JP2002294691A - Z型鋼矢板 - Google Patents

Z型鋼矢板

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JP2002294691A JP2001096635A JP2001096635A JP2002294691A JP 2002294691 A JP2002294691 A JP 2002294691A JP 2001096635 A JP2001096635 A JP 2001096635A JP 2001096635 A JP2001096635 A JP 2001096635A JP 2002294691 A JP2002294691 A JP 2002294691A
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裕章 中山
Masatake Tatsuta
昌毅 龍田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排土作用が十分作用して、比較的肉厚の薄い
Z型鋼矢板でも、座屈耐力が向上していると共に、施工
時の地盤抵抗力を低減することができ、施工性のよいZ
型鋼矢板の提供。 【解決手段】 両端側にフランジ部2と、中間部にウェ
ブ部3とを備えたZ型形状の鋼矢板において、フランジ
部2の座屈耐力を向上させ、かつ打設時の地盤抵抗を低
減するために、フランジ巾を短くし、かつウェブ部3に
緩傾斜部5を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼矢板に関するも
ので、例えば、土木建築分野における、地下土留め、基
礎構造および港湾,河川における護岸、さらには地中に
おける止水壁に用いる構造部材としての鋼矢板に係り、
特に、Z型形状の鋼矢板(以下、Z型鋼矢板と言う)に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、板厚及び形状の自由度の高い熱
間圧延加工により製造される鋼矢板として、図8に示す
ようなZ型鋼矢板10が知られている。このZ型鋼矢板
10を使用して、図11に示すような壁体11を構築す
る場合は、Z型鋼矢板10が左右非対称の矢板であるの
で、これを上下反転して継手12を噛み合わせて交互に
Z型鋼矢板10を組み合わせることにより、連続した壁
体11を構築している。
【0003】図8〜図11には、既存のZ型矢板の第1
例の形状およびそのZ型鋼矢板により壁体11を構築し
た形状が示されている。
【0004】図11に示すように、複数のZ型鋼矢板1
0の継手12相互を噛み合わせて構築された鋼矢板壁1
1の場合は、すべてのZ型鋼矢板10の継手12が、鋼
矢板壁11の壁厚方向両端側のフランジ部13に位置し
ており、また鋼矢板単体の重心gと完成後の壁体の中心
軸線(重心軸)Gが一致するために、土圧等により曲げ
変形しても、図15に示すようなU型鋼矢板14の場合
と異なり、図10(b)に示すように、Z型鋼矢板10
がそれぞれ曲げ変形しても、継手12相互が相対的に部
材長手方向にずれることはなく、鋼矢板10が一体で外
力に抵抗するため継手効率の低減がない特徴がある。
【0005】これに対して、図15に示すようなU型鋼
矢板14相互を交互に噛み合わせて鋼矢板壁11を構築
した場合は、すべてのU型鋼矢板14の継手12が、鋼
矢板壁11の壁厚方向中央に位置しており、またU型鋼
矢板14単体の重心gと完成後の壁体の重心軸Gが一致
しないために、土圧等により曲げ変形すると、図16
(b)に示すように、噛み合っている各継手12相互が
相対的に部材長手方向にずれMを生じて、鋼矢板14が
一体で外力に抵抗する場合の曲げ剛性より小さくなるた
め、継手効率が低減する特徴がある。
【0006】一般的に、Z型鋼矢板壁10の場合は、U
型鋼矢板壁14と比較して、壁高さ(壁厚)が高くなる
ために、断面性能に優れた鋼矢板である。
