JP2002296509A - 共焦点光学系を備えたスキャナ、共焦点光学系を備えたスキャナの共焦点光学系のフォーカス位置データの生成方法および共焦点光学系を備えたスキャナにおけるディジタルデータの生成方法 - Google Patents

共焦点光学系を備えたスキャナ、共焦点光学系を備えたスキャナの共焦点光学系のフォーカス位置データの生成方法および共焦点光学系を備えたスキャナにおけるディジタルデータの生成方法

Info

Publication number
JP2002296509A
JP2002296509A JP2001389454A JP2001389454A JP2002296509A JP 2002296509 A JP2002296509 A JP 2002296509A JP 2001389454 A JP2001389454 A JP 2001389454A JP 2001389454 A JP2001389454 A JP 2001389454A JP 2002296509 A JP2002296509 A JP 2002296509A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical system
confocal optical
measurement
data
scanner
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001389454A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3928846B2 (ja
Inventor
Masashi Hakamata
正志 袴田
Hisashi Kobayashi
尚志 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2001389454A priority Critical patent/JP3928846B2/ja
Publication of JP2002296509A publication Critical patent/JP2002296509A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3928846B2 publication Critical patent/JP3928846B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Microscoopes, Condenser (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)
  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 特別な機構を必要とすることなく、高精度
で、共焦点光学系のフォーカスを調整することができ、
所望のように、生化学解析用のデータが生成することが
できる共焦点光学系を備えたスキャナを提供する。 【解決手段】 対物レンズ19の位置を、所定の移動ピ
ッチで、変化させて、光検出器33が検出した蛍光また
はフォトルミネッセンスの信号強度に基づいて、共焦点
光学系19,30のフォーカス位置を決定し、生成され
たフォーカス位置データを記憶し、コントロールユニッ
トが、EPROMに記憶されたフォーカス位置データ
を、EPROMに保存された位置データにしたがって、
補正し、補正されたフォーカス位置データに基づいて、
ステッピングモータに駆動信号を出力して、対物レンズ
を移動させ、対物レンズの位置を調整するよう構成され
たことを特徴とするスキャナ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、共焦点光学系を備
えたスキャナ、共焦点光学系を備えたスキャナの共焦点
光学系のフォーカス位置データの生成方法および共焦点
光学系を備えたスキャナにおけるディジタルデータの生
成方法に関するものであり、さらに詳細には、特別な機
構を必要とすることなく、高精度で、共焦点光学系のフ
ォーカスを調整することができ、所望のように、生化学
解析用のデータが生成することができる共焦点光学系を
備えたスキャナ、共焦点光学系を備えたスキャナの共焦
点光学系のフォーカス位置データの生成方法および共焦
点光学系を備えたスキャナにおけるディジタルデータの
生成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】放射線が照射されると、放射線のエネル
ギーを吸収して、蓄積、記録し、その後に、特定の波長
域の電磁波を用いて励起すると、照射された放射線のエ
ネルギーの量に応じた光量の輝尽光を発する特性を有す
る輝尽性蛍光体を、放射線の検出材料として用い、放射
性標識を付与した物質を、生物体に投与した後、その生
物体あるいはその生物体の組織の一部をサンプルとし、
このサンプルを、輝尽性蛍光体層が設けられた蓄積性蛍
光体シートと一定時間重ね合わせることにより、放射線
エネルギーを輝尽性蛍光体に、蓄積、記録し、しかる後
に、電磁波によって、輝尽性蛍光体層を走査して、輝尽
性蛍光体を励起し、輝尽性蛍光体から放出された輝尽光
を光電的に検出して、ディジタル画像信号を生成し、画
像処理を施して、CRTなどの表示手段上あるいは写真
フイルムなどの記録材料上に、画像を再生するように構
成されたオートラジオグラフィ検出システムが知られて
いる(たとえば、特公平1−60784号公報、特公平
1−60782号公報、特公平4−3952号公報な
ど)。
【0003】蓄積性蛍光体シートを画像の検出材料とし
て使用するオートラジオグラフィ検出システムは、写真
フイルムを用いる場合とは異なり、現像処理という化学
的処理が不必要であるだけでなく、得られた画像データ
に画像処理を施すことによって、所望のように、画像を
再生し、あるいは、コンピュータによる定量解析が可能
になるという利点を有している。
【0004】他方、オートラジオグラフィシステムにお
ける放射性標識物質に代えて、蛍光物質を標識物質とし
て使用した蛍光検出(fluorescence) システムが知られ
ている。このシステムによれば、蛍光画像を読み取るこ
とによって、遺伝子配列、遺伝子の発現レベル、蛋白質
の分離、同定、あるいは、分子量、特性の評価などをお
こなうことができ、たとえば、電気泳動させるべき複数
のDNA断片を含む溶液中に、蛍光色素を加えた後に、
複数のDNA断片をゲル支持体上で電気泳動させ、ある
いは、蛍光色素を含有させたゲル支持体上で、複数のD
NA断片を電気泳動させ、あるいは、複数のDNA断片
を、ゲル支持体上で、電気泳動させた後に、ゲル支持体
を蛍光色素を含んだ溶液に浸すなどして、電気泳動され
たDNA断片を標識し、励起光によって、蛍光色素を励
起して、生じた蛍光を検出することによって、画像を生
成し、ゲル支持体上のDNAの分布を検出したり、ある
いは、複数のDNA断片を、ゲル支持体上で、電気泳動
させた後に、DNAを変性(denaturation) し、次い
で、サザン・ブロッティング法により、ニトロセルロー
スなどの転写支持体上に、変性DNA断片の少なくとも
一部を転写し、目的とするDNAと相補的なDNAもし
くはRNAを蛍光色素で標識して調製したプローブと変
性DNA断片とをハイブリダイズさせ、プローブDNA
もしくはプローブRNAと相補的なDNA断片のみを選
択的に標識し、励起光によって、蛍光色素を励起して、
生じた蛍光を検出することにより、画像を生成し、転写
支持体上の目的とするDNAを分布を検出したりするこ
とができる。さらに、標識物質により標識した目的とす
る遺伝子を含むDNAと相補的なDNAプローブを調製
して、転写支持体上のDNAとハイブリダイズさせ、酵
素を、標識物質により標識された相補的なDNAと結合
させた後、蛍光基質と接触させて、蛍光基質を蛍光を発
する蛍光物質に変化させ、励起光により、生成された蛍
光物質を励起して、生じた蛍光を検出することによっ
て、画像を生成し、転写支持体上の目的とするDNAの
分布を検出したりすることもできる。この蛍光検出シス
テムは、放射性物質を使用することなく、簡易に、遺伝
子配列などを検出することができるという利点がある。
【0005】さらに、近年、スライドガラス板やメンブ
レンフィルタなどの担体表面上の異なる位置に、ホルモ
ン類、腫瘍マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、
その他のタンパク質、核酸、cDNA、DNA、RNA
など、生体由来の物質と特異的に結合可能で、かつ、塩
基配列や塩基の長さ、組成などが既知の特異的結合物質
を、スポッター装置を用いて、滴下して、多数の独立し
たスポットを形成し、次いで、ホルモン類、腫瘍マーカ
ー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他のタンパク
質、核酸、cDNA、DNA、mRNAなど、抽出、単
離などによって、生体から採取され、あるいは、さら
に、化学的処理、化学修飾などの処理が施された生体由
来の物質であって、蛍光物質、色素などの標識物質によ
って標識された物質をハイブリダイズさせたマイクロア
レイに、励起光を照射して、蛍光物質、色素などの標識
物質から発せられた蛍光などの光を光電的に検出して、
生体由来の物質を解析するマイクロアレイ検出システム
が開発されている。このマイクロアレイ検出システムに
よれば、スライドガラス板やメンブレンフィルタなどの
担体表面上の異なる位置に、数多くの特異的結合物質の
スポットを高密度に形成して、標識物質によって標識さ
れた生体由来の物質をハイブリダイズさせることによっ
て、短時間に、生体由来の物質を解析することが可能に
なるという利点がある。
【0006】また、メンブレンフィルタなどの担体表面
上の異なる位置に、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、
抗体、抗原、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、
cDNA、DNA、RNAなど、生体由来の物質と特異
的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組成な
どが既知の特異的結合物質を、スポッター装置を用い
て、滴下して、多数の独立したスポットを形成し、次い
で、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗体、抗原、ア
ブザイム、その他のタンパク質、核酸、cDNA、DN
A、mRNAなど、抽出、単離などによって、生体から
採取され、あるいは、さらに、化学的処理、化学修飾な
どの処理が施された生体由来の物質であって、放射性標
識物質によって標識された物質をハイブリダイズさせた
マクロアレイを、輝尽性蛍光体を含む輝尽性蛍光体層が
形成された蓄積性蛍光体シートと密着させて、輝尽性蛍
光体層を露光し、しかる後に、輝尽性蛍光体層に励起光
を照射し、輝尽性蛍光体層から発せられた輝尽光を光電
的に検出して、生体由来の物質を解析する放射性標識物
質を用いたマクロアレイ検出システムも開発されてい
る。
【0007】これらのシステムは、いずれも、サンプル
に、励起光を照射して、輝尽性蛍光体や蛍光物質などの
標識物質を励起し、輝尽性蛍光体から放出された輝尽光
や蛍光物質から放出された蛍光などを光電的に検出し
て、標識物質の画像データや発光量データなどの生化学
解析用のデータを生成するものであり、これらのシステ
ムのために用いられるデータ生成装置は、スキャナを用
いたものと、二次元センサを用いたものに大別される。
【0008】二次元センサを用いる場合に比し、スキャ
ナを用いる場合には、高解像度で、データを生成するこ
とができるという利点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】マイクロアレイ検出シ
ステムにおいては、サンプルを、励起光によって、走査
して、蛍光物質などの標識物質を励起し、蛍光物質から
放出された蛍光などを光電的に検出して、標識物質の画
像データや発光量データなどの生化学解析用のデータが
生成されるように構成されており、高精度の検出を可能
にするためには、集光光学系のフォーカスが、高精度で
調整されることが必要不可欠である。
【0010】そこで、米国特許第5578832号明細
書および同第5834785号明細書は、オートフォー
カスによって、集光光学系のフォーカスを調整する方法
を提案している。
【0011】しかしながら、オートフォーカスによっ
て、集光光学系のフォーカスを調整するためには、反射
光検出光学系、センサ、検出回路などの特別な機構が必
要になり、コストアップを招くという問題があった。
【0012】したがって、本発明は、特別な機構を必要
とすることなく、高精度で、共焦点光学系のフォーカス
を調整することができ、所望のように、生化学解析用の
データが生成することができる共焦点光学系を備えたス
キャナ、共焦点光学系を備えたスキャナの共焦点光学系
のフォーカス位置データの生成方法および共焦点光学系
を備えたスキャナにおけるディジタルデータの生成方法
を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のかかる目的は、
レーザ光を発する少なくとも1つのレーザ励起光源と、
少なくとも1つのサンプルを保持したサンプルキャリア
を載置すべきサンプルステージと、前記サンプルステー
ジを主走査方向および副走査方向に移動させる走査手段
と、共焦点光学系と、共焦点光学系を構成する対物レン
ズを移動可能な駆動手段と、光を光電的に検出する光検
出器と、不揮発性メモリと、制御手段とを備えたスキャ
ナであって、前記不揮発性メモリが、少なくとも1つの
距離測定用デバイスを、サンプルを保持すべきサンプル
キャリアにセットして、前記サンプルキャリアを、前記
サンプルステージに載置し、前記共焦点光学系を構成す
る対物レンズと、前記サンプルキャリアにセットされた
前記少なくとも1つの距離測定用デバイスの表面の基準
位置および前記基準位置とは異なる少なくとも1つの計
測位置との距離を計測して、生成された位置データを記
憶するとともに、レーザ光の照射を受けると、蛍光また
はフォトルミネッセンスを発する発光材料を備えたフォ
ーカス位置決定用デバイスを、前記発光材料が前記基準
位置に位置するように、前記サンプルキャリアにセット
し、前記フォーカス位置決定用デバイスを、レーザ光に
よって、走査して、前記基準位置に位置した前記発光材
料を励起し、前記発光材料から放出される蛍光またはフ
ォトルミネッセンスを、前記光検出器によって、光電的
に検出し、前記共焦点光学系の対物レンズの位置を、所
定の移動ピッチで、変化させて、前記光検出器が検出し
た前記蛍光またはフォトルミネッセンスの信号強度に基
づいて、前記共焦点光学系のフォーカス位置を決定し、
生成されたフォーカス位置データを記憶し、前記制御手
段が、前記不揮発性メモリに記憶された前記共焦点光学
系のフォーカス位置データを、前記不揮発性メモリに保
存された前記位置データにしたがって、補正し、補正さ
れた前記共焦点光学系のフォーカス位置データに基づい
て、前記駆動手段に駆動信号を出力して、前記共焦点光
学系の対物レンズを移動させ、前記対物レンズの位置を
調整するよう構成されたことを特徴とするスキャナによ
って達成される。
【0014】本発明によれば、少なくとも1つの距離測
定用デバイスを、少なくとも1つのサンプルを保持すべ
きサンプルキャリアにセットして、サンプルキャリア
を、サンプルステージに載置し、共焦点光学系を構成す
る対物レンズと、サンプルキャリアにセットされた少な
くとも1つの距離測定用デバイスの表面の基準位置およ
び基準位置とは異なる少なくとも1つの計測位置との距
離を計測して、生成された位置データが、不揮発性メモ
リに記憶されるとともに、励起光の照射を受けると、蛍
光またはフォトルミネッセンスを発する発光材料を備え
たフォーカス位置決定用デバイスを、発光材料が基準位
置に位置するように、サンプルキャリアにセットし、フ
ォーカス位置決定用デバイスを、レーザ光によって、走
査して、基準位置に位置した発光材料を励起し、発光材
料から放出される蛍光またはフォトルミネッセンスを、
光検出器によって、光電的に検出し、共焦点光学系の対
物レンズの位置を、所定の移動ピッチで、変化させて、
光検出器が検出した蛍光またはフォトルミネッセンスの
信号強度に基づいて、共焦点光学系のフォーカス位置を
決定し、生成されたフォーカス位置データが、不揮発性
メモリに記憶され、制御手段によって、不揮発性メモリ
に記憶された共焦点光学系のフォーカス位置データを、
不揮発性メモリに保存された位置データにしたがって、
補正し、補正された共焦点光学系のフォーカス位置デー
タに基づき、駆動手段に駆動信号を出力して、共焦点光
学系の対物レンズを移動させ、対物レンズの位置を調整
するよう構成されており、サンプルキャリアにセットさ
れた少なくとも1つの距離測定用デバイスと、共焦点光
学系の対物レンズとの実際の距離に基づいて、共焦点光
学系の対物レンズの位置が調整されるから、反射光検出
光学系、センサ、検出回路などの特別な機構を備えたオ
ートフォーカスなどを必要とせずに、共焦点光学系のフ
ォーカスを、所望のように、調整することが可能にな
る。
【0015】本発明の好ましい実施態様においては、前
記光検出器が検出した前記蛍光またはフォトルミネッセ
ンスの信号強度の積分値が最大となる前記共焦点光学系
の対物レンズの位置が、前記共焦点光学系のフォーカス
位置として決定され、前記不揮発性メモリに、フォーカ
ス位置データとして記憶されている。
【0016】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記共焦点光学系を構成する対物レンズと、前記サ
ンプルキャリアにセットされた前記少なくとも1つの距
離測定用デバイスの前記表面の基準位置および前記基準
位置とは異なる少なくとも1つの計測位置との距離が計
測され、前記サンプルキャリアにセットされた前記少な
くとも1つの距離測定用デバイスの前記表面の基準位置
に対する前記少なくとも1つの距離測定用デバイスの表
面の基準位置とは異なる少なくとも1つの計測位置の変
位が算出されて、前記位置データが生成され、前記不揮
発性メモリに記憶されている。
【0017】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記共焦点光学系を構成する対物レンズと、前記サ
ンプルキャリアにセットされた前記少なくとも1つの距
離測定用デバイスの前記表面の基準位置と、前記基準位
置とは異なる2以上の計測位置との距離が計測されて、
前記サンプルキャリアにセットされた前記少なくとも1
つの距離測定用デバイスの前記表面の基準位置に対する
前記少なくとも1つの距離測定用デバイスの前記表面の
前記基準位置とは異なる2以上の計測位置の変位が算出
され、前記距離測定用デバイスの表面の基準位置に対す
る前記基準位置とは異なる2以上の計測位置の変位が平
均されて、前記位置データが生成され、前記不揮発性メ
モリに記憶されている。
【0018】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、共焦点光学系を構成する対物レンズと、サンプルキ
ャリアにセットされた少なくとも1つの距離測定用デバ
イスの表面の基準位置と、基準位置とは異なる2以上の
計測位置との距離が計測されて、サンプルキャリアにセ
ットされた少なくとも1つの距離測定用デバイスの表面
の基準位置に対する少なくとも1つの距離測定用デバイ
スの表面の基準位置とは異なる2以上の計測位置の変位
が算出され、距離測定用デバイスの表面の基準位置に対
する基準位置とは異なる2以上の計測位置の変位が平均
されて、位置データが生成されているから、より高精度
に、共焦点光学系のフォーカスを調整することが可能に
なる。
【0019】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、スキャナは、さらに、前記スキャナ内の温度を検出
する温度センサを備え、前記不揮発性メモリが、2以上
の異なる温度で、前記共焦点光学系を構成する対物レン
ズと、前記サンプルキャリアにセットされた前記少なく
とも1つの距離測定用デバイスの前記表面の基準位置
と、前記基準位置とは異なる2以上の計測位置との距離
が計測され、前記サンプルキャリアにセットされた前記
少なくとも1つの距離測定用デバイスの前記表面の基準
位置に対する前記少なくとも1つの距離測定用デバイス
の前記表面の前記基準位置とは異なる2以上の計測位置
の変位が算出されて、算出された前記距離測定用デバイ
スの表面の基準位置に対する前記基準位置とは異なる2
以上の計測位置の変位の温度係数を記憶するとともに、
前記温度センサによって検出された前記共焦点光学系の
フォーカス位置データを生成した際の前記スキャナ内の
温度の平均値を記憶するように構成され、前記制御手段
が、前記不揮発性メモリに記憶された前記共焦点光学系
のフォーカス位置データを、前記温度センサによって検
出された前記スキャナ内の温度と前記共焦点光学系のフ
ォーカス位置データを生成した際の前記スキャナ内の温
度の平均値との温度差に応じ、前記不揮発性メモリに記
憶された前記距離測定用デバイスの表面の基準位置に対
する前記基準位置とは異なる2以上の計測位置の変位の
温度係数にしたがって、補正するように構成されてい
る。
【0020】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、2以上の異なる温度で、共焦点光学系を構成する対
物レンズと、サンプルキャリアにセットされた少なくと
も1つの距離測定用デバイスの表面の基準位置と、基準
位置とは異なる2以上の計測位置との距離が計測され、
サンプルキャリアにセットされた少なくとも1つの距離
測定用デバイスの表面の基準位置に対する少なくとも1
つの距離測定用デバイスの表面の基準位置とは異なる2
以上の計測位置の変位が算出されて、算出された距離測
定用デバイスの表面の基準位置に対する基準位置とは異
なる2以上の計測位置の変位の温度係数が、不揮発性メ
モリに記憶されるとともに、共焦点光学系のフォーカス
位置データを生成した際のスキャナ内の温度の平均値
が、不揮発性メモリに記憶されており、制御手段によっ
て、不揮発性メモリに記憶された共焦点光学系のフォー
カス位置データを、温度センサによって検出されたスキ
ャナ内の温度と共焦点光学系のフォーカス位置データを
生成した際のスキャナ内の温度の平均値との温度差に応
じ、不揮発性メモリに記憶された距離測定用デバイスの
表面の基準位置に対する基準位置とは異なる2以上の計
測位置の変位の温度係数にしたがって、補正するように
構成されているから、スキャナ内の温度が変化した場合
にも、所望のように、共焦点光学系のフォーカスを調整
することが可能になる。
【0021】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記サンプルキャリアが、2以上のサンプルを保持
可能に構成され、前記不揮発性メモリが、2以上の距離
測定用デバイスがセットされた前記サンプルキャリア
を、前記サンプルステージに載置し、前記サンプルキャ
リアにセットされた前記2以上の距離測定用デバイスの
それぞれにつき、前記共焦点光学系を構成する対物レン
ズと、前記距離測定用デバイスの表面の3以上の異なる
計測位置との距離が計測され、前記2以上の距離測定用
デバイスの1つの距離測定用デバイスの前記表面の前記
計測位置の1つを基準位置として、前記2以上の距離測
定用デバイスのそれぞれにつき、前記基準位置に対する
前記計測位置の変位が算出され、前記2以上の距離測定
用デバイスのそれぞれにつき、前記基準位置に対する前
記計測位置の変位が平均されて、生成された前記位置デ
ータを記憶するように構成され、前記制御手段が、前記
2以上の距離測定用デバイスがセットされた位置に対応
する前記サンプルキャリアの位置にセットされたサンプ
ル毎に、前記不揮発性メモリに記憶された前記位置デー
タに基づいて、前記不揮発性メモリに記憶された前記共
焦点光学系のフォーカス位置データを補正し、補正され
た前記共焦点光学系のフォーカス位置データにしたがっ
て、前記駆動手段に駆動信号を出力して、前記共焦点光
学系の対物レンズを移動させ、前記対物レンズの位置を
調整するよう構成されている。
【0022】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、サンプルキャリアが、2以上のサンプルを保持可能
に構成され、2以上の距離測定用デバイスがセットされ
たサンプルキャリアを、サンプルステージに載置し、サ
ンプルキャリアにセットされた2以上の距離測定用デバ
イスのそれぞれにつき、共焦点光学系を構成する対物レ
ンズと、距離測定用デバイスの表面の3以上の異なる計
測位置との距離が計測され、2以上の距離測定用デバイ
スの1つの距離測定用デバイスの表面の計測位置の1つ
を基準位置として、2以上の距離測定用デバイスのそれ
ぞれにつき、基準位置に対する計測位置の変位が算出さ
れ、2以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつき、基
準位置に対する計測位置の変位が平均されて、生成され
た位置データが、不揮発性メモリに記憶されており、制
御手段によって、2以上の距離測定用デバイスがセット
された位置に対応するサンプルキャリアの位置にセット
されたサンプル毎に、不揮発性メモリに記憶された位置
データに基づいて、不揮発性メモリに記憶された共焦点
光学系のフォーカス位置データを補正し、補正された共
焦点光学系のフォーカス位置データにしたがって、駆動
手段に駆動信号が出力されて、共焦点光学系の対物レン
ズが移動され、対物レンズの位置を調整するよう構成さ
れているから、サンプルキャリアにセットされた複数の
サンプル毎に、所望のように、共焦点光学系のフォーカ
スを調整することが可能になる。
【0023】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、2以上の異なる温度で、前記サンプルキャリアにセ
ットされた前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれ
につき、前記共焦点光学系を構成する対物レンズと、前
記距離測定用デバイスの表面の3以上の異なる計測位置
との距離が計測され、前記2以上の距離測定用デバイス
の1つの距離測定用デバイスの前記表面の1つの計測位
置を基準位置として、前記2以上の距離測定用デバイス
のそれぞれにつき、前記基準位置に対する前記計測位置
の変位が算出されて、前記基準位置に対する前記計測位
置の変位の温度係数が算出され、前記不揮発性メモリ
が、前記基準位置に対する前記計測位置の変位の温度係
数の平均値を、前記2以上の距離測定用デバイスのそれ
ぞれの温度係数として記憶するとともに、前記温度セン
サによって検出された前記共焦点光学系のフォーカス位
置データを生成した際の前記スキャナ内の温度の平均値
を記憶するように構成され、前記制御手段が、前記2以
上の距離測定用デバイスのそれぞれに対して、前記不揮
発性メモリに記憶された前記共焦点光学系のフォーカス
位置データを、前記温度センサが検出した前記スキャナ
内の温度と前記共焦点光学系のフォーカス位置データを
生成した際の前記スキャナ内の温度の平均値との温度差
に応じ、前記不揮発性メモリに記憶された前記2以上の
距離測定用デバイスのそれぞれの前記温度係数にしたが
って、補正し、補正された前記共焦点光学系のフォーカ
ス位置データに基づいて、前記駆動手段に駆動信号を出
力し、前記共焦点光学系の対物レンズを移動させて、前
記共焦点光学系の前記対物レンズの位置を調整するよう
構成されている。
【0024】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、2以上の異なる温度で、サンプルキャリアにセット
された2以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつき、
共焦点光学系を構成する対物レンズと、距離測定用デバ
イスの表面の3以上の異なる計測位置との距離が計測さ
れ、2以上の距離測定用デバイスの1つの距離測定用デ
バイスの表面の1つの計測位置を基準位置として、2以
上の距離測定用デバイスのそれぞれにつき、基準位置に
対する計測位置の変位が算出されて、基準位置に対する
計測位置の変位の温度係数が算出され、基準位置に対す
る計測位置の変位の温度係数の平均値が、2以上の距離
測定用デバイスのそれぞれの温度係数として、不揮発性
メモリに記憶されるとともに、共焦点光学系のフォーカ
ス位置データを生成した際のスキャナ内の平均温度を記
憶されており、制御手段が、2以上の距離測定用デバイ
スのそれぞれに対して、不揮発性メモリに記憶された共
焦点光学系のフォーカス位置データを、温度センサが検
出したスキャナ内の温度と共焦点光学系のフォーカス位
置データを生成した際のスキャナ内の平均温度との温度
差に応じ、不揮発性メモリに記憶された2以上の距離測
定用デバイスのそれぞれの温度係数にしたがって、補正
し、補正された共焦点光学系のフォーカス位置データに
基づいて、駆動手段に駆動信号を出力して、共焦点光学
系の対物レンズを移動させ、対物レンズの位置を調整す
るように構成されているから、スキャナ内の温度が変化
した場合にも、サンプルキャリアにセットされた複数の
サンプル毎に、所望のように、精度よく、共焦点光学系
のフォーカスを調整することが可能になる。
【0025】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記不揮発性メモリが、前記サンプルキャリアにセ
ットされた前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれ
につき、前記共焦点光学系を構成する対物レンズと、前
記距離測定用デバイスの表面の主走査ライン毎に少なく
とも2つの異なる計測位置との距離が計測され、前記2
以上の距離測定用デバイスの1つの距離測定用デバイス
の前記表面の前記計測位置の1つを基準位置として、前
記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつき、前記
基準位置に対する前記計測位置の変位が算出され、前記
2以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつき、前記基
準位置に対する前記計測位置の変位が平均されて、生成
された前記位置データを記憶している。
【0026】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、2以上の異なる温度で、前記サンプルキャリアにセ
ットされた前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれ
につき、前記共焦点光学系を構成する対物レンズと、前
記距離測定用デバイスの表面の主走査ライン毎に少なく
とも2つの異なる計測位置との距離が計測され、前記2
以上の距離測定用デバイスの1つの距離測定用デバイス
の前記表面の前記計測位置の1つを基準位置として、前
記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつき、前記
基準位置に対する前記計測位置の変位が算出されて、前
記基準位置に対する前記計測位置の変位の温度係数が算
出され、前記不揮発性メモリが、基準位置に対する計測
位置の変位の温度係数の平均値を、2以上の距離測定用
デバイスのそれぞれの温度係数として、記憶するととも
に、前記温度センサによって検出された前記共焦点光学
系のフォーカス位置データを生成した際の前記スキャナ
内の温度の平均値を記憶するように構成され、前記制御
手段が、前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれに
対して、前記不揮発性メモリに記憶された前記共焦点光
学系のフォーカス位置データを、前記温度センサが検出
した前記スキャナ内の温度と前記共焦点光学系のフォー
カス位置データを生成した際の前記スキャナ内の平均温
度との温度差に応じて、前記不揮発性メモリに保存され
た前記温度係数にしたがって、補正し、補正された前記
共焦点光学系のフォーカス位置データに基づいて、前記
駆動手段に駆動信号を出力して、前記共焦点光学系の対
物レンズを移動させ、前記対物レンズの位置を調整する
ように構成されている。
【0027】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、2以上の異なる温度で、サンプルキャリアにセット
された2以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつき、
共焦点光学系を構成する対物レンズと、距離測定用デバ
イスの表面の主走査ライン毎に少なくとも2つの異なる
計測位置との距離が計測され、2以上の距離測定用デバ
イスの1つの距離測定用デバイスの表面の計測位置の1
つを基準位置として、2以上の距離測定用デバイスのそ
れぞれにつき、基準位置に対する計測位置の変位が算出
されて、基準位置に対する計測位置の変位の温度係数が
算出され、基準位置に対する計測位置の変位の温度係数
の平均値が、2以上の距離測定用デバイスのそれぞれの
温度係数として、不揮発性メモリに記憶されるととも
に、共焦点光学系のフォーカス位置データを生成した際
のスキャナ内の平均温度が記憶されており、制御手段
が、2以上の距離測定用デバイスのそれぞれに対して、
不揮発性メモリに記憶された共焦点光学系のフォーカス
位置データを、温度センサが検出したスキャナ内の温度
と共焦点光学系のフォーカス位置データを生成した際の
スキャナ内の平均温度との温度差に応じて、不揮発性メ
モリに記憶された2以上の距離測定用デバイスのそれぞ
れの温度係数にしたがって、補正し、補正された共焦点
光学系のフォーカス位置データに基づいて、駆動手段に
駆動信号を出力して、共焦点光学系の対物レンズを移動
させ、対物レンズの位置を調整するように構成されてい
るから、スキャナ内の温度が変化した場合にも、サンプ
ルキャリアにセットされた複数のサンプル毎に、より高
精度で、所望のように、共焦点光学系のフォーカスを調
整することが可能になる。
【0028】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記不揮発性メモリが、前記サンプルキャリアにセ
ットされた前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれ
につき、前記共焦点光学系を構成する対物レンズと、前
記距離測定用デバイスの表面の主走査ライン毎に3つの
異なる計測位置との距離が計測され、前記2以上の距離
測定用デバイスの1つの距離測定用デバイスの前記表面
の前記計測位置の1つを基準位置として、前記2以上の
距離測定用デバイスのそれぞれにつき、前記基準位置に
対する前記計測位置の変位が算出され、前記2以上の距
離測定用デバイスのそれぞれにつき、前記基準位置に対
する前記計測位置の変位が平均されて、生成された前記
位置データを記憶している。
【0029】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、2以上の異なる温度で、前記サンプルキャリアにセ
ットされた前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれ
につき、前記共焦点光学系を構成する対物レンズと、前
記距離測定用デバイスの表面の主走査ライン毎に3つの
異なる計測位置との距離が計測され、前記2以上の距離
測定用デバイスの1つの距離測定用デバイスの前記表面
の前記計測位置の1つを基準位置として、前記2以上の
距離測定用デバイスのそれぞれにつき、前記基準位置に
対する前記計測位置の変位が算出されて、前記基準位置
に対する前記計測位置の変位の温度係数が算出され、前
記不揮発性メモリが、前記基準位置に対する前記計測位
置の変位の温度係数の平均値を、温度係数として記憶す
るとともに、前記温度センサによって検出された前記共
焦点光学系のフォーカス位置データを生成した際の前記
スキャナ内の平均温度を記憶するように構成され、前記
制御手段が、前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞ
れに対して、前記不揮発性メモリに記憶された前記共焦
点光学系のフォーカス位置データを、前記温度センサが
検出した前記スキャナ内の温度と前記共焦点光学系のフ
ォーカス位置データを生成した際の前記スキャナ内の平
均温度との温度差に応じて、前記スキャナの前記メモリ
に保存された前記温度係数にしたがって、補正し、補正
された前記共焦点光学系のフォーカス位置データに基づ
き、前記駆動手段に駆動信号を出力して、前記共焦点光
学系の対物レンズを移動させ、前記対物レンズの位置を
調整するように構成されている。
【0030】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記不揮発性メモリが、前記2以上の距離測定用デ
バイスのそれぞれの所定数の主走査ライン毎に、前記基
準位置に対する前記計測位置の変位が平均されて、生成
された前記位置データを記憶し、前記制御手段が、前記
2以上の距離測定用デバイスがセットされた位置に対応
する前記サンプルキャリアの位置にセットされたサンプ
ルの前記所定数の主走査ラインに対応する主走査ライン
毎に、前記不揮発性メモリに記憶された前記位置データ
に基づいて、前記不揮発性メモリに記憶された前記共焦
点光学系のフォーカス位置データを補正し、補正された
前記共焦点光学系のフォーカス位置データにしたがっ
て、前記駆動手段に駆動信号を出力して、前記共焦点光
学系の対物レンズを移動させ、前記対物レンズの位置を
調整するよう構成されている。
【0031】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、2以上の距離測定用デバイスのそれぞれの所定数の
主走査ライン毎に、基準位置に対する計測位置の変位が
平均されて、生成された位置データが、不揮発性メモリ
に記憶されており、制御手段によって、2以上の距離測
定用デバイスがセットされた位置に対応するサンプルキ
ャリアの位置にセットされたサンプルの所定数の主走査
ラインに対応する主走査ライン毎に、不揮発性メモリに
記憶された位置データに基づいて、不揮発性メモリに記
憶された共焦点光学系のフォーカス位置データが補正さ
れ、補正された共焦点光学系のフォーカス位置データに
したがって、駆動手段に駆動信号が出力されて、共焦点
光学系の対物レンズが移動され、対物レンズの位置を調
整するよう構成されているから、よりきめこまかく、共
焦点光学系の対物レンズの位置を調整することができ、
したがって、サンプルキャリアにセットされた複数のサ
ンプル毎に、より高精度で、所望のように、共焦点光学
系のフォーカスを調整することが可能になる。
【0032】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、2以上の異なる温度で、前記サンプルキャリアにセ
ットされた前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれ
の所定数の主走査ライン毎に、前記共焦点光学系を構成
する対物レンズと、前記距離測定用デバイスの表面の主
走査ライン毎に3つの異なる計測位置との距離が計測さ
れ、前記2以上の距離測定用デバイスの1つの距離測定
用デバイスの前記表面の前記計測位置の1つを基準位置
として、前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれの
所定数の主走査ライン毎に、前記基準位置に対する前記
計測位置の変位が算出されて、前記基準位置に対する前
記計測位置の変位の温度係数が算出され、前記不揮発性
メモリが、前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれ
の所定数の主走査ライン毎に、前記基準位置に対する前
記計測位置の変位の温度係数の平均値を、前記2以上の
距離測定用デバイスのそれぞれの所定数の主走査ライン
の温度係数として記憶するとともに、前記温度センサに
よって検出された前記共焦点光学系のフォーカス位置デ
ータを生成した際の前記スキャナ内の平均温度を記憶す
るように構成され、前記制御手段が、前記2以上の距離
測定用デバイスがセットされた位置に対応する前記サン
プルキャリアの位置にセットされたサンプルの前記所定
数の主走査ラインに対応する主走査ライン毎に、前記不
揮発性メモリに記憶された前記共焦点光学系のフォーカ
ス位置データを、前記温度センサが検出した前記スキャ
ナ内の温度と前記共焦点光学系のフォーカス位置データ
を生成した際の前記スキャナ内の平均温度との温度差に
応じ、前記不揮発性メモリに記憶された前記2以上の距
離測定用デバイスのそれぞれの所定数の主走査ラインの
前記温度係数にしたがって、補正し、補正された前記共
焦点光学系のフォーカス位置データに基づき、前記駆動
手段に駆動信号を出力して、前記共焦点光学系の対物レ
ンズを移動させ、前記対物レンズの位置を調整するよう
に構成されている。
【0033】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、2以上の異なる温度で、サンプルキャリアにセット
された2以上の距離測定用デバイスのそれぞれの所定数
の主走査ライン毎に、共焦点光学系を構成する対物レン
ズと、距離測定用デバイスの表面の主走査ライン毎に3
つの異なる計測位置との距離が計測され、2以上の距離
測定用デバイスの1つの距離測定用デバイスの表面の計
測位置の1つを基準位置として、2以上の距離測定用デ
バイスのそれぞれの所定数の主走査ライン毎に、基準位
置に対する計測位置の変位が算出されて、基準位置に対
する計測位置の変位の温度係数が算出され、2以上の距
離測定用デバイスのそれぞれの所定数の主走査ライン毎
に、基準位置に対する計測位置の変位の温度係数の平均
値が、2以上の距離測定用デバイスのそれぞれの所定数
の主走査ラインの温度係数として、不揮発性メモリに記
憶されるとともに、共焦点光学系のフォーカス位置デー
タを生成した際のスキャナ内の平均温度が記憶されてお
り、制御手段が、2以上の距離測定用デバイスがセット
された位置に対応するサンプルキャリアの位置にセット
されたサンプルの所定数の主走査ラインに対応する主走
査ライン毎に、不揮発性メモリに記憶された共焦点光学
系のフォーカス位置データを、温度センサが検出したス
キャナ内の温度と共焦点光学系のフォーカス位置データ
を生成した際のスキャナ内の平均温度との温度差に応
じ、不揮発性メモリに記憶された2以上の距離測定用デ
バイスのそれぞれの所定数の主走査ラインの温度係数に
したがって、補正し、補正された共焦点光学系のフォー
カス位置データに基づき、駆動手段に駆動信号を出力し
て、共焦点光学系の対物レンズを移動させ、対物レンズ
の位置を調整するように構成されているから、スキャナ
内の温度が変化した場合にも、よりきめこまかく、共焦
点光学系の対物レンズの位置を調整することができ、し
たがって、サンプルキャリアにセットされた複数のサン
プル毎に、より高精度で、所望のように、共焦点光学系
のフォーカスを調整することが可能になる。
【0034】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、スキャナは、さらに、波長の異なるレーザ光を発す
る2以上のレーザ励起光源を備え、前記不揮発性メモリ
が、レーザ光の波長ごとに生成された前記共焦点光学系
のフォーカス位置データを記憶し、前記制御手段が、前
記2以上のレーザ励起光源のうち、サンプルを走査する
ために使用するレーザ励起光源から発せられるレーザ光
の波長に対応する前記共焦点光学系のフォーカス位置デ
ータを、前記不揮発性メモリから読み出し、読み出した
前記共焦点光学系のフォーカス位置データに基づいて、
前記駆動手段に駆動信号を出力して、前記共焦点光学系
の対物レンズを移動させ、前記対物レンズの位置を調整
するように構成されている。
【0035】励起光であるレーザ光の波長が異なると、
共焦点光学系のフォーカス位置も異なるが、本発明のさ
らに好ましい実施態様によれば、不揮発性メモリが、レ
ーザ光の波長ごとに生成された共焦点光学系のフォーカ
ス位置データを記憶し、制御手段が、2以上のレーザ励
起光源のうち、サンプルを走査するために使用するレー
ザ励起光源から発せられるレーザ光の波長に対応する共
焦点光学系のフォーカス位置データを、不揮発性メモリ
から読み出し、読み出した共焦点光学系のフォーカス位
置データに基づいて、駆動手段に駆動信号を出力して、
共焦点光学系の対物レンズを移動させ、前記対物レンズ
の位置を調整するように構成されているから、標識物質
である蛍光色素を最も効率的に励起することのできる波
長のレーザ光を、適宜、選択して、サンプルを励起し
て、サンプルから放出された蛍光を光電的に検出する場
合にも、所望のように、共焦点光学系のフォーカス位置
を調整することが可能になる。
【0036】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記距離測定用デバイスが、表面に金属膜を備え、
静電容量形変位計を用いて、前記位置データが生成され
ている。
【0037】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、距離測定用デバイスが、表面に金属膜を備え、静電
容量形変位計を用いて、位置データが生成されているか
ら、サブミクロンのオーダーで、位置データを生成する
ことが可能になり、したがって、精度よく、共焦点光学
系のフォーカス位置を調整することが可能になる。
【0038】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記位置データが、光学的に生成されている。
【0039】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、オートフォーカスやレーザ変位計などを用いて、位
置データを生成する場合にも、生成された位置データを
不揮発性メモリに記憶させておくだけでよく、スキャナ
自体が、オートフォーカス機能を有している必要はない
から、反射光検出光学系、センサ、検出回路などの特別
な機構を備えたオートフォーカスなどを必要とせずに、
共焦点光学系のフォーカスを、所望のように、調整する
ことが可能になる。
【0040】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記距離測定用デバイスの前記金属膜が、スパッタ
リング、CVDおよび蒸着よりなる群から選ばれる形成
方法によって形成されている。
【0041】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記距離測定用デバイスの前記金属膜が、スパッタ
リングによって形成されている。
【0042】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記距離測定用デバイスの前記金属膜が、クロム、
アルミニウム、金、ニッケル−クロム合金およびチタン
−ニッケル−クロム合金よりなる群から選ばれる材料に
よって形成されている。
【0043】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記距離測定用デバイスの前記金属膜が、クロムに
よって形成されている。
【0044】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記フォーカス位置決定用デバイスが、表面に、少
なくとも1種の蛍光色素を含む1つのスポットが形成さ
れたスライドガラス板によって構成されている。
【0045】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記スポットが、効率的に励起可能なレーザ光の波
長を異にする2種以上の蛍光色素を含んでいる。
【0046】励起光であるレーザ光の波長が異なると、
共焦点光学系のフォーカス位置も異なるが、本発明のさ
らに好ましい実施態様によれば、スポットが、効率的に
励起可能なレーザ光の波長を異にする2種以上の蛍光色
素を含んでいるから、異なる波長のレーザ光に対して、
共焦点光学系のフォーカス位置データを生成して、不揮
発性メモリに記憶させておくことができ、したがって、
標識物質である蛍光色素を最も効率的に励起することの
できる波長のレーザ光を、適宜、選択して、サンプルを
励起して、サンプルから放出された光を光電的に検出す
る場合にも、所望のように、共焦点光学系のフォーカス
位置を調整することが可能になる。
【0047】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記スポットが、470ないし490nmの波長の
レーザ光によって効率的に励起可能な蛍光色素、530
ないし540nmの波長のレーザ光によって効率的に励
起可能な蛍光色素および630ないし650の波長のレ
ーザ光によって効率的に励起可能な蛍光色素を含んでい
る。
【0048】励起光であるレーザ光の波長が異なると、
共焦点光学系のフォーカス位置も異なるが、本発明のさ
らに好ましい実施態様によれば、標識物質として使用さ
れる典型的な蛍光色素である470ないし490nmの
波長のレーザ光によって効率的に励起可能な蛍光色素、
530ないし540nmの波長のレーザ光によって効率
的に励起可能な蛍光色素および630ないし650の波
長のレーザ光によって効率的に励起可能な蛍光色素を含
んだスポットを用いて、470ないし490nmの波長
のレーザ光、530ないし540nmの波長のレーザ光
および630ないし650の波長のレーザ光に対する共
焦点光学系のフォーカス位置データを生成して、不揮発
性メモリに記憶させておくことができるから、典型的な
蛍光色素を最も効率的に励起することのできる波長のレ
ーザ光を、適宜、選択して、サンプルを励起して、サン
プルから放出された光を光電的に検出する場合にも、所
望のように、共焦点光学系のフォーカス位置を調整する
ことが可能になる。
【0049】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蛍光またはフォトルミネッセンスを発し、レーザ光
の照射を受けても劣化することがない無機材料よりなる
支持体上に、前記支持体が露出される開口部が形成され
るように、金属膜を設けることによって、前記フォーカ
ス位置決定用デバイスが形成されている。
【0050】蛍光色素は、レーザ光の照射を受けると、
経時的に劣化し、蛍光の発光量が低下し、精度よく、共
焦点光学系のフォーカス位置を決定できない場合がある
が、本発明のさらに好ましい実施態様によれば、蛍光ま
たはフォトルミネッセンスを発し、レーザ光の照射を受
けても劣化することがない無機材料よりなる支持体上
に、支持体が露出される開口部が形成されるように、金
属膜を設けることによって、フォーカス位置決定用デバ
イスが形成されているから、所望のように、高精度で、
共焦点光学系のフォーカス位置を決定することが可能に
なる。
【0051】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記支持体が、IV族元素、II−VI族化合物、
III−V族化合物およびこれらの複合体よりなる群か
ら選ばれた材料によって形成されている。
【0052】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記支持体が、珪砂、ソーダ灰および石灰石よりな
る群から選ばれた材料を主成分とするガラスに、CdS
−CdSeの固溶体をドープして形成された色ガラスフ
ィルタによって形成されている。
【0053】蛍光色素は、レーザ光の照射を受けると、
経時的に劣化し、蛍光の発光量が低下し、精度よく、共
焦点光学系のフォーカス位置を決定できない場合がある
が、本発明のさらに好ましい実施態様によれば、支持体
が、珪砂、ソーダ灰および石灰石よりなる群から選ばれ
た材料を主成分とするガラスに、CdS−CdSeの固
溶体をドープして形成された色ガラスフィルタによって
形成され、レーザ光の照射を受けても劣化することがな
いから、所望のように、高精度で、共焦点光学系のフォ
ーカス位置を決定することが可能になる。
【0054】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記支持体が、珪砂、ソーダ灰および石灰石よりな
る群から選ばれた材料を主成分とするガラスに、ZnS
−CdSの固溶体をドープして形成された色ガラスフィ
ルタによって形成されている。
【0055】蛍光色素は、レーザ光の照射を受けると、
経時的に劣化し、蛍光の発光量が低下し、精度よく、共
焦点光学系のフォーカス位置を決定できない場合がある
が、本発明のさらに好ましい実施態様によれば、支持体
が、珪砂、ソーダ灰および石灰石よりなる群から選ばれ
た材料を主成分とするガラスに、ZnS−CdSの固溶
体をドープして形成された色ガラスフィルタによって形
成され、レーザ光の照射を受けても劣化することがない
から、所望のように、高精度で、共焦点光学系のフォー
カス位置を決定することが可能になる。
【0056】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記支持体が、InGaAsP層と、GaAs層と
の積層体によって形成され、前記金属膜が、前記InG
aAsP層上に設けられている。
【0057】蛍光色素は、レーザ光の照射を受けると、
経時的に劣化し、蛍光の発光量が低下し、精度よく、共
焦点光学系のフォーカス位置を決定できない場合がある
が、本発明のさらに好ましい実施態様によれば、支持体
が、レーザ光の照射を受けても劣化することがないIn
GaAsP層と、GaAs層との積層体によって形成さ
れ、金属膜が、前記InGaAsP層上に設けられてい
るから、所望のように、高精度で、共焦点光学系のフォ
ーカス位置を決定することが可能になる。
【0058】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記金属膜が、スパッタリング、CVDおよび蒸着
よりなる群から選ばれる形成方法によって形成されてい
る。
【0059】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記金属膜が、スパッタリングによって形成されて
いる。
【0060】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記金属膜が、クロム、アルミニウム、金、ニッケ
ル−クロム合金およびチタン−ニッケル−クロム合金よ
りなる群から選ばれる材料によって形成されている。
【0061】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記金属膜が、クロムによって形成されている。
【0062】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記駆動手段が、ステッピングモータによって構成
されている。
【0063】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記不揮発性メモリが、前記ステッピングモータに
与える駆動パルスの形で、前記フォーカス位置データを
記憶し、前記制御手段が、前記不揮発性メモリに記憶さ
れている駆動パルス数を補正して、前記ステッピングモ
ータに与え、前記共焦点光学系の対物レンズを移動さ
せ、前記対物レンズの位置を調整するように構成されて
いる。
【0064】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、さらに、データ処理装置を備え、前記不揮発性メモ
リが、前記光検出器が検出した前記蛍光またはフォトル
ミネッセンスの信号強度の積分値を、前記制御手段がプ
ロットし、n次関数でフィッティングして、生成した前
記n次関数の係数を記憶するとともに、前記少なくとも
1つの距離測定用デバイスの前記計測位置の前記基準位
置に対する変位を記憶しているように構成され、前記制
御手段または前記データ処理装置が、前記不揮発性メモ
リに記憶された前記n次関数の係数と前記少なくとも1
つの距離測定用デバイスの前記計測位置の前記基準位置
に対する変位に基づいて、サンプルのディジタルデータ
中のシェーディングを補正するシェーディング補正デー
タを生成し、前記データ処理装置が、前記シェーディン
グ補正データに基づいて、前記サンプルのディジタルデ
ータを補正するように構成されている。
【0065】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、不揮発性メモリが、光検出器が検出した蛍光または
フォトルミネッセンスの信号強度の積分値を、制御手段
がプロットし、n次関数でフィッティングして、生成し
たn次関数の係数を記憶するとともに、少なくとも1つ
の距離測定用デバイスの計測位置の基準位置に対する変
位を記憶しているように構成され、制御手段またはデー
タ処理装置が、不揮発性メモリに記憶されたn次関数の
係数と少なくとも1つの距離測定用デバイスの計測位置
の基準位置に対する変位に基づいて、サンプルのディジ
タルデータ中のシェーディングを補正するシェーディン
グ補正データを生成し、シェーディング補正データに基
づいて、サンプルのディジタルデータを補正するように
構成されているから、共焦点光学系のフォーカス位置デ
ータとともに、シェーディング補正データを生成して、
シェーディングが補正されたサンプルのディジタルデー
タを生成することが可能になる。
【0066】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、さらに、データ処理装置を備え、前記不揮発性メモ
リが、前記光検出器が検出した前記蛍光またはフォトル
ミネッセンスの信号強度の積分値を、前記制御手段がプ
ロットし、n次関数でフィッティングして、生成した前
記n次関数の係数と、前記少なくとも1つの距離測定用
デバイスの前記計測位置の前記基準位置に対する変位に
基づいて、前記制御手段によって生成されたサンプルの
ディジタルデータ中のシェーディングを補正するシェー
ディング補正データを記憶しているように構成され、前
記データ処理装置が、前記シェーディング補正データに
基づいて、前記サンプルのディジタルデータを補正する
ように構成されている。
【0067】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、不揮発性メモリが、光検出器が検出した蛍光または
フォトルミネッセンスの信号強度の積分値を、制御手段
がプロットし、n次関数でフィッティングして、生成し
たn次関数の係数と、少なくとも1つの距離測定用デバ
イスの計測位置の基準位置に対する変位に基づいて、制
御手段によって生成されたサンプルのディジタルデータ
中のシェーディングを補正するシェーディング補正デー
タを記憶しているように構成され、データ処理装置が、
シェーディング補正データに基づいて、サンプルのディ
ジタルデータを補正するように構成されているから、共
焦点光学系のフォーカス位置データとともに、シェーデ
ィング補正データを生成して、シェーディングが補正さ
れたサンプルのディジタルデータを生成することが可能
になる。
【0068】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、さらに、メモリを備えたデータ処理装置を備え、前
記データ処理装置によって、光学的な平面性を保持して
加工可能で、レーザ光の照射を受けると、蛍光を放出す
る性質を有する支持体上に、金属膜のマスクが設けられ
て、それによって、前記支持体を露出する多数の開口部
が規則的に形成され、前記サンプルキャリアにセットさ
れて、前記サンプルステージに載置されたシェーディン
グ評価用デバイスを、前記少なくとも1つのレーザ励起
光源から発せられたレーザ光によって、走査し、前記開
口部を介して、前記支持体を励起し、前記支持体から放
出される蛍光を、前記開口部を介して、前記光検出器に
よって光電的に検出し、ディジタル化して、生成された
ディジタルデータに基づいて、前記シェーディング評価
用デバイスのディジタルデータが生成され、前記シェー
ディング評価用デバイスのディジタルデータに基づき、
生成されたシェーディング補正データが、前記不揮発性
メモリあるいは前記データ処理装置のメモリに記憶さ
れ、前記データ処理装置が、前記不揮発性メモリあるい
は前記メモリに記憶された前記シェーディング補正デー
タに基づいて、サンプルのディジタルデータを補正する
ように構成されている。
【0069】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、さらに、メモリを備えたデータ処理装置を備え、デ
ータ処理装置によって、光学的な平面性を保持して加工
可能で、レーザ光の照射を受けると、蛍光を放出する性
質を有する支持体上に、金属膜のマスクが設けられて、
それによって、支持体を露出する多数の開口部が規則的
に形成され、サンプルキャリアにセットされて、サンプ
ルステージに載置されたシェーディング評価用デバイス
を、少なくとも1つのレーザ励起光源から発せられたレ
ーザ光によって、走査し、開口部を介して、支持体を励
起し、支持体から放出される蛍光を、開口部を介して、
光検出器によって光電的に検出し、ディジタル化して、
生成されたディジタルデータに基づいて、シェーディン
グ評価用デバイスのディジタルデータが生成され、シェ
ーディング評価用デバイスのディジタルデータに基づ
き、生成されたシェーディング補正データが、不揮発性
メモリあるいはデータ処理装置のメモリに記憶され、デ
ータ処理装置が、不揮発性メモリあるいはメモリに記憶
されたシェーディング補正データに基づいて、サンプル
のディジタルデータを補正するように構成されているか
ら、光学的な平面性を保持して加工可能で、レーザ光の
照射を受けると、蛍光を放出する性質を有する支持体上
に、金属膜のマスクが設けられ、支持体が露出される多
数の開口部を規則的に形成されたシェーディング評価用
デバイスを、レーザ光により走査して、シェーディング
補正データを生成し、不揮発性メモリあるいはデータ処
理装置のメモリに記憶させ、不揮発性メモリあるいはデ
ータ処理装置のメモリに記憶されたシェーディング補正
データを用いて、シェーディングが補正されたサンプル
のディジタルデータを生成することが可能になる。
【0070】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記シェーディング評価用デバイスのディジタルデ
ータが、前記支持体から放出された蛍光を光電的に検出
して生成されたディジタルデータの信号強度を、前記開
口部ごとに積分して、生成されている。
【0071】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記開口部が、スリットによって形成されている。
【0072】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記開口部が、ピンホールによって形成されてい
る。
【0073】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記シェーディング評価用デバイスのディジタルデ
ータが、前記シェーディング評価用デバイスに規則的に
形成された多数の前記開口部のうち、基準位置に位置す
る前記開口部に、共焦点光学系のフォーカスを合致させ
た後に、前記シェーディング評価用デバイスを、前記レ
ーザ光によって、走査して、前記多数の開口部を介し
て、前記支持体を励起し、前記支持体から放出される蛍
光を、前記多数の開口部を介して、光電的に検出し、デ
ィジタル化して、生成されている。
【0074】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、基準位置に位置する開口部に対して、共焦点光学系
のフォーカスが最適に調整されているから、基準位置に
位置する開口部内の支持体が励起されて、放出した蛍光
を光電的に検出して得たディジタルデータの信号強度に
比して、基準位置に位置する開口部以外の開口部内の支
持体が励起されて、放出した蛍光を光電的に検出して得
たディジタルデータの信号強度は小さく、したがって、
シェーディング評価用デバイスのディジタルデータに基
づき、基準位置に位置する開口部以外の開口部内の支持
体が励起されて、放出した蛍光を光電的に検出して得た
ディジタルデータの信号強度が、基準位置に位置する開
口部内の支持体が励起されて、放出した蛍光を光電的に
検出して得たディジタルデータの信号強度と等しくなる
ように、ディジタルデータを補正することのできるシェ
ーディング補正データを生成し、こうして生成されたシ
ェーディング補正データを用いて、サンプルのディジタ
ルデータを補正することによって、サンプルのディジタ
ルデータのシェーディングを効果的に補正することが可
能になる。
【0075】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記レーザ光の波長毎に、前記シェーディング補正
データが生成され、前記不揮発性メモリあるいは前記デ
ータ処理装置の前記メモリに記憶されている。
【0076】レーザ光の波長が異なると、共焦点光学系
のフォーカス位置が変化し、ディジタルデータ中に生成
されるシェーディングも変化するが、本発明のさらに好
ましい実施態様によれば、レーザ光の波長毎に、シェー
