JP2002290979A - 逆ホワイトバランス調整された観察者順応補償を含む確認ディスプレイを備えたカメラおよびその撮影方法 - Google Patents

逆ホワイトバランス調整された観察者順応補償を含む確認ディスプレイを備えたカメラおよびその撮影方法

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JP2002290979A
JP2002290979A JP2001391719A JP2001391719A JP2002290979A JP 2002290979 A JP2002290979 A JP 2002290979A JP 2001391719 A JP2001391719 A JP 2001391719A JP 2001391719 A JP2001391719 A JP 2001391719A JP 2002290979 A JP2002290979 A JP 2002290979A
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Kenneth A Parulski
ケネス・エイ・パルルスキー
David L Funston
デイビッド・エル・ファンストン
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/80Camera processing pipelines; Components thereof
    • H04N23/84Camera processing pipelines; Components thereof for processing colour signals
    • H04N23/88Camera processing pipelines; Components thereof for processing colour signals for colour balance, e.g. white-balance circuits or colour temperature control

Abstract

(57)【要約】 【課題】 周囲光に視覚的に順応した観察者に対して、
撮影された画像の予想されるカラーバランスを表示する
カメラを提供する。 【解決手段】 本発明によるカメラは、周囲光によって
照らされたシーンの画像を、指定光源にバランス調整さ
れたアーカイブ撮影媒体を用いて撮影することができる
カメラである。そのカメラは、本体と、その本体に位置
され、多色電子画像として周囲光画像を撮影する電子撮
像部材と、電子画像を測定して、色値を与える色検出器
と、電子画像の、その色値から指定光源の白色点までの
ホワイトバランス調整を決定する、ホワイトバランス色
空間ベクトルを決定するホワイトバランス調整回路と、
その色値からホワイトバランス色空間ベクトルと反対方
向に延びる逆色空間ベクトルを決定するリバーサル回路
と、電子撮像部材に接続されるカラーバランス調整回路
と、本体の外側に位置される画像ディスプレイとから成
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真撮影術および
写真撮影機材に関し、さらに詳しく言えば、逆ホワイト
バランス調整された観察者順応補償を含む確認ディスプ
レイを備えたカメラおよびその撮影方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フィルム撮影−電子撮影混合型カメラの
中には、フィルム画像が撮影されると電子画像を撮影
し、その電子画像を、フィルム画像に何が撮影されたの
かを表す確認画像として、ディスプレイ上に表示するも
のがある。その確認画像により、前の露出と代えるため
に、異なる条件下で同じ被写体の別の露出を行うなどの
補正処置をとるべきか否かをユーザが判断できる十分な
情報が、与えられることが望ましい。
【0003】フラッシュ照明や屋外などの異なるライテ
ィング条件下で第2の露出を行うことにより、カラーバ
ランスに関する多くの問題を容易に解決できるため、撮
影される画像のカラーバランスは、確認画像を提供する
カメラを用いる撮影者にとって、特に重要なものとな
る。写真潜像のカラーバランスは、シーンの光源のスペ
クトルパワー密度、すなわち、色温度に左右される。本
願明細書において、「色温度」という用語、および、そ
れと同様の用語は、実際の色温度と相関色温度の両方を
含む意味で用いられる。1993年、ボストンのFoc
al Press社により出版されたStroebe
l,L.およびZakia,R.等による“The F
ocal Encyclopedia of Photo
graphy”第3版の175頁において、「相関色温
度」は以下のように定義されている。「相関色温度:黒
体放射源に近似せず、故に、色温度をもたない光源に割
り当てられた値。相関色温度は、該当する光源の色の質
に最もよく近似した黒体放射源の色温度である。相関色
温度は、選択された色サンプルを該当する光源で照ら
し、標準的な観察者にとって最も類似した色サンプルが
現れる黒体放射源の色温度を決定することにより求めら
れる。」 また、写真潜像のカラーバランスは、使用するフィルム
のタイプにも依存する。あるタイプのフィルムは、特定
の指定光源に対する反応がニュートラルになるように調
整される。ニュートラルな反応は、指定光源のスペクト
ルパワー密度に適合する。例えば、昼光によって直接露
光される「デイライト」フィルムは、シアン、イエロー
およびマゼンタのそれぞれのフィルム記録に対して、同
等のプリント濃度を記録する。ニュートラル反応を維持
するように写真仕上げ(現像・焼き付け・引き伸ばし)
されて得られる写真プリントは、シーンにおける白色体
が、プリントされた画像における白色体として現れるよ
うに、適切にカラーバランスがとられる。
【0004】あるタイプのフィルムが、そのフィルムタ
イプの指定光源とは異なるカラーバランスをもつ光源を
用いて露出されると、最終的に得られる画像に色かぶり
が生じ、すなわち、カラーバランスがシフトして反応が
ニュートラルではなくなり、シーンの白色体が色付けさ
れて現れることになる。例えば、写真プリントにおける
色かぶりは、シーンの白色体が、そのプリントを照らす
ために使用される「白色」光源の色温度とは著しく異な
る相関色温度で再現されることを意味する。色かぶり
は、感知される色が白色に取って代わるという表現で表
すことができる。デイライトフィルムの場合、ニュート
ラルにプリントされた蛍光灯露出(すなわち、デイライ
ト露出に使用するものと同じプリントバランス状態でプ
リントされた蛍光灯露出)は、結果として、昼光で見た
場合に緑色がかった色かぶりをもつ画像を提供し、タン
グステン露出は、結果として、赤みがかったオレンジ色
の色かぶりをもつ画像を提供する。
【0005】また、写真仕上げにより最終的に得られる
写真画像のカラーバランスは、使用する写真プリンタま
たは他の写真仕上げ機材を制御するために用いられるシ
ーンバランスアルゴリズムにも依存する。市販されてい
る多くの写真仕上げシステムは、蛍光灯(およびタング
ステン)照明により生じる色かぶりを補償できるよう
に、プリント前に写真画像のカラーバランスを決定しよ
うと試みる。通常、補償は部分的にしか行われない。な
ぜなら、部分的な補償は、異なる光源をもつものとして
誤って判断されて色補償の対象として選択された高度に
色付けされた画像(例えば、デイライト照明下の鮮やか
な黄色体の画像)を、容認できないほど劣化させるとい
うことがないからである。部分的な補償を施した後で
も、最終的な画像に、容易に目につく色かぶりが見られ
る。言い換えると、部分的な補償を施した後、最終的な
写真仕上げ後の画像に写るシーンの白色体は、色が白以
外のものとして見られる。このような色かぶりは、芸術
的な効果をもたらすことができるが、ほとんどの場合、
その他の色かぶりは、ユーザにとって好ましくないもの
である。
【0006】デジタルのスチルカメラおよびビデオカメ
ラの中には、最終画像が、ホワイトバランス調整を施し
た保存画像データセットから生成されるため、このよう
な色かぶりの問題がないものもある。このような画像
は、適切な構造をもつ出力装置に出力されるときに、ニ
ュートラルなカラーバランスをもつ。特定の装置および
媒体に対する較正方法が周知である。多くのホワイトバ
ランス調整手順が知られている。例えば、あるホワイト
バランス調整方法が、Miyanoによる「自動ホワイ
トバランス調整装置(Auto White adjus
ting device)」という名称で、米国特許第
5659357号に記載されている。この処理により、
結果として、さまざまな光源を用いて撮影されたデジタ
ル画像の赤(R)および青(B)のコード値が、適切な
ホワイトバランス補正パラメータによって定められる。
これらのパラメータは、ホワイトバランス補正されたR
コードおよびBコードが、シーンの白色体および無彩色
体の緑(G)コードにほぼ等しくなるように決定され
る。
【0007】人間の視覚系は、一般的なライティング条
件下で、上述したホワイトバランス調整に類似した方法
で、異なる色温度を有する光源に順応する。(本願明細
書では、「視覚順応」および「順応」という用語は、色
順応の意味で用いられる。輝度順応は、輝度効果が色順
応に影響する程度にしか含まれない。)その結果、昼
光、蛍光灯、タングステンおよび他のいくつかの光源の
それぞれは、すべて白色照明として認識される。上述し
たように、写真フィルムは、人間の視覚系と同じ方法で
機能せず、写真仕上げ後、いくつかのライティング条件
で撮像された写真は、色かぶりをもつものとして認識さ
れる。観察者は、その写真を色フィルタを通したものの
ように感じる。
【0008】フィルム撮影−電子撮影混合型カメラを用
いる撮影者は、通常、周囲の照明に順応する。従って、
蛍光灯照明下で撮影された確認画像は、カラーバランス
が変更されずにユーザに与えられると、撮影者の視覚順
応に適合することになる。白色のシャツは、それを直接
見た場合であっても、確認画像で見た場合であっても、
撮影者には白色に見えることになる。このアプローチを
とった場合の問題は、撮影者が確認画像で見るものが、
写真仕上げ後に撮影者が最終的にプリントされた画像で
見るものと違って見えることである。フィルムの画像
は、写真仕上げに際して同じようにバランス調整されな
いため、確認画像のホワイトバランス調整は役に立たな
い。また、撮影者は、周囲の照明に順応したままであ
る。
【0009】本願と共に共通に譲渡された「ディスプレ
イ装置の自動的輝度およびコントラスト調整(Auto
matic Luminance and Contra
stAdjustment for Display D
evice)」という名称の、Miller,M.等に
より出願された米国特許出願第08/970327号に
は、周囲の光レベルを測定し、カメラ上の画像ディスプ
レイの輝度およびコントラストを調整するカメラが開示
されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、視覚的に順応
した観察者に対して予想されるカラーバランスを表示す
るように、確認画像をカラーバランス調整することによ
って、確認画像の観察者順応が補償される改善されたカ
メラおよび方法を提供することが望まれる。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、特許請求の範
囲により規定される。本発明は、広義の解釈において、
周囲光によって照らされたシーンの画像を撮影すること
ができるカメラおよび方法を提供する。そのカメラは、
本体と、その本体に位置された電子撮像部材を備える。
その電子撮像部材は、多色電子画像として周囲光画像を
撮影する。色検出器は、周囲光を評価して、色値を与え
る。ホワイトバランス調整回路は、その電子画像の、そ
の色値から所定の指定光源の白色点までのホワイトバラ
ンス調整を決定する、ホワイトバランス色空間ベクトル
を決定する。リバーサル回路は、その色値からそのホワ
イトバランス色空間ベクトルと反対方向に延びる逆色空
間ベクトルを決定する。カラーバランス調整回路は、電
子撮像部材に接続される。カラーバランス調整回路は、
逆色空間ベクトル上に位置される補償点にその電子画像
をカラーバランス調整し、補償画像を与える。画像ディ
スプレイは、本体の外側に位置され、電子撮像部材と前
記のカラーバランス調整回路とに接続される。その画像
ディスプレイは、その補償画像を表示する。
【0012】本発明に係る第1のカメラは、周囲光によ
って照らされたシーンの画像を、指定光源にバランス調
整されたアーカイブ撮影媒体を用いて撮影することがで
きるカメラである。そのカメラは、本体と、前記の本体
に位置され、多色電子画像として周囲光画像を撮影する
電子撮像部材と、前記の電子画像を測定して、色値を与
える色検出器と、前記の電子画像の、前記の色値から前
記の指定光源の白色点までのホワイトバランス調整を決
定する、ホワイトバランス色空間ベクトルを決定するホ
ワイトバランス調整回路と、前記の色値から前記のホワ
イトバランス色空間ベクトルと反対方向に延びる逆色空
間ベクトルを決定するリバーサル回路と、前記の電子撮
像部材に接続されるカラーバランス調整回路と、前記の
本体の外側に位置される画像ディスプレイとから成る。
また、前記のカラーバランス調整回路は、前記の逆色空
間ベクトル上に位置される補償点に前記の電子画像をカ
ラーバランス調整し、補償画像を与える。また、前記の
画像ディスプレイは、前記の電子撮像部材と前記のカラ
ーバランス調整回路とに接続され、前記の補償画像を表
示する。
【0013】本発明に係る第2のカメラは、周囲光によ
って照らされたシーンの画像を、指定光源にカラーバラ
ンス調整された写真フィルムを用いて撮影することがで
きるカメラである。そのカメラは、本体と、前記の本体
に位置され、多色電子画像として周囲光画像を撮影する
電子撮像部材と、前記のフィルムを保持でき、かつ、露
出フレームを備えるフィルム画像撮影ユニットと、周囲
光画像を前記の撮像部材および前記の露出フレームに方
向付ける光学系と、前記の電子画像を測定して、所定の
色空間における色値を与える色検出器と、前記の電子画
像の、前記の色値から前記の指定光源の白色点までのホ
ワイトバランス調整を決定する、ホワイトバランス色空
間ベクトルを決定するホワイトバランス調整回路と、前
記の色空間において、前記の色値から前記のホワイトバ
ランス色空間ベクトルと反対方向に延びる逆色空間ベク
トルを決定するリバーサル回路と、前記の電子撮像部材
に接続されるカラーバランス調整回路と、前記の本体の
外側に位置される画像ディスプレイとから成る。また、
前記のカラーバランス調整回路は、前記の逆色空間ベク
トル上に位置される補償点に前記の電子画像をカラーバ
ランス調整し、補償画像を与える。また、前記の画像デ
ィスプレイは、前記の電子撮像部材と前記のカラーバラ
ンス調整回路とに接続され、前記の補償画像を表示す
る。
【0014】本発明に係る方法は、周囲光中で使用でき
る画像撮影方法である。その方法は、カメラにおける電
子画像として、周囲光画像を撮影するステップと、前記
の電子画像のホワイトバランス調整を決定するホワイト
バランス色空間ベクトルと反対方向の逆色空間ベクトル
上に位置される補償点に前記の電子画像をカラーバラン
ス調整するステップと、前記のカラーバランス調整に続
いて、前記のカメラ上に取り付けられたディスプレイに
おいて、前記の電子画像を表示するステップとから成
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、添付の図面を参照して、
本発明の実施の形態について説明する。まず、図1、図
3および図4を参照する。システム10において、撮影
者がカメラ14のシャッタレリーズ12を作動させる
と、写真の被写体は、確認画像撮影ユニット16とアー
カイブ画像撮影ユニット18を用いて撮影される。確認
画像撮影ユニット16は、被写体の画像の電子画像(シ
ーンの光画像)を撮影する。電子画像はデジタル処理さ
れて確認画像となり、この画像が、カメラ14上に装備
されたディスプレイ20に写し出される。アーカイブ画
像撮影ユニット18は、写真仕上げ(現像・焼き付け・
引き伸ばし)後に利用される第2の画像を撮影する。カ
メラ14は、確認画像が与えられると同時に、写真仕上
げにより得られるアーカイブ画像が許容範囲内のカラー
バランスをもつものか、または、許容範囲外の色かぶり
をもつものになるか、撮影者に対して表示する。このよ
うな表示は、周囲光の色値の測定に基づいている。
【0016】本願明細書で使用する「色値」という用語
は、1以上の多重表色系において特定の色刺激を規定す
る特性の集合をいう。色刺激は、1以上の表色系におい
て、特定の連続または非連続のレンジを有する。このレ
ンジは、具体的に言うと、「色値のレンジ」と呼ばれる
か、または「色値」と省略してもよく、この場合、用語
の範囲は変わるものではない。表色系のそれぞれは、既
知の複数の基準色刺激の集合と、既知の応答性をもつ基
準検出器または観測者を有する。従って、特定の色刺激
は、各々の表色系に対して、対応する規定基準色刺激値
の集合を有する。必要な計算を少なくするために、表色
系がそれぞれ三色からなるものであり、従って、規定基
準色刺激値が三刺激値であることが非常に好ましい。あ
る色値がある特定の色刺激を規定する1以上の表色系
は、CIE(国際照明委員会)標準観測者などの人間の
視覚標準に基づくものであってよいが、人間の視覚標準
に制限されるものではない。相関色温度は色値である。
色値は、人間の視覚標準に基づいていない表色系に対し
て、人間の視覚のメタメリズム(条件等色)を補償する
ように、較正を含むものであってよい。このような較正
は、色値とは別に与えられてもよい。「色値」という用
語の特定の使用に適切な1以上の表色系が本願明細書に
より規定される。例えば、ディスプレイに対する平均色
値は、赤、緑、青(RGB)の強度の平均、さらに、色
度の平均、すなわち、特定の人間標準に対する色度座標
の平均である。便宜上、本願明細書では、一般的に、色
値は、視覚のメタメリズムが問題とならず、色値が色度
と同じものである実施の形態に関して記載される。色度
に関する特殊な専門用語の使用は避けている。例えば、
「色検出器」という用語は、色測定または色評価装置を
広義に規定するために、「測色計」という用語の代わり
に用いられる。なぜなら、「測色計」は、色度を測定す
るものだからである。アーカイブ撮影媒体は、指定光源
に対応する特定の色値に対してカラーバランス調整され
る。色値は、指定光源の相関色温度として表されてよ
い。
【0017】アーカイブ画像撮影ユニット18は、本願
明細書において「指定光源」と呼ばれる特定の光源に対
してカラーバランス調整されたアーカイブ画像撮影媒体
22を保持する。このような媒体22の一例は、昼光に
対してカラーバランス調整された写真フィルムである。
アーカイブ画像撮影の周囲ライティングが指定光源と一
致すれば、確認画像に示されるカラーバランスは、写真
プリントなどの最終的なアーカイブ画像において見られ
るものと一致する。指定光源との一致が厳密でなくても
よい場合もある。例えば、デイライト型フィルムは、一
般的に、電子フラッシュに対してもカラーバランス調整
される。もし、アーカイブ画像撮影の周囲ライティング
が、本願明細書において「非指定光源」と呼ばれる指定
光源とは異なる相関色温度をもつ光源であるなら、写真
の被写体により反射され、アーカイブ画像に撮影された
光は、指定光源に対してオフセットされたカラーバラン
スをもつことになる。指定および非指定光源は、本願明
細書において、総称して「基準光源」と呼ばれる。ま
た、このオフセットは、本願明細書において、「色かぶ
り」と呼ばれる。本願明細書において、基準光源は、人
間の視覚系が、順応により、基準光源を白色のものとし
て見ることができるなら、「順応性がある」といわれ
る。
【0018】順応性のある基準光源は、人間の円錐体の
応答により規定される制限された色域および光源パワー
内にある。順応性のある基準光源に順応する撮影者は、
その光源を白色のものと見て、色かぶりを感じない。例
えば、アーカイブ画像撮影媒体22が、指定光源として
の昼光に対してバランス調整されたカラーフィルムであ
