JP2002294626A - 橋梁の制振構造 - Google Patents
橋梁の制振構造Info
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- JP2002294626A JP2002294626A JP2001097292A JP2001097292A JP2002294626A JP 2002294626 A JP2002294626 A JP 2002294626A JP 2001097292 A JP2001097292 A JP 2001097292A JP 2001097292 A JP2001097292 A JP 2001097292A JP 2002294626 A JP2002294626 A JP 2002294626A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】橋桁の振動を良好に安価に制振できるようにす
る。 【解決手段】橋桁10と一体変位する状態で設けられた
剛性のハウジング18と、ハウジング18に対して橋桁
10の振動方向に遊動状態に設けられ、振動時にハウジ
ング18に衝突する衝突マス22と、ハウジング18と
衝突マス22の間に形成され、衝突マス22を振動方向
に遊動させるための隙間と、振動方向においてそれらハ
ウジング18と衝突マス22との少なくとも一方の当り
面に形成された弾性体とを有する制振装置16を橋桁1
0に装着して橋桁10を制振するようになす。
る。 【解決手段】橋桁10と一体変位する状態で設けられた
剛性のハウジング18と、ハウジング18に対して橋桁
10の振動方向に遊動状態に設けられ、振動時にハウジ
ング18に衝突する衝突マス22と、ハウジング18と
衝突マス22の間に形成され、衝突マス22を振動方向
に遊動させるための隙間と、振動方向においてそれらハ
ウジング18と衝突マス22との少なくとも一方の当り
面に形成された弾性体とを有する制振装置16を橋桁1
0に装着して橋桁10を制振するようになす。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は車両等の通過によ
る交通振動或いは風その他によって橋桁が振動するのを
抑制するための橋梁の制振構造に関する。
る交通振動或いは風その他によって橋桁が振動するのを
抑制するための橋梁の制振構造に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】鉄道橋
や道路橋においては、従来、鉄道車両や自動車特にトラ
ック等の通過時に橋桁が振動し、この振動によって橋桁
上の人が不快感を感じたり(特に道路橋の場合)、橋桁
が振動疲労を生じたりする問題があった。そこで従来、
橋桁に各種制振装置を設置してこの問題を改善する試み
がなされているが、従来提案されているものは高価であ
ったり或いは橋桁の振動を十分効果的に制振することの
できないものであった。
や道路橋においては、従来、鉄道車両や自動車特にトラ
ック等の通過時に橋桁が振動し、この振動によって橋桁
上の人が不快感を感じたり(特に道路橋の場合)、橋桁
が振動疲労を生じたりする問題があった。そこで従来、
橋桁に各種制振装置を設置してこの問題を改善する試み
がなされているが、従来提案されているものは高価であ
ったり或いは橋桁の振動を十分効果的に制振することの
できないものであった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明の橋梁の制振構造
はこのような課題を解決するために案出されたものであ
る。而して請求項1のものは、橋桁と一体変位する状態
で設けられた剛性の当り部と、該当り部に対して該橋桁
の振動方向に遊動状態に設けられ、振動時に該当り部に
衝突する衝突マスと、該当り部と衝突マスの間に形成さ
れ、該衝突マスを該振動方向に遊動させるための隙間
と、該振動方向においてそれら当り部と衝突マスとの少
なくとも一方の当り面に形成された弾性体とを有する制
振装置を橋桁に装着して該橋桁を制振するようになした
ことを特徴とする。
はこのような課題を解決するために案出されたものであ
る。而して請求項1のものは、橋桁と一体変位する状態
