JP2002287488A

JP2002287488A - 現像装置、画像形成装置および現像装置の組み立て方法

Info

Publication number: JP2002287488A
Application number: JP2001089060A
Authority: JP
Inventors: Nao Itabashi; 奈緒板橋
Original assignee: Brother Industries Ltd
Current assignee: Brother Industries Ltd
Priority date: 2001-03-27
Filing date: 2001-03-27
Publication date: 2002-10-03
Also published as: US6792227B2; US20020141778A1

Abstract

(57)【要約】【課題】高速印刷や長期の耐久時においても、現像剤
の漏れを確実に防止することのできる現像装置、およ
び、そのような現像装置を備える画像形成装置、さらに
は、そのような現像装置の組み立て方法を提供するこ
と。【解決手段】現像ローラ３１の軸方向両端部からトナ
ーが漏れることを防止するためのサイドシール５１を、
インナ摺擦面７１が形成されるインナ部材７３と、その
インナ部材７３の現像ローラ３１の軸方向外方におい
て、所定の間隔を隔てて設けられるアウタ摺擦面７２が
形成されるアウタ部材７４とによって構成する。これに
よって、耐久時においては、インナ摺擦面７１の外側に
トナーが漏れても、現像ローラ３１とアウタ摺擦面７２
との間においてシールすることができ、トナーの漏れを
確実に防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、レーザプリンタな
どの現像装置および画像形成装置、さらには、その現像
装置の組み立て方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】レーザプリンタなどの画像形成装置で
は、通常、トナーが収容されている現像カートリッジ
が、装置本体に着脱自在に装着されている。この現像カ
ートリッジは、トナーを収容するトナー収容部と、その
トナー収容部から供給されるトナーを担持する現像ロー
ラとを備えており、画像形成時には、この現像カートリ
ッジを装置本体に装着し、現像ローラを回転駆動させる
ことによって、感光ドラムに形成される静電潜像にトナ
ーを供給して可視像を形成し、これを用紙に転写するこ
とにより、画像を形成するようにしている。

【０００３】このような現像カートリッジには、現像ロ
ーラに担持されるトナーが、現像時において回転駆動さ
れる現像ローラの軸方向両端部から漏れることを防止す
るためのシール部材が設けられている。このシール部材
は、現像ローラの軸方向両端部において、現像ローラの
外周面に摺擦するように配置されており、その現像ロー
ラに担持されるトナーが軸方向外方に漏れることを阻止
するようにしている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、耐久時におい
ては、現像ローラの回転駆動によって、トナーがその現
像ローラの軸方向に拡散し、現像ローラとそれに摺擦す
るシール部材との間に徐々に侵入するために、高速印刷
や長期の耐久時においては、やがて、シール部材の全面
にトナーが載ってしまい、そこからトナーの漏れを生じ
るという不具合がある。

【０００５】本発明は、このような不具合に鑑みなされ
たものであり、その目的とするところは、高速印刷や長
期の耐久時においても、現像剤の漏れを確実に防止する
ことのできる現像装置、および、そのような現像装置を
備える画像形成装置、さらには、そのような現像装置の
組み立て方法を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項１に記載の発明は、現像時に移動する移動部
材と、前記移動部材の移動方向と略直交する方向に漏れ
る現像剤をシールするためのシール部材とを備える現像
装置において、前記シール部材は、前記移動部材の少な
くとも一方側端部に配置され、前記移動部材に摺擦する
第１摺擦面と、前記移動部材に摺擦し、前記移動部材と
前記シール部材とが接触しない空間が形成されるよう
に、前記移動部材の移動方向と略直交する方向において
前記第１摺擦面と所定の間隔を隔てて配置される第２摺
擦面とを備えていることを特徴としている。

【０００７】このような構成によると、耐久時におい
て、移動部材の移動によって、移動部材とそれに摺擦す
るシール部材との間に現像剤が侵入しても、現像剤は、
まず、第１摺擦面上に徐々に侵入し、その第１摺擦面の
全面に載った後には、そこから、第１摺擦面と第２摺擦
面との間に形成される空間内に落下する。そのため、移
動部材と第２摺擦面との間には、現像剤が侵入すること
がなく、これによって、現像剤の漏れを確実に防止する
ことができる。そのため、移動部材の高速動作や長期の
耐久時においても、現像剤の漏れを確実に防止すること
ができる。

【０００８】また、請求項２に記載の発明は、請求項１
に記載の発明において、前記移動部材が回転駆動される
ローラ部材であることを特徴としている。

【０００９】移動部材が回転駆動されるローラ部材であ
ると、その回転駆動により、現像剤がローラ部材の軸方
向に拡散して、シール部材との間により侵入しやすくな
るが、本発明においては、たとえ現像剤がシール部材に
侵入しても、第１摺擦面と第２摺擦面との間に形成され
る空間内に落下させることにより、移動部材と第２摺擦
面との間において、現像剤の漏れを確実に防止すること
ができる。

【００１０】また、請求項３に記載の発明は、請求項２
に記載の発明において、前記第１摺擦面および前記第２
摺擦面は、ともに前記ローラ部材の周面に摺擦すること
を特徴としている。

【００１１】このような構成によると、第１摺擦面およ
び第２摺擦面が、ともにローラ部材の周面に摺擦するの
で、より確実に現像剤の漏れを防止することができる。

【００１２】また、請求項４に記載の発明は、請求項２
または３に記載の発明において、前記シール部材は、前
記ローラ部材の軸方向両端部に設けられていることを特
徴している。

【００１３】このような構成によると、シール部材によ
って、ローラ部材の軸方向両端部からの現像剤の漏れを
確実に防止することができる。

【００１４】また、請求項５に記載の発明において、請
求項２ないし４のいずれかに記載の発明において、前記
ローラ部材が、弾性体からなる現像ローラであることを
特徴としている。

【００１５】現像ローラのローラ部材は、感光体や現像
剤へのダメージを低減するために、弾性体によって形成
されていることが好ましいが、ローラ部材を弾性体によ
って形成すると、たとえば、発泡体で形成した場合に比
べて、現像剤の漏れを生じやすく、また、金属で形成し
た場合とに比べて、ローラの削れを防止することができ
ず、現像時の現像剤の漏れが生じやすくなる。

【００１６】しかし、本発明においては、シール部材に
よって現像剤の漏れを確実に防止することができるの
で、現像ローラのローラ部材を弾性体によって形成し
て、良好な現像を達成しつつ、現像剤の漏れを有効に防
止することができる。

【００１７】また、請求項６に記載の発明は、請求項１
ないし５のいずれかに記載の発明において、前記第１摺
擦面および前記第２摺擦面は、フェルト部材により構成
されていることを特徴としている。

【００１８】第１摺擦面および第２摺擦面を、スポンジ
などの発泡体によって構成すると、移動部材の摺動によ
ってちぎれるなどの損傷を生じ、また、非発泡の弾性体
によって構成すると、摺動抵抗が大きく、移動部材と、
第１摺擦面および第２摺擦面との双方に大きな負荷がか
かってしまい、現像剤が侵入するとその現像剤によって
傷が付き、そこから現像剤の漏れが生じやすくなるなど
の不具合を生じる。

【００１９】しかし、このように、第１摺擦面および第
２摺擦面をフェルト部材によって構成すれば、移動部材
と第１摺擦面および第２摺擦面との摺動抵抗を低減する
ことができながら、現像剤の漏れを確実に防止すること
ができる。

【００２０】また、請求項７に記載の発明は、請求項６
に記載の発明において、前記フェルト部材は、ポリエス
テル系の繊維により構成されていることを特徴としてい
る。

【００２１】このような構成によると、フェルト部材が
ポリエステル系の繊維により構成されているので、耐摩
耗性および耐久性の良好なフェルト部材として構成する
ことができる。したがって、耐久時においても、毛抜け
などの損傷を生じにくく、かつ、現像剤の漏れを良好に
防止することができる。

【００２２】また、請求項８に記載の発明は、請求項６
に記載の発明において、前記フェルト部材は、前記現像
剤の平均粒径の２．１倍以下の繊維太さを有する細い繊
維を含む繊維により構成されていることを特徴としてい
る。