れば、蛍光灯およびタングステンのライティングは、そ
の媒体に対して順応性のある非指定光源である。これ
は、常に赤色であると認識される非化学線暗室光や、人
間の桿状体の応答だけを活発にし、常に白色であると認
識される散乱性の星明かりなど、「非順応性光源」と呼
ばれる光源と対比できる。このような順応性のある光源
は、相関色温度が5500°Kの写真用昼光、相関色温
度が2900°Kのタングステン(100W電球)、相
関色温度が3500°Kの蛍光灯(WF)、相関色温度
が3000°Kの蛍光灯(WWF)、および、相関色温
度が4500°Kの蛍光灯(CWF)を含む。便宜上、
本発明は、本願明細書において、一般的に、指定光源と
して昼光をもち、従って、非指定光源として蛍光灯ライ
ティングおよびタングステンライティングをもつアーカ
イブ撮影媒体に関して記載される。この記載は制限的な
ものではなく、他の実施の形態に対しても同様の考慮が
なされる。
【0019】図1、図3および図4を参照すると、アー
カイブ画像撮影ユニット18は、本願明細書において、
一般的に、撮影媒体として写真フィルム22aを用いた
写真フィルム撮影ユニット18aという形で記載され
る。確認画像撮影ユニット16は、電子撮影ユニットで
ある。写真フィルム22aの指定光源は、画像形成層の
化学的性質に応じるものである。
【0020】図2および図5を参照すると、アーカイブ
画像撮影ユニット18は、代わりに、アーカイブ画像を
電子的に撮影し、その画像をデジタル形式で保存するこ
とができる。後者の場合、「撮影媒体」は、電子または
磁気メモリなどのデジタル記憶媒体22である。これら
の完全な電子撮影カメラの場合、アーカイブ画像は、写
真仕上げのためにデジタル形式で転送される。転送は、
物理的媒体上で行われるか、または送信電子信号として
行われてよい。2つの電子撮影ユニットが、カメラ14
(図示せず)にあってもよく、または、単一の電子撮影
ユニットが、確認画像撮影ユニット16とアーカイブ画
像撮影ユニット18の両方として用いられてよい。この
場合、アーカイブ画像および確認画像のうちの一方は、
他方から生じる。アーカイブ画像撮影ユニットは、その
技術がどのようなものであっても、指定光源をもつ記憶
媒体22を有する。アーカイブ画像は、指定光源下で露
出されたものとして画像を処理する写真仕上げ機器によ
って、潜像または記憶された電子画像から視覚化され
る。この結果得られる最終的なアーカイブ画像は、画像
が非指定光源下で露出される場合に色かぶりを示す。
【0021】再度、図1および図2を参照すると、アー
カイブ画像と電子画像は、異なる期間にわたって異なる
ルートを辿り、視覚表示画像の形態で、最終的なアーカ
イブ画像および最終的な確認画像を与える。アーカイブ
画像および確認画像と共に、カメラ14は、シーン光源
が色かぶりをもつか否かを検出し(21)、アーカイブ
画像に色かぶりの発生が予想される場合は、その予想信
号を出力する(23)。
【0022】電子画像が辿るルート30において、撮影
(24)が終了した後、電子画像は、デジタル画像を与
えるようにデジタル化される(26)。電子画像は、電
子撮像チェーン30の構成部品の入出力特性における差
を調整するように較正され(28)、写真仕上げ出力3
4の特性に適合される(32)。次に、その結果得られ
る確認画像が、ディスプレイ20上に示される(3
6)。詳細な特徴は、さまざまなものであってよい。例
えば、以下に記載するように、電子画像は、通常、撮影
(24)および表示(36)の間で1回以上保存される
(図1には図示せず)。
【0023】次に、図1に示されているように、撮影
(40)や任意の追加の露出に続くフィルム画像のルー
ト38を参照すると、カメラ14から、フィルム22a
(フィルムカートリッジとして示されている)が取り除
かれる。フィルム22aは、写真仕上げユニット(破線
44によって示される)により受け取られ、現像され
(46)、デジタル写真仕上げユニットを用いて、デジ
タル化画像を与えるように走査およびデジタル化される
(48)。プリントされる画像枚数を表す磁気コードな
どの、フィルム22b上またはフィルム22bと共に与
えられる非画像情報が、読み取られ利用される(図示せ
ず)。デジタル化画像は、デジタル処理される(5
2)。デジタル画像の場合と同様に、デジタル化画像に
は、使用する入出力媒体のタイプおよび他の入出力パラ
メータを調整するように、較正変換が施される(5
0)。その結果得られる較正されたデジタル化画像は、
プリントされてよく、または、ハードコピーまたは他の
出力を提供するように仕上げられてもよい。また、写真
仕上げユニット44は、どちらの場合においても、デジ
タル形式ではなく光学形式であってよく、その場合に
は、現像されたフィルム画像は、デジタル化画像をデジ
タル化または較正することなくプリントされる。便宜
上、本願明細書では、主に、デジタル写真仕上げユニッ
トに限定して記載される。機器の制限内において、同様
の考慮が、光学写真仕上げユニットにもなされる。
【0024】図2に示されるアーカイブデジタル画像の
ルートは、アーカイブフィルム画像のものと同様である
が、フィルム22aの代わりに、デジタルメモリ22b
(リムーバブルメモリカードとして示されている)を使
用しており、化学的現像がない。図2に示される実施の
形態において、カメラ14は、単一の電子撮影ユニット
16を有し、電子画像は複製される(25)。その結果
得られる2つの画像のうち一方が表示され(36)、他
方が記憶されて(27)写真仕上げ処理へと転送され
る。
【0025】デジタル画像のカメラ14における写真仕
上げ経路への適合は、さまざまな特性を含んでもよい。
アーカイブ画像の特性の中には、画像を撮影するときに
写真仕上げ経路の特性の知識がなくても適合できるもの
がある。色かぶりの部分補正などの他の特性は、被写体
不良抑制境界などの写真仕上げパラメータの知識を必要
とする。さらなる他の特性は、写真仕上げパラメータの
知識とカメラ14からの追加の露出関連情報の伝達の両
方が必要である。これらの制限内で、希望に応じて、デ
ジタル画像が、写真仕上げ経路に適合されてもよい。写
真仕上げ後の最終的なアーカイブ画像の色かぶりを、撮
影者の感知において、ここに記載する精度の範囲内に適
合させるように、確認画像が修正され、表示される確認
画像の色かぶりが減じられることが好ましい。
【0026】カメラ14が、図3から図7に示されてい
る。便宜上、カメラ14は、一般的に、図3、図6およ
び図7に示される実施の形態を参照して記載される。他
の図面に示されるカメラ14、および、概して示されて
いるカメラ14にも、同様の考慮がなされる。
【0027】図3、図6および図7を参照すると、この
実施の形態において、カメラ14は、フィルム潜像撮影
ユニット18aと電子撮影ユニット16とを保持する本
体54を備える。本体54は、他の構成部品に対して、
構造上の支持および保護を与える。カメラ14の本体5
4は、特別の使用法やスタイルを考慮して、その要求に
見合うように変更されてよい。本体54が、共にシャー
シ60を覆って接合されるフロントカバー56およびリ
アカバー58を備えると便利である。カメラ14の構成
部品の多くは、シャーシ60に取り付けられてよい。フ
ィルムドア62とはね上げ式フラッシュユニット64
は、カバー56、カバー58およびシャーシ60に旋回
可能に接合される。
【0028】本体54に取り付けられたアーカイブ画像
撮影ユニット18は、フィルム撮影ユニット18aであ
る。フィルム撮影ユニット18aは、使用中フィルムユ
ニット42を保持するフィルムホルダ66を備える。フ
ィルムホルダ66の構造は、使用するフィルムユニット
42のタイプに応じたものである。図面に示すカメラ1
4は、フィルムの詰め替えが可能なものであり、アドバ
ンスト・フォト・システム(「APS」)フィルムカー
トリッジを使用している。カメラ14は、フィルムタイ
プを決定するIX−DXコードリーダ(図示せず)と、
各フィルムの生成されるプリント枚数を表すデータをフ
ィルム22a上に書き込む磁気ライタ(図示せず)とを
備える。これは、限定的なものではない。例えば、1つ
または2つの他のタイプのチャンバフィルムカートリッ
ジおよびロールフィルム、および、他の適切なカメラが
使用されてもよい。
【0029】フィルムホルダ66は、一対のフィルムチ
ャンバ68、70と、フィルムチャンバ68、70の間
にある露出フレーム72(「中間部分」と呼ばれること
もある)とを含む。フィルムユニット42は、チャンバ
の一方に配置したキャニスタ74を備える。キャニスタ
74によって保持されているスプールに、フィルムスト
リップ22aが巻き付けられる。使用中、フィルムスト
リップ22aは、露出フレーム72を横切るように延
び、他方のチャンバにあるフィルムロール76内に巻き
込まれる。露出フレーム72は開口78を備え、写真を
撮るたびに、その開口を介して光像がフィルム22aの
フレーム80を露光する。
【0030】フィルムストリップ22aは、フィルム搬
送手段82により露出フレーム72を横切って移動す
る。図7に示すように、フィルム搬送手段82は、供給
スプール82b内に設けられた電気モータ82aを含む
が、他のタイプの電動式搬送機構や手動搬送手段が用い
られてもよい。潜像は、フィルム送りまたはフィルム巻
き戻しにより露出されてよい。
【0031】電子画像撮影ユニット16は、本体54に
設けられた電子アレイ撮像部材84を備える。電子アレ
イ撮像部材84は、フィルム上の潜像に撮影されたシー
ンと同じシーンを撮影するように構成されている。使用
される撮像部材84のタイプはさまざまなものであって
よいが、撮像部材84が、利用可能ないくつかのソリッ
ドステート撮像部材の1つであることが非常に好まし
い。広く一般に使用されているタイプのソリッドステー
ト撮像部材の1つは、電荷結合素子(「CCD」)であ
る。利用可能ないくつかのCCDタイプのうち、2つの
CCDは、容易な電子シャッタリングを可能にするた
め、この使用に好ましいものである。これら2つのうち
の第1のタイプであるフレーム転送CCDは、光活性化
により電荷を発生させ、その画像電荷の全てを遮光性の
非感光性領域にシフトさせる。その後、この領域は、抽
出電子画像を与えるためにクロックアウトされる。第2
のタイプであるインタライン転送CCDも、電荷をシフ
トすることによりシャッタリングを実行するが、撮像ラ
インと同程度の多くの記憶領域をもつように、各画像ラ
インの上側または下側にある領域に電荷をシフトする。
その後、記憶ラインは、適切な方法でシフトされる。こ
れらのCCD撮像部材のそれぞれには、利点だけでなく
欠点もあるが、本願ではすべてがうまく機能するであろ
う。典型的なCCDは、クロックドライバ、アナログ信
号プロセッサ136(ASP)およびA/D変換器とし
て作用する別々の構成部品を備える。CMOS技術を用
いて製造された電子画像センサを用いることも可能であ
る。このタイプの撮像部材は、容易に利用可能なソリッ
ドステートプロセスにおいて簡単に製造され、単一の電
源を用いた使用に向いているため、非常に使用しやすい
ものである。さらに、このプロセスでは、同じ半導体ダ
イに周辺回路を集積できる。例えば、相補型金属酸化膜
半導体(CMOS)センサは、単一IC上に集積され
た、クロックドライバ、アナログ信号プロセッサ136
およびA/D変換器の構成部品を含むことができる。使
用可能な第3のタイプのセンサは、電荷注入素子(CI
D)である。このセンサは、読み取られる素子から外部
に電荷がシフトされないという点で、上述した他のタイ
プとは異なる。読み取りは、画素内で電荷をシフトする
ことにより行われる。これにより、アレイにおけるどん
な画素も非破壊的に読み取ることができる。素子の外部
にシャッタがつけられていれば、アレイは、画像を破壊
することなく繰り返し読み取られる。シャッタリング
は、外部シャッタにより行われてよく、外部シャッタが
ない場合は、再結合のために電荷を基板に注入すること
により行われてよい。
【0032】電子画像撮影ユニット16は、3色画像を
撮影する。3色フィルタと共に単一の撮像部材84が使
用されることが非常に好ましいが、複数の単色撮像部材
およびフィルタが使用されてよい。適切な3色フィルタ
は、当業者に周知であり、撮像部材84と組み合わされ
て、一体化された構成部品となる場合もある。
【0033】以下、主に図3を参照すると、カメラ14
は、本体54に設けられた1以上のレンズからなる光学
系86を備える。その光学系は、破線およびいくつかの
レンズ要素群85により示されている。これは、例示的
なものであって、限定的なものではないことを理解され
たい。光学系86は、露出フレーム72と電子アレイ撮
像部材84に光を向ける。また、図3に示すように、光
学系86は、ビューファインダ88を介してユーザに光
を向けることが好ましい。撮像部材84は、露出フレー
ム72から間隔をおいて設けられているため、光学系8
6は、第1の経路(一点鎖線90で示す)に沿って露出
フレーム72へと、そして第2の経路(一点鎖線92で
示す)に沿って電子アレイ撮像部材84へと光を向け
る。両経路90、92は、被写体画像の平面にあるカメ
ラ14の前の位置に集束する。図3において、光学系8
6は、第1の経路90および第2の経路92をもつ。第
1の経路90および第2の経路92は、被写体像で集束
し、撮影用レンズユニット94、および、撮像部材レン
ズユニット98とビューファインダレンズユニット10
0の両方を含む組み合わせレンズユニット96へと延び
る。組み合わせレンズユニット96は、撮像部材84へ
の撮像部材副経路92aと、全反射ミラー104により
再方向付けされ、接眼レンズ106を介して撮影者へと
伝達されるビューファインダ副経路92bとの間に、第
2の光路92をさらに分割する部分的に透過性のミラー
102を備える。
【0034】光学系86はさまざまなものであってよ
い。図5に示すように、ビューファインダレンズユニッ
トと撮像部材レンズユニットが完全に別々のものであっ
てよく、組み合わせレンズユニットが、撮影用レンズユ
ニットと撮像部材レンズユニット(図示せず)の両方を
含むものであってもよい。また、その他の別の光学系が
設けられてもよい。
【0035】再度、図3に示す実施の形態を参照する
と、撮影用レンズユニット94は、ズームドライバ10
8により、1以上の可動要素が、1以上の静止要素に相
対的に駆動される電動式ズームレンズである。また、組
み合わせレンズユニット96も、ズームドライバ108
により、1以上の静止要素に相対的に駆動される1以上
の可動要素を含む。異なるズームドライバ108は、機
械的に(図示せず)、または、同じまたは比較できる程
度の範囲の焦点距離にわたってユニットのズーム要素を
同時に移動させるようにズームドライバ108に信号を
送るコントローラ132によって、同程度にズームする
ように連結される。コントローラ132は、データ操作
および一般的なプログラム実行用にRAMを備える埋め
込み型マイクロプロセッサなどの、適切な構造を備えた
マイクロコンピュータの形態のものであってよい。
【0036】また、図3の実施の形態の撮影用レンズユ
ニット94は、オートフォーカス式のものである。オー
トフォーカス式システム110は、レンジャ114に信
号を送信するセンサ112を備える。このレンジャ11
4は、撮影用レンズユニット94の1以上の焦点合わせ
可能な要素(別々に図示されていない)を動かすよう
に、フォーカスドライバ116を操作する。オートフォ
ーカスは、受動的または能動的なものであってよく、ま
たはそれら2つの組み合わせであってもよい。
【0037】撮影用レンズユニット94は、例えば、単
一の焦点距離、マニュアルフォーカスまたは固定焦点を
もつなど、単純なものであってよいが、これは好ましい
ものではない。ビューファインダレンズユニット100
と撮像部材レンズユニット98のいずれか一方または両
方が、固定焦点距離をもつものであってよく、または、
いずれか一方または両方が、異なる焦点距離間でズーム
できるものであってよい。また、撮像部材84用の光学
ズームの代わりに、または、それと組み合わせて、デジ
タルズーム(光学ズームに相当するデジタル画像の拡
大)が使用されてもよい。デジタルスチルカメラで広く
行われているように、撮像部材84とディスプレイ20
は、光学ビューファインダ88の代わりに、または、そ
れと組み合わせて、画像を撮影する前にビューファイン
ダとして使用されてよい。このアプローチは、バッテリ
ー使用量が非常に増大するため、一般に好ましくない。
【0038】カメラ14は、他の方法で使用されてよい
が、アーカイブ画像は、ユーザが望む写真仕上げ後の最
終的な画像のベースを与えるためのものであり、確認画
像は、最終的な画像に後々与えられるであろう結果をチ
ェックするためのものである。従って、確認画像は、ア
ーカイブ画像と同じ品質をもつ必要はない。その結果、
図3のカメラ14では、撮像部材84と撮像部材84に
光を向ける光学系86の一部は、小型化、簡素化および
軽量化が可能である。例えば、撮影用レンズユニット9
4は、焦点合わせ可能なものであってよく、撮像部材レ
ンズユニット98は、固定焦点をもつものであってよ
く、または、異なるレンジにわたって、または、より少
数の焦点位置との間で焦点合わせできるものであってよ
い。
【0039】フィルムシャッタ118は、露出フレーム
72への光路90を閉じる。撮像部材シャッタ120
は、撮像部材84への光路92を閉じる。また、光路9
0と光路94の両方に、ダイアフラム/絞り板122、
124が設けられてよい。シャッタ118とシャッタ1
20のそれぞれは、開状態と閉状態との間で切り換え可
能である。「シャッタ」という用語は、広い意味で用い
られ、画像撮影のために光路に沿ってフィルムストリッ
プまたは撮像部材に光を通すことができ、他の時間では
その通路を遮断する機能を与える物理的および/または
論理的要素をいう。従って、「シャッタ」は、すべての
タイプの機械式および電気機械式シャッタを含むが、こ
れらに限定されるものではない。「シャッタ」は、フィ
ルム搬送手段や、フィルムまたは撮像部材を光路内また
は光路から外に単純に移動させる同様の機構を含まな
い。「シャッタ」は、カメラコントローラ132の制御
下で撮像操作が開始および停止することを可能にする電
子アレイ撮像部材のコンピュータソフトウェアおよびハ
ードウェアの特徴を含む。
【0040】一般的に好ましい実施の形態において、フ
ィルムシャッタ118は、機械式または電気機械式のも
のであり、撮像部材シャッタ120は、機械式または電
子式のものである。撮像部材シャッタ120は、機械式
の撮像部材シャッタ120の位置と、電子式のシャッタ
の機能の両方を示すように破線で示されている。CCD
を用いる場合、撮像部材84の電子シャッタリングは、
非感光性領域に遮光が設けられた状態で蓄積された電荷
をシフトすることにより与えられてよい。これは、フレ
ーム転送デバイスCCDの場合のフルフレーム、また
は、インタライン転送デバイスCCDにおける水平ライ
ンでありうる。適切な素子および手順は、当業者に周知
である。CIDを用いる場合、各々の画素の電荷は、露
出の開始時に基板に注入される。露出の終了時、各々の
画素の電荷が読み取られる。この場合に生じる困難な点
は、第1の画素読み取りの露出時間が、最後の画素読み
取りの露出時間よりも短いことである。その時間差は、
アレイ全体を読み取るのに必要な時間である。これは、
全露出時間と、アレイ全体の読み取りにかかる最大時間
に応じて、重要となる場合もあり、重要とならない場合
もある。CMOS撮像部材は、一般的に、ローリングシ
ャッタと呼ばれる方法で閉じられる。この方法を用いた
CMOS撮像部材は、これが共通のシャッタ時間まで各
個々のラインを閉じるが、各々のラインの露出時間は連
続して始まるため好ましくない。これは、露出時間が短
い場合であっても、移動する物体に歪みが生じることを
意味する。水平方向に動く場合を考えると、縦方向の特
徴は、ライン毎の露出における時間差により斜めに写し
出されることになる。米国特許第5986297号に
は、CMOS撮像部材をシャッタリングする別の方法が
記載されている。シングルフレーム撮影モードと呼ばれ
るこの方法では、全ての画素は、露出時間中に電荷を結
合することが可能である。露出時間の終了時、全ての画
