JP2002291241A - スイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置

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JP2002291241A
JP2002291241A JP2001085827A JP2001085827A JP2002291241A JP 2002291241 A JP2002291241 A JP 2002291241A JP 2001085827 A JP2001085827 A JP 2001085827A JP 2001085827 A JP2001085827 A JP 2001085827A JP 2002291241 A JP2002291241 A JP 2002291241A
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voltage
power supply
transformer
switching element
choke coil
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JP2001085827A
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Satoshi Tomioka
聡 富岡
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TDK Lambda Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽負荷時や無負荷時における出力側回路の損
失を低減すると共に、動作停止時におけるサージ電圧の
発生や逆方向電流を防止する。 【解決手段】 チョークコイル7の両端間の電圧降下が
小さくなり、この電圧降下が所定値以下になると、ゲー
ト電圧遮断回路21は転流MOS型FET6へのゲート電
圧の供給を遮断する。これにより、軽負荷時や無負荷時
における出力側回路の損失が低減する。また、スイッチ
ング素子2の動作停止時にも、転流MOS型FET6が
オフし、サージ電圧の発生や逆方向電流を確実に防止で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トランスの二次巻
線より取出した交流電圧を整流する同期整流回路を備え
たスイッチング電源装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】図5は、従来の同期整
流回路を有するフォワード式スイッチング電源装置の一
般的な回路図である。同図において、1はトランス、2
は例えばMOS型FETからなるスイッチング素子であ
り、このトランス1の一次巻線1Aとスイッチング素子
2との直列回路が、直流電源3の両端間に接続される。
4はトランス一の二次巻線1Bに接続される同期整流回
路で、この同期整流回路4は、いずれもスイッチング素
子2に同期してオン,オフする整流素子として設けられ
た整流MOS型FET(電界効果トランジスタ)5と、
転流素子として設けられた転流MOS型FET6とによ
り構成される。整流MOS型FET5のゲートは、スイ
ッチング素子2がオンのときに正極性の電圧を発生する
二次巻線1Bのドット側端子に直接接続される。また、
転流MOS型FET6のゲートは、スイッチング素子2
がオフのときに正極性の電圧が発生する二次巻線1Bの
非ドット側端子に直接接続される。転流MOS型FET
6の両端間には、いずれの平滑用のチョークコイル7と
コンデンサ8との直列回路が接続され、この平滑コンデ
ンサ8の両端間に出力電圧Voを供給する一対の出力端
子9,10が接続される。
【0003】そして、スイッチング素子2のスイッチン
グ動作により、トランス1の一次巻線1Aに直流電源3
からの直流電圧Viを断続的に印加すると、トランス1
の二次巻線2より取出した交流電圧が同期整流回路4に