【0007】そして、Z型鋼矢板10により経済的な壁
体11を構築するためには、Z型鋼矢板10の板厚(ウ
ェブ部16およびフランジ部13の板厚)を薄くし、矢
板巾を広くすることが有効である。この目的のために改
良された第2例として、既存のZ型鋼矢板15の形状お
よびそのZ型矢板15により壁体11を構築した形状
を、図12〜図14に示す。
【0008】これら第1例および第2例のZ型鋼矢板1
0(15)の施工においては、Z型鋼矢板10を1枚づ
つ単独で施工する場合もある。また、施工能率を向上
し、かつ施工時の安定度を増すために、あらかじめ複数
枚のZ型鋼矢板10(15)を、図9および図13に示
すように、継手12相互を噛み合わせて組合せた後に、
同時に施工する場合もある。
【0009】しかし、前記の改良されたZ型鋼矢板15
は、板厚が薄いために、施工時にZ型矢板15の変形や
座屈が生じやすく、変形が生じれば施工性が極めて低下
する恐れを有し、また座屈が生じれば、施工不能に陥る
ばかりでなく、使用できなくなる恐れがある。また、壁
体11の完成後においても背面の土圧の作用により、Z
型鋼矢板15に曲げモーメントが作用し、鋼矢板フラン
ジ部17に座屈が生じる恐れがある。
【0010】従来の改良されたZ型鋼矢板15は、前述
のような課題については着目されておらず、施工性およ
び座屈耐力を向上させるためには、単にZ型鋼矢板15
の板厚を厚くすること以外には考えられなかった。
【0011】次に従来のZ型鋼矢板の施工時に鋼矢板と
地盤との間に作用する力について説明する。図5(a)
には、既存のZ型鋼矢板10の施工時において、施工時
に矢板先端に生じる土圧(排土圧)の作用状況が示され
ている。鋼矢板の施工時においては、鋼矢板先端におい
て、地盤を周囲に排土しながら地中に貫入されるので、
鋼矢板先端部の側面には地盤の排土力Fが作用する。
【0012】また、矢板先端においては、地盤Gを排土
するためにZ型鋼矢板両面(図示の場合は、特にウェブ
部に注目して図示した)の法線方向に土圧が作用する。
従来のZ型鋼矢板10,15のウェブ角度αは、50度
から90度程度と大きいために、端部側のZ型鋼矢板1
0(15)の排土圧Fにより、対向するウェブ部16と
直列に結合されているフランジ部13とにより形成され
ている溝7内(排土が十分生じないので、排土の観点か
ら見ると、結果的に、閉鎖状態の閉断面内となってい
る)では、排土が十分生じず、溝7内の地盤Gを締め固
めることとなる。
【0013】一方、Z型鋼矢板10(15)の外側で
は、周囲地盤の変形に吸収されるように排土が進むため
に、Z型鋼矢板10(15)の抵抗力は増大しない。そ
のままZ型鋼矢板10の打設施工を続けると、Z型鋼矢
板10(15)のウェブ両面(溝内面側と溝外側)の排
土圧が不釣り合いとなり、鋼矢板ウェブに押し広げ力P
1が作用し、Z型鋼矢板10(15)に変形が生じるこ
ととなる。また、排土圧Fに抵抗するに十分な板厚があ
れば、変形は抑制されるが、溝7内(閉断面内)の地盤
Gの締め固めがすすみ、その結果、地盤GのZ型鋼矢板
10(15)に作用する周面摩擦力が増大し、施工に必
要な荷重が増大するばかりでなく、Z型鋼矢板10(1
5)に座屈が生じる恐れがある。
【0014】また、コーナー部8等では、排土力Fが集
中し、地盤Gが締め固められるために、先端抵抗のみな
らず、周面摩擦力も増大し、施工不能に陥ることとな
る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の排土
力のメカニズムに着目し、Z型鋼矢板の形状および寸法
を合理的に設定することにより、溝内の排土作用が十分
作用して、比較的肉厚の薄いZ型鋼矢板でも、座屈耐力
が向上していると共に、施工時の地盤抵抗力を低減する
ことができ、施工性のよいZ型鋼矢板を提供することに
ある。
【0016】本発明者は、Z型鋼矢板の形状とその施工
性および座屈耐力に関する種々の研究を行った結果、前
