JP2002296704A - 画像読取装置の原稿位置決めガイド - Google Patents

画像読取装置の原稿位置決めガイド

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JP2002296704A
JP2002296704A JP2001095374A JP2001095374A JP2002296704A JP 2002296704 A JP2002296704 A JP 2002296704A JP 2001095374 A JP2001095374 A JP 2001095374A JP 2001095374 A JP2001095374 A JP 2001095374A JP 2002296704 A JP2002296704 A JP 2002296704A
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JP2001095374A
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English (en)
Inventor
Hidekazu Hayashi
英一 林
Tetsuo Obata
哲生 小畑
Shuji Sekiguchi
秀志 関口
Akira Yasuda
晃 安田
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Fujinon Corp
Riso Kagaku Corp
Original Assignee
Riso Kagaku Corp
Fuji Photo Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原稿の位置決めを行うガイド板に被ガイド部
を設け、装置筺体に固定したガイド部材と係合させるこ
とにより、補修等で外したプラテンガラスをこれらガイ
ド部材と被ガイド部とを係合させて取り付ければ、ガイ
ド板の取付位置の調整を行わなくても原稿の位置決めを
行える原稿位置決めガイドを提供する。 【解決手段】 筺体2の適宜位置に移動可能にガイドピ
ン41を設け、初期調整でこのガイドピン41を固定す
る。プラテンガラス21の端部に取り付けられるガイド
板22に固定される補強板36のガイド翼部37にガイ
ドピン41に嵌合する位置決め孔38を形成する。以
後、プラテンガラス21を外して取り付け直す際には、
ガイドピン41に位置決め孔38を嵌合させて取り付け
れば、ガイド板22の位置が一定となって原稿の位置決
めを行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光源ランプの光
をプラテンガラス上に載置させた原稿に照射して、その
反射光から原稿に形成された画像に関するデータを読み
取る原稿静止型の画像読取装置に関するもので、特に、
プラテンガラス上に原稿を載置する際に該原稿の位置を
定める原稿位置決めガイドに関する。
【0002】
【従来の技術】複写機やスキャナ等、紙面等に表された
原稿の画像データを読み取って各種の処理を行う画像読
取装置は、原稿に蛍光灯等の光源ランプから光を照射
し、その反射光をCCD等の光電変換デバイスを備えた
受光部に入射させるようにしてある。原稿静止型の画像
読取装置では、プラテンガラス上に載置された原稿に対
して前記光源ランプを移動させながらその光を照射す
る。しかも、原稿から受光部に至る光路長を、原稿に対
する照射位置が変化した場合であっても一定に保つ必要
から、反射光を受光部に導くために具備させた反射鏡等
も光源ランプと共に原稿に沿って移動させるようにして
ある。
【0003】光源ランプや反射鏡等の移動開始位置は、
原稿の大きさ等と無関係に一定とされている。このた
め、プラテンガラス上に載置される原稿は所定の位置に
セットされなければ、該原稿に形成された画像の読み取
り開始位置が、画像の端部位置と異なってしまって、原
稿全域の画像を読み取れなくなってしまうおそれがあ
る。また、光源ランプや反射鏡等は一定の方向へ移動す
るから、この移動方向に対して原稿が傾いている場合に
は、傾いた画像が捕捉されることになる。このため、原