より整流され、この整流出力をさらにチョークコイル7
と平滑コンデンサ8で平滑することにより、平滑コンデ
ンサ8の両端間から直流出力電圧Voを得るようにして
いる。具体的には、スイッチング素子2がオンすると、
二次巻線1Bのドット側端子に正極性の電圧が発生し、
整流MOS型FET5がオンする一方で、転流MOS型
FET6がオフする。これにより、トランス1の二次巻
線1Bより整流MOS型FET5を通して、チョークコ
イル7や負荷(図示せず)にエネルギーが供給される。
やがて、スイッチング素子2がオフすると、今度は二次
巻線1Bの非ドット側端子に正極性の電圧が発生し、整
流MOS型FET5がオフする一方で、転流MOS型F
ET6がオンする。これにより、それまでチョークコイ
ル7に蓄えられていたエネルギーが、転流MOS型FE
T6を通して負荷に供給される。なお、平滑コンデンサ
8は出力電圧Voのリップルを吸収するものである。
【0004】図6は、図5に示す同期整流方式のスイッ
チング電源装置と、上記整流MOS型FET5や転流M
OS型FET6に代わりダイオードを利用したダイオー
ド整流方式のスイッチング電源装置との出力電流Ioに
対する損失の比較である。ダイオード整流方式の場合、
整流ダイオード素子の損失P’は、この素子の順方向電
圧降下をVFとした場合に、Io×VFとなる。これに
対して、同期整流方式の場合は、例えば整流MOS型F
ET5において、そのオン抵抗をRds(on),ゲートド
ライブ損失をPGとすると、損失PはRds(on)×Io
+PGとして表わせる。
【0005】上記図6のグラフからも明らかなように、
双方の損失曲線が交差する出力電流をIo1とすると、こ
の交差点Io1よりも少ない出力電流Ioの範囲(I<I
o1)では、同期整流回路4を備えたスイッチング電源装
置のほうが、むしろ出力側回路の損失が大きくなる欠点
を有する。
【0006】また、別の問題として、スイッチング素子
2のゲートドライブすなわち駆動を停止した後、図5に
示す同期整流回路4では、特に平滑コンデンサ8の静電
容量が大きい場合に、この平滑コンデンサ8があたかも
電源として作用し、平滑コンデンサ8が放電するまで、
整流MOS型FET5と転流MOS型FET6が交互に
ドライブされる自励発振モードが存在する。このとき、
整流MOS型FET5や転流MOS型FET6の定格電
圧を越えるサージ電圧が発生し、これらの素子が破壊に
至る場合がある。
【0007】さらに、別の問題がある。図7は、スイッ
チング素子2のゲート・ソース間電圧Vgs1と、スイッ
チング素子2のドレイン・ソース間電圧Vds1と、転流
MOS型FET6のゲート・ソース間電圧Vgs3と、転
流MOS型FET6のドレイン・ソース間電圧Vds3
と、転流MOS型FET6のソースからドレイン側に流
れる方向を正としたドレイン電流IDとをそれぞれ示し
ている。同図において、Sの時点でスイッチング素子2
の駆動が停止したとすると、平滑コンデンサ8の両端間
電圧がトランス1の二次巻線1Bを介して転流MOS型
FET6のゲートに印加され、転流MOS型FET6が
ターンオンする。これにより、図7に示すように、転流
MOS型FET6のドレインからソースに向けての逆向
きの電流(逆方向電流)が流れ続けるという問題があ
る。
【0008】そこで、本発明は上記問題点に鑑み、軽負
荷時や無負荷時における出力側回路の損失を低減するこ
とができるスイッチング電源装置を提供することをその
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明における請求項1
のスイッチング電源装置は、トランスの一次巻線に直流
電圧を断続的に印加するスイッチング素子と、前記スイ
ッチング素子に同期してオン,オフする電界効果トラン
ジスタにより構成され、前記トランスの二次巻線より取
出した交流電圧を整流する同期整流回路と、同期整流回
路からの整流出力を平滑するチョークコイルとを備えた
スイッチング電源装置において、前記チョークコイルに
存在する抵抗による電圧降下を検出し、この検出レベル
