JP2002290040A - セラミック基板の製造方法 - Google Patents
セラミック基板の製造方法Info
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Abstract
成に伴うクラック等の発生を抑制して、かつ寸法精度の
高い配線基板を安定に歩留りよく形成する。 【解決手段】未焼成のセラミックシート1a〜1cに金
属粉末を含む導体材料を塗布して配線導体層3を形成し
たものを積層して積層成形体10を作製し、この積層成
形体10の少なくとも一方の表面に焼成温度で焼成収縮
しないセラミックシート4を積層し、セラミックシート
1a〜1cおよびセラミックシート4との積層体を所定
の焼成温度で焼成した後、セラミックシート4を除去す
る配線基板の製造方法において、セラミックシート1a
〜1cの積層成形体のセラミックシート4との積層界面
に形成される配線導体層3の面積を全体面積の70%以
下とする。
Description
に形成されたセラミック配線基板において、平面方向で
の焼成収縮を抑制するとともに、焼成に伴うクラック等
の発生を抑制して、寸法精度の高い配線基板を安定に歩
留りよく形成するための製造方法に関する。
ルミナ等のセラミック層間にWやMo等の高融点金属か
らなる配線導体を形成して構成されており、その表面に
LSI等の半導体素子を実装した配線基板として用いら
れてきた。
等の発達及び普及に伴い、通信機器や電子機器等の小型
化、高機能化、低価格化、低電力化等が進められ、Au
やAg、Cu、Pd、Pt等の低融点、低抵抗の導体材
料と、ガラスセラミックス等の低温焼成セラミックスに
より、共振器、コンデンサ、コイル、フィルタ等が形成
されたセラミック配線基板が用いられてきている。
される素子は、セラミック絶縁層上に導体材料によって
形成される配線導体層や電極パッド等の寸法によって性
能が左右される。寸法精度を劣化させる要因としては、
焼成収縮率のバラツキが大きく、特に、低温焼成セラミ
ックスの焼成収縮率は、13〜20%程度と大きいた
め、収縮率のバラツキにより、寸法精度が著しく劣化す
る。
成の積層成形体をAl2O3基板等で挟持して焼成する加
圧焼成法(特開昭62−260777号公報)や、未焼
成の積層成形体の表面に、この積層成形体の焼成温度で
は焼結しないセラミックシートを積層し、焼成後にそれ
を削り取る方法(特開平4−243978号公報)によ
って、配線基板のX−Y方向における焼成収縮率をほと
んど零にし、焼成収縮率のバラツキによる寸法精度の劣
化を防止する方法が採用されてきている。
うな収縮抑制方法において、未焼成のセラミックシート
の積層成形体の表面に導体ペーストなどの導体材料を塗
布して積層成形体と同時焼成によって配線導体層を形成
する場合、この積層成形体の表面に焼成温度では焼結し
ないセラミックシートを積層して焼成すると、配線導体
層の端部からセラミック層にクラックが生じやすいとい
った問題がある。
ラミックシートに同一パターンの回路を複数箇所に形成
し、その回路間に分割溝を設けておいて、焼成後に分割
溝にそって分割することによって、一度の焼成によって
複数の配線基板を作製することも行われているが、この
ような量産型の積層成形体の表面に焼成温度で焼成しな
いセラミックシートを積層して焼成する場合、上記のク
ラックの発生等によって歩留りが大きく低下し、さらに
は積層表面に配線導体層を形成することによって焼成収
縮の拘束力に部分的なバラツキが発生しやすくなり、そ
の結果、寸法精度に優れた良好な配線基板を得ることが
難しくなり、製造歩留りが低いという問題があった。
たものであり、平面方向での焼成収縮を抑制するととも
に、焼成に伴うクラック等の発生を抑制して、かつ寸法
精度の高い配線基板を安定に歩留りよく形成するための
セラミック配線基板の製造方法を提供することを目的と
するものである。
基板の製造方法は、未焼成のセラミックシートAを作製
する工程と、該セラミックシートAに金属粉末を含む導
体材料を塗布して配線導体層を形成する工程と、配線導
体層を形成した前記未焼成セラミックシートAを積層し
て積層成形体を作製する工程と、該積層成形体の少なく
とも一方の表面に焼成温度で焼成収縮しないセラミック
シートBを積層する工程と、前記セラミックシートAお
よびセラミックシートBとの積層体を所定の焼成温度で
焼成する工程と、焼成後に前記セラミックシートBを除
去する工程と、具備するものであって、前記セラミック