稿の端部から画像を読み取れるように、かつ原稿が傾い
た状態とならないように、プラテンガラス上の所定の位
置に原稿がセットされるように原稿位置決めガイドが設
けられている。
【0004】従来のこの種の原稿位置決めガイドとして
は、原稿をプラテンガラス上に載置する場合に、該原稿
の端部を突き当てるガイド部材を備えた構造があり、例
えば特開2000−258857号公報に記載された原
稿ガイドがある。この原稿ガイドは、原稿突き当て基準
となる基準端縁を備えた細幅板状部と、該細幅板状部の
他端縁に突設された取付け片と、から構成し、取付け片
には、ネジ穴と、U字穴及びテーパー形状部を形成し、
装置側フレームの上面に形成した開口部周縁適所には取
付け片のネジ穴と整合するネジ穴と、U字穴内に着座す
る突起を所定の配置で形成し、テーパー形状部は、U字
穴と連通し、U字穴から離間するほど内径が漸増するよ
うに構成したものである。そして、原稿を載置するプラ
テンガラス(コンタクトガラス)は、端縁の一部が上記
細幅板状部の基準端縁と重畳するように取り付けられ
る。
【0005】この原稿ガイドを備えた画像読取装置で原
稿の画像を読み取る際には、原稿の端部を前記細幅板状
部の基準端縁に突き当ててセットすることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た特開2000−258857号公報に記載された原稿
ガイドでは、プラテンガラスは前記細幅板状部によって
押さえられる構造であるため、次のような問題が生じる
おそれがある。前記細幅板状部は合成樹脂で形成される
から、プラテンガラスとの間に間隙が形成されるおそれ
があり、細幅板状部の基準端縁に原稿を突き当てた場合
に、この間隙に原稿が差し込まれてしまい、原稿の位置
が所望の通りに位置決めされない場合が生じるおそれが
ある。この間隙が形成されないように、プラテンガラス
に溝を形成し、この溝に細幅板状部の一部を係合させる
ようにする構造があるが、プラテンガラスに溝を形成す
る加工の手間がかかり、加工工程が増加し、コストを上
昇させるおそれがある。また、細幅板状部をプラテンガ
ラスに接着する構造があるが、プラテンガラスの破損時
には、細幅板状部も交換する必要があり、不都合であ
る。
【0007】また、特開2000−258857号公報
に記載された原稿ガイドでは、装置側フレームに形成し
た突起を細幅板状部をU字穴内に着座させて該細幅板状
部の位置決めを行っている。しかし、この突起は装置フ
レームに形成されているものであるため、次のような問
題が生じるおそれがある。前述したように、原稿のセッ
ト位置は光源ランプや反射鏡の移動開始位置によって定
められる。この光源ランプ等の移動開始位置を高精度に
設定する場合には、装置フレームや各部品などの加工精
度を高くする必要があり、加工コストが上昇してしま
う。このため、移動開始位置の設定精度にある程度の許
容範囲を設け、原稿のセット位置を調整することによっ
て原稿の端部と移動開始位置とを調整している。この調
整を行えるようにするため、前記突起とU字穴との間に
は遊びが形成されなければならない。したがって、プラ
テンガラスや原稿ガイドを取り外した後に、組み付け直
す場合には該原稿位置決めガイドの固定位置に調整が必
要となり、その作業の手間がかかるおそれがある。
【0008】そこで、この発明は、プラテンガラスや原
稿位置決めガイドを取り外して、組み付け直す場合であ
っても、原稿位置決めガイドの固定位置の調整等の作業
を必要とせず、容易にかつ高精度にこれらの位置決めを
行って組み付けることができると共に、原稿をセットす
る場合に原稿位置決めガイドとプラテンガラスの間に該
原稿が差し込まれてしまうことのない画像読取装置の原
稿位置決めガイドを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めの技術的手段として、この発明に係る画像読取装置の
原稿位置決めガイドは、プラテンガラス上に載置された
原稿に光源ランプの光を照射し、その反射光を捕捉して
該原稿に形成された画像を読み取る画像読取装置の、前
記原稿をプラテンガラス上に載置する際に該原稿を案内