が所定値以下の場合に前記電界効果トランジスタへのゲ
ート電圧の供給を遮断するゲート電圧遮断回路を備えた
ものである。
【0010】この請求項1のスイッチング電源装置は、
チョークコイルに存在する抵抗によって、このチョーク
コイルの両端間に発生する電圧が、出力電流に比例する
ことに着目してなされたものである。すなわち、軽負荷
時や無負荷時において、チョークコイルの両端間の電圧
降下が小さくなり、この電圧降下が所定値以下になる
と、ゲート電圧遮断回路は同期整流回路を構成する電界
効果トランジスタへのゲート電圧の供給を遮断して、こ
の電界効果トランジスタの駆動を停止する。よって、こ
の駆動停止した電界効果トランジスタは、内蔵のボディ
ダイオードを介して出力電流が流れるので、軽負荷時に
おける出力側回路の損失が低減する。
【0011】本発明における請求項2のスイッチング電
源装置は、トランスの一次巻線に直流電圧を断続的に印
加するスイッチング素子と、前記スイッチング素子に同
期してオン,オフする電界効果トランジスタにより構成
され、前記トランスの二次巻線より取出した交流電圧を
整流する同期整流回路とを備えたスイッチング電源装置
において、前記トランスの二次巻線に存在する抵抗によ
る電圧降下を検出し、この検出レベルが所定値以下の場
合に前記電界効果トランジスタへのゲート電圧の供給を
遮断するゲート電圧遮断回路を備えて構成される。
【0012】この請求項2のスイッチング電源装置は、
トランスの二次巻線に存在する抵抗によって、この二次
巻線の両端間に発生する電圧が、出力電流に比例するこ
とに着目してなされたものである。すなわち、軽負荷時
や無負荷時において、トランスの二次巻線の両端間の電
圧降下が小さくなり、この電圧降下が所定値以下になる
と、ゲート電圧遮断回路は同期整流回路を構成する電界
効果トランジスタへのゲート電圧の供給を遮断して、こ
の電界効果トランジスタの駆動を停止する。よって、こ
の駆動停止した電界効果トランジスタは、内蔵のボディ
ダイオードを介して出力電流が流れるので、軽負荷時や
無負荷時における出力側回路の損失が低減する。
【0013】
【発明の実施形態】以下、本発明における好ましい実施
例について、添付図面を参照して詳細に説明する。な
お、従来例で示す図5と同一部分には同一符号を付し、
その共通する箇所の詳細な説明は重複するため省略す
る。
【0014】図1〜図3は本発明の一実施例を示すもの
であり、スイッチング電源装置全体の回路図を示す図1
において、ここでは、トランス1の出力側平滑回路を構
成するチョークコイル7の電圧降下を検出し、この検出
レベルが所定値以下の場合に、転流MOS型FET6へ
のゲート電圧の供給を遮断するゲート電圧遮断回路21が
設けられている。このゲート電圧遮断回路21は、チョー
クコイル7の両端間の電圧差を平滑する抵抗22およびコ
ンデンサ23からなる平滑回路と、この平滑回路の平滑出
力を増幅するオペアンプ24と、オペアンプ24のゲインを
調整する抵抗25と、オペアンプ24の出力端子電圧と基準
電源26の基準電圧とを比較する比較器27と、トランス1
の二次巻線1Bの非ドット側端子と転流MOS型FET
6のゲートとの間に挿入接続され、オペアンプ24の出力
端子電圧が基準電源26の基準電圧よりも下回った場合に
オフするスイッチ素子28とにより構成される。なお、3
1,32は各MOS型FET5,6に内蔵するボディダイ
オードであって、これはMOS型FET5,6の特性と
して元々存在するものである。その他の同期整流回路4
を含むスイッチング電源装置の構成は、図5に示すもの
と共通している。
【0015】図2に示すように、チョークコイル7はイ
ンダクタンス7Aと抵抗7Bとの直列回路としてあらわ
される。ゲート電圧遮断回路21は、このチョークコイル
7に存在する抵抗7Bにより発生する電圧降下を利用し
て、出力電流Ioの変動を監視するように構成してい
る。
【0016】次に、上記構成についてその作用を図3の
波形図に基づき説明する。なお、この図3において、上
