JP2002293238A - 鉄道車輌用軌間可変台車の排障器 - Google Patents

鉄道車輌用軌間可変台車の排障器

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JP2002293238A
JP2002293238A JP2001103351A JP2001103351A JP2002293238A JP 2002293238 A JP2002293238 A JP 2002293238A JP 2001103351 A JP2001103351 A JP 2001103351A JP 2001103351 A JP2001103351 A JP 2001103351A JP 2002293238 A JP2002293238 A JP 2002293238A
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gauge
arm
wheel
rail
guide
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Manabu Sotozaki
学 外▲崎▼
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄道車両用軌間可変台車において軌間変更時
に車輪に追随してレール上方を移動し、下端がレール上
方25mmに位置する排障器を提供する。 【解決手段】 台車に左右方向に延在する平行な2本の
ガイド20,30を設け、これに車輪を両側面から挟む
様に構成したアーム40を摺動自在に外挿する。このア
ーム40の下端にゴム板53を固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、軌道(レール)
上の障害物を軌道外へ排除する排障器に関し、より詳細
には、車輪間隔を変化させることにより軌間寸法の異な
る軌道を連続して走行できる鉄道車輌用軌間可変台車に
付設される排障器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、車輪の間隔を軌道の幅に従っ
て変化させることにより、例えば新幹線等において採用
されている標準軌と在来線等において採用されている狭
軌とを連続して走行できる所謂軌間可変車輌(フリーゲ
ージトレイン)が提供されている。この種の軌間可変車
輌には、標準軌及び狭軌の夫々に対応して、これらの軌
道上の障害物を排除し得る様な排障器が取り付けられ
る。
【0003】かかる従来の排障器1を図9及び図10に
示す。図9は、排障器1の平面概略図であり、図10
は、排障器1の正面概略図である。尚、図9及び図10
においては便宜上、軌間可変車輌の車輪が標準軌に対応
した状態を図中右半分に、軌間可変車輌の車輪が狭軌に
対応した状態を図中左半分に示している。これらの図に
示す様に、従来の排障器1は、2組の排障板1a,1
a;1b,1bを備えて成る。各排障板は、標準軌と狭
軌の各軌道に対応してこれらの上方所定位置に取付部材
2,2を介して取り付けられている。
【0004】ところで、鉄道車輌の設計に際しては、図
10中2点鎖線で示す車輌限界の範囲を超えてそれより
も下方に排障板等を設けることが規制されている。具体
的には、在来線等(図10中左半分参照)においては、
原則として狭軌面から上方75mm、各狭軌の軌道直上
においては当該上面から上方25mmが車輌限界とされ
ている。また、新幹線等(図10中右半分参照)におい
ては、標準軌面から上方85mmが車輌限界とされてい
る。但し、新幹線等に付設される排障器の取付位置にあ
っては、可撓性のある部分が建築限界内にある場合は車
両限界を超えることができ、その場合の建築限界は軌道
上面まであるので軌道上面まで許容されている。
【0005】然るに、従来の排障器1の様に標準軌と狭
軌とに夫々対応した2組の排障板を常設する場合には、
軌間可変車輌が狭軌を走行するときであっても、当該排
障板1b,1bの取り付け位置が新幹線等に対応する車
輌限界を満たす必要があるので、当該排障板1b,1b
は狭軌から少なくとも85mm上方に取り付けていた。
また、軌間可変車輌が標準軌を走行するときであって