【００２３】このような構成によると、フェルト部材
が、現像剤の平均粒径の２．１倍以下の繊維太さを有す
る細い繊維を含む繊維によって、細かく絡められている
ので、耐久時において、毛抜けなどの損傷を生じにく
く、かつ、現像剤の通過を良好に阻止して、現像剤の漏
れを良好に防止することができる。

【００２４】また、請求項９に記載の発明は、請求項１
ないし８のいずれかに記載の発明において、前記第１摺
擦面および前記第２摺擦面には、フッ素油およびフッ素
系樹脂を含有するフッ素系潤滑剤が塗布されていること
を特徴としている。

【００２５】このような構成によると、フッ素系潤滑剤
が第１摺擦面および第２摺擦面に塗布されているので、
移動部材の移動時には、移動部材とシール部材との間に
おいて、潤滑剤が潤滑し、摺動抵抗を低減することがで
きる。そのため、シール部材の耐摩耗性および耐久性を
向上させることができるとともに、これらの摺動に起因
する異音の発生を確実に防止することができる。とりわ
け、フッ素系潤滑剤には、フッ素油およびフッ素系樹脂
が含有されているので、移動部材とシール部材との間の
摺動抵抗を、より一層、低減させることができる。その
ため、耐摩耗性および耐久性を、より一層、向上させる
ことができるとともに、とりわけ、これらの摺動に起因
する異音の発生をより一層確実に防止することができ
る。

【００２６】また、請求項１０に記載の発明は、請求項
１ないし９のいずれかに記載の発明において、前記現像
剤が、重合法により得られる重合トナーであることを特
徴としている。

【００２７】重合トナーは流動性が良いため良好な現像
を達成することができる。一方、重合トナーは、その良
好な流動性ゆえに、移動部材の移動によって、移動部材
とシール部材との間の侵入しやすくなるが、このような
本発明のシール部材によって、そのようなトナー漏れを
確実に防止することができる。

【００２８】また、請求項１１に記載の発明は、画像形
成装置であって、請求項１ないし１０のいずれかに記載
の現像装置を備えていることを特徴としている。

【００２９】このような現像装置を備えることで、耐久
時において、現像剤の漏れを確実に防止することができ
るので、装置内における現像剤の飛散を有効に防止する
ことができる。さらには、移動部材を高速動作させても
良好なシール性を確保することができるので、画像形成
速度の向上を図ることができる。そのため、装置の確実
な作動を確保して、迅速な画像形成を達成することがで
きる。

【００３０】また、請求項１２に記載の発明は、現像時
に移動するローラ部材と、前記ローラ部材の回転方向と
略直交する方向に漏れる現像剤をシールするためのシー
ル部材とを備える現像装置の組み立て方法において、前
記シール部材が、前記移動部材に摺擦する第１摺擦面
と、前記移動部材に摺擦し、前記移動部材と前記シール
部材とが接触しない空間が形成されるように、前記移動
部材の移動方向と略直交する方向において前記第１摺擦
面と所定の間隔を隔てて配置される第２摺擦面とを備え
ており、まず、前記現像装置の筐体に前記シール部材を
配置し、次いで、前記ローラ部材を、前記シール部材
に、前記シール部材の第１摺擦面および前記第２摺擦面
と略直交する方向から載置した後、前記ローラ部材に軸
受けを取り付けることを特徴としている。

【００３１】現像装置の組み立て方法において、たとえ
ば、現像装置の筐体にシール部材を配置して、その配置
されたシール部材に、第１摺擦面および第２摺擦面の配
置方向に沿う方向からローラ部材を載置すると、その載
置時に、第１摺擦面および第２摺擦面にローラ部材が摺
擦されるので、その摺擦力により、シール部材がローラ
部材の軸方向に変形した状態で組み付けられるおそれが
ある。

【００３２】しかし、このような組み立て方法では、ロ
ーラ部材が、シール部材の第１摺擦面および第２摺擦面
と略直交する方向からシール部材に載置されるので、そ
の載置時においては、第１摺擦面および第２摺擦面に
は、略直交する方向からのローラ部材の押圧力が加わる
のみで、軸方向の摺擦力が加わることがないため、シー
ル部材がローラ部材の軸方向に変形した状態で組み付け
られることがなく、これによって、確実な組み立てを達
成することができ、現像剤の漏れを確実に防止すること
ができる。

【００３３】とりわけ、このシール部材は、２つの第１
摺擦面および第２摺擦面を備えており、装置の大型化を
回避するためには、各第１摺擦面および第２摺擦面を、
幅狭に形成する必要がある。しかし、幅狭に形成する
と、剛性が低下して、第１摺擦面および第２摺擦面の配
置方向に沿う方向からローラ部材を載置すると、シール
部材がローラ部材の軸方向に、より一層変形した状態で
組み付けられるという不具合を生じやすい。しかし、こ
のような組み立て方法によれば、２つの第１摺擦面およ
び第２摺擦面を備えるシール部材であっても、良好な姿
勢を保持しつつ組み立てることができるので、確実な組
み立てによって、現像剤の漏れを確実に防止することが
できる。

【００３４】

【発明の実施の形態】図１は、本発明の画像形成装置と
してのレーザプリンタの一実施形態を示す要部側断面図
である。図１において、レーザプリンタ１は、本体ケー
シング２内に、用紙３を給紙するためのフィーダ部４
や、給紙された用紙３に所定の画像を形成するための画
像形成部５などを備えている。

【００３５】フィーダ部４は、本体ケーシング２内の底
部に、着脱可能に装着される給紙トレイ６と、給紙トレ
イ６内に設けられた用紙押圧板７と、給紙トレイ６の一
端側端部の上方に設けられる給紙ローラ８および給紙パ
ット９と、給紙ローラ８に対し用紙３の搬送方向の下流
側に設けられる紙粉取りローラ１０および１１と、紙粉
取りローラ１０および１１に対し用紙３の搬送方向の下
流側に設けられるレジストローラ１２とを備えている。

【００３６】用紙押圧板７は、用紙３を積層状にスタッ
ク可能とされ、給紙ローラ８に対して遠い方の端部にお
いて揺動可能に支持されることによって、近い方の端部
が上下方向に移動可能とされており、また、その裏側か
ら図示しないばねによって上方向に付勢されている。そ
のため、用紙押圧板７は、用紙３の積層量が増えるに従
って、給紙ローラ８に対して遠い方の端部を支点とし
て、ばねの付勢力に抗して下向きに揺動される。給紙ロ
ーラ８および給紙パット９は、互いに対向状に配設さ
れ、給紙パット９の裏側に配設されるばね１３によっ
て、給紙パット９が給紙ローラ８に向かって押圧されて
いる。用紙押圧板７上の最上位にある用紙３は、用紙押
圧板７の裏側から図示しないばねによって給紙ローラ８
に向かって押圧され、その給紙ローラ８の回転によって
給紙ローラ８と給紙パット９とで挟まれた後、１枚毎に
給紙される。給紙された用紙３は、紙粉取りローラ１０
および１１によって、紙粉が取り除かれた後、レジスト
ローラ１２に送られる。レジストローラ１２は、１対の
ローラから構成されており、用紙３を所定のレジスト後
に、画像形成部５に送るようにしている。

【００３７】なお、このフィーダ部４は、さらに、マル
チパーパストレイ１４と、マルチパーパストレイ１４上
に積層される用紙３を給紙するためのマルチパーパス側
給紙ローラ１５およびマルチパーパス側給紙パット２５
とを備えており、マルチパーパス側給紙ローラ１５およ
びマルチパーパス側給紙パット２５は、互いに対向状に
配設され、マルチパーパス側給紙パット２５の裏側に配
設されるばね２５ａによって、マルチパーパス側給紙パ
ット２５がマルチパーパス側給紙ローラ１５に向かって
押圧されている。マルチパーパストレイ１４上に積層さ
れる用紙３は、マルチパーパス側給紙ローラ１５の回転
によってマルチパーパス側給紙ローラ１５とマルチパー
パス側給紙パット２５とで挟まれた後、１枚毎に給紙さ
れる。