素は、同時に、素子の浮遊拡散に転送される。この時点
で、ライン毎の連続的な読み出しが可能である。
【0041】撮像部材84は、光像(被写体の画像)を
受け取り、その光像をアナログ電気信号、すなわち、こ
こでは初期確認画像とも呼ばれる電子画像に変換する。
(便宜上、電子画像は、本願明細書において、一般的
に、単数で記載される。)電子撮像部材84は、撮像部
材ドライバ126によって操作される。電子画像は、最
終的に、画像ディスプレイドライバ128により操作さ
れる画像ディスプレイ20に伝送される。撮像部材84
と画像ディスプレイ20との間に、制御システム130
がある。
【0042】制御システム130は、カメラ10の他の
構成部品を制御し、電子画像に関連する処理を実行す
る。図3に示す制御システム130は、コントローラ1
32、A/D変換器134、画像プロセッサ136、お
よび、メモリ138を含む。制御システムの適切な構成
部品は、当業者に既知である。本願明細書の他の部分に
記載するような制御システム130の変形例も有用であ
る。「メモリ」とは、半導体メモリや磁気メモリ、また
は、それに類似するものに設けられた物理的なメモリの
1以上の適切なサイズをもつ論理ユニットをさす。例え
ば、メモリ138は、フラッシュEPROMメモリなど
の内部メモリであってよく、この代わりとして、コンパ
クトフラッシュ(登録商標)カードなどのリムーバブル
メモリ、または、それら両方を組み合わせたものであっ
てもよい。コントローラ132と画像プロセッサ136
は、画像記憶用に使用される同じ物理的メモリに格納さ
れたソフトウェアにより制御されてよいが、プロセッサ
136とコントローラ132は、例えば、ROMまたは
EPROMファームウェアメモリなどの専用メモリに格
納されたファームウェアにより制御される。
【0043】初期電子画像は、アナログ・デジタル(A
/D)変換器−増幅器134により増幅されて、デジタ
ル電子画像に変換され、その後、画像プロセッサ136
で処理されて、画像メモリ138bに記憶される。デー
タバス140として示す信号線は、撮像部材84、コン
トローラ132、プロセッサ136、画像ディスプレイ
20、および、他の電子構成部品を電子的に接続する。
【0044】コントローラ132は、タイミングの関連
において、すべての電子構成部品に制御信号を出力する
タイミング発生器を含む。EEPROMなどの較正メモ
リ138aに、個々のカメラ14の較正値が記憶され、
コントローラ132に出力される。コントローラ132
は、ズームドライバ108と、フォーカスドライバ11
6と、絞りドライバ142と、フィルムおよび撮像部材
シャッタドライバ144、146とを含む、複数のドラ
イバおよびメモリを操作する。コントローラ132は、
フラッシュ機能を伝えるフラッシュ回路148とつなが
る。図示および記載される回路が、当業者に周知のさま
ざまな方法で変形できることを理解されたい。また、物
理的な回路に関してここに記載されるさまざまな特徴
が、代替的に、ファームウェアまたはソフトウェア機
能、または、それら2つの組み合わせとして与えられて
よいことも理解されたい。同様に、本願明細書において
別々のユニットとして示す構成部品が、いくつかの実施
の形態において、便宜上、組み合わされるか、または共
有されてもよい。
【0045】電子確認画像は、プロセッサ136により
アクセスされ、必要に応じて、所定の出力要求に見合う
ように修正され、ディスプレイ20に出力される。その
修正は、使用するディスプレイ20に対する較正などで
ある。例えば、電子画像は、色および色調の補正および
エッジ強調を行うように処理されてよい。ディスプレイ
20は、画像ディスプレイドライバ128により駆動さ
れ、プロセッサ136の出力を用いて、ユーザが見るデ
ィスプレイ画像を生成する。コントローラ132によ
り、電子構成部品間での電子画像の転送が容易になり、
必要に応じて、他の制御機能が与えられる。
【0046】また、制御システム130は、ディスプレ
イ20に対して確認画像を較正するデジタル処理を行
う。較正動作には、異なる構成部品の特徴における差を
調整するための電子画像の変換が含まれてよい。例え
ば、各々の画像を修正して、ディスプレイ20のグレー
スケール、色域および白色点、および、電子撮影ユニッ
ト16の撮像部材84や他の構成部品のについて異なる
性能を調整する変形体が設けられてもよい。較正は、構
成部品の特徴に関連するため、画像毎に一様である。ま
た、電子画像は、画質を高めるために、他のデジタルカ
メラと同じ方法で修正されてもよい。例えば、確認画像
は、補間およびエッジ強調を行うために、画像プロセッ
サ136により処理されてよい。ここでの制限は、確認
画像がアーカイブ画像を確認するために存在するという
点である。アーカイブ画像を改善したり、その類似度を
変えたりしない強調は許容可能である。アーカイブ画像
が電子画像であれば、比較できる程度の強調が、確認画
像およびアーカイブ画像の両方に与えられてよい。望ま
れるなら、確認画像を複製する前に、単一の電子画像が
較正されてよい。電子アーカイブ画像のデジタル処理に
は、JPEG圧縮などのファイル転送や、ファイルフォ
ーマッティングに関する修正が含まれてよい。
【0047】較正されたデジタル画像は、選択された写
真仕上げ経路の出力特性に適合するようにさらに較正さ
れて、適合されたデジタル画像を与える。写真仕上げ関
連の調整は、特定の撮影媒体ユニットに従う写真仕上げ
手順についての予備知識が必要である。この予備知識
は、特定の撮影媒体ユニットの写真仕上げオプションを
制限することにより、または、すべての利用可能な写真
仕上げを標準化することにより、または、例えば、制御
パッドに文字を入力するかスイッチを設定してユーザに
写真仕上げに関する選択肢を選択させることにより得利
用可能になる。このような指示により、特定の写真仕上
げオプションの使用が方向付けされ、確認画像における
特定のオプションの効果を直接的または間接的に表すこ
とができる。撮影媒体ユニット上の指示は、磁気または
光学コードを与えることなど、当業者に既知の多数の手
段により与えられてよい。カメラ内の電子撮像チェーン
における任意の場所で差調整がなされてよい。特定の実
施の形態において、差調整がなされる場所は、一般に、
利便性とカメラの他の特徴に課せられる制約の問題であ
る。例えば、写真仕上げの差調整は、ユーザが写真仕上
げの選択肢から選択したものに合わせられたルックアッ
プテーブルにおいて与えられてよい。コントローラは、
選択された調整に応じて色値を変更する。
【0048】コントローラ132は、単一の構成部品と
して、または、分散させた場所にある同等の機能を備え
た複数の構成部品として設けられてよい。プロセッサ1
36および他の構成部品に、同じ考慮がなされてよい。
同様に、本願明細書において別のユニットとして示す構
成部品が、いくつかの実施の形態において、便宜上、組
み合わされるか、または共有されてもよい。
【0049】異なるタイプの画像ディスプレイ20が使
用されてよい。例えば、ディスプレイ20は、液晶ディ
スプレイ(「LCD」)、陰極線管ディスプレイ、また
は有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ(「OE
LD」、有機発光ディスプレイ「OLED」とも呼ばれ
る)であってよい。また、画像ディスプレイ20が、ス
イッチの作動により要求に応じて操作される(別に図示
されない)こと、および、画像ディスプレイ20が、タ
イマにより、または、シャッタレリーズ12を最初に押
し下げることによりオフにされることも好ましい。タイ
マは、コントローラ132の一機能として設けられてよ
い。ディスプレイ20は、写真を撮影したすぐ後に撮影
者が容易に見ることができるように、本体54の背面ま
たは上面に取り付けられることが好ましい。露出残存、
バッテリー状態、プリントフォマット(C、H、Pな
ど)、フラッシュ状態およびそれに類似するもの等のカ
メラ14の情報を撮影者に与えるように、本体54上に
1以上の情報ディスプレイ150が設けられてよい。情
報ディスプレイ150は、情報ディスプレイドライバ1
52により操作される。情報ディスプレイ150の代わ
りに、この情報は、画像ディスプレイ20上に、画像と
重複するものとして、または、画像の代わりに交互に与
えられてよい(図示せず)。
【0050】図6に示す画像ディスプレイ20は、本体
54の背面に取り付けられる。情報ディスプレイ150
は、本体54に画像ディスプレイ20に隣接して取り付
けられるので、2つのディスプレイは、撮影者が一目で
見ることができる単一のユーザインタフェース部分15
4を形成する。画像ディスプレイ20および情報ディス
プレイ150は、ビューファインダ88を介して仮想デ
ィスプレイ(図示せず)として見ることができるよう
に、その代わりに、または、追加して取り付けられてよ
い。また、画像ディスプレイ20は、光学ビューファイ
ンダ88の代わりに、または、それに追加して用いられ
てもよい。
【0051】撮影者が確認できるものは、ディスプレイ
20に映るものだけであるため、実質的に、潜像と同じ
幾何学的大きさの被写体の画像を撮像部材84が撮影
し、画像ディスプレイ20が示すことが好ましい。この
理由から、ディスプレイ20は、潜像の85〜100パ
ーセント、より好ましくは、潜像の95〜100パーセ
ントのものを示すことが好ましい。
【0052】以下、特に図3を参照すると、カメラ14
のユーザインタフェース154は、レンズユニットのズ
ーミングを制御する「ズームイン」および「ズームアウ
ト」ボタン158を含む制御装置156と、シャッタレ
リーズ12とを備える。シャッタレリーズ12は、シャ
ッタ118とシャッタ120の両方を操作する。写真を
撮影するために、シャッタレリーズ12がユーザにより
作動され、設定状態から中間状態へ、さらにレリーズ状
態へと移る。シャッタレリーズ12は、通常、押すこと
により作動され、本願明細書においては、便宜上、一般
的に、シャッタレリーズ12は、第1のスイッチ162
を作動させて、設定状態から中間状態へとシャッタレリ
ーズ12を変更するために、「第1のストローク」(図
3に実線の矢印160で示される)により最初に押し下
げられ、第2のスイッチ166を作動させて、中間状態
からレリーズ状態へとシャッタレリーズ12を変更する
ために、「第2のストローク」(図3に破線の矢印16
4で示される)によりさらに押し下げられる。当業者に
周知である他の2つのストロークシャッタレリーズのよ
うに、第1のストロークは、オートフォーカス、自動露
光およびフラッシュユニットの準備などの露出パラメー
タの自動設定を作動させ、第2のストロークは、画像撮
影を作動させる。
【0053】以下、図3を参照すると、シャッタレリー
ズ12が第1のストロークまで押される場合、撮影用レ
ンズユニット94と組み合わせレンズユニット96は、
それぞれ、自動測距ユニット114(図3の「レンジ
ャ」)によりコントローラ132に送信された被写体の
距離データを基にして検出された被写体の距離にオート
フォーカスされる。また、コントローラ132は、ズー
ムレンズユニットがズームドライバ108の一方または
両方、または、ズームセンサ(図示せず)から設定され
る焦点距離の長さを表すデータを受信する。また、カメ
ラ14は、フィルムユニット検出器168を用いてカメ
ラ14に装填されるフィルムカートリッジ42のフィル
ム速度を検出し、この情報をコントローラ132へ中継
する。カメラ14は、以下に記載するように、測光計と
して機能する構成部品からシーンの輝度(Bv)を得
る。シーンの輝度と他の露出パラメータは、コントロー
ラ132におけるアルゴリズムに与えられる。アルゴリ
ズムは、焦点距離、シャッタ速度、絞り、および、オプ
ションとして、撮像部材84により出力されるアナログ
信号を増幅するためのゲイン設定を決定する。これらの
値の適切な信号は、フォーカスドライバ116、フィル
ムおよび撮像部材絞りドライバ142、および、フィル
ムおよび撮像部材シャッタドライバ144、146へ
と、コントローラ132のモータドライバインタフェー
ス(図示せず)を介して送信される。ゲイン設定は、A
/D変換器−増幅器134に送信される。
【0054】図3に示すカメラ14において、撮影され
たフィルム画像は、アーカイブ画像を与える。図4に示
す別の実施の形態において、アーカイブ画像は電子画像
であり、撮影媒体はリムーバブルメモリ22bである。
使用するリムーバブルメモリのタイプや、光学式、磁気
式または電子式など、情報の記憶方法は重要ではない。
例えば、リムーバブルメモリは、フロッピー(登録商
標)ディスク、CD、DVD、テープカセット、また
は、フラッシュメモリカードまたはスティックであって
よい。この実施の形態では、電子画像は、撮影された
後、複製される。第1の電子画像は確認画像として使用
され、第2の電子画像は、アーカイブ画像を与えるよう
に撮影媒体に記憶される。図2に示すように、システム
10は、上述したシステム10と他の点で類似している
が、写真仕上げに、化学現像およびデジタル化が含まれ
ていない点が異なる。カメラ14が完全に電子式のもの
である場合、確認画像は、アーカイブ画像の、抽出され
た低解像度のサブセットであってよく、または、第2の
低解像度の電子アレイ撮像部材(図示せず)が用いられ
てよい。共通に譲渡されたKuchta等の米国特許第
5164831号の「最高解像度および低解像度画像の
多形式記憶を備えた電子スチルカメラ(Electro
nic Still Camera Providing
Multi−Format Storage of Fu
ll and Reduced Resolution I
mages)」に記載された方法を用いて、アーカイブ
画像の低解像度サブセットが与えられてよく、この内容
全体は本願明細書に引用により組み込まれる。
【0055】図5に示すカメラ14により、撮影者が選
択して、または、1つまたは別の撮影媒体22における
利用可能な記憶空間を基に、または、何らかの他のもの
を基に、フィルム撮影ユニット18aまたは電子撮影ユ
ニット16のいずれかをアーカイブ撮影ユニットとして
使用することができる。例えば、モードスイッチ170
は、フィルム撮影モードと電子撮影モードとを選択でき
るものであってよい。他の点では、カメラ14は、前述
した実施の形態と同じ方法で動作する。
【0056】カメラ14は、撮像部材84または別の検
出器172(図面において破線で図示される)または、
それらの両方を用いて、周囲照明レベルと、シーン光源
の色温度に相当する周囲光の色値とを評価する。図2か
ら図5は、撮像部材84を含む電子撮像ユニット16
と、周囲検出器172(オプションの特徴として破線で
示す)とを備えるカメラ14を示す。検出器172は、
単一のセンサ174または複数のセンサ(図示せず)を
操作する周囲検出器ドライバ173を有する。「セン
サ」という用語は、センサアレイを含む。ここでのセン
サは、周囲光の検出が周囲領域のいろいろな部分から受
けた光を別々に測定するか否かに基づいて、「単一」ま
たは「複数」のものと呼ばれる。「単一のセンサ」は、
種々の色に対して別々の光検出器をもつものであってよ
い。周囲光の検出器またはセンサは、光学系86から光
を受けるものであってよく、または、光学系86の外部
で照らされるものであってもよい。
【0057】撮像部材84は、カラーバランスを決定す
るために使用されてよく、周囲検出器172は、シーン
の輝度を決定するために使用されてよい。(撮像部材8
4を輝度用に使用して、周囲検出器172をカラーバラ
ンス用に使用してもよいが、これは好ましいものではな
い。)この代わりとして、両方の値を感知するために、
撮像部材84または周囲検出器172のいずれか一方が
用いられてよい。また、カメラ14は、例えば、特殊な
ライティング条件など、ユーザのさまざまな要求に応じ
て、撮像部材84と検出器172の使用法を選択的に変
更できるように構成されてもよい。
【0058】それぞれのアプローチには、利点とともに
欠点がある。撮像部材84を使用することにより、部品
数の点でカメラ14の複雑性が低減されるが、撮影した
画像に必要なデジタル処理の複雑性が増大する。撮像部
材84は、周囲光を与える頭上の光源による直接照明か
ら遮蔽される。光学系86から光を受ける1以上のセン
サを備える検出器172にも、これと同じ利点がある。
別の検出器172には、デジタル処理がより簡単である
という利点があり、いくつかの機能を分割できる。例え
ば、検出器172が、露出前に露出設定値を計算するた
めにシーン輝度を決定する第1の周囲光検出器と、露出
時に色値を決定する第2のセンサ(図示せず)とを備え
るものであってよい。撮像部材を使用することで、カメ
ラ14の部品数が減る。シーン輝度とカラーバランスの
情報処理手順は、より効率的な処理のために組み合わさ
れてよい。このような組み合わせには、画像を露出する
前に露出設定値が必要な場合など、一部の情報しか必要
でない場合に、デジタル処理の負担が大きくなるという
欠点がある。
【0059】シーン照明および色値の一方または両方を
与えるために使用可能であり、かつ電子画像撮影ユニッ
ト16から分離している適切な周囲検出器の一例が、米
国特許第4887121号に開示されており、図21に
示されている。検出器172は、カメラ14の撮影用レ
ンズユニット94のレンズ開口175と同じ方向に向い
ている。検出器172は、撮影用レンズユニット94に
より撮影されるシーン画像の方向に向けられた窓176
を介して光を受ける。周囲光は、窓176に入り、第1
の光パイプ178によって、液晶マスク180に向けら
れる。第2の光パイプ182が、液晶マスク180を介
して伝達される光を受け、その光を、一連の異なる色の
フィルタ184(好ましくは、赤、緑および青)に向け
る。フィルタ184のそれぞれの他方側に設けられた光
検出器186が、制御システム130に接続される。液
晶マスク180は、色測定用に光検出器186のすべて
に均一に光を伝達するように、制御システム130によ
り制御される。液晶マスク180は、異なるパターンで
露出測定を与えるように、異なる方法で部分的にブロッ
ク可能なグリッド(図示せず)を与える。
【0060】電子撮影ユニット16は、シーン輝度とカ
ラーバランスの値を求めるために、別の検出器172の
代わりに用いられてよい。このアプローチでは、撮影さ
れた電子画像のデータが抽出され、そのデータからシー
ンパラメータが決定される。シャッタ速度の自動設定や
ダイアフラム設定などの自動露出機能が画像の撮影中に
使用される場合、電子撮影ユニット16は、画像を撮影
する前に周囲照明レベルを得る必要がある。これは、電
子撮影ユニット16の評価モードと撮影モードを与える
ことによって行われてよい。評価モードにおいて、電子
撮影ユニット16は、電子画像の連続シーケンスを撮影
する。これらの画像は、シャッタレリーズ12が第1の
ストロークにより作動され、その位置に維持されている
限り撮影される。電子画像は、メモリに保存されてよい
が、普通、メモリの使用量を減らすために、置き換え用
の電子画像が撮影されると、その電子画像は、次々に破
棄される。確認画像は、通常、このように連続した一連
の電子画像の1つから得られ、これは、カメラシャッタ
の制限値内において、アーカイブ画像撮影と同時に発生
するものである。言い換えれば、確認画像は、写真の撮
影前、または、それと同時に撮影される一連の電子画像
の最後の画像により与えられる。この代わりとして、最
終的な電子画像の代わりに、または、それと共に、露出
プロセスの測光データを与え、色かぶりの検出に必要な
データを与える評価画像のシーケンスの1以上の要素が
用いられてよい。本願明細書で使用する「確認画像」と
いう用語は、どちらの代替物により与えられる画像をも
含むが、便宜上、本願明細書に記載する確認画像は、一
般的に、最終的な電子画像から得られるものとする。本
願明細書で使用する「評価画像」という用語は、アーカ
イブ画像の撮影を行い、確認画像に貢献しないか、また
は部分的にしか貢献しない一連の電子画像の部分を識別
するために使用される。
【0061】評価画像は、撮影者が写真撮影前に写真の
作成に使用するために画像ディスプレイ20に与えられ
てよい。評価画像は、色かぶり信号と共に、または、そ