で設けられた剛性の当り部と、該当り部に対して該橋桁
の振動方向に遊動状態に設けられ、振動時に該当り部に
衝突する衝突マスと、該当り部と衝突マスの間に形成さ
れ、該衝突マスを該振動方向に遊動させるための隙間
と、該振動方向においてそれら当り部と衝突マスとの少
なくとも一方の当り面に形成された弾性体とを有する制
振装置を橋桁に装着して該橋桁を制振するようになした
ことを特徴とする。
【0004】請求項2のものは、請求項1において、前
記制振装置が内部に遊動室を有する剛性のハウジングを
有していて該ハウジングにて前記当り部が構成されてお
り、該ハウジング内の該遊動室内に前記衝突マスが遊動
可能に収容されていることを特徴とする。
記制振装置が内部に遊動室を有する剛性のハウジングを
有していて該ハウジングにて前記当り部が構成されてお
り、該ハウジング内の該遊動室内に前記衝突マスが遊動
可能に収容されていることを特徴とする。
【0005】請求項3のものは、請求項1において、前
記当り部が棒状ないし管状をなしているとともに、前記
衝突マスが環状をなしており、該衝突マスが該当り部の
外側に遊嵌されていることを特徴とする。
記当り部が棒状ないし管状をなしているとともに、前記
衝突マスが環状をなしており、該衝突マスが該当り部の
外側に遊嵌されていることを特徴とする。
【0006】
【作用及び発明の効果】以上のように請求項1の発明
は、橋桁と一体変位する状態で設けられた剛性の当り部
と、その当り部に対し遊動状態に設けられた衝突マス
と、それらの間に形成された隙間と、更に衝突マス及び
当り部との間に介在する弾性体とを有する制振装置を橋
桁に装着し、橋桁の振動を抑制するようになしたもので
ある。
は、橋桁と一体変位する状態で設けられた剛性の当り部
と、その当り部に対し遊動状態に設けられた衝突マス
と、それらの間に形成された隙間と、更に衝突マス及び
当り部との間に介在する弾性体とを有する制振装置を橋
桁に装着し、橋桁の振動を抑制するようになしたもので
ある。
【0007】この制振装置は次のように働く。即ちこの
制振装置の場合、橋桁が振動し始めるとこれと一体に当
り部が変位し、橋桁と同期して振動し始める。一方衝突
マスは当り部に対して振動方向に遊動状態にあるため、
即ち当り部に対し同方向に独立して自由に移動するた
め、当り部の振動時にその当り部に衝突し、当り部の振
動即ち橋桁の振動を打ち消すように作用する。
制振装置の場合、橋桁が振動し始めるとこれと一体に当
り部が変位し、橋桁と同期して振動し始める。一方衝突
マスは当り部に対して振動方向に遊動状態にあるため、
即ち当り部に対し同方向に独立して自由に移動するた
め、当り部の振動時にその当り部に衝突し、当り部の振
動即ち橋桁の振動を打ち消すように作用する。
【0008】このとき当り部に衝突した衝突マスにはそ
の当り部から逆向きに運動エネルギーが与えられ(従っ
て当り部の振動エネルギーの一部が衝突マスの運動エネ
ルギーとして吸収される)、衝突マスは逆方向に運動を
行う。そして最初の当り面とは逆位置にある当り面に再
び衝突してそこで再び当り部、即ち橋桁の振動を打ち消
すように作用する。
の当り部から逆向きに運動エネルギーが与えられ(従っ
て当り部の振動エネルギーの一部が衝突マスの運動エネ
ルギーとして吸収される)、衝突マスは逆方向に運動を
行う。そして最初の当り面とは逆位置にある当り面に再
び衝突してそこで再び当り部、即ち橋桁の振動を打ち消
すように作用する。
【0009】衝突マスは以後も同様の運動を当り部とは
逆位相ないし異なった位相で繰り返し行い、衝突の度に
当り部の振動エネルギーを吸収するとともに、これを自
身の運動エネルギーに変換して振動する当り部に衝突し
続ける。これによるエネルギー吸収によって橋桁の振動
エネルギーが減衰し効果高く制振される。
逆位相ないし異なった位相で繰り返し行い、衝突の度に
当り部の振動エネルギーを吸収するとともに、これを自
身の運動エネルギーに変換して振動する当り部に衝突し
続ける。これによるエネルギー吸収によって橋桁の振動
エネルギーが減衰し効果高く制振される。
【0010】尚、当り部と衝突マスとの何れもが剛体か
ら成っていると、衝突時に大きな異音(衝突音)が発生
してしまう。しかるに本発明における制振装置では、当