して所定の位置に設定する原稿位置決めガイドにおい
て、画像読取装置の筺体の適宜位置に移動可能に設けた
ガイド部材と、原稿の端部を当接させて該原稿を所定の
位置に案内するガイド板と、前記ガイド板に形成した、
前記ガイド部材と係合する被ガイド部とからなり、前記
ガイド板の位置の初期設定時において、前記ガイド部材
を適宜位置に調整した状態で固定し、該固定したガイド
部材に前記被ガイド部を係合させてガイド板を着脱する
ことを特徴としている。
【0010】画像読取装置を完成させる際には、原稿の
セット位置を調整する初期設定が行われる。例えば、前
記ガイド部材を仮止めし、このガイド部材に前記被ガイ
ド部を係合させて前記ガイド板を設定する。この状態で
テストチャート等を用いて、所望の画像データを得られ
るか確認し、得られない場合には前記ガイド部材の位置
を変更してガイド板の設定位置を変更する。すなわち、
所望の画像データが得られるよう、ガイド部材の位置を
調整する。調整が終了した状態で、不用意に移動しない
ようにガイド部材を固定し、この固定したガイド部材に
被ガイド部を係合させてガイド板を固定すれば、以後は
原稿をこのガイド板で案内させれば、常に所望の画像デ
ータを得ることができる。
【0011】メンテナンス等でプラテンガラスやガイド
板を取り外した場合に、再びこれらプラテンガラスやガ
イド板を取り付ける際には、前記ガイド部材に被ガイド
部を係合させてガイド板を固定すれば、取り外す前の状
態と同様となる。したがって、原稿のセット位置の再調
整を行う必要がない。
【0012】また、請求項2の発明に係る画像読取装置
の原稿位置決めガイドは、前記ガイド部材を適宜長さに
突出したガイドピンで形成し、前記被ガイド部を前記ガ
イドピンに嵌合する位置決め孔で形成したことを特徴と
している。
【0013】前記ガイドピンに位置決め孔を嵌装させれ
ば、これらが係合し、ガイド板が所定の位置に設定され
るから、ガイド板の位置調整が不要となると共に、取付
作業が簡便となる。
【0014】また、請求項3の発明に係る画像読取装置
の原稿位置決めガイドは、前記ガイド板を合成樹脂で形
成し、前記該ガイド板を金属製の補強板に固定し、前記
被ガイド部を該補強板に形成したことを特徴としてい
る。
【0015】合成樹脂製のガイド板を前記補強板に固定
することによりガイド板の強度が増加する。このため、
該ガイド板に不用意な力が加えられて場合でも該ガイド
板は固定された状態に維持され、ガイド板による原稿の
位置決め精度が損なわれることがない。
【0016】また、請求項4の発明に係る画像読取装置
の原稿位置決めガイドは、プラテンガラス上に載置され
た原稿に光源ランプの光を照射し、その反射光を捕捉し
て該原稿に形成された画像を読み取る画像読取装置の、
前記原稿をプラテンガラス上に載置する際に該原稿を案
内して所定の位置に設定する原稿位置決めガイドにおい
て、原稿の端部を当接させて該原稿を所定の位置に案内
するガイド板の前記プラテンガラス側の端部に、該プラ
テンガラスの端部と重畳させる重畳部を設け、前記重畳
部の基端部に、プラテンガラスの原稿を載置する面の反
対面の側端縁に係合する係合舌片部を形成し、前記重畳
部の先端部に、プラテンガラスの原稿を載置する原稿載
置面に密着するガイド舌片を形成し、前記ガイド舌片の
外側面に原稿の端部を当接させて該原稿の位置を案内す
ることを特徴としている。
【0017】原稿をセットする場合には、前記ガイド板
のガイド舌片の外側面に原稿の端部を当接させる。この
ガイド舌片はプラテンガラスに密着しているから、原稿
がガイド舌片とプラテンガラスとの間に差し込まれてし
まうことがない。
【0018】また、請求項5の発明に係る画像読取装置
の原稿位置決めガイドは、請求項1ないし請求項3のい
ずれかに記載の画像読取装置の原稿位置決めガイドであ
って、プラテンガラス上に載置された原稿に光源ランプ
の光を照射し、その反射光を捕捉して該原稿に形成され
た画像を読み取る画像読取装置の、前記原稿をプラテン
ガラス上に載置する際に該原稿を案内して所定の位置に
設定する原稿位置決めガイドにおいて、原稿の端部を当
接させて該原稿を所定の位置に案内するガイド板の前記