ディング補正データを生成され、不揮発性メモリあるい
はデータ処理装置のメモリに記憶されているから、蛍光
物質などの標識物質を最も効率的に励起することのでき
る波長のレーザ光を、適宜、選択して、サンプルを励起
して、サンプルから放出された光を光電的に検出する場
合にも、所望のように、サンプルのディジタルデータの
シェーディングを補正することが可能になる。
【0077】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記支持体が、IV族元素、II−VI族化合物、
III−V族化合物およびこれらの複合体よりなる群か
ら選ばれた材料によって形成されている。
【0078】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記支持体が、珪砂、ソーダ灰および石灰石よりな
る群から選ばれた材料を主成分とするガラスに、CdS
−CdSeの固溶体をドープして形成された色ガラスフ
ィルタによって形成されている。
【0079】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、珪砂、ソーダ灰および石灰石よりなる群から選ばれ
た材料を主成分とするガラスに、CdS−CdSeの固
溶体をドープして形成された色ガラスフィルタは、光学
的な平面性を保持して加工可能であり、かつ、レーザ光
の照射を受けると、蛍光を放出する性質を有しており、
金属膜のマスクを色ガラスフィルタ上に設けることによ
って、色ガラスフィルタが露出される多数の開口部を規
則的に形成することができるから、レーザ光により、規
則的に形成された多数の開口部内の色ガラスフィルタ
を、走査して、多数の開口部内の色ガラスフィルタから
放出された蛍光を光電的に検出することによって、シェ
ーディング補正データを生成し、不揮発性メモリあるい
はデータ処理装置のメモリに記憶させ、不揮発性メモリ
あるいはデータ処理装置のメモリに記憶されたシェーデ
ィング補正データを用いて、精度よく、シェーディング
が補正されたサンプルのディジタルデータを生成するこ
とが可能になる。
【0080】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記支持体が、珪砂、ソーダ灰および石灰石よりな
る群から選ばれた材料を主成分とするガラスに、ZnS
−CdSの固溶体をドープして形成された色ガラスフィ
ルタによって形成されている。
【0081】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、珪砂、ソーダ灰および石灰石よりなる群から選ばれ
た材料を主成分とするガラスに、ZnS−CdSの固溶
体をドープして形成された色ガラスフィルタは、光学的
な平面性を保持して加工可能であり、かつ、レーザ光の
照射を受けると、蛍光を放出する性質を有しており、金
属膜のマスクを色ガラスフィルタ上に設けることによっ
て、色ガラスフィルタが露出される多数の開口部を規則
的に形成することができるから、レーザ光により、規則
的に形成された多数の開口部内の色ガラスフィルタを、
走査して、多数の開口部内の色ガラスフィルタから放出
された蛍光を光電的に検出することによって、シェーデ
ィング補正データを生成し、不揮発性メモリあるいはデ
ータ処理装置のメモリに記憶させ、不揮発性メモリある
いはデータ処理装置のメモリに記憶されたシェーディン
グ補正データを用いて、精度よく、シェーディングが補
正されたサンプルのディジタルデータを生成することが
可能になる。
【0082】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記支持体が、InGaAsP層と、GaAs層と
の積層体によって形成され、前記金属膜が、前記InG
aAsP層上に設けられている。
【0083】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、InGaAsP層と、GaAs層との積層体は、光
学的な平面性を保持して加工可能であり、かつ、レーザ
光の照射を受けると、蛍光を放出する性質を有してお
り、金属膜のマスクを色ガラスフィルタ上に設けること
によって、色ガラスフィルタが露出される多数の開口部
を規則的に形成することができるから、レーザ光によっ
て、規則的に形成された多数の開口部内の色ガラスフィ
ルタを、走査して、多数の開口部内の色ガラスフィルタ
から放出された蛍光を光電的に検出することによって、
シェーディング補正データを生成し、不揮発性メモリあ
るいはデータ処理装置のメモリに記憶させ、不揮発性メ
モリあるいはデータ処理装置のメモリに記憶されたシェ
ーディング補正データを用いて、精度よく、シェーディ
ングが補正されたサンプルのディジタルデータを生成す
ることが可能になる。
【0084】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記金属のマスクが、スパッタリング、CVDおよ
び蒸着よりなる群から選ばれる形成方法によって形成さ
れている。
【0085】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記金属のマスクが、クロム、アルミニウム、金、
ニッケル−クロム合金およびチタン−ニッケル−クロム
よりなる群から選ばれる材料によって形成されている。
【0086】本発明の前記目的はまた、共焦点光学系を
備えたスキャナの共焦点光学系のフォーカス位置データ
の生成方法であって、少なくとも1つの距離測定用デバ
イスを、少なくとも1つのサンプルを保持すべきサンプ
ルキャリアにセットして、サンプルステージに載置し、
前記共焦点光学系を構成する対物レンズと、前記サンプ
ルキャリアにセットされた前記少なくとも1つの距離測
定用デバイスの表面の基準位置および前記基準位置とは
異なる少なくとも1つの計測位置との距離を計測し、位
置データを生成して、前記スキャナの不揮発性メモリに
記憶させるとともに、レーザ光の照射を受けると、蛍光
またはフォトルミネッセンスを発する発光材料を備えた
フォーカス位置決定用デバイスを、前記発光材料が前記
基準位置に位置するように、前記サンプルキャリアにセ
ットし、前記フォーカス位置決定用デバイスを、レーザ
光により、走査して、前記基準位置に位置した前記発光
材料を励起し、前記発光材料から放出される蛍光または
フォトルミネッセンスを光電的に検出し、共焦点光学系
の対物レンズの位置を、所定の移動ピッチで、変化させ
て、検出された前記蛍光またはフォトルミネッセンスの
信号強度に基づいて、前記共焦点光学系のフォーカス位
置を決定し、フォーカス位置データを生成して、前記不
揮発性メモリに記憶させることを特徴とするスキャナの
共焦点光学系のフォーカス位置データ生成方法によって
達成される。
【0087】本発明によれば、少なくとも1つの距離測
定用デバイスを、少なくとも1つのサンプルを保持すべ
きサンプルキャリアにセットして、サンプルステージに
載置し、共焦点光学系を構成する対物レンズと、サンプ
ルキャリアにセットされた少なくとも1つの距離測定用
デバイスの表面の基準位置および基準位置とは異なる少
なくとも1つの計測位置との距離を計測し、位置データ
を生成して、スキャナの不揮発性メモリに記憶させると
ともに、レーザ光の照射を受けると、蛍光またはフォト
ルミネッセンスを発する発光材料を備えたフォーカス位
置決定用デバイスを、発光材料が基準位置に位置するよ
うに、サンプルキャリアにセットし、フォーカス位置決
定用デバイスを、レーザ光により、走査して、基準位置
に位置した発光材料を励起し、発光材料から放出される
蛍光またはフォトルミネッセンスを光電的に検出し、共
焦点光学系の対物レンズの位置を、所定の移動ピッチ
で、変化させて、検出された蛍光またはフォトルミネッ
センスの信号強度に基づいて、共焦点光学系のフォーカ
ス位置を決定し、フォーカス位置データを生成して、不
揮発性メモリに記憶させるように構成されているから、
不揮発性メモリから読み出した共焦点光学系のフォーカ
ス位置データを、不揮発性メモリから読み出した位置デ
ータにしたがって、補正し、補正された共焦点光学系の
フォーカス位置データに基づき、共焦点光学系の対物レ
ンズを移動させ、対物レンズの位置を調整することがで
き、したがって、反射光検出光学系、センサ、検出回路
などの特別な機構を備えたオートフォーカスなどを必要
とせずに、共焦点光学系のフォーカスを、所望のよう
に、調整することが可能になる。
【0088】本発明の好ましい実施態様においては、検
出された前記蛍光またはフォトルミネッセンスの信号強
度の積分値が最大となる前記共焦点光学系の対物レンズ
の位置を、前記共焦点光学系のフォーカス位置として決
定するように構成されている。
【0089】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記共焦点光学系を構成する対物レンズと、前記サ
ンプルキャリアにセットされた前記少なくとも1つの距
離測定用デバイスの前記表面の基準位置および前記基準
位置とは異なる少なくとも1つの計測位置との距離を計
測し、前記サンプルキャリアにセットされた前記少なく
とも1つの距離測定用デバイスの前記表面の基準位置に
対する前記少なくとも1つの距離測定用デバイスの前記
表面の基準位置とは異なる少なくとも1つの計測位置の
変位を算出して、前記位置データを生成するように構成
されている。
【0090】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記共焦点光学系を構成する対物レンズと、前記サ
ンプルキャリアにセットされた前記少なくとも1つの距
離測定用デバイスの前記表面の基準位置と、前記基準位
置とは異なる2以上の計測位置との距離を計測して、前
記サンプルキャリアにセットされた前記少なくとも1つ
の距離測定用デバイスの前記表面の基準位置に対する前
記少なくとも1つの距離測定用デバイスの前記表面の前
記基準位置とは異なる2以上の計測位置の変位を算出
し、前記距離測定用デバイスの表面の基準位置に対する
前記基準位置とは異なる2以上の計測位置の変位を平均
して、前記位置データを生成するように構成されてい
る。
【0091】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、共焦点光学系を構成する対物レンズと、サンプルキ
ャリアにセットされた少なくとも1つの距離測定用デバ
イスの表面の基準位置と、基準位置とは異なる2以上の
計測位置との距離を計測して、サンプルキャリアにセッ
トされた少なくとも1つの距離測定用デバイスの表面の
基準位置に対する少なくとも1つの距離測定用デバイス
の表面の基準位置とは異なる2以上の計測位置の変位を
算出し、距離測定用デバイスの表面の基準位置に対する
基準位置とは異なる2以上の計測位置の変位を平均し
て、位置データを生成するように構成されているから、
より高精度に、共焦点光学系のフォーカスを調整するこ
とが可能になる。
【0092】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、2以上の異なる温度で、前記共焦点光学系を構成す
る対物レンズと、前記サンプルキャリアにセットされた
前記少なくとも1つの距離測定用デバイスの前記表面の
基準位置と、前記基準位置とは異なる2以上の計測位置
との距離を計測して、前記サンプルキャリアにセットさ
れた前記少なくとも1つの距離測定用デバイスの前記表
面の基準位置に対する前記少なくとも1つの距離測定用
デバイスの前記表面の前記基準位置とは異なる2以上の
計測位置の変位を算出し、算出された前記距離測定用デ
バイスの表面の基準位置に対する前記基準位置とは異な
る2以上の計測位置の変位の温度係数を、前記不揮発性
メモリに記憶させるとともに、前記共焦点光学系のフォ
ーカス位置データを生成した際の前記スキャナ内の平均
温度を、前記不揮発性メモリに記憶させるように構成さ
れている。
【0093】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、2以上の異なる温度で、共焦点光学系を構成する対
物レンズと、サンプルキャリアにセットされた少なくと
も1つの距離測定用デバイスの表面の基準位置と、基準
位置とは異なる2以上の計測位置との距離を計測して、
サンプルキャリアにセットされた少なくとも1つの距離
測定用デバイスの表面の基準位置に対する少なくとも1
つの距離測定用デバイスの表面の基準位置とは異なる2
以上の計測位置の変位を算出し、算出された距離測定用
デバイスの表面の基準位置に対する基準位置とは異なる
2以上の計測位置の変位の温度係数を、不揮発性メモリ
に記憶させるとともに、共焦点光学系のフォーカス位置
データを生成した際のスキャナ内の平均温度を、不揮発
性メモリに記憶させるように構成されているから、不揮
発性メモリから読み出した共焦点光学系のフォーカス位
置データを、スキャナ内の温度と共焦点光学系のフォー
カス位置データを生成した際のスキャナ内の平均温度と
の温度差に応じ、不揮発性メモリから読み出した距離測
定用デバイスの表面の基準位置に対する基準位置とは異
なる2以上の計測位置の変位の温度係数にしたがって、
補正して、補正した共焦点光学系のフォーカス位置デー
タに基づき、共焦点光学系の対物レンズを移動させて、
対物レンズの位置を調整することにより、スキャナ内の
温度が変化した場合にも、所望のように、共焦点光学系
のフォーカスを調整することが可能になる。
【0094】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記サンプルキャリアが、2以上のサンプルを保持
可能に構成され、2以上の距離測定用デバイスがセット
された前記サンプルキャリアを、前記サンプルステージ
に載置し、前記サンプルキャリアにセットされた前記2
以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつき、前記共焦
点光学系を構成する対物レンズと、前記距離測定用デバ
イスの表面の3以上の異なる計測位置との距離を計測
し、前記2以上の距離測定用デバイスの1つの距離測定
用デバイスの前記表面の前記計測位置の1つを基準位置
として、前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれに
つき、前記基準位置に対する前記計測位置の変位を算出
し、前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつ
き、前記基準位置に対する前記計測位置の変位を平均し
て、前記位置データを生成して、前記不揮発性メモリに
記憶させるように構成されている。
【0095】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、サンプルキャリアが、2以上のサンプルを保持可能
に構成され、2以上の距離測定用デバイスがセットされ
たサンプルキャリアを、サンプルステージに載置し、サ
ンプルキャリアにセットされた2以上の距離測定用デバ
イスのそれぞれにつき、共焦点光学系を構成する対物レ
ンズと、距離測定用デバイスの表面の3以上の異なる計
測位置との距離を計測し、2以上の距離測定用デバイス
の1つの距離測定用デバイスの表面の計測位置の1つを
基準位置として、2以上の距離測定用デバイスのそれぞ
れにつき、基準位置に対する計測位置の変位を算出し、
2以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつき、基準位
置に対する計測位置の変位を平均して、位置データを生
成して、不揮発性メモリに記憶させるように構成されて
いるから、2以上の距離測定用デバイスがセットされた
位置に対応するサンプルキャリアの位置にセットされた
サンプル毎に、不揮発性メモリから読み出した位置デー
タに基づいて、不揮発性メモリから読み出した共焦点光
学系のフォーカス位置データを補正し、補正された共焦
点光学系のフォーカス位置データにしたがって、共焦点
光学系の対物レンズを移動させ、対物レンズの位置を調
整することによって、サンプルキャリアにセットされた
複数のサンプル毎に、所望のように、共焦点光学系のフ
ォーカスを調整することが可能になる。
【0096】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、2以上の異なる温度で、前記サンプルキャリアにセ
ットされた前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれ
につき、前記共焦点光学系を構成する対物レンズと、前
記距離測定用デバイスの表面の3以上の異なる計測位置
との距離を計測し、前記2以上の距離測定用デバイスの
1つの距離測定用デバイスの前記表面の1つの計測位置
を基準位置として、前記2以上の距離測定用デバイスの
それぞれにつき、前記基準位置に対する前記計測位置の
変位を算出して、前記基準位置に対する前記計測位置の
変位の温度係数を算出し、前記不揮発性メモリに記憶さ
せるとともに、前記共焦点光学系のフォーカス位置デー
タを生成した際の前記スキャナ内の平均温度を、前記不
揮発性メモリに記憶させるように構成されている。
【0097】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、サンプルキャリアにセットされた2以上の距離測定
用デバイスのそれぞれにつき、共焦点光学系を構成する
対物レンズと、距離測定用デバイスの表面の3以上の異
なる計測位置との距離を計測し、2以上の距離測定用デ
バイスの1つの距離測定用デバイスの表面の1つの計測
位置を基準位置として、2以上の距離測定用デバイスの
それぞれにつき、基準位置に対する計測位置の変位を算
出して、基準位置に対する計測位置の変位の温度係数を
算出し、不揮発性メモリに記憶させるとともに、共焦点
光学系のフォーカス位置データを生成した際のスキャナ
内の平均温度を、不揮発性メモリに記憶させるように構
成されているから、2以上の距離測定用デバイスのそれ
ぞれに対して、不揮発性メモリから読み出した共焦点光
学系のフォーカス位置データを、スキャナ内の温度と共
焦点光学系のフォーカス位置データを生成した際のスキ
ャナ内の平均温度との温度差に応じ、不揮発性メモリか
ら読み出した2以上の距離測定用デバイスのそれぞれの
温度係数にしたがって、補正し、補正した共焦点光学系
のフォーカス位置データに基づいて、共焦点光学系の対
物レンズを移動させ、対物レンズの位置を調整すること
によって、スキャナ内の温度が変化した場合にも、サン
プルキャリアにセットされた複数のサンプル毎に、所望
のように、精度よく、共焦点光学系のフォーカスを調整
することが可能になる。
【0098】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記サンプルキャリアにセットされた前記2以上の
距離測定用デバイスのそれぞれにつき、前記共焦点光学
系を構成する対物レンズと、前記距離測定用デバイスの
表面の主走査ライン毎に少なくとも2つの異なる計測位
置との距離を計測し、前記2以上の距離測定用デバイス
の1つの距離測定用デバイスの前記表面の前記計測位置
の1つを基準位置として、前記2以上の距離測定用デバ
イスのそれぞれにつき、前記基準位置に対する前記計測
位置の変位を算出し、前記2以上の距離測定用デバイス
のそれぞれにつき、前記基準位置に対する前記計測位置
の変位を平均して、前記位置データを生成し、前記不揮
発性メモリに記憶させるように構成されている。
【0099】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、2以上の異なる温度で、前記サンプルキャリアにセ
ットされた前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれ
につき、前記共焦点光学系を構成する対物レンズと、前
記距離測定用デバイスの表面の主走査ライン毎に少なく
とも2つの異なる計測位置との距離を計測し、前記2以
上の距離測定用デバイスの1つの距離測定用デバイスの
前記表面の前記計測位置の1つを基準位置として、前記
2以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつき、前記基
準位置に対する前記計測位置の変位を算出して、前記基
準位置に対する前記計測位置の変位の温度係数を算出
し、前記基準位置に対する前記計測位置の変位の温度係
数の平均値を、前記不揮発性メモリに記憶させるととも
に、前記共焦点光学系のフォーカス位置データを生成し
た際の前記スキャナ内の平均温度を、前記不揮発性メモ
リに記憶させるように構成されている。
【0100】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、2以上の異なる温度で、サンプルキャリアにセット
された2以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつき、
共焦点光学系を構成する対物レンズと、距離測定用デバ
イスの表面の主走査ライン毎に少なくとも2つの異なる
計測位置との距離を計測し、2以上の距離測定用デバイ
スの1つの距離測定用デバイスの表面の計測位置の1つ
を基準位置として、2以上の距離測定用デバイスのそれ
ぞれにつき、基準位置に対する計測位置の変位を算出し
て、基準位置に対する計測位置の変位の温度係数を算出
し、基準位置に対する計測位置の変位の温度係数の平均
値を、不揮発性メモリに記憶させるとともに、共焦点光
学系のフォーカス位置データを生成した際のスキャナ内
の平均温度を、不揮発性メモリに記憶させるように構成
されているから、2以上の距離測定用デバイスのそれぞ
れに対して、不揮発性メモリから読み出した共焦点光学
系のフォーカス位置データを、スキャナ内の温度と共焦
点光学系のフォーカス位置データを生成した際のスキャ
ナ内の平均温度との温度差に応じて、不揮発性メモリか
ら読み出した2以上の距離測定用デバイスのそれぞれの
温度係数にしたがって、補正し、補正した共焦点光学系
のフォーカス位置データに基づいて、共焦点光学系の対
物レンズを移動させ、対物レンズの位置を調整すること
によって、スキャナ内の温度が変化した場合にも、サン
プルキャリアにセットされた複数のサンプル毎に、より
高精度で、所望のように、共焦点光学系のフォーカスを
調整することが可能になる。
【0101】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記サンプルキャリアにセットされた前記2以上の
距離測定用デバイスのそれぞれにつき、前記共焦点光学
系を構成する対物レンズと、前記距離測定用デバイスの
表面の主走査ライン毎に3つの異なる計測位置との距離
を計測し、前記2以上の距離測定用デバイスの1つの距
離測定用デバイスの前記表面の前記計測位置の1つを基
準位置として、前記2以上の距離測定用デバイスのそれ
ぞれにつき、前記基準位置に対する前記計測位置の変位
を算出し、前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれ
につき、前記基準位置に対する前記計測位置の変位を平
均して、前記位置データを生成し、前記不揮発性メモリ
に記憶させるように構成されている。
【0102】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、2以上の異なる温度で、前記サンプルキャリアにセ
ットされた前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれ
につき、前記共焦点光学系を構成する対物レンズと、前
記距離測定用デバイスの表面の主走査ライン毎に3つの
異なる計測位置との距離を計測し、前記2以上の距離測
定用デバイスの1つの距離測定用デバイスの前記表面の
前記計測位置の1つを基準位置として、前記2以上の距
離測定用デバイスのそれぞれにつき、前記基準位置に対
する前記計測位置の変位を算出して、前記基準位置に対
する前記計測位置の変位の温度係数を算出し、前記基準
位置に対する前記計測位置の変位の温度係数の平均値
を、温度係数として、前記不揮発性メモリに記憶させる
とともに、前記共焦点光学系のフォーカス位置データを
生成した際の前記スキャナ内の平均温度を、前記不揮発
性メモリに記憶させるように構成されている。
【0103】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれの所定
数の主走査ライン毎に、前記基準位置に対する前記計測
位置の変位を平均し、前記位置データを生成して、前記
不揮発性メモリに記憶させるように構成されている。
【0104】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、2以上の距離測定用デバイスのそれぞれの所定数の
主走査ライン毎に、基準位置に対する計測位置の変位を
平均し、位置データを生成して、不揮発性メモリに記憶
させるように構成されているから、2以上の距離測定用
デバイスがセットされた位置に対応するサンプルキャリ
アの位置にセットされたサンプルの所定数の主走査ライ
ンに対応する主走査ライン毎に、不揮発性メモリから読
み出した位置データに基づいて、不揮発性メモリから読
み出した共焦点光学系のフォーカス位置データを補正
し、補正した共焦点光学系のフォーカス位置データにし
たがって、共焦点光学系の対物レンズを移動させ、対物
レンズの位置を調整することによって、よりきめこまか
く、共焦点光学系の対物レンズの位置を調整することが
でき、したがって、サンプルキャリアにセットされた複
数のサンプル毎に、より高精度で、所望のように、共焦
点光学系のフォーカスを調整することが可能になる。
【0105】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、2以上の異なる温度で、前記サンプルキャリアにセ
ットされた前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれ
の所定数の主走査ライン毎に、前記共焦点光学系を構成
する対物レンズと、前記距離測定用デバイスの表面の主
走査ライン毎に3つの異なる計測位置との距離を計測
し、前記2以上の距離測定用デバイスの1つの距離測定
用デバイスの前記表面の前記計測位置の1つを基準位置
として、前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれの
所定数の主走査ライン毎に、前記基準位置に対する前記
計測位置の変位を算出して、前記基準位置に対する前記
計測位置の変位の温度係数を算出し、前記2以上の距離
測定用デバイスのそれぞれの所定数の主走査ライン毎
に、前記基準位置に対する前記計測位置の変位の温度係
数の平均値を、温度係数として、前記不揮発性メモリに
記憶させるとともに、前記共焦点光学系のフォーカス位
置データを生成した際の前記スキャナ内の平均温度を、
前記不揮発性メモリに記憶させるように構成されてい
る。
【0106】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、2以上の異なる温度で、サンプルキャリアにセット
された2以上の距離測定用デバイスのそれぞれの所定数
の主走査ライン毎に、共焦点光学系を構成する対物レン
ズと、距離測定用デバイスの表面の主走査ライン毎に3
つの異なる計測位置との距離を計測し、2以上の距離測
定用デバイスの1つの距離測定用デバイスの表面の計測
位置の1つを基準位置として、2以上の距離測定用デバ
イスのそれぞれの所定数の主走査ライン毎に、基準位置
に対する計測位置の変位を算出して、基準位置に対する
計測位置の変位の温度係数を算出し、2以上の距離測定
用デバイスのそれぞれの所定数の主走査ライン毎に、基
準位置に対する計測位置の変位の温度係数の平均値を、
温度係数として、不揮発性メモリに記憶させるととも
に、共焦点光学系のフォーカス位置データを生成した際
のスキャナ内の平均温度を、不揮発性メモリに記憶させ
るように構成されているから、2以上の距離測定用デバ
イスがセットされた位置に対応するサンプルキャリアの
位置にセットされたサンプルの所定数の主走査ラインに
対応する主走査ライン毎に、不揮発性メモリから読み出
した共焦点光学系のフォーカス位置データを、スキャナ
内の温度と共焦点光学系のフォーカス位置データを生成
した際のスキャナ内の平均温度との温度差に応じ、不揮
発性メモリから読み出した2以上の距離測定用デバイス
のそれぞれの所定数の主走査ラインの温度係数にしたが
って、補正し、補正した共焦点光学系のフォーカス位置
データに基づき、共焦点光学系の対物レンズを移動さ
せ、対物レンズの位置を調整することによって、スキャ
ナ内の温度が変化した場合にも、よりきめこまかく、共
焦点光学系の対物レンズの位置を調整することができ、
したがって、サンプルキャリアにセットされた複数のサ
ンプル毎に、より高精度で、所望のように、共焦点光学
系のフォーカスを調整することが可能になる。
【0107】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、レーザ光の波長ごとに、前記共焦点光学系のフォー
カス位置データを生成して、前記不揮発性メモリに記憶
させるように構成されている。
【0108】励起光であるレーザ光の波長が異なると、
共焦点光学系のフォーカス位置も異なるが、本発明のさ
らに好ましい実施態様によれば、レーザ光の波長ごと
に、共焦点光学系のフォーカス位置データを生成して、
不揮発性メモリに記憶させるように構成されているか
ら、2以上のレーザ励起光源のうち、サンプルを走査す
るために使用するレーザ励起光源から発せられるレーザ
光の波長に対応する共焦点光学系のフォーカス位置デー
タを、不揮発性メモリから読み出し、読み出した共焦点
光学系のフォーカス位置データに基づいて、共焦点光学
系の対物レンズを移動させ、前記対物レンズの位置を調
整することによって、標識物質である蛍光色素を最も効
率的に励起することのできる波長のレーザ光を、適宜、
選択して、サンプルを励起して、サンプルから放出され
た光を光電的に検出する場合にも、所望のように、共焦
点光学系のフォーカス位置を調整することが可能にな
る。
【0109】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記距離測定用デバイスが、表面に金属膜を備え、
静電容量形変位計を用いて、前記位置データを生成する
ように構成されている。
【0110】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、距離測定用デバイスが、表面に金属膜を備え、静電
容量形変位計を用いて、位置データが生成されているか
ら、サブミクロンのオーダーで、距離データを生成する
ことが可能になり、したがって、精度よく、共焦点光学
系のフォーカス位置を調整することが可能になる。
【0111】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記位置データを、光学的に生成するように構成さ
れている。
【0112】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、オートフォーカスやレーザ変位計などを用いて、位
置データを生成する場合にも、生成された位置データを
不揮発性メモリに記憶させておくだけでよく、スキャナ
自体が、オートフォーカス機能を有している必要はない
から、反射光検出光学系、センサ、検出回路などの特別
な機構を備えたオートフォーカスなどを必要とせずに、
共焦点光学系のフォーカスを、所望のように、調整する
ことが可能になる。
【0113】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記距離測定用デバイスの前記金属膜が、スパッタ
リング、CVDおよび蒸着よりなる群から選ばれる形成
方法によって形成されている。
【0114】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記距離測定用デバイスの前記金属膜が、スパッタ
リングによって形成されている。
【0115】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記距離測定用デバイスの前記金属膜が、クロム、
アルミニウム、金、ニッケル−クロム合金およびチタン
−ニッケル−クロムよりなる群から選ばれる材料によっ
て形成されている。
【0116】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記距離測定用デバイスの前記金属膜が、クロムに
よって形成されている。
【0117】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記フォーカス位置決定用デバイスが、表面に、少
なくとも1種の蛍光色素を含む1つのスポットが形成さ
れたスライドガラス板によって構成されている。
【0118】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記スポットが、効率的に励起可能なレーザ光の波
長を異にする2種以上の蛍光色素を含んでいる。
【0119】励起光であるレーザ光の波長が異なると、
共焦点光学系のフォーカス位置も異なるが、本発明のさ
らに好ましい実施態様によれば、スポットが、効率的に
励起可能なレーザ光の波長を異にする2種以上の蛍光色
素を含んでいるから、異なる波長のレーザ光に対して、
共焦点光学系のフォーカス位置データを生成して、不揮
発性メモリに記憶させておくことができ、したがって、
標識物質である蛍光色素を最も効率的に励起することの
できる波長のレーザ光を、適宜、選択して、サンプルを
励起して、サンプルから放出された光を光電的に検出す
る場合にも、所望のように、共焦点光学系のフォーカス
位置を調整することが可能になる。
【0120】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記スポットが、470ないし490nmの波長の
レーザ光によって効率的に励起可能な蛍光色素、530
ないし540nmの波長のレーザ光によって効率的に励
起可能な蛍光色素および630ないし650の波長のレ
ーザ光によって効率的に励起可能な蛍光色素を含んでい
る。
【0121】励起光であるレーザ光の波長が異なると、
共焦点光学系のフォーカス位置も異なるが、本発明のさ
らに好ましい実施態様によれば、標識物質として使用さ
れる典型的な蛍光色素である470ないし490nmの
波長のレーザ光によって効率的に励起可能な蛍光色素、
530ないし540nmの波長のレーザ光によって効率
的に励起可能な蛍光色素および630ないし650の波
長のレーザ光によって効率的に励起可能な蛍光色素を含
んだスポットを用いて、470ないし490nmの波長
のレーザ光、530ないし540nmの波長のレーザ光
および630ないし650の波長のレーザ光に対する共
焦点光学系のフォーカス位置データを生成して、不揮発
性メモリに記憶させておくことができるから、典型的な
蛍光色素を最も効率的に励起することのできる波長のレ
ーザ光を、適宜、選択して、サンプルを励起して、サン
プルから放出された光を光電的に検出する場合にも、所
望のように、共焦点光学系のフォーカス位置を調整する
ことが可能になる。
【0122】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蛍光またはフォトルミネッセンスを発し、レーザ光
の照射を受けても劣化することがない無機材料よりなる
支持体上に、前記支持体が露出される開口部が形成され
るように、金属膜を設けることによって、前記フォーカ
ス位置決定用デバイスが形成されている。
【0123】蛍光色素は、レーザ光の照射を受けると、
経時的に劣化し、蛍光の発光量が低下し、精度よく、共
焦点光学系のフォーカス位置を決定できない場合がある
が、本発明のさらに好ましい実施態様によれば、蛍光ま
たはフォトルミネッセンスを発し、レーザ光の照射を受
けても劣化することがない無機材料よりなる支持体上
に、支持体が露出される開口部が形成されるように、金
属膜を設けることによって、フォーカス位置決定用デバ
イスが形成されているから、所望のように、高精度で、
共焦点光学系のフォーカス位置を決定することが可能に
なる。
【0124】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記支持体が、IV族元素、II−VI族化合物、
III−V族化合物およびこれらの複合体よりなる群か
ら選ばれた材料によって形成されている。
【0125】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記支持体が、珪砂、ソーダ灰および石灰石よりな
る群から選ばれた材料を主成分とするガラスに、CdS
−CdSeの固溶体をドープして形成された色ガラスフ
ィルタによって形成されている。
【0126】蛍光色素は、レーザ光の照射を受けると、
経時的に劣化し、蛍光の発光量が低下し、精度よく、共
焦点光学系のフォーカス位置を決定できない場合がある
が、本発明のさらに好ましい実施態様によれば、支持体
が、珪砂、ソーダ灰および石灰石よりなる群から選ばれ
た材料を主成分とするガラスに、CdS−CdSeの固
溶体をドープして形成された色ガラスフィルタによって
形成され、レーザ光の照射を受けても劣化することがな
いから、所望のように、高精度で、共焦点光学系のフォ
ーカス位置を決定することが可能になる。
【0127】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記支持体が、珪砂、ソーダ灰および石灰石よりな
る群から選ばれた材料を主成分とするガラスに、ZnS
−CdSの固溶体をドープして形成された色ガラスフィ
ルタによって形成されている。
【0128】蛍光色素は、レーザ光の照射を受けると、
経時的に劣化し、蛍光の発光量が低下し、精度よく、共
焦点光学系のフォーカス位置を決定できない場合がある
が、本発明のさらに好ましい実施態様によれば、支持体
が、珪砂、ソーダ灰および石灰石よりなる群から選ばれ
た材料を主成分とするガラスに、ZnS−CdSの固溶
体をドープして形成された色ガラスフィルタによって形
成され、レーザ光の照射を受けても劣化することがない
から、所望のように、高精度で、共焦点光学系のフォー
カス位置を決定することが可能になる。
【0129】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記支持体が、InGaAsP層と、GaAs層と
の積層体によって形成され、前記金属膜が、前記InG
aAsP層上に設けられている。
【0130】蛍光色素は、レーザ光の照射を受けると、
経時的に劣化し、蛍光の発光量が低下し、精度よく、共
焦点光学系のフォーカス位置を決定できない場合がある
が、本発明のさらに好ましい実施態様によれば、レーザ
光の照射を受けても劣化することがないInGaAsP
層と、GaAs層との積層体によって形成され、金属膜
が、前記InGaAsP層上に設けられているから、所
望のように、高精度で、共焦点光学系のフォーカス位置
を決定することが可能になる。
【0131】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記金属膜が、スパッタリング、CVDおよび蒸着
よりなる群から選ばれる形成方法によって形成されてい
る。
【0132】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記金属膜が、スパッタリングによって形成されて
いる。
【0133】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記金属膜が、クロム、アルミニウム、金、ニッケ
ル−クロム合金およびチタン−ニッケル−クロムよりな
る群から選ばれる材料によって形成されている。
【0134】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記金属膜が、クロムによって形成されている。
【0135】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、ステッピングモータによって、前記共焦点光学系の
対物レンズの位置を調整するように構成されている。
【0136】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記フォーカス位置データを、前記ステッピングモ
ータに与える駆動パルスの形で生成し、前記不揮発性メ
モリに記憶させ、前記不揮発性メモリに記憶されている
駆動パルス数を補正して、前記ステッピングモータに与
え、前記共焦点光学系の対物レンズを移動させ、前記対
物レンズの位置を調整するように構成されている。
【0137】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、さらに、検出した前記蛍光またはフォトルミネッセ
ンスの信号強度の積分値をプロットし、n次関数でフィ
ッティングして、前記n次関数の係数を生成して、前記
不揮発性メモリに記憶させるとともに、前記少なくとも
1つの距離測定用デバイスの前記計測位置の前記基準位
置に対する変位を、前記不揮発性メモリに記憶させるよ
うに構成されている。
【0138】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、さらに、検出した蛍光またはフォトルミネッセンス
の信号強度の積分値をプロットし、n次関数でフィッテ
ィングして、n次関数の係数を生成して、不揮発性メモ
リに記憶させるとともに、少なくとも1つの距離測定用
デバイスの計測位置の基準位置に対する変位を、不揮発
性メモリに記憶させるように構成されているから、不揮
発性メモリから読み出したn次関数の係数と少なくとも
1つの距離測定用デバイスの計測位置の基準位置に対す
る変位に基づいて、サンプルのディジタルデータ中のシ
ェーディングを補正するシェーディング補正データを生
成し、シェーディング補正データに基づいて、サンプル
のディジタルデータを補正することによって、共焦点光
学系のフォーカス位置データとともに、シェーディング
補正データを生成して、シェーディングが補正されたサ
ンプルのディジタルデータを生成することが可能にな
る。
【0139】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、さらに、検出した前記蛍光またはフォトルミネッセ
ンスの信号強度の積分値をプロットし、n次関数でフィ
ッティングして、前記n次関数の係数を生成し、前記n
次関数の係数と、前記少なくとも1つの距離測定用デバ
イスの前記計測位置の前記基準位置に対する変位とに基
づいて、サンプルのディジタルデータ中のシェーディン
グを補正するシェーディング補正データを生成して、前
記不揮発性メモリに記憶させるように構成されている。
【0140】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、さらに、検出した蛍光またはフォトルミネッセンス
の信号強度の積分値をプロットし、n次関数でフィッテ
ィングして、n次関数の係数を生成し、n次関数の係数
と、少なくとも1つの距離測定用デバイスの計測位置の
基準位置に対する変位とに基づいて、サンプルのディジ
タルデータ中のシェーディングを補正するシェーディン
グ補正データを生成して、不揮発性メモリに記憶させる
ように構成されているから、共焦点光学系のフォーカス
位置データとともに生成され、不揮発性メモリに記憶さ
れたシェーディング補正データを用いて、シェーディン
グが補正されたサンプルのディジタルデータを生成する
ことが可能になる。
【0141】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、光学的な平面性を保持して加工可能で、レーザ光の
照射を受けると、蛍光を放出する性質を有する支持体上
に、金属膜のマスクが設けられて、それによって、前記
支持体を露出する多数の開口部が規則的に形成されたシ
ェーディング評価用デバイスを、前記サンプルキャリア
にセットして、前記サンプルステージに載置し、レーザ
光によって、走査して、前記開口部を介して、前記支持
体を励起し、前記支持体から放出される蛍光を、前記開
口部を介して、光電的に検出し、ディジタル化して、生
成されたディジタルデータに基づいて、前記シェーディ
ング評価用デバイスのディジタルデータを生成し、前記
シェーディング評価用デバイスのディジタルデータに基
づき、シェーディング補正データを生成して、前記不揮
発性メモリあるいは前記スキャナのメモリに記憶させる
ように構成されている。
【0142】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、光学的な平面性を保持して加工可能で、レーザ光の
照射を受けると、蛍光を放出する性質を有する支持体上
に、金属膜のマスクが設けられて、それによって、支持
体を露出する多数の開口部が規則的に形成されたシェー
ディング評価用デバイスを、サンプルキャリアにセット
して、サンプルステージに載置し、レーザ光によって、
走査して、開口部を介して、支持体を励起し、支持体か
ら放出される蛍光を、開口部を介して、光電的に検出
し、ディジタル化して、生成されたディジタルデータに
基づいて、シェーディング評価用デバイスのディジタル
データを生成し、シェーディング評価用デバイスのディ
ジタルデータに基づき、シェーディング補正データを生
成して、不揮発性メモリあるいはスキャナのメモリに記
憶させるように構成されているから、不揮発性メモリあ
るいはスキャナのメモリに記憶されたシェーディング補
正データを読み出して、サンプルのディジタルデータを
補正することが可能になる。
【0143】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記支持体から放出された蛍光を光電的に検出して
生成された信号強度を、前記開口部ごとに積分して、前
記シェーディング評価用デバイスのディジタルデータを
生成するように構成されている。
【0144】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記開口部が、スリットによって形成されている。
【0145】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記開口部が、ピンホールによって形成されてい
る。
【0146】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記シェーディング評価用デバイスに規則的に形成
された多数の前記開口部のうち、基準位置に位置する前
記開口部に、共焦点光学系のフォーカスを合致させた後
に、前記シェーディング評価用デバイスを、前記レーザ
光によって、走査して、前記多数の開口部を介して、前
記支持体を励起し、前記支持体から放出される蛍光を、
前記多数の開口部を介して、光電的に検出し、ディジタ
ル化して、前記シェーディング評価用デバイスのディジ
タルデータを生成するように構成されている。
【0147】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、基準位置に位置する開口部に対して、共焦点光学系
のフォーカスが最適に調整されているから、基準位置に
位置する開口部内の支持体が励起されて、放出した蛍光
を光電的に検出して得たディジタルデータの信号強度に
比して、基準位置に位置する開口部以外の開口部内の支
持体が励起されて、放出した蛍光を光電的に検出して得
たディジタルデータの信号強度は小さく、したがって、
シェーディング評価用デバイスのディジタルデータに基
づき、基準位置に位置する開口部以外の開口部内の支持
体が励起されて、放出した蛍光を光電的に検出して得た
ディジタルデータの信号強度が、基準位置に位置する開
口部内の支持体が励起されて、放出した蛍光を光電的に
検出して得たディジタルデータの信号強度と等しくなる
ように、ディジタルデータを補正することのできるシェ
ーディング補正データを生成し、こうして生成されたシ
ェーディング補正データを用いて、サンプルのディジタ
ルデータを補正することによって、サンプルのディジタ
ルデータのシェーディングを効果的に補正することが可
能になる。
【0148】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記レーザ光の波長毎に、前記シェーディング補正
データを生成して、前記不揮発性メモリあるいは前記ス
キャナの前記メモリに記憶させるように構成されてい
る。
【0149】レーザ光の波長が異なると、共焦点光学系
のフォーカス位置が変化し、ディジタルデータ中に生成
されるシェーディングも変化するが、本発明のさらに好
ましい実施態様によれば、レーザ光の波長毎に、シェー
ディング補正データを生成され、不揮発性メモリあるい
はスキャナのメモリに記憶させているから、蛍光物質な
どの標識物質を最も効率的に励起することのできる波長
のレーザ光を、適宜、選択して、サンプルを励起して、
サンプルから放出された光を光電的に検出する場合に
も、所望のように、サンプルのディジタルデータのシェ
ーディングを補正することが可能になる。
【0150】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記支持体が、IV族元素、II−VI族化合物、
III−V族化合物およびこれらの複合体よりなる群か
ら選ばれた材料によって形成されている。
【0151】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記支持体が、珪砂、ソーダ灰および石灰石よりな
る群から選ばれた材料を主成分とするガラスに、CdS
−CdSeの固溶体をドープして形成された色ガラスフ
イルタによって形成されている。
【0152】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、珪砂、ソーダ灰および石灰石よりなる群から選ばれ
た材料を主成分とするガラスに、CdS−CdSeの固
溶体をドープして形成された色ガラスフィルタは、光学
的な平面性を保持して加工可能であり、かつ、レーザ光
の照射を受けると、蛍光を放出する性質を有しており、
金属膜のマスクを支持体上に設けることによって、支持
体が露出される多数の開口部を規則的に形成することが
できるから、レーザ光により、規則的に形成された多数
の開口部内の支持体を、走査して、多数の開口部内の支
持体から放出された蛍光を光電的に検出することによっ
て、データのシェーディングを精度よく評価して、シェ
ーディング補正データを生成し、不揮発性メモリあるい
はスキャナのメモリに記憶させ、不揮発性メモリあるい
はスキャナのメモリに記憶されたシェーディング補正デ
ータを用いて、精度よく、シェーディングが補正された
サンプルのディジタルデータを生成することが可能にな
る。
【0153】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記支持体が、珪砂、ソーダ灰および石灰石よりな
る群から選ばれた材料を主成分とするガラスに、ZnS
−CdSの固溶体をドープして形成された色ガラスフィ
ルタによって形成されている。
【0154】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、珪砂、ソーダ灰および石灰石よりなる群から選ばれ
た材料を主成分とするガラスに、ZnS−CdSの固溶
体をドープして形成された色ガラスフィルタは、光学的
な平面性を保持して加工可能であり、かつ、レーザ光の
照射を受けると、蛍光を放出する性質を有しており、金
属膜のマスクを支持体上に設けることによって、支持体
が露出される多数の開口部を規則的に形成することがで
きるから、レーザ光により、規則的に形成された多数の
開口部内の支持体を、走査して、多数の開口部内の支持
体から放出された蛍光を光電的に検出することによっ
て、データのシェーディングを精度よく評価して、シェ
ーディング補正データを生成し、不揮発性メモリあるい
はスキャナのメモリに記憶させ、不揮発性メモリあるい
はスキャナのメモリに記憶されたシェーディング補正デ
ータを用いて、精度よく、シェーディングが補正された
サンプルのディジタルデータを生成することが可能にな
る。
【0155】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記支持体が、InGaAsP層と、GaAs層と
の積層体によって形成され、前記金属膜が、前記InG
aAsP層上に設けられている。
【0156】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、InGaAsP層と、GaAs層との積層体は、光
学的な平面性を保持して加工可能であり、かつ、レーザ
光の照射を受けると、蛍光を放出する性質を有してお
り、金属膜のマスクを支持体上に設けることによって、
支持体が露出される多数の開口部を規則的に形成するこ
とができるから、レーザ光によって、規則的に形成され
た多数の開口部内の支持体を、走査して、多数の開口部
内の支持体から放出された蛍光を光電的に検出すること
によって、データのシェーディングを精度よく評価し
て、シェーディング補正データを生成し、不揮発性メモ
リあるいはスキャナのメモリに記憶させ、不揮発性メモ
リあるいはスキャナのメモリに記憶されたシェーディン
グ補正データを用いて、精度よく、シェーディングが補
正されたサンプルのディジタルデータを生成することが
可能になる。
【0157】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記金属のマスクが、スパッタリング、CVDおよ
び蒸着よりなる群から選ばれる形成方法によって形成さ
れている。
【0158】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記金属のマスクが、クロム、アルミニウム、金、
ニッケル−クロム合金およびチタン−ニッケル−クロム
よりなる群から選ばれる材料によって形成されている。
【0159】本発明の前記目的はまた、共焦点光学系を
備えたスキャナにおけるディジタルデータ生成方法であ
って、少なくとも1つの距離測定用デバイスを、サンプ
ルを保持すべきサンプルキャリアにセットして、サンプ
ルステージに載置し、前記共焦点光学系を構成する対物
レンズと、前記サンプルキャリアにセットされた前記少
なくとも1つの距離測定用デバイスの表面の基準位置お
よび前記基準位置とは異なる少なくとも1つの計測位置
との距離を計測して、生成され、前記スキャナの不揮発
性メモリに記憶された位置データを、前記不揮発性メモ
リから読み出すとともに、レーザ光の照射を受けると、
蛍光またはフォトルミネッセンスを発する発光材料を備
えたフォーカス位置決定用デバイスを、前記発光材料が
前記基準位置に位置するように、前記サンプルキャリア
にセットし、前記フォーカス位置決定用デバイスを、レ
ーザ光により、走査して、前記基準位置に位置した前記
発光材料を励起し、前記発光材料から放出される蛍光ま
たはフォトルミネッセンスを光電的に検出し、共焦点光
学系の対物レンズの位置を、所定の移動ピッチで、変化
させて、検出された前記蛍光またはフォトルミネッセン
スの信号強度に基づいて、前記共焦点光学系のフォーカ
ス位置を決定して、生成され、前記不揮発性メモリに記
憶されたフォーカス位置データを、前記不揮発性メモリ
から読み出して、前記共焦点光学系のフォーカス位置デ
ータを、前記位置データにしたがって、補正して、補正
された前記共焦点光学系のフォーカス位置データに基づ
き、前記共焦点光学系の対物レンズの位置を調整するこ
とを特徴とする共焦点光学系を備えたスキャナにおける
ディジタルデータの生成方法によって達成される。
【0160】本発明によれば、少なくとも1つの距離測
定用デバイスを、サンプルを保持すべきサンプルキャリ
アにセットして、サンプルステージに載置し、共焦点光
学系を構成する対物レンズと、サンプルキャリアにセッ
トされた少なくとも1つの距離測定用デバイスの表面の
基準位置および基準位置とは異なる少なくとも1つの計
測位置との距離を計測して、生成され、スキャナの不揮
発性メモリに記憶された位置データを、不揮発性メモリ
から読み出すとともに、レーザ光の照射を受けると、蛍
光またはフォトルミネッセンスを発する発光材料を備え
たフォーカス位置決定用デバイスを、発光材料が基準位
置に位置するように、サンプルキャリアにセットし、フ
ォーカス位置決定用デバイスを、レーザ光により、走査
して、基準位置に位置した発光材料を励起し、発光材料
から放出される蛍光またはフォトルミネッセンスを光電
的に検出し、共焦点光学系の対物レンズの位置を、所定
の移動ピッチで、変化させて、検出された蛍光またはフ
ォトルミネッセンスの信号強度に基づいて、共焦点光学
系のフォーカス位置を決定して、生成され、不揮発性メ
モリに記憶されたフォーカス位置データを、不揮発性メ
モリから読み出して、共焦点光学系のフォーカス位置デ
ータを、位置データにしたがって、補正して、補正され
た共焦点光学系のフォーカス位置データに基づき、共焦
点光学系の対物レンズの位置を調整するように構成され
ているから、反射光検出光学系、センサ、検出回路など
の特別な機構を備えたオートフォーカスなどを必要とせ
ずに、共焦点光学系のフォーカスを、所望のように、調
整することが可能になる。
【0161】本発明の好ましい実施態様においては、前
記共焦点光学系を構成する対物レンズと、前記サンプル
キャリアにセットされた前記少なくとも1つの距離測定
用デバイスの前記表面の基準位置および前記基準位置と
は異なる少なくとも1つの計測位置との距離を計測し、
前記サンプルキャリアにセットされた前記少なくとも1
つの距離測定用デバイスの前記表面の基準位置に対する
前記少なくとも1つの距離測定用デバイスの前記表面の
基準位置とは異なる少なくとも1つの計測位置の変位を
算出して、前記位置データが生成され、前記不揮発性メ
モリに記憶されている。
【0162】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記共焦点光学系を構成する対物レンズと、前記サ
ンプルキャリアにセットされた前記少なくとも1つの距
離測定用デバイスの前記表面の基準位置と、前記基準位
置とは異なる2以上の計測位置との距離を計測して、前
記サンプルキャリアにセットされた前記少なくとも1つ
の距離測定用デバイスの前記表面の基準位置に対する前
記少なくとも1つの距離測定用デバイスの前記表面の前
記基準位置とは異なる2以上の計測位置の変位を算出
し、前記距離測定用デバイスの表面の基準位置に対する
前記基準位置とは異なる2以上の計測位置の変位を平均
して、前記位置データが生成され、前記不揮発性メモリ
に記憶されている。
【0163】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、共焦点光学系を構成する対物レンズと、サンプルキ
ャリアにセットされた少なくとも1つの距離測定用デバ
イスの表面の基準位置と、基準位置とは異なる2以上の
計測位置との距離を計測して、サンプルキャリアにセッ
トされた少なくとも1つの距離測定用デバイスの表面の
基準位置に対する少なくとも1つの距離測定用デバイス
の表面の基準位置とは異なる2以上の計測位置の変位を
算出し、距離測定用デバイスの表面の基準位置に対する
基準位置とは異なる2以上の計測位置の変位を平均し
て、位置データが生成され、不揮発性メモリに記憶され
ているから、より高精度に、共焦点光学系のフォーカス
を調整することが可能になる。
【0164】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、2以上の異なる温度で、前記共焦点光学系を構成す
る対物レンズと、前記サンプルキャリアにセットされた
前記少なくとも1つの距離測定用デバイスの前記表面の
基準位置と、前記基準位置とは異なる2以上の計測位置
との距離を計測し、前記サンプルキャリアにセットされ
た前記少なくとも1つの距離測定用デバイスの前記表面
の基準位置に対する前記少なくとも1つの距離測定用デ
バイスの前記表面の前記基準位置とは異なる2以上の計
測位置の変位を算出して、算出され、前記不揮発性メモ
リに記憶されている前記距離測定用デバイスの表面の基
準位置に対する前記基準位置とは異なる2以上の計測位
置の変位の温度係数を、前記不揮発性メモリから読み出
すとともに、前記不揮発性メモリに記憶されている前記
共焦点光学系のフォーカス位置データを生成した際の前
記スキャナ内の平均温度を読み出し、前記共焦点光学系
のフォーカス位置データを、前記スキャナ内の温度と前
記共焦点光学系のフォーカス位置データを生成した際の
前記スキャナ内の平均温度との温度差に応じ、前記金属
膜の表面の基準位置に対する前記基準位置とは異なる2
以上の計測位置の変位の温度係数にしたがって、補正
し、補正された前記共焦点光学系のフォーカス位置デー
タに基づき、前記共焦点光学系の対物レンズの位置を調
整するように構成されている。
【0165】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、2以上の異なる温度で、共焦点光学系を構成する対
物レンズと、サンプルキャリアにセットされた少なくと
も1つの距離測定用デバイスの表面の基準位置と、基準
位置とは異なる2以上の計測位置との距離を計測し、サ
ンプルキャリアにセットされた少なくとも1つの距離測
定用デバイスの表面の基準位置に対する少なくとも1つ
の距離測定用デバイスの表面の基準位置とは異なる2以
上の計測位置の変位を算出して、算出され、不揮発性メ
モリに記憶されている距離測定用デバイスの表面の基準
位置に対する基準位置とは異なる2以上の計測位置の変
位の温度係数を、不揮発性メモリから読み出すととも
に、不揮発性メモリに記憶されている共焦点光学系のフ
ォーカス位置データを生成した際のスキャナ内の平均温
度を読み出し、共焦点光学系のフォーカス位置データ
を、スキャナ内の温度と共焦点光学系のフォーカス位置
データを生成した際のスキャナ内の平均温度との温度差
に応じ、金属膜の表面の基準位置に対する基準位置とは
異なる2以上の計測位置の変位の温度係数にしたがっ
て、補正し、補正された共焦点光学系のフォーカス位置
データに基づき、共焦点光学系の対物レンズの位置を調
整するように構成されているから、スキャナ内の温度が
変化した場合にも、所望のように、共焦点光学系のフォ
ーカスを調整することが可能になる。
【0166】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記サンプルキャリアが、2以上のサンプルを保持
可能に構成され、2以上の距離測定用デバイスがセット
された前記サンプルキャリアを、前記サンプルステージ
に載置し、前記サンプルキャリアにセットされた前記2
以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつき、前記共焦
点光学系を構成する対物レンズと、前記距離測定用デバ
イスの表面の3以上の異なる計測位置との距離を計測
し、前記2以上の距離測定用デバイスの1つの距離測定
用デバイスの前記表面の前記計測位置の1つを基準位置
として、前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれに
つき、前記基準位置に対する前記計測位置の変位を算出
し、前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつ
き、前記基準位置に対する前記計測位置の変位を平均し
て、生成され、前記不揮発性メモリに記憶されている前
記位置データを、前記不揮発性メモリから読み出し、前
記2以上の距離測定用デバイスがセットされた位置に対
応する前記サンプルキャリアの位置にセットされたサン
プル毎に、前記位置データに基づいて、前記不揮発性メ
モリから読み出した前記共焦点光学系のフォーカス位置
データを補正し、補正された前記共焦点光学系のフォー
カス位置データにしたがって、前記共焦点光学系の対物
レンズを移動させ、前記対物レンズの位置を調整するよ
うに構成されている。
【0167】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、サンプルキャリアが、2以上のサンプルを保持可能
に構成され、2以上の距離測定用デバイスがセットされ
たサンプルキャリアを、サンプルステージに載置し、サ
ンプルキャリアにセットされた2以上の距離測定用デバ
イスのそれぞれにつき、共焦点光学系を構成する対物レ
ンズと、距離測定用デバイスの表面の3以上の異なる計
測位置との距離を計測し、2以上の距離測定用デバイス
の1つの距離測定用デバイスの表面の計測位置の1つを
基準位置として、2以上の距離測定用デバイスのそれぞ
れにつき、基準位置に対する計測位置の変位を算出し、
2以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつき、基準位
置に対する計測位置の変位を平均して、生成され、不揮
発性メモリに記憶されている位置データを、不揮発性メ
モリから読み出し、2以上の距離測定用デバイスがセッ
トされた位置に対応するサンプルキャリアの位置にセッ
トされたサンプル毎に、位置データに基づいて、不揮発
性メモリから読み出した共焦点光学系のフォーカス位置
データを補正し、補正された共焦点光学系のフォーカス
位置データにしたがって、共焦点光学系の対物レンズを
移動させ、対物レンズの位置を調整するように構成され
ているから、サンプルキャリアにセットされた複数のサ