り部と衝突マスとの少なくとも一方の当り面にゴム,樹
脂等の弾性体が形成してあるため、衝突時に大きな異音
が発生する問題がないとともに、衝突時における滑り摩
擦,弾性体の粘性挙動により振動エネルギーが熱に変換
・吸収され、即ち弾性体による制振作用が働いて橋桁の
振動減衰が助長される。
ら成っていると、衝突時に大きな異音(衝突音)が発生
してしまう。しかるに本発明における制振装置では、当
り部と衝突マスとの少なくとも一方の当り面にゴム,樹
脂等の弾性体が形成してあるため、衝突時に大きな異音
が発生する問題がないとともに、衝突時における滑り摩
擦,弾性体の粘性挙動により振動エネルギーが熱に変換
・吸収され、即ち弾性体による制振作用が働いて橋桁の
振動減衰が助長される。
【0011】尚、橋桁にダイナミックダンパを装着して
橋桁の振動を抑制するといったことも考えられる。この
ダイナミックダンパは、橋桁(振動部材)に対しダンパ
マスをばねを介して付加するもので、それらダンパマス
とばねとから成る付加振動系の固有振動数を、主振動系
の固有振動数(橋桁の固有振動数)に対しチューニング
することで、橋桁の共振倍率を低くし制振することがで
きる。
橋桁の振動を抑制するといったことも考えられる。この
ダイナミックダンパは、橋桁(振動部材)に対しダンパ
マスをばねを介して付加するもので、それらダンパマス
とばねとから成る付加振動系の固有振動数を、主振動系
の固有振動数(橋桁の固有振動数)に対しチューニング
することで、橋桁の共振倍率を低くし制振することがで
きる。
【0012】しかしながらダイナミックダンパによる制
振では、単一の共振周波数の振動に対して効果を発揮す
るに過ぎず、他の周波数の共振を有効に防止することが
できない。即ち複数の周波数の共振に対しては有効でな
い。しかもダイナミックダンパの場合には、共振点の前
後に新たに別の共振を生じる問題がある。加えてばねと
してゴム弾性体を用いたときに、ゴム弾性体のばね定数
が温度によって変化するために制振特性の温度依存性が
高く、高温時や低温時に制振効率が減少してしまう。
振では、単一の共振周波数の振動に対して効果を発揮す
るに過ぎず、他の周波数の共振を有効に防止することが
できない。即ち複数の周波数の共振に対しては有効でな
い。しかもダイナミックダンパの場合には、共振点の前
後に新たに別の共振を生じる問題がある。加えてばねと
してゴム弾性体を用いたときに、ゴム弾性体のばね定数
が温度によって変化するために制振特性の温度依存性が
高く、高温時や低温時に制振効率が減少してしまう。
【0013】更にまたダイナミックダンパでは、ダンパ
マスとして大きな質量が必要であって(振動部材の10
%程度の質量が必要)、装置全体の重量が重くなるとと
もに、必要な設置スペースも大きく、更にまた制振可能
な方向も定まっていて多方向の振動に対して有効に働か
ないといった種々の問題が内在している。
マスとして大きな質量が必要であって(振動部材の10
%程度の質量が必要)、装置全体の重量が重くなるとと
もに、必要な設置スペースも大きく、更にまた制振可能
な方向も定まっていて多方向の振動に対して有効に働か
ないといった種々の問題が内在している。
【0014】しかるに本発明における制振装置では、衝
突マスを独立移動可能に設けておいて、これを制振すべ
き橋桁とは逆位相ないし異なった位相で運動させて橋桁
(詳しくは当り部)に衝突させ、振動エネルギーを吸収
減衰するものであるため周波数依存性が特になく、広い
周波数範囲に亘って振動を抑制することができ、また衝
突方向を多方向に取ることが容易且つ簡単であって、多
方向の振動を抑制することができ、しかも温度に対する
依存性も小さく、高温から低温までの幅広い温度範囲で
良好な制振効果を発揮する。また衝突マスの必要な質量
も軽量で足り(振動部材の5%程度の質量で足りる)、
また装置全体の所要スペースが小さくコンパクトであっ
て、尚且つ橋桁に対し簡単に装着できるなど種々の特長
を有している。
突マスを独立移動可能に設けておいて、これを制振すべ
き橋桁とは逆位相ないし異なった位相で運動させて橋桁
(詳しくは当り部)に衝突させ、振動エネルギーを吸収
減衰するものであるため周波数依存性が特になく、広い
