JP2002293905A - グリコール酸共重合体の製造方法 - Google Patents
グリコール酸共重合体の製造方法Info
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- JP2002293905A JP2002293905A JP2001095427A JP2001095427A JP2002293905A JP 2002293905 A JP2002293905 A JP 2002293905A JP 2001095427 A JP2001095427 A JP 2001095427A JP 2001095427 A JP2001095427 A JP 2001095427A JP 2002293905 A JP2002293905 A JP 2002293905A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 工業的に入手が容易なグリコール酸を原料と
して、高分子量、かつ、高品質のグリコール酸共重合体
を、簡便な方法で効率よく製造する方法を提供する。 【解決手段】 グリコール酸を75モル%以上含むグリ
コール酸共重合体を重縮合により製造するに際し、少な
くともグリコール酸を含む原料又は少なくともグリコー
ル酸単位を含むオリゴマーを重合してプレポリマーを
得、次いで、得られたプレポリマーを特定の温度範囲で
熱処理して結晶化プレポリマーを得た後に、前記熱処理
温度以上、結晶化プレポリマーの最も高温側の融解ピー
ク温度以下の範囲の温度で固相重合させる。
して、高分子量、かつ、高品質のグリコール酸共重合体
を、簡便な方法で効率よく製造する方法を提供する。 【解決手段】 グリコール酸を75モル%以上含むグリ
コール酸共重合体を重縮合により製造するに際し、少な
くともグリコール酸を含む原料又は少なくともグリコー
ル酸単位を含むオリゴマーを重合してプレポリマーを
得、次いで、得られたプレポリマーを特定の温度範囲で
熱処理して結晶化プレポリマーを得た後に、前記熱処理
温度以上、結晶化プレポリマーの最も高温側の融解ピー
ク温度以下の範囲の温度で固相重合させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療材料用や汎用
樹脂の代替用の生分解性ポリマーとして有用な高分子量
グリコール酸共重合体を、重縮合により製造する方法に
関するものである。
樹脂の代替用の生分解性ポリマーとして有用な高分子量
グリコール酸共重合体を、重縮合により製造する方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自然環境保護の観点からプラスチ
ック廃棄物問題が取りざたされるようになり、自然環境
中で分解するポリマー及びその成形体が求められるよう
になっている。ポリグリコール酸及びその共重合体は、
耐熱性、機械強度及び加水分解性の観点においてバラン
スに優れるため、生分解性の高分子材料として注目さ
れ、いくつかの製造方法がすでに提案されている。
ック廃棄物問題が取りざたされるようになり、自然環境
中で分解するポリマー及びその成形体が求められるよう
になっている。ポリグリコール酸及びその共重合体は、
耐熱性、機械強度及び加水分解性の観点においてバラン
スに優れるため、生分解性の高分子材料として注目さ
れ、いくつかの製造方法がすでに提案されている。
【0003】例えば、ポリグリコール酸系共重合体を得
る方法として、少なくともグリコール酸を含むヒドロキ
シカルボン酸類を一度脱水縮合した後に、加熱分解して
環状2量体エステル類を生成させ、これを触媒の存在下
で開環重合して、高分子量重合体を得る方法が知られて
いる(例えば、特開昭63−17929号公報等)。し
かし、この方法は、高分子量重合体が得られる、という
メリットはあるものの、環状2量体エステル類を製造す
る工程、及びエステルを精製する工程に多大な費用と人
力がかかることから、とても経済的な製造法とはいえな
かった。
る方法として、少なくともグリコール酸を含むヒドロキ
シカルボン酸類を一度脱水縮合した後に、加熱分解して
環状2量体エステル類を生成させ、これを触媒の存在下
で開環重合して、高分子量重合体を得る方法が知られて
いる(例えば、特開昭63−17929号公報等)。し
かし、この方法は、高分子量重合体が得られる、という
メリットはあるものの、環状2量体エステル類を製造す
る工程、及びエステルを精製する工程に多大な費用と人
力がかかることから、とても経済的な製造法とはいえな
かった。
【0004】一方、経済的な方法として、グリコール酸
及び/又は乳酸等のモノマーを直接重縮合させることに
よって、高分子量のポリマーを製造する試みも種々なさ
れている。例えば、特開平2000−302852号公
報には、重量平均分子量2,000〜100,000を
有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸ユニット50%以上
を含む結晶化した脂肪族ポリエステルプレポリマーを、
触媒存在下において固相重合することにより、重量平均
分子量50,000〜1,000,000を有する脂肪
族ヒドロキシカルボン酸を製造する方法が記載されてい
る。この公報の実施例には、重量平均分子量が1万〜2
万程度のプレポリマーを製造し、得られたプレポリマー
を80℃で結晶化を行った後、140℃以上の反応温度
で固相重合することにより、重量平均分子量が9万〜2
1万のポリ乳酸系共重合体が得られることが記載されて
いる。しかしながら、この公報には、グリコール酸系共
重合体に関する実施例の記載は一切無い。
及び/又は乳酸等のモノマーを直接重縮合させることに
よって、高分子量のポリマーを製造する試みも種々なさ
れている。例えば、特開平2000−302852号公
報には、重量平均分子量2,000〜100,000を
有する脂肪族ヒドロキシカルボン酸ユニット50%以上
を含む結晶化した脂肪族ポリエステルプレポリマーを、
触媒存在下において固相重合することにより、重量平均
分子量50,000〜1,000,000を有する脂肪
族ヒドロキシカルボン酸を製造する方法が記載されてい
る。この公報の実施例には、重量平均分子量が1万〜2
万程度のプレポリマーを製造し、得られたプレポリマー
を80℃で結晶化を行った後、140℃以上の反応温度
で固相重合することにより、重量平均分子量が9万〜2
1万のポリ乳酸系共重合体が得られることが記載されて
いる。しかしながら、この公報には、グリコール酸系共
重合体に関する実施例の記載は一切無い。
【0005】また、例えば、特開平11−130847
号公報には、グリコール酸アルキルエステルを原料と
し、原料の少なくとも一部を加水分解して得られるグリ
コール酸を重縮合してプレポリマーを生成させ、プレポ
リマーが固体状態を維持する温度で固相重合する方法が
提案されている。しかし、この公報には、熱処理条件に
関する記載がなく、特定の条件で熱処理を行うことによ
り、効率よく高分子量の樹脂を製造し得ることがうかが
える示唆は一切見受けられない。このように、グリコー
ル酸系共重合体を、固相重合を利用した直接重合法によ
って製造する方法に関し、固相重合に供するポリマーの
熱処理条件が、その後に行われる固相重合反応に及ぼす
影響については全く知られていなかった。
号公報には、グリコール酸アルキルエステルを原料と
し、原料の少なくとも一部を加水分解して得られるグリ
コール酸を重縮合してプレポリマーを生成させ、プレポ
リマーが固体状態を維持する温度で固相重合する方法が
提案されている。しかし、この公報には、熱処理条件に
関する記載がなく、特定の条件で熱処理を行うことによ
り、効率よく高分子量の樹脂を製造し得ることがうかが
える示唆は一切見受けられない。このように、グリコー
ル酸系共重合体を、固相重合を利用した直接重合法によ
って製造する方法に関し、固相重合に供するポリマーの
熱処理条件が、その後に行われる固相重合反応に及ぼす
影響については全く知られていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、工業
的に入手が容易なグリコール酸を原料として、高分子
量、かつ、高品質のグリコール酸共重合体を、簡便な方
法で効率よく製造する方法を提供することにある。
的に入手が容易なグリコール酸を原料として、高分子
量、かつ、高品質のグリコール酸共重合体を、簡便な方
法で効率よく製造する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、グリコール酸を7
5モル%以上含むグリコール酸共重合体を、固相重合反
応を利用する直接重合法によって製造する方法におい
て、特定の温度条件で熱処理して得られたプレポリマー
を固相重合することにより、高分子量、かつ、着色の少
ない高品質のグリコール酸系共重合体を効率よく製造で
きることを見出した。更に、この方法の詳細な検討を行
った結果、前記固相重合を特定の温度条件範囲で行うこ
とが、先に述べた高分子量、かつ、着色の少ない高品質
のグリコール酸系共重合体を、短縮化された工程で、効
率よく製造するために必要であることを見出し、本発明
を完成するに至った。
を解決するために鋭意検討した結果、グリコール酸を7
5モル%以上含むグリコール酸共重合体を、固相重合反
応を利用する直接重合法によって製造する方法におい
て、特定の温度条件で熱処理して得られたプレポリマー
を固相重合することにより、高分子量、かつ、着色の少
ない高品質のグリコール酸系共重合体を効率よく製造で
きることを見出した。更に、この方法の詳細な検討を行
った結果、前記固相重合を特定の温度条件範囲で行うこ
とが、先に述べた高分子量、かつ、着色の少ない高品質
のグリコール酸系共重合体を、短縮化された工程で、効
率よく製造するために必要であることを見出し、本発明
を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、下記の通りである。 (1)グリコール酸を75モル%以上含むグリコール酸
共重合体を重縮合により製造するに際し、少なくともグ