ンプル毎に、所望のように、共焦点光学系のフォーカス
を調整することが可能になる。
【0168】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、2以上の異なる温度で、前記サンプルキャリアにセ
ットされた前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれ
につき、前記共焦点光学系を構成する対物レンズと、前
記距離測定用デバイスの表面の3以上の異なる計測位置
との距離を計測し、前記2以上の距離測定用デバイスの
1つの距離測定用デバイスの前記表面の1つの計測位置
を基準位置として、前記2以上の距離測定用デバイスの
それぞれにつき、前記基準位置に対する前記計測位置の
変位を算出して、算出され、前記不揮発性メモリに記憶
されている前記基準位置に対する前記2以上の距離測定
用デバイスのそれぞれの前記計測位置の変位の温度係数
を、前記不揮発性メモリから読み出すとともに、前記不
揮発性メモリに記憶されている前記共焦点光学系のフォ
ーカス位置データを生成した際の前記スキャナ内の平均
温度を、前記不揮発性メモリから読み出し、前記2以上
の距離測定用デバイスのそれぞれに対して、前記不揮発
性メモリから読み出した前記共焦点光学系のフォーカス
位置データを、前記スキャナ内の温度と前記共焦点光学
系のフォーカス位置データを生成した際の前記スキャナ
内の平均温度との温度差に応じ、前記不揮発性メモリに
記憶された前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれ
の前記温度係数にしたがって、補正し、補正された前記
共焦点光学系のフォーカス位置データに基づいて、前記
共焦点光学系の対物レンズを移動させ、前記対物レンズ
の位置を調整するように構成されている。
【0169】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、2以上の異なる温度で、サンプルキャリアにセット
された2以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつき、
共焦点光学系を構成する対物レンズと、距離測定用デバ
イスの表面の3以上の異なる計測位置との距離を計測
し、2以上の距離測定用デバイスの1つの距離測定用デ
バイスの表面の1つの計測位置を基準位置として、2以
上の距離測定用デバイスのそれぞれにつき、基準位置に
対する計測位置の変位を算出して、算出され、不揮発性
メモリに記憶されている基準位置に対する2以上の距離
測定用デバイスのそれぞれの計測位置の変位の温度係数
を、不揮発性メモリから読み出すとともに、不揮発性メ
モリに記憶されている共焦点光学系のフォーカス位置デ
ータを生成した際のスキャナ内の平均温度を、不揮発性
メモリから読み出し、2以上の距離測定用デバイスのそ
れぞれに対して、不揮発性メモリから読み出した共焦点
光学系のフォーカス位置データを、スキャナ内の温度と
共焦点光学系のフォーカス位置データを生成した際のス
キャナ内の平均温度との温度差に応じ、不揮発性メモリ
に記憶された2以上の距離測定用デバイスのそれぞれの
温度係数にしたがって、補正し、補正された共焦点光学
系のフォーカス位置データに基づいて、共焦点光学系の
対物レンズを移動させ、対物レンズの位置を調整するよ
うに構成されているから、スキャナ内の温度が変化した
場合にも、サンプルキャリアにセットされた複数のサン
プル毎に、所望のように、精度よく、共焦点光学系のフ
ォーカスを調整することが可能になる。
【0170】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記サンプルキャリアにセットされた前記2以上の
距離測定用デバイスのそれぞれにつき、前記共焦点光学
系を構成する対物レンズと、前記距離測定用デバイスの
表面の主走査ライン毎に少なくとも2つの異なる計測位
置との距離を計測し、前記2以上の距離測定用デバイス
の1つの距離測定用デバイスの前記表面の前記計測位置
の1つを基準位置として、前記2以上の距離測定用デバ
イスのそれぞれにつき、前記基準位置に対する前記計測
位置の変位を算出し、前記2以上の距離測定用デバイス
のそれぞれにつき、前記基準位置に対する前記計測位置
の変位を平均して、生成され、前記不揮発性メモリに記
憶されている前記位置データを読み出し、前記2以上の
距離測定用デバイスがセットされた位置に対応する前記
サンプルキャリアの位置にセットされたサンプル毎に、
前記位置データに基づいて、前記不揮発性メモリから読
み出した前記共焦点光学系のフォーカス位置データを補
正し、補正された前記共焦点光学系のフォーカス位置デ
ータにしたがって、前記共焦点光学系の対物レンズを移
動させ、前記対物レンズの位置を調整するように構成さ
れている。
【0171】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、2以上の異なる温度で、前記サンプルキャリアにセ
ットされた前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれ
につき、前記共焦点光学系を構成する対物レンズと、前
記距離測定用デバイスの表面の主走査ライン毎に少なく
とも2つの異なる計測位置との距離を計測し、前記2以
上の距離測定用デバイスの1つの距離測定用デバイスの
前記表面の前記計測位置の1つを基準位置として、前記
2以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつき、前記基
準位置に対する前記計測位置の変位を算出して、前記基
準位置に対する前記計測位置の変位の温度係数を算出
し、前記基準位置に対する前記計測位置の変位の温度係
数を平均して、前記基準位置に対する前記計測位置の変
位の温度係数の平均値を、前記不揮発性メモリに記憶さ
せ、前記不揮発性メモリに記憶された前記基準位置に対
する前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれの前記
計測位置の変位の温度係数の平均値を、前記不揮発性メ
モリから読み出すとともに、前記不揮発性メモリに記憶
されている前記共焦点光学系のフォーカス位置データを
生成した際の前記スキャナ内の平均温度を、前記不揮発
性メモリから読み出し、前記2以上の距離測定用デバイ
スのそれぞれに対して、前記不揮発性メモリから読み出
した前記共焦点光学系のフォーカス位置データを、前記
スキャナ内の温度と前記共焦点光学系のフォーカス位置
データを生成した際の前記スキャナ内の平均温度との温
度差に応じ、前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞ
れの前記温度係数にしたがって、補正し、補正した前記
共焦点光学系のフォーカス位置データに基づいて、前記
共焦点光学系の対物レンズを移動させ、前記対物レンズ
の位置を調整するように構成されている。
【0172】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、2以上の異なる温度で、サンプルキャリアにセット
された2以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつき、
共焦点光学系を構成する対物レンズと、距離測定用デバ
イスの表面の主走査ライン毎に少なくとも2つの異なる
計測位置との距離を計測し、2以上の距離測定用デバイ
スの1つの距離測定用デバイスの表面の計測位置の1つ
を基準位置として、2以上の距離測定用デバイスのそれ
ぞれにつき、基準位置に対する計測位置の変位を算出し
て、基準位置に対する計測位置の変位の温度係数を算出
し、基準位置に対する計測位置の変位の温度係数を平均
して、基準位置に対する計測位置の変位の温度係数の平
均値を、不揮発性メモリに記憶させ、不揮発性メモリに
記憶された基準位置に対する2以上の距離測定用デバイ
スのそれぞれの計測位置の変位の温度係数の平均値を、
不揮発性メモリから読み出すとともに、不揮発性メモリ
に記憶されている共焦点光学系のフォーカス位置データ
を生成した際のスキャナ内の平均温度を、不揮発性メモ
リから読み出し、2以上の距離測定用デバイスのそれぞ
れに対して、不揮発性メモリから読み出した共焦点光学
系のフォーカス位置データを、スキャナ内の温度と共焦
点光学系のフォーカス位置データを生成した際のスキャ
ナ内の平均温度との温度差に応じ、2以上の距離測定用
デバイスのそれぞれの温度係数にしたがって、補正し、
補正した共焦点光学系のフォーカス位置データに基づい
て、共焦点光学系の対物レンズを移動させ、対物レンズ
の位置を調整するように構成されているから、スキャナ
内の温度が変化した場合にも、サンプルキャリアにセッ
トされた複数のサンプル毎に、より高精度で、所望のよ
うに、共焦点光学系のフォーカスを調整することが可能
になる。
【0173】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記サンプルキャリアにセットされた前記2以上の
距離測定用デバイスのそれぞれにつき、前記共焦点光学
系を構成する対物レンズと、前記距離測定用デバイスの
表面の主走査ライン毎に3つの異なる計測位置との距離
を計測し、前記2以上の距離測定用デバイスの1つの距
離測定用デバイスの前記表面の前記計測位置の1つを基
準位置として、前記2以上の距離測定用デバイスのそれ
ぞれにつき、前記基準位置に対する前記計測位置の変位
を算出し、前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれ
につき、前記基準位置に対する前記計測位置の変位を平
均して、生成され、前記不揮発性メモリに記憶された前
記位置データを読み出し、前記2以上の距離測定用デバ
イスがセットされた位置に対応する前記サンプルキャリ
アの位置にセットされたサンプル毎に、前記位置データ
に基づいて、前記不揮発性メモリから読み出した前記共
焦点光学系のフォーカス位置データを補正し、補正され
た前記共焦点光学系のフォーカス位置データにしたがっ
て、前記共焦点光学系の対物レンズを移動させ、前記対
物レンズの位置を調整するように構成されている。
【0174】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、2以上の異なる温度で、前記サンプルキャリアにセ
ットされた前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれ
につき、前記共焦点光学系を構成する対物レンズと、前
記距離測定用デバイスの表面の主走査ライン毎に3つの
異なる計測位置との距離を計測し、前記2以上の距離測
定用デバイスの1つの距離測定用デバイスの前記表面の
前記計測位置の1つを基準位置として、前記2以上の距
離測定用デバイスのそれぞれにつき、前記基準位置に対
する前記計測位置の変位を算出して、前記基準位置に対
する前記計測位置の変位の温度係数を算出し、前記基準
位置に対する前記計測位置の変位の温度係数を平均し
て、前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれの温度
係数として、前記不揮発性メモリに記憶させ、前記不揮
発性メモリに記憶された前記基準位置に対する前記計測
位置の変位の温度係数の平均値を、前記不揮発性メモリ
から読み出すとともに、前記不揮発性メモリに記憶され
ている前記共焦点光学系のフォーカス位置データを生成
した際の前記スキャナ内の平均温度を、前記不揮発性メ
モリから読み出し、前記2以上の距離測定用デバイスの
それぞれに対して、前記不揮発性メモリから読み出した
前記共焦点光学系のフォーカス位置データを、前記スキ
ャナ内の温度と前記共焦点光学系のフォーカス位置デー
タを生成した際の前記スキャナ内の平均温度との温度差
に応じ、前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれの
前記温度係数にしたがって、補正し、補正した前記共焦
点光学系のフォーカス位置データに基づき、前記共焦点
光学系の対物レンズを移動させ、前記対物レンズの位置
を調整するように構成されている。
【0175】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれの所定
数の主走査ライン毎に、前記基準位置に対する前記計測
位置の変位を平均して、生成され、前記不揮発性メモリ
に記憶されている前記位置データを、前記不揮発性メモ
リから読み出し、前記2以上の距離測定用デバイスがセ
ットされた位置に対応する前記サンプルキャリアの位置
にセットされたサンプルの前記所定数の主走査ラインに
対応する主走査ライン毎に、前記位置データに基づい
て、前記不揮発性メモリから読み出した前記共焦点光学
系のフォーカス位置データを補正し、補正した前記共焦
点光学系のフォーカス位置データにしたがって、前記共
焦点光学系の対物レンズを移動させ、前記対物レンズの
位置を調整するように構成されている。
【0176】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、2以上の距離測定用デバイスのそれぞれの所定数の
主走査ライン毎に、基準位置に対する計測位置の変位を
平均して、生成され、不揮発性メモリに記憶されている
位置データを、不揮発性メモリから読み出し、2以上の
距離測定用デバイスがセットされた位置に対応するサン
プルキャリアの位置にセットされたサンプルの所定数の
主走査ラインに対応する主走査ライン毎に、位置データ
に基づいて、不揮発性メモリから読み出した共焦点光学
系のフォーカス位置データを補正し、補正した共焦点光
学系のフォーカス位置データにしたがって、共焦点光学
系の対物レンズを移動させ、対物レンズの位置を調整す
るように構成されているから、よりきめこまかく、共焦
点光学系の対物レンズの位置を調整することができ、し
たがって、サンプルキャリアにセットされた複数のサン
プル毎に、より高精度で、所望のように、共焦点光学系
のフォーカスを調整することが可能になる。
【0177】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、2以上の異なる温度で、前記サンプルキャリアにセ
ットされた前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれ
の所定数の主走査ライン毎に、前記共焦点光学系を構成
する対物レンズと、前記距離測定用デバイスの表面の主
走査ライン毎に3つの異なる計測位置との距離を計測
し、前記2以上の距離測定用デバイスの1つの距離測定
用デバイスの前記表面の前記計測位置の1つを基準位置
として、前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれの
所定数の主走査ライン毎に、前記基準位置に対する前記
計測位置の変位を算出して、前記基準位置に対する前記
計測位置の変位の温度係数を算出し、前記2以上の距離
測定用デバイスのそれぞれの所定数の主走査ライン毎に
算出され、前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれ
の所定数の主走査ライン毎の温度係数として、前記不揮
発性メモリに記憶させ、前記不揮発性メモリに記憶され
た前記基準位置に対する前記計測位置の変位の温度係数
の平均値を、前記不揮発性メモリから読み出すととも
に、前記不揮発性メモリに記憶されている前記共焦点光
学系のフォーカス位置データを生成した際の前記スキャ
ナ内の平均温度を、前記不揮発性メモリから読み出し、
前記2以上の距離測定用デバイスがセットされた位置に
対応する前記サンプルキャリアの位置にセットされたサ
ンプルの前記所定数の主走査ラインに対応する主走査ラ
イン毎に、前記不揮発性メモリから読み出した前記共焦
点光学系のフォーカス位置データを、前記スキャナ内の
温度と前記共焦点光学系のフォーカス位置データを生成
した際の前記スキャナ内の平均温度との温度差に応じ、
前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれの所定数の
主走査ライン毎の前記温度係数にしたがって、補正し、
補正した前記共焦点光学系のフォーカス位置データに基
づいて、前記共焦点光学系の対物レンズを移動させ、前
記対物レンズの位置を調整するように構成されている。
【0178】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、2以上の異なる温度で、サンプルキャリアにセット
された2以上の距離測定用デバイスのそれぞれの所定数
の主走査ライン毎に、共焦点光学系を構成する対物レン
ズと、距離測定用デバイスの表面の主走査ライン毎に3
つの異なる計測位置との距離を計測し、2以上の距離測
定用デバイスの1つの距離測定用デバイスの表面の計測
位置の1つを基準位置として、2以上の距離測定用デバ
イスのそれぞれの所定数の主走査ライン毎に、基準位置
に対する計測位置の変位を算出して、基準位置に対する
計測位置の変位の温度係数を算出し、2以上の距離測定
用デバイスのそれぞれの所定数の主走査ライン毎に算出
され、2以上の距離測定用デバイスのそれぞれの所定数
の主走査ライン毎の温度係数として、不揮発性メモリに
記憶されている基準位置に対する計測位置の変位の温度
係数の平均値を、不揮発性メモリから読み出すととも
に、不揮発性メモリに記憶されている共焦点光学系のフ
ォーカス位置データを生成した際のスキャナ内の平均温
度を、不揮発性メモリから読み出し、2以上の距離測定
用デバイスがセットされた位置に対応するサンプルキャ
リアの位置にセットされたサンプルの所定数の主走査ラ
インに対応する主走査ライン毎に、不揮発性メモリから
読み出した共焦点光学系のフォーカス位置データを、ス
キャナ内の温度と共焦点光学系のフォーカス位置データ
を生成した際のスキャナ内の平均温度との温度差に応
じ、2以上の距離測定用デバイスのそれぞれの所定数の
主走査ライン毎の温度係数にしたがって、補正し、補正
した共焦点光学系のフォーカス位置データに基づいて、
共焦点光学系の対物レンズを移動させ、対物レンズの位
置を調整するように構成されているから、スキャナ内の
温度が変化した場合にも、よりきめこまかく、共焦点光
学系の対物レンズの位置を調整することができ、したが
って、サンプルキャリアにセットされた複数のサンプル
毎に、より高精度で、所望のように、共焦点光学系のフ
ォーカスを調整することが可能になる。
【0179】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、ステッピングモータによって、前記共焦点光学系の
対物レンズの位置を調整するように構成されている。
【0180】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、さらに、検出した前記蛍光またはフォトルミネッセ
ンスの信号強度の積分値をプロットし、n次関数でフィ
ッティングして、生成され、前記不揮発性メモリに記憶
されている前記n次関数の係数を、前記不揮発性メモリ
から読み出すとともに、前記不揮発性メモリに記憶され
ている前記少なくとも1つの距離測定用デバイスの前記
計測位置の前記基準位置に対する変位を、前記不揮発性
メモリから読み出し、前記n次関数の係数と前記少なく
とも1つの距離測定用デバイスの前記計測位置の前記基
準位置に対する変位に基づいて、サンプルのディジタル
データ中のシェーディングを補正するシェーディング補
正データを生成し、前記シェーディング補正データに基
づいて、前記サンプルのディジタルデータを補正するよ
うに構成されている。
【0181】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、検出した蛍光またはフォトルミネッセンスの信号強
度の積分値をプロットし、n次関数でフィッティングし
て、生成され、不揮発性メモリに記憶されているn次関
数の係数を、不揮発性メモリから読み出すとともに、不
揮発性メモリに記憶されている少なくとも1つの距離測
定用デバイスの計測位置の基準位置に対する変位を、不
揮発性メモリから読み出し、n次関数の係数と少なくと
も1つの距離測定用デバイスの計測位置の基準位置に対
する変位に基づいて、サンプルのディジタルデータ中の
シェーディングを補正するシェーディング補正データを
生成し、シェーディング補正データに基づいて、サンプ
ルのディジタルデータを補正するように構成されている
から、共焦点光学系のフォーカス位置データとともに、
シェーディング補正データを生成して、シェーディング
が補正されたサンプルのディジタルデータを生成するこ
とが可能になる。
【0182】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、光学的な平面性を保持して加工可能で、レーザ光の
照射を受けると、蛍光を放出する性質を有する支持体上
に、金属膜のマスクが設けられて、それによって、前記
支持体を露出する多数の開口部が規則的に形成されたシ
ェーディング評価用デバイスを、前記サンプルキャリア
にセットして、前記サンプルステージに載置し、レーザ
光によって、走査して、前記開口部を介して、前記支持
体を励起し、前記支持体から放出される蛍光を、前記開
口部を介して、光電的に検出し、ディジタル化して、生
成されたディジタルデータに基づいて、前記シェーディ
ング評価用デバイスのディジタルデータを生成し、前記
シェーディング評価用デバイスのディジタルデータに基
づき、生成され、前記不揮発性メモリあるいは前記スキ
ャナのメモリに記憶されているシェーディング補正デー
タを、前記不揮発性メモリあるいは前記スキャナのメモ
リから読み出し、前記サンプルのディジタルデータを補
正するように構成されている。
【0183】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、光学的な平面性を保持して加工可能で、レーザ光の
照射を受けると、蛍光を放出する性質を有する支持体上
に、金属膜のマスクが設けられて、それによって、支持
体を露出する多数の開口部が規則的に形成されたシェー
ディング評価用デバイスを、サンプルキャリアにセット
して、サンプルステージに載置し、レーザ光によって、
走査して、開口部を介して、支持体を励起し、支持体か
ら放出される蛍光を、開口部を介して、光電的に検出
し、ディジタル化して、生成されたディジタルデータに
基づいて、シェーディング評価用デバイスのディジタル
データを生成し、シェーディング評価用デバイスのディ
ジタルデータに基づき、生成され、不揮発性メモリある
いはスキャナのメモリに記憶されているシェーディング
補正データを、不揮発性メモリあるいはスキャナのメモ
リから読み出し、サンプルのディジタルデータを補正す
るように構成されているから、不揮発性メモリあるいは
スキャナのメモリに記憶されたシェーディング補正デー
タを読み出して、サンプルのディジタルデータを補正す
ることが可能になる。
【0184】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記開口部が、スリットによって形成されている。
【0185】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記開口部が、ピンホールによって形成されてい
る。
【0186】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記シェーディング評価用デバイスに規則的に形成
された多数の前記開口部のうち、基準位置に位置する前
記開口部に、共焦点光学系のフォーカスを合致させた後
に、前記シェーディング評価用デバイスを、前記レーザ
光によって、走査して、前記多数の開口部を介して、前
記支持体を励起し、前記支持体から放出される蛍光を、
前記多数の開口部を介して、光電的に検出し、ディジタ
ル化して、前記シェーディング評価用デバイスのディジ
タルデータを生成し、前記シェーディング評価用デバイ
スのディジタルデータに基づいて、前記シェーディング
補正データが生成され、前記不揮発性メモリあるいはス
キャナの前記メモリに記憶されている。
【0187】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、基準位置に位置する開口部に対して、共焦点光学系
のフォーカスが最適に調整されているから、基準位置に
位置する開口部内の支持体が励起されて、放出した蛍光
を光電的に検出して得たディジタルデータの信号強度に
比して、基準位置に位置する開口部以外の開口部内の支
持体が励起されて、放出した蛍光を光電的に検出して得
たディジタルデータの信号強度は小さく、したがって、
シェーディング評価用デバイスのディジタルデータに基
づき、基準位置に位置する開口部以外の開口部内の支持
体が励起されて、放出した蛍光を光電的に検出して得た
ディジタルデータの信号強度が、基準位置に位置する開
口部内の支持体が励起されて、放出した蛍光を光電的に
検出して得たディジタルデータの信号強度と等しくなる
ように、ディジタルデータを補正することのできるシェ
ーディング補正データを生成し、こうして生成されたシ
ェーディング補正データを用いて、サンプルのディジタ
ルデータを補正することによって、サンプルのディジタ
ルデータのシェーディングを効果的に補正することが可
能になる。
【0188】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記支持体が、IV族元素、II−VI族化合物、
III−V族化合物およびこれらの複合体よりなる群か
ら選ばれた材料によって形成されている。
【0189】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記金属のマスクが、クロム、アルミニウム、金、
ニッケル−クロム合金およびチタン−ニッケル−クロム
よりなる群から選ばれる材料によって形成されている。
【0190】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明の好ましい実施態様につき、詳細に説明を加える。
【0191】図1は、本発明の好ましい実施態様にかか
るスキャナの略斜視図である。
【0192】図1に示されるように、本実施態様にかか
るスキャナは、640nmの波長のレーザ光4を発する
第1のレーザ励起光源1と、532nmの波長のレーザ
光4を発する第2のレーザ励起光源2と、473nmの
波長のレーザ光4を発する第3のレーザ励起光源3とを
備えている。本実施態様においては、第1のレーザ励起
光源は、半導体レーザ光源によって構成され、第2のレ
ーザ励起光源2および第3のレーザ励起光源3は、第二
高調波生成(Second Harmonic Generation) 素子によっ
て構成されている。
【0193】第1のレーザ励起光源1により発生された
レーザ光4は、コリメータレンズ5により、平行光とさ
れた後、ミラー6によって反射される。第1のレーザ励
起光源1から発せられ、ミラー6によって反射されたレ
ーザ光4の光路には、640nmのレーザ光4を透過
し、532nmの波長の光を反射する第1のダイクロイ
ックミラー7および532nm以上の波長の光を透過
し、473nmの波長の光を反射する第2のダイクロイ
ックミラー8が設けられており、第1のレーザ励起光源
1により発生されたレーザ光4は、第1のダイクロイッ
クミラー7および第2のダイクロイックミラー8を透過
して、光学ヘッド15に入射する。
【0194】他方、第2のレーザ励起光源2より発生さ
れたレーザ光4は、コリメータレンズ9により、平行光
とされた後、第1のダイクロイックミラー7によって反
射されて、その向きが90度変えられて、第2のダイク
ロイックミラー8を透過し、光学ヘッド15に入射す
る。
【0195】また、第3のレーザ励起光源3から発生さ
れたレーザ光4は、コリメータレンズ10によって、平
行光とされた後、第2のダイクロイックミラー8により
反射されて、その向きが90度変えられた後、光学ヘッ
ド15に入射する。
【0196】光学ヘッド15は、ミラー16と、その中
央部に、穴17が形成された穴明きミラー18と、レン
ズ19を備えており、光学ヘッド15に入射したレーザ
光4は、ミラー16によって反射され、穴明きミラー1
8に形成された穴17およびレンズ19を通過して、サ
ンプルステージ20にセットされたサンプルキャリア2
1上に入射する。ここに、サンプルステージ20は、走
査機構(図1においては、図示せず)によって、図1に
おいて、X方向およびY方向に移動可能に構成されてい
る。
【0197】本実施態様にかかるスキャナは、スライド
ガラス板を担体とし、蛍光色素によって選択的に標識さ
れた試料の数多くのスポットが、スライドガラス板上に
形成されているマイクロアレイを、レーザ光4によって
走査して、蛍光色素を励起し、蛍光色素から放出された
蛍光を光電的に検出して、生化学解析用のデータを生成
可能に構成され、さらに、蛍光色素によって、選択的に
標識された変性DNAを含む転写支持体を担体とした蛍
光サンプルを、レーザ光4によって走査して、蛍光色素
を励起し、蛍光色素から放出された蛍光を光電的に検出
して、生化学解析用のデータを生成可能に構成されると
ともに、放射性標識物質によって選択的に標識された試
料の数多くのスポットが形成されたメンブレンフィルタ
などの担体を、輝尽性蛍光体を含む輝尽性蛍光体層が形
成された蓄積性蛍光体シートと密着させて、輝尽性蛍光
体層を露光して得た放射性標識物質の位置情報が記録さ
れた蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層を、レーザ光
4によって走査して、輝尽性蛍光体を励起し、輝尽性蛍
光体から放出された輝尽光を光電的に検出して、生化学
解析用のデータを生成可能に構成されている。
【0198】レーザ光4が、光学ヘッド15から、サン
プル22上に入射すると、サンプル22が、マイクロア
レイや蛍光サンプルの場合には、レーザ光4によって、
蛍光物質が励起されて、蛍光が発せられ、また、サンプ
ル22が、蓄積性蛍光体シートの場合には、輝尽性蛍光
体層に含まれた輝尽性蛍光体が励起され、輝尽光が発せ
られる。
【0199】サンプル22から発せられた蛍光または輝
尽光25は、光学ヘッド15のレンズ19によって、平
行な光にされ、穴明きミラー17によって反射されて、
4枚のフィルタ28a、28b、28c、28dを備え
たフィルタユニット27のいずれかのフィルタ28a、
28b、28c、28dに入射する。
【0200】フィルタユニット27は、モータ(図示せ
ず)によって、図1において、左右方向に移動可能に構
成され、使用されるレーザ励起光源の種類によって、所
定のフィルタ28a、28b、28c、28dが、蛍光
または輝尽光25の光路に位置するように構成されてい
る。
【0201】ここに、フィルタ28aは、第1のレーザ
励起光源1を用いて、サンプル22に含まれている蛍光
物質を励起し、蛍光を読み取るときに使用されるフィル
タであり、640nmの波長の光をカットし、640n
mよりも波長の長い光を透過する性質を有している。
【0202】また、フィルタ28bは、第2のレーザ励
起光源2を用いて、サンプル22に含まれている蛍光色
素を励起し、蛍光を読み取るときに使用されるフィルタ
であり、532nmの波長の光をカットし、532nm
よりも波長の長い光を透過する性質を有している。
【0203】さらに、フィルタ28cは、第3のレーザ
励起光源3を用いて、サンプル22に含まれている蛍光
色素を励起し、蛍光を読み取るときに使用されるフィル
タであり、473nmの波長の光をカットし、473n
mよりも波長の長い光を透過する性質を有している。
【0204】また、フィルタ28dは、サンプル22が
蓄積性蛍光体シートである場合に、第1のレーザ励起光
源1を用いて、蓄積性蛍光体シートに含まれた輝尽性蛍
光体を励起し、輝尽性蛍光体から発せられた輝尽光を読
み取るときに使用されるフィルタであり、輝尽性蛍光体
から発光される輝尽光の波長域の光のみを透過し、64
0nmの波長の光をカットする性質を有している。
【0205】したがって、使用すべきレーザ励起光源の
種類、すなわち、サンプルの種類、試料を標識している
蛍光物質の種類に応じて、これらのフィルタ28a、2
8b、28c、28dを選択的に使用することによて、
ノイズとなる波長域の光をカットすることが可能にな
る。
【0206】フィルタユニット27のフィルタ28a、
28b、28cを透過して、所定の波長域の光がカット
された後、蛍光または輝尽光25は、ミラー29に入射
し、反射されて、レンズ30によって、集光される。
【0207】レンズ19とレンズ30は、共焦点光学系
を構成している。このように、共焦点光学系を採用して
いるのは、サンプル22が、スライドガラス板を担体と
したマイクロアレイの場合に、スライドガラス板上に形
成された微小なスポット状試料から放出された蛍光を、
高いS/N比で読み取ることができるようにするためで
ある。
【0208】レンズ30の焦点の位置には、共焦点切り
換え部材31が設けられている。
【0209】図2は、共焦点切り換え部材31の略正面
図である。
【0210】図2に示されるように、共焦点切り換え部
材31は、板状をなし、径の異なる3つのピンホール3
2a、32b、32cが形成されている。
【0211】最も径の小さいピンホール32aは、サン
プル22が、スライドガラス板を担体としたマイクロア
レイの場合に、マイクロアレイから放出された蛍光の光
路に配置されるものであり、最も径の大きいピンホール
32cは、サンプル22が、転写支持体を担体とした蛍
光サンプルの場合に、転写支持体から放出された蛍光の
光路に配置されるものである。
【0212】また、中間の径を有するピンホール32b
は、サンプル22が、蓄積性蛍光体シートである場合
に、輝尽性蛍光体層から放出された輝尽光の光路に配置
されるものである。
【0213】このように、レンズ30の焦点の位置に、
共焦点切り換え部材31を設けて、サンプル22が、ス
ライドガラス板を担体としたマイクロアレイの場合に、
最も径の小さいピンホール32aを蛍光の光路に位置さ
せているのは、サンプル22が、スライドガラス板を担
体としたマイクロアレイの場合には、レーザ光4によっ
て、蛍光色素を励起した結果、蛍光はスライドガラス板
の表面から放出され、発光点は深さ方向にほぼ一定であ
るため、共焦点光学系を用いて、径の小さいピンホール
32aに結像させることがS/N比を向上させる上で望
ましいからである。
【0214】これに対して、サンプル22が、転写支持
体を担体とした蛍光サンプルの場合に、最も径の大きい
ピンホール32cを蛍光の光路に位置させているのは、
サンプル22が、転写支持体を担体とした蛍光サンプル
の場合には、レーザ光4によって、蛍光色素を励起した
ときに、蛍光色素はゲル支持体の深さ方向に分布してお
り、しかも、発光点が深さ方向に変動するので、共焦点
光学系によって、径の小さいピンホールに結像させるこ
とができず、径の小さいピンホールを用いると、試料か
ら放出された蛍光がカットされ、蛍光を光電的に検出し
たときに、十分な信号強度が得られないため、径の大き
いピンホール32cを用いる必要があるからである。
【0215】他方、サンプル22が蓄積性蛍光体シート
である場合に、中間の径を有するピンホール32bを輝
尽光の光路に位置させているのは、レーザ光4によっ
て、輝尽性蛍光体層に含まれた輝尽性蛍光体を励起した
ときは、輝尽光の発光点は輝尽性蛍光体層の深さ方向に
分布し、発光点は深さ方向に変動するので、共焦点光学
系によって、径の小さいピンホールに結像させることが
できず、径の小さいピンホールを用いると、試料から放
出された輝尽光がカットされ、輝尽光を光電的に検出し
たときに、十分な信号強度が得られないが、発光点の深
さ方向における分布も、発光点の深さ方向の変動も、ゲ
ル支持体を担体としたマイクロアレイほどではないた
め、中間の径を有するピンホール32bを用いることが
望ましいからである。
【0216】共焦点切り換え部材31を通過した蛍光あ
るいは輝尽光は、フォトマルチプライア33によって光
電的に検出され、アナログデータが生成される。
【0217】フォトマルチプライア33によって生成さ
れたアナログデータはA/D変換器34によって、ディ
ジタルデータに変換され、データ処理装置35に送られ
る。
【0218】図3は、サンプルステージ20の走査機構
のうち、主走査機構の詳細を示す略斜視図である。
【0219】図3に示されるように、副走査用モータ
(図示せず)により、図3において、矢印Yで示される
副走査方向に移動可能な可動基板40上には、一対のガ
イドレール41、41が固定されており、サンプルステ
ージ20は、一対のガイドレール41、41に、スライ
ド可能に取り付けられた3つのスライド部材42、42
(図3においては、2つのみ図示されている。)に固定
されている。
【0220】図3に示されるように、可動基板40上に
は、主走査用モータ43が固定されており、主走査用モ
ータ43の出力軸43aには、プーリ44に巻回された
タイミングベルト45が巻回されるとともに、ロータリ
ーエンコーダ46が取り付けられている。
【0221】したがって、主走査用モータ43を駆動す
ることによって、サンプルステージ20を、一対のガイ
ドレール41、41に沿って、図3において、矢印Xで
示される主走査方向に往復移動させ、一方、副走査用モ
ータ(図示せず)によって、可動基板40を副走査方向
に移動させることによって、サンプルステージ20を二
次元的に移動させ、サンプルステージ20にセットされ
たサンプル22の全面を、レーザ光4によって、走査す
ることが可能になる。
【0222】ここに、サンプルステージ20の位置は、
ロータリーエンコーダ46により、モニターすることが
できるように構成されている。
【0223】図4は、本発明の好ましい実施態様にかか
るスキャナのサンプルステージ20にセットされるサン
プルキャリア21の略斜視図であり、サンプルキャリア
21を裏面側から、すなわち、サンプルステージ20に
載置される側から見た図面である。
【0224】図4に示されるように、サンプルキャリア
21は、1つの板状部材を加工することによって、作ら
れたフレーム体50を備え、フレーム体50には、その
内部に、サンプル22がセット可能な5つの開口部5
1、52、53、54、55が形成されている。
【0225】各開口部51、52、53、54、55の
両側のフレーム体50の表面には、矩形状をなした板部
材60、61、62、63、64、65が、それぞれ、
その開口部51、52、53、54、55側の側部領域
が、開口部51、52、53、54、55の長手方向に
沿って、開口部51、52、53、54、55上に突出
するように、取り付けられている。
【0226】図4に示されるように、各開口部51、5
2、53、54、55内には、L字状をなした板ばね5
1a、52a、53a、54a、55aが、サンプルキ
ャリア21の裏面側に向けて、ばね力を作用可能に取り
付けられており、また、各開口部51、52、53、5
4、55の一方の内壁部には、各開口部51、52、5
3、54、55内にセットされたサンプル22を、対向
する他方の内壁部に沿って整列させる板ばね51b、5
2b、53b、54b、55bが取り付けられている。
【0227】サンプルキャリア21は、フレーム体50
の両側部50a、50bが、サンプルステージ20上に
載置されて、サンプルステージ20にセットされるよう
に構成されている。
【0228】サンプル22であるスライドガラス板を担
体としたマイクロアレイを、サンプルキャリア21にセ
ットする場合には、サンプル22が、図4において、矢
印Aで示される向きに、各開口部51、52、53、5
4、55内に挿入される。
【0229】各開口部51、52、53、54、55の
一方の内壁部には、板ばね51b、52b、53b、5
4b、55bが取り付けられているため、サンプル22
は、各開口部51、52、53、54、55内におい
て、対向する他方の内壁部に沿って整列される。
【0230】同時に、各開口部51、52、53、5
4、55内に挿入されたサンプル22に、L字状をなし
た板ばね51a、52a、53a、54a、55aの屈
曲部が当接し、板ばね51a、52a、53a、54
a、55aのばね力により、サンプル22は、それぞ
れ、その開口部51、52、53、54、55側の側部
領域が、開口部51、52、53、54、55の長手方
向に沿って、開口部51、52、53、54、55上に
突出するように、取り付けられている板部材60、6
1、62、63、64、65の表面に付勢されて、サン
プルキャリア21に保持される。
【0231】図4に示されたサンプルキャリア21にお
いては、フレーム体50の表面に、板部材60、61、
62、63、64、65が、その開口部51、52、5
3、54、55側の側部領域が、開口部51、52、5
3、54、55の長手方向に沿って、開口部51、5
2、53、54、55上に突出するように、取り付けら
れ、サンプル22は、板ばね51a、52a、53a、
54a、55aのばね力によって、それぞれ、板部材6
0、61、62、63、64、65の表面に付勢され
て、サンプルキャリア21に保持されるように構成され
ている。
【0232】一方、サンプルキャリア21は、1つの板
状部材を加工することによって作られたフレーム体50
の両側部50a、50bが、サンプルステージ20上に
載置されて、サンプルステージ20にセットされるよう
に構成されている。
【0233】したがって、サンプル22がその表面で支
持される板部材60、61、62、63、64、65の
表面と、サンプルキャリア21がサンプルステージ20
によって支持される面とは、つねに、同一平面内にあ
り、したがって、サンプルキャリア21の位置を調整す
るという煩雑な操作を要することなく、5つのサンプル
22を、サンプルステージ20に対して、つねに、同一
の位置的関係で、セットすることが可能になる。
【0234】また、単に、フレーム体50を1つの板状
部材を加工して作り、板部材60、61、62、63、
64、65をフレーム体50の表面に取り付けるだけ
で、5つのサンプル22を、サンプルステージ20に対
して、つねに、同一の位置的関係で、セットすることが
できるから、サンプルキャリア21のコストを大幅に低
減することが可能になる。
【0235】図5は、光学ヘッド15に設けられたレン
ズ19の高さ位置を調整するレンズ高さ位置調整装置の
略斜視図であり、図6は、マイクロメータヘッドと移動
方向規制部材の一部切り欠き略側面図である。
【0236】図5に示されるように、レンズ高さ位置調
整装置70は、スキャナの本体に固定された定盤71上
に設けられ、レンズ19を支持するレンズ基台72を有
し、レンズ基台72は、鉛直方向にのみ移動するように
規制された移動方向規制部材73に取り付けられてい
る。
【0237】図5および図6に示されるように、レンズ
高さ位置調整装置70は、マイクロメータヘッド74を
備えており、マイクロメータヘッド74は、移動方向規
制部材73に設けられたボールベアリング75に当接し
ている。
【0238】レンズ高さ位置調整装置70は、さらに、
ステッピングモータ76を備え、ステッピングモータ7
6の回転は、ギア77およびギア78を介して、マイク
ロメータヘッド74に伝達されるように構成され、本実
施態様においては、ステッピングモータ76が1回転す
ると、マイクロメータヘッド74が、500μmだけ、
昇降するように構成されている。
【0239】以上のように、図5および図6に示された
レンズ高さ位置調整装置70においては、レンズが取り
付けられたレンズ基台72は、鉛直方向にのみ移動する
ように規制された移動方向規制部材73に取り付けら
れ、移動方向規制部材73に設けられたボールベアリン
グ75に、マイクロメータヘッド74が当接しており、
移動方向規制部材73が、マイクロメータヘッド74に
よって、直接、昇降されるように構成されているから、
レンズ19の高さ位置を精密に調整することが可能にな
る。
【0240】さらに、マイクロメータヘッド74が、移
動方向規制部材73に設けられたボールベアリング75
に当接するように構成されており、したがって、頻繁
に、繰り返して、レンズ19の高さ位置を調整しても、
マイクロメータヘッド73が当接している部分が磨耗す
ることを効果的に防止することが可能になる。
【0241】図7は、本発明の好ましい実施態様にかか
るスキャナのの検出系、駆動系、入力系および制御系を
示すブロックダイアグラムである。
【0242】図7に示されるように、スキャナの制御系
は、コントロールユニット80と、RAM81と、EP
ROM82と、データ処理装置35を備えている。
【0243】図7に示されるように、スキャナの検出系
は、ロータリーエンコーダ46と、サンプルステージ2
0にセットされたサンプル22を把持するキャリアの種
類を検出するキャリアセンサ83と、スキャナ内部の温
度を測定する温度センサ84と、後に詳述する静電容量
型変位計79とを備えている。
【0244】図7に示されるように、スキャナの駆動系
は、フィルタユニット27を移動させるフィルタユニッ
トモータ85と、共焦点切り換え部材31を移動させる
切り換え部材モータ86と、サンプルステージ20を主
走査方向に移動させる主走査用モータ43と、サンプル
ステージ20を副走査方向に移動させる副走査用モータ
47と、サンプルステージ20に対して、光学ヘッド1
5のレンズ19を、蛍光あるいは輝尽光25の光路に沿
って移動させるステッピングモータ76を備えている。
【0245】また、図7に示されるように、スキャナの
入力系は、キーボード87を備えている。
【0246】以上のように構成された本実施態様にかか
るスキャナにおいては、まず、以下のようにして、サン
プルキャリア21にセットされるべきスライドガラスを
担体としたマイクロアレイと、光学ヘッド15のレンズ
19との間の距離データが生成されて、EPROM82
に記憶される。
【0247】図8は、マイクロアレイと、光学ヘッド1
5のレンズ19との間の距離データを生成する際に使用
される距離測定用デバイスの略縦断面図であり、図9
は、マイクロアレイと、光学ヘッド15のレンズ19と
の間の距離データを生成する際のサンプルキャリア21
の略平面図である。
【0248】図8に示されるように、マイクロアレイ
と、光学ヘッド15のレンズ19との間の距離データを
生成する際に使用される距離測定用デバイス92a、9
2b、92c、92d、92eは、その全面に、スパッ
タリングによってクロム膜91が形成されたスライドガ
ラス板90によって構成され、マイクロアレイと、光学
ヘッド15のレンズ19との間の距離データを生成する
にあたっては、サンプルキャリア21の第一のサンプル
位置である第一の開口部51に、距離測定用デバイス9
2aが、第二のサンプル位置である第二の開口部52
に、距離測定用デバイス92bが、第三のサンプル位置
である第三の開口部53に、距離測定用デバイス92c
が、第四のサンプル位置である第四の開口部54に、距
離測定用デバイス92dが、第五のサンプル位置である
第五の開口部55に、距離測定用デバイス92eが、そ
れぞれ、クロム膜91が光学ヘッド15のレンズ19側
に位置するように、セットされている。
【0249】図10は、マイクロアレイと、光学ヘッド
15のレンズ19との間の距離データを生成する際の光
学ヘッドに設けられたレンズの高さ位置を調整するレン
ズ高さ位置調整装置の略斜視図である。
【0250】図10に示されるように、マイクロアレイ
と、光学ヘッド15のレンズ19との間の距離データを
生成するにあたっては、レンズ基台72から、レンズ1
9が取り外され、レンズ基台72の上面には、静電容量
型変位計79が取り付けられている。
【0251】レンズ基台72の上面には、静電容量型変
位計79が取り付けられると、オペレータによって、距
離計測指示信号が、温度設定信号とともに、キーボード
88に入力される。本実施態様においては、まず、スキ
ャナ内の温度が15℃に設定されて、サンプルキャリア
21の第一の開口部51ないし第五の開口部55にセッ
トされるマイクロアレイと、光学ヘッド15のレンズ1
9との間の距離データが生成されるように構成されてい
る。
【0252】距離計測指示信号と温度設定信号は、コン
トロールユニット80に入力され、スキャナ内の温度が
15℃になったことが、温度センサ84から入力された
温度検出信号によって確認されると、コントロールユニ
ット80は、主走査用モータ43および副走査用モータ
47に駆動信号を出力し、静電容量型変位計79の先端
部79aが、クロム膜91の表面に沿って、図8におい
て、矢印で示される向きに、相対的に移動されるよう
に、サンプルステージ20を、主走査方向および副走査
方向に移動させる。
【0253】静電容量型変位計79は、サンプルキャリ
ア21の5つの開口部51、52、53、54、55に
セットされた距離測定用デバイス92a、92b、92
c、92d、92eに形成されたクロム膜91の表面と
の間に、その先端部79aが、わずかな間隙を保持する
ように、クロム膜91の表面に沿って、図8において、
矢印で示されるように、移動され、静電容量型変位計7
9によって、第一のサンプル位置である第一の開口部5
1にセットされた距離測定用デバイス92a上の図8に
おいて黒丸で示される計測を開始する基準点の位置に対
する各距離測定用デバイス92a、92b、92c、9
2d、92e上の白丸で示された計測点の位置の変位が
計測されて、コントロールユニット80に出力される。
【0254】コントロールユニット80は、静電容量型
変位計79から入力された図8において黒丸で示される
基準点に対する各距離測定用デバイス92a、92b、
92c、92d、92e上の白丸で示された計測点の位
置の変位をRAM81に記憶させる。
【0255】こうして、スキャナ内の温度を15℃に設
定して、図8において、黒丸で示される基準点の位置に
対する各距離測定用デバイス92a、92b、92c、
92d、92e上の白丸で示された計測点の位置の変位
が、静電容量型変位計79によって計測され、RAM8
1に記憶されると、オペレータによって、スキャナ内の
温度を25℃に設定すべき旨の温度設定信号が、15℃
における第一のサンプル位置である第一の開口部51に
セットされた距離測定用デバイス92a上の基準点の位
置に対する25℃における距離測定用デバイス92a上
の基準点の位置の変位および15℃における距離測定用
デバイス92a上の基準点の位置に対する25℃におけ
る各距離測定用デバイス92a、92b、92c、92
d、92e上の白丸で示された計測点の位置の変位を計
測すべき旨の距離計測指示信号とともに、キーボード8
8に入力される。
【0256】距離計測指示信号と温度設定信号は、コン
トロールユニット80に入力され、スキャナ内の温度が
25℃になったことが、温度センサ84から入力された
温度検出信号によって確認されると、コントロールユニ
ット80は、主走査用モータ43および副走査用モータ
47に駆動信号を出力し、静電容量型変位計79の先端
部79aが、クロム膜91の表面に沿って、図8におい
て、矢印で示される向きに、相対的に移動されるよう
に、サンプルステージ20を、主走査方向および副走査
方向に移動させる。
【0257】その結果、15℃における第一のサンプル
位置である第一の開口部51にセットされた距離測定用
デバイス92a上の基準点の位置に対する25℃におけ
る距離測定用デバイス92a上の基準点の位置の変位お
よび15℃における距離測定用デバイス92a上の基準
点の位置に対する25℃における各距離測定用デバイス
92a、92b、92c、92d、92e上の白丸で示
された計測点の位置の変位が、静電容量型変位計79に
より、計測されて、コントロールユニット80に入力さ
れる。
【0258】コントロールユニット80は、静電容量型
変位計79から入力された15℃における距離測定用デ
バイス92a上の基準点の位置に対する25℃における
距離測定用デバイス92a上の基準点の位置の変位およ
び15℃における距離測定用デバイス92a上の基準点
の位置に対する25℃における各距離測定用デバイス9
2a、92b、92c、92d、92e上の白丸で示さ
れた計測点の位置の変位を、RAM81に記憶させる。
【0259】こうして、スキャナ内の温度を25℃に設
定した状態で、図8において、黒丸で示された15℃に
おける距離測定用デバイス92a上の基準点の位置に対
する25℃における距離測定用デバイス92a上の基準
点の位置の変位および15℃における距離測定用デバイ
ス92a上の基準点の位置に対する各距離測定用デバイ
ス92a、92b、92c、92d、92e上の白丸で
示された計測点の位置の変位が、RAM81に記憶され
ると、オペレータによって、スキャナ内の温度を35℃
に設定すべき旨の温度設定信号が、15℃における距離
測定用デバイス92a上の基準点の位置に対する35℃
における距離測定用デバイス92a上の基準点の位置の
変位および15℃における距離測定用デバイス92a上
の基準点の位置に対する35℃における各距離測定用デ
バイス92a、92b、92c、92d、92e上の白
丸で示された計測点の位置の変位を計測すべき旨の距離
計測指示信号とともに、キーボード88に入力される。
【0260】距離計測指示信号と温度設定信号は、コン
トロールユニット80に入力され、スキャナ内の温度が
35℃になったことが、温度センサ84から入力された
温度検出信号によって確認されると、コントロールユニ
ット80は、主走査用モータ43および副走査用モータ
47に駆動信号を出力し、静電容量型変位計79の先端
部79aが、クロム膜91の表面に沿って、図8におい
て、矢印で示される向きに、相対的に移動されるよう
に、サンプルステージ20を、主走査方向および副走査
方向に移動させる。
【0261】その結果、15℃における距離測定用デバ
イス92a上の基準点の位置に対する35℃における距
離測定用デバイス92a上の基準点の位置の変位および
15℃における距離測定用デバイス92a上の基準点の
位置に対する35℃における各距離測定用デバイス92
a、92b、92c、92d、92e上の白丸で示され
た計測点の位置の変位が、静電容量型変位計79によ
り、計測されて、コントロールユニット80に入力され
る。
【0262】コントロールユニット80は、静電容量型
変位計79から入力された15℃における距離測定用デ
バイス92a上の基準点の位置に対する35℃における
距離測定用デバイス92a上の基準点の位置の変位およ
び15℃における距離測定用デバイス92a上の基準点
の位置に対する各距離測定用デバイス92a、92b、
92c、92d、92e上の白丸で示された計測点の位
置の変位を、RAM81に記憶させる。
【0263】静電容量型変位計79の計測結果に基づい
て、15℃における距離測定用デバイス92a上の図8
において黒丸で示された基準点の位置に対する25℃お
よび35℃における距離測定用デバイス92a上の基準
点の位置の変位ならびに15℃における距離測定用デバ
イス92a上の基準点の位置に対する15℃、25℃お
よび35℃における各距離測定用デバイス92a、92
b、92c、92d、92e上の白丸で示された計測点
の位置の変位が、それぞれ、RAM81に記憶される
と、コントロールユニット80は、まず、15℃におけ
る距離測定用デバイス92aについて、距離測定用デバ
イス92a上の図8において黒丸で示された基準点の位
置に対する25℃および35℃における距離測定用デバ
イス92a上の基準点の位置の変位ならびに15℃にお
ける距離測定用デバイス92a上の基準点の位置に対す
る各距離測定用デバイス92a、92b、92c、92
d、92e上の白丸で示された計測点の位置の変位を、
RAM81から読み出し、スキャナ内温度に対する各距
離測定用デバイス92a、92b、92c、92d、9
2eの各計測点の位置の変位の変化を、最小二乗法によ
って、直線回帰して、各計測点の温度係数を算出する。
【0264】次いで、コントロールユニット80は、距
離測定用デバイス92aの各計測点の温度係数の平均値
を算出し、こうして算出した温度係数の平均値を、サン
プル22が、サンプルキャリア21の第一のサンプル位
置である第一の開口部51にセットされた場合の温度係
数、すなわち、サンプルキャリア21の第一のサンプル
位置の温度係数として決定し、EPROM82に記憶さ
せる。
【0265】同様にして、コントロールユニット80
は、距離測定用デバイス92bの各計測点の温度係数の
平均値を算出し、こうして算出した温度係数の平均値
を、サンプル22が、サンプルキャリア21の第二のサ
ンプル位置である第二の開口部52にセットされた場合
の温度係数、すなわち、サンプルキャリア21の第二の
サンプル位置の温度係数として、距離測定用デバイス9
2cの各計測点の温度係数の平均値を算出し、こうして
算出した温度係数の平均値を、サンプル22が、サンプ
ルキャリア21の第三のサンプル位置である第三の開口
部53にセットされた場合の温度係数、すなわち、サン
プルキャリア21の第三のサンプル位置の温度係数とし
て、距離測定用デバイス92dの各計測点の温度係数の
平均値を算出し、こうして算出した温度係数の平均値
を、サンプル22が、サンプルキャリア21の第四のサ
ンプル位置である第四の開口部54にセットされた場合
の温度係数、すなわち、サンプルキャリア21の第四の
サンプル位置の温度係数として、距離測定用デバイス9
2eの各計測点の温度係数の平均値を算出し、こうして
算出した温度係数の平均値を、サンプル22が、サンプ
ルキャリア21の第五のサンプル位置である第五の開口
部55にセットされた場合の温度係数、すなわち、サン
プルキャリア21の第五のサンプル位置の温度係数とし
て、それぞれ、決定し、EPROM82に記憶させる。
【0266】また、コントロールユニット80は、スキ
ャナ内温度が25℃に設定された場合におけるサンプル
キャリア21の第一のサンプル位置である第一の開口部
51にセットされた距離測定用デバイス92aの9つの
計測点の位置の15℃における基準点の位置に対する変
位の平均値を算出し、こうして算出した変位の平均値
を、サンプル22が、サンプルキャリア21の第一のサ
ンプル位置である第一の開口部51にセットされた場合
の9つの計測点の位置の距離補正値、すなわち、第一の
サンプル位置の距離補正値ΔD1として決定して、EP
ROM82に記憶させる。
【0267】全く同様にして、コントロールユニット8
0は、スキャナ内温度が25℃に設定された場合におけ
る距離測定用デバイス92bの9つの計測点の位置の1
5℃における基準点の位置に対する変位の平均値を、サ
ンプル22が、サンプルキャリア21の第二のサンプル
位置である第二の開口部52にセットされた場合の9つ
の計測点の位置の距離補正値、すなわち、第二のサンプ
ル位置の距離補正値ΔD2として、スキャナ内温度が2
5℃に設定された場合における距離測定用デバイス92
cの9つの計測点の位置の15℃における基準点の位置
に対する変位の平均値を、サンプル22が、サンプルキ
ャリア21の第三のサンプル位置である第三の開口部5
3にセットされた場合の9つの計測点の位置の距離補正
値、すなわち、第三のサンプル位置の距離補正値ΔD3
として、スキャナ内温度が25℃に設定された場合にお
ける距離測定用デバイス92dの9つの計測点の位置の
15℃における基準点の位置に対する変位の平均値を、
サンプル22が、サンプルキャリア21の第四のサンプ
ル位置である第四の開口部54にセットされた場合の9
つの計測点の位置の距離補正値、すなわち、第四のサン
プル位置の距離補正値ΔD4として、スキャナ内温度が
25℃に設定された場合における距離測定用デバイス9
2eの9つの計測点の位置の15℃における基準点の位
置に対する変位の平均値を、サンプル22が、サンプル
キャリア21の第五のサンプル位置である第五の開口部
55にセットされた場合の9つの計測点の位置の距離補
正値、すなわち、第五のサンプル位置の距離補正値ΔD
5として、それぞれ、決定し、EPROM82に記憶さ
せる。
【0268】さらに、コントロールユニット80は、R
AM81から、サンプルキャリア21の第一のサンプル
位置である第一の開口部51にセットされた距離測定用
デバイス92aの9つの計測点の位置の15℃における
基準点に対する変位を読み出し、第一の計測点変位デー
タV1として、EPROM82に記憶させる。
【0269】全く同様にして、RAM81に記憶された
距離測定用デバイス92bの9つの計測点の位置の15
℃における基準点に対する変位を、第二の計測点変位デ
ータV2として、RAM81に記憶された距離測定用デ
バイス92cの9つの計測点の位置の15℃における基
準点に対する変位を、第三の計測点変位データV3とし
て、RAM81に記憶された距離測定用デバイス92d
の9つの計測点の位置の15℃における基準点に対する
変位を、第四の計測点変位データV4として、RAM8
1に記憶された距離測定用デバイス92eの9つの計測
点の位置の15℃における基準点に対する変位を、第五
の計測点変位データV5として、それぞれ、決定し、E
PROM82に記憶させる。
【0270】こうして、第一のサンプル位置の温度係数
K1ないし第五のサンプル位置の温度係数K5、第一の
サンプル位置の距離補正値ΔD1ないし第五のサンプル
位置の距離補正値ΔD5および第一のサンプル位置の計
測点変位データV1ないし第五のサンプル位置の計測点
変位データV5が、EPROM82に記憶されると、オ
ペレータによって、各距離測定用デバイス92a、92
b、92c、92d、92eが、サンプルキャリア21
の開口部51、52、53、54、55から取り外され
る。
【0271】さらに、オペレータにより、サンプルキャ
リア21の第一の開口部51内に、図8において、黒丸
で示される距離測定用デバイス92aの基準点に対応す
るスライドガラス板の基準位置に、Fluor−X(登
録商標)、Cy−3(登録商標)およびCy−5(登録
商標)を含むスポットが形成されたフォーカス位置決定
用デバイスがセットされる。
【0272】図11は、フォーカス位置決定用デバイス
の略正面図である。
【0273】図11に示されるように、フォーカス位置
決定用デバイス95は、スライドガラス板96によって
構成され、スライドガラス板96には、Fluor−X
(登録商標)、Cy−3(登録商標)およびCy−5
(登録商標)を含むスポット97が形成されている。こ
こに、スポット97は、フォーカス位置決定用デバイス
95が、サンプルキャリア21の第一の開口部51内に
セットされたとき、図8において、黒丸で示される距離
測定用デバイス92aの基準点に対応するスライドガラ
ス板96上の基準位置に形成されている。
【0274】フォーカス位置決定用デバイス95が第一
の開口部51内にセットされたサンプルキャリア21が
サンプルステージ20に載置され、次いで、オペレータ
により、フォーカス位置決定信号が、キーボード57に
入力されると、フォーカス位置決定信号は、コントロー
ルユニット80に出力される。
【0275】フォーカス位置決定信号が入力されると、
コントロールユニット80は、光学ヘッド15のレンズ
19の位置を検出して、ゼロ位置として、RAM81に
記憶させる。
【0276】さらに、コントロールユニット80は、切
り換え部材モータ86に駆動信号を出力して、共焦点切
り換え部材31を、最も径の小さいピンホール32aが
光路内に位置するように、移動させる。
【0277】次いで、コントロールユニット80は、フ
ィルタユニットモータ85に駆動信号を出力して、フィ
ルタユニット27を移動させ、640nmの波長の光を
カットし、640nmよりも波長の長い光を透過する性
質を有するフィルタ28aを光路内に位置させるととも
に、第1のレーザ励起光源1を起動させる。
【0278】その結果、第1のレーザ励起光源1から、
640nmの波長のレーザ光4が発せられ、レーザ光4
は、コリメータレンズ5によって、平行な光とされた
後、ミラー6によって反射され、第1のダイクロイック
ミラー7および第2のダイクロイックミラー8を透過し
て、光学ヘッド15に入射する。
【0279】光学ヘッド15に入射したレーザ光4は、
ミラー16によって反射され、穴明きミラー18に形成
された穴17を通過して、レンズ19によって集光さ
れ、サンプルステージ20に載置されて、セットされた
フォーカス位置決定用デバイス95に入射する。
【0280】サンプルステージ20は、主走査用モータ
43によって、図3において、矢印Xで示される主走査
方向に、レーザ光4のビーム径とほぼ同等の画素ピッチ
で、移動されるとともに、副走査用モータ47により、
図3において、矢印Yで示される副走査方向に移動され
るため、640nmの波長のレーザ光4によって、サン
プルステージ20に載置されたフォーカス位置決定用デ
バイス95の全面が走査される。
【0281】レーザ光4の照射を受けると、フォーカス
位置決定用デバイス95のスポット97中のCy−5
(登録商標)が励起されて、蛍光が放出される。
【0282】スポット97中のCy−5から放出された
蛍光25は、レンズ19によって、平行な光とされ、穴
明きミラー18によって反射され、フィルタユニット2
7に入射する。
【0283】フィルタユニット27は、フィルタ28a
が光路内に位置するように移動されているため、蛍光2
5は、640nmの波長の光をカットし、640nmよ
りも波長の長い光を透過させる性質を有するフィルタ2
8aに入射する。
【0284】ここに、蛍光の波長は、励起光であるレー
ザ光4の波長よりも長いため、レーザ光4がカットさ
れ、スポット97から放出された蛍光25のみが、フィ
ルタ28aを透過する。
【0285】フィルタ28aを透過した蛍光25は、ミ
ラー29によって反射され、レンズ30によって、最も
径の小さいピンホール32a上に集光され、フォトマル
チプライア33によって、光電的に検出されて、アナロ