述のZ型鋼矢板15の問題点に対処する手段として、Z
型鋼矢板15の形状および寸法を合理的に設定すること
により、解決する手法を見いだした。
【0017】
【課題を解決するための手段】第1の発明のZ型鋼矢板
では、両端側にフランジ部と、中間部にウェブ部とを備
えたZ型形状の鋼矢板において、フランジ部の座屈耐力
を向上させ、かつ打設時の地盤抵抗を削減するために、
フランジ巾を短くし、かつウェブ部に緩傾斜部を設けた
ことを特徴とする。第2の発明は、第1の発明に記載の
鋼矢板において、ウェブ部の角度を45度以下としたこ
とを特徴とする。第3の発明は、第1の発明に記載の鋼
矢板において、フランジ部とウェブ部のコーナー部が部
分多角形状に複数箇所折り曲げられて、緩傾斜部が形成
されていることを特徴とする。第4の発明は、第1の発
明に記載の鋼矢板において、フランジ部とウェブ部のコ
ーナー部が多角形状に複数箇所で折り曲げられて、緩傾
斜部が形成されていることを特徴とする。
【0018】
【作用】第1の発明のように、フランジの板厚に応じて
フランジ巾を短縮することにより、所定の巾厚比以下に
抑えれば、座屈耐力が向上できる。さらに、ウェブ部に
緩傾斜部を設けることにより、排土力の集中を避け、鋼
矢板の変形力を抑制し、かつ摩擦力の増大を抑制するこ
とができる。
【0019】また、第2の発明のように、具体的にウェ
ブ角度を45度以下とすれば、ウェブ面での排土力によ
る地盤の締め固め力は、前記の排土の観点から見て、鋼
矢板閉塞面以外(溝7外)に逃げることができるため
に、締め固め力が上昇せず、鋼矢板の変形を抑制するこ
とができる。
【0020】一方、Z型鋼矢板は、適用地盤条件や、土
留め壁高さによって種々の断面性能を備える必要があ
る。大きな断面力に抵抗するためには、鋼矢板高さを高
くすることが最も有効である。しかし、鋼矢板の製造に
おいては、所定の圧延装置の制約があるために、鋼矢板
巾を無限に増大することができない。したがって、高い
断面性能の鋼矢板のウェブ角度は45度よりも大きくな
る場合がある。この場合には、先に述べたように施工時
の地盤締め固め力の影響により変形が生じやすくなる。
しかし、最も締め固めの影響が顕著であるのは、フラン
ジ部とウェブ部の交差するコーナー部である。
【0021】そこで、第3の発明のように、フランジ部
とウェブ部のコーナー部を部分多角形状に複数箇所で折
り曲げて、緩い傾斜部を設けることにより、コーナー部
に集中する地盤の拘束力を分散することができる。ま
た、コーナー部を折り曲げることにより、フランジ部の
板厚を増大することなく座屈耐力を向上することができ
る。
【0022】また、第4の発明のように、ウェブ部の中
間部を複数箇所で折り曲げて、緩い傾斜部を設けること
により、ウェブ面での排土力による地盤の締め固め力
は、鋼矢板閉塞面以外(溝外)に逃げることができるた
めに、締め固め力が上昇せず、Z型鋼矢板の変形を抑制
することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。 <実施形態例1>図1は、本発明の第1実施形態のZ型
鋼矢板1の単体を示す平面図であり、図2は図1の一対
のZ型鋼矢板1を噛み合わせた状態を示し、図5(b)
は第1実施形態のZ型鋼矢板の土圧(排土圧)を説明す
るための説明図である。
【0024】この第1実施形態のZ型鋼矢板1において
は、間隔をおいて平行なフランジ部2が、ウェブ部3に
より一体に屈折(または屈曲)連設され、かつそのフラ
ンジ部2の反対方向の延長面Sと、ウェブ部3またはそ
の延長面とのなす角度(以下、ウェブ角度αと言う)が
45度以下に設定されて、前記各フランジ部2と一体に
接続している。そして各フランジ部2の端部に継手12
を備えている。この第1実施形態の場合には、ほぼウェ
ブ角度αが35度に設定されている。
【0025】このウェブ部の角度(ウェブ角度α)を4
5度以下に設定すれば、図5(b)に示すように、排土
圧Fは、溝7内(閉断面内)の地盤Gを外側(溝7外)