も、当該排障板1a,1aの取り付け位置が在来線等に
対応した車輌限界を満たす必要があるので、当該排障板
1a,1aは狭軌から少なくとも75mm上方に取り付
けていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の様な従来の排障
器は、標準軌と狭軌の何れにおいても障害物を排除し得
る有用なものであったが、仮に、車輌限界等の規制の範
囲内において、排障板と軌道上面との間隔を85或いは
75mm以下にできるならば、当該排障板は更に小型の
障害物をも排除し得ることとなって一層有用な排障器が
実現される。
【0007】本発明は、係る要請に鑑みて為されたもの
であり、軌間可変車輌の走行に際して、更に小型の障害
物をも排除できる一層有用な排障器を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成すべく請
求項1記載の発明は、車輪が車軸方向に移動して狭軌及
び標準軌間の軌道変更が自在な鉄道車輌用軌間可変台車
に付設される排障器であって、前記台車に、車軸方向に
沿って設けられたガイド(例えば、第2スライド軸3
0)と、前記ガイドに案内され、レール上方を車輪に追
随して移動し、レール上の障害物を排除する排障部(5
0)と、を備え、該排障部の下端部が可撓性材料で構成
されることを特徴としている。
【0009】請求項1記載の発明によれば、排障部が、
鉄道車輌用軌間可変台車の軌道変更時にはガイドに案内
されレール上方を車輪に追随して移動するので、当該排
障部の取付位置については、在来線等に対応する車輌限
界及び新幹線等に対応する建築限界を、レール上面の範
囲においてのみ考慮にいれれば足りる。また、当該排障
部の下端部が可撓性材料で構成されているので、排障部
をレール上面から25mm上方に取り付ければ、その取
付位置が新幹線等に対応する建築限界及び在来線等に対
応する車輌限界の双方に抵触することはない。よって、
排障部をレール上面から25mm上方の車輌限界まで下
げて取り付ける事が可能となって、従来の排障器に比し
て更に小型の障害物をも排除できる様になる。
【0010】更に、当該排障器は常にレールの上方に位
置する様に車輪の移動に追随して連続的に移動するの
で、狭軌幅に対応する排障板と標準軌幅に対応する排障
板とを鉄道車輌用軌間可変台車に固定的に付設していた
従来技術に比して、車輪が狭軌から標準軌或いは標準軌
から狭軌へ移動する過渡状態においてもレール上の障害
物を排除できる様になる。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の排
障器において、前記ガイドには、前記車輪を挟むように
該車輪の両側に沿って延長された枝部を備えたアーム
(40)が移動可能に外挿され、該アームに前記排障部
が取り付けられていることを特徴としている。
【0012】請求項2記載の発明によれば、ガイドに
は、車輪を挟むように該車輪の両側に沿って延長された
枝部を備えたアームが移動可能に外挿され、該アームに
排障部が取り付けられているので、鉄道車輌用軌間可変
台車が軌間変更する際には、アームが車輪に押される事
に起因して、排障部が車軸方向に移動する。従って、排
障部を車輪の移動に追随させることを単純な構成で実現
できる。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項2記載の排
障器において、前記枝部において車輪と対面する壁に
は、着脱自在に弾性的に支持されたすり板(431)が
設けられていることを特徴としている。ここで、すり板
の素材は特に限定されるものではないが、例えば耐磨耗
性或いは低摩擦性を有するものが好ましい。
【0014】請求項3記載の発明によれば、車輪の両側
に沿って延長されたアームの枝部において、車輪の一部
(例えばブレーキディスク板C)に対面する壁には、着
脱自在に弾性的に支持されたすり板が設けられているの
で、軌道変更の際に車輪がアームの枝部に直接接触する
ことはなく、すり板のみに接触する。これにより、枝部
ひいてはアーム全体の磨耗や疲労等を低減することがで
きる。更に、仮にすり板が磨耗した場合であっても、当
該すり板のみを交換すればよいという利便性を提供でき
る。また、すり板は弾性的に支持されているので、分岐