シートAの積層成形体のセラミックシートBとの積層界
面に形成される前記配線導体層の面積を全体面積の70
%以下とすることによって、配線導体層の形成による焼
成収縮挙動への影響を抑制し、クラックなどの発生を防
止し、寸法精度の高い配線基板を歩留りよく製造するこ
とができる。
開始温度が焼成温度よりも高いことが寸法精度を高める
上で望ましい。
記積層成形体は、製品個体を複数個含むことが望まし
く、前記積層成形体の少なくとも表面に、分割溝を形成
し、焼成後に分割溝に沿って分割することが望ましい。
その場合、前記積層成形体の外周に、分割しろが形成さ
れてなり、この分割しろの部分も含めてセラミックシー
トBによって焼成を抑制されることが望ましく、その前
記分割しろの最小幅が、基板全体の対角線全長の5%以
上であることを特徴とする。
造方法の一例の工程図を図1に示した。
ラミック組成物に有機バインダーおよび溶剤とともに混
合してスラリーを調製し、このスラリーを用いて、周知
のドクターブレード法、圧延法等によってシート状に成
形して、図1(a)に示すように厚さ約50〜500μ
mの未焼成のセラミックシート1aを作製する。そし
て、このセラミックシート1aにレーザーやマイクロド
リル、パンチングなどにより、直径80〜200μmの
貫通孔を形成し、その内部に導体ペーストを充填してビ
アホール導体2を形成する。
金属成分と、それ以外にアクリル樹脂などからなる有機
バインダー、トルエン、イソプロピルアルコール、アセ
トンなどの有機溶剤とを混合して形成される。有機バイ
ンダーは金属成分100重量部に対して0.5〜15.
0重量部、有機溶剤は固形成分及び有機バインダー10
0重量部に対して5〜100重量部の割合で混合される
ことが望ましい。なお、この導体ペースト中には若干の
ガラス成分等を添加してもよい。
ル導体2を形成したセラミックシート1aの表面に、配
線導体層3を形成して、ビアホール導体2および配線導
体層3を具備する一単位のセラミックシート1aを形成
することができる。
群から選ばれる少なくとも1種の金属粉末を含む導体材
料をペースト化したものを用いてスクリーン印刷法等に
より形成することができる。この導体材料中には、配線
導体層3とセラミック絶縁基板との界面における接合強
度を向上させるため、あるいは導体層3とセラミックシ
ート1aとの焼結収縮率及び速度を一致させ配線基板の
変形を防止するために10重量%以下のガラスを添加す
ることが望ましい。また、ペーストに用いるビヒクル中
のバインダーには、セラミックシート1aと同様に窒素
雰囲気中での熱分解性に優れた前述したようなアクリル
系樹脂を用いるのがよい。
3〜30μm、特に10〜20μmとなるような厚みで
印刷することが望ましい。
形成されたセラミックシート1aに対して、上記(a)
(b)と同様にして作製された複数のセラミックシート
1b〜1cを積層圧着して図1(c)に示すような積層
成形体10を形成する。セラミックシート1a〜1cの
積層には、積み重ねられたセラミックシート1に熱と圧
力を加えて熱圧着する方法、有機バインダー、可塑剤、
溶剤等からなる接着剤をシート間に塗布して熱圧着する
方法等が採用可能である。
体の焼成温度では焼結しない難焼結性のセラミック組成
物を用いてドクターブレード法や圧延法などによって、
前記セラミックシート1a〜1cと同一以上の大きさの
セラミックシート4(以下、単に拘束シート4とい
う。)を作製する。そして、図1(d)に示すように、
この拘束シート4をセラミックシート1a〜1cの積層
成形体10の両面又は片面に加圧積層する。
特に400〜750℃の酸化性または弱酸化性雰囲気中
で加熱処理してセラミックシート1a〜1c内やビアホ
ール導体ペースト中の有機成分を分解除去した後、セラ
ミックシート1a〜1cが焼結し得る温度、例えば、8
00〜1100℃の酸化性または非酸化性雰囲気中で焼
成し、セラミックシートとともに導体層3やビアホール
導体2をも同時に焼成する。また、導体層3としてCu
導体を用いる場合、非酸化性雰囲気で焼成し、導体層3
としてAg導体を用いる場合、大気中等の酸化性雰囲気
で焼成することができる。
a〜1cは、この焼成温度で焼結しない拘束シート4が
密着していることによって、X−Y方向への焼成収縮が
抑制され、セラミックシート1a〜1cは厚さ方向(Z
方向)にのみ焼成収縮する。
に示すように、焼成後のセラミックシート1a〜1cの