段の波形はチョークコイル7の両端間電圧VLで、下段
の波形はスイッチング素子2のゲート・ソース間電圧V
gs1である。また、tonはスイッチング素子2のスイッ
チング周期に対するオン期間の比率、toffはスイッチン
グ周期に対するオフ期間の比率である。すなわち、ton
+toff=1である。
【0017】スイッチング電源装置の動作時において、
スイッチング素子2がオンすると、トランス1の一次巻
線1Aに直流入力電圧Viが印加され、二次巻線1Bの
ドット側端子に正極性の電圧が発生する。これにより整
流MOS型FET5がオンする一方で、スイッチ素子28
の状態に拘らず、転流MOS型FET6はオフし、トラ
ンス1の二次巻線1Bより整流MOS型FET5を通し
て、チョークコイル7や負荷(図示せず)にエネルギー
が供給される。一方、スイッチング素子2がオフする
と、今度は二次巻線1Bの非ドット側端子に正極性の電
圧が発生し、整流MOS型FET5がオフする一方で、
スイッチ素子28がオンしている場合に、転流MOS型F
ET6がオンする。これにより、それまでチョークコイ
ル7に蓄えられていたエネルギーが、転流MOS型FE
T6を通して負荷に供給される。
【0018】この一連の動作中、ゲート電圧遮断回路21
は、抵抗7Bの電圧降下によりチョークコイル7の両端
間に発生する電圧VLを監視し、スイッチ素子28をオン
またはオフのいずれかに制御する。ここで、トランス1
の二次巻線1Bに発生する巻線電圧をVsとし、出力電
圧をVoとし、チョークコイル7に存在する抵抗7Bの
抵抗値をRとし、チョークコイル7を流れるチョーク電
流ILとすると、スイッチング素子2のオン時には整流
MOS型FET5がオンし、転流MOS型FET6がオ
フするので、次の数1に示すような電圧VLonがチョー
クコイル7の両端間に発生する。
【0019】
【数1】
【0020】また、スイッチング素子2のオン時には整
流MOS型FET5がオフし、転流MOS型FET6が
オンするので、次の数2に示すような電圧VLoffがチ
ョークコイル7の両端間に発生する。
【0021】
【数2】
【0022】ここでチョークコイル7の特性により、V
s×ton=Vo×toffの関係式が成り立つので、チョ
ークコイル7の両端間電圧VLを抵抗22とコンデンサ23
で平滑すると、この平滑した電圧すなわちコンデンサ23
の両端間電圧Vcは、次の数3のようにあらわせる。
【0023】
【数3】
【0024】ここで、チョークコイル7を流れるチョー
ク電流ILは出力電流Ioに近似すると見なすことがで
きるため、コンデンサ23の両端間電圧Vcおよびオペア
ンプ24の出力端子電圧は、出力電流Ioに比例した電圧
となる。
【0025】ゲート電圧遮断回路21を構成する比較器27
は、出力電流Ioに比例したオペアンプ24の出力端子電
圧と基準電源26の基準電圧とを比較する。そして、軽負
荷時や無負荷時、若しくはスイッチング素子2の動作停
止時において、オペアンプ24の出力端子電圧が基準電圧
以下になると、スイッチ素子28をオンからオフに切換え
る制御信号を出力する。これにより、転流MOS型FE
T6へのゲート電圧の供給が遮断され、転流MOS型F
ET6は直ちにオフする。
【0026】すなわち、軽負荷時や無負荷時において、
出力電流Ioに比例したチョークコイル7の両端間の電
圧VLが、基準電源26の基準電圧で定めた所定値以下に
なると、ゲート電圧遮断回路21によって転流MOS型F
ET6が強制的にオフするが、スイッチング素子2のオ
フ時にはボディダイオード32が導通して、チョークコイ
ル7のエネルギー放出に伴なうチョーク電流ILがボデ
ィダイオード32を通して流れるので、トランス1の二次
側にある出力側回路の損失を低減できる。
【0027】また、スイッチング素子2の動作が停止し
たときにも、出力電流Ioに比例したチョークコイル7
の両端間の電圧VLが低下して、基準電源26の基準電圧
で定めた所定値以下になり、ゲート電圧遮断回路21によ
って転流MOS型FET6が強制的にオフする。これに
より、整流MOS型FET5と転流MOS型FET6と
による自励発振が回避されるので、整流MOS型FET
5や転流MOS型FET6の定格電圧を越えるサージ電
圧の発生もない。さらに、本実施例ではスイッチング素
子2の動作停止時に転流MOS型FET6が強制的にオ
フするので、転流MOS型FET6の逆方向電流も流れ
ない。
【0028】このように、出力電流Ioを監視するに当
り、平滑用のチョークコイル7に存在する抵抗7Bの電
圧降下を利用するので、わざわざ別の素子を電流検出器
として組み込む必要もない。よって、例えば電流検出抵
抗を付加した場合のような損失の増加はなく、回路構成
も複雑にならない。
【0029】以上のように本実施例では、トランス1の
一次巻線1Aに直流電圧Viを断続的に印加するスイッ
チング素子2と、スイッチング素子2に同期してオン,
オフする電界効果トランジスタであるMOS型FET
5,6により構成され、トランス1の二次巻線1Bより
取出した交流電圧を整流する同期整流回路4と、同期整
流回路4からの整流出力を平滑するチョークコイル7と
を備えたスイッチング電源装置において、チョークコイ
ル7に存在する抵抗7Bによる電圧降下を検出し、この
検出レベルが所定値以下の場合に転流MOS型FET6
へのゲート電圧の供給を遮断するゲート電圧遮断回路21
を備えている。
【0030】ここでは、チョークコイル7に存在する抵
抗7Bによって、このチョークコイル7の両端間に発生
する電圧VLが、出力電流Ioに比例することに着目し
てなされたものである。すなわち、軽負荷時や無負荷時
において、チョークコイル7の両端間の電圧降下が小さ
くなり、この電圧降下が所定値以下になると、ゲート電
圧遮断回路21は同期整流回路4を構成する転流MOS型
FET6へのゲート電圧の供給を遮断して、この転流M
OS型FET6の駆動を停止する。よって、この駆動停
止した転流MOS型FET6は、内蔵のボディダイオー
ド32を介して出力電流Ioが流れるので、軽負荷時や無
負荷時における出力側回路の損失が低減する。
【0031】また、スイッチング素子2の動作が停止し
たときにも、チョークコイル7の両端間の電圧降下が所
定値以下になるので、転流MOS型FET6へのゲート
電圧の供給がゲート電圧遮断回路21により遮断され、そ
の駆動が停止する。したがって、フォワード式スイッチ
ング電源装置において、整流MOS型FET5や転流M
OS型FET6の自励発振に伴なうサージ電圧の発生も
なく、また転流MOS型FET6の逆向きの電流が流れ
るといった虞れもない。
【0032】なお、この実施例におけるゲート電圧遮断
回路21は、チョークコイル7に存在する抵抗7Bによる
電圧降下の検出レベルが所定値以下の場合に、転流MO
S型FET6へのゲート電圧の供給を遮断するが、スイ
ッチ素子28を二次巻線1Bのドット側端子と整流MOS
型FET5のゲートとの間に挿入接続し、整流MOS型
FET5へのゲート電圧の供給を遮断してもよい。ま
た、整流MOS型FET5と転流MOS型FET6の両
方のゲートに、各々スイッチ素子28を設けてもよい。
【0033】次に、本発明の第2実施例を図4に基づき
説明する。なお、前記第1実施例と同一箇所には同一符
号を付し、その共通する部分の詳細な説明は重複するた
め省略する。本実施例は、いわゆるチョークコイル7の
ないブリッジ式スイッチング電源装置に適用させたもの
であり、トランス1の二次側は各二次巻線1B,1Cの
一端に整流MOS型FET5A,5Bのドレインがそれ
ぞれ接続され、二次巻線1B,1Cの他端どうしを接続
したプラス側出力電圧ラインと、整流MOS型FET5
A,5Bのソースどうしを接続したマイナス側出力電圧
ラインとの間に、平滑コンデンサ8が接続される。また
ゲート電圧遮断回路21は、トランス1の各二次巻線1
B,1Cの電圧降下を検出するために、一対の抵抗22
A,22Bおよびコンデンサ23からなる平滑回路と、この
平滑回路の平滑出力を増幅するオペアンプ24と、オペア
ンプ24のゲインを調整する抵抗25と、オペアンプ24の出
力端子電圧と基準電源26の基準電圧とを比較する比較器
27と、二次巻線1Bのドット側端子と整流MOS型FE
T5Bのゲートとの間に挿入接続されるスイッチ素子28
Aと、二次巻線1Cの非ドット側端子と整流MOS型F
ET5Aのゲートとの間に挿入接続されるスイッチ素子
28Bとを備え、トランス1の二次巻線1B,1Cにそれ
ぞれ存在する抵抗による電圧降下の検出レベルすなわち
オペアンプ24の出力端子電圧が、基準電源26の基準電圧
よりも下回った場合に、これらのスイッチ素子28A,28
Bをいずれもオフするように構成している。
【0034】この場合、スイッチング電源装置の動作時
において、スイッチング素子2のオン時には、トランス
1の二次巻線1B,1Cのドット側端子に正極性の電圧
が発生し、各スイッチ素子28A,28Bがオンしていれ
ば、一方の整流MOS型FET5Aはオフし、他方の整
流MOS型FET5Bはオンする。したがって、二次巻
線1Bにはエネルギーが蓄えられると共に、二次巻線1
Cに蓄積されたエネルギーが整流MOS型FET5Bを
通して負荷側に放出される。一方、スイッチング素子2
のオフ時には、トランス1の二次巻線1B,1Cの非ド
ット側端子に正極性の電圧が発生し、各スイッチ素子28
A,28Bがオンしていれば、一方の整流MOS型FET
5Aはオンし、他方の整流MOS型FET5Bはオフす
る。したがって今度は、二次巻線1Cにはエネルギーが
蓄えられると共に、二次巻線1Bに蓄積されたエネルギ
ーが整流MOS型FET5Aを通して負荷側に放出され
る。
【0035】トランス1の二次巻線1B,1Cは、スイ
ッチング素子2のオン・オフに伴なって、エネルギーの
蓄積・放出を繰り返すので、あたかも第1実施例におけ
るチョークコイル7と同様に動作する。したがって、こ
の二次巻線1B,1Cの両端間に発生する電圧降下の検
出レベルを監視したときに、コンデンサ23の両端間に発
生する電圧Vcおよびオペアンプ24の出力端子に発生す
る電圧は、出力電流Ioに比例した電圧となる。
【0036】ゲート電圧遮断回路21を構成する比較器27
は、出力電流Ioに比例したオペアンプ24の出力端子電
圧と基準電源26の基準電圧とを比較する。そして、軽負
荷時や無負荷時、若しくはスイッチング素子2の動作停
止時において、オペアンプ24の出力端子電圧が基準電圧
以下になると、スイッチ素子28A,28Bをオンからオフ
に切換える制御信号を出力する。これにより、各整流M
OS型FET5A,5Bへのゲート電圧の供給が遮断さ
れ、整流MOS型FET5A,5Bは直ちにオフする。
【0037】すなわち、軽負荷時や無負荷時において、
出力電流Ioに比例したチョークコイル7の両端間の電
圧VLが、基準電源26の基準電圧で定めた所定値以下に
なると、ゲート電圧遮断回路21によって整流MOS型F
ET5A,5Bが強制的にオフするが、スイッチング素
子2のオン時にはボディダイオード31Bが導通し、スイ
ッチング素子2のオフ時にはボディダイオード31Aが導
通するので、トランス1の二次側にある出力側回路の損
失を低減できる。
【0038】このように、出力電流Ioを監視するに当
り、電力変換用のトランス1の二次巻線1B,1Cに存
在する抵抗の電圧降下を利用するので、わざわざ別の素
子を電流検出器として組み込む必要もない。よって、例
えば電流検出抵抗を付加した場合のような損失の増加は
なく、回路構成も複雑にならない。
【0039】以上のように本実施例では、トランス1の
一次巻線1Aに直流電圧Viを断続的に印加するスイッ
チング素子2と、スイッチング素子2に同期してオン,
オフする電界効果トランジスタである整流MOS型FE
T5A,5Bにより構成され、トランス1の二次巻線1
Bより取出した交流電圧を整流する同期整流回路4とを
備えたスイッチング電源装置において、トランス1の二
次巻線1B,1Cに存在する抵抗による電圧降下を検出
し、この検出レベルが所定値以下の場合に整流MOS型
FET5A,5Bへのゲート電圧の供給を遮断するゲー
ト電圧遮断回路21を備えている。