等で車輪が大きく左右動しブレーキディスク板等とすり
板とが衝突する場合でも、ブレーキディスク板等の損傷
を防止できる。
【0015】請求項4記載の発明は、請求項2又は3記
載の排障器において、前記アームを外挿する前記ガイド
は少なくとも2本(例えば、第1スライド軸20及び第
2スライド軸30)設けられていることを特徴としてい
る。
【0016】請求項4記載の発明によれば、アームが、
少なくとも2本のガイドで支持されるので排障器が排障
過重を受けてもアームが傾いたりしない。
【0017】請求項5記載の発明は、請求項2又は3記
載の排障器において、前記アームは、前記ガイドに外挿
される部分において前記ガイドに押接される押接部(例
えば、ローラ44)と、この押接部を弾性的に押圧する
弾性押圧手段(例えば、板バネ45)とを備え、前記ガ
イドには、前記押接部に嵌合する凹状の嵌合溝が前記狭
軌及び前記標準軌の幅に応じた位置に形成されているこ
とを特徴としている。
【0018】請求項5記載の発明によれば、押接部が弾
性押圧手段によってガイドの径方向に弾性的に押圧され
ているのでアームの姿勢が常に安定し且つアームのがた
つきを防止できる。更に、ガイドには押接部に嵌合する
凹状の嵌合溝が狭軌及び標準軌の幅に応じた位置に形成
されているので、車輪が狭軌或いは標準軌に対応する位
置に移動し終える時には、弾性押圧手段の押圧力により
押接部が嵌合溝に嵌り、アームがガイドに係止される。
このことにより、排障部の位置決めを確実なものにでき
る。
【0019】請求項6記載の発明は、請求項5記載の排
障器において、前記押接部が前記ガイドに当接するロー
ラ(44)であり、前記弾性押圧手段が板バネ(45)
であることを特徴としている。
【0020】請求項6記載の発明によれば、アームの摺
動時には、ローラが板バネによってガイドの径方向に弾
性的に押圧されつつ当該ガイドを転がるので、アームが
スムーズに移動できる。また、板バネを採用する様にし
たので、取付が容易になるのは勿論の事、省スペース化
や軽量化等が図られる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る排障器の一実
施の形態について図1乃至図8を参照して説明する。図
1は、本発明の実施の形態による排障器100を示す平
面概略図であり、図2は、排障器100の正面概略図で
あり、図3は、排障器100の右側面概略図である。
尚、図1及び図2においては便宜上、当該排障器100
が付設される鉄道車輌用軌間可変台車の車輪が標準軌に
対応した状態を図中右半分に、軌間可変台車の車輪が狭
軌に対応した状態を図中左半分に夫々示している。
【0022】図1から図3に示す様に、排障器100
は、左右一対の取付座10,10、第1スライド軸2
0、第2スライド軸30、左右一対のアーム40,4
0、及び左右一対の排障部50,50を備えて構成され
る。尚、この排障器100において左右一対の車輪A,
A周りの構造は夫々同一であるので、左右何れかの部分
について説明する。また、左右の部品を区別する際には
左側の部品を示す符号にLを付すと共に、右側の部品を
示す符号にRを付す。
【0023】取付座10は、車輪Aの近傍において、鉄
道車輌用軌間可変台車の台車枠Bに固設されている。第
1スライド軸20及び第2スライド軸30は共に、その
両端部が左右一対の取付座10,10に固着されてお
り、これら取付座10,10同士の間隔に亙って枕木方
向(軌間可変台車の車軸方向)に並設されている。図4
(a)は、第1スライド軸20の拡大図であり、図4
(b)は、第2スライド軸30の拡大図である。図4に
示す様に、第1スライド軸20及び第2スライド軸30
は共に断面円形の軸状のものであるが、第2スライド軸
30には直線状に横断する4つの溝31,31,32,
32が形成されている。
【0024】そのうち、内側に設けられた内溝31,3
1は、第2スライド軸30の亙り方向中央部分を挟ん
で、狭軌幅と概略一致する間隔を隔てて設けられてい
る。一方、外側に設けられた外溝32,32は、第2ス
ライド軸30の亙り方向中央部分を挟んで、標準軌幅と
概略一致する間隔を隔てて設けられている。
【0025】そして、第2スライド軸30の周面におい