グデータが生成される。
【0286】フォトマルチプライア33によって生成さ
れたアナログデータはA/D変換器34により、ディジ
タルデータに変換されて、データ処理装置35に送られ
る。
【0287】図12は、データ処理装置のブロックダイ
アグラムである。
【0288】図12に示されるように、データ処理装置
35は、ラインメモリ100と、データ処理部101
と、シェーディング補正データを記憶するシェーディン
グ補正データ記憶部102と、シェーディング補正され
たディジタルデータを記憶するデータ記憶部103を備
えている。
【0289】A/D変換器34により、ディジタルデー
タに変換され、データ処理装置35に出力されたディジ
タルデータは、ラインメモリ100に記憶される。
【0290】フォーカス位置決定用デバイス95の全面
が、640nmの波長のレーザ光4により走査され、ス
ポット97に含まれたCy−5から放出された蛍光25
が、フォトマルチプライア33によって光電的に検出さ
れ、A/D変換器34によって、ディジタル化されたデ
ィジタルデータが、ラインメモリ100に記憶される
と、コントロールユニット80は、第1のレーザ励起光
源1をオフし、データ処理部101に、データ処理信号
を出力して、ディジタルデータを、ラインメモリ100
から読み出させる。
【0291】データ処理部101は、ラインメモリ10
0から読み出したディジタルデータの信号強度を積分し
て、蛍光25の信号強度の積分値を、コントロールユニ
ット80に出力する。
【0292】コントロールユニット80は、データ処理
装置35のデータ処理部101から入力された蛍光25
の信号強度の積分値を、光学ヘッド15のレンズ19の
位置、すなわち、光学ヘッド15のレンズ19を移動さ
せるステッピングモータ76に与えた駆動パルスと関連
づけて、RAM81に記憶させる。この時点では、ま
だ、ステッピングモータ76に、駆動パルスを与えてい
ないため、ゼロ位置が、蛍光25の信号強度の積分値と
ともに、RAM81に記憶される。
【0293】データ処理装置35のデータ処理部101
から、蛍光25の信号強度の積分値が入力され、RAM
81に記憶させると、コントロールユニット80は、ス
テッピングモータ76に、駆動パルス信号を出力して、
光学ヘッド15のレンズ19を、蛍光25の光路に沿っ
て、サンプルステージ20に対して、10ミクロンだ
け、移動させ、再び、第1のレーザ励起光源1を起動す
る。
【0294】フォーカス位置決定用デバイス95の全面
が、640nmの波長のレーザ光4により走査され、ス
ポット97に含まれたCy−5から放出された蛍光25
が、フォトマルチプライア33によって光電的に検出さ
れ、A/D変換器34によってディジタル化されたディ
ジタルデータが、ラインメモリ100に記憶されると、
コントロールユニット80は、第1のレーザ励起光源1
をオフし、データ処理部101に、ディジタルデータ
を、ラインメモリ100から読み出させる。
【0295】データ処理部101は、ラインメモリ10
0から読み出したディジタルデータの信号強度を積分し
て、蛍光25の信号強度の積分値を、コントロールユニ
ット80に出力する。
【0296】コントロールユニット80は、データ処理
装置35のデータ処理部101から入力された蛍光25
の信号強度の積分値を、光学ヘッド15のレンズ19の
位置、すなわち、光学ヘッド15のレンズ19を移動さ
せるステッピングモータ76に与えた駆動パルスと関連
づけて、RAM81に記憶させる。
【0297】データ処理装置35のデータ処理部101
から、蛍光25の信号強度の積分値が入力され、RAM
81に記憶させると、コントロールユニット80は、ス
テッピングモータ76に、駆動パルス信号を出力して、
光学ヘッド15のレンズ19を、蛍光25の光路に沿っ
て、サンプルステージ20に対して、10ミクロンだ
け、移動させ、再び、第1のレーザ励起光源1を起動す
る。
【0298】640nmの波長のレーザ光4によるスポ
ット97に含まれたCy−5の励起、蛍光25の検出、
ディジタルデータの生成、蛍光25の信号強度の積分値
の算出およびRAM81への積分値の記憶のサイクル
を、所定の回数にわたって、繰り返した後、コントロー
ルユニット50は、RAM51に記憶されている蛍光2
5の信号強度の積分値と、光学ヘッド15のレンズ19
の位置に基づき、蛍光25の信号強度の積分値の最大値
が生成されたレンズ19の位置を、光学ヘッド15のレ
ンズ19を、ゼロ位置から移動させるために、ステッピ
ングモータ76に与えた駆動パルス数の形で求めて、第
1のレーザ励起光源1を用いた場合、すなわち、640
nmの波長のレーザ光4を用いた場合の共焦点光学系の
フォーカス位置データP640として、EPROM82
に記憶させるとともに、光学ヘッド15のレンズ19の
それぞれの位置と、それに対応する蛍光25の信号強度
の積分値をEPROM82に記憶させる。
【0299】こうして、第1のレーザ励起光源1を用い
た場合の共焦点光学系のフォーカス位置データP640
が決定されて、ステッピングモータ76に与えた駆動パ
ルスの形で、EPROM82に記憶されると、コントロ
ールユニット80は、ステッピングモータ76に駆動信
号を出力して、光学ヘッド15のレンズ19を元の位置
に復帰させ、その位置をゼロ位置として、RAM81に
記憶させる。
【0300】次いで、最も径の小さいピンホール32a
が光路内に位置させたまま、共焦点切り換え部材31を
保持しつつ、コントロールユニット80は、フィルタユ
ニットモータ85に駆動信号を出力して、フィルタユニ
ット27を移動させ、532nmの波長の光をカット
し、532nmよりも波長の長い光を透過する性質を有
するフィルタ28bを光路内に位置させるとともに、第
2のレーザ励起光源2を起動させる。
【0301】第2のレーザ励起光源2から発せられた5
32nmの波長のレーザ光4は、コリメータレンズ9に
よって、平行な光とされた後、第1のダイクロイックミ
ラー7に入射して、反射される。
【0302】第1のダイクロイックミラー7によって反
射されたレーザ光4は、第2のダイクロイックミラー8
を透過し、光学ヘッド15に入射する。
【0303】光学ヘッド15に入射したレーザ光4は、
ミラー16によって反射され、穴明きミラー18に形成
された穴17を通過して、レンズ19によって集光さ
れ、サンプルステージ20に載置されて、セットされた
フォーカス位置決定用デバイス95に入射する。
【0304】サンプルステージ20は、主走査用モータ
43によって、図3において、矢印Xで示される主走査
方向に、レーザ光4のビーム径とほぼ同等の画素ピッチ
で、移動されるとともに、副走査用モータ47により、
図3において、矢印Yで示される副走査方向に移動され
るため、532nmの波長のレーザ光4によって、サン
プルステージ20に載置されたフォーカス位置決定用デ
バイス95の全面が走査される。
【0305】レーザ光4の照射を受けると、フォーカス
位置決定用デバイス95のスポット97中に含まれたC
y−3が励起されて、蛍光が放出される。
【0306】スポット97中に含まれたCy−3から放
出された蛍光25は、レンズ19によって、平行な光と
され、穴明きミラー18によって反射され、フィルタユ
ニット27に入射する。
【0307】フィルタユニット27は、フィルタ28b
が光路内に位置するように移動されているため、蛍光2
5は、532nmの波長の光をカットし、532nmよ
りも波長の長い光を透過させる性質を有するフィルタ2
8bに入射する。
【0308】ここに、蛍光の波長は、励起光であるレー
ザ光4の波長よりも長いため、レーザ光4がカットさ
れ、スポット97に含まれたCy−3から放出された蛍
光25のみが、フィルタ28bを透過する。
【0309】フィルタ28bを透過した蛍光25は、ミ
ラー29によって反射され、レンズ30によって、最も
径の小さいピンホール32a上に集光され、フォトマル
チプライア33によって、光電的に検出されて、アナロ
グデータが生成される。
【0310】フォトマルチプライア33によって生成さ
れたアナログデータはA/D変換器34により、ディジ
タルデータに変換されて、データ処理装置35に送られ
る。
【0311】A/D変換器34により、ディジタルデー
タに変換され、データ処理装置35に出力されたディジ
タルデータは、ラインメモリ100に記憶される。
【0312】フォーカス位置決定用デバイス95の全面
が、532nmの波長のレーザ光4により走査され、ス
ポット97に含まれたCy−3から放出された蛍光25
が、フォトマルチプライア33によって光電的に検出さ
れ、A/D変換器34によって、ディジタル化されたデ
ィジタルデータが、ラインメモリ100に記憶される
と、コントロールユニット80は、第2のレーザ励起光
源2をオフし、データ処理部101に、ディジタルデー
タを、ラインメモリ100から読み出させる。
【0313】データ処理部101は、ラインメモリ10
0から読み出したディジタルデータの信号強度を積分し
て、蛍光25の信号強度の積分値を、コントロールユニ
ット80に出力する。
【0314】コントロールユニット80は、データ処理
装置35のデータ処理部101から入力された蛍光25
の信号強度の積分値を、光学ヘッド15のレンズ19の
位置、すなわち、光学ヘッド15のレンズ19を移動さ
せるステッピングモータ76に与えた駆動パルスと関連
づけて、RAM81に記憶させる。この時点では、ま
だ、ステッピングモータ76に、駆動パルスを与えてい
ないため、ゼロ位置が、蛍光25の信号強度の積分値と
ともに、RAM81に記憶される。
【0315】データ処理装置35のデータ処理部101
から、蛍光25の信号強度の積分値が入力され、RAM
81に記憶させると、コントロールユニット80は、ス
テッピングモータ76に、駆動パルス信号を出力して、
光学ヘッド15のレンズ19を、蛍光25の光路に沿っ
て、サンプルステージ20に対して、10ミクロンだ
け、移動させ、再び、第2のレーザ励起光源2を起動す
る。
【0316】こうして、第1のレーザ励起光源1を用い
た場合と全く同様に、532nmの波長のレーザ光4に
よるスポット97に含まれたCy−3の励起、蛍光25
の検出、ディジタルデータ生成、蛍光25の信号強度の
積分値の算出および積分値のRAM81への記憶のサイ
クルを、所定の回数にわたって、繰り返した後、コント
ロールユニット80は、RAM81に記憶されている蛍
光25の信号強度の積分値と、光学ヘッド15のレンズ
19の位置に基づき、蛍光25の信号強度の積分値の最
大値が生成されたレンズ19の位置を、光学ヘッド15
のレンズ19を、ゼロ位置から移動させるために、ステ
ッピングモータ76に与えた駆動パルス数の形で求め、
第2のレーザ励起光源2を用いた場合、すなわち、53
2nmの波長のレーザ光4を用いた場合の共焦点光学系
のフォーカス位置データP532として、EPROM8
2に記憶させるとともに、光学ヘッド15のレンズ19
のそれぞれの位置と、それに対応する蛍光25の信号強
度の積分値をEPROM82に記憶させる。
【0317】以上のようにして、第2のレーザ励起光源
2を用いた場合における共焦点光学系のフォーカス位置
532が決定されて、ステッピングモータ76に与え
た駆動パルスの形で、RAM81に記憶されると、コン
トロールユニット80は、ステッピングモータ76に駆
動信号を出力して、光学ヘッド15のレンズ19を元の
位置に復帰させ、その位置をゼロ位置として、RAM8
1に記憶させる。
【0318】次いで、最も径の小さいピンホール32a
が光路内に位置させたまま、共焦点切り換え部材31を
保持しつつ、コントロールユニット80は、フィルタユ
ニットモータ85に駆動信号を出力して、フィルタユニ
ット27を移動させ、473nmの波長の光をカット
し、473nmよりも波長の長い光を透過する性質を有
するフィルタ28cを光路内に位置させるとともに、第
3のレーザ励起光源3を起動させる。
【0319】第3のレーザ励起光源3から発せられた4
73nmの波長のレーザ光4は、第2のダイクロイック
ミラー8によって、反射され、光学ヘッド15に入射す
る。
【0320】光学ヘッド15に入射したレーザ光4は、
ミラー16によって反射され、穴明きミラー18に形成
された穴17を通過して、レンズ19によって集光さ
れ、サンプルステージ20に載置されて、セットされた
フォーカス位置決定用デバイス95に入射する。
【0321】サンプルステージ20は、主走査用モータ
43によって、図3において、矢印Xで示される主走査
方向に、レーザ光4のビーム径とほぼ同等の画素ピッチ
で、移動されるとともに、副走査用モータ47により、
図3において、矢印Yで示される副走査方向に移動され
るため、473nmの波長のレーザ光4によって、サン
プルステージ20に載置されたフォーカス位置決定用デ
バイス95の全面が走査される。
【0322】レーザ光4の照射を受けると、フォーカス
位置決定用デバイス60のスポット97中に含まれたF
luor−Xが励起されて、蛍光25が放出される。
【0323】スポット97中に含まれたFluor−X
から放出された蛍光25は、レンズ19によって、平行
な光とされ、穴明きミラー18によって反射され、フィ
ルタユニット27に入射する。
【0324】フィルタユニット27は、フィルタ28c
が光路内に位置するように移動されているため、蛍光2
5は、473nmの波長の光をカットし、473nmよ
りも波長の長い光を透過させる性質を有するフィルタ2
8bに入射する。
【0325】ここに、蛍光の波長は、励起光であるレー
ザ光4の波長よりも長いため、レーザ光4がカットさ
れ、スポット97中に含まれたFluor−Xから放出
された蛍光25のみが、フィルタ28cを透過する。
【0326】フィルタ28cを透過した蛍光25は、ミ
ラー29によって反射され、レンズ30によって、最も
径の小さいピンホール32a上に集光され、フォトマル
チプライア33によって、光電的に検出されて、アナロ
グデータが生成される。
【0327】フォトマルチプライア33によって生成さ
れたアナログデータはA/D変換器34により、ディジ
タルデータに変換されて、データ処理装置35に送られ
る。
【0328】A/D変換器34により、ディジタルデー
タに変換され、データ処理装置35に出力されたディジ
タルデータは、ラインメモリ100に記憶される。
【0329】フォーカス位置決定用デバイス95の全面
が、473nmの波長のレーザ光4によって走査され、
スポット97中に含まれたFluor−Xから放出され
た蛍光25が、フォトマルチプライア33によって光電
的に検出され、A/D変換器34によってディジタル化
されたディジタルデータが、ラインメモリ100に記憶
されると、コントロールユニット80は、第3のレーザ
励起光源3をオフし、データ処理部101に、ディジタ
ルデータを、ラインメモリ100から読み出させる。
【0330】データ処理部101は、ラインメモリ10
0から読み出したディジタルデータの信号強度を積分し
て、蛍光25の信号強度の積分値を、コントロールユニ
ット80に出力する。
【0331】コントロールユニット80は、データ処理
装置35のデータ処理部101から入力された蛍光25
の信号強度の積分値を、光学ヘッド15のレンズ19の
位置、すなわち、光学ヘッド15のレンズ19を移動さ
せるステッピングモータ76に与えた駆動パルスと関連
づけて、RAM81に記憶させる。この時点では、ま
だ、ステッピングモータ76に、駆動パルスを与えてい
ないため、ゼロ位置が、蛍光25の信号強度の積分値と
ともに、RAM81に記憶される。
【0332】データ処理装置35のデータ処理部101
から、蛍光25の信号強度の積分値が入力され、RAM
81に記憶させると、コントロールユニット80は、ス
テッピングモータ76に、駆動パルス信号を出力して、
光学ヘッド15のレンズ19を、蛍光25の光路に沿っ
て、サンプルステージ20に対して、10ミクロンだ
け、移動させ、再び、第3のレーザ励起光源3を起動す
る。
【0333】こうして、第1のレーザ励起光源1を用い
た場合と全く同様に、473nmの波長のレーザ光4に
よるスポット97中に含まれたFluor−Xの励起、
蛍光25の検出、ディジタルデータ生成、蛍光25の信
号強度の積分値の算出およびRAM81への蛍光25の
信号強度の積分値の記憶のサイクルを、所定の回数にわ
たって、繰り返した後、コントロールユニット80は、
RAM81に記憶されている蛍光25の信号強度の積分
値と、光学ヘッド15のレンズ19の位置に基づき、蛍
光25の信号強度の積分値の最大値が生成されたレンズ
19の位置を、光学ヘッド15のレンズ19を、ゼロ位
置から移動させるために、ステッピングモータ76に与
えた駆動パルス数の形で求め、第3のレーザ励起光源3
を用いた場合、すなわち、473nmの波長のレーザ光
4を用いた場合の共焦点光学系のフォーカス位置データ
473として、EPROM82に記憶させるととも
に、光学ヘッド15のレンズ19のそれぞれの位置と、
それに対応する蛍光25の信号強度の積分値をEPRO
M82に記憶させる。
【0334】図13は、以上のようにして、ステッピン
グモータ76によって、光学ヘッド15のレンズ19の
位置を変えつつ、フォーカス位置決定用デバイス95
を、640nmの波長のレーザ光4、532nmの波長
のレーザ光4および473nmの波長のレーザ光4によ
って、走査し、フォトマルチプライア33によって、ス
ポット97中に含まれたCy−5、Cy−3およびFl
uor−Xから放出された蛍光25を、それぞれ、光電
的に検出し、A/D変換器34により、ディジタル化し
たディジタルデータの信号強度の積分値をプロットした
グラフである。
【0335】図13において、×で示されるプロットデ
ータは、640nmの波長のレーザ光4を用いて、スポ
ット97中に含まれたCy−5を励起した場合のディジ
タルデータの信号強度の積分値のプロットデータであ
り、△で示されるプロットデータは、532nmの波長
のレーザ光4を用いて、スポット97中に含まれたCy
−3を励起した場合のディジタルデータの信号強度の積
分値のプロットデータ、□で示されるプロットデータ
は、473nmの波長のレーザ光4を用いて、スポット
97中に含まれたFluor−Xを励起した場合のディ
ジタルデータの信号強度の積分値のプロットデータであ
る。レーザ光4の波長によって、共焦点光学系のフォー
カスの位置は異なるため、レーザ光4の波長により、そ
れぞれ、異なるプロットデータが得られている。
【0336】レンズ19の焦点に、フォーカス位置決定
用デバイス95の基準位置に形成されたスポット97が
位置しているときに、スポット97に含まれた蛍光色素
から放出された蛍光25の集光効率が最も大きいため、
図13に示されるように、各波長のレーザ光4を用いた
場合に、フォトマルチプライア33によって検出された
蛍光25の信号強度の積分値のプロットデータは、フォ
ーカス位置決定用デバイス60の基準位置に形成された
スポット97が、レンズ19の焦点に位置していたとき
に、ピークを有している。
【0337】したがって、こうして得られた蛍光25の
信号強度の積分値のプロットデータに基づき、蛍光25
の信号強度の積分値のプロットデータのピークの位置に
対応するレンズ19の位置を検出することによって、共
焦点光学系のフォーカス位置を決定することが可能にな
る。
【0338】以上のようにして、640nmの波長のレ
ーザ光4、532nmの波長のレーザ光4および473
nmの波長のレーザ光4を用いる場合の共焦点光学系の
フォーカス位置が決定され、フォーカス位置データが、
EPROM82に記憶されると、さらに、コントロール
ユニット80は、図13に示された640nmの波長の
レーザ光4、532nmの波長のレーザ光4および47
3nmの波長のレーザ光4を、フォーカス位置決定用デ
バイス95に照射して、生成されたディジタルデータの
信号強度の積分値をプロットして得た×、△および□に
より示される曲線を、n次関数で、フィッティングし
て、n次関数の係数を、各波長毎に、EPROM82に
記憶させる。
【0339】さらに、コントロールユニット80は、6
40nmの波長のレーザ光4、532nmの波長のレー
ザ光4および473nmの波長のレーザ光4に対する共
焦点光学系のフォーカス位置データおよびn次関数の係
数を求めた際のスキャナ内温度の平均値T0を、温度セ
ンサ84から入力された温度検出信号にしたがって、算
出し、EPROM82に記憶させる。
【0340】次いで、コントロールユニット80は、E
PROM82に記憶された第一のサンプル位置の計測点
変位データV1ないし第五のサンプル位置の計測点変位
データV5、各波長毎のn次関数の係数およびスキャナ
内温度の平均値T0を読み出して、二次元補間演算によ
って、15℃、25℃および35℃における640n
m、532nmおよび473nmの各波長毎の第一のサ
ンプル位置の二次元シェーディング補正データないし第
五のサンプル位置の二次元シェーディング補正データを
生成し、データ処理装置35のシェーディング補正デー
タ記憶部102に記憶させる。
【0341】以上のようにして、各種データが決定され
て、EPROM82に記憶されたスキャナは、以下のよ
うにして、スライドガラス板を担体とし、蛍光色素によ
って選択的に標識された試料の数多くのスポットが、ス
ライドガラス板上に形成されているマイクロアレイを、
レーザ光4により、走査して、蛍光色素を励起し、蛍光
色素から放出された蛍光を光電的に検出して、生化学解
析用のデータを生成する。
【0342】まず、サンプルステージ20に、サンプル
22である5つのマイクロアレイを保持したサンプルキ
ャリア21が載置されて、セットされると、キャリアセ
ンサ83によって、サンプルキャリア21の種類が検出
され、キャリア検出信号がコントロールユニット80に
出力される。
【0343】キャリアセンサ53からキャリア検出信号
を受けると、コントロールユニット80は、キャリア検
出信号に基づき、切り換え部材モータ86に駆動信号を
出力して、共焦点切り換え部材31を、最も径の小さい
ピンホール32aが光路内に位置するように、移動させ
る。
【0344】次いで、ユーザーによって、標識物質であ
る蛍光物質の種類およびスタート信号が、キーボード8
8に入力されると、キーボード88から指示信号がコン
トロールユニット80に出力される。
【0345】たとえば、蛍光物質の種類として、Cy−
5(登録商標)が入力されると、コントロールユニット
80は、入力された指示信号にしたがって、フィルタユ
ニットモータ85に駆動信号を出力して、フィルタユニ
ット27を移動させ、640nmの波長の光をカット
し、640nmよりも波長の長い光を透過する性質を有
するフィルタ28aを光路内に位置させる。
【0346】同時に、コントロールユニット80は、E
PROM82に記憶された第1のレーザ励起光源1を用
いた場合の共焦点光学系のフォーカス位置データP
640、第一のサンプル位置の温度係数K1、第一のサ
ンプル位置の距離補正値ΔD1、640nmの波長のレ
ーザ光4に対する共焦点光学系のフォーカス位置データ
ならびに共焦点光学系のフォーカス位置データおよびn
次関数の係数を求めた際のスキャナ内温度の平均値T0
を読み出すとともに、温度センサ84によって検出さ
れ、入力されたスキャナ内温度Tを用いて、次式(1)
にしたがい、ステッピングモータ76に与える駆動パル
ス数Pを決定し、ステッピングモータ76に駆動信号を
出力して、光学ヘッド15のレンズ19を所定の位置に
移動させ、その位置に保持させる。
【0347】 P=Pλ+A×{ΔDi+Ki×(T−T0)} (1) ここに、Aは、駆動パルスと距離の換算係数であり、λ
は、標識物質の励起に使用するレーザ光4の波長、iは
1ないし5の整数で、サンプルキャリア21の開口部5
1、52、53、54、55の位置を示すものであり、
640nmの波長のレーザ光4によって、サンプルキャ
リア21の第一の開口部51にセットされたマイクロア
レイ22を走査する場合には、Pλ=P640、ΔDi
=ΔD1、Ki=K1である。
【0348】次いで、コントロールユニット50は、第
1のレーザ励起光源1に駆動信号を出力して、オンさせ
る。
【0349】第1のレーザ励起光源1から発せられた6
40nmの波長のレーザ光4は、コリメータレンズ5に
よって、平行な光とされた後、ミラー6によって反射さ
れ、第1のダイクロイックミラー7および第2のダイク
ロイックミラー8を透過して、光学ヘッド15に入射す
る。
【0350】光学ヘッド15に入射したレーザ光4は、
ミラー16によって反射され、穴明きミラー18に形成
された穴17を通過して、レンズ19によって集光さ
れ、サンプルステージ20の第一のサンプル位置である
第一の開口部51にセットされたサンプル22であるマ
イクロアレイに入射する。
【0351】サンプルステージ20は、主走査用モータ
43によって、図3において、矢印Xで示される主走査
方向に、レーザ光4のビーム径とほぼ同等の画素ピッチ
で、移動され、副走査用モータ47によって、図3にお
いて、矢印Yで示される副走査方向に移動されるため、
レーザ光4によって、サンプルキャリア21の第一のサ
ンプル位置である第一の開口部51にセットされたサン
プル22であるマイクロアレイの全面が走査される。
【0352】レーザ光4の照射を受けると、プローブD
NAを標識しているCy−5が励起され、蛍光25が放
出される。マイクロアレイの担体として、スライドガラ
ス板が用いられている場合には、蛍光色素はスライドガ
ラス板の表面にのみ分布しているので、蛍光25もスラ
イドガラス板の表面からのみ、発せられる。
【0353】スライドガラス板の表面から発せられた蛍
光25は、レンズ19によって、平行な光とされ、穴明
きミラー18によって反射され、フィルタユニット27
に入射する。
【0354】ここに、EPROM52に記憶された第1
のレーザ励起光源1を用いた場合の共焦点光学系のフォ
ーカス位置データに基づいて、光学ヘッド15のレンズ
19は、その焦点が、サンプル22の表面に一致する位
置に保持されているので、スライドガラス板の表面に分
布している蛍光色素から放出された蛍光25を最も効率
的に集光することが可能になる。
【0355】フィルタユニット27は、フィルタ28a
が光路内に位置するように移動されているため、蛍光2
5はフィルタ28aに入射し、640nmの波長の光が
カットされ、640nmよりも波長の長い光のみが透過
される。
【0356】フィルタ28aを透過した蛍光25は、ミ
ラー29によって反射され、レンズ30によって、結像
される。
【0357】レーザ光4の照射に先立って、共焦点切り
換え部材31が、最も径の小さいピンホール32aが光
路内に位置するように移動されているため、蛍光25が
ピンホール32a上に結像され、フォトマルチプライア
33によって、光電的に検出されて、アナログデータが
生成される。
【0358】このように、共焦点光学系を用いて、スラ
イドガラス板の表面の蛍光色素から発せられた蛍光25
をフォトマルチプライア33に導いて、光電的に検出し
ているので、データ中のノイズを最小に抑えることが可
能になる。
【0359】フォトマルチプライア33によって生成さ
れたアナログデータはA/D変換器34によって、ディ
ジタルデータに変換され、データ処理装置35に送られ
て、ラインメモリ100に記憶される。
【0360】サンプルステージ20に載置されたサンプ
ルキャリア21の第一のサンプル位置である第一の開口
部51にセットされたマイクロアレイ22の全面が、第
1のレーザ励起光源1から発せられた640nmの波長
のレーザ光4によって走査され、マイクロアレイ22に
含まれているCy−5のディジタルデータがラインメモ
リ100に記憶されると、ラインメモリ100に記憶さ
れたマイクロアレイ22に含まれているCy−5のディ
ジタルデータは、データ処理部101によって読み出さ
れるとともに、温度センサ84から入力されたスキャナ
内の温度検出信号が、データ処理装置35のデータ処理
部101に出力される。
【0361】ここに、共焦点光学系のフォーカス位置、
すなわち、光学ヘッド15のレンズ19の位置は、スキ
ャナ内温度が25℃に設定された場合におけるサンプル
キャリア21の第一のサンプル位置である第一の開口部
51にセットされた距離測定用デバイス92aの9つの
計測点の位置の15℃における基準点の位置に対する変
位の平均値である第一のサンプル位置の距離補正値ΔD
1に基づいて、設定されており、サンプルキャリア21
の第一のサンプル位置である第一の開口部51にセット
された距離測定用デバイス92aの9つの計測点の位置
の15℃における基準位置に対する変位は一定ではない
から、サンプルキャリア21の第一の開口部51にセッ
トされたマイクロアレイ22に含まれているCy−5の
ディジタルデータには、必然的に、シェーディングが含
まれている。
【0362】したがって、データ処理部101は、シェ
ーディング補正データ記憶部102に記憶されている6
40nmの波長のレーザ光4を発する第1のレーザ励起
光源1を用いた場合のスキャナ内温度が15℃、25℃
および35℃における第一のサンプル位置のシェーディ
ング補正データを読み出し、温度センサ84によって検
出されたスキャナ内の温度Tに基づいて、補正して、ス
キャナ内の温度Tに対応する第一のサンプル位置のシェ
ーディング補正データを生成する。
【0363】さらに、データ処理部101は、こうして
生成したスキャナ温度Tにおける第一のサンプル位置の
シェーディング補正データに基づいて、ラインメモリ1
00から読み出したサンプルキャリア21の第一のサン
プル位置である第一の開口部52にセットされたマイク
ロアレイ22に含まれているCy−5のディジタルデー
タのシェーディングを補正して、データ記憶部103に
記憶させる。
【0364】以上のようにして、サンプルキャリア21
の第一のサンプル位置である第一の開口部51にセット
されたマイクロアレイの全面が、640nmの波長のレ
ーザ光4によって走査され、マイクロアレイに含まれた
Cy−5から放出された蛍光25を、フォトマルチプラ
イア33によって光電的に検出して、アナログデータを
生成し、A/D変換器34によって、ディジタル化して
得られたディジタルデータに、データ処理部101によ
って、シェーディング補正が施され、データ記憶部10
3に記憶されると、コントロールユニット80は、サン
プルキャリア21の第二のサンプル位置である第二の開
口部52にセットされたマイクロアレイに対する640
nmの波長のレーザ光4の照射を開始する。
【0365】第二のサンプル位置である第二の開口部5
2にセットされたマイクロアレイに対する640nmの
波長のレーザ光4の照射に先立って、コントロールユニ
ット80は、まず、EPROM82に記憶された第二の
サンプル位置の温度係数K2および第二のサンプル位置
の距離補正値ΔD2を読み出して、次式にしたがい、ス
テッピングモータ76に与える駆動パルス数Pを決定
し、ステッピングモータ76に駆動信号を出力して、光
学ヘッド15のレンズ19を所定の位置に移動させ、そ
の位置に保持させる。
【0366】 P=P640+A×{ΔD2+K2×(T−T0)} 次いで、コントロールユニット50は、第1のレーザ励
起光源1に駆動信号を出力して、オンさせ、サンプルキ
ャリア21の第一のサンプル位置である第一の開口部5
1にセットされたマイクロアレイの場合と全く同様にし
て、サンプルキャリア21の第二のサンプル位置である
第二の開口部52にセットされたマイクロアレイの表面
を、640nmの波長のレーザ光4によって走査し、マ
イクロアレイに含まれたCy−5から放出された蛍光2
5を、フォトマルチプライア33によって光電的に検出
して、アナログデータを生成し、A/D変換器34によ
って、ディジタル化して、ラインメモリ100に記憶さ
せる。
【0367】次いで、データ処理部101は、シェーデ
ィング補正データ記憶部102に記憶されている640
nmの波長のレーザ光4を発する第1のレーザ励起光源
1を用いた場合のスキャナ内温度が15℃、25℃およ
び35℃における第二のサンプル位置のシェーディング
補正データを読み出し、温度センサ84によって検出さ
れたスキャナ内の温度Tに基づいて、補正して、スキャ
ナ内の温度Tに対応する第二のサンプル位置のシェーデ
ィング補正データを生成する。
【0368】さらに、データ処理部101は、こうして
生成したスキャナ温度Tにおける第二のサンプル位置の
シェーディング補正データに基づいて、ラインメモリ1
00から読み出したサンプルキャリア21の第二のサン
プル位置である第二の開口部52にセットされたマイク
ロアレイ22に含まれているCy−5のディジタルデー
タのシェーディングを補正して、データ記憶部103に
記憶させる。
【0369】サンプルキャリア21の第三のサンプル位
置である第三の開口部53にセットされたマイクロアレ
イに対しては、次式にしたがって、ステッピングモータ
76に与える駆動パルス数Pを決定し、ステッピングモ
ータ76に駆動信号を出力して、光学ヘッド15のレン
ズ19を所定の位置に移動させ、その位置に保持させ
て、サンプルキャリア21の第一のサンプル位置である
第一の開口部51にセットされたマイクロアレイの場合
と、全く同様にして、マイクロアレイ22に含まれてい
るCy−5のディジタルデータを生成して、ラインメモ
リ100に記憶させ、シェーディング補正データ記憶部
102に記憶されている640nmの波長のレーザ光4
を発する第1のレーザ励起光源1を用いた場合のスキャ
ナ内温度が15℃、25℃および35℃における第三の
サンプル位置のシェーディング補正データを読み出し、
温度センサ84によって検出されたスキャナ内の温度T
に基づいて、補正して、スキャナ内の温度Tに対応する
第三のサンプル位置のシェーディング補正データを生成
して、ラインメモリ100に記憶されているマイクロア
レイ22に含まれたCy−5のディジタルデータのシェ
ーディングを補正し、データ記憶部103に記憶させ
る。
【0370】 P=P640+A×{ΔD3+K3×(T−T0)} また、第四のサンプル位置である第四の開口部54にセ
ットされたマイクロアレイに対しては、次式にしたがっ
て、ステッピングモータ76に与える駆動パルス数Pを
決定し、ステッピングモータ76に駆動信号を出力し
て、光学ヘッド15のレンズ19を所定の位置に移動さ
せ、その位置に保持させて、サンプルキャリア21の第
一のサンプル位置である第一の開口部51にセットされ
たマイクロアレイの場合と、同様にして、マイクロアレ
イ22に含まれているCy−5のディジタルデータを生
成して、ラインメモリ100に記憶させ、シェーディン
グ補正データ記憶部102に記憶されている640nm
の波長のレーザ光4を発する640nmの波長のレーザ
光4を発する第1のレーザ励起光源1を用いた場合のス
キャナ内温度が15℃、25℃および35℃における第
四のサンプル位置のシェーディング補正データを読み出
し、温度センサ84によって検出されたスキャナ内の温
度Tに基づいて、補正して、スキャナ内の温度Tに対応
する第四のサンプル位置のシェーディング補正データを
生成して、ラインメモリ100に記憶されているマイク
ロアレイ22に含まれたCy−5のディジタルデータの
シェーディングを補正し、データ記憶部103に記憶さ
せる。
【0371】 P=P640+A×{ΔD4+K4×(T−T0)} さらに、第五のサンプル位置である第五の開口部55に
セットされたマイクロアレイに対しては、次式にしたが
って、ステッピングモータ76に与える駆動パルス数P
を決定し、ステッピングモータ76に駆動信号を出力し
て、光学ヘッド15のレンズ19を所定の位置に移動さ
せ、その位置に保持させて、サンプルキャリア21の第
一のサンプル位置である第一の開口部51にセットされ
たマイクロアレイの場合と、全く同様にして、マイクロ
アレイ22に含まれているCy−5のディジタルデータ
を生成して、ラインメモリ100に記憶させ、シェーデ
ィング補正データ記憶部102に記憶されている640
nmの波長のレーザ光4を発する第1のレーザ励起光源
1を用いた場合のスキャナ内温度が15℃、25℃およ
び35℃における第五のサンプル位置のシェーディング
補正データを読み出し、温度センサ84によって検出さ
れたスキャナ内の温度Tに基づいて、補正して、スキャ
ナ内の温度Tに対応する第五のサンプル位置のシェーデ
ィング補正データを生成して、ラインメモリ100に記
憶されているマイクロアレイ22に含まれたCy−5の
ディジタルデータのシェーディングを補正し、データ記
憶部103に記憶させる。
【0372】 P=P640+A×{ΔD5+K5×(T−T0)} こうして、データ処理装置35のデータ記憶部103に
記憶されたサンプルキャリア21にセットされた5つの
マイクロアレイに含まれているCy−5のディジタルデ
ータは、ユーザーの指示にしたがって、必要に応じて、
読み出され、所望のデータ処理が施されて、可視画像と
して、CRTなどの表示手段(図示せず)の画面上に表
示され、あるいは、Cy−5のディジタルデータに基づ
いて、データ解析が実行される。
【0373】一方、スライドガラス板を担体とし、Cy
−3(登録商標)によって選択的に標識された試料の数
多くのスポットが、スライドガラス板上に形成されてい
る5つのマイクロアレイが、それぞれ、サンプルキャリ
ア21の第一の開口部51ないし第五の開口部55にセ
ットされたときは、ユーザーによって、標識物質がCy
−3である旨およびスタート信号が、キーボード88に
入力され、キーボード88から信号がコントロールユニ
ット80に出力される。
【0374】蛍光物質の種類として、Cy−3が入力さ
れると、コントロールユニット50は、入力された指示
信号にしたがって、フィルタユニットモータ85に駆動
信号を出力して、フィルタユニット27を移動させ、5
32nmの波長の光をカットし、532nmよりも波長
の長い光を透過する性質を有するフィルタ28bを光路
内に位置させる。
【0375】同時に、コントロールユニット80は、E
PROM82に記憶された第2のレーザ励起光源2を用
いた場合の共焦点光学系のフォーカス位置データP
532、第一のサンプル位置の温度係数K1、第一のサ
ンプル位置の距離補正値ΔD1、532nmの波長のレ
ーザ光4に対する共焦点光学系のフォーカス位置データ
ならびに共焦点光学系のフォーカス位置データおよびn
次関数の係数を求めた際のスキャナ内温度の平均値T0
を読み出すとともに、温度センサ84によって検出さ
れ、入力されたスキャナ内温度Tを用いて、次式(1)
にしたがい、ステッピングモータ76に与える駆動パル
ス数Pを決定し、ステッピングモータ76に駆動信号を
出力して、光学ヘッド15のレンズ19を所定の位置に
移動させ、その位置に保持させる。
【0376】 P=Pλ+A×{ΔDi+Ki×(T−T0)} (1) ここに、Aは、駆動パルスと距離の換算係数であり、λ
は、標識物質の励起に使用するレーザ光4の波長、iは
1ないし5の整数で、サンプルキャリア21の開口部5
1、52、53、54、55の位置を示すものであり、
532nmの波長のレーザ光4によって、サンプルキャ
リア21の第一の開口部51にセットされたマイクロア
レイ22を走査する場合には、Pλ=P532、ΔDi
=ΔD1、Ki=K1である。
【0377】次いで、コントロールユニット50は、第
2のレーザ励起光源2に駆動信号を出力して、オンさせ
る。
【0378】第2のレーザ励起光源2から発せられた5
32nmの波長のレーザ光4は、コリメータレンズ9に
よって、平行な光とされた後、第1のダイクロイックミ
ラー7に入射して、反射される。
【0379】第1のダイクロイックミラー7によって反
射されたレーザ光4は、第2のダイクロイックミラー8
を透過し、光学ヘッド15に入射する。
【0380】光学ヘッド15に入射したレーザ光4は、
ミラー16によって反射され、穴明きミラー18に形成
された穴17を通過して、レンズ19によって集光さ
れ、サンプルステージ20の第一のサンプル位置である
第一の開口部51にセットされたサンプル22であるマ
イクロアレイに入射する。
【0381】サンプルステージ20は、主走査用モータ
43によって、図3において、矢印Xで示される主走査
方向に、レーザ光4のビーム径とほぼ同等の画素ピッチ
で、移動され、副走査用モータ47によって、図3にお
いて、矢印Yで示される副走査方向に移動されるため、
レーザ光4によって、サンプルキャリア21の第一のサ
ンプル位置である第一の開口部51にセットされたサン
プル22であるマイクロアレイの全面が走査される。
【0382】レーザ光4の照射を受けると、プローブD
NAを標識しているCy−3が励起され、蛍光25が放
出される。マイクロアレイの担体として、スライドガラ
ス板が用いられている場合には、蛍光色素はスライドガ
ラス板の表面にのみ分布しているので、蛍光25もスラ
イドガラス板の表面からのみ、発せられる。
【0383】スライドガラス板の表面から発せられた蛍
光25は、レンズ19によって、平行な光とされ、穴明
きミラー18によって反射され、フィルタユニット27
に入射する。
【0384】ここに、EPROM52に記憶された第2
のレーザ励起光源2を用いた場合の共焦点光学系のフォ
ーカス位置データに基づいて、光学ヘッド15のレンズ
19は、その焦点が、サンプル22の表面に一致する位
置に保持されているので、スライドガラス板の表面に分
布している蛍光色素から放出された蛍光25を最も効率
的に集光することが可能になる。
【0385】フィルタユニット27は、フィルタ28b
が光路内に位置するように移動されているため、蛍光2
5はフィルタ28bに入射し、532nmの波長の光が
カットされ、532nmよりも波長の長い蛍光25のみ
が透過される。
【0386】フィルタ28bを透過した蛍光25は、ミ
ラー29によって反射され、レンズ30によって、結像
される。
【0387】レーザ光4の照射に先立って、共焦点切り
換え部材31が、最も径の小さいピンホール32aが光
路内に位置するように移動されているため、蛍光25が
ピンホール32a上に結像され、フォトマルチプライア
33によって、光電的に検出されて、アナログデータが
生成される。
【0388】このように、共焦点光学系を用いて、スラ
イドガラス板の表面の蛍光色素から発せられた蛍光25
をフォトマルチプライア33に導いて、光電的に検出し
ているので、データ中のノイズを最小に抑えることが可
能になる。
【0389】フォトマルチプライア33によって生成さ
れたアナログデータはA/D変換器34によって、ディ
ジタルデータに変換され、データ処理装置35に送られ
て、ラインメモリ100に記憶される。
【0390】サンプルステージ20に載置されたサンプ
ルキャリア21の第一のサンプル位置である第一の開口
部51にセットされたマイクロアレイ22の全面が、第
2のレーザ励起光源2から発せられた532nmの波長
のレーザ光4によって走査されて、マイクロアレイ22
に含まれているCy−3のディジタルデータがラインメ
モリ100に記憶されると、ラインメモリ100に記憶
されたマイクロアレイ22に含まれているCy−3のデ
ィジタルデータは、データ処理部101によって読み出
されるとともに、温度センサ84から入力されたスキャ
ナ内の温度検出信号が、データ処理装置35のデータ処
理部101に出力される。
【0391】ここに、共焦点光学系のフォーカス位置、
すなわち、光学ヘッド15のレンズ19の位置は、スキ
ャナ内温度が25℃に設定された場合におけるサンプル
キャリア21の第一のサンプル位置である第一の開口部
51にセットされた距離測定用デバイス92aの9つの
計測点の位置の15℃における基準点の位置に対する変
位の平均値である第一のサンプル位置の距離補正値ΔD
1に基づいて、設定されており、サンプルキャリア21
の第一のサンプル位置である第一の開口部51にセット
された距離測定用デバイス92aの9つの計測点の位置
の15℃における基準位置に対する変位は一定ではない
から、サンプルキャリア21の第一の開口部51にセッ
トされたマイクロアレイ22に含まれているCy−3の
ディジタルデータには、必然的に、シェーディングが含
まれている。
【0392】したがって、データ処理部101は、シェ
ーディング補正データ記憶部102に記憶されている5
32nmの波長のレーザ光4を発する第2のレーザ励起
光源2を用いた場合のスキャナ内温度が15℃、25℃
および35℃における第一のサンプル位置のシェーディ
ング補正データを読み出し、温度センサ84によって検
出されたスキャナ内の温度Tに基づいて、補正して、ス
キャナ内の温度Tに対応する第一のサンプル位置のシェ
ーディング補正データを生成する。
【0393】さらに、データ処理部101は、こうして
生成したスキャナ温度Tにおける第一のサンプル位置の
シェーディング補正データに基づいて、ラインメモリ1
00から読み出したサンプルキャリア21の第一のサン
プル位置である第一の開口部52にセットされたマイク
ロアレイ22に含まれているCy−3のディジタルデー
タのシェーディングを補正して、データ記憶部103に
記憶させる。
【0394】以上のようにして、サンプルキャリア21
の第一のサンプル位置である第一の開口部51にセット
されたマイクロアレイの全面が、532nmの波長のレ
ーザ光4によって走査され、マイクロアレイに含まれた
Cy−3から放出された蛍光25を、フォトマルチプラ
イア33によって光電的に検出して、アナログデータを
生成し、A/D変換器34によって、ディジタル化して
得られたディジタルデータに、データ処理部101によ
って、シェーディング補正が施され、データ記憶部10
3に記憶されると、コントロールユニット80は、サン
プルキャリア21の第二のサンプル位置である第二の開
口部52にセットされたマイクロアレイに対する532
nmの波長のレーザ光4の照射を開始する。
【0395】第二のサンプル位置である第二の開口部5
2にセットされたマイクロアレイに対する532nmの
波長のレーザ光4の照射に先立って、コントロールユニ
ット80は、まず、EPROM82に記憶された第二の
サンプル位置の温度係数K2および第二のサンプル位置
の距離補正値ΔD2を読み出して、次式にしたがい、ス
テッピングモータ76に与える駆動パルス数Pを決定
し、ステッピングモータ76に駆動信号を出力して、光
学ヘッド15のレンズ19を所定の位置に移動させ、そ
の位置に保持させる。
【0396】 P=P532+A×{ΔD2+K2×(T−T0)} 次いで、コントロールユニット50は、第2のレーザ励
起光源2に駆動信号を出力して、オンさせ、サンプルキ
ャリア21の第一のサンプル位置である第一の開口部5
1にセットされたマイクロアレイの場合と全く同様にし
て、サンプルキャリア21の第二のサンプル位置である
第二の開口部52にセットされたマイクロアレイの表面
を、532nmの波長のレーザ光4によって走査し、マ
イクロアレイに含まれたCy−3から放出された蛍光2
5を、フォトマルチプライア33によって光電的に検出
して、アナログデータを生成し、A/D変換器34によ
って、ディジタル化して、ラインメモリ100に記憶さ
せる。
【0397】次いで、データ処理部101は、シェーデ
ィング補正データ記憶部102に記憶されている532
nmの波長のレーザ光4を発する第2のレーザ励起光源
2を用いた場合のスキャナ内温度が15℃、25℃およ
び35℃における第二のサンプル位置のシェーディング
補正データを読み出し、温度センサ84によって検出さ
れたスキャナ内の温度Tに基づいて、補正して、スキャ
ナ内の温度Tに対応する第二のサンプル位置のシェーデ
ィング補正データを生成する。
【0398】さらに、データ処理部101は、こうして
生成したスキャナ温度Tにおける第二のサンプル位置の
シェーディング補正データに基づいて、ラインメモリ1
00から読み出したサンプルキャリア21の第二のサン
プル位置である第二の開口部52にセットされたマイク
ロアレイ22に含まれているCy−3のディジタルデー
タのシェーディングを補正して、データ記憶部103に
記憶させる。
【0399】サンプルキャリア21の第三のサンプル位
置である第三の開口部53にセットされたマイクロアレ
イに対しては、次式にしたがって、ステッピングモータ
76に与える駆動パルス数Pを決定し、ステッピングモ
ータ76に駆動信号を出力して、光学ヘッド15のレン
ズ19を所定の位置に移動させ、その位置に保持させ
て、サンプルキャリア21の第一のサンプル位置である
第一の開口部51にセットされたマイクロアレイの場合
と、全く同様にして、マイクロアレイ22に含まれてい
るCy−3のディジタルデータを生成して、ラインメモ
リ100に記憶させ、シェーディング補正データ記憶部
102に記憶されている532nmの波長のレーザ光4
を発する第2のレーザ励起光源2を用いた場合のスキャ
ナ内温度が15℃、25℃および35℃における第三の
サンプル位置のシェーディング補正データを読み出し、
温度センサ84によって検出されたスキャナ内の温度T
に基づいて、補正して、スキャナ内の温度Tに対応する
第三のサンプル位置のシェーディング補正データを生成
して、ラインメモリ100に記憶されているマイクロア
レイ22に含まれたCy−3のディジタルデータのシェ
ーディングを補正し、データ記憶部103に記憶させ
る。
【0400】 P=P532+A×{ΔD3+K3×(T−T0)} また、第四のサンプル位置である第四の開口部54にセ
ットされたマイクロアレイに対しては、次式にしたがっ
て、ステッピングモータ76に与える駆動パルス数Pを
決定し、ステッピングモータ76に駆動信号を出力し
て、光学ヘッド15のレンズ19を所定の位置に移動さ
せ、その位置に保持させて、サンプルキャリア21の第
一のサンプル位置である第一の開口部51にセットされ
たマイクロアレイの場合と、同様にして、マイクロアレ
イ22に含まれているCy−3のディジタルデータを生
成して、ラインメモリ100に記憶させ、シェーディン
グ補正データ記憶部102に記憶されている532nm
の波長のレーザ光4を発する第2のレーザ励起光源2を
用いた場合のスキャナ内温度が15℃、25℃および3
5℃における第四のサンプル位置のシェーディング補正
データを読み出し、温度センサ84によって検出された
スキャナ内の温度Tに基づいて、補正して、スキャナ内
の温度Tに対応する第四のサンプル位置のシェーディン
グ補正データを生成して、ラインメモリ100に記憶さ
れているマイクロアレイ22に含まれたCy−3のディ
ジタルデータのシェーディングを補正し、データ記憶部
103に記憶させる。 P=P532+A×{ΔD4+K4×(T−T0)} さらに、第五のサンプル位置である第五の開口部55に
セットされたマイクロアレイに対しては、次式にしたが
って、ステッピングモータ76に与える駆動パルス数P
を決定し、ステッピングモータ76に駆動信号を出力し
て、光学ヘッド15のレンズ19を所定の位置に移動さ
せ、その位置に保持させて、サンプルキャリア21の第
一のサンプル位置である第一の開口部51にセットされ
たマイクロアレイの場合と、全く同様にして、マイクロ
アレイ22に含まれているCy−3のディジタルデータ
を生成して、ラインメモリ100に記憶させ、シェーデ
ィング補正データ記憶部102に記憶されている532
nmの波長のレーザ光4を発する第2のレーザ励起光源
2を用いた場合のスキャナ内温度が15℃、25℃およ
び35℃における第五のサンプル位置のシェーディング
補正データを読み出し、温度センサ84によって検出さ
れたスキャナ内の温度Tに基づいて、補正して、スキャ
ナ内の温度Tに対応する第五のサンプル位置のシェーデ
ィング補正データを生成して、ラインメモリ100に記
憶されているマイクロアレイ22に含まれたCy−3の
ディジタルデータのシェーディングを補正し、データ記
憶部103に記憶させる。
【0401】 P=P532+A×{ΔD5+K5×(T−T0)} こうして、データ処理装置35のデータ記憶部103に
記憶されたサンプルキャリア21にセットされた5つの
マイクロアレイに含まれているCy−3のディジタルデ
ータは、ユーザーの指示にしたがって、必要に応じて、
読み出され、所望のデータ処理が施されて、可視画像と
して、CRT(図示せず)などの表示手段の画面上に表
示され、あるいは、Cy−3のディジタルデータに基づ
いて、データ解析が実行される。
【0402】これに対して、スライドガラス板を担体と
し、Fluor−X(登録商標)によって選択的に標識
された試料の数多くのスポットが、スライドガラス板上
に形成されている5つのマイクロアレイが、それぞれ、
サンプルキャリア21の第一の開口部51ないし第五の
開口部55にセットされたときは、ユーザーによって、
標識物質がFluor−Xである旨およびスタート信号
が、キーボード88に入力され、キーボード88から指
示信号がコントロールユニット80に出力される。
【0403】蛍光物質の種類として、Fluor−Xが
入力されると、コントロールユニット50は、入力され
た指示信号にしたがって、フィルタユニットモータ85
に駆動信号を出力して、フィルタユニット27を移動さ
せ、473nmの波長の光をカットし、473nmより
も波長の長い光を透過する性質を有するフィルタ28c
を光路内に位置させる。
【0404】同時に、コントロールユニット80は、E
PROM82に記憶された第3のレーザ励起光源3を用
いた場合の共焦点光学系のフォーカス位置データP
473、第一のサンプル位置の温度係数K1、第一のサ
ンプル位置の距離補正値ΔD1、473nmの波長のレ
ーザ光4に対する共焦点光学系のフォーカス位置データ
ならびに共焦点光学系のフォーカス位置データおよびn
次関数の係数を求めた際のスキャナ内温度の平均値T0
を読み出すとともに、温度センサ84によって検出さ
れ、入力されたスキャナ内温度Tを用いて、次式(1)
にしたがい、ステッピングモータ76に与える駆動パル
ス数Pを決定し、ステッピングモータ76に駆動信号を
出力して、光学ヘッド15のレンズ19を所定の位置に
移動させ、その位置に保持させる。
【0405】 P=Pλ+A×{ΔDi+Ki×(T−T0)} (1) ここに、Aは、駆動パルスと距離の換算係数であり、λ
は、標識物質の励起に使用するレーザ光4の波長、iは
1ないし5の整数で、サンプルキャリア21の開口部5
1、52、53、54、55の位置を示すものであり、
473nmの波長のレーザ光4によって、サンプルキャ
リア21の第一の開口部51にセットされたマイクロア
レイ22を走査する場合には、Pλ=P473、ΔDi
=ΔD1、Ki=K1である。
【0406】次いで、コントロールユニット50は、第
3のレーザ励起光源3に駆動信号を出力して、オンさせ
る。
【0407】第3のレーザ励起光源3から発せられた4
73nmの波長のレーザ光4は、コリメータレンズ10
によって、平行な光とされた後、第2のダイクロイック
ミラー8によって反射され、光学ヘッド15に入射す
る。
【0408】光学ヘッド15に入射したレーザ光4は、
ミラー16によって反射され、穴明きミラー18に形成
された穴17を通過して、レンズ19によって集光さ
れ、サンプルステージ20の第一のサンプル位置である
第一の開口部51にセットされたサンプル22であるマ
イクロアレイに入射する。
【0409】サンプルステージ20は、主走査用モータ
43によって、図3において、矢印Xで示される主走査
方向に、レーザ光4のビーム径とほぼ同等の画素ピッチ
で、移動され、副走査用モータ47によって、図3にお
いて、矢印Yで示される副走査方向に移動されるため、
レーザ光4によって、サンプルキャリア21の第一のサ
ンプル位置である第一の開口部51にセットされたサン
プル22であるマイクロアレイの全面が走査される。
【0410】レーザ光4の照射を受けると、プローブD
NAを標識しているFluor−Xが励起され、蛍光2
5が放出される。マイクロアレイの担体として、スライ
ドガラス板が用いられている場合には、蛍光色素はスラ
イドガラス板の表面にのみ分布しているので、蛍光25
もスライドガラス板の表面からのみ、発せられる。
【0411】スライドガラス板の表面から発せられた蛍
光25は、レンズ19によって、平行な光とされ、穴明
きミラー18によって反射され、フィルタユニット27
に入射する。
【0412】ここに、EPROM52に記憶された第3
のレーザ励起光源3を用いた場合の共焦点光学系のフォ
ーカス位置データに基づいて、光学ヘッド15のレンズ
19は、その焦点が、サンプル22の表面に一致する位
置に保持されているので、スライドガラス板の表面に分
布している蛍光色素から放出された蛍光25を最も効率
的に集光することが可能になる。
【0413】フィルタユニット27は、フィルタ28c
が光路内に位置するように移動されているため、蛍光2
5はフィルタ28cに入射し、473nmの波長の光が
カットされ、473nmよりも波長の長い蛍光25のみ
が透過される。
【0414】フィルタ28cを透過した蛍光25は、ミ
ラー29によって反射され、レンズ30によって、結像
される。
【0415】レーザ光4の照射に先立って、共焦点切り
換え部材31が、最も径の小さいピンホール32aが光
路内に位置するように移動されているため、蛍光25が
ピンホール32a上に結像され、フォトマルチプライア
33によって、光電的に検出されて、アナログデータが
生成される。
【0416】このように、共焦点光学系を用いて、スラ
イドガラス板の表面の蛍光色素から発せられた蛍光25
をフォトマルチプライア33に導いて、光電的に検出し
ているので、データ中のノイズを最小に抑えることが可
能になる。
【0417】フォトマルチプライア33によって生成さ
れたアナログデータはA/D変換器34によって、ディ
ジタルデータに変換され、データ処理装置35に送られ
て、ラインメモリ100に記憶される。
【0418】サンプルステージ20に載置されたサンプ
ルキャリア21の第一のサンプル位置である第一の開口
部51にセットされたマイクロアレイ22の全面が、第
3のレーザ励起光源3から発せられた473nmの波長
のレーザ光4によって走査されて、マイクロアレイ22
に含まれているFluor−Xのディジタルデータがラ
インメモリ100に記憶されると、ラインメモリ100
に記憶されたマイクロアレイ22に含まれているFlu
or−Xのディジタルデータは、データ処理部101に
よって読み出されるとともに、温度センサ84から入力
されたスキャナ内の温度検出信号が、データ処理装置3
5のデータ処理部101に出力される。
【0419】ここに、共焦点光学系のフォーカス位置、
すなわち、光学ヘッド15のレンズ19の位置は、スキ
ャナ内温度が25℃に設定された場合におけるサンプル
キャリア21の第一のサンプル位置である第一の開口部
51にセットされた距離測定用デバイス92aの9つの
計測点の位置の15℃における基準点の位置に対する変
位の平均値である第一のサンプル位置の距離補正値ΔD
1に基づいて、設定されており、サンプルキャリア21
の第一のサンプル位置である第一の開口部51にセット
された距離測定用デバイス92aの9つの計測点の位置
の15℃における基準位置に対する変位は一定ではない
から、サンプルキャリア21の第一の開口部51にセッ
トされたマイクロアレイ22に含まれているFluor
−Xのディジタルデータには、必然的に、シェーディン
グが含まれている。
【0420】したがって、データ処理部101は、シェ
ーディング補正データ記憶部102に記憶されている4
73nmの波長のレーザ光4を発する第3のレーザ励起
光源3を用いた場合のスキャナ内温度が15℃、25℃
および35℃における第一のサンプル位置のシェーディ
ング補正データを読み出し、温度センサ84によって検
出されたスキャナ内の温度Tに基づいて、補正して、ス
キャナ内の温度Tに対応する第一のサンプル位置のシェ
ーディング補正データを生成する。
【0421】さらに、データ処理部101は、こうして
生成したスキャナ温度Tにおける第一のサンプル位置の
シェーディング補正データに基づいて、ラインメモリ1
00から読み出したサンプルキャリア21の第一のサン
プル位置である第一の開口部52にセットされたマイク
ロアレイ22に含まれているFluor−Xのディジタ
ルデータのシェーディングを補正して、データ記憶部1
03に記憶させる。
【0422】以上のようにして、サンプルキャリア21
の第一のサンプル位置である第一の開口部51にセット
されたマイクロアレイの全面が、473nmの波長のレ
ーザ光4によって走査され、マイクロアレイに含まれた
Fluor−Xから放出された蛍光25を、フォトマル
チプライア33によって光電的に検出して、アナログデ
ータを生成し、A/D変換器34によって、ディジタル
化して得られたディジタルデータに、データ処理部10
1によって、シェーディング補正が施され、データ記憶
部103に記憶されると、コントロールユニット80
は、サンプルキャリア21の第二のサンプル位置である
第二の開口部52にセットされたマイクロアレイに対す
る473nmの波長のレーザ光4の照射を開始する。
【0423】第二のサンプル位置である第二の開口部5
2にセットされたマイクロアレイに対する473nmの
波長のレーザ光4の照射に先立って、コントロールユニ
ット80は、まず、EPROM82に記憶された第二の
サンプル位置の温度係数K2および第二のサンプル位置
の距離補正値ΔD2を読み出して、次式にしたがい、ス
テッピングモータ76に与える駆動パルス数Pを決定
し、ステッピングモータ76に駆動信号を出力して、光
学ヘッド15のレンズ19を所定の位置に移動させ、そ
の位置に保持させる。
【0424】 P=P473+A×{ΔD2+K2×(T−T0)} 次いで、コントロールユニット50は、第3のレーザ励
起光源3に駆動信号を出力して、オンさせ、サンプルキ
ャリア21の第一のサンプル位置である第一の開口部5
1にセットされたマイクロアレイの場合と全く同様にし
て、サンプルキャリア21の第二のサンプル位置である
第二の開口部52にセットされたマイクロアレイの表面
を、473nmの波長のレーザ光4によって走査し、マ
イクロアレイに含まれたFluor−Xから放出された
蛍光25を、フォトマルチプライア33によって光電的
に検出して、アナログデータを生成し、A/D変換器3
4によって、ディジタル化して、ラインメモリ100に
記憶させる。
【0425】次いで、データ処理部101は、シェーデ
ィング補正データ記憶部102に記憶されている473
nmの波長のレーザ光4を発する第3のレーザ励起光源
3を用いた場合のスキャナ内温度が15℃、25℃およ
び35℃における第二のサンプル位置のシェーディング
補正データを読み出し、温度センサ84によって検出さ
れたスキャナ内の温度Tに基づいて、補正して、スキャ
ナ内の温度Tに対応する第二のサンプル位置のシェーデ
ィング補正データを生成する。
【0426】さらに、データ処理部101は、こうして
生成したスキャナ温度Tにおける第二のサンプル位置の
シェーディング補正データに基づいて、ラインメモリ1
00から読み出したサンプルキャリア21の第二のサン
プル位置である第二の開口部52にセットされたマイク
ロアレイ22に含まれているFluor−Xのディジタ
ルデータのシェーディングを補正して、データ記憶部1
03に記憶させる。
【0427】サンプルキャリア21の第三のサンプル位
置である第三の開口部53にセットされたマイクロアレ
イに対しては、次式にしたがって、ステッピングモータ
76に与える駆動パルス数Pを決定し、ステッピングモ
ータ76に駆動信号を出力して、光学ヘッド15のレン
ズ19を所定の位置に移動させ、その位置に保持させ
て、サンプルキャリア21の第一のサンプル位置である
第一の開口部51にセットされたマイクロアレイの場合
と、全く同様にして、マイクロアレイ22に含まれてい
るFluor−Xのディジタルデータを生成して、ライ
ンメモリ100に記憶させ、シェーディング補正データ
記憶部102に記憶されている473nmの波長のレー
ザ光4を発する第3のレーザ励起光源3を用いた場合の
スキャナ内温度が15℃、25℃および35℃における
第三のサンプル位置のシェーディング補正データを読み
出し、温度センサ84によって検出されたスキャナ内の
温度Tに基づいて、補正して、スキャナ内の温度Tに対
応する第三のサンプル位置のシェーディング補正データ
を生成して、ラインメモリ100に記憶されているマイ
クロアレイ22に含まれたFluor−Xのディジタル
データのシェーディングを補正し、データ記憶部103
に記憶させる。
【0428】 P=P473+A×{ΔD3+K3×(T−T0)} また、第四のサンプル位置である第四の開口部54にセ
ットされたマイクロアレイに対しては、次式にしたがっ
て、ステッピングモータ76に与える駆動パルス数Pを
決定し、ステッピングモータ76に駆動信号を出力し
て、光学ヘッド15のレンズ19を所定の位置に移動さ
せ、その位置に保持させて、サンプルキャリア21の第
一のサンプル位置である第一の開口部51にセットされ
たマイクロアレイの場合と、全く同様にして、マイクロ
アレイ22に含まれているFluor−Xのディジタル
データを生成して、ラインメモリ100に記憶させ、シ
ェーディング補正データ記憶部102に記憶されている
473nmの波長のレーザ光4を発する第3のレーザ励
起光源3を用いた場合のスキャナ内温度が15℃、25
℃および35℃における第四のサンプル位置のシェーデ
ィング補正データを読み出し、温度センサ84によって
検出されたスキャナ内の温度Tに基づいて、補正して、
スキャナ内の温度Tに対応する第四のサンプル位置のシ
ェーディング補正データを生成して、ラインメモリ10
0に記憶されているマイクロアレイ22に含まれたFl
uor−Xのディジタルデータのシェーディングを補正
し、データ記憶部103に記憶させる。
【0429】 P=P473+A×{ΔD4+K4×(T−T0)} さらに、第五のサンプル位置である第五の開口部55に
セットされたマイクロアレイに対しては、次式にしたが