【００３８】画像形成部５は、スキャナユニット１６、
プロセスユニット１７、定着部１８などを備えている。

【００３９】スキャナユニット１６は、本体ケーシング
２内の上部に設けられ、レーザ発光部（図示せず。）、
回転駆動されるポリゴンミラー１９、レンズ２０および
２１、反射鏡２２、２３および２４などを備えており、
レーザ発光部からの発光される所定の画像データに基づ
くレーザビームを、鎖線で示すように、ポリゴンミラー
１９、レンズ２０、反射鏡２２および２３、レンズ２
１、反射鏡２４の順に通過あるいは反射させて、後述す
るプロセスユニット１７の感光ドラム２７の表面上に高
速走査にて照射させている。

【００４０】プロセスユニット１７は、スキャナユニッ
ト１６の下方に配設され、図２に示すように、本体ケー
シング２に対して着脱自在に装着されるドラムカートリ
ッジ２６内に、感光ドラム２７（静電潜像担持体）、現
像装置としての現像カートリッジ２８、スコロトロン型
帯電器２９、転写ローラ３０を備えている。

【００４１】現像カートリッジ２８は、図３にも示すよ
うに、ドラムカートリッジ２６に対して着脱自在に装着
されており、移動部材およびローラ部材としての現像ロ
ーラ３１、層厚規制ブレード３２、供給ローラ３３およ
びトナー収容部３４などを備えている。

【００４２】トナー収容部３４内には、現像剤として、
正帯電性の非磁性１成分のトナーが充填されている。こ
のトナーとしては、重合性単量体、たとえば、スチレン
などのスチレン系単量体や、アクリル酸、アルキル（Ｃ
１〜Ｃ４）アクリレート、アルキル（Ｃ１〜Ｃ４）メタ
アクリレートなどのアクリル系単量体を、懸濁重合など
の公知の重合方法によって共重合させることにより得ら
れる重合トナーが使用されている。このような重合トナ
ーは、球状をなし、流動性が極めて良好であるため、良
好な現像を達成することができ、その結果、高画質の画
像を形成することができる。なお、このようなトナーに
は、カーボンブラックなどの着色剤やワックスなどが配
合されるとともに、流動性を向上させるために、シリカ
などの外添剤が添加されている。その平均粒径は、約６
〜１０μｍ程度である。

【００４３】そして、トナー収容部３４内のトナーは、
トナー収容部３４の中心に設けられる回転軸３５に支持
されるアジテータ３６の矢印方向（時計方向）への回転
により、攪拌されて、トナー収容部３４の側部に開口さ
れたトナー供給口３７から放出される。なお、トナー収
容部３４の側壁には、トナーの残量検知用の窓３８が設
けられており、回転軸３５に支持されたクリーナ３９に
よって清掃される。

【００４４】トナー供給口３７の側方位置には、供給ロ
ーラ３３が矢印方向（反時計方向）に回転可能に配設さ
れており、また、この供給ローラ３３に対向して、現像
ローラ３１が矢印方向（反時計方向）に回転可能に配設
されている。そして、これら供給ローラ３３と現像ロー
ラ３１とは、そのそれぞれがある程度圧縮するような状
態で互いに当接されている。

【００４５】供給ローラ３３は、金属製のローラ軸に、
導電性のスポンジ体からなるローラが被覆されている。

【００４６】現像ローラ３１は、金属製のローラ軸７６
に、導電性のゴム材料である弾性体からなるローラが被
覆されている。より具体的には、現像ローラ３１のロー
ラは、カーボン微粒子などを含む導電性のウレタンゴム
またはシリコーンゴムからなるローラ本体の表面に、フ
ッ素が含有されているウレタンゴムまたはシリコーンゴ
ムのコート層が被覆されている。なお、現像ローラ３１
には、感光ドラム２７に対して、所定の現像バイアスが
印加されている。

【００４７】また、現像ローラ３１の近傍には、層厚規
制ブレード３２が配設されている。この層厚規制ブレー
ド３２は、後で詳述するが、現像ローラ３１の上方にお
いて、その現像ローラ３１の軸方向に沿って対向状に配
置され、現像カートリッジ２８に取り付けられる支持部
材５８と、その支持部材５８から現像ローラ３１に向か
って延びる金属の板ばね材からなる板ばね部材５９と、
その板ばね部材５９の先端部に設けられる絶縁性のシリ
コーンゴムからなる断面半円形状の押圧部４０とを備え
ており、押圧部４０が板ばね部材５９の弾性力によって
現像ローラ３１上に圧接されるように構成されている。

【００４８】そして、トナー供給口３７から放出される
トナーは、供給ローラ３３の回転により、現像ローラ３
１に供給され、この時、供給ローラ３３と現像ローラ３
１との間で正に摩擦帯電され、さらに、現像ローラ３１
上に供給されたトナーは、現像ローラ３１の回転に伴っ
て、層厚規制ブレード３２の押圧部４０と現像ローラ３
１との間に進入し、ここでさらに十分に摩擦帯電され
て、一定厚さの薄層として現像ローラ３１上に担持され
る。

【００４９】感光ドラム２７は、図２に示すように、現
像ローラ３１の側方位置において、その現像ローラ３１
と対向するような状態で矢印方向（時計方向）に回転可
能に配設されている。この感光ドラム２７は、ドラム本
体が接地されるとともに、その表面部分がポリカーボネ
ートなどから構成される正帯電性の感光層により形成さ
れている。

【００５０】スコロトロン型帯電器２９は、感光ドラム
２７の上方に、感光ドラム２７に接触しないように、所
定の間隔を隔てて配設されている。このスコロトロン型
帯電器２９は、タングステンなどの帯電用ワイヤからコ
ロナ放電を発生させる正帯電用のスコロトロン型の帯電
器であり、感光ドラム２７の表面を一様に正極性に帯電
させるように構成されている。

【００５１】そして、感光ドラム２７の表面は、その感
光ドラム２７の回転に伴なって、まず、スコロトロン型
帯電器２９により一様に正帯電された後、スキャナユニ
ット１６からのレーザービームの高速走査により露光さ
れ、所定の画像データに基づく静電潜像が形成される。

【００５２】次いで、現像ローラ３１の回転により、現
像ローラ３１上に担持されかつ正帯電されているトナー
が、感光ドラム２７に対向して接触する時に、感光ドラ
ム２７の表面上に形成される静電潜像、すなわち、一様
に正帯電されている感光ドラム２７の表面のうち、レー
ザービームによって露光され電位が下がっている露光部
分に供給され、選択的に担持されることによって可視像
化され、これによって反転現像が達成される。

【００５３】転写ローラ３０は、感光ドラム２７の下方
において、この感光ドラム２７に対向するように配置さ
れ、ドラムカートリッジ２６に矢印方向（反時計方向）
に回転可能に支持されている。この転写ローラ３０は、
金属製のローラ軸に、導電性のゴム材料からなるローラ
が被覆されており、転写時には、感光ドラム２７に対し
て所定の転写バイアスが印加されるように構成されてい
る。そのため、感光ドラム２７の表面上に担持された可
視像は、用紙３が感光ドラム２７と転写ローラ３０との
間を通る間に用紙３に転写される。

【００５４】定着部１８は、図１に示すように、プロセ
スユニット１７の側方下流側に配設され、加熱ローラ４
１、加熱ローラ４１を押圧する押圧ローラ４２、およ
び、これら加熱ローラ４１および押圧ローラ４２の下流
側に設けられる１対の搬送ローラ４３を備えている。加
熱ローラ４１は、金属製で加熱のためのハロゲンランプ
を備えており、プロセスユニット１７において用紙３上
に転写されたトナーを、用紙３が加熱ローラ４１と押圧
ローラ４２との間を通過する間に熱定着させ、その後、
その用紙３を搬送ローラ４３によって、排紙パス４４に
搬送するようにしている。排紙パス４４に送られた用紙
３は、排紙ローラ４５に送られて、その排紙ローラ４５
によって排紙トレイ４６上に排紙される。

【００５５】また、このレーザプリンタ１には、用紙３
の両面に画像を形成するために、反転搬送部４７が設け
られている。この反転搬送部４７は、排紙ローラ４５
と、反転搬送パス４８と、フラッパ４９と、複数の反転
搬送ローラ５０とを備えている。

【００５６】排紙ローラ４５は、１対のローラからな
り、正回転および逆回転の切り換えができるように構成
されている。この排紙ローラ４５は、上記したように、
排紙トレイ４６上に用紙３を排紙する場合には、正方向
に回転するが、用紙３を反転させる場合には、逆方向に
回転する。