て、内溝31から外溝32に渡る範囲は溝よりも浅いが
平面状に切削加工されている。更に、各内溝31におけ
る外溝32側の稜部にはテーパ部31aを形成する一
方、各外溝32における内溝31側の稜部にはテーパ部
32aを形成している。
【0026】次に、両スライド軸20,30に外挿され
るアーム40の構成を図5及び図6を参照して説明す
る。図5は進行方向左側に設置されるアーム40Lを示
す平面図であり、図6はアーム40Lを示す右側面図で
ある。これらの図に示す様に、各アーム40は、第1ス
ライド軸20に外挿される第1滑り軸受411、第2ス
ライド軸30に外挿される第2滑り軸受412を内挿固
定した本体部42、及び車輪の厚さよりも広く離されて
本体部42から延長された平行な2本の枝部43,43
を備えている。
【0027】第1滑り軸受41及び第2滑り軸受42
は、アーム40の幅に一致する亙りを有しており、アー
ム40の幅方向に貫通する貫通穴に嵌挿され圧締されて
いる。また、第2滑り軸受42の亙り方向中央部には切
欠き穴が形成されている。更に、第1滑り軸受41と第
2滑り軸受42との間には、アーム40の幅に亙って空
洞が形成されていて、その空洞部分には切欠き穴を介し
て第2スライド軸30に向かって突出するローラ44
と、このローラ44を第2スライド軸30の軸径方向に
弾性的に押圧する板バネ45とが配設されている。ま
た、ローラ44は、平面視においてアーム40の中央位
置に配設されている(図1参照)。尚、この空洞部分の
防塵の為に、当該空洞部分の両側が塞ぎ板46で閉塞さ
れている。
【0028】枝部43は、車輪Aの周縁部において当該
車輪Aと一体に設けられたブレーキディスク板C(図3
参照)を、隙間を確保した状態で厚さ方向に挟んでい
る。図7は、枝部43におけるブレーキディスク板Cに
対面する両内壁を示す平面図である。図7に示す様に、
枝部43の両内壁には、すり板支持バネ432がボルト
で取り付けられており、このすり板支持バネ432にす
り板431が着脱自在に取り付けられている。
【0029】ここで、すり板431とブレーキディスク
板Cとの隙間寸法は特に限定されるものではないが、台
車が狭軌或いは標準軌に従って走行している際におい
て、横方向荷重等に起因して車輪Aが枕木方向に微動す
る遊び範囲を少なくとも確保しておくのが好ましい。
【0030】排障部50は、吊下部材51、可撓性材料
であるゴム板53、及びゴム板押さえ52から構成され
る(図3参照)。吊下部材51は、アーム40の下部に
懸吊されている。ゴム板53は、ゴム板押さえ52と吊
下部材51の下端部分とに挟持されボルトによって固定
されている。
【0031】ゴム板53は、レール上方における、在来
線等に対応する車輌限界に収まる形状寸法としている。
即ち、ゴム板53の幅は車両限界又は建築限界に収ま
り、このゴム板53は、レール上面から少なくとも25
mm上方の位置に設けられている。また、このゴム板5
3は、外軌側に向いた姿勢で固定されており、軌間可変
台車の走行時には障害物を外軌側に排除する。
【0032】上述の如く構成される排障器の作用は、次
の通りである。先ず、軌間可変台車が例えば標準軌に従
って走行するときには、図8(a)に示す様に、ローラ
44と外溝32とが嵌合し、アーム40が第2スライド
軸30に係止する。この状態では、すり板431とブレ
ーキディスク板Cとの間には、隙間が確保されており、
これらが相互に接触することはない。
【0033】そして、軌間可変台車が標準軌に従った状
態から狭軌に従った状態へ遷移する過程においては、図
8(b)乃至図8(c)参照に示す様に、車輪Aの移動
に伴ってブレーキディスク板Cがすり板431に接触す
る。この接触の際の衝撃力は、すり板支持バネ432に
よって緩衝されるので、ブレーキディスク板Cの損傷を
防止できる。
【0034】そして、ブレーキディスク板Cがすり板4
31を内側(図中右側)に押圧する事に基づいて、ロー
ラ44がテーパ部32aに乗り上げ、当該ローラ44と
外溝32との嵌合が解除される。かくして、排障部50
を一体に備えるアーム40が、第2スライド軸に沿っ
て、外溝32から内溝31に向う方向に摺動する。従っ
て、アーム40に取り付けられた排障部50が、当該排