積層体の最表面に形成された拘束シート4を超音波洗
浄、研磨、ウォータージェット、ケミカルブラスト、サ
ンドブラスト、ウェットブラスト等で除去することによ
って配線基板を作製することができる。
板の製造方法において、セラミックシート1a〜1cか
らなる積層成形体の最表面に形成された配線導体層3の
面積が、積層成形体の面積の70%以下、特に60%以
下であることが重要である。拘束シート4とセラミック
シート1a、1cとの積層界面においては、拘束シート
4によってセラミックシート1a、1cの面方向への焼
成収縮が拘束されているが、この拘束シート4とセラミ
ックシート1a、1cとの間に配線導体層3が存在する
場合、その部分における拘束シート4による拘束力は、
配線導体層3を形成していない領域と異なり、場合によ
っては拘束力が弱くなり、この拘束力の差によって配線
導体層3の端部からセラミックシート1a、1cにクラ
ック等の構造欠陥が生じ易くなる。これに対して、この
配線導体層3の面積を70%以下とすることによって、
このようなクラックの発生を防止することができるとと
もに、拘束シート4とセラミックシート1a、1cとの
積層界面における拘束力を均一化することができる。
ト1a、1cとの界面に存在する配線導体層3を焼成体
積収縮率が15%以下の導体材料によって形成すること
が望ましい。これは、導体材料の焼成による体積収縮率
が15%を超えると、導体材料自体のX−Y方向の焼成
収縮が大きくなりすぎ、拘束シート4とセラミックシー
ト1a、1cとの界面におけるX−Y方向の焼成収縮の
拘束力が不均一となり、配線導体層3の近傍のセラミッ
クシートにクラック等が生じやすくなったり、セラミッ
クシートが反るなどの問題が生じやすくなる。とりわ
け、基板の反り、歪みの観点から、導体材料の焼成によ
る体積収縮率は10%以下であることが望ましい。
と、拘束シートとの界面に形成される配線導体層付近で
のクラックの発生を抑制することができるために、1つ
の積層成形体内に、複数の製品個体が形成されており、
焼成後に各製品個体を分割する場合において、1つの積
層成形体から多くの良品となる製品を得ることができ
る。予め分割溝を形成し、焼成後に分割溝に沿って、分
割することによって一度の焼成処理によって複数個の配
線基板を作製する場合に有用である。
(b)焼成時の状態を示す概略断面図に示すように、積
層成形体10の表面や内部に、複数の同一の配線導体層
11のパターンを形成し、そのパターン群の境界部に縦
横に分割溝12を形成する。この分割溝12は、研削加
工やプレス処理によって容易に形成することができる。
また、この分割溝12は、製品となる領域の周囲に、分
割しろ13が形成されていることが望ましい。この分割
しろ13には、できる限り導体層を形成しないことが望
ましい。
面に分割溝12を有する積層成形体10の表面に、分割
しろ13を含む積層成形体10表面全体に拘束シート1
4を積層圧着して焼成することが望ましい。これによっ
て、配線導体層がない、あるいは非常に少ない分割しろ
13と拘束シート14が強固に結合するために、積層成
形体10の周囲が拘束シート14によって拘束されてい
るために、積層成形体10全体の拘束力を均一化するこ
とができる。なお、分割しろ13による拘束力の均一化
を図る上で、分割しろ13の幅Xは、積層成形体10の
対角線全長Lの5%以上、特に10%以上の幅を有する
ことが望ましい。
板の配置は、X軸−Y軸方向に均等に配置することが拘
束力の均一性の点殻望ましく、例えば、2×2、3×
3、4×4・・・のn×nの配列にて配置することが望
ましい。
ートを形成するセラミック組成物としては、銅、銀等の
低抵抗導体によって回路形成ができるとともに、概して
誘電率が低い等の長所から、800〜1050℃の低温
で焼結可能な低温焼成セラミック組成物が好適に用いら
れる。このような低温焼成セラミック組成物としては、
例えばガラス成分、あるいはガラス成分とセラミックフ
ィラー成分との混合物が用いられる。
もSiO2を含み、Al2O3、B2O 3、ZnO、Pb
O、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ金属酸化物のう
ちの少なくとも1種以上を含有したものであって、例え
ば、SiO2−B2O3系、SiO2−B2O3−Al2O3−
MO系(但し、MはCa、Sr、Mg、BaまたはZn
を示す)等のホウケイ酸ガラス、アルカリ珪酸ガラス、