周波数範囲に亘って振動を抑制することができ、また衝
突方向を多方向に取ることが容易且つ簡単であって、多
方向の振動を抑制することができ、しかも温度に対する
依存性も小さく、高温から低温までの幅広い温度範囲で
良好な制振効果を発揮する。また衝突マスの必要な質量
も軽量で足り(振動部材の5%程度の質量で足りる)、
また装置全体の所要スペースが小さくコンパクトであっ
て、尚且つ橋桁に対し簡単に装着できるなど種々の特長
を有している。
【0015】因みに図1は本発明における制振装置の一
形態例をダイナミックダンパと比較して模式的に表した
もので、図中1はその制振装置を、2はダイナミックダ
ンパを表している。尚、3は制振装置1における衝突マ
ス、4は衝突マス3の外周面即ち当り面に形成した弾性
体を、5は当り部を成すハウジングを示しており、また
6はダイナミックダンパ2におけるダンパマス、7はば
ね(ゴム)を、更に8は振動部材を示している。
形態例をダイナミックダンパと比較して模式的に表した
もので、図中1はその制振装置を、2はダイナミックダ
ンパを表している。尚、3は制振装置1における衝突マ
ス、4は衝突マス3の外周面即ち当り面に形成した弾性
体を、5は当り部を成すハウジングを示しており、また
6はダイナミックダンパ2におけるダンパマス、7はば
ね(ゴム)を、更に8は振動部材を示している。
【0016】図1(B)は、振動部材8に対して制振装
置1を装着したときの制振効果をダイナミックダンパ2
を装着した場合及びそれらを装着しない場合との比較に
おいて表したものである。但し図1(B)中cが制振装
置1を装着した場合、bがダイナミックダンパ2を装着
した場合、aがそれらの何れをも装着しない場合をそれ
ぞれ示している。この図1(B)の制振特性から分るよ
うに、図1(A)(イ)のダイナミックダンパ2を装着
した場合、特定の周波数領域(ここでは高周波数側の領
域)において共振を抑制できるものの、共振点の前後に
別の新たな共振を生じており、更に低周波数側での共振
に対しては効果を現していないが、図1(A)(ウ)の
制振装置1の場合、高周波数側においても低周波数側に
おいても効果を現しており、更にまた共振点の前後に別
の新たな共振を生ぜしめるといった現象も生じない。
置1を装着したときの制振効果をダイナミックダンパ2
を装着した場合及びそれらを装着しない場合との比較に
おいて表したものである。但し図1(B)中cが制振装
置1を装着した場合、bがダイナミックダンパ2を装着
した場合、aがそれらの何れをも装着しない場合をそれ
ぞれ示している。この図1(B)の制振特性から分るよ
うに、図1(A)(イ)のダイナミックダンパ2を装着
した場合、特定の周波数領域(ここでは高周波数側の領
域)において共振を抑制できるものの、共振点の前後に
別の新たな共振を生じており、更に低周波数側での共振
に対しては効果を現していないが、図1(A)(ウ)の
制振装置1の場合、高周波数側においても低周波数側に
おいても効果を現しており、更にまた共振点の前後に別
の新たな共振を生ぜしめるといった現象も生じない。
【0017】以上から明らかなように本発明における制
振装置を橋桁に装着することで橋桁の振動を良好に抑制
できることが分る。これにより橋上の人が車両通過等に
よって発生する振動により不快感を感じたりするのを無
くすことができ、更にまた橋桁の振動に基づいて橋梁が
振動疲労するのを効果的に抑制することができ、しかも
本発明における制振装置は構成が簡単であって安価にこ
れを構成することができる。即ち橋梁の制振を安価なコ
ストで図ることができる。
振装置を橋桁に装着することで橋桁の振動を良好に抑制
できることが分る。これにより橋上の人が車両通過等に
よって発生する振動により不快感を感じたりするのを無
くすことができ、更にまた橋桁の振動に基づいて橋梁が
振動疲労するのを効果的に抑制することができ、しかも
本発明における制振装置は構成が簡単であって安価にこ
れを構成することができる。即ち橋梁の制振を安価なコ
ストで図ることができる。
【0018】尚本発明において、制振装置は橋桁の下面
側に装着することができることは勿論、場合によってそ
の上面側に装着することも可能である。
側に装着することができることは勿論、場合によってそ