プラテンガラス側の端部に、該プラテンガラスの端部と
重畳させる重畳部を設け、前記重畳部の基端部に、プラ
テンガラスの原稿を載置する面の反対面の側端縁に係合
する係合舌片部を形成し、前記重畳部の先端部に、プラ
テンガラスの原稿を載置する原稿載置面に密着するガイ
ド舌片を形成し、前記ガイド舌片の外側面に原稿の端部
を当接させて該原稿の位置を案内することを特徴として
いる。
【0019】プラテンガラスの端縁部を前記重畳部の係
合舌片部に係合させた状態で前記ガイド板を、その被ガ
イド部をガイド部材に係合させて取り付ければ、該ガイ
ド板が所定の位置に設定される。しかも、プラテンガラ
スにガイド舌片が密着した状態であるから、原稿を該ガ
イド舌片に当接させて位置決めする際に、ガイド舌片と
プラテンガラスとの間に原稿が差し込まれてしまうこと
がない。したがって、位置調整されたガイド板に対して
原稿を確実にセットすることができる。
【0020】また、請求項6の発明に係る画像読取装置
の原稿位置決めガイドは、前記重畳部が、前記ガイド舌
片がプラテンガラスに接触することにより適宜に撓み、
その復元力によって該ガイド舌片がプラテンガラスに密
着することを特徴としている。
【0021】前記重畳部は、該重畳部自身の復元力によ
ってガイド舌片をプラテンガラスに押圧するから、該ガ
ラス舌片がプラテンガラスに確実に密着し、原稿の端部
が差し込まれることを確実に防止することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図示した好ましい実施の形
態に基づいて、この発明に係る画像読取装置の原稿位置
決めガイドを具体的に説明する。
【0023】図8ないし図10は、この原稿位置決めガ
イドを具備させるのに適した原稿静止型の画像読取装置
1の概略の構造を示しており、図8は斜視図、図9は平
面図、図10は側面図である。画像読取装置1の筺体2
の長手方向の壁部2aの内側面には棚状に2枚のガイド
板2b、2eが設けられ、これらガイド板2b、2eに
フルレートキャリッジ3とハーフレートキャリッジ4と
がそれぞれ載置され、これらキャリッジ3、4はガイド
板2b、2eにそれぞれに案内されて、筐体2の長手方
向に移動する。また、筐体2の上部は開口されており、
図6に示すプラテンガラス21が取り付けられてこの開
口を閉じ、そしてこのプラテンガラス21に原稿が載置
される。フルレートキャリッジ3には蛍光灯等の光源ラ
ンプ5が搭載されており、この光源ランプ5で原稿を照
射する。また、筐体2の底板2cの適宜位置には、結像
レンズ6とCCD(電荷結像素子)等の光電変換デバイ
ス7とを備えた受光部20が設けられている。
【0024】そして、フルレートキャリッジ3には図示
しない第1反射鏡が設けられ、ハーフレートキャリッジ
4には図示しない第2反射鏡と第3反射鏡とが設けられ
ている。光源ランプ5で照射し、原稿で反射した光は、
前記第1反射鏡と第2反射鏡、第3反射鏡とで順次反射
して前記結像レンズ6を透過し光電変換デバイス7に入
射するようにしてあり、これら第1反射鏡と第2反射
鏡、第3反射鏡により原稿から光電変換デバイス7に至
る光路が形成されている。原稿の画情報を取得する場合
には原稿の全域を照射しなければならないから、前記フ
ルレートキャリッジ3はプラテンガラス21の全域にわ
たって移動可能としてある。このフルレートキャリッジ
3の移動によっても、光電変換デバイス7に至る前記光
路の長さが一定でなければならない。このため、前記ハ
ーフレートキャリッジ4はフルレートキャリッジ3の移
動量のほぼ1/2の移動量で、フルレートキャリッジ3
に同期して移動するようにして、該光路が一定長さとな
るようにしてある。
【0025】図11は、キャリッジ3、4を同期させて
移動させるための駆動機構の概略を示す斜視図である。
筐体2の長手方向の一端部には、キャリッジ3、4の走
査方向と直交する方向を軸方向とする駆動軸8が回動自
在に支持されており、その中央部に被動側プーリ8aが
嵌着されている。他方、筺体2の底板2c上にはモータ
9が配設されており、このモータ9の出力軸には駆動側
プーリ9aが嵌着されている。この駆動側プーリ9aと
第1中間プーリ10aとに第1駆動ベルト11aが掛け