って、ステッピングモータ76に与える駆動パルス数P
を決定し、ステッピングモータ76に駆動信号を出力し
て、光学ヘッド15のレンズ19を所定の位置に移動さ
せ、その位置に保持させて、サンプルキャリア21の第
一のサンプル位置である第一の開口部51にセットされ
たマイクロアレイの場合と、全く同様にして、マイクロ
アレイ22に含まれているFluor−Xのディジタル
データを生成して、ラインメモリ100に記憶させ、シ
ェーディング補正データ記憶部102に記憶されている
473nmの波長のレーザ光4を発する第3のレーザ励
起光源3を用いた場合のスキャナ内温度が15℃、25
℃および35℃における第五のサンプル位置のシェーデ
ィング補正データを読み出し、温度センサ84によって
検出されたスキャナ内の温度Tに基づいて、補正して、
スキャナ内の温度Tに対応する第五のサンプル位置のシ
ェーディング補正データを生成して、ラインメモリ10
0に記憶されているマイクロアレイ22に含まれたFl
uor−Xのディジタルデータのシェーディングを補正
し、データ記憶部103に記憶させる。
【0430】 P=P473+A×{ΔD5+K5×(T−T0)} こうして、データ処理装置35のデータ記憶部103に
記憶されたサンプルキャリア21にセットされた5つの
マイクロアレイに含まれているFluor−Xのディジ
タルデータは、ユーザーの指示にしたがって、必要に応
じて、読み出され、所望のデータ処理が施されて、可視
画像として、CRT(図示せず)などの表示手段の画面
上に表示され、あるいは、Cy−3のディジタルデータ
に基づいて、データ解析が実行される。
【0431】他方、蛍光色素によって、選択的に標識さ
れた変性DNAを含む転写支持体を担体とした蛍光サン
プルを、レーザ光4によって走査して、蛍光色素を励起
し、蛍光色素から放出された蛍光を光電的に検出して、
生化学解析用のデータを生成する場合には、蛍光色素に
よって、選択的に標識された変性DNAを含む転写支持
体を担体とした蛍光サンプル22が保持されたサンプル
キャリア21が、サンプルステージ20にセットされ
る。
【0432】こうして、蛍光サンプル22が保持された
サンプルキャリア21が、サンプルステージ20にセッ
トされると、キャリアセンサ83によって、サンプルキ
ャリア21の種類が検出され、キャリア検出信号がコン
トロールユニット80に出力される。
【0433】キャリアセンサ83からキャリア検出信号
を受けると、コントロールユニット80は、キャリア検
出信号に基づき、切り換え部材モータ86に駆動信号を
出力して、共焦点切り換え部材31を、最も径の大きい
ピンホール32cが光路内に位置するように、移動させ
る。
【0434】次いで、ユーザーによって、標識物質であ
る蛍光物質の種類およびスタート信号が、キーボード8
8に入力されると、キーボード88から信号がコントロ
ールユニット80に出力される。
【0435】たとえば、試料がローダミンによって標識
されているときは、ローダミンは、532nmの波長の
レーザによって、最も効率的に励起することができるか
ら、コントロールユニット80は第2のレーザ励起光源
2を選択するとともに、フィルタ32bを選択し、フィ
ルタユニットモータ85に駆動信号を出力して、フィル
タユニット27を移動させ、532nmの波長の光をカ
ットし、532nmよりも波長の長い光を透過する性質
を有するフィルタ28bを、蛍光25の光路内に位置さ
せるとともに、EPROM82に記憶された532nm
の波長のレーザ光4を発する第2のレーザ励起光源2を
用いた場合の共焦点光学系のフォーカス位置データP
532、第一のサンプル位置の温度係数K1ないし第五
のサンプル位置の温度係数K5、第一のサンプル位置の
距離補正値ΔD1ないし第五のサンプル位置の距離補正
値ΔD5、532nmの波長のレーザ光4に対する共焦
点光学系のフォーカス位置データならびに共焦点光学系
のフォーカス位置データおよびn次関数の係数を求めた
際のスキャナ内温度の平均値T0を読み出す。
【0436】コントロールユニット80は、EPROM
82から読み出した第一のサンプル位置の温度係数K1
ないし第五のサンプル位置の温度係数K5の平均値K
AVを算出するとともに、EPROM82から読み出し
た第一のサンプル位置の距離補正値ΔD1ないし第五の
サンプル位置の距離補正値ΔD5の平均値ΔDAVを算
出し、温度センサ84によって検出され、入力されたス
キャナ内温度Tに基づいて、次式(2)にしたがい、ス
テッピングモータ76に与える駆動パルス数Pを決定
し、ステッピングモータ76に駆動信号を出力して、光
学ヘッド15のレンズ19を所定の位置に移動させ、そ
の位置に保持させる。
【0437】 P=P532+A×{ΔDAV+KAV×(T−T0)} (2) 次いで、コントロールユニット80は、第2のレーザ励
起光源2に駆動信号を出力して、オンさせる。
【0438】第2のレーザ励起光源2から発せられた5
32nmの波長のレーザ光4は、コリメータレンズ9に
よって、平行な光とされた後、第1のダイクロイックミ
ラー7に入射して、反射される。
【0439】第1のダイクロイックミラー7によって反
射されたレーザ光4は、第2のダイクロイックミラー8
を透過し、光学ヘッド15に入射する。
【0440】光学ヘッド15に入射したレーザ光4は、
ミラー16によって反射され、穴明きミラー18に形成
された穴17を通過して、レンズ19によって集光さ
れ、サンプルステージ20にセットされた蛍光サンプル
22に入射する。
【0441】サンプルステージ20は、主走査用モータ
43によって、図3において、矢印Xで示される主走査
方向に、レーザ光4のビーム径とほぼ同等の画素ピッチ
で、移動され、副走査用モータ47によって、図3にお
いて、矢印Yで示される副走査方向に移動されるため、
レーザ光4によって、サンプルキャリア21にセットさ
れた蛍光サンプル22の全面が走査される。
【0442】レーザ光4の照射を受けると、試料を標識
している蛍光色素、たとえば、ローダミンが励起され、
蛍光25が放出される。蛍光サンプル22の担体とし
て、転写支持体が用いられている場合には、蛍光色素
は、転写支持体の深さ方向に分布しているため、転写支
持体の深さ方向の所定の範囲から、蛍光25が発せら
れ、発光点の深さ方向の位置も変動する。
【0443】転写支持体を担体とした蛍光サンプル22
から発せられた蛍光25は、レンズ19によって、平行
な光とされ、穴明きミラー18によって反射され、フィ
ルタユニット27に入射する。
【0444】ここに、EPROM82に記憶された第2
のレーザ励起光源2を用いた場合の共焦点光学系のフォ
ーカス位置データに基づいて、光学ヘッド15のレンズ
19は、その焦点が、サンプル22の表面に一致する位
置に保持されているので、転写支持体に含まれている蛍
光色素から放出された蛍光25を最も効率的に集光する
ことが可能になる。
【0445】フィルタユニット27は、フィルタ28b
が光路内に位置するように移動されているため、蛍光2
5はフィルタ28bに入射し、532nmの波長の光が
カットされ、532nmよりも波長の長い光のみが透過
される。
【0446】フィルタ28bを透過した蛍光は、ミラー
29によって反射され、レンズ30によって、集光され
るが、蛍光25は、転写支持体の深さ方向の所定の範囲
から発せられているため、結像はしない。
【0447】レーザ光4の照射に先立って、共焦点切り
換え部材31が、最も径の大きいピンホール32cが光
路内に位置するように移動されているため、蛍光25は
最も径の大きいピンホール32cを通過して、フォトマ
ルチプライア33によって、光電的に検出されて、アナ
ログデータが生成される。したがって、スライドガラス
板を担体としたマイクロアレイの表面の蛍光色素から発
せられた蛍光25を、高いS/N比で、検出するため
に、共焦点光学系を用いているにもかかわらず、転写支
持体の深さ方向の所定の範囲から発せられた蛍光25も
高い信号強度で検出することが可能になる。
【0448】フォトマルチプライア33によって生成さ
れたアナログデータはA/D変換器34によって、ディ
ジタルデータに変換され、データ処理装置35に送られ
て、ラインメモリ100に記憶される。
【0449】ここに、共焦点光学系のフォーカス位置、
すなわち、光学ヘッド15のレンズ19の位置は、サン
プルキャリア21の第一のサンプル位置である第一の開
口部51にセットされた距離測定用デバイス92aの基
準位置に対して、決定され、EPROM82に記憶され
た532nmの波長のレーザ光4を発する第2のレーザ
励起光源2を用いた場合の共焦点光学系のフォーカス位
置データP532を、第一のサンプル位置の温度係数K
1ないし第五のサンプル位置の温度係数K5の平均値K
AVおよび第一のサンプル位置の距離補正値ΔD1ない
し第五のサンプル位置の距離補正値ΔD5の平均値ΔD
AVを用いて、補正して、決定されたものであり、サン
プルステージ20が走査された際における蛍光サンプル
22と、光学ヘッド15のレンズ19との距離は一定で
はないから、こうして生成された蛍光サンプル22のデ
ィジタルデータには、必然的に、シェーディングが含ま
れている。
【0450】したがって、データ処理部101は、シェ
ーディング補正データ記憶部102に記憶されている5
32nmの波長のレーザ光4を発する第2のレーザ励起
光源2を用いた場合のスキャナ内温度が15℃、25℃
および35℃における第一のサンプル位置のシェーディ
ング補正データないし第五のサンプル位置のシェーディ
ング補正データを読み出し、温度センサ84によって検
出されたスキャナ内の温度Tに基づいて、補正して、ス
キャナ内の温度Tに対応する蛍光サンプル22のシェー
ディング補正データを生成する。
【0451】さらに、データ処理部101は、こうして
生成したスキャナ温度Tにおける蛍光サンプル22のシ
ェーディング補正データに基づき、ラインメモリ100
から読み出した蛍光サンプル22のディジタルデータの
シェーディングを補正して、データ記憶部103に記憶
させる。
【0452】これに対して、放射性標識物質によって選
択的に標識された試料の数多くのスポットが形成された
メンブレンフィルタなどの担体を、輝尽性蛍光体を含む
輝尽性蛍光体層が形成された蓄積性蛍光体シートと密着
させて、輝尽性蛍光体層を露光して得た放射性標識物質
の位置情報が記録された蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍
光体層を、レーザ光4によって走査して、輝尽性蛍光体
を励起し、輝尽性蛍光体から放出された輝尽光を光電的
に検出して、生化学解析用のデータを生成する場合に
は、輝尽性蛍光体層が形成された蓄積性蛍光体シートを
保持したサンプルキャリア21が、サンプルステージ2
0にセットされる。
【0453】輝尽性蛍光体層が形成された蓄積性蛍光体
シートを保持したサンプルキャリア21が、サンプルス
テージ20にセットされると、キャリアセンサ83によ
って、サンプルキャリア21の種類が検出され、キャリ
ア検出信号がコントロールユニット80に出力される。
【0454】キャリアセンサ83からキャリア検出信号
を受けると、コントロールユニット80は、キャリア検
出信号に基づき、切り換え部材モータ86に駆動信号を
出力して、共焦点切り換え部材31を、中間の径を有す
るピンホール32bが光路内に位置するように、移動さ
せる。
【0455】さらに、コントロールユニット80は、入
力された指示信号にしたがい、フィルタユニットモータ
85に駆動信号を出力して、フィルタユニット27を移
動させ、輝尽性蛍光体から発光される輝尽光の波長域の
光のみを透過し、640nmの波長の光をカットする性
質を有するフィルタ28dを光路内に位置させるととも
に、EPROM82に記憶された640nmの波長のレ
ーザ光4を発する第1のレーザ励起光源1を用いた場合
の共焦点光学系のフォーカス位置データP64 、第一
のサンプル位置の温度係数K1ないし第五のサンプル位
置の温度係数K5、第一のサンプル位置の距離補正値Δ
D1ないし第五のサンプル位置の距離補正値ΔD5、6
40nmの波長のレーザ光4に対する共焦点光学系のフ
ォーカス位置データならびに共焦点光学系のフォーカス
位置データおよびn次関数の係数を求めた際のスキャナ
内温度の平均値T0を読み出す。
【0456】コントロールユニット80は、EPROM
82から読み出した第一のサンプル位置の温度係数K1
ないし第五のサンプル位置の温度係数K5の平均値K
AVを算出するとともに、EPROM82から読み出し
た第一のサンプル位置の距離補正値ΔD1ないし第五の
サンプル位置の距離補正値ΔD5の平均値ΔDAVを算
出し、温度センサ84によって検出され、入力されたス
キャナ内温度Tに基づいて、次式(3)にしたがい、ス
テッピングモータ76に与える駆動パルス数Pを決定
し、ステッピングモータ76に駆動信号を出力して、光
学ヘッド15のレンズ19を所定の位置に移動させ、そ
の位置に保持させる。
【0457】 P=P640+A×{ΔDAV+KAV×(T−T0)} (3) 次いで、コントロールユニット80は、第1のレーザ励
起光源1に駆動信号を出力して、オンさせる。
【0458】第1のレーザ励起光源1から発せられたレ
ーザ光4は、コリメータレンズ5によって、平行な光と
された後、ミラー6によって反射され、第1のダイクロ
イックミラー7および第2のダイクロイックミラー8を
透過して、光学ヘッド15に入射する。
【0459】光学ヘッド15に入射したレーザ光4は、
ミラー16によって反射され、穴明きミラー18に形成
された穴17を通過して、レンズ19によって集光さ
れ、サンプルステージ20にセットされたサンプル22
である蓄積性蛍光体シートに入射する。
【0460】サンプルステージ20は、主走査用モータ
43によって、図3において、矢印Xで示される主走査
方向に、レーザ光4のビーム径とほぼ同等の画素ピッチ
で、移動され、副走査用モータ47によって、図3にお
いて、矢印Yで示される副走査方向に移動されるため、
レーザ光4によって、サンプルキャリア21にセットさ
れたサンプル22である蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍
光体層の全面が走査される。
【0461】レーザ光4の照射を受けると、輝尽性蛍光
体層に含まれている輝尽性蛍光体が励起され、輝尽光2
5が放出される。蓄積性蛍光体シートの場合には、輝尽
性蛍光体は輝尽性蛍光体層中に含まれており、ある程
度、輝尽性蛍光体層の深さ方向に分布しているため、輝
尽性蛍光体層の深さ方向の所定の範囲から、輝尽光が発
せられ、発光点の深さ方向の位置も変動する。しかしな
がら、輝尽性蛍光体層は薄いため、転写支持体の場合ほ
ど、発光点は深さ方向に分布してはいない。
【0462】輝尽性蛍光体層から放出された輝尽光25
は、レンズ19によって、平行な光とされ、穴明きミラ
ー18によって反射されて、フィルタユニット27に入
射する。
【0463】ここに、EPROM82に記憶された第1
のレーザ励起光源1を用いた場合の共焦点光学系のフォ
ーカス位置データに基づいて、光学ヘッド15のレンズ
19は、その焦点が、サンプル22の表面に一致する位
置に保持されているので、輝尽性蛍光体層に含まれた輝
尽性蛍光体から放出された輝尽光25を最も効率的に集
光することが可能になる。
【0464】フィルタユニット27は、フィルタ28d
が光路内に位置するように移動されているため、輝尽光
25はフィルタ28dに入射し、640nmの波長の光
がカットされ、輝尽性蛍光体から発光される輝尽光の波
長域の光のみが透過される。
【0465】フィルタ28dを透過した輝尽光25は、
ミラー29によって反射され、レンズ30によって、集
光されるが、輝尽光は、蓄積性蛍光体シートに形成され
た輝尽性蛍光体層の深さ方向の所定の範囲から発せられ
ているため、結像はしない。
【0466】レーザ光4の照射に先立って、共焦点切り
換え部材31が、中間の径を有するピンホール32bが
光路内に位置するように移動されているため、輝尽光は
中間の径を有するピンホール32bを通過して、フォト
マルチプライア33により、光電的に検出されて、アナ
ログデータが生成される。したがって、スライドガラス
板を担体としたマイクロアレイの表面の蛍光色素から発
せられた蛍光25を、高いS/N比で、検出するため
に、共焦点光学系を用いているにもかかわらず、蓄積性
蛍光体シートに形成された輝尽性蛍光体層の深さ方向の
所定の範囲から発せられた輝尽光25も高い信号強度で
検出することが可能になる。
【0467】フォトマルチプライア33によって生成さ
れたアナログデータはA/D変換器34によって、ディ
ジタルデータに変換され、データ処理装置35に送られ
て、ラインメモリ100に記憶される。
【0468】ここに、共焦点光学系のフォーカス位置、
すなわち、光学ヘッド15のレンズ19の位置は、サン
プルキャリア21の第一のサンプル位置である第一の開
口部51にセットされた距離測定用デバイス92aの基
準位置に対して、決定され、EPROM82に記憶され
た640nmの波長のレーザ光4を発する第1のレーザ
励起光源1を用いた場合の共焦点光学系のフォーカス位
置データP640を、第一のサンプル位置の温度係数K
1ないし第五のサンプル位置の温度係数K5の平均値K
AVおよび第一のサンプル位置の距離補正値ΔD1ない
し第五のサンプル位置の距離補正値ΔD5の平均値ΔD
AVを用いて、補正して、決定されたものであり、サン
プルステージ20が走査された際における蓄積性蛍光体
シートの輝尽性蛍光体層と、光学ヘッド15のレンズ1
9との距離は一定ではないから、こうして生成された蓄
積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層に含まれた放射性標
識物質のディジタルデータには、必然的に、シェーディ
ングが含まれている。
【0469】したがって、データ処理部101は、シェ
ーディング補正データ記憶部102に記憶されている6
40nmの波長のレーザ光4を発する第1のレーザ励起
光源1を用いた場合のスキャナ内温度が15℃、25℃
および35℃における第一のサンプル位置のシェーディ
ング補正データないし第五のサンプル位置のシェーディ
ング補正データを読み出し、温度センサ84によって検
出されたスキャナ内の温度Tに基づいて、補正して、ス
キャナ内の温度Tに対応する放射性標識物質のシェーデ
ィング補正データを生成する。
【0470】さらに、データ処理部101は、こうして
生成したスキャナ温度Tにおける放射性標識物質のシェ
ーディング補正データに基づき、ラインメモリ100か
ら読み出した放射性標識物質のディジタルデータのシェ
ーディングを補正して、データ記憶部103に記憶させ
る。
【0471】本実施態様においては、スライドガラス板
を担体とする5つのマイクロアレイがセットされるべき
サンプルキャリア21の第一のサンプル位置ないし第五
のサンプル位置に対応する第一の開口部51ないし第五
の開口部55に、全面に、スパッタリングによってクロ
ム膜91が形成されたスライドガラス板90により構成
された距離測定用デバイス92a、92b、92c、9
2d、92eをセットし、静電容量型変位計79によっ
て、距離測定用デバイス92a上に決定された基準点の
15℃における位置に対する25℃および35℃におけ
る距離測定用デバイス92a上の基準点および8つの計
測点の位置の変位ならびに15℃、25℃および35℃
における距離測定用デバイス92b、92c、92d、
92e上の9つの計測点の位置の変位が計測され、各距
離測定用デバイス92a、92b、92c、92d、9
2e上の9つの計測点の温度係数が算出され、その平均
値が、サンプルキャリア21の第一のサンプル位置ない
し第五のサンプル位置における温度係数K1、K2、K
3、K4、K5として決定され、EPROM82に記憶
されるとともに、15℃における距離測定用デバイス9
2a上の基準点の位置に対する25℃における各距離測
定用デバイス92a、92b、92c、92d、92e
上の9つの計測点の位置の変位の平均値が算出され、サ
ンプルキャリア21の第一のサンプル位置ないし第五の
サンプル位置における距離補正値ΔD1、ΔD2、ΔD
3、ΔD4、ΔD5として決定され、EPROM82に
記憶されている。
【0472】さらに、本実施態様においては、スライド
ガラス板96によって構成され、サンプルキャリア21
の開口部51内にセットされたとき、距離測定用デバイ
ス92aの基準点に対応するスライドガラス板96上の
基準位置に、Fluor−X(登録商標)、Cy−3
(登録商標)およびCy−5(登録商標)を含むスポッ
ト97が形成されているフォーカス位置決定用デバイス
95を、サンプルキャリア21の第一のサンプル位置で
ある第一の開口部51にセットし、レンズ高さ位置調整
装置70のステッピングモータ76に駆動パルスを与え
て、光学ヘッド15のレンズ19を移動させつつ、64
0nmの波長を有するレーザ光4、532nmの波長を
有するレーザ光4および473nmの波長を有するレー
ザ光4によって、順次、フォーカス位置決定用デバイス
95を走査して、スポット97に含まれたFluor−
X、Cy−3およびCy−5を、順次、励起し、Flu
or−X、Cy−3およびCy−5から放出された蛍光
25が、フォトマルチプライア33によって光電的に検
出され、A/D変換器34によってディジタル化された
ディジタルデータにおける蛍光25の信号強度の積分値
を、レーザ光4の波長ごとに、プロットし、それぞれの
プロットデータにおいて、信号強度の積分値が最大とな
る光学ヘッド15のレンズ19の位置を、それぞれの波
長のレーザ光4の共焦点光学系のフォーカス位置として
決定し、基準となる光学ヘッド15のレンズ19のゼロ
位置から、共焦点光学系のフォーカス位置に、光学ヘッ
ド15のレンズ19を移動させるために、ステッピング
モータ76に与えるべき駆動パルス数を、640nmの
波長のレーザ光4、532nmの波長のレーザ光4およ
び473nmの波長のレーザ光4の波長のレーザ光4の
共焦点光学系のフォーカス位置データP640、P
532およびP473として、640nmの波長のレー
ザ光4、532nmの波長のレーザ光4および473n
mの波長のレーザ光4の波長のレーザ光4の共焦点光学
系のフォーカス位置データP640、P532およびP
473を生成した際のスキャナ内の温度T0とともに、
EPROM82に記憶させている。
【0473】本実施態様においては、こうして、算出さ
れて、EPROM82に記憶されたサンプルキャリア2
1の第一のサンプル位置ないし第五のサンプル位置にお
ける温度係数K1、K2、K3、K4、K5、サンプル
キャリア21の第一のサンプル位置ないし第五のサンプ
ル位置における距離補正値ΔD1、ΔD2、ΔD3、Δ
D4、ΔD5ならびに640nmの波長のレーザ光4、
532nmの波長のレーザ光4および473nmの波長
のレーザ光4を用いる場合の共焦点光学系のフォーカス
位置データP640、P532およびP473に基づ
き、使用するレーザ光4の波長、スキャナ内温度Tおよ
びマイクロアレイがセットされているサンプルキャリア
21のサンプル位置にしたがって、次式(1)に基づい
て、ステッピングモータ76に与える駆動パルス数Pを
決定し、ステッピングモータ76に駆動信号を出力し
て、光学ヘッド15のレンズ19を所定の位置に移動さ
せ、その位置に保持させるるように構成されている。こ
こに、Aは、駆動パルスと距離の換算係数であり、λ
は、標識物質の励起に使用するレーザ光4の波長、iは
1ないし5の整数で、サンプルキャリア21の第一の開
口部51ないし第五の開口部55の位置を示すものであ
る。
【0474】 P=Pλ+A×{ΔDi+Ki×(T−T0)} (1) したがって、レーザ光4の波長およびスキャナ内温度に
よって、共焦点光学系のフォーカス位置は異なり、ま
た、サンプルキャリア21のサンプル位置によって、共
焦点光学系の最適なフォーカス位置は異なるが、本実施
態様によれば、サンプルキャリア21の第一のサンプル
位置ないし第五のサンプル位置に対応する第一の開口部
51ないし第五の開口部55にセットされたマイクロア
レイに対して、それぞれ、光学ヘッド15のレンズ19
を、共焦点光学系の最適なフォーカス位置に移動させ
て、保持し、マイクロアレイに含まれた蛍光色素から放
出された蛍光25を、所望のように、集光して、フォト
マルチプライア33に導き、マイクロアレイに含まれた
蛍光色素のディジタルデータを生成することが可能にな
る。
【0475】また、本実施態様においては、各距離測定
用デバイス92a、92b、92c、92d、92e上
の9つの計測点の位置の15℃における基準点に対する
変位を、それぞれ、第一の計測点変位データV1、第二
の計測点変位データV2、第三の計測点変位データV
3、第四の計測点変位データV4および第五の計測点変
位データV5として、EPROM82に記憶させるとと
もに、640nmの波長のレーザ光4、532nmの波
長のレーザ光4および473nmの波長のレーザ光4を
用いる場合の共焦点光学系のフォーカス位置データP
640、P532およびP473を生成する際に用いら
れた各波長のレーザ光4の蛍光25の信号強度の積分値
のプロットデータを、n次関数によって、フィッティン
グし、n次関数の係数を、各波長ごとに、EPROM8
2に記憶させ、さらに、EPROM82に記憶された第
一のサンプル位置の計測点変位データV1ないし第五の
サンプル位置の計測点変位データV5、各波長毎のn次
関数の係数およびスキャナ内温度の平均値T0を読み出
して、二次元補間演算によって、15℃、25℃および
35℃における640nm、532nmおよび473n
mの各波長毎の第一のサンプル位置の二次元シェーディ
ング補正データないし第五のサンプル位置の二次元シェ
ーディング補正データを生成し、データ処理装置35の
シェーディング補正データ記憶部102に記憶させてい
る。
【0476】本実施態様においては、データ処理装置3
5のデータ処理部101が、使用されたレーザ光4の波
長とサンプルキャリア21のサンプル位置に応じて、こ
うして、データ処理装置35のシェーディング補正デー
タ記憶部102に記憶された各波長毎の第一のサンプル
位置の二次元シェーディング補正データないし第五のサ
ンプル位置の二次元シェーディング補正データの中か
ら、対応するレーザ光4の波長およびサンプル位置の1
5℃、25℃および35℃における二次元シェーディン
グ補正データを読み出し、温度センサ84によって検出
されたスキャナ内の温度Tに基づいて、補正して、スキ
ャナ内の温度Tに対応するシェーディング補正データを
生成し、こうして生成されたシェーディング補正データ
に基づいて、サンプルキャリア21の対応するサンプル
位置にセットされ、対応する波長のレーザ光4によって
走査されて、生成されたマイクロアレイに含まれた蛍光
色素のディジタルデータのシェーディングを補正して、
シェーディングが補正されたマイクロアレイに含まれた
蛍光色素のディジタルデータを、データ記憶部103に
記憶させるように構成されている。
【0477】したがって、レーザ光4の波長、サンプル
キャリア21にセットされたマイクロアレイの位置およ
びスキャナ内温度によって、マイクロアレイに含まれた
蛍光色素のディジタルデータのシェーディングは異なる
が、本実施態様によれば、レーザ光4の波長、サンプル
キャリア21にセットされたマイクロアレイの位置およ
びスキャナ内温度のいかんにかかわらず、マイクロアレ
イに含まれた蛍光色素のディジタルデータのシェーディ
ングを、所望のように、補正することが可能になる。
【0478】さらに、本実施態様によれば、あらかじ
め、共焦点光学系のフォーカス位置が決定されて、EP
ROM82に記憶され、EPROM82に記憶された共
焦点光学系のフォーカス位置データに基づいて、光学ヘ
ッド15のレンズ19の位置が調整されるように構成さ
れているから、オートフォーカスによって、共焦点光学
系のフォーカスのフォーカスを調整する場合のように、
反射光検出光学系、センサ、検出回路などの特別な機構
が必要でなく、したがって、コストアップを招くことな
く、共焦点光学系のフォーカス位置を調整することが可
能になる。
【0479】図14は、本発明の別の好ましい実施態様
にかかるスキャナの共焦点光学系のフォーカスを決定す
るために用いられるフォーカス位置決定用デバイスの略
断面図であり、図15は、その略平面図である。
【0480】図14および図15に示されるように、フ
ォーカス位置決定用デバイス110は、珪砂、ソーダ灰
および石灰石よりなる群から選ばれた材料を主成分とす
るガラスに、CdS−CdSeの固溶体をドープして形
成された色ガラスフィルタよりなる支持体111を備
え、支持体111上には、クロム膜112がスパッタリ
ングによって形成され、距離測定用デバイス92aの基
準点に対応するクロム膜112の位置には、ピンホール
113が形成されている。
【0481】本実施態様においては、フォーカス位置決
定用デバイス110は、ほぼ矩形状をなし、ピンホール
113は、レーザ光4の走査方向に対する幅が、レーザ
光4のビーム径とほぼ同等となるように形成されてい
る。
【0482】珪砂、ソーダ灰および石灰石よりなる群か
ら選ばれた材料を主成分とするガラスに、CdS−Cd
Seの固溶体をドープして形成された色ガラスフィルタ
よりなる支持体111は、640nmの波長のレーザ光
4、532nmの波長のレーザ光4および473nmの
波長のレーザ光4が照射されたとき、それぞれ、レーザ
光4によって励起されて、蛍光を発する性質を有してお
り、したがって、ピンホール113の位置が、図11に
示されたフォーカス位置決定用デバイス95のスポット
97の位置と一致するように、フォーカス位置決定用デ
バイス110を、サンプルキャリア21の第一のサンプ
ル位置である第一の開口部51にセットし、順次、64
0nmの波長のレーザ光4、532nmの波長のレーザ
光4および473nmの波長のレーザ光4によって走査
して、ピンホール113を介して、色ガラスフィルタ1
11を励起し、色ガラスフィルタ111から放出された
蛍光25を、ピンホール113を介して、フォトマルチ
プライア33によって光電的に検出し、A/D変換器3
4によってディジタル化することによって、前記実施態
様と全く同様にして、640nmの波長のレーザ光4、
532nmの波長のレーザ光4および473nmの波長
のレーザ光4を用いる場合の共焦点光学系のフォーカス
位置データP640、P532およびP473を生成
し、EPROM82に記憶させて、レーザ光4の波長、
サンプルキャリア21にセットされたマイクロアレイの
サンプル位置およびスキャナ内温度に応じて、光学ヘッ
ド15のレンズ19を、共焦点光学系の最適なフォーカ
ス位置に移動させて、保持することが可能になる。
【0483】スライドガラス板96上に、蛍光色素を含
むスポット97を形成し、レーザ光4を照射して、共焦
点光学系のフォーカス位置を決定する場合には、レーザ
光4の照射にともなって、蛍光色素が劣化して、蛍光色
素から放出される蛍光の光量が、経時的に低下し、精度
よく、共焦点光学系のフォーカス位置を決定することが
困難になる場合があるが、色ガラスフィルタ111は、
レーザ光4の照射を受けても劣化することがないから、
本実施態様によれば、精度よく、共焦点光学系のフォー
カス位置を決定することが可能になるとともに、フォー
カス位置決定用デバイス110を、繰り返し使用して、
共焦点光学系のフォーカス位置を決定することができ
る。
【0484】図16は、本発明の他の好ましい実施態様
にかかるスキャナにおいて、シェーディング補正データ
を生成するために用いられるシェーディング評価用デバ
イスの略平面図であり、図17は、その略縦断面図であ
る。
【0485】図16および図17に示されるように、本
実施態様にかかるシェーディング評価用デバイス120
は、InGaAsP層121と、GaAs層122とが
積層されたほぼ矩形状の積層体123を備え、InGa
AsP層121の表面には、CVDによって、クロム膜
124が形成され、図8に示された各距離測定用デバイ
ス92a、92b、92c、92d、92eの黒丸で示
される基準点および白丸で示される計測点の位置に、そ
れぞれ、スリット125が、規則的に形成されている。
【0486】ここに、スリット125は、レーザ光4の
走査方向に対する幅が、レーザ光4のビーム径とほぼ同
等となるように形成されている。
【0487】InGaAsP層121と、GaAs層1
22との積層体123は、640nmの波長のレーザ光
4、532nmの波長のレーザ光4および473nmの
波長のレーザ光4が照射されたとき、それぞれ、レーザ
光4によって励起されて、蛍光を発する性質を有してお
り、したがって、5つのシェーディング評価用デバイス
120を用いて、以下のようにして、シェーディング補
正データを生成することができる。
【0488】まず、5つのシェーディング評価用デバイ
ス120が、各シェーディング評価用デバイス120の
9つのスリット125の位置が、それぞれ、図8に示さ
れた各距離測定用デバイス92a、92b、92c、9
2d、92eの黒丸で示される基準点および白丸で示さ
れる計測点の位置に合致するように、サンプルキャリア
21の第一の開口部51ないし第五の開口部55にセッ
トされる。
【0489】次いで、オペレータによって、シェーディ
ングデータ生成信号が、キーボード88に入力される
と、シェーディングデータ生成信号は、コントロールユ
ニット80に出力される。
【0490】シェーディングデータ生成信号を受ける
と、コントロールユニット80は、まず、スキャナ内の
温度を15℃に設定し、フィルタユニットモータ85に
駆動信号を出力して、フィルタユニット27を移動さ
せ、640nmの波長の光をカットし、640nmより
も波長の長い光を透過する性質を有するフィルタ28a
を光路内に位置させる。
【0491】同時に、コントロールユニット80は、E
PROM82に記憶された第1のレーザ励起光源1を用
いた場合の共焦点光学系のフォーカス位置データP
640、第一のサンプル位置の温度係数K1、第一のサ
ンプル位置の距離補正値ΔD1、640nmの波長のレ
ーザ光4に対する共焦点光学系のフォーカス位置データ
ならびに共焦点光学系のフォーカス位置データおよびn
次関数の係数を求めた際のスキャナ内温度の平均値T0
を読み出すとともに、温度センサ84によって検出さ
れ、入力されたスキャナ内温度Tを用いて、次式(1)
にしたがい、ステッピングモータ76に与える駆動パル
ス数Pを決定し、ステッピングモータ76に駆動信号を
出力して、光学ヘッド15のレンズ19を所定の位置に
移動させ、その位置に保持させる。
【0492】 P=Pλ+A×{ΔDi+Ki×(T−T0)} (1) ここに、Aは、駆動パルスと距離の換算係数であり、λ
は、標識物質の励起に使用するレーザ光4の波長、iは
1ないし5の整数で、サンプルキャリア21の開口部5
1、52、53、54、55の位置を示すものであり、
この場合には、Pλ=P640、ΔDi=ΔD1、Ki
=K1である。
【0493】次いで、コントロールユニット80は、第
1のレーザ励起光源1に駆動信号を出力して、オンさせ
る。
【0494】第1のレーザ励起光源1から発せられたレ
ーザ光4は、コリメータレンズ5によって、平行な光と
された後、ミラー6によって反射され、第1のダイクロ
イックミラー7および第2のダイクロイックミラー8を
透過して、光学ヘッド15に入射する。
【0495】光学ヘッド15に入射したレーザ光4は、
ミラー16によって反射され、穴明きミラー18に形成
された穴17を通過して、レンズ19によって集光さ
れ、サンプルキャリア21の第一のサンプル位置である
第一の開口部51にセットされたシェーディング評価用
デバイス120に入射する。
【0496】サンプルステージ20は、主走査用モータ
43によって、図3において、矢印Xで示される主走査
方向に、レーザ光4のビーム径とほぼ同等の画素ピッチ
で、移動されるとともに、副走査用モータ47により、
図3において、矢印Yで示される副走査方向に移動され
るため、640nmの波長のレーザ光4によって、サン
プルキャリア21の第一のサンプル位置である第一の開
口部51にセットされたシェーディング評価用デバイス
120の全面が走査される。
【0497】規則的に形成された9つのスリット125
を介して、レーザ光4の照射を受けると、シェーディン
グ評価用デバイス120のInGaAsP層121と、
GaAs層122との積層体123が励起されて、蛍光
25が放出される。
【0498】InGaAsP層121と、GaAs層1
22との積層体123から放出された蛍光25は、レン
ズ19によって、平行な光とされ、穴明きミラー18に
よって反射され、フィルタユニット27に入射する。
【0499】フィルタユニット27は、フィルタ28a
が光路内に位置するように移動されているため、蛍光2
5は、640nmの波長の光をカットし、640nmよ
りも波長の長い光を透過させる性質を有するフィルタ2
8aに入射する。
【0500】ここに、蛍光の波長は、励起光であるレー
ザ光4の波長よりも長いため、レーザ光4がカットさ
れ、InGaAsP層121と、GaAs層122との
積層体123から放出された蛍光25のみが、フィルタ
28aを透過する。
【0501】フィルタ28aを透過した蛍光25は、ミ
ラー29によって反射され、レンズ30によって、最も
径の小さいピンホール32a上に集光され、フォトマル
チプライア33によって、光電的に検出されて、アナロ
グデータが生成される。
【0502】フォトマルチプライア33によって生成さ
れたアナログデータはA/D変換器34により、ディジ
タルデータに変換されて、データ処理装置35に送られ
る。
【0503】A/D変換器34により、ディジタル化さ
れ、データ処理装置35に送られたディジタルデータ
は、ラインメモリ100に記憶される。
【0504】シェーディング評価用デバイス120の全
面が走査され、シェーディング評価用デバイス120の
ディジタルデータが、ラインメモリ100に記憶される
と、コントロールユニット80は、第1のレーザ励起光
源1をオフする。
【0505】ラインメモリ100に記憶されたディジタ
ルデータは、データ処理部101によって読み出され
る。
【0506】データ処理部101は、ラインメモリ10
0から読み出したディジタルデータに基づき、蛍光25
の信号強度を、各スリット125ごとに、積分して、シ
ェーディング評価用デバイス120のディジタルデータ
を生成する。
【0507】ここに、共焦点光学系のフォーカスは、距
離測定用デバイス92a上の図8において黒丸で示され
る基準点に対してのみ、共焦点光学系のフォーカスが調
整されているにすぎず、その他の部分に対しては、共焦
点光学系のフォーカスが調整されていない。
【0508】その結果、このようにして生成され、デー
タ処理部101により読み出されたシェーディング評価
用デバイス120のディジタルデータには、光学ヘッド
15のレンズ19と、シェーディング評価用デバイス1
20の図8に示される距離測定用デバイス92a上の基
準点に対応する基準位置以外に形成された8つのスリッ
ト125内のInGaAsP層121の距離が、光学ヘ
ッド15のレンズ19と、シェーディング評価用デバイ
ス120の基準位置に形成されたスリット125内のI
nGaAsP層121の距離と等しくないことに起因し
て、シェーディングが発生し、シェーディング評価用デ
バイス120の距離測定用デバイス92a上の基準点に
対応する基準位置に形成されたスリット125を介し
て、640nmの波長のレーザ光4によって、InGa
AsP層121とGaAs層122との積層体123を
走査し、基準位置に形成されたスリット125を介し
て、InGaAsP層121とGaAs層122との積
層体123から放出された蛍光25を検出して得たディ
ジタルデータの信号強度に比して、シェーディング評価
用デバイス120に形成された他のスリット125を介
して、レーザ光4によって、InGaAsP層121と
GaAs層122との積層体123を走査し、InGa
AsP層121とGaAs層122との積層体123か
ら放出された蛍光25を検出して得たディジタルデータ
の信号強度は小さくなっている。
【0509】したがって、シェーディング評価用デバイ
ス120の基準位置以外の部分に形成された8つのスリ
ット125を介して、レーザ光4により、InGaAs
P層121とGaAs層122との積層体123を走査
し、InGaAsP層121とGaAs層122との積
層体123から放出された蛍光25を検出して得たディ
ジタルデータの信号強度が、シェーディング評価用デバ
イス120の距離測定用デバイス92a上の基準点に対
応する基準位置に形成されたスリット125を介して、
640nmの波長のレーザ光4によって、InGaAs
P層121とGaAs層122との積層体123を走査
し、基準位置に形成されたスリット125を介して、I
nGaAsP層121とGaAs層122との積層体1
23から放出された蛍光25を検出して得たディジタル
データの信号強度と等しくなるように、ディジタルデー
タを補正するシェーディング補正データを生成して、シ
ェーディング補正データ記憶部102に記憶させておけ
ば、シェーディング補正データ記憶部102に記憶され
たシェーディング補正データを用いて、サンプルキャリ
ア21の第一のサンプル位置である第一の開口部51に
セットされたマイクロアレイに含まれた蛍光物質のディ
ジタルデータを補正することにより、マイクロアレイに
含まれた蛍光物質のディジタルデータのシェーディング
を打ち消すことが可能になる。
【0510】そこで、データ処理部101は、こうして
得られたシェーディング評価用デバイス120のディジ
タルデータに基づき、シェーディング評価用デバイス1
20の基準位置以外の部分に形成された8つのスリット
125を介して、レーザ光4により、InGaAsP層
121とGaAs層122との積層体123を走査し、
InGaAsP層121とGaAs層122との積層体
123から放出された蛍光25を検出して得たディジタ
ルデータの信号強度が、シェーディング評価用デバイス
120の距離測定用デバイス92a上の基準点に対応す
る基準位置に形成されたスリット125を介して、64
0nmの波長のレーザ光4によって、InGaAsP層
121とGaAs層122との積層体123を走査し、
基準位置に形成されたスリット125を介して、InG
aAsP層121とGaAs層122との積層体123
から放出された蛍光25を検出して得たディジタルデー
タの信号強度と等しくなるように、シェーディング評価
用デバイス120のディジタルデータを補正することの
できるシェーディング補正データを生成して、マイクロ
アレイを、サンプルキャリア21の第一のサンプル位置
である第一の開口部51にセットし、640nmの波長
のレーザ光4を発する第1のレーザ励起光源1を用い
て、スキャナ内温度が15℃において、マイクロアレイ
に含まれた蛍光物質のディジタルデータを生成する場合
のシェーディング補正データとして、データ処理装置3
5のシェーディング補正データ記憶部102に記憶させ
る。
【0511】こうして、マイクロアレイを、サンプルキ
ャリア21の第一のサンプル位置である第一の開口部5
1にセットし、640nmの波長のレーザ光4を発する
第1のレーザ励起光源1を用いて、スキャナ内温度が1
5℃において、マイクロアレイに含まれた蛍光物質のデ
ィジタルデータを生成する場合のシェーディング補正デ
ータが、データ処理部101によって生成されて、シェ
ーディング補正データ記憶部102に記憶されると、コ
ントロールユニット80は、サンプルキャリア21の第
二のサンプル位置である第二の開口部52にセットされ
たシェーディング評価用デバイス120に対する640
nmの波長のレーザ光4の照射を開始する。
【0512】第二のサンプル位置である第二の開口部5
2にセットされたシェーディング評価用デバイス120
に対する640nmの波長のレーザ光4の照射に先立っ
て、コントロールユニット80は、まず、EPROM8
2に記憶された第二のサンプル位置の温度係数K2およ
び第二のサンプル位置の距離補正値ΔD2を読み出し
て、次式にしたがい、ステッピングモータ76に与える
駆動パルス数Pを決定し、ステッピングモータ76に駆
動信号を出力して、光学ヘッド15のレンズ19を所定
の位置に移動させ、その位置に保持させる。
【0513】 P=P640+A×{ΔD2+K2×(T−T0)} 次いで、コントロールユニット50は、第1のレーザ励
起光源1に駆動信号を出力して、オンさせ、サンプルキ
ャリア21の第一のサンプル位置である第一の開口部5
1にセットされたシェーディング評価用デバイス120
の場合と全く同様にして、サンプルキャリア21の第二
のサンプル位置である第二の開口部52にセットされた
シェーディング評価用デバイス120の9つのスリット
125内のInGaAsP層121を、640nmの波
長のレーザ光4によって走査し、シェーディング評価用
デバイス120のInGaAsP層121と、GaAs
層122との積層体123から放出された蛍光25を、
フォトマルチプライア33によって光電的に検出して、
アナログデータを生成し、A/D変換器34によって、
ディジタル化して、ラインメモリ100に記憶させる。
【0514】シェーディング評価用デバイス120の全
面が走査され、シェーディング評価用デバイス120の
ディジタルデータが、ラインメモリ100に記憶される
と、コントロールユニット80は、第1のレーザ励起光
源1をオフする。
【0515】ラインメモリ100に記憶されたディジタ
ルデータは、データ処理部101によって読み出され、
ラインメモリ100から読み出したディジタルデータに
基づき、蛍光25の信号強度が、各スリット125ごと
に、積分されて、シェーディング評価用デバイス120
のディジタルデータが生成される。
【0516】ここに、共焦点光学系のフォーカスは、距
離測定用デバイス92a上の図8において黒丸で示され
る基準点に対してのみ、共焦点光学系のフォーカスが調
整されているにすぎず、その他の部分に対しては、共焦
点光学系のフォーカスが調整されていないから、このよ
うにして生成され、データ処理部101により読み出さ
れたシェーディング評価用デバイス120のディジタル
データには、光学ヘッド15のレンズ19と、サンプル
キャリア21の第二のサンプル位置である第二の開口部
52にセットされたシェーディング評価用デバイス12
0に形成された9つのスリット125内のInGaAs
P層121の距離が、光学ヘッド15のレンズ19と、
サンプルキャリア21の第一のサンプル位置である第一
の開口部51にセットされたシェーディング評価用デバ
イス120の基準位置に形成されたスリット125内の
InGaAsP層121の距離と等しくないことに起因
して、シェーディングが発生している。
【0517】そこで、データ処理部101は、サンプル
キャリア21の第二のサンプル位置である第二の開口部
52にセットされたシェーディング評価用デバイス12
0に形成された9つのスリット125を介して、レーザ
光4によって、InGaAsP層121とGaAs層1
22との積層体123を走査し、InGaAsP層12
1とGaAs層122との積層体123から放出された
蛍光25を検出して得たディジタルデータの信号強度
が、サンプルキャリア21の第一のサンプル位置である
第一の開口部51にセットされたシェーディング評価用
デバイス120の図8に示される距離測定用デバイス9
2a上の基準点に対応する基準位置に形成されたスリッ
ト125を介して、640nmの波長のレーザ光4によ
って、InGaAsP層121とGaAs層122との
積層体123を走査し、第一のサンプル位置である第一
の開口部51にセットされたシェーディング評価用デバ
イス120の基準位置に形成されたスリット125を介
して、InGaAsP層121とGaAs層122との
積層体123から放出された蛍光25を検出して得たデ
ィジタルデータの信号強度と等しくなるように、シェー
ディング評価用デバイス120のディジタルデータを補
正することのできるシェーディング補正データを生成し
て、マイクロアレイを、サンプルキャリア21の第二の
サンプル位置である第二の開口部52にセットし、64
0nmの波長のレーザ光4を発する第1のレーザ励起光
源1を用いて、スキャナ内温度が15℃において、マイ
クロアレイに含まれた蛍光物質のディジタルデータを生
成する場合のシェーディング補正データとして、データ
処理装置35のシェーディング補正データ記憶部102
に記憶させる。
【0518】こうして、マイクロアレイを、サンプルキ
ャリア21の第一のサンプル位置である第一の開口部5
1にセットし、640nmの波長のレーザ光4を発する
第1のレーザ励起光源1を用いて、スキャナ内温度が1
5℃において、マイクロアレイに含まれた蛍光物質のデ
ィジタルデータを生成する場合のシェーディング補正デ
ータが、データ処理部101によって生成されて、シェ
ーディング補正データ記憶部102に記憶されると、コ
ントロールユニット80は、サンプルキャリア21の第
三のサンプル位置である第三の開口部53にセットされ
たシェーディング評価用デバイス120に対する640
nmの波長のレーザ光4の照射を開始する。
【0519】サンプルキャリア21の第三のサンプル位
置である第三の開口部53にセットされたシェーディン
グ評価用デバイス120に対しては、コントロールユニ
ット80は、EPROM82から、第三のサンプル位置
の温度係数K3、第三のサンプル位置の距離補正値ΔD
3を読み出し、下記の式にしたがって、ステッピングモ
ータ76に与える駆動パルス数Pを決定し、ステッピン
グモータ76に駆動信号を出力して、光学ヘッド15の
レンズ19を所定の位置に移動させ、その位置に保持さ
せて、サンプルキャリア21の第一のサンプル位置であ
る第一の開口部51にセットされたシェーディング評価
用デバイス120の場合と、全く同様にして、第三のサ
ンプル位置である第三の開口部53にセットされたシェ
ーディング評価用デバイス120の9つのスリット12
5内のInGaAsP層121を、640nmの波長の
レーザ光4によって走査し、シェーディング評価用デバ
イス120のInGaAsP層121と、GaAs層1
22との積層体123から放出された蛍光25を、フォ
トマルチプライア33によって光電的に検出して、アナ
ログデータを生成し、A/D変換器34によって、ディ
ジタル化して、ラインメモリ100に記憶させる。
【0520】 P=P640+A×{ΔD3+K3×(T−T0)} シェーディング評価用デバイス120の全面が走査さ
れ、シェーディング評価用デバイス120のディジタル
データが、ラインメモリ100に記憶されると、コント
ロールユニット80は、第1のレーザ励起光源1をオフ
する。
【0521】ラインメモリ100に記憶されたディジタ
ルデータは、データ処理部101によって読み出され、
ラインメモリ100から読み出したディジタルデータに
基づき、蛍光25の信号強度が、各スリット125ごと
に、積分されて、シェーディング評価用デバイス120
のディジタルデータが生成される。
【0522】ここに、共焦点光学系のフォーカスは、距
離測定用デバイス92a上の図8において黒丸で示され
る基準点に対してのみ、共焦点光学系のフォーカスが調
整されているにすぎず、その他の部分に対しては、共焦
点光学系のフォーカスが調整されていないから、このよ
うにして生成され、データ処理部101により読み出さ
れたシェーディング評価用デバイス120のディジタル
データには、光学ヘッド15のレンズ19と、サンプル
キャリア21の第三のサンプル位置である第三の開口部
53にセットされたシェーディング評価用デバイス12
0に形成された9つのスリット125内のInGaAs
P層121の距離が、光学ヘッド15のレンズ19と、
サンプルキャリア21の第一のサンプル位置である第一
の開口部51にセットされたシェーディング評価用デバ
イス120の基準位置に形成されたスリット125内の
InGaAsP層121の距離と等しくないことに起因
して、シェーディングが発生している。
【0523】そこで、データ処理部101は、サンプル
キャリア21の第三のサンプル位置である第三の開口部
53にセットされたシェーディング評価用デバイス12
0に形成された9つのスリット125を介して、レーザ
光4によって、InGaAsP層121とGaAs層1
22との積層体123を走査し、InGaAsP層12
1とGaAs層122との積層体123から放出された
蛍光25を検出して得たディジタルデータの信号強度
が、サンプルキャリア21の第一のサンプル位置である
第一の開口部51にセットされたシェーディング評価用
デバイス120の図8に示される距離測定用デバイス9
2a上の基準点に対応する基準位置に形成されたスリッ
ト125を介して、640nmの波長のレーザ光4によ
って、InGaAsP層121とGaAs層122との
積層体123を走査し、第一のサンプル位置である第一
の開口部51にセットされたシェーディング評価用デバ
イス120の基準位置に形成されたスリット125を介
して、InGaAsP層121とGaAs層122との
積層体123から放出された蛍光25を検出して得たデ
ィジタルデータの信号強度と等しくなるように、シェー
ディング評価用デバイス120のディジタルデータを補
正することのできるシェーディング補正データを生成し
て、マイクロアレイを、サンプルキャリア21の第三の
サンプル位置である第三の開口部53にセットし、64
0nmの波長のレーザ光4を発する第1のレーザ励起光
源1を用いて、スキャナ内温度が15℃において、マイ
クロアレイに含まれた蛍光物質のディジタルデータを生
成する場合のシェーディング補正データとして、データ
処理装置35のシェーディング補正データ記憶部102
に記憶させる。
【0524】こうして、マイクロアレイを、サンプルキ
ャリア21の第三のサンプル位置である第三の開口部5
3にセットし、640nmの波長のレーザ光4を発する
第1のレーザ励起光源1を用いて、スキャナ内温度が1
5℃において、マイクロアレイに含まれた蛍光物質のデ
ィジタルデータを生成する場合のシェーディング補正デ
ータが、データ処理部101によって生成されて、シェ
ーディング補正データ記憶部102に記憶されると、コ
ントロールユニット80は、サンプルキャリア21の第
四のサンプル位置である第四の開口部54にセットされ
たシェーディング評価用デバイス120に対する640
nmの波長のレーザ光4の照射を開始する。
【0525】第四のサンプル位置である第四の開口部5
4にセットされたシェーディング評価用デバイス120
に対しては、コントロールユニット80は、EPROM
82から、第四のサンプル位置の温度係数K4、第四の
サンプル位置の距離補正値ΔD4を読み出し、下記の式
にしたがって、ステッピングモータ76に与える駆動パ
ルス数Pを決定し、ステッピングモータ76に駆動信号
を出力して、光学ヘッド15のレンズ19を所定の位置
に移動させ、その位置に保持させて、サンプルキャリア
21の第一のサンプル位置である第一の開口部51にセ
ットされたシェーディング評価用デバイス120の場合
と、全く同様にして、第四のサンプル位置である第四の
開口部54にセットされたシェーディング評価用デバイ
ス120の9つのスリット125内のInGaAsP層
121を、640nmの波長のレーザ光4によって走査
し、シェーディング評価用デバイス120のInGaA
sP層121と、GaAs層122との積層体123か
ら放出された蛍光25を、フォトマルチプライア33に
よって光電的に検出して、アナログデータを生成し、A
/D変換器34によって、ディジタル化して、ディジタ
ルデータをラインメモリ100に記憶させる。
【0526】 P=P640+A×{ΔD4+K4×(T−T0)} シェーディング評価用デバイス120の全面が走査さ
れ、シェーディング評価用デバイス120のディジタル
データが、ラインメモリ100に記憶されると、コント
ロールユニット80は、第1のレーザ励起光源1をオフ
する。
【0527】ラインメモリ100に記憶されたディジタ
ルデータは、データ処理部101によって読み出され、
ラインメモリ100から読み出したディジタルデータに
基づき、蛍光25の信号強度が、各スリット125ごと
に、積分されて、シェーディング評価用デバイス120
のディジタルデータが生成される。
【0528】ここに、共焦点光学系のフォーカスは、距
離測定用デバイス92a上の図8において黒丸で示され
る基準点に対してのみ、共焦点光学系のフォーカスが調
整されているにすぎず、その他の部分に対しては、共焦
点光学系のフォーカスが調整されていないから、このよ
うにして生成され、データ処理部101により読み出さ
れたシェーディング評価用デバイス120のディジタル
データには、光学ヘッド15のレンズ19と、サンプル
キャリア21の第四のサンプル位置である第四の開口部
54にセットされたシェーディング評価用デバイス12
0に形成された9つのスリット125内のInGaAs
P層121の距離が、光学ヘッド15のレンズ19と、
サンプルキャリア21の第一のサンプル位置である第一
の開口部51にセットされたシェーディング評価用デバ
イス120の基準位置に形成されたスリット125内の
InGaAsP層121の距離と等しくないことに起因
して、シェーディングが発生している。
【0529】そこで、データ処理部101は、サンプル
キャリア21の第四のサンプル位置である第四の開口部
54にセットされたシェーディング評価用デバイス12
0に形成された9つのスリット125を介して、レーザ
光4によって、InGaAsP層121とGaAs層1
22との積層体123を走査し、InGaAsP層12
1とGaAs層122との積層体123から放出された
蛍光25を検出して得たディジタルデータの信号強度
が、サンプルキャリア21の第一のサンプル位置である
第一の開口部51にセットされたシェーディング評価用
デバイス120の図8に示される距離測定用デバイス9
2a上の基準点に対応する基準位置に形成されたスリッ
ト125を介して、640nmの波長のレーザ光4によ
って、InGaAsP層121とGaAs層122との
積層体123を走査し、第一のサンプル位置である第一
の開口部51にセットされたシェーディング評価用デバ
イス120の基準位置に形成されたスリット125を介
して、InGaAsP層121とGaAs層122との
積層体123から放出された蛍光25を検出して得たデ
ィジタルデータの信号強度と等しくなるように、シェー
ディング評価用デバイス120のディジタルデータを補
正することのできるシェーディング補正データを生成し
て、マイクロアレイを、サンプルキャリア21の第四の
サンプル位置である第四の開口部54にセットし、64
0nmの波長のレーザ光4を発する第1のレーザ励起光
源1を用いて、スキャナ内温度が15℃において、マイ
クロアレイに含まれた蛍光物質のディジタルデータを生
成する場合のシェーディング補正データとして、データ
処理装置35のシェーディング補正データ記憶部102
に記憶させる。
【0530】こうして、マイクロアレイを、サンプルキ
ャリア21の第四のサンプル位置である第四の開口部5
3にセットし、640nmの波長のレーザ光4を発する
第1のレーザ励起光源1を用いて、スキャナ内温度が1
5℃において、マイクロアレイに含まれた蛍光物質のデ
ィジタルデータを生成する場合のシェーディング補正デ
ータが、データ処理部101によって生成されて、シェ
ーディング補正データ記憶部102に記憶されると、コ
ントロールユニット80は、サンプルキャリア21の第
五のサンプル位置である第五の開口部55にセットされ
たシェーディング評価用デバイス120に対する640
nmの波長のレーザ光4の照射を開始する。
【0531】第五のサンプル位置である第五の開口部5
5にセットされたシェーディング評価用デバイス120
に対しては、コントロールユニット80は、EPROM
82から、第五のサンプル位置の温度係数K5、第五の
サンプル位置の距離補正値ΔD5を読み出し、下記の式
にしたがって、ステッピングモータ76に与える駆動パ
ルス数Pを決定し、ステッピングモータ76に駆動信号
を出力して、光学ヘッド15のレンズ19を所定の位置
に移動させ、その位置に保持させて、サンプルキャリア
21の第一のサンプル位置である第一の開口部51にセ
ットされたシェーディング評価用デバイス120の場合
と、全く同様にして、第五のサンプル位置である第五の
開口部55にセットされたシェーディング評価用デバイ
ス120の9つのスリット125内のInGaAsP層
121を、640nmの波長のレーザ光4によって走査
し、シェーディング評価用デバイス120のInGaA
sP層121と、GaAs層122との積層体123か
ら放出された蛍光25を、フォトマルチプライア33に
よって光電的に検出して、アナログデータを生成し、A
/D変換器34によって、ディジタル化して、ディジタ
ルデータをラインメモリ100に記憶させる。
【0532】 P=P640+A×{ΔD5+K5×(T−T0)} シェーディング評価用デバイス120の全面が走査さ
れ、シェーディング評価用デバイス120のディジタル
データが、ラインメモリ100に記憶されると、コント
ロールユニット80は、第1のレーザ励起光源1をオフ
する。
【0533】ラインメモリ100に記憶されたディジタ
ルデータは、データ処理部101によって読み出され、
ラインメモリ100から読み出したディジタルデータに
基づき、蛍光25の信号強度が、各スリット125ごと
に、積分されて、シェーディング評価用デバイス120
のディジタルデータが生成される。
【0534】ここに、共焦点光学系のフォーカスは、距
離測定用デバイス92a上の図8において黒丸で示され
る基準点に対してのみ、共焦点光学系のフォーカスが調
整されているにすぎず、その他の部分に対しては、共焦
点光学系のフォーカスが調整されていないから、このよ
うにして生成され、データ処理部101により読み出さ
れたシェーディング評価用デバイス120のディジタル
データには、光学ヘッド15のレンズ19と、サンプル
キャリア21の第五のサンプル位置である第五の開口部
55にセットされたシェーディング評価用デバイス12
0に形成された9つのスリット125内のInGaAs
P層121の距離が、光学ヘッド15のレンズ19と、
サンプルキャリア21の第一のサンプル位置である第一
の開口部51にセットされたシェーディング評価用デバ
イス120の基準位置に形成されたスリット125内の
InGaAsP層121の距離と等しくないことに起因
して、シェーディングが発生している。
【0535】そこで、データ処理部101は、サンプル
キャリア21の第五のサンプル位置である第五の開口部
55にセットされたシェーディング評価用デバイス12
0に形成された9つのスリット125を介して、レーザ
光4によって、InGaAsP層121とGaAs層1
22との積層体123を走査し、InGaAsP層12
1とGaAs層122との積層体123から放出された
蛍光25を検出して得たディジタルデータの信号強度
が、サンプルキャリア21の第一のサンプル位置である
第一の開口部51にセットされたシェーディング評価用
デバイス120の図8に示される距離測定用デバイス9
2a上の基準点に対応する基準位置に形成されたスリッ
ト125を介して、640nmの波長のレーザ光4によ
って、InGaAsP層121とGaAs層122との
積層体123を走査し、第一のサンプル位置である第一
の開口部51にセットされたシェーディング評価用デバ
イス120の基準位置に形成されたスリット125を介
して、InGaAsP層121とGaAs層122との
積層体123から放出された蛍光25を検出して得たデ
ィジタルデータの信号強度と等しくなるように、シェー
ディング評価用デバイス120のディジタルデータを補
正することのできるシェーディング補正データを生成し
て、マイクロアレイを、サンプルキャリア21の第五の
サンプル位置である第五の開口部55にセットし、64
0nmの波長のレーザ光4を発する第1のレーザ励起光
源1を用いて、スキャナ内温度が15℃において、マイ
クロアレイに含まれた蛍光物質のディジタルデータを生
成する場合のシェーディング補正データとして、データ
処理装置35のシェーディング補正データ記憶部102
に記憶させる。
【0536】こうして、マイクロアレイを、サンプルキ
ャリア21の第一のサンプル位置である第一の開口部5
1ないし第五のサンプル位置である第五の開口部55に
セットし、640nmの波長のレーザ光4を発する第1
のレーザ励起光源1を用いて、スキャナ内温度が15℃
において、マイクロアレイに含まれた蛍光物質のディジ
タルデータを生成する場合のシェーディング補正データ
が生成されて、データ処理装置35のシェーディング補
正データ記憶部102に記憶されると、コントロールユ
ニット80は、スキャナ内の温度を25℃に設定して、
640nmの波長のレーザ光によって、サンプルキャリ
ア21の第一のサンプル位置である第一の開口部51な
いし第五のサンプル位置である第五の開口部55にセッ
トされたシェーディング評価用デバイス120を走査
し、スキャナ内温度が15℃に設定された場合と全く同
様にして、マイクロアレイを、サンプルキャリア21の
第一のサンプル位置である第一の開口部51ないし第五
のサンプル位置である第五の開口部55にセットし、6
40nmの波長のレーザ光4を発する第1のレーザ励起
光源1を用いて、スキャナ内温度が25℃において、マ
イクロアレイに含まれた蛍光物質のディジタルデータを
生成する場合のシェーディング補正データが生成され
て、データ処理装置35のシェーディング補正データ記
憶部102に記憶される。
【0537】次いで、コントロールユニット80は、ス
キャナ内の温度を35℃に設定し、640nmの波長の
レーザ光によって、サンプルキャリア21の第一のサン