の上面側に装着することも可能である。
【0019】本発明において、剛性の当り部は鉄,アル
ミニウム合金等の金属や硬質の樹脂その他の硬質材にて
構成することができる。また衝突マスはそれ自体、ゴ
ム,樹脂等の弾性体にて構成することができる。但しこ
の場合、その内部に金属粉等を混入させて成る高比重ゴ
ム,高比重樹脂等として構成しておくことが望ましい。
ミニウム合金等の金属や硬質の樹脂その他の硬質材にて
構成することができる。また衝突マスはそれ自体、ゴ
ム,樹脂等の弾性体にて構成することができる。但しこ
の場合、その内部に金属粉等を混入させて成る高比重ゴ
ム,高比重樹脂等として構成しておくことが望ましい。
【0020】またこの衝突マスは、これを弾性体にて構
成する場合においてこれを発泡体となしておくこともで
きる。但しより効果的な制振をなす上で衝突マスは鉄,
アルミニウム合金,鉛等の金属でこれを構成しておくこ
とが望ましい。
成する場合においてこれを発泡体となしておくこともで
きる。但しより効果的な制振をなす上で衝突マスは鉄,
アルミニウム合金,鉛等の金属でこれを構成しておくこ
とが望ましい。
【0021】本発明においては、上記弾性体としてゴ
ム,樹脂を用いることができる。ここでゴムとしては例
えばNR,SBR,BR等のジエン系ゴム,EPDM系
ゴム,ウレタン系ゴム,シリコン系ゴム等各種のゴムを
用いることができる。また樹脂としては例えばポリプロ
ピレンやポリアミド等の熱可塑性樹脂,ポリオレフィン
やウレタン,ポリエステル系の熱可塑性エラストマその
他のものを用いることができる。
ム,樹脂を用いることができる。ここでゴムとしては例
えばNR,SBR,BR等のジエン系ゴム,EPDM系
ゴム,ウレタン系ゴム,シリコン系ゴム等各種のゴムを
用いることができる。また樹脂としては例えばポリプロ
ピレンやポリアミド等の熱可塑性樹脂,ポリオレフィン
やウレタン,ポリエステル系の熱可塑性エラストマその
他のものを用いることができる。
【0022】本発明においては、内部に遊動室を形成す
る剛性のハウジングを制振装置に備えておき、その遊動
室内に衝突マスを遊動可能に収容しておくことができる
(請求項2)。またこの場合においてそのハウジングに
は単一若しくは複数の遊動室を形成しておき、それぞれ
の内部に衝突マスを収容しておくことができる。
る剛性のハウジングを制振装置に備えておき、その遊動
室内に衝突マスを遊動可能に収容しておくことができる
(請求項2)。またこの場合においてそのハウジングに
は単一若しくは複数の遊動室を形成しておき、それぞれ
の内部に衝突マスを収容しておくことができる。
【0023】また上記衝突マスはこれを長手形状となし
ておき、その長手方向に沿った当り面をハウジング等の
当り部に衝突させるようになすことができる。或いはま
た衝突マスを球状となしておき、同じく球状の空間を形
成する遊動室内にこれを収容しておくことができる。本
発明においては、上記ハウジングの全体又は一部を橋桁
の構築材にて構成することができる。
ておき、その長手方向に沿った当り面をハウジング等の
当り部に衝突させるようになすことができる。或いはま
た衝突マスを球状となしておき、同じく球状の空間を形
成する遊動室内にこれを収容しておくことができる。本
発明においては、上記ハウジングの全体又は一部を橋桁
の構築材にて構成することができる。
【0024】本発明においては、制振装置に上記のよう
なハウジングを設けることなく、当り部を棒状ないし管
状となしてその外側に衝突マスを遊嵌させておくことも
できる(請求項3)。
なハウジングを設けることなく、当り部を棒状ないし管
状となしてその外側に衝突マスを遊嵌させておくことも
できる(請求項3)。
【0025】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。図2において、10は橋梁12における橋桁
で、橋台(又は橋脚)14により下側から支持されてい
る。橋桁10には、その下面側において制振装置16が
装着されている。
説明する。図2において、10は橋梁12における橋桁
で、橋台(又は橋脚)14により下側から支持されてい
る。橋桁10には、その下面側において制振装置16が
装着されている。
【0026】図3にその制振装置16の具体的構成が示
してある。同図において18は制振装置16における金
属製且つ四角の箱体状のハウジングであって内側に遊動
室20が形成され、その遊動室20内に金属製且つ球状
の衝突マス22が隙間2d内で遊動可能に収容されてい
る。
してある。同図において18は制振装置16における金
属製且つ四角の箱体状のハウジングであって内側に遊動
室20が形成され、その遊動室20内に金属製且つ球状
の衝突マス22が隙間2d内で遊動可能に収容されてい
る。
【0027】ここで衝突マス22は、その外径が遊動室
20の上下,前後及び左右寸法よりも小さいものとされ
ており、衝突マス22がそれら上下方向,前後方向及び
左右方向の何れにも遊動可能とされている。この衝突マ
ス22には、その全外周面に亘ってゴム弾性体24が被
覆形成されており、このゴム弾性体24を介して球状の
衝突マス22がハウジング18の内面に衝突するように
なっている。
20の上下,前後及び左右寸法よりも小さいものとされ
ており、衝突マス22がそれら上下方向,前後方向及び
左右方向の何れにも遊動可能とされている。この衝突マ
ス22には、その全外周面に亘ってゴム弾性体24が被
覆形成されており、このゴム弾性体24を介して球状の
衝突マス22がハウジング18の内面に衝突するように
なっている。
【0028】本例において、制振装置16はハウジング
18において橋桁10の下面に固定されている。
18において橋桁10の下面に固定されている。
【0029】この制振装置16は次のように働く。即ち
橋桁10が振動し始めるとこれと一体にハウジング18
が変位し、橋桁10と同期して振動し始める。一方衝突
マス22はハウジング18に対し独立して自由に移動
し、そしてハウジング18の振動時にこれに衝突し、ハ
ウジング18の振動即ち橋桁10の振動を打ち消すよう
に作用する。
橋桁10が振動し始めるとこれと一体にハウジング18
が変位し、橋桁10と同期して振動し始める。一方衝突
マス22はハウジング18に対し独立して自由に移動
し、そしてハウジング18の振動時にこれに衝突し、ハ
ウジング18の振動即ち橋桁10の振動を打ち消すよう
に作用する。
【0030】ハウジング18に衝突した衝突マス22に
はそのハウジング18から逆向きに運動エネルギーが与
えられ(従ってハウジング18の振動エネルギーの一部
が衝突マス22の運動エネルギーとして吸収される)、
衝突マス22は逆方向に運動を行う。そして最初の当り
面とは逆位置にある当り面に再び衝突してそこで再びハ
ウジング18、即ち橋桁10の振動を打ち消すように作
用する。
はそのハウジング18から逆向きに運動エネルギーが与
えられ(従ってハウジング18の振動エネルギーの一部
が衝突マス22の運動エネルギーとして吸収される)、
衝突マス22は逆方向に運動を行う。そして最初の当り
面とは逆位置にある当り面に再び衝突してそこで再びハ
ウジング18、即ち橋桁10の振動を打ち消すように作
用する。
【0031】衝突マス22は以後も同様の運動をハウジ
ング18とは逆位相ないし異なった位相で繰り返し行
い、衝突の度にハウジング18の振動エネルギーを吸収
するとともに、これを自身の運動エネルギーに変換して
振動するハウジング18に衝突し続け、橋桁10の振動
エネルギーを吸収減衰して効果高くこれを制振する。
ング18とは逆位相ないし異なった位相で繰り返し行
い、衝突の度にハウジング18の振動エネルギーを吸収
するとともに、これを自身の運動エネルギーに変換して
振動するハウジング18に衝突し続け、橋桁10の振動
エネルギーを吸収減衰して効果高くこれを制振する。
【0032】また本例の制振装置16では衝突マス22
の全外周面にゴム弾性体24が被覆形成してあるため、
衝突時に大きな異音が発生する問題がないとともに衝突
時にゴム弾性体24の制振作用が働いてハウジング18
即ち橋桁10の振動減衰が助長される。
の全外周面にゴム弾性体24が被覆形成してあるため、
衝突時に大きな異音が発生する問題がないとともに衝突
時にゴム弾性体24の制振作用が働いてハウジング18
即ち橋桁10の振動減衰が助長される。
【0033】また本例の制振装置16は、周波数依存性
が特になく、広い周波数範囲に亘って橋桁10の振動を