渡されており、この第1中間プーリ10aに一体に形成
された第2中間プーリ10bと前記被動側プーリ8aと
に第2駆動ベルト11bが掛け渡されている。すなわ
ち、モータ9の出力回転が適宜に減速されて被動側プー
リ8aに伝達され、駆動軸8が低速で回転するようにし
てある。このため、駆動軸8の回転が円滑となり、これ
に駆動されるキャリッジ3、4が移動する際の振動を抑
制することができる。特に、この振動の抑制は、画像読
取装置の小型化を図る上で有利である。
【0026】前記駆動軸8の両端部には巻取プーリ13
が嵌着されており、この巻取プーリ13にワイヤ14の
中央部が適宜巻数で巻回されている。ハーフレートキャ
リッジ4の側面には、同軸上に一対の案内プーリ15、
16が走査方向と直交する方向を軸として回動自在に支
持されている。なお、これら案内プーリ15、16はそ
の軸方向の位置を異ならせてある。また、筐体2の前記
駆動軸8を配設した側と反対側の端部には、走査方向と
直交する方向を軸として回動自在に案内プーリ17が支
持されている。また、筐体2の壁部2aの適宜位置には
ブラケット2dが設けられている。なお、これら巻取プ
ーリ13とワイヤ14、案内プーリ15、16、17、
ブラケット2dは筐体2の内部であって、キャリッジ
3、4の走査域を挟んで両側に設けられている。
【0027】そして、前記ワイヤ14は、一端部が前記
ブラケット2dに固定され、フルレートキャリッジ3と
反対の側に位置させた前記案内プーリ15を巻回させ、
フルレートキャリッジ3と連繋部18で連繋させ、前記
巻取プーリ13を巻回させ、前記案内プーリ17と前記
案内プーリ16とを順次巻回させて、他端部が引っ張り
コイルバネ等からなる緊張バネ19を介して、筐体2の
側壁に掛止されている。
【0028】前記筺体2の上面のプラテンガラス21の
一端部には図1ないし図7に示すガイド板22が係合
し、他端部は筺体2の開口の縁部に係合する。ガイド板
22は、筺体2をその幅方向で開口の端部を覆う状態に
配設される。また、このガイド板22は、合成樹脂によ
って成形されている。
【0029】図6に示すように、ガイド板22の端部に
は重畳部30が、該ガイド板22の肉厚を小さくして外
側面に位置する部分を残してガラス押さえ部31が形成
され、このガラス押さえ部31の内側面にプラテンガラ
ス21の端部を収容できる状態に形成されている。この
重畳部30の基端部には、図4及び図6に示すように、
ガイド板22の長手方向の適宜位置に適宜数の係合舌片
部32が形成されている。この係合舌片部32は、図6
に示すように、重畳部30の基端部から僅かにプラテン
ガラス21の方向に突設されると共に、該プラテンガラ
ス21の原稿を載置させる面と反対側の面、即ち内側面
の端縁に係合するように形成されている。なお、この係
合舌片部32の先端部は適宜に面取りされて、プラテン
ガラス21を受け入れやすくしてある。
【0030】他方、重畳部30の先端部には、下方に向
けて僅かに突出したガイド舌片33が、重畳部30に端
部が収容された状態でプラテンガラス21の原稿を載置
させる原稿載置面に当接するよう形成されている。この
ガイド舌片33の外側面に原稿を当接させて、該原稿を
セット位置に位置付かせるよう案内することになる。
【0031】図7に示すように、前記ガイド舌片33の
先端面と前記係合舌片32の内側面との距離dは、プラ
テンガラス21の肉厚Dよりも僅かに小さくしてある。
このため、プラテンガラス21の端部が重畳部30に収
容された状態で、前記ガラス押さえ部31が僅かに撓
み、その復元力を受けて前記ガイド舌片33の先端がプ
ラテンガラス21の原稿載置面に押圧されて密着するよ
うにしてある。
【0032】前記ガイド板22の裏面側には、金属製の
補強板36が取り付けられている。すなわち、補強板3
6長手方向の両端部には雌ネジ部36aが形成され、ガ
イド板22に形成された貫通孔を貫通させた固定ネジを
雌ネジ部36aに締め付けて、該補強板36がガイド板
22に固定されている。
【0033】補強板36の両端部はガイド板22の端縁
よりもさらに外方に突出させてあり、該突出した部分で
ガイド翼部37が形成されている。そして、このガイド