障部50を直下に投影して得る投影面が当該レール上面
と常に重なる様に移動する。
【0035】そして、軌間可変台車が狭軌に従った状態
に遷移し終えると同時に、ローラ44が板バネ45の弾
性押圧力と相まって自ら内溝31に嵌り、当該ローラ4
4と内溝31との嵌合に起因してアーム40が第2スラ
イド軸30に係止する。この状態では、図8(d)に示
す様に、すり板431とブレーキディスク板Cとの間に
再び遊間が確保され、これらが相互に接触することはな
い。
【0036】更に、この状態では、仮にアーム40に対
して車輪Aが動いても、図8(e)参照に示す様に、ブ
レーキディスク板Cとすり板431との間には常には必
ず隙間が確保されるので、当該ブレーキディスク板Cと
すり板431とは接触しない。
【0037】以上、車輪が標準軌から狭軌へ遷移する過
程について説明したが、再び、軌間可変台車が狭軌に従
った状態から標準軌に従った状態へ遷移する過程におい
ては、車輪Aの移動に伴ってブレーキディスク板Cがす
り板431に接触し、上記説明した動作と反対の動作を
行う。このとき、ローラ44は、上述した様に、平面視
において当該ローラ44と車輪Aの軸線が概略一致する
位置に配設されている(図1参照)ので、車輪Aが狭軌
に従うときには、当該ローラ44が内溝31に嵌合する
一方、車輪Aが標準軌に従うときには、当該ローラ44
が外溝32に嵌合する。
【0038】本実施の形態における排障器によれば、次
の様な効果が得られる。
【0039】(1)ゴム板53がA車輪の移動に追随し
て枕木方向に移動するので、当該ゴム板53の取付位置
については、在来線等に対応する車輌限界及び新幹線等
に対応する建築限界を、レール上面の範囲においてのみ
考慮にいれれば足りることとなる。この場合、ゴム板5
3をレール上面から25mm上方に取り付ければ、その
取付位置が在来線等に対応する車輌限界及び新幹線等に
対応する建築限界の双方に抵触することはない。従っ
て、ゴム板53をレール上面から25mm上方の車輌限
界まで下げて取り付ける事が可能となって、従来の排障
器に比して更に小型の障害物をも排除できる様になる。
【0040】(2)ローラ44が板ばね45により第2
スライド軸30の軸径方向に付勢されているので、走行
時の振動に伴うアーム40のガタツキを防止できる。そ
の結果、すり板431と車輪ブレーキディスク板の接触
を防ぐことができる。更に、車輪Aの移動時にはローラ
44が板バネ45によって第2スライド軸30の軸径方
向に弾性的に押圧されつつ第2スライド軸30を摺動
し、第2スライド軸30にはローラ44に嵌合する凹状
の内溝31,31、外溝32,32が狭軌及び標準軌の
幅に応じた位置に形成されているので、車輪Aが狭軌或
いは標準軌に対応する位置に移動し終える時には、板バ
ネ45の弾性押圧力と相まってローラ44が自ら溝に嵌
り、当該ローラ44と内溝31,31或いは外溝32,
32と嵌合してアーム40が第2スライド軸30に位置
決めされて係止される。このことにより、ゴム板53の
位置決めを確実なものにできる。
【0041】(3)一方、第2スライド軸30の周面に
おいて、内溝31から外溝32に渡る範囲を切削し平面
状に加工していると共に、各内溝31の外側の稜部には
テーパ部31aを形成する一方、各外溝32の内側の稜
部にはテーパ部32aを形成しているので、車輪Aの移
動の際にローラ44と溝との嵌脱がスムーズに行われ
る。
【0042】(4)枝部43においてブレーキディスク
板Cに対面する壁には、すり板431が設けられている
ので、軌道変更の際等には、車輪Aが枝部43の壁に直
接接触することはなく、すり板431のみに接触する。
これにより、枝部43ひいてはアーム40全体の磨耗や
疲労等を低減することができる。更に、すり板431は
着脱自在に設けられているので、仮にこれが磨耗した場
合であっても、当該すり板のみを交換すればよいという
利便性を提供できる。
【0043】(5)枝部43におけるブレーキディスク
板Cに対面する壁にすり板支持バネ432を設けたの
で、仮に、軌道の分岐等で車輪Aの左右方向に大きな荷
重が加わり、ブレーキディスク板Cがすり板431に急
激に接触した場合にも、その衝撃力が当該すり板支持バ
ネ432によって緩衝されるから、ブレーキディスク板