【００５７】反転搬送パス４８は、排紙ローラ４５から
画像形成部５の下方に配設される複数の反転搬送ローラ
５０まで用紙３を搬送することができるように、上下方
向に沿って設けられており、その上流側端部が、排紙ロ
ーラ４５の近くに配置されるとともに、その下流側端部
が、反転搬送ローラ５０の近くに配置されている。

【００５８】フラッパ４９は、排紙パス４４と反転搬送
パス４８との分岐部分に臨むように、揺動可能に設けら
れており、図示しないソレノイドの励磁または非励磁に
より、排紙ローラ４５によって反転された用紙３の搬送
方向を、排紙パス４４に向かう方向から、反転搬送パス
４８に向かう方向に切り換えることができるように構成
されている。

【００５９】反転搬送ローラ５０は、給紙トレイ６の上
方において、略水平方向に複数設けられており、最も上
流側の反転搬送ローラ５０が、反転搬送パス４８の後端
部の近くに配置されるとともに、最も下流側の反転搬送
ローラ５０が、レジストローラ１２の下方に配置される
ように設けられている。

【００６０】そして、用紙３の両面に画像を形成する場
合には、この反転搬送部４７が、次のように動作され
る。すなわち、一方の面に画像が形成された用紙３が搬
送ローラ４３によって排紙パス４４から排紙ローラ４５
に送られてくると、排紙ローラ４５は、用紙３を挟んだ
状態で正回転して、この用紙３を一旦外側（排紙トレイ
４６側）に向けて搬送し、用紙３の大部分が外側に送ら
れ、用紙３の後端が排紙ローラ４５に挟まれた時に、正
回転を停止する。次いで、排紙ローラ４５は、逆回転す
るとともに、フラッパ４９が、用紙３が反転搬送パス４
８に搬送されるように、搬送方向を切り換えて、用紙３
を前後逆向きの状態で反転搬送パス４８に搬送するよう
にする。なお、フラッパ４９は、用紙３の搬送が終了す
ると、元の状態、すなわち、搬送ローラ４３から送られ
る用紙３を排紙ローラ４５に送る状態に切り換えられ
る。次いで、反転搬送パス４８に逆向きに搬送された用
紙３は、反転搬送ローラ５０に搬送され、この反転搬送
ローラ５０から、上方向に反転されて、レジストローラ
１２に送られる。レジストローラ１２に搬送された用紙
３は、裏返しの状態で、再び、所定のレジスト後に、画
像形成部５に向けて送られ、これによって、用紙３の両
面に所定の画像が形成される。

【００６１】また、このレーザプリンタ１では、転写ロ
ーラ３０によって用紙３に転写された後に感光ドラム２
７の表面上に残存する残存トナーを、現像ローラ３１に
よって回収する、いわゆるクリーナレス方式によって残
存トナーを回収するようにしている。このようなクリー
ナレス方式によって感光ドラム２７の表面上の残存トナ
ーを回収すれば、ブレードなどのクリーナ装置や廃トナ
ーの貯留手段を設ける必要がないため、装置構成の簡略
化、小型化およびコストの低減化を図ることができる。

【００６２】そして、このレーザプリンタ１の現像カー
トリッジ２８では、現像ローラ３１に担持されるトナー
が、現像時において回転される現像ローラ３１の軸方向
両端部から漏れることを防止するためのシール部材とし
てのサイドシール５１が、現像ローラ３１の軸方向両端
部にそれぞれ設けられている。以下、図４ないし図７を
参照して、サイドシール５１を、現像ローラ３１の軸方
向端部のシール構造とともに詳述する。なお、図４ない
し図７では、現像ローラ３１の軸方向一端部側のみを示
し、以下、その軸方向一端部側のみを説明するが、現像
ローラ３１の軸方向他端部側も、同様の構成とされてい
る。

【００６３】図４に示すように、現像カートリッジ２８
における現像ローラ３１の軸方向端部は、筐体５２の前
面が開放されるとともに、その側壁５３には、現像ロー
ラ３１を装着させるための支持孔５４が形成されてお
り、その側壁５３に隣接して、サイドシール５１ととも
に、図５および図６に示すように、アッパサイドシール
５５、ブレードサイドシール５６、および、図４に示す
ように、ロアサイドシール５７が設けられている。そし
て、これらサイドシール５１、アッパサイドシール５
５、ブレードサイドシール５６およびロアサイドシール
５７によって、現像ローラ３１の軸方向端部におけるト
ナーの漏れを確実に防止するようにしている。なお、支
持孔５４は、その前方側端部が開口されており、その開
口部７５に沿って現像ローラ３１のローラ軸７６を受け
入れることができるように形成されている。

【００６４】アッパサイドシール５５は、所定の厚みを
有する略矩形板状をなし、ウレタンなどのスポンジ部材
からなり、側壁５３に隣接する筐体５２の幅方向側端部
上方において、層厚規制ブレード３２の板ばね部材５９
に対向配置され、両面テープなどによって貼着されてい
る。このアッパサイドシール５５を設けることにより、
次に述べるブレードサイドシール５６の密着性を向上さ
せることができる。

【００６５】ブレードサイドシール５６は、層厚規制ブ
レード３２の板ばね部材５９の幅方向側端部において、
アッパサイドシール５５と対向する部分に設けられてお
り、板ばね部材５９の裏面（後面）に設けられるバック
ブレードシール６３と、板ばね部材５９の表面（前面）
に設けられるフロントブレードシール６４とを備えてい
る。なお、層厚規制ブレード３２の支持部材５８は、現
像ローラ３１の軸方向に沿って延びる板状のバックサポ
ート部材６０と、そのバックサポート部材６０に対向配
置される断面略Ｌ字状のフロントサポート部材６１とを
備えており、バックサポート部材６０とフロントサポー
ト部材６１との間において、板ばね部材５９を挟んだ状
態で、ねじ６２によって筐体５２の上部に固定されてい
る。

【００６６】バックブレードシール６３は、所定の厚み
を有する略矩形板状をなし、ウレタンなどのスポンジ部
材からなり、アッパサイドシール５５と対向する板ばね
部材５９の裏面に、両面テープなどによって貼着されて
いる。これによって、バックブレードシール６３とアッ
パサイドシール５５とは、スポンジ部材同士の接触とな
るので、現像ローラ３１の軸方向端部上方におけるトナ
ーの漏れを確実に防止することができる。

【００６７】また、フロントブレードシール６４は、所
定の厚みを有する略矩形板状をなし、ウレタンなどのス
ポンジ部材からなり、バックブレードシール６３と対向
する板ばね部材５９の表面に、両面テープなどによって
貼着されている。このフロントブレードシール６４は、
その上に、次に述べるフェルトシール部材６６が積層さ
れるが、その厚さ（フロントブレードシール６４とフェ
ルトシール部材６６との積層状態での厚さ）が、ある程
度のつぶし量を見込んで、層厚規制ブレード３２の押圧
部４０よりも厚くなるように形成されている。このよう
に形成することにより、押圧部４０が摩耗しても、押圧
部４０と現像ローラ３１との圧接部分側方からのトナー
洩れを確実に防止することができる。

【００６８】また、図４に示すように、ロアサイドシー
ル５７は、所定の厚みを有する略矩形板状をなし、ウレ
タンなどのスポンジ部材からなり、筐体５２の幅方向端
部であって、次に述べるサイドシール５１の内側に隣接
配置され、筐体５２の下部表面に両面テープなどによっ
て貼着されている。このロアサイドシール５７を設ける
ことにより、次に述べるサイドシール５１とロアフィル
ム７８とが取り付けられる境界部分におけるトナーの漏
れを防止することができる。

【００６９】そして、サイドシール５１は、側壁５３に
隣接する筐体５２の幅方向側端部において、現像ローラ
３１の外周面と摺接するように設けられている。このサ
イドシール５１は、スポンジシール部材６５と、そのス
ポンジシール部材６５上に積層されるフェルトシール部
材６６とを備えている。

【００７０】スポンジシール部材６５は、図７にも示す
ように、現像ローラ３１の軸方向（現像ローラ３１の回
転方向と略直交する方向）において、より内側（トナー
収容側）に配置されるスポンジインナ部材６７と、その
スポンジインナ部材６７と所定の間隔（隙間）を隔てて
より外側（反トナー収容側）に配置されるスポンジアウ
タ部材６８とを備えている。