翼部37の適宜位置には被ガイド部として位置決め孔3
8が形成されている。また、ガイド翼部37の適宜位置
には、取付ネジ39を挿通させる透孔が形成されてい
る。
【0034】前記位置決め孔38には、ガイド部材とし
てのガイドピン41が嵌合する。このガイドピン41
は、調整板40に設けられており、この調整板40には
2本の固定ネジ42が挿通する貫通孔43が形成されて
いる。この貫通孔42の内径は、固定ネジ42の外径よ
りも僅かに大きくしてある。
【0035】他方、前記筺体2の適宜位置には、前記2
本の固定ネジ42をそれぞれ螺合させる雌ネジ部が形成
されている。調整板40の貫通孔42に挿通させた固定
ネジ42を、該雌ネジ部に螺合させた状態で、該固定ネ
ジ42を締め付ける前では、調整板40の位置を固定ネ
ジ42に対して僅かに移動させることができるようにし
てある。また、この固定ネジ42を前記雌ネジ部に締め
付けた状態では、調整板40が筺体2の表面に押圧され
て固定される。なお、固定ネジ42は皿ネジとし、調整
板40の前記貫通孔43の周縁部に座ぐり部を形成し
て、筺体2に締め付けた状態で固定ネジ42の頭部が調
整板40から突出しないようにしてあれば好ましい。
【0036】ガイド板22の裏面であって、前記重畳部
30が掲載された側と反対側の適宜部分には、図4及び
図5に示すように、略L字形に形成された先端部を備え
た鈎部34が適宜位置に形成されている。他方、図9に
示すように、筺体2の開口の縁部であって、ガイド板2
2の縁部が重畳する位置には、略矩形に形成された受容
孔46が形成されており、ガイド板22が取り付けられ
た状態では、前記鈎部34がこの受容孔46に差し込ま
れた状態となるようにしてある。
【0037】以上により構成されたこの発明の画像読取
装置の原稿位置決めガイドの実施形態について、その作
用を以下に説明する。
【0038】この画像読取装置1の組立時には、プラテ
ンガラス21の一方の端部に、前記ガイド板22を取り
付ける。ガイド板22を取り付けるには、プラテンガラ
ス21の端部を、前記ガラス押さえ部31と係合舌片部
32とで挟持させながら前記重畳部30に収容させる。
この状態で、プラテンガラス21の肉厚よりもガラス押
さえ部31と係合舌片部32との間の距離の方が小さい
から、ガラス押さえ部31が適宜に撓まされ、それ自体
の復元力でガラス押さえ部31の先端部のガイド舌片3
3がプラテンガラス21に押圧される。このため、該ガ
イド舌片33がプラテンガラス21に密着する。
【0039】一端部にガイド板22が取り付けられたプ
ラテンガラス21を、筺体2の開口に取り付ける。ガイ
ド板22の前記鈎部34を筺体2の受容孔46に挿入
し、該鈎部34のL字形の内側とガイド板22との間で
筺体2を形成する板材を挟むようにする。他方、前記調
整板40を筺体2の所定位置に仮止めしておく。該調整
板40のガイドピン41に前記位置決め孔38を嵌装さ
せて、ガイド板22を前記ガイド翼部37に取付ネジ3
9によって仮止めする。この状態で、テストチャート等
の原稿をプラテンガラス21に載置させて、原稿が所定
の位置にセットされるように調整する。このとき、原稿
はガイド板22のガイド舌片33の外側面に当接させて
位置させる。そして、原稿を所定の位置にセットさせる
ための調整は、前記調整板40の位置を適宜に移動させ
て、ガイドピン41の位置を変更することにより行う。
すなわち、ガイドピン41の位置が変更されることによ
って、ガイド板22の位置が変更されてガイド舌片33
の位置が変更されるから、所望の画像データを得られる
位置となるように、該ガイド板22の位置を調整する。
この調整が完了した状態で、前記調整板40に固定ネジ
42を締め付けて固定する。これにより、調整板40に
設けられたガイドピン41の位置が定められる。
【0040】ユーザーに提供された画像読取装置1のメ
ンテナンス等のためにプラテンガラス21を外した場合
には、前記位置決め孔38をガイドピン41に嵌合させ
ながら、ガイド板22とプラテンガラス21を取り付け
れば、ガイド板22は調整済みの位置に位置する。この
ため、プラテンガラス21を取り付け直した後に、原稿