Ba系ガラス、Pb系ガラス、Bi系ガラス等が挙げら
れる。
によっても非晶質ガラスであるもの、また焼成処理によ
って、アルカリ金属シリケート、クォーツ、クリストバ
ライト、コージェライト、ムライト、エンスタタイト、
アノーサイト、セルジアン、スピネル、ガーナイト、デ
ィオプサイド、イルメナイト、ウイレマイト、ドロマイ
ト、ペタライトやその置換誘導体の結晶を少なくとも1
種を析出するものが用いられる。
クォーツ、クリストバライト等のSiO2や、Al
2O3、ZrO2、ムライト、フォルステライト、エンス
タタイト、スピネル、マグネシアの群から選ばれる少な
くとも1種が好適に用いられる。
とは、ガラス成分10〜90体積%、特に50〜80体
積%と、セラミックフィラー成分10〜90体積%、特
に20〜50体積%の割合で混合したものが用いられ
る。
ては、ガラス成分を用いずに、SiO2、B2O3、Al2
O3、CaO、BaO、MgOなどのアルカリ土類金属
酸化物、Li2O、Na2Oなどのアルカリ金属酸化物な
どを混合した公知の低温焼成セラミック組成物を用いる
こともできる。
を形成する方法として、前述したように、複数のセラミ
ックシートを作製し、それらを積層して形成する以外
に、所定の支持基板上にセラミック組成物と光硬化性樹
脂を含有するスリップ材を塗布乾燥し、露光して硬化さ
せてセラミックシートを形成し、このセラミックシート
の表面に導体材料を塗布形成して配線導体層を形成し、
これを複数繰り返すことによって積層成形体を作製する
こともできる。
て用いられる拘束シート4は、難焼結性セラミック材料
を主体とするセラミック組成物に、有機バインダー、可
塑剤、溶剤等を加えたスラリーをシート状に成形して得
られる。難焼結性セラミック材料としては、焼成収縮開
始温度が焼成温度よりも高いことが望ましく、具体的に
は焼成収縮開始温度が1050℃以上のセラミック組成
物から構成される。例えば、具体的には平均粒径1〜2
0μm、特に3〜10μmのAl2O3、SiO 2、Mg
O、ZrO2、BN、TiO2の群から選ばれる少なくと
も1種および/またはこれらの複合酸化物(Mg2Si
O4 、MgSiO3など)の粉末が挙げられる。また、有
機バインダー、可塑剤及び溶剤としてはセラミックシー
トに配合されたものと同じもの、具体的にはアクリル系
バインダー、ジブチルフタレート等の可塑剤、イソプロ
ピルアルコール、アセトン、トルエン等の溶剤等が好適
に使用できる。
ラス成分を0.5〜15重量%添加することによって積
層成形体の表面との拘束力を高めることができる。用い
るガラス成分としては、セラミックシート1からの有機
成分の除去性、セラミックシート1と拘束シート4との
接着性を高める上で、ガラス軟化点が焼成温度以下で、
かつ拘束シート4中の有機成分の分解揮散温度よりも高
いこと、特に450〜1050℃程度であることが好ま
しい。
焼結体と拘束シート4との40〜400℃における平均
熱膨張係数差(以下、単に平均熱膨張係数差と略す。)
が3×10-6/℃以下、特に2×10-6/℃以下である
ことが望ましく、特に拘束シート4の熱膨張係数が焼結
体の熱膨張係数よりも大きいことが望ましい。これによ
って焼成後の冷却時に拘束シート4接着面付近にクラッ
クや剥離が発生したり、またはセラミック焼結体内にク
ラックが発生するのを防止することができる。拘束シー
ト4の熱膨張係数は、難焼結性セラミック材料およびガ
ラスの種類および粉末の粒径等を変えることによって容
易に調整することができる。
成時の収縮が拘束シート4によって厚さ方向だけに制御
されているので、その積層成形体のX−Y方向の面内の
収縮率を、例えば、積層成形体が矩形形状の場合には、
一辺の長さの収縮率を0.5%以下に抑えることが可能
となり、しかもセラミックセラミックシート1は拘束シ
ート4によって全面にわたって均一にかつ確実に結合さ
れているので、拘束シート4の一部剥離等によって反り
や変形が起こるのを防止し、寸法精度の高い配線基板を
安定に且つ歩留りよく製造することができる。
aTiO3の主成分100重量部に対して、B2O314
重量部、Li2CO37重量部、SiO20.01重量
部、BaO1.6重量部、Al2O30.5重量部、Mn
O21.5重量部添加したセラミック組成物を用いて、
有機バインダーを加えてスラリーを調製し、ドクターブ
レード法によって厚さ250μm、焼成収縮開始温度が
830℃の未焼成のセラミックシートAを作製した。