【００７１】これらスポンジインナ部材６７およびスポ
ンジアウタ部材６８は、ともにウレタンなどのスポンジ
部材からなり、より具体的には、スポンジの中でも比較
的剛性の高いウレタンのスポンジ部材（商品名：ポロ
ン、ロジャースイノアック社製）からなり、現像ローラ
３１を装着した時に圧縮されて所定の押圧力を発現する
ような、ある程度の厚みを有する略同一の矩形状として
形成されている。

【００７２】そして、これらスポンジインナ部材６７と
スポンジアウタ部材６８とは、図４（ａ）に示すよう
に、側壁５３に隣接する筐体５２の幅方向側端部、すな
わち、現像ローラ３１の軸方向端部において、互いに所
定の間隔を隔てて、その軸方向と略直交する方向に延び
るような状態で、筐体５２の端部に、両面テープなどに
よって貼着されている。なお、図４および図６に示すよ
うに、サイドシール５１が設けられる筐体５２の端部
は、サイドシール５１と現像ローラ３１とを密着状に接
触させるために、現像ローラ３１の外周面に沿った湾曲
形状で形成されているため、これらスポンジインナ部材
６７とスポンジアウタ部材６８とは、この湾曲形状に沿
って貼着される。

【００７３】より具体的には、このスポンジシール部材
６５（スポンジインナ部材６７およびスポンジアウタ部
材６８）は、図６に示すように、その上端部が、ブレー
ドサイドシール５６のバックブレードシール６３および
フロントブレードシール６４に圧接し、図４（ａ）に示
すように、その下端部が、ロアサイドシール５７と筐体
５２の幅方向においてオーバーラップする状態で、両面
テープなどによって貼着されている。スポンジシール部
材６５の上端部を、ブレードサイドシール５６のバック
ブレードシール６３およびフロントブレードシール６４
に圧接させれば、これらのスポンジ部材同士の接触によ
り、スポンジシール部材６５とブレードサイドシール５
６との境界部分におけるトナーの漏れを防止することが
できる。また、スポンジシール部材６５の下端部を、ロ
アサイドシール５７と筐体５２の幅方向においてオーバ
ーラップさせれば、スポンジシール部材６５（この場合
はスポンジインナ部材６７）とロアサイドシール５７と
のスポンジ部材同士の接触により、スポンジインナ部材
６７とロアサイドシール５７との境界部分におけるトナ
ーの漏れを防止することができる。

【００７４】フェルトシール部材６６は、図７にも示す
ように、スポンジインナ部材６７上に積層されるフェル
トインナ部材６９と、スポンジアウタ部材６８上に積層
されるフェルトアウタ部材７０とを備えている。これら
フェルトインナ部材６９およびフェルトアウタ部材７０
は、ともに可撓性を有する平板フィルム状をなし、次に
詳述するが、ポリエステル系の繊維からなるフェルト部
材によって形成されている。

【００７５】そして、これらフェルトインナ部材６９と
フェルトアウタ部材７０とは、図４（ｂ）に示すよう
に、側壁５３に隣接する筐体５２の幅方向側端部、すな
わち、現像ローラ３１の軸方向端部において、互いに所
定の間隔を隔てて、その軸方向と略直交する方向に延び
るような状態で、スポンジインナ部材６７とスポンジア
ウタ部材６８とに、両面テープなどによってそれぞれ貼
着されている。なお、スポンジインナ部材６７とスポン
ジアウタ部材６８とは、上記したように、筐体５２の端
部の湾曲形状に沿って貼着されているので、これらフェ
ルトインナ部材６９およびフェルトアウタ部材７０も、
この湾曲形状に沿ってスポンジインナ部材６７およびス
ポンジアウタ部材６８にそれぞれ貼着される。そして、
これらフェルトインナ部材６９の表面およびフェルトア
ウタ部材７０の表面が、現像ローラ３１と摺擦される第
１摺擦面としてのインナ摺擦面７１および第２摺擦面と
してのアウタ摺擦面７２とされており、これらインナ摺
擦面７１とアウタ摺擦面７２との間には、現像ローラ３
１とサイドシール５１とが接触しない空間が形成されて
いる。

【００７６】より具体的には、この空間は、図７に示す
ように、スポンジインナ部材６７およびフェルトインナ
部材６９とによって構成されるインナ部材７３と、スポ
ンジアウタ部材６８およびフェルトアウタ部材７０とに
よって構成されるアウタ部材７４との間の空間Ｓであっ
て、インナ摺擦面７１からトナーが漏れた場合であって
も、その漏れたトナーを、この現像カートリッジ２８の
寿命まで十分に収容し得る程度の空間Ｓとして形成され
る。

【００７７】そして、これらフェルトインナ部材６９お
よびフェルトアウタ部材７０は、図４（ｂ）に示すよう
に、側壁５３に隣接する筐体５２の幅方向側端部におい
て、スポンジインナ部材６７およびスポンジアウタ部材
６８の上にそれぞれ積層され、図５および図６に示すよ
うに、フェルトシール部材６６（フェルトインナ部材６
９およびフェルトアウタ部材７０）の上端部が、フロン
トブレードシール６４を覆い、かつ、その下端部が、ス
ポンジシール部材６５（スポンジインナ部材６７および
スポンジアウタ部材６８）の下端部から、さらに下方に
延び、筐体５２の下端部を巻回状に被覆するような状態
で、両面テープなどによって貼着されている。フェルト
シール部材６６の上端部で、フロントブレードシール６
４を覆うようにすれば、層厚規制ブレード３２の押圧部
４０の側方からのトナーの漏れを確実に防止することが
できる。また、フェルトシール部材６６は、層厚規制ブ
レード３２の板ばね部材５９の動きに従って一緒に動く
ので、板ばね部材５９の動きが規制されることなく、押
圧部４０による現像ローラ３１の良好な圧接を確保する
ことができる。さらに、フェルトシール部材６６と板ば
ね部材５９との間に介在されるフロントブレードシール
６４が、スポンジ部材によって形成されており、適度な
つぶれ量を有しているので、フェルトシール部材６６と
現像ローラ３１との間の押圧力の反力を良好に吸収し
て、これらフェルトシール部材６６と現像ローラ３１と
の間のシールを確実に確保することができる。

【００７８】また、筐体５２の下端部の上面には、その
幅方向全体にわたって、ＰＥＴ（ポリエチレンテレフタ
レート）シートやウレタンゴムフィルムなどからなるロ
アフィルム７８（図２および図３参照）が両面テープに
よって貼着されており、これによって、筐体５２の下側
からの漏れが防止されている。

【００７９】そして、図４（ｂ）に示すように、筐体５
２が開放される前面側から、現像ローラ３１のローラ軸
７６を支持孔５４に沿って挿入させることにより、現像
ローラ３１が筐体５２に回転可能に装着されており、こ
れによって、図６および図８に示すように、現像ローラ
３１の軸方向端部の外周面が、フェルトインナ部材６９
およびフェルトアウタ部材７０のインナ摺擦面７１とア
ウタ摺擦面７２と密着状に摺動可能に接触される。

【００８０】したがって、この現像ローラ３１の軸方向
端部の外周面とインナ摺擦面７１およびアウタ摺擦面７
２との間において、現像時における現像ローラ３１の回
転駆動による軸方向端部からのトナーの漏れを、確実に
シールすることができる。

【００８１】すなわち、図８に示すように、耐久時にお
いては、現像ローラ３１の回転駆動によって、感光ドラ
ム２７を現像せずに現像カートリッジ２８内に戻ろうと
するトナーが、ロアサイドシール５７によって掻き落と
されて、矢印で示すように、その現像ローラ３１の軸方
向外側に逃げるように拡散し、現像ローラ３１とそれに
摺擦するフェルトインナ部材６９のインナ摺擦面７１と
の間に徐々に侵入してしまう場合がある。そのような場
合には、高速印刷や長期の耐久時において、やがて、イ
ンナ摺擦面７１の全面にトナーが載ってしまい、その
後、インナ摺擦面７１の外側にトナーが漏れてしまう場
合がある。