の信号を伴わずに与えられてよい。色かぶり信号を与え
る利点は、前もって撮影者が多くの情報を得て、進め方
を上手く決定できることである。一方で、これにより、
エネルギー需要が増大し、撮影者が写真作成に時間をと
られている間、撮影者がほとんどすぐに使用することの
ない情報が与えられてしまうことがある。現在では、こ
の目的でディスプレイ20を使用すると、バッテリーの
消耗が激しくなり、光学ビューファインダー88が、バ
ッテリーの消耗を最小限に抑えて同等の機能を提供する
ことができるため、カメラ14は、評価画像を表示しな
いことが好ましい。
【0062】照明レベルに関して、電子撮影ユニット1
6は、組み立て中、既知の照明レベルおよび撮像部材ゲ
インを用いて、照明レベルの測定値を与えるように較正
される。コントローラ132は、マルチスポット測光計
に用いられる場合、同じ種類の測光アルゴリズムを用い
て、評価画像に与えられるデータを処理してよい。後続
する評価画像のそれぞれに対して、この手順が繰り返さ
れる。個々の画素または画素の集合が、マルチスポット
測光計で使用される個々のセンサの代わりをする。例え
ば、コントローラ132は、最大値を見つけるまで、画
素同士を比較して画像のピーク照明強度を決定してよ
い。同様に、コントローラ132は、画像の全画素の相
加平均である全強度を決定してよい。測光アルゴリズム
の多くは、撮像部材84アレイの一部のみの平均値また
は積算値を与える。別のアプローチは、複数の領域を評
価して、それらの領域を別々に加重して全体の値を与え
る。例えば、中央重点方式では、周辺の画素より中央の
画素に重点がおかれる。カメラ14は、中央重点やスポ
ット測光などの異なるアプローチ間の手動切り換えがで
きるものであってよい。この代わりとして、カメラ14
は、シーンの内容の評価を基にして測光アプローチを自
動的に選択してよい。例えば、上部に広範囲にわたって
水平方向に明るい領域がある画像を空と解釈して、画像
の残りの部分に対して特に重点が置かれてよい。
【0063】中程度のライティング条件下では、撮像部
材84によって、単一の評価画像から測光およびカラー
バランスの決定がなされることが可能である。より強烈
なライティング条件は、許容範囲内の電子画像が撮影さ
れるまで露出パラメータを変えながら、一連の評価電子
画像のうち2枚以上の画像を用いて調整されてよい。パ
ラメータの変更方法は重要ではない。以下のアプローチ
をとると、行いやすい。未知のシーンが測定される場
合、撮像部材84は、中間ゲインに設定され、対象とな
る画像領域が抽出される。画素が、220などのある一
定の上限しきい値(TH)を超える値を測定すれば、ゲ
インが高すぎるとされ、初期の測定の半分のゲインで第
2の測定が行われる(1ストップレス)。(ここでのT
HとTLの値は、例示的に挙げたものであり、1画素当
たり8ビットまたは255の最大数値に基づいたもので
ある。)第2の測定値が前の測定値の半分であれば、そ
の測定値は正確で代表的なものであるとされる。第2の
測定値がTHを超えた状態のままであれば、前の測定値
の半分の値である測定値が得られるまで、この処理が繰
り返される。初期の測定値が、45などの低い閾値(T
L)よりも小さい値になれば、ゲインが倍にされ、第2
の測定が行われる。その結果得られた測定値が最初の測
定値の2倍であれば、この測定値は正確で代表的なもの
とされる。これが2倍でなければ、ゲインはさらに倍に
され、高いしきい値に対して同じように測定が繰り返さ
れる。絞り設定値やシャッタ速度などの露出パラメータ
は、ゲインの変更とは別に、または、それと組み合わせ
て同様に変更されてよい。真っ暗な場合などの限られた
ケースでは、電子画像撮影ユニット16は、許容範囲内
の画像を撮影することができない。これらのケースで
は、評価器により、ユーザインタフェース154に不良
信号が送られて、カメラが現在の条件では適切な測光お
よびカラーバランス調整を行うことができないことをユ
ーザに知らせてもよい。これらのアプローチの適切なア
ルゴリズムと特徴は、当業者に周知のものである。
【0064】コントローラ132がシーンの輝度値を受
け取った後、コントローラ132は、シーンの輝度をフ
ラッシュトリップポイントと比較する。光レベルがフラ
ッシュトリップポイントよりも低い場合、コントローラ
132は、ユーザが手動でフラッシュをオフにしてない
ければ、フラッシュユニット64による照明機能を有効
にする。
【0065】カメラ14は、撮影ごとに周囲照明レベル
と周囲光色値を決定してよい。この代わりとして、デジ
タル処理を省くために、カメラ14は、周囲光の測定
前、またはすべての処理を実行する前に、最新の露出を
検査してよい。図28を参照すると、第1のストローク
(188)が第1のスイッチ162を作動した後、カメ
ラ14が、前の露出の後の所定の値よりも小さい時間遅
延を見出すと(190)、カメラ14は、前に保存した
色値を取り出す(192)。経過時間が所定の値よりも
大きければ、カメラは、周囲光を測定し(196)、そ
の結果得られた色値を記録する(198)。取り出され
た、または、評価された色値は、コントローラに送られ
る(200)。アーカイブ画像および確認画像が撮影さ
れ(206)、タイマが開始されて(202)、次の露
出に時間の経過を与える(204)。照明レベルに対し
て、または、色値と照明レベルの両方に対して、同じ手
順が引き続き行われてよい。このアプローチでは、周囲
ライティングが、わずかに経過した時間中に感知できる
程度に変化しない状況を想定している。適切な経過時間
の期間は、カメラの使用によるもので、より時間が長い
と、エラーの危険性が高くなり、より時間が短いと、一
連の露出中にカメラにかかる処理負担が大きくなる。通
常の使用では、1分未満の経過時間が好ましい。経過時
間のタイマは、カメラ14がオフにされるたびにリセッ
トされる。
【0066】同様に図28に示されている別の第2のア
プローチは、フラッシュ使用時にカラーシグナリングを
無効にする(208)。フラッシュユニット64は、昼
光に近く、かつ、色かぶりシグナリングを行う目的で本
願明細書に記載するほとんどの実施の形態において昼光
を与えるものとして取り扱われることが可能な光源を与
える。このアプローチは、図28に示すように、上述し
た経過時間の第2のアプローチを用いて実行されてよ
い。また、カラーシグナリングは、オプションとして、
カメラが屋外で昼光照明に露出されることにより照明レ
ベルが非常に高いという想定で、シーンの輝度が非常に
高い場合、無効にされてもよい(図示せず)。これらの
第2のアプローチは、制御システム(別に図示されな
い)におけるソフトウェアまたはファームウェアにより
実行されてよく、任意の方法で前述した他の実施の形態
に組み合わされてよい。また、第2のアプローチは、例
えば、毎回、色値および光レベルの測定値の獲得を行
い、経過時間が確約されるか、またはフラッシュが使用
される場合にデジタル処理ステップのみをスキップする
ことにより修正されてもよい。
【0067】カメラ14は、アーカイブ画像が色かぶり
をもつことが予想されるという信号を出す。この信号
は、例示的または非例示的なものであってよい。例示的
な信号の場合、カメラ14は、確認画像において、少な
くとも色かぶりの効果に類似したものを直接示す。非例
示的な信号の場合、カメラ14は、アーカイブ画像が色
かぶりを示すであろうという表示360のみを与える。
その確認画像に対応するアーカイブ画像上の色かぶりの
効果は、撮影者の想像力に委ねられる。
【0068】「例示的シグナリング」以下、特に図3か
ら図20を参照すると、例示的信号を与えるカメラ14
において、電子画像は、撮影者が、予想される色かぶり
またはその色かぶりに類似したものを直接見ることがで
きるように修正される。さらに詳しく言えば、カメラ1
4により与えられる電子確認画像は、撮影された写真
が、許容範囲内のカラーバランスと、許容範囲内の構成
および他の特性を備える写真仕上げ後のアーカイブ画像
を与えるか否かを判断するために、撮影者によってすぐ
に使用されてよい。人間の視覚順応は、写真を撮影した
周囲光に応答して修正された確認画像を示すことにより
解消され、周囲光に対する撮影者の順応にかかわらず十
分に感知できる色かぶりを増大させる。この修正は、本
願明細書において、「色順応逆補償」とも呼ばれ、ホワ
イトバランス調整からの効果とは反対のものである。な
ぜなら、その修正により、初期の確認画像に対して(お
よび予想される写真仕上げ後のアーカイブ画像に対し
て)、色かぶりが増大するからである。その結果得られ
る表示された確認画像は、実際のところ、最終的なアー
カイブ画像に見られるであろうカラーバランスをもたな
いが、その確認画像は、視覚的に順応した撮影者に対し
て、カラーバランスまたは最終的なアーカイブ画像のカ
ラーバランスに類似したものをもつように現れる。従っ
て、撮影者は、最終的なアーカイブ画像に色かぶりが現
れるか否かを判断することができ、その場合は、カメラ
のフラッシュを用いて撮影を繰り返すなど、補正措置を
とるかどうかを判断できる。
【0069】これらの実施の形態において、画像ディス
プレイ20は、指定光源からの反射光に対する色かぶり
と、予想される順応性のある非指定光源からの反射光に
対する補償された色かぶりとを撮影者が区別できる程度
の十分な画質のカラー画像を与える。許容範囲内の画像
ディスプレイは、直接またはバックライトにより放射光
を与える。光は、白色点をもつ。その白色点は、カメラ
14により与えられる色順応逆補償のレンジを与えるよ
うに変更されてよい。許容範囲外の画像ディスプレイ
は、より限定された白色点レンジをもつか、または、照
明用の反射周囲光を用いる。
【0070】図8を参照すると、実際の照明(「実
際」)と、撮影者が見るもの(「感知」)とを示す例示
的なシグナリングを二列に示している。簡潔にするため
に、ここでの記載は、撮影者、すなわち、カメラ14を
使用する人に限定する。同じ考慮が、確認画像を見る他
の人になされる。図8に示す列は、矢印210でつなが
り、示された周囲光に対して撮影者の視覚系が順応する
ことを表す。周囲ライティングにおいて、被写体212
が見られ(213)、撮影される(214)。周囲光
は、蛍光灯216により発光され、被写体から反射され
る順応性非指定光源である。カメラ14の画像ディスプ
レイ20上に映る確認画像218は、同じ周囲ライティ
ングで見られ(220)、さらに、昼光(太陽の記号2
24で示す)中で、時間遅延後または他の作動後(22
2)にも見られる(221)。アーカイブ撮影媒体(図
8には別々に示していない)の指定光源は昼光である。
【0071】写真撮影時、被写体212は、蛍光灯照明
で照らされる。「実際」列では、撮影される被写体21
2からの反射光が、蛍光灯照明のカラーバランスを表す
「FLUORESCENT COLOR CAST」22
8という用語で表されている。眼230の記号で表され
た撮影者の視覚系は、順応されて、被写体212からの
順応性非指定光源を白色と見なす。「感知」列では、こ
れは、「WHITEILLUMINATION」232
という用語で表されている。
【0072】被写体212の写真を撮影した後、カメラ
14のディスプレイ20上に、即時確認画像218が現
れる。(この図に示すカメラ14の実施の形態は、周囲
ライティングで検出される2倍の色かぶりを有する確認
画像を与える。この実施の形態は、この記載を簡潔に行
うために選択されたものである。他の実施の形態が、こ
れと同等の方法で動作する。)カメラ14は、アーカイ
ブ画像を撮影したものと同じ周囲光に維持される。撮影
者は、周囲順応性非指定照明に順応したままであり、カ
メラ14の背面226から反射された光を白色照明であ
ると見なす。「実際」列では、使用するカメラ14の背
面226からの反射光は、蛍光灯照明のカラーバランス
を表す「FLUORESCENT COLOR CAS
T」228という用語で表されている。「感知」列で
は、使用するカメラ14の背面226からの反射光は、
撮影者が見るカラーバランスを表す「WHITE IL
LUMINATION」232という用語で表されてい
る。
【0073】再度、「実際」列を参照すると、図示して
いるディスプレイ20は、周囲照明への撮影者の順応を
補償するために修正された即時確認画像218を示す。
これは、「DOUBLED FLUORESCENT C
OLOR CAST」234という用語で表されてい
る。「感知」列を参照すると、撮影者は、カメラの背面
上に「WHITE ILLUMINATION」を確認
し、ディスプレイ20において、写真仕上げ後に色かぶ
りが存在することを認識する。(「感知」列に、「FL
UORESCENT COLOR CAST」228で示
される。)撮影者の視覚順応により見ることができない
色かぶりは、補償により元に戻される。撮影者が見るも
のは正確なものではないが、撮影されたフィルム画像が
許容範囲内のものであるかを撮影者が正確に確認するに
は十分なものである。
【0074】即時確認画像の他に、カメラ14は、補償
なしに色かぶりが表示される「遅延確認画像」236を
与えてもよい。カメラ14は、時間遅延に引き続いて、
または、ユーザの介入によって(図8の矢印(222)
で示す)、スイッチ238が作動されると、即時確認画
像を遅延確認画像に置き換える。遅延確認画像236
は、画像撮影中に存在する非指定光源を補償しない。即
時確認画像から遅延確認画像への変更は、ほとんどの場
合、ユーザが場所を変更し、画像を撮影した後、異なる
周囲光条件を入力するという仮定に基づいている。新し
いライティング条件が未知のものであるため、指定光源
(図8の昼光)が主要な光源であり、ユーザがその光源
に順応することになるという推定が最も適当である。
【0075】スイッチ238は、「A」で示されている
即時確認画像位置240と、「B」で示されている遅延
確認画像位置242とがあるアーム238aで示されて
いる。スイッチは、機械式のタイマを含むものであって
よい。アーム238aは、2つの位置240、242間
で手動で移動可能なものであるか、または、機械式タイ
マ244の作動下で、画像の露出後、自動的に位置
「A」240から位置「B」242に移動する。
(「A」と「B」とに整列させた固定式スイッチコンタ
クトと、2つの固定コンタクト間でアームとともに移動
する可動式スイッチコンタクトは図示せず。)アーム2
38aは、次の画像が撮影されると、手動または自動で
位置「A」240にリセットされてよい。図示したスイ
ッチの代わりとして、都合よく、同じ機能をもたらすデ
ジタル回路が用いられてもよい。
【0076】図8において、時間遅延またはスイッチ作
動後、カメラ14は、昼光224により照らされる。撮
影者は、周囲昼光照明に順応する。撮影者は、カメラ1
4の背面から反射された昼光照明(「実際」列の「DA
YLIGHT ILLUMINATION」246)を
白色照明(「感知」列の「WHITE ILLUMIN
ATION」232)であると見なす。ディスプレイ2
0は、遅延確認画像248、すなわち、昼光照明に対し
て色かぶりをもつ非補償電子画像(「実際」列の「FL
UORESCENT COLOR CAST」228)を
示す。撮影者は、色かぶり(「感知」列の「FLUOR
ECENT COLOR CAST」228)を感知す
る。撮影者は、写真仕上げ後に撮影されたアーカイブ画
像が許容範囲内のものであるかを、再度、確認画像から
判断できる。
【0077】上述した実施の形態において、確認画像撮
影ユニット16は、即時確認画像218が準備され表示
される第1のモードと、遅延確認画像248が準備され
表示される第2のモードとを有する。
【0078】図9に示す実施の形態において、電子画像
撮影ユニット16は、デジタル転送画像250が準備さ
れ表示される第3のモードも有する。デジタル転送画像
250は、確認用に使用されるものではない。デジタル
転送画像250は初期の電子画像の撮影(24)に端を
発する。電子画像は、デジタル化され(26)、複製さ
れる(252)。それらのコピーのうちの1つが、前述
したように、即時確認画像218として取り扱われる
(図9には示していない)。他方のコピーは、デジタル
ファイルとして使用するために較正される(254)。
このコピーは、写真仕上げの出力特性に適合するように
較正されない。その結果得られるデジタル転送画像25
0は、デジタルファイルとしてメモリに記憶され(25
6)、メモリから取り出されて、他のデジタル画像ファ
イルと同じ方法で使用されてよい。
【0079】デジタル転送画像が、確認画像として使用
するためではなく、デジタルファイルとして出力するた
めにバランス調整されるため、デジタル転送画像は、対
応するアーカイブ画像とは関係なく、デジタル転送画像
の外観を最適化するように修正されてよい。例えば、カ
メラ14の制御システム130は、画像プロセッサ13
6とコントローラ132に接続されるホワイトバランス
制御(別に示されない)を含むものであってよい。この
ホワイトバランス制御は、昼光などの所定の標準に対す
る電子画像のカラーバランスを修正する。
【0080】デジタル転送画像は、ディスプレイ20上
に示されてよく、メモリから、デジタル画像として使用
するまたは写真仕上げ用の別のデジタルデバイスまたは
記憶媒体へ、直接に出力ポート(図示せず)を介して、
または、ネットワークを介してデジタル伝送されてよ
い。また、デジタル転送画像は、リムーバブルメモリ上
に物理的に転送されてもよい。画像メモリは、永久メモ
リ、揮発性または不揮発性メモリ、および、DRAMバ
ッファメモリなどの一時的なメモリの1以上のメモリを
含むものであってよい。
【0081】カメラ14は、ユーザが確認画像ではなく
デジタル転送画像を選択的に表示できるモードスイッチ
170を含むものであってよい。(モードスイッチ17
0は、希望に応じて、複数の機能のうち1つの機能を与
えるものであってよい。)モードスイッチの詳細な機能
は重要なものではなく、変更可能なものである。例え
ば、複数の機能に関して、便利なモードスイッチ(図示
せず)の1つに、デジタルキーパッドがある。
【0082】ユーザがデジタル転送画像250の表示を
選択すると(258)、画像250は、記憶装置から取
り出され、画像ディスプレイ20に合うように較正され
て(259)、表示される(36)。このプロセスの一
環として、色かぶり信号は無効にされる(260)。例
示的なシグナリングの場合、周囲ライティングにおける
色かぶりを示す電子画像の修正を省略し、オプションと
して、ホワイトバランス調整によりあらゆる色かぶりを
取り除くことにより無効処理が行われる。
【0083】「例示的シグナリング:適合された参照光
源の補償」以下、図10から図13を参照すると、上述
したカメラ14のいくつかの実施の形態において、測定
された周囲光の色値を基に選択された所定の参照光源群
の1つのカラーバランスに合わせて確認画像を修正する
ことにより、確認画像に直接、周囲照明の色かぶりが示
される。図10および図11の方法およびシステムにお
いて、指定光源を有するアーカイブ媒体22を用いて、
周囲光の画像が撮影される(40)。また、周囲光の画
像は、カメラ14の電子画像として撮影される(2
4)。周囲光の色値が測定され(262)、指定された
光源を与えるように、所定の参照光源群の1つに適合さ
れる(264)。参照光源は、指定光源と、1以上の非
指定光源とを含む。各参照光源は、関連する補償をも
つ。適合処理(264)後、割当てられた光源に関連す
る補償が制御システム130に供給され(266)、補
償が適用される(268)。
【0084】この補償は、前に撮影された電子画像に適
用されてよく、この場合、画像はメモリに記憶され、画
像プロセッサにより修正される。また、補償は、次に撮
影される電子画像に適用されてもよく、この場合、修正
は電子画像がメモリに保存される前に適用される。(例
えば、図15および図16を参照。)補償は、撮影処理
の修正であってよい。この場合、画像プロセッサは、画
像修正用に使用されない。(図13および図14の以下
の記載を参照。)便宜上、本発明は、一般的に、記憶さ
れた電子画像の修正に関して記載されているが、撮影時
の画像の修正にも同様の考慮がなされることを理解され
たい。
【0085】電子画像は、電子撮像チェーンの構成部品