に押し出す力が生じ、溝7内の排土圧Fの上昇を抑制
し、かつ溝7内の地盤Gの締め固めを抑制することがで
きる。すなわちこのウェブ部3の角度(ウェブ角度α)
を45度以下に設定すると、一対のZ型鋼矢板1によっ
て形成される溝7内において、対向するウェブ3により
作用する排土圧Fの合力F1の作用線の交差部が位置し
なく、溝7外に位置するようになり、溝7内おいて地盤
Gの締め固めを抑制することができるが、反対に従来図
の図5(a)に示すように、排土圧Fの合力F1の作用
線の交差部が溝7内に位置するようになると、溝7内の
地盤Gの締め固めを著しく高めるようになる。
【0026】また、ウェブ角度αを小さくすることによ
り、従来の既存のウェブ角度αが大きなZ型鋼矢板10
の中で、これと同じ矢板巾の本発明のZ型鋼矢板1と比
較すると(図5に2点鎖線でウェブ角度αの小さいウェ
ブ3参照))、フランジ巾を小さくすることができる。
このようにウェブ部3全体が緩傾斜部5となっており、
緩傾斜のウェブ部3とすることにより、相対的にフラン
ジ巾を短くでき、したがって、フランジ部2の巾に対す
る板厚の比を相対的に高めことになり、フランジ部2の
座屈耐力を上昇させることができ、小さな荷重で打設
(圧入)施工が可能となり、施工時においても使用時に
おいても、フランジ部2の座屈を抑制することができ
る。フランジ部2の座屈を抑制するためには、フランジ
部2の巾厚比を45以下にするとよい。
【0027】前記のウェブ角度αとしては、45度以下
で、0度を含まない角度であればよいが、例えば、40
度、35度、30度、25度、あるいはこれらの間の角
度、あるいはまた、これら以下の角度等、施工条件にあ
わせて、適宜の角度に設定するようにすればよい。
【0028】<実施形態2>図3は、本発明の第2実施
形態のZ型鋼矢板1の単体を示す平面図であり、図4は
図3の一対のZ型鋼矢板1を噛み合わせた状態を示し、
図5(c)は第2実施形態のZ型鋼矢板の土圧(排土
圧)を説明するための説明図である。
【0029】図3および図4には、本発明の第2実施形
態のZ型鋼矢板1を示す。Z型鋼矢板1の供用時におけ
る作用断面力に応じて、断面係数の大きなZ型鋼矢板1
の場合には、鋼矢板の板厚を大きくすることと、矢板高
さを高くすることが効果的である。しかし、熱間圧延に
より製造する場合には、製造設備能力などの観点より矢
板巾を無限に大きくすることは経済的でないことから、
ウェブ角度αを高くせざるを得ない。この場合には、こ
の実施形態に示すように、フランジ部2とウェブ部3の
交差するコーナー部4を、相対的にフランジ部2の板巾
を短縮し、部分多角形状(多角形の一部分の形状の意)
に間隔を置いて複数箇所で折り曲げて緩傾斜の折り曲げ
部6を設けることが効果的である。この実施形態の場合
は、2点鎖線で示すように、フランジ部2とウェブ部3
とが屈曲接続するコーナー部4において、フランジ部2
が相対的に短縮されて緩傾斜部5が形成されていると共
に、この緩傾斜部5にウェブ部3の本体が屈折した状態
で連設され、緩傾斜部5はウェブ部3の一部を構成して
いる。このように緩傾斜部5を介して、フランジ部2と
ウェブ部3の本体が接続されている。前記の緩傾斜部5
のウェブ角度は30度程度に設定されている。前記の部
分多角形としては、12角形あるいは18角形等の一部
分の形状等、適宜でよい。
【0030】前記の折り曲げ部6を設けることにより、
同じ矢板巾、高さのZ型鋼矢板1と比較して、フランジ
部2の巾を小さくすることができ、施工時および供用時
のフランジ部2の座屈耐力を向上することができ、ひい
てはZ型鋼矢板1の座屈耐力を向上することができる。
また、Z型鋼矢板1の施工時の地盤の排土力Fとして
は、コーナー部4が最も大きくなる。このコーナー部4
を折り曲げて緩傾斜部5を設けることにより、コーナー
部4における地盤締め固め力を高めることなしに、フラ
ンジ面2aに対して法線方向の排土力Fを上昇させるこ