【００８２】しかし、このサイドシール５１において
は、インナ摺擦面７１の外側に漏れたトナーは、インナ
摺擦面７１とアウタ摺擦面７２との間に形成される空
間、すなわち、インナ部材７３とアウタ部材７４との間
の空間Ｓ内に落下する。そのため、現像ローラ３１とア
ウタ摺擦面７２との間には、トナーが侵入することがな
く、これによって、トナーの漏れを確実に防止すること
ができる。そのため、現像ローラ３１の高速回転や長期
の耐久時においても、トナーの漏れを確実に防止するこ
とができる。

【００８３】より具体的には、このレーザプリンタ１に
おいては、このようなサイドシール５１が、現像ローラ
３１の軸方向両端部にそれぞれ設けられており、各サイ
ドシール５１においては、そのインナ摺擦面７１および
アウタ摺擦面７２が現像ローラ３１の外周面と押圧状態
でそれぞれ摺擦されているので、現像ローラ３１の軸方
向両端部からのトナーの漏れが確実に防止されている。

【００８４】また、このレーザプリンタ１では、流動性
の良好な重合トナーを用いて良好な現像を達成している
が、重合トナーでは、その良好な流動性ゆえに、現像時
の現像ローラ３１の回転駆動によって、現像ローラ３１
とサイドシール５１との間に侵入しやすくなる。しか
し、このレーザプリンタ１においては、たとえインナ摺
擦面７１にトナーが侵入しても、アウタ摺擦面７２によ
ってそのトナーの漏れを確実に阻止することができるの
で、重合トナーによって、良好な現像を達成することが
できる。

【００８５】また、このレーザプリンタ１では、非磁性
１成分の現像方式を採用しており、トナーおよび感光ド
ラム２７へのダメージを低減すべく、現像ローラ３１の
ローラを弾性体によって形成している。現像ローラ３１
のローラを弾性体によって形成すると、たとえば、発泡
体で形成した場合に比べて、トナーの漏れを生じやす
く、また、金属で形成した場合とに比べて、ローラの削
れを防止することができず、現像時のトナーの漏れが生
じやすくなる。しかし、このレーザプリンタ１では、た
とえインナ摺擦面７１にトナーが侵入しても、アウタ摺
擦面７２によってそのトナーの漏れを確実に阻止するこ
とができるので、耐久時におけるトナーの漏れを確実に
防止することができる。そのため、現像ローラ３１のロ
ーラを弾性体によって形成して、良好な現像を達成しな
がらも、トナーの漏れを有効に防止することができる。

【００８６】また、このレーザプリンタ１では、フェル
トシール部材６６（フェルトインナ部材６９およびフェ
ルトアウタ部材７０）が、ポリエステル系の繊維からな
るフェルト部材により構成されている。

【００８７】ポリエステル系の繊維としては、主として
ポリエステルであれば、それ以外の繊維が混紡されてい
てもよいが、１００％ポリエステル繊維であることが好
ましい。たとえば、テフロン（登録商標）系の繊維を用
いると、太いテフロン繊維のみによって形成されるの
で、耐久時においては、回転トルクを低減する一方で摩
耗により抜けやすく、また、トナーの侵入を許容して漏
れを生じやすく、しかも、テフロンであるため、脆く、
ちぎれやすいという不具合を生じ、とりわけ、現像ロー
ラ３１を高速回転させるとそのような不具合が顕著とな
るが、このように、ポリエステル系の繊維を用いれば、
テフロン系の繊維を用いる場合に比べて、耐摩耗性およ
び耐久性の向上を図ることができる。そのため、耐久時
において現像ローラ３１を高速回転させても、良好なシ
ール性を確保することができる。

【００８８】また、このような繊維は、細い繊維と太い
繊維との少なくとも２種類の繊維太さを有する繊維によ
って構成されており、細い繊維の本数が、フェルト部材
の繊維の全本数に対して、３０％以上、さらには、５０
％以上であることが好ましく、さらに、この細い繊維
が、現像時に使用されるトナーの平均粒径の２．１倍以
下の繊維太さを有する１００％ポリエステル繊維である
ことが好ましい。

【００８９】このような繊維では、フェルト部材が細い
繊維と太い繊維とによって絡められているので、細い繊
維によって、耐久時における毛抜けなどの損傷やトナー
の漏れを防止することができるとともに、太い繊維によ
って、耐久時における現像ローラ３１の摺擦に対する強
度の低下を防止することができる。また、細い繊維の本
数が、繊維の全本数に対して、３０％以上であると、こ
の細い繊維により、毛抜けなどの損傷やトナーの漏れを
確実に防止することができる。

【００９０】また、その細い繊維の繊維太さが、現像時
に使用されるトナーの平均粒径の２．１倍以下であれ
ば、その細い繊維により形成される繊維構造によって、
トナーの通過が良好に阻止されるので、トナーの漏れを
確実に防止することができ、さらに、この細い繊維が１
００％ポリエステル繊維であれば、その細い繊維によっ
て、耐摩耗性および耐久性を向上させることができる。

【００９１】したがって、このような繊維を用いること
によって、耐久時においても、毛抜けなどの損傷を生じ
にくく、かつ、トナーの漏れを良好に防止することがで
き、さらに、耐久時において現像ローラ３１を高速回転
させても、良好なシール性を確保することができる。

【００９２】なお、このレーザプリンタ１のフェルトシ
ール部材６６では、より具体的には、繊維太さが約１
２．５μｍの細い１００％ポリエステル繊維と、約２５
〜２６μｍの太い１００％ポリエステル繊維とが、繊維
の本数として約５０％ずつで含まれている繊維が用いら
れており、平均粒径が６μｍ程度までのトナーのシール
を確実に確保している。

【００９３】そして、このレーザプリンタ１において
は、フェルトシール部材６６は、そのようなポリエステ
ル系の繊維のフェルト部材として構成されている。

【００９４】たとえば、フェルトシール部材６６を、ス
ポンジ部材などの発泡体によって構成すると、現像ロー
ラ３１の摺動によってちぎれるなどの損傷を生じ、ま
た、非発泡の弾性体によって構成すると、摺動抵抗が大
きく、現像ローラ３１およびフェルトシール部材６６の
双方に大きな負荷がかかってしまい、トナーが侵入する
とそのトナーによって傷が付き、そこからトナーの漏れ
を生じるなどの不具合を生じる。

【００９５】しかし、このように、フェルトシール部材
６６をフェルト部材によって構成すれば、現像ローラ３
１とフェルトシール部材６６との摺動抵抗を低減するこ
とができながら、トナーの漏れを確実に防止することが
できる。

【００９６】また、このフェルトシール部材６６の表
面、すなわち、インナ摺擦面７１およびアウタ摺擦面７
２には、潤滑剤が塗布されている。潤滑剤を塗布するこ
とで、現像ローラ３１の回転駆動時には、現像ローラ３
１とインナ摺擦面７１およびアウタ摺擦面７２との間に
おいて、潤滑剤が潤滑するので、摺動抵抗を低減するこ
とができ、現像ローラ３１の回転トルクを低減すること
ができるとともに、耐摩耗性および耐久性の向上を図る
ことができる。さらには、これらの摺動に起因する異音
の発生を確実に防止することができる。

【００９７】より具体的には、このインナ摺擦面７１お
よびアウタ摺擦面７２には、フッ素油およびフッ素系樹
脂を揮発性の溶媒中に分散させたフッ素系潤滑剤が塗布
されている。

【００９８】このようなフッ素系潤滑剤を塗布すれば、
フッ素油およびフッ素系樹脂が摩擦を低減し、現像ロー
ラ３１とインナ摺擦面７１およびアウタ摺擦面７２との
間の摺動抵抗をより一層低減させることができる。その
ため、耐摩耗性および耐久性を、さらに向上させること
ができ、とりわけ、これらの摺動に起因する異音の発生
をより一層確実に防止することができる。

【００９９】なお、フッ素系潤滑剤を、インナ摺擦面７
１およびアウタ摺擦面７２に塗布する方法は、特に制限
されないが、たとえば、フェルトインナ部材６９および
フェルトアウタ部材７０として所定の寸法に加工する前
の長尺のフェルト部材の表面に、刷毛により潤滑剤を均
一に塗布した後、所定の寸法に切り出せばよい。なお、
塗布量は、適宜決定すればよいが、たとえば、１００個
のフェルトインナ部材６９またはフェルトアウタ部材７
０に対して、２０±５ｇとして塗布される。