プル位置である第一の開口部51ないし第五のサンプル
位置である第五の開口部55にセットされたシェーディ
ング評価用デバイス120を走査し、スキャナ内温度が
15℃に設定された場合と全く同様にして、マイクロア
レイを、サンプルキャリア21の第一のサンプル位置で
ある第一の開口部51ないし第五のサンプル位置である
第五の開口部55にセットし、640nmの波長のレー
ザ光4を発する第1のレーザ励起光源1を用いて、スキ
ャナ内温度が35℃において、マイクロアレイに含まれ
た蛍光物質のディジタルデータを生成する場合のシェー
ディング補正データが生成されて、データ処理装置35
のシェーディング補正データ記憶部102に記憶され
る。
【0538】以上のようにして、スキャナ内温度を15
℃、25℃および35℃に設定した場合において、マイ
クロアレイを、サンプルキャリア21の第一のサンプル
位置である第一の開口部51ないし第五のサンプル位置
である第五の開口部55にセットし、640nmの波長
のレーザ光4を発する第1のレーザ励起光源1を用い
て、マイクロアレイに含まれた蛍光物質のディジタルデ
ータを生成する場合のシェーディング補正データが生成
されて、データ処理装置35のシェーディング補正デー
タ記憶部102に記憶されると、コントロールユニット
80は、第1のレーザ励起光源1をオフし、ステッピン
グモータ76に駆動信号を出力して、光学ヘッド15の
レンズ19を元の位置に復帰させ、最も径の小さいピン
ホール32aが光路内に位置させたまま、共焦点切り換
え部材31を保持しつつ、スキャナ内の温度を15℃に
設定する。
【0539】同時に、コントロールユニット80は、E
PROM82に記憶された第2のレーザ励起光源2を用
いた場合の共焦点光学系のフォーカス位置データP
532、第一のサンプル位置の温度係数K1、第一のサ
ンプル位置の距離補正値ΔD1、532nmの波長のレ
ーザ光4に対する共焦点光学系のフォーカス位置データ
ならびに共焦点光学系のフォーカス位置データおよびn
次関数の係数を求めた際のスキャナ内温度の平均値T0
を読み出すとともに、温度センサ84によって検出さ
れ、入力されたスキャナ内温度Tを用いて、次式(1)
にしたがい、ステッピングモータ76に与える駆動パル
ス数Pを決定し、ステッピングモータ76に駆動信号を
出力して、光学ヘッド15のレンズ19を所定の位置に
移動させ、その位置に保持させる。
【0540】 P=Pλ+A×{ΔDi+Ki×(T−T0)} (1) ここに、Aは、駆動パルスと距離の換算係数であり、λ
は、標識物質の励起に使用するレーザ光4の波長、iは
1ないし5の整数で、サンプルキャリア21の開口部5
1、52、53、54、55の位置を示すものであり、
この場合には、Pλ=P532、ΔDi=ΔD1、Ki
=K1である。
【0541】次いで、コントロールユニット50は、フ
ィルタユニットモータ85に駆動信号を出力して、フィ
ルタユニット27を移動させ、532nmの波長の光を
カットし、532nmよりも波長の長い光を透過する性
質を有するフィルタ28bを光路内に位置させるととも
に、第2のレーザ励起光源2を起動させる。
【0542】第2のレーザ励起光源2から発せられた5
32nmの波長のレーザ光4は、コリメータレンズ9に
よって、平行な光とされた後、第1のダイクロイックミ
ラー7に入射して、反射される。
【0543】第1のダイクロイックミラー7によって反
射されたレーザ光4は、第2のダイクロイックミラー8
を透過し、光学ヘッド15に入射する。
【0544】光学ヘッド15に入射したレーザ光4は、
ミラー16によって反射され、穴明きミラー18に形成
された穴17を通過して、レンズ19によって集光さ
れ、サンプルキャリア21の第一のサンプル位置である
第一の開口部51にセットされたシェーディング評価用
デバイス120に入射する。
【0545】サンプルステージ20は、主走査用モータ
43によって、図3において、矢印Xで示される主走査
方向に、レーザ光4のビーム径とほぼ同等の画素ピッチ
で、移動されるとともに、副走査用モータ47により、
図3において、矢印Yで示される副走査方向に移動され
るため、532nmの波長のレーザ光4によって、サン
プルキャリア21の第一のサンプル位置である第一の開
口部51にセットされたシェーディング評価用デバイス
120の全面が走査される。
【0546】規則的に形成された9つのスリット125
を介して、レーザ光4の照射を受けると、シェーディン
グ評価用デバイス120のInGaAsP層121と、
GaAs層122との積層体123が励起されて、蛍光
25が放出される。
【0547】InGaAsP層121と、GaAs層1
22との積層体123から放出された蛍光25は、レン
ズ19によって、平行な光とされ、穴明きミラー18に
よって反射され、フィルタユニット27に入射する。
【0548】フィルタユニット27は、フィルタ28b
が光路内に位置するように移動されているため、蛍光2
5は、532nmの波長の光をカットし、532nmよ
りも波長の長い光を透過させる性質を有するフィルタ2
8bに入射する。
【0549】ここに、蛍光の波長は、励起光であるレー
ザ光4の波長よりも長いため、レーザ光4がカットさ
れ、InGaAsP層121と、GaAs層122との
積層体123から放出された蛍光25のみが、フィルタ
28bを透過する。
【0550】フィルタ28bを透過した蛍光25は、ミ
ラー29によって反射され、レンズ30によって、最も
径の小さいピンホール32a上に集光され、フォトマル
チプライア33によって、光電的に検出されて、アナロ
グデータが生成される。
【0551】フォトマルチプライア33によって生成さ
れたアナログデータはA/D変換器34により、ディジ
タルデータに変換されて、データ処理装置35に送られ
る。
【0552】A/D変換器34により、ディジタル化さ
れ、データ処理装置35に送られたディジタルデータ
は、ラインメモリ100に記憶される。
【0553】シェーディング評価用デバイス120の全
面が走査され、シェーディング評価用デバイス120の
ディジタルデータが、ラインメモリ100に記憶される
と、コントロールユニット80は、第2のレーザ励起光
源2をオフする。
【0554】上述のように、こうして、生成されて、ラ
インメモリ100に記憶されたシェーディング評価用デ
バイス120のディジタルデータには、光学ヘッド15
のレンズ19と、シェーディング評価用デバイス120
の図8に示される距離測定用デバイス92a上の基準点
に対応する基準位置以外に形成された8つのスリット1
25内のInGaAsP層121の距離が、光学ヘッド
15のレンズ19と、シェーディング評価用デバイス1
20の基準位置に形成されたスリット125内のInG
aAsP層121の距離と等しくないことに起因して、
シェーディングが発生している。
【0555】そこで、データ処理装置35のデータ処理
部101は、640nmの波長のレーザ光4を用いて、
サンプルキャリア21の第一のサンプル位置である第一
の開口部51にセットされたシェーディング評価用デバ
イス120を走査した場合と同様にして、こうして得ら
れたシェーディング評価用デバイス120のディジタル
データに基づき、シェーディング評価用デバイス120
の基準位置以外の部分に形成された8つのスリット12
5を介して、532nmのレーザ光4により、InGa
AsP層121とGaAs層122との積層体123を
走査し、InGaAsP層121とGaAs層122と
の積層体123から放出された蛍光25を検出して得た
ディジタルデータの信号強度が、シェーディング評価用
デバイス120の距離測定用デバイス92a上の基準点
に対応する基準位置に形成されたスリット125を介し
て、532nmの波長のレーザ光4によって、InGa
AsP層121とGaAs層122との積層体123を
走査し、基準位置に形成されたスリット125を介し
て、InGaAsP層121とGaAs層122との積
層体123から放出された蛍光25を検出して得たディ
ジタルデータの信号強度と等しくなるように、シェーデ
ィング評価用デバイス120のディジタルデータを補正
することのできるシェーディング補正データを生成し
て、マイクロアレイを、サンプルキャリア21の第一の
サンプル位置である第一の開口部51にセットし、53
2nmの波長のレーザ光4を発する第2のレーザ励起光
源2を用いて、スキャナ内温度が15℃において、マイ
クロアレイに含まれた蛍光物質のディジタルデータを生
成する場合のシェーディング補正データとして、データ
処理装置35のシェーディング補正データ記憶部102
に記憶させる。
【0556】こうして、マイクロアレイを、サンプルキ
ャリア21の第一のサンプル位置である第一の開口部5
1にセットし、532nmの波長のレーザ光4を発する
第2のレーザ励起光源2を用いて、スキャナ内温度が1
5℃において、マイクロアレイに含まれた蛍光物質のデ
ィジタルデータを生成する場合のシェーディング補正デ
ータが、データ処理部101によって生成されて、シェ
ーディング補正データ記憶部102に記憶されると、コ
ントロールユニット80は、サンプルキャリア21の第
二のサンプル位置である第二の開口部52にセットされ
たシェーディング評価用デバイス120に対する532
nmの波長のレーザ光4の照射を開始する。
【0557】第二のサンプル位置である第二の開口部5
2にセットされたシェーディング評価用デバイス120
に対する532nmの波長のレーザ光4の照射に先立っ
て、コントロールユニット80は、まず、EPROM8
2に記憶された第二のサンプル位置の温度係数K2およ
び第二のサンプル位置の距離補正値ΔD2を読み出し
て、次式にしたがい、ステッピングモータ76に与える
駆動パルス数Pを決定し、ステッピングモータ76に駆
動信号を出力して、光学ヘッド15のレンズ19を所定
の位置に移動させ、その位置に保持させる。
【0558】 P=P532+A×{ΔD2+K2×(T−T0)} 次いで、コントロールユニット80は、第2のレーザ励
起光源2に駆動信号を出力して、オンさせ、サンプルキ
ャリア21の第一のサンプル位置である第一の開口部5
1にセットされたシェーディング評価用デバイス120
の場合と全く同様にして、サンプルキャリア21の第二
のサンプル位置である第二の開口部52にセットされた
シェーディング評価用デバイス120の9つのスリット
125内のInGaAsP層121を、532nmの波
長のレーザ光4によって走査し、シェーディング評価用
デバイス120のInGaAsP層121と、GaAs
層122との積層体123から放出された蛍光25を、
フォトマルチプライア33によって光電的に検出して、
アナログデータを生成し、A/D変換器34によって、
ディジタル化して、ラインメモリ100に記憶させる。
【0559】シェーディング評価用デバイス120の全
面が走査され、シェーディング評価用デバイス120の
ディジタルデータが、ラインメモリ100に記憶される
と、コントロールユニット80は、第2のレーザ励起光
源2をオフする。
【0560】ラインメモリ100に記憶されたディジタ
ルデータは、データ処理部101によって読み出され、
ラインメモリ100から読み出したディジタルデータに
基づき、蛍光25の信号強度が、各スリット125ごと
に、積分されて、シェーディング評価用デバイス120
のディジタルデータが生成される。
【0561】上述のように、共焦点光学系のフォーカス
は、距離測定用デバイス92a上の図8において黒丸で
示される基準点に対してのみ、共焦点光学系のフォーカ
スが調整されているにすぎず、その他の部分に対して
は、共焦点光学系のフォーカスが調整されていないか
ら、このようにして生成され、データ処理部101によ
り読み出されたシェーディング評価用デバイス120の
ディジタルデータには、光学ヘッド15のレンズ19
と、サンプルキャリア21の第二のサンプル位置である
第二の開口部52にセットされたシェーディング評価用
デバイス120に形成された9つのスリット125内の
InGaAsP層121の距離が、光学ヘッド15のレ
ンズ19と、サンプルキャリア21の第一のサンプル位
置である第一の開口部51にセットされたシェーディン
グ評価用デバイス120の基準位置に形成されたスリッ
ト125内のInGaAsP層121の距離と等しくな
いことに起因して、シェーディングが発生している。
【0562】そこで、データ処理部101は、640n
mの波長のレーザ光4を用いて、サンプルキャリア21
の第二のサンプル位置である第二の開口部52にセット
されたシェーディング評価用デバイス120を走査した
場合と同様にして、サンプルキャリア21の第二のサン
プル位置である第二の開口部52にセットされたシェー
ディング評価用デバイス120に形成された9つのスリ
ット125を介して、532nmの波長のレーザ光4に
よって、InGaAsP層121とGaAs層122と
の積層体123を走査し、InGaAsP層121とG
aAs層122との積層体123から放出された蛍光2
5を検出して得たディジタルデータの信号強度が、サン
プルキャリア21の第一のサンプル位置である第一の開
口部51にセットされたシェーディング評価用デバイス
120の図8に示される距離測定用デバイス92a上の
基準点に対応する基準位置に形成されたスリット125
を介して、532nmの波長のレーザ光4によって、I
nGaAsP層121とGaAs層122との積層体1
23を走査し、第一のサンプル位置である第一の開口部
51にセットされたシェーディング評価用デバイス12
0の基準位置に形成されたスリット125を介して、I
nGaAsP層121とGaAs層122との積層体1
23から放出された蛍光25を検出して得たディジタル
データの信号強度と等しくなるように、シェーディング
評価用デバイス120のディジタルデータを補正するこ
とのできるシェーディング補正データを生成して、マイ
クロアレイを、サンプルキャリア21の第二のサンプル
位置である第二の開口部52にセットし、532nmの
波長のレーザ光4を発する第2のレーザ励起光源2を用
いて、スキャナ内温度が15℃において、マイクロアレ
イに含まれた蛍光物質のディジタルデータを生成する場
合のシェーディング補正データとして、データ処理装置
35のシェーディング補正データ記憶部102に記憶さ
せる。
【0563】サンプルキャリア21の第三のサンプル位
置である第三の開口部52ないし第五のサンプル位置で
ある第5の開口部55にセットされたシェーディング評
価用デバイス120を、532nmの波長のレーザ光4
によって走査した場合にも、532nmの波長のレーザ
光4を発する第2のレーザ励起光源2を用いて、生成さ
れた共焦点光学系のフォーカス位置データP532を用
いる以外は、640nmの波長のレーザ光4によって、
サンプルキャリア21の第三のサンプル位置である第三
の開口部52ないし第五のサンプル位置である第5の開
口部55にセットされたシェーディング評価用デバイス
120を走査した場合と同様にして、シェーディング補
正データが生成され、データ処理装置35のシェーディ
ング補正データ記憶部102に記憶される。
【0564】こうして、マイクロアレイを、サンプルキ
ャリア21の第一のサンプル位置である第一の開口部5
1ないし第五のサンプル位置である第五の開口部55に
セットし、532nmの波長のレーザ光4を発する第2
のレーザ励起光源2を用いて、スキャナ内温度が15℃
において、マイクロアレイに含まれた蛍光物質のディジ
タルデータを生成する場合のシェーディング補正データ
が生成されて、データ処理装置35のシェーディング補
正データ記憶部102に記憶されると、コントロールユ
ニット80は、スキャナ内の温度を25℃に設定して、
532nmの波長のレーザ光によって、サンプルキャリ
ア21の第一のサンプル位置である第一の開口部51な
いし第五のサンプル位置である第五の開口部55にセッ
トされたシェーディング評価用デバイス120を走査
し、スキャナ内温度が15℃に設定された場合と全く同
様にして、マイクロアレイを、サンプルキャリア21の
第一のサンプル位置である第一の開口部51ないし第五
のサンプル位置である第五の開口部55にセットし、5
32nmの波長のレーザ光4を発する第2のレーザ励起
光源2を用いて、スキャナ内温度が25℃において、マ
イクロアレイに含まれた蛍光物質のディジタルデータを
生成する場合のシェーディング補正データが生成され
て、データ処理装置35のシェーディング補正データ記
憶部102に記憶される。
【0565】次いで、コントロールユニット80は、ス
キャナ内の温度を35℃に設定し、532nmの波長の
レーザ光によって、サンプルキャリア21の第一のサン
プル位置である第一の開口部51ないし第五のサンプル
位置である第五の開口部55にセットされたシェーディ
ング評価用デバイス120を走査し、スキャナ内温度が
15℃に設定された場合と全く同様にして、マイクロア
レイを、サンプルキャリア21の第一のサンプル位置で
ある第一の開口部51ないし第五のサンプル位置である
第五の開口部55にセットし、532nmの波長のレー
ザ光4を発する第2のレーザ励起光源2を用いて、スキ
ャナ内温度が35℃において、マイクロアレイに含まれ
た蛍光物質のディジタルデータを生成する場合のシェー
ディング補正データが生成されて、データ処理装置35
のシェーディング補正データ記憶部102に記憶され
る。
【0566】以上のようにして、スキャナ内温度を15
℃、25℃および35℃に設定した場合において、マイ
クロアレイを、サンプルキャリア21の第一のサンプル
位置である第一の開口部51ないし第五のサンプル位置
である第五の開口部55にセットし、532nmの波長
のレーザ光4を発する第2のレーザ励起光源2を用い
て、マイクロアレイに含まれた蛍光物質のディジタルデ
ータを生成する場合のシェーディング補正データが生成
されて、データ処理装置35のシェーディング補正デー
タ記憶部102に記憶されると、コントロールユニット
80は、第2のレーザ励起光源2をオフし、ステッピン
グモータ76に駆動信号を出力して、光学ヘッド15の
レンズ19を元の位置に復帰させ、最も径の小さいピン
ホール32aが光路内に位置させたまま、共焦点切り換
え部材31を保持しつつ、スキャナ内の温度を15℃に
設定する。
【0567】同時に、コントロールユニット80は、E
PROM82に記憶された第3のレーザ励起光源3を用
いた場合の共焦点光学系のフォーカス位置データP
473、第一のサンプル位置の温度係数K1、第一のサ
ンプル位置の距離補正値ΔD1、532nmの波長のレ
ーザ光4に対する共焦点光学系のフォーカス位置データ
ならびに共焦点光学系のフォーカス位置データおよびn
次関数の係数を求めた際のスキャナ内温度の平均値T0
を読み出すとともに、温度センサ84によって検出さ
れ、入力されたスキャナ内温度Tを用いて、次式(1)
にしたがい、ステッピングモータ76に与える駆動パル
ス数Pを決定し、ステッピングモータ76に駆動信号を
出力して、光学ヘッド15のレンズ19を所定の位置に
移動させ、その位置に保持させる。
【0568】 P=Pλ+A×{ΔDi+Ki×(T−T0)} (1) ここに、Aは、駆動パルスと距離の換算係数であり、λ
は、標識物質の励起に使用するレーザ光4の波長、iは
1ないし5の整数で、サンプルキャリア21の開口部5
1、52、53、54、55の位置を示すものであり、
この場合には、Pλ=P473、ΔDi=ΔD1、Ki
=K1である。
【0569】次いで、コントロールユニット50は、フ
ィルタユニットモータ85に駆動信号を出力して、フィ
ルタユニット27を移動させ、473nmの波長の光を
カットし、473nmよりも波長の長い光を透過する性
質を有するフィルタ28cを光路内に位置させるととも
に、第3のレーザ励起光源3を起動させる。
【0570】第3のレーザ励起光源3から発せられた4
73nmの波長のレーザ光4は、コリメータレンズ10
によって、平行な光とされた後、第2のダイクロイック
ミラー8によって反射され、光学ヘッド15に入射す
る。
【0571】光学ヘッド15に入射したレーザ光4は、
ミラー16によって反射され、穴明きミラー18に形成
された穴17を通過して、レンズ19によって集光さ
れ、サンプルキャリア21の第一のサンプル位置である
第一の開口部51にセットされたシェーディング評価用
デバイス120に入射する。
【0572】サンプルステージ20は、主走査用モータ
43によって、図3において、矢印Xで示される主走査
方向に、レーザ光4のビーム径とほぼ同等の画素ピッチ
で、移動されるとともに、副走査用モータ47により、
図3において、矢印Yで示される副走査方向に移動され
るため、473nmの波長のレーザ光4によって、サン
プルキャリア21の第一のサンプル位置である第一の開
口部51にセットされたシェーディング評価用デバイス
120の全面が走査される。
【0573】規則的に形成された9つのスリット125
を介して、レーザ光4の照射を受けると、シェーディン
グ評価用デバイス120のInGaAsP層121と、
GaAs層122との積層体123が励起されて、蛍光
25が放出される。
【0574】InGaAsP層121と、GaAs層1
22との積層体123から放出された蛍光25は、レン
ズ19によって、平行な光とされ、穴明きミラー18に
よって反射され、フィルタユニット27に入射する。
【0575】フィルタユニット27は、フィルタ28c
が光路内に位置するように移動されているため、蛍光2
5は、473nmの波長の光をカットし、473nmよ
りも波長の長い光を透過させる性質を有するフィルタ2
8cに入射する。
【0576】ここに、蛍光の波長は、励起光であるレー
ザ光4の波長よりも長いため、レーザ光4がカットさ
れ、InGaAsP層121と、GaAs層122との
積層体123から放出された蛍光25のみが、フィルタ
28cを透過する。
【0577】フィルタ28cを透過した蛍光25は、ミ
ラー29によって反射され、レンズ30によって、最も
径の小さいピンホール32a上に集光され、フォトマル
チプライア33によって、光電的に検出されて、アナロ
グデータが生成される。
【0578】フォトマルチプライア33によって生成さ
れたアナログデータはA/D変換器34により、ディジ
タルデータに変換されて、データ処理装置35に送られ
る。
【0579】A/D変換器34により、ディジタル化さ
れ、データ処理装置35に送られたディジタルデータ
は、ラインメモリ100に記憶される。
【0580】シェーディング評価用デバイス120の全
面が走査され、シェーディング評価用デバイス120の
ディジタルデータが、ラインメモリ100に記憶される
と、コントロールユニット80は、第3のレーザ励起光
源3をオフする。
【0581】上述のように、こうして、生成されて、ラ
インメモリ100に記憶されたシェーディング評価用デ
バイス120のディジタルデータには、光学ヘッド15
のレンズ19と、シェーディング評価用デバイス120
の図8に示される距離測定用デバイス92a上の基準点
に対応する基準位置以外に形成された8つのスリット1
25内のInGaAsP層121の距離が、光学ヘッド
15のレンズ19と、シェーディング評価用デバイス1
20の基準位置に形成されたスリット125内のInG
aAsP層121の距離と等しくないことに起因して、
シェーディングが発生している。
【0582】そこで、データ処理装置35のデータ処理
部101は、640nmの波長のレーザ光4を用いて、
サンプルキャリア21の第一のサンプル位置である第一
の開口部51にセットされたシェーディング評価用デバ
イス120を走査した場合と同様にして、こうして得ら
れたシェーディング評価用デバイス120のディジタル
データに基づき、シェーディング評価用デバイス120
の基準位置以外の部分に形成された8つのスリット12
5を介して、473nmのレーザ光4により、InGa
AsP層121とGaAs層122との積層体123を
走査し、InGaAsP層121とGaAs層122と
の積層体123から放出された蛍光25を検出して得た
ディジタルデータの信号強度が、シェーディング評価用
デバイス120の距離測定用デバイス92a上の基準点
に対応する基準位置に形成されたスリット125を介し
て、473nmの波長のレーザ光4によって、InGa
AsP層121とGaAs層122との積層体123を
走査し、基準位置に形成されたスリット125を介し
て、InGaAsP層121とGaAs層122との積
層体123から放出された蛍光25を検出して得たディ
ジタルデータの信号強度と等しくなるように、シェーデ
ィング評価用デバイス120のディジタルデータを補正
することのできるシェーディング補正データを生成し
て、マイクロアレイを、サンプルキャリア21の第一の
サンプル位置である第一の開口部51にセットし、47
3nmの波長のレーザ光4を発する第3のレーザ励起光
源3を用いて、スキャナ内温度が15℃において、マイ
クロアレイに含まれた蛍光物質のディジタルデータを生
成する場合のシェーディング補正データとして、データ
処理装置35のシェーディング補正データ記憶部102
に記憶させる。
【0583】こうして、マイクロアレイを、サンプルキ
ャリア21の第一のサンプル位置である第一の開口部5
1にセットし、473nmの波長のレーザ光4を発する
第2のレーザ励起光源2を用いて、スキャナ内温度が1
5℃において、マイクロアレイに含まれた蛍光物質のデ
ィジタルデータを生成する場合のシェーディング補正デ
ータが、データ処理部101によって生成されて、シェ
ーディング補正データ記憶部102に記憶されると、コ
ントロールユニット80は、サンプルキャリア21の第
二のサンプル位置である第二の開口部52にセットされ
たシェーディング評価用デバイス120に対する473
nmの波長のレーザ光4の照射を開始する。
【0584】第二のサンプル位置である第二の開口部5
2にセットされたシェーディング評価用デバイス120
に対する473nmの波長のレーザ光4の照射に先立っ
て、コントロールユニット80は、まず、EPROM8
2に記憶された第二のサンプル位置の温度係数K2およ
び第二のサンプル位置の距離補正値ΔD2を読み出し
て、次式にしたがい、ステッピングモータ76に与える
駆動パルス数Pを決定し、ステッピングモータ76に駆
動信号を出力して、光学ヘッド15のレンズ19を所定
の位置に移動させ、その位置に保持させる。
【0585】 P=P473+A×{ΔD2+K2×(T−T0)} 次いで、コントロールユニット50は、第3のレーザ励
起光源3に駆動信号を出力して、オンさせ、サンプルキ
ャリア21の第一のサンプル位置である第一の開口部5
1にセットされたシェーディング評価用デバイス120
の場合と全く同様にして、サンプルキャリア21の第二
のサンプル位置である第二の開口部52にセットされた
シェーディング評価用デバイス120の9つのスリット
125内のInGaAsP層121を、473nmの波
長のレーザ光4によって走査し、シェーディング評価用
デバイス120のInGaAsP層121と、GaAs
層122との積層体123から放出された蛍光25を、
フォトマルチプライア33によって光電的に検出して、
アナログデータを生成し、A/D変換器34によって、
ディジタル化して、ラインメモリ100に記憶させる。
【0586】シェーディング評価用デバイス120の全
面が走査され、シェーディング評価用デバイス120の
ディジタルデータが、ラインメモリ100に記憶される
と、コントロールユニット80は、第3のレーザ励起光
源3をオフする。
【0587】ラインメモリ100に記憶されたディジタ
ルデータは、データ処理部101によって読み出され、
ラインメモリ100から読み出したディジタルデータに
基づき、蛍光25の信号強度が、各スリット125ごと
に、積分されて、シェーディング評価用デバイス120
のディジタルデータが生成される。
【0588】上述のように、共焦点光学系のフォーカス
は、距離測定用デバイス92a上の図8において黒丸で
示される基準点に対してのみ、共焦点光学系のフォーカ
スが調整されているにすぎず、その他の部分に対して
は、共焦点光学系のフォーカスが調整されていないか
ら、このようにして生成され、データ処理部101によ
り読み出されたシェーディング評価用デバイス120の
ディジタルデータには、光学ヘッド15のレンズ19
と、サンプルキャリア21の第二のサンプル位置である
第二の開口部52にセットされたシェーディング評価用
デバイス120に形成された9つのスリット125内の
InGaAsP層121の距離が、光学ヘッド15のレ
ンズ19と、サンプルキャリア21の第一のサンプル位
置である第一の開口部51にセットされたシェーディン
グ評価用デバイス120の基準位置に形成されたスリッ
ト125内のInGaAsP層121の距離と等しくな
いことに起因して、シェーディングが発生している。
【0589】そこで、データ処理部101は、640n
mの波長のレーザ光4を用いて、サンプルキャリア21
の第二のサンプル位置である第二の開口部52にセット
されたシェーディング評価用デバイス120を走査した
場合と同様にして、サンプルキャリア21の第二のサン
プル位置である第二の開口部52にセットされたシェー
ディング評価用デバイス120に形成された9つのスリ
ット125を介して、473nmの波長のレーザ光4に
よって、InGaAsP層121とGaAs層122と
の積層体123を走査し、InGaAsP層121とG
aAs層122との積層体123から放出された蛍光2
5を検出して得たディジタルデータの信号強度が、サン
プルキャリア21の第一のサンプル位置である第一の開
口部51にセットされたシェーディング評価用デバイス
120の図8に示される距離測定用デバイス92a上の
基準点に対応する基準位置に形成されたスリット125
を介して、473nmの波長のレーザ光4によって、I
nGaAsP層121とGaAs層122との積層体1
23を走査し、第一のサンプル位置である第一の開口部
51にセットされたシェーディング評価用デバイス12
0の基準位置に形成されたスリット125を介して、I
nGaAsP層121とGaAs層122との積層体1
23から放出された蛍光25を検出して得たディジタル
データの信号強度と等しくなるように、シェーディング
評価用デバイス120のディジタルデータを補正するこ
とのできるシェーディング補正データを生成して、マイ
クロアレイを、サンプルキャリア21の第二のサンプル
位置である第二の開口部52にセットし、473nmの
波長のレーザ光4を発する第2のレーザ励起光源2を用
いて、スキャナ内温度が15℃において、マイクロアレ
イに含まれた蛍光物質のディジタルデータを生成する場
合のシェーディング補正データとして、データ処理装置
35のシェーディング補正データ記憶部102に記憶さ
せる。
【0590】サンプルキャリア21の第三のサンプル位
置である第三の開口部52ないし第五のサンプル位置で
ある第5の開口部55にセットされたシェーディング評
価用デバイス120を、473nmの波長のレーザ光4
によって走査した場合にも、473nmの波長のレーザ
光4を発する第3のレーザ励起光源3を用いて、生成さ
れた共焦点光学系のフォーカス位置データP473を用
いる以外は、640nmの波長のレーザ光4によって、
サンプルキャリア21の第三のサンプル位置である第三
の開口部52ないし第五のサンプル位置である第5の開
口部55にセットされたシェーディング評価用デバイス
120を走査した場合と同様にして、シェーディング補
正データが生成され、データ処理装置35のシェーディ
ング補正データ記憶部102に記憶される。
【0591】こうして、マイクロアレイを、サンプルキ
ャリア21の第一のサンプル位置である第一の開口部5
1ないし第五のサンプル位置である第五の開口部55に
セットし、473nmの波長のレーザ光4を発する第3
のレーザ励起光源3を用いて、スキャナ内温度が15℃
において、マイクロアレイに含まれた蛍光物質のディジ
タルデータを生成する場合のシェーディング補正データ
が生成されて、データ処理装置35のシェーディング補
正データ記憶部102に記憶されると、コントロールユ
ニット80は、スキャナ内の温度を25℃に設定して、
473nmの波長のレーザ光によって、サンプルキャリ
ア21の第一のサンプル位置である第一の開口部51な
いし第五のサンプル位置である第五の開口部55にセッ
トされたシェーディング評価用デバイス120を走査
し、スキャナ内温度が15℃に設定された場合と全く同
様にして、マイクロアレイを、サンプルキャリア21の
第一のサンプル位置である第一の開口部51ないし第五
のサンプル位置である第五の開口部55にセットし、4
73nmの波長のレーザ光4を発する第3のレーザ励起
光源3を用いて、スキャナ内温度が25℃において、マ
イクロアレイに含まれた蛍光物質のディジタルデータを
生成する場合のシェーディング補正データが生成され
て、データ処理装置35のシェーディング補正データ記
憶部102に記憶される。
【0592】次いで、コントロールユニット80は、ス
キャナ内の温度を35℃に設定し、473nmの波長の
レーザ光によって、サンプルキャリア21の第一のサン
プル位置である第一の開口部51ないし第五のサンプル
位置である第五の開口部55にセットされたシェーディ
ング評価用デバイス120を走査し、スキャナ内温度が
15℃に設定された場合と全く同様にして、マイクロア
レイを、サンプルキャリア21の第一のサンプル位置で
ある第一の開口部51ないし第五のサンプル位置である
第五の開口部55にセットし、473nmの波長のレー
ザ光4を発する第3のレーザ励起光源3を用いて、スキ
ャナ内温度が35℃において、マイクロアレイに含まれ
た蛍光物質のディジタルデータを生成する場合のシェー
ディング補正データが生成されて、データ処理装置35
のシェーディング補正データ記憶部102に記憶され
る。
【0593】本実施態様によれば、シェーディング評価
用デバイス120を、640nmの波長のレーザ光4、
532nmの波長のレーザ光4および473nmの波長
のレーザ光4によって走査して、シェーディング評価用
デバイス120のディジタルデータを生成し、生成され
たシェーディング評価用デバイス120のディジタルデ
ータに基づいて、シェーディング評価用デバイス120
に形成された9つのスリット125を介して、640n
mの波長のレーザ光4、532nmの波長のレーザ光4
および473nmの波長のレーザ光4によって、InG
aAsP層121とGaAs層122との積層体123
を走査し、InGaAsP層121とGaAs層122
との積層体123から放出された蛍光25を検出して得
たディジタルデータの信号強度が、サンプルキャリア2
1の第一のサンプル位置である第一の開口部51にセッ
トされたシェーディング評価用デバイス120の図8に
示される距離測定用デバイス92a上の基準点に対応す
る基準位置に形成されたスリット125を介して、47
3nmの波長のレーザ光4によって、InGaAsP層
121とGaAs層122との積層体123を走査し、
第一のサンプル位置である第一の開口部51にセットさ
れたシェーディング評価用デバイス120の基準位置に
形成されたスリット125を介して、InGaAsP層
121とGaAs層122との積層体123から放出さ
れた蛍光25を検出して得たディジタルデータの信号強
度と等しくなるように、シェーディング評価用デバイス
120のディジタルデータを補正することのできるディ
ジタルデータを生成するだけで、シェーディング補正デ
ータを生成することができ、640nmの波長のレーザ
光4、532nmの波長のレーザ光4および473nm
の波長のレーザ光4を、フォーカス位置決定用デバイス
95に照射して、生成されたディジタルデータの信号強
度の積分値をプロットして得た曲線A、BおよびCを、
n次関数で、フィッティングして、各波長毎に、n次関
数の係数を求めることも、また、第一のサンプル位置の
計測点変位データV1ないし第五のサンプル位置の計測
点変位データV5を求めることも必要がなく、さらに
は、各波長毎に求めたn次関数の係数と、第一のサンプ
ル位置の計測点変位データV1ないし第五のサンプル位
置の計測点変位データV5に基づいて、シェーディング
補正データを生成する必要もなく、したがって、簡易な
演算で、シェーディング補正データを生成することが可
能になる。
【0594】また、スライドガラス板96上に、蛍光色
素を含むスポット97を形成し、レーザ光4を照射し
て、共焦点光学系のフォーカス位置を決定する場合に
は、レーザ光4の照射にともなって、蛍光色素が劣化し
て、蛍光色素から放出される蛍光の光量が、経時的に低
下し、精度よく、共焦点光学系のフォーカス位置を決定
することが困難になる場合があり、したがって、所望の
ように、シェーディング補正データを生成することがで
きない場合があるが、InGaAsP層121とGaA
s層122との積層体123は、レーザ光4の照射を受
けても劣化することがないから、本実施態様によれば、
所望のように、シェーディング補正データを生成するこ
とが可能になるとともに、フォーカス位置決定用デバイ
ス110を、繰り返し使用して、シェーディング補正デ
ータを生成することが可能になる。本発明は、以上の実
施態様に限定されることなく、特許請求の範囲に記載さ
れた発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも
本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまで
もない。
【0595】たとえば、前記実施態様においては、静電
容量型変位計79を用いて、サンプルキャリア21の第
一の開口部51ないし第五の開口部55にセットされた
距離測定用デバイス92a、92b、92c、92d、
92eと、光学ヘッド15のレンズ19との間の距離デ
ータを生成するように構成されているが、オートフォー
カスやレーザ変位計などの光学的手段を用いて、サンプ
ルキャリア21の第一の開口部51ないし第五の開口部
55にセットされた距離測定用デバイス92a、92
b、92c、92d、92eと、光学ヘッド15のレン
ズ19との間の距離データを生成するように構成するこ
ともでき、光学的手段を用いて、距離データを生成する
場合には、クロム膜91などの金属膜を形成する必要は
ない。
【0596】さらに、前記実施態様においては、スキャ
ナ内の温度を、15℃、25℃および35℃に設定し、
静電容量型変位計79を用いて、サンプルキャリア21
の第一の開口部51ないし第五の開口部55にセットさ
れた距離測定用デバイス92a、92b、92c、92
d、92eと、光学ヘッド15のレンズ19との間の距
離データを生成し、サンプルキャリア21の第一の開口
部51ないし第五の開口部55にセットされた距離測定
用デバイス92a、92b、92c、92d、92e
と、光学ヘッド15のレンズ19との間の距離データに
基づいて、第一のサンプル位置の温度係数K1ないし第
五のサンプル位置の温度係数K5を算出しているが、マ
イクロアレイの形状およびマイクロアレイの担体の材料
の線膨張係数に基づいて、第一のサンプル位置の温度係
数K1ないし第五のサンプル位置の温度係数K5を算出
するように構成することもできる。
【0597】また、前記実施態様においては、サンプル
キャリア21の第一の開口部51ないし第五の開口部5
5に対応する第一のサンプル位置ないし第五のサンプル
位置毎に、共焦点光学系のフォーカス位置を決定し、レ
ンズ高さ位置調整装置70を用いて、光学ヘッド15の
レンズ19の鉛直方向の位置を調整しているが、一主走
査ライン毎に、あるいは、所定数の主走査ライン毎に、
共焦点光学系のフォーカス位置を決定し、レンズ高さ位
置調整装置70を用いて、光学ヘッド15のレンズ19
の鉛直方向の位置を調整するように構成することもでき
る。
【0598】さらに、前記実施態様においては、各距離
測定用デバイス92a、92b、92c、92d、92
e上の9つの計測点の距離データを計測するように構成
されているが、距離データを計測する点の数は9つに限
定されるものではなく、その数および位置は任意に決定
することができる。
【0599】また、前記実施態様においては、あらかじ
め、シェーディング補正データを生成し、シェーディン
グ補正データ記憶部102に記憶させるように構成され
ているが、あらかじめ、シェーディング補正データを生
成して、シェーディング補正データ記憶部102に記憶
させておくことは必ずしも必要でない。
【0600】さらに、前記実施態様においては、データ
処理部101が、シェーディング補正データを生成する
ように構成されているが、コントロールユニット80
が、シェーディング補正データを生成するように構成す
ることもできる。
【0601】また、図1ないし図13に示された実施態
様ならびに図14および図15に示された実施態様にお
いては、ディジタルデータの信号強度の積分値をプロッ
トして得た曲線A、BおよびCを、n次関数により、フ
ィッティングして生成され、EPROM82に記憶され
た各波長毎のn次関数の係数、EPROM82に記憶さ
れた第一のサンプル位置の計測点変位データV1ないし
第五のサンプル位置の計測点変位データV5ならびに各
波長毎のn次関数の係数を求めた際のスキャナ内温度の
平均値T0に基づいて、コントロールユニット80が、
シェーディング補正データを生成して、データ処理装置
35のシェーディング補正データ記憶部102に記憶さ
せるように構成されているが、データ処理装置35のデ
ータ処理部101が、EPROM82に記憶された各波
長毎のn次関数の係数、EPROM82に記憶された第
一のサンプル位置の計測点変位データV1ないし第五の
サンプル位置の計測点変位データV5ならびに各波長毎
のn次関数の係数を求めた際のスキャナ内温度の平均値
T0に基づいて、シェーディング補正データを生成し
て、データ処理装置35のシェーディング補正データ記
憶部102に記憶させるように構成することもできる。
【0602】また、図1ないし図13に示された実施態
様ならびに図14および図15に示された実施態様にお
いては、ディジタルデータの信号強度の積分値をプロッ
トして得た曲線A、BおよびCを、n次関数により、フ
ィッティングして、各波長毎のn次関数の係数を算出し
ているが、n次関数に代えて、ガウス関数、ローレンツ
関数などの他の関数とそのパラメータを用いることもで
き、フィッティングに代えて、計測点変位データを記憶
し、それを、直線あるいはn次で補間するようにしても
よい。
【0603】さらに、図16および図17に示された実
施態様においては、データ処理装置35のデータ処理部
101が、シェーディング補正データを生成して、デー
タ処理装置35のシェーディング補正データ記憶部10
2に記憶させるように構成されているが、コントロール
ユニット80が、シェーディング補正データを生成し
て、データ処理装置35のシェーディング補正データ記
憶部102に記憶させるように構成することもできる。
【0604】また、前記実施態様においては、シェーデ
ィング補正データは、データ処理装置35のシェーディ
ング補正データ記憶部102に記憶されるように構成さ
れているが、EPROM82に記憶させるように構成す
ることもできる。
【0605】さらに、前記実施態様においては、スキャ
ナ内温度が、15℃、25℃および35℃の場合につ
き、シェーディング補正データを生成して、シェーディ
ング補正データ記憶部102に記憶させ、マイクロアレ
イに含まれた蛍光色素のディジタルデータのシェーディ
ングを補正するにあたって、シェーディング補正データ
記憶部102に記憶された15℃、25℃および35℃
におけるシェーディング補正データに基づいて、温度セ
ンサ84によって検出されたスキャナ内温度に対応する
シェーディング補正データを生成して、マイクロアレイ
に含まれた蛍光色素のディジタルデータのシェーディン
グを補正するように構成されているが、15℃、25℃
および35℃におけるシェーディング補正データに基づ
いて、あらかじめ、スキャナ内温度ごとに、シェーディ
ング補正データを生成して、シェーディング補正データ
記憶部102に記憶させるように構成するようにして
も、あるいは、たとえば、25℃のシェーディング補正
データのみを、シェーディング補正データ記憶部102
に記憶させて、スキャナ内温度にかかわらず、25℃の
シェーディング補正データを用いて、マイクロアレイに
含まれた蛍光色素のディジタルデータのシェーディング
を補正するように構成するようにしてもよい。
【0606】また、前記実施態様においては、スキャナ
内の温度が、15℃、25℃および35℃の場合につ
き、サンプルキャリア21の第一の開口部51ないし第
五の開口部55にセットされた距離測定用デバイス92
a、92b、92c、92d、92eと、光学ヘッド1
5のレンズ19との間の距離データを生成するように構
成されているが、いかなるスキャナ内温度の場合に、サ
ンプルキャリア21の第一の開口部51ないし第五の開
口部55にセットされた距離測定用デバイス92a、9
2b、92c、92d、92eと、光学ヘッド15のレ
ンズ19との間の距離データを生成するかは任意に決定
することができる。
【0607】さらに、前記実施態様においては、サンプ
ルキャリア21の第一の開口部51ないし第五の開口部
55にセットされた距離測定用デバイス92a、92
b、92c、92d、92eと、光学ヘッド15のレン
ズ19との間の15℃、25℃および35℃における距
離データに基づいて、第一のサンプル位置の温度係数K
1ないし第五のサンプル位置の温度係数K5を算出し、
スキャナ内温度にしたがって、共焦点光学系のフォーカ
ス位置データを補正しているが、たとえば、25℃にお
ける距離データのみを計測して、共焦点光学系のフォー
カス位置を決定するように構成して、スキャナ内温度に
よる共焦点光学系のフォーカス位置データの補正を省略
することもできる。
【0608】また、前記実施態様においては、距離測定
用デバイス92a、92b、92c、92d、92e
は、その全面に、スパッタリングによってクロム膜91
が形成されたスライドガラス板90によって構成されて
いるが、クロム膜91を、スライドガラス板90の全面
に形成する必要はなく、少なくとも、距離データを計測
する距離測定用デバイス92a、92b、92c、92
d、92eの計測点に、クロム膜91が形成されていれ
ばよい。
【0609】さらに、前記実施態様においては、距離測
定用デバイス92a、92b、92c、92d、92e
は、その全面に、スパッタリングによってクロム膜91
が形成されたスライドガラス板90によって構成されて
いるが、クロム膜91に代えて、アルミニウム、金、ニ
ッケル−クロム合金およびチタン−ニッケル−クロムよ
りなる群から選ばれる材料によって形成された金属膜を
設けるようにしてもよい。
【0610】また、図14および図15に示された実施
態様においては、フォーカス位置決定用デバイス110
は、珪砂、ソーダ灰および石灰石よりなる群から選ばれ
た材料を主成分とするガラスに、CdS−CdSeの固
溶体をドープして形成した色ガラスフィルタよりなる支
持体111を備えているが、ガラスに、CdS−CdS
eの固溶体をドープして形成した色ガラスフィルタに代
えて、珪砂、ソーダ灰および石灰石よりなる群から選ば
れた材料を主成分とするガラスに、ZnS−CdSの固
溶体をドープして形成された色ガラスフィルタを用いる
こともでき、また、図16および図17に示されたシェ
ーディング評価用デバイス120と同様に、InGaA
sP層121とGaAs層122との積層体123によ
って、フォーカス位置決定用デバイス110の支持体1
11を形成してもよく、IV族元素、II−VI族化合
物、III−V族化合物およびこれらの複合体よりなる
群から選ばれた材料によって、フォーカス位置決定用デ
バイス110の支持体111が形成されていればよい。
【0611】さらに、図16および図17に示された実
施態様においては、シェーディング評価用デバイス12
0は、InGaAsP層121とGaAs層122との
積層体123を備えているが、InGaAsP層121
とGaAs層122との積層体123に代えて、図14
および図15に示された実施態様にかかるフォーカス位
置決定用デバイス110の支持体111と同様に、色ガ
ラスフィルタを用いることもでき、CdS−CdSeの
固溶体およびZnS−CdSの固溶体よりなる群から選
ばれる材料や、IV族元素、II−VI族化合物、II
I−V族化合物およびこれらの複合体よりなる群から選
ばれた材料によって、シェーディング評価用デバイス1
20を形成するようにしてもよい。
【0612】また、図11に示された実施態様において
は、フォーカス位置決定用デバイス95のスライドガラ
ス板96には、Fluor−X(登録商標)、Cy−3
(登録商標)およびCy−5(登録商標)を含むスポッ
ト97が形成されているが、スポット97が、473n
mの波長のレーザ光4によって効率的に励起可能な蛍光
色素、532nmの波長のレーザ光4によって効率的に
励起可能な蛍光色素および640nmの波長のレーザ光
4によって効率的に励起可能な蛍光色素を含んでいれば
よく、スポット97が、Fluor−X、Cy−3およ
びCy−5を含んでいることは必ずしも必要でない。
【0613】さらに、図11に示された実施態様におい
ては、フォーカス位置決定用デバイス95として、表面
に、Fluor−X(登録商標)、Cy−3(登録商
標)およびCy−5(登録商標)を含んだポット97が
形成されたスライドガラス板96が用いられ、図14お
よび図15に示された実施態様においては、フォーカス
位置決定用デバイス110が、色ガラスフィルタよりな
る支持体111を備え、いずれも、レーザ光4の照射を
受けたときに、励起されて、蛍光を発するように構成さ
れているが、レーザ光4の照射を受けたときに、励起さ
れて、フォトルミネッセンスを発するように、フォーカ
ス位置決定用デバイス95、11を構成することもでき
る。
【0614】また、図16および図17に示された実施
態様においては、シェーディング評価用デバイス120
は、InGaAsP層121とGaAs層122との積
層体123を備え、レーザ光4の照射を受けたときに、
励起されて、蛍光を発するように構成されているが、レ
ーザ光4の照射を受けたときに、励起されて、フォトル
ミネッセンスを発するように、シェーディング評価用デ
バイス120を構成することもできる。
【0615】さらに、前記実施態様においては、サンプ
ルキャリア21には、5つ開口部51、52、53、5
4、55が形成され、サンプルキャリア21が、5つの
マイクロアレイを保持可能に構成されているが、サンプ
ルキャリア21が保持可能なマイクロアレイの数は、任
意に決定することができ、5つに限られるものではな
い。
【0616】また、前記実施態様においては、ステッピ
ングモータ76を用いて、光学ヘッド15のレンズ19
を移動させているが、他の駆動手段を用いて、光学ヘッ
ド15のレンズ19を移動させるようにしてもよい。
【0617】さらに、前記実施態様においては、スキャ
ナは、スライドガラス板を担体とし、蛍光色素によって
選択的に標識された試料の数多くのスポットが、スライ
ドガラス板上に形成されているマイクロアレイを、レー
ザ光4によって走査して、蛍光色素を励起し、蛍光色素
から放出された蛍光を光電的に検出して、生化学解析用
のデータを生成可能に構成され、さらに、蛍光色素によ
って、選択的に標識された変性DNAを含む転写支持体
を担体とした蛍光サンプルを、レーザ光4によって走査
して、蛍光色素を励起し、蛍光色素から放出された蛍光
を光電的に検出して、生化学解析用のデータを生成可能
に構成されるとともに、放射性標識物質によって選択的
に標識された試料の数多くのスポットが形成されたメン
ブレンフィルタなどの担体を、輝尽性蛍光体を含む輝尽
性蛍光体層が形成された蓄積性蛍光体シートと密着させ
て、輝尽性蛍光体層を露光して得た放射性標識物質の位
置情報が記録された蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体
層を、レーザ光4によって走査して、輝尽性蛍光体を励
起し、輝尽性蛍光体から放出された輝尽光を光電的に検
出して、生化学解析用のデータを生成可能に構成されて
いるが、スライドガラス板を担体とし、蛍光色素によっ
て選択的に標識された試料の数多くのスポットが、スラ
イドガラス板上に形成されているマイクロアレイを、レ
ーザ光4によって走査して、蛍光色素を励起し、蛍光色
素から放出された蛍光を光電的に検出して、生化学解析
用のデータを生成可能に構成されていればよく、さら
に、蛍光色素によって、選択的に標識された変性DNA
を含む転写支持体を担体とした蛍光サンプルを、レーザ
光4によって走査して、蛍光色素を励起し、蛍光色素か
ら放出された蛍光を光電的に検出して、生化学解析用の
データを生成可能に構成されるとともに、放射性標識物
質によって選択的に標識された試料の数多くのスポット
が形成されたメンブレンフィルタなどの担体を、輝尽性
蛍光体を含む輝尽性蛍光体層が形成された蓄積性蛍光体
シートと密着させて、輝尽性蛍光体層を露光して得た放
射性標識物質の位置情報が記録された蓄積性蛍光体シー
トの輝尽性蛍光体層を、レーザ光4によって走査して、
輝尽性蛍光体を励起し、輝尽性蛍光体から放出された輝
尽光を光電的に検出して、生化学解析用のデータを生成
可能に構成されていることは、必ずしも必要でない。
【0618】また、前記実施態様においては、スキャナ
は、第1のレーザ励起光源1、第2のレーザ励起光源2
および第3のレーザ励起光源3を備えているが、3つの
レーザ励起光源を備えていることは必ずしも必要ない。
【0619】さらに、前記実施態様においては、第1の
レーザ励起光源1として、640nmの波長のレーザ光
4を発する半導体レーザ光源を用いているが、640n
mの波長のレーザ光4を発する半導体レーザ光源に代え
て、633nmの波長を有するレーザ光4を発するHe
−Neレーザ光源あるいは635nmのレーザ光4を発
する半導体レーザ光源を用いてもよく、630ないし6
50nmの波長のレーザ光を発するレーザ光源であれ
ば、第1のレーザ励起光源1として用いることができ
る。
【0620】また、前記実施態様においては、第2のレ
ーザ励起光源2として、532nmの波長のレーザ光を
発するレーザ光源を用い、第3のレーザ励起光源3とし
て、473nmの波長のレーザ光を発するレーザ光源を
用いているが、励起する蛍光物質の種類に応じて、第2
のレーザ励起光源2として、530ないし540nmの
波長のレーザ光を発するレーザ光源を、第3のレーザ励
起光源3として、470ないし490nmの波長のレー
ザ光を発するレーザ光源を、それぞれ、用いることもで
きる。
【0621】また、前記実施態様においては、スキャナ
は、640nmの波長を有するレーザ光4を発する第1
のレーザ励起光源1、532nmの波長を有するレーザ
光4を発する第2のレーザ励起光源2および473nm
の波長を有するレーザ光4を発する第3のレーザ励起光
源3を備え、したがって、640nmの波長を有するレ
ーザ光4を発する第1のレーザ励起光源1、532nm
の波長を有するレーザ光4を発する第2のレーザ励起光
源2および473nmの波長を有するレーザ光4を発す
る第3のレーザ励起光源3を用いた場合のそれぞれにつ
き、共焦点光学系のフォーカス位置を決定し、フォーカ
ス位置データをEPROM82に記憶させているが、レ
ーザ光4の波長は任意であり、使用するレーザ光4の波
長に応じて、共焦点光学系のフォーカス位置を決定し、
フォーカス位置データをEPROM82に記憶させ、フ
ォーカス位置データを用いて、光学ヘッド15のレンズ
19の位置を調整すればよく、640nmの波長を有す
るレーザ光4を発する第1のレーザ励起光源1、532
nmの波長を有するレーザ光4を発する第2のレーザ励
起光源2および473nmの波長を有するレーザ光4を
発する第3のレーザ励起光源3を用いた場合のそれぞれ
につき、共焦点光学系のフォーカス位置を決定し、フォ
ーカス位置データをEPROM82に記憶させておくこ
とは必ずしも必要でない。
【0622】また、前記実施態様においては、前記実施
態様においては、共焦点切り換え部材31には、3つの
径の異なるピンホール32a、32b、32cが形成さ
れ、蛍光色素によって選択的に標識された試料の数多く
のスポットが、スライドガラス板上に形成されているマ
イクロアレイを、レーザ光4によって走査して、蛍光色
素を励起し、蛍光色素から放出された蛍光を光電的に検
出して、生化学解析用のデータを生成するときには、ピ
ンホール32aが、輝尽性蛍光体層を露光して得た放射
性標識物質の位置情報が記録された蓄積性蛍光体シート
の輝尽性蛍光体層を、レーザ光4によって走査して、輝
尽性蛍光体を励起し、輝尽性蛍光体から放出された輝尽
光を光電的に検出して、生化学解析用のデータを生成す
るときには、ピンホール32bが、転写支持体を担体と
する蛍光サンプルを、レーザ光4によって走査して、蛍
光色素を励起し、蛍光色素から放出された蛍光を光電的
に検出して、生化学解析用のデータを生成するときに
は、ピンホール32cが、それぞれ、用いられている
が、共焦点切り換え部材31に、ピンホール32a、3
2bのみを形成し、蛍光色素によって選択的に標識され
た試料の数多くのスポットが、スライドガラス板上に形
成されているマイクロアレイを、レーザ光4によって走
査して、蛍光色素を励起し、蛍光色素から放出された蛍
光を光電的に検出して、生化学解析用のデータを生成す
るときには、ピンホール32aを介して、蛍光25を受
光し、輝尽性蛍光体層から放出された輝尽光25を光電
的に検出して、生化学解析用のデータを生成するときに
は、ピンホール32bを介して、輝尽光を受光し、転写
支持体を担体とした蛍光サンプルから放出された蛍光2
5を光電的に検出して、生化学解析用のデータを生成す
るときには、共焦点切り換え部材31を、蛍光25の光
路から退避させ、フォトマルチプライア33の受光光量
が増大するように構成することもできるし、また、共焦
点切り換え部材31に、ピンホール32aのみを形成
し、蛍光色素によって選択的に標識された試料の数多く
のスポットが、スライドガラス板上に形成されているマ
イクロアレイを、レーザ光4によって走査して、蛍光色
素を励起し、蛍光色素から放出された蛍光を光電的に検
出して、生化学解析用のデータを生成するときにのみ、
ピンホール32aを介して、蛍光25を受光し、輝尽性
蛍光体層から放出された輝尽光25を光電的に検出し
て、生化学解析用のデータを生成するときおよび転写支
持体を担体とした蛍光サンプルから放出された蛍光25
を光電的に検出して、生化学解析用のデータを生成する
ときには、共焦点切り換え部材31を、蛍光25の光路
から退避させ、フォトマルチプライア33の受光光量が
増大するように構成することもできる。
【0623】さらに、前記実施態様においては、サンプ
ル22が、転写支持体を担体として用いた蛍光サンプル
の場合および蓄積性蛍光体シートの場合にも、マイクロ
アレイの場合と同様に、共焦点光学系のフォーカスを調
整しているが、サンプル22が、転写支持体を担体とし
て用いた蛍光サンプルの場合や蓄積性蛍光体シートの場
合には、マイクロアレイに比して、共焦点光学系のフォ
ーカスを、高精度に調整することは要求されていないか
ら、蛍光サンプルや蓄積性蛍光体シートの位置に応じ
て、温度補正、変位補正をおこなうことなく、P=P
532として、駆動パルスの駆動信号を、ステッピング
モータ76に出力し、光学ヘッド15のレンズ19を所
定の位置に移動させて、その位置に保持させるように構
成することもできる。
【0624】
【発明の効果】本発明によれば、特別な機構を必要とす
ることなく、高精度で、共焦点光学系のフォーカスを調
整することができ、所望のように、生化学解析用のデー
タが生成することができる共焦点光学系を備えたスキャ
ナ、共焦点光学系を備えたスキャナの共焦点光学系のフ
ォーカス位置データの生成方法ならびに共焦点光学系を
備えたスキャナにおけるディジタルデータの生成方法を
提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施態様にかかるス
キャナの略斜視図である。
【図2】図2は、共焦点切り換え部材の略正面図であ
る。
【図3】図3は、サンプルステージの走査機構のうち、
主走査機構の詳細を示す略斜視図である。
【図4】図4は、本発明の好ましい実施態様にかかるス
キャナのサンプルステージにセットされるサンプルキャ
リアの略斜視図である。
【図5】図5は、光学ヘッドに設けられたレンズの高さ
位置を調整するレンズ高さ位置調整装置の略斜視図であ
る。
【図6】図6は、マイクロメータヘッドと移動方向規制
部材の一部切り欠き略側面図である。
【図7】図7は、本発明の好ましい実施態様にかかるス
キャナのの検出系、駆動系、入力系および制御系を示す
ブロックダイアグラムである。
【図8】図8は、マイクロアレイと、光学ヘッドのレン
ズとの間の距離データを生成する際に使用される距離測
定用デバイスの略縦断面図である。
【図9】図9は、マイクロアレイと、光学ヘッドのレン
ズとの間の距離データを生成する際のサンプルキャリア
の略平面図である。
【図10】図10は、マイクロアレイと、光学ヘッドの
レンズとの間の距離データを生成する際の光学ヘッドに
設けられたレンズの高さ位置を調整するレンズ高さ位置
調整装置の略斜視図である。
【図11】図11は、フォーカス位置決定用デバイスの
略正面図である。
【図12】図12は、データ処理装置のブロックダイア
グラムである。
【図13】図13は、レンズの位置を変えつつ、フォー
カス位置決定用デバイスを、640nmの波長のレーザ
光、532nmの波長のレーザ光および473nmの波
長のレーザ4によって、走査して、得たディジタルデー
タの信号強度の積分値をプロットしたグラフである。
【図14】図14は、本発明の別の好ましい実施態様に
かかるスキャナの共焦点光学系のフォーカスを決定する
ために用いられるフォーカス位置決定用デバイスの略断
面図である。
【図15】図15は、本発明の別の好ましい実施態様に
かかるスキャナの共焦点光学系のフォーカスを決定する
ために用いられるフォーカス位置決定用デバイスの略平
面図である。
【図16】図16は、本発明の他の好ましい実施態様に
かかるスキャナにおいて、シェーディング補正データを
生成するために用いられるシェーディング評価用デバイ
スの略平面図である。
【図17】図17は、本発明の他の好ましい実施態様に
かかるスキャナにおいて、シェーディング補正データを
生成するために用いられるシェーディング評価用デバイ
スの略縦断面図である。
【符号の説明】
1 第1のレーザ励起光源 2 第2のレーザ励起光源 3 第3のレーザ励起光源 4 レーザ光 5 コリメータレンズ 6 ミラー 7 第1のダイクロイックミラー 8 第2のダイクロイックミラー 9 コリメータレンズ 10 コリメータレンズ 15 光学ヘッド 16 ミラー 17 穴 18 穴明きミラー 19 レンズ 20 ステージ 21 サンプルキャリア 22 サンプル 23 滴下されたcDNA 25 蛍光または輝尽光 27 フィルタユニット 28a、28b、28c、28d フィルタ 29 ミラー 30 レンズ 31 共焦点切り換え部材 32a、32b、32c、32d、32e ピンホール 33 フォトマルチプライア 34 A/D変換器 35 データ処理装置 40 可動基板 41、41 一対のガイドレール 42 スライド部材 43 主走査用モータ 43a 主走査用モータの出力軸 44 プーリ 45 タイミングベルト 46 ロータリーエンコーダ 47 副走査用モータ 50 フレーム体 51 第一の開口部 52 第二の開口部 53 第三の開口部 54 第四の開口部 55 第五の開口部 51a、52a、53a、54a、55a 板ばね 51b、52b、53b、54b、55b 板ばね 60、61、62、63、64、65 板部材 70 レンズ高さ位置調整装置 71 定盤 72 レンズ基台 73 移動方向規制部材 74 マイクロメータヘッド 75 ボールベアリング 76 ステッピングモータ 77 ギア 78 ギア 79 静電容量型変位計 80 コントロールユニット 81 RAM 82 EPROM 83 キャリアセンサ 84 温度センサ 85 フィルタユニットモータ 86 切り換え部材モータ 87 キーボード 90 スライドガラス板 91 クロム膜 92a、92b、92c、92d、92e 距離測定用
デバイス 95 フォーカス位置決定用デバイス 96 スライドガラス板 97 スポット 100 ラインメモリ 101 データ処理部 102 シェーディング補正データ記憶部 103 データ記憶部 110 フォーカス位置決定用デバイス 111 支持体 112 クロム膜 113 ピンホール 120 シェーディング評価用デバイス 121 InGaAsP層 122 GaAs層 123 積層体 124 クロム膜 125 スリット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 21/16 G01B 7/00 K // G01B 7/00 G02B 7/11 H N Fターム(参考) 2F063 AA01 AA22 AA23 BA00 DA19 DB05 DC08 DD02 HA04 KA01 2F065 AA03 AA07 FF01 GG06 JJ17 LL12 LL20 LL22 MM03 PP12 QQ03 2G043 AA01 BA16 CA09 DA02 EA01 FA01 GA04 GB01 GB02 GB07 GB21 HA01 HA02 JA02 KA02 KA05 KA09 LA02 MA03 NA01 NA02 NA05 NA06 2H051 BA54 CC03 DA22 GB11 2H052 AA08 AA09 AC04 AC15 AC34 AD06 AD14 AD18 AD19 AD32 AD34 AD35 AE00 AF01 AF02