リコール酸を含む原料又は少なくともグリコール酸単位
を含むオリゴマーを重合してプレポリマーを得、次い
で、得られたプレポリマーを数式(1)で示される温度
範囲で熱処理して結晶化プレポリマーを得た後に、前記
熱処理温度以上、結晶化プレポリマーの最も高温側の融
解ピーク温度以下の範囲の温度で固相重合することを特
徴とするグリコール酸共重合体の製造方法。
共重合体を重縮合により製造するに際し、少なくともグ
リコール酸を含む原料又は少なくともグリコール酸単位
を含むオリゴマーを重合してプレポリマーを得、次い
で、得られたプレポリマーを数式(1)で示される温度
範囲で熱処理して結晶化プレポリマーを得た後に、前記
熱処理温度以上、結晶化プレポリマーの最も高温側の融
解ピーク温度以下の範囲の温度で固相重合することを特
徴とするグリコール酸共重合体の製造方法。
【0009】
【数2】
【0010】(ただし、Gは共重合体中のグリコール酸
モノマーユニットの含有率(モル%)である) (2)固相重合を、結晶化プレポリマーの最も低温側の
融解ピーク温度以上、最も高温側の融解ピーク温度以下
の範囲の温度で行うことを特徴とする(1)記載のグリ
コール酸共重合体の製造方法。以下に、本発明を詳細に
説明する。
モノマーユニットの含有率(モル%)である) (2)固相重合を、結晶化プレポリマーの最も低温側の
融解ピーク温度以上、最も高温側の融解ピーク温度以下
の範囲の温度で行うことを特徴とする(1)記載のグリ
コール酸共重合体の製造方法。以下に、本発明を詳細に
説明する。
【0011】本発明におけるグリコール酸共重合体中に
含まれるグリコール酸単位の含有率は75モル%以上で
あり、75モル%以上99モル%以下が好ましく、より
好ましくは、80モル%以上95モル%以下、最も好ま
しくは、82モル%以上94モル%以下の範囲である。
グリコール酸単位の含有率が75モル%未満の場合に
は、得られる共重合体の結晶性が著しく低下する。グリ
コール酸単位の含有率が99モル%を超えると、熱安定
性が低下するため、溶融成形加工時における熱分解、着
色、分子量低下が起こりやすくなる。
含まれるグリコール酸単位の含有率は75モル%以上で
あり、75モル%以上99モル%以下が好ましく、より
好ましくは、80モル%以上95モル%以下、最も好ま
しくは、82モル%以上94モル%以下の範囲である。
グリコール酸単位の含有率が75モル%未満の場合に
は、得られる共重合体の結晶性が著しく低下する。グリ
コール酸単位の含有率が99モル%を超えると、熱安定
性が低下するため、溶融成形加工時における熱分解、着
色、分子量低下が起こりやすくなる。
【0012】本発明において用いられるグリコール酸又
はグリコール酸単位を含むオリゴマーは、その形態に特
に制限はなく、溶液状及び固体状のものを用いることが
できる。これらの形態の内、水溶液状及び固体状のもの
が好ましく用いられる。本発明においてグリコール酸又
はグリコール酸単位を含むオリゴマーと共重合するのに
使用されるモノマーとしては、グリコール酸以外のヒド
ロキシカルボン酸類、多価カルボン酸、多価アルコー
ル、アミノ酸、多価アミン、ラクタムを用いることがで
きる。更に、これら以外にも、共重合可能な各種の化合
物を使用することができる。共重合するのに使用するモ
ノマーは、一種類であってもよいし、二種類以上を組み
合わせてもよい。
はグリコール酸単位を含むオリゴマーは、その形態に特
に制限はなく、溶液状及び固体状のものを用いることが
できる。これらの形態の内、水溶液状及び固体状のもの
が好ましく用いられる。本発明においてグリコール酸又
はグリコール酸単位を含むオリゴマーと共重合するのに
使用されるモノマーとしては、グリコール酸以外のヒド
ロキシカルボン酸類、多価カルボン酸、多価アルコー
ル、アミノ酸、多価アミン、ラクタムを用いることがで
きる。更に、これら以外にも、共重合可能な各種の化合
物を使用することができる。共重合するのに使用するモ
ノマーは、一種類であってもよいし、二種類以上を組み
合わせてもよい。
【0013】グリコール酸以外のヒドロキシカルボン酸
類としては、乳酸、2−ヒドロキシ−2,2−ジメチル
酢酸、2−ヒドロキシ−2−酪酸、3−ヒドロキシプロ
ピオン酸、3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草
酸、4−ヒドロキシ酪酸等、或いは、β−プロピオラク
トン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−
カプロラクトン等のラクトン類、D体、L体、又はD/
L体のラクチド等を挙げることができる。
類としては、乳酸、2−ヒドロキシ−2,2−ジメチル
酢酸、2−ヒドロキシ−2−酪酸、3−ヒドロキシプロ
ピオン酸、3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草
酸、4−ヒドロキシ酪酸等、或いは、β−プロピオラク
トン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−
カプロラクトン等のラクトン類、D体、L体、又はD/
L体のラクチド等を挙げることができる。
【0014】多価カルボン酸としては、炭素数が2〜2
0のものが好ましい。例えば、シュウ酸、マロン酸、グ
ルタル酸、コハク酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリ
ン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ド
デカン二酸、フマル酸、マレイン酸、1,4−シクロヘ
キサンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸化合物、フ
タル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカル
ボン酸化合物単位、プロパントリカルボン酸、トリメリ
ット酸、ピロメリット酸等のトリカルボン酸等が挙げら
れる。これらの多価カルボン酸類は、多価カルボン酸
類、又は対応する多価カルボン酸と炭素数1以上10以
下のアルコール類とのエステル、又は、対応する多価カ
ルボン酸無水物を原料として用いることができる。
0のものが好ましい。例えば、シュウ酸、マロン酸、グ
ルタル酸、コハク酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリ
ン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ド
デカン二酸、フマル酸、マレイン酸、1,4−シクロヘ
キサンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸化合物、フ
タル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカル
ボン酸化合物単位、プロパントリカルボン酸、トリメリ
ット酸、ピロメリット酸等のトリカルボン酸等が挙げら
れる。これらの多価カルボン酸類は、多価カルボン酸
類、又は対応する多価カルボン酸と炭素数1以上10以
下のアルコール類とのエステル、又は、対応する多価カ
ルボン酸無水物を原料として用いることができる。
【0015】本発明に用いる多価アルコールとしては、
炭素数2〜20のものが好ましい。例えば、エチレング
リコール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパ
ンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタン
ジオール、1,5−ペンタンジオール、1,8−オクタ
ンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ド
デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、
1,2−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキ
サンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール等のジオール類、グリセリン、ブタン−1,
2,3−トリオール等のトリオール類、澱粉、グルコー
ス、セルロース、ヘミセルロース、キシラン、キシロー
ス、キシリトール、ペンタエリスリトール、キチン、キ
トサン、デキストリン、デキストラン、カルボキシメチ
ルセルロース、アミロペクチン、グリコーゲン等の多糖
類が挙げられる。
炭素数2〜20のものが好ましい。例えば、エチレング
リコール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパ
ンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタン
ジオール、1,5−ペンタンジオール、1,8−オクタ
ンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ド
デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、
1,2−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキ
サンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール等のジオール類、グリセリン、ブタン−1,
2,3−トリオール等のトリオール類、澱粉、グルコー
ス、セルロース、ヘミセルロース、キシラン、キシロー
ス、キシリトール、ペンタエリスリトール、キチン、キ
トサン、デキストリン、デキストラン、カルボキシメチ
ルセルロース、アミロペクチン、グリコーゲン等の多糖
類が挙げられる。
【0016】本発明に用いるアミノ酸としては、炭素数
2〜20のものが好ましい。例えば、グリシン、(+)
−アラニン、β−アラニン、(−)−アスパラギン、
(+)−アスパラギン酸、(−)−システイン、(+)