【0040】ここでは、トランス1の二次巻線1B,1
Cに存在する抵抗によって、この二次巻線1B,1Cの
両端間に発生する電圧が、出力電流Ioに比例すること
に着目してなされたものである。すなわち、軽負荷時や
無負荷時において、二次巻線1B,1Cの両端間の電圧
降下が小さくなり、この電圧降下が所定値以下になる
と、ゲート電圧遮断回路21は同期整流回路4を構成する
整流MOS型FET5A,5Bへのゲート電圧の供給を
遮断して、この整流MOS型FET5A,5Bの駆動を
停止する。よって、この駆動停止した整流MOS型FE
T5A,5Bは、内蔵のボディダイオード31A,31Bを
介して出力電流Ioが流れるので、軽負荷時や無負荷時
における出力側回路の損失が低減する。
【0041】また特に、本実施例におけるゲート電圧遮
断回路21は、トランス1の二次側回路に独立した平滑用
のチョークコイルを持たない回路構成にも利用できる。
【0042】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、実
施例中におけるフォワード式やブリッジ式以外の各種ス
イッチング電源装置にも、本発明を適用できる。
【0043】
【発明の効果】本発明の請求項1のスイッチング電源装
置によれば、軽負荷時や無負荷時における出力側回路の
損失を低減できる。
【0044】本発明の請求項2のスイッチング電源装置
によれば、軽負荷時や無負荷時における出力側回路の損
失を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例におけるスイッチング電源
装置の回路図である。
【図2】本発明の第1実施例におけるチョークコイルの
等価回路図である。
【図3】本発明の第1実施例における各部の波形図であ
る。
【図4】本発明の第2実施例におけるスイッチング電源
装置の回路図である。
【図5】従来例におけるスイッチング電源装置の回路図
である。
【図6】ダイオード整流方式と同期整流方式における出
力電流と損失との関係を示したグラフである。
【図7】従来例におけるスイッチング電源装置の各部の
波形図である。
【符号の説明】
1 トランス 1A 一次巻線 1B 二次巻線 2 スイッチング素子 4 同期整流回路 5,5A,5B 整流MOS型FET(電界効果トラン
ジスタ) 6 転流MOS型FET(電界効果トランジスタ) 7 チョークコイル 21 ゲート電圧遮断回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トランスの一次巻線に直流電圧を断続的
    に印加するスイッチング素子と、前記スイッチング素子
    に同期してオン,オフする電界効果トランジスタにより
    構成され、前記トランスの二次巻線より取出した交流電
    圧を整流する同期整流回路と、この同期整流回路からの
    整流出力を平滑するチョークコイルとを備えたスイッチ
    ング電源装置において、前記チョークコイルに存在する
    抵抗による電圧降下を検出し、この検出レベルが所定値
    以下の場合に前記電界効果トランジスタへのゲート電圧
    の供給を遮断するゲート電圧遮断回路を備えたことを特
    徴とするスイッチング電源装置。
  2. 【請求項2】 トランスの一次巻線に直流電圧を断続的
    に印加するスイッチング素子と、前記スイッチング素子
    に同期してオン,オフする電界効果トランジスタにより
    構成され、前記トランスの二次巻線より取出した交流電
    圧を整流する同期整流回路とを備えたスイッチング電源
    装置において、前記トランスの二次巻線に存在する抵抗
    による電圧降下を検出し、この検出レベルが所定値以下
    の場合に前記電界効果トランジスタへのゲート電圧の供
    給を遮断するゲート電圧遮断回路を備えたことを特徴と
    するスイッチング電源装置。
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