とにより、溝7内(閉断面内)の地盤Gを排土すること
が可能となる。
【0031】そのために、Z型鋼矢板1の施工時におけ
る地盤抵抗力の上昇を抑制し、Z型鋼矢板1に変形を生
じることもなく、かつ小さな施工荷重で、Z型鋼矢板1
の打設施工を可能にすることになり、施工時においてZ
型鋼矢板1の施工性を向上しかつ座屈を抑制することが
できる。
【0032】<実施形態3>図6(a)は、本発明の第
3実施形態のZ型鋼矢板1の単体を示す平面図であり、
図6(b)は図6aの一対のZ型鋼矢板1を噛み合わせ
た状態を示し、図6(c)は第3実施形態のZ型鋼矢板
の土圧(排土圧)を説明するための説明図である。
【0033】この実施形態の場合は、前記第2実施形態
の場合のフランジ部2とウェブ部3との接続部の内で、
一方側にのみ、緩傾斜部5を設け、他方は通常の緩傾斜
部5を有しないコーナー部8とした形態であり、その他
の部分は前記第2実施形態の場合と同様である。この実
施形態の場合は、Z型鋼矢板1を1本づつ地盤Gに打設
する場合に、特に適している。作用効果は前記実施形態
の場合と同様であるので、省略する。
【0034】<実施形態4>図7(a)は、本発明の第
4実施形態のZ型鋼矢板1の単体を示す平面図であり、
図7(b)は図7aの一対のZ型鋼矢板1を噛み合わせ
た状態を示し、図7cは第4実施形態のZ型鋼矢板1の
土圧(排土圧)を説明するための説明図である。
【0035】この実施形態の場合は、前記第2および第
3実施形態の場合とは異なり、ウェブ部3の中間部が間
隔をおいて2箇所で屈折され、すなわち、一方のフラン
ジ2aにこれに屈折接続する第1ウェブ部3aに対し
て、他方のフランジ部2bに接近する方向に緩傾斜状態
で傾斜する緩傾斜部5が一体に屈折連設され、その緩傾
斜部5に他端側のフランジ部2bに屈折接続する第2ウ
ェブ部3bが前記第1ウェブ部と平行に接続されている
が、その他の構成は、前記実施形態の場合と同様であ
る。
【0036】この第4実施形態の場合は、Z型鋼矢板1
を1本づつ地盤Gに打設する場合に、特に適していると
共に、一対のZ型鋼矢板1を組み合わせて地盤に打設す
る場合にも適している。この実施形態の場合の作用効果
も、前記第2実施形態の場合と同様であるので、その説
明を省略する。
【0037】前記の第2から第4実施形態のように、ウ
ェブ部3に部分的に緩傾斜部5を設けておくと、緩傾斜
部5以外のウェブ部3が緩傾斜状態でない場合でも、溝
内の排土作用が十分作用して、比較的肉厚の薄いZ型鋼
矢板でも、座屈耐力が向上していると共に、施工時の地
盤抵抗力を低減することができ、施工性のよいZ型鋼矢
板となっている。
【0038】本発明を実施する場合、前記第1実施形態
のZ型鋼矢板1と、前記第2実施形態または第4実施形
態の緩傾斜部5を組み合わせて備えたZ型鋼矢板1とし
てもよく、また第2実施形態または第3実施形態の緩傾
斜部5と、第4実施形態の緩傾斜部5の組み合わせて備
えたZ型鋼矢板としてもよい。またこれらのZ型鋼矢板
を製造する場合には、例えば、熱間圧延加工等により製
作すればよい。
【0039】なお、本発明を実施する場合、ウェブ3ま
たはその中間部に複数の緩傾斜部5を設けるようにして
もよい。緩傾斜部5としては、前記した実施形態の場合
には、平面的に直線状あるいは部分多角形の形態を示し
たが、円弧状であってもよく、あるいはこれらを組み合
わせるようにしてもよい。
【0040】
【発明の効果】本発明のフランジ巾を短縮し、ウェブ部
に緩傾斜部を設ける簡単な構成の鋼矢板により、その施
工時における地盤の締め固め力を抑制し、鋼矢板の変形
を抑制でき、施工性に優れた鋼矢板とすることができ
る。
【0041】また、地盤の締め固めが小さいために、矢
板打設施工時荷重を小さく抑えることができ、またフラ
ンジ巾を短縮するようにしたので、鋼矢板施工時および
供用時における鋼矢板の座屈を抑制することができる。
【0042】本発明の鋼矢板は、従来になく施工性に優
れた薄肉広巾の鋼矢板を提供することができ、経済性に