の入出力特性における差を調整するように較正され(2
8)、写真仕上げ出力34の特性に適合される(3
2)。その後、結果として得られる確認画像が、ディス
プレイ20上に示される(36)。
【0086】ディスプレイ20上に示される確認画像2
18は、指定光源に関する参照光源の感知される色かぶ
りに対してカラーバランス調整される。言い換えれば、
電子画像は、指定光源に順応した撮影者が特定の参照光
源により照らされた撮像シーンを見る際に感知するもの
を示すように修正される。ディスプレイ20上に示され
るカラー画像により、順応性のある非指定光源からの継
続的な周囲照明にかかわらず、撮影者は、確認画像上に
色かぶりが存在するかを区別することができる。
【0087】使用する参照光源が非指定光源であれば、
電子画像は、実際、指定光源に対する色かぶりをもつよ
うに、そして、使用する非指定光源に関しても色かぶり
をもつように修正される。その結果得られる色かぶり
は、特定の非指定光源への視覚順応にかかわらず、撮影
者により感知可能である。使用する参照光源が指定光源
であれば、色かぶりは存在せず、確認画像は、カラーバ
ランス調整により変更されない。
【0088】確認画像の補償は、さまざまな光源および
光源の組み合わせに対して高精度に与えられてよいが、
通常の使用で、これは不要である。確認画像は、色相と
強度において、撮影者が補正措置をとるか否かを判断で
きる程度に十分な精度しか必要としない。確認画像にお
ける色かぶりは、最終的なアーカイブ画像における色か
ぶりとは異なるものであってよいが、確認画像に示され
る色かぶりは、写真仕上げ後のアーカイブ画像に存在す
るであろう色かぶりに近いものであることが好ましい。
また、確認画像において、異なる非指定光源に対して、
異なる色かぶりが示されることは好ましい。また、確認
画像に示される各々の色かぶりは、異なる光源により発
生する色かぶりよりも、アーカイブ画像の光源により発
生する色かぶりによく適合するように、特定の参照光源
に割り当てられることが非常に好ましい。例えば、昼光
が指定光源であれば、確認画像に示される色かぶりが、
タングステン光源の場合オレンジ色であり、蛍光灯光源
の場合緑色であることは、タングステンの場合同じ色ま
たは緑色であり、蛍光灯の場合オレンジ色である場合と
比較すると、より好ましい。
【0089】確認画像に与えられる色かぶり補償の程度
は、撮影者が順応した色感知に対する色かぶりを撮影者
が感知できる最小限の程度である。撮影者は、写真仕上
げの予想結果を見ることが好ましい。完全な正確さは不
可能であるが、周囲ライティングが特定の非指定光源の
相関色温度をもつ場合に実際に得られるアーカイブ画像
に対して、撮影者が感知する色かぶりをバランス調整す
ることにより、種々のライティング条件に非常に類似し
たものが与えられてよい。指定光源数が制限されている
場合、色変更に必要な値は、周知の色適合技術を用いて
実験的に容易に決定可能である。この代わりとして、本
願明細書において以下に記載するように、このような値
は、ホワイトバランスベクトルの逆数から求められてよ
い。
【0090】種々の光源および補償される光源の組み合
わせの数は、カメラ14の予想される扱い方に依存す
る。カメラ14が、デイライトフィルム(指定光源とし
て昼光を有するフィルム)および普通の消費者の写真撮
影に限定される場合、少数の光源の補償が非常に好まし
い。ほとんどの使用では、光源は、昼光、タングステン
および蛍光灯に限定される。蛍光灯のライティングは、
一定の色温度ではないが、蛍光管で使用する蛍光体に応
じて異なる。多数の異なる混合が一般的に使用されてお
り、それぞれに特有の色温度があるが、それらの温度の
いずれも写真の昼光(相関色温度5500°K)に近い
ものではない。タングステンのライティングも同様にさ
まざまなものである。
【0091】いくつかの実施の形態において、カメラ1
4には、昼光、タングステンおよび蛍光灯照明のそれぞ
れに対して単一の値が与えられる。例えば、4500°
Kの相関色温度での蛍光灯照明が、撮影者が即時確認画
像において蛍光灯色かぶりを感知する能力を下げること
なく、すべての蛍光灯照明に対して使用されてよい。
【0092】特定の例において、カメラ14は、デイラ
イトフィルムとともに使用され、順応性非昼光光源には
2つの光源がある。図12に、RGB色空間図の形式
で、このカメラ14のルックアップテーブル270が示
されている。同図において、赤(「R」)、緑
(「G」)、青(「B」)信号の相対強度が線形にプロ
ットされており、各色は、指定頂点での100パーセン
トと反対側での0パーセントとの間で変化している。図
270の3つの点は、1つの指定光源272と、2つの
非指定光源274、276を表す。指定光源272は、
相関色温度が5500°Kの昼光である。一方の非指定
光源274は、相関色温度が4500°Kの蛍光灯照明
として定義される。もう一方の非指定光源276は、相
関色温度が2900°Kのタングステン照明として定義
される。図に示すルックアップテーブル270は、蛍光
領域278と、タングステン光領域280と、昼光領域
282とに分割される。主に蛍光である、すなわち、蛍
光領域278において一点を規定する相対RGB値をも
つものとして検出される光源はすべて、相関色温度が4
500°Kの蛍光灯と同じものとして扱われる。主にタ
ングステンである、すなわち、タングステン光領域28
0の相対RGB値をもつ光源はすべて、相関色温度が2
900°Kのタングステンと同じものとして扱われる。
蛍光灯またはタングステンと一致せず、昼光領域282
の相対RGB値をもつ色値が測定される残りの光源は、
相関色温度が5500°Kの昼光と同じものとして扱わ
れる。従って、この実施の形態は、確認画像を、最終的
に写真仕上げされた画像の色かぶりに正確に適合させる
ものではないが、比較的に単純で、実行しやすく、通常
の使用で実用的なものである。生成される確認画像は、
写真仕上げ後の最終画像の色かぶりに近似したものであ
る。撮影者は、前のカラーバランス問題を補正するため
に、第2の露出を行うか否かを適度に判断できさえすれ
ばよい。
【0093】蛍光灯およびタングステンランプは、多数
の異なる相関色温度で利用可能であり、多くのタイプ
が、一様な結果を与えるように標準化されている。カメ
ラ14およびその方法は、希望通りに、多くの異なる順
応性非昼光光源によく適合するように、ここに詳細に記
載しているものとは異なるように修正されてよい。ほと
んどの使用において、指定光源は、相関色温度が650
0°Kの昼光である。他のタイプのフィルムを適応させ
ることができるように、相関色温度が2900°Kのタ
ングステンなどの代替指定光源が与えられてもよい。
【0094】別の回路に与えられるか、またはコントロ
ーラ132の一部品として与えられてよいドライバ17
3を備える色検出器172(図13の破線で示す)によ
って色評価が実行される。色検出器172は、周囲照明
の色値を評価する。色検出器172は、ルックアップテ
ーブル270と共に、所定の参照光源の集合の1つに割
り当てられる色温度レンジに適合するものとしてシーン
光源を類別または分類するために使用される。色検出器
172とルックアップテーブル270は、共に、光源判
別器286を与える。光源判別器286は、カメラ14
の制御システム130に「差調整」を与える。その後、
制御システム130は、カメラ14内の電子撮像チェー
ンのある段階で電子画像を修正する。割り当てられる参
照光源が非指定光源であれば、差調整により、電子画像
においてカラーバランスが変化する。その変化は、指定
光源と割り当てられた光源の両方に関して色かぶりを与
える。昼光が指定光源であれば、そのカラーバランスの
変化は、元の電子画像に対する色温度の低減である。割
り当てられた参照光源がそのアーカイブ媒体に対する指
定光源であれば、差調整によって電子画像のカラーバラ
ンスは変化しない。この実施の形態および他の実施の形
態において、画像を変化させない、または、画像をわず
かにしか変化させない処理動作を実行しないように、カ
メラ14がセットアップされてよい。この場合、指定光
源が参照光源である場合、カラーバランス調整が省かれ
てよい。同様に、指定光源に適合される色値は、指定光
源にカラーバランス調整されてよく、またはカラー適合
が省かれてよい。後者は、デジタル処理が低減され、確
認画像がシーン画像および撮影者の順応と同じカラーバ
ランスに維持されるため好ましい。
【0095】色検出器172がシーンのデジタル画像か
らシーン光源の色温度を決定できる多数の異なる方法が
ある。異なる方法が同じ結論に達する場合もあるが、使
用される光源に関して、異なる結論に行き着く場合もあ
る。「グレーワールド」アプローチによれば、任意の与
えられたシーンにおいて、色がすべて平均化されると、
その結果はグレーになるか、または色がないものとな
る。グレーからの逸脱は、色かぶりを表す。このタイプ
の色検出器において、赤色、緑色および青色のすべての
画素の値を算術平均して、その結果をルックアップテー
ブル270の値のレンジと比較することにより、色が決
定されてよい。また、シーンの平均化された色値は、本
願明細書において、シーンの単一の「色温度」と呼ばれ
ることもある。必要に応じて処理または適切な変換がな
される間に同じ単位系が使用される限り、色値に対して
選択される有限または無限単位は重要ではない。例え
ば、色値は、単位が°Kの相関色温度として、または、
このような色温度を特徴とする指定光源として表されて
よく、または、3色チャネルのそれぞれに対するゲイン
調節として表されてよい。
【0096】グレーワールドの理論が、非常に上手くい
くシーンもあるが、まったく上手く作用しないシーンも
ある。例えば、白い砂浜と真っ青な青空の画像では、平
均してグレーにはならない。同様に、壁の色が青い屋内
シーンでも、平均してグレーにはならない。このような
種類の問題となるシーンは、特定の問題条件の認識へ方
向付けられる色決定ステップを加えることによって処理
されてよい。これらの欠点により、グレーワールドアプ
ローチを用いる色検出器172は、許容範囲内のもので
あるが、好ましいものではない。
【0097】代替的な「最明物体」アプローチでは、任
意のシーンの最明物体、すなわち、最も輝度の高い物体
が、ほとんどの場合、シーン光源を反射する中間色の物
体であると仮定する。最明物体からの画素は、算術平均
され、ルックアップテーブル270の値と比較される。
最明物体は、シーン内の画素値を検討することにより位
置決めされてよい。どの画素を平均化するのかを判断す
るために、さまざまな異なる手順が用いられてよい。例
えば、その画素は、画素の総数の5パーセントなど、最
明の部分であってよく、または、全ての画素が平均輝度
の2倍より高い輝度をもつ場合など、数パーセントより
も多くのパーセント分全シーン輝度から外れた全画素で
あってよく、または、二重平均輝度画素など、何らかの
組み合わせであってよいが、全画素のわずか5パーセン
トのものであってもよい。特定の実施の形態において、
画素(ピクセル)は、画素累積器によってグループ(パ
クセル)に組み合わされる。一般的なパクセルの一例
は、36×24画素ブロックである。画素累積器は、対
数量子化されたRGBデジタル値を平均化して、それぞ
れのパクセルに対してRGBパクセル値のアレイを与え
る。
【0098】上記の画素測定が行われる場合、画素値が
非常に大きければ、電子撮像ユニットが飽和状態になる
ことがある。この場合、電子撮像ユニットのゲインが減
らされ、再度シーンが撮像される。ゲインの減少に比例
して値が減少するまで、この手順が繰り返される。これ
は、さまざまな方法で行われてよい。8ビット画素をも
つ特定の実施の形態において、最明画素の値が240の
場合、ゲインは半減され、再度シーンが撮像される。同
じ画素が再度検討される。値が減少すると、これは、撮
像部材84が飽和状態ではなく、画素データが有効であ
ることを表す。赤(R)、緑(G)および青(B)のパ
クセル値が求められ、画素データが有効であると決定さ
れると、赤色値と青色値の比率および緑色値と青色値の
比率が計算されてよい。これらの比率は、ルックアップ
テーブル270のレンジと比較される色値に相当する。
【0099】図13および図14に、適切な「最明物
体」タイプの色検出器172とその動作の一例が示され
ている。電子画像が撮影され(24)、デジタル化され
(26)、フレーム記憶装置289に記憶された(28
8)後、ピーク値検出器290が、画素を定量化し(2
92)、最高画素値を決定する(294)。値が、所定
のしきい値、例えば、上記に挙げた例では240を超え
ると、レベル調整器295が、電子画像ユニット16の
全体的な「ゲイン」(例えば、センサ露出時間、または
この代わりとして、電子増幅因子)を約半分の値に調節
し、撮像部材84は、別の画像を撮影する(24)。次
に、この画像は、デジタルに変換され(26)、記憶さ
れる(288)。画素データは、ピーク値検出器290
により再度検討される(292)。ピーク値検出器29
0が、ピーク値がしきい値を超えないと判断すると(2
94)、それらの値は、上述したように、画素累積器3
00によりハイライト(パクセル)にグループ化される
(298)。ピーク値がしきい値を超えれば、ゲインは
再度減らされ、許容範囲内のデータが得られるまで処理
が繰り返される。画素累積器300により線引きされた
パクセルは、積算器304により赤色、緑色および青色
において積算されて(302)、画像のハイライト領域
の赤色、緑色および青色の積算平均値が与えられる。こ
れらの平均値は、比率回路において赤色と青色の比率お
よび緑色と青色の比率を計算するために、色比率計算器
308によって組み合わされる(306)。これらの比
率により、ルックアップテーブル270の参照レンジと
比較される(309)色値が与えられる。
【0100】他の「最明物体」タイプの色検出器284
が利用可能である。例えば、米国特許第5659357
号に、このタイプの別の適切な色検出器172が開示さ
れている。
【0101】色値が、色検出器172からルックアップ
テーブル270に与えられ、テーブルの値と比較される
場合、ルックアップテーブル270は、その色値を、指
定光源と1以上の非指定光源とを含む参照光源のあらか
じめ決められた集合の値に適合させる。ルックアップテ
ーブル270におけるシーン光源値は、標準化された光
源でニュートラルなシーンを照らし、カメラの応答を記
録し、補正値を計算することにより、特定のカメラモデ
ルに対して実験的に導き出されてよい。
【0102】「ルックアップテーブル270」という用
語は、1以上の計算デバイスの補足の論理メモリと、そ
の論理メモリへのアクセスを制御し、そのアクセスを与
えるのに必要な機器およびソフトウェアとの両方をい
う。ルックアップテーブル270は、予め計算された最
終値の記憶された集合をもつものであってよく、また
は、記憶されたアルゴリズムから要求されると値を発生
させるものであってよく、または、これらのアプローチ
を組み合わせたものであってよい。便宜上、本願明細書
において、ルックアップテーブル270は、一般的に、
異なるシーン光源に対して予め計算された値を記憶した
ものとして記載される。他のタイプのルックアップテー
ブル270にも、同様の考慮がなされる。
【0103】ルックアップテーブル270におけるシー
ン光源の値は、その値が、電子撮像チェーンの1以上の
構成部品を直接制御するために使用される差調整である
か、または、そのような差調整を生成させるアルゴリズ
ムへの入力であるかに応じて、さまざまな形態をとるも
のであってよい。実際、どれを使用するかは、便宜上の
問題であり、かつ、特定のカメラ14のデザインの計算
機能に課せられた制限の問題である。
【0104】例えば、シーン光源値は、色検出器172
として使用されるホワイトバランス調整回路から得られ
てもよい。ホワイトバランス補正は、指定光源に対する
異なる参照光源ごとにあらかじめ計算され、シーン光源
値としてルックアップテーブルに与えられてよい。この
場合、前述したものと同じ方法で、色検出器172とし
て、ホワイトバランス回路が使用され、ルックアップテ
ーブルの値と比較する色値を与える。ルックアップテー
ブルは、小さなホワイトバランス補正値を指定光源に割
り当て、より大きな補正値を多数の非指定光源の1つに
適合させる。
【0105】上述したように、本発明の特定の実施の形
態において、指定光源は、相関色温度が6500°Kの
昼光であり、2つの非指定光源、すなわち、相関色温度
が3500°Kの蛍光灯と、相関色温度が2900°K
のタングステンランプがある。この実施の形態におい
て、ルックアップテーブル270は、色温度のレンジを
光源のそれぞれと相関させる。これらのレンジは、多数
の異なる蛍光灯およびタングステン(および昼光)の両
方の光源でカメラ14の確認撮像ユニット16を照ら
し、それぞれの結果を組み合わせることにより導き出さ
れてよい。
【0106】シーン光源値は、本願明細書において、一
般的に、所定のシーン光源の相関色温度として記載され
る。これらの色温度は、必要な差調整を計算するアルゴ
リズムへ入力される。この記載は、本発明の一般的な特
徴を理解する助けになるように意図されたものである。
シーン光源値は、この形態で与えられてよいが、特定の
タイプのアーカイブ媒体22を用いて、シーン光源値を
特定のカメラ14に必要な差調整に関連させるように予
め計算することが、一般的に、より効率的である。この
方向における1つのステップとして、シーン光源値は、
本願明細書において、指定光源の相関色温度に対するシ
ーン光源の相関色温度のカラーシフトとして記載される
こともある。さらなるステップとして、シーン光源値
は、本願明細書において、アレイ撮像部材84からディ
スプレイ20への電子撮像チェーンの1以上の構成部品
に対する、色チャネルゲインなどの特定の差調整に関連
して記載されることもある。
【0107】差調整により、特定のシーン光源に人間の
視覚系が順応する効果を部分的または完全に解消する確
認画像のカラーバランスの変化が得られる。撮影者が認
知するものを、最終的なアーカイブ画像に生成される実
際の色かぶりと同じものになるように非常に緊密に適合
させる試みがなされてよいが、これは、通常の使用では
不要なものである。また、このアプローチは、撮影者の
眼に入る光の色温度が、アーカイブ画像のシーン光源の
色温度と異なる場合、問題となる。これは、例えば、カ
メラのレンズ系86がシーン光源の混合からのライティ
ングにおいて使用される狭い視野をもつ場合に生じるこ
とがある。普通の使用の場合のより良いアプローチは、
写真仕上げ後にアーカイブ画像において生成される色か
ぶりに類似したもののみを与えることである。
【0108】現在好ましいアプローチの1つは、シーン
光源のレンジをルックアップテーブル270における少
数の参照光源に適合させることである。参照光源の1つ
は、指定光源であり、他の参照光源は、一般的に見られ
るタイプの光源であってよい。通常の屋内および屋外で
の使用では、ルックアップテーブルにおける少なくとも
1つの参照光源の相関色温度は、5000°Kより高い
ものでなければならず、それに割り当てられた昼光照明
の色値を有するものでなければならず、さらにルックア
ップテーブルにおける少なくとも1つの参照光源の相関
色温度は、5000°Kよりも低いものでなければなら
ない。
【0109】例えば、特定の実施の形態において、35
00°Kから4500°Kの色温度に相当する色値は、
相関色温度が4500°KのCWF蛍光灯照明に適合さ
れ、3500°Kよりも低い色温度に相当する色値は、
相関色温度が2900°Kのタングステン照明に適合さ
れ、色温度が4500°Kよりも高い温度に相当する色
値は、相関色温度が5500°Kの昼光に適合される。
【0110】上述したアプローチにおいて、色温度のレ
ンジは、共に、連続したスパンの色温度をマップする。
代わりに、非連続的なスパンが設けられてよく、欠けて
いるレンジは、昼光に割り当てられるか、または、確認
画像において、近似するカラーバランスを示すことがで
きないというメッセージ(画像ディスプレイ20または
情報ディスプレイ150に表示)に割り当てられる。
【0111】フラッシュ照明、すなわち、少なくともカ
メラ14のフラッシュユニット64からの照明が、一般