【０１００】また、このようなフッ素系潤滑剤として
は、たとえば、関東化成工業株式会社製の商品名「ハナ
ールＦＬ−Ｚ７５」が用いられる。このハナールＦＬ−
Ｚ７５は、揮発性の溶媒として、ハイドロフルオロカー
ボンが８０〜９０重量％含有され、さらに、フッ素油お
よびフッ素系樹脂としてポリテトラフルオロエチレン
（ＰＴＦＥ）ならびにその他の成分が１０〜２０重量％
含有されている。

【０１０１】また、たとえば、関東化成工業株式会社製
の商品名「ハナールＦＬ−９５５」を用いてもよい。こ
のハナールＦＬ−９５５は、揮発性の溶媒として、パー
フルオロアルカンが８５〜９５重量％含有され、さら
に、フッ素油およびフッ素系樹脂としてポリテトラフル
オロエチレン（ＰＴＦＥ）ならびにその他の成分が５〜
１５重量％含有されている。

【０１０２】したがって、このレーザプリンタ１では、
このようにトナーの漏れが確実にシールされる現像カー
トリッジ２８を備えるので、トナーが本体ケーシング２
内に飛散することが防止される。そのため、装置の確実
な作動が確保され、また、耐久時においては、現像ロー
ラ３１を高速回転させても良好なシール性が確保される
ので、迅速な画像形成を達成することができる。

【０１０３】なお、インナ摺擦面７１から、インナ部材
７３とアウタ部材７４との間の空間Ｓ内に漏れたトナー
には、インナ摺擦面７１に塗布されたフッ素系潤滑剤が
付着しているので、その空間Ｓの底面や側面などに付着
して、それらインナ部材７３とアウタ部材７４との間の
下端部の開放側から漏れることが防止されている。ま
た、これらインナ部材７３とアウタ部材７４との間の下
端部の開放側に、トナーの漏れを防止するためのトナー
ガイド部材などを設けてもよい。

【０１０４】次に、図９および図１０を参照して、本発
明の現像装置の組み立て方法の一実施形態として、現像
カートリッジ２８に現像ローラ３１を組み付ける方法に
ついて説明する。

【０１０５】この組み付け方法では、図９に示すよう
に、まず、現像カートリッジ２８の筐体５２の両側部
に、上記したように、インナ部材７２とアウタ部材７３
からなるサイドシール５１をそれぞれ配設した後、次い
で、現像ローラ３１を、現像カートリッジ２８の前方に
おいて、筐体５２の幅方向と現像ローラ３１の軸方向と
が対向するように配置して、そのまま、その幅方向と略
直交する方向（各サイドシール５１のインナ摺擦面７１
およびアウタ摺擦面７２と略直交する方向）に移動さ
せ、筐体５２の両側壁５３に形成された各支持孔５４に
沿って挿入することにより、各サイドシール５１上に載
置し、その後、筐体５２の両側壁５３の外側から、軸受
け７７を、現像ローラ３１のローラ軸７６の両軸端部に
それぞれ取り付けることによって、図１０に示すよう
に、現像ローラ３１を現像カートリッジ２８に組み付け
るようにしている。

【０１０６】このような現像ローラ３１の組み付けにお
いて、たとえば、現像ローラ３１を、筐体５２の幅方向
に沿う方向から筐体５２に挿入すると、各サイドシール
５１のインナ摺擦面７１およびアウタ摺擦面７２に、現
像ローラ３１がその軸方向に沿って摺擦されるので、そ
の摺擦力により、インナ部材７３およびアウタ部材７４
が現像ローラ３１の軸方向に変形した状態で組み付けら
れるおそれがある。

【０１０７】しかし、この組み付け方法においては、現
像ローラ３１が、各サイドシール５１のインナ摺擦面７
１およびアウタ摺擦面７２と略直交する前方方向から、
各サイドシール５１上に載置されるので、その載置時に
おいては、インナ摺擦面７１およびアウタ摺擦面７２に
は、略直交する前方方向からの現像ローラ３１の押圧力
が加わるのみで、軸方向の摺擦力が加わることがないた
め、各サイドシール５１が現像ローラ３１の軸方向に変
形した状態で組み付けられることがなく、これによっ
て、確実な組み付けを達成することができ、トナーの漏
れを確実に防止することができる。

【０１０８】とりわけ、各サイドシール５１は、２つの
部材、つまり、インナ部材７３およびアウタ部材７４を
備えており、装置の大型化を回避するためには、各イン
ナ部材７３およびアウタ部材７４を、幅狭に形成する必
要がある。しかし、幅狭に形成すると、剛性が低下し
て、筐体５２の幅方向に沿う方向から現像ローラ３１を
載置すると、各サイドシール５１が現像ローラ３１の軸
方向に、より一層変形した状態で組み付けられるという
不具合を生じやすい。しかし、このような組み付け方法
によれば、インナ部材７３およびアウタ部材７４を備え
るサイドシール５１であっても、良好な姿勢を保持しつ
つ組み付けることができるので、確実な組み付けによっ
て、トナーの漏れを確実に防止することができる。

【０１０９】なお、以上の説明においては、サイドシー
ル５１を、スポンジインナ部材６７およびフェルトイン
ナ部材６９とによって構成されるインナ部材７３と、ス
ポンジアウタ部材６８およびフェルトアウタ部材７０と
によって構成されるアウタ部材７４とによって構成した
が、本発明においては、インナ摺擦面７１とアウタ摺擦
面７２との間に、現像ローラ３１とサイドシール５１と
が接触しない空間Ｓが形成されていれば、たとえば、図
１１に示すように、１つの断面略矩形状のスポンジシー
ル部材６５に、フェルトインナ部材６９とフェルトアウ
タ部材７０とを、現像ローラ３１とサイドシール５１と
が接触しない空間Ｓが形成されるように、互いに所定の
間隔を隔てて設けるようにしてもよく、また、図１２に
示すように、スポンジシール部材６５を断面略コ字状に
形成して、その２つの上面にフェルトインナ部材６９と
フェルトアウタ部材７０とを、現像ローラ３１とサイド
シール５１とが接触しない空間Ｓが形成されるように、
互いに所定の間隔を隔てて設けるようにしてもよい。

【０１１０】また、以上の説明では、サイドシール５１
のインナ部材７３とアウタ部材７４とを、略同一の幅
（現像ローラ３１の軸方向における幅）として形成した
が、現像ローラ３１の回転の安定化を図るべく、アウタ
部材７４をインナ部材７３よりも広幅に形成してもよ
い。

【０１１１】また、サイドシール５１は、インナ部材７
３およびアウタ部材７４のみによって構成せずとも、た
とえば、インナ部材７３とアウタ部材７４との間に、１
つまたは複数の中間部材を、インナ部材７３やアウタ部
材７４と同様の構成として設けてもよい。

【０１１２】また、インナ部材７３およびアウタ部材７
４は、その目的および用途によっては、スポンジインナ
部材６７およびスポンジアウタ部材６８を形成せずに、
直接、フェルトインナ部材６９およびフェルトアウタ部
材７０のみによって構成してもよい。

【０１１３】また、以上の説明では、インナ部材７３お
よびアウタ部材７４を備えるサイドール５１を、現像ロ
ーラ３１の軸方向両端部に設けたが、たとえば、インナ
部材７３およびアウタ部材７４を備えるサイドール５１
を、よりトナーが漏れやすい現像ローラ３１の軸方向一
方側端部のみに設け、他方側端部には、従来から使用さ
れているサイドシール（１つのスポンジシール部材６５
上に１つのフェルトシール部材６６が積層されているも
の）を設けてもよい。

【０１１４】さらに、以上の説明では、サイドシール５
１のインナ摺擦面７１およびアウタ摺擦面７２を、とも
に現像ローラ３１の外周面に摺擦させるようにしたが、
たとえば、インナ摺擦面７１を現像ローラ３１の外周面
に摺擦させる一方で、アウタ摺擦面７２を現像ローラ３
１の端部端面に摺擦させるようにしてもよい。

【０１１５】また、以上の説明では、本発明のシール部
材をサイドシール５１として構成し、現像ローラ３１に
適用したが、本発明の移動部材としては、移動する部材
であれば、特に現像ローラ３１に限定されることはな
く、軸受けを有し回転駆動する部材、たとえば、供給ロ
ーラ３３やアジテータ３６などに適用してもよい。

【０１１６】また、以上の説明では、フェルトシール部
材６６をポリエステル系の繊維からなるフェルト部材と
して構成したが、フェルト部材以外に、たとえば、編
物、織物、植毛、不織布などとして構成してもよい。

【０１１７】

【発明の効果】以上述べたように、請求項１に記載の発
明によれば、移動部材とそれに摺擦するシール部材との
間に現像剤が侵入しても、その現像剤を、第１摺擦面と
第２摺擦面との間に形成される空間内に落下させること
により、移動部材と第２摺擦面との間において、現像剤
の漏れを確実に防止することができる。そのため、移動
部材の高速動作や長期の耐久時においても、現像剤の漏
れを確実に防止することができる。

【０１１８】請求項２に記載の発明によれば、現像剤が
ローラ部材の軸方向に拡散して、シール部材との間によ
り侵入しやすくなるが、本発明においては、このような
ローラ部材であっても、現像剤の漏れを確実に防止する
ことができる。

【０１１９】請求項３に記載の発明によれば、第１摺擦
面および第２摺擦面が、ともにローラ部材の周面に摺擦
するので、より確実に現像剤の漏れを防止することがで
きる。

【０１２０】請求項４に記載の発明によれば、シール部
材によって、ローラ部材の軸方向両端部からの現像剤の
漏れを確実に防止することができる。

【０１２１】請求項５に記載の発明によれば、現像ロー
ラのローラ部材を弾性体によって形成して、良好な現像
を達成しつつ、現像剤の漏れを有効に防止することがで
きる。

【０１２２】請求項６に記載の発明によれば、移動部材
と第１摺擦面および第２摺擦面との摺動抵抗を低減する
ことができながら、現像剤の漏れを確実に防止すること
ができる。

【０１２３】請求項７に記載の発明によれば、耐久時に
おいても、毛抜けなどの損傷を生じにくく、かつ、現像
剤の漏れを良好に防止することができる。

【０１２４】請求項８に記載の発明によれば、耐久時に
おいて、毛抜けなどの損傷を生じにくく、かつ、現像剤
の通過を良好に阻止して、現像剤の漏れを良好に防止す
ることができる。

【０１２５】また、請求項９に記載の発明によれば、シ
ール部材の耐摩耗性および耐久性を向上させることがで
きるとともに、とりわけ、これらの摺動に起因する異音
の発生をより一層確実に防止することができる。

【０１２６】請求項１０に記載の発明によれば、重合ト
ナーによって、良好な現像を達成することができなが
ら、その漏れを確実に防止することができる。

【０１２７】請求項１１に記載の発明によれば、装置の
確実な作動を確保して、迅速な画像形成を達成すること
ができる。

【０１２８】請求項１２に記載の発明によれば、２つの
第１摺擦面および第２摺擦面を備えるシール部材であっ
ても、良好な姿勢を保持しつつ組み立てることができ
る。そのため、確実な組み立てによって、現像剤の漏れ
を確実に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の画像形成装置としての、レーザプリン
タの一実施形態を示す要部側断面図である。

【図２】図１に示すレーザプリンタのプロセスユニット
を示す要部側断面図である。

【図３】図２に示すプロセスユニットの現像カートリッ
ジを示す要部側断面図である。

【図４】図３に示す現像カートリッジにおいて、現像ロ
ーラの軸方向端部のシール構造を示す要部斜視図であっ
て、（ａ）は、サイドシールのスポンジシール部材が貼
着されている状態、（ｂ）は、スポンジシール部材上に
フェルトシール部材が積層されている状態、を示す。

【図５】図４に示す現像ローラの軸方向端部のシール構
造を示す要部側断面図であって、現像ローラが装着され
ていない状態を示す。

【図６】図４に示す現像ローラの軸方向端部のシール構
造を示す要部側断面図であって、現像ローラが装着され
ている状態を示す。

【図７】図４に示すサイドシールの要部断面図である。

【図８】図４に示すサイドシールにおいて、トナーの漏
れを防止する状態を説明する説明図である。

【図９】現像カートリッジに現像ローラを組み付ける方
法を説明するための説明図（組み付け前の状態）であ
る。

【図１０】現像カートリッジに現像ローラを組み付ける
方法を説明するための説明図（組み付け後の状態）であ
る。

【図１１】図７に示すサイドシールの他の実施形態（１
つの断面略矩形状のスポンジシール部材に、フェルトイ
ンナ部材とフェルトアウタ部材とが設けている態様）を
示す要部断面図である。

【図１２】図７に示すサイドシールの他の実施形態（１
つの断面略コ字状のスポンジシール部材に、フェルトイ
ンナ部材とフェルトアウタ部材とが設けている態様）を
示す要部断面図である。

【符号の説明】

１レーザプリンタ２８現像カートリッジ３１現像ローラ５１サイドシール５２筐体６５スポンジシール部材６６フェルトシール部材７１インナ摺擦面７２アウタ摺擦面７７軸受け

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号ＦＩテーマコート゛(参考）Ｃ１０Ｎ 50:02 Ｃ１０Ｎ 50:02

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】現像時に移動する移動部材と、前記移動
部材の移動方向と略直交する方向に漏れる現像剤をシー
ルするためのシール部材とを備える現像装置において、前記シール部材は、前記移動部材の少なくとも一方側端
部に配置され、前記移動部材に摺擦する第１摺擦面と、前記移動部材に摺擦し、前記移動部材と前記シール部材
とが接触しない空間が形成されるように、前記移動部材
の移動方向と略直交する方向において前記第１摺擦面と
所定の間隔を隔てて配置される第２摺擦面とを備えてい
ることを特徴とする、現像装置。
【請求項２】前記移動部材が回転駆動されるローラ部
材であることを特徴とする、請求項１に記載の現像装
置。
【請求項３】前記第１摺擦面および前記第２摺擦面
は、ともに前記ローラ部材の周面に摺擦することを特徴
とする、請求項２に記載の現像装置。
【請求項４】前記シール部材は、前記ローラ部材の軸
方向両端部に設けられていることを特徴とする、請求項
２または３に記載の現像装置。
【請求項５】前記ローラ部材が、弾性体からなる現像
ローラであることを特徴とする、請求項２ないし４のい
ずれかに記載の現像装置。
【請求項６】前記第１摺擦面および前記第２摺擦面
は、フェルト部材により構成されていることを特徴とす
る、請求項１ないし５のいずれかに記載の現像装置。
【請求項７】前記フェルト部材は、ポリエステル系の
繊維により構成されていることを特徴とする、請求項６
に記載の現像装置。
【請求項８】前記フェルト部材は、前記現像剤の平均
粒径の２．１倍以下の繊維太さを有する細い繊維を含む
繊維により構成されていることを特徴とする、請求項６
に記載の現像装置。
【請求項９】前記第１摺擦面および前記第２摺擦面に
は、フッ素油およびフッ素系樹脂を含有するフッ素系潤
滑剤が塗布されていることを特徴とする、請求項１ない
し８のいずれかに記載の現像装置。
【請求項１０】前記現像剤が、重合法により得られる
重合トナーであることを特徴とする、請求項１ないし９
のいずれかに記載の現像装置。
【請求項１１】請求項１ないし１０のいずれかに記載
の現像装置を備えていることを特徴とする、画像形成装
置。
【請求項１２】現像時に移動するローラ部材と、前記
ローラ部材の回転方向と略直交する方向に漏れる現像剤
をシールするためのシール部材とを備える現像装置の組
み立て方法において、前記シール部材が、前記移動部材に摺擦する第１摺擦面と、前記移動部材に摺擦し、前記移動部材と前記シール部材
とが接触しない空間が形成されるように、前記移動部材
の移動方向と略直交する方向において前記第１摺擦面と
所定の間隔を隔てて配置される第２摺擦面とを備えてお
り、まず、前記現像装置の筐体に前記シール部材を配置し、
次いで、前記ローラ部材を、前記シール部材に、前記シ
ール部材の第１摺擦面および前記第２摺擦面と略直交す
る方向から載置した後、前記ローラ部材に軸受けを取り
付けることを特徴とする、現像装置の組み立て方法。