抑制することができ、しかも温度に対する依存性も小さ
く、高温から低温までの幅広い温度範囲で良好な制振効
果を発揮する。また衝突マス22の必要な質量も軽量で
足るとともに制振装置16全体の所要スペースが小さく
コンパクトであって、尚且つ橋桁10に対し簡単に装着
できるなど種々の特長を有している。
が特になく、広い周波数範囲に亘って橋桁10の振動を
抑制することができ、しかも温度に対する依存性も小さ
く、高温から低温までの幅広い温度範囲で良好な制振効
果を発揮する。また衝突マス22の必要な質量も軽量で
足るとともに制振装置16全体の所要スペースが小さく
コンパクトであって、尚且つ橋桁10に対し簡単に装着
できるなど種々の特長を有している。
【0034】本例によれば橋上の人が車両通過等によっ
て発生する振動により不快感を感じたりするのを無くす
ことができ、更にまた橋桁10の振動に基づいて橋梁1
2が振動疲労するのを効果的に抑制することができる。
加えて本例の制振装置16は構成が簡単であって安価に
これを構成でき、従って橋梁12の制振を安価なコスト
で図ることができる。
て発生する振動により不快感を感じたりするのを無くす
ことができ、更にまた橋桁10の振動に基づいて橋梁1
2が振動疲労するのを効果的に抑制することができる。
加えて本例の制振装置16は構成が簡単であって安価に
これを構成でき、従って橋梁12の制振を安価なコスト
で図ることができる。
【0035】図4,図5は本発明の他の実施例を示して
いる。図示のようにこの例において、制振装置16はコ
字形状の金属製の保持部材26を備えており、その保持
部材26の上端部において橋桁10の下面に固定されて
いる。
いる。図示のようにこの例において、制振装置16はコ
字形状の金属製の保持部材26を備えており、その保持
部材26の上端部において橋桁10の下面に固定されて
いる。
【0036】保持部材26は、下向きの一対の立下り部
28と、それら立下り部28の下端を水平方向(ここで
は前後方向)に連結する中実又は中空構造(この例では
中実構造即ち棒状)の保持部30を有しており、その保
持部30に対して円筒形状をなす金属製の衝突マス22
が上下及び水平方向に隙間2d内で遊嵌状態で外嵌され
ている。
28と、それら立下り部28の下端を水平方向(ここで
は前後方向)に連結する中実又は中空構造(この例では
中実構造即ち棒状)の保持部30を有しており、その保
持部30に対して円筒形状をなす金属製の衝突マス22
が上下及び水平方向に隙間2d内で遊嵌状態で外嵌され
ている。
【0037】この例においてもまた、衝突マス22の内
周面及び水平方向端面にはゴム弾性体24が被覆形成さ
れており、それらゴム弾性体24を介して衝突マス22
が保持部30又は立下り部28に対し衝突するようにな
っている。
周面及び水平方向端面にはゴム弾性体24が被覆形成さ
れており、それらゴム弾性体24を介して衝突マス22
が保持部30又は立下り部28に対し衝突するようにな
っている。
【0038】この例においても上記実施例と同様の原理
で橋桁10の振動時に衝突マス22が保持部材26に衝
突し、その際の作用によって橋桁10の振動が良好に減
衰される。
で橋桁10の振動時に衝突マス22が保持部材26に衝
突し、その際の作用によって橋桁10の振動が良好に減
衰される。
【0039】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示である。例えば上記例示した制振装置にお
ける衝突マス,ハウジング,当り部等の形態は本発明の
一例を示したものに過ぎず、本発明は制振装置をそれ以
外の各種形態で構成することが可能であるなど、その主
旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構
成可能である。
くまで一例示である。例えば上記例示した制振装置にお
ける衝突マス,ハウジング,当り部等の形態は本発明の
一例を示したものに過ぎず、本発明は制振装置をそれ以
外の各種形態で構成することが可能であるなど、その主
旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構
成可能である。
【図1】(A):本発明における制振装置の一形態例を