的に、ルックアップテーブル270によって昼光に割り
当てられることは、昼光バランス調整アーカイブ媒体2
2にとって都合が良い。これは、フラッシュ64の使用
時に、カメラ14にフラッシュオン信号をルックアップ
テーブル270に送信させることにより容易に行える。
フラッシュオン信号は、色検出器172からの色値信号
に優先して、昼光をシーン光源として割り当てる。この
理由は、昼光の相関色温度とフラッシュユニット64に
より与えられるストロボ照明との間に緊密な関係がある
ためである。タングステンバランス調整フィルムなど、
異なるアーカイブ撮影媒体の場合、この関係は維持され
ず、フラッシュが放出する光を測定しなければならない
か、またはこの代わりとして、フラッシュオン信号が、
再度、昼光をシーン光源として割り当てるために使用さ
れてよい。
【0112】シーン光源値は、電子撮像チェーンの1以
上の構成部品を制御するために、コントローラ132と
画像プロセッサ136とを含む制御システム130によ
って使用される。シーン光源値により、コントローラ1
32または画像プロセッサ136、または、その両方に
おけるアルゴリズムを用いて、直接的または間接的に使
用する差調整が得られる。差調整は、光源が昼光または
別の指定光源に割り当てられる場合、何ら変化を与えな
い。
【0113】再度、図14および図15を参照すると、
特定の実施の形態において、シーン光源値は、ルックア
ップテーブル270からコントローラ132に送られた
後、RGBチャネルゲインに変換する(313)ために
チャネルゲイン調整器311に送られる。チャネルゲイ
ンは、撮像部材84に伝送される(315)。コントロ
ーラは、スイッチS2 166が閉じているかどうかを
テストする(317)。閉じている場合、シーンの確認
画像とアーカイブ画像が撮影される(319)。電子画
像は、デジタル形式に変換され(26)、フレーム記憶
装置289に記憶される(288)。その結果得られる
デジタル画像は、ディスプレイドライバに送信され(3
19)、確認画像としてディスプレイ上に示される(3
6)。ディスプレイタイマが開始される(321)。コ
ントローラは、タイマが時間切れになっていないかをテ
ストし(323)、時間切れになっていれば、ディスプ
レイをオフにする(325)。また、コントローラは、
第1のスイッチS2 162が閉じているかどうかをテ
ストし(327)、閉じていれば、タイマもオフにされ
(325)、次の露出に対してこのサイクルが繰り返さ
れる。
【0114】与えられる補償の量、すなわち、チャネル
ゲインまたは何らかの他の形態のカラーシフトは、さま
ざまな方法で決定されてよい。最も簡単な方法は、カメ
ラ14および標準化された光源を用いて試行錯誤するこ
とである。写真仕上げの色かぶり低減は、カメラ14お
よび標準化された光源および所望の写真仕上げ処理を用
いて得られた最終的なアーカイブ画像を用いる第2の試
行錯誤によって考慮されてよい。
【0115】非常に高精度の補償が望ましければ、色値
を予測するために、フォン・クリース(Von rie
s)変換など、人間の視覚順応をモデル化する変換が用
いられてよい。フォン・クリース変換は、第1の光源に
順応したユーザに対するXYZ三刺激値を、第2の光源
に順応したユーザに対する相当のXYZ三刺激値に変換
する。そして、フォン・クリース変換により、第1の光
源aの三刺激値が第2の光源bに変換される。
【0116】慣例により、フォン・クリース変換におい
て、Y=100であり、XおよびZは、x、y色度座標
から計算される。フォン・クリース変換によれば、 x+y+z=1 故に、z=1−x−y X=x(Y/y)=x(100/y) Z=z(Y/y)=z(100/y) フォン・クリースマトリックス(以下、「vK」とい
う。)は、 である。パラメータρ、γおよびβが人間の円錐体の応
答値であるとき、その変換は、 である。
【0117】「例示的シグナリング:逆ホワイトバラン
ス補正」以下、図15から図20を参照すると、別の実
施の形態において、カメラ14は、色値を所定のルック
アップテーブル値に適合させず、逆色順応補償を与え
る。この代わりに、カメラ14は、ホワイトバランス補
正を規定する第1の色空間ベクトルを決定し、そのホワ
イトバランス補正と逆方向の第2の色空間ベクトルを決
定し、その後、電子画像を、逆色空間ベクトルの中性点
にカラーバランス調整する。このカラーバランス調整で
加えられた変化を、本願明細書において、「逆ホワイト
バランス補正」と呼ぶ。調整(以下に記載)によって修
正が施されなければ、逆ホワイトバランス補正は、逆色
空間ベクトルの大きさに等しい。逆ホワイトバランス補
正は、最初にホワイトバランス補正を決定せずに決定可
能であるが、現在では、最初にホワイトバランス補正を
計算した後、逆ホワイトバランス補正を計算することが
好ましい。これは、このアプローチにより、さまざまな
既知のホワイトバランス調整回路を使用できるからであ
る。
【0118】ホワイトバランス補正は、アーカイブ記憶
媒体22の中性点に対するものである。従って、ホワイ
トバランス補正を電子画像に適用することは、グレーの
被写体が、色空間図の指定光源の中性点(「白色点」と
も呼ぶ)の色値を有するように、電子画像をアーカイブ
記憶媒体22の指定光源の相関色温度にカラーバランス
調整することである。このグレー被写体は、指定光源に
視覚的に順応した観察者には無色または白色として見え
る。
【0119】図15から図18は、このアプローチの一
例を示す。カメラ14のフラッシュを用いずに、タング
ステン照明下で(昼光バランス調整フィルム上に)写真
が露出される。電子撮像部材84は、シーン画像を電子
画像として撮影し、この画像は、A/D変換器134に
よりデジタル化される。電子画像は、RGB(赤、緑、
青)コード値の形でメモリ138bに転送される。ホワ
イトバランサがそのコード値にアクセスし、ホワイトバ
ランス補正を決定して、D55白色点を与える。(D5
5は、「写真昼光」として一般に知られる昼光照明タイ
プを表す国際照明委員会(CIE:Commissio
n Internationale del’Eclai
rage)標準光源である。従って、デイライトフィル
ムは、D55照明に対してバランス調整され、D55
は、このフィルムの指定光源である。)図17は、RG
B色空間図上に、色調整器310により決定されるホワ
イトバランス補正がデジタル画像に適用された場合の結
果を示す。無彩色体は、ホワイトバランス調整を施す
前、R>>Bの平均コード値をもつが、B値がR値より
もかなり大きい因子で乗算されるため、ホワイトバラン
ス調整後、R=G=Bの平均コード値をもつことにな
る。物体の画像中性点は、色空間ベクトル312に沿っ
て、タングステン白色点314(円で示す)からD55
白色点316(円で示す)まで移動する。図18は、デ
ジタル画像に逆ホワイトバランス補正が適用された場合
の結果を示す。物体の画像中性点は、逆色空間ベクトル
318に沿って、ホワイトバランスの逆方向に、新しい
中性点320(本願明細書において、「補償点」320
とも呼ばれる)へと移動する。この場合、補償点は、逆
色空間ベクトル318の目的地にある。カラーバランス
調整により、画像の中性点がD55白色点とタングステ
ン中性点から離れる結果、タングステン周囲照明下で順
応した観察者に明らかな色かぶりが生じる。
【0120】カメラは、カラーバランス調整を決定する
色調整器310を備える。図15に示す実施の形態にお
いて、色調整器310は、ホワイトバランス回路322
(「ホワイトバランサ322」とも呼ぶ)と、リバーサ
ル回路324とを含む。使用する特定のホワイトバラン
ス回路322は重要ではない。さまざまなホワイトバラ
ンス回路は、当業者に既知のものであり、計算力、メモ
リ要求、エネルギー使用量、サイズ制限などを考慮し
て、カメラ14において使用されてよい。多くのホワイ
トバランス回路は、平均値が無色を現すように、RGB
コード値のバランスを単に調節するだけである。カラー
バランス調整が、シーンのコンテンツを含む全てのカラ
ーバランスではなく、シーンの光源に対するものでなけ
ればならないため、このアプローチは好ましくない。好
ましいホワイトバランス回路は、シーン光源の色を評価
する。
【0121】米国特許第5659357号に、このタイ
プの適切なホワイトバランス回路の一例が開示されてい
る。同様の回路が、図15、図16、図19および図2
0に示されている。このホワイトバランス回路322
は、ブロック代表値計算回路326を備え、この回路
に、画像信号入力端子328からRGBデジタル画像信
号が入力される。図19に示すように、画像信号は、ブ
ロック代表値計算回路326により複数のブロック35
0に分割され、その後、分割されたそれぞれのブロック
のブロック代表値が求められる。ブロックは、正方形の
ものであり、分割方法に従って規則正しく配列される。
ブロック代表値計算回路326は、ブロック代表値とし
て分割されたそれぞれのブロックに含まれる画像信号の
値を得る。例えば、ブロックにあるすべての画素(R、
G、B)からの信号の平均値が、RGB代表値として使
用される。この代わりとして、ブロック内の選択された
画素(4番目のライン毎の4番目の画素など)からの信
号の平均値またはブロックの画像信号の中央値またはモ
ードが、代表RGB値として使用されてもよい。
【0122】ブロック代表値計算回路326により求め
られたブロック代表値は、蛍光灯ブロック平均値計算回
路330、タングステン光ブロック平均値計算回路33
2、昼光ブロック平均値計算回路333、最明ブロック
検索回路338、および、最明ブロック平均値計算回路
340のそれぞれにおいて、所定の手順を介して処理さ
れる。
【0123】蛍光灯ブロック平均値計算回路330にお
いて、蛍光灯白色信号領域に含まれるブロック代表値
が、ブロック代表値計算回路326により求められたブ
ロック代表値の中から選択され、平均値および選択され
たブロック代表値の数が、それぞれ、蛍光灯ブロック平
均値および蛍光灯ブロックの数として求められる。蛍光
灯白色信号領域は、蛍光灯により照射される白色被写体
からの画像信号が分布する領域として規定される。蛍光
灯ブロック平均値計算回路330は、選択されたブロッ
ク代表値の数をカウントして、その代表値が蛍光灯白色
信号領域に含まれるブロックの数(蛍光灯ブロック数)
を求める。
【0124】タングステン光ブロック平均値計算回路3
32が、すべてのブロック代表値の中から、タングステ
ン光白色信号領域に属するブロック代表値を選択し、選
択されたブロック代表値の平均値(タングステン光ブロ
ック平均値)と、選択されたブロックの数(タングステ
ン光ブロック数)とを求める。タングステン光白色信号
領域は、タングステンランプの光により照射される白色
被写体からの画像信号が分布する領域として規定され
る。
【0125】昼光ブロック平均値計算回路333が、す
べてのブロック代表値の中から昼光白色信号領域に属す
るブロック代表値を選択し、選択されたブロック代表値
の平均値(昼光ブロック平均値)と、選択されたブロッ
クの数(昼光ブロック数)とを求める。昼光白色信号領
域は、昼光照明により照射される白色被写体からの画像
信号が分布する領域として規定される。
【0126】最明ブロック検索回路338は、画像信号
のすべてのブロックのうち最も明るいブロックを選択す
る。最明ブロックは、ブロックの輝度が最も高く、ブロ
ック代表値のR、G、B成分は、それぞれの所定のR閾
値、G閾値、B閾値以上の値を示す。最明ブロック検索
回路338は、最明ブロックの代表値(最明ブロック代
表値)を出力する。特定の実施の形態において、最明ブ
ロック検索回路338は、そのR、G、B成分がそれぞ
れの所定のR、G、B閾値よりも大きいブロックを選別
し、画像信号における最明ブロックとして選別されたブ
ロックから最明輝度を有するブロックを選択する。輝度
Lは、以下のように規定される。
【数1】 L=(2G+R+B)/4 または L=(6G+3R+B)/10 (1) 上記の式(1)以外の式で規定される輝度が用いられて
よい。最明ブロック検索回路338は、最明ブロック平
均値計算回路340へ、選択により得られた最明ブロッ
クの代表値(最明ブロック代表値)を出力する。
【0127】最明ブロック平均値計算回路340は、最
明ブロック検索回路338から入力された最明ブロック
代表値に基づいて、最明ブロック信号領域を得る。所定
の色の最明ブロック代表値が分布する領域は、最明ブロ
ック信号領域として規定される。最明ブロック信号領域
を求める方法が、図20を参照して記載される。入力さ
れた最明ブロック代表値が、DG−DI平面346にプ
ロットされている。DG軸348およびDI軸350の
値は、以下により規定される。
【数2】 DG=(2G−R−B)/4 DI=(B−R)/2 (2) DG−DI平面346における値(DI−BR,DG−
BR)は、式(2)により、最明ブロック代表値のR、
G、B成分の値から計算される。原点と点(DI−B
R,DG−BR)とを結ぶ線分が、DG−DI平面34
6に設定される。線分を含み、線分に平行な辺をもつ矩
形領域352が、最明ブロック信号領域として規定され
る(図5)。この例において、原点と点(DI−BR,
DG−BR)とを結ぶ線分に平行な辺の長さは、線分の
長さの所定倍であり、線分に垂直な辺の長さは、あらか
じめ決められる。両方の長さは、試行錯誤によって決定
されてよい。
【0128】最明ブロック平均値計算回路340は、ブ
ロック代表値計算回路326から入力されたブロック代
表値の中から、最明ブロック信号領域に含まれるブロッ
ク代表値を選択し、選択されたブロック代表値の平均値
(最明ブロック平均値)と、選択されたブロックの数
(最明ブロック数)とを求める。
【0129】蛍光灯ブロック重み回路334が、蛍光灯
ブロック平均化回路330からの入力データに基づい
て、蛍光灯ブロック重み係数を計算する。蛍光灯ブロッ
ク重み回路334は、蛍光灯ブロック平均値と蛍光灯ブ
ロック数を、蛍光灯ブロック重み係数で乗算して、加重
された蛍光灯ブロック平均値と加重された蛍光灯ブロッ
ク数とを得る。蛍光灯ブロック平均値と蛍光灯ブロック
数が、蛍光灯ブロック平均値計算回路330から蛍光灯
ブロック重み回路334に入力されると、被写体輝度
が、被写体輝度入力端子343から蛍光灯ブロック重み
回路334に入力される。
【0130】蛍光灯ブロック重み回路334は、所定の
手順を介して入力されたデータに基づいて蛍光灯ブロッ
ク重み係数を計算する。この重み係数の計算方法の例が
以下に記載されている。ここで、被写体輝度をBVで表
し、蛍光灯ブロック平均値を(R F,G F,B F)
で表し、蛍光灯ブロック平均値の飽和をS Fで表す。
飽和S Fは、以下の式(3)により規定される。
【数3】 S F=(DGDG+DIDI) (3) 蛍光灯ブロック平均値(R F,G F,B F)のDI
値およびDG値は、式(2)により求められる。S F
は、上記で求めたDI値およびDG値を式(3)にあて
はまめることにより求められてよい。
【0131】この重み係数決定方法によれば、蛍光灯に
よって照射される白色の被写体や太陽光にある青々とし
た草地から生じる色不良を防止するために、被写体の輝
度がより高いときに、より小さな蛍光灯ブロック重み係
数W Fが設定される。被写体の輝度が高いということ
は、被写体が明るいということを示し、その被写体が蛍
光灯によって照射されているのではなく太陽光の下にい
ることを示している。太陽光中の青々とした草地から得
られる画像信号は、おそらく、蛍光灯によって照射され
る白色の被写体から得られる画像信号の場合よりもむし
ろ、蛍光灯白色信号領域に含まれる。被写体の輝度が高
い場合、蛍光灯によって照射される被写体のホワイトバ
ランス調整の効果は、蛍光灯ブロック平均値を加重する
蛍光灯ブロック重み係数を、ゼロに近い小さな値まで下
げることにより減少させることが要求される。蛍光灯ブ
ロック重み係数は、以下の条件により、所定の閾値BV
0、BV1、BV2およびBV3を用いて決定されてよ
い。 (1)BV<BV0であれば、W F=1.0 (2)BV0≦BV<BV1であれば、W F=0.7
5 (3)BV1≦BV<BV2であれば、W F=0.5 (4)BV2≦BV<BV3であれば、W F=0.2
5 (5)BV3≦BVであれば、WF=0.0 ここで、BV0<BV1<BV2<BV3
【0132】上記の条件において、W Fは、被写体輝
度BVのみに基づいて決定される。この決定方法の基本
は、被写体輝度BVが高いとき、蛍光灯ブロック重み係
数WFを小さい値に設定し、飽和度が十分に小さいと
き、被写体の輝度の値に関係なく、1に設定することで
ある。さらに、蛍光灯ブロック重み係数は、飽和度SF
が非常に大きいとき、BVの値に関係なく、小さい値に
設定されてよい。上記の条件の代わりに、S Fは、可
変蛍光灯ブロック平均値の特定の関数f(RF,G
F,B F)および被写体輝度BVを用いて求められて
よい。
【0133】この方法により求められる蛍光灯ブロック
重み係数W Fにより、以下のことが可能になる。被写
体輝度BVが低いとき、すなわち、被写体が、おそら
く、蛍光灯によって照射されているような場合、ホワイ
トバランス調整により、蛍光灯による照明の効果が取り
除かれる。被写体輝度BVが高いとき、すなわち、被写
体が、おそらく、昼光中の青々とした草地であるような
場合、蛍光灯の光に関連するホワイトバランス調整が減
少する。
【0134】蛍光灯ブロック重み回路334は、蛍光灯
ブロック平均値と蛍光灯ブロック数とを、決定された蛍
光灯ブロック重み係数で乗算する。
【0135】タングステン光ブロック重み回路336
が、所定の手順により、タングステン光ブロック平均値
計算回路332から入力されたタングステン光ブロック
平均値に基づいて、タングステン光重み係数を計算し、
タングステン光ブロック平均値とタングステン光ブロッ
ク数を、タングステン光重み係数で乗算して、加重され
たタングステン光ブロック平均値と加重されたタングス
テン光ブロック数とを求める。
【0136】昼光ブロック重み回路337が、所定の手
順を介して、昼光ブロック平均値計算回路333から入
力された昼光ブロック平均値に基づいて、昼光重み係数
を計算し、昼光ブロック平均値と昼光ブロック数とを、
昼光重み係数で乗算して、加重された昼光/タングステ
ン光ブロック平均値と加重された昼光ブロック数とを求
める。
【0137】最明ブロック平均値と最明ブロック数は、
最明ブロック平均値計算回路340から最明ブロック重
み回路342に入力される。最明ブロック重み回路34
2は、最明ブロック平均値に基づいて最明ブロック重み
係数を求め、最明ブロック平均値および最明ブロック数
を、最明ブロック重み係数で乗算して、加重された最明
ブロック平均値および加重された最明ブロック数とを求
める。
【0138】ブロック平均値計算回路330、332、
333およびブロック重み回路334、336、337
の上記に説明した回路は、ホワイトバランス調整用に使
用されてよいが、最明ブロック検索回路338と、最明
ブロック平均値計算回路340と、最明ブロック重み回
路342とを含むことにより、バランス調節が最明ブロ
ックも考慮することが好ましい。
【0139】昼光およびタングステン光ブロック平均値
は、昼光ブロック重み回路337およびタングステン光
ブロック重み回路336にそれぞれ入力される。昼光ブ
ロック重み回路337およびタングステン光ブロック重
み回路336は、それぞれ、所定の手順を介して入力さ
れたデータに基づいて、昼光ブロック重み係数およびタ
ングステン光ブロック重み係数を決定する。例えば、昼
光ブロック平均値またはタングステン光ブロック平均値
を(R D,G D,B D)で表し、昼光またはタング
ステン光ブロック平均値の飽和をS Dで表してよい。
飽和S Dは、前述したS Fと同様に、式(3)によっ
て得られる。この決定方法によれば、昼光またはタング
ステン光ブロック重み係数W Dは、S Dが大きい場
合、小さい値に設定される。
【0140】上述した条件ではなく、昼光およびタング
ステン光ブロック重み係数W Dを決定する別の方法が
用いられてよい。例えば、W Dは、S Dを用いる上記
の条件ではなく、可変昼光またはタングステン光ブロッ
ク平均値(R D,G D,BD)の特定の関数f(R
