として別途製造した焼結板を
用いた場合、一方「印刷法」とは、Si基板上に上記の製
造方法に従い、スクリーン印刷法を用いてフェライト磁
性粉を含むペーストを塗布したのち、焼成した場合であ
る。なお、このフェライト磁性層の磁性体体積密度(焼
結密度)は焼成温度を変えることによって調整した。
【0028】ついで、この上に、ポリイミド樹脂をスピ
ンコートにより塗布した後、熱硬化させて平滑層を形成
した。この平滑層の厚みは3μm である。ついで、この
上に、下地めっき層として 0.5μm 厚のCu膜を無電解め
っき法で成膜した。ついで、この上にフォトレジストを
塗布したのち、フォトエッチングにより所望のコイル形
状のレジストフレームを形成した。その後、電気めっき
により、レジストフレーム内にCuを析出させたのち、レ
ジストを剥離し、ついで化学エッチングでコイル線間の
下地めっきを除去して、平面コイルとした。上記の平面
コイル製造工程において、コイル線のターン数は14、厚
み:70μm、幅:100 μm 、コイル線間の間隔(図2に
記号cで示す):30μm の一定とした。
【0029】その後、下部フェライト磁性層と同じ組成
になるフェライト粉末を含んだエポキシ樹脂ペースト
を、スクリーン印刷法にてコイル線間を含めてその上部
に塗布し、150 ℃で熱硬化させて、上部フェライト磁性
層を形成し、平面磁気素子とした。なお、このフェライ
ト磁性層の磁性体体積密度は、磁粉含有量を変えること
で調整した。また、各磁性層の厚みは、インダクタンス
が 1.5μH を発現する厚みとした。
【0030】かくして得られた平面磁気素子を、表2に
示す仕様の降圧型コンバータに搭載した時の、コイル直
流抵抗(Rdc)、Q値およびトータル効率について調べ
た結果を、表1に併記する。なお、Q値は交流損失の指
標となるもので、次式で表される。 Q=(2πfL)/RS ここで、f:周波数(Hz) L:コイルのインダクタンス RS :直列等価抵抗 なお、直列等価抵抗は、コイル直流抵抗(Rdc)とコイ
ルおよび磁性体の交流損失(Rac)の和である。また、
ここでの周波数は5MHz に固定したので、この時の表皮
厚みは約30μmである。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】表1に示したとおり、本発明に従う平面磁
気素子を用いた場合には、80%以上という優れたトータ
ル効率が得られおり、この平面インダクタは高効率電源
の実現に非常に適した素子であるといえる。
【0034】実施例2 コイル線の厚みaおよび幅bを表3に示すように種々に
変化させること以外は、実施例1のNo.2と同じ製造条件
で、下部フェライト磁性層、平面コイルおよび上部フェ
ライト磁性層を形成して平面磁気素子を製造した。かく
して得られた平面磁気素子を、実施例1と同様に、表2
に示した仕様の降圧型コンバータに搭載し、その時のコ
イル直流抵抗(Rdc)、Q値およびトータル効率につい
て調べた結果を、表3に併記する
【0035】
【表3】
【0036】同表から明らかなように、本発明に従い、
コイル線の厚みaおよび幅bを表皮厚みδの 0.5倍以
上、8倍以下の範囲に調整することにより、特に優れた
トータル効率が得られている。
【0037】
【発明の効果】かくして、本発明によれば、インダクタ
の損失を有利に低減して、DC−DCコンバータの効率
を格段に向上させることができ、ひいては電子機器の省
エネルギー化に大きく貢献する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 コイル形状としてスパイラル型を採用した場
合の、本発明に従う代表的な平面磁気素子の平面図(a)
およびそのA−A断面図(b) である。
【図2】 コイル線の断面形状を示した図である。
【符号の説明】
1 下部フェライト磁性層 2 平面コイル 3 上部フェライト磁性層 4 端子 5 基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E049 AA07 AC05 CB02 DB02 DB12 DB14 DB16 JC01 5E070 AA01 AB01 BB01 CB03 CB15

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部フェライト磁性層の面上に、平面コ
    イルを形成し、さらに該平面コイルのコイル線間の空隙
    も含めてその上に上部フェライト磁性層を形成した平面
    磁気素子であって、下部フェライト磁性層の磁性体体積
    密度を 80vol%以上、上部フェライト磁性層の磁性体体
    積密度を 30vol%以上としたことを特徴とする平面磁気
    素子。
  2. 【請求項2】 請求項1において、下部フェライト磁性
    層が焼結板からなることを特徴とする平面磁気素子。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、平面コイル
    のコイル線の厚みおよび幅をそれぞれ、次式で示される
    表皮厚みδの 0.5倍以上、8倍以下としたことを特徴と
    する平面磁気素子。 δ={2/(μ・σ・ω)}1/2 ここで、μ:透磁率 σ:電気伝導率(S) ω:角振動数(=2πf)
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