のセット位置を再調整する必要がない。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
係る画像読取装置の原稿位置決めガイドによれば、プラ
テンガラス上に載置された原稿の位置を定めるガイド板
を、該ガイド板に形成した被ガイド部と筺体に設けたガ
イド部材との係合によって位置決めして取り付けると共
に、ガイド部材の位置を調整できるようにしたから、初
期設定の際にガイド部材の位置を決定すれば、以後はこ
のガイド部材に被ガイド部を係合させることによってガ
イド板の位置が所定の位置に位置することになる。この
ため、現場でのメンテナンス等のためにプラテンガラス
を外し、取り付け直す場合に、ガイド部材の位置を調整
する必要がなく、メンテナンス等の作業を簡便に行うこ
とができる。
【0042】また、請求項2の発明に係る画像読取装置
の原稿位置決めガイドによれば、ガイドピンに位置決め
孔を嵌装させるだけで、ガイド板の位置決めを行えるの
で、該ガイド板とプラテンガラスの取付作業をより簡便
に行うことができる。
【0043】また、請求項3の発明に係る画像読取装置
の原稿位置決めガイドによれば、補強板によってガイド
板の合成樹脂の部分が補強されるから、不用意な力が加
えられた場合でもガイド板が変形したりすることがな
く、原稿を位置決めを確実に行わせることができる。
【0044】また、請求項4の発明に係る画像読取装置
の原稿位置決めガイドによれば、ガイド舌片とプラテン
ガラスとの間に間隙が形成されないので、原稿をガイド
舌片に当接させた場合に、原稿の端部がガイド舌片とプ
ラテンガラスとの間に差し込まれてしまうことがない。
したがって、原稿の位置決めを確実に行うことができ
る。
【0045】また、請求項5の発明に係る画像読取装置
の原稿位置決めガイドによれば、ガイド板を確実に所定
の位置に設定できると共に、原稿を確実に位置決めする
ことができる。
【0046】また、請求項6の発明に係る画像読取装置
の原稿位置決めガイドによれば、ガイド舌片がプラテン
ガラスに押圧されるので、ガイド舌片をプラテンガラス
と密着した状態に確実に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る原稿位置決めガイドの平面図
で、画像読取装置の筺体に取り付けられた状態を示して
いる。
【図2】この発明に係る原稿位置決めガイドのガイド板
の平面図である。
【図3】この発明に係る位置決めガイドのガイド板の構
造を説明するための平面図である。
【図4】図3に示すガイド板の底面図である。
【図5】図3に示すガイド板の側面図である。
【図6】この発明に係る位置決めガイドのガイド板をプ
ラテンガラスの端部に取り付けた状態を示す断面図であ
る。
【図7】図6に示すガイド板とプラテンガラスとを分解
した状態を示す断面図である。
【図8】この発明に係る原稿位置決めガイドを備えるの
に適した画像読取装置の概略の構造を説明する斜視図で
ある。
【図9】この発明に係る原稿位置決めガイドを備えるの
に適した画像読取装置の構造の概略を説明する平面図で
ある。
【図10】この発明に係る原稿位置決めガイドを備える
のに適した画像読取装置の構造の概略を説明する側面図
である。
【図11】この発明に係る原稿位置決めガイドを備える
のに適した原稿静止型の画像読取装置のキャリッジの駆
動機構を説明するための概略の斜視図である。
【符号の説明】
1 画像読取装置 2 筺体 3 フルレートキャリッジ 4 ハーフレートキャリッジ 20 受光部 21 プラテンガラス 22 ガイド板 30 重畳部 31 ガラス押さえ部 32 係合舌片部 33 ガイド舌片 36 補強板 37 ガイド翼部 38 位置決め孔(被ガイド部) 39 取付ネジ 40 調整板 41 ガイドピン(ガイド部材) 42 固定ネジ 43 貫通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小畑 哲生 埼玉県大宮市植竹町一丁目324番地 富士 写真光機株式会社内 (72)発明者 関口 秀志 東京都港区新橋二丁目20番15号 理想科学 工業株式会社内 (72)発明者 安田 晃 東京都港区新橋二丁目20番15号 理想科学 工業株式会社内 Fターム(参考) 2H012 CA03 5C062 AA05 AB17 AB29 AD05 AD06 5C072 AA01 LA03 NA01 RA04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラテンガラス上に載置された原稿に光