D,G D,B D)を用いて求められてよい。この方法
により求められた昼光およびタングステン光ブロック重
み係数により、人間の眼が太陽光中のような状況に完全
に順応できない場合、ホワイトバランスの過度の調整を
防止できる。
【0141】タングステン光ブロック重み回路336
は、タングステン光ブロック平均値とタングステン光ブ
ロック数を、決定されたタングステン光ブロック重み係
数で乗算し、昼光ブロック重み回路337は、昼光ブロ
ック平均値と昼光ブロック数とを、決定された昼光ブロ
ック重み係数で乗算する。
【0142】最明ブロック平均値と最明ブロック数が、
最明ブロック平均値計算回路340から最明ブロック重
み回路342に入力される。最明ブロック重み回路34
2は、所定の手順を介して、入力されたデータに基づい
て最明ブロック重み係数を求める。
【0143】例えば、最明ブロック平均値を、(R
B,G B,B B)で表し、最明ブロック平均値の飽和
をS Bで表す。飽和S Bは、S Fと同様に、式
(3)で求められる。最明ブロック重み係数W Bを決
定するこの方法は、所定の閾値S0B、S1 Bを用い
て、以下の条件により決定される。 (1)S B<S0 Bであれば、W B=1.0 (2)S0 B≦S Bおよび(B B≧R Bまたは2
G B−R B−B B≦0)であれば、W B=0.0 (3)S0 B<S B≦S1 Bおよび(B B<R B
および2G B−R B−B B>0)であれば、W B
=1.0 (4)S1 B<S Bおよび(B B<R Bおよび2
G B−R B−B B>0)であれば、W B=0.75 ここで、S0 B<S1 B
【0144】この条件において、最明ブロック重み係数
W Bは、B B≧R Bまたは2G B−R B−B B
≦0のとき、ゼロに設定される。上述の条件を満たす最
明ブロック代表値は、画像がおそらく青空から得られた
ことを示す。これらの条件下において、最明ブロックの
状態を強く反映するまとまった最明ブロック重み係数を
用いてホワイトバランス調整すると、色不良が生じ易
い。上述の方法は、最明ブロック重み係数を決定する方
法の一例である。最明ブロック重み係数は、主に使用さ
れている光源、主に撮像されている被写体などの使用条
件に応じて適切に決定されてよい。
【0145】最明ブロック重み回路342は、最明ブロ
ック平均値と最明ブロック数とを、決定された重み係数
で乗算する。
【0146】ホワイトバランス調整信号計算回路344
が、蛍光灯ブロック重み回路334と、タングステン光
ブロック重み回路336と、昼光ブロック重み回路33
7と、最明ブロック重み回路342とによって得られた
重み値に基づいて、ホワイトバランス調整信号を計算す
る。ホワイトバランス調整信号計算回路344は、加重
された、蛍光灯ブロック、昼光ブロック、タングステン
光ブロックおよび最明ブロックの数の比率に比例して加
重されたブロック平均値を組み合わせ、その組み合わせ
た値に基づいてホワイトバランス調整信号を得る。この
演算において、ホワイトバランス調整信号に対する蛍光
灯ブロック、昼光ブロック、タングステンブロックおよ
び最明ブロックの貢献の比率(組み合わせの比率)は、
まず、以下の式(4)、式(5)および式(6)により
求められる。
【数4】 M F=W FCNT F/(W FCNT F+W DCNT D+W B CNT B) (4)
【数5】 M D=W DCNT D/(W FCNT F+W DCNT D+W B CNT B) (5)
【数6】 M B=W BCNT B/(W FCNT F+W DCNT D+W B CNT B) (6) 式(4)、式(5)および式(6)において、M F、
M DおよびM Bは、それぞれ、蛍光灯ブロック、昼光
/タングステン光ブロックおよび最明ブロックの組み合
わせの比率である。CNT F、CNT DおよびCNT
Bは、それぞれ、蛍光灯ブロック、昼光/タングステ
ン光ブロックおよび最明ブロックの数である。上記の式
(4)、式(5)および式(6)におけるそれぞれのW
CNTは、加重されたブロック数である。組み合わせ
の比率は、全てのブロック数に対する、加重された光源
(蛍光灯、昼光/タングステン光および最明光からのう
ち1つ)ブロック数の割合である。
【0147】それぞれの光源の組み合わせの比率に基づ
いて、混合信号(Rmix、Gmix、Bmix)が得
られる。
【数7】 Rmix=M FR F+M DR D+M BR B Gmix=M FG F+M DG D+M BG B Bmix=M FB F+M DB D+M BB B (7)
【0148】RadjおよびBadjのホワイトバラン
ス調整信号は、以下の式(8)により、混合信号の3つ
の成分に基づいて得られる。
【数8】 Radj=Gmix−Rmix Badj=Gmix−Bmix (8)
【0149】前述のRadjおよびBadjを用いる代
わりに、MAX=max(Rmix,Gmix,Bmi
x)を求めた後、ホワイトバランス調整信号として、M
AX−Rmix、MAX−GmixおよびMAX−Bm
ixが用いられてよい。演算子max(a,
b,...)は、括弧内のすべての値から最大値を選択
することを意味する。
【0150】この実施の形態において、ホワイトバラン
ス調整は、最明ブロックの画像信号情報によって影響を
受ける場合がある。その結果、ホワイトバランス調整信
号(および逆ホワイトバランス調整信号)は、所定の光
源以外の光源により照射された被写体から導き出される
画像に対して適切に決定される。
【0151】再度、図16を参照すると、ホワイトバラ
ンス調整信号の計算結果が、リバーサル回路324に送
られ、この回路が、以下の式(9)を用いて、ホワイト
バランス調整信号の逆ベクトルを計算し、逆ホワイトバ
ランス調整信号、すなわち、逆ホワイトバランス補正を
与える。
【数9】 Radj(rev)=1/Radj Badj(rev)=1/Badj (9)
【0152】逆ホワイトバランス調整信号は、カラーバ
ランス調整回路354(カラーバランス調整器354と
も呼ばれる)に送信され、この回路は、逆ホワイトバラ
ンス調整信号を用いて、入力された画像信号のカラーバ
ランスを調整する。カラーバランス調整器354は、カ
ラーバランスを調整して、補償された色かぶりを表示す
る確認画像である補償画像を与えるために、カラーバラ
ンス調整信号を、全ての画像画素のR成分およびB成分
にそれぞれ加える。次に、カラーバランス調整回路35
4は、補償信号出力端子356を介して、補償画像、す
なわち、確認画像を出力する。
【0153】上述した他の実施の形態の場合と同様に、
別のステップとして、または、電子画像の他の修正と組
み合わせて、この色調整手順に、写真仕上げ色かぶり補
正または他の調整が加えられてよい。このような修正
は、標準的な調整をすべての決定に割り当てるか、また
は、異なる調整ごとに適切なルックアップテーブルを使
用することにより調整されてよい。このようなルックア
ップテーブルは、フィルムのタイプ、色値およびそれに
類似するものに関する入力を用いて、異なる写真仕上げ
色かぶり低減または他の調整を与えてよい。入力は手動
式のものであってよく、または、フィルムセンサまたは
それら2つを組み合わせたものを使用してもよい。任意
の調整により、逆ホワイトバランス補正の大きさが変化
するが、逆色空間ベクトル上の補償点は維持されること
が非常に好ましい。これは、認知する色かぶりの原因に
関してユーザを混乱させるかもしれない色相におけるシ
フトを防ぎ、また、実際の写真仕上げ操作を反映する。
例えば、いくつかの写真仕上げ処理により、色かぶりの
80パーセントが低減されるが、カラーネガフィルムか
らの写真仕上げ後の画像において、残りの色かぶりの色
相における変化はない。これは、カメラでカラーネガフ
ィルムが使用されているときはいつでもまたは常時、逆
ホワイトバランス補正の大きさの80パーセント低減を
計算して、この修正を適用することによって、カメラに
おいて調整できる。
【0154】記載する実施の形態において、オプション
の自動ホワイトバランス調整回路346が、ホワイトバ
ランス調整信号を用いて入力された画像信号のホワイト
バランスを調整する。その結果得られるホワイトバラン
ス調整されたRGB画像、すなわち、転送画像は、ホワ
イトバランス調整された画像信号出力端子348から出
力される。
【0155】自動ホワイトバランス調整回路346は、
ホワイトバランスを調整し、従って、後の電子転送のた
めに転送画像を提供するために、ホワイトバランス調整
信号を、全ての画像画素のR成分およびB成分にそれぞ
れ加える。希望に応じて、このコピーが表示されてよ
く、電子メールや他の電子転送用に使用される他のデジ
タル画像に合わせて修正されてよい。例えば、電子画像
は、Exif/JPEG画像ファイルなど、特定の形式
の圧縮ファイルとして記憶されてよい。希望に応じて、
ホワイトバランス補正パラメータが、バランス調整され
ていない画像に再変換できるように、共有画像と共に記
憶されてよい。
【0156】「非例示的シグナリング」以下、図22か
ら図27、図29および図31を参照すると、特定の実
施の形態において、カメラ14は、アーカイブ画像が色
かぶりをもつという間接的な表示360を与える。これ
らの実施の形態において、カメラ14は、認知できる程
度に元のシーンと適合するカラーバランスをもつか、ま
たは元のシーンには依存しないカラーバランスをもつ電
子確認画像を表示する。写真仕上げ後のアーカイブ画像
に色かぶりが存在すると、そのことが、確認画像のカラ
ーバランスに依存しない表示360により示される。
【0157】図22および図23を参照すると、カメラ
14は、アーカイブ画像撮影媒体22(図23に破線で
示す)の非指定光源である蛍光灯ライティングにより照
らされるシーン画像を撮影する(359)。そのシーン
画像は、前述したように処理され、かつ、確認画像とし
てディスプレイ20上に示される電子画像として、アー
カイブ媒体22に撮影される。確認画像は、検出された
色かぶりに対して変化しない色値をもつか、またはホワ
イトバランス調整により変化した色かぶりをもつ。(ア
ーカイブ画像は、ホワイトバランス調整に左右されな
い。)色かぶりをもつ周囲光に順応した撮影者は、確認
画像において、アーカイブ画像に現れる実際の色かぶり
を認知できないであろう。ライティングによる色かぶり
は、上述した方法の任意の方法により検出され(36
1)、写真仕上げ後のアーカイブ画像における色かぶり
の存在の表示360が、確認画像と共に与えられる(3
63)。
【0158】好ましい実施の形態において、色検出器
は、電子撮像部材からの赤色、緑色および青色(RG
B)信号を平均化し、信号の強度を比較して、主色、す
なわち、赤色、緑色、青色、または、RGB信号の組み
合わせである白色/中間色を決定する。これに応答し
て、ユーザインタフェースは、主色がカットオフよりも
下でなければ、その主色に関してユーザに知らせる表示
を与える。主色がカットオフよりも下であれば、ユーザ
に白色/中間色が知らされる。現在の好ましいカットオ
フは、組み合わされたRGB信号の全強度の60パーセ
ントである。白色/中間色のバランスは、「赤色」、
「緑色」または「青色」の信号の欠如により伝達され
る。このアプローチは、単純であるという利点をもち、
周囲光によるシーンの色かぶりと、シーンのコンテンツ
において一色が多量にあることを知らせる。このアプロ
ーチは、赤色、緑色および青色の信号の中で比較を行
い、赤色、緑色および青色以外の主色を決定できるよう
に、これらの信号のいろいろな比率を与えるように修正
されてよい。
【0159】表示360は、別の表示ディスプレイ36
2上に与えられてよく、または、画像ディスプレイ20
上に与えられる確認画像に重ね合わせられ(合成写真処
理され)てよい。いずれの場合も、表示360は、周囲
照明の色値に少なくともほぼ対応する波長の一様なカラ
ーパッチ、または、英数字メッセージや非英数字の指標
であってよい。ディスプレイ20上に指標を与えるか、
または、画像に表示360を合成写真処理するアルゴリ
ムは、当業者に周知のものである。例えば、非常に単純
なアルゴリズムは、確認画像の画素を表示360の画素
に置き換える(図23を参照)。
【0160】図29は、表示ディスプレイ362と、信
号ライン366によってコントローラ132に接続され
る表示ディスプレイドライバ364とを含むように修正
された、図3のカメラの図を部分的に拡張した図を示
す。図23は、同じカメラ14の外側を示し、「COL
OR CAST」という言葉が表示され、外方向に放射
状に延びる破線を有する別の表示ディスプレイ362を
示す。これらの言葉および破線は、それぞれ、英数字表
示360およびカラーパッチ表示360の代替表示であ
る。画像ディスプレイ20、情報ディスプレイ150、
および表示ディスプレイ362の相対位置は、特定のカ
メラデザインの空間的および美的必要性に見合うように
変更されてよい。表示ディスプレイ362の形状および
大きさは変更されてよい。図26に示す実施の形態にお
いて、表示ディスプレイ362は、画像ディスプレイ2
0を取り囲み、アーカイブ画像に予想される色かぶりを
表すカラーパッチを示す。表示ディスプレイ362は、
画像ディスプレイ20と同じ種類の構成部品を用いてよ
い。表示ディスプレイ362の構成部品の選択は重要で
はない。例えば、図24および図25は、画像ディスプ
レイ20用のOLEDまたは他の自己発光型ディスプレ
イ、および、ランプ369によってバックライトを当て
られたLCD368を用いる第2の情報表示ディスプレ
イ365を備えるカメラ14を示す。
【0161】図23に示す実施の形態は、画像ディスプ
レイ20と情報ディスプレイ150に加え、表示ディス
プレイ362を備える。代わりに、表示ディスプレイ3
62は、図24および図25に示すように、情報ディス
プレイ150と共に、または図31に示すように、画像
ディスプレイ20と共に組み合わされてよい。色かぶり
表示360は、これらのすべての代替において、カラー
パッチまたは指標として同じように与えられる。図31
に示すカメラ14は、確認画像に合成写真処理された
「COLOR CAST」という言葉の英数字表示36
0を有する。図26は、画像および表示360ディスプ
レイが、連続的な画素化パネル371の第1および第2
の部分となるように、確認画像を取り囲むカラーパッチ
を備える。この場合、カラーパッチと確認画像の両方
が、画像ディスプレイ20上に与えられる。単一のディ
スプレイ20上に確認画像と共に表示する合成写真テキ
ストまたはカラーパッチのアルゴリズムは、当業者に周
知のものである。また、図26および図27に示すカメ
ラ14は、転送画像の準備も行う。コントローラ132
に接続されたスイッチ368により、確認画像(「V」
で示す)および周囲にあるカラーパッチまたは転送画像
のみ(「T」で示す)をユーザが選択的にディスプレイ
20に表示できる。
【0162】「ユーザインタフェース周囲光検出器」以
下、図30から図33を参照すると、上述のカメラ14
は、シーンを撮影したときの周囲光ではなく、画像をデ
ィスプレイ上で見るときに撮影者の眼で周囲光を検出す
るように、ユーザインタフェース154に配置されたユ
ーザインタフェース周囲光検出器370を含むように修
正されてよい。ユーザインタフェース周囲光検出器37
0は、撮像部材84または露出設定値を決定するために
使用する別の光センサ172(「シーン周囲検出器17
2」とも呼ばれる)とは異なる方向に向く。ユーザイン
タフェース周囲光検出器370は、電子画像のカラーバ
ランスを変更し、例示的な色かぶり信号を与えるカメラ
14に特に好ましい。これは、確認画像が、特に画像を
見るときにユーザの視覚順応を解消するように修正でき
るためである。
【0163】図31および図32は、ユーザインタフェ
ース周囲光検出器370を備えるカメラ14を示す。検
出器370は、ユーザインタフェース周囲センサドライ
バ372と、1以上のセンサ374とを備える。図32
に、周囲センサドライバ173とは別のものであるセン
サドライバ372が示されているが、これらの機能は、
単一のセンサドライバ(示されていない)に組み合わさ
れてよい。ユーザインタフェース周囲光検出器370
は、必ず撮像部材84とは別に設けられる。ユーザイン
タフェース周囲光検出器370の1以上のセンサ374
は、ビューファインダー88内に設けられてよいが、好
ましくは、光学系86から独立して、撮影用レンズ開口
175よりも画像ディスプレイ20に近い位置にある。
特定の実施の形態において、センサ374は、図31に
示すように、カメラ本体54の上側背面に取り付けら
れ、ユーザインタフェースおよびユーザの眼の位置で周
囲光を正確に測定しやすくする。これらの制限内におい
て、ユーザインタフェース周囲光検出器370は、シー
ン周囲検出器172に関してすでに記載したものと同じ
ように、1以上の要素センサを用いてよい。また、カメ
ラ14は、ユーザインタフェース周囲光検出器370の
センサ374として、第2の撮像部材を用いてもよい。
この第2の撮像部材は、電子画像撮影ユニット16で使
用される撮像部材84よりも解像度がかなり低いもので
あってよい。
【0164】図30は、ユーザ周囲光検出器370を備
えるカメラ14の使用を示す。ユーザは、被写体212
を見て(213)、蛍光灯ライティングにおいて画像を
撮影する(214)。次に、ユーザは、画像の撮影(2
14)と同じ蛍光灯ライティングで、確認画像218を
見る(220)。タングステンライティング(タングス
テンランプ373の記号で示す)に変更(371)した
後、ユーザは、再度、確認画像218を見る(37
6)。ライティング条件が同じであるため、図30の
「実際」列と「感知」列は、蛍光灯照明において撮影
し、即時見ることに対して、図8に示すものに似てい
る。図8は、タングステン照明において遅延して見る状
態を示していない。図8のカメラの場合、その結果は次
善のものである。なぜなら、タングステン照明に対する
ユーザの順応は補償されないからである。これとは対照
的に、図30では、カメラ14により、確認画像を見る
ときにライティング条件が補償される。従って、周囲照
明を変更(375)した後、カメラは、タングステンラ
イティング(「TUNGSTEN ILLUMINAT
ION」377)により照らされ、確認画像は、タング
ステン照明に対して補償された色かぶり(「FLUOR
ESCENT COLOR CAST COMPENSA
TED FOR TUNGSTEN」378)を示し、ユ
ーザは、他の周囲ライティング条件にある場合と同じ蛍
光灯色かぶり228を見る。図30は、例示的なもので
ある。カメラ14は、所定の参照光源と他のカメラの特
徴により課せられる制限内において、他の光源に対し
て、前述した方法と同様の方法で動作する。例えば、昼
光において確認画像を見ることは、図8の遅延確認画像
を昼光で見る場合に示したものと似ている。
【0165】確認画像は、メモリに記憶された画像のコ
ピーとして与えられる。このコピーは、現在の周囲ライ
ティングに見合うようにカラーバランス調整され、好ま
しくは、ユーザが選択することにより、スイッチが作動
されるとユーザに表示される。表示後、すなわち、カメ
ラのユーザがモードを変更したり、カメラをオフにした
りした場合、カラーバランス調整されたコピーは破棄さ
れる。記憶された画像は、ユーザにより転送または削除
されるまで、確認画像とは独立して保持される。
【0166】ユーザインタフェース周囲光検出器370
は、上述と同じ方法で、ユーザの視覚順応を解消する電
子画像の修正を提供するために使用される色値を与え
る。ユーザインタフェース周囲光検出器370が、電子
画像が表示されるたびに、現在の周囲ライティング情報
を与えるように使用され、故に、色度順応逆補償が、デ
ィスプレイ20上の電子画像を見るたびに正確に適用さ
れることは非常に好ましい。このような実施の形態にお
いて、カメラ14は、見ている間の周囲ライティング条
件に基づいて即時に見る、または、後で見るために修正
される単一の確認画像を有する。また、色度順応逆補償
が、同じ方法で、転送画像またはディスプレイ20上に
示される任意の他の画像に適用されてもよい。
【0167】以下、図33を参照すると、シーン画像
が、電子画像として撮影され(24)、デジタル化され