優れている。
【0043】本発明のZ型鋼矢板を使用すると、施工時
荷重を小さく抑えることができ、従来より小さな施工機
械で施工することが可能であり、施工スピードの向上お
よび施工機械損料を低く抑えることができ、施工コスト
を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るZ型鋼矢板の単体
を示す平面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るZ型鋼矢板を噛み
合わせた状態を示す平面図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係るZ型鋼矢板の単体
を示す平面図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係るZ型鋼矢板を噛み
合わせた状態を示す平面図である。
【図5】従来および本発明のZ型鋼矢板の土圧(排土
圧)を説明するための説明図である。
【図6】(a)は本発明の第3実施形態のZ型鋼矢板の
単体を示す平面図であり、(b)は(a)のZ型鋼矢板
を組み合わせた状態を示す平面図であり、(c)は土圧
(排土圧)を説明するための説明図である。
【図7】(a)は本発明の第4実施形態のZ型鋼矢板の
単体を示す平面図であり、(b)は(a)のZ型鋼矢板
を組み合わせた状態を示す平面図であり、(c)は土圧
(排土圧)を説明するための説明図である。
【図8】従来の第1例のZ型鋼矢板の単体を示す平面図
である。
【図9】従来の第1例のZ型鋼矢板を噛み合わせた状態
を示す平面図である。
【図10】Z型鋼矢板の継手効率を説明するための説明
図である。
【図11】従来の第1例のZ型鋼矢板を多数噛み合わせ
て壁体を構築した状態を示す平面図である。
【図12】従来の第2例のZ型鋼矢板の単体を示す平面
図である。
【図13】従来の第2例のZ型鋼矢板を噛み合わせた状
態を示す平面図である。
【図14】従来の第2例のZ型鋼矢板を多数噛み合わせ
て壁体を構築した状態を示す平面図である。
【図15】U型鋼矢板を多数噛み合わせて壁体を構築し
た状態を示す平面図である。
【図16】U型鋼矢板の継手効率を説明するための説明
図である。
【符号の説明】
1 Z型鋼矢板 2 フランジ部 3 ウェブ部 4 コーナー部 5 緩傾斜部 6 折り曲げ部 7 溝 8 コーナー部 10 従来のZ型鋼矢板 11 壁体(鋼矢板壁) 12 継手 13 フランジ部 14 U型鋼矢板 15 Z型鋼矢板 16 ウェブ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 龍田 昌毅 東京都千代田区大手町2−6−3 新日本 製鐵株式会社内 (72)発明者 江田 和彦 東京都千代田区大手町2−6−3 新日本 製鐵株式会社内 Fターム(参考) 2D049 EA02 EA03 FB03 FB15 FC03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端側にフランジ部と、中間部にウェブ
    部とを備えたZ型形状の鋼矢板において、フランジ部の
    座屈耐力を向上させ、かつ打設時の地盤抵抗を低減する
    ために、フランジ巾を短くし、かつウェブ部に緩傾斜部
    を設けたことを特徴とするZ型鋼矢板。
  2. 【請求項2】 ウェブ部の角度を45度以下としたこと
    を特徴とする請求項1のZ型鋼矢板。
  3. 【請求項3】 フランジ部とウェブ部とにより形成され
    るコーナー部が部分多角形状に複数箇所で折り曲げられ
    て、緩傾斜部が形成されていることを特徴とする請求項
    1のZ型鋼矢板。
  4. 【請求項4】 ウェブ部の中間部に緩傾斜部が形成され
    ていることを特徴とする請求項1のZ型鋼矢板。
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