Cの損傷を防止できる。
【0044】(6)アーム50が摺動する際には、板バ
ネ45によって第2スライド軸30の軸径方向に弾性的
に押圧されたローラ44が、第2スライド軸30の外周
面を転がるので、当該第2スライド軸30の磨耗を低減
できる。また、板バネ45を採用したので、取付が容易
になるのは勿論の事、省スペース化や軽量化等が図られ
る。
【0045】(7)アームを摺動自在に支持するスライ
ド軸を2本設けたので、排障部50における障害物の排
障荷重を、これら2本のスライド軸で支えることができ
る。これにより、アームが傾くことを防止できる。
【0046】尚、本実施の形態における記述内容は、本
発明に係る排障器の好適な1例であり、本発明はこれに
限定されるものではない。例えば、可撓性を有するもの
をゴム板53に代えて採用しても差し支えない。その
他、スライド軸受の設置個数といった排障器の細部構
成、及び動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱すること
のない範囲で適宜に変更可能であることは勿論である。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、排障部をレール上面か
ら25mm上方の車輌限界まで下げて取り付けてもよい
こととなって、従来技術に比して更に小型の障害物をも
排除できる一層有用な排障器が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態による排障器を示す平面概略図であ
る。
【図2】図1に示す排障器の正面概略図である。
【図3】図1に示す排障器の右側面図である。
【図4】(a)は第1スライド軸20を、(b)は第2
スライド軸30を示す図である。
【図5】アーム40Lを示す平面拡大図である。
【図6】図5に示すアーム40Lの右側面図である。
【図7】枝部43におけるブレーキディスク板Cに対面
する両内壁を示す平面図である。
【図8】実施の形態による排障器の作用を説明する為の
図である。
【図9】従来技術における排障器を示す平面概略図であ
る。
【図10】従来技術における排障器の平面概略図であ
る。
【符号の説明】
20 第1スライド軸(ガイド) 30 第2スライド軸(ガイド) 31 内溝(嵌合溝) 32 外溝(嵌合溝) 40 アーム 43 枝部 431 すり板 50 排障部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車輪が車軸方向に移動して狭軌及び標準軌
    間の軌間変更が自在な鉄道車輌用軌間可変台車に付設さ
    れる排障器であって、 前記台車に、車軸方向に沿って設けられたガイドと、 前記ガイドに案内され、レール上方を車輪に追随して移
    動し、レール上の障害物を排除する排障部と、を備え、 該排障部の下端部が可撓性材料で構成されることを特徴
    とする排障器。
  2. 【請求項2】前記ガイドには、前記車輪を挟むように該
    車輪の両側に沿って延長された枝部を備えたアームが移
    動可能に外挿され、該アームに前記排障部が取り付けら
    れていることを特徴とする請求項1記載の排障器。
  3. 【請求項3】前記枝部において車輪と対面する壁には、
    着脱自在に弾性的に支持されたすり板が設けられている
    ことを特徴とする請求項2記載の排障器。
  4. 【請求項4】前記アームを外挿する前記ガイドは少なく
    とも2本設けられていることを特徴とする請求項2又は
    3記載の排障器。
  5. 【請求項5】前記アームは、前記ガイドに外挿される部
    分において前記ガイドに押接される押接部と、この押接
    部を弾性的に押圧する弾性押圧手段とを備え、 前記ガイドには、前記押接部に嵌合する凹状の嵌合溝が
    前記狭軌及び前記標準軌の幅に応じた位置に形成されて
    いることを特徴とする請求項2又は3記載の排障器。
  6. 【請求項6】前記押接部が前記ガイドに当接するローラ
    であり、前記弾性押圧手段が板バネであることを特徴と
    する請求項5記載の排障器。
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