ダイナミックダンパと比較して模式的に示す図である。 (B):(A)の制振装置の効果の説明図である。
ダイナミックダンパと比較して模式的に示す図である。 (B):(A)の制振装置の効果の説明図である。
【図2】本発明の一実施例を示す図である。
【図3】図2における制振装置の構成を具体的に示す図
である。
である。
【図4】本発明の他の実施例を示す図である。
【図5】図4における制振装置の構成を具体的に示す図
である。
である。
10 橋桁 12 橋梁 16 制振装置 18 ハウジング 20 遊動室 22 衝突マス 24 ゴム弾性体 28 立下り部(当り部) 30 保持部(当り部)
Claims (3)
- 【請求項1】 橋桁と一体変位する状態で設けられた剛
性の当り部と、該当り部に対して該橋桁の振動方向に遊
動状態に設けられ、振動時に該当り部に衝突する衝突マ
スと、該当り部と衝突マスの間に形成され、該衝突マス
を該振動方向に遊動させるための隙間と、該振動方向に
おいてそれら当り部と衝突マスとの少なくとも一方の当
り面に形成された弾性体とを有する制振装置を橋桁に装
着して該橋桁を制振するようになしたことを特徴とする
橋梁の制振構造。 - 【請求項2】 請求項1において、前記制振装置が内部
に遊動室を有する剛性のハウジングを有していて該ハウ
ジングにて前記当り部が構成されており、該ハウジング
内の該遊動室内に前記衝突マスが遊動可能に収容されて
いることを特徴とする橋梁の制振構造。 - 【請求項3】 請求項1において、前記当り部が棒状な
いし管状をなしているとともに、前記衝突マスが環状を
なしており、該衝突マスが該当り部の外側に遊嵌されて
いることを特徴とする橋梁の制振構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001097292A JP2002294626A (ja) | 2001-03-29 | 2001-03-29 | 橋梁の制振構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001097292A JP2002294626A (ja) | 2001-03-29 | 2001-03-29 | 橋梁の制振構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002294626A true JP2002294626A (ja) | 2002-10-09 |
Family
ID=18951096
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001097292A Withdrawn JP2002294626A (ja) | 2001-03-29 | 2001-03-29 | 橋梁の制振構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002294626A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014051884A (ja) * | 2013-12-19 | 2014-03-20 | East Japan Railway Co | 動吸振器の取付構造 |
-
2001
- 2001-03-29 JP JP2001097292A patent/JP2002294626A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014051884A (ja) * | 2013-12-19 | 2014-03-20 | East Japan Railway Co | 動吸振器の取付構造 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20040615 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050808 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20050823 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20051012 |