およびガラスと、有機バインダーと分散剤および溶剤か
らなる導体ペーストを用いて、所定の回路パターンにス
クリーン印刷した。なお、この導体ペーストの焼成温度
での焼成収縮率を測定した結果、8%であった。そし
て、このセラミックセラミックシートを積層して積層成
形体を作製した。
接する積層成形体表面の配線導体層の面積を積層成形体
の表面全体に対する比率を表1のように種々変えた。
向に3個、横方向に3個並ぶように製品個体の個々の回
路を形成し、積層成形体の製品個体間には分割溝を金型
プレスを用いて形成した。また、積層成形体の周囲に
は、積層成形体の対角線全長の0〜20%の幅の分割し
ろを形成した。
のAl2O3粉末を主成分とするセラミック組成物を用い
てを用いて、有機バインダーを加えてスラリーを調製
し、ドクターブレード法によって厚さ200μm、焼成
収縮開始温度が1500℃の未焼成のセラミックシート
Bを作製した。
セラミックシートBを積層圧着した後、150〜300
℃で脱バインダー処理した後、大気中で910℃で1時
間焼成した。その後、ブラシを用いてセラミックシート
Bを掻き落として除去した。
枚の基板から9枚の配線基板を得た。
層に、SiO2−Al2O3−MgO−ZnO−BaO−
B2O3ガラスとZrO2或いはAl2O3から成る平均粒
径が約1μmのセラミック材料を用いて同様に作製し
た。
率(X、Y方向の収縮率の平均値)を測定し、試験数9
0個に対して、収縮率が0.5%以下のものを良品とし
てその良品率を表1に示した。
線基板について表面粗さ計で基板表面の表面粗さを測定
し、最大最小の差を反りとして試験数90個の平均値を
表1に記載した。
いは研磨して研磨面を金属顕微鏡あるいは走査型電子顕
微鏡(SEM)によってクラックの有無を調べ、クラッ
クの発生率を表1に示した。
基づいた配線基板は、クラックがなく、あるいは反り
(平坦性)に問題なく、焼成収縮率を小さく出来ること
が判る。一方、本発明の範囲外である積層界面に形成さ
れた配線導体層の面積が、全体面積の70%よりも大き
い配線基板にはクラックが生じたり、反りが大きい、あ
るいは収縮が大きく、良品率が低下した。
トによって積層成形体の平面方向の焼成収縮を抑制しな
がら焼成するにあたり、界面に存在する配線導体層の面
積を制御することによって、クラックの発生や剥離など
の発生を抑制しつつ、1つの基板から複数個の製品個体
となる配線基板を作製する場合においても拘束力の均一
化を図り、良品率の高い歩留りの高い寸法精度に優れた
配線基板を作製することができる。
するための工程図である。
複数の配線基板を得る場合の(a)積層成形体の平面図
と、(b)焼成時の状態を示す概略断面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】未焼成のセラミックシートAを作製する工
程と、該セラミックシートAに金属粉末を含む導体材料
を塗布して配線導体層を形成する工程と、配線導体層を
形成した前記未焼成セラミックシートAを積層して積層
成形体を作製する工程と、該積層成形体の少なくとも一
方の表面に焼成温度で焼成収縮しないセラミックシート
Bを積層する工程と、前記セラミックシートAおよびセ
ラミックシートBとの積層体を所定の焼成温度で焼成す
る工程と、焼成後に前記セラミックシートBを除去する
工程と、具備するセラミック基板の製造方法において、
前記セラミックシートAの積層成形体のセラミックシー
トBとの積層界面に形成される前記配線導体層の面積
が、全体面積の70%以下であることを特徴とするセラ
ミック基板の製造方法。 - 【請求項2】前記セラミックシートBの焼成収縮開始温
度が焼成温度よりも高いことを特徴とする請求項1記載
のセラミック基板の製造方法。 - 【請求項3】前記積層成形体は、製品個体を複数個含む
ことを特徴とする請求項1または請求項2記載のセラミ
ック基板の製造方法。 - 【請求項4】前記積層成形体の少なくとも表面の各製品
個体との境界に分割溝が形成されていることを特徴とす
る請求項3記載のセラミック基板の製造方法。 - 【請求項5】前記積層成形体の外周に、分割しろが形成
されてなる請求項3または請求項4記載のセラミック基
板の製造方法。 - 【請求項6】前記分割しろの最小幅が、基板全体の対角
線全長の5%以上であることを特徴とする請求項5記載
のセラミック基板の製造方法。
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