(26)、入出力に合わせて較正され(28)、記憶さ
れる(27)。ユーザが選択を行う(380)(例え
ば、図32に示すモードスイッチ170を使用して)
と、ユーザインタフェース周囲検出器370が作動し
て、色値が測定される(382)。カラーバランス補償
が決定される(384)。電子画像は、記憶装置から取
りだされ(386)、色度順応逆補償を与えるようにカ
ラーバランス調整され(388)、表示される(3
6)。スイッチ170は、タイマまたはユーザにより作
動解除され、表示が終了する。
【0168】色かぶりに対する補償は、所定の値のルッ
クアップテーブルを用いる上述の手順または逆ホワイト
バランス調整のいずれかを用いて決定されてよい。現
在、カメラ14は、第2の撮像部材を備え、図15およ
び図20に示す上述の「最明物体」の逆ホワイトバラン
ス調整アプローチを用いることが好ましい。
【0169】以下、図34を参照すると、カメラ14
は、この代わりとして、図13に示す周囲検出器172
に類似した特徴を備える色調整器310を有するもので
あってよい。図34のカメラにおいて、色調整器310
は、破線で示されている。色調整器310は、センサと
して第2の撮像部材374aを用いる。レンズ系392
が、光を第2の撮像部材374aに向ける。第2の撮像
部材374aによって撮影された電子画像は、A/D変
換器134と、画素累積器300と、泊セル積算器30
4と、色比率計算器308とを通る。また、色調整器
は、シーン光源値ルックアップテーブル270と、コン
トローラ132と、画像メモリ138aとを備える。こ
れらの構成部品は、図13のカメラに関してすでに記載
した方法で利用されるが、異なる点は、図34に示す実
施の形態では、スイッチ394が作動されると、画像プ
ロセッサ390が使用され、メモリ289に保持された
電子画像に画像修正が適応される(明確にするために、
図34には、ピーク値検出器などの図13に示すいくつ
かの特徴が示されていないが、前述したように、これら
が含まれて利用されてよい。)コントローラ132によ
り与えられる画像調整が、撮像部材で適用される修正ゲ
インではなく、記憶された電子画像に作用するため、こ
こでは、図13に示すチャネルゲイン調整器311は不
要である。本願明細書のいずれにおいても、A/D変換
器134などの同様の機能を与える構成部品は、異なる
使用のために再現されてよく、または、必要に応じて異
なる機能を与えるように、構成部品の単一のセットが制
御されてよい。また、図13に示すカメラ14は、図3
4に示された、メモリに保持される画像を示す特徴を含
むように修正されてもよい。チャネルゲイン調整器は省
かれてよく、希望に応じて、すべての画像の修正を行う
ために、画像プロセッサが使用されてよい。
【0170】ユーザインタフェース周囲光検出器370
は、ユーザインタフェース154で周囲輝度を検出し、
それに応答して画像ディスプレイ20の輝度を調整する
ために用いられてよい。この特徴を与えるさまざまな出
力ディスプレイは、当業者に既知のものである。
【0171】(本発明の他の特徴) 1.本発明によるカメラは、周囲光によって照らされた
シーンの画像を撮影することができるカメラである。そ
のカメラは、本体と、前記の本体に位置され、多色電子
画像として周囲光画像を撮影する電子撮像部材と、前記
の周囲光を評価して、色値を与える色検出器と、前記の
電子画像の、前記の色値から所定の指定光源の白色点ま
でのホワイトバランス調整を決定する、ホワイトバラン
ス色空間ベクトルを決定するホワイトバランス調整回路
と、前記の色値から前記のホワイトバランス色空間ベク
トルと反対方向に延びる逆色空間ベクトルを決定するリ
バーサル回路と、前記の電子撮像部材に接続されるカラ
ーバランス調整回路と、前記の本体の外側に位置される
画像ディスプレイとから成る。また、前記のカラーバラ
ンス調整回路は、前記の逆色空間ベクトル上に位置され
る補償点に前記の電子画像をカラーバランス調整し、補
償画像を与え、前記の画像ディスプレイは、前記の電子
撮像部材と前記のカラーバランス調整回路とに接続さ
れ、前記の補償画像を表示する。 2.好ましくは、第1項目の文章に記載されたカメラ
は、さらに、前記の指定光源に対してカラーバランス調
整されたアーカイブ画像記憶媒体を含む。 3.好ましくは、第1項目の文章に記載されたカメラに
おいて、前記の補償点は、前記の逆色空間ベクトルの終
点にある。 4.好ましくは、第1項目の文章に記載されたカメラ
は、さらに、フィルム撮影ユニット、光学系およびシャ
ッタレリーズを含む。前記のフィルム撮影ユニットは、
露出フレームを含み、前記の光学系は、前記の周囲光画
像を、前記の露出フレームおよび前記の電子撮像部材に
方向付ける。前記のシャッタレリーズは、前記の周囲光
画像を、前記の露出フレームと前記の電子撮像部材とに
同時に方向付けるよう、選択的に作動可能である。 5.好ましくは、第4項目の文章に記載されたカメラ
は、さらに、前記のフィルム撮影ユニットに位置される
写真フィルムを備える。前記のフィルムは、前記の指定
光源にカラーバランス調整される。 6.好ましくは、第1項目の文章に記載されたカメラに
おいて、前記の色検出器は、前記の電子撮像部材に接続
され、前記の電子画像を測定する。 7.好ましくは、第6項目の文章に記載されたカメラに
おいて、前記の電子画像は、画素化され、前記の色検出
器は、前記の電子画像を画素のブロックに分割するブロ
ック代表値計算回路を含み、前記のブロックを測定す
る。 8.好ましくは、第1項目の文章に記載されたカメラに
おいて、前記の色検出器は、前記の本体に取り付けられ
た、前記の電子撮像部材から独立している周囲光センサ
を備える。 9.本発明によるカメラは、周囲光によって照らされた
シーンの画像を、指定光源にバランス調整されたアーカ
イブ撮影媒体を用いて撮影することができる。そのカメ
ラは、本体と、前記の本体に位置され、多色電子画像と
して周囲光画像を撮影する電子撮像部材と、前記の電子
画像を測定して、色値を与える色検出器と、前記の電子
画像の、前記の色値から所定の指定光源の白色点までの
ホワイトバランス調整を決定する、ホワイトバランス色
空間ベクトルを決定するホワイトバランス調整回路と、
前記の色値から前記のホワイトバランス色空間ベクトル
と反対方向に延びる逆色空間ベクトルを決定するリバー
サル回路と、前記の電子撮像部材に接続されるカラーバ
ランス調整回路と、前記の本体の外側に位置される画像
ディスプレイとから成る。前記のカラーバランス調整回
路は、前記の逆色空間ベクトル上に位置される補償点に
前記の電子画像をカラーバランス調整し、補償画像を与
え、前記の画像ディスプレイは、前記の電子撮像部材と
前記のカラーバランス調整回路とに接続され、前記の補
償画像を表示する。 10.本発明に係るカメラは、周囲光によって照らされ
たシーンの画像を、指定光源にカラーバランス調整され
た写真フィルムを用いて撮影することができる。そのカ
メラは、本体と、前記の本体に位置され、多色電子画像
として周囲光画像を撮影する電子撮像部材と、前記のフ
ィルムを保持でき、かつ、露出フレームを備えるフィル
ム画像撮影ユニットと、周囲光画像を前記の撮像部材お
よび前記の露出フレームに方向付ける光学系と、前記の
電子画像を測定して、所定の色空間における色値を与え
る色検出器と、前記の電子画像の、前記の色値から前記
の指定光源の白色点までのホワイトバランス調整を決定
する、ホワイトバランス色空間ベクトルを決定するホワ
イトバランス調整回路と、前記の色空間において、前記
の色値から前記のホワイトバランス色空間ベクトルと反
対方向に延びる逆色空間ベクトルを決定するリバーサル
回路と、前記の電子撮像部材に接続されるカラーバラン
ス調整回路と、前記の本体の外側に位置される画像ディ
スプレイとから成る。前記のカラーバランス調整回路
は、前記の逆色空間ベクトル上に位置される補償点に前
記の電子画像をカラーバランス調整し、補償画像を与
え、前記の画像ディスプレイは、前記の電子撮像部材と
前記のカラーバランス調整回路とに接続され、前記の補
償画像を表示する。 11.好ましくは、第10項目の文章に記載されたカメ
ラにおいて、前記の補償点は、前記の逆色空間ベクトル
の終点にある。 12.本発明による方法は、周囲光中で使用できる画像
撮影方法である。その方法は、カメラにおける電子画像
として、周囲光画像を撮影するステップと、前記の電子
画像のホワイトバランス調整を決定するホワイトバラン
ス色空間ベクトルと反対方向の逆色空間ベクトル上に位
置される補償点に前記の電子画像をカラーバランス調整
するステップと、前記のカラーバランス調整に続いて、
前記のカメラ上に取り付けられたディスプレイにおい
て、前記の電子画像を表示するステップとから成る。 13.好ましくは、第12項目の文章に記載された方法
において、前記の補償点は、前記の逆色空間ベクトルの
終点にある。 14.好ましくは、第12項目の文章に記載された方法
は、さらに、前記の周囲光画像に相当するアーカイブ画
像を記憶媒体に記憶するステップを含む。 15.好ましくは、第12項目の文章に記載された方法
は、前記の周囲光画像に相当するアーカイブ画像を、指
定光源にカラーバランス調整された記憶媒体に記憶する
ステップと、前記の周囲光画像の色値を評価するステッ
プとを含む。ここで、前記のホワイトバランス色空間ベ
クトルは、前記の色値から前記の指定光源の白色点まで
のホワイトバランス調整を決定する。 16.本発明による方法は、周囲光中で使用できる画像
撮影方法である。その方法は、カメラにおける電子画像
として、周囲光画像を撮影する撮影ステップと、前記の
周囲光画像に相当するアーカイブ画像を、指定光源にカ
ラーバランス調整された記憶媒体に記憶する記憶ステッ
プと、前記の周囲光画像の色値を評価する評価ステップ
と、前記の色値から前記の指定光源の白色点までのホワ
イトバランス調整を決定する、ホワイトバランス色空間
ベクトルを決定するホワイトバランス色空間ベクトル決
定ステップと、前記の色値から前記のホワイトバランス
色空間ベクトルと反対方向に延びる逆色空間ベクトルを
決定する逆色空間ベクトル決定ステップと、前記の逆色
空間ベクトル上に位置される補償点に前記の電子画像を
カラーバランス調整し、補償画像を提供する補償画像提
供ステップと、前記の補償画像を、前記のカメラ上に取
り付けられたディスプレイに表示する表示ステップとか
ら成る。 17.好ましくは、第16項目の文章に記載された方法
において、前記の記憶媒体は、感光フィルムである。 18.好ましくは、第16項目の文章に記載された方法
において、前記のホワイトバランス色空間ベクトル決定
ステップは、さらに、前記の電子画像をサンプリングす
るステップを含む。 19.好ましくは、第16項目の文章に記載された方法
は、さらに、前記の電子画像を複製し、第2の画像を提
供するステップと、前記の第2の画像をホワイトバラン
ス調整するステップとを含む。 20.好ましくは、第19項目の文章に記載された方法
において、前記の表示ステップは、さらに、前記の補償
画像および前記の第2の画像を、選択的に交互に表示す
るステップを含む。 21.好ましくは、第20項目の文章に記載された方法
は、さらに、前記の表示ステップに先立ち、前記の電子
画像と前記の第2の画像とを前記のディスプレイに対し
て較正するステップを含む。 22.好ましくは、第19項目の文章に記載された方法
は、さらに、前記の撮影ステップに続く期間中に前記の
電子画像を表示するステップと、前記の期間の終了後に
前記の第2の画像を表示するステップとを含む。 23.好ましくは、第22項目の文章に記載された方法
は、さらに、前記の期間に続いて、前記の電子画像を削
除するステップを含む。 24.好ましくは、第22項目の文章に記載された方法
は、さらに、前記の期間中に、前記の第2の画像を選択
的に表示するステップを含む。
【発明の効果】本発明によるカメラおよびその方法によ
り、周囲光に視覚的に順応した観察者に対して、撮影さ
れた画像の予想されるカラーバランスが表示される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるシステムの実施の形態の図式的
な図。
【図2】 本発明によるシステムの別の実施の形態の図
式的な図。
【図3】 本発明によるカメラの実施の形態の図式的な
図。
【図4】 本発明によるカメラの別の実施の形態の図式
的な図。
【図5】 本発明によるカメラの別の実施の形態の図式
的な図。
【図6】 図3のカメラの背面斜視図。
【図7】 図3のカメラの部分分解図。
【図8】 例示的な色かぶり信号を与えるカメラの実施
の形態の動作を示す図。
【図9】 図1と同じ図で示されたシステムの変形例を
示す図。
【図10】 画像撮影方法の実施の形態を示す図。
【図11】 図1と同じ図で示されたシステムの別の変
形例を示す図。
【図12】 RGB色空間の図として示された、図11
のカメラのルックアップテーブルの図。
【図13】 本発明によるカメラの別の実施の形態の簡
略図。
【図14】 図13のカメラの動作のフローチャートを
示す図。
【図15】 図13のカメラの変形例を示す簡略図。
【図16】 図15のカメラのカラーバランス調整回路
の詳細図。
【図17】 図15のカメラにおけるホワイトバランス
調整を示すRGB色空間の図。
【図18】 図15のカメラにおけるカラーバランス調
整を示すRGB色空間の図。
【図19】 図17および図18のホワイトバランスお
よびカラーバランス調整用のブロックに分割される電子
画像を示す図。
【図20】 図17および図18のホワイトバランスお
よびカラーバランス調整用のDG−DI平面における最
も明るいブロック信号領域の図。
【図21】 撮像部材から分離している周囲光検出器の
詳細を示すカメラの実施例の部分的かつ図式的な図。
【図22】 画像撮影方法の実施の形態を示す図。
【図23】 蛍光灯のライティングにより照らされたシ
ーン画像を撮影するカメラの別の実施の形態の半図式的
な斜視図。
【図24】 本発明によるカメラの別の実施の形態の背
面図。
【図25】 図24のカメラにおける、画像ディスプレ
イと、表示および情報ディスプレイを組み合わせたディ
スプレイとの斜視図。
【図26】 確認画像および表示ディスプレイを示すカ
メラのさらなる別の実施の形態の背面図。
【図27】 転送画像を示す図26と同じ図。
【図28】 色かぶりシグナリングの第2のアプローチ
のフローチャートの図。
【図29】 表示ディスプレイおよび表示ディスプレイ
ドライバを含むように変形された図3のカメラの図の部
分拡大図。
【図30】 画像が表示されたときに周囲のライティン
グに合わせて調整された例示的な色かぶり信号を与える
カメラの実施の形態の動作の図。
【図31】 図30に従って動作する図21のカメラの
変形例の斜視図。
【図32】 図31のカメラの図式的な図。
【図33】 図31のカメラの電子撮影および表示の図
式的な図。
【図34】 本発明によるカメラの実施の形態のユーザ
インタフェース周囲光検出器とそれに関連する特徴の図
式的な図。
【符号の説明】
12 シャッタレリーズ 14 カメラ 16 電子撮影ユニット 18 アーカイブ画像撮影ユニット 18a フィルム撮影ユニット 20 ディスプレイ 22a 写真フィルム 84 電子アレイ撮像部材 86 光学系 94 撮影用レンズユニット 96 撮像部材レンズユニットとビューファインダレン
ズユニットの組み合わせレンズユニット 100 ビューファインダレンズユニット 118 フィルムシャッタ 120 撮像部材シャッタ 122、124 ダイアフラム/絞り板 130 制御システム 154 ユーザインタフェース 172 シーン周囲検出器 174 センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/46 H04N 9/73 A 5C066 1/60 G03B 19/07 5C077 9/73 H04N 101:00 5C079 // G03B 19/07 1/40 D H04N 101:00 1/46 Z Fターム(参考) 2H002 DB17 EB00 FB51 GA32 GA33 HA04 JA07 JA09 2H054 AA01 BB07 2H104 AA18 5B057 AA01 CA01 CA08 CB01 CB08 CE16 CH01 CH11 DA16 5C065 AA03 BB02 BB48 CC01 DD02 EE03 GG17 GG32 5C066 AA01 CA21 EA14 GA01 KE01 KE07 KM02 KM05 5C077 LL19 MP08 PP32 PP37 PP43 PQ12 PQ18 PQ23 SS06 TT09 5C079 HB01 HB05 HB11 JA25 LA23 LA31 LB01 MA04 MA11 MA17 NA03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周囲光によって照らされたシーンの画像
    を、指定光源にバランス調整されたアーカイブ撮影媒体
    を用いて撮影することができるカメラであって、 本体と、 前記の本体に位置され、多色電子画像として周囲光画像
    を撮影する電子撮像部材と、 前記の電子画像を測定して、色値を与える色検出器と、 前記の電子画像の、前記の色値から前記の指定光源の白
    色点までのホワイトバランス調整を決定する、ホワイト
    バランス色空間ベクトルを決定するホワイトバランス調
    整回路と、 前記の色値から前記のホワイトバランス色空間ベクトル
    と反対方向に延びる逆色空間ベクトルを決定するリバー
    サル回路と、 前記の電子撮像部材に接続されるカラーバランス調整回
    路と、 前記の本体の外側に位置される画像ディスプレイとから
    成り、 前記のカラーバランス調整回路は、前記の逆色空間ベク
    トル上に位置される補償点に前記の電子画像をカラーバ
    ランス調整し、補償画像を与え、 前記の画像ディスプレイは、前記の電子撮像部材と前記
    のカラーバランス調整回路とに接続され、前記の補償画
    像を表示することを特徴とするカメラ。
  2. 【請求項2】 周囲光によって照らされたシーンの画像
    を、指定光源にカラーバランス調整された写真フィルム
    を用いて撮影することができるカメラであって、 本体と、 前記の本体に位置され、多色電子画像として周囲光画像
    を撮影する電子撮像部材と、 前記のフィルムを保持でき、かつ、露出フレームを備え
    るフィルム画像撮影ユニットと、 周囲光画像を前記の撮像部材および前記の露出フレーム
    に方向付ける光学系と、 前記の電子画像を測定して、所定の色空間における色値
    を与える色検出器と、 前記の電子画像の、前記の色値から前記の指定光源の白
    色点までのホワイトバランス調整を決定する、ホワイト
    バランス色空間ベクトルを決定するホワイトバランス調
    整回路と、 前記の色空間において、前記の色値から前記のホワイト
    バランス色空間ベクトルと反対方向に延びる逆色空間ベ
    クトルを決定するリバーサル回路と、 前記の電子撮像部材に接続されるカラーバランス調整回
    路と、 前記の本体の外側に位置される画像ディスプレイとから
    成り、 前記のカラーバランス調整回路は、前記の逆色空間ベク
    トル上に位置される補償点に前記の電子画像をカラーバ
    ランス調整し、補償画像を与え、 前記の画像ディスプレイは、前記の電子撮像部材と前記
    のカラーバランス調整回路とに接続され、前記の補償画
    像を表示することを特徴とするカメラ。
  3. 【請求項3】 周囲光中で使用できる画像撮影方法であ
    って、 カメラにおける電子画像として、周囲光画像を撮影する
    ステップと、 前記の電子画像のホワイトバランス調整を決定するホワ
    イトバランス色空間ベクトルと反対方向の逆色空間ベク
    トル上に位置される補償点に前記の電子画像をカラーバ
    ランス調整するステップと、 前記のカラーバランス調整に続いて、前記のカメラ上に
    取り付けられたディスプレイにおいて、前記の電子画像
    を表示するステップとから成る方法。
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