Claims (54)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を発する少なくとも1つのレー
    ザ励起光源と、少なくとも1つのサンプルを保持したサ
    ンプルキャリアを載置すべきサンプルステージと、前記
    サンプルステージを主走査方向および副走査方向に移動
    させる走査手段と、共焦点光学系と、共焦点光学系を構
    成する対物レンズを移動可能な駆動手段と、光を光電的
    に検出する光検出器と、不揮発性メモリと、制御手段と
    を備えたスキャナであって、前記不揮発性メモリが、少
    なくとも1つの距離測定用デバイスを、サンプルを保持
    すべきサンプルキャリアにセットして、前記サンプルキ
    ャリアを、前記サンプルステージに載置し、前記共焦点
    光学系を構成する対物レンズと、前記サンプルキャリア
    にセットされた前記少なくとも1つの距離測定用デバイ
    スの表面の基準位置および前記基準位置とは異なる少な
    くとも1つの計測位置との距離を計測して、生成された
    位置データを記憶するとともに、レーザ光の照射を受け
    ると、蛍光またはフォトルミネッセンスを発する発光材
    料を備えたフォーカス位置決定用デバイスを、前記発光
    材料が前記基準位置に位置するように、前記サンプルキ
    ャリアにセットし、前記フォーカス位置決定用デバイス
    を、レーザ光によって、走査して、前記基準位置に位置
    した前記発光材料を励起し、前記発光材料から放出され
    る蛍光またはフォトルミネッセンスを、前記光検出器に
    よって、光電的に検出し、前記共焦点光学系の対物レン
    ズの位置を、所定の移動ピッチで、変化させて、前記光
    検出器が検出した前記蛍光またはフォトルミネッセンス
    の信号強度に基づいて、前記共焦点光学系のフォーカス
    位置を決定し、生成されたフォーカス位置データを記憶
    し、前記制御手段が、前記不揮発性メモリに記憶された
    前記共焦点光学系のフォーカス位置データを、前記不揮
    発性メモリに保存された前記位置データにしたがって、
    補正し、補正された前記共焦点光学系のフォーカス位置
    データに基づいて、前記駆動手段に駆動信号を出力し
    て、前記共焦点光学系の対物レンズを移動させ、前記対
    物レンズの位置を調整するよう構成されたことを特徴と
    するスキャナ。
  2. 【請求項2】 前記光検出器が検出した前記蛍光または
    フォトルミネッセンスの信号強度の積分値が最大となる
    前記共焦点光学系の対物レンズの位置が、前記共焦点光
    学系のフォーカス位置として決定され、前記不揮発性メ
    モリに、フォーカス位置データとして記憶されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載のスキャナ。
  3. 【請求項3】 前記共焦点光学系を構成する対物レンズ
    と、前記サンプルキャリアにセットされた前記少なくと
    も1つの距離測定用デバイスの前記表面の基準位置およ
    び前記基準位置とは異なる少なくとも1つの計測位置と
    の距離が計測され、前記サンプルキャリアにセットされ
    た前記少なくとも1つの距離測定用デバイスの表面の基
    準位置に対する前記少なくとも1つの距離測定用デバイ
    スの表面の基準位置とは異なる少なくとも1つの計測位
    置の変位が算出されて、前記位置データが生成され、前
    記不揮発性メモリに記憶されていることを特徴とする請
    求項1または2に記載のスキャナ。
  4. 【請求項4】 前記共焦点光学系を構成する対物レンズ
    と、前記サンプルキャリアにセットされた前記少なくと
    も1つの距離測定用デバイスの表面の基準位置と、前記
    基準位置とは異なる2以上の計測位置との距離が計測さ
    れて、前記サンプルキャリアにセットされた前記少なく
    とも1つの距離測定用デバイスの前記距離測定用デバイ
    スの表面の基準位置に対する前記少なくとも1つの距離
    測定用デバイスの前記表面の前記基準位置とは異なる2
    以上の計測位置の変位が算出され、前記距離測定用デバ
    イスの表面の基準位置に対する前記基準位置とは異なる
    2以上の計測位置の変位が平均されて、前記位置データ
    が生成され、前記不揮発性メモリに記憶されていること
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の
    スキャナ。
  5. 【請求項5】 さらに、前記スキャナ内の温度を検出す
    る温度センサを備え、前記不揮発性メモリが、2以上の
    異なる温度で、前記共焦点光学系を構成する対物レンズ
    と、前記サンプルキャリアにセットされた前記少なくと
    も1つの距離測定用デバイスの表面の基準位置と、前記
    基準位置とは異なる2以上の計測位置との距離が計測さ
    れ、前記サンプルキャリアにセットされた前記少なくと
    も1つの距離測定用デバイスの表面の基準位置に対する
    前記少なくとも1つの距離測定用デバイスの表面の前記
    基準位置とは異なる2以上の計測位置の変位が算出され
    て、算出された前記距離測定用デバイスの表面の基準位
    置に対する前記基準位置とは異なる2以上の計測位置の
    変位の温度係数を記憶するとともに、前記温度センサに
    よって検出された前記共焦点光学系のフォーカス位置デ
    ータを生成した際の前記スキャナ内の温度の平均値を記
    憶するように構成され、前記制御手段が、前記不揮発性
    メモリに記憶された前記共焦点光学系のフォーカス位置
    データを、前記温度センサによって検出された前記スキ
    ャナ内の温度と前記共焦点光学系のフォーカス位置デー
    タを生成した際の前記スキャナ内の温度の平均値との温
    度差に応じて、前記不揮発性メモリに記憶された前記距
    離測定用デバイスの表面の基準位置に対する前記基準位
    置とは異なる2以上の計測位置の変位の温度係数にした
    がって、補正するように構成されたことを特徴とする請
    求項4に記載のスキャナ。
  6. 【請求項6】 前記サンプルキャリアが、2以上のサン
    プルを保持可能に構成され、前記不揮発性メモリが、2
    以上の距離測定用デバイスがセットされた前記サンプル
    キャリアを、前記サンプルステージに載置し、前記サン
    プルキャリアにセットされた前記2以上の距離測定用デ
    バイスのそれぞれにつき、前記共焦点光学系を構成する
    対物レンズと、前記距離測定用デバイスの表面の3以上
    の異なる計測位置との距離が計測され、前記2以上の距
    離測定用デバイスの1つの距離測定用デバイスの前記表
    面の前記計測位置の1つを基準位置として、前記2以上
    の距離測定用デバイスのそれぞれにつき、前記基準位置
    に対する前記計測位置の変位が算出され、前記2以上の
    距離測定用デバイスのそれぞれにつき、前記基準位置に
    対する前記計測位置の変位が平均されて、生成された前
    記位置データを記憶するように構成され、前記制御手段
    が、前記2以上の距離測定用デバイスがセットされた位
    置に対応する前記サンプルキャリアの位置にセットされ
    たサンプル毎に、前記不揮発性メモリに記憶された前記
    位置データに基づいて、前記不揮発性メモリに記憶され
    た前記共焦点光学系のフォーカス位置データを補正し、
    補正された前記共焦点光学系のフォーカス位置データに
    したがって、前記駆動手段に駆動信号を出力して、前記
    共焦点光学系の対物レンズを移動させ、前記対物レンズ
    の位置を調整するよう構成されたことを特徴とする請求
    項4に記載のスキャナ。
  7. 【請求項7】 2以上の異なる温度で、前記サンプルキ
    ャリアにセットされた前記2以上の距離測定用デバイス
    のそれぞれにつき、前記共焦点光学系を構成する対物レ
    ンズと、前記距離測定用デバイスの表面の3以上の異な
    る計測位置との距離が計測され、前記2以上の距離測定
    用デバイスの1つの距離測定用デバイスの前記距離測定
    用デバイスの表面の1つの計測位置を基準位置として、
    前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつき、前
    記基準位置に対する前記計測位置の変位が算出されて、
    前記基準位置に対する前記計測位置の変位の温度係数が
    算出され、前記不揮発性メモリが、前記基準位置に対す
    る前記計測位置の変位の温度係数の平均値を、前記2以
    上の距離測定用デバイスのそれぞれの温度係数として記
    憶するとともに、前記温度センサによって検出された前
    記共焦点光学系のフォーカス位置データを生成した際の
    前記スキャナ内の温度の平均値を記憶するように構成さ
    れ、前記制御手段が、前記2以上の距離測定用デバイス
    のそれぞれに対して、前記不揮発性メモリに記憶された
    前記共焦点光学系のフォーカス位置データを、前記温度
    センサが検出した前記スキャナ内の温度と前記共焦点光
    学系のフォーカス位置データを生成した際の前記スキャ
    ナ内の温度の平均値との温度差に応じ、前記不揮発性メ
    モリに記憶された前記2以上の距離測定用デバイスのそ
    れぞれの前記温度係数にしたがって、補正し、補正され
    た前記共焦点光学系のフォーカス位置データに基づい
    て、前記駆動手段に駆動信号を出力して、前記共焦点光
    学系の対物レンズを移動させ、前記共焦点光学系の前記
    対物レンズの位置を調整するよう構成されたことを特徴
    とする請求項6に記載のスキャナ。
  8. 【請求項8】 前記不揮発性メモリが、前記サンプルキ
    ャリアにセットされた前記2以上の距離測定用デバイス
    のそれぞれにつき、前記共焦点光学系を構成する対物レ
    ンズと、前記距離測定用デバイスの表面の主走査ライン
    毎に少なくとも2つの異なる計測位置との距離が計測さ
    れ、前記2以上の距離測定用デバイスの1つの距離測定
    用デバイスの表面の前記計測位置の1つを基準位置とし
    て、前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつ
    き、前記基準位置に対する前記計測位置の変位が算出さ
    れ、前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつ
    き、前記基準位置に対する前記計測位置の変位が平均さ
    れて、生成された前記位置データを記憶していることを
    特徴とする請求項6または7に記載のスキャナ。
  9. 【請求項9】 2以上の異なる温度で、前記サンプルキ
    ャリアにセットされた前記2以上の距離測定用デバイス
    のそれぞれにつき、前記共焦点光学系を構成する対物レ
    ンズと、前記距離測定用デバイスの表面の主走査ライン
    毎に少なくとも2つの異なる計測位置との距離が計測さ
    れ、前記2以上の距離測定用デバイスの1つの距離測定
    用デバイスの前記表面の前記計測位置の1つを基準位置
    として、前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれに
    つき、前記基準位置に対する前記計測位置の変位が算出
    されて、前記基準位置に対する前記計測位置の変位の温
    度係数が算出され、前記不揮発性メモリが、前記基準位
    置に対する前記計測位置の変位の温度係数の平均値を、
    前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれの温度係数
    として記憶するとともに、前記温度センサによって検出
    された前記共焦点光学系のフォーカス位置データを生成
    した際の前記スキャナ内の平均温度を記憶するように構
    成され、前記制御手段が、前記2以上の距離測定用デバ
    イスのそれぞれに対して、前記不揮発性メモリに記憶さ
    れた前記共焦点光学系のフォーカス位置データを、前記
    温度センサが検出した前記スキャナ内の温度と前記共焦
    点光学系のフォーカス位置データを生成した際の前記ス
    キャナ内の温度の平均値との温度差に応じて、前記不揮
    発性メモリに記憶された前記2以上の距離測定用デバイ
    スのそれぞれの前記温度係数にしたがって、補正し、補
    正された前記共焦点光学系のフォーカス位置データに基
    づいて、前記駆動手段に駆動信号を出力して、前記共焦
    点光学系の対物レンズを移動させ、前記対物レンズの位
    置を調整するように構成されたことを特徴とする請求項
    8に記載のスキャナ。
  10. 【請求項10】 前記不揮発性メモリが、前記サンプル
    キャリアにセットされた前記2以上の距離測定用デバイ
    スのそれぞれにつき、前記共焦点光学系を構成する対物
    レンズと、前記距離測定用デバイスの表面の主走査ライ
    ン毎に3つの異なる計測位置との距離が計測され、前記
    2以上の距離測定用デバイスの1つの距離測定用デバイ
    スの前記表面の前記計測位置の1つを基準位置として、
    前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつき、前
    記基準位置に対する前記計測位置の変位が算出され、前
    記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつき、前記
    基準位置に対する前記計測位置の変位が平均されて、生
    成された前記位置データを記憶していることを特徴とす
    る請求項8に記載のスキャナ。
  11. 【請求項11】 2以上の異なる温度で、前記サンプル
    キャリアにセットされた前記2以上の距離測定用デバイ
    スのそれぞれにつき、前記共焦点光学系を構成する対物
    レンズと、前記距離測定用デバイスの表面の主走査ライ
    ン毎に3つの異なる計測位置との距離が計測され、前記
    2以上の距離測定用デバイスの1つの距離測定用デバイ
    スの前記表面の前記計測位置の1つを基準位置として、
    前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつき、前
    記基準位置に対する前記計測位置の変位が算出されて、
    前記基準位置に対する前記計測位置の変位の温度係数が
    算出され、前記不揮発性メモリが、前記基準位置に対す
    る前記計測位置の変位の温度係数の平均値を、温度係数
    として記憶するとともに、前記温度センサによって検出
    された前記共焦点光学系のフォーカス位置データを生成
    した際の前記スキャナ内の平均温度を記憶するように構
    成され、前記制御手段が、前記2以上の距離測定用デバ
    イスのそれぞれに対して、前記不揮発性メモリに記憶さ
    れた前記共焦点光学系のフォーカス位置データを、前記
    温度センサが検出した前記スキャナ内の温度と前記共焦
    点光学系のフォーカス位置データを生成した際の前記ス
    キャナ内の温度の平均値との温度差に応じて、前記スキ
    ャナの前記メモリに保存された前記温度係数にしたがっ
    て、補正し、補正された前記共焦点光学系のフォーカス
    位置データに基づき、前記駆動手段に駆動信号を出力し
    て、前記共焦点光学系の対物レンズを移動させ、前記対
    物レンズの位置を調整するように構成されたことを特徴
    とする請求項10に記載のスキャナ。
  12. 【請求項12】 前記不揮発性メモリが、前記2以上の
    距離測定用デバイスのそれぞれの所定数の主走査ライン
    毎に、前記基準位置に対する前記計測位置の変位が平均
    されて、生成された前記位置データを記憶し、前記制御
    手段が、前記2以上の距離測定用デバイスがセットされ
    た位置に対応する前記サンプルキャリアの位置にセット
    されたサンプルの前記所定数の主走査ラインに対応する
    主走査ライン毎に、前記不揮発性メモリに記憶された前
    記位置データに基づいて、前記不揮発性メモリに記憶さ
    れた前記共焦点光学系のフォーカス位置データを補正
    し、補正された前記共焦点光学系のフォーカス位置デー
    タにしたがって、前記駆動手段に駆動信号を出力して、
    前記共焦点光学系の対物レンズを移動させ、前記対物レ
    ンズの位置を調整するよう構成されたことを特徴とする
    請求項6、8および10のいずれか1項に記載のスキャ
    ナ。
  13. 【請求項13】 2以上の異なる温度で、前記サンプル
    キャリアにセットされた前記2以上の距離測定用デバイ
    スのそれぞれの所定数の主走査ライン毎に、前記共焦点
    光学系を構成する対物レンズと、前記距離測定用デバイ
    スの表面の主走査ライン毎に3つの異なる計測位置との
    距離が計測され、前記2以上の距離測定用デバイスの1
    つの距離測定用デバイスの前記表面の前記計測位置の1
    つを基準位置として、前記2以上の距離測定用デバイス
    のそれぞれの所定数の主走査ライン毎に、前記基準位置
    に対する前記計測位置の変位が算出されて、前記基準位
    置に対する前記計測位置の変位の温度係数が算出され、
    前記不揮発性メモリが、前記2以上の距離測定用デバイ
    スのそれぞれの所定数の主走査ライン毎に、前記基準位
    置に対する前記計測位置の変位の温度係数の平均値を、
    前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれの所定数の
    主走査ラインの温度係数として記憶するとともに、前記
    温度センサによって検出された前記共焦点光学系のフォ
    ーカス位置データを生成した際の前記スキャナ内の平均
    温度を記憶するように構成され、前記制御手段が、前記
    2以上の距離測定用デバイスがセットされた位置に対応
    する前記サンプルキャリアの位置にセットされたサンプ
    ルの前記所定数の主走査ラインに対応する主走査ライン
    毎に、前記不揮発性メモリに記憶された前記共焦点光学
    系のフォーカス位置データを、前記温度センサが検出し
    た前記スキャナ内の温度と前記共焦点光学系のフォーカ
    ス位置データを生成した際の前記スキャナ内の温度の平
    均値との温度差に応じ、前記不揮発性メモリに記憶され
    た前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれの所定数
    の主走査ラインの前記温度係数にしたがって、補正し、
    補正された前記共焦点光学系のフォーカス位置データに
    基づき、前記駆動手段に駆動信号を出力して、前記共焦
    点光学系の対物レンズを移動させ、前記対物レンズの位
    置を調整するように構成されたことを特徴とする請求項
    12に記載のスキャナ。
  14. 【請求項14】 波長の異なるレーザ光を発する2以上
    のレーザ励起光源を備え、前記不揮発性メモリが、レー
    ザ光の波長ごとに生成された前記共焦点光学系のフォー
    カス位置データを記憶し、前記制御手段が、前記2以上
    のレーザ励起光源のうち、サンプルを走査するために使
    用するレーザ励起光源から発せられるレーザ光の波長に
    対応する前記共焦点光学系のフォーカス位置データを、
    前記不揮発性メモリから読み出し、読み出した前記共焦
    点光学系のフォーカス位置データに基づいて、前記駆動
    手段に駆動信号を出力して、前記共焦点光学系の対物レ
    ンズを移動させ、前記対物レンズの位置を調整するよう
    に構成されたことを特徴とする請求項1ないし13のい
    ずれか1項に記載のスキャナ。
  15. 【請求項15】 さらに、データ処理装置を備え、前記
    不揮発性メモリが、前記光検出器が検出した前記蛍光ま
    たはフォトルミネッセンスの信号強度の積分値を、前記
    制御手段がプロットし、n次関数でフィッティングし
    て、生成した前記n次関数の係数を記憶するとともに、
    前記少なくとも1つの距離測定用デバイスの前記計測位
    置の前記基準位置に対する変位を記憶しているように構
    成され、前記制御手段あるいは前記データ処理装置が、
    前記不揮発性メモリに記憶された前記n次関数の係数と
    前記少なくとも1つの距離測定用デバイスの前記計測位
    置の前記基準位置に対する変位に基づいて、サンプルの
    ディジタルデータ中のシェーディングを補正するシェー
    ディング補正データを生成し、前記データ処理装置が、
    前記シェーディング補正データに基づいて、前記サンプ
    ルのディジタルデータを補正するように構成されたこと
    を特徴とする請求項1ないし14のいずれか1項に記載
    のスキャナ。
  16. 【請求項16】 さらに、データ処理装置を備え、前記
    不揮発性メモリが、前記光検出器が検出した前記蛍光ま
    たはフォトルミネッセンスの信号強度の積分値を、前記
    制御手段がプロットし、n次関数でフィッティングし
    て、生成した前記n次関数の係数と、前記少なくとも1
    つの距離測定用デバイスの前記計測位置の前記基準位置
    に対する変位に基づいて、前記制御手段によって生成さ
    れたサンプルのディジタルデータ中のシェーディングを
    補正するシェーディング補正データを記憶しているよう
    に構成され、前記データ処理装置が、前記シェーディン
    グ補正データに基づいて、前記サンプルのディジタルデ
    ータを補正するように構成されたことを特徴とする請求
    項1ないし14のいずれか1項に記載のスキャナ。
  17. 【請求項17】 さらに、メモリを備えたデータ処理装
    置を備え、前記データ処理装置によって、光学的な平面
    性を保持して加工可能で、レーザ光の照射を受けると、
    蛍光を放出する性質を有する支持体上に、金属膜のマス
    クが設けられて、それによって、前記支持体を露出する
    多数の開口部が規則的に形成され、前記サンプルキャリ
    アにセットされて、前記サンプルステージに載置された
    シェーディング評価用デバイスを、前記少なくとも1つ
    のレーザ励起光源から発せられたレーザ光によって、走
    査し、前記開口部を介して、前記支持体を励起し、前記
    支持体から放出される蛍光を、前記開口部を介して、前
    記光検出器によって光電的に検出し、ディジタル化し
    て、生成されたディジタルデータに基づいて、前記シェ
    ーディング評価用デバイスのディジタルデータが生成さ
    れ、前記シェーディング評価用デバイスのディジタルデ
    ータに基づき、生成されたシェーディング補正データ
    が、前記不揮発性メモリあるいは前記データ処理装置の
    メモリに記憶され、前記データ処理装置が、前記不揮発
    性メモリあるいは前記メモリに記憶された前記シェーデ
    ィング補正データに基づいて、サンプルのディジタルデ
    ータを補正するように構成されたことを特徴とする請求
    項1ないし14のいずれか1項に記載のスキャナ。
  18. 【請求項18】 前記シェーディング評価用デバイスの
    ディジタルデータが、前記支持体から放出された蛍光を
    光電的に検出して生成された信号強度を、前記開口部ご
    とに積分して、生成されたことを特徴とする請求項17
    に記載のスキャナ。
  19. 【請求項19】 前記シェーディング評価用デバイスの
    ディジタルデータが、前記シェーディング評価用デバイ
    スに規則的に形成された多数の前記開口部のうち、基準
    位置に位置する前記開口部に、共焦点光学系のフォーカ
    スを合致させた後に、前記シェーディング評価用デバイ
    スを、前記レーザ光によって、走査して、前記多数の開
    口部を介して、前記支持体を励起し、前記支持体から放
    出される蛍光を、前記多数の開口部を介して、光電的に
    検出し、ディジタル化して、生成されたことを特徴とす
    る請求項17または18に記載のスキャナ。
  20. 【請求項20】 共焦点光学系を備えたスキャナの共焦
    点光学系のフォーカス位置データの生成方法であって、
    少なくとも1つの距離測定用デバイスを、少なくとも1
    つのサンプルを保持すべきサンプルキャリアにセットし
    て、サンプルステージに載置し、前記共焦点光学系を構
    成する対物レンズと、前記サンプルキャリアにセットさ
    れた前記少なくとも1つの距離測定用デバイスの表面の
    基準位置および前記基準位置とは異なる少なくとも1つ
    の計測位置との距離を計測し、位置データを生成して、
    前記スキャナの不揮発性メモリに記憶させるとともに、
    レーザ光の照射を受けると、蛍光またはフォトルミネッ
    センスを発する発光材料を備えたフォーカス位置決定用
    デバイスを、前記発光材料が前記基準位置に位置するよ
    うに、前記サンプルキャリアにセットし、前記フォーカ
    ス位置決定用デバイスを、レーザ光により、走査して、
    前記基準位置に位置した前記発光材料を励起し、前記発
    光材料から放出される蛍光またはフォトルミネッセンス
    を光電的に検出し、共焦点光学系の対物レンズの位置
    を、所定の移動ピッチで、変化させて、検出された前記
    蛍光またはフォトルミネッセンスの信号強度に基づい
    て、前記共焦点光学系のフォーカス位置を決定し、フォ
    ーカス位置データを生成して、前記不揮発性メモリに記
    憶させることを特徴とするスキャナの共焦点光学系のフ
    ォーカス位置データ生成方法。
  21. 【請求項21】 検出された前記蛍光またはフォトルミ
    ネッセンスの信号強度の積分値が最大となる前記共焦点
    光学系の対物レンズの位置を、前記共焦点光学系のフォ
    ーカス位置として決定することを特徴とする請求項20
    に記載の共焦点光学系を備えたスキャナの共焦点光学系
    のフォーカス位置データの生成方法。
  22. 【請求項22】 前記共焦点光学系を構成する対物レン
    ズと、前記サンプルキャリアにセットされた前記少なく
    とも1つの距離測定用デバイスの前記表面の基準位置お
    よび前記基準位置とは異なる少なくとも1つの計測位置
    との距離を計測し、前記サンプルキャリアにセットされ
    た前記少なくとも1つの距離測定用デバイスの前記表面
    の基準位置に対する前記少なくとも1つの距離測定用デ
    バイスの前記表面の基準位置とは異なる少なくとも1つ
    の計測位置の変位を算出して、前記位置データを生成す
    ることを特徴とする請求項20または21に記載の共焦
    点光学系を備えたスキャナの共焦点光学系のフォーカス
    位置データの生成方法。
  23. 【請求項23】 前記共焦点光学系を構成する対物レン
    ズと、前記サンプルキャリアにセットされた前記少なく
    とも1つの距離測定用デバイスの前記表面の基準位置
    と、前記基準位置とは異なる2以上の計測位置との距離
    を計測して、前記サンプルキャリアにセットされた前記
    少なくとも1つの距離測定用デバイスの前記表面の基準
    位置に対する前記少なくとも1つの距離測定用デバイス
    の前記表面の前記基準位置とは異なる2以上の計測位置
    の変位を算出し、前記距離測定用デバイスの表面の基準
    位置に対する前記基準位置とは異なる2以上の計測位置
    の変位を平均して、前記位置データを生成することを特
    徴とする請求項20ないし22のいずれか1項に記載の
    共焦点光学系を備えたスキャナの共焦点光学系のフォー
    カス位置データの生成方法。
  24. 【請求項24】 2以上の異なる温度で、前記共焦点光
    学系を構成する対物レンズと、前記サンプルキャリアに
    セットされた前記少なくとも1つの距離測定用デバイス
    の前記表面の基準位置と、前記基準位置とは異なる2以
    上の計測位置との距離を計測して、前記サンプルキャリ
    アにセットされた前記少なくとも1つの距離測定用デバ
    イスの前記表面の基準位置に対する前記少なくとも1つ
    の距離測定用デバイスの前記表面の前記基準位置とは異
    なる2以上の計測位置の変位を算出し、算出された前記
    距離測定用デバイスの表面の基準位置に対する前記基準
    位置とは異なる2以上の計測位置の変位の温度係数を、
    前記不揮発性メモリに記憶させるとともに、前記共焦点
    光学系のフォーカス位置データを生成した際の前記スキ
    ャナ内の平均温度を、前記不揮発性メモリに記憶させる
    ことを特徴とする請求項23に記載の共焦点光学系を備
    えたスキャナの共焦点光学系のフォーカス位置データの
    生成方法。
  25. 【請求項25】 前記サンプルキャリアが、2以上のサ
    ンプルを保持可能に構成され、2以上の距離測定用デバ
    イスがセットされた前記サンプルキャリアを、前記サン
    プルステージに載置し、前記サンプルキャリアにセット
    された前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつ
    き、前記共焦点光学系を構成する対物レンズと、前記距
    離測定用デバイスの表面の3以上の異なる計測位置との
    距離を計測し、前記2以上の距離測定用デバイスの1つ
    の距離測定用デバイスの前記表面の前記計測位置の1つ
    を基準位置として、前記2以上の距離測定用デバイスの
    それぞれにつき、前記基準位置に対する前記計測位置の
    変位を算出し、前記2以上の距離測定用デバイスのそれ
    ぞれにつき、前記基準位置に対する前記計測位置の変位
    を平均して、前記位置データを生成して、前記不揮発性
    メモリに記憶させることを特徴とする請求項23に記載
    の共焦点光学系を備えたスキャナの共焦点光学系のフォ
    ーカス位置データの生成方法。
  26. 【請求項26】 2以上の異なる温度で、前記サンプル
    キャリアにセットされた前記2以上の距離測定用デバイ
    スのそれぞれにつき、前記共焦点光学系を構成する対物
    レンズと、前記距離測定用デバイスの表面の3以上の異
    なる計測位置との距離を計測し、前記2以上の距離測定
    用デバイスの1つの距離測定用デバイスの前記表面の1
    つの計測位置を基準位置として、前記2以上の距離測定
    用デバイスのそれぞれにつき、前記基準位置に対する前
    記計測位置の変位を算出して、前記基準位置に対する前
    記計測位置の変位の温度係数を算出し、前記不揮発性メ
    モリに記憶させるとともに、前記共焦点光学系のフォー
    カス位置データを生成した際の前記スキャナ内の平均温
    度を、前記不揮発性メモリに記憶させることを特徴とす
    る請求項25に記載の共焦点光学系を備えたスキャナの
    共焦点光学系のフォーカス位置データの生成方法。
  27. 【請求項27】 前記サンプルキャリアにセットされた
    前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつき、前
    記共焦点光学系を構成する対物レンズと、前記距離測定
    用デバイスの表面の主走査ライン毎に少なくとも2つの
    異なる計測位置との距離を計測し、前記2以上の距離測
    定用デバイスの1つの距離測定用デバイスの前記表面の
    前記計測位置の1つを基準位置として、前記2以上の距
    離測定用デバイスのそれぞれにつき、前記基準位置に対
    する前記計測位置の変位を算出し、前記2以上の距離測
    定用デバイスのそれぞれにつき、前記基準位置に対する
    前記計測位置の変位を平均して、前記位置データを生成
    し、前記不揮発性メモリに記憶させることを特徴とする
    請求項25または26に記載の共焦点光学系を備えたス
    キャナの共焦点光学系のフォーカス位置データの生成方
    法。
  28. 【請求項28】 2以上の異なる温度で、前記サンプル
    キャリアにセットされた前記2以上の距離測定用デバイ
    スのそれぞれにつき、前記共焦点光学系を構成する対物
    レンズと、前記距離測定用デバイスの表面の主走査ライ
    ン毎に少なくとも2つの異なる計測位置との距離を計測
    し、前記2以上の距離測定用デバイスの1つの距離測定
    用デバイスの前記表面の前記計測位置の1つを基準位置
    として、前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれに
    つき、前記基準位置に対する前記計測位置の変位を算出
    して、前記基準位置に対する前記計測位置の変位の温度
    係数を算出し、前記基準位置に対する前記計測位置の変
    位の温度係数の平均値を、前記不揮発性メモリに記憶さ
    せるとともに、前記共焦点光学系のフォーカス位置デー
    タを生成した際の前記スキャナ内の平均温度を、前記不
    揮発性メモリに記憶させることを特徴とする請求項27
    に記載の共焦点光学系を備えたスキャナの共焦点光学系
    のフォーカス位置データの生成方法。
  29. 【請求項29】 前記サンプルキャリアにセットされた
    前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつき、前
    記共焦点光学系を構成する対物レンズと、前記距離測定
    用デバイスの表面の主走査ライン毎に3つの異なる計測
    位置との距離を計測し、前記2以上の距離測定用デバイ
    スの1つの距離測定用デバイスの前記表面の前記計測位
    置の1つを基準位置として、前記2以上の距離測定用デ
    バイスのそれぞれにつき、前記基準位置に対する前記計
    測位置の変位を算出し、前記2以上の距離測定用デバイ
    スのそれぞれにつき、前記基準位置に対する前記計測位
    置の変位を平均して、前記位置データを生成し、前記不
    揮発性メモリに記憶させることを特徴とする請求項27
    に記載の共焦点光学系を備えたスキャナの共焦点光学系
    のフォーカス位置データの生成方法。
  30. 【請求項30】 2以上の異なる温度で、前記サンプル
    キャリアにセットされた前記2以上の距離測定用デバイ
    スのそれぞれにつき、前記共焦点光学系を構成する対物
    レンズと、前記距離測定用デバイスの表面の主走査ライ
    ン毎に3つの異なる計測位置との距離を計測し、前記2
    以上の距離測定用デバイスの1つの距離測定用デバイス
    の前記表面の前記計測位置の1つを基準位置として、前
    記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつき、前記
    基準位置に対する前記計測位置の変位を算出して、前記
    基準位置に対する前記計測位置の変位の温度係数を算出
    し、前記基準位置に対する前記計測位置の変位の温度係
    数の平均値を、温度係数として、前記不揮発性メモリに
    記憶させるとともに、前記共焦点光学系のフォーカス位
    置データを生成した際の前記スキャナ内の平均温度を、
    前記不揮発性メモリに記憶させることを特徴とする請求
    項29に記載の共焦点光学系を備えたスキャナの共焦点
    光学系のフォーカス位置データの生成方法。
  31. 【請求項31】 前記2以上の距離測定用デバイスのそ
    れぞれの所定数の主走査ライン毎に、前記基準位置に対
    する前記計測位置の変位を平均し、前記位置データを生
    成して、前記不揮発性メモリに記憶させることを特徴と
    する請求項26、28および30のいずれか1項に記載
    の共焦点光学系を備えたスキャナの共焦点光学系のフォ
    ーカス位置データの生成方法。
  32. 【請求項32】 2以上の異なる温度で、前記サンプル
    キャリアにセットされた前記2以上の距離測定用デバイ
    スのそれぞれの所定数の主走査ライン毎に、前記共焦点
    光学系を構成する対物レンズと、前記距離測定用デバイ
    スの表面の主走査ライン毎に3つの異なる計測位置との
    距離を計測し、前記2以上の距離測定用デバイスの1つ
    の距離測定用デバイスの前記金属膜の表面の前記計測位
    置の1つを基準位置として、前記2以上の距離測定用デ
    バイスのそれぞれの所定数の主走査ライン毎に、前記基
    準位置に対する前記計測位置の変位を算出して、前記基
    準位置に対する前記計測位置の変位の温度係数を算出
    し、前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれの所定
    数の主走査ライン毎に、前記基準位置に対する前記計測
    位置の変位の温度係数の平均値を、温度係数として、前
    記不揮発性メモリに記憶させるとともに、前記共焦点光
    学系のフォーカス位置データを生成した際の前記スキャ
    ナ内の平均温度を、前記不揮発性メモリに記憶させるこ
    とを特徴とする請求項31に記載の共焦点光学系を備え
    たスキャナの共焦点光学系のフォーカス位置データの生
    成方法。
  33. 【請求項33】 レーザ光の波長ごとに、前記共焦点光
    学系のフォーカス位置データを生成して、前記不揮発性
    メモリに記憶させることを特徴とする請求項20ないし
    32のいずれか1項に記載の共焦点光学系を備えたスキ
    ャナの共焦点光学系のフォーカス位置データの生成方
    法。
  34. 【請求項34】 さらに、検出した前記蛍光またはフォ
    トルミネッセンスの信号強度の積分値をプロットし、n
    次関数でフィッティングして、前記n次関数の係数を生
    成して、前記不揮発性メモリに記憶させるとともに、前
    記少なくとも1つの距離測定用デバイスの前記計測位置
    の前記基準位置に対する変位を、前記不揮発性メモリに
    記憶させることを特徴とする請求項20ないし33のい
    ずれか1項に記載の共焦点光学系を備えたスキャナの共
    焦点光学系のフォーカス位置データの生成方法。
  35. 【請求項35】 さらに、検出した前記蛍光またはフォ
    トルミネッセンスの信号強度の積分値をプロットし、n
    次関数でフィッティングして、前記n次関数の係数を生
    成し、前記n次関数の係数と、前記少なくとも1つの距
    離測定用デバイスの前記計測位置の前記基準位置に対す
    る変位とに基づいて、サンプルのディジタルデータ中の
    シェーディングを補正するシェーディング補正データを
    生成して、前記不揮発性メモリあるいは前記スキャナの
    メモリに記憶させることを特徴とする請求項20ないし
    33のいずれか1項に記載の共焦点光学系を備えたスキ
    ャナの共焦点光学系のフォーカス位置データの生成方
    法。
  36. 【請求項36】 光学的な平面性を保持して加工可能
    で、レーザ光の照射を受けると、蛍光を放出する性質を
    有する支持体上に、金属膜のマスクが設けられて、それ
    によって、前記支持体を露出する多数の開口部が規則的
    に形成されたシェーディング評価用デバイスを、前記サ
    ンプルキャリアにセットして、前記サンプルステージに
    載置し、レーザ光によって、走査して、前記開口部を介
    して、前記支持体を励起し、前記支持体から放出される
    蛍光を、前記開口部を介して、光電的に検出し、ディジ
    タル化して、生成されたディジタルデータに基づいて、
    前記シェーディング評価用デバイスのディジタルデータ
    を生成し、前記シェーディング評価用デバイスのディジ
    タルデータに基づき、シェーディング補正データを生成
    して、前記不揮発性メモリあるいは前記スキャナのメモ
    リに記憶させることを特徴とする請求項20ないし33
    に記載の共焦点光学系を備えたスキャナの共焦点光学系
    のフォーカス位置データの生成方法。
  37. 【請求項37】 前記支持体から放出された蛍光を光電
    的に検出して生成された信号強度を、前記開口部ごとに
    積分して、前記シェーディング評価用デバイスのディジ
    タルデータを生成することを特徴とする請求項36に記
    載の共焦点光学系を備えたスキャナの共焦点光学系のフ
    ォーカス位置データの生成方法。
  38. 【請求項38】 前記シェーディング評価用デバイスに
    規則的に形成された多数の前記開口部のうち、基準位置
    に位置する前記開口部に、共焦点光学系のフォーカスを
    合致させた後に、前記シェーディング評価用デバイス
    を、前記レーザ光によって、走査して、前記多数の開口
    部を介して、前記支持体を励起し、前記支持体から放出
    される蛍光を、前記多数の開口部を介して、光電的に検
    出し、ディジタル化して、前記シェーディング評価用デ
    バイスのディジタルデータを生成することを特徴とする
    請求項36または37に記載の共焦点光学系を備えたス
    キャナの共焦点光学系のフォーカス位置データの生成方
    法。
  39. 【請求項39】 前記レーザ光の波長毎に、前記シェー
    ディング補正データを生成して、前記不揮発性メモリあ
    るいは前記スキャナのメモリに記憶させることを特徴と
    する請求項36ないし38のいずれか1項に記載の共焦
    点光学系を備えたスキャナの共焦点光学系のフォーカス
    位置データの生成方法。
  40. 【請求項40】 共焦点光学系を備えたスキャナにおけ
    るディジタルデータ生成方法であって、少なくとも1つ
    の距離測定用デバイスを、少なくとも1つのサンプルを
    保持すべきサンプルキャリアにセットして、サンプルス
    テージに載置し、前記共焦点光学系を構成する対物レン
    ズと、前記サンプルキャリアにセットされた前記少なく
    とも1つの距離測定用デバイスの表面の基準位置および
    前記基準位置とは異なる少なくとも1つの計測位置との
    距離を計測して、生成され、前記スキャナの不揮発性メ
    モリに記憶された位置データを、前記不揮発性メモリか
    ら読み出すとともに、レーザ光の照射を受けると、蛍光
    またはフォトルミネッセンスを発する発光材料を備えた
    フォーカス位置決定用デバイスを、前記発光材料が前記
    基準位置に位置するように、前記サンプルキャリアにセ
    ットし、前記フォーカス位置決定用デバイスを、レーザ
    光により、走査して、前記基準位置に位置した前記発光
    材料を励起し、前記発光材料から放出される蛍光または
    フォトルミネッセンスを光電的に検出し、共焦点光学系
    の対物レンズの位置を、所定の移動ピッチで、変化させ
    て、検出された前記蛍光またはフォトルミネッセンスの
    信号強度に基づいて、前記共焦点光学系のフォーカス位
    置を決定して、生成され、前記不揮発性メモリに記憶さ
    れたフォーカス位置データを、前記不揮発性メモリから
    読み出して、前記共焦点光学系のフォーカス位置データ
    を、前記位置データにしたがって、補正して、補正され
    た前記共焦点光学系のフォーカス位置データに基づき、
    前記共焦点光学系の対物レンズの位置を調整することを
    特徴とする共焦点光学系を備えたスキャナにおけるディ
    ジタルデータの生成方法。
  41. 【請求項41】 前記共焦点光学系を構成する対物レン
    ズと、前記サンプルキャリアにセットされた前記少なく
    とも1つの距離測定用デバイスの前記金属膜の表面の基
    準位置および前記基準位置とは異なる少なくとも1つの
    計測位置との距離を計測し、前記サンプルキャリアにセ
    ットされた前記少なくとも1つの距離測定用デバイスの
    前記表面の基準位置に対する前記少なくとも1つの距離
    測定用デバイスの前記表面の基準位置とは異なる少なく
    とも1つの計測位置の変位を算出して、前記位置データ
    が生成され、前記不揮発性メモリに記憶されたことを特
    徴とする請求項40に記載の共焦点光学系を備えたスキ
    ャナにおけるディジタルデータの生成方法。
  42. 【請求項42】 前記共焦点光学系を構成する対物レン
    ズと、前記サンプルキャリアにセットされた前記少なく
    とも1つの距離測定用デバイスの前記表面の基準位置
    と、前記基準位置とは異なる2以上の計測位置との距離
    を計測して、前記サンプルキャリアにセットされた前記
    少なくとも1つの距離測定用デバイスの前記表面の基準
    位置に対する前記少なくとも1つの距離測定用デバイス
    の前記表面の前記基準位置とは異なる2以上の計測位置
    の変位を算出し、前記距離測定用デバイスの表面の基準
    位置に対する前記基準位置とは異なる2以上の計測位置
    の変位を平均して、前記位置データが生成され、前記不
    揮発性メモリに記憶されたことを特徴とする請求項40
    または41に記載の共焦点光学系を備えたスキャナにお
    けるディジタルデータの生成方法。
  43. 【請求項43】 2以上の異なる温度で、前記共焦点光
    学系を構成する対物レンズと、前記サンプルキャリアに
    セットされた前記少なくとも1つの距離測定用デバイス
    の前記表面の基準位置と、前記基準位置とは異なる2以
    上の計測位置との距離を計測し、前記サンプルキャリア
    にセットされた前記少なくとも1つの距離測定用デバイ
    スの前記表面の基準位置に対する前記少なくとも1つの
    距離測定用デバイスの前記表面の前記基準位置とは異な
    る2以上の計測位置の変位を算出して、算出され、前記
    不揮発性メモリに記憶されている前記距離測定用デバイ
    スの表面の基準位置に対する前記基準位置とは異なる2
    以上の計測位置の変位の温度係数を、前記不揮発性メモ
    リから読み出すとともに、前記不揮発性メモリに記憶さ
    れている前記共焦点光学系のフォーカス位置データを生
    成した際の前記スキャナ内の平均温度を読み出し、前記
    共焦点光学系のフォーカス位置データを、前記スキャナ
    内の温度と前記共焦点光学系のフォーカス位置データを
    生成した際の前記スキャナ内の平均温度との温度差に応
    じ、前記距離測定用デバイスの表面の基準位置に対する
    前記基準位置とは異なる2以上の計測位置の変位の温度
    係数にしたがって、補正し、補正された前記共焦点光学
    系のフォーカス位置データに基づき、前記共焦点光学系
    の対物レンズの位置を調整することを特徴とする請求項
    42に記載の共焦点光学系を備えたスキャナにおけるデ
    ィジタルデータの生成方法。
  44. 【請求項44】 前記サンプルキャリアが、2以上のサ
    ンプルを保持可能に構成され、2以上の距離測定用デバ
    イスがセットされた前記サンプルキャリアを、前記サン
    プルステージに載置し、前記サンプルキャリアにセット
    された前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつ
    き、前記共焦点光学系を構成する対物レンズと、前記距
    離測定用デバイスの表面の3以上の異なる計測位置との
    距離を計測し、前記2以上の距離測定用デバイスの1つ
    の距離測定用デバイスの前記表面の前記計測位置の1つ
    を基準位置として、前記2以上の距離測定用デバイスの
    それぞれにつき、前記基準位置に対する前記計測位置の
    変位を算出し、前記2以上の距離測定用デバイスのそれ
    ぞれにつき、前記基準位置に対する前記計測位置の変位
    を平均して、生成され、前記不揮発性メモリに記憶され
    ている前記位置データを、前記不揮発性メモリから読み
    出し、前記2以上の距離測定用デバイスがセットされた
    位置に対応する前記サンプルキャリアの位置にセットさ
    れたサンプル毎に、前記位置データに基づいて、前記不
    揮発性メモリから読み出した前記共焦点光学系のフォー
    カス位置データを補正し、補正された前記共焦点光学系
    のフォーカス位置データにしたがって、前記共焦点光学
    系の対物レンズを移動させ、前記対物レンズの位置を調
    整することを特徴とする請求項42に記載の共焦点光学
    系を備えたスキャナにおけるディジタルデータの生成方
    法。
  45. 【請求項45】 2以上の異なる温度で、前記サンプル
    キャリアにセットされた前記2以上の距離測定用デバイ
    スのそれぞれにつき、前記共焦点光学系を構成する対物
    レンズと、前記距離測定用デバイスの表面の3以上の異
    なる計測位置との距離を計測し、前記2以上の距離測定
    用デバイスの1つの距離測定用デバイスの前記表面の1
    つの計測位置を基準位置として、前記2以上の距離測定
    用デバイスのそれぞれにつき、前記基準位置に対する前
    記計測位置の変位を算出して、算出され、前記不揮発性
    メモリに記憶されている前記基準位置に対する前記2以
    上の距離測定用デバイスのそれぞれの前記計測位置の変
    位の温度係数を、前記不揮発性メモリから読み出すとと
    もに、前記不揮発性メモリに記憶されている前記共焦点
    光学系のフォーカス位置データを生成した際の前記スキ
    ャナ内の平均温度を、前記不揮発性メモリから読み出
    し、前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれに対し
    て、前記不揮発性メモリから読み出した前記共焦点光学
    系のフォーカス位置データを、前記スキャナ内の温度と
    前記共焦点光学系のフォーカス位置データを生成した際
    の前記スキャナ内の平均温度との温度差に応じ、前記不
    揮発性メモリに記憶された前記2以上の距離測定用デバ
    イスのそれぞれの前記温度係数にしたがって、補正し、
    補正された前記共焦点光学系のフォーカス位置データに
    基づいて、前記共焦点光学系の対物レンズを移動させ、
    前記対物レンズの位置を調整することを特徴とする請求
    項44に記載の共焦点光学系を備えたスキャナにおける
    ディジタルデータの生成方法。
  46. 【請求項46】 前記サンプルキャリアにセットされた
    前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつき、前
    記共焦点光学系を構成する対物レンズと、前記距離測定
    用デバイスの表面の主走査ライン毎に少なくとも2つの
    異なる計測位置との距離を計測し、前記2以上の距離測
    定用デバイスの1つの距離測定用デバイスの前記表面の
    前記計測位置の1つを基準位置として、前記2以上の距
    離測定用デバイスのそれぞれにつき、前記基準位置に対
    する前記計測位置の変位を算出し、前記2以上の距離測
    定用デバイスのそれぞれにつき、前記基準位置に対する
    前記計測位置の変位を平均して、生成され、前記不揮発
    性メモリに記憶されている前記位置データを読み出し、
    前記2以上の距離測定用デバイスがセットされた位置に
    対応する前記サンプルキャリアの位置にセットされたサ
    ンプル毎に、前記位置データに基づいて、前記不揮発性
    メモリから読み出した前記共焦点光学系のフォーカス位
    置データを補正し、補正された前記共焦点光学系のフォ
    ーカス位置データにしたがって、前記共焦点光学系の対
    物レンズを移動させ、前記対物レンズの位置を調整する
    ことを特徴とする請求項44または45に記載の共焦点
    光学系を備えたスキャナにおけるディジタルデータの生
    成方法。
  47. 【請求項47】 2以上の異なる温度で、前記サンプル
    キャリアにセットされた前記2以上の距離測定用デバイ
    スのそれぞれにつき、前記共焦点光学系を構成する対物
    レンズと、前記距離測定用デバイスの表面の主走査ライ
    ン毎に少なくとも2つの異なる計測位置との距離を計測
    し、前記2以上の距離測定用デバイスの1つの距離測定
    用デバイスの前記表面の前記計測位置の1つを基準位置
    として、前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれに
    つき、前記基準位置に対する前記計測位置の変位を算出
    して、前記基準位置に対する前記計測位置の変位の温度
    係数を算出し、前記基準位置に対する前記計測位置の変
    位の温度係数を平均して、前記基準位置に対する前記計
    測位置の変位の温度係数の平均値を、前記不揮発性メモ
    リに記憶させ、前記不揮発性メモリに記憶された前記基
    準位置に対する前記2以上の距離測定用デバイスのそれ
    ぞれの前記計測位置の変位の温度係数の平均値を、前記
    不揮発性メモリから読み出すとともに、前記不揮発性メ
    モリに記憶されている前記共焦点光学系のフォーカス位
    置データを生成した際の前記スキャナ内の平均温度を、
    前記不揮発性メモリから読み出し、前記2以上の距離測
    定用デバイスのそれぞれに対して、前記不揮発性メモリ
    から読み出した前記共焦点光学系のフォーカス位置デー
    タを、前記スキャナ内の温度と前記共焦点光学系のフォ
    ーカス位置データを生成した際の前記スキャナ内の平均
    温度との温度差に応じ、前記2以上の距離測定用デバイ
    スのそれぞれの前記温度係数にしたがって、補正し、補
    正した前記共焦点光学系のフォーカス位置データに基づ
    いて、前記共焦点光学系の対物レンズを移動させ、前記
    対物レンズの位置を調整することを特徴とする請求項4
    6に記載の共焦点光学系を備えたスキャナにおけるディ
    ジタルデータの生成方法。
  48. 【請求項48】 前記サンプルキャリアにセットされた
    前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつき、前
    記共焦点光学系を構成する対物レンズと、前記距離測定
    用デバイスの表面の主走査ライン毎に3つの異なる計測
    位置との距離を計測し、前記2以上の距離測定用デバイ
    スの1つの距離測定用デバイスの前記表面の前記計測位
    置の1つを基準位置として、前記2以上の距離測定用デ
    バイスのそれぞれにつき、前記基準位置に対する前記計
    測位置の変位を算出し、前記2以上の距離測定用デバイ
    スのそれぞれにつき、前記基準位置に対する前記計測位
    置の変位を平均して、生成され、前記不揮発性メモリに
    記憶された前記位置データを読み出し、前記2以上の距
    離測定用デバイスがセットされた位置に対応する前記サ
    ンプルキャリアの位置にセットされたサンプル毎に、前
    記位置データに基づいて、前記不揮発性メモリから読み
    出した前記共焦点光学系のフォーカス位置データを補正
    し、補正された前記共焦点光学系のフォーカス位置デー
    タにしたがって、前記共焦点光学系の対物レンズを移動
    させ、前記対物レンズの位置を調整することを特徴とす
    る請求項46に記載の共焦点光学系を備えたスキャナに
    おけるディジタルデータの生成方法。
  49. 【請求項49】 2以上の異なる温度で、前記サンプル
    キャリアにセットされた前記2以上の距離測定用デバイ
    スのそれぞれにつき、前記共焦点光学系を構成する対物
    レンズと、前記距離測定用デバイスの表面の主走査ライ
    ン毎に3つの異なる計測位置との距離を計測し、前記2
    以上の距離測定用デバイスの1つの距離測定用デバイス
    の前記表面の前記計測位置の1つを基準位置として、前
    記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれにつき、前記
    基準位置に対する前記計測位置の変位を算出して、前記
    基準位置に対する前記計測位置の変位の温度係数を算出
    し、前記基準位置に対する前記計測位置の変位の温度係
    数を平均して、前記2以上の距離測定用デバイスのそれ
    ぞれの温度係数として、前記不揮発性メモリに記憶さ
    せ、前記不揮発性メモリに記憶された前記基準位置に対
    する前記計測位置の変位の温度係数の平均値を、前記不
    揮発性メモリから読み出すとともに、前記不揮発性メモ
    リに記憶されている前記共焦点光学系のフォーカス位置
    データを生成した際の前記スキャナ内の平均温度を、前
    記不揮発性メモリから読み出し、前記2以上の距離測定
    用デバイスのそれぞれに対して、前記不揮発性メモリか
    ら読み出した前記共焦点光学系のフォーカス位置データ
    を、前記スキャナ内の温度と前記共焦点光学系のフォー
    カス位置データを生成した際の前記スキャナ内の平均温
    度との温度差に応じ、前記2以上の距離測定用デバイス
    のそれぞれの前記温度係数にしたがって、補正し、補正
    した前記共焦点光学系のフォーカス位置データに基づ
    き、前記共焦点光学系の対物レンズを移動させ、前記対
    物レンズの位置を調整することを特徴とする請求項48
    に記載の共焦点光学系を備えたスキャナにおけるディジ
    タルデータの生成方法。
  50. 【請求項50】 前記2以上の距離測定用デバイスのそ
    れぞれの所定数の主走査ライン毎に、前記基準位置に対
    する前記計測位置の変位を平均して、生成され、前記不
    揮発性メモリに記憶されている前記位置データを、前記
    不揮発性メモリから読み出し、前記2以上の距離測定用
    デバイスがセットされた位置に対応する前記サンプルキ
    ャリアの位置にセットされたサンプルの前記所定数の主
    走査ラインに対応する主走査ライン毎に、前記位置デー
    タに基づいて、前記不揮発性メモリから読み出した前記
    共焦点光学系のフォーカス位置データを補正し、補正し
    た前記共焦点光学系のフォーカス位置データにしたがっ
    て、前記共焦点光学系の対物レンズを移動させ、前記対
    物レンズの位置を調整することを特徴とする請求項4
    5、47および49のいずれか1項に記載の共焦点光学
    系を備えたスキャナにおけるディジタルデータの生成方
    法。
  51. 【請求項51】 2以上の異なる温度で、前記サンプル
    キャリアにセットされた前記2以上の距離測定用デバイ
    スのそれぞれの所定数の主走査ライン毎に、前記共焦点
    光学系を構成する対物レンズと、前記距離測定用デバイ
    スの表面の主走査ライン毎に3つの異なる計測位置との
    距離を計測し、前記2以上の距離測定用デバイスの1つ
    の距離測定用デバイスの前記表面の前記計測位置の1つ
    を基準位置として、前記2以上の距離測定用デバイスの
    それぞれの所定数の主走査ライン毎に、前記基準位置に
    対する前記計測位置の変位を算出して、前記基準位置に
    対する前記計測位置の変位の温度係数を算出し、前記2
    以上の距離測定用デバイスのそれぞれの所定数の主走査
    ライン毎に算出され、前記2以上の距離測定用デバイス
    のそれぞれの所定数の主走査ライン毎の温度係数とし
    て、前記不揮発性メモリに記憶させ、前記不揮発性メモ
    リに記憶された前記基準位置に対する前記計測位置の変
    位の温度係数の平均値を、前記不揮発性メモリから読み
    出すとともに、前記不揮発性メモリに記憶されている前
    記共焦点光学系のフォーカス位置データを生成した際の
    前記スキャナ内の平均温度を、前記不揮発性メモリから
    読み出し、前記2以上の距離測定用デバイスがセットさ
    れた位置に対応する前記サンプルキャリアの位置にセッ
    トされたサンプルの前記所定数の主走査ラインに対応す
    る主走査ライン毎に、前記不揮発性メモリから読み出し
    た前記共焦点光学系のフォーカス位置データを、前記ス
    キャナ内の温度と前記共焦点光学系のフォーカス位置デ
    ータを生成した際の前記スキャナ内の平均温度との温度
    差に応じ、前記2以上の距離測定用デバイスのそれぞれ
    の所定数の主走査ライン毎の前記温度係数にしたがっ
    て、補正し、補正した前記共焦点光学系のフォーカス位
    置データに基づいて、前記共焦点光学系の対物レンズを
    移動させ、前記対物レンズの位置を調整することを特徴
    とする請求項50に記載の共焦点光学系を備えたスキャ
    ナにおけるディジタルデータの生成方法。
  52. 【請求項52】 さらに、検出した前記蛍光またはフォ
    トルミネッセンスの信号強度の積分値をプロットし、n
    次関数でフィッティングして、生成され、前記不揮発性
    メモリに記憶されている前記n次関数の係数を、前記不
    揮発性メモリから読み出すとともに、前記不揮発性メモ
    リに記憶されている前記少なくとも1つの距離測定用デ
    バイスの前記計測位置の前記基準位置に対する変位を、
    前記不揮発性メモリから読み出し、前記n次関数の係数
    と前記少なくとも1つの距離測定用デバイスの前記計測
    位置の前記基準位置に対する変位に基づいて、サンプル
    のディジタルデータ中のシェーディングを補正するシェ
    ーディング補正データを生成し、前記シェーディング補
    正データに基づいて、前記サンプルのディジタルデータ
    を補正することを特徴とする請求項40ないし51のい
    ずれか1項に記載の共焦点光学系を備えたスキャナにお
    けるディジタルデータの生成方法。
  53. 【請求項53】 光学的な平面性を保持して加工可能
    で、レーザ光の照射を受けると、蛍光を放出する性質を
    有する支持体上に、金属膜のマスクが設けられて、それ
    によって、前記支持体を露出する多数の開口部が規則的
    に形成されたシェーディング評価用デバイスを、前記サ
    ンプルキャリアにセットして、前記サンプルステージに
    載置し、レーザ光によって、走査して、前記開口部を介
    して、前記支持体を励起し、前記支持体から放出される
    蛍光を、前記開口部を介して、光電的に検出し、ディジ
    タル化して、生成されたディジタルデータに基づいて、
    前記シェーディング評価用デバイスのディジタルデータ
    を生成し、前記シェーディング評価用デバイスのディジ
    タルデータに基づき、生成され、前記不揮発性メモリあ
    るいは前記スキャナのメモリに記憶されているシェーデ
    ィング補正データを、前記不揮発性メモリあるいは前記
    スキャナの前記メモリから読み出し、前記サンプルのデ
    ィジタルデータを補正することを特徴とする請求項40
    ないし51のいずれか1項に記載の共焦点光学系を備え
    たスキャナにおけるディジタルデータの生成方法。
  54. 【請求項54】 前記シェーディング評価用デバイスに
    規則的に形成された多数の前記開口部のうち、基準位置
    に位置する前記開口部に、共焦点光学系のフォーカスを
    合致させた後に、前記シェーディング評価用デバイス
    を、前記レーザ光によって、走査して、前記多数の開口
    部を介して、前記支持体を励起し、前記支持体から放出
    される蛍光を、前記多数の開口部を介して、光電的に検
    出し、ディジタル化して、前記シェーディング評価用デ
    バイスのディジタルデータを生成し、前記シェーディン
    グ評価用デバイスのディジタルデータに基づいて、前記
    シェーディング補正データが生成され、不揮発性メモリ
    あるいはスキャナの前記メモリに記憶されていることを
    特徴とする請求項53に記載の共焦点光学系を備えたス
    キャナにおけるディジタルデータの生成方法。
JP2001389454A 2000-12-25 2001-12-21 共焦点光学系を備えたスキャナ、共焦点光学系を備えたスキャナの共焦点光学系のフォーカス位置データの生成方法および共焦点光学系を備えたスキャナにおけるディジタルデータの生成方法 Expired - Fee Related JP3928846B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001389454A JP3928846B2 (ja) 2000-12-25 2001-12-21 共焦点光学系を備えたスキャナ、共焦点光学系を備えたスキャナの共焦点光学系のフォーカス位置データの生成方法および共焦点光学系を備えたスキャナにおけるディジタルデータの生成方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-392072 2000-12-25
JP2000392072 2000-12-25
JP2001389454A JP3928846B2 (ja) 2000-12-25 2001-12-21 共焦点光学系を備えたスキャナ、共焦点光学系を備えたスキャナの共焦点光学系のフォーカス位置データの生成方法および共焦点光学系を備えたスキャナにおけるディジタルデータの生成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002296509A true JP2002296509A (ja) 2002-10-09
JP3928846B2 JP3928846B2 (ja) 2007-06-13