−グルタミンサン、(+)−グルタミン、(−)−ヒド
ロキシリシン、(−)−ロイシン、(+)−イソロイシ
ン、(+)−リシン、(−)−メチオニン、(−)−セ
リン、(−)−トレオニン、(+)−バリン、アミノ酪
酸、アザセリン、アルギニン、エチオニン等が挙げられ
る。
2〜20のものが好ましい。例えば、グリシン、(+)
−アラニン、β−アラニン、(−)−アスパラギン、
(+)−アスパラギン酸、(−)−システイン、(+)
−グルタミンサン、(+)−グルタミン、(−)−ヒド
ロキシリシン、(−)−ロイシン、(+)−イソロイシ
ン、(+)−リシン、(−)−メチオニン、(−)−セ
リン、(−)−トレオニン、(+)−バリン、アミノ酪
酸、アザセリン、アルギニン、エチオニン等が挙げられ
る。
【0017】本発明に用いる多価アミンとしては、炭素
数0〜20のものが好ましい。例えば、ヒドラジン、メ
チルヒドラジン、モノメチレンジアミン、ジメチレンジ
アミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミ
ン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミ
ン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウ
ンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン等が
挙げられる。
数0〜20のものが好ましい。例えば、ヒドラジン、メ
チルヒドラジン、モノメチレンジアミン、ジメチレンジ
アミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミ
ン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミ
ン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウ
ンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン等が
挙げられる。
【0018】本発明に用いるラクタムとしては、炭素数
2〜20のものが好ましい。例えば、グリシン無水物、
プロパンラクタム、α−ピロリドン、α−ピペリドン、
ε−カプロラクタム、α−メチル−カプロラクタム、β
−メチル−カプロラクタム、γ−メチル−カプロラクタ
ム、δ−メチル−カプロラクタム、ε−メチル−カプロ
ラクタム、N−メチル−カプロラクタム、β,γ−ジメ
チル−カプロラクタム、γ−エチル−カプロラクタム、
γ−イソプロピル−カプロラクタム、ε−イソプロピル
−カプロラクタム、γ−ブチル−カプロラクタム、γ−
ヘキサシクロベンジル−カプロラクタム、ω−エナント
ラクタム、ω−カプリルラクタム、カプリロラクタム、
ラウロラクタム、カプロラクトンの2量体等が挙げられ
る。
2〜20のものが好ましい。例えば、グリシン無水物、
プロパンラクタム、α−ピロリドン、α−ピペリドン、
ε−カプロラクタム、α−メチル−カプロラクタム、β
−メチル−カプロラクタム、γ−メチル−カプロラクタ
ム、δ−メチル−カプロラクタム、ε−メチル−カプロ
ラクタム、N−メチル−カプロラクタム、β,γ−ジメ
チル−カプロラクタム、γ−エチル−カプロラクタム、
γ−イソプロピル−カプロラクタム、ε−イソプロピル
−カプロラクタム、γ−ブチル−カプロラクタム、γ−
ヘキサシクロベンジル−カプロラクタム、ω−エナント
ラクタム、ω−カプリルラクタム、カプリロラクタム、
ラウロラクタム、カプロラクトンの2量体等が挙げられ
る。
【0019】更には、本発明では、多価カルボン酸と多
価アルコールとの組み合わせや、多価カルボン酸と多価
アミン、多価カルボン酸と多価アルコールと多価アミン
とを組み合わせて用いることもできる。また、前記モノ
マー種の内、不斉炭素原子を有し、D体、L体、並び
に、D/L混合体が存在し得るものがある場合には、本
発明では、それらのいずれをも使用することができる。
価アルコールとの組み合わせや、多価カルボン酸と多価
アミン、多価カルボン酸と多価アルコールと多価アミン
とを組み合わせて用いることもできる。また、前記モノ
マー種の内、不斉炭素原子を有し、D体、L体、並び
に、D/L混合体が存在し得るものがある場合には、本
発明では、それらのいずれをも使用することができる。
【0020】グリコール酸共重合体の製造に際して、触
媒を加えずに実施することができるが、重合速度を高め
る為に、必要に応じて触媒を用いることができる。本発
明で用いることができる触媒としては、元素周期律表I
A、IIA、IIIA、IV、VA、VIII、IV
B、VB族の金属、金属塩、金属酸化物、金属水酸化
物、金属アルコキサイド、金属スルホン酸塩等が挙げら
れる。例えば、チタン、ジルコニウム、ニオブ、タング
ステン、亜鉛、ゲルマニウム、錫、アンチモン等の金
属、酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、アルミナ、酸化
錫、酸化アンチモン等の金属酸化物、弗化錫、弗化アン
チモン、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム、塩化亜
鉛、塩化第一錫、塩化第二錫、臭化第一錫、臭化第二
錫、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、硫酸錫、炭酸マグネ
シウム、炭酸カルシウム、等の金属塩、炭酸亜鉛、水酸
化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸
化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチ
ウム、水酸化バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化ジ
ルコニウム、水酸化鉄、水酸化コバルト、水酸化ニッケ
ル、水酸化銅、水酸化亜鉛等の金属水酸化物等、酢酸ア
ルミニウム、酢酸亜鉛、酢酸錫、オクタン酸錫、ステア
リン酸錫、乳酸鉄、乳酸錫等の金属カルボン酸塩、マグ
ネシウム、ランタノイド、チタン、ハフニウム、鉄、ゲ
ルマニウム、錫、アンチモン等の金属類のアルコキサイ
ド、ジブチルスズオキサイド等の有機金属、メタンスル
ホン酸錫、トリフルオロメタンスルホン酸錫、p−トル
エンスルホン酸錫等の有機スルホン酸塩、アンバーライ
ト、ダウエックス等のイオン交換樹脂等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
媒を加えずに実施することができるが、重合速度を高め
る為に、必要に応じて触媒を用いることができる。本発
明で用いることができる触媒としては、元素周期律表I
A、IIA、IIIA、IV、VA、VIII、IV
B、VB族の金属、金属塩、金属酸化物、金属水酸化
物、金属アルコキサイド、金属スルホン酸塩等が挙げら
れる。例えば、チタン、ジルコニウム、ニオブ、タング
ステン、亜鉛、ゲルマニウム、錫、アンチモン等の金
属、酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、アルミナ、酸化
錫、酸化アンチモン等の金属酸化物、弗化錫、弗化アン
チモン、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム、塩化亜
鉛、塩化第一錫、塩化第二錫、臭化第一錫、臭化第二
錫、硫酸アルミニウム、硫酸亜鉛、硫酸錫、炭酸マグネ
シウム、炭酸カルシウム、等の金属塩、炭酸亜鉛、水酸
化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸
化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチ
ウム、水酸化バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化ジ
ルコニウム、水酸化鉄、水酸化コバルト、水酸化ニッケ
ル、水酸化銅、水酸化亜鉛等の金属水酸化物等、酢酸ア
ルミニウム、酢酸亜鉛、酢酸錫、オクタン酸錫、ステア
リン酸錫、乳酸鉄、乳酸錫等の金属カルボン酸塩、マグ
ネシウム、ランタノイド、チタン、ハフニウム、鉄、ゲ
ルマニウム、錫、アンチモン等の金属類のアルコキサイ
ド、ジブチルスズオキサイド等の有機金属、メタンスル
ホン酸錫、トリフルオロメタンスルホン酸錫、p−トル
エンスルホン酸錫等の有機スルホン酸塩、アンバーライ
ト、ダウエックス等のイオン交換樹脂等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0021】触媒を用いる場合、これらの触媒を一種だ
け用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。これらの触媒種は、原料モノマー水溶液に直接添加
して使用する方法又は少なくともグリコール酸ユニット
を含むプレポリマーを重合して得た後に添加して使用す
る方法、更には、必要に応じて、水及び/又はグリコー
ル酸存在下で加水分解した後に原料モノマー又は少なく
ともグリコール酸ユニットを含むオリゴマー重合物に対
して添加して使用してもよい。
け用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。これらの触媒種は、原料モノマー水溶液に直接添加
して使用する方法又は少なくともグリコール酸ユニット
を含むプレポリマーを重合して得た後に添加して使用す
る方法、更には、必要に応じて、水及び/又はグリコー
ル酸存在下で加水分解した後に原料モノマー又は少なく
ともグリコール酸ユニットを含むオリゴマー重合物に対
して添加して使用してもよい。
【0022】これらの触媒を使用する場合には、その使
用量は、通常、原料モノマー1g当たり、金属原子とし
て1×10−10モル以上1×10-2モル以下の範囲であ
る。原料モノマー1g当たりに使用する触媒量が、金属
原子として1×10−10モル未満の場合には、重合速度
を高めることができず、1×10-2モルを超える場合に
は、得られる共重合体の着色等の副反応が増大する傾向
がある。本発明におけるプレポリマーの合成条件は、特
に限定されるものではないが、原料モノマーが水溶液の
場合には、モノマー水溶液を脱水濃縮した後に、一方、
原料モノマーが固体の場合には、加熱して融液とした後
に、それぞれ引き続いて、溶融重縮合、又は溶媒の存在
下にて脱水重縮合する溶液重縮合法(例えば、特開平6
−65360号公報等)等により製造される。これらの
方法の内、モノマー水溶液を脱水濃縮した後に、溶融条
件下にて重縮合する方法が好ましく用いられる。
用量は、通常、原料モノマー1g当たり、金属原子とし
て1×10−10モル以上1×10-2モル以下の範囲であ
る。原料モノマー1g当たりに使用する触媒量が、金属
原子として1×10−10モル未満の場合には、重合速度
を高めることができず、1×10-2モルを超える場合に
は、得られる共重合体の着色等の副反応が増大する傾向
がある。本発明におけるプレポリマーの合成条件は、特
に限定されるものではないが、原料モノマーが水溶液の
場合には、モノマー水溶液を脱水濃縮した後に、一方、
原料モノマーが固体の場合には、加熱して融液とした後
に、それぞれ引き続いて、溶融重縮合、又は溶媒の存在
下にて脱水重縮合する溶液重縮合法(例えば、特開平6
−65360号公報等)等により製造される。これらの
方法の内、モノマー水溶液を脱水濃縮した後に、溶融条
件下にて重縮合する方法が好ましく用いられる。
【0023】モノマー水溶液を脱水濃縮した後に、溶融
条件下にて重縮合する方法としては、グリコール酸とグ
リコール酸以外のコモノマー類は、同時に濃縮又は個別
に濃縮して、少なくともグリコール酸単位を含むオリゴ
マー類を得た後に、一括、逐次又は連続添加する方法な
どが挙げられる。本発明において、少なくともグリコー
ル酸を含むモノマー水溶液の脱水濃縮を行う際の反応温
度は、通常、概ね100℃以上160℃以下であり、溶
融条件下にて重縮合する際の反応温度は、通常、130
℃以上240℃以下、好ましくは、140℃以上235
℃以下、より好ましくは、150℃以上230℃以下で
ある。溶融条件下にて重縮合を実施する反応温度が13
0℃未満である場合には、重縮合反応速度が遅くなるた
め非効率的であり、一方、240℃を超える場合には、
ポリマーの着色や分解が生じ易くなる。反応温度は、前
述の反応温度範囲以内であれば、反応中、一定である必
要はない。
条件下にて重縮合する方法としては、グリコール酸とグ
リコール酸以外のコモノマー類は、同時に濃縮又は個別
に濃縮して、少なくともグリコール酸単位を含むオリゴ
マー類を得た後に、一括、逐次又は連続添加する方法な
どが挙げられる。本発明において、少なくともグリコー
ル酸を含むモノマー水溶液の脱水濃縮を行う際の反応温
度は、通常、概ね100℃以上160℃以下であり、溶
融条件下にて重縮合する際の反応温度は、通常、130
℃以上240℃以下、好ましくは、140℃以上235
℃以下、より好ましくは、150℃以上230℃以下で
ある。溶融条件下にて重縮合を実施する反応温度が13
0℃未満である場合には、重縮合反応速度が遅くなるた
め非効率的であり、一方、240℃を超える場合には、
ポリマーの着色や分解が生じ易くなる。反応温度は、前
述の反応温度範囲以内であれば、反応中、一定である必
要はない。
【0024】プレポリマーを合成する際には、重合によ
って生じる生成水を留去することが必要であるため、減
圧下及び/又は不活性ガス雰囲気下で行うことが好まし
い。減圧状態で反応を実施する場合、操作温度によって
も異なるが、脱水濃縮工程における操作圧力としては、
通常、概ね1.333×104Pa以上1.014×1
05Pa以下、溶融条件下にて重縮合反応を実施する工
程における操作圧力としては、通常、概ね1.333P
a以上5.333×104Pa以下の範囲が例示でき
る。この際、減圧、又は常圧状態において、不活性ガス
を流通させる方法や、操作温度及び/又は操作圧力を多
段階に調節しながら実施する方法等が好ましい。
って生じる生成水を留去することが必要であるため、減
圧下及び/又は不活性ガス雰囲気下で行うことが好まし
い。減圧状態で反応を実施する場合、操作温度によって
も異なるが、脱水濃縮工程における操作圧力としては、
通常、概ね1.333×104Pa以上1.014×1
05Pa以下、溶融条件下にて重縮合反応を実施する工
程における操作圧力としては、通常、概ね1.333P
a以上5.333×104Pa以下の範囲が例示でき
る。この際、減圧、又は常圧状態において、不活性ガス
を流通させる方法や、操作温度及び/又は操作圧力を多
段階に調節しながら実施する方法等が好ましい。
【0025】本発明におけるプレポリマーの分子量とし
ては、特に制限はないが、重量平均分子量で3,000
以上100,000以下が好ましく、8,000以上7
0,000の範囲がより好ましい。重量平均分子量が
3,000未満の場合には、その後の固相重合工程に要
する時間が膨大となる傾向がみられること、及び/又は
引き続いて実施する熱処理工程や固相重合工程において
融着や微粉化等の好ましくない現象を生じる場合があ
る。一方、重量平均分子量が100,000を超える場
合には、プレポリマーを合成するための溶融重縮合時間
が長くなり、プレポリマーの着色や副反応の増大を招く
など好ましくない現象を生じる場合がある。
ては、特に制限はないが、重量平均分子量で3,000
以上100,000以下が好ましく、8,000以上7
0,000の範囲がより好ましい。重量平均分子量が
3,000未満の場合には、その後の固相重合工程に要
する時間が膨大となる傾向がみられること、及び/又は
引き続いて実施する熱処理工程や固相重合工程において
融着や微粉化等の好ましくない現象を生じる場合があ
る。一方、重量平均分子量が100,000を超える場
合には、プレポリマーを合成するための溶融重縮合時間
が長くなり、プレポリマーの着色や副反応の増大を招く
など好ましくない現象を生じる場合がある。
【0026】前記重縮合によって得られる重量平均分子
量3,000以上100,000以下の共重合体はプレ
ポリマーとして、引き続き、所望により賦形化工程を経
て、結晶化工程、及び固相重合工程に供される。本発明
におけるプレポリマーを賦形化する方法としては、特に
制限はないが、例えば、溶融状態のプレポリマーを不活
性ガス中や水等の液体と接触させることにより塊状物に
した後、粉砕して粒子状にする方法、溶融状態のプレポ
リマーを押出機に移しペレット化する方法、又は脱水重
縮合工程で溶媒を用いた場合には、プレポリマーを晶析
する方法等により、粉末状のプレポリマーを得ることが
できる。
量3,000以上100,000以下の共重合体はプレ
ポリマーとして、引き続き、所望により賦形化工程を経
て、結晶化工程、及び固相重合工程に供される。本発明
におけるプレポリマーを賦形化する方法としては、特に
制限はないが、例えば、溶融状態のプレポリマーを不活
性ガス中や水等の液体と接触させることにより塊状物に
した後、粉砕して粒子状にする方法、溶融状態のプレポ
リマーを押出機に移しペレット化する方法、又は脱水重
縮合工程で溶媒を用いた場合には、プレポリマーを晶析
する方法等により、粉末状のプレポリマーを得ることが
できる。
【0027】本発明において、賦形化されたプレポリマ
ーの形状には、特に制限はないが、一般的な形状は、粉
末状、粉砕状、チップ状、球状、円柱状、タブレット
状、マーブル状、又はこれらの混合物からなるものであ
る。これらの内、球状、円柱状、マーブル状及びタブレ
ット状が好ましい。本発明において、固体状プレポリマ
ーの粒子径は、特に制限されない。一般的には、固体状
のプレポリマーの粒子径は小さいほど表面積が増大する
ため、重合反応面では有利であるが、その反面、取り扱
い性が低下するため、通常、10μm以上20mm以
下、好ましくは、0.1mm以上10mm以下である。
本発明では、賦形化されたプレポリマーを少なくとも数
式(1)で示される温度範囲で熱処理することが必須で
ある。
ーの形状には、特に制限はないが、一般的な形状は、粉
末状、粉砕状、チップ状、球状、円柱状、タブレット
状、マーブル状、又はこれらの混合物からなるものであ
る。これらの内、球状、円柱状、マーブル状及びタブレ
ット状が好ましい。本発明において、固体状プレポリマ
ーの粒子径は、特に制限されない。一般的には、固体状
のプレポリマーの粒子径は小さいほど表面積が増大する
ため、重合反応面では有利であるが、その反面、取り扱
い性が低下するため、通常、10μm以上20mm以
下、好ましくは、0.1mm以上10mm以下である。
本発明では、賦形化されたプレポリマーを少なくとも数
式(1)で示される温度範囲で熱処理することが必須で
ある。
【0028】
【数3】
【0029】(ただし、Gは共重合体中のグリコール酸
モノマーユニットの含有率(モル%)である) 熱処理温度が100℃未満では、後に引き続いて行う固
相重合反応において、反応速度が低下し、高分子量化す
ることができず、熱処理温度が(3.7×G−145)
℃を超える場合には、プレポリマーの結晶化速度が著し
く低下する。熱処理温度は、前述の反応温度範囲以内で
あれば、反応中、一定である必要はなく、前記範囲内で
あれば、徐々に昇温してもよく、徐冷してもよい。
モノマーユニットの含有率(モル%)である) 熱処理温度が100℃未満では、後に引き続いて行う固
相重合反応において、反応速度が低下し、高分子量化す
ることができず、熱処理温度が(3.7×G−145)
℃を超える場合には、プレポリマーの結晶化速度が著し
く低下する。熱処理温度は、前述の反応温度範囲以内で
あれば、反応中、一定である必要はなく、前記範囲内で
あれば、徐々に昇温してもよく、徐冷してもよい。
【0030】本発明において、熱処理は、ガス流通下、
減圧下、加圧下、又はこれらの組み合わせで行うことが
できる。本発明において、プレポリマーの熱処理に要す
る時間は、本発明のおける熱処理温度条件下でプレポリ
マーが結晶化すればよく、結晶化温度等を勘案して任意
に設定される。一般的には、0.5分以上360分以
下、好ましくは、1分以上240分以下、より好ましく
は、5分以上120分以下である。
減圧下、加圧下、又はこれらの組み合わせで行うことが
できる。本発明において、プレポリマーの熱処理に要す
る時間は、本発明のおける熱処理温度条件下でプレポリ
マーが結晶化すればよく、結晶化温度等を勘案して任意
に設定される。一般的には、0.5分以上360分以
下、好ましくは、1分以上240分以下、より好ましく
は、5分以上120分以下である。
【0031】この方法で結晶化して得られたプレポリマ
ーを、本発明では、結晶化プレポリマー、と称する。本
発明における固相重合反応は、ガス流通下、減圧下、加
圧下、又はこれらの組み合わせで行うことができる。こ
の際、重合により生成する水を除去することが必要であ
るため、固相重合反応を不活性ガス流通下で行うことが
好ましい。本発明の固相重合反応は、結晶化のために実
施した熱処理温度以上、結晶化プレポリマーの最も高温
側の融解ピーク温度以下の範囲の温度で実施することが
必須である。熱処理温度を、数式(1)に示した範囲内
で、逐次、又は連続的に変化させながら熱処理を実施し
た場合には、反応温度の下限は、熱処理を実施した最も
高い温度以上である。好ましい温度範囲は、結晶化プレ
ポリマーの最も低温側の融解ピーク温度以上、最も高温
側の融解ピーク温度以下の範囲の温度である。この範囲
内において選ばれる反応温度は、前述の反応温度範囲以
内であれば、反応中、一定である必要はない。
ーを、本発明では、結晶化プレポリマー、と称する。本
発明における固相重合反応は、ガス流通下、減圧下、加
圧下、又はこれらの組み合わせで行うことができる。こ
の際、重合により生成する水を除去することが必要であ
るため、固相重合反応を不活性ガス流通下で行うことが
好ましい。本発明の固相重合反応は、結晶化のために実
施した熱処理温度以上、結晶化プレポリマーの最も高温
側の融解ピーク温度以下の範囲の温度で実施することが
必須である。熱処理温度を、数式(1)に示した範囲内
で、逐次、又は連続的に変化させながら熱処理を実施し
た場合には、反応温度の下限は、熱処理を実施した最も
高い温度以上である。好ましい温度範囲は、結晶化プレ
ポリマーの最も低温側の融解ピーク温度以上、最も高温
側の融解ピーク温度以下の範囲の温度である。この範囲
内において選ばれる反応温度は、前述の反応温度範囲以
内であれば、反応中、一定である必要はない。
【0032】固相重合反応を熱処理温度未満の温度にお
いて実施した場合には、共重合体を高分子量化すること
ができず、一方、結晶化プレポリマーの融点温度を超え
て実施した場合には、結晶化プレポリマーが溶融するた
め、もはや固相重合ではなくなる。固相重合の際に用い
る流通ガスとしては、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴ
ン、クリプトン、キセノン等の不活性ガスや、乾燥空気
等が挙げられる。これらの内、反応過程における共重合
体の着色抑制の観点から、不活性ガスを用いることが好
ましい。
いて実施した場合には、共重合体を高分子量化すること
ができず、一方、結晶化プレポリマーの融点温度を超え
て実施した場合には、結晶化プレポリマーが溶融するた
め、もはや固相重合ではなくなる。固相重合の際に用い
る流通ガスとしては、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴ
ン、クリプトン、キセノン等の不活性ガスや、乾燥空気
等が挙げられる。これらの内、反応過程における共重合
体の着色抑制の観点から、不活性ガスを用いることが好
ましい。
【0033】流通ガスの含水量はできるだけ低く、実質
的に無水状態のガスであることが好ましい。この場合、
ガスをモレキュラーシーブ等やイオン交換樹脂等を充填
した層に流通させるか、ガスを極低温に冷却することに
より脱水して使用することができる。流通ガスの含水量
を露点で示すと、好ましくは、−10℃以下、より好ま
しくは、−40℃以下である。流通ガスの流量は、プレ
ポリマーの形状、粒径、結晶性、反応温度等を考慮し、
充分に重量平均分子量が高いグリコール酸共重合体を得
ることができる程度に生成した水を留去することができ
れば、特に制限はない。一般的に、流通するガスの流量
が多いほど、生成した水を除去する効率が高いが、通
常、結晶化プレポリマー1g当たり、常圧換算で0.0
2ml/分以上200ml/分以下が好ましく、0.5
ml/分以上160ml/分以下がより好ましく、1m
l/分以上100ml/分以下が最も好ましい。
的に無水状態のガスであることが好ましい。この場合、
ガスをモレキュラーシーブ等やイオン交換樹脂等を充填
した層に流通させるか、ガスを極低温に冷却することに
より脱水して使用することができる。流通ガスの含水量
を露点で示すと、好ましくは、−10℃以下、より好ま
しくは、−40℃以下である。流通ガスの流量は、プレ
ポリマーの形状、粒径、結晶性、反応温度等を考慮し、
充分に重量平均分子量が高いグリコール酸共重合体を得
ることができる程度に生成した水を留去することができ
れば、特に制限はない。一般的に、流通するガスの流量
が多いほど、生成した水を除去する効率が高いが、通
常、結晶化プレポリマー1g当たり、常圧換算で0.0
2ml/分以上200ml/分以下が好ましく、0.5
ml/分以上160ml/分以下がより好ましく、1m
l/分以上100ml/分以下が最も好ましい。
【0034】減圧下又は加圧下で固相重合反応を行う場
合、反応系内の圧力は実質的に固相重合反応の進行を維
持して、充分に高い重量平均分子量を有するグリコール
酸系共重合体が得られる範囲内であれば、特に制限はな
い。本発明において、重合中の熱劣化による着色を抑え
るために、着色防止剤を添加して重縮合反応を行っても
よい。着色防止剤は、そのままで、又は適当な液体に溶
解又は混合して反応系に添加することができる。着色防
止剤の添加時期については、特に制限はなく、原料モノ
マーの濃縮又は縮合過程から、実質的に固相重合反応が
完結するまでの間であれば、いずれの時期に反応系に添
加することができる。また、添加は、一括でも分割でも
よい。
合、反応系内の圧力は実質的に固相重合反応の進行を維
持して、充分に高い重量平均分子量を有するグリコール
酸系共重合体が得られる範囲内であれば、特に制限はな
い。本発明において、重合中の熱劣化による着色を抑え
るために、着色防止剤を添加して重縮合反応を行っても
よい。着色防止剤は、そのままで、又は適当な液体に溶
解又は混合して反応系に添加することができる。着色防
止剤の添加時期については、特に制限はなく、原料モノ
マーの濃縮又は縮合過程から、実質的に固相重合反応が
完結するまでの間であれば、いずれの時期に反応系に添
加することができる。また、添加は、一括でも分割でも
よい。
【0035】使用される熱安定化剤としては、リン酸、
リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリフェ
ニル、ポリリン酸モノエチルエステル、ポリリン酸ジエ
チルエステル、ピロリン酸、ピロリン酸トリエチル、ピ
ロリン酸ヘキサメチルアミド、亜リン酸、亜リン酸トリ
エチル、亜リン酸トリフェニル等のリン酸系化合物等が
好ましく用いられる。これらの着色防止剤は、それぞれ
単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することがで
きる。熱安定化剤の使用割合は、原料のモノマーに対し
て、通常0.0005〜10質量%、好ましくは、0.0
1〜6質量%である。熱安定化剤の添加割合が10質量
%を越えて添加しても着色を防止する効果が増加せず、
添加割合が0.0005質量%以下では着色を防止する
効果が充分に現れない。
リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリフェ
ニル、ポリリン酸モノエチルエステル、ポリリン酸ジエ
チルエステル、ピロリン酸、ピロリン酸トリエチル、ピ
ロリン酸ヘキサメチルアミド、亜リン酸、亜リン酸トリ
エチル、亜リン酸トリフェニル等のリン酸系化合物等が
好ましく用いられる。これらの着色防止剤は、それぞれ
単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することがで
きる。熱安定化剤の使用割合は、原料のモノマーに対し
て、通常0.0005〜10質量%、好ましくは、0.0
1〜6質量%である。熱安定化剤の添加割合が10質量
%を越えて添加しても着色を防止する効果が増加せず、
添加割合が0.0005質量%以下では着色を防止する
効果が充分に現れない。
【0036】本発明の一連の重合操作は、連続で実施し
てもよいし、回分式に、各単位操作を個別に行うことも
可能である。本発明のグリコール酸系共重合体は、末端
に水酸基があってもよいし、重合反応後に無水酢酸等の
酸無水物と反応させエステル化処理することができる。
必要に応じ、重縮合過程における留出物を回収して再利
用することができる。特に、溶融重合条件下、及び固相
重合条件下において、反応系から留去される副生物を回
収し、原料として再利用することが好ましい。本発明に
より製造されるグリコール酸共重合体の分子量範囲に
は、特に制限はなく、重量平均分子量で10万から50
万の重量平均分子量を有する共重合体が得られる。
てもよいし、回分式に、各単位操作を個別に行うことも
可能である。本発明のグリコール酸系共重合体は、末端
に水酸基があってもよいし、重合反応後に無水酢酸等の
酸無水物と反応させエステル化処理することができる。
必要に応じ、重縮合過程における留出物を回収して再利
用することができる。特に、溶融重合条件下、及び固相
重合条件下において、反応系から留去される副生物を回
収し、原料として再利用することが好ましい。本発明に
より製造されるグリコール酸共重合体の分子量範囲に
は、特に制限はなく、重量平均分子量で10万から50
万の重量平均分子量を有する共重合体が得られる。
【0037】本発明の方法を達成するのに用いられる重
合器の材質には、特に制限はなく、通常、ガラス、ステ
ンレススチール、カーボンスチール、ニッケル、ハステ
ロイ、チタン、クロム、その他合金等から選ばれる。ま
た、反応器の表面はメッキ、ライニング、不動態処理等
必要に応じて種々の処理がなされていてもよい。本発明
によって得られるグリコール酸系共重合体は、従来から
使用されている食品包装・医療・汎用樹脂の代替に関わ
る用途に好適に用いることができる。このようにして得
られたグリコール酸系共重合体は、溶融させて成形体若
しくは成形容器、フィルム若しくはシート、発砲体、繊
維等に加工することができる。
合器の材質には、特に制限はなく、通常、ガラス、ステ
ンレススチール、カーボンスチール、ニッケル、ハステ
ロイ、チタン、クロム、その他合金等から選ばれる。ま
た、反応器の表面はメッキ、ライニング、不動態処理等
必要に応じて種々の処理がなされていてもよい。本発明
によって得られるグリコール酸系共重合体は、従来から
使用されている食品包装・医療・汎用樹脂の代替に関わ
る用途に好適に用いることができる。このようにして得
られたグリコール酸系共重合体は、溶融させて成形体若
しくは成形容器、フィルム若しくはシート、発砲体、繊
維等に加工することができる。
【0038】必要に応じて、成形後に、熱処理等を施す
こともできる。成形体若しくは成形容器としては、例え
ば、飲料、化粧品、洗剤類のボトル、使い捨てのカッ
プ、トレイ等の容器、保冷箱や各種カートリッジのケー
シング、農業用の植木鉢や育成床、掘り出し不要のパイ
プや仮止め材料、ブロック等の建材・土木材料、ボール
ペン・シャープペン・鉛筆等文具、ゴルフ用ティー等の
部材等が挙げられる。
こともできる。成形体若しくは成形容器としては、例え
ば、飲料、化粧品、洗剤類のボトル、使い捨てのカッ
プ、トレイ等の容器、保冷箱や各種カートリッジのケー
シング、農業用の植木鉢や育成床、掘り出し不要のパイ
プや仮止め材料、ブロック等の建材・土木材料、ボール
ペン・シャープペン・鉛筆等文具、ゴルフ用ティー等の
部材等が挙げられる。
【0039】フィルム若しくはシートとしては、例え
ば、農業用マルチフィルム、ショッピングバッグ、包装
用フィルム、ラップフィルム、種々のテープ類、肥料袋
等として使用することができる。発砲体としては、例え
ば、食品トレー、緩衝剤、断熱材等として使用すること
ができる。繊維としては、例えば、釣り糸、漁網、不織
布、縫合糸等に使用することができる。また、特殊な例
としては、肥料に配合して、遅効性の肥料等、各種配合
剤としても使用することができる。
ば、農業用マルチフィルム、ショッピングバッグ、包装
用フィルム、ラップフィルム、種々のテープ類、肥料袋
等として使用することができる。発砲体としては、例え
ば、食品トレー、緩衝剤、断熱材等として使用すること
ができる。繊維としては、例えば、釣り糸、漁網、不織
布、縫合糸等に使用することができる。また、特殊な例
としては、肥料に配合して、遅効性の肥料等、各種配合
剤としても使用することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例を示す
が、本発明は以下に示す実施例に限定されるものではな
い。本発明で用いる共重合体の特性は、以下に示す方法
により測定する。 (1)共重合体を構成する特定モノマー単位の含有率 共重合体を形成する特定モノマーユニットの含有率は、
重水素化ヘキサフルオロイソプロパノール、又は重水素
化トリフルオロ酢酸を溶媒とした400MHzの1H−
NMRの測定を行い、得られた結果を解析して全モノマ
ーユニット数に対する特定モノマーユニット数の存在割
合をモル%で算出する。 (2)共重合体の重量平均分子量 ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)分
析装置を用い、以下の条件で求める。
が、本発明は以下に示す実施例に限定されるものではな
い。本発明で用いる共重合体の特性は、以下に示す方法
により測定する。 (1)共重合体を構成する特定モノマー単位の含有率 共重合体を形成する特定モノマーユニットの含有率は、
重水素化ヘキサフルオロイソプロパノール、又は重水素
化トリフルオロ酢酸を溶媒とした400MHzの1H−
NMRの測定を行い、得られた結果を解析して全モノマ
ーユニット数に対する特定モノマーユニット数の存在割
合をモル%で算出する。 (2)共重合体の重量平均分子量 ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)分
析装置を用い、以下の条件で求める。
【0041】80mMのトリフルオロ酢酸ナトリウムを
溶解したヘキサフルオロイソプロパノールを溶離液と
し、カラム温度40℃、溶離液流量1ml/分の条件下
でカラム( カラム構成は、東ソー社製Tskgel
(登録商標)G5000H−HR、及び東ソー社製Ts
kgel(登録商標)G3000H−HRの各1本づつ
の直列からなる)を通し、分子量1,577,000、
685,000、333,000、100,250、6
2,600、24,300、12,700、4,70
0、1,680の分子量既知の単分散ポリメタクリル酸
メチル標準物質のRI検出による溶出時間から求めた検
量線を予め作成し、その溶出時間から重量平均分子量を
算出する。
溶解したヘキサフルオロイソプロパノールを溶離液と
し、カラム温度40℃、溶離液流量1ml/分の条件下
でカラム( カラム構成は、東ソー社製Tskgel
(登録商標)G5000H−HR、及び東ソー社製Ts
kgel(登録商標)G3000H−HRの各1本づつ
の直列からなる)を通し、分子量1,577,000、
685,000、333,000、100,250、6
2,600、24,300、12,700、4,70
0、1,680の分子量既知の単分散ポリメタクリル酸
メチル標準物質のRI検出による溶出時間から求めた検
量線を予め作成し、その溶出時間から重量平均分子量を
算出する。
【0042】(3)融解ピーク温度 JIS K7121に準じて求める。具体的には、パー
キンエルマー社製DSC−7を用い、共重合体を−20
℃から10℃/分の昇温速度で250℃まで昇温させて
得られるDSC曲線より求める。この際、融解ピークが
複数存在する場合には、一つのベースラインで表される
融解ピークの内、最も低温側にある融解ピークのピーク
トップ温度を、最も低温側の融解ピーク温度、一方、最
も高温側にあるピークのピークトップ温度を、最も高温
側の融解ピーク温度とする。
キンエルマー社製DSC−7を用い、共重合体を−20
℃から10℃/分の昇温速度で250℃まで昇温させて
得られるDSC曲線より求める。この際、融解ピークが
複数存在する場合には、一つのベースラインで表される
融解ピークの内、最も低温側にある融解ピークのピーク
トップ温度を、最も低温側の融解ピーク温度、一方、最
も高温側にあるピークのピークトップ温度を、最も高温
側の融解ピーク温度とする。
【0043】
【実施例1】留出管及び撹拌翼を備えた100mlのパ
イレックス(登録商標)ガラス製セパラブルフラスコ
に、65%グリコール酸水溶液86.4g及びPura
c社製90%L−乳酸水溶液10.0gを仕込み、窒素
置換を行った後に、130℃から150℃にて80分か
けて昇温し、150℃にて40分間保持して脱水を行っ
た。この後、温度を150℃で、1.013×105P
aから1.333×102Paまで3時間かけて減圧
し、引き続いて減圧度1.333×102Paで1時間
反応させ、縮合水の除去を続けた。その後、更に、20
0℃に昇温し、減圧度1.333×102Paで7時間
反応を継続した。反応終了後、反応容器を水で急冷した
後、透明なプレポリマーを取り出した(プレポリマー収
量47.6g、収率95%)。
イレックス(登録商標)ガラス製セパラブルフラスコ
に、65%グリコール酸水溶液86.4g及びPura
c社製90%L−乳酸水溶液10.0gを仕込み、窒素
置換を行った後に、130℃から150℃にて80分か
けて昇温し、150℃にて40分間保持して脱水を行っ
た。この後、温度を150℃で、1.013×105P
aから1.333×102Paまで3時間かけて減圧
し、引き続いて減圧度1.333×102Paで1時間
反応させ、縮合水の除去を続けた。その後、更に、20
0℃に昇温し、減圧度1.333×102Paで7時間
反応を継続した。反応終了後、反応容器を水で急冷した
後、透明なプレポリマーを取り出した(プレポリマー収
量47.6g、収率95%)。
【0044】1H−NMR測定により算出したプレポリ
マー中のグリコール酸含有率は90モル%であり、数式
(1)に基づく熱処理温度範囲は100℃以上188℃
以下であった。前記プレポリマーを粉砕した後に篩にか
けて得た、粒子直径が300μm以上500μm以下の
粒状プレポリマーをナスフラスコに移した後、窒素置換
をおこなった。次いで、1.333×102Paに減圧
して130℃の加熱浴に2時間浸積し、その後、室温に
冷却してプレポリマーを取り出した。上記の方法で得ら
れた結晶化プレポリマーは、重量平均分子量8,00
0、融点は、160℃と181℃にピークを有してい
た。
マー中のグリコール酸含有率は90モル%であり、数式
(1)に基づく熱処理温度範囲は100℃以上188℃
以下であった。前記プレポリマーを粉砕した後に篩にか
けて得た、粒子直径が300μm以上500μm以下の
粒状プレポリマーをナスフラスコに移した後、窒素置換
をおこなった。次いで、1.333×102Paに減圧
して130℃の加熱浴に2時間浸積し、その後、室温に
冷却してプレポリマーを取り出した。上記の方法で得ら
れた結晶化プレポリマーは、重量平均分子量8,00
0、融点は、160℃と181℃にピークを有してい
た。
【0045】上記で得られた結晶化プレポリマーを、乳
鉢で粉砕した後に篩にかけて粒子直径が100μm以上
300μm以下の粒状結晶化プレポリマーを得た。パイ
レックスガラス製U字管に前記粒状結晶化プレポリマー
0.5gを充填し、反応圧力1.013×105Pa 、
反応温度170℃、にて、露点温度−85℃の窒素ガス
を0.8NL/分の流量で流しながら、130時間固相
重合を行った。得られた共重合体はほぼ白色で、重量平
均分子量は76,000であった。
鉢で粉砕した後に篩にかけて粒子直径が100μm以上
300μm以下の粒状結晶化プレポリマーを得た。パイ
レックスガラス製U字管に前記粒状結晶化プレポリマー
0.5gを充填し、反応圧力1.013×105Pa 、
反応温度170℃、にて、露点温度−85℃の窒素ガス
を0.8NL/分の流量で流しながら、130時間固相
重合を行った。得られた共重合体はほぼ白色で、重量平
均分子量は76,000であった。
【0046】
【実施例2】留出管及び撹拌翼を備えた100mlのパ
イレックスガラス製セパラブルフラスコに、65%グリ
コール酸水溶液86.4g及びPurac社製90%L
−乳酸水溶液10.0gを仕込み、窒素置換を行った後
に、130℃から150℃にて80分かけて昇温し、1
50℃にて40分間保持して脱水を行った。この後、温
度を150℃で、1.013×105Paから1.33
3×102Paまで3時間かけて減圧し、引き続いて減
圧度1.333×102Paで1時間反応し縮合水の除
去を続けた。その後、更に、200℃に昇温し、減圧度
1.333×10 2Paで20時間反応を継続した。反
応終了後、反応容器を水で急冷し、透明なプレポリマー
を取り出した(プレポリマー収量46.6g、収率93
%)。
イレックスガラス製セパラブルフラスコに、65%グリ
コール酸水溶液86.4g及びPurac社製90%L
−乳酸水溶液10.0gを仕込み、窒素置換を行った後
に、130℃から150℃にて80分かけて昇温し、1
50℃にて40分間保持して脱水を行った。この後、温
度を150℃で、1.013×105Paから1.33
3×102Paまで3時間かけて減圧し、引き続いて減
圧度1.333×102Paで1時間反応し縮合水の除
去を続けた。その後、更に、200℃に昇温し、減圧度
1.333×10 2Paで20時間反応を継続した。反
応終了後、反応容器を水で急冷し、透明なプレポリマー
を取り出した(プレポリマー収量46.6g、収率93
%)。
【0047】1H−NMR測定により算出したプレポリ
マー中のグリコール酸含有率は90モル%であり、数式
(1)に基づく熱処理温度範囲は100℃以上188℃
以下であった。前記プレポリマーを粉砕した後に篩にか
けて得た、粒子直径が1mm以上2mm以下の粒状プレ
ポリマーをナスフラスコに移し、窒素置換を行った。次
いで、130℃の加熱浴に3時間浸積して、130℃に
加熱した乾燥窒素を1L/分の流速で流しつつ、1時間
熱処理を行い、その後、室温に冷却してプレポリマーを
取り出した。上記の方法で得られた結晶化プレポリマー
は、重量平均分子量33,000、融点は、150℃、
165℃、並びに、189℃にピークを有していた。
マー中のグリコール酸含有率は90モル%であり、数式
(1)に基づく熱処理温度範囲は100℃以上188℃
以下であった。前記プレポリマーを粉砕した後に篩にか
けて得た、粒子直径が1mm以上2mm以下の粒状プレ
ポリマーをナスフラスコに移し、窒素置換を行った。次
いで、130℃の加熱浴に3時間浸積して、130℃に
加熱した乾燥窒素を1L/分の流速で流しつつ、1時間
熱処理を行い、その後、室温に冷却してプレポリマーを
取り出した。上記の方法で得られた結晶化プレポリマー
は、重量平均分子量33,000、融点は、150℃、
165℃、並びに、189℃にピークを有していた。
【0048】上記で得られた結晶化プレポリマーを、乳
鉢で粉砕した後に篩にかけて粒子直径が1mm以上2m
m以下の粒状結晶化プレポリマーを得た。パイレックス
ガラス製U字管に前記粒状結晶化プレポリマー1.0g
を充填し、反応圧力1.013×105Pa 、反応温度
170℃、にて、露点温度−85℃の窒素ガスを1.6
NL/分の流量で流しながら、130時間固相重合を行
った。得られた共重合体はほぼ白色で、重量平均分子量
は120,000であった。
鉢で粉砕した後に篩にかけて粒子直径が1mm以上2m
m以下の粒状結晶化プレポリマーを得た。パイレックス
ガラス製U字管に前記粒状結晶化プレポリマー1.0g
を充填し、反応圧力1.013×105Pa 、反応温度
170℃、にて、露点温度−85℃の窒素ガスを1.6
NL/分の流量で流しながら、130時間固相重合を行
った。得られた共重合体はほぼ白色で、重量平均分子量
は120,000であった。
【0049】
【実施例3】留出管及び撹拌翼を備えた200mlのパ
イレックスガラス製セパラブルフラスコに65%グリコ
ール酸水溶液172.8g及びPurac社製90%L
−乳酸水溶液20.0g、錫粉末0.002gを仕込
み、窒素置換を行った後に、室温にて20hr撹拌し、
錫粉末を完全に溶解させた。その後、130℃から15
0℃にて120分かけて昇温し、150℃にて40分間
保持して脱水を行った。この後、温度を150℃で、
1.013×105Paから1.333×102Paまで
3時間かけて減圧し、引き続いて減圧度1.333×1
02Paで1時間反応し縮合水の除去を続けた。その
後、更に、200℃に昇温し、減圧度1.333×10
2Paで7時間反応を継続した。反応終了後、反応容器
を水で急冷した後、透明なプレポリマーを取り出した
(プレポリマー収量91.2g、収率91%)。
イレックスガラス製セパラブルフラスコに65%グリコ
ール酸水溶液172.8g及びPurac社製90%L
−乳酸水溶液20.0g、錫粉末0.002gを仕込
み、窒素置換を行った後に、室温にて20hr撹拌し、
錫粉末を完全に溶解させた。その後、130℃から15
0℃にて120分かけて昇温し、150℃にて40分間
保持して脱水を行った。この後、温度を150℃で、
1.013×105Paから1.333×102Paまで
3時間かけて減圧し、引き続いて減圧度1.333×1
02Paで1時間反応し縮合水の除去を続けた。その
後、更に、200℃に昇温し、減圧度1.333×10
2Paで7時間反応を継続した。反応終了後、反応容器
を水で急冷した後、透明なプレポリマーを取り出した
(プレポリマー収量91.2g、収率91%)。
【0050】1H−NMR測定により算出したプレポリ
マー中のグリコール酸含有率は90モル%であり、数式
(1)に基づく熱処理温度範囲は100℃以上188℃
以下であった。前記プレポリマーを粉砕した後に篩にか
けて得た、粒子直径が300μm以上500μm以下の
粒状プレポリマーをナスフラスコに移した後、窒素置換
をおこなった。次いで、1.333×102Paに減圧
して130℃の加熱浴に2時間浸積し、その後、室温に
冷却してプレポリマーを取り出した。上記の方法で得ら
れた結晶化プレポリマーは、重量平均分子量8,00
0、融点は、165℃と184℃にピークを有してい
た。
マー中のグリコール酸含有率は90モル%であり、数式
(1)に基づく熱処理温度範囲は100℃以上188℃
以下であった。前記プレポリマーを粉砕した後に篩にか
けて得た、粒子直径が300μm以上500μm以下の
粒状プレポリマーをナスフラスコに移した後、窒素置換
をおこなった。次いで、1.333×102Paに減圧
して130℃の加熱浴に2時間浸積し、その後、室温に
冷却してプレポリマーを取り出した。上記の方法で得ら
れた結晶化プレポリマーは、重量平均分子量8,00
0、融点は、165℃と184℃にピークを有してい
た。
【0051】上記で得られた結晶化プレポリマーを、乳
鉢で粉砕した後に篩にかけて粒子直径が100μm以上
300μm以下の粒状結晶化プレポリマーを得た。パイ
レックスガラス製U字管に前記粒状結晶化プレポリマー
0.5gを充填し、反応圧力1.013×105Pa 、
反応温度170℃、にて、露点温度−85℃の窒素ガス
を0.8NL/分の流量で流しながら、20時間固相重
合を行った。得られた共重合体はほぼ白色で、重量平均
分子量は100,000であった。
鉢で粉砕した後に篩にかけて粒子直径が100μm以上
300μm以下の粒状結晶化プレポリマーを得た。パイ
レックスガラス製U字管に前記粒状結晶化プレポリマー
0.5gを充填し、反応圧力1.013×105Pa 、
反応温度170℃、にて、露点温度−85℃の窒素ガス
を0.8NL/分の流量で流しながら、20時間固相重
合を行った。得られた共重合体はほぼ白色で、重量平均
分子量は100,000であった。
【0052】
【実施例4】留出管及び撹拌翼を備えた100mlのパ
イレックスガラス製セパラブルフラスコに65%グリコ
ール酸水溶液86.4g及びPurac社製90%L−
乳酸水溶液10.0g、グリセリン0.0068g、コ
ハク酸0.0130gを仕込み、窒素置換を行った後
に、130℃から150℃にて80分かけて昇温し、1
50℃にて40分間保持して脱水を行った。この後、温
度を150℃で、1.013×105Paから1.33
3×102Paまで3時間かけて減圧し、引き続いて減
圧度1.333×102Paで1時間反応し縮合水の除
去を続けた。その後、更に、200℃に昇温し、減圧度
1.333×102Paで20時間反応を継続した。反
応終了後、反応容器を水で急冷し、透明なプレポリマー
を取り出した(プレポリマー収量46.6g、収率93
%)。
イレックスガラス製セパラブルフラスコに65%グリコ
ール酸水溶液86.4g及びPurac社製90%L−
乳酸水溶液10.0g、グリセリン0.0068g、コ
ハク酸0.0130gを仕込み、窒素置換を行った後
に、130℃から150℃にて80分かけて昇温し、1
50℃にて40分間保持して脱水を行った。この後、温
度を150℃で、1.013×105Paから1.33
3×102Paまで3時間かけて減圧し、引き続いて減
圧度1.333×102Paで1時間反応し縮合水の除
去を続けた。その後、更に、200℃に昇温し、減圧度
1.333×102Paで20時間反応を継続した。反
応終了後、反応容器を水で急冷し、透明なプレポリマー
を取り出した(プレポリマー収量46.6g、収率93
%)。
【0053】1H−NMR測定により算出したプレポリ
マー中のグリコール酸含有率は91モル%であり、数式
(1)に基づく熱処理温度範囲は100℃以上191.
7℃以下であった。前記プレポリマーを粉砕した後に篩
にかけて得た、粒子直径が1mm以上2mm以下の粒状
プレポリマーをナスフラスコに移した後、窒素置換を行
った。次いで、130℃の加熱浴に3時間浸積し、13
0℃に加熱した乾燥窒素を1L/分の流速で流しつつ、
1時間熱処理を行い、その後、室温に冷却してプレポリ
マーを取り出した。
マー中のグリコール酸含有率は91モル%であり、数式
(1)に基づく熱処理温度範囲は100℃以上191.
7℃以下であった。前記プレポリマーを粉砕した後に篩
にかけて得た、粒子直径が1mm以上2mm以下の粒状
プレポリマーをナスフラスコに移した後、窒素置換を行
った。次いで、130℃の加熱浴に3時間浸積し、13
0℃に加熱した乾燥窒素を1L/分の流速で流しつつ、
1時間熱処理を行い、その後、室温に冷却してプレポリ
マーを取り出した。
【0054】上記の方法で得られた結晶化プレポリマー
は、重量平均分子量38,000、融点は、151℃、
167℃、並びに、191℃にピークを有していた。上
記で得られた結晶化プレポリマーを、乳鉢で粉砕した後
に篩にかけて粒子直径が1mm以上2mm以下の粒状結
晶化プレポリマーを得た。パイレックスガラス製U字管
に前記粒状結晶化プレポリマー1.0gを充填し、反応
圧力1.013×105Pa 、反応温度170℃、に
て、露点温度−85℃の窒素ガスを1.6NL/分の流
量で流しながら、130時間固相重合を行った。得られ
た共重合体はほぼ白色で、重量平均分子量は185,0
00であった。
は、重量平均分子量38,000、融点は、151℃、
167℃、並びに、191℃にピークを有していた。上
記で得られた結晶化プレポリマーを、乳鉢で粉砕した後
に篩にかけて粒子直径が1mm以上2mm以下の粒状結
晶化プレポリマーを得た。パイレックスガラス製U字管
に前記粒状結晶化プレポリマー1.0gを充填し、反応
圧力1.013×105Pa 、反応温度170℃、に
て、露点温度−85℃の窒素ガスを1.6NL/分の流
量で流しながら、130時間固相重合を行った。得られ
た共重合体はほぼ白色で、重量平均分子量は185,0
00であった。
【0055】
【比較例1】実施例2と同様の操作方法で、透明のプレ
ポリマーを得た。1H−NMR測定により算出したプレ
ポリマー中のグリコール酸含有率は90モル%であり、
数式(1)に基づく熱処理温度範囲は100℃以上18
8℃以下であった。前記プレポリマーを粉砕した後に篩
にかけて得た、粒子直径が1mm以上2mm以下の粒状
プレポリマーをナスフラスコに移した後、窒素置換を行
った。次いで、1.333×102Paに減圧して80
℃の加熱浴に2時間浸積し、80℃に加熱した乾燥窒素
を1L/分の流速で流しつつ、2時間熱処理を行い、そ
の後、室温に冷却してプレポリマーを取り出した。得ら
れた結晶化プレポリマーは、重量平均分子量32,00
0、融点は、97℃と194℃にピークを有していた。
ポリマーを得た。1H−NMR測定により算出したプレ
ポリマー中のグリコール酸含有率は90モル%であり、
数式(1)に基づく熱処理温度範囲は100℃以上18
8℃以下であった。前記プレポリマーを粉砕した後に篩
にかけて得た、粒子直径が1mm以上2mm以下の粒状
プレポリマーをナスフラスコに移した後、窒素置換を行
った。次いで、1.333×102Paに減圧して80
℃の加熱浴に2時間浸積し、80℃に加熱した乾燥窒素
を1L/分の流速で流しつつ、2時間熱処理を行い、そ
の後、室温に冷却してプレポリマーを取り出した。得ら
れた結晶化プレポリマーは、重量平均分子量32,00
0、融点は、97℃と194℃にピークを有していた。
【0056】上記で得られた結晶化プレポリマーを、乳
鉢で粉砕した後に篩にかけて粒子直径が1mm以上2m
m以下の粒状結晶化プレポリマーとし、以後、実施例2
と同様の方法で、130時間固相重合を行った。得られ
た共重合体はほぼ白色であったが、重量平均分子量は5
0,000と低かった。
鉢で粉砕した後に篩にかけて粒子直径が1mm以上2m
m以下の粒状結晶化プレポリマーとし、以後、実施例2
と同様の方法で、130時間固相重合を行った。得られ
た共重合体はほぼ白色であったが、重量平均分子量は5
0,000と低かった。
【0057】
【比較例2】加熱処理温度を150℃とした以外は、実
施例1と同様の方法で、結晶化プレポリマーを得た。得
られた結晶化プレポリマーは、重量平均分子量8,00
0、融点は、168℃と190℃にピークを有してい
た。上記で得られた結晶化プレポリマーを、乳鉢で粉砕
した後に篩にかけて粒子直径が100μm以上300μ
m以下の粒状結晶化プレポリマーを得た。以後、固相重
合反応温度を145℃とした以外は、実施例1と同様の
方法で、130時間、300時間固相重合を行った。得
られた共重合体はほぼ白色であったが、重量平均分子量
は反応時間130時間で20,000、更に延長した3
00時間でも20,000と低かった。
施例1と同様の方法で、結晶化プレポリマーを得た。得
られた結晶化プレポリマーは、重量平均分子量8,00
0、融点は、168℃と190℃にピークを有してい
た。上記で得られた結晶化プレポリマーを、乳鉢で粉砕
した後に篩にかけて粒子直径が100μm以上300μ
m以下の粒状結晶化プレポリマーを得た。以後、固相重
合反応温度を145℃とした以外は、実施例1と同様の
方法で、130時間、300時間固相重合を行った。得
られた共重合体はほぼ白色であったが、重量平均分子量
は反応時間130時間で20,000、更に延長した3
00時間でも20,000と低かった。
【0058】
【比較例3】65%グリコール酸水溶液量を73.3
g、Purac社製90%L−乳酸水溶液量を26.7
gと変更した以外は、実施例2と同様の操作で透明なプ
レポリマーを得た(プレポリマー収量72.7g、収率
94%)。上記の方法で得られたプレポリマーは、重量
平均分子量33,000、1H−NMR測定により算出
した共重合体中のグリコール酸含有率は70モル%であ
った。DSC測定では融解ピークは観測されず、非晶で
あり、固相重合不可能であった。
g、Purac社製90%L−乳酸水溶液量を26.7
gと変更した以外は、実施例2と同様の操作で透明なプ
レポリマーを得た(プレポリマー収量72.7g、収率
94%)。上記の方法で得られたプレポリマーは、重量
平均分子量33,000、1H−NMR測定により算出
した共重合体中のグリコール酸含有率は70モル%であ
った。DSC測定では融解ピークは観測されず、非晶で
あり、固相重合不可能であった。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、工業的に入手が容易な
グリコール酸を原料として、高分子量、かつ、着色の少
ない高品質のグリコール酸系共重合体を、短縮化された
工程で、効率よく、経済的に製造することができる。
グリコール酸を原料として、高分子量、かつ、着色の少
ない高品質のグリコール酸系共重合体を、短縮化された
工程で、効率よく、経済的に製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J029 AA02 AB04 AC02 AE01 AE06 BA02 BA03 BA04 BA05 BA07 BA08 BA09 BA10 BD03A BF09 BF18 CA01 CA02 CA03 CA04 CA05 CA06 CB04A CB05A CB06A CD03 EA02 EA03 EA05 EG02 EG05 EG07 EG09 EH01 FC02 FC03 FC07 FC08 FC35 FC36 HA01 HB01 JE012 KD01 KF07
Claims (2)
- 【請求項1】 グリコール酸を75モル%以上含むグリ
コール酸共重合体を重縮合により製造するに際し、少な
くともグリコール酸を含む原料又は少なくともグリコー
ル酸単位を含むオリゴマーを重合してプレポリマーを
得、次いで、得られたプレポリマーを数式(1)で示さ
れる温度範囲で熱処理して結晶化プレポリマーを得た後
に、前記熱処理温度以上、結晶化プレポリマーの最も高
温側の融解ピーク温度以下の範囲の温度で固相重合する
ことを特徴とするグリコール酸共重合体の製造方法。 【数1】 (ただし、Gは共重合体中のグリコール酸モノマーユニ
ットの含有率(モル%)である) - 【請求項2】 固相重合を、結晶化プレポリマーの最も
低温側の融解ピーク温度以上、最も高温側の融解ピーク
温度以下の範囲の温度で行うことを特徴とする請求項1
記載のグリコール酸共重合体の製造方法。
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JP2001095427A JP2002293905A (ja) | 2001-03-29 | 2001-03-29 | グリコール酸共重合体の製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2001
- 2001-03-29 JP JP2001095427A patent/JP2002293905A/ja active Pending
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