    源ランプの光を照射し、その反射光を捕捉して該原稿に
    形成された画像を読み取る画像読取装置の、前記原稿を
    プラテンガラス上に載置する際に該原稿を案内して所定
    の位置に設定する原稿位置決めガイドにおいて、 画像読取装置の筺体の適宜位置に移動可能に設けたガイ
    ド部材と、 原稿の端部を当接させて該原稿を所定の位置に案内する
    ガイド板と、 前記ガイド板に形成した、前記ガイド部材と係合する被
    ガイド部とからなり、 前記ガイド板の位置の初期設定時において、前記ガイド
    部材を適宜位置に調整した状態で固定し、該固定したガ
    イド部材に前記被ガイド部を係合させてガイド板を着脱
    することを特徴とする画像読取装置の原稿位置決めガイ
    ド。
  2. 【請求項2】 前記ガイド部材を適宜長さに突出したガ
    イドピンで形成し、 前記被ガイド部を前記ガイドピンに嵌合する位置決め孔
    で形成したことを特徴とする請求項1に記載の画像読取
    装置の原稿位置決めガイド。
  3. 【請求項3】 前記ガイド板を合成樹脂で形成し、前記
    該ガイド板を金属製の補強板に固定し、前記被ガイド部
    を該補強板に形成したことを特徴とする請求項1または
    請求項2に記載の画像読取装置の原稿位置決めガイド。
  4. 【請求項4】 プラテンガラス上に載置させた原稿に光
    源ランプの光を照射し、その反射光を捕捉して該原稿に
    形成された画像を読み取る画像読取装置の、前記原稿を
    プラテンガラス上に載置する際に該原稿を案内して所定
    の位置に設定する原稿位置決めガイドにおいて、 原稿の端部を当接させて該原稿を所定の位置に案内する
    ガイド板の前記プラテンガラス側の端部に、該プラテン
    ガラスの端部と重畳させる重畳部を設け、 前記重畳部の基端部に、プラテンガラスの原稿を載置す
    る面の反対面の側端縁に係合する係合舌片部を形成し、 前記重畳部の先端部に、プラテンガラスの原稿を載置す
    る原稿載置面に密着するガイド舌片を形成し、 前記ガイド舌片の外側面に原稿の端部を当接させて該原
    稿の位置を案内することを特徴とする画像読取装置の原
    稿位置決めガイド。
  5. 【請求項5】 プラテンガラス上に載置された原稿に光
    源ランプの光を照射し、その反射光を捕捉して該原稿に
    形成された画像を読み取る画像読取装置の、前記原稿を
    プラテンガラス上に載置する際に該原稿を案内して所定
    の位置に設定する原稿位置決めガイドにおいて、 原稿の端部を当接させて該原稿を所定の位置に案内する
    ガイド板の前記プラテンガラス側の端部に、該プラテン
    ガラスの端部と重畳させる重畳部を設け、 前記重畳部の基端部に、プラテンガラスの原稿を載置す
    る面の反対面の側端縁に係合する係合舌片部を形成し、 前記重畳部の先端部に、プラテンガラスの原稿を載置す
    る原稿載置面に密着するガイド舌片を形成し、 前記ガイド舌片の外側面に原稿の端部を当接させて該原
    稿の位置を案内することを特徴とする請求項1ないし請
    求項3のいずれかに記載の画像読取装置の原稿位置決め
    ガイド。
  6. 【請求項6】 前記重畳部が、前記ガイド舌片がプラテ
    ンガラスに接触することにより適宜に撓み、その復元力
    によって該ガイド舌片がプラテンガラスに密着すること
    を特徴とする請求項4または請求項5に記載の画像読取
    装置の原稿位置決めガイド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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