Family

ID=26606479

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001389454A Expired - Fee Related JP3928846B2 (ja) 2000-12-25 2001-12-21 共焦点光学系を備えたスキャナ、共焦点光学系を備えたスキャナの共焦点光学系のフォーカス位置データの生成方法および共焦点光学系を備えたスキャナにおけるディジタルデータの生成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3928846B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007048823A (ja) * 2005-08-08 2007-02-22 Nikon Corp 位置検出装置、アライメント装置、露光装置及びマイクロデバイスの製造方法
JP2007525689A (ja) * 2003-04-17 2007-09-06 アペリオ・テクノロジーズ・インコーポレイテッド 線形配列に基づくスライドスキャナにおける予備焦点合わせ方法及び装置
JP2009175177A (ja) * 2008-01-21 2009-08-06 Nikon Corp 走査型共焦点システムと、これを有する走査型共焦点顕微鏡装置
JP5864009B1 (ja) * 2015-05-18 2016-02-17 シャープ株式会社 微小粒子検出装置
JP2016133449A (ja) * 2015-01-21 2016-07-25 富士通株式会社 光硬化樹脂の硬度分布計測装置及び硬度分布計測方法
CN107621443A (zh) * 2017-10-20 2018-01-23 四川威斯派克科技有限公司 一种二维运动式样品全域扫描台及光谱扫描方法
CN112683211A (zh) * 2021-01-14 2021-04-20 成都茹化旭电子商务有限公司 一种检测货物尺寸进行放置夹持运输的机器定位装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5760054B2 (ja) 2013-08-23 2015-08-05 シャープ株式会社 光検出装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007525689A (ja) * 2003-04-17 2007-09-06 アペリオ・テクノロジーズ・インコーポレイテッド 線形配列に基づくスライドスキャナにおける予備焦点合わせ方法及び装置
JP4728228B2 (ja) * 2003-04-17 2011-07-20 アペリオ・テクノロジーズ・インコーポレイテッド 線形配列に基づくスライドスキャナにおける予備焦点合わせ方法及び装置
JP2007048823A (ja) * 2005-08-08 2007-02-22 Nikon Corp 位置検出装置、アライメント装置、露光装置及びマイクロデバイスの製造方法
JP2009175177A (ja) * 2008-01-21 2009-08-06 Nikon Corp 走査型共焦点システムと、これを有する走査型共焦点顕微鏡装置
JP2016133449A (ja) * 2015-01-21 2016-07-25 富士通株式会社 光硬化樹脂の硬度分布計測装置及び硬度分布計測方法
JP5864009B1 (ja) * 2015-05-18 2016-02-17 シャープ株式会社 微小粒子検出装置
WO2016185623A1 (ja) * 2015-05-18 2016-11-24 シャープ株式会社 微小粒子検出装置
CN107621443A (zh) * 2017-10-20 2018-01-23 四川威斯派克科技有限公司 一种二维运动式样品全域扫描台及光谱扫描方法
CN112683211A (zh) * 2021-01-14 2021-04-20 成都茹化旭电子商务有限公司 一种检测货物尺寸进行放置夹持运输的机器定位装置
CN112683211B (zh) * 2021-01-14 2022-11-08 宜宾综合保税区供应链管理有限公司 一种检测货物尺寸进行放置夹持运输的机器定位装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3928846B2 (ja) 2007-06-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6630680B2 (en) Scanner having confocal optical system, method for producing focus position data of confocal optical system of scanner having confocal optical system and method for producing digital data of scanner having confocal optical system
EP1650554B1 (en) Biochip reader
WO2001035074A9 (en) Apparatus and method for calibration of a microarray scanning system
JP3824135B2 (ja) バイオチップ読取り装置
JP2003185584A (ja) スキャナ
US5991030A (en) Apparatus for reading a luminescence pattern of a sample
JP2002296509A (ja) 共焦点光学系を備えたスキャナ、共焦点光学系を備えたスキャナの共焦点光学系のフォーカス位置データの生成方法および共焦点光学系を備えたスキャナにおけるディジタルデータの生成方法
JP2002168787A (ja) 画像読み取り方法および装置
JP2002185731A (ja) 共焦点光学系を備えたスキャナ用のシェーディング評価用デバイス、シェーディング評価用デバイスを用いた共焦点光学系を備えたスキャナにおけるシェーディング補正データ生成方法およびシェーディング補正方法ならびにシェーディングを補正可能な共焦点光学系を備えたスキャナ
JP2002168784A (ja) 共焦点スキャナのピンホール位置調整・位置決め方法および装置
US6759673B2 (en) Radiation image readout method and apparatus
JP4256585B2 (ja) 双方向走査スキャナにおけるジッターの補正方法およびジッターを補正可能な双方向走査スキャナ
US8274061B2 (en) Scanner and method for setting voltage value of photomultiplier
JP2002182323A (ja) 共焦点光学系を備えたスキャナのフォーカス位置決定方法およびフォーカス調整方法、共焦点光学系を備えたスキャナならびにフォーカス位置決定用デバイス
JP2002181620A (ja) スキャナの特性評価用デバイス、スキャナの特性評価用デバイスを用いたスキャナの特性補正データ生成方法、スキャナの特性評価用デバイスを用いて生成されたスキャナの特性補正データに基づくスキャナの特性補正方法および特性補正が補正可能なスキャナ
JP2000131237A (ja) マイクロアレイチップの読取方法および読取装置
US6814298B2 (en) Digital data producing system
JP2002168786A (ja) スキャナにおけるジッターの防止方法およびジッターの発生を防止可能なスキャナ
JP2002156383A (ja) 高さ位置調整装置、光学系高さ位置調整装置および光学系高さ位置調整装置を用いたデータ生成装置
US20020117640A1 (en) Radiation image read-out method and apparatus
JP2003315944A (ja) 画像読取装置
JP2003042956A (ja) データの読み取り方法およびそれに用いるスキャナ
KR20050087180A (ko) 회전식 스테이지를 이용한 바이오칩 스캐너
JPH11148900A (ja) 発光パターン読み取り装置
JPH1123529A (ja) スキャナ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040226

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060324

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060418

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060619

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060620

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060822

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060907

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061212

A072 Dismissal of procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A072

Effective date: 20061219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070206

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070301

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100316

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110316

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110316

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120316

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120316

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130316

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130316

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140316

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees